JP2011157944A - 往復動式内燃機関の振動低減装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】
バランス軸の本数を最小限に抑えることができ、機関の大型化を回避できる往復動式内燃機関の振動低減装置を提供する。
【解決手段】
一次慣性力に対応した質量を有し、クランク軸8により、該クランク軸8と同軸をなすように、かつ回転自在に支承された一次バランスウェイト9,9′と、該一次バランスウェイト9,9′をクランク軸8と同速度でかつ逆方向に回転駆動する一次バランス駆動機構21とを備えた。
【選択図】図1
バランス軸の本数を最小限に抑えることができ、機関の大型化を回避できる往復動式内燃機関の振動低減装置を提供する。
【解決手段】
一次慣性力に対応した質量を有し、クランク軸8により、該クランク軸8と同軸をなすように、かつ回転自在に支承された一次バランスウェイト9,9′と、該一次バランスウェイト9,9′をクランク軸8と同速度でかつ逆方向に回転駆動する一次バランス駆動機構21とを備えた。
【選択図】図1
Description
本発明は、往復動式内燃機関の振動低減装置に関する。
往復動式内燃機関では、ピストンがシリンダボア内を往復動することにより、一次振動及び二次振動を含む比較的大きな振動が発生することが知られている。特許文献1には、バランスウェイトを有する2本の一次バランス軸をクランク軸と平行に配置し、該一次バランス軸をクランク軸と同速で、かつ逆向きに回転させるようにした一次振動低減装置が開示されている。
ところで、前記従来技術では、2本の一次バランス軸をクランク軸と平行に配置する構造を採用している。しかし、クランク軸の近傍には各種の補機類が配置されるのが通常であるため、クランク軸の近傍に2本の一次バランス軸を配置するのに必要なスペースを確保するのは困難であり、その結果、機関が大型化し易いという問題がある。
また前記従来技術では、二次振動を低減することは考慮されていないが、二次振動低減機構を採用する場合には、さらに機関が大型化し易い。
本発明は、前記従来の実情に鑑みてなされたものであり、バランス軸の本数を最小限に抑えることができ、機関の大型化を回避できる往復動式内燃機関の振動低減装置を提供することを課題としている。
請求項1の発明は、一次慣性力に対応した質量を有し、クランク軸により、該クランク軸と同軸をなすように、かつ回転自在に支承された一次バランスウェイトと、該一次バランスウェイトをクランク軸と同速度でかつ逆方向に回転駆動する一次バランス駆動機構とを備えたことを特徴とする往復動式内燃機関の振動低減装置である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の往復動式内燃機関の振動低減装置において、二次慣性力に対応した質量を有し、気筒軸線及びクランク軸線を挟んでクランク軸と平行に配置され、かつ回転自在に支承された2本の二次バランス軸と、前記2本の二次バランス軸を、クランク軸の2倍の速度でかつ互いに逆方向に回転駆動する二次バランス駆動機構とをさらに備え、前記一次バランス駆動機構は、前記何れかの二次バランス軸を介して前記一次バランスウェイトを回転駆動するように構成されていることを特徴としている。
請求項3の発明は、請求項2に記載の往復動式内燃機関の振動低減装置において、前記二次バランス駆動機構は、前記クランク軸の2倍の速度で同方向に第1の二次バランス軸を回転駆動し、該第1の二次バランス軸により第2の二次バランス軸を同速度でかつ逆方向に回転駆動し、前記一次バランス駆動機構は、前記第1の二次バランス軸により前記一次バランスウェイトを1/2倍の速度で逆方向に回転駆動することを特徴としている。
請求項4の発明は、請求項2に記載の往復動式内燃機関の振動低減装置において、前記二次バランス機構は、前記クランク軸の2倍の速度で逆方向に第1の二次バランス軸を回転駆動し、該第1の二次バランス軸により第2の二次バランス軸を同速度でかつ逆方向に回転駆動し、前記一次バランス駆動機構は、前記第2の二次バランス軸により前記一次バランスウェイトを1/2倍の速度で逆方向に回転駆動することを特徴としている。
請求項1の発明によれば、一次バランスウェイトを、クランク軸により同軸をなすように、かつ回転自在に支承し、クランク軸と同速度でかつ逆方向に回転駆動するようにしたので、一次バランス軸自体を不要とする簡単な構造により、往復動部材による一次慣性力を相殺できる。
