JP6439622B2 - 回転電機の固定子 - Google Patents

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Description

本発明は、車両等に搭載されて電動機や発電機として使用される回転電機の固定子に関する。
従来、車両に搭載されて使用される回転電機として、回転可能に設けられ界磁として働く回転子と、該回転子と径方向に対向して配置され電機子として働く固定子と、を備えたものが一般に知られている。そして、特許文献1には、導線をボビンに巻回して形成されたコイルと、該コイルが取り付けられるティースを有するステータコア(固定子コア)とからなる複数のステータ片を、円環状に組み付けることにより形成されたステータ(固定子)が開示されている。また、この特許文献1には、バスバーとコイルとを接続する結線端子の種類を減らし、製造コストを抑制するようにした配電部品が記載されている。
特開2013−162636号公報
ところで、固定子コアに巻装される固定子巻線の巻き方として、特許文献1に記載のように、固定子コアの1つのスロットに集中して巻く「集中巻き」と、固定子コアの複数のスロットに分布させて巻く「分布巻き」とが知られている。分布巻きは、集中巻きに比べて、トルクの向上やノイズの低減が見込める点で有利となるが、固定子コアの周方向に隣接するスロット同士が近接する点で不利となる。そのため、固定子コアの軸方向端面から突出する固定子巻線のコイルエンド部において、コイルエンド部から引き出される引き出し線と動力線や中性線を溶接して接合する構造の場合には、溶接部同士が周方向で近接してしまい、溶接部間で沿面放電が発生して絶縁不良につながる恐れがある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、分布巻きにて巻装される固定子巻線の絶縁性を向上し得るようにした回転電機の固定子を提供することを解決すべき課題とするものである。
上記課題を解決するためになされた第一の発明は、
周方向に配列された複数のスロット(31)を有する固定子コア(30)と、前記スロットに収容されて前記固定子コアに巻装されたそれぞれ電気的位相の異なる三相(U相,V相,W相)の相巻線(41U,41V,41W)よりなる固定子巻線(40)と、各前記相巻線とインバータを電気的に接続する相入力導体部材(61〜63)と、各前記相巻線を電気的に接続して中性点を形成する中性線導体部材(64)と、を備え、各前記スロットには前記相巻線が径方向1列に偶数本ずつ収容されている回転電機の固定子(20)において、
前記スロットは、前記固定子巻線の一極一相当たりM(Mは2以上の自然数)個の割合で形成されてスロット倍数がMとされ、
前記固定子巻線は、前記固定子コアの軸方向端面から前記スロットの外部に延出した開放端部の所定の端末同士が電気的に接合された複数の導体セグメント(50)により構成され、
前記相巻線は、それぞれ並列接続された2以上の並列巻線(U1〜U5,V1〜V5,W1〜W5)により構成されて、前記スロット内のN(Nは1以上の自然数)層目と(N+1)層目の前記相巻線のスロット収容部(51C)同士が電気的に接続されており、
前記相入力導体部材及び前記中性線導体部材は、周方向にM個以上離れた前記スロットの最外層又は最内層に収容された各前記相巻線の前記スロット収容部と電気的に接続されている。
この構成によれば、スロット倍数がMとされ、相入力導体部材及び中性線導体部材は、周方向にM個以上離れたスロットの最外層又は最内層に収容された各相巻線のスロット収容部と電気的に接続されている。そのため、相入力導体部材及び中性線導体部材と各相巻線とが接続される電気的接合部を、周方向にM個のスロットずつ離れた位置に配置することができるので、電気的接合部同士が周方向に隣り合うことがなくなる。これにより、電気的接合部間の沿面距離を十分に確保することができるので、沿面放電の発生を防止し、絶縁性を向上させることができる。
なお、本発明では、スロット倍数Mが2以上の自然数とされていることから、固定子コアに巻装される固定子巻線の巻き方は、波巻きや重ね巻きなどのいわゆる分布巻きが採用される。即ち、スロット倍数Mが1であるいわゆる集中巻きは排除される。
上記課題を解決するためになされた第二の発明は、
周方向に配列された複数のスロット(31)を有する固定子コア(30)と、前記スロットに収容されて前記固定子コアに分布巻きにて巻装されたそれぞれ電気的位相の異なる三相(U相,V相,W相)の相巻線(41U,41V,41W)よりなり、前記固定子コアの軸方向端面から突出する円環状のコイルエンド部(40a)を有する固定子巻線(40)と、を備え、各前記スロットには前記相巻線が径方向1列に偶数本ずつ収容されている回転電機の固定子(20)において、
前記固定子巻線は、前記コイルエンド部の周方向全域において、径方向外側且つ軸方向外側に前記固定子巻線を構成する導体線(57)同士が電気的に接合されて絶縁性の樹脂被覆部材(47)により覆われた電気的接合部(46)を有するとともに、前記コイルエンド部の径方向内側且つ軸方向外側に、軸方向に延びる立ち上がり部(45a)と周方向に延びる周渡り部(45b)とからなる渡り線(45)を有し、前記周渡り部同士が周方向全域で重なる状態に配置されている。
この構成によれば、固定子巻線は、コイルエンド部の周方向全域において、径方向外側且つ軸方向外側に前記固定子巻線を構成する導体線同士が電気的に接合されて絶縁性の樹脂被覆部材により覆われた電気的接合部を有するとともに、前記コイルエンド部の径方向内側且つ軸方向外側に、軸方向に延びる立ち上がり部と周方向に延びる周渡り部とからなる渡り線を有し、前記周渡り部同士が周方向全域で重なる状態に配置されている。そのため、コイルエンド部の径方向内側且つ軸方向外側に渡り線が配置されることで、回転子が回転した際に、回転子から遠心方向に流れる冷却風(冷媒)が渡り線に遮られて電気的接合部に直接当たることが防止される。これにより、電気的接合部内の温度差に起因する熱応力を低減して、電気的接合部の破断を防止することができるので、絶縁性を向上させることができる。
上記課題を解決するためになされた第三の発明は、
周方向に配列された複数のスロット(31)を有する固定子コア(30)と、前記スロットに収容されて前記固定子コアに分布巻きにて巻装されたそれぞれ電気的位相の異なる三相(U相,V相,W相)の相巻線(41U,41V,41W)よりなる固定子巻線(40)と、各前記相巻線と電気的に接続されるU相バスバー(61)、V相バスバー(62)、W相バスバー(63)及び中性線バスバー(64)よりなるバスバー群と、を備え、各前記スロットには前記相巻線が径方向1列に偶数本ずつ収容されている回転電機の固定子(20)において、
前記バスバー群は、前記固定子コアの軸方向端面から突出する前記固定子巻線のコイルエンド部(40a)の径方向外側且つ前記固定子コアの軸方向外側において軸方向に並んで配置されており、前記バスバー群のうち前記中性線バスバーが前記固定子コアに最も近くなる位置に配置されている。
