JP6443440B2 - 積層フィルムおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、積層フィルムおよびその製造方法に関する。
一般に、高屈折率層と低屈折率層とを、それぞれ光学的膜厚を調整して基材の表面に積層させた誘電体多層膜フィルムは、特定の波長の光を選択的に反射することが知られている(例えば、国際公開第2012/014607号パンフレット参照)。このような誘電体多層膜フィルムは、例えば、建築物の窓や車両用部材などに設置される熱線遮蔽フィルムとして利用されている。このような熱線遮蔽フィルムは、可視光線を透過し、近赤外線を選択的に遮蔽するが、各層の膜厚や屈折率を調整するだけで、反射波長をコントロールすることができ、紫外線や可視光を反射することが可能である。
このような誘電体多層膜をはじめとした積層フィルムにおいて、基材の表面に設けられる機能性層(例えば、上記誘電体多層膜)には、レベリング剤や滑り剤などとしての機能を発揮させる目的で界面活性剤を添加することが広く行われている。
一方、上述したような積層フィルムには、フィルムの耐擦傷性を向上させることなどを目的として、ハードコート層が設けられることもある。
ここで、本発明者らは、基材の一方の面に界面活性剤を含有する誘電体多層膜のような機能性層(「界面活性剤含有層」とも称する)が設けられ、他方の面にハードコート層が設けられる構成の積層フィルムについて検討を行った。また、本発明者らは、この検討の過程で、上記のような構成を有する積層フィルムでは、ハードコート層にクラックが生じたり、十分な耐擦傷性が得られなかったりする場合があることを見出した。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、基材の一方の面に界面活性剤含有層が設けられ、他方の面にハードコート層が設けられる構成の積層フィルムにおいて、ハードコート層におけるクラックの発生を抑制し、ハードコート層の耐擦傷性を向上させうる手段を提供することを目的としている。
本発明者らは、上記課題に鑑み、鋭意検討を進めた。その結果、所定量の(メタ)アクリル変性シリコーン化合物をハードコート層に含ませることで、上記課題が解決されうることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の上記課題は、以下の手段により解決される。
1.基材と、
前記基材の一方の面に配置された、界面活性剤を含有する界面活性剤含有層と、
前記基材の他方の面に配置された、ハードコート層と、
を有し、
前記ハードコート層が、(メタ)アクリル変性シリコーン化合物を0.001〜3質量%の量で含有することを特徴とする、積層フィルム;
2.前記界面活性剤が、長鎖アルキル基含有界面活性剤、シリコン系界面活性剤およびフッ素系界面活性剤からなる群から選択される1種または2種以上である、上記1に記載の積層フィルム;
3.前記界面活性剤含有層が、水溶性高分子を含有する、上記1または2に記載の積層フィルム;
4.前記ハードコート層が、有機溶剤を含有する塗布液を塗布し、乾燥させることにより形成されたものである、上記1〜3のいずれか1項に記載の積層フィルム;
5.前記ハードコート層が、無機ナノ粒子を含有する、上記1〜4のいずれか1項に記載の積層フィルム;
6.前記無機ナノ粒子が、ATO、ITO、セシウムドープト酸化タングステン、ガリウム酸化亜鉛、アルミニウム酸化亜鉛およびアンチモン酸亜鉛からなる群から選択される1種または2種以上である、上記5に記載の積層フィルム;
7.前記ハードコート層における前記無機ナノ粒子の含有量が10〜80質量%である、上記5または6に記載の積層フィルム;
8.前記ハードコート層が樹脂成分を含有し、前記樹脂成分100質量%に占める水酸基含有ウレタンアクリレートの割合が50質量%以上である、上記1〜7のいずれか1項に記載の積層フィルム;
9.前記界面活性剤含有層が、低屈折率層と高屈折率層とが交互に積層されてなる誘電体多層膜である、上記1〜8のいずれか1項に記載の積層フィルム;
10.基材の一方の面に、界面活性剤を含有する界面活性剤含有層を形成して第1の積層体を得る工程と、
前記第1の積層体をロール状に巻き取る工程と、
ロール状に巻き取られた前記第1の積層体を巻き出して、前記第1の積層体における前記基材の前記界面活性剤含有層とは反対側の面に、固形分100質量%に対して(メタ)アクリル変性シリコーン化合物を0.001〜3質量%の量で含有する塗布液を塗布し、乾燥させてハードコート層を形成して積層フィルムを得る工程と、
を含む、積層フィルムの製造方法。
本発明の一形態は、基材と、前記基材の一方の面に配置された、界面活性剤を含有する界面活性剤含有層と、前記基材の他方の面に配置された、ハードコート層とを有し、前記ハードコート層が、(メタ)アクリル変性シリコーン化合物を0.001〜3質量%の量で含有することを特徴とする、積層フィルムに関するものである。かような構成を有する本発明の一形態に係る積層フィルムによれば、ハードコート層におけるクラックの発生を抑制することができ、また、ハードコート層の耐擦傷性を向上させることができる。
ここでまず、本発明者らは、従来の技術においてハードコート層にクラックが生じたり、十分な耐擦傷性が得られなかったりする原因について、界面活性剤含有層に含まれる界面活性剤が、基材のハードコート層形成面に部分的に付着することが根本的な原因となっているものと推定している。すなわち、例えば工程汚染などによって基材のハードコート層形成面に界面活性剤が付着すると、付着した部位の表面エネルギーは周囲と比較して極端に異なるものとなる。これにより、基材のハードコート層形成面において均一な濡れ状態を確保することが困難となり、その結果として、ハードコート層を形成するための塗布液が局所的にはじかれたり、塗膜に凹みが生じたりするなどの塗布欠陥が発生し、これが上述したようなクラックの発生や耐擦傷性の低下をもたらしているのではないかと考えられるのである。
また、本発明者らのさらなる検討により、上述したような基材のハードコート層形成面への界面活性剤の付着の問題は、上記構成の積層フィルムを特定の製造方法により製造する場合に顕著に生じることが判明した。すなわち、基材の一方の面に界面活性剤含有層を形成し、これをいったんロール状に巻き取った後、これを巻き出してハードコート層を形成すると、基材のハードコート層形成面に局所的に界面活性剤が付着しやすくなることから、上述した濡れ性の不均一性の問題がより生じやすいことがわかったのである。
続いて、本発明の構成とする(ハードコート層に所定量の(メタ)アクリル変性シリコーン化合物を含ませる)ことにより上記課題が解決されうるメカニズムとして、本発明者らは、(メタ)アクリル変性シリコーン化合物のシリコーン部位が基材のハードコート層形成面に付着した界面活性剤と親和することで、上述したはじき・凹みといった塗布欠陥の発生を抑制しているものと推定している。なお、上記メカニズムは推測に基づくものであり、その正誤が本発明の技術的範囲に影響を及ぼすものではない。
以下、本発明に係る積層フィルムの構成要素、および本発明を実施するための形態・態様について、詳細に説明する。
[基材]
基材は、塗布乾燥工程でその表面に膜を形成しうる機能を有する。
基材は、透明であることが好ましく、種々の樹脂フィルムを用いることができる。例えば、ポリオレフィンフィルム(ポリエチレン、ポリプロピレン等)、ポリエステルフィルム(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等)、ポリ塩化ビニル、3酢酸セルロース、ポリイミド、ポリブチラールフィルム、シクロオレフィンポリマーフィルム、透明なセルロースナノファイバーフィルム等を用いることができる。これらのうち、ポリエステルフィルムを用いることが好ましい。
当該ポリエステルフィルムの中でも透明性、機械的強度、寸法安定性などの観点から、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等のジカルボン酸成分と、エチレングリコールや1,4−シクロヘキサンジメタノール等のジオール成分と、を主要な構成成分とするフィルム形成性を有するポリエステルであることが好ましい。なかでも、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートを主要な構成成分とするポリエステルや、テレフタル酸と2,6−ナフタレンジカルボン酸とエチレングリコールからなる共重合ポリエステル、およびこれらのポリエステルの2種以上の混合物を主要な構成成分とするポリエステルが好ましい。
基材の材料および膜厚は、積層フィルムの熱収縮率を基材の熱収縮率で除した値が1〜3の範囲内となるように設定されたものであることが好ましい。
なかでも基材の膜厚は、30〜200μmであることが好ましく、30〜150μmであることがより好ましく、35〜125μmであることが最も好ましい。基材の膜厚が30μm以上であると、取扱い中のシワが発生しにくくなることから好ましい。一方、基材の膜厚が200μm以下であると、透明基材と貼り合わせる際に、例えば、曲面の透明基材への追従性が良くなり、シワが発生しにくくなることから好ましい。
基材は、二軸配向ポリエステルフィルムであることが好ましいが、未延伸または少なくとも一方に延伸されたポリエステルフィルムを用いることもできる。強度向上、熱膨張抑制の観点から延伸フィルムであることが好ましい。特に自動車のフロントガラスの合わせガラスに用いられる際には、延伸フィルムであることがより好ましい。
[界面活性剤含有層]
界面活性剤含有層は、界面活性剤を含有する層であれば特に制限されず、従来公知の種々の機能性層が適用されうる。界面活性剤含有層としての機能性層は、水溶性樹脂を含有する塗布液(通常は水等の水系溶媒を含む)を塗布した塗膜、有機溶剤溶解性樹脂を含有する塗布液(通常は有機溶剤を含む)を塗布した塗膜、無溶剤型の樹脂組成物の塗膜のいずれでもよい。
ここで、界面活性剤含有層は、環境負荷・工程負荷を低減するという観点から、水溶性樹脂を含有することが好ましい。水溶性樹脂としては特に制限されないが、ポリビニルアルコール系樹脂、ゼラチン、セルロース類、増粘多糖類、および反応性官能基を有するポリマーが挙げられる。なお、本明細書において「水溶性」とは、物質が最も溶解する温度で、0.5質量%の濃度となるように水に溶解させた際、G2グラスフィルタ(最大細孔40〜50μm)で濾過した場合に、濾別される不溶物の質量が加えた高分子の50質量%以内であることを意味する。有機溶剤溶解性樹脂としては特に制限されないが、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、ポリ酢酸ビニル、酢酸セルロース、ポリカーボネート、ポリアセタール・ポリブチラール、ポリアミド(ナイロン)樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリイミド樹脂、ABS樹脂、ポリフッ化ビニリデン、紫外線硬化型樹脂が挙げられる。紫外線硬化型樹脂としては(メタ)アクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、エポキシ樹脂、オキセタン樹脂が挙げられ、これらは無溶剤型の樹脂組成物としても使用できる。
