JP6443440B2 - 積層フィルムおよびその製造方法 - Google Patents
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Description
前記基材の一方の面に配置された、界面活性剤を含有する界面活性剤含有層と、
前記基材の他方の面に配置された、ハードコート層と、
を有し、
前記ハードコート層が、(メタ)アクリル変性シリコーン化合物を0.001〜3質量%の量で含有することを特徴とする、積層フィルム;
2.前記界面活性剤が、長鎖アルキル基含有界面活性剤、シリコン系界面活性剤およびフッ素系界面活性剤からなる群から選択される1種または2種以上である、上記1に記載の積層フィルム;
3.前記界面活性剤含有層が、水溶性高分子を含有する、上記1または2に記載の積層フィルム;
4.前記ハードコート層が、有機溶剤を含有する塗布液を塗布し、乾燥させることにより形成されたものである、上記1〜3のいずれか1項に記載の積層フィルム;
5.前記ハードコート層が、無機ナノ粒子を含有する、上記1〜4のいずれか1項に記載の積層フィルム;
6.前記無機ナノ粒子が、ATO、ITO、セシウムドープト酸化タングステン、ガリウム酸化亜鉛、アルミニウム酸化亜鉛およびアンチモン酸亜鉛からなる群から選択される1種または2種以上である、上記5に記載の積層フィルム;
7.前記ハードコート層における前記無機ナノ粒子の含有量が10〜80質量%である、上記5または6に記載の積層フィルム;
8.前記ハードコート層が樹脂成分を含有し、前記樹脂成分100質量%に占める水酸基含有ウレタンアクリレートの割合が50質量%以上である、上記1〜7のいずれか1項に記載の積層フィルム;
9.前記界面活性剤含有層が、低屈折率層と高屈折率層とが交互に積層されてなる誘電体多層膜である、上記1〜8のいずれか1項に記載の積層フィルム;
10.基材の一方の面に、界面活性剤を含有する界面活性剤含有層を形成して第1の積層体を得る工程と、
前記第1の積層体をロール状に巻き取る工程と、
ロール状に巻き取られた前記第1の積層体を巻き出して、前記第1の積層体における前記基材の前記界面活性剤含有層とは反対側の面に、固形分100質量%に対して(メタ)アクリル変性シリコーン化合物を0.001〜3質量%の量で含有する塗布液を塗布し、乾燥させてハードコート層を形成して積層フィルムを得る工程と、
を含む、積層フィルムの製造方法。
基材は、塗布乾燥工程でその表面に膜を形成しうる機能を有する。
界面活性剤含有層は、界面活性剤を含有する層であれば特に制限されず、従来公知の種々の機能性層が適用されうる。界面活性剤含有層としての機能性層は、水溶性樹脂を含有する塗布液(通常は水等の水系溶媒を含む)を塗布した塗膜、有機溶剤溶解性樹脂を含有する塗布液(通常は有機溶剤を含む)を塗布した塗膜、無溶剤型の樹脂組成物の塗膜のいずれでもよい。
誘電体多層膜は、低屈折率層と高屈折率層とが交互に積層されてなる構成を有する。誘電体多層膜がこのように異なる屈折率を有する屈折率層を含む構成であることにより、所定の波長を有する光(例えば、赤外光)が入射した場合に、少なくともこの光の一部を反射して遮蔽効果(ひいては赤外光の場合には遮熱効果)を発揮することができる。
湿式成膜法では、塗布液を順次塗布・乾燥する方法、塗布液を重層塗布・乾燥する方法等によって屈折率層が形成されうる。本形態に係る赤外遮蔽フィルムの屈折率層は、この湿式製膜法によって形成されることが好ましく、塗布液を重層塗布・乾燥する方法によって形成されることがより好ましい。
高屈折率層は、好ましくは水溶性樹脂を含む。その他必要に応じて、金属酸化物粒子、硬化剤、界面活性剤、その他の添加剤を含んでいてもよい(本形態では、高屈折率層または後述する低屈折率層のいずれか(好ましくは基材とは反対側に露出する方の層)に界面活性剤が必須に含まれる)。なお、高屈折率層に含まれる水溶性樹脂および金属酸化物粒子を、便宜上、以下では「第1の水溶性樹脂」および「第1の金属酸化物粒子」とそれぞれ称する。
第1の水溶性樹脂としては、特に制限されないが、ポリビニルアルコール系樹脂、ゼラチン、セルロース類、増粘多糖類、および反応性官能基を有するポリマーが用いられうる。これらのうち、ポリビニルアルコール系樹脂を用いることが好ましい。
前記ポリビニルアルコール系樹脂としては、ポリ酢酸ビニルを加水分解して得られる通常のポリビニルアルコール(未変性ポリビニルアルコール)、カチオン変性ポリビニルアルコール、アニオン変性ポリビニルアルコール、ノニオン変性ポリビニルアルコール、ビニルアルコール系ポリマー等の変性ポリビニルアルコールが挙げられる。なお、変性ポリビニルアルコールにより、膜の密着性、耐水性、柔軟性が改良される場合がある。
ゼラチンとしては、従来、ハロゲン化銀写真感光材料分野で広く用いられてきた各種ゼラチンを適用することができる。例えば、酸処理ゼラチン、アルカリ処理ゼラチン、ゼラチンの製造過程で酵素処理をする酵素処理ゼラチン、分子中に官能基としてのアミノ基、イミノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基を有し、それと反応し得る基を持った試薬で処理し改質したゼラチン誘導体等が挙げられる。
セルロース類としては、水溶性のセルロース誘導体を好ましく用いることができる。例えば、カルボキシメチルセルロース(セルロースカルボキシメチルエーテル)、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の水溶性セルロース誘導体;カルボキシメチルセルロース(セルロースカルボキシメチルエーテル)、カルボキシエチルセルロース等のカルボン酸基含有セルロース類;ニトロセルロース、セルロースアセテートプロピオネート、酢酸セルロース、セルロース硫酸エステル等のセルロース誘導体が挙げられる。
増粘多糖類は、糖類の重合体であり、分子内に水素結合基を多数有するものである。当該増粘多糖類は、温度による分子間の水素結合力の違いにより、低温時の粘度と高温時の粘度差が大きいという特性を有する。また、増粘多糖類に金属酸化物微粒子を添加すると、低温時にその金属酸化物微粒子との水素結合によると思われる粘度上昇を起こす。その粘度上昇幅は、15℃における粘度が、通常、1.0mPa・s以上であり、好ましくは5.0mPa・s以上であり、よりに好ましくは10.0mPa・s以上である。
