JP6451424B2 - 高耐久性低屈折率膜 - Google Patents

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Description

本発明は、ディスプレイパネルや太陽電池、光学レンズ、カメラモジュール、センサーモジュール等に用いられる低屈折率膜に関する。更に詳しくは、低屈折率で反射防止効果が高く、高温高湿中で長時間保持しても屈折率の変化が少ない耐久性に優れた低屈折率膜に関するものである。
ガラスやプラスチック等の透明基材の表面に形成された低屈折率の膜は、ブラウン管、液晶、有機EL等のディスプレイパネルや太陽電池、光学レンズ、ショーケース用ガラス等において、入射する光の反射を防止するための反射防止膜として利用されている。例えば、ディスプレイパネルの表示面側には視認性を向上させるための反射防止膜が設けられたり、また、太陽電池の分野では、入射する太陽光の反射を防止して光の吸収率を上げるために、ガラス基材の表面等に低屈折率の膜を反射防止膜として形成する等の対策がなされている。
このような反射を防止するための膜としては、従来、真空蒸着法やスパッタリング法等の気相法により形成したMgF2や氷晶石等からなる単層膜が実用化されている。また、SiO2等の低屈折率被膜と、TiO2やZrO2等の高屈折率被膜を、基材上に交互に積層して形成された多層膜等も、高い反射防止効果が得られることが知られている。しかし、真空蒸着法やスパッタリング法等の気相法では、装置等が高価であることから製造コスト等の面で問題がある。また、低屈折率被膜と高屈折率被膜を交互に積層して多層膜を形成する方法では、製造工程が煩雑で、時間と手間が掛かることからあまり実用的ではない。
そのため、最近では、製造コスト等の面から、ゾルゲル法等の塗布法が注目されている。しかし、ゾルゲル法では、一般に、ゾルゲル液を調製し、これをガラス等の透明基板に塗布した後、乾燥や焼成等を行うことにより膜の形成を行うが、ゾルゲル法によって形成された膜は、真空蒸着法等の気相法で形成された膜に比べて所望の低屈折率が得られなかったり、基板との密着性不良やクラックの発生といった様々な課題が残されていた。
このようなゾルゲル法を利用した低屈折率膜として、所定の平均粒径を有するシリカ粒子が分散するシリカゾル(a)と、アルコキシシランの加水分解物、金属アルコキシドの加水分解物及び金属塩からなる群より選ばれた少なくとも1種の成分(b)からなり、これらが所望の割合で有機溶媒に含有する塗布液を、基材に塗布した後、硬化させた低屈折率反射防止膜が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。この膜では、特に上記シリカ粒子を特定の割合で用いることによって、被膜表面に微小な凹凸が形成され、屈折率を低下させるのに良好な反射防止効果が得られるとされている。
また、特許文献2には、有機シリコーンを原料に用いて形成された有機ケイ素化合物からなるシリカ層を、基材上に形成した反射防止積層体の表面に形成した反射防止フィルムが開示されている。この反射防止フィルムが備えるシリカ層は、低屈折率でありながら、長期間使用しても、また高温高湿条件下で使用しても屈折率の変化が少ないとされている。
また、特許文献3には、内部にミクロボイドが形成されている無機微粒子とポリマーを所望の割合で含み、この無機微粒子を少なくとも2個以上積み重ねることで微粒子間にもミクロボイドが形成された低屈折率層を有する反射防止膜が開示されている。この反射防止膜では、微粒子内と微粒子間にミクロボイドが形成される結果、低屈折率層の空隙率が高く、非常に低い屈折率が得られるとともに、ポリマーによって無機微粒子が接着されているため、低屈折率層の強度にも優れるとされている。
特開平8−122501号公報(請求項1、段落[0008]、段落[0020]) 特開2002−103507号公報(請求項1〜6、段落[0008]) 特開平11−326601号公報(請求項1、段落[0006])
しかしながら、上記従来の特許文献1に示された膜では、いわゆる湿式法によって得られたシリカ粒子が分散するシリカゾルが用いられている。そのため、特に屈折率を十分に低下させ難く、より高い反射防止効果が得られないという問題がある。また、被膜の表面がシリカ粒子によって微小な凹凸面を形成することにより、親水性を示すことから、反射防止膜として利用した際に、汚れの付着等の問題が生じる。また、特に、屋外で使用され、過酷な条件下に長時間晒される太陽電池用の低屈折率膜等の場合、高温高湿中等の厳しい条件下で使用した場合の高い耐久性等も求められる。
また、上記従来の特許文献2に示された膜は、初期屈折率が1.40〜1.46と高く、反射防止効果が十分とは言えない。また、上記従来の特許文献3に示された低反射ガラス物品は、低い反射率等を有するとされているが、粒子内のミクロボイドが閉じた空隙であり、高温高湿中では内部に発生した水分が抜けにくく、水分により膜の屈折率が変化する場合がある。このように、ゾルゲル法等で低屈折率膜を形成する技術分野においても、様々な課題が残されている。
本発明の目的は、低屈折率で反射防止効果が高く、高温高湿中で長時間保持しても屈折率の変化が少ない耐久性に優れた低屈折率膜を提供することにある。
本発明の第1の観点は、基材又は基材の上に形成された層上に、ヒュームドシリカ粒子同士が凝集する凝集体とケイ素アルコキシドの加水分解物を含む組成物を塗布し、焼成することにより得られた低屈折率膜であり、空隙率が42〜55%の範囲であり、成膜直後の屈折率が1.19〜1.24の範囲であり、下記式(1)から算出される屈折率の変化率が8%以下であり、前記低屈折率膜の内部に前記低屈折率膜の外部に繋がる凝集粒子間の空孔が存在することを特徴とする。
屈折率の変化率(%) =(膜Bの屈折率/膜Aの屈折率−1)×100 (1)
但し、式(1)中、前記膜Aとは成膜直後の膜をいい、前記膜Bとは成膜後、高温高湿中(温度80℃、相対湿度85%RHの条件)で2000時間保持した後の膜をいう。
