JP6439476B2 - シート空調装置 - Google Patents

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本発明は、シート内に空調風を供給するシート空調装置に関するものである。特に、冷凍サイクル装置を備える空調ユニットがシートの座席部と床の間に配置されたシート空調装置に関する。このシート空調装置は、車両シートの温度調整を行い、乗員に快適な温度環境を提供する。
従来、特許文献1に記載のシート空調装置がある。この装置では、シートの中に小型の空調ユニットを組みこむ考え方が開示されている。この装置は、シートごとに吹出口及び空調ユニットを配設している。そしてシート単位で単独運転できるシート用加熱冷却装置が構成されている。
この装置の空調風吹出口は、着座している乗員の頭部と上半身と下半身と足元とに空調風を吹き出す。シートには、乗員が着座する座面に向けて空調風を吹出す吹出孔が設けられている。空調ユニットは、運転モードに基づいて選択された吹出口又は吹出孔に向けて空調風を送り出す。空調ユニットは、圧縮機と凝縮器と減圧手段と蒸発器とから成る冷凍サイクル装置と、PTCヒーターからなる加熱装置と送風機とを一体に有している。
特開2006−131106号公報
しかし特許文献1では空調ユニットをシートに組み込む記載があるものの、いかに空調ユニットがコンパクトに構成されて、シートに取り付けられるかが充分に開示されていない。そこで本発明は、車両内のシートの座席部下方に対してコンパクト化された空調ユニットを取りつけることができるシート空調装置を提供することを目的とする。
従来技術として列挙された特許文献の記載内容は、この明細書に記載された技術的要素の説明として、参照によって導入ないし援用することができる。
本発明は上記目的を達成するために、下記の技術的手段を採用する。すなわち、本発明では、車両の内部に設けられたシート(11)の下部と床の間に空調ユニット(15)をシートと一体的に備え、空調ユニットから吹出された空調風がシート内に供給されるシート空調装置であって、空調ユニットは、圧縮機(1)とこの圧縮機からの冷媒が流れる熱交換器(24)と減圧手段(3)とを含む冷凍サイクル装置を備えており、熱交換器は、第1熱交換器(4、4r)と第2熱交換器(2、2r)とを含み、空調ユニットは、第1熱交換器と第1送風機(4f)とが上下方向に対向して設置された第1ユニットと、第2熱交換器と第2送風機(2f)とが上下方向に対向して設置された第2ユニットと、を有し、第1ユニットと第2ユニットは、シートと床との間において車両の前後方向に互いに隣接して並置されており、第1ユニットは、第1熱交換器を通過した空調風を乗員に供給するように上方に位置するシート内に設けられた通路に接続された第1送風通路を構成し、第2ユニットは、第2熱交換器を通過した空気をシートの後方に排出する第2送風通路を構成し、第1送風通路と第2送風通路は、互いに分離された通路であることを特徴としている。
この発明によれば、シートと床の間に配置可能なように第1熱交換器と第2熱交換器とが隣り合うように配置されているから、シートの座席部の下方にコンパクトに空調ユニットが設けられて、この空調ユニットをシートと一体化することができる。
なお、特許請求の範囲及び上記各手段に記載の括弧内の符号ないし説明は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を分かり易く示す一例であり、発明の内容を限定するものではない。
本発明の第1実施形態における空調ユニットの冷媒の流れを説明する冷凍サイクルの構成図である。 上記実施形態に用いられる車両の外観斜視図である。 上記実施形態における空調ユニットを一部破砕して図2の矢印Y3方向すなわち車両の側方から見た状態を示す断面図である。 上記実施形態における図3に示す矢印Y41方向から見た空調ユニットの平面図である。 上記実施形態における図4の矢印Y51−Y52線に沿う蒸発器の傾斜配置を模式的に示す一部断面図である。 上記実施形態における乗員が座るシートを前方から後方にかけて見た状態を示す正面図である。 上記実施形態における連結パイプを図6に示す矢印Y61−Y62線に沿う方向から見た断面図である。 上記実施形態における図7に示した連結パイプの第1変形例を示す断面図である。 上記実施形態における、シートフレーム又はダクトの全体構成図である。 上記実施形態における連結パイプの第2変形例を示す断面図である。 上記実施形態における車速と空調ユニットの空調出力との関係を説明するグラフである。 上記実施形態における圧縮機の制御を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態における空調ユニットの平面構成図である。 本発明の第3実施形態における空調ユニットの断面構成図である。 本発明の第4実施形態における冷房時の空調ユニットの断面構成図である。 第4実施形態における暖房時の空調ユニットの断面構成図である。
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部を説明している場合は、構成の他の部については先行して説明した他の形態を適用することができる。