また、2本の一次バランス軸をクランク軸と平行に配置する従来構造に比較して、必要な配置スペースを大幅に縮小できるとともに、コストを低減できる。
請求項2の発明によれば、2本の二次バランス軸を、気筒軸線及びクランク軸線を挟んでクランク軸と平行に配置し、クランク軸の2倍の速度でかつ互いに逆方向に回転駆動するようにしたので、往復動部材による二次慣性力を相殺できる。
そして前記2本の二次バランス軸の何れかを介して前記一次バランスウェイトを回転駆動するようにしたので、一次バランスウェイトを駆動するための専用の軸を不要にでき、さらに配置スペースの削減と、コストの低減を図ることができる。
請求項3の発明によれば、第1の二次バランス軸をクランク軸の2倍の速度で同方向に回転駆動するとともに、該第1の二次バランス軸により前記一次バランスウェイトを1/2倍の速度で逆方向に回転駆動したので、第1の二次バランス軸を一次バランスウェイトの駆動軸に兼用でき、一次バランスウェイト専用の駆動軸を不要にする具体的構成を実現できる。
請求項4の発明によれば、第1の二次バランス軸をクランク軸と逆方向に回転転駆動し、該第1の二次バランス軸により第2の二次バランス軸を逆方向に回転駆動し、さらに該第2の二次バランス軸で一次バランスウェイトを逆方向に回転駆動したので、第2の二次バランス軸を一次バランスウェイトの駆動軸に兼用でき、一次バランスウェイト専用の駆動軸を不要にする具体的構成を実現できる。
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1〜図3は、本発明の実施例1に係る往復動式内燃機関の振動低減装置を説明するための図である。
図において、1は水冷式直列二気筒四サイクルエンジン(往復動式内燃機関)である。該エンジン1は、シリンダブロック2の上合面2aにシリンダヘッド3,ヘッドカバー(図示せず)を積層搭載し、下合面2bにオイルパン4を接続した概略構造を有する。
前記シリンダブロック2の各シリンダボア2c内には、ピストン5が気筒軸線A方向に往復動自在に挿入されている。このピストン5にはコンロッド6の小端部6aがピストンピン7を介して連結されている。該コンロッド6の大端部6bはクランクピン8aを介してクランク軸8のクランクアーム部8bに連結されている。前記ピストン5及びコンロッド6が本発明の往復動部材である。
前記シリンダヘッド3には、前記シリンダボア2cの内周面とピストン5の頂面とで燃焼室を形成する燃焼凹部3aが形成されている。この燃焼凹部3aには、吸気ポート3b,排気ポート3cが開口しており、該吸気ポート3b,排気ポート3cは吸気弁3d,排気弁3eにより開閉される。
前記クランク軸8は、クランク軸線B上に位置する3つのジャーナル部8d 8d,8d,8dと、前記各気筒のクランクピン8a,8aとを気筒毎に一対の前記クランクアーム部8b,8bにより結合した構造を有する。前記各クランクピン8a,8aは、前記クランク軸線Bから1/2ストロークだけ径方向外方に偏位している。前記ジャーナル部8d 8dは、前記シリンダブロック2内に形成されたジャーナル軸受部2dと、これに着脱可能に固定された軸受キャップ部2eとにより回転自在に支持されている。
そして前記各クランクアーム部8b,8bには、カウンタウェイト8c,8cが、概ね半円状をなし、かつクランク軸線Bを挟んで前記クランクピン8aの反対側に位置するように一体形成されている。
前記カウンタウェイト8cの形状,サイズは、1組のカウンタウェイト8c,8cが前記1組のピストン5及びコンロッド6の有する一次慣性力の1/2に対応する質量を有するように設定されている。
また、前記クランク軸8には、左,右の一次バランスウェイト9,9′が、前記左,右のジャーナル部8d,8dの軸方向外側に隣接するように配置され、かつ回転自在に支承されている。
前記一次バランスウェイト9,9′の各々の形状,サイズは、前記1組のピストン5及びコンロッド6の有する一次慣性力の1/4に対応する質量に設定されている。前記一次バランスウェイト9,9′は、具体的には、所定厚さの円盤状に形成され、前記クランク軸線Bを挟んだ一側に所定径の肉抜き穴9aを複数形成した構造を有する。また前記一次バランスウェイト9,9′の外周面には、歯車9bが一体形成されている。
そして本実施例エンジン1は、前記一次バランスウェイト9,9′を前記クランク軸8と同速度で、かつ逆方向に回転駆動する一次バランス駆動機構21を備えている。そして前記一次バランスウェイト9,9′は、前記一次バランス駆動機構21により、前記肉抜き穴9aが形成されていない部位(錘部)が、ピストン5が上死点に位置するとき下端に位置し、下死点に位置するとき上端に位置するように回転駆動される。