界面活性剤含有層としての機能性層は、水溶性樹脂を含有する塗布液(通常は水等の水系溶媒を含む)を塗布した塗膜であることが好ましく、低屈折率層と高屈折率層とが交互に積層されてなる誘電体多層膜であることがより好ましい。以下、界面活性剤含有層が当該誘電体多層膜である場合を例に挙げて、詳細に説明する。
(誘電体多層膜)
誘電体多層膜は、低屈折率層と高屈折率層とが交互に積層されてなる構成を有する。誘電体多層膜がこのように異なる屈折率を有する屈折率層を含む構成であることにより、所定の波長を有する光(例えば、赤外光)が入射した場合に、少なくともこの光の一部を反射して遮蔽効果(ひいては赤外光の場合には遮熱効果)を発揮することができる。
本形態において、誘電体多層膜を構成する屈折率層が、低屈折率層であるか高屈折率層であるかは、隣接する屈折率層との屈折率の対比によって判断される。具体的には、ある屈折率層を基準層としたとき、当該基準層に隣接する屈折率層が基準層より屈折率が低ければ、基準層は高屈折率層である(隣接層は低屈折率層である)と判断される。一方、基準層より隣接層の屈折率が高ければ、基準層は低屈折率層である(隣接層は高屈折率層である)と判断される。したがって、屈折率層が高屈折率層であるか低屈折率層であるかは、隣接層が有する屈折率との関係で定まる相対的なものであり、ある屈折率層は、隣接層との関係によって高屈折率層にも低屈折率層にもなりうる。
屈折率層としては、特に制限はないが、好ましくは当該技術分野において用いられる公知の屈折率層を用いることが好ましい。公知の屈折率層としては、例えば、乾式製膜法を用いて形成する屈折率層と、樹脂の押出成形によって形成される屈折率層と、湿式製膜法を用いて形成する屈折率層とが挙げられる。
上述のように、低屈折率層であるか高屈折率層であるかは、隣接する屈折率層との関係で定まる相対的なものであり、ある屈折率層は低屈折率層にも高屈折率層にもなりうるが、以下、それぞれの方法で形成されうる屈折率層のうち、代表的な高屈折率層および低屈折率層の構成について説明する。
−湿式製膜法を用いて形成される屈折率層−
湿式成膜法では、塗布液を順次塗布・乾燥する方法、塗布液を重層塗布・乾燥する方法等によって屈折率層が形成されうる。本形態に係る赤外遮蔽フィルムの屈折率層は、この湿式製膜法によって形成されることが好ましく、塗布液を重層塗布・乾燥する方法によって形成されることがより好ましい。
高屈折率層
高屈折率層は、好ましくは水溶性樹脂を含む。その他必要に応じて、金属酸化物粒子、硬化剤、界面活性剤、その他の添加剤を含んでいてもよい(本形態では、高屈折率層または後述する低屈折率層のいずれか(好ましくは基材とは反対側に露出する方の層)に界面活性剤が必須に含まれる)。なお、高屈折率層に含まれる水溶性樹脂および金属酸化物粒子を、便宜上、以下では「第1の水溶性樹脂」および「第1の金属酸化物粒子」とそれぞれ称する。
(1)第1の水溶性樹脂
第1の水溶性樹脂としては、特に制限されないが、ポリビニルアルコール系樹脂、ゼラチン、セルロース類、増粘多糖類、および反応性官能基を有するポリマーが用いられうる。これらのうち、ポリビニルアルコール系樹脂を用いることが好ましい。
ポリビニルアルコール系樹脂
前記ポリビニルアルコール系樹脂としては、ポリ酢酸ビニルを加水分解して得られる通常のポリビニルアルコール(未変性ポリビニルアルコール)、カチオン変性ポリビニルアルコール、アニオン変性ポリビニルアルコール、ノニオン変性ポリビニルアルコール、ビニルアルコール系ポリマー等の変性ポリビニルアルコールが挙げられる。なお、変性ポリビニルアルコールにより、膜の密着性、耐水性、柔軟性が改良される場合がある。
ゼラチン
ゼラチンとしては、従来、ハロゲン化銀写真感光材料分野で広く用いられてきた各種ゼラチンを適用することができる。例えば、酸処理ゼラチン、アルカリ処理ゼラチン、ゼラチンの製造過程で酵素処理をする酵素処理ゼラチン、分子中に官能基としてのアミノ基、イミノ基、ヒドロキシル基、カルボキシル基を有し、それと反応し得る基を持った試薬で処理し改質したゼラチン誘導体等が挙げられる。
なお、ゼラチンを用いる場合、必要に応じてゼラチンの硬膜剤を添加することもできる。
セルロース類
セルロース類としては、水溶性のセルロース誘導体を好ましく用いることができる。例えば、カルボキシメチルセルロース(セルロースカルボキシメチルエーテル)、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の水溶性セルロース誘導体;カルボキシメチルセルロース(セルロースカルボキシメチルエーテル)、カルボキシエチルセルロース等のカルボン酸基含有セルロース類;ニトロセルロース、セルロースアセテートプロピオネート、酢酸セルロース、セルロース硫酸エステル等のセルロース誘導体が挙げられる。
増粘多糖類
増粘多糖類は、糖類の重合体であり、分子内に水素結合基を多数有するものである。当該増粘多糖類は、温度による分子間の水素結合力の違いにより、低温時の粘度と高温時の粘度差が大きいという特性を有する。また、増粘多糖類に金属酸化物微粒子を添加すると、低温時にその金属酸化物微粒子との水素結合によると思われる粘度上昇を起こす。その粘度上昇幅は、15℃における粘度が、通常、1.0mPa・s以上であり、好ましくは5.0mPa・s以上であり、よりに好ましくは10.0mPa・s以上である。
用いられうる増粘多糖類としては、特に制限はなく、一般に知られている天然単純多糖類、天然複合多糖類、合成単純多糖類、合成複合多糖類が挙げられる。これら多糖類の詳細については、「生化学事典(第2版),東京化学同人出版」、「食品工業」第31巻(1988)21頁等を参照することができる。
反応性官能基を有するポリマー
反応性官能基を有するポリマーとしては、例えば、ポリビニルピロリドン類、ポリアクリル酸、アクリル酸−アクリロニトリル共重合体、アクリル酸カリウム−アクリロニトリル共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体などのアクリル系樹脂;スチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸共重合体、スチレン−α−メチルスチレン−アクリル酸−アクリル酸エステル共重合体などのスチレンアクリル酸樹脂;スチレン−スチレンスルホン酸ナトリウム共重合体、スチレン−2−ヒドロキシエチルアクリレート共重合体、スチレン−2−ヒドロキシエチルアクリレート−スチレンスルホン酸カリウム共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、酢酸ビニル−マレイン酸エステル共重合体、酢酸ビニル−クロトン酸共重合体、酢酸ビニル−アクリル酸共重合体などの酢酸ビニル系共重合体;およびこれらの塩が挙げられる。これらのうち、ポリビニルピロリドン類およびこれを含有する共重合体を用いることが好ましい。
上述の水溶性樹脂は、単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
第1の水溶性樹脂の重量平均分子量は、1000〜200000であることが好ましく、3000〜40000であることがより好ましい。なお、本明細書において、「重量平均分子量」の値は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によって測定した値を採用するものとする。
第1の水溶性樹脂の含有量は、高屈折率層の固形分100質量%に対して、5〜50質量%であることが好ましく、10〜40質量%であることがより好ましい。
(2)第1の金属酸化物粒子
第1の金属酸化物粒子としては、特に制限されないが、屈折率が2.0〜3.0である金属酸化物粒子であることが好ましい。具体的には、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、アルミナ、コロイダルアルミナ、チタン酸鉛、鉛丹、黄鉛、亜鉛黄、酸化クロム、酸化第二鉄、鉄黒、酸化銅、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化イットリウム、酸化ニオブ、酸化ユーロピウム、酸化ランタン、ジルコン、酸化スズなどが挙げられる。これらのうち、第1の金属酸化物粒子は、透明で屈折率の高い高屈折率層を形成する観点から酸化チタン、酸化ジルコニウムであることが好ましく、耐候性向上の観点からルチル型(正方晶形)酸化チタンであることがより好ましい。
また、酸化チタンは、含ケイ素の水和酸化物で被覆されたコア・シェル粒子の形態であってもよい。当該コア・シェル粒子は、酸化チタン粒子の表面を、コアとなる酸化チタンに含ケイ素の水和酸化物からなるシェルが被覆してなる構造を有する。この際のコアの部分となる酸化チタン粒子の体積平均粒径は、1nm超30nm未満であることが好ましく、4nm以上30nm未満であることがより好ましい。かようなコア・シェル粒子を含有させることで、シェル層の含ケイ素の水和酸化物と水溶性樹脂との相互作用により、高屈折率層と低屈折率層との層間混合が抑制されうる。
上述の第1の金属酸化物粒子は、単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
第1の金属酸化物粒子の含有量は、低屈折率層との屈折率差が大きくなる観点から、高屈折率層の固形分100質量%に対して、15〜80質量%であることが好ましく、20〜77質量%であることがより好ましく、30〜75質量%であることがさらに好ましい。
また、第1の金属酸化物粒子は、体積平均粒径が30nm以下であることが好ましく、1〜30nmであることがより好ましく、5〜15nmであることがさらに好ましい。体積平均粒径が30nm以下であると、ヘイズが少なく可視光透過性に優れることから好ましい。なお、本明細書において、「体積平均粒径」の値は、以下の方法によって測定した値を採用するものとする。具体的には、屈折率層の断面や表面に現れた任意の1000個の粒子を電子顕微鏡で観察して粒径を測定し、それぞれd1、d2……di……dkの粒径を持つ粒子がそれぞれn1、n2……ni……nk個存在する金属酸化物粒子の集団において、粒子1個当りの体積をviとした場合に、下記式により体積平均粒径(mv)を算出する。
(3)硬化剤
硬化剤は、高屈折率層に含有される第1の水溶性樹脂(好ましくは、ポリビニルアルコール系樹脂)と反応して、水素結合のネットワークを形成する機能を有する。
硬化剤としては、第1の水溶性樹脂と硬化反応を起こすものであれば特に制限はないが、一般的には、水溶性樹脂と反応しうる基を有する化合物または水溶性樹脂が有する異なる基同士の反応を促進するような化合物が挙げられる。
具体例として、第1の水溶性樹脂としてポリビニルアルコールを用いる場合には、硬化剤としてホウ酸およびその塩を用いることが好ましい。また、ホウ酸およびその塩以外の公知の硬化剤を使用してもよい。
