JP2017167372A - 低屈折率膜形成用液組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】段差性に優れた低屈折率膜を形成するための液組成物の製造方法を提供する。【解決手段】本発明の低屈折率膜形成用液組成物は、ケイ素アルコキシドとしてのテトラメトキシシラン又はテトラエトキシシランのアルコール溶液に水と硝酸との混合物を添加して攪拌することにより生成されたケイ素アルコキシドの加水分解物と、球状コロイダルシリカ粒子及び数珠状コロイダルシリカ粒子が液体媒体中に分散したシリカゾルとを混合し、更にプロピレングリコールモノメチルエーテルを有機溶媒として混合して製造される。【選択図】なし

Description

本発明は、ディスプレイパネルや太陽電池、光学レンズ、カメラモジュール、センサーモジュール、ミラー、メガネ等に用いられる低屈折率膜を形成するための液組成物に関する。更に詳しくは、凹凸が少なく段差性に優れた低屈折率膜を形成するための液組成物に関するものである。
ガラスやプラスチック等の透明基材の表面に形成された低屈折率の膜は、ブラウン管、液晶、有機EL等のディスプレイパネルや太陽電池、光学レンズ、ショーケース用ガラス等において、入射する光の反射を防止するための反射防止膜として利用されている。例えば、ディスプレイパネルの表示面側には視認性を向上させるための反射防止膜が設けられたり、また、太陽電池の分野では、入射する太陽光の反射を防止して光の吸収率を上げるために、ガラス基材の表面等に低屈折率の膜を反射防止膜として形成する等の対策がなされている。
このような反射を防止するための膜としては、従来、真空蒸着法やスパッタリング法等の気相法により形成したMgFや氷晶石等からなる単層膜が実用化されている。また、SiO等の低屈折率被膜と、TiOやZrO等の高屈折率被膜を、基材上に交互に積層して形成された多層膜等も、高い反射防止効果が得られることが知られている。しかし、真空蒸着法やスパッタリング法等の気相法では、装置等が高価であることから製造コスト等の面で問題がある。また、低屈折率被膜と高屈折率被膜を交互に積層して多層膜を形成する方法では、製造工程が煩雑で、時間と手間が掛かることからあまり実用的ではない。
そのため、最近では、製造コスト等の面から、ゾルゲル法等の塗布法が注目されている。しかし、ゾルゲル法では、一般に、ゾルゲル液を調製し、これをガラス等の透明基板に塗布した後、乾燥や焼成等を行うことにより膜の形成を行うが、ゾルゲル法によって形成された膜は、真空蒸着法等の気相法で形成された膜に比べて所望の低屈折率が得られなかったり、基板との密着性不良やクラックの発生といった様々な課題が残されていた。
このようなゾルゲル法を利用した低屈折率膜として、所定の平均粒径を有するシリカ粒子が分散するシリカゾル(a)と、アルコキシシランの加水分解物、金属アルコキシドの加水分解物及び金属塩からなる群より選ばれた少なくとも1種の成分(b)からなり、これらが所望の割合で有機溶媒に含有する組成物を、基材に塗布した後、硬化させた低屈折率反射防止膜が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。上記塗布におけるシリカゾルとして、水性シリカゾル中の水を蒸留法等により有機溶剤に置換することにより得られる有機溶剤系シリカゾル(オルガノシリカゾル)が示され、その有機溶剤として好ましくは、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール類、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、ジエチルセロソルブ、ジエチルカルビトール等のグリコールエーテル類や、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類の親水性溶剤が用いられる。
しかし、特許文献1に示された組成物は、球状のシリカ粒子のみを含み、数珠状シリカ粒子を含まないため、塗膜の屈折率が十分に低下しないという課題があった。
そこで、ケイ素アルコキシドとしてのテトラメトキシシラン又はテトラエトキシシランのアルコール溶液に水と硝酸との混合物を添加して攪拌することにより生成されたケイ素アルコキシドの加水分解物と、球状コロイダルシリカ粒子及び数珠状コロイダルシリカ粒子が液体媒体中に分散したシリカゾルとを混合し、水に分散された組成物が開示され、水性有機溶媒に分散された組成物が示唆されている(特許文献2参照。)。
