JP6455409B2 - 電池状態推定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、2次電池の電池モデルに基づいて、前記2次電池の状態を推定する電池状態推定装置に関する。
この種の装置としては、下記特許文献1に見られるように、線形等価回路として表現された2次電池の電池モデルに対し、適応デジタルフィルタを用いて電池モデルに関するパラメータを一括推定するものが知られている。そして、この装置では、推定した各パラメータに基づいて、2次電池の充電率を推定する。
特開2003−75518号公報
ここで、上記特許文献1に記載された電池モデルは、2次電池の電流−電圧の非線形領域の特性を表現できる構成にはなっていない。これは、2次電池の電流−電圧の非線形特性が、2次電池が低温になるほど支配的になっていくためであり、特に0℃以下の領域では、非線形特性が無視できないためである。このため、上記特許文献1に記載された電池モデルでは、2次電池の低温時において、2次電池の状態の推定精度が低下するおそれがある。
本発明は、2次電池の低温時においても、2次電池の状態の推定精度の低下を回避できる電池状態推定装置を提供することを主たる目的とする。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について記載する。
第1の発明は、2次電池(20a)の直流抵抗(Rs)を表す直流抵抗モデルと、前記2次電池の電荷移動抵抗を表すモデルであって、バトラーボルマー式から導かれ、交換電流密度と相関のある電荷移動抵抗パラメータ(β)を含む電荷移動抵抗モデルと、抵抗とキャパシタとの並列接続体を含むRC等価回路モデルであって、前記2次電池の拡散抵抗を表す拡散抵抗モデルと、の直列接続体を前記2次電池の電池モデルに含み、前記2次電池に流れる電流検出値の変化量に基づいて、前記バトラーボルマー式によって規定される前記2次電池に流れる電流及び前記電荷移動抵抗の電位差の関係を、前記2次電池に流れる電流及び前記電荷移動抵抗の電位差の実際の関係に近づけるように前記電荷移動抵抗モデルを更新する処理を行う更新部(30)と、前記更新部によって更新された前記電荷移動抵抗モデルを含む前記電池モデルに基づいて、前記2次電池の状態を推定する状態推定部(30)と、を備えることを特徴とする。
2次電池の内部抵抗は、直流抵抗、電荷移動抵抗、及び拡散抵抗に大きく分けられる。このため、上記発明では、電池モデルを、直流抵抗モデル、電荷移動抵抗モデル、及び拡散抵抗モデルの直列接続体を含むモデルとしている。
ここで、2次電池の低温時には、電荷移動抵抗に起因する電流−電圧の非線形特性が支配的となる。このため、上記発明では、電荷移動抵抗モデルを、電気化学におけるバトラーボルマー式から導かれ、2次電池の非線形特性を表現するモデルとする。詳しくは、このモデルは、バトラーボルマー式の交換電流密度に相当するパラメータであって、2次電池の温度と相関を持たせた電荷移動抵抗パラメータを含む。電荷移動抵抗パラメータが2次電池の温度に依存することから、上記発明では、例えば上記特許文献1に記載された技術では表現できなかった低温時における電流−電圧の非線形特性を精度よく表すことができる。
ここで、上記電荷移動抵抗パラメータは、例えば、2次電池の劣化により変化したり、電荷移動抵抗モデルのモデル誤差や温度検出誤差によって適切な値からずれたり、2次電池の個体差によって異なったりし得る。この場合、電池モデルに基づく2次電池の状態の推定精度が低下する懸念がある。
そこで上記発明では、更新部により、2次電池に流れる電流検出値の変化量に基づいて、バトラーボルマー式によって規定される2次電池に流れる電流及び電荷移動抵抗の電位差の関係を、2次電池に流れる電流及び電荷移動抵抗の電位差の実際の関係に近づけるように電荷移動抵抗モデルを更新する。2次電池に流れる電流及び電荷移動抵抗の電位差の関係は、電荷移動抵抗パラメータに依存する。このため、更新部による電荷移動抵抗モデルの更新により、2次電池の状態の推定に用いる電荷移動抵抗パラメータとその実際の値とのずれを抑制できる。そして上記発明では、更新された電荷移動抵抗モデルを含む電池モデルに基づいて、2次電池の状態を推定する。これにより、電池モデルに基づく2次電池の状態の推定精度の低下を回避することができる。
第1の発明としては、具体的には、今回の演算周期における前記2次電池に流れる電流検出値と、前回の演算周期における前記2次電池に流れる電流検出値との偏差である第1偏差を算出する第1偏差算出部と、前記電荷移動抵抗モデルに基づいて推定した今回の演算周期における前記2次電池に流れる推定電流と、前記電荷移動抵抗モデルに基づいて推定した前回の演算周期における前記2次電池に流れる推定電流との偏差である推定電流偏差、又は前記推定電流偏差に応じた値のいずれかである第2偏差を算出する第2偏差算出部と、前記第1偏差及び前記第2偏差のそれぞれに基づいて、前記第2偏差を前記第1偏差に近づけるための補正係数(βk)を逐次最小2乗法により推定するパラメータ推定部と、を備え、前記更新部は、前記更新する処理として、前記パラメータ推定部によって推定された前記補正係数に基づいて、前記電荷移動抵抗パラメータを更新する処理を行うといった構成を採用することができる。
上記発明では、今回の演算周期における2次電池に流れる電流検出値と、前回の演算周期における2次電池に流れる電流検出値との偏差である第1偏差を算出する。また上記発明では、電荷移動抵抗モデル(具体的には例えば、直流抵抗モデル及び電荷移動抵抗モデル)に基づいて推定された今回の演算周期における2次電池に流れる推定電流と、電荷移動抵抗モデル(具体的には例えば、直流抵抗モデル及び電荷移動抵抗モデル)に基づいて推定された前回の演算周期における2次電池に流れる推定電流との偏差である推定電流偏差、又は上記推定電流偏差に応じた値のいずれかである第2偏差を算出する。直流抵抗モデル、電荷移動抵抗モデル及び拡散抵抗モデルが直列接続されていることから、例えば、2次電池が劣化していなかったり、電荷移動抵抗モデルのモデル誤差がなかったりする場合、第2偏差は第1偏差に近い値となる。一方、例えば、2次電池が劣化したり、上記モデル誤差があったりする場合、第2偏差と第1偏差とのずれが大きくなる。
そこで上記発明では、第1偏差及び第2偏差のそれぞれに基づいて、第2偏差を第1偏差に近づけるための補正係数を逐次最小2乗法により推定する。そして、推定された補正係数に基づいて、電荷移動抵抗パラメータを補正する。このため、2次電池の劣化や温度検出誤差で電荷移動抵抗パラメータの読み取り誤差が発生してもモデル誤差を小さくすることが可能である。これにより、電池モデルに基づく2次電池の状態の推定精度の低下を回避することができる。
さらに上記発明では、電荷移動抵抗モデルが、電流−電圧の非線形特性を精度よく表す。このため、補正係数を推定可能な機会が、低温時に2次電池に流れる電流の大きさが0A近辺に限定されることなく、制約を受けない。これにより、2次電池に流れる電流の大きさにかかわらず、補正係数を推定し、常に電荷移動抵抗パラメータを更新することができる。