各実施形態で具体的に組合せが可能であることを明示している部同士の組合せばかりではなく、特に組合せに支障が生じなければ、明示していなくても実施形態同士を部的に組合せることも可能である。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図1ないし図12を用いて詳細に説明する。図1は、第1実施形態における空調ユニットの冷媒の流れを説明する。この第1実施形態では冷凍サイクルがエアコンサイクルから成り、もっぱらシート11を冷却する。なお、加熱も行う場合は、別に設けたPTCヒーター又は、熱線式のヒーターから成る電気ヒーターにて行う。なお、後述するように冷凍サイクルは、ヒートポンプサイクルとしても良い。このヒートポンプサイクルの場合は、電気ヒーターは基本的に不要である。しかし暖房において電気ヒーターとなるPTCヒーター又は熱線式ヒーターを補助用として用いてもよい。
図1において圧縮機1は、電動圧縮機であり、車載のバッテリから供給された直流電圧で駆動される電動機によって圧縮機構が駆動される。圧縮された冷媒が持つ熱は、凝縮器で放熱される。次に、減圧手段3を構成する固定絞りで冷媒が減圧される。なお、スペース及びコストが許せば電子膨張弁や機械式膨張弁にて減圧手段3を構成し、細かく空調ユニットの空調出力である空調能力を制御することも可能である。
減圧された冷媒は、第1熱交換器4を構成する蒸発器にて蒸発し蒸発器を通過する空気を冷却して空調風を作る。この蒸発器には、蒸発器用送風機4fにより空気が通過して、この空気が蒸発器により冷風となってシートに供給される。一方、第2熱交換器2を構成する凝縮器には、凝縮器用送風機2fにより空気が流され、この空気が凝縮器と熱交換して温められ排熱となってシートの後方に排気される。
なお、凝縮器用送風機2fと蒸発器用送風機4fとは、単に送風機2f、4fともいう。また凝縮器と蒸発器とを区別せずに言う場合又はこれら凝縮器と蒸発器とを総称する場合は、熱交換器24ともいう。ここで冷風は、乗員へ送風、排熱は後方へ排気するための構成をコンパクトにする必要がある。そこで、排気をスムーズにするための凝縮器と蒸発器から構成された熱交換器24の配置は、蒸発器が座席部下の前方(車両進行方向側)、凝縮器は座席部下の後方に配置する。そうすることで、空気の流れをスムーズにでき複雑な構造を避けることができる。なお、送風機2f、4fの送風能力を制御して空調能力を制御しても良い。
また、シート11に固定して、車室内に配置する空調ユニット15では、排熱処理も考えなければならない。特に、車室内の乗員に悪影響なく排熱を行う必要がある。そこで、乗員を冷却するために、第1熱交換器4を構成する一例となる蒸発器を通過した空気は、乗員へ送風される。また、第2熱交換器2を構成する一例となる凝縮器を通過した空気は、後席へ送風することで乗員への悪影響がなく排熱を行うことができる。
更に、小型化されシートと一体化された空調ユニット15では、熱交換器24の吸熱器を構成する蒸発器と排熱器を構成する凝縮器が隣接して配置(並置)されている。そのため、吸気と排気の混合防止を図る必要がある。そこで、小型に構成された空調ユニット15の吸気方向と排気方向を分離することで、混合を回避している。また、車両は排気をシート後方から積極的に車外へ排出する機構(通気口等)をもつ。
次に、小型化にあたり、スペースの都合上、送風機2f、4fと熱交換器24の搭載が困難になる。この場合において、急激に風を曲げることは熱交換器24への風の分配性能の悪化を引き起こし、熱交換器24に流れる数の分布が不均一になり熱交換性能の低下を招く。よって、急激に風を曲げることは極力避けなければならない。そのために、熱交換器24と送風機2f、4fとを上下直列に並べて、吸込みから熱交換器24の通過までを一直線の風流れとなるように構成している。そして風は熱交換器24の前面から熱交換器内部に垂直に浸入する。
また、小型な空調ユニット15では送風機2f、4fと熱交換器24とが隣接する。そのため、送風機2f、4fに熱交換器24からの凝縮水がかかると、故障につながり製品の信頼性が低下する。そこで、送風機2f、4fと熱交換器24との位置関係を工夫する必要がある。そのため、送風機2f、4fの方が熱交換器24より高い位置にあるようにして被水を防止している。
更に、小型一体化空調ユニットを車室内に配置する場合、排水の処理が問題となる。この場合、周知のようにドレインホースを用いて車外に排出することは、車体側の構造変更を要求し対策が困難である。よって、排出されたドレイン水を、熱源に接触させて蒸発させる。又は、超音波をもちいて蒸発をさせる。また、発生した水分を積極的に冷凍サイクルの熱源である放熱器(凝縮器)に接触させることで、放熱性能の向上をさせても良い。
次に、駐停車時や信号待ちのなどの間にエンジンを停止させるアイドルストップ機能を搭載した車両が第1実施形態に使用されている。この車両では、エンジン停止によりバッテリの電圧が停止したり、バッテリの消耗を防止するため、送風機2f、4fや電動圧縮機から構成された圧縮機1の駆動電圧を低下させたりすることがある。この場合は、車両停止中において、車室内温度が上昇してしまうことがある。これを防止するために、車両の走行状態に応じて空調ユニットの能力を制御している。
