JP6447533B2 - エアジェット織機における緯入れ制御方法及び緯入れ制御装置 - Google Patents

エアジェット織機における緯入れ制御方法及び緯入れ制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、エアジェット織機における緯入れ制御方法及び緯入れ制御装置に係り、詳しくは、メインノズル及びサブノズルからのエア噴射により緯糸の緯入れを行うエアジェット織機における緯入れ制御方法及び緯入れ制御装置に関する。
エアジェット織機は緯入れのために圧縮エアを利用する緯入れ機構を備えるため、圧縮エアの使用量の多少は、織布工場のエネルギー消費量に直結する。従来、エアジェット織機のエネルギー及び圧縮エアの消費を少なくし、エアジェット織機の生産性を増大するエアジェット織機における緯入れ制御装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この緯入れ制御装置においては、制御装置は、センサ装置によって測定される緯糸の糸パラメータから期待される緯糸到達時間を計算し、それをよこ糸切れ停止装置に測定される緯糸到達時間(よこ糸切れ停止装置への目標緯糸到達タイミング)と比較する。期待される緯糸到達時間が測定される緯糸到達時間より短いと、圧縮エア消費を少なくするため、ノズル開放時間を減少する。逆の場合は、織機の停止の可能性を阻止するために、ノズル開放時間が少し延長される。
特表2014−500914号公報
緯入れが同じ条件で行われても緯糸の飛走状態にはバラツキが生じるため、緯糸到達タイミングは図6に示すように目標緯糸到達タイミングTWmを中心値とする正規分布となる。特許文献1の緯入れ制御では、期待される緯糸到達タイミングが目標緯糸到達タイミングTWmより早い場合にはノズル開放時間を減少させて圧縮エア消費を少なくできるものの、期待される緯糸到達タイミングが目標緯糸到達タイミングTWmより遅い場合も同程度だけあり、その場合はノズル開放時間が延長されるため、結局、圧縮エア消費低減効果が相殺されてしまう。
本発明は、前記の問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、よこミスを増大させることなくエアジェット織機の圧縮エアの消費を少なくすることができるエアジェット織機における緯入れ制御方法及び緯入れ制御装置を提供することにある。
上記課題を解決するエアジェット織機における緯入れ制御方法は、緯入れ用のメインノズルと、緯入れ用のサブノズルとを備え、前記メインノズル及び前記サブノズルからのエア噴射により緯糸が緯入れされるエアジェット織機の緯入れ制御方法である。そして、緯糸状態検出装置により緯入れされる前の緯糸の状態を検出し、前記緯糸状態検出装置により検出された緯糸状態から予測される緯糸到達タイミングが遅れ限界値より遅い場合には前記メインノズルからのエア噴射量を増やすフィードフォワード制御を行い、前記フィードフォワード制御により緯糸到達タイミングを遅れ限界値よりも早くできる範囲で目標緯糸到達タイミングを遅らせる。
この構成によれば、よこミスを増大させることなく目標緯糸到達タイミングを遅らせることができ、メインノズルやサブノズルの圧縮エア圧力を下げることができる。したがって、よこミスを増大させることなくエアジェット織機の圧縮エアの消費を少なくすることができる。
前記目標緯糸到達タイミングで緯入れを予め設定された時間行った後、よこミスの割合(量)を確認し、よこミスの割合が予め設定された割合より少なければ前記遅れ限界値を遅らせてもよい。この発明では、よこミスの割合が少ない場合に、遅れ限界値を遅らせることにより、さらに目標緯糸到達タイミングを遅らせることも可能となり、エアジェット織機の圧縮エアの消費をより少なくすることができる。
上記課題を解決するエアジェット織機における緯入れ制御装置は、緯入れ用のメインノズルと、緯入れ用のサブノズルとを備え、前記メインノズル及び前記サブノズルからのエア噴射により緯糸が緯入れされ、緯糸状態検出装置により緯入れされる前の緯糸の状態を検出し、検出された緯糸の状態から予測される緯糸到達タイミングが遅れ限界値より遅い場合には前記メインノズルからのエア噴射量を増やすフィードフォワード制御を行うエアジェット織機の緯入れ制御装置である。そして、目標緯糸到達タイミング、緯糸到達タイミングの遅れ限界値及びフィードフォワード制御量を設定する設定部と、前記設定部により設定された設定条件で緯入れされた際の最も遅い最遅緯糸到達タイミングと、前記遅れ限界値との比較に基づいて前記フィードフォワード制御量を変更するフィードフォワード制御量変更制御部と、前記フィードフォワード制御により前記最遅緯糸到達タイミングを前記遅れ限界値よりも早くできる範囲で目標緯糸到達タイミングを遅らせる目標緯糸到達タイミング変更制御部とを備える。
この発明の緯入れ制御装置によれば、よこミスを増大させることなく目標緯糸到達タイミングを遅らせることができ、メインノズルやサブノズルの圧縮エア圧力を下げることができる。したがって、よこミスを増大させることなくエアジェット織機の圧縮エアの消費を少なくすることができる。
緯入れ制御装置は、前記設定部の設定結果を表示する設定画面を備えることが好ましい。この構成によれば、設定部により目標緯糸到達タイミング、緯糸到達時間の遅れ限界値及びフィードフォワード制御量を設定する際に、設定された各設定値が正しい値に設定されたか否かを設定画面で確認することができる。
緯入れ制御装置は、前記設定部で設定された条件及び変更後の条件で緯入れされた経過を表示する経過確認画面を備えてもよい。この構成によれば、作業者は、経過確認画面を確認することにより、エアジェット織機の圧縮エアの消費をより少なくすることができるか否かの判断を適切に行うことが可能になる。
本発明によれば、よこミスを増大させることなくエアジェット織機の圧縮エアの消費を少なくすることができる。
緯入れ装置の概略構成図。 設定画面を示す模式図。 経過確認画面を示す模式図。 設定画面を示す模式図。 経過確認画面を示す模式図。 発明の概要を説明するための模式図。 発明の概要を説明するための模式図。 発明の概要を説明するための模式図。 目標緯糸到達タイミングを設定する場合のフローチャート。 (a)は第1ステップの開始時の設定画面の模式図、(b)は第1ステップ実施中の設定画面の模式図、(c)は第1ステップ終了時の設定画面の模式図。 (a)は第2ステップ実施中の設定画面の模式図、(b)は第2ステップ終了時の設定画面の模式図。 (a)は第3ステップ実施中の設定画面の模式図、(b)は第3ステップ終了時の設定画面の模式図。 (a)は目標緯糸到達タイミングを設定する際にサンプリングによる最遅緯糸到達タイミングの値が異なる場合の第2ステップ実施中の設定画面の模式図、(b)は第2ステップ終了時の設定画面の模式図、(c)は第3ステップ実施中の設定画面の模式図。 目標緯糸到達タイミングを設定する際にサンプリングによる最遅緯糸到達タイミングの値が異なる場合の第4ステップ実施中の設定画面の模式図。 経過確認画面を示す模式図。 目標緯糸到達タイミングを設定する場合のフローチャート。 目標緯糸到達タイミングを設定する場合のフローチャート。 (a)は目標緯糸到達タイミング探索ルーチンが終了した時点の設定画面を示す模式図、(b)は最適な目標緯糸到達タイミング探索終了時の設定画面を示す模式図。 最適な目標緯糸到達タイミング探索終了後の経過確認画面を示す模式図。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図19にしたがって説明する。
