JP6439385B2 - テトラヒドロフランの精製方法 - Google Patents

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Description

本発明はテトラヒドロフランの製造方法に関する。さらに詳しくは、原料である粗テトラヒドロフランから高純度のテトラヒドロフランを得る、テトラヒドロフランの製造方法に関するものである。
従来、テトラヒドロフラン(以下、「THF」と略記することがある。)は各種有機化合物の溶剤として使用される他に、ポリテトラメチレンエーテルグリコール(以下、「PTMG」と略記することがある。)などのポリエーテルポリオールの原料モノマーとしても有用な化合物として知られている。
THFなどの環状エーテルの工業的な製法としては、様々な製法があるが、ジヒドロキシ化合物の脱水環化反応により環状エーテルを製造する方法を使用することが多い。また、1,4−ブタンジオ−ル(以下、「1,4BG」と略記することがある。)とテレフタル酸とからポリブチレンテレフタラート(以下、「PBT」と略記することがある。)を製造する際に副生するTHFを精製して高純度のTHFを得る方法もある。
これらの方法で得られたTHFには、その製法にもよるがアルデヒドやケトン等のカルボニル成分やオレフィン成分(以下、「不純物成分」と略記する事がある。)が含まれることがある。THFの主用途であるPTMGの原料として使用する場合に、THF中にこれらの成分が少しでも存在すると、PTMGが着色し、結果として得られたPTMGが、樹脂、繊維などの原料として使用不可能となる問題があった。
上記方法により得られた粗テトラヒドロフランを直接蒸留して、これら不純物成分を分離除去することは、沸点差などの条件の影響から工業的には困難であった。そのため、従来より、これら不純物成分を水素化などによって別の物質に変換して、粗THFから分離除去して、高純度のTHFを回収する方法が検討されてきた。
例えば、特許文献1には、粗THFの精製方法として、貴金属触媒により水素化させた後に蒸留して高純度のTHFを分離する方法が開示されている。特許文献2には、相当量の水の存在下で不純物成分を含む粗THFを陽イオン交換樹脂に接触させたのちに脱水蒸留を行い、得られた留出液を水素化する方法(特許文献2)などが開示されている。
特開昭61−200979号公報 特開2003−89694号公報
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、使用する触媒によっては、粗テトラヒドロフラン中の不純物成分などに起因する物質が、その触媒を劣化させ、長期間に渡って触媒の活性を維持できない、という問題があった。また、特許文献2に記載の方法で粗THF中の不純物成分を処理する陽イオン交換樹脂では、一部の不純物成分は除去できない、という問題があった。
本発明は、粗THFから高純度THFを製造する際に、触媒劣化の抑制しつつ、効率よく高純度のTHFを連続的に回収できる、テトラヒドロフランの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、粗THF中のある特定の不純物成分の一部と、その不純物成分を水素化するための特定金属を含む水素化触媒の劣化との相関に着目した。そして、その水素化触媒を劣化させる成分を予め低減して、触媒の劣化を抑制しつつ、且つ残りの不純物成分を安定的に水素化できる、効率よく高純度のテトラヒドロフランを得る方法を見出した。
具体的には、粗THF中の不純物成分が低減された高純度THFを製造する際に、不純物成分の中でも触媒の劣化させる成分となりうる化合物を周期表の第8〜11族に属する金属を含む触媒と接触させて、触媒劣化の成分を低減したのちに、更に、異なる周期表の第8〜11族に属する金属元素を担体に担持してなる触媒で残りの不純物成分を水素化して除去することで、後段の触媒の寿命を飛躍的に伸ばすことができ、高純度のTHFを効率よく製造することができる、という本発明に至った。
本発明によれば、粗テトラヒドロフラン中の触媒被毒成分を簡便な方法で効果的に除去することができ、高純度のテトラヒドロフランを長期間にわたって効率的に得ることができる。
以下、本発明の実施の形態についてさらに詳細に説明するが、以下に記載する構成要件
の説明は、本発明の実施態様の一例であり、本発明はこれらの内容に特定されるものでは