第1の発明としては、具体的には、前記バトラーボルマー式には、該バトラーボルマー式の前記電荷移動抵抗の電位差方向における拡大又は縮小を規定する第1係数(γv)と、該バトラーボルマー式の前記2次電池に流れる電流方向における拡大又は縮小を規定する第2係数(γi)とが含まれており、前記2次電池に流れる電流検出値の絶対値が閾値未満であることを条件として、前記2次電池に流れる電流検出値の変化量と、前記2次電池の端子間電圧検出値の変化量とに基づいて、逐次最小2乗法により、前記2次電池に流れる電流及び前記電荷移動抵抗の電位差の関係を規定する1次式の傾きの相関値として前記電荷移動抵抗パラメータを同定する第1同定部(30)と、前記2次電池に流れる電流検出値の変化量と、前記2次電池の端子間電圧検出値の変化量とに基づいて、逐次最小2乗法により前記第1係数を同定し、前記第1係数を同定した演算周期の次の演算周期において、同定した前記第1係数を前記第2係数に適用する第2同定部(30)と、を備え、前記更新部は、前記更新する処理として、前記第1同定部によって同定された前記電荷移動抵抗パラメータと、前記第2同定部によって同定された前記第1係数及び前記第2係数とに基づいて、前記電荷移動抵抗モデルを更新する処理を行うといった構成を採用することができる。
2次電池に流れる電流検出値の絶対値が閾値未満となる低負荷時においては、2次電池に流れる電流及び電荷移動抵抗の電位差の関係を、2次電池に流れる電流及び2次電池の電圧のうち、一方を従属変数とし、他方を独立変数とする1次式で近似できる。この場合、この1次式の傾きは、電荷移動抵抗パラメータと相関を有する。そして、1次式の傾きは、2次電池に流れる電流検出値の変化量と、2次電池の端子間電圧検出値の変化量とに基づいて算出することができる。
この点に鑑み、上記発明では、2次電池に流れる電流検出値の絶対値が閾値未満であることを条件として、2次電池に流れる電流検出値の変化量と、2次電池の端子間電圧検出値の変化量とに基づいて、逐次最小2乗法により、2次電池に流れる電流及び電荷移動抵抗の電位差の関係を規定する1次式の傾きの相関値として電荷移動抵抗パラメータを同定する。
一方、バトラーボルマー式には、この式の電荷移動抵抗の電位差方向における拡大又は縮小を規定する第1係数と、バトラーボルマー式の2次電池に流れる電流方向における拡大又は縮小を規定する第2係数とが含まれている。ここで、第1係数及び第2係数も、例えば、2次電池の劣化により変化したり、電荷移動抵抗モデルのモデル誤差や温度検出誤差によって適切な値からずれたり、2次電池の個体差によって異なったりし得る。
そこで上記発明では、2次電池に流れる電流検出値の変化量と、2次電池の端子間電圧検出値の変化量とに基づいて、逐次最小2乗法により第1係数を同定する。そして、第1係数を同定した演算周期の1演算周期後において、同定した第1係数を第2係数に適用する。このようにして同定された電荷移動抵抗パラメータ、第1係数、及び第2係数とに基づいて、電荷移動抵抗モデルを更新する。これにより、電荷移動抵抗モデルを含む電池モデルに基づく2次電池の状態の推定精度の低下を回避することができる。
第1実施形態に係る電池パックの構成図。 SOC算出処理を示すブロック図。 電池モデルを示す図。 電荷移動抵抗パラメータと電池温度との関係を示す図。 電荷移動抵抗における電流−電圧特性の温度依存性を示す図。 第1,第2学習処理を示すブロック図。 電流が急変する場合の直流抵抗電圧、電荷移動抵抗電圧及び分極電圧の推移を示すタイムチャート。 電池セルの端子間電圧及び電流の推移を示すタイムチャート。 電荷移動抵抗パラメータが適切な場合の検出電流偏差と推定電流偏差との関係を示す図。 電荷移動抵抗パラメータが不適切な場合の検出電流偏差と推定電流偏差との関係を示す図。 検出電流偏差と電荷移動抵抗電圧の変化量との関係を示す図。 第1学習処理の効果を示すタイムチャート。 第2学習処理で用いる電池モデルを示す図。 第2実施形態に係る電荷移動抵抗パラメータβ及び適合係数γv,γiの同定処理を示すブロック図。 初期パラメータβmapと補正係数βkとの関係を示す図。 バトラーボルマー式と0A近傍の近似式とを示す図。 電流が急変する場合の端子間電圧の推移を示すタイムチャート。 バトラーボルマー式と適合係数γとの関係を示す図。 選択部の処理の手順を示すフローチャート。 電池セルの端子間電圧検出値、推定電圧、及び電圧誤差の推移を示すタイムチャート。 検出電流に対する端子間電圧検出値及び推定電圧の相関を示す図。
(第1実施形態)
以下、本発明に係る電池状態推定装置を具体化した第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、上記装置を、例えば、車載主機としての回転電機(モータジェネレータ)を備える車両や、アイドリングストップシステムなど車載補機電池を活用する車両に適用する。
図1に示すように、電池パック10は、組電池20と、電池ECU30とを備えている。組電池20は、複数の電池セル20aの直列接続体から構成され、図示しないモータジェネレータ等と電力の授受を行う。電池セル20aは、2次電池であり、本実施形態では、リチウムイオン2次電池を用いている。
電池パック10は、電圧センサ21、温度センサ22、及び電流センサ23を備えている。電圧センサ21は、各電池セル20aの端子間電圧を検出する電圧検出部である。温度センサ22は、組電池20(各電池セル20a)の温度を検出する温度検出部である。電流センサ23は、組電池20(各電池セル20a)に流れる充放電電流を検出する電流検出部である。
電池ECU30は、CPU、メモリ31(記憶装置)、及び図示しないI/O等を備えるコンピュータとして構成されている。CPUは、複数の電池セル20aのそれぞれに対応した演算部32を含む。電池ECU30には、電圧センサ21、温度センサ22及び電流センサ23の検出値が入力される。
本実施形態において、演算部32は、電池セル20aの充電率算出処理と、本実施形態に係る特徴的構成である第1,第2学習処理とを行う。以下、充電率算出処理、第1学習処理、及び第2学習処理の順に説明する。
<1.充電率算出処理>
図2を用いて、充電率算出処理について説明する。演算部32は、充電率算出処理を行うための状態推定部60として、OCV変換部33、電圧偏差算出部34、電流推定部35、及びSOC算出部36を備えている。
OCV変換部33は、後述するSOC算出部36によって算出された前回の演算周期における電池セル20aの充電率(SOC)に基づいて、電池セル20aの開放端電圧OCVを算出する。本実施形態では、SOC及び開放端電圧OCVが予め関係付けられたOCVマップを用いて、開放端電圧OCVを算出する。本実施形態において、OCVマップは、メモリ31に記憶されている。
電圧偏差算出部34は、電圧センサ21によって検出された電池セル20aの端子間電圧CCVから、OCV変換部33によって算出された開放端電圧OCVを減算した値を出力する。電流推定部35は、電圧偏差算出部34の出力値と、温度センサ22によって検出された電池セル20aの温度(以下、電池温度Ts)とに基づいて、電池セル20aに流れる電流を推定する。以下、電流推定部35における電流推定手法について説明する。
まず、図3を用いて、電流推定のために用いる電池モデルについて説明する。図3は、内部インピーダンス等を表現する電池モデルを示す。本実施形態において、電池モデルは、基本的には、直流抵抗モデル、電荷移動抵抗モデル、及び拡散抵抗モデルの直列接続体として表されている。図3において、「Rs」は、溶液中や電極の通電抵抗を表す直流抵抗を示し、「Vs」は直流抵抗Rsにおける電位差(以下、直流抵抗電圧)を示す。「Vbv」は、正極及び負極における電極界面反応を表す電荷移動抵抗における電位差(以下、電荷移動抵抗電圧)を示す。「Rw」は、活物質中や溶液中のイオン拡散を表す拡散抵抗における抵抗成分項の抵抗値を示し、「Cw」は、経過時間とともに抵抗が変化することを表現するための容量成分項の静電容量を示し、「Vw」は、拡散抵抗における分極電圧を示す。
なお、本実施形態において、図3に示す電荷移動抵抗モデルは、便宜的に直流抵抗のみで表され、モデルにおける時定数が無視されている。これは、本実施形態において、演算部32(CPU)の1演算周期が、電荷移動抵抗における時定数よりも十分長く設定されているためである。
