以下、本発明の一実施形態を図面を参照しつつ説明する。
<印字ラベル作成装置の外観構成>
まず、図1を参照しつつ、本実施形態の印字ラベル作成装置の外観構成を説明する。
図1に示すように、薄型略箱体状の印字ラベル作成装置3(印刷装置に相当)の上面部4には、文書データからなるテキストを作成するための文字入力キー5、テキストの印字を指令する印字キー6、漢字変換及びスペースを入力するスペースキー7、改行指令や各種処理の実行・選択を指令するリターンキー8、文字等のキャラクタを複数行に渡って表示する液晶ディスプレイ10上でカーソルを上下左右に移動させるカーソルキー11等を含む機能キー群が配置されている。また、印字ラベル作成装置3の左側面部13には、印字済みラベル用テープ109(後述の図2参照)が排出されるテープ排出口14が形成されている。また、印字ラベル作成装置3の右側面部17には、ACアダプタ34(後述の図3等参照)のDCプラグ34E(後述の図3等参照)が取り付けられるDCジャック18、不図示のパーソナルコンピュータと接続するためのUSBケーブルが取り付けられるコネクタ19等が設けられている。
また、印字ラベル作成装置3の適宜の箇所には、少なくとも1個(この例では6個)の電池B(例えばニッケル・水素充電池。後述の図3等参照)からなる電池パックBP(後述の図3等参照)を収納可能な電池パック収納部12(電池収納部に相当。後述の図3等参照)が設けられている。
印字ラベル作成装置3は、ACアダプタ34からの給電、若しくは、電池パックBPからの給電、のいずれによっても動作可能である(詳細は後述)。
<印字ラベル作成装置の内部構成>
次に、図2を参照しつつ、印字ラベル作成装置3の内部構成を説明する。
図2において、印字ラベル作成装置3の下側後方には、カートリッジ158を着脱可能なカートリッジホルダ159が設けられている。
図2に示すように、カートリッジ158の筐体158Aには、帯状の基材テープ101が巻回された第1ロール102(実際は渦巻き状であるが簡略的に同心円状に示す)と、基材テープ101と略同じ幅である透明なカバーフィルム103(被印字媒体に相当)が巻回された第2ロール104(実際は渦巻き状であるが簡略的に同心円状に示す)と、インクリボン105(但し被印字媒体が感熱テープの場合は不要)を繰り出すリボン供給側ロール111と、使用済みのインクリボン105を巻き取るリボン巻取ローラ106と、テープ送りローラ127と、が設けられている。
テープ送りローラ127は、カートリッジ158のテープ排出部の近傍に回転可能に支持されており、上記基材テープ101と印字が形成された上記カバーフィルム103とを押圧し接着させ印字済みラベル用テープ109としつつ、図2中矢印Aで示す方向に搬送する。
第1ロール102は、リール部材102aの周りに上記基材テープ101を巻回している。基材テープ101は、この例では4層構造となっており、詳細な図示を省略するが、内側に巻かれる側からその反対側へ向かって、適宜の粘着剤からなる貼り合わせ用粘着層、PET(ポリエチレンテレフタラート)等からなる色付きのベースフィルム、適宜の粘着剤からなる貼り付け用粘着層、剥離紙の順序で積層され構成されている。
第2ロール104は、リール部材104aの周りに上記カバーフィルム103を巻回している。第2ロール104から繰り出されるカバーフィルム103の裏面に、上記インクリボン105が後述のサーマルヘッド123に押圧されて当接させられる。
このとき、カートリッジ158の構成に対応して、カートリッジホルダ159には、上記リボン巻取ローラ106を回転駆動するためのリボン巻取ローラ駆動軸107と、上記テープ送りローラ127を回転駆動するためのテープ送りローラ駆動軸108と、が設けられている。また、カートリッジホルダ159には、後述のプラテンローラ126等により搬送される上記カバーフィルム103に対しプラテンローラ126等と協働し印字データに対応した印字を形成するサーマルヘッド123(印字手段に相当)が、カートリッジ158の装着時にその開口部に位置するように設けられている。
リボン巻取ローラ106及びテープ送りローラ127は、それぞれカートリッジ158外に設けた例えばパルスモータである駆動モータ53(後述の図3等参照)の駆動力が、図示しないギヤ機構を介して上記リボン巻取ローラ駆動軸107及びテープ送りローラ駆動軸108に伝達されることによって、連動して回転する。