この構成によれば、バスバー群は、固定子コアの軸方向端面から突出する固定子巻線のコイルエンド部の径方向外側且つ前記固定子コアの軸方向外側において軸方向に並んで配置されており、前記バスバー群のうち中性線バスバーが前記固定子コアに最も近くなる位置に配置されている。これにより、バスバー群のうちで電位が最も小さい中性線バスバーを、固定子コアに最も近い位置に配置することで、対地電位差を低減して地絡を防止することができるので、絶縁性を向上させることができる。
なお、この欄及び特許請求の範囲で記載された各部材や部位の後の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的な部材や部位との対応関係を示すものであり、特許請求の範囲に記載された各請求項の構成に何ら影響を及ぼすものではない。
実施形態1に係る固定子を搭載した回転電機の軸方向断面図である。 実施形態1に係る固定子の全体斜視図である。 実施形態1に係る固定子巻線の第1コイルエンド部を示す斜視図である。 実施形態1に係る固定子巻線に用いられる大小一組の導体セグメントの斜視図である。 実施形態1に係る固定子巻線に用いられる大小一組の導体セグメントを模式的に示す正面図である。 実施形態1に係る固定子巻線を構成する導体セグメントの断面図である。 実施形態1に係る固定子巻線の第1コイルエンド部の径方向断面図である。 実施形態1に係る固定子巻線の第1コイルエンド部の一部を示す部分斜視図である。 実施形態1に係る固定子巻線の第1コイルエンド部の外側頭頂部の配置状態を示す説明図である。 実施形態1に係る固定子巻線の第1コイルエンド部の外側頭頂部を模式的に示す説明図である。 実施形態1に係る固定子巻線の第1コイルエンド部の内側頭頂部を模式的に示す説明図である。 実施形態1に係る固定子巻線のスター結線図である。 図12に示す固定子巻線のスター結線図においてU相巻線の1本の並列巻線U5の結線状態を示す説明図である。 実施形態1に係る固定子巻線を構成する相巻線のうちU相巻線だけを示す巻線配置図である。 図13に示すU相巻線のうち並列巻線U1だけを示す巻線配置図である。 図13に示すU相巻線のうち並列巻線U2だけを示す巻線配置図である。 図13に示すU相巻線のうち並列巻線U3だけを示す巻線配置図である。 図13に示すU相巻線のうち並列巻線U4だけを示す巻線配置図である。 図13に示すU相巻線のうち並列巻線U5だけを示す巻線配置図である。 実施形態1において各A・Bスロットに収容されたU相巻線を構成する5本の並列巻線の配置状態を示す説明図である。 実施形態1において各A・Bスロットの1〜6層目に収容されたU相巻線を構成する5本の並列巻線の配置本数を示す説明図である。 実施形態1に係る固定子の軸直角方向に沿う部分断面図である。 実施形態1に係る固定子の第1コイルエンド部側から軸方向に見た部分正面図である。 実施形態1に係る固定子の第1コイルエンド部側から軸方向に見た全体正面図である。 実施形態1に係る固定子の第1コイルエンド部側から軸方向に見た全体正面図である。 実施形態1に係る固定子の第1コイルエンド部側端部を径方向に切断して示す部分断面図である。 実施形態1に係る固定子においてU相バスバーの電流密度を示す説明図である。 実施形態1に係る固定子において中性線バスバーの電流密度を示す説明図である。 実施形態1に係る固定子において第1コイルエンド部の電気的接合部に樹脂被覆部材を形成する前の状態を示す側面図である。 実施形態1に係る固定子において第1コイルエンド部の電気的接合部に樹脂被覆部材を形成した後の状態を示す側面図である。 実施形態1に係る固定子の第1コイルエンド部側端部を径方向に切断して示す部分断面図である。 実施形態1に係る固定子巻線の渡り線だけを抽出して示す斜視図である。 図32に示す渡り線の一部を拡大して示す部分斜視図である。 実施形態1に係る固定子の軸直角方向に沿う部分断面図である。 図34に示す電気的接合部を拡大して示す拡大断面図である。 実施形態2に係る固定子の全体斜視図である。 実施形態2に係る固定子の第1コイルエンド部側端部を径方向に切断して示す部分断面図である。 変形例1に係る樹脂部材で一体化されたバスバー群の断面図である。 変形例2に係る樹脂部材で一体化されたバスバー群の断面図である。 変形例3に係る樹脂部材で一体化されたバスバー群の固定子コアへの取り付け状態を示す断面図である。 変形例4に係る樹脂部材で一体化されたバスバー群の固定子コアへの取り付け状態を示す断面図である。
以下、本発明に係る回転電機の固定子の実施形態について図面を参照して具体的に説明する。
〔実施形態1〕
本実施形態に係る固定子20が搭載された回転電機1は、車両用電動機として使用されるものである。この回転電機1は、図1に示すように、有底筒状の一対のハウジング部材10a,10bが開口部同士で接合されてなるハウジング10と、ハウジング10に軸受け11,12を介して回転自在に支承される回転軸13に固定された回転子14と、ハウジング10内の回転子14を包囲する位置でハウジング10に固定された固定子20と、を備えている。
回転子14は、固定子20の内周側と径方向に対向する外周側に、周方向に所定距離を隔てて極性が交互に異なるように配置された複数の磁極を有する。これらの磁極は、回転子14の所定位置に埋設された複数の永久磁石により形成されている。回転子14の磁極の数は、回転電機により異なるため限定されるものではない。本実施形態では、10極(N極:5、S極:5)の回転子が用いられている。
次に、図2〜図20を参照して固定子20について説明する。固定子20は、図2及び図3に示すように、周方向に配列された複数のスロット31を有する円環状の固定子コア30と、固定子コア30のスロット31に分布巻きの波巻きで巻装されたそれぞれ電気的位相の異なる三相(U相、V相、W相)の相巻線41U,41V,41Wよりなる固定子巻線40と、各相巻線41U,41V,41Wとインバータ(図示せず)を電気的に接続する相入力導体部材としてのU相バスバー61、V相バスバー62及びW相バスバー63と、各相巻線41U,41V,41Wを電気的に接続して中性点を形成する中性線導体部材としての中性線バスバー64とを備えている。
固定子コア30は、円環状の複数の電磁鋼板を固定子コア30の軸方向に積層して形成された一体型のものである。この固定子コア30は、円環状のバックコア33と、バックコア33から径方向内方へ突出し周方向に所定距離を隔てて配列された複数のティース34とからなり、隣り合うティース34の間にスロット31が形成されている。固定子コア30に形成されたスロット31の数は、回転子14の磁極数(10磁極)に対し、固定子巻線40の一相当たりM(Mは2以上の自然数)個の割合で形成されており、スロット倍数がMとされている。本実施形態では、スロット倍数Mが2とされ、10×3×2=60より、スロット31の数は60個とされている。
固定子巻線40を構成する三相の相巻線41U,41V,41Wは、スロット31に収容されるスロット収容部51Cと、周方向に異なるスロット31に収容されたスロット収容部51C同士をスロット31の外部で接続しているターン部52A,52Bとを有する。この固定子巻線40は、U字形状をなす複数の導体セグメント50を固定子コア30の軸方向一端側からスロット31に挿入して、軸方向他端側に延出した一対の開放端部を互いに周方向反対側へ捻った後、所定の捻り部の端末同士を溶接等により接合して所定のパターンで電気的に接続することにより形成されている。