上記直流抵抗モデルについて説明する。本実施形態では、直流抵抗モデルの直流抵抗電圧Vsを、下式(eq1)で表す。
上式(eq1)において、Iは電池セル20aに流れる電流を示す。直流抵抗Rsは、電池セル20aの温度に依存する。本実施形態では、直流抵抗Rs及び電池温度Tsが予め関係付けられたRsマップがメモリ31に記憶されている。Rsマップは、電池温度Tsが高いほど、直流抵抗Rsが低くなるように適合されている。電流推定部35は、電池温度Ts及びRsマップに基づいて、直流抵抗Rsを算出する機能を有する。
続いて、電荷移動抵抗モデルについて説明する。以下、本実施形態に係る電荷移動抵抗モデルの電荷移動抵抗電圧Vbvの導出手法について説明する。
電気化学におけるバトラーボルマー式は、下式(eq2)で表される。
上式(eq2)において、「i」は電流密度を示し、「io」は交換電流密度を示し、「αs」は電極反応の移動係数(酸化反応)を示し、「n」は電荷数を示し、「F」はファラデー定数を示し、「η」は過電圧を示し、「R」は気体定数を示し、「T」は電池セルの温度(絶対温度)を示す。
上式(eq2)において、簡素化のために正負極を等価(すなわち、充放電効率が同一)として「a=αs=1−αs」とすると、上式(eq2)は下式(eq3)となる。
双曲線正弦関数と指数関数との関係を用いて、上式(eq3)を下式(eq4)のように変形する。
上式(eq4)を過電圧ηについて解くと、下式(eq5)となる。
一方、過電圧ηと電荷移動抵抗電圧Vbvとの関係を、比例定数γを用いて下式(eq6)で表す。また、電流密度iと電池セルに流れる電流Iとの関係を、比例定数γを用いて下式(eq7)で表す。
上式(eq5)に上式(eq6),(eq7)を代入すると、下式(eq8)が導かれる。
ここで、上式(eq8)を下式(eq9)のように整理する。
上式(eq9)において、「β」は電荷移動抵抗パラメータを示し、「α」は物理定数を示し、「γ」は適合係数を示す。上式(eq9)は、電池セルに流れる電流Iと電荷移動抵抗電圧Vbvとを電荷移動抵抗パラメータβによって関係付けることが可能なことを示している。具体的には、バトラーボルマー式から導かれる電荷移動抵抗パラメータβは、電池セルに流れる電流を独立変数とし、電荷移動抵抗電圧Vbvを従属変数とする逆双曲線正弦関数において、逆双曲線正弦関数と電荷移動抵抗電圧Vbvとの関係を定める係数となる。
ここで、交換電流密度ioは絶対温度に対して下式(eq10)に従う。なお、下式(eq10)において「Kt,ia」は定数を示す。
このため、電荷移動抵抗パラメータβの温度特性は下式(eq11)で表すことができる。
このため本実施形態では、上式(eq11)の両辺を対数化した下式(eq12)で表されるアレニウスプロットに従って、電荷移動抵抗パラメータβの自然対数を、電池温度Tsの逆数、又は電池温度Tsに対する1次式となる形で適合したβマップをメモリ31に記憶させている。
ここで、図4には、電荷移動抵抗パラメータβの自然対数を、電池温度Tsの逆数に対する1次式となる形で適合したβマップを例示した。このとき、図4の直線式の傾きは定数Ktになり、Y切片はln(β0)になる。電流推定部35は、電池温度Ts及びβマップに基づいて、電荷移動抵抗パラメータβを算出する機能を有する。
上式(eq9)は、図5に示すように、低温になると電流Iに対して電荷移動抵抗電圧Vbvが非線形になる式である。電池セルの温度が低い場合には、電荷移動抵抗パラメータβを用いることにより、電流−電圧の非線形特性を精度よく表現した電荷移動抵抗電圧Vbvを算出することができる。
続いて、拡散抵抗モデルについて説明する。本実施形態では、拡散抵抗モデルの分極電圧Vwを下式(eq13)のように表す。
上式(eq13)は、RC回路の伝達関数を双一次変換で離散化した式であり、「ΔT」は、演算部32の1演算周期を示す。また、各パラメータの(t)は、今回の演算周期における値であることを示し、(t−1)は、前回の演算周期における値であることを示す。ここで本実施形態では、抵抗成分項の抵抗値Rw及び容量成分項の静電容量Cwのそれぞれに関する情報が、電池温度Tと関係付けられてメモリ31に記憶されている。抵抗成分項の抵抗値Rw及び容量成分項の静電容量Cwのそれぞれに関する情報が電池温度Tと関係付けられているのは、抵抗値Rw及び静電容量Cwのそれぞれが電池温度Tに依存するためである。電流推定部35は、電池温度T及び記憶された上記情報に基づいて、抵抗成分項の抵抗値Rw及び容量成分項の静電容量Cwを算出する機能を有する。
先の図2の説明に戻り、電圧偏差算出部34の出力値は、上述した直流抵抗電圧Vs、電荷移動抵抗電圧Vbv、及び分極電圧Vwの加算値となる。電流推定部35で行われる処理は、上記加算値「Vs+Vbv+Vw」を生じさせる電流を推定電流Ieとして算出する処理となる。詳しくは、電流推定部35は、まず、電池温度Tに基づいて、直流抵抗Rs、電荷移動抵抗パラメータβ、抵抗成分項の抵抗値Rw及び容量成分項の静電容量Cwのそれぞれを算出する。そして、電流推定部35は、上式(eq1),(eq9),(eq13)のそれぞれの右辺の加算値が、電圧偏差算出部34の出力値と一致するような電流を、推定電流Ieとして算出する。ここでは、上式(eq13)の右辺において、Is(t−1)として、前回の演算周期で算出された推定電流Ieを用いればよい。
SOC算出部36は、電流推定部35によって算出された推定電流Ieに基づいて、電池セル20aのSOCを算出する。本実施形態では、SOCの初期値である初期SOC0、SOCが初期SOC0である時からの電流推定部35によって算出された推定電流Ieの積算値、及び電池セル20aの定格容量Ah0に基づいて、SOC[%]を算出する。具体的には例えば、下式(eq14)によってSOCを算出すればよい。
なお、初期SOC0は、例えば以下のように算出すればよい。詳しくは、組電池20の充放電が停止されていることを条件として電池セル20aの端子間電圧を電圧センサ21によって開放端電圧OCVとして検出する。そして、検出された開放端電圧OCVを入力として、上記OCVマップを用いて初期SOC0を算出する。
<2.第1学習処理>
この処理は、電池セル20aの劣化等に起因して電荷移動抵抗パラメータβが適切な値(例えば、設計時に想定した値)からずれることに鑑み、電流推定部35で用いられる電荷移動抵抗パラメータβを学習するための処理である。これにより、電池セル20aに劣化等が生じた場合であっても、先の図2に示した処理によるSOCの推定精度の低下の回避を図る。
図6を用いて、第1学習処理について説明する。演算部32は、第1学習処理を行うための処理部として、Vs算出部40、Vbv算出部41、及び第1学習部42を備えている。Vs算出部40は、電池温度Tsから算出された直流抵抗Rsと、電流センサ23によって検出された電流(以下、検出電流Is)とに基づいて、上式(eq1)で表される直流抵抗電圧Vsを算出する。
Vbv算出部41は、電池温度Tsから算出された電荷移動抵抗パラメータβ、検出電流Is、及び前回の演算周期で算出された補正係数βkに基づいて、上式(eq9)で表される電荷移動抵抗電圧Vbvを算出する。ここで、補正係数βkは、電池セル20aの劣化等によって適切な値からずれた電荷移動抵抗パラメータβを補正するために、第1学習部42によって学習されるパラメータであり、下式(eq15)で表される。
すなわち、ln(βk)は図4のアレニウスプロットのY切片の変化量を表す。