上記構成において、カートリッジ158がカートリッジホルダ159に装着されロールホルダ(図示せず)がリリース位置から印字位置に移動されると、カバーフィルム103及びインクリボン105が、サーマルヘッド123と、サーマルヘッド123に対向して設けたプラテンローラ126と、の間に狭持される。これと共に、基材テープ101及びカバーフィルム103が、テープ送りローラ127と、テープ送りローラ127に対向して設けた圧着ローラ128と、の間に狭持される。なお、上記プラテンローラ126、テープ送りローラ駆動軸108、及び圧着ローラ128(以下適宜、これらを「プラテンローラ126等」と総称)は、各請求項記載の搬送手段を構成する。そして、駆動モータ駆動回路54(後述の図3等参照)によって駆動モータ53の図示しないコイル(負荷回路に相当)が通電されることにより、駆動モータ53の駆動力がテープ送りローラ駆動軸108に伝達されることによって、リボン巻取ローラ106及びテープ送りローラ127が、図3中矢印B及び矢印Cで示す方向にそれぞれ同期して回転する。このとき、テープ送りローラ駆動軸108と圧着ローラ128及びプラテンローラ126とは、図示しないギヤ機構にて連結されており、テープ送りローラ駆動軸108の回転に伴いテープ送りローラ127、圧着ローラ128、及びプラテンローラ126が回転し、第1ロール102から基材テープ101が繰り出され、上述のようにテープ送りローラ127へ供給される。
一方、第2ロール104からはカバーフィルム103が繰り出されると共に、サーマルヘッド駆動回路217(後述の図3等参照)によってサーマルヘッド123の図示しない複数の発熱素子(負荷回路に相当)が通電され発熱する。このとき、カバーフィルム103の裏面側(基材テープ101と接着される側)には、リボン巻取ローラ106の回転に伴いリボン供給側ロール111から繰り出されるインクリボン105が、サーマルヘッド123に押圧されて当接させられる。この結果、カバーフィルム103の裏面に、印字データに対応した印字が形成される。そして、基材テープ101と印字が形成されたカバーフィルム103とがテープ送りローラ127及び圧着ローラ128の押圧により上記貼り合わせ用粘着層により接着され一体化されて印字済みラベル用テープ109として形成され、カートリッジ158外へと排出される。使用済みのインクリボン105は、リボン巻取ローラ駆動軸107の回転に伴いリボン巻取ローラ106に巻き取られる。
なお、本実施形態においては、上記サーマルヘッド123による印刷モードとして、通常動作時において実行され、比較的高速の印刷速度(第1印刷速度に相当)によって印字形成が行われる「ACモード」と、完全停電時(詳細は後述)において実行され、電池パックBPによる動作時間を長くするために上記よりも遅い比較的低速の印刷速度(第2印刷速度に相当)によって印刷が行われる「バッテリモード」と、の2つが予め用意されている。
カートリッジ158外へ排出された印字済みラベル用テープ109の搬送経路の下流側には、カッタ140を備えた切断機構420が設けられている。そして、ソレノイド駆動回路221(後述の図3等参照)によって切断機構420のソレノイド222(負荷回路に相当。後述の図3等参照)が通電されることによりカッタ140が動作し、印字済みラベル用テープ109が切断され、印字ラベルL(印刷物に相当。後述の図7等参照)が生成される。なお、1つの印字ラベルLを作成する場合を例にとって以下説明するが、複数の印字ラベルLを順次作成しても良い。
<印字ラベル作成装置の回路構成>
印字ラベル作成装置3では、サーマルヘッド123の上記発熱素子、駆動モータ53の上記コイル、上記ソレノイド222等の負荷回路に必要な電力がDCジャック18から供給されるときには、ACアダプタ34のDCプラグ34Eが接続されたDCジャック18からの供給電力を用いて、印字ラベルLの生成動作が行われる。一方、上記負荷回路に必要な電力がDCジャック18から供給されない(DCジャック18からの電力供給が遮断されている)ときには、電池パック収納部12に収納された電池パックBPからの供給電力を用いて、印字ラベルLの生成動作が行われる。以下、このような機能を実行する印字ラベル作成装置3の回路構成を、図3及び図4を参照しつつ説明する。なお、図3は、DCジャック18にACアダプタ34のDCプラグ34Eが接続されていない状態に対応する。また、図4は、DCジャック18にACアダプタ34のDCプラグ34Eが接続されている状態に対応する。
図3及び図4に示すように、ACアダプタ34(外部電源装置に相当)は、AC一次電源と接続されたACコンセントに接続されるACプラグ34Cと、ACプラグ34Cと接続された電圧変換部34Dと、電圧変換部34Dと接続された上記DCプラグ34E(給電端子に相当)と、を有する。DCプラグ34Eは、上述のように印字ラベル作成装置3のDCジャック18(受電端子に相当)に接続可能であり、正極側の第1端子34Aと、負極側の第2端子34Bと、を有する。この例では、ACアダプタ34の出力電圧を24[V]とする。
印字ラベル作成装置3は、上記DCジャック18と、上記電池パック収納部12と、逆流防止ダイオードD1,D2,D3と、分圧回路57,58と、DC−DCコンバータ56(昇圧回路に相当)と、定電圧回路51と、例えばマイコン等から構成され所定の演算を行うCPU52と、スイッチング回路G5と、上記液晶ディスプレイ10と、データを記憶可能なEEPROM55と、上記駆動モータ53と、上記駆動モータ駆動回路54と、上記サーマルヘッド123と、上記サーマルヘッド駆動回路217と、上記ソレノイド222と、上記ソレノイド駆動回路221と、を有する。なお、定電圧回路51及びCPU52は、各請求項記載の制御回路を構成し、そのうち定電圧回路51は、各請求項記載の入力部に相当する。
