JP2015052307A - ロータリ式シリンダ装置 - Google Patents

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小松 文人
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Abstract

【課題】第一クランク軸を中心に相対的に回転する偏心カムに組み付けられるピストン組に変動荷重が作用しても軸受の耐久性を向上させたロータリ式シリンダ装置を提供する。【解決手段】第一クランク軸6が挿通する偏心カム7の筒孔7a内に両側から各々挿入され、第1クランク軸6を中心に偏心カム7を相対的に回転可能に軸支する少なくとも筒孔7aより大径の軸受18a,18bを各々保持可能な軸受保持部16c,16dが形成された一対の軸受ホルダ16a,16bを具備している。【選択図】図3

Description

本発明は、シャフトの回転運動とシリンダ内のピストンの直線往復運動を相互に変換可能なロータリ式シリンダ装置、より具体的には圧縮機、真空ポンプなど様々な駆動装置に適用可能なロータリ式シリンダ装置に関する。
本件出願人は、シャフトを中心に回転する第一クランク軸に偏心して連繋するピストン複合体に組み付けられて直線往復運動するピストン組のピストンヘッド部がシリンダの摺動面から受ける反力の影響を軽減することで、摩擦損失が少なく、省エネルギー化を実現した小型のロータリ式シリンダ装置を提案した。
シャフトを中心に第一クランク軸が回転し、当該第一クランク軸を中心に偏芯カムが回転することで、当該偏心カムに組み付けられた複数のピストン組がシャフトを中心とする第二仮想クランク軸の半径2rの転がり円の径方向(内サイクロイドの軌跡)に沿った直線往復運動をガイドするガイド軸受を具備している(特許文献1参照)。これにより各ピストン組のピストンヘッド部がシリンダ摺動面から受ける反力をいずれか一方側のガイド軸受で受け止めてピストンヘッド部とシリンダとの摺動抵抗を軽減することができる。
特開2011−190780号公報
上述した特許文献1のロータリ式シリンダ装置において、複数ピストン組が組み付けられる偏心カムは第一クランク軸が筒孔内に組み付けられた複数の軸受(ベアリング等)を介して相対的に回転可能に軸支されていた。この軸受の大きさは偏心カムの大きさによって決まるため、出力の小さな装置では問題ないが、出力の大きな装置においては、ピストン組に大きな衝撃荷重が作用すると軸受の耐久性が低下するおそれがあるという問題があった。
本発明の目的は、第一クランク軸を中心に相対的に回転する偏心カムに組み付けられるピストン組に変動荷重が作用しても軸受の耐久性を向上させたロータリ式シリンダ装置を提供することにある。
上記目的を達成するため本発明は次の構成を有する。
シャフトが第一軸受を介して回転可能に軸支されるケース本体に交差配置されたシリンダ内を往復運動するピストン組と前記シャフトの回転運動を相互に変換可能なロータリ式シリンダ装置であって、 前記シャフトの軸心に対して偏心して組み付けられ、当該シャフトを中心に半径rの第一仮想クランクアームを介して回転可能に組み付けられた第一クランク軸と、前記第一クランク軸が挿通する筒孔と該筒孔の軸心に対して偏心した複数の第二仮想クランク軸を軸心とする筒体が両側に連続して形成された偏心カムと、前記偏心カムの筒孔内に両側から各々挿入され、前記第1クランク軸を中心に前記偏心カムを相対的に回転可能に軸支する少なくとも前記筒孔より大径の第二軸受を各々保持可能な軸受保持部が形成された一対の軸受ホルダと、前記筒体に第三軸受を介して互いに交差したまま組み付けられ、前記第一クランク軸を中心に半径rの第二仮想クランクアームを介して相対的に回転可能に嵌め込まれた複数のピストン組と、前記第一クランク軸の両端部に各々組み付けられ、前記シャフトを中心とする回転部品間の回転バランスをとる第一,第二バランスウェイトと、を具備し、前記シャフトを中心に前記第一クランク軸が回転することで当該第一クランク軸に前記二軸受を介して組み付けられた前記偏心カムが相対的に回転し、前記筒体に第三軸受を介して交差して組み付けられた前記複数のピストン組が相対的に回転しながら内サイクロイドの軌跡に沿って前記シリンダ内を直線往復運動を行うことを特徴とする。
