JP6449576B2 - 容積型機械 - Google Patents

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Description

本発明は、容積型機械に関し、詳しくは、ピストンが往復運動すると共に揺動運動する低振動型の容積型機械に関する。
従来、この種の容積型機械としては、案内円筒部材に案内される2つのピストンとこの2つのピストンの中央から案内円筒部材の中心軸に対して直交する方向に対称に配置された一対の第1アーム部とを有する往復動部材と、案内円筒部材の中心軸に対して直交するように対称に配置された一対のシャフト部材と、各シャフト部材の回転軸から偏位した位置でシャフト部材に取り付けられて各第1アーム部を保持する一対の第2アーム部と、2つのピストンの往復運動により容積変化を生じる一対の作動室と、を備え、往復動部材が揺動運動を伴って往復運動するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。図19は、従来例の容積型機械920の構成の概略を示す構成図であり、図20は、揺動運動している往復動部材940とシャフト部950a,950bの一部を図19中上方から見た説明図であり、図21は、揺動運動している往復動部材940とシャフト部950a,950bの一部を図19中右側から見た説明図である。なお、従来例の容積型機械920は、後述する本発明の一実施例としての容積型機械20との比較のため、第2アーム部954a,954bによる第1アーム部944a,944bの支持構造を除いて実施例の容積型機械20と同一の構成とした。
従来例の容積型機械920は、図19に示すように、図中上下方向(Y軸方向)の中心軸を有する円筒形状の案内円筒部材930と、この案内円筒部材930に一対のピストン942a,942bが案内されて図中上下方向(Y軸方向)に往復運動すると共に案内円筒部材930の中心軸回り(Y軸周り)に揺動運動する往復動部材940と、案内円筒部材930の中央でその中心軸と直交する直線上(Z軸上)に回転軸が配置された一対のシャフト部材950a,950bと、ピストン942a,942bの往復運動により容積変化する一対の作動室962a,962bと、作動室962a,962bに吐出弁967a,967bを介して接続された一対の高圧室966a,966bと、シャフト部材950a,950bにそれぞれ取り付けられた一対の電動機970a,970bと、を備える。往復動部材940には、その中央に、案内円筒部材930の中心軸に直交するように、且つ、この中心軸に対して対称となるように一対の第1アーム部材944a,944bが取り付けられている。シャフト部材950a,950bの一端部(往復動部材940側の端部)には、その回転軸から偏位した位置に第1アーム部944a,944bを支持する一対の第2アーム部954a,954bが取り付けられていると共に、遠心力の方向が逆側の方向となるように一対の主ウエイトバランス958a,958bが取り付けられている。また、シャフト部材950a,950bの他端部(往復動部材940側とは反対側の端部)には、遠心力の方向が主ウエイトバランス958a,958bと反対側の方向となるように一対の副ウエイトバランス959a,959bが取り付けられている。
第1アーム部材944a,944bには、図20に示すように、アーム軸方向に移動可能に外周球面部945a,945bが取り付けられている。第2アーム部954a,954bは、内周球面の略円筒形状に形成されており、内周球面で第1アーム944a,944bの外周球面部945a,945bを球面対偶で保持している。こうした支持構成により、シャフト部材950a,950bを相対的に逆回転となるように回転駆動すると、第2アーム部954a,954bも相対的に逆回転するから、これに伴って第1アーム部944a,944bの外周球面部945a,945bはアーム部との軸方向の相対運動を伴いながら、それ自身は正確な円運動を行ない、往復動部材940に揺動運動と往復運動とを行なわせる。
ピストン942a,942bには、作動室962a,962bに作動流体を供給する流体流路963a,963bが形成されており、流体流路963a,963bには、ピストン942a,942bの間の作動流体空間960の圧力よりも作動室962a,962bの圧力が低くなったときに開弁する吸入弁964a,964bが取り付けられている。また、作動室962a,962bと高圧室966a,966bとの間の隔壁965a,965bには、作動室962a,962bの圧力が高圧室966a,966bの圧力より高くなったときに開弁する吐出弁967a,967bが取り付けられており、高圧室966a,966bには、流出管968a,968bが取り付けられている。さらに、ケース922には、作動流体空間960に連通する図示しない流入管が取り付けられている。したがって、作動流体は、流入管から作動流体空間960に流入し、ピストン942a,942bの往復運動により流体流路963a,963bおよび吸入弁964a,964bを介して作動室962a,962bに供給され、吐出弁967a,967bを介して高圧室966a,966bに流入し、流出管968a,968bから流出する。