なく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
本発明のテトラヒドロフランの製造方法は、原料である粗テトラヒドロフランが炭素原
子数1〜6のアルデヒド、炭素原子数〜6のケトン及び炭素原子数〜6のオレフィン
からなる群より選ばれる少なくとも1種以上の化合物と窒素原子換算濃度で0.001〜
3重量ppmの窒素原子含有化合物とを含有し、且つ、下記(a)〜(b)の工程を有す
ることを特徴とする。
(a) 前記原料の粗テトラヒドロフランを、活性成分として周期表の第8〜第11族に
属する金属を含む固体触媒と60分以上接触させる工程
(b) 前記工程(a)において処理された粗テトラヒドロフランを、活性成分として、
前記工程(a)の前記金属とは異なる金属元素を含む固体触媒と接触させた後に、高純度
テトラヒドロフランを分離して回収する工程。
以下、本発明について、さらに詳細に説明する。
本発明のテトラヒドロフランの製造方法において、原料である粗テトラヒドロフランは、テトラヒドロフラン濃度が80重量%〜99.0重量%である。
原料の粗THFを得る方法としては、特に限定されない。従来の石油から得られる化学品を用いてTHFに変換する方法(以下、「化学法」と略記することがある。)や、バイオマス原料を発酵させて得られる発酵液や生成物などをTHFに変換する方法(以下、「バイオ法」と略記することがある)、及び化学法やバイオ法を組み合わせる製法等の何れの製法で粗THFを得てもよい。
さらに具体的には、例えば、化学法から粗THFを製造する方法としては、ブタジエンのジアセトキシ化により得た1,4−ジアセトキシ−2−ブテンを水素化及び加水分解を行って得た1,4BGのモノエステル体の脱酢酸環化により得られるTHF、又は上記方法で得た1,4BGの脱水環化により得られるTHF、無水マレイン酸の水素化により得た1,4BGの脱水環化により得られるTHF、ガンマブチロラクトン(以下、GBLと略記することがある)の水素化により得られるTHF、レッペ法によりアセチレンから誘
導した1,4BGの脱水環化により得られるTHF、プロピレンの酸化を経由して得られる1,4BGの脱水環化により得られるTHF、などが挙げられる。バイオ法では、糖を発酵して得られるコハク酸の水添により得られるTHF、糖を発酵して得られる1,4BGの脱水環化により得られるTHF、バイオマス資源から得られるフルフラールの脱カルボニル反応により得たフランを水素化して得られるTHF、などが挙げられる。また、1,4BG使用のポリエステル製造工程(例えば、1,4BGとテレフタル酸からPBTを製造する工程)で副生するTHF、PTMG製造時の未反応原料から回収したTHF等が挙げられる。これらの方法は、それ自体は従来公知の方法を使用してよい。
本発明のテトラヒドロフランの製造方法において、粗テトラヒドロフラン中に存在する
THF以外の成分としては、炭素原子数1〜6のアルデヒド、炭素原子数〜6のケトン
及び炭素原子数〜6のオレフィンからなる群より選ばれる少なくとも1種以上の化合物
がある。これらの化合物の粗THF中の濃度としては、20重量%以下が好ましく、より
好ましくは10重量%以下、更に好ましくは5重量%以下である。下限としては、は特に
限定されないが、好ましくは1重量ppm以上であり、より好ましくは10重量ppm以
上であり、更に好ましくは、100重量ppm以上である。この濃度が低すぎると除去す
る必要性はないが、低濃度にするには前工程の反応や蒸留精製の負荷を大きくする必要が
ある。一方で、この濃度が高すぎると水素化反応における発熱量が多くなり、また反応器
内の触媒量も増加する傾向にあるため、工業的な製造においては、経済的に好ましくない

炭素原子数1〜6のアルデヒド、炭素原子数〜6のケトン及び炭素原子数〜6のオ
レフィンからなる群より選ばれる少なくとも1種以上の化合物の濃度を制御する方法とし
ては、特に限定されないが、上記の製法で得られる粗THFを蒸留、抽出などの単位操作
や水素化、酸触媒反応、熱分解などの化学反応操作を利用する方法や不純物濃度の低いテ
トラヒドロフランによる希釈、炭素原子数1〜6のアルデヒド、ケトン及びオレフィンか
らなる群より選ばれる少なくとも1種以上の化合物を添加する方法などが挙げられる。
本発明のテトラヒドロフランの製造方法において、粗THF中の炭素原子数1〜6のア