図1に示すように、エアジェット織機の緯入れ装置10は、緯糸貯留装置11と、緯入れ用のメインノズル12と、メインノズル12の上流側に配設されたタンデムノズル13と、メインノズル12の下流側に配設された複数の緯入れ用のサブノズル群14A〜14Fと、筬15とを備えている。筬15は、ガイド凹部を有する筬羽が緯入れ方向に複数列設されて構成されている。タンデムノズル13は、ABS(自動緯糸制動装置)16を備えている。サブノズル群14A〜14Fは複数本(本実施形態では4本)のサブノズル14を1つの群としてまとめて配設された構成である。
緯糸貯留装置11は、給糸部としての緯糸チーズ17から緯糸状態検出装置18を経て供給される緯糸Yを測長ドラム19に巻き付けて貯留するようになっている。緯糸貯留装置11は、電磁ソレノイド20によって駆動されて測長ドラム19に対して離接可能な係止ピン20aを有している。測長ドラム19に巻き付け貯留された緯糸Yは、係止ピン20aと測長ドラム19との係脱によって測長ドラム19からの引き出しを制御される。測長ドラム19は、測長ドラム19から引き出される緯糸Yのバルーンを検出する光電式のバルーンセンサ21を備えている。バルーンセンサ21は、緯入れ時に緯糸Yのバルーンを検出する。
緯糸状態検出装置18は、緯糸Yの状態として、緯糸Yが圧縮エアの作用により緯入れされる際の、緯糸Yの飛走に影響を与える緯糸Yの単位長さ当たりの糸質量、糸直径、糸表面構造、糸の毛羽立ち、糸材料の少なくとも1つを連続的に検出可能に構成されている。緯糸状態検出装置18としては、例えば、特許文献1に開示されている装置が挙げられる。
エア供給源22は、配管23及びレギュレータ24を介してメインタンク25と接続されている。メインタンク25は、配管23及びメインバルブ26を介してメインノズル12に接続され、配管23及びタンデムバルブ27を介してタンデムノズル13に接続されている。エア供給源22は、配管23及びレギュレータ28を介してサブタンク29と接続されている。メインバルブ26及びタンデムバルブ27は制御装置Cにより制御され、メインノズル12及びタンデムノズル13からの圧縮エアの噴射タイミングが制御されるようになっている。エア供給源22は、例えば、エアコンプレッサーにより構成されている。
サブタンク29は、複数のサブバルブ30を備え、各サブバルブ30がそれぞれ配管23により、複数のサブノズル群14A〜14Fに接続されている。各サブバルブ30の開放時期には対応するサブノズル群14A〜14Fの4本のサブノズル14から圧縮エアが一斉に噴射される。各サブバルブ30は制御装置Cにより制御され、緯入れ中に所定のタイミングでリレー的に開閉制御されてサブノズル群14A〜14Fから圧縮エアがリレー噴射されるようになっている。筬15の反メインノズル側には緯糸フィーラ31が設けられている。緯糸フィーラ31は、1ピックの緯入れ終了時の緯糸Yの端部を検出する。
制御装置Cは、判断部としてのCPU35及びメモリ36を備えている。制御装置Cは、レギュレータ24を介してメインタンク25の圧力制御を行い、レギュレータ28を介してサブタンク29の圧力制御を行う。制御装置Cは、メインバルブ26及びタンデムバルブ27の開閉制御により、メインノズル12及びタンデムノズル13からの圧縮エアの噴射タイミングの制御を行う。制御装置Cは、サブバルブ30の開閉制御により、サブノズル群14A〜14Fのリレー噴射の制御を行う。制御装置Cは、緯糸フィーラ31の検出信号に基づいて緯入れ不良か否かを判断するとともに、各ピックにおける緯糸到達タイミングTWを検出する。
制御装置Cには、各種の織物条件及び製織条件が登録され、記憶されている。織物条件としては、例えば、緯糸Yに使用する糸の材質、番手、等の緯糸種類、緯糸密度、経糸に使用する糸の材質、番手等の経糸種類、経糸密度、織幅、織物組織等が含まれている。製織条件としては、例えば、織機の回転数、メインタンク25及びサブタンク29の圧縮エアの圧力、メインバルブ26及びタンデムバルブ27の開度、緯入れ開始タイミング、目標緯糸到達タイミングTWm等が含まれる。
制御装置Cには入出力装置としてのファンクションパネル40が接続されている。ファンクションパネル40は、各種データの表示画面41及び図示しない入力キーを備えている。表示画面41には、圧縮エアの消費を少なくして緯入れを行う緯入れ制御をフィードフォワード制御(FF制御)で行うための緯入れ条件の設定を行う設定画面42(図2に図示)及び設定完了までの経過や設定完了後に設定条件で運転を開始した後の経過を確認するための経過確認画面46(図3に図示)がある。
図2に示すように、設定画面42は、目標緯糸到達タイミングTWmを設定する目標緯糸到達タイミング設定部43a、緯糸到達タイミングTWの遅れ限界値TWLimを設定する遅れ限界値設定部43b、フィードフォワード制御量Tmαを設定するフィードフォワード制御量設定部43c、複数回の緯入れを行ったサンプリング期間内の最も遅い最遅緯糸到達タイミングTWLatを表示する最遅緯糸到達タイミング表示部43d、サンプリング量設定部43eを備える。また、設定画面42は、コメント表示画面44、目標緯糸到達タイミング調査スイッチ45a、サンプリングスイッチ45b、調査方式設定スイッチ45cを備える。緯糸到達タイミングTWの遅れ限界値TWLimはフィードフォワード制御の閾値を意味する。フィードフォワード制御量Tmαはメインバルブ26及びタンデムバルブ27の開度調整量を意味する。
制御装置CのCPU35は、目標緯糸到達タイミング設定部43a、遅れ限界値設定部43b、フィードフォワード制御量設定部43cにより設定された条件で、サンプリング量設定部43eに設定された1000ピックだけ緯入れされた内の最も遅い最遅緯糸到達タイミングTWLatと、緯糸到達タイミングTWの遅れ限界値TWLimとの比較に基づいてフィードフォワード制御量Tmαを変更する変更制御部として機能する。また、制御装置CのCPU35は、フィードフォワード制御により最遅緯糸到達タイミングTWLatを遅れ限界値TWLimよりも早くできる範囲で目標緯糸到達タイミングTWmを遅らせる目標緯糸到達タイミング変更制御部としても機能する。
図3に示すように、経過確認画面46は、ステップ表示部47、目標緯糸到達タイミング表示部48a、緯糸到達タイミングTWの遅れ限界値表示部48b、フィードフォワード制御量表示部48c、最遅緯糸到達タイミング表示部48d、サンプリング量表示部48e、コメント表示部49を備える。
ここで、ステップ表示部47とは、後記する目標緯糸到達タイミングTWmの設定作業を行うフローチャートを実行した場合における一連の動作ステップを意味する。サンプリング量は、サンプリング時間又はピック数を示す。コメント表示部49は、後記する目標緯糸到達タイミングTWmの設定作業を行うフローチャートを実行した場合において設定画面42に表示されるコメントに対応する符号A〜Cを表示する箇所である。
図4に目標緯糸到達タイミングTWmを設定する場合の設定画面50の一例を示す。この設定画面50は、設定画面42と同様の目標緯糸到達タイミング設定部43a、遅れ限界値設定部43b、フィードフォワード制御量設定部43c、最遅緯糸到達タイミング表示部43dを備える。また、設定画面50は、コメント表示画面44、目標緯糸到達タイミング調査スイッチ45a、サンプリングスイッチ45b、調査方式設定スイッチ45cを備える。さらに設定画面50は、よこミス量表示部51a、サンプリング量表示部51b及び基準よこミス表示部52を備える。