この従来例の容積型機械920では、往復動部材940の往復運動に伴って、その中心軸方向(Y軸方向)の慣性力Fpyを発生する。この慣性力Fpyは、シャフト部材950a,95bに取り付けられた第2アーム部954a,954bと主バランスウェイト958a,958bと副ウエイトバランス959a,959bとによる全体の遠心力FsのY軸方向成分Fsyにより完全に消去することができる。シャフト部材950a,950bが逆転すると、その遠心力の往復運動方向と直角方向(X軸方向)の成分Fsxは符号が逆になるので、それらは互いに逆転するシャフト部材950a,950bの間で相殺されて完全に消去される。また、従来例の容積型機械920では、上述したように、往復動部材940の中心軸に関して、各構成部材の運動と各構成部材間に作用する力に対称性を持たせているから、各可動部材の運動によるシャフト部材950a,950bの回転軸方向(Z軸方向)の慣性力や、慣性力によるそのZ軸周りのトルク、慣性力によるX軸周りのトルクについては発生しない。このため、従来例の容積型機械920では、直角座標系の3軸(X軸、Y軸、Z軸)方向の慣性力と慣性力によるその3軸周りのトルクの中で、Y軸周りのトルク以外の加振力の発生をゼロにすることができる。一方、Y軸周りのトルクについては、主バランスウェイト958a,958bの大きさや副ウエイトバランス959a,959bの大きさを調整することにより、その大半を消去することができる。この結果、従来例の容積型機械920は、周囲への加振が極めて小さいものとなっている。
特開平9−92275号公報(図7〜図11)
従来例の容積型機械920では、第1アーム部944a,944bのアーム長を短くすることにより、第1アーム部944a,944bの付け根部分の曲げモーメントを小さくしたり、主ウエイトバランス958a,958bの遠心力のX軸方向成分による偶力を小さくして副ウエイトバランス959a,959bの小型化を図ったりすることができるが、その反面、往復動部材940の最大揺動角(揺動片振幅角)が大きくなる。また、従来例の容積型機械920では、ピストン942a,942bの径(シリンダのボア径)を小さくすることにより、軸受け荷重を小さくして機械摩擦損失を小さくしたり、間隙容積(作動室962a,962bの上死点での容積)を小さくして残留して再膨張する作動流体量を少なくすることにより体積効率を高くしたりすることができるが、その反面、往復動部材940の往復運動におけるストロークが長くなるため、往復動部材940の最大揺動角(揺動片振幅角)が大きくなる。最大揺動角(揺動片振幅角)が大きくなると、完全に消去することが困難なY軸周りのトルクが大きくなり、周囲を加振してしまう。
本発明の容積型機械は、より低振動な容積型機械を提案することを主目的とする。
本発明の容積型機械は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の容積型機械は、
円筒状の案内円筒部材と、
前記案内円筒部材の内周面に案内されて該案内円筒部材の中心軸方向に往復運動すると共に該中心軸回りに搖動運動するピストン部と前記案内円筒部材の中心軸に直交すると共に該中心軸に対して対称となるよう前記ピストン部に取り付けられた一対の第1アーム部とを有する往復動部材と、
前記案内円筒部材の中心軸に直交すると共に前記中心軸に対して対称となるよう配置された一対のシャフト部材と、
前記一対のシャフト部材の回転軸から偏位した位置で前記一対の第1アーム部を各々支持するよう該一対のシャフト部材に取り付けられた一対の第2アーム部と、
前記ピストン部の往復運動に伴って容積変化が生じる作動室と、
を備える容積型機械において、
前記第2アーム部は、前記第1アーム部において予め定められた特定点が前記シャフト部材の回転軸に対して平行な軸線上に移動可能に拘束されるよう支持する、
ことを特徴とする。
この本発明の容積型機械では、第1アーム部において予め定められた特定点がシャフト部材の回転軸に対して平行な軸線上に移動可能に拘束されるように第1アーム部を第2アーム部で支持することにより、より低振動なものとすることができる。ここで、「軸線上に移動可能に拘束される」とは、軸線上の移動のみが可能である意である。この本発明の容積型機械は、作動室に圧力流体を供給することにより往復動部材に往復運動及び揺動運動を生じさせて一対のシャフト部材に回転駆動力を生じさせる機械(エンジンなど)とすることもできるし、一対のシャフト部材に回転駆動力を供給することにより往復動部材に往復運動及び揺動運動を生じさせて作動室の容積変化を生じさせる機械(圧縮機など)とすることもできる。これらの場合、ピストン部は、一対の第1アーム部を挟んで対称に2つのピストンを有し、作動室は、2つのピストンの各々に対応するよう2つ形成されている、ものとすることもできる。
こうした本発明の容積型機械において、前記第1アーム部は、球心を前記特定点とする外周球面部を有し、前記第2アーム部は、前記シャフト部材の回転軸に対して平行な軸線上に配置され前記外周球面部を摺動自在に保持する内周円筒部を有する、ものとすることもできる。
また、本発明の容積型機械において、前記第1アーム部は、球心を前記特定点とする外周球面部を有し、前記第2アーム部は、前記外周球面部を保持すると共に前記シャフト部材の回転軸に対して平行な軸線上に移動する内周球面部を有する、ものとすることもできる。こうすれば、外周球面部を内周球面部で保持するから、第1アーム部と第2アーム部との力の授受を面接触によって行なうことができる。この態様の本発明の容積型機械において、前記内周球面部は、外周が円筒状に形成されており、前記第2アーム部は、前記内周球面部を前記シャフト部材の回転軸に対して平行な軸線上に移動可能に保持する内周円筒部を有する、ものとすることもできる。こうすれば、往復動部材の往復運動と揺動運動とに伴う外周球面部のシャフト部材の回転軸に対して平行な軸線上の移動をスムーズに行なわせることができ、機械摩擦損失を小さくすることができる。
第2アーム部の内周円筒部で内周球面部を保持する態様の本発明の容積型機械において、前記内周球面部は、前記シャフト部材の回転軸回りの内周側が外周側より前記第1アーム部から離れるように形成されており、前記内周円筒部は、前記内周球面部を前記シャフト部材の回転軸に対して平行な軸回りに回転不能に保持する、ものとすることもできる。こうすれば、往復動部材が最大揺動角(揺動片振幅角)に至ったときに第1アーム部と第2アーム部の内周球面部のシャフトの回転軸回りの内周側とが当接して干渉するのを抑制することができ、往復動部材の最大揺動角(揺動片振幅)をより大きくすることができる。この場合、内周球面部の端面をシャフト部材の回転軸に対して斜面となるように形成してもよい。
