JP2016118152A - 往復動型流体機械 - Google Patents

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Abstract

【課題】往復運動に伴う慣性力、慣性偶力に起因するトルク変動を抑制した低振動、低騒音の往復動型流体機械を提供すること。【解決手段】180度対向配置された2組の気筒が直交配置された4気筒の往復動型流体機械1では、第1〜第4ピストン31〜34の全運動系のシステム重心G0がシャフト中心線5a上に位置し、システム重心G0に対して、同一質量の第1、第3ピストン31、33の重心G1と、同一質量の第2、第4ピストン32、34の重心G2とが、シャフト中心線5a上の対称の位置にある。第1、第3ピストン31、33の力の作用中心は重心G1を通る同一直線上にあり、第1、第3ピストン31、33のクランクシャフト5に対する力の作用点は重心G1に対して対称位置にある。他方の第2、第4ピストン32、34においても同様に設定されている。【選択図】図6

Description

本発明は2気筒あるいは4気筒の往復動型流体機械に関する。更に詳しくは、各気筒のピストンの往復運動に伴う慣性力および慣性偶力に起因するトルク変動を抑制して低振動、低騒音化を図った2気筒あるいは4気筒の往復動型流体機械に関する。
ピストン・クランク機構を備えた往復動型流体機械は、例えば、酸素濃縮装置等のポンプとして用いられている。特許文献1、2には、180度対応配置された2組の気筒を備えた4気筒の往復動型流体機械を備えた酸素濃縮装置が開示されている。4気筒の往復動型流体機械では、各気筒のピストンの往復運動に伴う振動を抑制するためにバランスウエイト等が取り付けられている。
特開2013−68111号公報 特開2009−185789号公報
ここで、2気筒あるいは4気筒の往復動型流体機械は、6気筒の場合とは異なり、各気筒のピストン往復運動に伴って発生する慣性力の一次成分および二次成分の完全なつり合い状態を形成することが困難である。また、180度対向配置された気筒のピストンの慣性偶力の一次、二次成分の完全なつり合い状態を形成することが困難である。2気筒あるいは4気筒の往復動型流体機械の低振動、低騒音を図るためには、各気筒のピストンの往復運動に伴って発生する慣性力・慣性偶力のつり合い状態を形成する必要がある。
本発明の課題は、各気筒の往復運動に伴う慣性力の一次、二次成分のつり合い状態、および、慣性偶力の一次、二次成分のつり合い状態が形成された低振動、低騒音の2気筒あるいは4気筒の往復動型流体機械を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明による4気筒の往復動型流体機械は、
クランクシャフトと、
前記クランクシャフトのシャフト中心線を中心として180度の角度で対向配置され、当該クランクシャフトの回転に伴って逆方向に往復運動する第1気筒の第1ピストンおよび第3気筒の第3ピストンと、
前記クランクシャフトのシャフト中心線を中心として180度の角度で対向配置され、前記第1、第3ピストンに対して直交する方向に配置され、前記クランクシャフトの回転に伴って逆方向に往復運動する第2気筒の第2ピストンおよび第4気筒の第4ピストンと、
を有しており、
前記第1ピストンと前記第3ピストンは同一質量であり、
前記第1ピストンと前記第3ピストンからなる第1の往復運動対の重心を第1の重心とすると、当該第1の重心は前記シャフト中心線上に位置し、
前記第1ピストンに作用する力の作用中心を第1作用中心、前記第3ピストンに作用する力の作用中心を第3作用中心とすると、前記第1の重心を通る直線上に、前記第1作用中心と前記第3作用中心が位置し、
前記第1ピストンから前記クランクシャフトに作用する力の作用点を第1作用点、前記第3ピストンから前記クランクシャフトに作用する力の作用点を第3作用点とすると、前記シャフト中心線上において、前記第1の重心に対して、前記第1、第3作用点は対称の位置にあり、
前記第2ピストンと前記第4ピストンは同一質量であり、
前記第2ピストンと前記第4ピストンからなる第2の往復運動対の重心を第2の重心とすると、当該第2の重心は前記シャフト中心線上に位置し、