図5に目標緯糸到達タイミングTWmを設定する場合の経過確認画面53の一部を示す。経過確認画面53は、経過確認画面46と同様のステップ表示部47、目標緯糸到達タイミング表示部48a、遅れ限界値表示部48b、フィードフォワード制御量表示部48c、最遅緯糸到達タイミング表示部48d、サンプリング量表示部48eを備える。また、経過確認画面53は、よこミス量表示部54及びアドバイス表示部55を備える。アドバイス表示部55は、後記する目標緯糸到達タイミングTWmの設定作業を行うフローチャートあるいは最適目標緯糸到達タイミングの探索を行うフローチャートを実行した場合において設定画面50に表示されるコメントに対応する符号A〜C,Fを表示する箇所である。
緯入れが同じ状態で行われても緯糸Yの飛走状態にはバラツキが生じるため、緯糸Yの緯糸到達タイミングTWは図6に示すように正規分布となる。緯糸到達タイミングTWが機台角度Xより遅れると、よこミスになる確率が非常に高いことが予め分かっている場合、緯糸到達タイミングTWの正規分布が機台角度Xを示す直線Lを越えないように、正規分布の中央値となる目標緯糸到達タイミングTWmを設定する。機台角度Xを示す直線Lがよこミス発生多発境界線となり、緯糸到達タイミングTWが機台角度Xより早ければ、よこミスの発生が少なくなる。制御装置Cは、緯糸状態検出装置18に検出される緯糸Yの状態に基づいて緯糸到達タイミングTWを予測し、予測される緯糸到達タイミングTWが遅れ限界値TWLimより遅い緯糸Yの緯入れ時には、フィードフォワード制御によりメインバルブ26及びタンデムバルブ27の開度をフィードフォワード制御量Tmαだけ大きくすることでメインノズル12及びタンデムノズル13からのエア噴射量を増やし、実際の緯糸到達タイミングTWを遅れ限界値TWLimより早くする(図7参照)。
図7に示すようなフィードフォワード制御を行うことにより、緯糸到達タイミングTWが遅れ限界値TWLimを越えることが無くなるため、その分だけ目標緯糸到達タイミングTWmを遅らせることができ(図8の実線)、これによりメインタンク25やサブタンク29の圧力を下げて圧縮エアの消費を少なくすることができる。
次に目標緯糸到達タイミングTWmを設定する場合について説明する。制御装置Cは図9のフローチャートにしたがって、最適な目標緯糸到達タイミングTWmの探索を行う。
先ず、ステップS1で、目標緯糸到達タイミングTWm、遅れ限界値TWLim、フィードフォワード制御量Tmαを設定する初期設定が行われる。目標緯糸到達タイミングTWm、遅れ限界値TWLim、フィードフォワード制御量Tmαの値は、作業者がファンクションパネル40の表示画面41に設定画面42を表示させた状態で入力した値が使用される。この時、表示画面41には図10(a)に示す設定画面42が表示される。この状態で作業者が設定画面42の目標緯糸到達タイミング調査スイッチ45aを押圧することにより緯入れが開始される。そして、表示画面41には図10(b)に示す設定画面42が表示される。数値は機台角度(織機の回転角度)で表示される。
緯入れが開始された後、ステップS2で緯糸到達タイミングTWの制御が行われ、ステップS3で緯糸到達タイミングTWが安定したか否かが判断される。緯糸到達タイミングTWが安定するとは、緯糸到達タイミングTWが予め設定された範囲内になることを意味する。ステップS3で緯糸到達タイミングTWが安定すると、ステップS4に進み、緯入れ1000ピック分のサンプリングが行われ、各ピックの緯糸到達タイミングTWのデータがメモリ36に記憶される。次にステップS5に進み、制御装置Cは、サンプリングデータに基づき、最遅緯糸到達タイミングTWLatが遅れ限界値TWLimと等しいか否かを判断する。最遅緯糸到達タイミングTWLat=265°、遅れ限界値TWLim=260°であるため、制御装置CはステップS6に進み、最遅緯糸到達タイミングTWLatが遅れ限界値TWLimより大きいか否かを判断する。最遅緯糸到達タイミングTWLat=265°、遅れ限界値TWLim=260°であるため、ステップS7に進み、フィードフォワード制御量Tmαが30°であるか否かを判断する。Tmα=0°であるため、制御装置CはステップS8に進み、設定画面42のコメント表示画面44に、Aのコメント表示である「TWの遅れがあります。FF制御量を15°増加させて下さい。」の表示を行う。その結果、設定画面42は図10(c)の状態になる。ステップS2からステップS8までで第1ステップが終了する。
作業者はコメント表示画面44で「TWの遅れがあります。FF制御量を15°増加させて下さい。」の表示を確認すると、設定画面42のフィードフォワード制御量設定部43cに設定された角度に15°を加算する操作を行い、ステップS9が実行される。
ステップS9が実行された後、制御装置Cは、ステップS2を実施して第2ステップを開始する。即ち、第2ステップの開始時は、フィードフォワード制御量Tmα=0°ではなくフィードフォワード制御量Tmα=15°に変更された点が第1ステップと異なる。
次に制御装置CはステップS2からステップS4までを第1ステップと同様に行う。ステップS4でのサンプリングの結果、最遅緯糸到達タイミングTWLatは265°から260°に変化した。そのため、表示画面41には図11(a)に示す設定画面42が表示される。そして、遅れ限界値TWLim及び最遅緯糸到達タイミングTWLatは共に260°となるため、ステップS5での判断結果はYESとなり、制御装置CはステップS10に進み、フィードフォワード制御量Tmα=30°か否かの判断を行う。この段階ではフィードフォワード制御量Tmα=15°のため、ステップS11に進み、設定画面42のコメント表示画面44に、Bのコメント表示である「FF制御量を15°増加させてTWmを5°遅らせて下さい。」の表示を行う。その結果、設定画面42は図11(b)の状態になる。ステップS2〜ステップS5、ステップS10、ステップS11までで第2ステップが終了する。
作業者はコメント表示画面44で「FF制御量を15°増加させてTWmを5°遅らせて下さい。」の表示を確認すると、設定画面42のフィードフォワード制御量設定部43cに設定された角度に15°を加算し、目標緯糸到達タイミング設定部43aに設定された角度に5°を加算する操作を行い、ステップS12が実行される。
ステップS12が実行された後、制御装置Cは、ステップS2を実施して第3ステップを開始する。即ち、第3ステップの開始時は、フィードフォワード制御量Tmα=15°ではなくフィードフォワード制御量Tmα=30°に変更された点が第2ステップと異なる。
次に制御装置CはステップS2からステップS4までを第2ステップと同様に行う。ステップS4でのサンプリングの結果、最遅緯糸到達タイミングTWLatは260°のままであった。そのため、表示画面41には図12(a)に示す設定画面42が表示される。そして、遅れ限界値TWLim及び最遅緯糸到達タイミングTWLatは共に260°であるため、ステップS5での判断結果はYESとなり、制御装置CはステップS10に進み、フィードフォワード制御量Tmα=30°か否かの判断を行う。この段階ではフィードフォワード制御量Tmα=30°のため、ステップS13に進み、設定画面42のコメント表示画面44に、Cのコメント表示である「TWmの探索終了(FF制御量が限界に達しました。)」の表示を行う。その結果、設定画面42は図12(b)の状態になる。ステップS2からステップS11までで第3ステップが終了する。そして、最適な目標緯糸到達タイミングTWmの探索が終了し、エアジェット織機は、第3ステップ終了時の目標緯糸到達タイミングTWmとフィードフォワード制御量Tmαとで製織が行われる。目標緯糸到達タイミングTWmの探索が終了した後、表示画面41に経過確認画面46を表示させると、図3に示す経過確認画面46が表示される。即ち、目標緯糸到達タイミングTWmの探索は3ステップで完了したため、経過確認画面46には、第1ステップ、第2ステップ及び第3ステップを実施した際の、目標緯糸到達タイミングTWm、遅れ限界値TWLim、フィードフォワード制御量Tmα、最遅緯糸到達タイミングTWLat、サンプリング数、コメント表示内容が表示される。