第1アーム部が外周球面部を有する態様の本発明の容積型機械において、前記外周球面部は、前記第1アーム部の中心軸回りに回転自在に且つ該中心軸方向には移動不能に支持されている、ものとすることもできる。こうすれば、往復動部材の往復運動と揺動運動とに伴う外周球面部の第1アーム部の中心軸回りの回転をスムーズに行なわせることができ、機械摩擦損失を小さくすることができる。
また、本発明の容積型機械において、前記第1アーム部は、球心を前記特定点とする内周球面部を有し、前記第2アーム部は、前記内周球面部に保持され、前記シャフト部材の回転軸に対して平行な軸線上に移動可能な外周球面部を有する、ものとすることもできる。この場合、前記内周球面部は、前記第1アーム部の中心軸回りに回転自在に且つ該中心軸方向には移動不能に支持されている、ものとすることもできる。こうすれば、往復動部材の往復運動と揺動運動とに伴う内周球面部の第1アーム部の中心軸回りの回転をスムーズに行なわせることができ、機械摩擦損失を小さくすることができる。
さらに、本発明の容積型機械において、前記第2アーム部は、内周円筒面として形成されており、前記第1アーム部は、往復動部材の往復運動方向に対して垂直な2平面を有する略樽型のヒンジ部と、前記ヒンジ部の2平面に摺動可能に接触すると共に前記第2アーム部の内周円筒面に摺動可能に接触し且つ前記ヒンジ部の中心軸に配設されたピンにより前記ヒンジ部と一体とされる摺動部と、を有するものとすることもできる。
本発明の一実施例としての容積型機械20の構成の概略を示す構成図である。 揺動運動を伴って往復運動する往復動部材40の状態を示す説明図である。 揺動運動を伴って往復運動する往復動部材40を図1中上方から見た説明図である。 揺動運動を伴って往復運動する往復動部材40の第1アーム部44aおよび第2アーム部54aを拡大して説明する説明図である。 揺動運動を伴って往復運動する往復動部材40とシャフト部50a,50bの一部を図1中上方から見た説明図である。 揺動運動している往復動部材40とシャフト部50a,50bの一部を図1中右側から見た説明図である。 実施例の容積型機械20の揺動片振幅角が15度のときにおけるシャフト部材50a,50bの回転角θと無次元化した揺動トルクおよび加振トルクとの関係を示す説明図である。 実施例の容積型機械20の揺動片振幅角が25度のときにおけるシャフト部材50a,50bの回転角θと無次元化した揺動トルクおよび加振トルクとの関係を示す説明図である。 従来例の容積型機械920の揺動片振幅角が15度のときにおけるシャフト部材950a,950bの回転角θと無次元化した揺動トルクおよび加振トルクとの関係を示す説明図である。 従来例の容積型機械920の揺動片振幅角が25度のときにおけるシャフト部材950a,950bの回転角θと無次元化した揺動トルクおよび加振トルクとの関係を示す説明図である。 第1変形例の容積型機械における第2アーム部54aによる第1アーム部144aの支持構造を拡大して示す説明図である。 第2変形例の容積型機械における第2アーム部154aによる第1アーム部44aの支持構造を拡大して示す説明図である。 第3変形例の容積型機械における第2アーム部154aによる第1アーム部144aの支持構造を拡大して示す説明図である。 第4変形例の容積型機械における第2アーム部254aによる第1アーム部144aの支持構造を拡大して示す説明図である。 第5変形例の容積型機械における第2アーム部354aによる第1アーム部344aの支持構造を拡大して示す説明図である。 第6変形例の容積型機械における第2アーム部354aによる第1アーム部444aの支持構造を拡大して示す説明図である。 第7変形例の容積型機械における第2アーム部554aによる第1アーム部544aの支持構造を拡大して示す説明図である。 図7のA−A断面を示す断面図である。 従来例の容積型機械920の構成の概略を示す構成図である。 第2アーム部954a,954bによる第1アーム部材944a,944bの支持の様子を示す説明図である。 揺動運動している往復動部材940とシャフト部950a,950bの一部を図19中右側から見た説明図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としての容積型機械20の構成の概略を示す構成図である。実施例の容積型機械20は、作動流体である気体を昇圧する圧縮機として構成されており、図示するように、図中上下方向(Y軸方向)の中心軸を有する円筒形状の案内円筒部材30と、この案内円筒部材30に一対のピストン42a,42bが案内されて図中上下方向(Y軸方向)に往復運動すると共に案内円筒部材30の中心軸回り(Y軸周り)に揺動運動する往復動部材40と、案内円筒部材30の中央でその中心軸と直交する直線(Z軸)を回転軸とするよう配置された一対のシャフト部材50a,50bと、ピストン42a,42bの往復運動により容積変化する一対の作動室62a,62bと、作動室62a,62bに隔壁65a,65bを介して隣接する一対の高圧室66a、66bと、一対のシャフト部材50a,50bにそれぞれ取り付けられた一対の電動機70a,70bと、これらを収納するケース22と、を備える。
往復動部材40には、その中央に、案内円筒部材30の中心軸(Y軸)に直交するように、且つ、この中心軸に対して対称となるように一対の第1アーム部材44a,44bが取り付けられている。第1アーム部材44a,44bの端部には、アーム軸線上に球心P1a,P1bを有する外周球面部45a,45bが形成または取り付け固定されている。