本実施形態では、基本となる導体セグメント50として、図4に示すように、大きさの異なる2種類の大小セグメント50A,50Bが採用されている。大セグメント50A及び小セグメント50Bは、矩形断面のコイル線材をそれぞれ異なる成形型で押圧成形することによりU字形状に形成されており、互いに平行な一対の直線部51A,51Bと、一対の直線部51A,51Bの一端同士を連結するターン部52A,52Bとからなる。大セグメント50Aと小セグメント50Bは、ターン部52A,52Bの延伸方向長さが異なる。
具体的には、大セグメント50Aのターン部52Aは、7スロットピッチの長さに形成され、小セグメント50Bのターン部52Bは、5スロットピッチの長さに形成されている。これにより、大セグメント50Aのターン部52Aは、小セグメント50Bのターン部52Bの軸方向外側に重なるように配置可能とされている。よって以下、大セグメント50Aのターン部52Aを「外側ターン部52A」と呼び、小セグメント50Bのターン部52Bを「内側ターン部52B」と呼ぶ場合もある。
ターン部52A,52Bの延伸方向(周方向)中央部で固定子コア30の軸方向端面30aから最も離間した部位には、軸方向端面30aと平行に周方向に延びる頭頂部53A,53Bが設けられている。この場合、図5に示すように、外側ターン部52Aの頭頂部(外側頭頂部)53Aの周方向長さL1は、内側ターン部52Bの頭頂部(内側頭頂部)53Bの周方向長さL2よりも所定長さだけ長くなるように設定されている。頭頂部53A,53Bの周方向中央部には、径方向に折れ曲がるクランク部54A,54Bが押圧成形により形成されている。各クランク部54A,54Bの径方向への折れ曲がり量は、1本の導体セグメント50の径方向幅と概ね同じにされている。また、各クランク部54A,54Bの径方向への傾き角度θは、それぞれが同じになるように統一されている。
ここで、軸方向外側に位置する大セグメント50Aの外側頭頂部53Aに形成されたクランク部54Aの径方向への折れ曲がり方向と、軸方向内側に位置する小セグメント50Bの内側頭頂部53Bに形成されたクランク部54Bの径方向への折れ曲がり方向が、逆方向となるようにされている。この場合、大セグメント50Aのクランク部54Aは、周方向一端側(図4の右側)から他端側(図4の左側)に向かうにつれて径方向外側(図4の奥側)へ寄るように折れ曲がっている。一方、小セグメント50Bのクランク部54Bは、周方向他端側(図4の左側)から一端側(図4の右側)に向かうにつれて径方向外側(図4の奥側)へ寄るように折れ曲がっている。
ターン部52A,52Bの頭頂部53A,53Bの周方向両側には、固定子コア30の軸方向端面30aに対して所定の角度で傾斜した斜行部55A,55Bが設けられている。本実施形態の場合には、図5に示すように、大セグメント50Aの斜行部(外側斜行部)55Aの傾斜角度α1と、小セグメント50Bの斜行部(内側斜行部)55Bの傾斜角度α2が同等にされている。また、ターン部52A,52Bの両側にある各斜行部55A,55Bと各直線部51A,51Bとの間には、成形型で押圧成形することによってくの字形状に曲げ加工された立ち上がり部56A,56Bがそれぞれ形成されている。この立ち上がり部56A,56Bは、固定子コア30の軸方向端面30aから露出した部位である。
これら大セグメント50A及び小セグメント50Bは、図6に示すように、断面形状が長方形の導体58と、導体58の外周面を被覆する絶縁被膜59とからなる角線で形成されている。そして、図7に示すように、固定子巻線40を構成する各相巻線41U,41V,41Wは、導体セグメント50の長方形断面の長辺に当たる面が固定子コア30の径方向を向く状態に配置されている。
固定子巻線40の軸方向一方側(図2の上方側)には、固定子コア30の軸方向端面30aから突出した多数のターン部52A,52Bの集合体により円環状の第1コイルエンド部40aが形成されている。また、固定子巻線40の軸方向他方側(図2の下方側)には、固定子コア30の軸方向端面30aから突出した多数の捻り部及び接合部の集合体により円環状の第2コイルエンド部40bが形成されている。
第1コイルエンド部40aは、図8に示すように、周方向に隣り合う所定の大セグメント50Aと小セグメント50Bのターン部52A,52Bの頭頂部53A,53B同士が軸方向に重なる2層構造を有する。即ち、軸方向外側に位置する大セグメント50Aの外側ターン部52Aにより外側層が形成され、軸方向内側に位置する小セグメント50Bの内側ターン部52Bにより内側層が形成されている。この場合、軸方向外側に位置する外側頭頂部53Aのクランク部54Aの径方向への折れ曲がり方向と、軸方向内側に位置する内側頭頂部53Bのクランク部54Bの径方向への折れ曲がり方向が逆方向にされている。
そして、図9に示すように、外側頭頂部53Aの径方向に並んだクランク部54A同士は、径方向への傾き角度θが同じにされて、互いに径方向の離間距離Sを保つように配置されている。この場合、外側頭頂部53Aのクランク部54Aは、径方向に延びる直線Xと直角に交わる直線Yに対して、周方向一端側(図9の右側)から他端側(図9の左側)に向かうにつれて径方向外側(図9の上側)へ傾き角度θで折れ曲がっている。これにより、図10に示すように、回転子14が矢印a方向に左回転した際に、回転子14から遠心方向に向かって流れる冷却風が、外側層の径方向に並んだ外側頭頂部53A同士の間を流れるようになり、冷却性が確保される。
また、内側頭頂部53Bの径方向に並んだクランク部54B同士は、外側頭頂部53Aの場合とは折れ曲がり方向が逆方向の傾き角度θで同じにされて、互いに径方向の離間距離Sを保つように配置されている。これにより、図11に示すように、回転子14が矢印b方向に右回転した際に、回転子14から遠心方向に向かって流れる冷却風が、内側層の径方向に並んだ内側頭頂部53B同士の間を流れるようになり、冷却性が確保される。
この固定子巻線40は、図12に示すように、それぞれ5本の並列巻線U1〜U5,V1〜V5,W1〜W5よりなる三相の相巻線41U,41V,41Wにより構成されており、各相巻線41U,41V,41Wの巻線端がスター結線(Y結線)で結線されている。各相巻線41U,41V,41Wは、それぞれ並列接続された2以上(本実施形態では5)の並列巻線U1〜U5,V1〜V5,W1〜W5で構成されている。
U相巻線41Uを構成する並列巻線U1〜U5は、図13に示すように、U相バスバー61とそれぞれ電気的に接続される入力側部分巻線42Uと、中性線バスバー64と電気的に接続される中性点側部分巻線43Uと、入力側部分巻線42U及び中性点側部分巻線43U以外の一般部分巻線44Uとからなる。なお、図13には、各並列巻線U1〜U5の代表として、並列巻線U5だけが示されている。この場合、入力側部分巻線42Uは、それぞれ入力側引き出し線となり、中性点側部分巻線43Uは、それぞれ中性点側引き出し線となる。
また、V相巻線41Vを構成する並列巻線V1〜V5は、V相バスバー62とそれぞれ電気的に接続される入力側部分巻線42Vと、中性線バスバー64と電気的に接続される中性点側部分巻線43Vと、入力側部分巻線42V及び中性点側部分巻線43V以外の一般部分巻線44Vとからなる。この場合、入力側部分巻線42Vは、それぞれ入力側引き出し線となり、中性点側部分巻線43Vは、それぞれ中性点側引き出し線となる。