本発明の第2の観点は、第1の観点に基づく発明であって、更に膜中のヒュームドシリカ粒子の平均一次粒径が5〜50nmの範囲であることを特徴とする。
本発明の第3の観点は、第2の観点に基づく発明であって、更に膜中のヒュームドシリカ粒子とケイ素アルコキシドの加水分解物で構成されるシリカ構造体に占めるシリカ粒子部が50〜99質量%であることを特徴とする。
本発明の第4の観点は、第1ないし第3の観点に基づく発明であって、更に膜表面の接触角が85〜125°であることを特徴とする。
本発明の第1の観点の低屈折率膜は、基材又は基材の上に形成された層上に、ヒュームドシリカ粒子同士が凝集する凝集体とケイ素アルコキシドの加水分解物を含む組成物を塗布し、焼成することにより得られた低屈折率膜であり、空隙率が42〜55%の範囲であり、成膜直後の屈折率が1.19〜1.24の範囲であるため、反射防止効果が高く、また、屈折率の変化が少なく、過酷な条件下での長時間の使用において高い耐久性を示す。また低屈折率膜の内部に低屈折率膜の外部に繋がる凝集粒子間の空孔が存在するため、高温高湿下で、内部に発生した水分又は蒸気が抜けやすく、水分又は蒸気が膜内部等に滞ることなく、膜の白化を防止でき、結果として、本発明の第1の観点の低屈折率膜は、過酷な条件下での長時間の使用において高い耐久性を示す。
本発明の第2の観点の低屈折率膜は、膜中のヒュームドシリカ粒子の平均一次粒径が5〜50nmの範囲であるため、膜の透明性や反射防止効果等の面でより優れた効果が得られる。
本発明の第3の観点の低屈折率膜は、膜中のヒュームドシリカ粒子とケイ素アルコキシドの加水分解物で構成されるシリカ構造体に占めるシリカ粒子部が50〜99質量%の範囲に制御されているため、焼成後に発生しやすいクラックが大幅に抑制される。
本発明の第4の観点の低屈折率膜は、膜表面の接触角が85〜125°であるため、上述の反射防止効果及び耐久性に加え、被膜表面の撥水性及び防汚性にも優れる。
次に本発明を実施するための形態について説明する。
本発明の低屈折率膜は、空隙率が42〜55%の範囲であり、成膜直後の屈折率が1.19〜1.24の範囲である。空隙とは、例えば、膜を構成する粒子の形状や、粒度分布等に起因して膜中に空孔が形成された部分を言い、空隙率とは、膜全体に占める当該空隙の割合を言う。
本発明において空隙率を上記範囲に限定したのは、空隙率が42%未満では、屈折率が上記所定値以下にならず、膜の十分な反射防止効果が得られないからである。また、上限値を越えると、硬度が低下して膜が脆くなり、耐衝撃性等の面で不都合が生じるからである。一方、空隙率が上述の所望の範囲に制御されることにより、所望の低屈折率を達成し、高い反射防止効果を発現させることができる。このうち、空隙率は45〜55%の範囲であることが好ましい。空隙率が所望の範囲に制御されることによって、所望の低屈折率を達成できる理由は、膜中に、膜を構成する材料よりも屈折率の低い空気が適度に含まれることにあると推察される。なお、空隙率を上記範囲に制御しても、現状では膜の屈折率を1.19未満にするのは困難である。また、本発明の低屈折率膜は、下記式(1)から算出される屈折率の変化率が8%以下と、非常に高い耐久性を有する。
屈折率の変化率(%) =(膜Bの屈折率/膜Aの屈折率−1)×100 (1)
但し、式(1)中、前記膜Aとは成膜直後の膜をいい、前記膜Bとは成膜後、高温高湿中(温度80℃、相対湿度85%RHの条件)で2000時間保持した後の膜をいう。
そのため、特に、屋外のような過酷な条件下で使用される太陽電池等の用途に使用しても、屈折率を初期状態(成膜後、温度23℃±5℃、湿度65%RH±20%の標準状態で保管され、かつ成膜後、48時間以内の状態を言い、以下成膜直後という。)から大幅に変化させることなく、長期間にわたって高い反射防止効果を維持できる。通常、高湿条件等に起因して膜表面に水滴等が付着すると、その箇所から膜が白化する現象が起こり、膜の屈折率や透明性等を大きく変化させてしまうことがあるが、本発明の低屈折率膜のように、膜表面まで貫通する所望の空隙が存在すると、蒸気の逃げ道が作られ、蒸気が膜内部等に滞ることなく、白化が防止できる。そのため、本発明の低屈折率膜では、このような過酷な条件下でも優れた耐久性が得られると推察される。
また、後述の理由から、膜中には、ヒュームドシリカ粒子とケイ素アルコキシドの加水分解物が含まれ、ヒュームドシリカ粒子の平均一次粒径は5〜50nmの範囲であることが好ましく、7〜30nmの範囲、更には8〜24nmの範囲であることが特に好ましい。なお、膜中のヒュームドシリカ粒子の平均一次粒径とは、膜中で確認可能な最小単位の粒子径をいう。また、膜中のヒュームドシリカ粒子とケイ素アルコキシドの加水分解物で構成されるシリカ構造体に占めるシリカ粒子部の割合は、50〜99質量%であることが好ましい。その理由は、膜中のヒュームドシリカ粒子とケイ素アルコキシドの加水分解物で構成されるシリカ構造体に占めるシリカ粒子部の割合が下限値未満では、成膜過程の特に焼成時においてクラックが発生しやすくなる傾向がみられ、一方、上限値を越えると基板等との密着性不良や膜が脆くなるといった不具合が生じる場合があるからである。このうち、70〜95質量%であることが特に好ましい。また、膜表面の接触角は、80〜125°であることが好ましい。これにより、被膜表面の撥水性及び防汚性も同時に向上させることができる。接触角が小さすぎると、反射防止膜として外部環境で利用した際に汚れの付着等の問題が生じる場合があり、一方、大きすぎると、膜の密着性が劣る等の不具合が生じる場合がある。
このような低屈折率膜は、例えば後述の組成物を用いて、基材又は基材の上に形成された層上に当該組成物を湿式塗工法により塗布し、焼成することにより形成することができる。上記低屈折率膜を形成するのに好適な組成物の一例としては、例えば特定のケイ素化合物による加水分解物と、ヒュームドシリカ粒子が液体媒体(分散媒)中に分散したシリカゾル(E)を所定の割合で混合して調製する低屈折率膜形成用組成物等が挙げられる。ここで言う加水分解物とは、下記化学式(2)に示すケイ素アルコキシド(A)の加水分解(縮合)によって生成したものである。