前記第2ピストンに作用する力の作用中心を第2作用中心、前記第4ピストンに作用する力の作用中心を第4作用中心とすると、前記第2の重心を通る直線上に、前記第2作用中心と前記第4作用中心が位置し、
前記第2ピストンから前記クランクシャフトに作用する力の作用点を第2作用点、前記第4ピストンから前記クランクシャフトに作用する力の作用点を第4作用点とすると、前記シャフト中心線上において、前記第2の重心に対して、前記第2、第4作用点は対称の位置にあり、
前記クランクシャフトの回転に伴って運動する前記第1、第2、第3および第4ピストンを含む運動系の重心をシステム重心とすると、当該システム重心は前記シャフト中心線上に位置し、
前記シャフト中心線上において、前記システム重心に対して、前記第1、第2の重心は対称の位置にあることを特徴としている。
本発明の4気筒の往復動型流体機械では、180度対向配置されている第1、第3ピストンが同一質量であり、それらの重心である第1の重心がシャフト中心線上に位置する。また、180度対向配置されている第2、第4ピストンが同一質量であり、それらの重心である第2の重心がシャフト中心線上に位置する。さらに、クランクシャフトの回転に伴って運動する第1〜第4ピストンを含む全運動系のシステム重心がシャフト中心線上に位置し、第1、第2の重心が、システム重心に対して、シャフト中心線の方向において対称の位置にある。したがって、各気筒のピストンの往復運動に伴って発生する慣性力の一次、二次成分のつり合い状態を形成できる。
また、第1、第3ピストンのそれぞれに作用する力の作用中心は、これらの往復運動体の重心である第1の重心を通る同一直線上に位置し、かつ、これらのピストンからクランクシャフトに作用する力の作用点のそれぞれは、シャフト中心線の方向において、第1の重心に対して左右対称の位置にある。よって、第1、第3ピストンの間において、往復運動によって生じる慣性偶力のつり合い状態が形成される。同様に、第2、第4ピストンの間においても、作用中心および作用点が同様に設定されているので、それらの往復運動によって生じる慣性偶力のつり合い状態が形成される。したがって、各気筒のピストン運動体の往復運動に伴って発生する慣性偶力の一次、二次成分のつり合い状態を形成できる。
このように、本発明によれば、慣性力および慣性偶力につり合い状態が形成されるので、バランスウエイト等の別部材を取り付けることなく、各気筒の往復運動に起因する慣性力、慣性偶力の変動を抑制でき、低振動、低騒音の流体機械を実現できる。
ここで、クランクシャフトの回転を前記第1〜第4ピストンの往復運動に変換するために、クランクシャフトに対して偏心状態で取り付けられた偏心円盤、あるいはクランクシャフトに偏心状態で一体形成された偏心円盤を用いることができる。この場合における本発明の4気筒の往復動型流体機械では、
前記クランクシャフトの回転を前記第1〜第4ピストンの往復運動に変換するための第1〜第4偏心円盤を有し、
前記第1〜第4偏心円盤のそれぞれは、前記クランクシャフトに固定され、あるいは一体形成されて、前記シャフト中心線を中心として偏心回転し、
前記第1〜第4ピストンのそれぞれは、前記第1〜第4偏心円盤のそれぞれの円形外周面に摺動可能に支持された円形内周面を備えた円環部、当該円環部の外周部分から半径方向の外方に延びるピストンロッド、および、当該ピストンロッドの先端に設けたピストンヘッドを備え、
前記シャフト中心線の方向に、前記第1ピストン、前記第3ピストン、前記第2ピストンおよび前記第4ピストンが、この順序で配列され、
前記第1〜第4偏心円盤は、この順序で、90度の位相差で偏心回転するように、前記クランクシャフトに固定され、あるいは一体形成される。
次に、本発明による2気筒の往復動型流体機械は、
クランクシャフトと、
前記クランクシャフトのシャフト中心線を中心として180度の角度で対向配置され、当該クランクシャフトの回転に伴って逆方向に往復運動する第1気筒の第1ピストンおよび第2気筒の第2ピストンと、
を有しており、
前記クランクシャフトの回転に伴って運動する前記第1、第2ピストンを含む運動系の重心をシステム重心とすると、当該システム重心は前記シャフト中心線上に位置し、