特開平8−122501号公報(請求項1、段落[0008]、段落[0020]) 特表2011−530401(段落[0018]、段落[0025]、段落[0032])
しかしながら、特許文献2に示された低屈折率膜を形成する組成物(低屈折率膜形成用液組成物)は、溶媒を選択しないと、成膜したときの低屈折率膜に凹凸があり段差性に劣り、使用するのに不十分であった。
本発明の目的は、上記課題を解決するもので、成膜した時に得られる低屈折率膜に凹凸が少なく段差性に優れた膜となる液組成物を提供することにある。
本発明者らは、あまたある溶媒の中から、プロピレングリコールモノメチルエーテルを選択すると、塗膜形成時の溶媒の揮発速度が適切であるという理由により、成膜した時の低屈折率膜の凹凸が少なく段差性に優れた膜が得られるという知見を見出し、本発明を完成した。
塗膜形成時の溶媒の揮発速度が適切であると成膜した時の低屈折率膜の凹凸が少なく段差性に優れた膜が得られる理由は以下の通りである。
溶媒の揮発速度が速いものを選択した場合、塗膜の表面は溶媒の揮発により冷却される。その際に室内の湿度により水分が凝縮される。凝縮した水分とケイ素アルコキシドとの反応による部分的な反応性の違いや、また、水分が組成物に含まれることによる表面張力の変化等により、膜表面に凹凸が発生しやすく、段差の大きな膜となる。
一方、溶媒の揮発速度が遅いものを選択した場合、塗膜がゆっくりと乾燥し、その間、塗膜の流動時間が長くなる。その際に塗膜中で分散粒子が凝集したり、分離することが、特に分散液と異なる溶媒種を混合した際に、見られる。塗膜中において、溶媒の揮発速度が大きく異なる時、部分的な流動しやすさや、流動している時間に差異が出てくるため、分散粒子が偏って凝集するような現象が生じ、これに起因して、膜表面に凹凸が発生しやすく、段差の大きな膜となる。
本発明の第1の観点は、ケイ素アルコキシドとしてのテトラメトキシシラン又はテトラエトキシシランのアルコール溶液に水と硝酸との混合物を添加して攪拌することによりケイ素アルコキシドの加水分解物を生成し、球状コロイダルシリカ粒子及び数珠状コロイダルシリカ粒子が液体媒体中に分散したシリカゾルとを混合し、更にプロピレングリコールモノメチルエーテルを有機溶媒として混合する低屈折率膜形成用液組成物の製造方法である。
本発明の第2の観点は、第1の観点の製造方法により得られた低屈折率膜形成用液組成物を用いて低屈折率膜を形成する方法である。
本発明の第1の観点の液組成物によれば、塗膜形成時の溶媒の揮発速度が適切であるという理由により、成膜したときに凹凸が少なく段差性に優れた低屈折率膜が得られるという効果がある。
本発明の第2の観点の方法によれば、第1の観点の低屈折率膜形成用液組成物を用いて、凹凸が少なく段差性に優れた低屈折率膜を形成することができる。
次に本発明を実施するための形態を説明する。
本発明の低屈折率膜形成用液組成物の製造方法は、ケイ素アルコキシドとしてのテトラメトキシシラン又はテトラエトキシシランのアルコール溶液に水と硝酸との混合物を添加して攪拌することにより生成されたケイ素アルコキシドの加水分解物と、球状コロイダルシリカ粒子及び数珠状コロイダルシリカ粒子が液体媒体中に分散したシリカゾルとを混合し、更にプロピレングリコールモノメチルエーテルを有機溶媒として混合して調製される。
本発明の低屈折率膜形成用液組成物を製造するには、先ず、ケイ素アルコキシドとしてのテトラメトキシシラン又はテトラエトキシシラン1質量部に対して、0.5〜8.0質量部となる量のエタノール、イソプロパノール(IPA)、プロピレングリコールモノメチルエーテル(PGME)等の有機溶媒を添加して、好ましくは30〜40℃の温度で5〜20分間撹拌することにより第1液を調製する。ケイ素アルコキシドとしては、汎用性および原料の安全性の面から、テトラエトキシシランが好ましい。
一方、この第1液とは別に、上記ケイ素アルコキシド1質量部に対して、水を0.5〜5.0質量部、硝酸を0.005〜0.5質量部の割合で添加し、30〜40℃の温度で5〜20分間攪拌することにより第2液を調製する。
次に、上記調製した第1液を、ウォーターバス等を用いて好ましくは30〜80℃の温度に保持してから、第1液に第2液を添加し、上記温度を保持した状態で好ましくは30〜180分間撹拌する。これにより、上記ケイ素アルコキシドの加水分解物が生成される。