ルデヒド、炭素原子数〜6のケトン及び炭素原子数〜6のオレフィンからなる群より
選ばれる少なくとも1種以上の化合物は、具体例としては、例えば炭素原子数1〜6のア
ルデヒドとしてホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、クロトンアルデヒド、プロピオン
アルデヒド、n−ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、ペンタナール、ヘキサナー
ル、フルフラール、炭素原子数〜6のケトンとしては、アセトン、ジメチルケトン、メ
チルエチルケトン、ジエチルケトン、炭素原子数〜6のオレフィンとしては、エチレン
、アセチレン、プロピレン、ブテン、ブタジエン、フラン、2−メチルフラン、2,3−
ジヒドロフラン、2,5−ジヒドロフラン、ペンテン、ペンタジエン、ヘキセン、ヘキサ
ジエン、シクロヘキサジエンなどが挙げられる。これらの中でも、好ましくは、THFの
沸点と近い沸点を有する化合物という観点では、アセトアルデヒド、クロトンアルデヒド
、プロピオンアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、アセトン、メチルエチルケトン、フラ
ン、2−メチルフラン、2,3−ジヒドロフラン、ブテン、ブタジエンであり、特に好ま
しくは、アセトアルデヒド、クロトンアルデヒド、n−ブチルアルデヒド、アセトン、フ
ラン、2−メチルフラン、2,3−ジヒドロフラン、プロピレン、ブタジエンである。
本発明のテトラヒドロフランの製造方法において、粗テトラヒドロフランには、窒素原子含有化合物をとしては、窒素原子換算濃度で0.001〜3重量ppm含有するが、窒素原子含有化合物の種類としては、テトラヒドロフランと沸点の近い化合物が好ましく、一種類であっても二種類以上であってもよい。また、原料の粗THFを予め窒素分を含む陰イオン交換樹脂と接触させている場合は、その陰イオン交換樹脂からの溶出物を窒素原子含有化合物として含むことがより好ましい。
具体的な窒素原子含有化合物としては、アンモニア、メチルアミン、ジメチルアミン、エチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、ジエチルアミン、n−ブチルアミン、ピロリジン、ピラジン、ジメチルピラジン、イソアミアルアミン、ピリジン、ピペリジン、ピコリン等の炭素原子数1〜6のアミン類、ポリアミン類を含有する陰イオン交換樹脂の溶出分、アセトアミド等のアミド類、などが挙げられ、好ましくは、n−ブチルアミン、ピロリジン、ピラジン、ピペリジン、ポリアミン類を含有する陰イオン交換樹脂の溶出分であり、特に好ましくは、ポリアミン類を含有する陰イオン交換樹脂の溶出分である。ポリアミン類を含有する陰イオン交換樹脂の溶出分は、溶出分そのものであっても、熱分解したものでも構わない。なお、この場合、予め粗THFと接触させる際の陰イオン交換樹脂としては、三菱化学(株)製のWA20、WA30やオルカノ(株)製のIRA96SB、IRA98などを好適に使用することができる。
本発明のテトラヒドロフランの製造方法において、原料である粗テトラヒドロフラン中の窒素原子含有化合物の含有量は窒素原子換算の濃度で0.001〜3重量ppmである。より好ましくは0.01重量ppm以上、2重量ppm以下であり、特に好ましくは0.02重量ppm以上、1重量ppm以下である。上記上限よりも窒素原子含有化合物の窒素原子換算の濃度が高い場合には、窒素原子含有化合物による触媒被毒が大きくなってしまう。また、上記下限よりも窒素化合物の窒素原子換算の濃度が低すぎた場合には、触媒劣化成分を抑制する、という本発明の効果が発現しにくくなる。
窒素原子含有化合物を粗テトラヒドロフラン中に窒素原子換算の濃度として0.001重量ppm以上3重量ppm以下の量を存在させる方法としては、特に限定されないが、市販のテトラヒドロフランに上記窒素原子含有化合物を添加する方法や、又は予めテトラヒドロフランを陰イオン交換樹脂と接触させる方法などが好ましい。上記の窒素原子換算の濃度範囲で窒素化合物を含む原料である粗テトラヒドロフランは、市販のテトラヒドロフラン、前述の従来公知のテトラヒドロフランの製法で得られるテトラヒドロフラン、又はその精製テトラヒドロフランに、窒素原子含有化合物を直接添加し調製して得ることが可能である。更に、上述の従来公知のテトラヒドロフランの製法において、原料若しくはそれらテトラヒドロフランの製造工程のプロセスの途中で窒素原子含有化合物を添加し得ることも可能である。