前記第1、第2ピストンは同一質量であり、前記第1ピストンと前記第2ピストンからなる往復運動対の重心は前記システム重心に一致し、
前記第1ピストンに作用する力の作用中心を第1作用中心、前記第2ピストンに作用する力の作用中心を第2作用中心とすると、前記システム重心を通る直線上に、前記第1作用中心と前記第2作用中心が位置し、
前記第1ピストンから前記クランクシャフトに作用する力の作用点を第1作用点、前記第2ピストンから前記クランクシャフトに作用する力の作用点を第2作用点とすると、前記シャフト中心線上において、前記システム重心に対して、前記第1、第2作用点は対称の位置にあることを特徴としている。
本発明の2気筒の往復動型流体機械では、クランクシャフトの回転に伴って運動する第1、第2ピストンを含む全運動系のシステム重心がシャフト中心線上に位置し、180度対向配置されている第1、第2ピストンが同一質量であり、それらの重心がシステム重心に一致している。したがって、各気筒のピストンの往復運動に伴って発生する慣性力の一次、二次成分のつり合い状態を形成できる。
また、第1、第2ピストンのそれぞれに作用する力の作用中心は、システム重心を通る同一直線上に位置し、かつ、これらのピストンからクランクシャフトに作用する力の作用点のそれぞれは、シャフト中心線の方向において、システム重心に対して左右対称の位置にある。よって、第1、第2ピストンの間において、往復運動によって生じる慣性偶力のつり合い状態が形成される。したがって、各気筒のピストン運動体の往復運動に伴って発生する慣性偶力の一次、二次成分のつり合い状態を形成できる。
ここで、クランクシャフトの回転を前記第1、第2ピストンの往復運動に変換するために、クランクシャフトに対して偏心状態で取り付けられた偏心円盤、あるいはクランクシャフトに偏心状態で一体形成された偏心円盤を用いることができる。
次に、本発明においては、第1、第2偏心円盤(回転質量部)に起因する慣性偶力を零にするために、第3偏心円盤および第4偏心円盤がクランクシャフトに取り付けられている。すなわち、第1、第2偏心円盤は、同一質量であり、180度の位相差で偏心回転するように、前記クランクシャフトに固定され、あるいは一体形成される。第3、第4偏心円盤は、前記第1、第2偏心円盤と同一質量であり、相互に180度の位相差で偏心回転し、前記第1、第2偏心円盤に対して90度の位相差で偏心回転するように、前記クラン
クシャフトに固定され、あるいは一体形成される。また、シャフト中心線に沿った方向において、第1、第2偏心円盤の重心はシステム重心に対して左右対称の位置とされ、第3、第4偏心円盤の重心も、システム重心に対して左右対称の位置とされる。
このようにすれば、慣性力および慣性偶力に、完全なつり合い状態が形成される。よって、各気筒の往復運動を含むシステム運動系における慣性力、慣性偶力の変動を抑制でき、低振動、低騒音の2気筒の往復動型流体機械を実現できる。
本発明を適用した4気筒の往復動型流体機械の外観斜視図である。 図1の往復動型流体機械の斜視片側断面図である。 図1の往復動型流体機械の主要部を示す斜視図である。 図3に示す主要部の運動系を構成する部分の斜視図である。 図3に示す主要部のx−y断面図である。 図3に示す主要部のz−x断面図である。 図3に示す主要部のz−y断面図である。 本発明を適用した2気筒の往復動型流体機械の外観斜視図である。 図8の往復動型流体機械の斜視片側断面図である。 図8の往復動型流体機械の斜視片側断面図である。 図8の往復動型流体機械の断面図である。 図8の往復動型流体機械の断面図である。 図8の往復動型流体機械の運動系を構成する部分の斜視図である。 図13に示す部分の分解斜視図である。
以下に、図面を参照して本発明を適用した4気筒および2気筒の往復動型流体機械の実施の形態を説明する。
[実施の形態1]
図1は実施の形態1に係る4気筒の往復動型流体機械(以下、単に、「流体機械」と呼ぶ。)の外観斜視図であり、図2はその内部構造を示す斜視片側断面図である。図3は流体機械本体部の主要部を示す斜視図である。これらの図に示すように、流体機械1は、電動モータ2と、当該電動モータ2によって駆動される流体機械本体部3とから構成されている。