また、W相巻線41Wを構成する並列巻線W1〜W5は、W相バスバー63とそれぞれ電気的に接続される入力側部分巻線42Wと、中性線バスバー64と電気的に接続される中性点側部分巻線43Wと、入力側部分巻線42W及び中性点側部分巻線43W以外の一般部分巻線44Wとからなる。この場合、入力側部分巻線42Wは、それぞれ入力側引き出し線となり、中性点側部分巻線43Wは、それぞれ中性点側引き出し線となる。
以下、図14〜図21を参照して、固定子巻線40の巻線仕様について説明する。なお、固定子巻線40を構成する各相巻線41U,41V,41Wは、電気的位相が異なるだけで巻線仕様が同じであるため、それらの代表としてU相巻線41Uの巻線仕様について説明する。
図14は、固定子巻線40を構成する三相の相巻線41U,41V,41WのうちU相巻線41Uだけを示す巻線配置図である。また、図15〜図19は、図14に記載されたU相巻線41Uの巻回状態を容易に理解できるようにするために、U相巻線41Uを構成する各並列巻線U1〜U5のそれぞれの巻回状態を単独で記載した巻線配置図である。なお、本実施形態では、回転電機1の作動時に回転子14の鎖交磁束によって固定子20に形成される極数は、回転子14の磁極数に対応して10極となっており、並列巻線U1〜U5の並列数の倍数に設定されている。ここで極数の10は、2と並列巻線U1〜U5の並列数5の最小公倍数である。
なお、図14〜図19において、時計の12時方向の位置にある極を第1極とし、時計回り方向に順番に、第2極、第3極、・・・、第10極とする。また、図14〜図19においては、各並列巻線U1〜U5の第1コイルエンド部40a側の結線構造が実線で記載され、各並列巻線U1〜U5の第2コイルエンド部40b側の結線構造が破線で記載されている。ここで、各スロット31に6本ずつ収容されるU相巻線41Uのスロット収容部51Cは、固定子コア30の内周側から順番に、1層目、2層目、・・・、5層目、6層目とする。
また、U相巻線41Uが収容されるスロット31は、本実施形態ではスロット倍数Mが2とされていることから、固定子コア30に周方向に隣接して配置されたAスロットとBスロットが周方向に6スロットピッチで設けられている。これらのAスロット及びBスロットに収容される各並列巻線U1〜U5のスロット収容部51Cは、巻き始め側から巻き終わり側に向かって順番に第1スロット収容部、第2スロット収容部、・・・、第24スロット収容部とする。
並列巻線U1は、図15に示すように、巻き始め側となる入力側部分巻線42Uの第1スロット収容部が第1極のBスロットの6層目(最外層)に収容され、第2スロット収容部が時計回り方向に6スロット離れた第2極のBスロットの5層目に収容されている。なお、入力側部分巻線42Uの巻き始め側端末は、第1コイルエンド部40a側(図15の手前側)に延出して、入力側引き出し線とされている。次いで、第3スロット収容部が第3極のAスロットの6層目に収容され、第4スロット収容部が第4極のAスロットの5層目に収容されている。
次いで、第5スロット収容部が第5極のBスロットの4層目に収容され、第6スロット収容部が第6極のBスロットの3層目に収容されている。次いで、第7スロット収容部が第7極のAスロットの4層目に収容され、第8スロット収容部が第8極のAスロットの3層目に収容されている。次いで、第9スロット収容部が第9極のBスロットの2層目に収容され、第10スロット収容部が第10極のBスロットの1層目に収容されている。次いで、第11スロット収容部が第1極のAスロットの2層目に収容され、第12スロット収容部が第2極のAスロットの1層目に収容されている。
次の第13スロット収容部は、第3極のAスロットの1層目に収容されており、第1コイルエンド部40a側において、第12スロット収容部と渡り線45(図8,図32,図33参照)を介して接続されている。次の第14スロット収容部が反時計回り方向に6スロット離れた第2極のAスロットの2層目に収容されており、この第14スロット収容部から反時計回り方向への巻き戻しが開始される。次いで、第15スロット収容部が第1極のBスロットの1層目に収容され、第16スロット収容部が第10極のBスロットの2層目に収容されている。次いで、第17スロット収容部が第9極のAスロットの3層目に収容され、第18スロット収容部が第8極のAスロットの4層目に収容されている。
次いで、第19スロット収容部が第7極のBスロットの3層目に収容され、第20スロット収容部が第6極のBスロットの4層目に収容されている。次いで、第21スロット収容部が第5極のAスロットの5層目に収容され、第22スロット収容部が第4極のAスロットの6層目に収容されている。第23スロット収容部が第3極のBスロットの5層目に収容され、巻き終わり側となる中性点側部分巻線43Uの第24スロット収容部が第2極のBスロットの6層目に収容されている。なお、中性点側部分巻線43Uの巻き終わり側端末は、第1コイルエンド部40a側(図15の手前側)に延出して、中性点側引き出し線とされている。
並列巻線U1は、上記のように固定子コア30の各A・Bスロットに収容されて巻装されている。この場合、第1コイルエンド部40aを形成するターン部52A,52B(図15において実線)は、5スロットピッチの長さに形成された内側ターン部52Bと、7スロットピッチの長さに形成された外側ターン部52Aが周方向に交互に配置されている。また、第2コイルエンド部40bを形成する導体線(図15において破線)は、隣り合うスロット収容部31同士を6スロットピッチで接続している。
並列巻線U2は、図16に示すように、巻き始め側となる入力側部分巻線42Uの第1スロット収容部が第9極のBスロットの6層目に収容され、第2スロット収容部が時計回り方向に6スロット離れた第10極のBスロットの5層目に収容されている。即ち、並列巻線U2の巻き始めとなる第9極のBスロットは、並列巻線U1の巻き始めとなる第1極のBスロットから反時計回り方向に角度で72°ずれた位置にある。ここで角度72°は、360°を並列巻線U1〜U5の並列数(本実施形態では並列数が5)で除算した角度に相当する。そして、その後に続く並列巻線U2の第2〜第24スロット収容部は、並列巻線U1の第2〜第24スロット収容部と全く同様に、反時計回り方向に角度で72°ずれた位置にある各A・Bスロットに収容されている。
なお、並列巻線U2の入力側部分巻線42Uの巻き始め側端末は、第1コイルエンド部40a側(図15の手前側)に延出して、入力側引き出し線とされている。また、並列巻線U2の中性点側部分巻線43Uの巻き終わり側端末は、第1コイルエンド部40a側(図15の手前側)に延出して、中性点側引き出し線とされている。
並列巻線U3は、図17に示すように、巻き始め側となる入力側部分巻線42Uの第1スロット収容部が第7極のBスロットの6層目に収容され、第2スロット収容部が時計回り方向に6スロット離れた第8極のBスロットの5層目に収容されている。即ち、並列巻線U3の巻き始めとなる第7極のBスロットは、並列巻線U2の巻き始めとなる第9極のBスロットから反時計回り方向に角度で72°ずれた位置にある。そして、その後に続く並列巻線U3の第2〜第24スロット収容部は、並列巻線U2の第2〜第24スロット収容部と全く同様に、反時計回り方向に角度で72°ずれた位置にある各A・Bスロットに収容されている。