前記一次バランス駆動機構21は一次駆動軸21aを有し、該一次駆動軸21aは、前記クランク軸8の下方に、該クランク軸8と平行に配設され、オイルパン4に形成された軸受部4a,4aにより回転自在に支持されている。
そして前記一次駆動軸21aの軸方向左端部には、従動スプロケット12が共に回転するように固着されている。この従動スプロケット12は、チェーン13により、前記クランク軸8に固着された駆動スプロケット14に連結されている。なお前記駆動スプロケット14は、前記左の一次バランスウェイト9に隣接するように前記クランク軸8に固着されている。
ここで前記駆動スプロケット14と従動スプロケット12との歯数比は2:1であり、従って前記一次駆動軸21aはクランク軸8の2倍の回転速度で、かつ同方向に回転駆動される。
また、前記一次駆動軸21aの左,右端部には、一次駆動ギヤ16,16′が固着されており、該各一次駆動ギヤ16,16′は前記各一次バランスウェイト9,9′の歯車9bに噛合している。
ここで、前記一次駆動ギヤ16,16′と一次バランスウェイト9,9′の歯車9bとの歯数比は1:2であり、従って一次バランスウェイト9,9′は、クランク軸8と同じ回転速度で、かつ逆方向に回転駆動される。
本実施例1では、クランク軸8の回転が一次バランス駆動機構21を介して一次駆動軸21aに伝達され、該一次駆動軸21aはクランク軸8の2倍の速度で、かつ同方向に回転する。そして一次駆動軸21aの回転が一次バランスウェイト9,9′に伝達され、該一次バランスウェイト9,9′は一次駆動軸21aの1/2倍の速度で、かつ逆方向に回転する。これにより、一次バランスウェイト9,9′は、クランク軸8と同速度で、かつ逆方向に回転する。
本実施例1の作用効果を図3に基づいて説明する。図3(a)は、1組の往復動部材(ピストン5+コンロッド6)による一次慣性力FpのY軸(シリンダ軸)方向成分の変化を示し、同図(b)は、1組のカウンタウェイト8c,8cによる慣性力FcのY軸方向成分の変化を示し、同図(c)(d)は1つの一次バランスウェイト9による慣性力Fp1のY軸方向成分の変化を示す。そして、同図(e)は、前記カウンタウェイト8cの慣性力Fc及び一次バランスウェイト9の慣性力Fp1のY軸方向成分の和(Fc+2Fp1)の変化を示している。
前記図3(a)と同図(e)から明らかなように、前記往復動部材による往復慣性力(Y軸方向)Fpに対して、前記カウンタウェイト8cと一次バランスウェイト9の慣性力のY軸方向成分の和(Fc+2Fp1)は、大きさが同じで、位相が180°ずれており、従って前記慣性力Fpは、前記慣性力の和(Fc+2Fp1)により相殺されている。
一方X軸方向成分については、FcとFp1×2がそれぞれ逆回転して、常に同じ大きさの成分が逆方向に働いて釣り合うので、振動は発生しない。
ここで本実施例1では、一次バランスウェイト9,9′をクランク軸8上に同軸をなすように配設したので、一次バランス軸自体を不要にでき、構造を簡素化できる。
また一次バランスウェイト9、9′を駆動する一次駆動軸21aが必要であるものの、2本の一次バランス軸をクランク軸と平行に配置した従来技術に対して、軸本数を削減でき、配置スペースを縮小できるとともにコストを低減できる。
図4〜図5は本発明の実施例2に係る往復動式内燃機関の振動低減装置を説明するための図である。図中、図1,図2と同一符号は同一又は相当部分を示す。
本実施例2では、クランク軸8の下方には、第1,第2の二次バランス軸11,10が前記クランク軸線Bと平行に、かつ前記気筒軸線Aを挟んで対称をなすように配設されている。この二次バランス軸10,11は、前記オイルパン4に形成された軸受部4a,4aによりそれぞれ回転自在に支持されている。
前記各二次バランス軸10,11には、前記往復動部材による二次慣性力に対応した質量を有する二次バランスウェイト10a,11aが、前記クランク軸線B及び気筒軸線Aを挟んで対称をなす位置に一体形成されている。
また前記実施例1と同様に、第1の二次バランス軸11の軸方向左端部には、従動スプロケット12が共に回転するように固着されている。この従動スプロケット12は、チェーン13により前記クランク軸8に固着された駆動スプロケット14に連結されている。なお前記駆動スプロケット14は、前記左の一次バランスウェイト9に隣接するように前記クランク軸8に固着されている。