球状コロイダルシリカ粒子と数珠状コロイダルシリカ粒子を重量比で1:99〜60:40の割合でエタノール、イソプロピルアルコール、メチルエチルケトンプロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコール等の分散媒に分散させたシリカゾルを得る。
次に、上記得られた加水分解物と、球状コロイダルシリカ粒子及び数珠状コロイダルシリカ粒子が分散したシリカゾルを、加水分解物中のSiO分1質量部に対するシリカゾル中のSiO分が3〜45質量部となる割合で、撹拌して混合し、更にプロピレングリコールモノメチルエーテルを上記加水分解物中のSiO分1質量部に対して、5〜50質量部、好ましくは15〜45質量部となる割合で添加混合し攪拌することにより、本発明の低屈折率膜形成用液組成物が得られる。
本発明の低屈折率膜形成用液組成物に含まれるシリカゾルは、球状コロイダルシリカ粒子と数珠状コロイダルシリカ粒子が液体媒体中に分散したゾルである。一般に、シリカゾルに含まれるシリカ粒子としては、数珠状の他に、球状、針状又は板状のもの等が広く知られているが、本発明では、球状コロイダルシリカ粒子及び数珠状コロイダルシリカ粒子の双方が分散したシリカゾルを用いる。球状コロイダルシリカ粒子だけを用いると、塗膜の屈折率が十分に下がらず、数珠状コロイダルシリカ粒子だけを用いると、膜の強度が低い塗膜となる。
球状コロイダルシリカ粒子は、平均粒径2〜80nmが好ましい。2nm以下だと単一分散状態で存在し難く、凝集した形態をとりやすくなり、80nm以上だと塗膜の表面の凹凸が大きくなり、膜のヘイズが増大しやすくなる。
一方、上記数珠状コロイダルシリカ粒子は、平均粒子径が5〜50nmの複数の球状コロイダルシリカ粒子が、金属酸化物含有シリカによって接合されたものである。ここで、数珠状コロイダルシリカ粒子を構成する複数の球状コロイダルシリカ粒子の平均粒子径を上記範囲が好ましいのは、平均粒子径が下限値未満では形成後の膜の屈折率が十分に低下しにくくなり、一方、上限値を越えると膜表面の凹凸により膜のヘイズが増大しやすくなるからである。このうち、上記数珠状コロイダルシリカ粒子を構成する複数の球状コロイダルシリカ粒子の平均粒子径は5〜30nmの範囲であることが更に好ましい。なお、上記球状コロイダルシリカ粒子の平均粒子径とは、TEM観察により得られた粒子形状を200点計測した平均値を用いた。また、球状コロイダルシリカ粒子を接合する金属酸化物含有シリカとしては、例えば非晶質のシリカ、又は、非晶質のアルミナ等が例示される。
使用するシリカゾルのSiO濃度が5〜40質量%であるものが好ましい。使用するシリカゾルのSiO濃度が低すぎると形成後の膜の屈折率が十分に低下しない場合があり、一方、高すぎるとシリカゾル中のSiOが凝集しやすく液が不安定となる場合がある。
本発明の低屈折率膜形成用液組成物に含まれるシリカゾルは、球状コロイダルシリカ粒子については、ケイ酸ソーダをイオン交換し、活性ケイ酸を調製後、これを加熱下において、NaOHでpH調整した種粒子含有水溶液中に添加し、粒子成長させる水ガラス法にて作製することが出来る。例えば、特開昭61−158810号公報に記載されているシリカゾル等を使用することも出来る。
また、いわゆるStoeber法と呼ばれる、ケイ酸アルキル(テトラアルコキシシラン)を塩基性触媒の存在下で加水分解すると同時に縮合・粒子成長を行いながらシリカ粒子を製造するアルコキシド法でも、球状コロイダルシリカ粒子を作製できる。例えば、特開昭63−291807号公報に記載されているシリカゾル等を使用することも出来る。
数珠状のコロイダルシリカ粒子は、具体的には、複数の球状シリカ粒子が、金属酸化物含有シリカ等の接合部によって接合されたものであることが好ましい。数珠状のコロイダルシリカ粒子は、先に作製した球状のコロイダルシリカ粒子を含有する酸性ゾルを用い、更に水ガラス法による球状シリカ粒子を製造する過程を経ることで、球状シリカ粒子が金属酸化物含有のシリカ等によって接合されたものを得ることが出来る。このような数珠状コロイダルシリカ粒子が分散したシリカゾルとしては、例えば特許第4328935号に記載されているシリカゾル等を使用することができる。