流体機械本体部3は矩形筒状の本体ケース4を備え、その第1〜第4外周面4a〜4dに、それぞれ、第1〜第4気筒11〜14が配置されている。第1、第3気筒11、13は流体機械1の中心軸線であるシャフト中心線5aをz軸とすると、z軸を中心として、x軸方向に180度対向配置され、第2、第4気筒12、14も同様にシャフト中心線5aを中心として、x軸に直交するy軸方向に、180度対向配置されている。
例えば、第1、第4気筒11、14は圧縮機として機能し、これらの間には、吸入口および吐出口を備えた吸排気管ユニット15が配置されている。第2、第3気筒12、13は真空ポンプとして機能し、これらの間には、吸入口および排出口を備えた吸排気管ユニット16が配置されている。第1、第4気筒11、14は、本体ケース4の第1、第4外周面4a、4dに取り付けたコンプレッサーシリンダである第1、第4シリンダ11a、14aと、これらの先端を封鎖している吸排気バルブユニット11b、14bを備えている。第2、第3気筒12、13は、本体ケース4の第2、第3外周面4b、4cに取り付けた真空ポンプシリンダである第2、第3シリンダ12a、13aと、これらの先端を封鎖している吸排気バルブユニット12b、13bを備えている。
なお、図3に示す流体機械本体部3の主要部は、流体機械本体部3から吸排気管ユニット15、16および吸排気バルブユニット11b〜14bを取り外した部分である。
次に、図4は流体機械本体部3に内蔵されているピストン・クランク機構を取り出して示す斜視図である。図2、図4に示すように、本体ケース4の内部には、その中心を貫通してz軸方向に延びるクランクシャフト5が配置されている。クランクシャフト5は、図2に示すように、その先端側に電動モータ2のモータ軸部分2aが一体形成されている。クランクシャフト5は、電動モータ2との間の部分および反対側の後端部分が、それぞれ軸受け6、7を介して本体ケース4によって回転自在の状態で支持されている。
クランクシャフト5には、電動モータ2の側から後端側に向かって、第1偏心円盤21、第3偏心円盤23、第2偏心円盤22および第4偏心円盤24がこの順序で固定されている。第1〜第4偏心円盤21〜24は、クランクシャフト5に偏心状態で取り付けられているが、クランクシャフト5に一体形成することも可能である。これら第1〜第4偏心円盤21〜24は、クランクシャフト5の回転に伴って、シャフト中心線5aに対して同一偏心量だけ偏心した状態で、90度ずつ位相がずれた状態で偏心回転を行う。第1〜第4偏心円盤21〜24の偏心回転によって、第1〜第4気筒11〜14の第1〜第4ピストン31〜34は90度の位相差で、第1〜第4シリンダ11a〜14a内を往復運動して、吸入吐出の各行程を繰り返す。
なお、図3に示すように、第1〜第4シリンダ11a〜14aの側方には、それぞれ、吐出流体あるいは排出流体の脈動緩和用のダンパー室11c〜14cが形成されており、ダンパー室11c〜14cはそれぞれ対応する吸排気バルブユニット11b〜14bにおける排気側通路あるいは吐出側通路(図示せず)に連通している。
図5は図3に示す主要部をx−y面で切断したx−y断面図であり、図6は図3に示す主要部をz−x面で切断したz−x断面図であり、図7は図3に示す主要部をz−y面で切断したz−y断面図である。
これらの図を主に参照して説明すると、第1〜第4ピストン31〜34は、偏心円盤21〜24の円形外周面21a〜24aに、軸受けを介して、摺動可能に支持された円形内周面を備えた円環部31a〜34a、当該円環部31a〜34aの外周部分から半径方向の外方に延びるピストンロッド31b〜34b、および、当該ピストンロッド31b〜34bの先端に設けた円盤状のピストンヘッド31c〜34cを備えている。ピストンヘッド31c〜34cの外周側面を取り囲む状態に円環状のリップシール31d〜34dが取り付けられている。第1〜第4ピストン31〜34のピストンヘッド31c〜34cは、リップシール31d〜34dによって気密状態を維持した状態で、第1〜第4シリンダ11b〜14d内をその中心軸線の方向に直線往復運動する。