ここで前記駆動スプロケット14と従動スプロケット12との歯数比は2:1であり、従って第1の二次バランス軸11はクランク軸8の2倍の回転速度で、かつ同方向に回転駆動される。
また、前記第1の二次バランス軸11には駆動ギヤ15aが共に回転するように固着されており、該駆動ギヤ15aは前記第2の二次バランス軸10に固着された従動ギヤ15bに噛合している。
ここで前記駆動ギヤ15aと従動ギヤ15bの歯数は同一であり、従って前記第1,第2の二次バランス軸11,10は共に前記クランク軸8の2倍の回転速度で、かつ互いに逆方向に回転する。
このように、前記駆動スプロケット14,チェーン13,従動スプロケット12,駆動ギヤ15a,従動ギヤ15bにより、第1,第2の二次バランス軸11,10を回転駆動する二次バランス駆動機構22が構成されている。
さらにまた、前記第1の二次バランス軸11の左,右端部には、一次駆動ギヤ16,16′が固着されており、該各一次駆動ギヤ16,16′は前記各一次バランスウェイト9,9′の歯車9bに噛合している。
ここで、前記一次駆動ギヤ16,16′と一次バランスウェイト9,9′の歯車9bとの歯数比は1:2であり、従って一次バランスウェイト9は、クランク軸8と同じ回転速度で、かつ逆方向に回転駆動される。
このようにして前記一次バランスウェイト9,9′をクランク軸8と同速度で、かつ逆方向に回転する一次バランス駆動機構21′が構成されており、本実施例2では、前記第1の二次バランス軸11が一次バランスウェイト駆動軸に兼用されている。
その結果、実施例1と同様に、前記往復動部材による慣性力Fpは、前記カウンタウェイト8cと一次バランスウェイト9の慣性力の和(Fc+2Fp1)により相殺される。
さらに前記第1,第2の二次バランス軸11,10は、第1,第2バランスウェイト11a,10aを互いに気筒軸Aを挟んで対称の位置に備えた状態で、共に前記クランク軸8の2倍の回転速度で、かつ互いに逆方向に回転するので、両バランス軸の慣性力は、気筒軸A方向においては互いの慣性力の和となり、気筒軸直角方向においては互いに打ち消すこととなり、これはエンジンの二次慣性力と釣り合う。その結果、二次慣性力についても相殺することができる。
そして本実施例2では、一次バランスウェイト9,9′をクランク軸8上に同軸をなすように配設するとともに、第1の二次バランス軸11により一次バランスウェイト9,9′を回転駆動するように構成した。その結果、一次バランスウェイト9,9′を駆動するための専用の軸を不要にでき、一次バランス軸をクランク軸と平行に配置した従来技術に対して、より一層配置スペースを縮小できるとともにコストを低減できる。
図6〜図7は本発明の実施例3に係る往復動式内燃機関の振動低減装置を説明するための図である。図中、図1〜図5と同一符号は同一又は相当部分を示す。
本実施例3では、クランク軸8の右端部に二次駆動ギヤ18が固着されている。この二次駆動ギヤ18は、第1の二次バランス軸11の右端部に固着された二次従動ギヤ19に噛合している。ここで二次駆動ギヤ18と二次従動ギヤ19の歯数比は2:1に設定されている。従って、第1の二次バランス軸11はクランク軸8の2倍速で、かつ逆方向に回転する。
また前記実施例2と同様に、前記第1の二次バランス軸11に固着された駆動ギヤ15aは前記第2の二次バランス軸10に固着された従動ギヤ15bに噛合しており、該第1,第2の二次バランス軸11,10は、同速度で、かつ互いに逆向きに回転する。
さらにまた前記第2の二次バランス軸10に固着された一次駆動ギヤ16,16′は前記クランク軸8に支承された一次バランスウェイト9,9′に噛合している。その結果、一次バランスウェイト9,9′は、前記クランク軸8と同速度で、かつ逆向きに回転する。
このように、二次駆動ギヤ18,二次従動ギヤ19,駆動ギヤ15a,従動ギヤ15bにより二次バランス駆動機構22′が構成され、また一次バランス駆動機構21′は、第2の二次バランス軸10を一次バランスウェイト駆動軸に兼用している。
本実施例3では、前記実施例2と同様に、一次バランスウェイト9,9′が、クランク軸8と同速度で、かつ逆方向に回転することにより、前記往復動部材による一次慣性力Fpを、前記カウンタウェイト8cと一次バランスウェイト9の慣性力の和(Fc+2Fp1)により相殺できる。
また、前記第1,第2の二次バランス軸11,10がクランク軸8の2倍の回転速度で、かつ互いに逆方向に回転することにより、二次慣性力についても相殺できる。