反応性官能基を有するポリマーとしては、例えば、ポリビニルピロリドン類、ポリアクリル酸、アクリル酸−アクリロニトリル共重合体、アクリル酸カリウム−アクリロニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体などのアクリル系樹脂;スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体などのスチレンアクリル酸樹脂;スチレン−スチレンスルホン酸ナトリウム共重合体、スチレン−2−ヒドロキシエチルアクリレート共重合体、スチレン−2−ヒドロキシエチルアクリレート−スチレンスルホン酸カリウム共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体などの酢酸ビニル系共重合体;およびこれらの塩が挙げられる。これらのうち、ポリビニルピロリドン類およびこれを含有する共重合体を用いることが好ましい。
第1の金属酸化物粒子としては、特に制限されないが、屈折率が2.0〜3.0である金属酸化物粒子であることが好ましい。具体的には、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、アルミナ、コロイダルアルミナ、チタン酸鉛、鉛丹、黄鉛、亜鉛黄、酸化クロム、酸化第二鉄、鉄黒、酸化銅、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化イットリウム、酸化ニオブ、酸化ユーロピウム、酸化ランタン、ジルコン、酸化スズなどが挙げられる。これらのうち、第1の金属酸化物粒子は、透明で屈折率の高い高屈折率層を形成する観点から酸化チタン、酸化ジルコニウムであることが好ましく、耐候性向上の観点からルチル型(正方晶形)酸化チタンであることがより好ましい。
硬化剤は、高屈折率層に含有される第1の水溶性樹脂(好ましくは、ポリビニルアルコール系樹脂)と反応して、水素結合のネットワークを形成する機能を有する。
界面活性剤としては、特に制限されないが、両性イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、フッ素系界面活性剤およびシリコン系界面活性剤が挙げられる。これらのうち、アクリル系界面活性剤、シリコン系界面活性剤、またはフッ素系界面活性剤が用いられる。界面活性剤としては、長鎖アルキル基を含有する界面活性剤が好ましく、炭素数6〜20のアルキル基を有する界面活性剤がより好ましい。
低屈折率層もまた、好ましくは水溶性樹脂を含む。その他必要に応じて、金属酸化物粒子、硬化剤、界面活性剤、その他の添加剤を含んでいてもよい(上述したように、高屈折率層または後述する低屈折率層のいずれか(好ましくは基材とは反対側に露出する方の層)に界面活性剤が必須に含まれる)なお、低屈折率層に含まれる水溶性樹脂および金属酸化物粒子を、便宜上、以下では「第2の水溶性樹脂」および「第2の金属酸化物粒子」とそれぞれ称する。
第2の水溶性樹脂としては、第1の水溶性樹脂と同様のものが用いられうる。
第2の金属酸化物粒子としては、特に制限されないが、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ等のシリカ(二酸化ケイ素)を用いることが好ましく、酸性のコロイダルシリカゾルを用いることがより好ましい。また、屈折率をより低減させる観点から、第2の金属酸化物粒子として、粒子の内部に空孔を有する中空微粒子を用いることができ、特にシリカ(二酸化ケイ素)の中空微粒子を用いることが好ましい。
硬化剤、界面活性剤、その他の添加剤としては、高屈折率層と同様のものが用いられうることからここでは説明を省略する。
本発明において、「ハードコート層」とは、JIS K 5600−5−4に準じた鉛筆
硬度がH以上の層であり、好ましくは2H以上の層である。ハードコート層の硬さは、折り曲げ等の外部応力がかかった際に層の破壊や剥がれなどが発生しない範囲で硬い方が耐傷性の点で好ましい。
ポリシロキサン系ハードコートは、一般式RmSi(OR’)nで示されるものが出発原料である。RおよびR’は、炭素数1〜10のアルキル基を表し、mおよびnは、m+n=4の関係を満たす整数である。具体的には、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−iso−プロポキシシラン、テトラ−n−ポロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトラ−sec−ブトキシシラン、テトラ−tert−ブトキシシラン、テロラペンタエトキシシラン、テトラペンタ−iso−プロポキシシラン、テトラペンタ−n−プロポキシシラン、テトラペンタ−n−ブトキシシラン、テトラペンタ−sec−ブトキシシラン、テトラペンタ−tert−ブトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルメトキシシラン、ジメチルプロポキシシラン、ジメチルブトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン等が挙げられる。また、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、N−β−(N−アミノベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルメトキシシラン・塩酸塩、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、アミノシラン、メチルメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、オクタデシルジメチル[3−(トリメトキシシリル)プロピル]アンモニウムクロライドを用いることもできる。これらのメトキシ基、エトキシ基などの加水分解性基が水酸基に置換した状態のものが、一般的にポリオルガノシロキサン系ハードコートと称されている。これを基板上に塗布し、加熱硬化させることで、脱水縮合反応が促進し、硬化・架橋することで、ハードコート層が製膜される。これらのポリオルガノシロキサン系ハードコート中でも、加水分解によって脱離しない有機基がメチル基のものが最も耐候性が高い。また、メチル基であれば、ハードコート層の製膜後の表面にメチル基が均一かつ密に分布するため、転落角も低い。そのため、本用途では、メチルポリシロキサンを用いることが好ましい。