本例では、第1ピストン31の質量と、これに対向配置されている第3ピストン33の質量が同一となるように設定されている。すなわち、これらの寸法が異なる場合には、異なる比重の素材を用いて同一質量となるように構成されている。
図5、図6に示すように、第1ピストン31と第3ピストン33からなる第1の往復運動対の重心を第1の重心G1とすると、当該第1の重心G1はシャフト中心線5a上に位置するように、各部分の重量バランスをとっている。
また、第1ピストン31に作用する力の作用中心(すなわち、ピストン中心)を第1作用中心P1、第3ピストン33に作用する力の作用中心(ピストン中心)を第3作用中心
P3とすると、これら第1、第3作用中心P1、P3は、第1の重心G1を通る同一直線上に位置するように設定されている。
さらに、第1ピストン31からクランクシャフト5に作用する力の作用点を第1作用点Q1、第3ピストン33からクランクシャフト5に作用する力の作用点を第3作用点Q3とすると、これら第1、第3作用点Q1、Q3は、第1の重心G1に対して、シャフト中心線5a上において、対称の位置となるように設定されている。
同様に、図5、図7に示すように、対向配置されている第2ピストン32と第4ピストン34の質量が同一となるように設定されている。第2ピストン32と第4ピストン34からなる第2の往復運動対の重心を第2の重心G2とすると、当該第2の重心G2はシャフト中心線5a上に位置するように、各部分の重量バランスをとっている。
また、第2ピストン32に作用する力の作用中心(すなわち、ピストン中心)を第2作用中心P2、第4ピストン34に作用する力の作用中心(ピストン中心)を第4作用中心P4とすると、これら第2、第4作用中心P2、P4は、第2の重心G2を通る同一直線上に位置するように設定されている。さらに、第2ピストン32からクランクシャフト5に作用する力の作用点を第2作用点Q2、第4ピストン34からクランクシャフト5に作用する力の作用点を第4作用点Q4とすると、これら第2、第4作用点Q2、Q4は、第2の重心G2に対して、シャフト中心線5a上において、対称の位置に配置されている。
一方、クランクシャフト5の回転に伴って運動する第1〜第4ピストン31〜34を含む運動系の重心をシステム重心G0とすると、当該システム重心G0はシャフト中心線5a上に位置するように設定されている。また、シャフト中心線5aの方向において、システム重心G0に対して、第1の重心G1および第2の重心G2が対称の位置にあるように設定されている。
この構成の流体機械1においては、対向配置されている一方の第1、第3気筒11、13の間、および、他方の第2、第4気筒12、14の間のいずれにおいても、往復運動を行う運動系の慣性力につり合いが保たれる。第1〜第4気筒11〜14の往復運動に伴う慣性力の変動を一次、二次成分まで確実にキャンセルでき、慣性力に起因するトルク変動を抑制あるいは防止できる。
また、対向配置されている一方の第1、第3気筒11、13の間において慣性偶力が相殺され、他方の第2、第4気筒12、14の間においても慣性偶力が相殺される。よって、往復運動を行う運動系の慣性偶力も一次、二次成分まで確実にキャンセルすることができる。したがって、低振動、低騒音の4気筒の往復動型流体機械を実現できる。
[実施の形態2]
図8は本発明を適用した実施の形態2に係る2気筒の往復動型流体機械(以下、単に、「流体機械」と呼ぶ。)の外観斜視図であり、図9および図10は、それぞれ、その内部構造を示すために直交する平面で切断した場合の斜視片側断面図であり、図11および図12は、それぞれ、直交する平面で切断した場合の断面図である。これらの図に示すように、流体機械100は、不図示の電動モータと、当該電動モータによって駆動される流体機械本体部103とから構成されている。
流体機械本体部103は矩形筒状の本体ケース104を備え、その対向する第1、第2外周面104a、104bに、それぞれ、第1、第2気筒111、112が配置されている。第1、第2気筒111、112は、流体機械100の中心軸線であるシャフト中心線105aをz軸とすると、z軸を中心として、x軸方向に180度対向配置されている。