ピストン42a,42bには、作動室62a,62bに作動流体を供給する流体流路63a,63bが形成されており、流体流路63a,63bには、ピストン42a,42bの間の作動流体空間60の圧力よりも作動室62a,62bの圧力が低くなったときに開弁する吸入弁64a,64bが取り付けられている。また、作動室62a,62bと高圧室66a,66bとの間の隔壁65a,65bには、作動室62a,62bの圧力が高圧室66a,66bの圧力よりも高くなったときに開弁する吐出弁67a,67bが取り付けられており、高圧室66a,66bには、流出管68a,68bが取り付けられている。さらに、ケース22には、作動流体空間60に連通する図示しない流入管が取り付けられている。したがって、作動流体は、流入管から作動流体空間60に流入し、ピストン42a,42bの往復運動により流体流路63a,63bおよび吸入弁64a,64bを介して作動室62a,62bに供給され、吐出弁67a,67bを介して高圧室66a,66bに流入し、流出管68a,68bから流出する。
シャフト部材50a,50bは、ボールベアリング51a,51b,52a,52bにより回転自在に支持されており、その一端部(往復動部材40側の端部)の回転軸から偏位した位置には往復動部材40の第1アーム部44a,44bを支持する一対の第2アーム部54a,54bが取り付けられている。この第2アーム部54a,54bは、シャフト部材50a,50bの回転軸に対して平行な軸線を中心軸とする内周円筒部材として形成されており、内周円筒内に第1アーム部材4a,44bの外周球面部45a,45bを摺動可能に収納する。ここで、シャフト部材50a,50bを相対的に逆回転となるように回転駆動すると、第2アーム部54a,54bも相対的に逆回転するから、これに伴って第1アーム部44a,44bの外周球面部45a,45bは若干のシャフト部材50a,50bの軸方向への往復運動を伴って公転運動し、往復動部材40は揺動運動を伴う往復運動を行なう。図2は、揺動運動を伴って往復運動する往復動部材40の状態を示す説明図であり、図3は、揺動運動を伴って往復運動する往復動部材40を図1中上方から見た説明図である。図2,図3の(a)〜(e)は、往復動部材40が往復運動における中央に位置する状態からシャフト部材50a,50bが90度回転するごとの状態である。往復動部材40は、図示するように、図2(b)で上死点、図2(d)で下死点となる振幅2εの往復運動を行なうと共に、図3(a),(e)で反時計回りの揺動片振幅角θmax、図3(c)で時計回りの揺動片振幅角θmaxの揺動運動を行なう。図2では、前側の外周球面部45aは反時計回りに公転運動を行ない、後ろ側の外周球面部45bは時計回りの公転運動を行なうから、これに伴ってシャフト部材50aは反時計回りに回転すると共にシャフト部材50bは時計回りに回転するのが解る。
図4は、揺動運動を伴って往復運動する往復動部材40の第1アーム部44aおよび第2アーム部54aを拡大して説明する説明図である。図4(a)は上死点(揺動角0度)の状態を図1と同様の方向から見たものであり、図4(b)は最大揺動角(揺動片振幅角θmax)のときの状態を図1の上方から見たものである。図示するように、第1アーム部44aに取り付けられた外周球面部45aは、揺動運動により第2アーム部55aの内周円筒面に対して摺動して第2アーム部54aの軸方向にΔLだけ移動する。このとき外周球面部45aの球心P1aは、第2アーム部54aの軸線上に拘束される。この球心P1a,P1bを本実施例では「特定点P1a,P1b」とも称する。
シャフト部材50a,50bの一端部には、その遠心力の方向が第2アーム部材54a,54bとは反対側の方向となるように一対の主ウエイトバランス58a,58bが取り付けられており、シャフト部材50a,50bの他端部(往復動部材40とは反対側の端部)には、その遠心力の方向が主ウエイトバランス58a,58bと反対側の方向となるように一対の副ウエイトバランス59a,59bが取り付けられている。
こうして構成された実施例の容積型機械20でも上述した図19に例示した従来例の容積型機械920と同様に、直角座標系の3軸(X軸、Y軸、Z軸)方向の慣性力と慣性力によるその3軸周りのトルクの中で、Y軸周りのトルク以外の加振力の発生をゼロにすることができる。以下に、実施例の容積型機械20のY軸周りのトルクについて、従来例の容積型機械920との比較を用いて説明する。
図5は、揺動運動している往復動部材40とシャフト部50a,50bの一部を図1中上方から見た説明図であり、図6は、揺動運動している往復動部材40とシャフト部50a,50bの一部を図1中右側から見た説明図である。容積型機械20の往復動部材40のY軸周りの揺動運動における慣性力によるY軸周りのトルクNp1は、往復動部材40のY軸周りの慣性モーメントをIp1、揺動運動による角加速度をαp1とすると、次式(1)により表わされる。
Figure 0006449576
往復動部材40の中心軸から第1アーム部44a,44bの外周球面部45a,45bの球心P1a,P1b(特定点P1a,P1b)までの距離をl1(図5参照)とし、シャフト部材50a,50bの回転軸と第2アーム部54a,54bの内周円筒面における中心軸La,Lbとの偏位量をr1(図6参照)とし、シャフト部材50a,50bの回転角θを用いると、中心軸LaのX座標x1は次式(2)により表わされる。なお、この式(2)のx1は、特定点P1aのX座標でもある。揺動角θp1は、図5より式(3)として表わされる。往復動部材40の揺動運動における揺動片振幅角θmax1は、式(3)より式(4)として表わされ、これを式(3)に代入して式(5)を得る。
Figure 0006449576