なお、並列巻線U3の入力側部分巻線42Uの巻き始め側端末は、第1コイルエンド部40a側(図15の手前側)に延出して、入力側引き出し線とされている。また、並列巻線U3の中性点側部分巻線43Uの巻き終わり側端末は、第1コイルエンド部40a側(図15の手前側)に延出して、中性点側引き出し線とされている。
並列巻線U4は、図18に示すように、巻き始め側となる入力側部分巻線42Uの第1スロット収容部が第5極のBスロットの6層目に収容され、第2スロット収容部が時計回り方向に6スロット離れた第6極のBスロットの5層目に収容されている。即ち、並列巻線U4の巻き始めとなる第5極のBスロットは、並列巻線U3の巻き始めとなる第7極のBスロットから反時計回り方向に角度で72°ずれた位置にある。そして、その後に続く並列巻線U4の第2〜第24スロット収容部も、並列巻線U3の第2〜第24スロット収容部と全く同様に、反時計回り方向に角度で72°ずれた位置にある各A・Bスロットに収容されている。
なお、並列巻線U4の入力側部分巻線42Uの巻き始め側端末は、第1コイルエンド部40a側(図15の手前側)に延出して、入力側引き出し線とされている。また、並列巻線U4の中性点側部分巻線43Uの巻き終わり側端末は、第1コイルエンド部40a側(図15の手前側)に延出して、中性点側引き出し線とされている。
並列巻線U5は、図19に示すように、巻き始め側となる入力側部分巻線42Uの第1スロット収容部が第3極のBスロットの6層目に収容され、第2スロット収容部が時計回り方向に6スロット離れた第4極のBスロットの5層目に収容されている。即ち、並列巻線U5の巻き始めとなる第3極のBスロットは、並列巻線U4の巻き始めとなる第5極のBスロットから反時計回り方向に角度で72°ずれた位置にある。そして、その後に続く並列巻線U5の第2〜第24スロット収容部も、並列巻線U4の第2〜第24スロット収容部と全く同様に、反時計回り方向に角度で72°ずれた位置にある各A・Bスロットに収容されている。
なお、並列巻線U5の入力側部分巻線42Uの巻き始め側端末は、第1コイルエンド部40a側(図15の手前側)に延出して、入力側引き出し線とされている。また、並列巻線U5の中性点側部分巻線43Uの巻き終わり側端末は、第1コイルエンド部40a側(図15の手前側)に延出して、中性点側引き出し線とされている。したがって、各並列巻線U1〜U5の両端にそれぞれ設けられている入力側部分巻線42U及び中性点側部分巻線43Uは、各A・Bスロットの最外層(6層目)に収容された各並列巻線U1〜U5の第1及び第24スロット収容部と電気的に接続されている。
以上のように巻装された並列巻線U1〜U5は、360°を並列巻線U1〜U5の並列数で除算した角度ずつ周方向にずれて回転対称となる位置に配置されている。この場合、各A・Bスロットには、U相巻線41Uを構成する並列巻線U1〜U5のスロット収容部51Cが径方向1列に偶数本ずつ(本実施形態では6本ずつ)収容されている。また、U相巻線41Uを構成する並列巻線U1〜U5は、各A・Bスロット内のN(Nは1以上の自然数)層目と(N+1)層目のスロット収容部51C同士が電気的に接続されている。本実施形態の場合には、N=1とされている。
そして、U相巻線41Uを構成する5本の並列巻線U1〜U5は、図20に示すように、各A・Bスロット内の全ての層において、M個(M=2で2個)のスロットに均等に配置されている。即ち、図21に示すように、並列巻線U1〜U5は、Aスロット及びBスロットの1〜6層目にそれぞれ2本ずつ均等に配置されている。
また、各A・Bスロット内の各層において、外側頭頂部53Aに繋がるスロット収容部51Cと内側頭頂部53Bに繋がるスロット収容部51Cが周方向に交互に配置されている(図14参照)。そして、軸方向外側に配置される外側ターン部52Aの外側斜行部55Aと、軸方向内側に配置される内側ターン部52Bの内側斜行部55Bは、周方向の少なくとも一部が接触している(図5参照)。この場合、図5に示された2本の外側ターン部52Aと内側ターン部52Bは、右側の外側斜行部55Aと内側斜行部55Bの一部が接触している。外側ターン部52Aの残りの非接触部は、図示されていない他の内側ターン部52Bの内側斜行部55Bと接触している。
U相巻線41Uは、以上のように巻装されており、V相巻線41V及びW相巻線41Wも、上記のようにしてU相巻線41Uと同様に巻装されている。
この固定子巻線40において、各相巻線41U,41V,41Wを構成する各並列巻線U1〜U5,V1〜V5,W1〜W5の入力側部分巻線42U,42V,42W及び中性点側部分巻線43U,43V,43Wの引き出し線は、図22及び図23に示すように、周方向にM個(M=2で2個)ずつ離れたスロット31の最外層(6層目)に収容されている。即ち、引き出し線となる入力側部分巻線42U,42V,42W及び中性点側部分巻線43U,43V,43Wは、2スロットピッチで配置されている。
ここで、三相全ての入力側部分巻線42U,42V,42W及び中性点側部分巻線43U,43V,43Wの総数(引き出し線の総数)をQとすると、本実施形態では、Q=30となる。よって、図24に示すように、入力側部分巻線42U,42V,42W及び中性点側部分巻線43U,43V,43Wは、360°/Qの角度間隔、即ち、Q=30から12°の角度間隔で均等に配置されている。この場合、図25に示すように、中性点側部分巻線43U,43V,43Wは、周方向に隣り合う入力側部分巻線42U,42V,42W同士の中間に配置されている。これにより、各相バスバー61〜63及び中性線バスバー64と溶接により接続された引き出し線同士が周方向に隣り合うことなく近接しないようにされて、十分な沿面距離が確保されている。
そして、U相巻線41Uを構成する並列巻線U1〜U5の入力側部分巻線42Uは、U相バスバー61を介してインバータと電気的に接続される。また、V相巻線41Vを構成する並列巻線V1〜V5の入力側部分巻線42Vは、V相バスバー62を介してインバータと電気的に接続される。また、W相巻線41Wを構成する並列巻線W1〜W5の入力側部分巻線42Wは、W相バスバー63を介してインバータと電気的に接続される。さらに、各相巻線41U,41V,41Wを構成する並列巻線U1〜U5,V1〜V5,W1〜W5の中性点側部分巻線43U,43V,43Wは、中性線バスバー64を介して電気的に接続されて中性点を形成する。この場合、各相バスバー61〜63及び中性線バスバー64は、周方向にM個(M=2で2個)ずつ離れたスロット31の最外層に収容された各相巻線41U,41V,41Wのスロット収容部51Cと電気的に接続されている。
各相バスバー61〜63及び中性線バスバー64は、導電性材料で所定の円弧形状に形成されて、固定子コア30のバックコア33上で第1コイルエンド部40aを外周側から包囲するように配置されている。これらのバスバー群61〜64は、図26に示すように、固定子コア30の軸方向端面30aから突出する固定子巻線の第1コイルエンド部40aの径方向外側且つ固定子コア30の軸方向外側において軸方向に並んで配置されている。そして、バスバー群61〜64のうちで電位が最も小さい中性線バスバー64が、固定子コア30に最も近くなる位置に配置されている。この中性線バスバー64は、固定子コア30の軸方向端面30aから所定距離L3を隔てた位置に配置されている。これにより、対地電位差を低減して地絡を防止することが可能となる。