DCジャック18には、上述のようにACアダプタ34のDCプラグ34Eが接続可能である。DCジャック18は、DCプラグ34Eの上記第1端子34Aが接続される正極側の第1端子18Aと、DCプラグ34Eの上記第2端子34Bが接続される負極側の第2端子18Bと、を有する。第1端子18Aは、定電圧回路51、駆動モータ53のコイル、サーマルヘッド123の発熱素子、ソレノイド222等が負荷となる電源側ラインVHに対し、電力を供給可能に接続されると共に、分圧回路57に接続されている。第2端子18Bは、アノード側が接地された逆流防止ダイオードD1のカソード側に接続されている。
分圧回路57は、DCジャック18からの端子電圧Vaを所定の割合(この例では1/5)に分圧して出力する。分圧回路57は、CPU52のAD変換入力ポートに接続されており、CPU52には、分圧回路57の出力電圧に対応する検出電圧VAが入力される。なお、分圧回路57を上記逆流防止ダイオードD2,D3よりも上記電源側ラインVH側の部位(例えばサーマルヘッド123の近くの部位)に接続し、当該部位の検出電圧を上記検出電圧VAとしてCPU52に入力しても良い。
電池パック収納部12の正極側は、DC−DCコンバータ56を介して上記電源側ラインVHに電力を供給可能に接続されると共に、分圧回路58に接続されている。電池パック収納部12の負極側は、接地されている。この例では、電池パック収納部12に収納される上記電池パックBPの公称電圧を12[V]とする。
DC−DCコンバータ56は、電池パック収納部12と上記電源側ラインVHとの間に接続されており、電池パック収納部12に収納された電池パックBPからの端子電圧Vbを所定高さの電圧(この例では24[V])に昇圧し、電源側ラインVHに出力する。DC−DCコンバータ56のイネーブル端子は、CPU52の出力ポートに接続されており、DC−DCコンバータ56は、CPU52からの制御信号s3(切替信号に相当)により、オン・オフ状態が切り替えられる(詳細は後述)。DC−DCコンバータ56がオン状態(昇圧状態)のときには、DC−DCコンバータ56による昇圧後電圧(24[V])が、DC−DCコンバータ56の出力電圧Vcとなる。一方、DC−DCコンバータ56がオフ状態(非昇圧状態)のときには、上記端子電圧Vb(12[V])がDC−DCコンバータ56をそのまま筒抜けて、DC−DCコンバータ56の出力電圧Vcとなる。
分圧回路58は、上記端子電圧Vbを所定の割合(この例では1/5)に分圧して出力する。分圧回路58は、CPU52のAD変換入力ポートに接続されており、CPU52には、分圧回路58の出力電圧に対応する検出電圧VBが入力される。
逆流防止ダイオードD2は、上記DCジャック18の第1端子18Aと上記電源側ラインVHの負荷との間に接続されている。すなわち、逆流防止ダイオードD2は、アノード側がDCジャック18の第1端子18Aに接続され、カソード側が電源側ラインVHの負荷に接続されている。また、逆流防止ダイオードD3は、上記DC−DCコンバータ56の出力端子と上記電源側ラインVHの負荷との間に接続されている。すなわち、逆流防止ダイオードD3は、アノード側がDC−DCコンバータ56の出力端子に接続され、カソード側が電源側ラインVHの負荷に接続されている。これにより、電源側ラインVHは、逆流防止ダイオードD2,D3を用いたワイヤードOR接続となり、電源側ラインVHには、上記DCジャック18からの端子電圧Vaと上記DC−DCコンバータ56の出力電圧Vcとのうち、電圧値の高い方が電源電圧として供給される。
定電圧回路51は、上記電源側ラインVHから供給される電源電圧を所定高さの電圧(この例では3.3[V])に安定化し、CPU52に出力する。
上記スイッチング回路G5、上記液晶ディスプレイ10、上記EEPROM55、上記駆動モータ駆動回路54、上記サーマルヘッド駆動回路217、及び上記ソレノイド駆動回路221は、CPU52に接続されている。
スイッチング回路G5は、液晶ディスプレイ10(LCD)及びEEPROM55のオン・オフ状態を切り替える回路であり、トランジスタTr4,Tr5と、抵抗R11,R12,R13,R14と、を備える。トランジスタTr4のベース側は、抵抗R14を介してCPU52に接続されており、トランジスタTr4のベース側とエミッタ側(接地側)とを接続するように抵抗R13が設けられている。トランジスタTr4のコレクタ側には、抵抗R12を介してトランジスタTr5のベース側が接続されており、トランジスタTr5のエミッタ側は、CPU52のVdd端子に接続されている。トランジスタTr5のエミッタ側とベース側とは、抵抗R11を介して接続されており、トランジスタTr5のコレクタ側が所定高さの電圧(3.3Vcc)の出力端となり、液晶ディスプレイ10及びEEPROM55に接続されている。CPU52は、スイッチング回路G5のトランジスタTr4,Tr5に制御信号を出力し、液晶ディスプレイ10及びEEPROM55への電圧供給を制御する。