シャフト部材50a,50bの全体の遠心力FsのX軸方向の成分Fsxは、慣性力としては逆回転するシャフト部材50a,50bにより相殺されるが、Z軸方向の作用位置が異なるために偶力となり、Y軸周りのトルクとして残る。シャフト部材50a,50bには、その遠心力の方向が第2アーム部54a,54bと反対側の方向となるように主ウエイトバランス58a,58bが取り付けられていると共に、その遠心力の方向が第2アーム部54a,54bと同一側の方向となるように副ウエイトバランス59a,59bが取り付けられているが、各部が発生する遠心力の中では主ウエイトバランス58a,58bによるものが支配的であるため、遠心力Fsは、主ウエイトバランス58a,58bの遠心力の方向となる。シャフト部材50a,50bの回転角速度をωとすると、遠心力FsのX軸方向成分Fsxは、mrを定数として次式(6)により表わされる。これがZ軸座標lmr,−lmrの位置に作用するから、Y軸周りのトルクは式(7)により表わされる。ここで、lmrとmrの2つの定数は、主ウエイトバランス58a,58bおよび副ウエイトバランス59a,59bの大きさという2つの変数を調整することによって互いに独立して任意の値に調整することができる。なお、シャフト部材50a,50bが等速回転しているときには、ωも定数となる。このとき、トルクNsはシャフト部材50a,50bの回転角θの余弦関数となり、回転1次成分のみを持つことになる。
Figure 0006449576
揺動運動による角加速度αp1は、揺動角θp1を時間tで2回微分して得られるから、θ=ωtを用いると、次式(8)として表わすことができる。これを式(1)に代入すると、式(9)を得る。揺動片振幅角θmax1が15度(0.263rad)と25度(0.436rad)の場合について、式(5)を式(9)に代入し、Ip1・ω2で割って正規化した無次元揺動トルクNp1*を、更にフーリエ級数展開すると式(10)および式(11)を得る。なお、式(10)および式(11)の右辺第4項以降は係数が無視できるほど小さくなるため、その表記は省略した。
Figure 0006449576
式(10)と式(11)の右辺各項の係数をみると、往復動部材40の揺動運動で発生する慣性力によるY軸周りのトルクNp1は、第1項に対応するシャフト部材50a,50bの回転1次成分が支配的であるが、それらは式(6)および式(7)におけるlmrやmrを調整して軸部材の遠心力によるY軸周りのトルクで相殺させて消去することができる。したがって、周囲を加振する成分としては、式(10)および式(11)の右辺第2項以降の高次の項となる。
従来例の容積型機械920(図19、図20、図21参照)では、Y軸周りの揺動運動における慣性力によるY軸周りのトルクNp2は、往復動部材940のY軸周りの慣性モーメントをIp2、揺動運動による角加速度をαp2とすると、次式(12)により表わされる。
Figure 0006449576
第2アーム部954aにより球面対偶で支持された外周球面部945aの球心P2aのシャフト部材950aの回転軸からの偏位量をr2とすると(図21参照)、球心P2aのX軸座標x2は、式(13)により表わされ、球心P2aのZ軸座標をl2とすると(図20参照)、揺動角θp2は式(14)により表わされる。
Figure 0006449576
揺動運動による角加速度αp2は、揺動角θp2を時間tで2回微分して得られるから、θ=ωtを用いると、次式(15)として表わすことができる。これを式(12)に代入すると、式(16)を得る。
Figure 0006449576
往復動部材940の揺動運動における揺動片振幅角θmax2は、式(14)より式(17)として表わされ、これを式(14)に代入して式(18)を得る。揺動片振幅角θmax2が15度(0.263rad)と25度(0.436rad)の場合について、式(18)を式(16)に代入し、Ip・ω2で割って正規化した無次元揺動トルクNp2*を、更にフーリエ級数展開すると式(19)および式(20)を得る。なお、式(19)および式(20)の右辺第4項以降は係数が無視できるほど小さくなるため、その表記は省略した。
Figure 0006449576
従来例の容積型機械920でも、式(19)と式(20)の右辺各項の係数をみると、往復動部材940の揺動運動で発生する慣性力によるY軸周りのトルクNp2は、第1項に対応するシャフト部材950a,950bの回転1次成分が支配的であるが、それらは式(6)および式(7)におけるlmrやmrを調整して軸部材の遠心力によるY軸周りのトルクで相殺させて消去することができる。したがって、周囲を加振する成分としては、式(19)および式(20)の右辺第2項以降の高次の項となる。
実施例の容積型機械20における式(10)と式(11)の右辺第2項以降と従来例の容積型機械920における式(19)と式(20)の右辺第2項以降とを比較すると、実施例の容積型機械20の方が、揺動片振幅角θmaxに拘わらずに、その係数が小さいから、実施例の容積型機械20の方が、従来例の容積型機械920に比して、周囲を加振する加振トルクが小さくなる。
図7および図8は、実施例の容積型機械20の揺動片振幅角が15度および25度のときにおけるシャフト部材50a,50bの回転角θと無次元化した揺動トルクおよび加振トルクとの関係を示す説明図であり、図9および図10は、従来例の容積型機械920の揺動片振幅角が15度および25度のときにおけるシャフト部材950a,950bの回転角θと無次元化した揺動トルクおよび加振トルクとの関係を示す説明図である。各図の無次元化した揺動トルクにおける破線は、回転1次成分の余弦曲線を示す。したがって、各図の無次元化した加振トルクは、揺動トルクと回転1次成分との差分である。図7と図9との比較においても、図8と図10との比較においても、実施例の容積型機械20の方が、従来例の容積型機械920に比して、加振トルクが小さいのが解る。
