JP6455052B2 - 半導体装置 - Google Patents
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Description
このとき、一般的な半導体装置では、端子数の増大によってパッケージが大型化することを避けるために、検査装置との間の通信を例えば特許文献1に示すようなシリアル通信で行っている。
また、例えば分解能が10bitのDACを設けた場合、与える制御値も10bitであることから、シリアル通信で制御値を送信する際には最低でもDACの分解能のビット数のデータ長分の待ち時間が必要となる。その場合、上記したように検査時には制御値の送信が繰り返し行われることから、検査時間全体に対する待ち時間の割合が増加し、効率の低下を招いている。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、検査装置の処理を簡素化することができるとともに、検査時間を短縮することができる半導体装置を提供することにある。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態について、図1から図3を参照しながら説明する。
図1に示すように、本実施形態の半導体装置1は、パッケージ内に作動アンプ2(図1では作動AMPと示す)、デジタルアナログ変換器(以下、DAC3と称する)、コンパレータ4(図1ではCMPと示す)、制御部およびメモリを備えている。
まず、参考例として、従来の手法について図2(A)を参照しながら説明する。なお、説明の簡略化のために、従来の手法についても、図1に示した本実施形態の半導体装置1の符号を引用しながら説明する。また、従来の半導体装置を、便宜的に従来装置と称する。
本実施形態の半導体装置1には、検査モードに移行するとクロックが入力される毎にデータの入力端子の極性(H、またはL。デジタル値の1または0に対応する)を取り込むこと(上記した受信機能)、取り込んだ1bit毎のデータを纏めてDAC3に与える10bitの制御値を生成すること(上記したDAC3設定機能)、および、検査モードにおいてモード設定端子P6がHである場合には、クロックが入力される毎に受信した制御値をインクリメントすること(本実施形態における変更機能)が予め組み込まれている。つまり、検査モードにおける1回(1パルス)のクロック入力が、本実施形態における変更指令に相当する。
検査装置7は、検査が開始されると、半導体装置1を検査モードに設定した後(S1)、制御値の初期値を設定(半導体装置1に送信)する(S2)。本実施形態では、制御値の初期値として、半導体装置1の設計上の許容範囲の下限値を設定している。具体的には、DAC3が設計上の標準の電圧を出力する際の制御値を基準として、製造上の理由によって制御値がばらつくと予想される範囲の下限値が設定される。そのため、本実施形態の半導体装置1の構成であれば、半導体装置1が設計通りに製造されているとすると初期値を設定した後の最初の判定ではCMP出力がHを出力することになる。
初期値を送信すると、検査装置7は、CMP出力を検出し(S3)、CMP出力がLであるかを判定する(S4)。このとき、上記したように最初の判定ではCMP出力がHになっているはずであるので、仮に初期値を設定した際にCMP出力がLになっているようであれば、半導体装置1に異常が生じていると判断することができる。
DAC3と制御部5とを備えており、検査モードにおいて検査装置7から制御値の初期値を受信すると、検査装置7からの変更指令(本実施形態では1回のクロック入力)に応じて、初期値を段階的に変更してDAC3に与えている。これにより、DAC3に与える制御値を1回のクロック入力の時間で変更することができる。したがって、変更する制御値そのものを送信する従来の手法(図2(A)参照)に比べて、制御値の変更に要する時間を本実施形態であれば概ね1/10程度にすることが可能となり、検査時間を大幅に短縮することができる。
以下、第2実施形態について、図4を参照しながら説明する。第2実施形態では、受信した制御値を変更指令に応じてデクリメントする点において第1実施形態と異なっている。なお、半導体装置1の電気的構成および検査の主な流れは第1実施形態と共通するので、図1および図3も参照しながら説明する。