駆動モータ駆動回路54には、上記駆動モータ53が接続されている。CPU52は、駆動モータ駆動回路54に制御信号を出力し、駆動モータ53のコイルへの電圧供給を制御する。
サーマルヘッド駆動回路217には、上記サーマルヘッド123が接続されている。CPU52は、サーマルヘッド駆動回路217に制御信号を出力し、サーマルヘッド123の発熱素子への電圧供給を制御する。
ソレノイド駆動回路221には、上記ソレノイド222が接続されている。CPU52は、ソレノイド駆動回路221に制御信号を出力し、ソレノイド222への電圧供給を制御する。
なお、上記サーマルヘッド123、駆動モータ53、プラテンローラ126、テープ送りローラ駆動軸108、及び圧着ローラ128は、各請求項記載の動作機構の一例に相当しており、以下適宜、これらを総称して「動作機構」と称する。
<本実施形態の特徴>
本実施形態では、上述のように、駆動モータ53のコイル、サーマルヘッド123の発熱素子、ソレノイド222等の負荷回路への電圧供給が、CPU52によって制御される。そして、そのCPU52に備えられた定電圧回路51に対し、ACアダプタ34の使用時には、ACアダプタ34のDCプラグ34Eが接続されたDCジャック18から電力が電源側ラインVHに供給される一方、電池パックBPの使用時には、電池パック収納部12に収納された電池パックBPから電力が電源側ラインVHに供給される。すなわち、本実施形態では、ACアダプタ34からの給電、若しくは、電池パックBPからの給電のいずれによっても動作可能である。そして、電源側ラインVHへの供給電力を用いて上記負荷回路が通電されることで、プラテンローラ126等が基材テープ101、カバーフィルム103、及び印字済みラベル用テープ109の搬送(以下適宜「テープ搬送」という)を行い、搬送されるカバーフィルム103に対しサーマルヘッド123が印字を形成し、カッタ140が印字済みラベル用テープ109を切断し、これによって印字ラベルLが生成される。
ところで、ACアダプタ34からの給電によって印字ラベルLの生成動作を行っているとき、何らかの原因(例えば、工場での使用時に大容量の電動機が起動された等)で上記DCジャック18からの供給電力が一時的に低下(瞬時停電)したり、あるいは停電事故の発生により上記DCジャック18からの供給電力が一気に低下(完全停電)する場合があり得る。このような場合に、本実施形態では、電池パックBPからの給電に自動的に切り替えることで、(ジョブを中断することなく)印字ラベルLを生成することを特徴としている。以下、その詳細を説明する。
<第1比較例の手法による印字ラベル作成の流れ>
本実施形態の手法を説明する前に、本実施形態に対する第1比較例の手法による、印字ラベルLの作成の流れを、図5を参照しつつ説明する。この第1比較例は、上記従来手法に相当するもので、停電の際には印刷ジョブが中断され、復帰後にはバックアップされていた印刷ジョブが再開される。
図5(a)は、この第1比較例において、印字ラベルLの生成が開始される前の状態に対応する。この状態では、ACアダプタ34のDCプラグ34EがDCジャック18に接続されると共に、電池パックBPが電池パック収納部12に収納されている。
この状態で、文字列「123」を備えた印字ラベルLを作成する印刷ジョブが受け付けられる。すると、DCジャック18からの供給電力を用いて印字ラベルLの生成が開始される。すなわち、プラテンローラ126等によりテープ搬送が開始され、サーマルヘッド123により文字列「123」の印字形成が開始される(図5(b)参照)。
そして、例えば何らかの原因で停電が発生し、DCジャック18からの供給電力の遮断が生じると、印字ラベルLの生成動作が、当該印字ラベルLが未完成状態のまま打ち切られ、停止する(図5(c)参照)。この例では、文字列「123」の印字動作(言い換えれば上記印刷ジョブの実行)が、「2」の印字途中で打ち切られ、停止している。
電源復帰までの間は上記停止状態が継続する。その後、電源復帰して、DCジャック18からの電力供給が再開されると、DCジャック18からの供給電力を用いて、上記のように未完成状態で打ち切られた印字ラベルLの一部分Lp(言い換えれば未完成の印字ラベルLp)の搬送方向上流側に連続するように、新たに同一の印字ラベルLの生成(言い換えれば上記印刷ジョブの実行)が開始される。すなわち、プラテンローラ126等によりテープ搬送が再開され、未完成の印字ラベルLpの搬送方向上流側に連続するように、サーマルヘッド123により新たに同一の文字列「123」の印字形成が開始される(図5(d)参照)。
そして、印字ラベルLの生成動作が進行し、文字列「123」の印字が全て完了した状態(図5(e)に示す状態)を経て、印字済みラベル用テープ109の予め設定された切断位置がカッタ140に対向する位置に到達すると、カッタ140により印字済みラベル用テープ109が切断され、その切断された部分がそれ以外のラベル用テープ109から分離される。これにより、上記未完成の印字ラベルLpとその後新たに生成された(完成体の)印字ラベルLとが一体となったラベルが形成される(図5(f)参照)。