また、この場合小型の空調ユニット15の温度制御として、圧縮機1のONOFF制御を行っている。すなわち、圧縮機1の回転数を連続的に変化させず、単にON(通電し運転)かOFF(非通電とし停止)を断続的に切り替える。この際の温熱感の変化を抑える必要があり、このために蓄熱材を用いている。
アイドルストップ時においては、走行音又は車両騒音が少ないため、圧縮機1の騒音や振動を乗員が感じやすくなってしまう。それを防ぐために、車両が走行中(走行振動などがある状態)に圧縮機1を駆動して、空調風が持つ熱を蓄熱材にて蓄熱している。車両速度が低下して走行振動などが少なくなった場合では、圧縮機1を停止して送風機2f、4fを回転させ、蓄熱材のもつ熱でシート空調を行う。
蓄熱材は、後述するように空調風の通路を構成する配管又はダクト内又はそれらと隣接して設けられ、空調風と熱交換する。
図2はこの実施形態で用いる車両の外観を示す。この車両10は、バッテリの電力で走行する電気自動車である。車体の軽量化及び簡素化のために、空調装置はシート空調で対応している。車室内のシート11も簡素な構成であり座席部と背もたれ部のクッションが互いに分離されている。座席部12と背もたれ部13とは中空の2本の連結パイプ14によって連結されている。またシート11は、車体の床部に対してスライド可能であり、シート空調が装備されない状態ではシートの下部に物入れの引出トレイが収納されている。この第1実施形態においては、この物入れ用トレイの代わりに空調ユニット15が装着されている。従って、空調ユニット15は、シート11と一体化されシート11と一体にスライド可能である。車載バッテリからの電力線はスライドを許容するように余裕のあるコイル配線で空調ユニット15に電力を供給している。
上記のように第1実施形態においては、車両内のシート11の下部の床との間に空調ユニット15を備える。空調ユニット15は、図1のように圧縮機1と凝縮器と減圧手段3と蒸発器とから成る冷凍サイクル装置を構成している。なお図1は簡素化のために、気液分離機及びレリーフバルブ、マフラー、アキュムレータ等のその他の冷凍サイクル構成部品は省略して図示している。
図3は、空調ユニット15を一部破砕して断面を示すものであり、図2の矢印Y3方向すなわち車両の側方から見た状態を図示している。図3において、矢印Y31は、車両前進方向である前方と、後方を示している。また、矢印Y32は、天方向(天井方向)である上方と、地方向(床方向)である下方を示している。蒸発器は、車両の前進方向側に設けられっている。凝縮器はシートの後部側に設けられている。蒸発器と凝縮器とがシートの座席部下の平面上において互いに重ならないように並行して配置されている。蒸発器によって温度制御された空調風は、シートを介して乗員に供給され、凝縮器を通過した熱交換後の排気はシート後方に矢印Y33のように排出される。
冷風は乗員へ送風、排熱は後方へ排気するための構成を簡単にする必要がある。そこで、排気をスムーズにするための蒸発器と凝縮器とから成る熱交換器24の配置は、第1熱交換器となる蒸発器がシート前部、第2熱交換器となる凝縮器はシート後部に配置することで空気の流れをスムーズにでき複雑な構造を避けることができる。
従来の車両用空調装置では、冷凍サイクルの構成部品において、凝縮器は室外に配置されていた。第1実施形態のようにシート11に一体的に固定して、車室内に配置される空調ユニット15では、排熱処理も考えなければならない。そこで、乗員を冷却するために、蒸発器を通過した空気つまり温度調整された空調風は、空調風送出口21とダクト等を介して乗員へ、凝縮器を通過した空気は矢印Y33のように後席側へ排気することで乗員への悪影響がなく排熱を行うことができる。なお、矢印Y34は、空調ユニット15から吹出し、シートのクッション内を通過して最終的にシート表皮から乗員側に吹出す空調風の流れを示している。
また、蒸発器と凝縮器との夫々の上方に送風機2f、4fが夫々取りつけられている。送風機2f、4fの夫々を通過する風が蒸発器又は凝縮器によって熱交換される。なお、蒸発器と凝縮器との夫々の下部に送風機2f、4fを夫々取りつけることもできる。
第1実施形態においては、蒸発器の上方に送風機4fを取りつけ、送風機4fを通過する風が先に蒸発器によって熱交換されるようになっている。これは以下の理由による。小型空調ユニットでは送風機2f、4fと熱交換器24とが隣接する。そのため、送風機2f、4fに熱交換器24からの凝縮水がかかると、故障につながり、製品の信頼性が低下する。そこで、送風機2f、4fと熱交換器24との位置関係として、送風機2f、4fの方が熱交換器24より高い位置としている。これにより、送風機2f、4fに熱交換器24からの凝縮水がかかる被水作用を防ぐことができる。
また、第1実施形態では、蒸発器及び凝縮器の上方に各送風機2f、4fが並列に取りつけられている。これによりシートに座る乗員の手指が直接的に回転中の送風機に触れることが少なくなる。つまり蒸発器及び凝縮器が防護バリヤとなっている。また、異物が送風機2f、4fに巻き込まれるのを防止できる。つまり蒸発器及び凝縮器がフィルタとなっている。
更に、蒸発器の表面に発生する凝縮水を含むドレイン水を蒸発させるドレイン水蒸発手段を備える。以下これについて説明する。
図4は図3に示す矢印Y41方向から見た空調ユニット15の平面構成を示す。蒸発器と凝縮器とが平面上において重なることがないように配置されている。蒸発器と凝縮器とが占めるスペース以外の余剰スペースに圧縮機1等の冷凍サイクル構成部品が配置されている。