すなわち、通信にシリアル通信方式を採用していることから使用する端子数を大幅に増加させることなく変更指令を受信することができ、変更指令のデータ長が制御値そのもののデータ長よりも短く設定されていることから待ち時間が少なくなって検査時間を短縮することができる。また、変更機能として、受信した制御値を、変更指令を受信する毎にDAC3の分解能の1bit単位で段階的にデクリメントする機能を有しているので、DAC3の分解能の1bit単位で制御値を変更することができ、アナログ電圧の判定の精度を高めることができる。
以下、第3実施形態について、図5を参照しながら説明する。第3実施形態では、変更指令に応じて制御値をインクリメントまたはデクリメントする点、および、インクリメントおよびデクリメントの切り替えを半導体装置1自身が行う点において第1実施形態等と異なっている。なお、半導体装置1の電気的構成は第1実施形態と共通するので、図1も参照しながら説明する。また、検査の主な流れは、実質的に第1実施形態と第2実施形態とを組み合わせたものとなっているので、重複する部分については詳細な説明を省略する。
また、本実施形態でも、上記した第1実施形態と同様の効果、および上記した第2実施形態と同様の効果を得ることができる。
以下、第4実施形態について、図6および図7を参照しながら説明する。第4実施形態では、受信した制御値のインクリメントおよびデクリメントする点において第1実施形態と異なっているとともに、インクリメントおよびデクリメントを検査装置7側から切り替え可能にしている点において第3実施形態と異なっている。なお、半導体装置1の電気的構成は第1実施形態と共通するので、図1も参照しながら説明する。また、検査の流れは、実質的に第1実施形態と第2実施形態とを組み合わせたものとなっているので、重複する部分については詳細な説明を省略する。
例えば図6に示すように例えば制御値の初期値を設定した際のCMP出力がLであった場合、データ入力端子P3をHとしてインクリメントをし、CMP出力がHとなったと判定した時点(図6のT1)で、データ入力端子P3をLにしてデクリメントに切り替え、1クロックを入力する。そして、デクリメント後の判定(図6のT2)においてCMP出力がLになっているかを確認する。
制御部5には、第1実施形態等と同様に、受信機能およびDAC3設定機能が組み込まれている。また、本実施形態に関連して、制御部5には、検査開始時の検査モードエントリで設定された態様で、インクリメントまたはデクリメントする機能が変更機能として組み込まれている。また、受信機能として、インクリメントおよびデクリメントの切り替えを検査装置7から受信する機能が組み込まれている。つまり、本実施形態では、検査装置7は、制御値をインクリメントするのかデクリメントするのかを半導体装置1に対して指令するように構成されている。
以下、第5実施形態について、図8から図10を参照しながら説明する。第5実施形態では、受信した制御値を変更する際、DAC3の分解能の複数bit単位で変更可能としている点において、第1実施形態等と異なっている。なお、半導体装置1の電気的構成は第1実施形態と概ね共通するので、図1も参照しながら説明する。また、検査の流れは、実質的に第1実施形態と第2実施形態とを組み合わせたものとなっているので、重複する部分については詳細な説明を省略する。
本例の場合、半導体装置1は、変更機能として、モード2端子がHであれば変更指令が入力されると2bit単位で制御値をインクリメントし、モード2端子がLであれば変更指令が入力されると1bit単位で制御値をインクリメントする機能が組み込まれている。
また、設計上の下限値から検査を開始するので、下限値以下となる状態つまりは半導体装置1の異常を検出することができる等、第1実施形態等と同様の効果を得ることもできる。
本例の場合、半導体装置1は、変更機能として、モード2端子がHであれば変更指令が入力されると2bit単位で制御値をデクリメントし、モード2端子がLであれば変更指令が入力されると1bit単位で制御値をデクリメントする機能が組み込まれている。
本例の場合、半導体装置1は、変更機能として、検査開始時の検査モードエントリで設定された態様で、変更指令が入力される毎に複数bit単位で制御値を変更する機能が組み込まれている。
このような構成とすることで、端子数を追加することなく、制御値を変更する際のbit数を変更することができる。なお、図10ではインクリメントの例を示したが、デクリメントの場合も同様である。
本発明は、上記した実施形態に限定されることはなく、その要旨を逸脱しない範囲で任意に変形、組み合わせ、拡張することができる。