(California Hardcoating Company)などを利用することができる。
ハードコート層の形成材料として、活性エネルギー線硬化樹脂のような樹脂成分を使用することも好ましい。活性エネルギー線樹脂とは、紫外線や電子線のような活性線照射により架橋反応等を経て硬化する樹脂をいう。活性エネルギー線硬化樹脂としては、エチレン性不飽和二重結合を有するモノマーを含む成分が好ましく用いられ、紫外線や電子線のような活性線を照射することによって硬化させて活性エネルギー線硬化樹脂層が形成される。活性エネルギー線硬化樹脂としては紫外線硬化性樹脂や電子線硬化性樹脂等が代表的なものとして挙げられるが、紫外線照射によって硬化する樹脂が好ましい。
(光重合開始剤)
ハードコート層の形成材料として、活性エネルギー線硬化樹脂のような樹脂成分を使用する場合、ハードコート層には従来公知の光重合開始剤を含有させることができる。光重合開始剤を含有させることによって、活性エネルギー線(紫外線)照射によるハードコート層の重合硬化反応を短時間に行うことができる。
本発明の特徴の1つは、ハードコート層が(メタ)アクリル変性シリコーン化合物を含むことにある。ここで「(メタ)アクリル変性シリコーン化合物」とは、シリコーン骨格の側鎖や末端などの任意(好ましくは末端(片末端または両末端)、より好ましくは両末端)の位置に(メタ)アクリル基が導入されてなる化合物であり、この化合物自体としては従来公知のものが適宜用いられうる。(メタ)アクリル変性シリコーン化合物の具体例としては、TEGO Rad2010/Rad2011(EVONIC社製)、SQ100/SQ200(トクシキ社製)、CN990/CN9800(サートマー社製)、EBECRYL350(ダイセル・オルネックス社製)、X−22−2445/X−22−1602(両末端アクリレートシリコン)、X−22−164/X−22−164AS/X−22−164A/X−22−164B/X−22−164C/X−22−164E(両末端メタクリレートシリコン)、X−22−174ASX/X−22−174BX/KF−2012/X−22−2426/X−22−2475(片末端メタクリレートシリコン)(以上、信越化学工業社製)、BYK UV−3500/BYK UV−3570(ビッ
クケミー・ジャパン社製)などが挙げられる。また、(メタ)アクリルオキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン、[(メタ)アクリルオキシプロピル]メチルシロキサン、[(メタ)アクリルオキシプロピル]メチルシロキサンとジメチルシロキサンの共重合体等も用いられうる。なお、これらの化合物の(メタ)アクリル基の末端にメチル基が導入されているものも使用できる。1分子中の官能基数は2つ以上が好ましいが官能基数が1つのものでもかまわない。官能基当量は100〜1000が好ましい範囲であり、この範囲であれば、得られたハードコート層のタック性および硬化物の耐熱性が良好になる。
ハードコート層は、無機ナノ粒子を含むことが好ましい。ハードコート層が無機ナノ粒子を含むことにより、ハードコート層の基材に対する密着性が向上し、積層フィルムの耐擦傷性を向上させることができる。なお、本発明において「無機ナノ粒子」とは、動的散乱法により測定した平均粒子径が200nm以下である無機化合物(好ましくは無機酸化物)からなる粒子を意味する。
具体的な商品名としては、酸化亜鉛系として、セルナックスシリーズ(日産化学工業社製)、パゼットシリーズ(ハクスイテック社製)、酸化錫系として、ATO分散液、ITO分散液(三菱マテリアル電子化成社製)、KHシリーズ(住友金属鉱山社製)等が挙げられる。また、有機系として、イモニウム系、フタロシアニン系、アミニウム系化合物を利用することができる。これらの具体的な商品名として、NIR−IM1、NIR−AM1(ナガセケムテックス社製)、Lumogenシリーズ(BASF社製)等が挙げられる。なお、その他の無機ナノ粒子として、Cd/Se、GaN、Y2O3、Au、Ag、Cuなどからなるものも用いられうる。中でも、ハードコート層に含まれる無機ナノ粒子は、ATO、ITO、セシウムドープト酸化タングステン、ガリウム酸化亜鉛、アルミニウム酸化亜鉛およびアンチモン酸亜鉛からなる群から選択される1種または2種以上であることが好ましい。
(中間層)
本発明に係る積層フィルムは、上述した層以外の層(その他の層)を有していてもよい。例えば、その他の層として、中間層を設けることができる。ここで「中間層」とは、基材と界面活性剤含有層との間の層や、基材とハードコート層との間の層を意味する。基材とハードコート層との間に中間層が介在する場合であっても、種々の要因によってハードコート層が形成される中間層の表面に界面活性剤が付着することによる上述したような問題の発生を本発明によって防止することが可能となる。中間層の構成材料としては、ポリエステル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂などが挙げられ、添加剤の相溶性、Tgが低い物質が好ましいが、それを満たしていればいずれを用いてもよい。
また、本発明に係る積層フィルムは、粘着層を有していてもよい。この粘着層は通常、機能性層としての界面活性剤含有層の基材とは反対側の面に設けられ、さらに公知の剥離紙がさらに設けられていてもよい。粘着層の構成としては、特に制限されず、例えば、ドライラミネート剤、ウエットラミネート剤、粘着剤、ヒートシール剤、ホットメルト剤等のいずれもが用いられる。粘着剤としては、例えば、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ニトリルゴム等が用いられる。