図5は、図4の矢印Y51−Y52線に沿う蒸発器の傾斜配置を模式的に示す。図5において明らかなように蒸発器は、この蒸発器を含む空調ユニット15がとりつけられる基板16に対して傾斜して取りつけられている。基板16はブラケットと防振ゴムを介してシートに連結されている。これにより、蒸発器から矢印Y51のように傾斜に沿って流れ落ちた凝縮水が、基板16に形成された溝部17内に溜まる。溝部17は、凝縮器側に近づくにつれて溝部17の深さが深くされているため、凝縮水は更に凝縮器方向に向かって流れ込む。流れた込んだ凝縮水は、図4のドレイン水蒸発手段31となる超音波発生装置による超音波で霧状にされ、矢印Y43のように凝縮器の下面に吹きつけられる。
なお多孔質体(スポンジ等)による毛細管現象で水を吸い上げて凝縮器に接触させて蒸発させても良い。超音波発生装置は、周知の加湿器の原理で作動する。この構成によれば、ドレイン水をシート下部において車外に排出する既存の構成に比べて、より簡単な構成でドレイン水の処理が可能となる。なお、超音波と併用してあるいは超音波は用いないで、凝縮水の蒸発を促す電気ヒーターを超音波発生装置部にとりつけ、ドレイン水を加熱して蒸発させても良い。
以上のように、ドレイン水蒸発手段は、ドレイン水を凝縮器となる放熱用熱交換器に供給して蒸発させるようにしても良い。このドレイン水を凝縮器方向に矢印Y43のように飛ばすには、超音波加湿器内のファンや小型のポンプを使用すると良い。
空調ユニット15は、電動圧縮機への電源供給を制御装置50内の電磁開閉器(又はリレー)によってONOFF制御される圧縮機1を備える。空調風が流れる通風路に蓄熱材が設けられている。蓄熱材は、空調風の熱によって蓄熱(蓄冷を含む)する。
これによれば、圧縮機1は、構成の簡単なONOFF制御によって駆動されるから、制御装置を小型化できる。またこれにより圧縮機1の冷媒吐出量が変動するが、空調風が流れる通路の途中に設けられた蓄熱材によって、冷却性能の変動を抑制することができる。以下これについて説明する。図6は乗員が座るシート11を前方から後方にかけて見た状態を示す。シート11は、上部側と下部側とに分離して配置された一対のクッション部材と連結パイプ14から構成されている。つまり、クッション部材は、背もたれ部13と乗員が着座する座席部12とから構成されている。このように、座席部12と背もたれ部13のクッション部材が分離されており、座席部12と背もたれ部13とは連結パイプ14によって連結されている。この連結パイプ14の図6に示す矢印Y61−Y62線に沿う方向から見た断面構造を図7に示す。
図7において、化粧カバーを兼ねる連結パイプ14の外装部を成す金属又は樹脂製の中空部材41の内部は、断熱作用のあるスポンジ部材(ウレタン等)42が充填されている。このスポンジ部材42の内部に金属パイプから成るダクトを兼ねるシートフレーム43が収納されている。シートフレーム43は、シートの骨材部となり、内部は中空である。この中空部を空調ユニット15から送風された空調風が流れている。この空調風は、上部側に配置された背もたれ部13のクッション部材内に供給される。クッション部材は、多孔質であり内部を通過した空調風により背もたれ部13とその近辺が温度調整される。
(連結パイプの第1変形例)
次に、図7に示した連結パイプの第1変形例を図8に示す。図8においては、シートフレーム43の内部にリング状の蓄熱材45が張り付けてある。この蓄熱材45は、空調風の冷熱を蓄積する。なお、空調風が温風である場合は、蓄熱材45が空調風の熱を蓄熱する。なお、蓄熱材45は空調風の流れを妨げないものを連結パイプの内部に設ける。あるいはシートフレーム43自体を潜熱蓄熱作用のある金属部材で形成しても良い。更には、スポンジ部材42の代わりに蓄熱材を設け、金属パイプから構成された金属製のシートフレーム43を通して空調風と蓄熱材とが熱交換するようにしても良い。
図9は、シートフレーム43又はシートフレームに支持されたダクト44(後述の図10)の全体構成図である。この第1実施形態では、シートフレーム43は、背もたれ部用の第1シートフレーム43bと、座席部用の第2シートフレーム43sとに分かれている。これらの第1シートフレーム43bと第2シートフレーム43sとは図示しない補強部材で連結されている。
空調ユニット15を出た空調風は、連結用ダクトによって2箇所の空調風供給口43b1、43s1に導かれる。シートフレーム43には、複数個の空調風吹出孔43b2、43s2が設けられている。この空調風吹出孔43b2、43s2から吹き出された空調風が、各クッション部材の内部を通り乗員の周囲に温度調整された空気を供給する。
(連結パイプの第2変形例)
図10は、連結パイプの第2変形例を示している。シートフレーム43単独では十分な量の空調風を流せない場合がある。この場合は、シートフレーム43に並行に樹脂製のダクト44を併設する。このシートフレーム43に支持され併設されるダクト44の全体形状も図9と同様のものでよい。この場合、シートフレーム43には空調風を流しても流さなくても良い。また、このダクト44はシートの骨材となるシートフレームに支持されるが、この骨材となるシートフレームには空調風が流れる中空部が無くても良い。図10においては、空調風が流れる部分には蓄熱材45が設けられているが、蓄熱材45は無くても良い。なお、蓄熱材45はリング状の密閉容器内に蓄熱剤を封入したもの等を使用できる。