第1学習部42は、Vs算出部40によって算出された直流抵抗電圧Vs、Vbv算出部41によって算出された電荷移動抵抗電圧Vbv、検出電流Is及び端子間電圧CCVに基づいて、補正係数βkを学習する。本実施形態において、第1学習部42が、「第1偏差算出部」、「第2偏差算出部」、及び「第1パラメータ推定部」を含む。以下、学習手法について説明する。
補正係数βkを考慮して、上式(eq9)を下式(eq16)のように変形する。
上式(eq16)では、「β=β0×βk」としている。上式(eq16)は、電池セル20aの温度Tの逆数と電荷移動抵抗電圧Vbvとを独立変数に含み、電池セル20aに流れる電流Iを従属変数とする双曲線正弦関数を表す。上式(eq16)において、今回の演算周期と前回の演算周期との差分を下式(eq17)で表す。
上式(eq17)の左辺は、今回の演算周期の検出電流Is(t)と、前回の演算周期の検出電流Is(t−1)との差である検出電流偏差ΔIs(t)(「第1偏差」に相当)を示す。上式(eq17)の右辺は、推定電流偏差ΔF(t)(「第2偏差」に相当)を示す。上式(eq17)の右辺の電荷移動抵抗電圧Vbvを、下式(eq18)にて表す。
ここで、分極電圧Vwや開放端電圧OCVの影響を少なくし電荷移動抵抗電圧Vbvの影響を顕著に測定できるのは、車両の加速時等において検出電流偏差ΔIsの絶対値が大きい場合である。これは、直流抵抗電圧Vs及び電荷移動抵抗電圧Vbvのそれぞれは、検出電流偏差ΔIsに応じた値に変化するのに対して、分極電圧Vwの1演算周期分の変化量は、時定数が存在するため非常に小さく無視できるためである。図7に示すように、検出電流偏差ΔIsの絶対値が大きい場合、電池セル20aに流れる電流Iの急変によって分極電圧Vwが変化し始める時刻t2から、分極電圧Vwが収束するまでに一定の時間を要するものの、直流抵抗電圧Vsと電荷移動抵抗電圧Vbvとのそれぞれが瞬時に変化するためである。また、同様に開放端電圧OCVの変化量も1演算周期で考えると無視できるほど小さくなる。なお、図7では、1演算周期を、時刻t1から時刻t3までの時間間隔として表した。
したがって、上式(eq17)の補正係数βkを効率よく補正するには、右辺の電荷移動抵抗電圧Vbv(t),Vbv(t−1)の演算周期が短いことを前提とし、検出電流偏差ΔIsの絶対値が所定値Ith(>0)以上であることが必要である。
ここで、図8に、電池セル20aに劣化が生じておらず、また、電荷移動抵抗パラメータβの初期値が適切な値である場合における低温時(例えば−15℃)の検出電流Is及び端子間電圧CCVの計測結果を示す。そして、図9に、この計測結果に基づいて算出した推定電流偏差ΔFと検出電流偏差ΔIsとのそれぞれをプロットした図を示す。推定電流偏差ΔFは、上式(eq18)に基づいて算出した電荷移動抵抗電圧Vbvを用いて、上式(eq17)の右辺を算出した値のことである。図9に示すように、電池セル20aに劣化が生じておらず、また、電荷移動抵抗パラメータβの初期値が適切な値である場合、検出電流偏差ΔIsに対する推定電流偏差ΔFの直線性が確保され、さらに各プロットは傾きが1(βk=1)となる相関を有する。これに対し、電池セル20aの劣化が進行したり、電荷移動抵抗パラメータβの初期値が適切な値からずれたりする場合には、図10に示すように、検出電流偏差ΔIsに対する推定電流偏差ΔFの直線性が確保されているものの、各プロットは傾きが1から大きくずれた相関を有することとなる。このように、検出電流偏差ΔIsと推定電流偏差ΔFとを用いることにより、検出電流偏差ΔIsに対する推定電流偏差ΔFの直線性を確保することができ、βマップに規定された電荷移動抵抗パラメータβが、実際の電荷移動抵抗を表す値からどの程度ずれているかを把握することができる。この点に鑑み、第1学習部42は、推定電流偏差ΔFを検出電流偏差ΔIsに一致させるための補正係数βkを学習する。
ちなみに、先の図8の計測結果に基づいて、上式(eq17)を用いることなく、検出電流偏差ΔIsを横軸とし、上式(eq18)を用いて電荷移動抵抗電圧Vbvの1演算周期における変化量ΔVbvを縦軸にプロットしたものを図11に示す。低温時においては、電流−電圧特性の非線形性が強くなる。このため、図11に示すように、検出電流偏差ΔIsに対する電荷移動抵抗電圧Vbvの変化量ΔVbvの直線性が確保されていない。したがって、低温時において、検出電流偏差ΔIsと電荷移動抵抗電圧の変化量ΔVbvとに基づいて学習を行う機会は、検出電流偏差ΔIsに対する上記変化量ΔVbvの直線性が確保される0近傍の電流領域のみとなり、大きく制限される。
ここで上式(eq17)において、各パラメータを下式(eq19)のように表す。
これにより、第1学習部42は、逐次最小2乗法から導かれた下式(eq20)に基づいて、第1パラメータ推定値θ1(t)を演算周期毎に算出することができる。
上式(eq20)において、「P1」は共分散行列を示し、「ε1」は推定誤差を示し、「λ1」は忘却係数を示す。
第1学習部42は、補正係数の逆数「1/βk(t)」として第1パラメータ推定値θ1(t)を算出する。そして、Vbv算出部41を含む演算部32は、電池温度Tsに対応するβマップの電荷移動抵抗パラメータβに補正係数βkを乗算することにより、電荷移動抵抗パラメータβを更新する。これにより、更新された電荷移動抵抗パラメータβが、Vbv算出部41及び電流推定部35において用いられる。なお本実施形態において、演算部32が「第1更新部」を含む。
図12を用いて、第1学習処理の効果について説明する。図12は、低温時(例えば−15℃)における電池セル20aの端子間電圧の真値及び推定値のそれぞれの推移を示す。ここで、上記推定値とは、OCV変換部33によって算出された開放端電圧OCV、Vs算出部40によって算出された直流抵抗電圧Vs、Vbv算出部41によって算出された電荷移動抵抗電圧Vbv、及び上式(eq13)に基づいて算出された分極電圧Vwの加算値に相当する。
図示される例では、電荷移動抵抗パラメータβの初期値が、電荷移動抵抗モデルを表す適切な値からずれている。このため、第1学習処理を開始してからの一定の期間においては、端子間電圧の推定値はその真値から大きくずれている。しかしながら、その後、第1学習処理によって電荷移動抵抗パラメータβが逐次更新されることにより、端子間電圧の推定値は、その真値と一致するようになる。
<3.第2学習処理>
この処理は、拡散抵抗モデルにおける抵抗成分項の抵抗値Rw及び容量成分項の静電容量Cwを学習するための処理である。演算部32は、第2学習処理を行うための処理部として、図6に示すように、Vs算出部40及びVbv算出部41に加えて、第2学習部43を備えている。第2学習部43は、直流抵抗電圧Vs、電荷移動抵抗電圧Vbv、検出電流Is、及び端子間電圧CCVに基づいて、抵抗成分項の抵抗値Rw及び容量成分項の静電容量Cwを学習する。本実施形態において、第2学習部43が「第2パラメータ推定部」を含む。以下、学習手法について説明する。
図13に、本実施形態に係る抵抗成分項の抵抗値Rw及び容量成分項の静電容量Cwを学習するためのモデルを示す。このモデルは、抵抗成分項及び容量成分項の並列接続体に直接接続された誤差抵抗を含んでいる。図13には、誤差抵抗の抵抗値を「RE」にて示している。誤差抵抗は、電荷移動抵抗電圧Vbv及び直流抵抗電圧Vsのそれぞれに誤差が含まれ得ることに鑑みて設けられるものである。
ここで、図13に示すモデルの印加電圧Vinを下式(eq21)にて表す。
上記印加電圧Vinの1演算周期における変化量(以下、電圧変化量ΔVin)を下式(eq22)にて表す。
また、電圧変化量ΔVinを下式(eq23)のように表す。