本発明の低屈折率膜形成用液組成物において、上記加水分解物と上記シリカゾルは、加水分解物中のSiO分を1質量部とするときに、上記シリカゾルのSiO分が3〜45質量部となるように混合して調製される。シリカゾルの割合が下限値未満では形成後の膜の屈折率が十分に低下せず、一方、上限値を越えると膜厚が不均一になることで膜表面の凹凸が大きくなりヘイズが増大するからである。このうち、シリカゾルの割合は、加水分解物中のSiO分1質量部に対するシリカゾルのSiO分が10〜30質量部となる割合とするのが好ましい。
本発明では、プロピレングリコールモノメチルエーテルを用いる。塗膜形成時の溶媒の揮発速度が適切であるという理由により、成膜した時に凹凸が少なく非常に優れた段差性を示す。
続いて、本発明の低屈折率膜を形成する方法について説明する。本発明の低屈折率膜の形成方法では、先ず、ガラスやプラスチック等の基材を用意し、この基材表面に、上述した本発明の低屈折率膜形成用液組成物を、例えばスピンコート法、ダイコート法又はスプレー法等により塗布する。塗布した後は、ホットプレートや雰囲気焼成炉等を用いて、好ましくは50〜100℃の温度で5〜60分間乾燥した後、ホットプレートや雰囲気焼成炉等を用いて、好ましくは100〜300℃の温度で5〜120分間焼成して硬化させる。このように形成された膜は、0.1μm以下の段差性を示す。そのため、例えばブラウン管、液晶、有機EL等のディスプレイパネルや太陽電池、ショーケース用ガラス等において入射光の反射を防止するために用いられる反射防止膜、或いはセンサーやカメラモジュール等に用いられる屈折率差を利用した中間膜等の形成に好適に使用することができる。更に防曇性に優れため、ミラー、メガネ等のコーティング用の膜に好適に用いることができる。
次に本発明の実施例を比較例とともに詳しく説明する。
<実施例1>
先ず、ケイ素アルコキシドとしてテトラエキシシラン(TEOS)を用意し、セパラブルフラスコ内に投入した。このケイ素アルコキシド1質量部に対して1.0質量部となる量のエタノールを添加し、30℃の温度で15分間撹拌することにより第1液を調製した。
また、この第1液とは別に、ケイ素アルコキシド1質量部に対して0.8質量部となる量のイオン交換水と、0.01質量部となる量の硝酸をビーカー内に投入して混合し、30℃の温度で15分間撹拌することにより第2液を調製した。次に、上記調製した第1液を、ウォーターバスにて55℃の温度に保持してから、この第1液に第2液を添加し、上記温度を保持した状態で60分間撹拌した。これにより、上記ケイ素アルコキシドの加水分解物を得た。
球状コロイダルシリカ粒子については、ケイ酸ソーダをイオン交換し、活性ケイ酸を調製後、これを加熱下において、NaOHでpH調整した種粒子含有水溶液中に添加し、粒子成長させる水ガラス法にて作製して得た。
また、数珠状のコロイダルシリカ粒子は、先に作製した球状のコロイダルシリカ粒子を含有する酸性ゾルを用い、更に水ガラス法による球状シリカ粒子を製造する過程を経ることで、球状シリカ粒子が金属酸化物含有のシリカ等によって接合されることで得た。
そして、上記得られた加水分解物と、球状コロイダルシリカ粒子と数珠状コロイダルシリカ粒子(重量比10:90)がプロピレングリコールモノメチルエーテルに分散したシリカゾルを、加水分解物中のSiO分1質量部に対するシリカゾル中のSiO分が20質量部となる割合で、撹拌して混合し、さらに、プロピレングリコールモノメチルエーテルを上記加水分解物中のSiO分1質量部に対して、22質量部となる割合で撹拌混合し、液組成物を得た。
<実施例2>
球状コロイダルシリカ粒子と数珠状コロイダルシリカ粒子(重量比30:70)とした以外は、実施例1と同様にして液組成物を調製した。
<実施例3>
球状コロイダルシリカ粒子と数珠状コロイダルシリカ粒子(重量比5:95)としたこと、及び上記シリカゾルの分散媒をイソプロピルアルコールに変更したこと以外は、実施例1と同様にして液組成物を調製した。
<実施例4>
プロピレングリコールモノメチルエーテルを加水分解物中のSiO分1質量部に対して、33質量部となる割合で撹拌混合した以外は、実施例1と同様にして液組成物を調製した。
<実施例5>
球状コロイダルシリカ粒子と数珠状コロイダルシリカ粒子を含むシリカゾルの分散媒をエチレングリコールとしたこと及び、プロピレングリコールモノメチルエーテルを加水分解物中のSiO分1質量部に対して、40質量部となる割合で撹拌混合した以外は、実施例1と同様にして液組成物を調製した。
<実施例6>