積層フィルムの製造方法について特に制限はなく、従来公知の知見が適宜参照されうる。ここで、界面活性剤含有層(機能性層)としての誘電体多層膜自体の形成方法や、ハードコート層自体の形成方法についてはすでに上述したため、ここでは詳細な説明を省略する。
(実施例1)
−界面活性剤含有層形成用塗布液(溶剤系)の調製−
以下の組成を有する塗布液1−Aを調製した:
アクリット8UA−239(ウレタン変性アクリルポリマー;大成ファインケミカル社製)9.5質量部
メガファックF−477(フッ素系界面活性剤;DIC社製)0.5質量部
メチルエチルケトン 990質量部。
以下の組成を有する塗布液2−Aを調製した:
アロニックスM−305(東亞合成社製)600質量部
アロニックスM−220(東亞合成社製)600質量部
ビームセット577(荒川化学工業社製)1229質量部
UF−8001G(共栄社化学社製)150質量部
紫光UV−7600B(日本合成化学社製)300質量部
EBECRYL350(両末端アクリル変性シリコーン化合物、ダイセル・オルネクス社製)0.03質量部
イルガキュア184(BASFジャパン社製)60質量部
イルガキュア819(BASFジャパン社製)60質量部
メガファックF−552(DIC社製)0.9質量部。
ポリエステル樹脂からなる膜厚125μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(両面易接着層付き)の一方の易接着層の表面に、上記で調製した塗布液1−Aをブレードコーティング法によって塗布し、100℃で2分間乾燥させて乾燥付量0.2g/m2の層を得た。その後、得られた積層体を、塗布乾燥した層が内側になるようにしていったんロール状に巻き取った。
−ハードコート層形成用塗布液(無溶剤系)の調製−
EBECRYL350の使用量を0.3質量部に変更したこと以外は、上記塗布液2−Aと同様にして、塗布液2−Bを調製した。
塗布液2−Aに代えて塗布液2−Bを用いたこと以外は、上記実施例1と同様にして、積層フィルム2を作製した。
−ハードコート層形成用塗布液(無溶剤系)の調製−
ビームセット577の使用量を1226質量部に変更し、EBECRYL350の使用量を3質量部に変更したこと以外は、上記塗布液2−Aと同様にして、塗布液2−Cを調製した。
塗布液2−Aに代えて塗布液2−Cを用いたこと以外は、上記実施例1と同様にして、積層フィルム3を作製した。
−ハードコート層形成用塗布液(無溶剤系)の調製−
ビームセット577の使用量を1200質量部に変更し、EBECRYL350の使用量を30質量部に変更したこと以外は、上記塗布液2−Aと同様にして、塗布液2−Dを調製した。
塗布液2−Aに代えて塗布液2−Dを用いたこと以外は、上記実施例1と同様にして、積層フィルム4を作製した。
−ハードコート層形成用塗布液(無溶剤系)の調製−
ビームセット577の使用量を1140質量部に変更し、EBECRYL350の使用量を90質量部に変更したこと以外は、上記塗布液2−Aと同様にして、塗布液2−Eを調製した。
塗布液2−Aに代えて塗布液2−Eを用いたこと以外は、上記実施例1と同様にして、積層フィルム5を作製した。
−界面活性剤含有層形成用塗布液(水系)の調製−
以下の組成を有する塗布液1−Bを調製した:
エスレックKW−1(積水化学工業社製)5質量部
水 94.8質量部
メガファックF−114(フッ素系界面活性剤、DIC社製)0.2質量部。
塗布液1−Aに代えて塗布液1−Bを用いたこと以外は、上記実施例3と同様にして、積層フィルム6を作製した。
−ハードコート層形成用塗布液(溶剤系)の調製−
以下の組成を有する塗布液2−Fを調製した:
アロニックスM−305(東亞合成社製)72質量部
ビームセット577(荒川化学工業社製)345質量部
UF−8001G(共栄社化学社製)85質量部
紫光UV−7600B(日本合成化学社製)360質量部
EBECRYL350(両末端アクリル変性シリコーン化合物、ダイセル・オルネクス社製)0.9質量部
イルガキュア184(BASFジャパン社製)18質量部
イルガキュア819(BASFジャパン社製)18質量部
メガファックF−552(DIC社製)0.27質量部
メチルイソブチルケトン 2100質量部。
塗布液2−Cに代えて塗布液2−Fを用いたこと以外は、上記実施例6と同様にして、積層フィルム7を作製した。
−界面活性剤含有層形成用塗布液(水系)の調製−
以下の組成を有する塗布液1−Cを調製した:
エスレックKW−1(積水化学工業社製)5質量部
水 94.8質量部
BYK−349(シリコン系界面活性剤、ビックケミー・ジャパン社製)0.2質量部。
塗布液1−Bに代えて塗布液1−Cを用いたこと以外は、上記実施例7と同様にして、積層フィルム8を作製した。
−界面活性剤含有層形成用塗布液(水系)の調製−
以下の組成を有する塗布液1−Dを調製した:
エスレックKW−1(積水化学工業社製)5質量部
水 94.8質量部
ソフタゾリンLSB−R(5質量%、ラウラミドプロピルヒドロキシスルタイン(長鎖アルキル基含有両性界面活性剤)、川研ファインケミカル社製)0.5質量部。
塗布液1−Bに代えて塗布液1−Dを用いたこと以外は、上記実施例7と同様にして、積層フィルム9を作製した。
−ハードコート層形成用塗布液(溶剤系)の調製−
以下の組成を有する塗布液2−Gを調製した:
アロニックスM−305(東亞合成社製)72質量部
ビームセット577(荒川化学工業社製)324質量部
UF−8001G(共栄社化学社製)63質量部
紫光UV−7600B(日本合成化学社製)360質量部
EBECRYL350(両末端アクリル変性シリコーン化合物、ダイセル・オルネクス社製)0.9質量部
イルガキュア184(BASFジャパン社製)17質量部
イルガキュア819(BASFジャパン社製)17質量部
メガファックF−552(DIC社製)0.27質量部
MEK−ST(コロイダルシリカ−メチルエチルケトン分散液、平均粒子径20nm、日産化学工業社製)150質量部(SiO2換算で5質量%(対固形分))