ここで、第一仮想クランクアームとは、シャフトと第一クランク軸の軸芯間を連結する部位を言い、部品単体でクランクアームが存在しなくても構造上クランクアームの存在が認められるものを言う。また、第二仮想クランクアームとは、第一クランク軸と第二仮想クランク軸の軸芯間を連結する部位をいい、クランクアームが省略されていても機構上クランクアームの存在が認められるものを言う。また、第二仮想クランク軸とは、機構上のクランク軸が存在しなくとも回転中心となる軸芯の存在が仮想上認められるクランク軸を言う。また、ピストン組とは、ピストン単体のピストンヘッド部にシールカップ及びシールカップ押さえ部材やピストンリングなどのシール材が一体に組み付けられたものを言う。
上記構成によれば、第一クランク軸を相対的に回転可能に軸支する少なくとも筒孔より大径の第二軸受を各々保持可能な軸受保持部が形成された一対の軸受ホルダが用いられるので、第一クランク軸を中心に相対的に回転する偏心カムに組み付けられるピストン組に衝撃等の変動荷重が作用しても筒孔径より大きな第二軸受を用いることで耐久性並びに耐衝撃性を向上させることができる。
前記一対の軸受ホルダは、前記偏心カムの筒孔へ両側から圧入されるか或いは前記筒孔壁に接着されて組み付けられてもよい。この場合には、偏心カムの筒孔より大きな軸受保持部がストッパとなって筒孔の両側から同一の軸受ホルダを組み付けるので軸受ホルダの方向性もなく組み立て性がよい。
或いは、前記一対の軸受ホルダは、先端部外周に雄ねじと雌ねじが形成されており、前記偏心カムの筒孔へ両側から挿入されて互いにねじ嵌合することで組み付けられるようにしてもよい。
この場合も、偏心カムの筒孔へ軸受ホルダの雄ねじと雌ねじを突き当たるまで挿入して相対的に回転することでねじ嵌合するので、組み付けが容易に行える。
本発明に係るロータリ式シリンダ装置を用いれば、第一クランク軸を中心に相対的に回転する偏心カムに組み付けられるピストン組に変動荷重が作用しても軸受の耐久性を向上させることができる。
ロータリ式シリンダ装置のシリンダヘッドを取り外した側面図、第二ケースを取り外した状態で軸方向からみた平面図である。 ロータリ式シリンダ装置のケース本体を取り外した状態の平面図、矢印P−P断面図、矢印Q−Q断面図、外観斜視図である。 図2(B)の断面図おける部分拡大図である。 図2のロータリ式シリンダ装置の分解斜視図である。 駆動軸を中心とする第一クランク軸の回転軌道、第一クランク軸を中心とする第二仮想クランク軸の回転軌道とピストン組の直線往復運動の関係を示す模式図である。 他例に係るロータリ式シリンダ装置のケース本体を取り外した状態の平面図、矢印P−P断面図、矢印Q−Q断面図、外観斜視図である。 図6(B)の断面図おける部分拡大図である。
以下、発明を実施するための一実施形態について添付図面に基づいて詳細に説明する。先ず、図1乃至図5を参照して一例として圧縮機、酸素濃縮装置等にポンプとして用いられるロータリ式シリンダ装置を中心として説明する。ロータリ式シリンダ装置は、シリンダに対するピストンの直線往復運動とシャフトの回転運動とが相互に変換されて出力される装置を想定している。
図1(A)(B)において、第一ケース1と第二ケース2とで構成される筐体状のケース本体3に駆動軸4a,4b(シャフト)が第一軸受14a,14b(図2(B)(C)参照)を介して回転可能に軸支されている。第一ケース1と第二ケース2とは、ボルトにより四隅をねじ嵌合させて一体に組み付けられる。このケース本体3の四方側面には、シリンダ5が各々組み付けられており、各シリンダ5にはシリンダヘッド(図示せず)が重ね合わせて組み付けられる。