圧縮機1は、電動圧縮機から構成され、車両の走行速度に応じて制御される。車速が第1速度以下において圧縮機への電力供給が遮断され原則的に圧縮機はOFF運転となる。車速が第1速度以下においても空調ユニット15からの吹出し温度が所定温度以上に上昇した場合は、圧縮機1を再始動するべく電源を再投入してON運転に切り替える。このような圧縮機1の断続運転により空調風の温度も変動するが、蓄熱材45がこの温度変動を緩和してくれる。
以下において、圧縮機1の制御について説明する。図11は車速と圧縮機への入力電力
との関係を示す。空調ユニット15は、電磁開閉器又はリレーで電源供給がONOFF制御される圧縮機1を備える。空調風が流れる配管に蓄熱材45が設けられている場合は、蓄熱材45は空調風の熱によって蓄熱する。また、圧縮機1は、車両の走行速度に応じて制御され、車速が図11の第1速度V1以下において圧縮機1が原則的にOFFされ、圧縮機入力電力は実質的に0となる。車速が第1速度以下においても、空調ユニット15からの吹出温度が所定温度以上に上昇して空調(冷房)が充分でない場合は、圧縮機1を再始動してONする。
図11において、車速が第2速度V2以上となると空調ユニット15の空調出力である空調能力は、上限である一定値Xとなるように制御される。なお、圧縮機のONOFF制御と蓄熱材との組み合わせは温度変動を抑制する点で好ましいが、蓄熱材を設けることは必須ではない。蓄熱材が無くても、圧縮機のONOFF制御により制御装置50の簡素化、小型化が達成できる。
図12は、圧縮機1の制御を示す。ステップS1において制御がスタートとすると、まずステップS2において車速信号から現時点の車速と空調ユニット15から吹出される空調風の吹出温度、及び操作パネルからの信号を読みこむ。次にステップS3に進み、車速が第1速度V1以上かどうかを判定する。車速が第1速度以上でない場合はステップS4で圧縮機1への電源供給が電磁開閉器をOFFすることで停止される。
次にステップS5において、空調ユニットからの吹出温度が所定温度以上かどうかを判定する。つまり、圧縮機1を停止しても、空調能力が充分かどうか判定する。この場合は、シートを冷却している場合であるため、空調ユニット15からの空調能力が充分かどうかを吹出温度が適切かどうかで判定する。冷房時は所定温度以上かどうかを判定することにより適切な冷風が出ていないかどうかを判定している。
空調能力が不充分であり、吹出温度が高く、充分温度の低い適切な冷風が出ていない場合は、YESと判定され、ステップS6で圧縮機1への電源供給が再開されるように電磁開閉器がONする。なお、このステップS6における圧縮機運転中において、図11のように車速が第2速度V2を超えた場合は、空調ユニット15の空調出力である空調能力が一定になるように制御しても良い。また、後述のヒートポンプサイクルを使用した場合における暖房時は、所定温度以下かどうかを判定することにより適切な温風が出ていないかどうかを判定すればよい。
このように圧縮機1の停止により適切な温度範囲の空調風が送出できない場合は、圧縮機1は再始動される。なお、ステップS3において車速が第1速度V1以上である場合は、ステップS6で圧縮機1がONとなり、すでにONとなっている場合はONが継続される。次にステップS7において、シート近辺又は運転席前方の計器盤に設けられた操作パネルからシート空調装置の停止指令が出されたかどうかを判定する。停止指令が出されている場合はステップS8において制御を終了する。停止指令が出されていない場合はステップS2に戻る。
なお、一般的な車両用空調装置における蓄熱材は蒸発器に蓄熱材を付属させ、冷媒で蓄熱材を冷やしている。この第1実施形態における構成では、空調風が流れる通路である例えばダクト44に蓄熱材45を付属させている。蒸発器のような熱交換器に蓄熱材を付属させると、熱交換のための面積が減ってしまい性能が低下する。第1実施形態の空調ユニット15では、熱交換器に蓄熱材を付属させると熱交換器の体格が大きくなってしまう。これを考慮して、熱交換器の性能には影響がない部位である例えば、空調風の通路であるダクト44等に蓄熱材45を設けることで性能を低下させることなく、蓄熱機能を持たせることができる。
(第1実施形態の作用効果)
第1実施形態においては、車両内のシート11の下部に空調ユニット15をシート11と一体的に備え、空調ユニット15から吹出された空調風がシート11内に供給される。空調ユニット15は、圧縮機1とこの圧縮機からの冷媒が流れる熱交換器24と減圧手段3とを含む冷凍サイクル装置を構成しており、熱交換器24は、凝縮器と蒸発器とを含む。凝縮器と蒸発器とは、シート11と車両の床との間に互いに隣接して配置されている。
これによれば、シート11と床の間に配置可能なように凝縮器と蒸発器とが隣り合うように配置されているから、狭いシート11の下部に空調ユニット15を収納してシート11と一体化することができる。
また、蒸発器はシート下部の前方である車両の進行方向側に設けられ、凝縮器はシート下部の後方に設けられて、凝縮器と蒸発器とがシートの下部に並行して配置されている。蒸発器又は凝縮器によって温度制御された空気は、シート11を介して乗員に供給され、蒸発器又は凝縮器を通過した熱交換後の不要な空気(排気)は、シート11の後方に排出される。空調ユニット15は、シート11と一体に車両の床部に対してスライド可能に構成されている。