次に、目標緯糸到達タイミングTWm、遅れ限界値TWLim、フィードフォワード制御量Tmαの初期設定が同じであっても、ステップS2のサンプリングによる最遅緯糸到達タイミングTWLatの値が異なる場合の例について説明する。制御装置Cは図9のフローチャートにしたがって、最適な目標緯糸到達タイミングTWmの探索を行う。
第1ステップでは、ステップS4のサンプリングで得られた最遅緯糸到達タイミングTWLatの値は同じため、ステップS2〜ステップS9までは前述と同様に行われる。そして、作業者が、図10(c)の設定画面42のコメント表示画面44を確認して、設定画面42のフィードフォワード制御量設定部43cに設定された角度に15°を加算する操作を行い、ステップS9が実行された後、制御装置Cは、ステップS2を実施して第2ステップを開始する。
この例では、第2ステップのステップS4でのサンプリングの結果、最遅緯糸到達タイミングTWLatは265°から255°に変化する。そのため、表示画面41には図13(a)に示す設定画面42が表示される。そして、遅れ限界値TWLimが260°に対して最遅緯糸到達タイミングTWLatは255°となるため、ステップS5での判断結果はNOとなり、制御装置CはステップS6に進み、最遅緯糸到達タイミングTWLatが遅れ限界値TWLimより大きいか否かを判断する。最遅緯糸到達タイミングTWLat=255°、遅れ限界値TWLim=260°であるため、ステップS14に進み、設定画面42のコメント表示画面44に、Dのコメント表示である「このままのFF制御量でTWmを5°遅らせて下さい。」の表示を行う。その結果、設定画面42は図13(b)の状態になる。ステップS2〜ステップS6、ステップS14及びステップS15までで第2ステップが終了する。
作業者はコメント表示画面44で「このままのFF制御量でTWmを5°遅らせて下さい。」の表示を確認すると、設定画面42の目標緯糸到達タイミングTWmの角度に5°を加算する操作を行い、ステップS15が実行される。
ステップS15が実行された後、制御装置Cは、ステップS2を実施して第3ステップを開始する。即ち、第3ステップの開始時は、目標緯糸到達タイミングTWmが240°ではなく245°に変更された点が第2ステップと異なる。
次に制御装置CはステップS2からステップS4までを第1ステップと同様に行う。ステップS4でのサンプリングの結果、最遅緯糸到達タイミングTWLatは255°から260°に変化した。そのため、表示画面41には図13(c)に示す設定画面42が表示される。
次にステップS5に進み、制御装置Cは、最遅緯糸到達タイミングTWLatが遅れ限界値TWLimと等しいか否かを判断し、最遅緯糸到達タイミングTWLat=260°、遅れ限界値TWLim=260°であるため、制御装置CはステップS10に進み、フィードフォワード制御量Tmα=30°か否かの判断を行う。この段階ではフィードフォワード制御量Tmα=15°のため、ステップS11に進み、設定画面42のコメント表示画面44に、Bのコメント表示である「FF制御量を15°増加させてTWmを5°遅らせて下さい。」の表示を行う。その結果、設定画面42は図11(b)において、目標緯糸到達タイミング設定部43aに設定された角度が245°の状態になる。ステップS2からステップS11までで第3ステップが終了する。
作業者はコメント表示画面44で「FF制御量を15°増加させてTWmを5°遅らせて下さい。」の表示を確認すると、設定画面42のフィードフォワード制御量設定部43cに設定された角度に15°を加算し、目標緯糸到達タイミングTWmの角度に5°を加算する操作を行い、ステップS12が実行される。
ステップS12が実行された後、制御装置Cは、ステップS2を実施して第4ステップを開始する。即ち、第4ステップの開始時は、フィードフォワード制御量Tmα=15°ではなくフィードフォワード制御量Tmα=30°に変更され、目標緯糸到達タイミングTWmが245°ではなく250°に変更された点が第3ステップと異なる。
次に制御装置CはステップS2からステップS4までを第3ステップと同様に行う。ステップS4でのサンプリングの結果、最遅緯糸到達タイミングTWLatは260°であった。そのため、表示画面41には図14に示す設定画面42が表示される。
次にステップS5に進み、制御装置Cは、最遅緯糸到達タイミングTWLatが遅れ限界値TWLimと等しいか否かを判断し、最遅緯糸到達タイミングTWLat=260°、遅れ限界値TWLim=260°であるため、制御装置CはステップS10に進み、フィードフォワード制御量Tmα=30°か否かの判断を行う。この段階ではフィードフォワード制御量Tmα=30°のため、ステップS13に進み、設定画面42のコメント表示画面44に、Cのコメント表示である「TWmの探索終了(FF制御量が限界に達しました。)」の表示を行う。その結果、設定画面42は図12(b)の設定画面42において、目標緯糸到達タイミング設定部43aに設定された角度を250°に変更した状態になる。ステップS2〜ステップS5、ステップS10、ステップS13までで第4ステップが終了する。そして、目標緯糸到達タイミングTWmの探索が終了し、エアジェット織機は、第4ステップ終了時の目標緯糸到達タイミングTWmとフィードフォワード制御量Tmαとで製織が行われる。
目標緯糸到達タイミングTWmの探索が終了した後、表示画面41に経過確認画面46を表示させると、図15に示す経過確認画面46が表示される。即ち、目標緯糸到達タイミングTWmの探索は4ステップで完了したため、経過確認画面46には、第1ステップ、第2ステップ、第3ステップ及び第4ステップを実施した際の、目標緯糸到達タイミングTWm、遅れ限界値TWLim、フィードフォワード制御量Tmα、最遅緯糸到達タイミングTWLat、サンプリング数、コメント表示内容が表示される。
次によこミスを考慮して遅れ限界値TWLimを変更しながら目標緯糸到達タイミングTWmを設定する場合について説明する。前述のようにして設定された目標緯糸到達タイミングTWmで織機を運転し、予め設定された所定時間運転した場合に発生するよこミスの割合に基づいて目標緯糸到達タイミングTWmをより適切な状態に変更する。
制御装置Cは図16及び図17のフローチャートにしたがって、最適な目標緯糸到達タイミングTWmの探索を行う。
図16に示すように、ステップS1で、目標緯糸到達タイミングTWm、遅れ限界値TWLim、フィードフォワード制御量Tmαを設定する初期設定が行われる。目標緯糸到達タイミングTWm、遅れ限界値TWLim、フィードフォワード制御量Tmαの値は、作業者がファンクションパネル40の表示画面41に図4に示す設定画面50を表示させた状態で入力した値が使用される。作業者は、設定画面50のサンプリング量表示部51b及び基準よこミス表示部52の数値も入力する。この状態で作業者が設定画面50の目標緯糸到達タイミング調査スイッチ45aを押圧することにより緯入れが開始され、図16のフローチャートの「S1:TWm探索ルーチン」が実施される。