なお、ホウ酸およびその塩とは、硼素原子を中心原子とする酸素酸およびその塩のことを意味する。具体的には、オルトホウ酸、二ホウ酸、メタホウ酸、四ホウ酸、五ホウ酸、八ホウ酸、およびこれらの塩が挙げられる。
硬化剤の含有量は、高屈折率層の固形分100質量%に対して、1〜10質量%であることが好ましく、2〜6質量%であることがより好ましい。
特に、第1の水溶性バインダー樹脂としてポリビニルアルコールを使用する場合の硬化剤の総使用量は、ポリビニルアルコール1g当たり1〜600mgであることが好ましく、ポリビニルアルコール1g当たり100〜600mgであることがより好ましい。
界面活性剤
界面活性剤としては、特に制限されないが、両性イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、フッ素系界面活性剤およびシリコン系界面活性剤が挙げられる。これらのうち、アクリル系界面活性剤、シリコン系界面活性剤、またはフッ素系界面活性剤が用いられる。界面活性剤としては、長鎖アルキル基を含有する界面活性剤が好ましく、炭素数6〜20のアルキル基を有する界面活性剤がより好ましい。
両性イオン性界面活性剤としては、アルキルベタイン、アルキルアミンオキサイド、コカミドプロピルベタイン、ラウラミドプロピルベタイン、パーム核脂肪酸アミドプロピルベタイン、ココアンホ酢酸N、ラウロアンホ酢酸Na、ラウラミドプロピルヒドロキシスルタイン、ラウラミドプロピルアミンオキシド、ミリスタミドプロピルアミンオキシド、ヒドロキシアルキル(C12−14)ヒドロキシエチルサルコシンが挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、アルキルアミン塩、第4級アンモニウム塩が挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、アルキル硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルフォン酸塩、脂肪酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、アルケニルコハク酸ジカリウムが挙げられる。
ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(例えば、花王社製エマルゲン)、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(例えば、花王社製レオドールTWシリーズ)、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルキルアルカノールアミドが挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、サーフロンS−211、S−221、S−231、S−241、S−242、S−243、S−420(AGCセイミケミカル社製)、メガファックF−114、F−410、F−477、F−553(DIC社製)、FC−430、FC−4430、FC−4432(3M社製)が挙げられる。
シリコン系界面活性剤としては、BYK−345、BYK−347、BYK−348、BYK−349(ビックケミー・ジャパン社製)が挙げられる。
高屈折率層は、その他の添加剤をも含みうる。その他の添加剤としては、アミノ酸、エマルジョン樹脂、リチウム化合物等が挙げられる。また、特開昭57−74193号公報、特開昭57−87988号公報、特開昭62−261476号公報に記載の紫外線吸収剤;特開昭57−74192号、特開昭57−87989号公報、特開昭60−72785号公報、特開昭61−146591号公報、特開平1−95091号公報、特開平3−13376号公報等に記載の退色防止剤;特開昭59−42993号公報、特開昭59−52689号公報、特開昭62−280069号公報、特開昭61−242871号公報、特開平4−219266号公報等に記載の蛍光増白剤;硫酸、リン酸、酢酸、クエン酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム等のpH調整剤;消泡剤;ジエチレングリコール等の潤滑剤;防腐剤;防黴剤;帯電防止剤;マット剤;熱安定剤;酸化防止剤;難燃剤;結晶核剤;無機粒子;有機粒子;減粘剤;滑剤;赤外線吸収剤;色素;顔料等の公知の各種添加剤等がその他の添加剤として使用されてもよい。
低屈折率層
低屈折率層もまた、好ましくは水溶性樹脂を含む。その他必要に応じて、金属酸化物粒子、硬化剤、界面活性剤、その他の添加剤を含んでいてもよい(上述したように、高屈折率層または後述する低屈折率層のいずれか(好ましくは基材とは反対側に露出する方の層)に界面活性剤が必須に含まれる)なお、低屈折率層に含まれる水溶性樹脂および金属酸化物粒子を、便宜上、以下では「第2の水溶性樹脂」および「第2の金属酸化物粒子」とそれぞれ称する。
(1)第2の水溶性樹脂
第2の水溶性樹脂としては、第1の水溶性樹脂と同様のものが用いられうる。
この際、高屈折率層および低屈折率層が、第1の水溶性樹脂および第2の水溶性樹脂として、ともにポリビニルアルコール系樹脂を使用する場合には、それぞれケン化度の異なるポリビニルアルコール系樹脂を用いることが好ましい。これにより、界面の混合が抑制され、赤外反射率(赤外遮蔽率)がより良好となり、ヘイズが低くなりうる。なお、本明細書において「ケン化度」とは、ポリビニルアルコール中のアセチルオキシ基(原料の酢酸ビニル由来のもの)とヒドロキシ基との合計数に対するヒドロキシ基の割合を意味する。
(2)第2の金属酸化物粒子
第2の金属酸化物粒子としては、特に制限されないが、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ等のシリカ(二酸化ケイ素)を用いることが好ましく、酸性のコロイダルシリカゾルを用いることがより好ましい。また、屈折率をより低減させる観点から、第2の金属酸化物粒子として、粒子の内部に空孔を有する中空微粒子を用いることができ、特にシリカ(二酸化ケイ素)の中空微粒子を用いることが好ましい。
コロイダルシリカは、その表面をカチオン変性されたものであってもよく、また、Al、Ca、MgまたはBa等で処理されたものであってもよい。
また、第2の金属酸化物粒子は、表面被覆成分により表面コーティングされていてもよい。
本発明の低屈折率層に含まれる第2の金属酸化物粒子(好ましくは二酸化ケイ素)は、その平均粒径(個数平均;直径)が3〜100nmであることが好ましく、3〜50nmであることがより好ましい。なお、本明細書中、金属酸化物微粒子の「平均粒径(個数平均;直径)」は、粒子そのものあるいは屈折率層の断面や表面に現れた粒子を電子顕微鏡で観察し、1,000個の任意の粒子の粒径を測定し、その単純平均値(個数平均)として求められる。ここで個々の粒子の粒径は、その投影面積に等しい円を仮定したときの直径で表したものである。
低屈折率層における第2の金属酸化物粒子の含有量は、低屈折率層の全固形分100質量%に対して、0.1〜70質量%であることが好ましく、30〜70質量%であることがより好ましく、45〜65質量%であることがさらに好ましい。
上述の第2の金属酸化物は、屈折率を調整する等の観点から、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
硬化剤、界面活性剤、その他の添加剤
硬化剤、界面活性剤、その他の添加剤としては、高屈折率層と同様のものが用いられうることからここでは説明を省略する。
以上のような構成を有する高屈折率層および低屈折率層が交互に積層されてなる誘電体多層膜においては、高屈折率層および低屈折率層の少なくとも一方が、湿式製膜法を用いて形成された屈折率層であることが好ましく、高屈折率層および低屈折率層の両方が、湿式製膜法を用いて形成された屈折率層であることがより好ましい。さらに、高屈折率層および低屈折率層の少なくとも一方が、金属酸化物粒子を含むことが好ましく、高屈折率層および低屈折率層の両方が金属酸化物粒子を含むことがより好ましい。
本発明に係る積層フィルムが赤外光を反射する赤外遮蔽フィルムである場合には、低屈折率層と高屈折率層との屈折率の差を大きく設計することが、少ない層数で赤外反射率を高くすることができるという観点から好ましい。本形態では、低屈折率層および高屈折率層から構成される積層体の少なくとも1つにおいて、隣接する低屈折率層と高屈折率層との屈折率差が0.1以上であることが好ましく、0.3以上であることがより好ましく、0.35以上であることがさらに好ましく、0.4以上であることが特に好ましい。高屈折率層および低屈折率層の積層体を複数有する場合には、全ての積層体における高屈折率層と低屈折率層との屈折率差が上記好適な範囲内にあることが好ましい。ただし、この場合でも誘電多層膜の最上層や最下層を構成する屈折率層に関しては、上記好適な範囲外の構成であってもよい。
本形態の積層フィルムの光学特性として、JIS R3106−1998で示される可視光領域の透過率が50%以上、好ましくは75%以上、より好ましくは85%以上であることが好ましく、また、波長900nm〜1400nmの領域に反射率50%を超える領域を有することが好ましい。
誘電体多層膜の屈折率層の層数(高屈折率層および低屈折率層の総層数)としては、上記の観点から、6〜50層であることが好ましく、8〜40層であることがより好ましく、9〜30層であることがさらに好ましく、11〜31層であることが特に好ましい。誘電体多層膜の屈折率層の層数が上記範囲にあると、優れた遮熱性能および透明性、膜剥がれやひび割れの抑制等が実現されうることから好ましい。なお、誘電体多層膜が、複数の高屈折率層および/または低屈折率層を有する場合には、各高屈折率層および/または各低屈折率層はそれぞれ同じものであっても、異なるものであってもよい。
高屈折率層の1層当たりの厚さは、20〜800nmであることが好ましく、50〜500nmであることがより好ましい。また、低屈折率層の1層当たりの厚さは、20〜800nmであることが好ましく、50〜500nmであることがより好ましい。
ここで、1層あたりの厚さを測定する場合、高屈折率層および低屈折率層の境界において明確な界面を持たず、連続的に組成が変化する場合がある。このような組成が連続的に変化するような界面領域においては、最大屈折率−最小屈折率=Δnとした場合、2層間の最小屈折率+Δn/2の地点を層界面とみなすものとする。
なお、高屈折率層および低屈折率層が金属酸化物粒子を含む場合には、当該金属酸化物粒子の濃度プロファイルにより上記組成を観察することができる。当該金属酸化物濃度プロファイルは、スパッタ法を用いて表面から深さ方向へエッチングを行い、XPS表面分析装置を用いて、最表面を0nmとして、0.5nm/minの速度でスパッタし、原子組成比を測定することで見ることができる。また、積層膜を切断して、切断面をXPS表面分析装置で原子組成比を測定することで確認してもよい。