上式(eq23)の導出は、例えば特開2011−122951号公報を参照すればよい。ここで上式(eq23)において、各パラメータを下式(eq24)のように表す。
これにより、第2学習部43は、逐次最小2乗法から導かれた下式(eq25)に基づいて、第2パラメータ推定値θ2(t)を算出することができる。
上式(eq25)において、「P2」は共分散行列を示し、「ε2」は推定誤差を示し、「λ2」は忘却係数を示す。
第2学習部43は、算出した第2パラメータ推定値θ2(t)及び下式(eq26)に基づいて、抵抗成分項の抵抗値Rw、容量成分項の静電容量Cw、及び誤差抵抗の抵抗値REを算出する。
電荷移動抵抗電圧Vbv及び直流抵抗電圧Vsの誤差を吸収するための誤差抵抗の抵抗値REは、0近傍の値となり、場合によっては負の値となり得る。演算部32は、電池温度Tsと関係付けて、メモリ31に記憶されている抵抗成分項の抵抗値Rwと容量成分項の静電容量Cwとに関する情報を更新する。そして、更新された情報が電流推定部35において用いられる。なお本実施形態において、演算部32が「第2更新部」を含む。ちなみに、第2学習部43の入力パラメータの全てに、学習すべきRC回路時定数に見合うローパスフィルタ(LPF)を適切に施すことにより、抵抗値Rw,静電容量Cwが安定した値となり効果的である。
なお、端子間電圧CCVから、誤差抵抗の抵抗値RE及び検出電流Isの乗算値、直流抵抗電圧Vs、電荷移動抵抗電圧Vbv、並びに分極電圧Vwの加算値を減算することにより、開放端電圧OCVを算出してもよい。そして、算出した開放端電圧OCV及びOCVマップに基づいて、SOCを算出してもよい。
以上説明した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)電荷移動抵抗モデルを、バトラーボルマー式の交換電流密度に相当するパラメータであって、電池温度と相関を持たせた電荷移動抵抗パラメータβを含むモデルとした。このため、低温時においても、電池セル20aの電流−電圧の非線形特性を精度よく表すことができる。そして、逐次最小2乗法を用いた第1学習処理により、電荷移動抵抗パラメータβを逐次更新した。このため、電池セル20aが劣化したり、電荷移動抵抗パラメータβの初期値が適切な値からずれたりする場合であっても、SOCの推定精度の低下を回避することができる。
(2)検出電流偏差ΔIsの絶対値が所定値Ith以上である場合に第1学習処理を行った。このため、電圧変動の挙動が非線形特性を示す電荷移動抵抗の影響で支配的になるときを判定して、電荷移動抵抗パラメータβを補正するための補正係数βkを算出できる。これにより、分極電圧Vwの影響による補正係数Kの誤学習を回避できる。
(3)RC等価回路モデルに直列接続された誤差抵抗を用いた第2学習処理により、抵抗成分項の抵抗値Rw及び容量成分項の静電容量Cwを逐次更新した。このため、直流抵抗電圧Vs及び電荷移動抵抗電圧Vbvに含まれる誤差が分極電圧Vwの算出に及ぼす影響を抑制することができる。これに対し、誤差抵抗を設けない場合には、推定された抵抗成分項の抵抗値Rwに上記誤差の影響が含まれることとなり、抵抗値Rwの推定精度が低下する懸念がある。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態について、上記第1実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。本実施形態では、電池セル20aの状態の推定に用いる上式(eq9)において、電荷移動抵抗パラメータβに加えて、適合係数γを適応デジタルフィルタによって逐次同定して更新する。これは、電池セル20aの劣化等に起因して、適合係数γが適切な値(例えば、設計時に適合した値)からずれることに鑑みたものである。
図14を用いて、電荷移動抵抗パラメータβ及び適合係数γを同定するための処理について説明する。図14に、電荷移動抵抗パラメータβ及び適合係数γを同定するための処理部61を示す。この処理部61は、上記第1実施形態で説明した第1学習部42に相当する構成である。処理部61において同定された電荷移動抵抗パラメータβ及び適合係数γが、上記状態推定部60を構成する電流推定部35において推定電流Ieの算出に用いられる。詳しくは、電流推定部35は、入力された各パラメータβ,γで、推定電流Ieの算出に用いられる上式(eq9)の右辺に含まれる各パラメータβ,γを更新する。処理部61は、パラメータ同定部50を備えている。パラメータ同定部50は、電荷移動抵抗パラメータβを同定する第1同定部51と、適合係数γを同定する第2同定部51とを含む。
まず、本実施形態に係る電荷移動抵抗パラメータβの同定手法について説明する。
電荷移動抵抗パラメータの初期値(以下「初期パラメータβmap」という。)を下式(eq27)にて表す。
本実施形態では、初期パラメータβが、図15の実線及び下式(eq28)に示すように、初期パラメータβの自然対数を電池温度Tsの逆数に対する1次式となる形で数式化されてメモリ31に記憶されている。このため、電池温度Tsを把握できれば、初期パラメータβmapを定めることができる。これにより、電池ECU30の起動時において、電荷移動抵抗パラメータβの初期値を正確に設定することができる。
ここで本実施形態では、電荷移動抵抗パラメータβを下式(eq29)のように定義する。
ここで、上式(eq29)において、「βk」は、第1同定部51の同定対象となる補正係数を示し、本実施形態ではその初期値が1に設定されている。上式(eq29)の両辺を対数化すると、下式(eq30)が導かれる。なお、補正係数βkが1の場合、下式(eq30)におけるln(βk)は0となる。すなわち、図15に示す実線と一点鎖線とが一致する。
本実施形態では、電池温度Tsを入力として、メモリ31に上式(eq28)の形で記憶されている数式に基づいて、電池温度Tsに対応する自然対数値を算出する。この算出機能は、図14に示す電流推定部35に備えられている。電流推定部35は、算出した自然対数値ln(βmap)を指数関数に変換して初期パラメータβmapを求め、上式(eq29)に示されるように、初期パラメータβmapに補正係数βkを乗算して電荷移動抵抗パラメータβを算出する。
電荷移動抵抗パラメータβは、上式(eq28)に示すように、電池セルの温度に対して指数関数的に変化するパラメータであり、具体的には例えば、電池セルの使用温度範囲において先の図4に示すように桁が大きく変わるような変化をし得る。このため、適応デジタルフィルタを用いる際は、電荷移動抵抗パラメータβを直接の同定対象とせず、電荷移動抵抗パラメータβを規格化した値である補正係数βkを同定対象とすることが望ましい。これは、演算部32における最小演算単位(LSB)に起因した電荷移動抵抗パラメータβの同定精度の低下を回避するためである。
詳しくは、電荷移動抵抗パラメータβを直接の同定対象とする構成を考える。電池セルの使用温度によって電荷移動抵抗パラメータβが大きく異なるため、走行中に温度が変化したり、季節によって電荷移動抵抗パラメータβが収束する時間が変化したりして、同定精度が低下する懸念がある。これに対し、補正係数βkは、正規化されているので、安定した係数を演算することが可能になる。また、補正係数βkで正規化することにより、桁落ちなどの懸念点も回避できるため、同定精度の低下を回避できる。
また本実施形態では、上式(eq28)で表される形で初期パラメータβmapがメモリ31に記憶されている。このため、電池セルの使用温度範囲におけるln(βmap)の変化幅を小さくできる。これにより、初期パラメータβmapの精度を高めることができる。