Si(OR)4 (2)
(但し、式(2)中、Rは1〜5個の炭素原子を有するアルキル基を表す。)
該組成物において上記ケイ素アルコキシド(A)の加水分解物を使用する理由は、反応性の速さと、この組成物から得られる被膜の硬度を保持するためである。例えば、炭素原子数が6以上のアルキル基を有するケイ素アルコキシドの加水分解物では、加水分解反応が遅く、製造に時間がかかり、また得られた組成物を塗布して得られる膜の硬度が下がる場合がある。
上記式(2)に示すケイ素アルコキシド(A)としては、具体的には、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン等が挙げられる。このうち、硬度が高い膜が得られることから、テトラメトキシシランが好ましい。
また、加水分解物には、上記ケイ素アルコキシド(A)に、下記式(3)に示すフルオロアルキル基含有のケイ素アルコキシド(F)を所定の割合で混合し、これらの加水分解(縮合)によって生成させたものを含有させることもできる。
CF3(CF2)nCH2CH2Si(OR1)3 (3)
(但し、式(3)R1は1〜5個の炭素原子を有するアルキル基を表し、nは0〜8の整数を表す。)
この加水分解物を使用することにより、膜の屈折率をより低下させ、被膜表面の撥水性及び防汚性をより向上させることができる。上記式(3)に示すフルオロアルキル基含有のケイ素アルコキシド(F)としては、具体的には、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリエトキシシラン、トリデカフルオロオクチルトリメトキシシラン、トリデカフルオロオクチルトリエトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリメトキシシラン、ヘプタデカフルオロデシルトリエトキシシラン等が挙げられる。このうち、加水分解反応性が高く、反応制御がしやすいという理由から、トリフルオロプロピルトリメトキシシランが好ましい。
上記ケイ素アルコキシド(A)とフルオロアルキル基含有のケイ素アルコキシド(F)の加水分解物を生成させる際のこれらの混合割合は、質量比で1:0.6〜1.6(A:F)とするのが好ましい。ここで、ケイ素アルコキシド(A)とフルオロアルキル基含有のケイ素アルコキシド(F)の質量比を上記範囲とするのが好ましい理由は、ケイ素アルコキシド(A)に対するフルオロアルキル基含有のケイ素アルコキシド(F)の質量比が少なすぎると、形成後の膜の屈折率を低下させる効果等が得られにくくなるからである。また、ケイ素アルコキシド(A)に対するフルオロアルキル基含有のケイ素アルコキシド(F)の質量比が多すぎると、膜の密着性や膜の硬度が低下する場合があるからである。このうち、ケイ素アルコキシド(A)とフルオロアルキル基含有のケイ素アルコキシド(F)の割合は、質量比で1:0.65〜1.3(A:F)とするのが特に好ましい。
上記式(2)に示すケイ素アルコキシド(A)の加水分解物、或いはケイ素アルコキシド(A)と上記式(3)に示すフルオロアルキル基含有のケイ素アルコキシド(F)との加水分解物を生成させるには、有機溶媒中において、これらを加水分解(縮合)させる。具体的には、ケイ素アルコキシド(A)の加水分解物の場合はケイ素アルコキシド(A)1質量部に対して、一方、ケイ素アルコキシド(A)とフルオロアルキル基含有のケイ素アルコキシド(F)の加水分解物の場合はケイ素アルコキシド(A)とフルオロアルキル基含有のケイ素アルコキシド(F)の合計量1質量部に対して、好ましくは水(B)を0.5〜2.0質量部、無機酸又は有機酸(C)を0.005〜0.5質量部、有機溶媒(D)を1.0〜5.0質量部の割合で混合し、ケイ素アルコキシド(A)同士、或いはケイ素アルコキシド(A)とフルオロアルキル基含有のケイ素アルコキシド(F)の加水分解反応を進行させることで得られる。ここで、水(B)の割合を上記範囲とするのが好ましい理由は、水(B)の割合が下限値未満では屈折率が十分に低下しにくい場合があるからである。一方、上限値を越えると加水分解反応中に反応液がゲル化する等の不具合が生じる場合があるからである。また、基板との密着性が低下する場合がある。このうち、水(B)の割合は0.8〜3.0質量部が特に好ましい。水(B)としては、不純物の混入防止のため、イオン交換水や純水等を使用するのが望ましい。
無機酸又は有機酸(C)としては、塩酸、硝酸又はリン酸等の無機酸、ギ酸、シュウ酸又は酢酸等の有機酸が挙げられる。このうち、ギ酸を使用するのが特に好ましい。無機酸又は有機酸(C)は加水分解反応を促進させるための酸性触媒として機能するが、触媒としてギ酸を用いることによって、より屈折率が低く、かつ透明性に優れた膜を形成しやすいからである。他の触媒を使用した用いた場合に比べ、成膜後の膜中において不均一なゲル化の促進を防止する効果がより高い。また、無機酸又は有機酸(C)の割合を上記範囲とするのが好ましい理由は、無機酸又は有機酸(C)の割合が下限値未満では反応性に乏しいために低屈折率で撥水性に優れた膜が形成されにくく、一方、上限値を越えても反応性に影響はないが、残留する酸による基材の腐食等の不具合が生じる場合があるからである。このうち、無機酸又は有機酸(C)の割合は0.008〜0.2質量部が特に好ましい。