これによれば、蒸発器はシートの前方である車両の進行方向側に設けられ、凝縮器はシートの後方に設けられている。蒸発器と凝縮器とがシート11の下部に並行して配置されているため、車両内のシート下部の狭い空間内に蒸発器と凝縮器とを配置することができる。よって、コンパクト化された空調ユニット15を車両内のシート下部に対して取りつけることができる。また、温度制御された空気は、シート11を介して乗員に供給され、熱交換後の不要な冷風又は温風は、乗員に悪影響を及ぼさずにシート後方に排出できる。
更に、凝縮器と蒸発器との夫々の下方又は上方に送風機2f、4fが夫々取りつけられている。この送風機2f、4fの夫々を通過する風が先に凝縮器と蒸発器とによって熱交換される。これによれば、凝縮器と蒸発器とを含む熱交換器24と夫々の送風機2f、4fとを並べて、吸込みから熱交換器24の通過までを一直線の風流れにすることができる。それにより、送風抵抗を少なくすることができる。次に、蒸発器の上部に送風機4fを取りつけている。これによれば、蒸発器で発生した凝縮水が送風機4fに落下することが無く、送風機4fの故障を防止できる。
また、凝縮器と蒸発器との上方に送風機2f、4fの夫々を取りつけている。故に、凝縮器と蒸発器との上方に、これらの熱交換器24と対向して取り付けられた送風機2f、4fが設けられるため、シート11に座る乗員の手指が直接的に回転中の送風機2f、4fに触れることが少なくなり、より安全である。また、送風機に異物が巻き上げられる前に凝縮器と蒸発器とのいずれかを通るため、異物が送風機2f、4fに巻き込まれるのを防止でき、フィルタとしての機能を凝縮器と蒸発器とのいずれかに持たせることができる。
更に、蒸発器の表面に発生する凝縮水を含むドレイン水を蒸発させるドレイン水蒸発手段31を備える。故に、ドレイン水をシート下部において車外に排出する既存の構成に比べてより簡単な構成でドレイン水の処理が可能となる。
次に、ドレイン水蒸発手段31は、ドレイン水を加熱して蒸発させる。故に、車外に至る通路等の複雑な車両側の構成が不要である。また、ドレイン水蒸発手段31は、ドレイン水を超音波で加振して簡単に蒸発させることができる。
更に、ドレイン水蒸発手段31は、ドレイン水を凝縮器となる放熱用熱交換器に供給して蒸発させる。故に、凝縮器の放熱効率を向上させることができる。
次に、空調ユニット15は、圧縮機1を備える。この圧縮機1は、電動機への電流供給を電磁開閉器の投入によって行うON制御と、電動機への電流供給を電磁開閉器の遮断によって行うOFF制御とを繰り返すことにより制御される。この圧縮機1からの冷媒によって温度調整される空調風が流れる通路に蓄熱材45が設けられ、蓄熱材45は、空調風の熱によって蓄熱する。蓄熱材45はリング状の密閉容器内に封入され空調風通路の内径に沿ってリング状に配置することができる。
これによれば、圧縮機1は、構成の簡単なONOFF制御によって駆動されるから、圧縮機制御装置を小型化できる。またこれにより圧縮機1の冷媒吐出量が変動するが、空調風が流れる通路に設けられた蓄熱材45によって、冷却性能の変動を抑制することができる。
次に、圧縮機の制御は、車速が第1速度(V1)以上かどうかを判定し、車速が第1速度(V1)以上でない場合は、圧縮機(1)への電源供給を電磁開閉器のOFFにより停止し、更に、圧縮機1を停止しても、空調能力が充分かどうか判定している。空調能力が不充分である場合は、圧縮機1への電源供給が再開されるように電磁開閉器をONする。これにより、圧縮機の制御が簡素化される反面空調風の温度が変動するが、極端な空調風の温度変動を抑制できコンパクト化された空調ユニットに適合した簡素な制御を実現できる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、以降の各実施形態においては、上記した第1実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付して説明を省略し、異なる構成について説明する。なお、第2実施形態以下については、第1実施形態と同じ符号は、同一の構成を示すものであって、先行する説明が援用される。第1実施形態においては熱交換器となる蒸発器1台に対して1台の送風機を割り当て、この一台の送風機から送風される空調風をダクトの分岐によって複数の空調風供給口43b1、43s1に供給した。しかし、この第2実施形態では、一台の第1熱交換器に複数の送風機を割り当て各送風機から夫々の空調風供給口に送風するものである。第2実施形態における空調ユニットの平面構成を示す図13において、第2熱交換器を構成する凝縮器には一台の凝縮器用送風機2fが配置されている。一方、蒸発器となる第1熱交換器4には第1蒸発器用送風機4f1と第2蒸発器用送風機4f2とが配置されている。そして、第1蒸発器用送風機4f1と第2蒸発器用送風機4f2とから送風された空調風は夫々異なる場所に位置する空調風供給口43b1、43s1にダクト等の通風路によって連結される。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態について説明する。上記した実施形態と異なる部を説明する。上記実施形態においてはもっぱらシートを冷却する冷房専用のシート空調装置について述べたが暖房機能があっても良いことは勿論である。これを実現するために第3実施形態における空調ユニットの断面構成を示す図14においては第1熱交換器を構成する蒸発器の下部に板状のPTCヒーター4hを設けている。シート11を暖房する場合は、圧縮機1をOFFし、PTCヒーター4hに通電して送風機4fから空調風送出口21に温風を供給する。空調風送出口21から連結パイプ14まではダクト又はクッション内通風路を介して空調風が導かれる。