実施形態で示した各種の数値は例示であり、それらに限定されるものではない。
実施形態ではコンパレータ4の前段に作動アンプ2を設けた構成を例示したが、必ずしも作動アンプ2である必要はなく、作動ではないアンプを用いてもよい。また、半導体装置1への入力特性を満足する外付け回路を設けるのであれば、コンパレータ4の入力端子に直接的にアナログ電圧を入力する構成であってもよい。
Claims (9)
- 与えられた制御値に応じた電圧を出力するデジタルアナログ変換器(3)と、
前記デジタルアナログ変換器(3)に制御値を与える制御部(5)と、を備え、
前記制御部(5)は、外部の検査装置(7)から前記デジタルアナログ変換器(3)に与える制御値の初期値を受信する受信機能により前記デジタルアナログ変換器から出力すべき電圧に基づいて設定された制御値を受信し、その制御値を前記外部の検査装置(7)から入力される変更指令に応じて変更する変更機能により変更して、前記デジタルアナログ変換器(3)に与える新たな制御値を生成し、前記受信機能によって制御値を受信する受信モードと、前記変更機能により制御値を変更する変更モードとを、該半導体装置に設けられている設定端子(P3、P4)の極性によって切り替えることを特徴とする半導体装置。 - 与えられた制御値に応じた電圧を出力するデジタルアナログ変換器(3)と、
前記デジタルアナログ変換器(3)に制御値を与える制御部(5)と、を備え、
前記制御部(5)は、外部の検査装置(7)から前記デジタルアナログ変換器(3)に与える制御値の初期値を受信する受信機能により前記デジタルアナログ変換器から出力すべき電圧に基づいて設定された制御値を受信し、その制御値を前記外部の検査装置(7)から入力される変更指令に応じて変更する変更機能により変更して、前記デジタルアナログ変換器(3)に与える新たな制御値を生成し、
前記変更機能は、受信した制御値を、前記変更指令を受信する毎に段階的にインクリメントおよび段階的にデクリメントする機能であり、
前記制御部(5)は、前記変更機能において受信した制御値をインクリメントするかデクリメントするかを、検査に使用する端子(P3、P4、P6)の極性によって切り替えることを特徴とする半導体装置。 - 前記制御部(5)は、シリアル通信方式で前記外部の検査装置(7)との間で通信し、
前記変更指令は、シリアル通信する際のデータ長が制御値のデータ長よりも短く設定されていることを特徴とする請求項1または2記載の半導体装置。 - 前記変更機能は、受信した制御値を、前記変更指令を受信する毎に前記デジタルアナログ変換器(3)の分解能の1bit単位で段階的にインクリメントする機能であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載の半導体装置。
- 前記変更機能は、受信した制御値を、前記変更指令を受信する毎に前記デジタルアナログ変換器(3)の分解能の1bit単位で段階的にデクリメントする機能であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載の半導体装置。
- 前記制御部(5)は、前記受信機能によって制御値を受信する受信モードと、前記変更機能により制御値を変更する変更モードとを、該半導体装置に設けられている設定端子(P3、P4)の極性によって切り替えることを特徴とする請求項2を引用する請求項3から5のいずれか一項記載の半導体装置。
- 前記変更機能は、受信した制御値を、前記変更指令を受信する毎に段階的にインクリメントおよび段階的にデクリメントする機能であり、
前記制御部(5)は、前記変更機能において受信した制御値をインクリメントするかデクリメントするかを、検査に使用する端子(P3、P4、P6)の極性によって切り替えることを特徴とする請求項1を引用する請求項3から5のいずれか一項記載の半導体装置。 - 前記変更機能は、受信した制御値を、前記変更指令を受信する毎に前記デジタルアナログ変換器(3)の分解能の複数bit単位で段階的に変更する機能であることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項記載の半導体装置。
- 前記変更指令は、前記外部の検査装置からの1回のクロック入力であることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項記載の半導体装置。
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