また、図1(B)に示すようにケース本体3内には、第一クランク軸6を中心に筒状の偏心カム7が回転可能に組み付けられている。偏心カム7には後述するように軸受を介して第一ピストン組8及び第二ピストン組9が交差して相対的に回転可能に収容されている。
また、図1(B)において、第一ケース1の内底部にはシリンダ5に近傍にボス部が4か所に設けられている。各ボス部の先端に設けられた軸ピン1aを中心にガイド軸受10が組み付けられている。第一,第二ピストン組8,9の、ピストン本体8a,9aにはその長手方向に沿ってガイド孔(長孔)8b,9bが両側に各々穿孔されている。各ガイド軸受10は、ガイド孔8b,9bに嵌め込まれて、偏心カム7に組み付けられた第一ピストン組8,第二ピストン組9の直線往復運動をガイドする。
図2(A)に示すように、ガイド軸受10が当接しながら往復動する第一ピストン組8、第二ピストン組9の当接部(ガイド孔8b,9b)には、当該ピストン本体8a,9a(金属製)と材質の異なる緩衝材11が一体に組み付けられている。緩衝材11は第一ピストン組8、第二ピストン組9が直線往復運動をする際にガイド軸受10との間に発生するサイドフォースを受ける。具体的には、ガイド孔9b,10bの対向する当接部となる孔壁面は、樹脂材(例えばフィラーが混入されていないPPS(ポリフェニレンサルファイド)樹脂材)が組み付けられている。PPS樹脂材は、耐熱性、高温特性に優れ、高い機械的強度を有し、耐薬品性、寸法安定性に優れていることから、ガイド軸受10が当接しながら往復動しても走行痕が残らず傷も付き難いという利点がある。特に、PPS樹脂材はピストン本体8a,9aを構成するアルミニウム材と熱膨張係数が近く成形性が良いことから、ピストン本体8a,9aに対してアウトサート成形により一体に組み付けられる。
図2(B)(C)において、第一クランク軸6は、駆動軸4a,4bの軸心に対して偏心して連結される。本実施形態では、駆動軸4aは、第一バランスウェイト12と一体に組み付けられ、駆動軸4bは第二バランスウェイト13と一体に組み付けられる。尚、第一,第二バランスウェイト12,13は各駆動軸4a,4bと一体に形成されていてもよい。第一,第二バランスウェイト12,13は第一クランク軸6の両軸端部に各々挿入して組付けられている。
第一バランスウェイト12に連結された駆動軸4aは第一軸受14aにより第一ケース1に回転可能に軸支されており、第二バランスウェイト13に連結された駆動軸4bは第一軸受14bにより第二本体ケース2に回転可能に軸支されている。第一,第二バランスウェイト12,13は、駆動軸4a,4bの周りに組み付けられ、後述するように第一クランク軸6及び偏心カム7を含む駆動軸4a,4bを中心とした回転部品間の質量バランスをとるために設けられている。
また、偏心カム7は中心に筒孔7aが形成された中空筒状に形成されており、第一クランク軸6の軸心に対して偏心した複数の第二仮想クランク軸15a,15bを有する(図5参照)。本実施形態では、交差するピストン組8,9が2本であるため、第二仮想クランク軸は、第一クランク軸6を中心として180度位相がずれた位置に各々形成されている。偏心カム7は、例えばステンレススチール系の金属材が用いられ、MIM(メタルインジェクションモールド)により一体成形される。
具体的には、偏心カム7は、図3の拡大図に示すように、回転中心となる第一クランク軸7が挿通する筒孔7aと、該筒孔7aに対して偏心した筒体7bが軸心方向両側に各々連続して形成されている。筒体7bの軸心は、第二仮想クランク軸15a,15bと一致するようになっている。筒孔7aには両側から軸受ホルダ16a,16bが圧入されるか或いは筒孔壁に接着されて組み付けられる。軸受ホルダ16a,16bはピストン本体8a,9aとの間に摺動板(ワッシャー)17a,17bを介して組み付けられる。
一対の軸受ホルダ16a,16bには、少なくとも筒孔7aより大径の第二軸受18a,18bを各々保持可能な軸受保持部16c,16dが形成されている。軸受ホルダ16a,16bは、筒孔7aに両側から挿入され、軸受保持部16c,16dが摺動板(ワッシャー)17a,17bに突き当たる位置まで挿入されて組み付けられる。軸受ホルダ16a,16bは第二軸受18a,18bを介して偏心カム7を第一クランク軸6に対して相対的に回転可能に軸支する。第一クランク軸6は、偏心カム7の回転中心となる。