さらにまた、本実施例3では、第2の二次バランス軸10により一次バランスウェイト9,9′を回転駆動するように構成したので、前記実施例2と同様に、一次バランスウェイト9,9′を駆動するための専用の軸を不要にでき、配置スペースを縮小できるとともにコストを低減できる。
図8〜図10は本発明の実施例4に係る往復動式内燃機関の振動低減装置を説明するための図である。図中、図1〜図7と同一符号は同一又は相当部分を示す。
前記実施例1〜3では、一次バランスウェイトをクランク軸の両端部に一対設けた場合を説明したが、本実施例4は、左,右の気筒の中央部分に1つの一次バランスウェイト90を設けた例である。
前記一次バランスウェイト90は、クランク軸8の中央部のジャーナル部8dに装着する都合上、肉抜き穴90aを有する基部90cと、錘部90dとの二分割構造となっている。そして基部90cと錘部90dはボルト91により結合され、外周には歯車90bが形成されている。
本実施例4では、一次バランスウェイト90が1つで済み、部品点数を削減でき、コストを低減できる。
なお、前記実施例では、2気筒エンジンの場合を説明したが、本発明は、単気筒エンジンにも、またさらに気筒数の多いエンジンにも適用可能である。
1 エンジン(往復動式内燃機関)
8 クランク軸
9,9′ 一次バランスウェイト
10 第2の二次バランス軸
11 第1の二次バランス軸
21,21′ 一次バランス駆動機構
22 22′ 二次バランス駆動機構
A 気筒軸線
B クランク軸線
8 クランク軸
9,9′ 一次バランスウェイト
10 第2の二次バランス軸
11 第1の二次バランス軸
21,21′ 一次バランス駆動機構
22 22′ 二次バランス駆動機構
A 気筒軸線
B クランク軸線
Claims (4)
- 一次慣性力に対応した質量を有し、クランク軸により、該クランク軸と同軸をなすように、かつ回転自在に支承された一次バランスウェイトと、
該一次バランスウェイトをクランク軸と同速度で、かつ逆方向に回転駆動する一次バランス駆動機構と
を備えたことを特徴とする往復動式内燃機関の振動低減装置。 - 請求項1に記載の往復動式内燃機関の振動低減装置において、
二次慣性力に対応した質量を有し、気筒軸線及びクランク軸線を挟んでクランク軸と平行に配置され、かつ回転自在に支承された2本の二次バランス軸と、
前記2本の二次バランス軸を、クランク軸の2倍の速度でかつ互いに逆方向に回転駆動する二次バランス駆動機構とをさらに備え、
前記一次バランス駆動機構は、前記何れかの二次バランス軸を介して前記一次バランスウェイトを回転駆動するように構成されている
ことを特徴とする往復動式内燃機関の振動低減装置。 - 請求項2に記載の往復動式内燃機関の振動低減装置において、
前記二次バランス駆動機構は、前記クランク軸の2倍の速度で同方向に第1の二次バランス軸を回転駆動し、該第1の二次バランス軸により第2の二次バランス軸を同速度でかつ逆方向に回転駆動し、
前記一次バランス駆動機構は、前記第1の二次バランス軸により前記一次バランスウェイトを1/2倍の速度で逆方向に回転駆動する
ことを特徴とする往復動式内燃機関の振動低減装置。 - 請求項2に記載の往復動式内燃機関の振動低減装置において、
前記二次バランス機構は、前記クランク軸の2倍の速度で逆方向に第1の二次バランス軸を回転駆動し、該第1の二次バランス軸により第2の二次バランス軸を同速度でかつ逆方向に回転駆動し、
前記一次バランス駆動機構は、前記第2の二次バランス軸により前記一次バランスウェイトを1/2倍の速度で逆方向に回転駆動する
ことを特徴とする往復動式内燃機関の振動低減装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015078755A (ja) * | 2013-10-18 | 2015-04-23 | 三菱自動車工業株式会社 | 内燃機関 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015078755A (ja) * | 2013-10-18 | 2015-04-23 | 三菱自動車工業株式会社 | 内燃機関 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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