XPS表面分析装置は、特に制限されず、いかなる機種も使用することができる。当該XPS表面分析装置としては、例えば、VGサイエンティフィックス社製ESCALAB−200Rを用いることができる。X線アノードにはMgを用い、出力600W(加速電圧15kV、エミッション電流40mA)で測定する。
以上、界面活性剤含有層が誘電体多層膜である場合を例に挙げて、その構成を具体的に説明したが、界面活性剤含有層は誘電体多層膜以外の種々の機能性層であっても本発明は適用可能である。界面活性剤含有層としての、誘電体多層膜以外の機能性層としては、例えば、帯電防止層、密着付与中間層、色材層などが挙げられ、これらの具体的な構成については従来公知の知見が適宜参照されうる。
[ハードコート層]
本発明において、「ハードコート層」とは、JIS K 5600−5−4に準じた鉛筆
硬度がH以上の層であり、好ましくは2H以上の層である。ハードコート層の硬さは、折り曲げ等の外部応力がかかった際に層の破壊や剥がれなどが発生しない範囲で硬い方が耐傷性の点で好ましい。
ハードコート層の膜厚として、厚すぎれば、応力によってハードコート層が割れる危険性があり、薄すぎれば硬度が維持できない。そのため、厚さとして、1〜5μmが好ましく、1.5〜3μmが好ましい。
ハードコート層の構成材料について特に制限はなく、従来公知の知見が参照されうる。ハードコート層は、例えば、ポリシロキサン系ハードコートに代表される無機系材料のほか、活性エネルギー線硬化樹脂等を使用することができる。
(ポリシロキサン系ハードコート)
ポリシロキサン系ハードコートは、一般式RSi(OR’)で示されるものが出発原料である。RおよびR’は、炭素数1〜10のアルキル基を表し、mおよびnは、m+n=4の関係を満たす整数である。具体的には、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−iso−プロポキシシラン、テトラ−n−ポロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトラ−sec−ブトキシシラン、テトラ−tert−ブトキシシラン、テロラペンタエトキシシラン、テトラペンタ−iso−プロポキシシラン、テトラペンタ−n−プロポキシシラン、テトラペンタ−n−ブトキシシラン、テトラペンタ−sec−ブトキシシラン、テトラペンタ−tert−ブトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルメトキシシラン、ジメチルプロポキシシラン、ジメチルブトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン等が挙げられる。また、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、N−β−(N−アミノベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルメトキシシラン・塩酸塩、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、アミノシラン、メチルメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルトリリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、オクタデシルジメチル[3−(トリメトキシシリル)プロピル]アンモニウムクロライドを用いることもできる。これらのメトキシ基、エトキシ基などの加水分解性基が水酸基に置換した状態のものが、一般的にポリオルガノシロキサン系ハードコートと称されている。これを基板上に塗布し、加熱硬化させることで、脱水縮合反応が促進し、硬化・架橋することで、ハードコート層が製膜される。これらのポリオルガノシロキサン系ハードコート中でも、加水分解によって脱離しない有機基がメチル基のものが最も耐候性が高い。また、メチル基であれば、ハードコート層の製膜後の表面にメチル基が均一かつ密に分布するため、転落角も低い。そのため、本用途では、メチルポリシロキサンを用いることが好ましい。
前記ポリオルガノシロキサン系ハードコートとして具体的には、サーコートシリーズ(動研製)、SR2441(東レ・ダウコーニング社)、Perma‐NewTM 6000
(California Hardcoating Company)などを利用することができる。
(活性エネルギー線硬化樹脂)
ハードコート層の形成材料として、活性エネルギー線硬化樹脂のような樹脂成分を使用することも好ましい。活性エネルギー線樹脂とは、紫外線や電子線のような活性線照射により架橋反応等を経て硬化する樹脂をいう。活性エネルギー線硬化樹脂としては、エチレン性不飽和二重結合を有するモノマーを含む成分が好ましく用いられ、紫外線や電子線のような活性線を照射することによって硬化させて活性エネルギー線硬化樹脂層が形成される。活性エネルギー線硬化樹脂としては紫外線硬化性樹脂や電子線硬化性樹脂等が代表的なものとして挙げられるが、紫外線照射によって硬化する樹脂が好ましい。
紫外線硬化性樹脂としては、例えば、紫外線硬化型ウレタンアクリレート系樹脂、紫外線硬化型ポリエステルアクリレート系樹脂、紫外線硬化型エポキシアクリレート系樹脂、紫外線硬化型ポリオールアクリレート系樹脂、または紫外線硬化型エポキシ樹脂等が好ましく用いられる。特に以下に示すようなアクリレート系のものが好ましい。なお、これらの樹脂は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
本明細書に使用される用語「(メタ)アクリレート」とは、アクリレートまたはメタアクリレートを意味する。本発明において、(メタ)アクリレートは、モノマー、オリゴマー、プレポリマーのいずれであってもよく、特に制限されるものではない。(メタ)アクリレートは、単官能(メタ)アクリレートでも2官能以上の多官能(メタ)アクリレートでもよく、極性基を有する分子構造でもよいし低極性分子構造でもよい。
紫外線硬化型樹脂としての(メタ)アクリレートモノマーは、(メタ)アクリレート系オリゴマーであってもよい。このような(メタ)アクリレート系オリゴマーの例としては、ポリエステル(メタ)アクリレート系、エポキシ(メタ)アクリレート系、ウレタン(メタ)アクリレート系、ポリエーテル(メタ)アクリレート系、ポリブタジエン(メタ)アクリレート系、シリコーン(メタ)アクリレート系(「ウレタンアクリレート」とも称する)などが挙げられる。
本発明においてハードコート層が樹脂成分を含む場合、樹脂成分100質量%に占めるウレタンアクリレートの割合は特に制限されないが、10〜90質量%の範囲内にあることが好ましく、15〜60質量%にあることが好ましい。ハードコート層に含まれるウレタンアクリレートの量が10質量%以上であれば、ハードコート層の柔軟性を維持しつつ層の耐摩耗性を向上させることができる。また、ハードコート層に含まれるウレタンアクリレートの量が90質量%以下であれば、ハードコート層の耐摩耗性および塗膜硬度を維持しつつ、層の柔軟性を向上させることができる。
また、ハードコート層が樹脂成分を含む場合の特に好ましい実施形態として、樹脂成分100質量%に占める水酸基含有ウレタンアクリレートの割合が50質量%以上であるとよい。この割合は、より好ましくは50〜90質量%であり、さらに好ましくは60〜85質量%である。かような構成とすることにより、基材とハードコート層との密着性が向上するという利点が得られる。
(光重合開始剤)
ハードコート層の形成材料として、活性エネルギー線硬化樹脂のような樹脂成分を使用する場合、ハードコート層には従来公知の光重合開始剤を含有させることができる。光重合開始剤を含有させることによって、活性エネルギー線(紫外線)照射によるハードコート層の重合硬化反応を短時間に行うことができる。
ハードコート層の固形分中に含有する重合開始剤は、ハードコート層の全固形分中、0.01〜10質量%であることが好ましく、0.1〜7質量%であることがさらに好ましく、0.1〜5質量%配合されることが特に好ましい。また、光重合開始剤を用いる場合、光硬化性を向上させるために公知の各種染料や増感剤を添加することも可能である。さらにハードコート層を加熱により硬化させることのできる熱重合開始剤を光重合開始剤とともに併用することもできる。この場合、光硬化の後に加熱することによりハードコート層の重合硬化をさらに促進することが期待できる。
((メタ)アクリル変性シリコーン化合物)
本発明の特徴の1つは、ハードコート層が(メタ)アクリル変性シリコーン化合物を含むことにある。ここで「(メタ)アクリル変性シリコーン化合物」とは、シリコーン骨格の側鎖や末端などの任意(好ましくは末端(片末端または両末端)、より好ましくは両末端)の位置に(メタ)アクリル基が導入されてなる化合物であり、この化合物自体としては従来公知のものが適宜用いられうる。(メタ)アクリル変性シリコーン化合物の具体例としては、TEGO Rad2010/Rad2011(EVONIC社製)、SQ100/SQ200(トクシキ社製)、CN990/CN9800(サートマー社製)、EBECRYL350(ダイセル・オルネックス社製)、X−22−2445/X−22−1602(両末端アクリレートシリコン)、X−22−164/X−22−164AS/X−22−164A/X−22−164B/X−22−164C/X−22−164E(両末端メタクリレートシリコン)、X−22−174ASX/X−22−174BX/KF−2012/X−22−2426/X−22−2475(片末端メタクリレートシリコン)(以上、信越化学工業社製)、BYK UV−3500/BYK UV−3570(ビッ
クケミー・ジャパン社製)などが挙げられる。また、(メタ)アクリルオキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン、[(メタ)アクリルオキシプロピル]メチルシロキサン、[(メタ)アクリルオキシプロピル]メチルシロキサンとジメチルシロキサンの共重合体等も用いられうる。なお、これらの化合物の(メタ)アクリル基の末端にメチル基が導入されているものも使用できる。1分子中の官能基数は2つ以上が好ましいが官能基数が1つのものでもかまわない。官能基当量は100〜1000が好ましい範囲であり、この範囲であれば、得られたハードコート層のタック性および硬化物の耐熱性が良好になる。
本発明において、ハードコート層に含まれる(メタ)アクリル変性シリコーン化合物の含有量は、0.001〜3質量%であることが必要である。(メタ)アクリル変性シリコーン化合物の含有量が0.001質量%未満であると、(メタ)アクリル変性シリコーン化合物の添加によるはじき・凹みなどの塗布欠陥に起因するクラックの発生や耐擦傷性の低下を十分に抑制することができない。一方、(メタ)アクリル変性シリコーン化合物の含有量が3質量%を超えても、やはりハードコート層が割れやすくなり、クラックが発生してしまうという問題が生じる。なお、ハードコート層に含まれる(メタ)アクリル変性シリコーン化合物の含有量は、好ましくは0.01〜1質量%であり、より好ましくは0.03〜0.5質量%である。