また、中性線バスバー64は、各相バスバー61〜63よりも電流密度が低くなるように設定されている。即ち、例えばインプット電流が5Aの場合には、U相バスバー61では、図27に示すように、最大電流が2Aとなる。V相バスバー62及びW相バスバー63も同様である。これに対して、中性線バスバー64では、図28に示すように、最大電流が1Aとなるため、中性線バスバー64の断面積は、各相バスバー61〜63の50%よりも大きければよい。
そして、入力側部分巻線42U,42V,42W及び中性点側部分巻線43U,43V,43Wとバスバー群61〜64との電気的接合部46は、図29及び図30に示すように、粉体塗装によって形成された絶縁性の樹脂被覆部材47により覆われている。この樹脂被覆部材47の被覆範囲は、固定子コアの軸30軸方向端面30aから突出する固定子巻線40の第1コイルエンド部40aの軸方向高さHの位置よりも軸方向外側とされている。これにより、第1コイルエンド部40aの外側頭頂部53Aと樹脂被覆部材47との間には空間部が形成されている。
図31〜図33に示すように、第1コイルエンド部40aの径方向内側且つ軸方向外側には、各並列巻線U1〜U5,V1〜V5,W1〜W5の中央部の折り返し部に形成される複数の渡り線45が配置されている。これら渡り線45は、軸方向に延びる立ち上がり部45aと周方向に延びる周渡り部45bとからなり、図32及び図33に示すように、周渡り部45b同士が周方向全域で重なる状態に配置されている。
渡り線45は、周渡り部45b同士が固着部材48により互いに固定されている。また、周渡り部45bは、電気的接合部46に対して軸方向高さが同じ位置に配置されている(図31参照)。この場合、電気的接合部46は、接合されるべき少なくとも2本の導体線57a,57bが径方向に並んで溶接又はかしめにより接合されている。
これら渡り線45や電気的接合部46を構成する導体線57は、断面形状が長方形の角線(図6参照)よりなり、図31に示すように、長方形断面の長辺に当たる面が固定子コア30の径方向を向く状態に配置されている。本実施形態では、図34及び図35に示すように、径方向外側に位置する導体線57aの周方向幅は径方向内側の位置する導体線57bの周方向幅よりも大きくされている。そのため、回転子14が回転した際に、回転子14から遠心方向に流れる冷却風(冷媒)が径方向外側に位置する導体線57aにも当たるようになるので、電気的接合部46における2本の導体線57a,57bの温度差が抑制される。これにより、電気的接合部46内の温度差に起因する熱応力が低減され、電気的接合部46の破断が防止される。
以上のように構成された本実施形態の固定子20によれば、スロット倍数がM(M=2)とされ、各相バスバー61〜63及び中性線バスバー64は、周方向にM個以上離れたスロット31の最外層に収容された各相巻線41U,41V,41Wのスロット収容部51Cと電気的に接続されている。そのため、各相バスバー61〜63及び中性線バスバー64と各相巻線41U,41V,41Wとが接続される電気的接合部46を、周方向にM個のスロット31ずつ離れた位置に配置することができるので、電気的接合部46同士が周方向に隣り合うことがなくなる。これにより、電気的接合部46間の沿面距離を十分に確保することができるので、沿面放電の発生を防止し、絶縁性を向上させることができる。
また、本実施形態では、三相全ての入力側部分巻線42U,42V,42W及び中性点側部分巻線43U,43V,43Wの総数をQとすると、入力側部分巻線42U,42V,42Wと中性点側部分巻線43U,43V,43Wが、360°/Qの角度間隔(Q=30で12°角度間隔)で均等に配置されている。即ち、動力線に繋がる30本の引き出し線(入力側部分巻線42U,42V,42W及び中性点側部分巻線43U,43V,43W)を12°角度間隔で配置し、それぞれの引き出し線の間に1本以上の一般部分線44U,44V,44Wを挟むようにされている。そのため、特に電位差の大きい動力線の電気的接合部46同士の沿面距離を最大限広げることができるので、電気的接合部46間の沿面放電をより確実に防止することができる。
また、本実施形態では、中性点側部分巻線43U,43V,43Wが、周方向に隣り合う入力側部分巻線42U,42V,42W同士の中間に配置されている。そのため、動力線の電気的接合部46同士の中間に、電位の低い中性点側部分巻線43U,43V,43Wの電気的接合部46を配置することで、電気的接合部46間の沿面距離を最大限確保することができる。これにより、沿面放電をさらに確実に防止することが可能となる。
また、本実施形態では、入力側部分巻線42U,42V,42W及び中性点側部分巻線43U,43V,43Wの電気的接合部46を覆う樹脂被覆部材47の被覆範囲は、固定子コア30の軸方向端面30aから突出する固定子巻線40の第1コイルエンド部40aの軸方向外側にされている。そのため、樹脂被覆部材47の被覆範囲を第1コイルエンド部40aよりも軸方向外側に限定することで、第1コイルエンド部40aへの樹脂被覆部材47付着による電気的接合部46間の沿面距離短絡を防止することができる。これにより、沿面放電をさらに確実に防止することが可能となる。
また、本実施形態では、固定子巻線40は、第1コイルエンド部40aの周方向全域において、径方向外側且つ軸方向外側に配置される樹脂被覆部材47により覆われた電気的接合部46を有するとともに、第1コイルエンド部40aの径方向内側且つ軸方向外側に、立ち上がり部45aと周渡り部45bとからなる渡り線45を有し、周渡り部45b同士が周方向全域で重なる状態に配置されている。そのため、第1コイルエンド部40aの径方向内側且つ軸方向外側に渡り線が配置されることで、回転子14が回転した際に、回転子14から遠心方向に流れる冷却風(冷媒)が渡り線45に遮られて電気的接合部46に直接当たることを防止することができる。これにより、電気的接合部46内の温度差に起因する熱応力を低減して、電気的接合部46の破断を防止することができるので、絶縁性を向上させることができる。
また、本実施形態では、周渡り部45bは、電気的接合部46に対して軸方向高さが同じ位置に配置されている。これにより、第1コイルエンド部40aの径方向内側に配置される周渡り部45bの軸方向高さを電気的接合部46と同じ高さに設定することで、回転子14から流れる冷却風を効果的に防ぐことができる。
また、本実施形態では、固定子巻線40を構成する導体線57は、断面形状が長方形の角線よりなり、長方形断面の長辺に当たる面が固定子コア30の径方向を向く状態に配置されている。第1コイルエンド部40aの径方向内側に配置される周渡り部45bの防風面の幅を増加することで、電気的接合部46への風当たりをより効果的に防止することができる。これにより、絶縁性を向上させることができる。