本発明のテトラヒドロフランの製造方法において、粗テトラヒドロフラン中のテトラヒドロフラン濃度として80〜99.0重量%であり、より好ましくは85〜98.5重量%、特に好ましくは88〜96.5重量%である。テトラヒドロフラン濃度が高すぎた場合には、粗テトラヒドロフランを精製するための負荷が増大し、製造コストが悪化してしまう。一方、テトラヒドロフラン濃度が低すぎた場合には、不純物の影響により触媒の劣化の抑制ができない恐れがある。
本発明のテトラヒドロフランの製造方法において、原料の粗テトラヒドロフラン中に含
まれる不純物成分としては、上述の炭素原子数1〜6のアルデヒド、炭素原子数〜6ケ
トン及び炭素原子数〜6オレフィンからなる群より選ばれる少なくとも1種以上の化合
物や窒素原子含有化合物以外にも、カルボン酸、スルホン酸、塩酸、硫酸などの酸類、モ
ノアルコール、ジオール、トリオール等のアルコール類が挙げられる。
酸類は触媒金属の溶出、アルコール類は触媒への配位により、触媒活性が低下する。ま
た、アルコール類は本発明のアルデヒド類、ケトン類と反応してアセタール化合物を形成
し、アセタール類はより水素化困難であることから好ましくない。
また、一酸化炭素、蟻酸、などのカルボニル源や硫黄化合物も触媒劣化を引き起こすた
め、これらを前段触媒で吸着することが好ましい。硫黄化合物としては、具体的に、二酸化硫黄、一酸化硫黄、硫化水素等の無機化合物、メタンチオール、エタンチオール等のチオール類、ジメチルスルフィド、ジエチルスルフィド等のスルフィド類、チオフェン、チオフェノール等の芳香族化合物、システインやメチオニン等のアミノ酸類の分解物、スルホン酸系イオン交換樹脂の溶出物が挙げられる。
粗テトラヒドロフラン中のアルコール類はアルコール類との反応物であるアセタール化合物との合計濃度で1重量%未満が好ましく、より好ましくは0.8重量%未満、特に好ましくは0.5重量%未満である。この濃度が高すぎるとアセタール類が後工程に流出し、アルデヒド類やケトン類を生成させるため、テトラヒドロフランの品質が悪化する。
<工程(a)>
本発明のテトラヒドロフランの製造方法において、工程(a)においては、上述の原料である粗THFを、活性成分として周期表の第8〜第11族に属する金属を含む固体触媒と接触させる工程である。
工程(a)の触媒である、周期表の第8〜第11族に属する金属を活性成分として含有する固体触媒は、金属元素としては、ルテニウム、コバルト、ロジウム、イリジウム、ニッケル、パラジウム、白金、銅、銀及び金からなる群より選ばれる1種以上を担体に担持したものである。工程(a)の触媒自体は、アルデヒド類やケトン類をアルコールに還元する能力又は不飽和二重結合を水素化できる能力を有する。又、不純物成分である窒素原子含有化合物を低減する能力も有する。
金属元素として、好ましくは、第10族に属する金属元素であり、中でも、窒素原子含有化合物等の不純物を除去する面でパラジウムが最も好ましい。粗THFと触媒とを接触させる際は、水素雰囲気下で行ってもよいし、窒素などの不活性ガス雰囲気下で行ってもよい。固体触媒中の周期表の第8〜11族に属する金属の存在形態は、金属単体であっても、酸化物、水酸化物、その他各種の塩などであっても差し支えない。 固体触媒に使用する担体としては、特に限定されないが、活性炭、シリカ、アルミナ、シリカアルミナ、チタニア、ジルコニア、粘土、ボーキサイト、マグネシア、珪藻土が挙げられる。この中でもシリカ、活性炭を好ましく用いることができ、特に好ましくは活性炭である。
固体触媒中の周期表第8〜11族に属する金属元素成分含有量(ここで、固体触媒中の周期表第8〜11族に属する金属元素成分含有量とは、周期表第8〜11族に属する金属元素が金属酸化物等の形態である場合は、その金属酸化物等としての含有量である。)は、特に限定されないが、0.5重量%以上、80重量%以下であることが好ましく、更に好ましくは0.7重量%以上、10重量%以下、特に好ましくは0.9重量%以上、5重量%以下である。
一方、固体触媒中の担体の含有量は、特に限定されないが、20重量%以上、99.5重量%以下であることが好ましく、更に好ましくは90重量%以上、99.3重量%以下、特に好ましくは95重量%以上、99.1重量%以下である。