有機溶媒(D)としては、アルコール、グリコールエーテル、又はグリコールエーテルアセテートを使用するのが好ましい。有機溶媒(D)として、これらアルコール、グリコールエーテル又はグリコールエーテルアセテートを使用するのが好ましい理由は、組成物の塗布性向上のためであり、また、例えばケイ素アルコキド(A)とフルオロアルキル基含有のケイ素アルコキシド(F)の加水分解物を使用する際に、これらの混合がしやすいためである。アルコールとしては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロピルアルコール(IPA)等が挙げられる。また、グリコールエーテルとしては、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル等が挙げられる。また、グリコールエーテルアセテートとしては、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等が挙げられる。このうち、加水分解反応の制御がしやすく、また膜形成時に良好な塗布性が得られることから、エタノール、IPA、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル又はプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートが特に好ましい。また、有機溶媒(D)の割合を上記範囲とするのが好ましい理由は、有機溶媒(D)の割合が下限値未満では加水分解反応中に反応液がゲル化する不具合が生じやすく、低屈折率で撥水性に優れた膜が得られにくいからである。また、基板との密着性も低下する場合がある。一方、上限値を越えると加水分解の反応性が低下する等の不具合が生じることで、低屈折率で撥水性に優れた膜が得られないからである。このうち、有機溶媒(D)の割合は1.5〜3.5質量部が特に好ましい。
シリカゾル(E)としては、平均粒径が5〜50nmの範囲であり、比表面積(BET値)が50〜400m2/gの範囲にあるヒュームドシリカ粒子が液体媒体中に分散したゾルを使用するのが好ましい。シリカゾルには、例えば珪酸ソーダ水溶液の酸又はアルカリ金属塩による中和により得られた、いわゆる湿式シリカ(コロイダルシリカ)を分散させたゾルもあるが、ハロゲン化ケイ素化合物等の揮発性ケイ素化合物の火炎加水分解を行う噴霧火炎法によって得られた、いわゆる乾式法シリカ(ヒュームドシリカ)を分散させたゾルを使用するのが好ましい。このようなヒュームドシリカとしては、日本アエロジル社製の「AEROSIL200(登録商標)」等が挙げられる。ヒュームドシリカを分散させたシリカゾルを使用するのが好ましい理由は、例えばコロイダルシリカを分散させたシリカゾルを使用する場合に比べて、成膜後の膜において被膜表面の撥水性をより向上させることができるからである。その理由は、コロイダルシリカ等のゾルに比べて、疎水性の高い凝集体構造を持つからと推察される。また、シリカゾル中のシリカ粒子の平均粒径及び比表面積(BET値)を上記範囲にすることによって、形成後の膜中に含まれるシリカ粒子の平均一次粒径を上述の所望の範囲に制御しやすく、より透明性が高く、より屈折率の低い膜が得られやすいからである。シリカ粒子の平均粒径及び比表面積(BET値)を上記範囲とするのが好ましい理由は、平均粒径が下限値未満では、形成後の膜中に含まれるシリカ粒子の平均一次粒径が上述の下限値を満たさず、形成後の膜の屈折率が十分に低下しない等の不具合が生じる場合があるからである。一方、平均粒径が上限値を越えると、形成後の膜中に含まれるシリカ粒子の平均粒径が上述の上限値を越え、形成した膜の透明性が悪化する場合があるからである。なお、ここで言うヒュームドシリカ粒子の平均粒径とは、一次粒子が数〜数十個凝集した二次粒子の平均粒径をいい、動的光散乱式粒径分布装置を用いて測定された体積基準のメジアン径をいう。また、比表面積(BET値)とは、窒素ガスを吸着させて測定したBET3点法による計算値を用いて得られた値をいう。
また、いわゆる湿式法によって得られたシリカ粒子が分散するシリカゾルでは、形成される膜内部に空隙ができにくい。一方、ヒュームドシリカ粒子では、製造後、数珠状に凝集する凝集体を有するが、これにより凝集体内にナノメートルサイズの空孔ができる。そして、不定形な凝集形状によってパッキング性の悪くなった膜内部には凝集粒子間に隙間ができ、更に空孔ができやすくなる。これによって、膜内部の屈折率が低下しやすくなり、高い反射防止性能が得られる。また、ヒュームドシリカ粒子を分散させたゾルは、一次粒子は密度の高いシリカ粒子によって形成されている。ヒュームドシリカ粒子の凝集体内には空孔が存在するものの、これらの孔は連通しており、上述の特許文献3のように閉じた空隙ではない。閉じた空隙の場合、高温高湿下で、内部に発生した水分が抜けにくくなる不具合が生じるが、凝集体間の空孔は外部に繋がっているため、水分の放出は可能であり、内部に残った水分により屈折率が変化する等の問題は起こり難くなる。これらの理由から、ヒュームドシリカを分散させたシリカゾルを使用するのが好ましい。
また、シリカゾル(E)を上記加水分解物と混合する前に、後述のように所定の条件で撹拌することにより、調製後の組成物においてシリカ粒子が数珠状に凝集した凝集体が、好ましくは20〜150nmの大きさで含まれるように調製できる。このように、シリカ粒子を所定の大きさの凝集体として含ませることにより、膜の屈折率を低減させる効果がより高められる。また、凝集体の大きさが下限値未満の場合、組成物の増粘等により塗布性を悪化させる場合があり、一方、上限値を越えると形成した膜の透明度を悪化させる場合がある。なお、上記凝集体の大きさは、上記の動的光散乱式粒径分布装置を用いて測定された体積基準のメジアン径をいう。また、数珠状とは、不定型な数珠状をいい、例えば一直線状に粒子同士が連なった形状等に限られるものではない。また、上記凝集体とは、上述の二次粒子及びこの二次粒子が更に絡み合って凝集した集塊粒子を含み、凝集体が有する数珠状形状は、一次粒子が数珠状に凝集して二次粒子を形成すること等に依拠する。
この低屈折率膜形成用組成物において、上記加水分解物と上記シリカゾル(E)は、加水分解物中のSiO2分を1質量部とするときに、上記シリカゾル(E)のSiO2分が、好ましくは1〜99質量部となるように混合して調製する。シリカゾル(E)の割合が下限値未満では形成後の膜の屈折率が低下しにくく、一方、上限値を越えると形成した膜の透明度や硬度が低下する場合があるからである。また、基板との密着性も低下する場合がある。このうち、シリカゾル(E)の割合は、加水分解物中のSiO2分1質量部に対するシリカゾル(E)のSiO2分が2〜30質量部となる割合とするのが特に好ましい。