なお、上記PTCヒーターの代わり又はそれと併用して熱線式のヒーターを電気ヒーターとして用いても良いことは勿論である。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態について説明する。上記実施形態では、冷凍サイクルとしてエアコンサイクルを使用したが、更に冷媒の流れを切り替える四方弁等を追加してヒートポンプサイクルで冷凍サイクルを構成しても良い。この場合の熱交換器は、空調風を作りシートに供給するための第1熱交換器(利用側熱交換器)を有する。また、この空調風を生成する利用側熱交換器に性能を発揮させるために冷房時にはシート後方に温熱を排気し、暖房時にはシート後方に冷熱を排気する第2熱交換器を有する。なお、第2熱交換器は空調風を生成しない非利用側熱交換器又は補助熱交換器とも呼ばれる。そして、これらの第1熱交換器と第2熱交換器とは共にシートの下部に収納され隣接して並置される。また第1実施形態と同様に、これらの熱交換器は平面方向から見て互いに重ならないように配置される。
図15は、本発明の第4実施形態における空調ユニットの断面構成を示す。図15は冷房時の作動を示し第1熱交換器4又は利用側熱交換器となる蒸発器は、空調風送出口21に冷風を供給する。また、第2熱交換器2又は非利用側熱交換器となる凝縮器は、シート後方に矢印Y33のように温風を排気する。
一方、図16は、暖房時の作動を示している。この場合、第1熱交換器4である利用側熱交換器となる凝縮器は、空調風送出口21に温風を供給し第2熱交換器2(非利用側熱交換器)となる蒸発器および送風機2fは、冷風をシート後方に矢印Y33のように送出している。つまり、第2熱交換器2は熱を汲上げ、汲み上げ後の冷風は、矢印Y33のようにシート後方に排気される。
(他の実施形態)
上記の実施形態では、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上記した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。上記実施形態の構造は、あくまで例示であって、本発明の範囲はこれらの記載の範囲に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、更に、特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものである。
シートに、ブラケットと防振ゴムを介して連結されたアルミニウム製の基板16(ベースプレート)の上に空調ユニットを構成する部品を搭載したが、シートに連結された基板(ベースプレート)の下に空調ユニットを構成する部品を吊り下げても良い。
車両内のシートの下部に空調ユニットをシートと一体的に備え、空調ユニットから吹出された空調風がシート内に供給される。この際にシートフレーム又はダクトを介して空調風をシートのクッション内に供給したが、直接シートのクッション内に形成された通風溝に空調風を供給しても良い。この場合は、空調風供給配管部を供給するシートフレーム又はダクトは不要である。また、空調ユニットの下には車両の床があるだけの構成としたが、空調ユニットからの油や水を受けとめる引出型のトレイを設けても良い。
蒸発器は、シートの前方である車両の進行方向側に設けられ、凝縮器は、シートの後方に設けられている。つまり蒸発器と凝縮器とがシートの下部に並行して配置される構成とした。しかし、ヒートポンプサイクルを構成する場合は、利用側熱交換器(冷房の場合は蒸発器4)が前方に配置され、この利用側熱交換器の働きを補助する非利用側熱交換器は後方に設けられる。
送風機は音が静かであり反面、高吐出圧のブロワが適している。駆動用モータにブラシレスモータを使用したり交流モータを使用したりしても良い。また遠心式ブロワのほかターボファンを使用しても良い。熱交換器24の下部に乗員の手指を保護する網状のカバーを取り付けても良い。
蒸発器及び凝縮器の上方に送風機が夫々取りつけられたが、下方に送風機を取りつけても良い。また一方の熱交換器は下部に送風機を取り付け、他方の熱交換器は上方に送風機を取り付けても良い。
また、送風機は回転するファン部を樹脂製のファンシュラウド又はケースで覆ったが一部又は全部露出していても良い。ドレイン水を加熱して蒸発させるために、水分と反応して発熱する薬剤又は発熱繊維を用いても良い。また蓄熱材は、空調風が流れる通路に設ければよく、シート内の通風溝の内周に設けても良い。
圧縮機の制御は車速だけでなく、外気温度、設定温度等を考慮してアクチュエータのONOFFのタイミング又はON時間とOFF時間の割合又はデューティを制御しても良い。また車両内にメインのエアコンが無くシート空調だけで空調する実施形態を記載したが、エンジンで駆動される圧縮機を持つメインエアコンを有し、シート空調を補助的に使うタイプのシート空調装置に本発明を適用しても良い。