以上説明した実施例の容積型機械20によれば、シャフト部材50a,50bの回転軸に対して平行な軸線を中心軸とする内周円筒面として形成された第2アーム部54a,54bにより、第1アーム部44a,44bに取り付けられた外周球面部45a,45bの球心P1a,P1bが第2アーム部54a,54bの中心軸線上に拘束されるように第1アーム部44a,44bを支持することにより、従来例の容積型機械920に比して周囲を加振する加振トルクを小さくすることができる。この結果、第1アーム部44a,44bのアーム長を短くすることにより揺動片振幅角(最大揺動角)が大きくなったり、ピストン42a,42bの径(ボア径)を小さくすることによりピストンストロークが大きくなって揺動片振幅角(最大揺動角)が大きくなっても、従来例の容積型機械920に比して、加振トルクを小さくすることができるから、容積型機械20の小型化と効率化を図ることができる。これらの結果、より小型でより効率的でより低振動の容積型機械とすることができる。
実施例の容積型機械20では、第1アーム部44a,44bに外周球面部45a,45bを形成または取り付け固定するものとしたが、図11の第1変形例に例示するように、第1アーム部144aにより外周球面部145aをアーム軸周りに回転自在に保持するものとしてもよい。図11(a)は上死点(揺動角0度)の状態を図1と同様の方向からみたものであり、図11(b)は最大揺動角(揺動片振幅角θmax)のときの状態を図1の上方から見たものである。この場合、図示するように、第1アーム部144aの外周球面部145aを取り付ける部分をアーム軸を中心軸とする円筒形状に形成すると共に、外周球面部145aの内周面を円筒形状に形成し、外周球面部145aと第1アーム部144aの間にコロ146aを介在させて外周球面部145aをアーム軸周りに回転自在とする一方、外周球面部145aのアーム軸方向の両端面にスラストワッシャ147a,148aを取り付けて外周球面部145aのアーム軸方向への移動を規制するものとすればよい。こうすれば、線接触部である外周球面部145aと第2アーム部54aの内周面との間を転がり対偶として耐久性を向上させ、機械摩擦損失を小さくすることができる。
実施例の容積型機械20では、第1アーム部44a,44bの外周球面部45a,45bを内周円筒面として形成された第2アーム部54a,54bにより摺動自在に保持するものとしたが、図12の第2変形例に例示するように、第1アーム部44aの外周球面部45aを内周球面部155aを介して第2アーム部154aで支持するものとしてもよい。図12(a)は上死点(揺動角0度)の状態を図1と同様の方向から見たものであり、図12(b)は最大揺動角(揺動片振幅角θmax)のときの状態を図1の上方から見たものである。この場合、第2アーム部154aの内周円筒面で内周球面部155aの外周円筒面を円周方向とアーム軸方向に摺動自在に保持すると共に、内周球面部155aにより第1アーム部44aの外周球面部45aを球面対偶で保持すればよい。こうすれば、外周球面部45aを内周球面部155aで保持するから、第1アーム部44aと第2アーム部154aとの力の授受を面接触によって行なうことができ、支持構造における耐久性を向上させることができる。第2変形例に前述した第1変形例の内容を組み合わせると、図13に示す第3変形例となる。図13(a)は上死点(揺動角0度)の状態を図1と同様の方向からみたものであり、図13(b)は最大揺動角(揺動片振幅角θmax)のときの状態を図1の上方からみたものである。このように、第1変形例と第2変形例とを組み合わせて第3変形例とすれば、機械摩擦損失が小さく、支持構造の耐久性が一層優れたものとすることができる。
図12の第2変形例や図13の第3変形例では、内周球面部155aの第1アーム部44a,144a側の端面をシャフト軸50aの回転軸に直交する平面と平行となるように形成したが、図14の第4変形例に例示するように、内周球面部255aの端面を、シャフト部材50aの回転軸回りの内周側が外周側より第1アーム部144aから離れるようにその回転軸に対して斜めの斜面により形成するものとしてもよい。図14(a)は上死点(揺動角0度)の状態を図1と同様の方向からみたものであり、図14(b)は最大揺動角(揺動片振幅角θmax)のときの状態を図1の上方からみたものである。第4変形例では、内周球面部255aは、第2アーム部254aの内周円筒面に対してその軸方向への移動は可能であるが、その中心軸周りの回転は不能なように内周円筒面に取り付けられている。この取り付けは、例えば内周円筒面と内周球面部255aとを軸方向に摺動可能なスプライン嵌合などにより行なうことができる。このように、内周球面部255aの端面を斜面により形成することにより、最大揺動角(揺動片振幅角のとき)に至ったときに第1アーム部144aと内周球面部255aのシャフトの回転軸回りの内周側とが当接して干渉するのを抑制することができ、往復動部材40の最大揺動角をより大きくすることができる。ここで、第4変形例では、内周球面部255aの端面を斜面により形成するものとしたが、内周球面部255aの端面のうち揺動により当接して干渉する部分だけ第1アーム部44aから離れるように形成するものとしてもよい。なお、第4変形例では、第2アーム部254aの内周円筒面の第1アーム部144a側の端面を内周球面部255aと同様に斜面により形成するものとしたが、シャフト軸50aの回転軸に直交する平面と平行となるように形成するものとしても差し支えない。
実施例の容積型機械20では、第1アーム部44a,44bに外周球面部45a,45bを形成または取り付け固定するものとしたが、図15の第5変形例に例示するように、第2アーム部354aに外周球面部355a取り付けるものとしてもよい。図15(a)は上死点(揺動角0度)の状態を図1と同様の方向から見たものであり、図15(b)は最大揺動角(揺動片振幅角θmax)のときの状態を図1の上方から見たものである。この場合、外周円筒面として第2アーム部354aを形成すると共に第2アーム部354aに内周円筒面の外周球面部355aを第2アーム部354aのアーム軸方向に摺動自在に保持し、外周球面部355aを回転自在に保持する内面球面部346aを取付部材345aにより第1アーム部344aのアーム軸方向に移動不能に取り付けたものとしてもよい。この第5変形例でも球心P1a(特定点P1a)は、シャフト部材50aの回転軸と平行な軸線上、即ち、第2アーム部354aの中心軸線上に移動可能に拘束されているから、実施例の容積型機械20と同様の効果を奏する。この場合、図16の第6変形例に例示するように、第1アーム部444aにおける内周球面部446aの外周を円筒面となるように形成し、内周球面部446aの外周面と取付部材445aの内周面との間にコロ447aを介在させて内周球面部446aの第1アーム部444aのアーム軸周りの回転を自在なものとしてもよい。なお、図16(a)は上死点(揺動角0度)の状態を図1と同様の方向から見たものであり、図16(b)は最大揺動角(揺動片振幅角θmax)のときの状態を図1の上方から見たものである。