上記範囲よりも金属元素成分含有量が少なく、担体含有量が多いと触媒有効成分としての金属元素量が不足することにより高い水素化効率を得ることができず、上記範囲よりも金属元素成分含有量が多く、担体含有量が少なくても、触媒強度低下のために高い水素化効率を得ることができない。
なお、固体触媒の形状や大きさには特に制限はなく、粉末状、顆粒状、粒状、更にはペレット状等の成形品であっても良い。また、固体触媒の大きさについても任意であるが、例えばペレット状に成形された固体触媒の場合、直径1〜20mmで、厚さ1〜20mmであることが好ましい。
このような固体触媒は、担体を周期表第8〜11族金属塩の水溶液中に浸漬して金属塩
を担持させた後、焼成し、必要に応じて成形するなどの公知の方法で製造することができる。
本発明のテトラヒドロフランの製造方法の工程(a)において、粗テトラヒドロフランを固体触媒と接触させる形式は、固定床、懸濁床、多管式等の公知の形式を使用することができ、1機でも複数機でも構わない。また、連続式でもバッチ式でも構わない。また用い得る処理容器は特に限定されず、反応槽、反応容器、反応釜、反応塔等と同じ意味内容で用いられるものであれば何れのものでもよい。工業的には、連続生産が可能となる固定床流通形式が好ましい。
触媒の使用量は、固定床流通反応器であれば、原料テトラヒドロフラン化合物の時間当たりの通液量に対して、通常0.05倍以上、好ましくは0.1倍以上、より好ましくは0.5倍以上であり、上限は、通常10倍以下、好ましくは5倍以下、より好ましくは3倍以下である。滞留時間(反応時間)で言えば、通常3分以上、好ましくは6分以上、より好ましくは30分以上であり、上限は、通常600分以下、好ましくは400分以下、より好ましくは300分以下である。この値が小さすぎると被毒成分の吸着や水素化反応が十分に行われないと共に触媒の交換頻度が高くなる。また、大きすぎると反応器に係る建設費が高くなるため工業的に不利となる。
懸濁床流通反応器であれば、触媒濃度は、通常0.5wt%以上、好ましくは3wt%以上、より好ましくは5wt%以上であり、上限は、通常50wt%以下、好ましくは30wt%以下、より好ましくは20wt%以下である。また、滞留時間(反応時間)は、通常10分以上、好ましくは30分以上、より好ましくは60分以上であり、上限は、通常600分以下、好ましくは400分以下、より好ましくは300分以下である。これらの値が小さすぎると被毒成分の吸着や水素化反応が十分に行われないと共に触媒の交換頻度が高くなる。また、大きすぎると反応器に係る建設費が高くなるため工業的に不利となる。
工程(a)における接触処理の温度は、特に限定されないが、通常0℃以上、好ましくは10℃以上、より好ましくは20℃以上であり、上限は、通常160℃以下、好ましくは140℃以下、より好ましくは130℃以下である。この値が低すぎると冷却に係る熱量の観点から好ましくない。高すぎると不純物成分の高沸化や加熱に係る熱量の観点から好ましくない。 工程(a)における接触処理の圧力は、特に限定されないが、絶対圧として、通常0.1MPa以上、好ましくは0.3MPa以上であり、上限は、通常30MPa以下、好ましくは10MPa以下である。
<工程(b)>
本発明のテトラヒドロフランの製造方法における工程(b)は、上述の工程(a)において処理された粗テトラヒドロフランを、活性成分として、前記工程(a)の前記金属とは異なる金属元素を含む固体触媒と接触させた後に、高純度テトラヒドロフランを分離して回収する工程である。
工程(a)において処理された粗THFの組成は、具体的には窒素原子含有化合物濃度として0.001〜1重量ppmである。より好ましくは0.002重量ppm以上、0.5重量ppm以下であり、特に好ましくは0.005重量ppm以上、0.1重量ppm以下である。上記上限よりも窒素原子含有化合物の窒素原子換算の濃度が高い場合には、窒素原子含有化合物による触媒被毒が大きくなってしまう。また、上記下限よりも窒素化合物の窒素原子換算の濃度が低すぎる場合には、工程(a)の触媒使用量を過度に増大させる必要がある。
工程(b)の触媒である、周期表の第8〜第11族に属する金属を活性成分として含有する固体触媒は、工程(a)で使用する金属元素とは異なる金属元素であるが、具体的には、ルテニウム、コバルト、ロジウム、イリジウム、ニッケル、パラジウム、白金、銅、銀及び金からなる群より選ばれる1種以上を担体に担持したものである。工程(a)の触媒自体は、アルデヒド類やケトン類をアルコールに還元する用途および不飽和二重結合を水素化できる能力を有する。