また、冷凍サイクルで暖房と冷房とを行うためにエアコンサイクルを用いて、冷房時は蒸発器からの冷風をシートに導き、暖房時は凝縮器からの温風をシートに導くように風の流れを切り替えても良い。これはダクト内に設けたダンパを可動させることにより実現できる。
更に上記実施形態は空調風として冷風を供給する場合をメインに記載したが、空調風として温風を供給できること又は冷風と温風を切替られることは勿論である。例えば、空調風として温風をシートフレーム又はダクトに供給する場合は、凝縮器又は放熱器を構成する熱交換器あるいはヒーターから空調風がシートに送風される。また、暖房用の空調風を供給する第1熱交換器4又は利用側熱交換器4rは、車両の進行方向側に設けられ、冷風を排気する第2熱交換器2又は非利用側熱交換器2rはシート11の後部に設けることが好ましい。しかし、ダクトの取り回しによっては、シート下部後方の熱交換器から空調風をシートに供給することも可能である。
電気ヒーターは、熱線式の場合はシート本体に埋め込むことができ、PTCヒーターの場合は、空調ユニットと一体に設けることができる。
1 圧縮機
2 第2熱交換器(熱交換器)
2r 非利用側熱交換器(熱交換器)
24 熱交換器
3 減圧手段
4 第1熱交換器(熱交換器)
4r 利用側熱交換器(熱交換器)
11 シート
15 空調ユニット

Claims (10)

  1. 車両の内部に設けられたシート(11)の下部と床の間に空調ユニット(15)を前記シートと一体的に備え、前記空調ユニットから吹出された空調風が前記シート内に供給されるシート空調装置であって
    前記空調ユニットは、圧縮機(1)とこの圧縮機からの冷媒が流れる熱交換器(24)と減圧手段(3)とを含む冷凍サイクル装置を備えており、
    前記熱交換器は、第1熱交換器(4、4r)と第2熱交換器(2、2r)とを含み、
    前記空調ユニットは、前記第1熱交換器と第1送風機(4f)とが上下方向に対向して設置された第1ユニットと、前記第2熱交換器と第2送風機(2f)とが上下方向に対向して設置された第2ユニットと、を有し、
    前記第1ユニットと前記第2ユニットは、前記シートと前記床との間において前記車両の前後方向に互いに隣接して並置されており、
    前記第1ユニットは、前記第1熱交換器を通過した空調風を乗員に供給するように上方に位置する前記シート内に設けられた通路に接続された第1送風通路を構成し、
    前記第2ユニットは、前記第2熱交換器を通過した空気を前記シートの後方に排出する第2送風通路を構成し、
    前記第1送風通路と前記第2送風通路は、互いに分離された通路であることを特徴とするシート空調装置。
  2. 更に、前記熱交換器の一部を構成する蒸発器の表面に発生する凝縮水を含むドレイン水を蒸発させるドレイン水蒸発手段(31)を備えることを特徴とする請求項1に記載のシート空調装置。
  3. 前記ドレイン水蒸発手段は、前記ドレイン水を加熱して蒸発させることを特徴とする請求項2に記載のシート空調装置。
  4. 前記ドレイン水蒸発手段は、前記ドレイン水を超音波で加振して蒸発させることを特徴とする請求項2に記載のシート空調装置。
  5. 前記ドレイン水蒸発手段は、前記ドレイン水を前記熱交換器の中の放熱器に供給して蒸発させることを特徴とする請求項に記載のシート空調装置。
  6. 更に、前記圧縮機は、電動機によって駆動され、前記圧縮機は、前記電動機への電流供給を電磁開閉器の投入によって行うON制御と、前記電動機への電流供給を前記電磁開閉器の遮断によって行うOFF制御とを繰り返すことにより制御されることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のシート空調装置。
  7. 更に、前記空調風が流れる通路に蓄熱材(45)が備えられ、
    前記蓄熱材は、前記空調風の冷熱又は温熱を蓄熱することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のシート空調装置。
  8. 前記空調ユニットの空調出力である空調能力を、前記車両の車速に応じて変動させるために前記圧縮機を制御することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のシート空調装置。
  9. 前記圧縮機の制御は、前記車速が第1速度以上かどうかを判定し、前記車速が前記第1速度以上でない場合は、前記圧縮機への電源供給を停止し、更に、前記圧縮機を停止しても、前記空調能力が充分かどうか判定し、前記空調能力が不充分である場合は、前記圧縮機への前記電源供給を再開することを特徴とする請求項に記載のシート空調装置。
  10. 更に、前記空調風となる温風を供給するために電気ヒーターを備え、この電気ヒーターは、前記シート又は前記空調ユニットと一体であることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載のシート空調装置。
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