この低屈折率膜形成用組成物を調製するには、先ず、上記ケイ素アルコキシド(A)に有機溶媒(D)を添加して、好ましくは30〜40℃の温度で5〜20分間撹拌することにより第1液を調製する。なお、上記ケイ素アルコキシド(A)と上記フルオロアルキル基含有のケイ素アルコキシド(F)の加水分解物を含有させる場合は、上記ケイ素アルコキシド(A)と上記フルオロアルキル基含有のケイ素アルコキシド(F)を、有機溶媒(D)に添加する前に、上述の所定の割合となるように秤量して混合しておく。一方、水(B)と無機酸又は有機酸(C)を混合し、好ましくは30〜40℃の温度で5〜20分間撹拌することにより第2液を、これとは別に調製する。なお、ケイ素アルコキシド(A)として用いられるテトラメトキシシラン等は毒性が強いため、この単量体を予め3〜6程度重合させたオリゴマーを使用するのが望ましい。
次に、上記調製した第1液を、好ましくは30〜80℃の温度に保持して、第1液に第2液を添加し、上記温度を保持した状態で好ましくは30〜180分間撹拌する。これにより、上記ケイ素アルコキシド(A)の加水分解物、或いは上記ケイ素アルコキシド(A)と上記フルオロアルキル基含有のケイ素アルコキシド(F)との加水分解物が生成される。そして、この加水分解物と、ヒュームドシリカ粒子が液体媒体に分散するシリカゾル(E)を上述の所定の割合で混合することにより、上記低屈折率膜形成用組成物が得られる。
なお、シリカゾル(E)を調製する際、ヒュームドシリカ粒子を分散させる液体媒体(分散媒)には、組成物の混合性及び塗布性等の面から、上記加水分解物の生成に使用した有機溶媒(D)と同種のもの、或いはこれと相溶性のあるものを使用するのが好ましい。上記有機溶媒(D)以外の分散媒であって、これと相溶性のあるものとしては、例えばブタノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、エチレングリコール、プロピレングリコール、ヘキシレングリコール等のグリコール類、N−メチルピロリドン、ジメチルフォルムアミド等が挙げられる。また、シリカゾル(E)中のヒュームドシリカ粒子の割合は、シリカゾル(E)中のSiO2の濃度が5〜30質量%となるように調整するのが好ましい。下限値未満では、膜の屈折率が十分低下しない等の不具合が生じる場合があり、上限値を越えると形成した膜の透明度や硬度が低下する等の不具合が生じる場合がある。
また、ヒュームドシリカ粒子を分散媒に添加した後は、上記加水分解物と混合する前に、ホモミクサーを用いて回転速度5000〜20000rpmにて15〜90分間攪拌し、十分に分散させておくことが望ましい。粒径の小さなヒュームドシリカ粉末は、製造後、粒子同士が数珠状に凝集した二次粒子やその集塊状物を含んだ凝集体を形成していることが多いが、この分散工程を十分に行うことにより、調製後の組成物において上記凝集体の大きさを、好ましくは20〜150nmに調整することができる。この分散工程を上記の条件で行わないと凝集体の大きさが上記範囲から外れることで、上述のように膜の屈折率が十分に低下しない、或いは膜の透明度や硬度が低下する等の上述の不具合を生じさせる場合がある。また、分散工程を過度に行うとヒュームドシリカ粒子が分散せずに、大きな凝集体となり、沈殿する等の不具合を生じさせる場合があるため好ましくない。なお、凝集体の大きさを制御する方法は、上記ホモミクサーを用いる方法以外に、例えばジルコニアビーズを用いて、ペイントシェーカーにて振とうし、十分に分散させておく方法等が挙げられる。また、加水分解物と混合する前にこれらの処理を行うのが好ましい理由は、加水分解物を混合した後に強い撹拌や、振とうによる分散工程を行うと、ケイ素アルコキシドの加水分解反応が急激に進み、組成物が不安定となる等の問題が発生する場合があるからである。
このように調製された低屈折率膜形成用組成物を用いて低屈折率膜を形成する方法について説明する。基材等に低屈折率膜形成用組成物を塗布する際の湿式塗工法については特に限定されないが、例えばスピンコート法、ダイコート法又はスプレー法等が挙げられる。塗布した後は、ホットプレートや雰囲気焼成炉等を用いて、好ましくは50〜100℃の温度で5〜60分間乾燥した後、ホットプレートや雰囲気焼成炉等を用いて、好ましくは100〜300℃の温度で5〜120分間焼成して硬化させる。このように形成された膜は、膜内部に適度な空孔が生じ、上述の所望の空隙率を示すことにより、上述の1.15〜1.39の非常に低い屈折率を達成する。
乾燥温度が下限値未満では、膜内の溶媒が揮発せずに、焼成時に急な昇温状態となるために膜ムラやクラックが発生する等の不具合が生じる場合があり、一方、上限値を越えると膜内に乾燥時のムラが発生する等の不具合が生じる場合がある。また、乾燥時間が下限値未満では、膜内の溶媒が揮発せずに残留し、焼成時に膜ムラやクラックが発生する等の不具合が生じる場合があり、一方、上限値を越えても膜には問題はないが、コストが上がる等の問題が生じる場合がある。また、焼成温度が下限値未満では、膜の硬化不足による密着性不良や硬度が不十分となる等の不具合が生じる場合がある。一方、上限値を越えると、膜内の空隙構造の減少によって屈折率が上昇する等の不具合が生じる場合がある。また、焼成時間が下限値未満では、膜の硬化不足による密着性不良や硬度が不十分となる等の不具合が生じる場合があり、一方、上限値を越えても膜には問題はないが、コストが上がる等の問題が生じる場合がある。
このようにして得られた本発明の低屈折率膜は、ブラウン管、液晶、有機EL等のディスプレイパネルや太陽電池、ショーケース用ガラス等において入射光の反射を防止するために用いられる反射防止膜、或いはセンサーやカメラモジュール等に用いられる屈折率差を利用した中間膜等の形成に好適に使用することができる。