以上のように、上記第1比較例の手法では、印字ラベルLの生成動作の途中でDCジャック18からの供給電力の遮断が生じた場合には、電源が復帰するまでの間、印刷ジョブの実行が中断されるので、操作者にとって不便である。また、印刷ジョブの再開後に(中断後の続きからではなく)印刷ジョブが新たに最初から実行されることから、中断前に既に生成した上記印字ラベルLpについてももう一度生成されることになり、時間的にも経済的にも無駄である。
<第2比較例の手法による印字ラベル作成の流れ>
次に、本実施形態に対する第2比較例の手法による印字ラベルLの作成の流れを、図6を参照しつつ説明する。この第2比較例は、上記第1比較例と同様に停電の際には中断された印刷後が復帰後に再開されるが、印刷ジョブが新たに最初から実行されるのではなく、中断後の続きから実行される。
図6(a)は、この第2比較例において、印字ラベルLの生成が開始される前の状態に対応する。上記同様、この状態では、ACアダプタ34のDCプラグ34EがDCジャック18に接続されると共に、電池パックBPが電池パック収納部12に収納されている。
この状態で、上記第1比較例と同様、文字列「123」を備えた印字ラベルLを作成する印刷ジョブが受け付けられる。すると、上記同様、DCジャック18からの供給電力を用いてサーマルヘッド123により文字列「123」の印字形成が開始され(図6(b)参照)、停電により印字ラベルLが未完成状態のまま生成が打ち切られて停止する(図6(c)参照)。
電源復帰までの間は上記停止状態が継続する。その後、電源復帰して、DCジャック18からの電力供給が再開されると、上記中止されるまでの間に生成された印字ラベルLの一部分Lp(言い換えれば未完成の印字ラベルLp)がカッタ140により切断され(図6(d)参照)、その切断された未完成の印字ラベルLpがそれ以外のラベル用テープ109から分離されて、外部に排出される。
未完成の印字ラベルLpが排出されると、さらに、新たに同一の印字ラベルLの生成(言い換えれば上記印刷ジョブの実行)が開始される。すなわち、プラテンローラ126等によりテープ搬送が再開され、サーマルヘッド123により新たに同一の文字列「123」の印字形成が開始される(図6(e)参照)。
そして、印字ラベルLの生成動作が進行し、文字列「123」の印字が全て完了した状態(図6(f)に示す状態)を経て、印字済みラベル用テープ109の予め設定された切断位置がカッタ140に対向する位置に到達すると、カッタ140により印字済みラベル用テープ109が切断され、その切断された部分がそれ以外のラベル用テープ109から分離される。これにより、上記未完成の印字ラベルLpとは別に、新たに印字ラベルLが形成される(図6(g)参照)。
以上のように、上記第2比較例の手法においては、未完成の印字ラベルLpがその後の新たな印字ラベルLの作成前に排出される。しかしながら、上記第1比較例と同様、電源が復帰するまでの間印刷ジョブの実行が中断され、操作者にとって不便であり、また再開後に印刷ジョブが新たに最初から実行されることから、時間的にも経済的にも無駄である。
<本実施形態の手法による印字ラベル作成の流れ>
次に、本実施形態の手法による印字ラベルLの作成の流れの一例を、図7を参照しつつ説明する。
図7(a)は、印字ラベルLの生成が開始される前の状態に対応する。この状態では、上記同様、ACアダプタ34のDCプラグ34EがDCジャック18に接続されると共に、電池パックBPが電池パック収納部12に収納されている。
この状態で、上記同様、文字列「123」を備える印字ラベルLを作成する印刷ジョブが受け付けられる。すると、DCジャック18からの供給電力を用いて、文字列「123」を備えた印字ラベルLの生成が開始される。すなわち、プラテンローラ126等によりテープ搬送が開始され、サーマルヘッド123により文字列「123」の印字形成が開始される(図7(b)参照)。
そして、印字ラベルLの生成動作の途中で何らかの原因で停電が発生し、DCジャック18からの供給電力の遮断が生じた場合、本実施形態では、電力供給を上記DC−DCコンバータ56側からの出力に切り替える(詳細は後述)ことで、印字ラベルLの生成動作(=印刷ジョブの実行)を中断することなく続行する(図7(c)及び図7(d)参照)。すなわち、この例では、文字列「123」の印字動作が前述のように「2」の印字途中で打ち切られることなく、続行される。
その後、上記DC−DCコンバータ56からの電力供給を用いて、印字ラベルLの生成動作が進行し、文字列「123」の印字が全て完了し、前述と同様、カッタ140により印字済みラベル用テープ109が切断されて、印字ラベルLが完成する(図7(e)参照)。
<本実施形態の手法による給電制御>
次に、図7を用いて説明した本実施形態の手法による印字ラベルLの作成時の給電制御の内容を図8を用いて説明する。図8は、上記DCジャック18からの端子電圧Va、及び、上記DC−DCコンバータ56からの出力電圧Vcの変化挙動の一例を、横軸に時間を、縦軸に電圧[V]をとって表した図である。