例えば、流体機械100はコンプレッサーであり、流体は第1気筒111において圧縮された後に第2気筒112において更に圧縮されて吐出される。第1気筒111は、本体ケース104の第1外周面104aに取り付けた第1シリンダ111aと、この先端開口を封鎖している不図示の吸排気バルブユニットを備えている。第2気筒112も、本体ケース104の第2外周面104bに取り付けた第2シリンダ112aと、この先端開口を封鎖している不図示の吸排気バルブユニットを備えている。
図13は流体機械本体部103に内蔵されているピストン・クランク機構を取り出して示す斜視図であり、図14はその分解斜視図である。本体ケース104の内部には、その中心を貫通してz軸方向に延びるクランクシャフト105が配置されている。クランクシャフト105は、それぞれ軸受け106、107を介して本体ケース4によって回転自在の状態で支持されている。
クランクシャフト105には、軸受け106の側から軸受け107の側に向けて、第3偏心円盤123、第1偏心円盤121、第2偏心円盤122および第4偏心円盤124がこの順序で固定されている。第1〜第4偏心円盤121〜124は、同一質量であり、クランクシャフト105に偏心状態で取り付けられているが、クランクシャフト105に一体形成することも可能である。これら第1〜第4偏心円盤121〜124は、クランクシャフト105の回転に伴って、シャフト中心線105aに対して同一偏心量だけ偏心した状態で、90度ずつ位相がずれた状態で偏心回転を行う。
本例では、第1偏心円盤121、第2偏心円盤122の偏心回転によって、第1、第2気筒111、112の第1、第2ピストン131、132は180度の位相差で、第1、第2シリンダ111a、112a内を往復運動して、吸入吐出の各行程を繰り返す。第3、第4偏心円盤123、124は相互に180度の位相差で偏心回転し、第1、第2偏心円盤121、122に対して90度の位相差で偏心回転するように取り付けられている。
ここで、第1、第2ピストン131、132は、偏心円盤121、122の円形外周面に、軸受けを介して、摺動可能に支持された円形内周面を備えた円環部131a、132a、当該円環部131a、132aの外周部分から半径方向の外方に延びるピストンロッド131b、132b、および、当該ピストンロッド131b、132bの先端に設けた円盤状のピストンヘッド131c、132cを備えている。
ピストンヘッド131c、132cの外周側面を取り囲む状態に円環状のリップシール131d、132dが取り付けられている。第1、第2ピストン131、132のピストンヘッド131c、132cは、リップシール131d、132dによって気密状態を維持した状態で、第1、第2シリンダ111a、112a内をその中心軸線の方向に直線往復運動する。
ここで、クランクシャフト105の回転に伴って運動する第1、第2ピストン131、132、第1〜第4偏心円盤121〜124を含む運動系の重心をシステム重心G10とすると、当該システム重心G10はシャフト中心線105a上に位置するように設定されている。
第1ピストン131の質量と、これに対向配置されている第2ピストン132の質量が同一となるように設定されている。すなわち、これらの寸法が異なる場合には、異なる比重の素材を用いて同一質量となるように構成されている。
第1ピストン131と第2ピストン132からなる往復運動対の重心を重心G11とす
ると、当該重心G11はシャフト中心線105a上に位置し、システム重心G10に一致するように、各部分の重量バランスをとっている。
第1ピストン131に作用する力の作用中心(すなわち、ピストン中心)を第1作用中心P11、第2ピストン132に作用する力の作用中心(ピストン中心)を第2作用中心P12とすると、これら第1、第2作用中心P11、P12は、重心G11を通る同一直線上に位置するように設定されている。
第1ピストン131からクランクシャフト105に作用する力の作用点を第1作用点Q11、第2ピストン132からクランクシャフト105に作用する力の作用点を第2作用点Q12とすると、これら第1、第2作用点Q11、Q12は、重心G11に対して、シャフト中心線105a上において、対称の位置となるように設定されている。