本発明のテトラヒドロフランの製造方法における、前記工程(a)の触媒に担持する金属の電気陰性度と前記工程(b)の触媒に担持する金属の電気陰性度の差がオールレッド・ロコウの電気陰性度値で0.3未満であることが、好ましい。この金属の電気陰性度の測定はオーレッド・ロコウの電気陰性度を測定する公知の測定方法で測定し、その測定値から電気陰性度差を算出することができる。
金属元素として、好ましくは、第10族に属する金属元素であり、中でも、窒素原子含有化合物の化学的吸着能と経済性の面でルテニウムが工程(b)で使用する固体触媒の金属活性成分として最も好ましい。粗THFと触媒とを接触させる際は、水素雰囲気下で行ってもよいし、窒素などの不活性ガス雰囲気下で行ってもよい。固体触媒中の周期表の第8〜11族に属する金属の存在形態は、金属単体であっても、酸化物、水酸化物、その他各種の塩などであっても差し支えない。 固体触媒に使用する担体としては、工程(a)の固体触媒と同様である。なお、工程(a)と工程(b)との固体触媒では異なる担体を用いることもできるが、不純物吸着の観点から同じ担体を用いることがより好ましい。
固体触媒中の周期表第8〜11族に属する金属元素成分含有量(ここで、固体触媒中の周期表第8〜11族に属する金属元素成分含有量とは、周期表第8〜11族に属する金属元素が金属酸化物等の形態である場合は、その金属酸化物等としての含有量である。)は、特に限定されず、上記工程(a)の固体触媒と同様の濃度である。
一方、固体触媒中の担体の含有量は、特に限定されないが、上記工程(a)の固体触媒と同様の濃度である。
なお、固体触媒の形状や大きさには特に制限はなく、工程(a)の固体触媒と同様な形状や大きさのものを使用することができる。
工程(b)の固体触媒の製造は、工程(a)と同様に例えば、担体を周期表第8〜11族金属塩の水溶液中に浸漬して金属塩を担持させた後、焼成し、必要に応じて成形するなどの公知の方法で製造することができる。
本発明のテトラヒドロフランの製造方法の工程(b)において、粗テトラヒドロフランを固体触媒と接触させる形式は、上述の工程(a)と同様である。また、触媒の使用量についても上述の工程(a)と同様である。
工程(b)における接触処理の温度は、特に限定されないが、通常0℃以上、好ましくは10℃以上、より好ましくは20℃以上であり、上限は、通常160℃以下、好ましくは140℃以下、より好ましくは130℃以下である。この値が低すぎると冷却に係る熱量の観点から好ましくない。高すぎると不純物成分の高沸化や加熱に係る熱量の観点から好ましくない。 工程(b)における接触処理の圧力は、特に限定されないが、絶対圧として、通常0.1MPa以上、好ましくは0.3MPa以上であり、上限は、通常30MPa以下、好ましくは10MPa以下である。
本発明は、上記前段触媒と後段触媒の金属部分の電気陰性度の差が0.3未満であることを特徴とする。電気陰性度の差は、好ましくは、0.2未満であり、更に好ましくは0.1未満である。電気陰性度の差が少ないほど、前段触媒で吸着できる不純物が多くなり、後段触媒への負荷を低減することができる。
工程(b)で固体触媒と接触水素化させた後に高純度THFを回収するが、その回収する手段としては、特に限定されないが、蒸留、吸着、吸収などが挙げられる。この中でも蒸留精製が好ましく、蒸留時の圧力は加圧、常圧、減圧のいずれでも構わない。
本発明の方法により得られた高純度のテトラヒドロフランは、不純物成分が効果的に除去されたTHFである。その濃度としては、粗THF中のTHFよりも高ければ、特に限定されないが、好ましくは、テトラヒドロフラン濃度として99.900〜99.999重量%であり、より好ましくは99.950〜99.995重量%、特に好ましくは99.980〜99.990重量%である。テトラヒドロフラン濃度が高すぎた場合には、粗テトラヒドロフランを精製するための負荷が増大し、製造コストが悪化してしまう。一方、テトラヒドロフラン濃度が低すぎた場合には、不純物の影響により溶剤としての性能悪化を引き起こし、ポリエーテルポリオール製造原料としても好ましくない。
本発明で得られたテロらヒドロフランは、溶剤用途やポリエーテルポリオールの製造原料として、特に好適に用いることができる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。なお、以下の比較例、実施例において用いた分析方法、触媒等は次のとおりである。