メチルイソブチルケトン 1995質量部。
塗布液2−Fに代えて塗布液2−Gを用いたこと以外は、上記実施例9と同様にして、積層フィルム10を作製した。
−ハードコート層形成用塗布液(溶剤系)の調製−
以下の組成を有する塗布液2−Hを調製した:
アロニックスM−305(東亞合成社製)72質量部
ビームセット577(荒川化学工業社製)308質量部
UF−8001G(共栄社化学社製)36質量部
紫光UV−7600B(日本合成化学社製)360質量部
EBECRYL350(両末端アクリル変性シリコーン化合物、ダイセル・オルネクス社製)0.9質量部
イルガキュア184(BASFジャパン社製)16質量部
イルガキュア819(BASFジャパン社製)16質量部
メガファックF−552(DIC社製)0.27質量部
MEK−ST(コロイダルシリカ−メチルエチルケトン分散液、平均粒子径20nm、日産化学工業社製)300質量部(SiO2換算で10質量%(対固形分))
メチルイソブチルケトン 1890質量部。
塗布液2−Fに代えて塗布液2−Hを用いたこと以外は、上記実施例9と同様にして、積層フィルム11を作製した。
−ハードコート層形成用塗布液(溶剤系)の調製−
以下の組成を有する塗布液2−Iを調製した:
アロニックスM−305(東亞合成社製)72質量部
ビームセット577(荒川化学工業社製)179質量部
紫光UV−7600B(日本合成化学社製)180質量部
EBECRYL350(両末端アクリル変性シリコーン化合物、ダイセル・オルネクス社製)0.9質量部
イルガキュア184(BASFジャパン社製)9質量部
イルガキュア819(BASFジャパン社製)9質量部
メガファックF−552(DIC社製)0.27質量部
MEK−ST(コロイダルシリカ−メチルエチルケトン分散液、平均粒子径20nm、日産化学工業社製)1500質量部(SiO2換算で50質量%(対固形分)
メチルイソブチルケトン 1050質量部。
塗布液2−Fに代えて塗布液2−Iを用いたこと以外は、上記実施例9と同様にして、積層フィルム12を作製した。
−ハードコート層形成用塗布液(溶剤系)の調製−
以下の組成を有する塗布液2−Jを調製した:
アロニックスM−305(東亞合成社製)72質量部
ビームセット577(荒川化学工業社製)72質量部
紫光UV−7600B(日本合成化学社製)72質量部
EBECRYL350(両末端アクリル変性シリコーン化合物、ダイセル・オルネクス社製)0.9質量部
イルガキュア184(BASFジャパン社製)4質量部
イルガキュア819(BASFジャパン社製)4質量部
メガファックF−552(DIC社製)0.27質量部
MEK−ST(コロイダルシリカ−メチルエチルケトン分散液、平均粒子径20nm、日産化学工業社製)2400質量部(SiO2換算で80質量%(対固形分)
メチルイソブチルケトン 420質量部。
塗布液2−Fに代えて塗布液2−Jを用いたこと以外は、上記実施例9と同様にして、積層フィルム13を作製した。
−ハードコート層形成用塗布液(溶剤系)の調製−
以下の組成を有する塗布液2−Kを調製した:
アロニックスM−305(東亞合成社製)54質量部
ビームセット577(荒川化学工業社製)308質量部
UF−8001G(共栄社化学社製)90質量部
紫光UV−7600B(日本合成化学社製)324質量部
EBECRYL350(両末端アクリル変性シリコーン化合物、ダイセル・オルネクス社製)0.9質量部
イルガキュア184(BASFジャパン社製)16質量部
イルガキュア819(BASFジャパン社製)16質量部
メガファックF−552(DIC社製)0.27質量部
YMF−02A(セリウム含有酸化タングステン微粒子、平均粒子径80nm、住友金属鉱山社製)318質量部(CeWO3換算で10質量%(対固形分))
メチルイソブチルケトン 1872質量部。
塗布液2−Fに代えて塗布液2−Kを用いたこと以外は、上記実施例9と同様にして、積層フィルム14を作製した。
−低屈折率層用塗布液L1の調製−
以下に記載の各構成材料を、45℃で順次に添加した。
ホウ酸水溶液(3質量%)150質量部
水 85質量部
ポリビニルアルコール(4質量%、JP−45、日本酢ビ・ポバール製、重合度4500、鹸化度88mol%)300質量部
ソフタゾリンLSB−R(5質量%、ラウラミドプロピルヒドロキシスルタイン(長鎖アルキル基含有両性界面活性剤)、川研ファインケミカル社製)3質量部
最後に、純水で1000質量部に仕上げ、低屈折率層用塗布液L1を調製した。
〈酸化チタンゾル水系分散液の調製〉
二酸化チタン水和物を水に懸濁させた水性懸濁液(TiO2濃度100g/L)10L(リットル)に、水酸化ナトリウム水溶液(濃度10モル/L)30Lを撹拌下で添加し、90℃に昇温し、5時間熟成した後、塩酸で中和、濾過、水洗した。なお、上記反応(処理)において、二酸化チタン水和物は公知の手法に従い、硫酸チタン水溶液を熱加水分解して得られたものを用いた。
SiO2濃度が2.0質量%のケイ酸水溶液を調製した。
上記の10.0質量%酸化チタンゾル水系分散液0.5kgに、純水2kgを加えた後、90℃に加熱した。その後、2.0質量%のケイ酸水溶液1.3kgを徐々に添加し、次いで、得られた分散液をオートクレーブ中、175℃で18時間加熱処理を行い、さらに濃縮して、ルチル型構造を有する酸化チタンで、被覆層がSiO2である、20質量%のシリカ変性酸化チタン粒子のゾル水分散液を得た。
以下に記載の各構成材料を、45℃で順次に添加した。
クエン酸水溶液(1.92質量%)120質量部
ポリビニルアルコール(10質量%、PVA103、重合度300、鹸化度99mol%、クラレ社製)20質量部
ホウ酸水溶液(3質量%)100質量部
ポリビニルアルコール(4質量%、クラレ社製、PVA124、重合度2400、鹸化度88mol%)350質量部
ソフタゾリンLSB−R(5質量%、ラウラミドプロピルヒドロキシスルタイン(長鎖アルキル基含有両性界面活性剤)、川研ファインケミカル社製)1質量部
純水で1000質量部に仕上げ、高屈折率層用塗布液H1を調製した。