また、第3、第4偏心円盤123、124のそれぞれの重心G13、G14は、シャフト中心線105aの方向において、システム重心G10に対して対称の位置となるように設定されている。
この構成の流体機械100においては、対向配置されている第1、第2気筒111、112の間において、往復運動を行う運動系の慣性力につり合いが保たれる。第1、第2気筒111、112の往復運動に伴う慣性力の変動を一次、二次成分まで確実にキャンセルでき、慣性力に起因するトルク変動を抑制あるいは防止できる。また、回転質量部である第1、第2偏心円盤121、122の慣性偶力が、それぞれ第3、第4偏心円盤123、124によって相殺される。よって、低振動、低騒音の2気筒の往復動型流体機械を実現できる。
1 流体機械、2 電動モータ、2a モータ軸部分、3 流体機械本体部、4 本体ケース、4a〜4d 外周面、5 クランクシャフト、5a シャフト中心線、6,7 軸受け、11〜14 第1〜第4気筒、11a〜14a シリンダ、11b〜14b 吸排気バルブユニット、11c〜14c ダンパー室、15,16 吸排気管ユニット、21〜24 第1〜第4偏心円盤、21a〜24a 円形外周面、31〜34 第1〜第4ピストン、31a〜34a 円環部、31b〜34b ピストンロッド、31c〜34c ピストンヘッド、31d〜34d リップシール、G0 システム重心、G1 第1の重心、G2 第2の重心、P1〜P4 作用中心、Q1〜Q4 作用点
100 流体機械、103 流体機械本体部、104 本体ケース、104a,104b
外周面、105 クランクシャフト、105a シャフト中心線、106,107 軸受け、111 第1気筒、112 第2気筒、111a,112a シリンダ、121〜124 第1〜第4偏心円盤、131 第1ピストン、132 第2ピストン、131a,132a 円環部、131b,132b ピストンロッド、131c,132c ピストンヘッド、131d,132d リップシール、G10 システム重心、G11 第1の重心、G13,G14 重心、P11,P12 作用中心、Q11,Q12 作用点

Claims (4)

  1. クランクシャフトと、
    前記クランクシャフトのシャフト中心線を中心として180度の角度で対向配置され、当該クランクシャフトの回転に伴って逆方向に往復運動する第1気筒の第1ピストンおよび第3気筒の第3ピストンと、
    前記クランクシャフトのシャフト中心線を中心として180度の角度で対向配置され、前記第1、第3のピストンに対して直交する方向に配置され、前記クランクシャフトの回転に伴って逆方向に往復運動する第2気筒の第2ピストンおよび第4気筒の第4ピストンと、
    を有しており、
    前記第1ピストンと前記第3ピストンは同一質量であり、
    前記第1ピストンと前記第3ピストンからなる第1の往復運動対の重心を第1の重心とすると、当該第1の重心は前記シャフト中心線上に位置し、
    前記第1ピストンに作用する力の作用中心を第1作用中心、前記第3ピストンに作用する力の作用中心を第3作用中心とすると、前記第1の重心を通る直線上に、前記第1作用中心と前記第3作用中心が位置し、
    前記第1ピストンから前記クランクシャフトに作用する力の作用点を第1作用点、前記第3ピストンから前記クランクシャフトに作用する力の作用点を第3作用点とすると、前記シャフト中心線上において、前記第1の重心に対して、前記第1、第3作用点は対称の位置にあり、
    前記第2ピストンと前記第4ピストンは同一質量であり、
    前記第2ピストンと前記第4ピストンからなる第2の往復運動対の重心を第2の重心とすると、当該第2の重心は前記シャフト中心線上に位置し、
    前記第2ピストンに作用する力の作用中心を第2作用中心、前記第4ピストンに作用する力の作用中心を第4作用中心とすると、前記第2の重心を通る直線上に、前記第2作用中心と前記第4作用中心が位置し、
    前記第2ピストンから前記クランクシャフトに作用する力の作用点を第2作用点、前記第4ピストンから前記クランクシャフトに作用する力の作用点を第4作用点とすると、前記シャフト中心線上において、前記第2の重心に対して、前記第2、第4作用点は対称の位置にあり、