図17に示すように、「S1:TWm探索ルーチン」は、前述した図9のフローチャートと同じである。そのため、図19に示す第1ステップ(S1−1)、第2ステップ(S1−2)及び第3ステップ(S1−3)の結果は第1実施形態と同じとして、図16のフローチャートの「S1:TWm探索ルーチン」より後のステップS102以降について説明する。
「S1:TWm探索ルーチン」が終了した時点で、目標緯糸到達タイミングTWm、遅れ限界値TWLim及びフィードフォワード制御量Tmαの角度はそれぞれ245°、260°及び30°であり、その状態から最適な目標緯糸到達タイミングTWmの探索が行われる。ステップS102で緯糸到達タイミングTWの制御が行われ、ステップS103で緯糸到達タイミングTWが安定したか否かが判断される。ステップS103で緯糸到達タイミングTWが安定したと判断されると、ステップS104に進み、緯入れ2時間分の緯入れデータのサンプリングが行われ、各ピックの緯糸到達タイミングTWのデータがメモリ36に記憶される。即ち、ステップS103で緯糸到達タイミングTWが安定したと判断されると、エアジェット織機は、ステップS104に進み、その状態における目標緯糸到達タイミングTWm、遅れ限界値TWLim及びフィードフォワード制御量Tmαの値で予め設定された所定時間(この実施形態では2時間)製織を行ない、その間の各ピックの緯糸到達タイミングTWをサンプリングする。
そして、制御装置Cは、製織が2時間行われた後、サンプリング結果から最遅緯糸到達タイミングTWLatの角度、よこミス量(本/hr)を確認し、表示画面41に図18(a)に示す設定画面50を表示する。また、制御装置Cは、図16のフローチャートのステップS105に進み、サンプリングデータに基づき、最遅緯糸到達タイミングTWLatが遅れ限界値TWLim+5°より大きいか否かを判断する。最遅緯糸到達タイミングTWLat=260°、遅れ限界値TWLim=260°であるため、制御装置CはステップS106に進み、よこミス量(Wmiss)が基準よこミス(2本/hr)より大きいか否かを判断する。よこミス量は0.5本/hrであるため、ステップS107に進み、設定画面50のコメント表示画面44に、Fのコメント表示である「TWLimを5°遅らせて下さい。」の表示を行う。ステップS102からステップS107までで最適目標緯糸到達タイミング探索第1ステップ(BS1)が終了する。
作業者はコメント表示画面44で「TWLimを5°遅らせて下さい。」の表示を確認すると、設定画面50の遅れ限界値設定部43bの角度に5°を加算し、遅れ限界値TWLimを5°遅らせる操作を行い、ステップS108が実行される。
ステップS108が実行された後、制御装置Cは、図17に示す「S1:TWm探索ルーチン」を実施する。今回の「S1:TWm探索ルーチン」の開始時は、目標緯糸到達タイミングTWmが245°、遅れ限界値TWLimが265°で行われる点が前回と異なる。
緯入れが開始された後、ステップS2で緯糸到達タイミングTWの制御が行われ、ステップS3で緯糸到達タイミングTWが安定すると、ステップS4に進み、緯入れ1000ピック分のサンプリングが行われ、各ピックの緯糸到達タイミングTWのデータがメモリ36に記憶される。次にステップS5に進み、制御装置Cは、サンプリングデータに基づき、最遅緯糸到達タイミングTWLatが遅れ限界値TWLimと等しいか否かを判断する。最遅緯糸到達タイミングTWLat=260°、遅れ限界値TWLim=265°であるため、制御装置CはステップS6に進み、最遅緯糸到達タイミングTWLatが遅れ限界値TWLimより大きいか否かを判断する。最遅緯糸到達タイミングTWLat=260°、遅れ限界値TWLim=265°であるため、制御装置CはステップS14に進み、設定画面50のコメント表示画面44に、Dのコメント表示である「このままのFF制御量でTWmを5°遅らせて下さい。」の表示を行う。ステップS2〜ステップS6及びステップS14までで最適目標緯糸到達タイミング探索第2ステップ(BS2)のための「S1:TWm探索ルーチン」の第1ステップ(BS2−1)が終了する。
作業者はコメント表示画面44で「このままのFF制御量でTWmを5°遅らせて下さい。」の表示を確認すると、設定画面50の目標緯糸到達タイミング設定部43aに設定された目標緯糸到達タイミングTWmの角度に5°を加算し、目標緯糸到達タイミングTWmを5°遅らせる操作を行い、ステップS15が実行される。
ステップS15が実行された後、制御装置Cは、ステップS2を実施して最適目標緯糸到達タイミング探索第2ステップ(BS2)のための「S1:TWm探索ルーチン」の第2ステップ(BS2−2)を開始する。第2ステップ(BS2−2)の開始時は、目標緯糸到達タイミングが245°ではなく250°に変更された点が第1ステップ(BS2−1)と異なる。
次に制御装置CはステップS2からステップS4までを第1ステップ(BS2−1)と同様に行う。ステップS4でのサンプリングの結果、最遅緯糸到達タイミングTWLatは260°から265°に変化した。
次にステップS5に進み、制御装置Cは、最遅緯糸到達タイミングTWLatが遅れ限界値TWLimと等しいか否かを判断し、最遅緯糸到達タイミングTWLat=265°、遅れ限界値TWLim=265°であるため、制御装置CはステップS10に進み、フィードフォワード制御量Tmα=30°か否かの判断を行う。この段階ではフィードフォワード制御量Tmα=30°のため、ステップS17に進み、設定画面50のコメント表示画面44に、Cのコメント表示である「TWmの探索終了(FF制御量が限界に達しました。)」の表示を行う。その結果、設定画面50は図18(b)の状態になる。ステップS2〜ステップS5、ステップS10、ステップS17までで最適目標緯糸到達タイミング探索第2ステップ(BS2)のための「S1:TWm探索ルーチン」の第2ステップ(BS2−2)が終了し、最適目標緯糸到達タイミング探索第2ステップ(BS2)が終了する。
そして、エアジェット織機は、最適目標緯糸到達タイミング探索第2ステップ(BS2)終了時の目標緯糸到達タイミングTWm、遅れ限界値TWLim、フィードフォワード制御量Tmαで製織が行われる。製織が行われる間、制御装置Cによる緯入れデータのサンプリングが行われ、各ピックの緯糸到達タイミングTWのデータ及びよこミスの量(本数)がメモリ36に記憶される。
制御装置Cは、製織が2時間行われた後、図16のフローチャートのステップS105に進み、サンプリングデータに基づき、最遅緯糸到達タイミングTWLatが遅れ限界値TWLim+5°より大きいか否かを判断する。最遅緯糸到達タイミングTWLat=265°、遅れ限界値TWLim=265°であるため、制御装置CはステップS106に進み、よこミス量(Wmiss)が基準よこミス(2本/hr)より大きいか否かを判断する。よこミス量は0.5本/hrであるため、ステップS107に進み、設定画面50のコメント表示画面44に、Fのコメント表示である「TWLimを5°遅らせて下さい。」の表示を行う。
作業者はコメント表示画面44で「TWLimを5°遅らせて下さい。」の表示を確認すると、設定画面50の遅れ限界値設定部43bに設定された角度に5°を加算し、遅れ限界値TWLimを5°遅らせる操作を行い、ステップS108が実行される。
次に制御装置Cは、図17に示す「S1:TWm探索ルーチン」を実施する。今回の「S1:TWm探索ルーチン」の開始時は、緯糸到達タイミングTWが250°、遅れ限界値TWLimが270°で行われる点が前回と異なる。