塗布液1−Dを用いた層の形成に代えて、上述した低屈折率層用塗布液L1および高屈折率層用塗布液H1を用いて以下の手法により誘電体多層膜を形成した(下記の表1には「1−E」と記載)こと、および基材の膜厚を50μmに変更したこと以外は、上記実施例14と同様にして、積層フィルム15を作製した。
9層重層塗布可能なスライドホッパー塗布装置を用い、上記で得られた低屈折率層用塗布液L1および高屈折率層用塗布液H1を45℃に保温しながら、45℃に加温した膜厚50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡社製A4300:両面易接着層、長さ200m×幅210mm)上に、最下層と最上層は低屈折率層とし、それ以外はそれぞれ交互に、乾燥時の膜厚が低屈折率層は各層150nm、高屈折率層は各層130nmになるように計9層の同時重層塗布を行った。なお、層間の混合領域(混合層)の確認および膜厚の測定(確認)は、積層膜(赤外遮蔽フィルム試料)を切断して切断面をXPS表面分析装置で高屈折率材料(TiO2)と低屈折率材料(SiO2)の存在量を測定することで、上記した各層の膜厚が確保されていることが確認できた。
−ハードコート層形成用塗布液(溶剤系)の調製−
以下の組成を有する塗布液2−Lを調製した:
アロニックスM−305(東亞合成社製)54質量部
ビームセット577(荒川化学工業社製)222質量部
UF−8001G(共栄社化学社製)90質量部
紫光UV−7600B(日本合成化学社製)324質量部
EBECRYL350(両末端アクリル変性シリコーン化合物、ダイセル・オルネクス社製)0.9質量部
イルガキュア184(BASFジャパン社製)14質量部
イルガキュア819(BASFジャパン社製)14質量部
メガファックF−552(DIC社製)0.27質量部
熱線カット塗料PI(平均粒子径90nm、三菱マテリアル電子化成社製)900質量部(ITO換算で20質量%(対固形分))
メチルイソブチルケトン 1380質量部。
塗布液2−Kに代えて塗布液2−Lを用いたこと以外は、上記実施例15と同様にして、積層フィルム16を作製した。
−ハードコート層形成用塗布液(溶剤系)の調製−
以下の組成を有する塗布液2−Mを調製した:
アロニックスM−305(東亞合成社製)54質量部
ビームセット577(荒川化学工業社製)179質量部
UF−8001G(共栄社化学社製)36質量部
紫光UV−7600B(日本合成化学社製)162質量部
EBECRYL350(両末端アクリル変性シリコーン化合物、ダイセル・オルネクス社製)0.9質量部
イルガキュア184(BASFジャパン社製)9質量部
イルガキュア819(BASFジャパン社製)9質量部
メガファックF−552(DIC社製)0.27質量部
パゼットGK(ガリウムドープ酸化亜鉛ナノ粒子のメチルエチルケトン分散液、平均粒子径110nm、ハクスイテック社製)2250質量部(ガリウムドープ酸化亜鉛ナノ粒子換算で50質量%(対固形分))
メチルイソブチルケトン 300質量部。
塗布液2−Kに代えて塗布液2−Mを用いたこと以外は、上記実施例15と同様にして、積層フィルム17を作製した。
−ハードコート層形成用塗布液(溶剤系)の調製−
以下の組成を有する塗布液2−Nを調製した:
アロニックスM−305(東亞合成社製)54質量部
ビームセット577(荒川化学工業社製)179質量部
UF−8001G(共栄社化学社製)36質量部
紫光UV−7600B(日本合成化学社製)162質量部
EBECRYL350(両末端アクリル変性シリコーン化合物、ダイセル・オルネクス社製)0.9質量部
イルガキュア184(BASFジャパン社製)9質量部
イルガキュア819(BASFジャパン社製)9質量部
メガファックF−552(DIC社製)0.27質量部
パゼットCK(アルミニウムドープ酸化亜鉛ナノ粒子のメチルエチルケトン分散液、平均粒子径100nm、ハクスイテック社製)2250質量部(アルミニウムドープ酸化亜鉛ナノ粒子換算で50質量%(対固形分))
メチルイソブチルケトン 300質量部。
塗布液2−Kに代えて塗布液2−Nを用いたこと以外は、上記実施例15と同様にして、積層フィルム18を作製した。
−ハードコート層形成用塗布液(溶剤系)の調製−
以下の組成を有する塗布液2−Oを調製した:
アロニックスM−305(東亞合成社製)54質量部
ビームセット577(荒川化学工業社製)179質量部
UF−8001G(共栄社化学社製)36質量部
紫光UV−7600B(日本合成化学社製)162質量部
EBECRYL350(両末端アクリル変性シリコーン化合物、ダイセル・オルネクス社製)0.9質量部
イルガキュア184(BASFジャパン社製)9質量部
イルガキュア819(BASFジャパン社製)9質量部
メガファックF−552(DIC社製)0.27質量部
セルナックスCX−Z410K(アンチモン酸亜鉛粒子のメチルエチルケトン分散液、平均粒子径90nm、日産化学工業社製)1125質量部(アンチモン酸亜鉛粒子換算で50質量%(対固形分))
メチルイソブチルケトン 1425質量部。
塗布液2−Kに代えて塗布液2−Oを用いたこと以外は、上記実施例15と同様にして、積層フィルム19を作製した。
−ハードコート層形成用塗布液(溶剤系)の調製−
以下の組成を有する塗布液2−Pを調製した:
アロニックスM−305(東亞合成社製)54質量部
ビームセット577(荒川化学工業社製)179質量部
UF−8001G(共栄社化学社製)36質量部
紫光UV−7600B(日本合成化学社製)162質量部
EBECRYL350(両末端アクリル変性シリコーン化合物、ダイセル・オルネクス社製)0.9質量部
イルガキュア184(BASFジャパン社製)9質量部
イルガキュア819(BASFジャパン社製)9質量部
メガファックF−552(DIC社製)0.27質量部
SR35M(ATO粒子のMIBK分散液(固形分35質量%)、平均粒子径80nm、Advanced Nano Products社製)1286質量部(ATO粒子換算で50質量%(対固形分))
メチルイソブチルケトン 1264質量部。
塗布液2−Kに代えて塗布液2−Pを用いたこと以外は、上記実施例15と同様にして、積層フィルム20を作製した。
−ハードコート層形成用塗布液(溶剤系)の調製−