(無機ナノ粒子)
ハードコート層は、無機ナノ粒子を含むことが好ましい。ハードコート層が無機ナノ粒子を含むことにより、ハードコート層の基材に対する密着性が向上し、積層フィルムの耐擦傷性を向上させることができる。なお、本発明において「無機ナノ粒子」とは、動的散乱法により測定した平均粒子径が200nm以下である無機化合物(好ましくは無機酸化物)からなる粒子を意味する。
ハードコート層に含まれる無機ナノ粒子の具体的な組成について特に制限はないが、誘電体多層膜に用いられうる金属酸化物であるSiO、Al、ZrO、TiO、CeOなどからなる無機ナノ粒子を用いることができる。
また、ハードコート層に含まれる無機ナノ粒子のより好ましいものとして、赤外線を吸収または反射する色素または顔料が挙げられる。このような構成とすることにより、積層フィルムに赤外遮蔽効果を付与したり、赤外遮蔽効果を向上させたりすることが可能となる。この効果は、上述した界面活性剤含有相が赤外遮蔽効果を有する誘電体多層膜である場合に特に有用である。このような無機ナノ粒子の材料としては、酸化亜鉛、アンチモンドープト酸化亜鉛(AZO)、インジウムドープト酸化亜鉛(IZO)、ガリウムドープト酸化亜鉛(GZO)、アルミニウムドープト酸化亜鉛、酸化錫、アンチモンドープト酸化錫(ATO)、インジウムドープト酸化錫(ITO)、ホウ素化ランタン、セシウムドープト酸化タングステン(CWO)、ニッケル錯体系化合物が挙げられる。また、これらの
具体的な商品名としては、酸化亜鉛系として、セルナックスシリーズ(日産化学工業社製)、パゼットシリーズ(ハクスイテック社製)、酸化錫系として、ATO分散液、ITO分散液(三菱マテリアル電子化成社製)、KHシリーズ(住友金属鉱山社製)等が挙げられる。また、有機系として、イモニウム系、フタロシアニン系、アミニウム系化合物を利用することができる。これらの具体的な商品名として、NIR−IM1、NIR−AM1(ナガセケムテックス社製)、Lumogenシリーズ(BASF社製)等が挙げられる。なお、その他の無機ナノ粒子として、Cd/Se、GaN、Y、Au、Ag、Cuなどからなるものも用いられうる。中でも、ハードコート層に含まれる無機ナノ粒子は、ATO、ITO、セシウムドープト酸化タングステン、ガリウム酸化亜鉛、アルミニウム酸化亜鉛およびアンチモン酸亜鉛からなる群から選択される1種または2種以上であることが好ましい。
ハードコート層における無機ナノ粒子の含有量は特に制限されないが、表面硬度、膜弾性率などの物性値や透過率等の光学特性を所望の値に調整する観点からは、好ましくは10〜80質量%であり、より好ましくは20〜65質量%である。
ハードコート層の形成方法について特に制限はなく、ワイヤーバーによるコーティング、スピンコーティング、ディップコーティングによる塗布などの手法によって形成することができる。また、蒸着などの乾式製膜法でも形成することができる。また、ダイコーター、グラビアコーター、コンマコーターなどの連続塗布装置でも塗布・製膜することは可能である。なお、ポリシロキサン系ハードコートの場合、塗布後、溶剤を乾燥させた後、該ハードコートの硬化・架橋を促進するため、50℃以上、150℃以下の温度で30分〜数日間の熱処理を必要とする。一方、活性エネルギー線硬化樹脂の場合、活性エネルギー線の照射波長、照度、光量によってその反応性が変わるため、使用する樹脂によって最適な条件を選択する必要がある。
中でも、ハードコート層は、有機溶剤を含有する塗布液を塗布し、乾燥させることにより形成されることが好ましい。有機溶剤を含有する塗布液を用いることで、基材へ塗布される際のはじき・凹みといった塗布欠陥をよりいっそう低減させることができる。その結果、これらの塗布欠陥に起因する耐擦傷性の低下やクラックの発生を防止するという本発明の効果をよりいっそう増強させることが可能となる。
[その他の層]
(中間層)
本発明に係る積層フィルムは、上述した層以外の層(その他の層)を有していてもよい。例えば、その他の層として、中間層を設けることができる。ここで「中間層」とは、基材と界面活性剤含有層との間の層や、基材とハードコート層との間の層を意味する。基材とハードコート層との間に中間層が介在する場合であっても、種々の要因によってハードコート層が形成される中間層の表面に界面活性剤が付着することによる上述したような問題の発生を本発明によって防止することが可能となる。中間層の構成材料としては、ポリエステル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂などが挙げられ、添加剤の相溶性、Tgが低い物質が好ましいが、それを満たしていればいずれを用いてもよい。
(粘着層)
また、本発明に係る積層フィルムは、粘着層を有していてもよい。この粘着層は通常、機能性層としての界面活性剤含有層の基材とは反対側の面に設けられ、さらに公知の剥離紙がさらに設けられていてもよい。粘着層の構成としては、特に制限されず、例えば、ドライラミネート剤、ウエットラミネート剤、粘着剤、ヒートシール剤、ホットメルト剤等のいずれもが用いられる。粘着剤としては、例えば、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ニトリルゴム等が用いられる。
[積層フィルムの製造方法]
積層フィルムの製造方法について特に制限はなく、従来公知の知見が適宜参照されうる。ここで、界面活性剤含有層(機能性層)としての誘電体多層膜自体の形成方法や、ハードコート層自体の形成方法についてはすでに上述したため、ここでは詳細な説明を省略する。
積層フィルムを製造する際には、通常、基材の一方の面に界面活性剤含有層を形成し、その後、基材の他方の面にハードコート層を形成する。このようにして積層フィルムを製造しようとすると、例えば界面活性剤含有層(さらにはハードコート層)の形成に用いられる界面活性剤が、工程汚染などによって基材のハードコート層形成面に付着することでハードコート層を形成するための塗布液が局所的にはじかれたり、塗膜に凹みが生じたりするなどの塗布欠陥が発生する。そして、このような塗布欠陥は積層フィルムにおけるクラックの発生や耐擦傷性の低下をもたらしうるが、本発明によれば、このような問題の発生が防止されうるのである。
以上の点に鑑みると、本発明に係る積層フィルムの製造方法は、基材の一方の面に界面活性剤含有層を形成し、その後、基材の他方の面にハードコート層を形成するものであることが好ましい。また、本発明者らのさらなる検討により、上述したような基材のハードコート層形成面への界面活性剤の付着の問題は、本発明に係る積層フィルムを特定の製造方法により製造する場合に顕著に生じることが判明した。すなわち、基材の一方の面に界面活性剤含有層を形成し、これをいったんロール状に巻き取った後、これを巻き出してハードコート層を形成すると、基材のハードコート層形成面に局所的に界面活性剤が付着しやすくなることから、上述した問題がより生じやすいことがわかったのである。
このことから、本発明の他の形態によれば、基材の一方の面に、界面活性剤を含有する界面活性剤含有層を形成して第1の積層体を得る工程と、前記第1の積層体をロール状に巻き取る工程と、ロール状に巻き取られた前記第1の積層体を巻き出して、前記第1の積層体における前記基材の前記界面活性剤含有層とは反対側の面に、固形分100質量%に対して(メタ)アクリル変性シリコーン化合物を0.001〜3質量%の量で含有する塗布液を塗布し、乾燥させてハードコート層を形成して積層フィルムを得る工程とを含む、積層フィルムの製造方法もまた、提供される。
上記製造方法を実施するにあたっては、上述した積層フィルムの構成についての説明の欄の記載が適宜参照される。また、複数の層が積層されてなる積層体をロール状に巻き取り、次いでロール状に巻き取られた当該積層体を巻き出して、この積層体の所望の面に他の層をさらに積層する技術は、本技術分野において周知である。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」または「%」の表示を用いる場合があるが、特に断りがない限り「質量部」または「質量%」を表す。
≪積層フィルムの作製≫
(実施例1)
−界面活性剤含有層形成用塗布液(溶剤系)の調製−
以下の組成を有する塗布液1−Aを調製した:
アクリット8UA−239(ウレタン変性アクリルポリマー;大成ファインケミカル社製)9.5質量部
メガファックF−477(フッ素系界面活性剤;DIC社製)0.5質量部
メチルエチルケトン 990質量部。
−ハードコート層形成用塗布液(無溶剤系)の調製−
以下の組成を有する塗布液2−Aを調製した:
アロニックスM−305(東亞合成社製)600質量部
アロニックスM−220(東亞合成社製)600質量部
ビームセット577(荒川化学工業社製)1229質量部
UF−8001G(共栄社化学社製)150質量部
紫光UV−7600B(日本合成化学社製)300質量部
EBECRYL350(両末端アクリル変性シリコーン化合物、ダイセル・オルネクス社製)0.03質量部
イルガキュア184(BASFジャパン社製)60質量部
イルガキュア819(BASFジャパン社製)60質量部
メガファックF−552(DIC社製)0.9質量部。
−積層フィルム1の作製−
ポリエステル樹脂からなる膜厚125μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(両面易接着層付き)の一方の易接着層の表面に、上記で調製した塗布液1−Aをブレードコーティング法によって塗布し、100℃で2分間乾燥させて乾燥付量0.2g/mの層を得た。その後、得られた積層体を、塗布乾燥した層が内側になるようにしていったんロール状に巻き取った。
次いで、上記でロール状に巻き取った積層体を巻き出し、PETフィルムの露出面側に、上記で調製した塗布液2−Aをブレードコーティング法によって塗布して塗膜を形成し、この塗膜に対して出力160W/cmの紫外線ランプで5cmの距離から1秒間照射して塗膜を硬化させて乾燥膜厚2.2μmのハードコート層を形成して、積層フィルム1を作製した。
(実施例2)
−ハードコート層形成用塗布液(無溶剤系)の調製−
EBECRYL350の使用量を0.3質量部に変更したこと以外は、上記塗布液2−Aと同様にして、塗布液2−Bを調製した。
−積層フィルム2の作製−
塗布液2−Aに代えて塗布液2−Bを用いたこと以外は、上記実施例1と同様にして、積層フィルム2を作製した。
(実施例3)
−ハードコート層形成用塗布液(無溶剤系)の調製−
ビームセット577の使用量を1226質量部に変更し、EBECRYL350の使用量を3質量部に変更したこと以外は、上記塗布液2−Aと同様にして、塗布液2−Cを調製した。
−積層フィルム3の作製−
塗布液2−Aに代えて塗布液2−Cを用いたこと以外は、上記実施例1と同様にして、積層フィルム3を作製した。
(実施例4)
−ハードコート層形成用塗布液(無溶剤系)の調製−
ビームセット577の使用量を1200質量部に変更し、EBECRYL350の使用量を30質量部に変更したこと以外は、上記塗布液2−Aと同様にして、塗布液2−Dを調製した。