また、筒孔7aの軸心に対して偏心して長手方向両側に形成された一対の筒体7bの外周には、第三軸受19a,19bが各々組み付けられている。第一,第二ピストン組8,9は、互いに交差したまま第三軸受19a,19bを介して偏心カム7に対して相対的に回転可能に組み付けられる。
以上の構成により、第一クランク軸6と第二仮想クランク軸15a,15bを結ぶ第二仮想クランクアームの長さを筒体7bの回転半径rとなるように設定することで、第一クランク軸6を中心として偏心カム7及び第一,第二ピストン組8,9を軸方向及び径方向にコンパクトに組み付けることができる(図2(D)参照)。
また、図2(B)(C)に示す第一、第二ピストン組8,9において、ピストン本体8a,9a,の長手方向両端部には、ピストンヘッド部8c,9cが起立形成されている。ピストンヘッド部8c,9cには、リング状のシールカップ8d,9d、シールカップ押さえ部材8e,9eが各々ボルト20より組み付けられている(図2(D)参照)。シールカップ8e,9eは、オイルフリーのシール材(例えば、フッ素系樹脂材(ポリテトラフルオロエチレン)、PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)樹脂材等)が用いられる。ピストン本体8a,9aには金属材(アルミニウム材)が用いられ、耐食性を向上させるため表面処理(陽極酸化皮膜形成)されているのが好ましい。ピストンヘッド部8c,9cは、外周面を覆うシールカップ8d,9dを介して、シリンダ5(図1(A)(B)参照)の内壁面とのシール性を保ちながら摺動するようになっている。
ここで、図4を参照して、ロータリ式シリンダ装置の組立構成の一例を示す。尚、図4では、ケース本体3(第一ケース1及び第二ケース2)は省略されている。
偏心カム7の長手方向両側に設けられた筒体7bに、第三軸受19a,19bを介して第一,第二ピストン組8,9が互いに交差したまま組み付けられる。ピストン本体8a,9aの両端に設けられたピストンヘッド部8c,9cには、シールカップ8d,9d及びシールカップ押さえ部材8e,9eがボルト20にて一体に組み付けられている。
次いで、第一,第二ピストン組8,9(ピストン本体8a,9a)に摺動板17a,17bを重ね合わせて、偏心カム7の筒孔7aの両側から軸受ホルダ16a,16bを圧入若しくは接着により組み付ける。また、軸受ホルダ16a,16bに形成された軸受保持部16c,16dには、第二軸受18a,18bが各々組み付けられる。そして、第二軸受18a,18bに軸受ホルダ16a,16bの中心孔を挿通して第一クランク軸6が嵌め込まれる。
また、第一クランク軸6の両端部にワッシャー21を介して第一,第二バランスウェイト12,13を各々嵌め込む。第一,第二バランスウェイト12,13にワッシャー22を介して第一軸受14a,14b各々を重ね合わせ、第一,第二バランスウェイト12,13及び第一軸受14a,14bの中心孔に両側から駆動軸4a,4bを各々嵌め込んで、図示しない位置決めピンをピン孔に嵌め込み、これと直交するようにボルト23a,23bをねじ孔に各々ねじ嵌合させて一体に組み付ける。第一ケース1の内底部に突設されたボス部に軸受10を組み付ける。そして、第一軸受14aが第一ケース1に保持され、第一軸受14bが第二ケース2に保持されるように第一ケース1と第二ケース2をボルトにて締め付けて組み合わせる。これにより、偏心カム7とこれに交差して組み付けられた第一、第二ピストン組8,9がケース本体3内に収容される(図1(B)参照)。最後に、ケース本体3の側面(4面)に形成される開口部にシリンダ5を嵌め込んでボルト24で固定し(図1(A)参照)、図示しないシリンダヘッド部が各シリンダ5の開口部を閉塞するようにボルトにより組み付けられて、ロータリ式シリンダ装置が組み立てられる。