図8において、本実施形態では、通常時は、ACアダプタ34のDCプラグ34EがDCジャック18に接続されて上記端子電圧Vaが定格電圧24[V]となると共に、DC−DCコンバータ56がオフ状態とされ、上記出力電圧Vcが10[V]となっている。この結果、電源側ラインVHには、DCジャック18からの上記端子電圧Va(=24[V])が供給されている。この状態で、印字ラベルLを作成する印刷ジョブが受け付けられると、上記DCジャック18からの供給電力を用いて、上記印字ラベルLの生成が開始される。
<瞬時停電>
その後、印字ラベルLの生成動作の途中で、例えば、何らかの原因(例えば工場での使用時に大容量の電動機が起動された等)で上記DCジャック18からの供給電力が一時的に低下(いわゆる瞬時停電の発生)する場合がある。この場合、上記DCジャック18の端子電圧Vaが低下し、そのことが上記分圧回路57を介しCPU52によって検出される。
そして、端子電圧Vaが、上記定格電圧24[V]と、複数の動作機構の動作が確保される駆動限界電圧20[V]との間の22[V](しきい値に相当)以下まで降下したとき(第1低下状態に相当。時間t1参照)、CPU52の制御により上記DC−DCコンバータ56がONになる。これによって、DC−DCコンバータ56からの上記出力電圧Vcが上記10[V]から急激に昇圧され、あるタイミングで上記端子電圧Va以上となって(時間t2参照)、上記端子電圧Vaに代わって上記定電圧回路51へと供給されるようになり、最終的には24[V]まで昇圧される(図中のA1→A2参照)。
その後、前述の原因が解消して瞬時停電から電力が復帰すると、上記端子電圧Vaが再び上昇し、24[V]まで復帰したとき(時間t3参照)、CPU52によって上記DC−DCコンバータ56が再びOFF状態に切り替えられる。これにより、上記出力電圧Vcは、24[V]から10[V]へと降下し(図中、B1→B2参照)、24[V]を維持する上記端子電圧Vaが代わって上記定電圧回路51へと供給されるようになる。
以上のように、本実施形態では、瞬時停電の発生時、上記端子電圧Vaが大きく低下した状態となる時間t2〜t3の間、昇圧後の上記出力電圧Vcで肩代わりすることで、上記定電圧回路51への供給電圧は、上記駆動限界電圧(=20[V])以上に確保される。これにより、前述のようにして開始された印字ラベルLの生成動作が中断されることなく、印字ラベルLが完成する(言い換えれば、印刷ジョブが中断されることなく完遂される)。またこのとき、前述したように印刷速度に高低に応じて2種類設定された印刷モードのうち、ACモードのままでモード切替が行われることなく(すなわち高速の印刷速度のままで)、印字ラベルLの作成が実行される(図中の「ACモード印字」の双頭矢印参照)。
<完全停電>
例えば、上記のように短時間で回復する瞬時停電ではなく、停電事故(いわゆる完全停電)の発生により上記DCジャック18からの供給電力が一気に低下する場合がある。この場合、前述同様、上記端子電圧Vaが、上記22[V](しきい値に相当)以下まで降下したとき(第1低下状態に相当。時間t4参照)、上記DC−DCコンバータ56がONになって上記出力電圧Vcが上記10[V]から昇圧されて上記端子電圧Va以上となり(時間t5参照)、上記端子電圧Vaに代わって上記定電圧回路51へと供給され、24[V]まで昇圧される(図中のC1→C2参照)。
一方、上記のように完全に給電が絶たれることで上記端子電圧Vaはさらに低下するが、予め定められた所定の停電検出電圧(この例では5[V])以下まで降下したとき(第2低下状態に相当。時間t6参照)、CPU52の制御により、上記印刷モードがこれまでのACモードからバッテリモードに切り替えられる(図中の「ACモード印字」「バッテリモード印字」の双頭矢印参照)。バッテリモードに切り替わった後は、前述したようにACモードよりも遅い印刷速度により、上記印字ラベルLの作成が行われる。印字ラベルLの作成が終了したら、(時間t7参照)、CPU52によって上記DC−DCコンバータ56が再びOFF状態に切り替えられる。これにより、上記出力電圧Vcは、24[V]から10[V]へと降下する(図中、E1→E2参照)。
以上のように、本実施形態では、完全停電の発生時、前述同様、昇圧後の上記出力電圧Vcで肩代わりすることで、上記定電圧回路51への供給電圧が上記駆動限界電圧(=20[V])以上に確保され、生成動作が中断されることなく印字ラベルLが完成する(印刷ジョブが中断せずに完遂される)。このとき、上記端子電圧Vaが上記停電検出電圧5[V]に下がるまでの時間t6までの間は、前述したように印刷速度に高低に応じて2種類設定された印刷モードのうち上記ACモードで(すなわち高速の印刷速度のままで)印字ラベルLの作成が実行されるが、それ以降の時間t6〜t7の間は、上記バッテリモードに切り替えられて(すなわち低速の印刷速度で)印字ラベルLの作成が実行される。