[原料分析]
THF中の水分分析はカールフィッシャー法を用いて行った。有機成分の分析はガスクロマトグラフィー(装置:島津製作所製、型番GC−2014、カラムDB−1)により行い、面積百分率により算出した。なお、各成分の濃度(含有量)は、100wt%から水分濃度を差し引いた値を算出し、その値から残る成分の割合(wtppm)をガスクロマトグラフィーの各成分の面積百分率により計算した。テトラヒドロフラン中の窒素原子濃度は、試料をアルゴン・酸素雰囲気内で燃焼させ、発生した燃焼ガスを燃焼・減圧化学発光法を用いた微量窒素計(三菱化学アナリテック社製、TN−10型)により算出した。
[原料調整]
反応原料となるテトラヒドロフランは三菱化学製1,4−ブタンジオールを陽イオン交換樹脂(三菱化学社製SK1BH)及び陰イオン交換樹脂(三菱化学製WA20)と接触させて得られた反応生成物であり、次の組成よりなる。
テトラヒドロフラン 94.5wt%
水 5.3wt%
n−ブチルアルデヒド 0.1wt%
尚、窒素原子濃度は検出限界(0.1wtppm)以下であるが、ピークは確認されており、0.01wtppmオーダーであることが分かった。また、この時の反応条件は連続流通反応形式で温度を90℃、圧力を0.3MPa、滞留時間を9時間で実施し、得ら
れた反応液を蒸留により未反応の1,4−ブタンジオールを分離して原料調製を行った。
[触媒活性計算]
触媒の性能指標となる活性値の計算は反応による水添対象成分の転化率に基づき、1次反応速度定数を算出した値となる。下記にn−ブチルアルデヒド(NBD)の水添活性値を例に計算式を挙げる。
Figure 0006439385
<実施例1>
塔径30mmのSUS316L製円筒型反応器に直径3mm、長さ3mmのシリンダー状活性炭にPdを1.0wt%担持させた触媒50ccを充填した。次に調製した原料を50cc/hr(液滞留時間1hr)で反応器に連続的に供給し、同時に水素を100L/hrで導入した。この時の反応温度は60℃、水素圧力は0.7MPaとした。塔径30mmのSUS316L製円筒型反応器に直径3mm、長さ3mmのシリンダー状活性炭にRuを1.5wt%担持させた触媒を12.5cc充填し、得られた反応液を50cc/hr(液滞留時間0.25hr)で反応器に連続的に供給し、同時に水素を100L/hrで導入した。この時の反応温度は60℃、水素圧力は0.7MPaとし、約500hr流通させた後に、以降100hrのn−ブチルアルデヒド水添活性の推移を確認した。積算反応時間500hrで原料中のn-ブチルアルデヒド濃度が836wtppmに対し
て反応液中のn−ブチルアルデヒド濃度は383wtppmであった。これを基に算出したNBD転化率は54.2%であり、KNBDは3.12であった。また、積算反応時間600hrで原料中のn-ブチルアルデヒド濃度が849wtppmに対して反応液中の
n−ブチルアルデヒド濃度は399wtppmであった。これを基に算出したNBD転化率は53.0%であり、KNBDは3.02であった。よって、この期間中の時間当たりのKNBD低下率は0.03%/hrであった。
<比較例1>
塔径30mmのSUS316L製円筒型反応器に直径3mm、長さ3mmのシリンダー状活性炭にRuを1.5wt%担持させた触媒を12.5cc充填した。次に調製した原料を50cc/hr(液滞留時間0.25hr)で反応器に連続的に供給し、同時に水素を100L/hrで導入した。この時の反応温度は60℃、水素圧力は0.7MPaとし、約500hr流通させた後に、以降100hrのn−ブチルアルデヒド水添活性の推移を確認した。積算反応時間500hrで原料中のn-ブチルアルデヒド濃度が994wt
ppmに対して反応液中のn−ブチルアルデヒド濃度は422wtppmであった。これを基に算出したNBD転化率は58.0%であり、KNBDは3.47であった。また、積算反応時間600hrで原料中のn-ブチルアルデヒド濃度が994wtppmに対し
て反応液中のn−ブチルアルデヒド濃度は509wtppmであった。これを基に算出したNBD転化率は49.3%であり、KNBDは2.72であった。よって、この期間中の時間当たりのKNBD低下率は0.18%/hrであった。
Figure 0006439385