次に本発明の実施例を比較例とともに詳しく説明する。以下に説明する実施例1−1、実施例2−1、実施例2−2、実施例3−1〜実施例3−5、実施例4−1、実施例5−1〜実施例5−4、実施例5−7〜実施例5−9は、実施例ではなく、参考例である。
<実施例1−1>
先ず、ケイ素アルコキシド(A)としてテトラメトキシシラン(TMOS)を、フルオロアルキル基含有のケイ素アルコキシド(F)としてトリフルオロプロピルトリメトキシシラン(TFPTMS)を用意し、ケイ素アルコキシド(A)の質量を1としたときのフルオロアルキル基含有のケイ素アルコキシド(F)の割合(質量比)が0.6になるように秤量し、これらをセパラブルフラスコ内に投入して混合することにより混合物を得た。このケイ素アルコキシド(A)とフルオロアルキル基含有のケイ素アルコキシド(F)の合計量1質量部に対して1.0質量部となる量のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を有機溶媒(D)として添加し、30℃の温度で15分間撹拌することにより第1液を調製した。なお、ケイ素アルコキシド(A)としては、単量体を予め3〜5程度重合させたオリゴマーを使用した。
また、この第1液とは別に、ケイ素アルコキシド(A)とフルオロアルキル基含有のケイ素アルコキシド(F)の合計量1質量部に対して1.0質量部となる量のイオン交換水(B)と、0.01質量部となる量のギ酸を有機酸(C)としてビーカー内に投入して混合し、30℃の温度で15分間撹拌することにより第2液を調製した。次に、上記調製した第1液を、ウォーターバスにて55℃の温度に保持してから、この第1液に第2液を添加し、上記温度を保持した状態で60分間撹拌した。これにより、上記ケイ素アルコキシド(A)と上記フルオロアルキル基含有のケイ素アルコキシド(F)との加水分解物を得た。
そして、上記得られた加水分解物と、表1に示す気相法(乾式法)で得られた平均粒径が40nm、比表面積(BET値)が200m2/gのヒュームドシリカ粒子(日本アエロジル社製 商品名:「AEROSIL 200(登録商標)」)が分散したシリカゾル(E)を、加水分解物中のSiO2分1質量部に対するシリカゾル(E)中のSiO2分が2質量部となる割合で混合し、撹拌することで組成物を得た。なお、ヒュームドシリカ粒子の上記平均粒径は、一次粒子が数〜数十個凝集した二次粒子の平均粒径をいい、動的光散乱式粒径分布装置を用いて測定された体積基準のメジアン径である。また、上記比表面積(BET値)は、窒素ガスを吸着させて測定したBET3点法による計算値を用いて得られた値である。
また、上記シリカゾル(E)は上記加水分解物と混合する前に、調製後の組成物において上記ヒュームドシリカ粒子が数珠状に凝集する凝集体の大きさが100nmになるように、ホモミクサー(プライミクス社製)を用いて回転速度14000rpmにて25分間攪拌し、十分に分散させた。
続いて、上記調製した組成物を、基板としてのガラス基板の表面にスピンコート法により塗布して塗膜を形成した。そして、この塗膜が形成されたガラス基板を、雰囲気焼成炉を用いて50℃の温度で10分間乾燥させた後、雰囲気焼成炉を用いて130℃の温度で30分間焼成して硬化させることにより、厚さ約80ナノメートルの膜を形成した。
<実施例1−2,1−3及び比較例1−1,比較例1−2>
ケイ素アルコキシド(A)とフルオロアルキル基含有のケイ素アルコキシド(F)の混合物を1質量部としたときの水(B)の割合を、以下の表1に示すように変更して組成物を調製したこと以外は、実施例1−1と同様にして膜を形成した。
<実施例2−1,2−2及び比較例2−1,比較例2−2>
ケイ素アルコキシド(A)とフルオロアルキル基含有のケイ素アルコキシド(F)の混合物を1質量部としたときの有機酸(C)の割合を、以下の表1に示すように変更したこと、分散させたヒュームドシリカ粒子の種類を、平均粒径が45nm、比表面積(BET値)が170m2/gのヒュームドシリカ粒子(日本アエロジル社製 商品名:「AEROSIL R974(登録商標)」)に変更したこと、及びシリカゾル(E)の割合を、加水分解物中のSiO2分1質量部に対するシリカゾル(E)のSiO2分が以下の表1に示す割合になるように変更して組成物を調製したこと以外は、実施例1−1と同様にして膜を形成した。
<実施例3−1〜3−5及び比較例3−1〜比較例3−3>
ケイ素アルコキシド(A)とフルオロアルキル基含有のケイ素アルコキシド(F)の混合物を1質量部としたときの有機溶媒(D)の割合、有機溶媒(D)の種類、無機酸又は有機酸(C)の割合、無機酸又は有機酸(C)の種類を、以下の表1に示すように変更したこと、及び第1液に第2液を添加する際のウォーターバスの温度を63℃に変更して組成物を調製したこと以外は、実施例1−1と同様にして組成物を調製した。なお、実施例3−1では、組成物を調製する際の上記ウォーターバスの温度のみ変更した。また、表中、「PGME」はプロピレングリコールモノメチルエーテルを示す。
<実施例4−1,4−2及び比較例4−1,比較例4−2>
ケイ素アルコキシド(A)の質量を1としたときのフルオロアルキル基含有のケイ素アルコキシド(F)の割合、ケイ素アルコキシド(A)とフルオロアルキル基含有のケイ素アルコキシド(F)の混合物を1質量部としたときの水(B)の割合、有機酸(C)の割合、有機溶媒(D)の割合を、以下の表2に示す割合になるように変更したこと、シリカゾル(E)の割合を、加水分解物中のSiO2分1質量部に対するシリカゾル(E)のSiO2分が以下の表2に示す割合になるように変更したこと、及び分散させたヒュームドシリカの種類を、平均粒径が37nm、比表面積(BET値)が260m2/gのヒュームドシリカ粒子(日本アエロジル社製 商品名:「AEROSIL R106(登録商標)」)に変更して組成物を調製したこと以外は、実施例1−1と同様にして膜を形成した。
<実施例5−1>