なお、図8では、図示の便宜上、上記時間t4を前述の時間t3以降のタイミングとなるように示しているが、これに限られず、通常時において印字ラベルLを作成しているとき、(上記時間t1→t2→t3のような瞬時停電時の給電制御を行うことなく)上記時間t4→t5→t6→t7のような完全停電時の給電制御を行っても良い。
<制御手順>
次に、図9を参照しつつ、上記手法を実現するために、CPU52が実行する制御手順を説明する。
図9において、CPU52は、例えば印字ラベル作成装置3の電源がオンされ、印字ラベルLを作成するための印字データを含む印刷ジョブを受信したことを契機にこのフローチャートに示す処理を開始する。
まず、ステップS100で、CPU52は、DCジャック18からの供給電力を用いて、駆動モータ駆動回路54と駆動モータ53、サーマルヘッド駆動回路217、及びソレノイド駆動回路22を介してプラテンローラ126等、サーマルヘッド123、及び切断機構420を連携して制御し、受け付けた印刷ジョブに係わる印字データを用いた印字ラベルLの生成を開始する。なお、その際、CPU52は、前述の印刷モードを、上記ACモードに設定して生成開始する。
その後、ステップS105で、CPU52は、上記のようにしてプラテンローラ126等とサーマルヘッド123とを連携しつつ、上記印字データのうち1ドットラインの印字形成を実行する。
そして、ステップS110で、CPU52は、上記ステップS100で開始した印字ラベルLの生成が完了したか否かを判定する。印字ラベルLの生成が完了していた場合には、ステップS110の判定が満たされて(S110:YES)、このフローに示す処理が終了される(図中、フロー分岐A参照)。印字ラベルLの生成がまだ完了していない場合には、ステップS110の判定は満たされず(S110:NO)、ステップS120に移る。
その後、ステップS120で、CPU52は、上記分圧回路57からAD変換入力ポートを介して入力される(端子電圧Vaに対応した)検出電圧VAが、所定の電圧しきい値VAt(上記図8を用いて説明した、端子電圧Va=22[V]に対応する電圧値)よりも低いか否かを判定することで、瞬時停電又は完全停電による上記端子電圧Vaの低下を判定する。VA≧VAtである場合にはステップS120の判定は満たされず(S120:NO)、上記ステップS105に戻り同様の手順を繰り返す。一方、VA<VAtである場合には、ステップS120の判定が満たされて(S120:YES)、ステップS125に移る。
その後、ステップS125で、CPU52は、この時点でオフ状態のDC−DCコンバータ56に対し、オン状態に切り替えるための上記制御信号s3を出力し、DC−DCコンバータ56をオン状態に切り替える。
そして、ステップS130では、CPU52は、上記ステップS105と同様にして、上記印字データのうち1ドットラインの印字を実行する。
その後、ステップS135で、CPU52は、上記ステップS110と同様、上記ステップS100で開始した印字ラベルLの生成が完了したか否かを判定する。印字ラベルLの生成が完了していなければステップS135の判定は満たされず(S135:NO)、後述のステップS145に移行する。印字ラベルLの生成が完了していたらステップS135の判定が満たされて(S135:YES)、ステップS140に移る。
ステップS140では、CPU52は、ステップS125でオン状態とされているDC−DCコンバータ56に対し、オフ状態に切り替えるための制御信号s3を出力し、DC−DCコンバータ56をオフ状態に切り替える。その後、このフローに示す処理が終了される。
一方、ステップS145では、CPU52は、上記分圧回路57からAD変換入力ポートを介して入力される、(端子電圧Vaに対応した)検出電圧VAが、上記電圧しきい値VAtよりもさらに低い電圧しきい値VAs(上記図8を用いて説明した、端子電圧Va=5[V]に対応する電圧値)未満であるか否かを判定することで、完全停電による上記端子電圧Vaの低下を判定する。VA≧VAsである場合には、ステップS145の判定が満たされず(S145:NO)、後述のステップS154に移る。VA<VAsである場合には、ステップS145の判定が満たされて(S145:YES)、ステップS148に移る。
ステップS148では、CPU52は、上記印刷モードを上記ACモードから上記バッテリモードに切り替えての、印字ラベルLの生成を開始する(言い換えれば、上記印刷ジョブに係わる印字データを用いた印字ラベルLの生成を、バッテリモードに切り替えて続行する)。
その後、ステップS150で、CPU52は、上記ステップS105及びステップS130と同様にして、上記印字データのうち1ドットラインの印字を実行する。
そして、ステップS152で、CPU52は、上記ステップS110及びステップS135と同様、上記ステップS100で開始した印字ラベルLの生成が完了したか否かを判定する。印字ラベルLの生成が完了していない場合には、ステップS152の判定は満たされず(S152:NO)、ステップS150に戻り、同様の手順を繰り返す。印字ラベルLの生成が完了していた場合には、ステップS152の判定が満たされて(S152:YES)、このフローに示す処理が終了される。