以下の組成を有する塗布液2−Qを調製した:
アロニックスM−305(東亞合成社製)54質量部
ビームセット577(荒川化学工業社製)260質量部
UF−8001G(共栄社化学社製)27質量部
紫光UV−7600B(日本合成化学社製)90質量部
EBECRYL350(両末端アクリル変性シリコーン化合物、ダイセル・オルネクス社製)0.9質量部
イルガキュア184(BASFジャパン社製)9質量部
イルガキュア819(BASFジャパン社製)9質量部
メガファックF−552(DIC社製)0.27質量部
SR35M(ATO粒子のMIBK分散液(固形分35質量%)、平均粒子径80nm、Advanced Nano Products社製)1286質量部(ATO粒子換算で50質量%(対固形分))
メチルイソブチルケトン 1264質量部。
塗布液2−Kに代えて塗布液2−Qを用いたこと以外は、上記実施例15と同様にして、積層フィルム21を作製した。
−ハードコート層形成用塗布液(溶剤系)の調製−
以下の組成を有する塗布液2−Rを調製した:
アロニックスM−305(東亞合成社製)54質量部
ビームセット577(荒川化学工業社製)377質量部
EBECRYL350(両末端アクリル変性シリコーン化合物、ダイセル・オルネクス社製)0.9質量部
イルガキュア184(BASFジャパン社製)9質量部
イルガキュア819(BASFジャパン社製)9質量部
メガファックF−552(DIC社製)0.27質量部
SR35M(ATO粒子のMIBK分散液(固形分35質量%)、平均粒子径80nm、Advanced Nano Products社製)1286質量部(ATO粒子換算で50質量%(対固形分))
メチルイソブチルケトン 1264質量部。
塗布液2−Kに代えて塗布液2−Rを用いたこと以外は、上記実施例15と同様にして、積層フィルム22を作製した。
−ハードコート層形成用塗布液(溶剤系)の調製−
以下の組成を有する塗布液2−Sを調製した:
ビームセット577(荒川化学工業社製)430質量部
EBECRYL350(両末端アクリル変性シリコーン化合物、ダイセル・オルネクス社製)0.9質量部
イルガキュア184(BASFジャパン社製)9質量部
イルガキュア819(BASFジャパン社製)9質量部
メガファックF−552(DIC社製)0.27質量部
SR35M(ATO粒子のMIBK分散液(固形分35質量%)、平均粒子径80nm、Advanced Nano Products社製)1286質量部(ATO粒子換算で50質量%(対固形分))
メチルイソブチルケトン 1264質量部。
塗布液2−Kに代えて塗布液2−Sを用いたこと以外は、上記実施例15と同様にして、積層フィルム23を作製した。
−ハードコート層形成用塗布液(溶剤系)の調製−
以下の組成を有する塗布液2−Tを調製した:
ビームセット577(荒川化学工業社製)430質量部
X−22−164(両末端メタクリル変性シリコーン化合物、信越化学工業社製)0.9質量部
イルガキュア184(BASFジャパン社製)9質量部
イルガキュア819(BASFジャパン社製)9質量部
メガファックF−552(DIC社製)0.27質量部
SR35M(ATO粒子のMIBK分散液(固形分35質量%)、平均粒子径80nm、Advanced Nano Products社製)1286質量部(ATO粒子換算で50質量%(対固形分))
メチルイソブチルケトン 1264質量部。
塗布液2−Kに代えて塗布液2−Tを用いたこと以外は、上記実施例15と同様にして、積層フィルム24を作製した。
−ハードコート層形成用塗布液(溶剤系)の調製−
以下の組成を有する塗布液2−Uを調製した:
ビームセット577(荒川化学工業社製)430質量部
BYK UV−3500(アクリル変性シリコーン化合物、ビックケミー・ジャパン社製)0.9質量部
イルガキュア184(BASFジャパン社製)9質量部
イルガキュア819(BASFジャパン社製)9質量部
メガファックF−552(DIC社製)0.27質量部
SR35M(ATO粒子のMIBK分散液(固形分35質量%)、平均粒子径80nm、Advanced Nano Products社製)1286質量部(ATO粒子換算で50質量%(対固形分))
メチルイソブチルケトン 1264質量部。
塗布液2−Kに代えて塗布液2−Uを用いたこと以外は、上記実施例15と同様にして、積層フィルム25を作製した。
−ハードコート層形成用塗布液(溶剤系)の調製−
以下の組成を有する塗布液2−Vを調製した:
ビームセット577(荒川化学工業社製)430質量部
TEGO Red2010(アクリル変性シリコーン化合物、エボニック社製)0.9質量部
イルガキュア184(BASFジャパン社製)9質量部
イルガキュア819(BASFジャパン社製)9質量部
メガファックF−552(DIC社製)0.27質量部
SR35M(ATO粒子のMIBK分散液(固形分35質量%)、平均粒子径80nm、Advanced Nano Products社製)1286質量部(ATO粒子換算で50質量%(対固形分))
メチルイソブチルケトン 1264質量部。
塗布液2−Kに代えて塗布液2−Vを用いたこと以外は、上記実施例15と同様にして、積層フィルム26を作製した。
−ハードコート層形成用塗布液(無溶剤系)の調製−
以下の組成を有する塗布液2−Wを調製した:
アロニックスM−305(東亞合成社製)600質量部
アロニックスM−220(東亞合成社製)600質量部
ビームセット577(荒川化学工業社製)1229質量部
UF−8001G(共栄社化学社製)150質量部
紫光UV−7600B(日本合成化学社製)300質量部
イルガキュア184(BASFジャパン社製)60質量部
イルガキュア819(BASFジャパン社製)60質量部
メガファックF−552(DIC社製)0.9質量部。
塗布液2−Aに代えて塗布液2−Wを用いたこと以外は、上記実施例1と同様にして、積層フィルム27を作製した。
−ハードコート層形成用塗布液(無溶剤系)の調製−
以下の組成を有する塗布液2−Xを調製した:
アロニックスM−305(東亞合成社製)600質量部
アロニックスM−220(東亞合成社製)600質量部