球状コロイダルシリカ粒子と数珠状コロイダルシリカ粒子(重量比20:80)としたこと、及び上記シリカゾルの分散媒をイソプロピルアルコールに変更したこと及び、プロピレングリコールモノメチルエーテルを加水分解物のSiO分1質量部に対して、40質量部となる割合で撹拌混合した以外は、実施例1と同様にして液組成物を調製した。
<実施例7>
球状コロイダルシリカ粒子と数珠状コロイダルシリカ粒子(重量比25:75)としたこと、及び上記シリカゾルの分散媒をメチルエチルケトンに変更したこと及び、プロピレングリコールモノメチルエーテルを加水分解物のSiO分1質量部に対して、33質量部となる割合で撹拌混合した以外は、実施例1と同様にして液組成物を調製した。
<実施例8>
球状コロイダルシリカ粒子と数珠状コロイダルシリカ粒子(重量比25:75)としたこと、及び上記シリカゾルの分散媒をイソプロピルアルコールに変更したこと及び、プロピレングリコールモノメチルエーテルを加水分解物のSiO分1質量部に対して、15質量部となる割合で撹拌混合した以外は、実施例1と同様にして液組成物を調製した。
<実施例9>
球状コロイダルシリカ粒子と数珠状コロイダルシリカ粒子(重量比50:50)としたこと、及び上記シリカゾルの分散媒をイソプロピルアルコールに変更したこと及び、プロピレングリコールモノメチルエーテルを加水分解物のSiO分1質量部に対して、45質量部となる割合で撹拌混合した以外は、実施例1と同様にして液組成物を調製した。
<比較例1>
プロピレングリコールモノメチルエーテルの代わりにイソプロピルアルコールを用いた以外は、実施例1と同様にして液組成物を調製した。
<比較例2>
プロピレングリコールモノメチルエーテルの代わりにブチルカルビトールアセテートを用いた以外は、実施例1と同様にして液組成物を調製した。
<比較例3>
プロピレングリコールモノメチルエーテルの代わりにメタノールを用いた以外は、実施例1と同様にして液組成物を調製した。
<比較例4>
プロピレングリコールモノメチルエーテルの代わりにメチルエチルケトンを用いた以外は、実施例1と同様にして液組成物を調製した。
<比較例5>
プロピレングリコールモノメチルエーテルの代わりにエチルセロソルブを用いた以外は、実施例1と同様にして液組成物を調製した。
<比較例6>
プロピレングリコールモノメチルエーテルの代わりにイソプロピルアルコールを用いた以外は、実施例3と同様にして液組成物を調製した。
<比較試験及び評価>
実施例1〜9及び比較例1〜6で調製した液組成物を用いて成膜して得られた低屈折率膜の段差性評価試験は次の方法により行った。
また、成膜条件は、5cm角のガラス基板に、液組成物を900μl塗布後、スピンコーターを用いて、1000rpmで60sec回転させた後、得られた塗膜を120℃で30分硬化させ、評価用ガラス基板を得た。
段差性は、最大高低差で評価した。最大高低差は、走査型プローブ顕微鏡(エスアイアイ・ナノテクノロジー製「Nanocute」)を用いて、評価用ガラス基板中心10μm角の凹凸形状を測定したのち、断面解析を行って得た。断面解析では、測定範囲の中心線の一走査分の凹凸の最大箇所の標高から、最小箇所の標高を差し引いて、その段差(高低差)を算出した。このうち最大高低差の算出結果を下記表1に示す。
Figure 2017167372
表1から明らかなように、プロピレングリコールモノメチルエーテルを用いた実施例1〜9は最大高低差が小さく段差性に優れていることがわかった。一方、それ以外の溶媒を用いた比較例1〜6は最大高低差が大きく段差性に劣っていることがわかった。
本発明の液組成物は、ディスプレイパネルや太陽電池、光学レンズ、カメラモジュール、センサーモジュール、ミラー、メガネ等に用いられる低屈折率膜を形成することに利用できる。

Claims (2)

  1. ケイ素アルコキシドとしてのテトラメトキシシラン又はテトラエトキシシランのアルコール溶液に水と硝酸との混合物を添加して攪拌することによりケイ素アルコキシドの加水分解物を生成し、球状コロイダルシリカ粒子及び数珠状コロイダルシリカ粒子が液体媒体中に分散したシリカゾルとを混合し、更にプロピレングリコールモノメチルエーテルを有機溶媒として混合する低屈折率膜形成用液組成物の製造方法。
  2. 請求項1記載の製造方法により得られた低屈折率膜形成用液組成物を用いて低屈折率膜を形成する方法。
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