また、本実施形態では、電気的接合部46は、少なくとも2本の導体線57が径方向に並んで溶接又はかしめにより接合されており、径方向外側に位置する導体線57aの周方向幅は径方向内側に位置する導体線57bの周方向幅よりも大きくされている。径方向外側に配置される導体線57aの周方向幅を大きくすることで、外側の導体線57aにも径方向内側から回転子14の冷却風を受けるようになるので、電気的接合部46での温度差を抑制し、熱応力を低減することができる。これにより、絶縁性を向上させることができる。
また、本実施形態では、渡り線45は、周渡り部45b同士が固着部材48により互いに固定されている。これにより、第1コイルエンド部40aの径方向内側に配置される周渡り部45bの強度を上げて、回転子14から流れる冷却風による変形や破断を防止することができる。そのため、第1コイルエンド部40aの径方向外側に配置される電気的接合部46に対する冷却風の遮蔽効果を良好に維持することができる。これにより、絶縁性を向上させることができる。
また、本実施形態では、第1コイルエンド部40aの径方向外側且つ軸方向外側において軸方向に並んで配置されたバスバー群(各相バスバー61〜63、中性線バスバー64)のうちで、中性線バスバー64が固定子コア30に最も近くなる位置に配置されている。そのため、バスバー群を配置する際に、電位が最も小さい中性線バスバー64を固定子コア30に最も近くなる位置に配置することで、対地電位差を低減して地絡を防止することができる。これにより、絶縁性を向上させることができる。
また、本実施形態では、中性線バスバー64は、各相バスバー61〜63よりも電流密度が低くなるように設定されている。環境温度が上がるほど、放電は起こり易く、また、樹脂被覆部材47などの絶縁部材の劣化による絶縁性の低下も発生し易くなる。そのため、特に固定子コア30に対して放電が起こり易い、固定子コア30に最も近くなる位置に中性線バスバー64を配置し、さらに中性線バスバー64の電流密度を下げて発熱量を抑えることで、対地絶縁性をより向上させることができる。
〔実施形態2〕
実施形態2に係る回転電機の固定子20Aは、基本的構成が実施形態1のものと同じであり、バスバー群61〜64が樹脂部材66により一体化されている点で、実施形態1のものと異なる。よって、実施形態1と共通する部材や構成については、同じ符号を付して詳しい説明は省略し、以下、異なる点及び重要な点について説明する。
本実施形態の固定子20Aは、図36及び図37に示すように、図2に示す実施形態1の固定子20に対して、バスバー群61〜64を一体化する樹脂部材66が付加されている。実施形態2のバスバー群61〜64は、実施形態1のバスバー群61〜64と全く同一に構成され、実施形態1と同様に配置されている。即ち、バスバー群61〜64は、固定子コア30の軸方向端面30aから突出する固定子巻線の第1コイルエンド部40aの径方向外側且つ固定子コア30の軸方向外側において軸方向に並んで配置されている。そして、バスバー群61〜64のうちで電位が最も小さい中性線バスバー64が、固定子コア30に最も近くなる位置に配置されている。
上記のように配置されたバスバー群61〜64は、樹脂モールドして形成された樹脂部材66により一体化されている。樹脂部材66は、上記のように並んで配置されたバスバー群61〜64の表面を覆うように、断面の外周形状が矩形に形成されている。そして、一方の平面部が固定子コア30のバックコア33の軸方向端面30aに接触した状態に設置されている。
樹脂モールドして形成した樹脂部材66を上記のように設置した場合、樹脂部材66内に不可避的に形成されるボイドやクラックにより、地絡放電が起こる可能性がある。しかし、本実施形態の場合には、バスバー群61〜64のうちで電位が最も小さい中性線バスバー64が、固定子コア30に最も近くなる位置に配置されていることで、固定子コア30に対する樹脂部材66の設置面での地絡放電をより確実に防止することができる。
以上のように構成された実施形態2の固定子20Aによれば、電気的接合部46間の沿面距離を十分に確保することができるので、沿面放電の発生を防止し、絶縁性を向上させることができる等、実施形態1と同様の作用及び効果を奏する。特に、実施形態2では、バスバー群61〜64が、固定子コア30の軸方向端面に接触した状態に設置された樹脂部材66により一体化されているので、対地絶縁性をより確実に確保することができる。
〔変形例1〕
変形例1は、図38に示すように、バスバー群61〜64を一体化する樹脂部材66が、多段階モールドで形成された3個の分割部品66A,66B,66Cにより構成されている。この樹脂部材66は、2個の分割部品66A,66B同士の境界面が、固定子コア30の軸方向端面30aと対向する面に位置している。変形例1によれば、多段階モールド時の樹脂同士の境界面が固定子コア30への設置面に形成されている場合でも、対地絶縁性を確保することができる。
〔変形例2〕
変形例2は、図39に示すように、バスバー群61〜64を一体化する樹脂部材66が、組み付けで形成された2個の分割部品66A,66Bにより構成されている。この樹脂部材66は、2個の分割部品66A,66B同士の境界面が、固定子コア30の軸方向端面30aと対向する面に位置している。変形例2によれば、組み付け時の樹脂同士の境界面が固定子コア30への設置面に形成されている場合でも、対地絶縁性を確保することができる。
〔変形例3〕
変形例3は、図40に示すように、バスバー群61〜64を一体化する樹脂部材66が、樹脂モールド時に内部に埋め込まれた金属部材67としての圧入固定用のピンを固定子コア30の軸方向端面30aに圧入して固定するようにされている。変形例3によれば、金属部材67に最も近くなるバスバーを中性線バスバー64にすることで、金属部材67に対する電位差を低減し、金属部材67を介しての地絡を防止することができる。
〔変形例4〕
変形例4は、図41に示すように、バスバー群61〜64を一体化する樹脂部材66が、樹脂モールド時に内部に埋め込まれた金属部材67としての溶接固定用のプレートを固定子コア30の軸方向端面30aに溶接で固定するようにされている。変形例4によれば、金属部材67に最も近くなるバスバーを中性線バスバー64にすることで、金属部材67に対する電位差を低減し、金属部材67を介しての地絡を防止することができる。
〔他の実施形態〕
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更することが可能である。
例えば、上記の実施形態では、全ての引き出し線(入力側部分巻線42U,42V,42W及び中性点側部分巻線43U,43V,43W)が第1コイルエンド部40aの径方向外側(最外層)に集められているが、全ての引き出し線を第1コイルエンド部40aの径方向内側(最内層)に集めるようにしてもよい。このようにすれば、第1コイルエンド部40a上に突出した状態に配置されている導体線をバックコア33に配置することによって、第1コイルエンド部40aの軸方向長さを小さくすることができるので、小型化することができる。
また、上記の実施形態の固定子巻線40は、分布巻きの波巻きで巻かれたものであるが、分布巻きの重ね巻きで巻かれたものであってもよい。