実施例の容積型機械20では、第1アーム部44a,44bに外周球面部45a,45bを形成または取り付け固定し、第2アーム部54a,54bの内周円筒面で外周球面部45a,45bを摺動自在に保持するものとしたが、図17の第7変形例に例示するように、外周球面部を用いないものとしてもよい。図17(a)は上死点(揺動角0度)の状態を図1と同様の方向から見たものであり、図17(b)は最大揺動角(揺動片振幅角θmax)のときの状態を図1の上方から見たものである。図18は、図17(a)のA−A断面を示す断面図である。第7変形例では、第2アーム部554aは、内周円筒面となるよう形成されている。第1アーム部544aは、往復動部材40の往復運動方向(図1の上下方向、図17(a)の上下方向)に垂直な2平面を有する略樽型のヒンジ部545aが形成または取り付け固定されており、第2アーム部554aの内周円筒面に摺動可能に配置された円筒環状の円筒部材548aと、ヒンジ部545aの2平面に摺動可能に接触すると共に円筒部材548aと一体化された一対の摺動部材546aとを有する。一対の摺動部材546aは、ヒンジ部545aに対してその中心軸を貫通するピン547a周りに揺動できるが、円筒部材548aに対しては円筒部材548aの中心軸方向への移動ができないようにその両端で一対の止め輪549aにより支持されている。こうした第7変形例の支持構造では、第1アーム部544aに形成または取り付け固定されたヒンジ部545aは円筒部材548aに対してピン547aを揺動軸として揺動可能であり、、且つ、円筒部材485aは第2アーム部554aの内周円筒面に対してアーム軸周りに摺動可能であることから、ヒンジ部545aは、その中央(ピン547aの中央)の特定点P1aがシャフト部材50aの回転軸と平行な軸線上(第2アーム部554aの中心軸線上)に移動可能に拘束されるが、第2アーム部554aに対して回転と揺動が自在となるため、実施例の容積型機械20と同様に、往復動部材40の揺動運動を伴う往復運動によって第2アーム部554aに保持されながら公転運動を行なうことができる。したがって、こうした第7変形例でも実施例の容積型機械20と同様の効果を奏することができる。
こうした各変形例のように、第2アーム部による第1アーム部の支持構造は、第1アーム部の予め特定された特定点がシャフト部材の回転軸と平行な軸線上に移動可能に拘束されるものであれば、如何なる支持構造としてもよいのである。
実施例の容積型機械20やその変形例では、いずれも、一対のシャフト部材50a,50bに取り付けられた一対の電動機70a,70bによりシャフト部材50a,50bを逆回転駆動することにより、往復動部材40に往復運動と揺動運動を生じさせて作動室62a,62bの容積変化を生じさせる機械(圧縮機)としたが、作動室62a,62bに圧力流体を供給することにより、往復動部材40に往復運動と揺動運動を生じさせて一対のシャフト部材50a,50bに回転駆動力を生じさせる機械(エンジン)としてもよい。
実施例の容積型機械20やその変形例では、一対のピストン42a,42bと一対の作動室62a,62bとを備えるものとしたが、単一のピストンと単一の作動室とを備えるものとしても差し支えない。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、容積型機械の製造産業などに利用可能である。
20,920 容積型機械、22,922 ケース、30,930 案内円筒部材、40,940 往復動部材、42a,42b,942a,942b ピストン、44a,44b,144a,344a,444a,544a,944a,944b 第1アーム部、45a,45b,145a,945a 外周球面部、50a、50b シャフト部材、51a,51b,52a,52b ボールベアリング、54a,54b,154a,254a,354a,554a,954a,954b 第2アーム部、58a,58b 主ウエイトバランス、59a,59b 副ウエイトバランス、60 作動流体空間、62a,62b 作動室、63a,63b 流体流路、64a,64b 吸入弁、65a,65b 隔壁、66a,66b 高圧室、67a,67b 吐出弁、68a,68b 流出管、70a,70b 電動機、146a,447a コロ、147a,148a スラストワッシャ、155a,255a 内周球面部、345a,445a 取付部材、346a,446a 内周球面部、355a 外周球面部、545a ヒンジ部、546a 摺動部材、547a ピン、548a 円筒部材、549a 止め輪。

Claims (9)

  1. 円筒状の案内円筒部材と、
    前記案内円筒部材の内周面に案内されて該案内円筒部材の中心軸方向に往復運動すると共に該中心軸回りに搖動運動するピストン部と前記案内円筒部材の中心軸に直交すると共に該中心軸に対して対称となるよう前記ピストン部に取り付けられた一対の第1アーム部とを有する往復動部材と、
    前記案内円筒部材の中心軸に直交すると共に前記中心軸に対して対称となるよう配置された一対のシャフト部材と、
    前記一対のシャフト部材の回転軸から偏位した位置で前記一対の第1アーム部を各々支持するよう該一対のシャフト部材に取り付けられた一対の第2アーム部と、