電池セル20aの劣化等に起因して、図15に1点鎖線にて示すように、メモリ31に記憶されている初期パラメータβmapは、実線にて示す設計時の適合値からずれ得る。このずれは、補正係数βkにより修正できる。詳しくは、図15に示すように、劣化等に起因してアレニウスプロットのY切片が変化するため、この変化を補正係数βkによって補正する。なお、上式(eq28)において、Ktは物理定数から定まる定数を示す。このため、図15の実線及び1点鎖線の傾きは、電池セルの劣化等の前後で変化しない。
ここで本実施形態では、上式(eq9)をそのまま用いて上式(eq16)を導く上記第1実施形態の手法とは異なり、上式(eq9)にマクローリン展開を適用する手法を採用する。詳しくは、上式(eq9)の右辺を電池セルに流れる電流Iについてマクローリン展開し、電流Iの1次式まで採用すると、下式(eq31)の近似式が導かれる。
上式(eq31)に上式(eq29)を代入すると、下式(eq32)が導かれる。
上式(eq32)は、図16に示すように、電池セルに流れる電流Iの0A近傍で近似できる式であり、電流Iに対する電荷移動抵抗電圧Vbvの1次式である。上式(eq32)において「α・T・βmap・βk」は抵抗の次元を有し、αは物理定数であり、電池セルの温度Tは既知である。このため、電荷移動抵抗パラメータβにより、電流I=0A近傍の傾きを適合することができる。
一方、電圧センサ21によって検出された今回の演算周期の端子間電圧CCV(t)と、前回の演算周期の端子間電圧CCV(t−1)との差を検出電圧偏差ΔV(t)とする。検出電圧偏差ΔV(t)は、上式(eq14)を参照すると、下式(eq33)で表される。
電流センサ23及び電圧センサ21のそれぞれの検出値に含まれるオフセット誤差、及び開放端電圧OCVの誤差の影響を除くため、前回の演算周期t−1から今回の演算周期の時刻tまでの間において、検出電流Isが大きく変化する場合の検出電圧偏差ΔV(t)及び検出電流偏差ΔI(t)を用いて補正係数βkを逐次同定する。ここで、図17(a)に電池セルの端子間電圧の推移を示し、図17(b)に電池セルに流れる電流Iの推移を示す。図17に示すように、無負荷状態である時刻t1の後、一定の負荷を与える。この場合、上述したように、時定数の大きい電圧降下量ΔVwは、時定数の無い電圧降下量「ΔVs+ΔVbv」より十分小さい。また、開放端電圧OCVの変化量ΔOCVも、上記電圧降下量「ΔVs+ΔVbv」より十分小さい。このため、十分に短い1演算周期における各変化量ΔOCV(t),ΔVw(t)は無視できる。したがって、上式(eq30)は下式(eq34)として表すことができる。
このように、検出電圧偏差ΔVの中から、直流抵抗電圧Vs及び電荷移動抵抗電圧Vbvを抽出できる。また、各変化量ΔOCV(t),ΔVw(t)を無視することにより、演算部32における演算負荷を削減できる。
上式(eq34),上式(eq32)から下式(eq35)が導かれる。
ここで上式(eq35)において、各パラメータを下式(eq36)のように表す。
上式(eq36)において、yaは観測値を示す。また、モデル推定値yaestと推定誤差εaとは、下式(eq37)で表される。
推定誤差εaを最小化するように、下式(eq38)に基づく逐次最小2乗法により、パラメータ推定値θaを逐次同定する。
上式(eq38)において、「Ga」は適応ゲインを示し、「Pa」は共分散行列を示し、「λa」は忘却係数を示す。
検出電圧偏差ΔV(t)、検出電流偏差ΔI(t)及び直流抵抗Rsによって定まる観測値ya(t)を入力として、上式(eq37),(eq38)に基づく逐次最小2乗法により、パラメータ推定値θaを逐次同定することができる。そして、上式(eq36)に基づいて、パラメータ推定値θaから補正係数βkを算出できる。
先の図14に戻り、第1同定部51は、検出電圧偏差ΔV(t)、検出電流偏差ΔI(t)及び電池温度Tsから算出された直流抵抗Rsに基づいて、観測値ya(t)を算出する。第1同定部51は、観測値yaを入力として、上式(eq37),(eq38)に基づく逐次最小2乗法によりパラメータ推定値θaを逐次同定し、パラメータ推定値θaから補正係数βkを算出する。
ここで、検出電流偏差ΔI(t)は、電流変化量算出部53によって算出され、検出電圧偏差ΔV(t)は、電圧変化量算出部54によって算出される。また、直流抵抗Rsは、上述したRsマップに基づいて算出される。
続いて、本実施形態に係る適合係数γの同定手法について説明する。
適合係数γは、電荷移動抵抗電圧Vbvと電池セルに流れる電流Iとの関係を規定する比例係数である。適合係数γを可変することにより、電流I=0A近傍の傾きを変えることなく、図18に示すように、電流Iが大きい領域の電荷移動抵抗電圧Vbvを適合することができる。なお、電池セル20aが充電される場合の適合係数γcと、電池セル20aが放電される場合の適合係数γdとを分けて設定してもよい。充電側の適合係数γcは例えば0.25に設定され、放電側の適合係数γdは例えば0.14に設定される。これら適合係数γd,γcは、メモリ31に予め記憶されている。
下式(eq39)に示すように、時刻t−1から時刻tの間で電流Iが大きく変化する場合の検出電圧偏差ΔV(t)と検出電流偏差ΔI(t)との関係から適合係数γを逐次同定する。
上式(eq39)において、γvは、バトラーボルマー式の電荷移動抵抗電圧Vbv方向における拡大又は縮小を規定する適合係数である第1係数を示し、γiは、バトラーボルマー式の電池セルに流れる電流I方向における拡大又は縮小を規定する適合係数である第2係数を示す。また、第1係数γvと第2係数γiとは基本的に「γv=γi」である。しかし、上式(eq39)の逆双曲線正弦関数の独立変数に第2係数γiが含まれているため線形式に変換できず、第1係数γv及び第2係数γiを同時に同定することはできない。このため本実施形態では、時刻tにおいて第1係数γvを同定し、その1演算周期後において同定した第1係数γvを第2係数γiに適用する。
ここで上式(eq39)において、各パラメータを下式(eq40)のように表す。
上式(eq40)において、ybは観測値を示す。また、モデル推定値ybestと推定誤差εbとは、下式(eq41)で表される。
推定誤差εbを最小化するように、下式(eq42)に基づく逐次最小2乗法により、パラメータ推定値θbを逐次同定する。そしてパラメータ推定値θbの逆数をとることにより、第1係数γvを算出する。
上式(eq42)において、「Gb」は適応ゲインを示し、「Pb」は共分散行列を示し、「λb」は忘却係数を示す。時刻tで第1係数γv(t)を同定した場合、その1演算周期後の時刻t+1において、下式(eq43)のように、同定した第1係数γvを第2係数γiに適用する。
第2同定部52は、検出電圧偏差ΔV(t)、検出電流偏差ΔI(t)及び直流抵抗Rsに基づいて、観測値yb(t)を算出する。第2同定部52は、観測値ybを入力として、上式(eq41),(eq42)に基づく逐次最小2乗法により、パラメータ推定値θbを逐次同定する。第2同定部52は、パラメータ推定値θbの逆数をとることにより第1係数γvを算出する。第2同定部52は、同定した第1係数γvを第2係数γiに適用する。
ここで、第1同定部51における補正係数βkの同定は、電池セルに流れる電流が小さい場合に行われる。一方、第2同定部52における第1,第2係数γv,γiの同定は、電池セルに流れる電流が大きい場合に行われる。このため本実施形態において、演算部32は、現在の演算周期において、電荷移動抵抗パラメータβ及び適合係数γのうちいずれを同定するかを選択する選択部55を備えている。以下、図19を用いて、選択部55によって実行される選択処理について説明する。この処理は、選択部55によって例えば所定の演算周期で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS10において、検出電流偏差ΔI(t)の絶対値が規定値Id以上であるか否かを判定する。この処理は、上式(eq34)で示したように、各変化量ΔOCV,ΔVwが無視できる状況であるか否かを判定するための処理である。