図1(A)において、第一ピストン組8の軸心と第二ピストン組9の軸心は、駆動軸4a,4bの軸方向で僅かにずれた状態で偏心カム7に組み付けられている。しかしながら、ピストン本体8aと第三軸受19aの軸心、第二ピストン本体9aと第三軸受19bの軸心は一致して組み付けられているため、偏心カム7が第一クランク軸6を中心として相対的に回転しても当該回転による振動を抑えることができる。
上述のように組み立てられたロータリ式シリンダ装置は、第一,第二ピストン組8,9の第二仮想クランク軸15a,15bを中心とした第一の回転バランス、偏心カム7及び第一,第二ピストン組8,9の第一クランク軸6を中心とする第二の回転バランス及び第一クランク軸6、偏心カム7及び第一,第二ピストン組8,9の駆動軸4a,4bを中心とする第三の回転バランスが第一,第二バランスウェイト12,13のみによりバランス取りされて組み立てられている。
ここで、シャフト4(駆動軸4a,4b)を中心とする第一クランク軸6、第二仮想クランク軸15a,15bの回転運動と複数のピストン組の直線往復運動(内サイクロイド運動)の原理について図5(A)〜(D)を参照して説明する。図5(A)〜(D)は、駆動軸4a,4bの回転にしたがって第一クランク軸6が中心O(駆動軸4a,4b)の周りを反時計回り方向に90°回転した状態を模式的に示したものである。駆動軸4a,4bの回転により第一クランク軸6が中心O(駆動軸4a,4b)の周りを回転すると、第二仮想クランク軸15aは仮想円25の転がり軌跡である転がり円26の直径R1上を往復移動し、第二仮想クランク軸15bは転がり円26の直径R2上を往復移動する。
即ち、駆動軸4a,4bの軸心(中心O)を中心とした半径rの反時計回り方向の回転軌道27に沿った第一クランク軸6及び偏心カム7(図3参照)の回転運動に伴い、第二仮想クランク軸15a,15bを軸心に有する偏芯カム7と連繋するピストン組のうち、第一ピストン組8が第三軸受19a(図3参照)を介して相対的に回転しながら半径2rの転がり円26(駆動軸4a,4bの軸心Oを中心とする同心円)の直径R1上で往復動を繰り返し、第二ピストン組9が第三軸受19b(図3参照)を介して相対的に回転しながら半径2rの転がり円26(駆動軸4a,4bの軸心Oを中心とする同心円)の直径R2上で往復運動を繰り返すことになる。実際の装置では、偏心カム7は第一クランク軸6を中心に第二軸受18a,18bを介して相対回転し、第一ピストン組8及び第二ピストン組9は第三軸受19a,19bを介して相対回転しながら直交配置されたシリンダ5内を往復運動する。
上記構成によれば、第一クランク軸6を相対的に回転可能に軸支する少なくとも筒孔7aより大径の第二軸受18a,18bを各々保持可能な軸受保持部16c,16dが形成された一対の軸受ホルダ16a,16bを用いたことにより、第一クランク軸6を中心に相対的に回転する偏心カム7に組み付けられる第一、第二ピストン組8,9に衝撃等の変動荷重が作用しても筒孔7aの径より大きな第二軸受18a,18bを用いることで耐久性並びに耐衝撃性を向上させることができる。よって、装置の出力の大きさや用途に合わせて最適な径の第二軸受18a,18bを選択することで、耐久性並びに耐衝撃性を向上させることができる。
次に、他例に係るロータリ式シリンダ装置の構成について図6及び図7を参照して説明する。装置の概略構成は、図6(A)(D)に示すように上述の実施例と同様であるので、同一部材には同一番号を付して説明を援用するものとし、異なる構成を中心に説明する。偏心カム7の筒孔7aに両側に組み付けられる一対の軸受ホルダ16a,16bは、圧入或いは接着されて組み付けられていたが、これに限定されるものではない。
即ち、図7の拡大図に示すように、例えば軸受ホルダ16aの軸受保持部16cとは反対側端部には開口部内壁に雌ねじ16eが形成されており、軸受ホルダ16bの軸受保持部16dとは反対側端部には雄ねじ16fが形成されていてもよい。尚、軸受ホルダ16aに雄ねじ16fが形成され、軸受ホルダ16bに雌ねじ16eが形成されていてもよい。