制御装置CはステップS2からステップS4までを第1ステップと同様に行う。ステップS4でのサンプリングの結果、最遅緯糸到達タイミングTWLatは265°から270°に変化した。制御装置Cは、ステップS5において、サンプリングデータに基づき、最遅緯糸到達タイミングTWLatが遅れ限界値TWLimと等しいか否かを判断する。最遅緯糸到達タイミングTWLat=270°、遅れ限界値TWLim=270°であるため、制御装置CはステップS10に進み、フィードフォワード制御量Tmα=30°か否かの判断を行う。この段階ではフィードフォワード制御量Tmα=30°のため、ステップS17に進み、設定画面50のコメント表示画面44に、Cのコメント表示である「TWmの探索終了(FF制御量が限界に達しました。)」の表示を行う。その結果、設定画面50は図18(b)の遅れ限界値設定部43b及び最遅緯糸到達タイミング表示部43dの値が270°に変更された状態になる。
次に制御装置Cは図16のフローチャートのステップS102からステップS103までを同様に行い、ステップS103で緯糸到達タイミングTWが安定したと判断すると、ステップS104に進み、緯入れ2時間分の緯入れデータのサンプリングが行われるとともに、よこミスの回数がカウントされ、結果がメモリ36に記憶される。その結果、最遅緯糸到達タイミングTWLatは270°で、よこミスは3本/hrであった。
そして、制御装置Cは、図16のフローチャートのステップS105に進み、サンプリングデータに基づき、最遅緯糸到達タイミングTWLatが遅れ限界値TWLim+5°より大きいか否かを判断する。最遅緯糸到達タイミングTWLat=270°、遅れ限界値TWLim=270°であるため、制御装置CはステップS106に進み、よこミス量(Wmiss)が基準よこミス(2本/hr)より大きいか否かを判断する。よこミス量は3本/hrであるため、制御装置Cは、ステップS109に進み、遅れ限界値TWLimを5°遅らせると共に目標緯糸到達タイミングTWmを5°小さくする。次に制御装置Cは、ステップS110に進み、設定画面50のコメント表示画面44に、Gのコメント表示である「TWLimの探索が終了します。」の表示を行い、最適目標緯糸到達タイミング探索は終了する。
なお、図16に示すフローチャートのステップS105において、最遅緯糸到達タイミングTWLatが遅れ限界値TWLim+5°より大きい場合は、制御装置CはステップS112に進み、設定画面50のコメント表示画面44に、Eのコメント表示である「TWmを5°早めて下さい。」の表示を行う。作業者はコメント表示画面44で「TWmを5°早めて下さい。」の表示を確認すると、設定画面50の目標緯糸到達タイミング表示部48aに表示された角度から5°を減算し、目標緯糸到達タイミングを5°早める操作を行い、ステップS113が実行される。ステップS113が実行された後、制御装置Cは、図17に示す「S1:TWm探索ルーチン」を実施する。
よこミスを考慮した場合の最適目標探索が終了した後、探索工程の経緯を表示画面41に経過確認画面53を表示させると、図19に示す経過確認画面53が表示される。なお、最適目標探索が1回行われた時点では、2時間の稼動サンプリングが1回完了するまでの経緯を示す経過確認画面53が表示され、最適目標探索が2回行われた時点では、2時間の稼動サンプリングが2回完了するまでの経緯を示す経過確認画面53が表示される。
作業者は、よこミスの割合に応じて遅れ限界値TWLimを変更しない場合の目標緯糸到達タイミングTWmを設定する際には、制御装置Cに接続されたファンクションパネル40の表示画面41に設定画面42を表示させる。そして、設定画面42の目標緯糸到達タイミング設定部43a、遅れ限界値設定部43b及びフィードフォワード制御量設定部43cを使用して目標緯糸到達タイミングTWm、遅れ限界値TWLim、フィードフォワード制御量Tmαを設定した後、目標緯糸到達タイミング調査スイッチ45aをオンにする。その後、制御装置Cが図9のフローチャートにしたがって一連の探索工程を行う。探索工程の途中で設定画面42のコメント表示画面44に作業者への指示が表示されるので、作業者はコメント表示画面44に表示された作業を行うことにより、適切な目標緯糸到達タイミングTWmが設定される。また、作業者は経過確認画面46で途中経過を確認することができる。
また、作業者は、よこミスを考慮して遅れ限界値TWLimを変更する場合の最適目標緯糸到達タイミングTWmを設定する際には、ファンクションパネル40の表示画面41に設定画面50を表示させる。そして、設定画面50の目標緯糸到達タイミング設定部43a、遅れ限界値設定部43b及びフィードフォワード制御量設定部43cを使用して緯糸到達タイミングTWm、遅れ限界値TWLim、フィードフォワード制御量Tmαを設定する。作業者は、設定画面50のサンプリング量表示部51b及び基準よこミス表示部52にサンプリング量及び基準よこミスの数値を入力した後、設定画面50の目標緯糸到達タイミング調査スイッチ45aを押圧する。その後、制御装置Cが図16及び図17のフローチャートにしたがって一連の探索工程を行う。探索工程の途中で設定画面50のコメント表示画面44に作業者への指示が表示されるので、作業者はコメント表示画面44に表示された作業を行うことにより、適切な目標緯糸到達タイミングTWmが設定される。
そして、適切な目標緯糸到達タイミングTWmが設定された状態で予め設定された所定時間(例えば2時間)エアジェット織機が運転されると、その間のよこミス量や作業者への指示が設定画面50に表示される。また、経過確認画面53を表示させれば、作業者はそれまでの運転状況を確認することができる。
また、作業者は、エアジェット織機が所定時間(例えば2時間)運転された後の経過確認画面53を確認してよこミスの発生状況からエア消費量をより少なくするため目標緯糸到達タイミングTWmを変更するか否かの判断を適切に行うことができる。
この実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)エアジェット織機における緯入れ制御方法は、緯入れ用のメインノズル12と、緯入れ用のサブノズル14とを備え、メインノズル12及びサブノズル14からのエア噴射により緯糸Yが緯入れされるエアジェット織機の緯入れ制御方法である。そして、緯糸状態検出装置18により緯入れされる前の緯糸Yの状態を検出し、緯糸状態検出装置18により検出された緯糸状態から予測される緯糸到達タイミングTWが遅れ限界値TWLimより遅い場合にはメインノズル12及びタンデムノズル13からのエア噴射量を増やすフィードフォワード制御を行い、フィードフォワード制御により緯糸到達タイミングTWを遅れ限界値TWLimよりも早くできる範囲で目標緯糸到達タイミングTWmを遅らせる。
この構成によれば、よこミスを増大させることなく目標緯糸到達タイミングTWmを遅らせることができ、メインノズル12やサブノズル14の圧縮エア圧力を下げることができる。したがって、よこミスを増大させることなくエアジェット織機の圧縮エアの消費を少なくすることができる。
(2)目標緯糸到達タイミングTWmで緯入れを予め設定された時間行った後、よこミスの割合(量)を確認し、よこミスの割合が予め設定された割合より少なければ前記遅れ限界値を遅らせる。よこミスの割合が少ない場合に、遅れ限界値TWLimを遅らせることにより、さらに目標緯糸到達タイミングTWmを遅らせることも可能となり、エアジェット織機の圧縮エアの消費をより少なくすることができる。