    前記クランクシャフトの回転に伴って運動する前記第1、第2、第3および第4ピストンを含む運動系の重心をシステム重心とすると、当該システム重心は前記シャフト中心線上に位置し、
    前記シャフト中心線上において、前記システム重心に対して、前記第1、第2の重心は対称の位置にあることを特徴とする4気筒の往復動型流体機械。
  2. 前記クランクシャフトの回転を前記第1〜第4ピストンの往復運動に変換するための第1〜第4偏心円盤を有し、
    前記第1〜第4偏心円盤のそれぞれは、前記クランクシャフトに固定され、あるいは当該クランクシャフトに一体形成されて、前記シャフト中心線を中心として偏心回転し、
    前記第1〜第4ピストンのそれぞれは、前記第1〜第4偏心円盤のそれぞれの円形外周面に摺動可能に支持された円形内周面を備えた円環部、当該円環部の外周部分から半径方向の外方に延びるピストンロッド、および、当該ピストンロッドの先端に設けたピストンヘッドを備え、
    前記シャフト中心線の方向に、前記第1ピストン、前記第3ピストン、前記第2ピストンおよび前記第4ピストンが、この順序で配列され、
    前記第1〜第4偏心円盤は、この順序で、90度の位相差で偏心回転するように、前記クランクシャフトに固定され、あるいは一体形成されている請求項1に記載の4気筒の往復動型流体機械。
  3. クランクシャフトと、
    前記クランクシャフトのシャフト中心線を中心として180度の角度で対向配置され、当該クランクシャフトの回転に伴って逆方向に往復運動する第1気筒の第1ピストンおよび第2気筒の第2ピストンと、
    を有しており、
    前記クランクシャフトの回転に伴って運動する前記第1、第2ピストンを含む運動系の重心をシステム重心とすると、当該システム重心は前記シャフト中心線上に位置し、
    前記第1、第2ピストンは同一質量であり、前記第1ピストンと前記第2ピストンからなる往復運動対の重心は前記システム重心に一致し、
    前記第1ピストンに作用する力の作用中心を第1作用中心、前記第2ピストンに作用する力の作用中心を第2作用中心とすると、前記システム重心を通る直線上に、前記第1作用中心と前記第2作用中心が位置し、
    前記第1ピストンから前記クランクシャフトに作用する力の作用点を第1作用点、前記第2ピストンから前記クランクシャフトに作用する力の作用点を第2作用点とすると、前記シャフト中心線上において、前記システム重心に対して、前記第1、第2作用点は対称の位置にあることを特徴とする2気筒の往復動型流体機械。
  4. 前記クランクシャフトの回転を前記第1ピストンの往復運動に変換する第1偏心円盤と、前記クランクシャフトの回転を前記第2ピストンの往復運動に変換するための第2偏心円盤と、第3偏心円盤と、第4偏心円盤とを備え、
    前記第1〜第4偏心円盤のそれぞれは、前記クランクシャフトに固定され、あるいは当該クランクシャフトに一体形成されて、前記シャフト中心線を中心として偏心回転し、
    前記第1、第2ピストンのそれぞれは、前記第1、第2偏心円盤のそれぞれの円形外周面に摺動可能に支持された円形内周面を備えた円環部、当該円環部の外周部分から半径方向の外方に延びるピストンロッド、および、当該ピストンロッドの先端に設けたピストンヘッドを備え、
    前記シャフト中心線の方向に、前記第1ピストンおよび前記第2ピストンが配列され、
    前記第1、第2偏心円盤は、同一質量であり、180度の位相差で偏心回転するように、前記クランクシャフトに固定され、あるいは一体形成され、
    前記第3、第4偏心円盤は、同一質量であり、相互に180度の位相差で偏心回転し、前記第1、第2偏心円盤に対して90度の位相差で偏心回転するように、前記クランクシャフトに固定され、あるいは一体形成され、
    前記シャフト中心線に沿った方向において、前記第1、第2偏心円盤の重心は前記システム重心に対して左右対称の位置にあり、前記第3、第4偏心円盤の重心も前記システム重心に対して左右対称の位置にある請求項3に記載の2気筒の往復動型流体機械。
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