ビームセット577(荒川化学工業社製)1229質量部
UF−8001G(共栄社化学社製)150質量部
紫光UV−7600B(日本合成化学社製)300質量部
EBECRYL350(両末端アクリル変性シリコーン化合物、ダイセル・オルネクス社製)0.003質量部
イルガキュア184(BASFジャパン社製)60質量部
イルガキュア819(BASFジャパン社製)60質量部
メガファックF−552(DIC社製)0.9質量部。
塗布液2−Aに代えて塗布液2−Xを用いたこと以外は、上記実施例1と同様にして、積層フィルム28を作製した。
−ハードコート層形成用塗布液(無溶剤系)の調製−
以下の組成を有する塗布液2−Yを調製した:
アロニックスM−305(東亞合成社製)600質量部
アロニックスM−220(東亞合成社製)600質量部
ビームセット577(荒川化学工業社製)1079質量部
UF−8001G(共栄社化学社製)150質量部
紫光UV−7600B(日本合成化学社製)300質量部
EBECRYL350(両末端アクリル変性シリコーン化合物、ダイセル・オルネクス社製)150質量部
イルガキュア184(BASFジャパン社製)60質量部
イルガキュア819(BASFジャパン社製)60質量部
メガファックF−552(DIC社製)0.9質量部。
塗布液2−Aに代えて塗布液2−Yを用いたこと以外は、上記実施例1と同様にして、積層フィルム29を作製した。
上記作製した積層フィルムについて、以下の評価を行った。結果を下記の表2に示す。
積層フィルム試料を目視にて観察し、生じたはじきおよび凹みの総数(個/m2)を計数し、積層フィルム試料10枚の平均値を算出した。
直径10mmのマンドレルをセットした1506マンドレル屈曲試験機(Elcometer社製)を用い、ハードコート層を外側に配置して屈曲した後、JIS−K5600−5−6:1999のクロスカット法に従い、外側に配置した面の最表面に片刃のカミソリの刃を面に対して90°の角度で2mm間隔でクロスカットし、10mm角の碁盤目を作製した。日東電工社製のセロハンテープNo.29を貼り付けて、テープをはがし、膜の剥離状態を調べた。
○:90%>F≧80%
△:80%>F≧70%
×:70%>F
なお、実使用においてはFが70%以上であれば層間密着性が確保されていると言える。
ヘイズメーター(日本電色工業社製のNDH2000型)を用いてヘイズを測定し、積層フィルム試料10枚の平均値を算出した。
促進耐候性試験機として、カーボンアーク灯を用いたサンシャインウェザーメーターを利用し、照度250W/cm2、温度40℃、湿度50%RHにて、120分照射中に、18分間水噴射を繰り返し行い、2000時間照射後に、以下の方法で、耐擦傷性の評価およびクラックの有無の観察を行った。
積層フィルムのハードコート層を#0000のスチールウールに500g/cm2の荷重をかけて、ストローク100mm、速度30mm/秒で50往復摩擦した後の表面を目視で観察し、傷の本数を計数し、積層フィルム試料10枚の平均値に基づき、以下の基準で評価した。
○:1〜3本
○△:4〜6本
△:7〜10本
×:11本以上
なお、◎、○、○△、△は実用上問題なく使用できる。
積層フィルム試料15cm×5cm(75cm2)を目視にて観察し、クラックの数を計数し、積層フィルム試料10枚の平均値に基づき、以下の基準で評価した。
○:1〜5個
○△:6〜10個
△:11〜25個
×:26個以上
なお、◎、○、○△、△は実用上問題なく使用できる。
Claims (10)
- 基材と、
前記基材の一方の面に配置された、界面活性剤を含有する界面活性剤含有層と、
前記基材の他方の面に配置された、ハードコート層と、
を有し、
前記ハードコート層が、(メタ)アクリル変性シリコーン化合物を0.001〜3質量%の量で含有することを特徴とする、積層フィルム。 - 前記界面活性剤が、長鎖アルキル基含有界面活性剤、シリコン系界面活性剤およびフッ素系界面活性剤からなる群から選択される1種または2種以上である、請求項1に記載の積層フィルム。
- 前記界面活性剤含有層が、水溶性樹脂を含有する、請求項1または2に記載の積層フィルム。
- 前記ハードコート層が、有機溶剤を含有する塗布液を塗布し、乾燥させることにより形成されたものである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の積層フィルム。
- 前記ハードコート層が、無機ナノ粒子を含有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の積層フィルム。
- 前記無機ナノ粒子が、ATO、ITO、セシウムドープト酸化タングステン、ガリウム酸化亜鉛、アルミニウム酸化亜鉛およびアンチモン酸亜鉛からなる群から選択される1種または2種以上である、請求項5に記載の積層フィルム。
- 前記ハードコート層における前記無機ナノ粒子の含有量が10〜80質量%である、請求項5または6に記載の積層フィルム。
- 前記ハードコート層が樹脂成分を含有し、前記樹脂成分100質量%に占める水酸基含有ウレタンアクリレートの割合が50質量%以上である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の積層フィルム。
- 前記界面活性剤含有層が、低屈折率層と高屈折率層とが交互に積層されてなる誘電体多層膜である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の積層フィルム。
- 基材の一方の面に、界面活性剤を含有する界面活性剤含有層を形成して第1の積層体を得る工程と、
前記第1の積層体をロール状に巻き取る工程と、
ロール状に巻き取られた前記第1の積層体を巻き出して、前記第1の積層体における前記基材の前記界面活性剤含有層とは反対側の面に、固形分100質量%に対して(メタ)アクリル変性シリコーン化合物を0.001〜3質量%の量で含有する塗布液を塗布し、乾燥させてハードコート層を形成して積層フィルムを得る工程と、
を含む、積層フィルムの製造方法。
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