ステップS10において肯定判定した場合には、ステップS11に進み、今回の演算周期における検出電流Is(t)の絶対値が閾値Ir未満であるとの条件、及び前回の演算周期における検出電流Is(t−1)の絶対値が閾値Ir未満であるとの条件の論理積が真であるか否かを判定する。本実施形態において、閾値Irは、先の図16に示すように、上式(eq9)で表されるバトラーボルマー式を上式(eq31)の近似式で近似できる電流範囲SIの1/2の値であって、電池温度Tsが高いほど大きく設定される値である。ここで、電池温度Tsが高いほど閾値Irが大きく設定されるのは、先の図5に示すバトラーボルマー式において、電池セル20aに流れる電流が0A近傍となる場合の傾きが電池セル20aの温度が高くなるほど小さくなり、形状がより線形になっていくためである。
ステップS11において肯定判定した場合には、ステップS12に進み、第1同定部51により補正係数βkを同定する。一方、ステップS11において否定判定した場合には、ステップS13に進み、第2同定部52により第1係数γv及び第2係数γiを同定する。
上述した選択処理により、補正係数βkを同定する機会と、第1,第2係数γv,γiを同定する機会とを適正に確保することができる。
先の図14に戻り、パラメータ同定部50により同定された補正係数βkと、第1係数γv及び第2係数γiとは電流推定部35に入力される。電流推定部35において、補正係数βkに基づいて電荷移動抵抗パラメータβが更新される。電流推定部35は、更新された電荷移動抵抗パラメータβ、第1係数γv及び第2係数γiに基づいて、推定電流Ieを算出する。
図20に、所定の走行モードにおいて検出された端子間電圧CCV、端子間電圧の推定値Ve、及び推定値Veと端子間電圧CCVとの誤差ΔVrrの推移を示す。ここで上記推定値Veは、OCV変換部33によって算出された開放端電圧OCV、Vs算出部40によって算出された直流抵抗電圧Vs、更新された電荷移動抵抗パラメータβを用いて算出された電荷移動抵抗電圧Vbv、及び上式(eq13)に基づいて算出された分極電圧Vwの加算値に相当する。なお、図20における所定の走行モードは、LA#4モードである。
図示される例は、誤差ΔVrrが大きくなりやすい低温時(例えば−20℃)の推移を示す。低温時においても、誤差ΔVrrが非常に小さい状態に維持されている。このため図20では、端子間電圧CCVの推移とその推定値Veの推移とがほぼ重なっている。
なお図21に、図20において示したデータ期間における検出電流Isと端子間電圧の推定値Ve,端子間電圧検出値との相関図を示した。このように本実施形態では、低温時においても、電流及び電圧の非線形特性を高精度に表現でき、電池セル20aの端子間電圧を高精度に推定できる。これに対し、抵抗及びコンデンサを組合せただけの従来の電池モデルでは、上記非線形特性を表現することはできない。
以上説明した本実施形態によっても、電荷移動抵抗モデルを適正に更新することができる。これにより、推定電圧Veの算出精度を高めることができる。
(その他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記第1実施形態において、上式(eq17)に代えて、下式(eq44)に基づいて、補正係数βkを用いることなく電荷移動抵抗パラメータβを直接同定してもよい。
・拡散抵抗モデルとしては、抵抗とキャパシタとの並列接続体を1つ備えるRC等価回路モデルに限らず、上記並列接続体が複数直列接続されたRC等価回路モデルであってもよい。
・上記第1実施形態では、電池セル20aの状態として、SOCを推定したがこれに限らない。例えば、規定時間に渡って電池セル20aから放電可能な最大電力を推定したり、電池セル20aの劣化状態を推定したりしてもよい。
・上記第1実施形態において、第2学習処理は必須ではない。
・上記第2実施形態において、上式(eq27)に従う形で初期パラメータβmapをメモリ31に記憶してもよい。
・上記第2実施形態では、初期パラメータβmapの自然対数を電池温度Tsの逆数に対する1次式となる形で数式化してメモリ31に記憶したがこれに限らない。例えば、初期パラメータβmapの自然対数を電池温度Tsの逆数に対する1次式となる形でマップ化してメモリ31に記憶してもよい。この場合、記憶されている初期パラメータβmapの自然対数値の中から、電池温度Tsに対応する自然対数値を選択する。そして、選択した自然対数値を初期パラメータβmapに変換し、上式(eq29)の「β=βk×βmap」なる関係に基づいて電荷移動抵抗パラメータβを算出する。なお、マップ化してメモリ31に記憶させる構成を採用する場合、電池温度を少なくとも3点計測することにより、マップを作成することができる。このため、マップの適合作業を容易に行うことができる。
・上記第2実施形態の図19において、0A近傍の直線性が保たれているなら電池セル20aが充電される場合と放電される場合とで閾値Irを異なる値に設定してもよい。また、電池セル20aの使い方で、放電電流及び充電電流のそれぞれの大きさが異なるような場合、0A近傍の直線性が保たれない領域でも成立する第1実施形態と、第2実施形態の第2同定部52とを組み合わせる形態を採用してもよい。さらに、一般的に電池セル20aが充電される場合の適合係数γcと、電池セル20aが放電される場合の適合係数γdとが異なる場合が多いので、充電時と放電時とでそれぞれγcとγdを分けて同定すると精度向上に有効である。
・上記第2実施形態において、図19のステップS11で肯定判定された場合にも、第1,第2係数γv,γiを同定する機会を確保してもよい。
・上記第2実施形態において、電流推定部35で用いられる抵抗成分項の抵抗値Rw及び容量成分項の静電容量Cwを、上記第1実施形態の図6で説明した第2学習部43によって学習してもよい。
・電池セル20aとしては、リチウムイオン2次電池に限らず、ニッケル水素電池等、他の2次電池であってもよい。
・上記各実施形態において、各処理に用いる電池温度としては、温度センサ22の検出値に限らず、何らかの手法によって推定された電池温度であってもよい。
・本発明の適用対象としては、車両に限らない。
20a…電池セル、30…電池ECU。

Claims (15)

  1. 2次電池(20a)の直流抵抗(Rs)を表す直流抵抗モデルと、
    前記2次電池の電荷移動抵抗を表すモデルであって、バトラーボルマー式から導かれ、交換電流密度と相関のある電荷移動抵抗パラメータ(β)を含む電荷移動抵抗モデルと、
    抵抗とキャパシタとの並列接続体を含むRC等価回路モデルであって、前記2次電池の拡散抵抗を表す拡散抵抗モデルと、の直列接続体を前記2次電池の電池モデルに含み、
    前記2次電池に流れる電流検出値の変化量に基づいて、前記バトラーボルマー式によって規定される前記2次電池に流れる電流及び前記電荷移動抵抗の電位差の関係を、前記2次電池に流れる電流及び前記電荷移動抵抗の電位差の実際の関係に近づけるように前記電荷移動抵抗モデルを更新する処理を行う更新部(30)と、
    前記更新部によって更新された前記電荷移動抵抗モデルを含む前記電池モデルに基づいて、前記2次電池の状態を推定する状態推定部(30)と、を備えることを特徴とする電池状態推定装置。