また、上記の実施形態では、本発明に係る回転電機の固定子を車両用電動機に適用した例を説明したが、本発明は、車両に搭載される回転電機としての発電機あるいは電動機、さらには両者を選択的に使用し得る回転電機にも適用することができる。
1…車両用電動機(回転電機)、 20,20A…固定子、 30…固定子コア、 30a…軸方向端面、 31…スロット、 40…固定子巻線、 40a…第1コイルエンド部、 41U,41V,41W…相巻線、 U1〜U5,V1〜V5,W1〜W5…並列巻線、 42U,42V,42W…入力側部分巻線、 43U,43V,43W…中性点側部分巻線、 44U,44V,44W…一般部分巻線、 45…渡り線、 45a…立ち上り部、 45b…周渡り部、 46…電気的接合部、 47…樹脂被覆部材、 48…固着部材、 50…導体セグメント、 51C…スロット収容部、 57,57a,57b…導体線、 61…U相バスバー(相入力導体部材)、 62…V相バスバー(相入力導体部材)、 63…W相バスバー(相入力導体部材)、 64…中性線バスバー(中性線導体部材)、 66…樹脂部材、 66A,66B,66C…分割部品、 67…金属部材。

Claims (14)

  1. 周方向に配列された複数のスロット(31)を有する固定子コア(30)と、前記スロットに収容されて前記固定子コアに巻装されたそれぞれ電気的位相の異なる三相(U相,V相,W相)の相巻線(41U,41V,41W)よりなる固定子巻線(40)と、各前記相巻線とインバータを電気的に接続する相入力導体部材(61〜63)と、各前記相巻線を電気的に接続して中性点を形成する中性線導体部材(64)と、を備え、各前記スロットには前記相巻線が径方向1列に偶数本ずつ収容されている回転電機の固定子(20)において、
    前記スロットは、前記固定子巻線の一極一相当たりM(Mは2以上の自然数)個の割合で形成されてスロット倍数がMとされ、
    前記固定子巻線は、前記固定子コアの軸方向端面から前記スロットの外部に延出した開放端部の所定の端末同士が電気的に接合された複数の導体セグメント(50)により構成され、
    前記相巻線は、それぞれ並列接続された2以上の並列巻線(U1〜U5,V1〜V5,W1〜W5)により構成されて、前記スロット内のN(Nは1以上の自然数)層目と(N+1)層目の前記相巻線のスロット収容部(51C)同士が電気的に接続されており、
    前記相入力導体部材及び前記中性線導体部材は、周方向にM個以上離れた前記スロットの最外層又は最内層に収容された各前記相巻線の前記スロット収容部と電気的に接続されている回転電機の固定子。
  2. 各前記相巻線を構成する各前記並列巻線は、各前記相入力導体部材と電気的に接続される入力側部分巻線(42U,42V,42W)と、前記中性線導体部材と電気的に接続される中性点側部分巻線(43U,43V,43W)と、前記入力側部分巻線及び前記中性点側部分巻線以外の一般部分巻線(44U,44V,44W)とからなり、三相全ての前記入力側部分巻線及び前記中性点側部分巻線の総数をQとすると、前記入力側部分巻線と前記中性点側部分巻線が、360°/Qの角度間隔で均等に配置されている請求項1に記載の回転電機の固定子。
  3. 前記中性点側部分巻線は、周方向に隣り合う前記入力側部分巻線同士の中間に配置されている請求項2に記載の回転電機の固定子。
  4. 前記入力側部分巻線及び前記中性点側部分巻線の電気的接合部(46)は、絶縁性の樹脂被覆部材(47)により覆われており、前記樹脂被覆部材の被覆範囲は、前記固定子コアの軸方向端面から突出する前記固定子巻線のコイルエンド部(40a)の軸方向外側である請求項2又は3に記載の回転電機の固定子。
  5. 周方向に配列された複数のスロット(31)を有する固定子コア(30)と、前記スロットに収容されて前記固定子コアに分布巻きにて巻装されたそれぞれ電気的位相の異なる三相(U相,V相,W相)の相巻線(41U,41V,41W)よりなり、前記固定子コアの軸方向端面から突出する円環状のコイルエンド部(40a)を有する固定子巻線(40)と、を備え、各前記スロットには前記相巻線が径方向1列に偶数本ずつ収容されている回転電機の固定子(20)において、
    前記固定子巻線は、前記コイルエンド部の周方向全域において、径方向外側且つ軸方向外側に前記固定子巻線を構成する導体線(57)同士が電気的に接合されて絶縁性の樹脂被覆部材(47)により覆われた電気的接合部(46)を有するとともに、前記コイルエンド部の径方向内側且つ軸方向外側に、軸方向に延びる立ち上がり部(45a)と周方向に延びる周渡り部(45b)とからなる渡り線(45)を有し、前記周渡り部同士が周方向全域で重なる状態に配置されている回転電機の固定子。
  6. 前記周渡り部は、前記電気的接合部に対して軸方向高さが同じ位置に配置されている請求項5に記載の回転電機の固定子。
  7. 前記固定子巻線を構成する導体線(57)は、断面形状が長方形の角線よりなり、長方形断面の長辺に当たる面が前記固定子コアの径方向を向く状態に配置されている請求項5又は6に記載の回転電機の固定子。
  8. 前記電気的接合部は、少なくとも2本の前記導体線が径方向に並んで溶接又はかしめにより接合されており、径方向外側に位置する前記導体線(57a)の周方向幅は径方向内側に位置する前記導体線(57b)の周方向幅よりも大きくされている請求項5〜7の何れか一項に記載の回転電機の固定子。
  9. 前記渡り線は、前記周渡り部同士が固着部材(48)により互いに固定されている請求項5〜8の何れか一項に記載の回転電機の固定子。
  10. 周方向に配列された複数のスロット(31)を有する固定子コア(30)と、前記スロットに収容されて前記固定子コアに分布巻きにて巻装されたそれぞれ電気的位相の異なる三相(U相,V相,W相)の相巻線(41U,41V,41W)よりなる固定子巻線(40)と、各前記相巻線と電気的に接続されるU相バスバー(61)、V相バスバー(62)、W相バスバー(63)及び中性線バスバー(64)よりなるバスバー群と、を備え、各前記スロットには前記相巻線が径方向1列に偶数本ずつ収容されている回転電機の固定子(20)において、
    前記バスバー群は、前記固定子コアの軸方向端面から突出する前記固定子巻線のコイルエンド部(40a)の径方向外側且つ前記固定子コアの軸方向外側において軸方向に並んで配置されており、前記バスバー群のうち前記中性線バスバーが前記固定子コアに最も近くなる位置に配置されている回転電機の固定子。
  11. 前記バスバー群は、前記固定子コアの軸方向端面に接触した状態に設置された樹脂部材(66)により一体化されている請求項10に記載の回転電機の固定子。
  12. 前記樹脂部材は、複数の分割部品(66A,66B,66C)からなり、前記分割部品同士の境界面が前記固定子コアの軸方向端面と対向する面に位置している請求項11に記載の回転電機の固定子。
  13. 前記樹脂部材は、内部に埋め込まれた金属部材(67)により前記固定子コアの軸方向端面に固定される請求項11又は12に記載の回転電機の固定子。
  14. 前記中性線バスバーは、前記各相バスバーよりも電流密度が低くなるように設定されている請求項10〜13の何れか一項に記載の回転電機の固定子。
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