    前記ピストン部の往復運動に伴って容積変化が生じる作動室と、
    を備える容積型機械において、
    前記第2アーム部は、前記第1アーム部において予め定められた特定点が前記シャフト部材の回転軸に対して平行な軸線上に移動可能に拘束されるよう支持し、
    前記第1アーム部は、球心を前記特定点とする外周球面部を有し、
    前記第2アーム部は、前記シャフト部材の回転軸に対して平行な軸線上に配置され前記外周球面部を摺動自在に保持する内周円筒部を有する、
    容積型機械。
  2. 円筒状の案内円筒部材と、
    前記案内円筒部材の内周面に案内されて該案内円筒部材の中心軸方向に往復運動すると共に該中心軸回りに搖動運動するピストン部と前記案内円筒部材の中心軸に直交すると共に該中心軸に対して対称となるよう前記ピストン部に取り付けられた一対の第1アーム部とを有する往復動部材と、
    前記案内円筒部材の中心軸に直交すると共に前記中心軸に対して対称となるよう配置された一対のシャフト部材と、
    前記一対のシャフト部材の回転軸から偏位した位置で前記一対の第1アーム部を各々支持するよう該一対のシャフト部材に取り付けられた一対の第2アーム部と、
    前記ピストン部の往復運動に伴って容積変化が生じる作動室と、
    を備える容積型機械において、
    前記第2アーム部は、前記第1アーム部において予め定められた特定点が前記シャフト部材の回転軸に対して平行な軸線上に移動可能に拘束されるよう支持し、
    前記第1アーム部は、球心を前記特定点とする外周球面部を有し、
    前記第2アーム部は、前記外周球面部を保持すると共に前記シャフト部材の回転軸に対して平行な軸線上に移動する内周球面部を有する、
    容積型機械。
  3. 請求項2記載の容積型機械であって、
    前記内周球面部は、外周が円筒状に形成されており、
    前記第2アーム部は、前記内周球面部を前記シャフト部材の回転軸に対して平行な軸線上に移動可能に保持する内周円筒部を有する、
    容積型機械。
  4. 請求項3記載の容積型機械であって、
    前記内周球面部は、前記シャフト部材の回転軸回りの内周側が外周側より前記第1アーム部から離れるように形成されており、
    前記内周円筒部は、前記内周球面部を前記シャフト部材の回転軸に対して平行な軸回りに回転不能に保持する、
    容積型機械。
  5. 請求項1ないし4のうちのいずれか1つの請求項に記載の容積型機械であって、
    前記外周球面部は、前記第1アーム部の中心軸回りに回転自在に且つ該中心軸方向には移動不能に支持されている、
    容積型機械。
  6. 円筒状の案内円筒部材と、
    前記案内円筒部材の内周面に案内されて該案内円筒部材の中心軸方向に往復運動すると共に該中心軸回りに搖動運動するピストン部と前記案内円筒部材の中心軸に直交すると共に該中心軸に対して対称となるよう前記ピストン部に取り付けられた一対の第1アーム部とを有する往復動部材と、
    前記案内円筒部材の中心軸に直交すると共に前記中心軸に対して対称となるよう配置された一対のシャフト部材と、
    前記一対のシャフト部材の回転軸から偏位した位置で前記一対の第1アーム部を各々支持するよう該一対のシャフト部材に取り付けられた一対の第2アーム部と、
    前記ピストン部の往復運動に伴って容積変化が生じる作動室と、
    を備える容積型機械において、
    前記第2アーム部は、前記第1アーム部において予め定められた特定点が前記シャフト部材の回転軸に対して平行な軸線上に移動可能に拘束されるよう支持し、
    前記第1アーム部は、球心を前記特定点とする内周球面部を有し、
    前記第2アーム部は、前記内周球面部に保持され、前記シャフト部材の回転軸に対して
    平行な軸線上に移動可能な外周球面部を有する、
    容積型機械。
  7. 請求項6記載の容積型機械であって、
    前記内周球面部は、前記第1アーム部の中心軸回りに回転自在に且つ該中心軸方向には移動不能に支持されている、
    容積型機械。
  8. 円筒状の案内円筒部材と、
    前記案内円筒部材の内周面に案内されて該案内円筒部材の中心軸方向に往復運動すると共に該中心軸回りに搖動運動するピストン部と前記案内円筒部材の中心軸に直交すると共に該中心軸に対して対称となるよう前記ピストン部に取り付けられた一対の第1アーム部とを有する往復動部材と、
    前記案内円筒部材の中心軸に直交すると共に前記中心軸に対して対称となるよう配置された一対のシャフト部材と、
    前記一対のシャフト部材の回転軸から偏位した位置で前記一対の第1アーム部を各々支持するよう該一対のシャフト部材に取り付けられた一対の第2アーム部と、
    前記ピストン部の往復運動に伴って容積変化が生じる作動室と、
    を備える容積型機械において、
    前記第2アーム部は、前記第1アーム部において予め定められた特定点が前記シャフト部材の回転軸に対して平行な軸線上に移動可能に拘束されるよう支持し、
    前記第2アーム部は、内周円筒面として形成されており、
    前記第1アーム部は、往復動部材の往復運動方向に対して垂直な2平面を有する略樽型のヒンジ部と、前記ヒンジ部の2平面に摺動可能に接触すると共に前記第2アーム部の内周円筒面に摺動可能に接触し且つ前記ヒンジ部の中心軸に配設されたピンにより前記ヒンジ部と一体とされる摺動部と、を有する
    容積型機械。
  9. 請求項1ないし8のうちのいずれか1つの請求項に記載の容積型機械であって、
    前記ピストン部は、前記一対の第1アーム部を挟んで対称に2つのピストンを有し、
    前記作動室は、前記2つのピストンの各々に対応するよう2つ形成されている、
    容積型機械。
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