(3)緯入れ制御装置としての制御装置Cは、緯入れ用のメインノズル12と、緯入れ用のサブノズル14とを備え、メインノズル12及びサブノズル14からのエア噴射により緯糸Yが緯入れされ、緯糸状態検出装置18により緯入れされる前の緯糸Yの状態を検出し、検出された緯糸の状態から予測される緯糸到達タイミングTWが遅れ限界値TWLimより遅い場合にはメインノズル12及びタンデムノズル13からのエア噴射量を増やすフィードフォワード制御を行う。そして、制御装置Cは、目標緯糸到達タイミングTWm、緯糸到達タイミングの遅れ限界値TWLim及びフィードフォワード制御量Tmαを設定する設定部としての目標緯糸到達タイミング設定部43a、遅れ限界値設定部43b、フィードフォワード制御量設定部43cを備える。また、制御装置Cは、設定部43a〜43cにより設定された設定条件で緯入れされた際の最も遅い最遅緯糸到達タイミングTWLatと、緯糸到達タイミングTWの遅れ限界値TWLimとの比較に基づいてフィードフォワード制御量Tmαを変更するフィードフォワード制御量変更制御部と、フィードフォワード制御により最遅緯糸到達タイミングTWLatを遅れ限界値TWLimよりも早くできる範囲で目標緯糸到達タイミングTWmを遅らせる目標緯糸到達タイミング変更設定部とを備える。
そのため、よこミスを増大させることなく目標緯糸到達タイミングTWmを遅らせることができ、メインノズル12やサブノズル14の圧縮エア圧力を下げることができる。したがって、よこミスを増大させることなくエアジェット織機の圧縮エアの消費を少なくすることができる。
(4)制御装置Cは、設定部の設定結果を表示する設定画面42、50を備える。この構成によれば、設定部により目標緯糸到達タイミングTWm、緯糸到達タイミングTWの遅れ限界値TWLim及びフィードフォワード制御量Tmαを設定する際に、設定された各設定値が正しい値に設定されたか否かを設定画面42,50で確認することができる。
(5)制御装置Cは、設定部で設定された条件及び変更後の条件で緯入れされた経過を表示する経過確認画面46,53を備えてもよい。この構成によれば、作業者は、経過確認画面46,53を確認することにより、エアジェット織機の圧縮エアの消費をより少なくすることができるか否かの判断を適切に行うことが可能になる。
(6)設定部で設定された設定値である目標緯糸到達タイミングTWm、遅れ限界値TWLim、フィードフォワード制御量Tmαや測定値である最遅緯糸到達タイミングTWLat及びよこミス量が表示される同じ画面に、作業者への作業指示が表示される。したがって、作業者は作業指示がどのような状況でなされているのかを確認し易い。
実施形態は前記に限定されるものではなく、例えば、次のように具体化してもよい。
○ よこミスを考慮してフィードフォワード制御の遅れ限界値TWLimを変更しない場合、あるいは、よこミスを考慮して遅れ限界値TWLimを変更する場合において、初期設定される目標緯糸到達タイミングTWm、遅れ限界値TWLim、フィードフォワード制御量Tmαの値は、前記実施形態で述べた値に限らず、製織される織物の種類や製織条件によって適宜変更されてもよい。
○ よこミスを考慮して遅れ限界値TWLimを変更する場合、2時間のサンプリングが行われる際の、目標緯糸到達タイミングTWm、遅れ限界値TWLim、フィードフォワード制御量Tmαが前述と異なる状態で行われる一例として、表1の条件が挙げられる。
Figure 0006447533
制御装置Cは、表1のステップ1の条件、即ち、目標緯糸到達タイミングTWm=240°、遅れ限界値TWLim=260°、フィードフォワード制御量Tmα=0°で図16及び図17のフローチャートを実行する。ステップS4で最遅緯糸到達タイミングTWLat=265°、よこミス量=0.5本/hrとなる場合を説明すると次のようになる。ステップS2〜ステップS4経てステップS5の判断でステップS6、ステップS16、ステップS8、ステップS9を経てフィードフォワード制御量Tmα=15°となり、ステップS2〜ステップS6、ステップS16、ステップS8、ステップS9を経てフィードフォワード制御量Tmα=30°となる。その状態で、ステップS2〜ステップS6、ステップS16、ステップS17を経て、目標緯糸到達タイミングTWm=240°、遅れ限界値TWLim=260°、フィードフォワード制御量Tmα=30°でステップS102、ステップS103、ステップS104へ進み、ステップS104のサンプリング結果で、最遅緯糸到達タイミングTWLat=265°、よこミス量=0.5本/hrとなる。そして、ステップS105からステップS112に進み、Eのコメントである「FF制御量15°でTWmを5°、TWLimを5°遅らせて下さい。」を表示する。このEのコメントは、前記実施形態の図17におけるEのコメント「TWmを5°早めて下さい。」とは異なる。そのため、ステップS113で目標緯糸到達タイミングTWmと遅れ限界値TWLimを共に5°遅らせる操作が行われる。
そして、ステップS113を経て、目標緯糸到達タイミングTWm=245°、フィードフォワード制御量Tmα=15°、遅れ限界値TWLim=265°で、制御装置Cにより表1のステップ2が実行される。ステップS2〜ステップS4を経て、ステップS5の判断でステップS10、ステップS11に進み、ステップS12を経て、目標緯糸到達タイミングTWm=250°、遅れ限界値TWLim=265°、フィードフォワード制御量Tmα=30°で、ステップS2へ進む。ステップS3〜ステップS5、ステップS10、ステップS17を経て、ステップS102〜ステップS104へ進み、ステップS104のサンプリング結果でよこミス量=0.5本/hrとなる。そして、ステップS105からステップS106、ステップS107へと進み、Fのコメントである「FF制御量そのままでTWmを5°、TWLimを5°遅らせて下さい。」を表示する。このFのコメントは、前記実施形態の図16におけるFのコメント「TWLimを5°遅らせて下さい。」とは異なる。
そして、ステップS108を経て、目標緯糸到達タイミングTWm=250°、フィードフォワード制御量Tmα=15°、遅れ限界値TWLim=270°で、制御装置Cにより表1のステップ3が実行される。ステップS2〜ステップS4へと進み、ステップS4のサンプリング結果で、最遅緯糸到達タイミングTWLat=270°となる。そして、ステップS5の判断でステップS10、ステップS17を経て、ステップS102〜104へ進み、ステップS104のサンプリング結果で、最遅緯糸到達タイミングTWLat=270°、よこミス量=3本/hrとなる。そして、ステップS105の判断でステップS106、ステップS109、ステップS110に進み、Gのコメントである「よこミスが増加しました。FF制御量を30°にしてTWLimを5°早めて下さい。」を表示する。このGのコメントは、前記実施形態の図16におけるGのコメント「TWLimの探索が終了します。」とは異なる。
そして、目標緯糸到達タイミングTWm=250°、フィードフォワード制御量Tmα=30°、遅れ限界値TWLim=265°で、制御装置Cにより表1のステップ4が実行される。ステップS2〜ステップS4へと進み、ステップS4のサンプリング結果で、最遅緯糸到達タイミングTWLat=265°となる。そして、ステップS5の判断でステップS10を経てステップS17に進み、Cのコメント表示である「TWmの探索終了(FF制御量が限界に達しました。)」の表示を行う。そして、エアジェット織機は、目標緯糸到達タイミングTWm=250°、フィードフォワード制御量Tmα=30°、遅れ限界値TWLim=265°で製織が行われる。製織が行われる間、制御装置Cによる緯入れデータのサンプリングが行われ、よこミス量=0.5本/hrとなった。