一方、上記ステップS145の判定が満たされず移行したステップS154では、CPU52は、上記分圧回路57からAD変換入力ポートを介して入力される、(端子電圧Vaに対応した)検出電圧VAtが、前述の電圧しきい値VAtよりも高いか否かを判定することで、上記瞬時停電が解消して供給電力が低下前の状態に復帰したか否かを判定する。VA<VAtである場合には、ステップS154の判定は満たされず(S154:NO)、上記ステップS130に戻り同様の手順を繰り返す。VA≧VAtである場合には、ステップS154の判定が満たされて(S154:YES)、ステップS156に移る。
ステップS156では、CPU52は、上記ステップS140と同様、オン状態のDC−DCコンバータ56に対し、オフ状態に切り替えるための制御信号s3を出力し、DC−DCコンバータ56をオフ状態に切り替える。その後、上記ステップS105に戻って同じ手順を繰り返す(図中、フロー分岐B参照)。
なお、以上において、上記ステップS100,S105,S110,S148,S150,S152を実行するCPU52が、各請求項記載の制御手段として機能する。また、上記ステップS120を実行するCPU52が、各請求項記載の第1電圧低下検出手段として機能する。また、上記ステップS125,S156を実行するCPU52は、各請求項記載の切替信号出力手段として機能する。また、上記ステップS145を実行するCPU52が、各請求項記載の第2電圧低下検出手段として機能する。また、上記ステップS154を実行するCPU52が、各請求項記載の電力復帰検出手段として機能する。
<本実施形態の効果>
以上説明したように、本実施形態においては、瞬時停電や完全停電の発生時、昇圧後の上記出力電圧Vcで上記端子電圧Vaを肩代わりすることで、従来手法のように印字ラベルLの生成動作が中断されることなく継続して行われ、印刷ジョブが中断せずに完遂される。この結果、操作者にとっての利便性を向上することができる。
また、本実施形態では特に、上記瞬時停電によってDCジャック18からの供給電力の電圧値が一時的に低下した後、短時間で復帰した場合、DC−DCコンバータ56を非昇圧状態に戻す(ステップS156参照)。これにより、電圧低下が生じる以前の、通常のACアダプタ34からの電力供給とすることができる。
また、本実施形態では特に、CPU52は、上記端子電圧Vaが上記駆動限界電圧(20[V])よりも高い上記しきい値(22[V])以下まで降下した状態を、検出する。これにより、DCジャック18からの供給電力が低下した状態を確実に検知することができる。
また、本実施形態では特に、CPU52は、上記端子電圧Vaが上記しきい値(22[V])よりさらに低い上記停電検出電圧(5[V])まで低下したことを検出したとき、上記印刷モードを、印刷速度が高速のACモードから、印刷速度が低速のバッテリモードへ切り替える。これにより、完全停電時、DCジャック18からの供給電力が一気に低下したとき、印刷速度を落として省電力を図りつつ、電池からの供給電力を用いて確実に印字ラベルLの作成を完了することができる。
また、本実施形態では特に、CPU52は、上記端子電圧Vaが、予め定められた停電検出電圧(5[V])以下にまで降下した状態を検出する。これにより、DCジャック18からの供給電力が一気に低下した状態を確実に検知することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。
例えば、以上においては、基材テープ101とは別のカバーフィルム103に印字を行ってこれらを貼り合わせる方式であったが、これに限られず、基材テープに備えられた被印字テープ層に印字を行う方式(貼り合わせを行わないタイプ)に本発明を適用してもよい。
また、以上の説明において、「垂直」「平行」「平面」等の記載がある場合には、当該記載は厳密な意味ではない。すなわち、それら「垂直」「平行」「平面」等とは、設計上、製造上の公差、誤差が許容され、「実質的に垂直」「実質的に平行」「実質的に平面」等という意味である。
また、以上の説明において、外観上の寸法や大きさが「同一」「等しい」「異なる」等の記載がある場合は、当該記載は厳密な意味ではない。すなわち、それら「同一」「等しい」「異なる」等とは、設計上、製造上の公差、誤差が許容され、「実質的に同一」「実質的に等しい」「実質的に異なる」等という意味である。但し、例えばしきい値や基準値等、所定の判定基準となる値あるいは区切りとなる値の記載がある場合は、それらに対しての「同一」「等しい」「異なる」等は、上記とは異なり、厳密な意味である。
また、図3及び図4中に示す矢印は、信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
また、図9に示すフローチャートは、本発明を図示する手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。