この場合、回転式シリンダ装置を組み立てる場合、偏心カム7の長手方向両側に設けられた筒体7bに、第三軸受19a,19bを介して第一,第二ピストン組8,9を組み付けた後(図6(B)(C)参照)、ピストン本体8a,9aに摺動板17a,17bを重ね合わせて、偏心カム7の筒孔7aの両側から軸受ホルダ16a,16bの雌ねじ16e、雄ねじ16fを挿入して互いにねじ嵌合することで組み付けられる(図7参照)。
尚、第一軸受14a,14b、第二軸受18a,18b、第三軸受19a,19b、ガイド軸受10は転がり軸受、滑り軸受、メタル軸受など様々な軸受を使用することができる。また、ガイド軸受10は第一ケース1に設けられているが、第二体ケース2に設けられていてもよく、第一,第二体ケース1,2の双方に各々設けられていてもよい。
更には、ロータリ式シリンダ装置は気体(空気等)を吸込み送り出すポンプに限らず、他の流体(液体等)のポンプとして用いてもよい。シリンダやピストン組の数も2組に限らず更に増やすことも可能である。
1 第一ケース 1a 軸ピン 2 第二ケース 3 ケース本体 4a,4b 駆動軸(シャフト) 5 シリンダ 6 第一クランク軸 7 偏心カム 7a 筒孔 7b 筒体 8 第一ピストン組 8a,9a ピストン本体 8b,9b ガイド孔 8c,9c ピストンヘッド部 8d,9d シールカップ 8e,9e シールカップ押さえ部材 9 第二ピストン組 10 ガイド軸受 11 緩衝材 12 第一バランスウェイト 13 第二バランスウェイト 14a,14b 第一軸受 15a,15b 第二仮想クランク軸 16a,16b 軸受ホルダ 17a,17b 摺動板 18a,18b 第二軸受 19a,19b 第三軸受 20,23a,23b,24 ボルト 21,22 ワッシャー 25 仮想円 26 転がり円 27 回転軌道

Claims (3)

  1. シャフトが第一軸受を介して回転可能に軸支されるケース本体に交差配置されたシリンダ内を往復運動するピストン組と前記シャフトの回転運動を相互に変換可能なロータリ式シリンダ装置であって、
    前記シャフトの軸心に対して偏心して組み付けられ、当該シャフトを中心に半径rの第一仮想クランクアームを介して回転可能に組み付けられた第一クランク軸と、
    前記第一クランク軸が挿通する筒孔と該筒孔の軸心に対して偏心した複数の第二仮想クランク軸を軸心とする筒体が両側に連続して形成された偏心カムと、
    前記偏心カムの筒孔内に両側から各々挿入され、前記第1クランク軸を中心に前記偏心カムを相対的に回転可能に軸支する少なくとも前記筒孔より大径の第二軸受を各々保持可能な軸受保持部が形成された一対の軸受ホルダと、
    前記筒体に第三軸受を介して互いに交差したまま組み付けられ、前記第一クランク軸を中心に半径rの第二仮想クランクアームを介して相対的に回転可能に嵌め込まれた複数のピストン組と、
    前記第一クランク軸の両端部に各々組み付けられ、前記シャフトを中心とする回転部品間の回転バランスをとる第一,第二バランスウェイトと、を具備し、
    前記シャフトを中心に前記第一クランク軸が回転することで当該第一クランク軸に前記二軸受を介して組み付けられた前記偏心カムが相対的に回転し、前記筒体に第三軸受を介して交差して組み付けられた前記複数のピストン組が相対的に回転しながら内サイクロイドの軌跡に沿って前記シリンダ内を直線往復運動を行うことを特徴とするロータリ式シリンダ装置。
  2. 前記一対の軸受ホルダは、前記偏心カムの筒孔へ両側から圧入されるか或いは前記筒孔壁に接着されて組み付けられる請求項1記載のロータリ式シリンダ装置。
  3. 前記一対の軸受ホルダは、先端部外周に雄ねじと雌ねじが形成されており、前記偏心カムの筒孔へ両側から挿入されて互いにねじ嵌合することで組み付けられる請求項1記載のロータリ式シリンダ装置。
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