−積層フィルム4の作製−
塗布液2−Aに代えて塗布液2−Dを用いたこと以外は、上記実施例1と同様にして、積層フィルム4を作製した。
(実施例5)
−ハードコート層形成用塗布液(無溶剤系)の調製−
ビームセット577の使用量を1140質量部に変更し、EBECRYL350の使用量を90質量部に変更したこと以外は、上記塗布液2−Aと同様にして、塗布液2−Eを調製した。
−積層フィルム5の作製−
塗布液2−Aに代えて塗布液2−Eを用いたこと以外は、上記実施例1と同様にして、積層フィルム5を作製した。
(実施例6)
−界面活性剤含有層形成用塗布液(水系)の調製−
以下の組成を有する塗布液1−Bを調製した:
エスレックKW−1(積水化学工業社製)5質量部
水 94.8質量部
メガファックF−114(フッ素系界面活性剤、DIC社製)0.2質量部。
−積層フィルム6の作製−
塗布液1−Aに代えて塗布液1−Bを用いたこと以外は、上記実施例3と同様にして、積層フィルム6を作製した。
(実施例7)
−ハードコート層形成用塗布液(溶剤系)の調製−
以下の組成を有する塗布液2−Fを調製した:
アロニックスM−305(東亞合成社製)72質量部
ビームセット577(荒川化学工業社製)345質量部
UF−8001G(共栄社化学社製)85質量部
紫光UV−7600B(日本合成化学社製)360質量部
EBECRYL350(両末端アクリル変性シリコーン化合物、ダイセル・オルネクス社製)0.9質量部
イルガキュア184(BASFジャパン社製)18質量部
イルガキュア819(BASFジャパン社製)18質量部
メガファックF−552(DIC社製)0.27質量部
メチルイソブチルケトン 2100質量部。
−積層フィルム7の作製−
塗布液2−Cに代えて塗布液2−Fを用いたこと以外は、上記実施例6と同様にして、積層フィルム7を作製した。
(実施例8)
−界面活性剤含有層形成用塗布液(水系)の調製−
以下の組成を有する塗布液1−Cを調製した:
エスレックKW−1(積水化学工業社製)5質量部
水 94.8質量部
BYK−349(シリコン系界面活性剤、ビックケミー・ジャパン社製)0.2質量部。
−積層フィルム8の作製−
塗布液1−Bに代えて塗布液1−Cを用いたこと以外は、上記実施例7と同様にして、積層フィルム8を作製した。
(実施例9)
−界面活性剤含有層形成用塗布液(水系)の調製−
以下の組成を有する塗布液1−Dを調製した:
エスレックKW−1(積水化学工業社製)5質量部
水 94.8質量部
ソフタゾリンLSB−R(5質量%、ラウラミドプロピルヒドロキシスルタイン(長鎖アルキル基含有両性界面活性剤)、川研ファインケミカル社製)0.5質量部。
−積層フィルム9の作製−
塗布液1−Bに代えて塗布液1−Dを用いたこと以外は、上記実施例7と同様にして、積層フィルム9を作製した。
(実施例10)
−ハードコート層形成用塗布液(溶剤系)の調製−
以下の組成を有する塗布液2−Gを調製した:
アロニックスM−305(東亞合成社製)72質量部
ビームセット577(荒川化学工業社製)324質量部
UF−8001G(共栄社化学社製)63質量部
紫光UV−7600B(日本合成化学社製)360質量部
EBECRYL350(両末端アクリル変性シリコーン化合物、ダイセル・オルネクス社製)0.9質量部
イルガキュア184(BASFジャパン社製)17質量部
イルガキュア819(BASFジャパン社製)17質量部
メガファックF−552(DIC社製)0.27質量部
MEK−ST(コロイダルシリカ−メチルエチルケトン分散液、平均粒子径20nm、日産化学工業社製)150質量部(SiO換算で5質量%(対固形分))
メチルイソブチルケトン 1995質量部。
−積層フィルム10の作製−
塗布液2−Fに代えて塗布液2−Gを用いたこと以外は、上記実施例9と同様にして、積層フィルム10を作製した。
(実施例11)
−ハードコート層形成用塗布液(溶剤系)の調製−
以下の組成を有する塗布液2−Hを調製した:
アロニックスM−305(東亞合成社製)72質量部
ビームセット577(荒川化学工業社製)308質量部
UF−8001G(共栄社化学社製)36質量部
紫光UV−7600B(日本合成化学社製)360質量部
EBECRYL350(両末端アクリル変性シリコーン化合物、ダイセル・オルネクス社製)0.9質量部
イルガキュア184(BASFジャパン社製)16質量部
イルガキュア819(BASFジャパン社製)16質量部
メガファックF−552(DIC社製)0.27質量部
MEK−ST(コロイダルシリカ−メチルエチルケトン分散液、平均粒子径20nm、日産化学工業社製)300質量部(SiO換算で10質量%(対固形分))
メチルイソブチルケトン 1890質量部。
−積層フィルム11の作製−
塗布液2−Fに代えて塗布液2−Hを用いたこと以外は、上記実施例9と同様にして、積層フィルム11を作製した。
(実施例12)
−ハードコート層形成用塗布液(溶剤系)の調製−
以下の組成を有する塗布液2−Iを調製した:
アロニックスM−305(東亞合成社製)72質量部
ビームセット577(荒川化学工業社製)179質量部
紫光UV−7600B(日本合成化学社製)180質量部
EBECRYL350(両末端アクリル変性シリコーン化合物、ダイセル・オルネクス社製)0.9質量部
イルガキュア184(BASFジャパン社製)9質量部
イルガキュア819(BASFジャパン社製)9質量部
メガファックF−552(DIC社製)0.27質量部
MEK−ST(コロイダルシリカ−メチルエチルケトン分散液、平均粒子径20nm、日産化学工業社製)1500質量部(SiO換算で50質量%(対固形分)
メチルイソブチルケトン 1050質量部。
−積層フィルム12の作製−
塗布液2−Fに代えて塗布液2−Iを用いたこと以外は、上記実施例9と同様にして、積層フィルム12を作製した。
(実施例13)
−ハードコート層形成用塗布液(溶剤系)の調製−
以下の組成を有する塗布液2−Jを調製した:
アロニックスM−305(東亞合成社製)72質量部
ビームセット577(荒川化学工業社製)72質量部
紫光UV−7600B(日本合成化学社製)72質量部
EBECRYL350(両末端アクリル変性シリコーン化合物、ダイセル・オルネクス社製)0.9質量部
イルガキュア184(BASFジャパン社製)4質量部
イルガキュア819(BASFジャパン社製)4質量部
メガファックF−552(DIC社製)0.27質量部
MEK−ST(コロイダルシリカ−メチルエチルケトン分散液、平均粒子径20nm、日産化学工業社製)2400質量部(SiO換算で80質量%(対固形分)
メチルイソブチルケトン 420質量部。
−積層フィルム13の作製−
塗布液2−Fに代えて塗布液2−Jを用いたこと以外は、上記実施例9と同様にして、積層フィルム13を作製した。
(実施例14)
−ハードコート層形成用塗布液(溶剤系)の調製−
以下の組成を有する塗布液2−Kを調製した:
アロニックスM−305(東亞合成社製)54質量部
ビームセット577(荒川化学工業社製)308質量部
UF−8001G(共栄社化学社製)90質量部
紫光UV−7600B(日本合成化学社製)324質量部
EBECRYL350(両末端アクリル変性シリコーン化合物、ダイセル・オルネクス社製)0.9質量部
イルガキュア184(BASFジャパン社製)16質量部
イルガキュア819(BASFジャパン社製)16質量部
メガファックF−552(DIC社製)0.27質量部
YMF−02A(セリウム含有酸化タングステン微粒子、平均粒子径80nm、住友金属鉱山社製)318質量部(CeWO換算で10質量%(対固形分))
メチルイソブチルケトン 1872質量部。
−積層フィルム14の作製−
塗布液2−Fに代えて塗布液2−Kを用いたこと以外は、上記実施例9と同様にして、積層フィルム14を作製した。
(実施例15:誘電体多層膜)
−低屈折率層用塗布液L1の調製−
以下に記載の各構成材料を、45℃で順次に添加した。
コロイダルシリカ(10質量%、日産化学工業社製;スノーテックスOXS)430質量部
ホウ酸水溶液(3質量%)150質量部
水 85質量部
ポリビニルアルコール(4質量%、JP−45、日本酢ビ・ポバール製、重合度4500、鹸化度88mol%)300質量部
ソフタゾリンLSB−R(5質量%、ラウラミドプロピルヒドロキシスルタイン(長鎖アルキル基含有両性界面活性剤)、川研ファインケミカル社製)3質量部
最後に、純水で1000質量部に仕上げ、低屈折率層用塗布液L1を調製した。
−高屈折率層用塗布液H1の調製−
〈酸化チタンゾル水系分散液の調製〉
二酸化チタン水和物を水に懸濁させた水性懸濁液(TiO濃度100g/L)10L(リットル)に、水酸化ナトリウム水溶液(濃度10モル/L)30Lを撹拌下で添加し、90℃に昇温し、5時間熟成した後、塩酸で中和、濾過、水洗した。なお、上記反応(処理)において、二酸化チタン水和物は公知の手法に従い、硫酸チタン水溶液を熱加水分解して得られたものを用いた。
塩基処理チタン化合物をTiO濃度20g/Lになるよう純水に懸濁させ、撹拌下クエン酸をTiO量に対し0.4モル%加え昇温した。液温が95℃になったところで、濃塩酸を塩酸濃度30g/Lになるように加え、液温を維持しつつ3時間撹拌した。
得られた酸化チタンゾル水系分散液のpHおよびゼータ電位を測定したところ、pHは1.4、ゼータ電位は+40mVであった。さらに、マルバーン社製ゼータサイザーナノにより粒径測定を行ったところ、体積平均粒径は35nm、単分散度は16%であった。
体積平均粒径35nmのルチル型酸化チタン粒子を含む20.0質量%酸化チタンゾル水系分散液1kgに純水1kgを添加した。
〈ケイ酸水溶液の調製〉
SiO濃度が2.0質量%のケイ酸水溶液を調製した。
〈シリカ変性酸化チタン粒子の調製〉
上記の10.0質量%酸化チタンゾル水系分散液0.5kgに、純水2kgを加えた後、90℃に加熱した。その後、2.0質量%のケイ酸水溶液1.3kgを徐々に添加し、次いで、得られた分散液をオートクレーブ中、175℃で18時間加熱処理を行い、さらに濃縮して、ルチル型構造を有する酸化チタンで、被覆層がSiOである、20質量%のシリカ変性酸化チタン粒子のゾル水分散液を得た。
−高屈折率層用塗布液H1の調製−
以下に記載の各構成材料を、45℃で順次に添加した。
シリカ変性酸化チタン粒子のゾル水分散液(20.0質量%)320質量部
クエン酸水溶液(1.92質量%)120質量部
ポリビニルアルコール(10質量%、PVA103、重合度300、鹸化度99mol%、クラレ社製)20質量部
ホウ酸水溶液(3質量%)100質量部
ポリビニルアルコール(4質量%、クラレ社製、PVA124、重合度2400、鹸化度88mol%)350質量部
ソフタゾリンLSB−R(5質量%、ラウラミドプロピルヒドロキシスルタイン(長鎖アルキル基含有両性界面活性剤)、川研ファインケミカル社製)1質量部
純水で1000質量部に仕上げ、高屈折率層用塗布液H1を調製した。
−積層フィルム15の作製−