  2. 今回の演算周期における前記2次電池に流れる電流検出値と、前回の演算周期における前記2次電池に流れる電流検出値との偏差である第1偏差を算出する第1偏差算出部(30)と、
    前記電荷移動抵抗モデルに基づいて推定した今回の演算周期における前記2次電池に流れる推定電流と、前記電荷移動抵抗モデルに基づいて推定した前回の演算周期における前記2次電池に流れる推定電流との偏差である推定電流偏差、又は前記推定電流偏差に応じた値のいずれかである第2偏差を算出する第2偏差算出部(30)と、
    前記第1偏差及び前記第2偏差のそれぞれに基づいて、前記第2偏差を前記第1偏差に近づけるための補正係数(βk)を逐次最小2乗法により推定するパラメータ推定部(30)と、を備え、
    前記更新部は、前記更新する処理として、前記パラメータ推定部によって推定された前記補正係数に基づいて、前記電荷移動抵抗パラメータを更新する処理を行う請求項1に記載の電池状態推定装置。
  3. 前記電荷移動抵抗パラメータβは、定数をα,γ、前記2次電池に流れる電流をI、前記2次電池の温度をT、前記電荷移動抵抗の電位差をVbvと定義すると、
    を満たすパラメータである請求項2記載の電池状態推定装置。
  4. 前記第2偏差算出部は、今回の演算周期において算出した前記電荷移動抵抗の電位差をVbv(t)、前回の演算周期において算出した前記電荷移動抵抗の電位差をVbv(t−1)と定義すると、前記第2偏差を
    に基づいて算出し、
    前記パラメータ推定部は、定数をβ0、前記補正係数をβkと定義すると、前記第1偏差が下式(3)と一致するような前記補正係数を逐次最小2乗法により推定する請求項3に記載の電池状態推定装置。
  5. 前記第2偏差算出部は、前記2次電池に流れる電流の検出値の1演算周期における変化量が所定値以上であることを条件として、前記2次電池の端子間電圧検出値から前記直流抵抗の電位差を減算することにより、前記電荷移動抵抗の電位差を算出する請求項4に記載の電池状態推定装置。
  6. 前記パラメータ推定部を第1パラメータ推定部とし、
    前記更新部を第1更新部とし、
    前記RC等価回路モデルを構成する前記並列接続体に誤差抵抗を直列接続したモデルに基づいて、前記RC等価回路モデルを構成する前記抵抗の抵抗値及び前記キャパシタの静電容量を逐次最小2乗法により推定する第2パラメータ推定部(30)と、
    前記第2パラメータ推定部によって推定された前記抵抗の抵抗値及び前記キャパシタの静電容量で、前記RC等価回路モデルを構成する前記抵抗の抵抗値及び前記キャパシタの静電容量を更新する第2更新部(30)と、をさらに備える請求項2〜5のいずれか1項に記載の電池状態推定装置。
  7. 前記バトラーボルマー式には、該バトラーボルマー式の前記電荷移動抵抗の電位差方向における拡大又は縮小を規定する第1係数(γv)と、該バトラーボルマー式の前記2次電池に流れる電流方向における拡大又は縮小を規定する第2係数(γi)とが含まれており、
    前記2次電池に流れる電流検出値の絶対値が閾値未満であることを条件として、前記2次電池に流れる電流検出値の変化量と、前記2次電池の端子間電圧検出値の変化量とに基づいて、逐次最小2乗法により、前記2次電池に流れる電流及び前記電荷移動抵抗の電位差の関係を規定する1次式の傾きの相関値として前記電荷移動抵抗パラメータを同定する第1同定部(30)と、
    前記2次電池に流れる電流検出値の変化量と、前記2次電池の端子間電圧検出値の変化量とに基づいて、逐次最小2乗法により前記第1係数を同定し、前記第1係数を同定した演算周期の次の演算周期において、同定した前記第1係数を前記第2係数に適用する第2同定部(30)と、を備え、
    前記更新部は、前記更新する処理として、
    前記第1同定部によって同定された前記電荷移動抵抗パラメータと、前記第2同定部によって同定された前記第1係数及び前記第2係数とに基づいて、前記電荷移動抵抗モデルを更新する処理を行う請求項1に記載の電池状態推定装置。
  8. 前記電荷移動抵抗パラメータは、前記2次電池に流れる電流を独立変数とし、前記電荷移動抵抗の電位差を従属変数とする逆双曲線正弦関数において前記2次電池に流れる電流と前記電荷移動抵抗の電位差との関係を定めるパラメータであって、かつ、前記2次電池の温度の逆数を独立変数とする指数関数で規定されるパラメータである請求項7に記載の電池状態推定装置。
  9. 前記電荷移動抵抗パラメータβ、前記第1係数γv及び前記第2係数γiは、定数をα、前記2次電池に流れる電流をI、前記2次電池の温度をT、前記電荷移動抵抗の電位差をVbvと定義すると、
    を満たすパラメータである請求項8記載の電池状態推定装置。
  10. 上式(4)を前記2次電池に流れる電流についてマクローリン展開した式であって、前記2次電池に流れる電流を独立変数とし、前記電荷移動抵抗の電位差を従属変数とする1次式が近似式として定義されており、
    前記閾値は、上式(4)で表される前記電荷移動抵抗の電位差を前記近似式から定まる前記電荷移動抵抗の電位差で近似できる前記電流の範囲に基づいて設定されており、
    前記2次電池の温度と関係付けられて前記電荷移動抵抗パラメータに係る情報が記憶されている記憶部(31)と、
    前記2次電池の温度検出値と、前記記憶部に記憶されている情報とに基づいて、前記温度検出値に対応する前記情報を算出する算出部(31)と、を備え、
    前記第1同定部は、
    前記電荷移動抵抗パラメータに係る情報をβmap、前記電荷移動抵抗の電位差の変化量をΔVbvと定義すると、前記電流検出値の変化量ΔI及び前記端子間電圧検出値の変化量ΔVに基づいて、逐次最小2乗法により、下式(5)を満たす補正係数βkを同定する補正係数同定部と、
    前記補正係数同定部により同定された前記補正係数に基づいて、前記算出部により算出された情報を補正する補正部と、を含む請求項9記載の電池状態推定装置。
  11. 前記電荷移動抵抗パラメータに係る情報βmapは、予め適合された前記電荷移動抵抗パラメータであって、下式(6)で表される初期パラメータであり、
    前記記憶部は、定数をKt,β0と定義すると、下式(7)に従う形で前記2次電池の温度の逆数と関係付けて前記初期パラメータを記憶している請求項10記載の電池状態推定装置。
  12. 前記第2同定部は、今回の演算周期における前記電流検出値をI(t)、前回の演算周期における前記電流検出値をI(t−1)と定義すると、逐次最小2乗法により、下式(8)を満たす前記第1係数γvを同定する請求項11に記載の電池状態推定装置。
  13. 前記第1同定部は、前記電流検出値の1演算周期における変化量が規定値以上であることを条件として、前記補正係数を同定し、
    前記第2同定部は、前記電流検出値の1演算周期における変化量が前記規定値以上であることを条件として、前記第1係数を同定する請求項10〜12のいずれか1項に記載の電池状態推定装置。
  14. 前記第1同定部は、前記直流抵抗をRsと定義すると、下式(9)で表される観測値y(t)を逐次最小2乗法による前記補正係数の同定に用い、
    前記第2同定部は、上式(9)で表される前記観測値y(t)を逐次最小2乗法による前記第1係数の同定に用いる請求項13記載の電池状態推定装置。
  15. 前記第2同定部は、前記2次電池に流れる電流検出値の絶対値が前記閾値以上であることを条件として、前記第1係数を同定する請求項7〜14のいずれか1項に記載の電池状態推定装置。
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