先ず、ケイ素アルコキシド(A)としてテトラメトキシシラン(TMOS)を用意し、このケイ素アルコキシド(A)1質量部に対して1.5質量部となる量のプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を有機溶媒(D)として添加し、30℃の温度で15分間撹拌することにより第1液を調製した。なお、ケイ素アルコキシド(A)としては、単量体を予め3〜5程度重合させたオリゴマーを使用した。
また、この第1液とは別に、ケイ素アルコキシド(A)1質量部に対して1.0質量部となる量のイオン交換水(B)と、0.02質量部となる量の有機酸(C)をビーカー内に投入して混合し、30℃の温度で15分間撹拌することにより第2液を調製した。次に、上記調製した第1液を、ウォーターバスにて55℃の温度に保持してから、この第1液に第2液を添加し、上記温度を保持した状態で60分間撹拌した。これにより、上記ケイ素アルコキシド(A)の加水分解物を得た。
そして、上記加水分解物を、実施例1−1と同様、シリカゾル(E)と撹拌、混合することにより組成物を得た。なお、上記シリカゾル(E)は上記加水分解物と混合する前に、上記ヒュームドシリカ粒子が数珠状に凝集する凝集体の大きさが90nmになるように、ホモミクサーを用いて回転速度16000rpmにて25分間攪拌し、十分に分散させた。即ち、この組成物は、フルオロアルキル基含有のケイ素アルコキシド(F)を添加せずに調製した。
続いて、実施例1−1と同様にして、基板としてのガラス基板上に、厚さ約80ナノメートルの膜を形成した。
<実施例5−2>
ケイ素アルコキシド(A)としてテトラメトキシシラン(TMOS)の代わりに、テトラエトキシシラン(TEOS)を用いて組成物を調製したこと以外は、実施例5−1と同様にして膜を形成した。
<実施例5−3>
無機酸又は有機酸(C)の種類を、以下の表2に示すように変更して組成物を調製したこと以外は、実施例5−1と同様にして膜を形成した。
<実施例5−4>
分散させたヒュームドシリカ粒子の種類を、平均粒径が42nm、比表面積(BET値)が210m2/gのヒュームドシリカ粒子(日本アエロジル社製 商品名:「AEROSIL RX300(登録商標)」)に変更したこと、及びシリカゾル(E)の割合を、加水分解物中のSiO2分1質量部に対するシリカゾル(E)のSiO2分が以下の表2に示す割合になるように変更して組成物を調製したこと以外は、実施例5−1と同様にして膜を形成した。
<実施例5−5>
有機溶媒(D)の種類を、以下の表2に示すように変更したこと、分散させたヒュームドシリカ粒子の種類を、平均粒径が42nm、比表面積(BET値)が210m2/gのヒュームドシリカ粒子(日本アエロジル社製 商品名:「AEROSIL RX300(登録商標)」)に変更したこと、及びシリカゾル(E)の割合を、加水分解物中のSiO2分1質量部に対するシリカゾル(E)のSiO2分が以下の表2に示す割合になるように変更したこと、及び調製後の組成物中に含まれる上記凝集体の大きさが150nmになるように制御して組成物を調製したこと以外は、実施例5−1と同様にして膜を形成した。なお、表中、「PGME」はプロピレングリコールモノメチルエーテルを示す。
<実施例5−6>
無機酸又は有機酸(C)の種類を、以下の表2に示すように変更したこと、及び分散させたヒュームドシリカ粒子の種類を、平均粒径が34nm、比表面積(BET値)が150m2/gのヒュームドシリカ粒子(日本アエロジル社製 商品名:「AEROSIL RX200(登録商標)」)に変更して組成物を調製したこと以外は、実施例5−1と同様にして膜を形成した。
<実施例5−7>
分散させたヒュームドシリカ粒子の種類を、平均粒径が37nm、比表面積(BET値)が260m2/gのヒュームドシリカ粒子(日本アエロジル社製 商品名:「AEROSIL R106(登録商標)」)に変更したこと、シリカゾル(E)の割合を、加水分解物中のSiO2分1質量部に対するシリカゾル(E)のSiO2分が以下の表2に示す割合になるように変更したこと、及び調製後の組成物中に含まれる上記凝集体の大きさが20nmになるように制御して組成物を調製したこと以外は、実施例5−1と同様にして膜を形成した。なお、凝集体の大きさの制御は、上記ホモミクサーの代わりに、0.5mmφのジルコニアビーズを用いて、ペイントシェーカーにて15時間振とうし、十分に分散させることにより行った。
<実施例5−8〜5−10>
ケイ素アルコキシド(A)としてテトラメトキシシラン(TMOS)の代わりに、テトラエトキシシラン(TEOS)を用い、ケイ素アルコキシド(A)1質量部に対してフルオロアルキル基含有のケイ素アルコキシド(F)を、以下の表2に示す割合で、かつ上述の実施例1−1と同様の手順により混合したこと、及び水(B)の割合、有機酸(C)の割合、有機溶媒(D)の割合を、ケイ素アルコキシド(A)とフルオロアルキル基含有のケイ素アルコキシド(F)の混合物1質量部に対して、以下の表2に示す割合に変更して組成物を調製したこと以外は、実施例5−1と同様にして膜を形成した。
<比較例5>
気相法(乾式法)で得られたヒュームドシリカ粒子の代わりに、湿式法で得られた平均粒径が20nm、比表面積(BET値)が130m2/gのコロイダルシリカ粒子(日産化学工業社製 商品名:「ST-O」)を分散させたシリカゾル(E)を用い、加水分解物中のSiO2分1質量部に対するシリカゾル(E)のSiO2分が以下の表2に示す割合になるように変更したこと、及び有機溶媒(D)の種類を変更して組成物を調製したこと以外は、実施例5−1と同様にして膜を形成した。
<比較例6−1>
気相法(乾式法)で得られたヒュームドシリカ粒子の代わりに、湿式法で得られた平均粒径が20nm、比表面積(BET値)が130m2/gのコロイダルシリカ粒子(日産化学工業社製 商品名:「ST-O」)を分散させたシリカゾル(E)を用いたこと以外は、実施例5−1と同様にして組成物を調製した。また、焼成時の温度を500℃で、焼成時間を180分としたこと以外は、実施例5−1と同様にして膜を形成した。
<比較例6−2>
焼成時の温度を50℃で、焼成時間を10分としたこと以外は、実施例1−1と同様にして膜を形成した。