塗布液1−Dを用いた層の形成に代えて、上述した低屈折率層用塗布液L1および高屈折率層用塗布液H1を用いて以下の手法により誘電体多層膜を形成した(下記の表1には「1−E」と記載)こと、および基材の膜厚を50μmに変更したこと以外は、上記実施例14と同様にして、積層フィルム15を作製した。
(誘電体多層膜の形成方法)
9層重層塗布可能なスライドホッパー塗布装置を用い、上記で得られた低屈折率層用塗布液L1および高屈折率層用塗布液H1を45℃に保温しながら、45℃に加温した膜厚50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(東洋紡社製A4300:両面易接着層、長さ200m×幅210mm)上に、最下層と最上層は低屈折率層とし、それ以外はそれぞれ交互に、乾燥時の膜厚が低屈折率層は各層150nm、高屈折率層は各層130nmになるように計9層の同時重層塗布を行った。なお、層間の混合領域(混合層)の確認および膜厚の測定(確認)は、積層膜(赤外遮蔽フィルム試料)を切断して切断面をXPS表面分析装置で高屈折率材料(TiO)と低屈折率材料(SiO)の存在量を測定することで、上記した各層の膜厚が確保されていることが確認できた。
塗布直後、5℃の冷風を吹き付けてセットさせた。このとき、表面を指で触れても指に何もつかなくなるまでの時間(セット時間)は5分であった。
セット完了後、80℃の温風を吹き付けて乾燥させて、9層からなる誘電体多層膜を形成した。
(実施例16)
−ハードコート層形成用塗布液(溶剤系)の調製−
以下の組成を有する塗布液2−Lを調製した:
アロニックスM−305(東亞合成社製)54質量部
ビームセット577(荒川化学工業社製)222質量部
UF−8001G(共栄社化学社製)90質量部
紫光UV−7600B(日本合成化学社製)324質量部
EBECRYL350(両末端アクリル変性シリコーン化合物、ダイセル・オルネクス社製)0.9質量部
イルガキュア184(BASFジャパン社製)14質量部
イルガキュア819(BASFジャパン社製)14質量部
メガファックF−552(DIC社製)0.27質量部
熱線カット塗料PI(平均粒子径90nm、三菱マテリアル電子化成社製)900質量部(ITO換算で20質量%(対固形分))
メチルイソブチルケトン 1380質量部。
−積層フィルム16の作製−
塗布液2−Kに代えて塗布液2−Lを用いたこと以外は、上記実施例15と同様にして、積層フィルム16を作製した。
(実施例17)
−ハードコート層形成用塗布液(溶剤系)の調製−
以下の組成を有する塗布液2−Mを調製した:
アロニックスM−305(東亞合成社製)54質量部
ビームセット577(荒川化学工業社製)179質量部
UF−8001G(共栄社化学社製)36質量部
紫光UV−7600B(日本合成化学社製)162質量部
EBECRYL350(両末端アクリル変性シリコーン化合物、ダイセル・オルネクス社製)0.9質量部
イルガキュア184(BASFジャパン社製)9質量部
イルガキュア819(BASFジャパン社製)9質量部
メガファックF−552(DIC社製)0.27質量部
パゼットGK(ガリウムドープ酸化亜鉛ナノ粒子のメチルエチルケトン分散液、平均粒子径110nm、ハクスイテック社製)2250質量部(ガリウムドープ酸化亜鉛ナノ粒子換算で50質量%(対固形分))
メチルイソブチルケトン 300質量部。
−積層フィルム17の作製−
塗布液2−Kに代えて塗布液2−Mを用いたこと以外は、上記実施例15と同様にして、積層フィルム17を作製した。
(実施例18)
−ハードコート層形成用塗布液(溶剤系)の調製−
以下の組成を有する塗布液2−Nを調製した:
アロニックスM−305(東亞合成社製)54質量部
ビームセット577(荒川化学工業社製)179質量部
UF−8001G(共栄社化学社製)36質量部
紫光UV−7600B(日本合成化学社製)162質量部
EBECRYL350(両末端アクリル変性シリコーン化合物、ダイセル・オルネクス社製)0.9質量部
イルガキュア184(BASFジャパン社製)9質量部
イルガキュア819(BASFジャパン社製)9質量部
メガファックF−552(DIC社製)0.27質量部
パゼットCK(アルミニウムドープ酸化亜鉛ナノ粒子のメチルエチルケトン分散液、平均粒子径100nm、ハクスイテック社製)2250質量部(アルミニウムドープ酸化亜鉛ナノ粒子換算で50質量%(対固形分))
メチルイソブチルケトン 300質量部。
−積層フィルム18の作製−
塗布液2−Kに代えて塗布液2−Nを用いたこと以外は、上記実施例15と同様にして、積層フィルム18を作製した。
(実施例19)
−ハードコート層形成用塗布液(溶剤系)の調製−
以下の組成を有する塗布液2−Oを調製した:
アロニックスM−305(東亞合成社製)54質量部
ビームセット577(荒川化学工業社製)179質量部
UF−8001G(共栄社化学社製)36質量部
紫光UV−7600B(日本合成化学社製)162質量部
EBECRYL350(両末端アクリル変性シリコーン化合物、ダイセル・オルネクス社製)0.9質量部
イルガキュア184(BASFジャパン社製)9質量部
イルガキュア819(BASFジャパン社製)9質量部
メガファックF−552(DIC社製)0.27質量部
セルナックスCX−Z410K(アンチモン酸亜鉛粒子のメチルエチルケトン分散液、平均粒子径90nm、日産化学工業社製)1125質量部(アンチモン酸亜鉛粒子換算で50質量%(対固形分))
メチルイソブチルケトン 1425質量部。
−積層フィルム19の作製−
塗布液2−Kに代えて塗布液2−Oを用いたこと以外は、上記実施例15と同様にして、積層フィルム19を作製した。
(実施例20)
−ハードコート層形成用塗布液(溶剤系)の調製−
以下の組成を有する塗布液2−Pを調製した:
アロニックスM−305(東亞合成社製)54質量部
ビームセット577(荒川化学工業社製)179質量部
UF−8001G(共栄社化学社製)36質量部
紫光UV−7600B(日本合成化学社製)162質量部
EBECRYL350(両末端アクリル変性シリコーン化合物、ダイセル・オルネクス社製)0.9質量部
イルガキュア184(BASFジャパン社製)9質量部
イルガキュア819(BASFジャパン社製)9質量部
メガファックF−552(DIC社製)0.27質量部
SR35M(ATO粒子のMIBK分散液(固形分35質量%)、平均粒子径80nm、Advanced Nano Products社製)1286質量部(ATO粒子換算で50質量%(対固形分))
メチルイソブチルケトン 1264質量部。
−積層フィルム20の作製−
塗布液2−Kに代えて塗布液2−Pを用いたこと以外は、上記実施例15と同様にして、積層フィルム20を作製した。
(実施例21)
−ハードコート層形成用塗布液(溶剤系)の調製−
以下の組成を有する塗布液2−Qを調製した:
アロニックスM−305(東亞合成社製)54質量部
ビームセット577(荒川化学工業社製)260質量部
UF−8001G(共栄社化学社製)27質量部
紫光UV−7600B(日本合成化学社製)90質量部
EBECRYL350(両末端アクリル変性シリコーン化合物、ダイセル・オルネクス社製)0.9質量部
イルガキュア184(BASFジャパン社製)9質量部
イルガキュア819(BASFジャパン社製)9質量部
メガファックF−552(DIC社製)0.27質量部
SR35M(ATO粒子のMIBK分散液(固形分35質量%)、平均粒子径80nm、Advanced Nano Products社製)1286質量部(ATO粒子換算で50質量%(対固形分))
メチルイソブチルケトン 1264質量部。
−積層フィルム21の作製−
塗布液2−Kに代えて塗布液2−Qを用いたこと以外は、上記実施例15と同様にして、積層フィルム21を作製した。
(実施例22)
−ハードコート層形成用塗布液(溶剤系)の調製−
以下の組成を有する塗布液2−Rを調製した:
アロニックスM−305(東亞合成社製)54質量部
ビームセット577(荒川化学工業社製)377質量部
EBECRYL350(両末端アクリル変性シリコーン化合物、ダイセル・オルネクス社製)0.9質量部
イルガキュア184(BASFジャパン社製)9質量部
イルガキュア819(BASFジャパン社製)9質量部
メガファックF−552(DIC社製)0.27質量部
SR35M(ATO粒子のMIBK分散液(固形分35質量%)、平均粒子径80nm、Advanced Nano Products社製)1286質量部(ATO粒子換算で50質量%(対固形分))
メチルイソブチルケトン 1264質量部。
−積層フィルム22の作製−
塗布液2−Kに代えて塗布液2−Rを用いたこと以外は、上記実施例15と同様にして、積層フィルム22を作製した。
(実施例23)
−ハードコート層形成用塗布液(溶剤系)の調製−
以下の組成を有する塗布液2−Sを調製した:
ビームセット577(荒川化学工業社製)430質量部
EBECRYL350(両末端アクリル変性シリコーン化合物、ダイセル・オルネクス社製)0.9質量部
イルガキュア184(BASFジャパン社製)9質量部
イルガキュア819(BASFジャパン社製)9質量部
メガファックF−552(DIC社製)0.27質量部
SR35M(ATO粒子のMIBK分散液(固形分35質量%)、平均粒子径80nm、Advanced Nano Products社製)1286質量部(ATO粒子換算で50質量%(対固形分))
メチルイソブチルケトン 1264質量部。
−積層フィルム23の作製−
塗布液2−Kに代えて塗布液2−Sを用いたこと以外は、上記実施例15と同様にして、積層フィルム23を作製した。
(実施例24)
−ハードコート層形成用塗布液(溶剤系)の調製−
以下の組成を有する塗布液2−Tを調製した:
ビームセット577(荒川化学工業社製)430質量部
X−22−164(両末端メタクリル変性シリコーン化合物、信越化学工業社製)0.9質量部
イルガキュア184(BASFジャパン社製)9質量部
イルガキュア819(BASFジャパン社製)9質量部
メガファックF−552(DIC社製)0.27質量部
SR35M(ATO粒子のMIBK分散液(固形分35質量%)、平均粒子径80nm、Advanced Nano Products社製)1286質量部(ATO粒子換算で50質量%(対固形分))
メチルイソブチルケトン 1264質量部。
−積層フィルム24の作製−
塗布液2−Kに代えて塗布液2−Tを用いたこと以外は、上記実施例15と同様にして、積層フィルム24を作製した。
(実施例25)
−ハードコート層形成用塗布液(溶剤系)の調製−
以下の組成を有する塗布液2−Uを調製した:
ビームセット577(荒川化学工業社製)430質量部
BYK UV−3500(アクリル変性シリコーン化合物、ビックケミー・ジャパン社製)0.9質量部
イルガキュア184(BASFジャパン社製)9質量部
イルガキュア819(BASFジャパン社製)9質量部
メガファックF−552(DIC社製)0.27質量部
SR35M(ATO粒子のMIBK分散液(固形分35質量%)、平均粒子径80nm、Advanced Nano Products社製)1286質量部(ATO粒子換算で50質量%(対固形分))
メチルイソブチルケトン 1264質量部。