○ 目標緯糸到達タイミング設定部43a、遅れ限界値設定部43b、フィードフォワード制御量設定部43cで設定された目標緯糸到達タイミングTWm、遅れ限界値TWLim、フィードフォワード制御量Tmαの値がファンクションパネル40に表示されない構成であってもよい。例えば、設定部として、数値入力部で入力された目標緯糸到達タイミングTWm、遅れ限界値TWLim、フィードフォワード制御量Tmαの設定値がそれぞれメモリ36に記憶され、設定された数値の表示部を備えていない構成であってもよい。
○ サンプリング量の値は、1000ピックあるいは2時間に限らない。例えば、織物条件(織物の種類)あるいは製織条件によって変更してもよい。
○ 基準よこミスの値は、2本/hr(時間)に限らない。
○ 設定部は、設定すべき数値を作業者が直接入力する構成に限らない。例えば、各種の織物条件(織物の種類)及び製織条件に対応して目標緯糸到達タイミングTWm、遅れ限界値TWLim、フィードフォワード制御量Tmαの数値が制御装置Cのメモリ36に記憶されており、作業者が織物条件及び製織条件を設定することにより、適切な目標緯糸到達タイミングTWm、遅れ限界値TWLim、フィードフォワード制御量Tmαが設定されるようにしてもよい。
○ サンプリング量及び基準よこミスの設定値も、同様に各種の織物条件(織物の種類)及び製織条件に対応して制御装置Cのメモリ36に記憶されており、作業者が織物条件及び製織条件を設定することにより、適切な設定値が設定されるようにしてもよい。
○ 目標緯糸到達タイミングTWm、遅れ限界値TWLim、フィードフォワード制御量Tmα、サンプリング量及び基準よこミスの設定値は、予め標準の値が設定されており、必要に応じて作業者が変更する構成としてもよい。
○ 目標緯糸到達タイミングTWmの探索を行うフローチャートにおいて、最遅緯糸到達タイミングTWLatと遅れ限界値TWLimとの比較に基づいて、目標緯糸到達タイミングTWmあるいは遅れ限界値TWLimの値を変更する際の変更量は5°の増減に限らず、5°より大きな値でも5°より小さな値でもよい。
○ 目標緯糸到達タイミングTWmの探索を行うフローチャートにおいて、最遅緯糸到達タイミングTWLatと遅れ限界値TWLimとの比較に基づいて、フィードフォワード制御量Tmαの値を変更する際の変更量は15°の増加に限らず、15°より大きな値でも15°より小さな値でもよい。
○ 目標緯糸到達タイミングTWmの探索を行うフローチャートにおいて、目標緯糸到達タイミングTWm、フィードフォワード制御量Tmα、遅れ限界値TWLimの変更を行う場合、制御装置Cが作業者に変更の指示を画面表示で行い、作業者がその画面を確認して指示された変更作業を行うのではなく、制御装置Cが自動的に変更を行う構成であってもよい。
○ よこミスを考慮して目標緯糸到達タイミングTWmを設定する場合、「S1:TWm探索ルーチン」終了後、サンプリングを所定時間行った後に作業者に対する作業指示がなされている場合に、それを作業者に報知する報知灯を設けてもよい。この場合、作業者が必要な作業を速やかに行い易くなる。
○ 設定画面42,50はなくてもよい。しかし、設定画面を備える方が、設定された各設定値が正しい値に設定されたか否かを、作業者が設定画面42,50で確認することができる。
○ 経過確認画面46,53はなくてもよい。しかし、経過確認画面46,53を備える方が、作業者は、経過確認画面46,53を確認することにより、エアジェット織機の圧縮エアの消費をより少なくすることができるか否かの判断を適切に行うことが可能になる。
○ 制御装置Cは、よこミスを考慮して目標緯糸到達タイミングTWmを設定する機能を備えずに、よこミスを考慮せずに目標緯糸到達タイミングTWmを設定する機能のみを備えた構成であってもよい。
○ タンデムノズル13はなくてもよい。
C…緯入れ制御装置としての制御装置、Y…緯糸、12…メインノズル、14…サブノズル、18…緯糸状態検出装置、35…フィードフォワード制御量変更制御部及び目標緯糸到達タイミング変更制御部としてのCPU、42,50…設定画面、43a…設定部としての目標緯糸到達タイミング設定部、43b…設定部としての遅れ限界値設定部、43c…設定部としてのフィードフォワード制御量設定部、46,53…経過確認画面。

Claims (5)

  1. 緯入れ用のメインノズルと、緯入れ用のサブノズルとを備え、前記メインノズル及び前記サブノズルからのエア噴射により緯糸が緯入れされるエアジェット織機における緯入れ制御方法であって、
    緯糸状態検出装置により緯入れされる前の緯糸の状態を検出し、前記緯糸状態検出装置により検出された緯糸状態から予測される緯糸到達タイミングが遅れ限界値より遅い場合には前記メインノズルからのエア噴射量を増やすフィードフォワード制御を行い、前記フィードフォワード制御により緯糸到達タイミングを遅れ限界値よりも早くできる範囲で目標緯糸到達タイミングを遅らせ
    前記目標緯糸到達タイミングで複数回の緯入れを行った期間内の最も遅い最遅緯糸到達タイミングを、前記遅れ限界値よりも早くすることを特徴とするエアジェット織機における緯入れ制御方法。
  2. 緯入れ用のメインノズルと、緯入れ用のサブノズルとを備え、前記メインノズル及び前記サブノズルからのエア噴射により緯糸が緯入れされるエアジェット織機における緯入れ制御方法であって、
    緯糸状態検出装置により緯入れされる前の緯糸の状態を検出し、前記緯糸状態検出装置により検出された緯糸状態から予測される緯糸到達タイミングが遅れ限界値より遅い場合には前記メインノズルからのエア噴射量を増やすフィードフォワード制御を行い、前記フィードフォワード制御により緯糸到達タイミングを遅れ限界値よりも早くできる範囲で目標緯糸到達タイミングを遅らせ
    前記目標緯糸到達タイミングで緯入れを予め設定された時間行った後、よこミスの割合を確認し、よこミスの割合が予め設定された割合より少なければ前記遅れ限界値を遅らせることを特徴とするエアジェット織機における緯入れ制御方法。
  3. 緯入れ用のメインノズルと、緯入れ用のサブノズルとを備え、前記メインノズル及び前記サブノズルからのエア噴射により緯糸が緯入れされ、緯糸状態検出装置により緯入れされる前の緯糸の状態を検出し、検出された緯糸の状態から予測される緯糸到達タイミングが遅れ限界値より遅い場合には前記メインノズルからのエア噴射量を増やすフィードフォワード制御を行うエアジェット織機の緯入れ制御装置であって、
    目標緯糸到達タイミング、緯糸到達タイミングの遅れ限界値及びフィードフォワード制御量を設定する設定部と、
    前記設定部により設定された設定条件で緯入れされた際の最も遅い最遅緯糸到達タイミングと、前記遅れ限界値との比較に基づいて前記フィードフォワード制御量を変更するフィードフォワード制御量変更制御部と、
    前記フィードフォワード制御により前記最遅緯糸到達タイミングを前記遅れ限界値よりも早くできる範囲で目標緯糸到達タイミングを遅らせる目標緯糸到達タイミング変更制御部と
    を備えることを特徴とするエアジェット織機における緯入れ制御装置。
  4. 前記設定部の設定結果を表示する設定画面を備える請求項3に記載のエアジェット織機における緯入れ制御装置。
  5. 前記設定部で設定された条件及び変更後の条件で緯入れされた経過を表示する経過確認画面を備える請求項3又は請求項4に記載のエアジェット織機における緯入れ制御装置。
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