Figure 0006451424
Figure 0006451424
<比較試験及び評価>
実施例1−1〜実施例5−10及び比較例1−1〜比較例6−2で得られた膜について、空隙率、接触角、屈折率、膜中のシリカ粒子の平均一次粒径、膜中のシリカ構造体に占めるシリカ粒子部の割合を評価した。これらの結果を以下の表3、表4に示す。
(i) 空隙率:形成した膜の断面(10mm×10mm)をTEM(透過型電子顕微鏡;Transmission Electron Microscope、日本電子株式会社製 型式名:JEM−2010F)により観察し、シリカ粒子及びケイ素アルコキシドの加水分解物で形成された箇所を除く、視野中に暗く映る空隙箇所の、上記膜断面全体に占める面積を画像にて解析し、その値を空隙率とした。
(ii) 接触角:接触角測定装置(協和界面科学社製、型番:Drop Master 700)を用いて、被膜表面に、イオン交換水を滴下させた際の接触角をθ/2法にて解析した値とする。
(iii) 屈折率:分光エリプソメトリー装置(J.A.Woollam Japan株式会社製、型番:M-2000)を用いて測定し、解析した光学定数における633nmの値とする。
なお、膜の耐久性を評価するため、各実施例、比較例ごとに成膜直後の膜Aと、成膜後、温度80℃、相対湿度85%RHの条件で2000時間保持した後の膜Bの屈折率をそれぞれ測定した。また、測定した膜Aの屈折率と膜Bの屈折率から、下記式(1)より、上述の高温高湿条件で2000時間保持したときの屈折率の変化率を算出した。その結果を、以下の表3、表4に示す。なお、膜の屈折率は、いずれも、膜温度を25℃の状態で測定したものである。また、成膜直後の膜Aとは、成膜後、標準状態(温度23℃±5℃、湿度65%RH±20%で保管され、かつ48時間を経過していないものをいう。
変化率(%) =(膜Bの屈折率/膜Aの屈折率−1)×100 (1)
(iv) シリカ粒子の平均一次粒径:上記TEMにより膜断面を観察したときのTEM画像から、一次粒子50個の粒径を測定し、その平均値を膜中のシリカ粒子の平均一次粒径とした。
(v) シリカ粒子部の割合:下記式(4)より算出した値を、膜中のシリカ構造体に占めるシリカ粒子部の割合とした。なお、式(4)中の「組成物」とは、溶媒等を除く、組成物中のシリカ粒子及びケイ素アルコキシドの加水分解物の合量を、SiO2分換算で表したものをいう。
Figure 0006451424
Figure 0006451424
Figure 0006451424
表3、表4から明らかなように、実施例1−1〜実施例5−10と比較例1−1〜比較例6−2を比較すると、実施例1−1〜実施例5−10は、比較例1−1〜比較例6−2の膜に比べて、非常に低い屈折率を示しており、反射防止効果が高いことが判る。また、所望の接触角を有し、撥水性及び防汚性にも優れることが判る。なお、比較例1−2では、組成物を調製する際に、適量を超える水を添加したために加水分解反応を制御できず、加水分解物中に固形物が発生し、組成物が懸濁するとともに増粘したため、所望の厚さの被膜を形成することができなかった。また、比較例2−1では、組成物を調製する際に有機酸(C)の割合が少なすぎて加水分解反応が十分に進行せず、低屈折率で、十分な反射防止効果を有する膜が得られなかった。また、比較例2−2では、組成物を調製する際に有機酸(C)の割合が多すぎて、膜自体を形成することができなかった。また、比較例3−3では、組成物を調製する際、液が懸濁したため、膜自体を形成することができなかった。比較例4−2では、組成物を調製する際に、適量を超えるシリカゾル(E)を添加したため、膜の凹凸が大きくなり、屈折率等の評価ができなかった。
また、空隙率が所望の範囲に制御されていない比較例3−1、比較例4−1では、高温高湿条件で長時間保持した後の屈折率が大きく変化し、変化率が8%を越えた。特に、空隙率が所定値を超える比較例6−2では、膜が脆くなって耐久性が低下し、変化率も高い値を示した。また、比較例1−1、比較例3−2、比較例5、比較例6−1では、変化率は小さい値を示したものの、成膜直後の屈折率自体が高い値を示した。これに対して、実施例1−1〜実施例5−10では、成膜直後の屈折率も非常に低く、また、高温高湿条件で長時間保持した後の屈折率の変化も少なく、耐久性にも優れることが確認された。
本発明の低屈折率膜は、ブラウン管、液晶、有機EL等のディスプレイパネルや太陽電池、ショーケース用ガラス等において、入射光の反射を防止するために用いられる反射防止膜、或いはセンサーやカメラモジュール等に用いられる屈折率差を利用した中間膜等に利用できる。

Claims (4)

  1. 基材又は基材の上に形成された層上に、ヒュームドシリカ粒子同士が凝集する凝集体とケイ素アルコキシドの加水分解物を含む組成物を塗布し、焼成することにより得られた低屈折率膜であり、
    空隙率が42〜55%の範囲であり、
    成膜直後の屈折率が1.19〜1.24の範囲であり、
    下記式(1)から算出される屈折率の変化率が8%以下であり、
    前記低屈折率膜の内部に前記低屈折率膜の外部に繋がる凝集粒子間の空孔が存在する低屈折率膜。
    屈折率の変化率(% =(膜Bの屈折率/膜Aの屈折率−1)×100 (1)
    但し、式(1)中、前記膜Aとは成膜直後の膜をいい、前記膜Bとは成膜後、高温高湿中(温度80℃、相対湿度85%RHの条件)で2000時間保持した後の膜をいう。
  2. 膜中の前記ヒュームドシリカ粒子の平均一次粒径が5〜50nmの範囲である請求項1記載の低屈折率膜。
  3. 膜中の前記ヒュームドシリカ粒子と前記ケイ素アルコキシドの加水分解物で構成されるシリカ構造体に占めるシリカ粒子部が50〜99質量%である請求項2記載の低屈折率膜。
  4. 膜表面の接触角が85〜125°である請求項1ないし3いずれか1項に記載の低屈折率膜。
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