−積層フィルム25の作製−
塗布液2−Kに代えて塗布液2−Uを用いたこと以外は、上記実施例15と同様にして、積層フィルム25を作製した。
(実施例26)
−ハードコート層形成用塗布液(溶剤系)の調製−
以下の組成を有する塗布液2−Vを調製した:
ビームセット577(荒川化学工業社製)430質量部
TEGO Red2010(アクリル変性シリコーン化合物、エボニック社製)0.9質量部
イルガキュア184(BASFジャパン社製)9質量部
イルガキュア819(BASFジャパン社製)9質量部
メガファックF−552(DIC社製)0.27質量部
SR35M(ATO粒子のMIBK分散液(固形分35質量%)、平均粒子径80nm、Advanced Nano Products社製)1286質量部(ATO粒子換算で50質量%(対固形分))
メチルイソブチルケトン 1264質量部。
−積層フィルム26の作製−
塗布液2−Kに代えて塗布液2−Vを用いたこと以外は、上記実施例15と同様にして、積層フィルム26を作製した。
(比較例1)
−ハードコート層形成用塗布液(無溶剤系)の調製−
以下の組成を有する塗布液2−Wを調製した:
アロニックスM−305(東亞合成社製)600質量部
アロニックスM−220(東亞合成社製)600質量部
ビームセット577(荒川化学工業社製)1229質量部
UF−8001G(共栄社化学社製)150質量部
紫光UV−7600B(日本合成化学社製)300質量部
イルガキュア184(BASFジャパン社製)60質量部
イルガキュア819(BASFジャパン社製)60質量部
メガファックF−552(DIC社製)0.9質量部。
−積層フィルム27の作製−
塗布液2−Aに代えて塗布液2−Wを用いたこと以外は、上記実施例1と同様にして、積層フィルム27を作製した。
(比較例2)
−ハードコート層形成用塗布液(無溶剤系)の調製−
以下の組成を有する塗布液2−Xを調製した:
アロニックスM−305(東亞合成社製)600質量部
アロニックスM−220(東亞合成社製)600質量部
ビームセット577(荒川化学工業社製)1229質量部
UF−8001G(共栄社化学社製)150質量部
紫光UV−7600B(日本合成化学社製)300質量部
EBECRYL350(両末端アクリル変性シリコーン化合物、ダイセル・オルネクス社製)0.003質量部
イルガキュア184(BASFジャパン社製)60質量部
イルガキュア819(BASFジャパン社製)60質量部
メガファックF−552(DIC社製)0.9質量部。
−積層フィルム28の作製−
塗布液2−Aに代えて塗布液2−Xを用いたこと以外は、上記実施例1と同様にして、積層フィルム28を作製した。
(比較例3)
−ハードコート層形成用塗布液(無溶剤系)の調製−
以下の組成を有する塗布液2−Yを調製した:
アロニックスM−305(東亞合成社製)600質量部
アロニックスM−220(東亞合成社製)600質量部
ビームセット577(荒川化学工業社製)1079質量部
UF−8001G(共栄社化学社製)150質量部
紫光UV−7600B(日本合成化学社製)300質量部
EBECRYL350(両末端アクリル変性シリコーン化合物、ダイセル・オルネクス社製)150質量部
イルガキュア184(BASFジャパン社製)60質量部
イルガキュア819(BASFジャパン社製)60質量部
メガファックF−552(DIC社製)0.9質量部。
−積層フィルム29の作製−
塗布液2−Aに代えて塗布液2−Yを用いたこと以外は、上記実施例1と同様にして、積層フィルム29を作製した。
≪積層フィルムの評価≫
上記作製した積層フィルムについて、以下の評価を行った。結果を下記の表2に示す。
(はじき・凹みの有無の観察)
積層フィルム試料を目視にて観察し、生じたはじきおよび凹みの総数(個/m)を計数し、積層フィルム試料10枚の平均値を算出した。
(ハードコート層の密着性)
直径10mmのマンドレルをセットした1506マンドレル屈曲試験機(Elcometer社製)を用い、ハードコート層を外側に配置して屈曲した後、JIS−K5600−5−6:1999のクロスカット法に従い、外側に配置した面の最表面に片刃のカミソリの刃を面に対して90°の角度で2mm間隔でクロスカットし、10mm角の碁盤目を作製した。日東電工社製のセロハンテープNo.29を貼り付けて、テープをはがし、膜の剥離状態を調べた。
クロスカットしたマス目の数をn、テープ剥離後に支持体に膜が残っているマス目の数をn1としたとき、F=n1/n×100(%)を計算し、積層フィルム試料10枚の平均値に基づき、以下の基準で評価した。
◎:F≧90%
○:90%>F≧80%
△:80%>F≧70%
×:70%>F
なお、実使用においてはFが70%以上であれば層間密着性が確保されていると言える。
(ヘイズの測定)
ヘイズメーター(日本電色工業社製のNDH2000型)を用いてヘイズを測定し、積層フィルム試料10枚の平均値を算出した。
(耐久性の評価)
促進耐候性試験機として、カーボンアーク灯を用いたサンシャインウェザーメーターを利用し、照度250W/cm、温度40℃、湿度50%RHにて、120分照射中に、18分間水噴射を繰り返し行い、2000時間照射後に、以下の方法で、耐擦傷性の評価およびクラックの有無の観察を行った。
−耐擦傷性の評価−
積層フィルムのハードコート層を#0000のスチールウールに500g/cmの荷重をかけて、ストローク100mm、速度30mm/秒で50往復摩擦した後の表面を目視で観察し、傷の本数を計数し、積層フィルム試料10枚の平均値に基づき、以下の基準で評価した。
◎:0本(傷が付かない)
○:1〜3本
○△:4〜6本
△:7〜10本
×:11本以上
なお、◎、○、○△、△は実用上問題なく使用できる。
−クラックの有無の観察−
積層フィルム試料15cm×5cm(75cm)を目視にて観察し、クラックの数を計数し、積層フィルム試料10枚の平均値に基づき、以下の基準で評価した。
◎:0個
○:1〜5個
○△:6〜10個
△:11〜25個
×:26個以上
なお、◎、○、○△、△は実用上問題なく使用できる。
表2に示す結果から、本発明によれば、基材の一方の面に界面活性剤含有層が設けられ、他方の面にハードコート層が設けられる構成の積層フィルムにおいて、ハードコート層におけるクラックの発生を抑制し、ハードコート層の耐擦傷性を向上させることができることがわかる。本実施例では、界面活性剤含有層に含ませる界面活性剤として種々のものを用いているが、いずれのものを用いた場合であっても上述した効果は発現している。
一方、比較例1〜2のようにハードコート層が(メタ)アクリル変性シリコーン化合物を全くまたは微量にしか含まない場合には、はじき・凹みを低減させることができず、積層フィルムの耐擦傷性が低下し、クラックが発生するという問題が生じる。また、比較例3のようにハードコート層における(メタ)アクリル変性シリコーン化合物の含有量が多すぎても、やはりハードコート層にクラックが発生してしまう。
ここで、上述したような本発明の作用効果は、特に本実施例の欄で採用したような、基材の一方の面に界面活性剤含有層を形成し、これをいったんロール状に巻き取った後、これを巻き出してハードコート層を形成するという製造方法を採用する場合に特に有効であることもわかる。
さらに、界面活性剤含有層が水溶性樹脂を含有すると、水系の塗布液を用いた作製が可能であり、しかもはじき・凹みといった塗布欠陥が低減され、ハードコート層の耐擦傷性の向上に寄与することも示されている。
また、ハードコート層を有機溶剤を含有する塗布液の塗布により作製した場合にも、やはりはじき・凹みといった塗布欠陥が低減され、かつ、ハードコート層におけるクラックの発生がさらに抑制されることもわかる。
さらには、ハードコート層が無機ナノ粒子を含むことで、基材とハードコート層との密着性の向上が図られ、また、当該無機ナノ粒子として赤外遮蔽効果を有するものを用いることにより、積層フィルムに赤外遮蔽効果(遮熱性)を付与することができる。なお、この赤外遮蔽効果(遮熱性)は、界面活性剤含有層(機能性層)として誘電体多層膜を採用することで、よりいっそう優れたものとなる。
本出願は、2014年3月6日に出願された日本特許出願番号2014−043933号に基づいており、その開示内容は、参照により全体として組み入れられている。

Claims (10)

  1. 基材と、
    前記基材の一方の面に配置された、界面活性剤を含有する界面活性剤含有層と、
    前記基材の他方の面に配置された、ハードコート層と、
    を有し、
    前記ハードコート層が、(メタ)アクリル変性シリコーン化合物を0.001〜3質量%の量で含有することを特徴とする、積層フィルム。
  2. 前記界面活性剤が、長鎖アルキル基含有界面活性剤、シリコン系界面活性剤およびフッ素系界面活性剤からなる群から選択される1種または2種以上である、請求項1に記載の積層フィルム。
  3. 前記界面活性剤含有層が、水溶性樹脂を含有する、請求項1または2に記載の積層フィルム。
  4. 前記ハードコート層が、有機溶剤を含有する塗布液を塗布し、乾燥させることにより形成されたものである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の積層フィルム。
  5. 前記ハードコート層が、無機ナノ粒子を含有する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の積層フィルム。
  6. 前記無機ナノ粒子が、ATO、ITO、セシウムドープト酸化タングステン、ガリウム酸化亜鉛、アルミニウム酸化亜鉛およびアンチモン酸亜鉛からなる群から選択される1種または2種以上である、請求項5に記載の積層フィルム。
  7. 前記ハードコート層における前記無機ナノ粒子の含有量が10〜80質量%である、請求項5または6に記載の積層フィルム。
  8. 前記ハードコート層が樹脂成分を含有し、前記樹脂成分100質量%に占める水酸基含有ウレタンアクリレートの割合が50質量%以上である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の積層フィルム。
  9. 前記界面活性剤含有層が、低屈折率層と高屈折率層とが交互に積層されてなる誘電体多層膜である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の積層フィルム。
  10. 基材の一方の面に、界面活性剤を含有する界面活性剤含有層を形成して第1の積層体を得る工程と、
    前記第1の積層体をロール状に巻き取る工程と、
    ロール状に巻き取られた前記第1の積層体を巻き出して、前記第1の積層体における前記基材の前記界面活性剤含有層とは反対側の面に、固形分100質量%に対して(メタ)アクリル変性シリコーン化合物を0.001〜3質量%の量で含有する塗布液を塗布し、乾燥させてハードコート層を形成して積層フィルムを得る工程と、
    を含む、積層フィルムの製造方法。
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