実施例1ではPd触媒に通液処理を行うことでKNBDの低下が抑制され、不純物のn−ブチルアルデヒドを長時間に渡って安定的に低減できることが分かる。一方、比較例1はKNBDの低下が大きく、高転化率を維持するために触媒の交換頻度を上げなくてはならない。
<実施例2>
100ccのステンレス製オートクレーブに直径3mm、長さ3mmのシリンダー状活性炭にPdを1.0wt%担持させた触媒0.1g、窒素原子濃度1.8wtppm、n−ブチルアルデヒド濃度750wtppm.フラン2.2重量%含有するテトラヒドロフラン40.0gを入れ、窒素置換後、水素圧0.9MPaGとした。このオートクレーブを130℃のオイルバス内で2時間反応させた。反応後、n−ブチルアルデヒド濃度は430wtppmとなり、フラン濃度は2.2重量%のままであった。
100ccのステンレス製オートクレーブに直径3mm、長さ3mmのシリンダー状活性炭にRuを1.5wt%担持させた触媒0.25g、n−ブチルアルデヒド濃度430wtppm、フラン2.2重量%含有するテトラヒドロフラン25.0gを入れ、窒素置換後、水素圧0.6MPaGとした。このオートクレーブを55℃のオイルバス内で2時間反応させた。反応開始から30分、1時間、2時間後の反応溶液を分析し、表2の結果を得た。
<比較例2>
100ccのステンレス製オートクレーブに直径3mm、長さ3mmのシリンダー状活性炭にRuを1.5wt%担持させた触媒0.25g、窒素原子濃度1.8ppm、n−ブチルアルデヒド濃度750wtppm、フラン2.2重量%含有するテトラヒドロフラン25.0gを入れ、窒素置換後、水素圧0.6MPaGとした。このオートクレーブを55℃のオイルバス内で2時間反応させた。反応開始から30分、1時間、2時間後の反応溶液を分析し、表2の結果を得た。
実施例2と比較例2の結果から、予めPd触媒で粗テトラヒドロフラン溶液を処理するとn−ブチルアルデヒドの水素化反応速度を高く保持することができることが分かる。Pd触媒による処理を行わない比較例2では、反応速度が実施例1の55%程度に低下しており、触媒が劣化していることが分かる。
Figure 0006439385

Claims (6)

  1. 原料である粗テトラヒドロフランから高純度テトラヒドロフランを製造するテトラヒド
    ロフランの製造方法であって、
    前記原料の粗テトラヒドロフランが炭素原子数1〜6のアルデヒド、炭素原子数〜6
    のケトン及び炭素原子数〜6のオレフィンからなる群より選ばれる少なくとも1種以上
    の化合物と窒素原子換算濃度で0.001〜3重量ppmの窒素原子含有化合物を含有し
    、且つ、下記(a)〜(b)の工程を有することを特徴とするテトラヒドロフランの製造
    方法。
    (a) 前記原料の粗テトラヒドロフランを、活性成分として周期表の第8〜第11族に
    属する金属を含む固体触媒と60分以上接触させる工程
    (b) 前記工程(a)において処理された粗テトラヒドロフランを、活性成分として、
    前記工程(a)の前記金属とは異なる金属元素を含む固体触媒と接触させた後に、高純度
    テトラヒドロフランを分離して回収する工程
  2. 前記工程(a)の触媒に担持する金属の電気陰性度と前記工程(b)の触媒に担持する
    金属の電気陰性度の差がオールレッド・ロコウの電気陰性度値で0.3未満である、請求
    項1に記載のテトラヒドロフランの製造方法。
  3. 粗テトラヒドロフラン中のアルコールとアセタールの合計濃度が1重量%未満であるこ
    とを特徴とする請求項1又は2に記載のテトラヒドロフランの製造方法。
  4. 前記原料の粗テトラヒドロフランに含まれるアルデヒドがアセトアルデヒド、クロトン
    アルデヒド及びn−ブチルアルデヒドからなる群より選ばれる少なくとも1種である、請
    求項1〜3のいずれか1項に記載のテトラヒドロフランの製造方法。
  5. 前記オレフィン成分がフラン又は2,3−ジヒドロフランである、請求項1〜4のいず
    れか1項に記載のテトラヒドロフランの製造方法。
  6. 前記工程(a)の金属がパラジウムであって、且つ前記工程(b)の金属がルテニウム
    である、請求項1〜5に記載のテトラヒドロフランの製造方法。
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