JP6439029B1 - 調光装置及び調光装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】フレキシブルプリント配線板に応力が掛かった場合、接続箇所の損傷を防止することができる調光装置及びその製造方法を提供する。【解決手段】一対の透明な透明基板2a,2bと、透明基板2a,2bの対向面にそれぞれ付設される一対の透明な透明電極3a,3bと、透明電極3a,3bの対向空間に形成され、第1電極及び第2電極に印加される電圧により調光制御される液晶層4とを備え、透明基板2a,2bの非表示領域bの一部であって、透明基板2a及び透明電極3a、並びに透明基板2a及び透明電極3aの領域に対応する領域の液晶層4が排除されて、透明基板2b及び透明電極3bが残存している配線領域を有し、配線領域において、透明電極3bに積層して接着されるACF6aと、ACF6aに積層して接着され、配線引き出し部分71を備えるFPC7とを有し、配線引き出し部分71の引き出し箇所において、透明電極3bが配設されていない。【選択図】図2

Description

本発明は、電圧に応じて白濁と透明に状態を変化させる調光装置に関する。
電圧に応じて白濁状態と透明状態を変化させる調光素子が、例えば特許文献1に開示されている。特許文献1に示す技術は、対向して配設される一対の透明基板と、前記透明基板の対向面にそれぞれ付設される一対の透明電極と、前記透明電極が対向している対向空間に形成されるネットーワーク状の高分子からなる高分子ネットワークと、前記高分子ネットワークに内在し、電場に応じて配向性を有する液晶と、前記対向空間に混在し、前記透明電極間のギャップを保持する複数のスペーサと、前記透明電極間に電圧を印加する電圧印加手段とを備え、複数の前記スペーサのうちの一部又は全部が、遮光性を有する遮光スペーサからなるものである。
また、フレキシブルプリント配線板と導電性の接着剤を用いて配線を接続するタッチセンサモジュールに関する技術が、例えば特許文献2に示す技術が開示されている。特許文献2に示す技術は、ベース基板10と、ベース基板10に形成された電極パターン20と、電極パターン20への電気的連結のための接続パッド31bが末端に備えられた電極配線31と、接続パッド31bに対応して形成されて接続パッド31bと電気的に連結される端子部51を有するフレキシブル印刷回路基板50と、接続パッド31bと端子部51とが電気的に連結される接合面に形成された接着層40と、を含み、接着層40は、電極配線31を覆うように延びて形成されるものである。
特開2013−130746号公報 特開2015−225651号公報
特許文献1に示すような調光素子は、透明電極とフレキシブルプリント配線板とを導電接着剤で電気的に接続しつつ、機械的に接着させることで配線を引き出すことが可能であるが、透明電極と透明基板との密着性が悪く、透明電極が剥がれたり、ちぎれてしまう等の問題が発生してしまう。
また、特許文献2には、接続パッド31b、32bを覆うように接着層を形成することが開示されており、これにより配線ラインの腐食及び酸化等を防止することが可能であるが、最も応力がかかるフレキシブル印刷回路基板の引き出し部分において、基板と接続パッドとの密着性が悪い場合は、接続パッドの剥がれ等を招いてしまう可能性がある。
本発明は、フレキシブルプリント配線板の最も応力が掛かる引き出し部分において、透明基板との密着性が低い透明電極を排除することで、フレキシブルプリント配線板に応力が掛かった場合であっても接続箇所の損傷を防止することができる調光装置及びその製造方法を提供する。
本発明に係る調光装置は、対向して配設される一対の透明な第1基板及び第2基板と、当該第1基板及び第2基板の対向面にそれぞれ付設される一対の透明な第1電極及び第2電極と、当該第1電極及び第2電極が対向している対向空間に形成され、第1電極及び第2電極に印加される電圧により調光制御される調光層とを備える調光装置であって、前記第1基板及び第2基板の非表示領域の一部であって、第2基板及び第2電極、並びに当該第2基板及び第2電極の領域に対応する領域の前記調光層が排除されて、第1基板及び第1電極が残存している第1電極領域を有し、第1電極領域において、前記第1電極に積層して接着される導電接着剤と、当該導電接着剤に積層して接着され、基板枠外に引き出される引出配線部を備えるフレキシブルプリント配線板とを有し、前記引出配線部の引き出し箇所において、前記第1電極が配設されていないものである。
このように、本発明に係る調光装置においては、第1電極領域において、第1電極に積層して接着される導電接着剤と、当該導電接着剤に積層して接着され、基板枠外に引き出される引出配線部を備えるフレキシブルプリント配線板とを有し、引出配線部の引き出し箇所において、第1電極が配設されていないため、外部からの応力が最も大きくなるフレキシブルプリント配線板の引出配線部の引き出し箇所において、第1基板との密着性が弱い第1電極が排除されることで、密着性が強い第1基板と導電接着剤とが接着されることとなり、応力に対して強固に保護することができると共に、電気的な接続不良等を起こす可能性を排除することができるという効果を奏する。
本発明に係る調光装置は、前記第1電極領域における前記導電接着剤が、前記第1電極に接触している領域と前記第1基板に接触している領域とを有するものである。
このように、本発明に係る調光装置においては、第1電極領域における導電接着剤が、第1電極に接触している領域と第1基板に接触している領域とを有するため、第1電極と第1基板との密着性が弱かったとしても、第1電極と導電接着剤とが強固に接着される領域を有すると共に、第1基板と導電接着剤とが強固に接着されている領域を有しているため、第1電極の剥がれ等を防止することができるという効果を奏する。
本発明に係る調光装置は、前記導電接着剤を異方性導電膜とするものである。
このように、本発明に係る調光装置においては、導電接着剤を異方性導電膜とするため、押圧力により導電接着剤を介してフレキシブルプリント配線板と第1電極とを接着することができると共に、電気的な接続を行うことができるという効果を奏する。
本発明に係る調光装置の製造方法は、対向して配設される一対の透明な第1基板及び第2基板と、当該第1基板及び第2基板の対向面にそれぞれ付設される一対の透明な第1電極及び第2電極と、当該第1電極及び第2電極が対向している対向空間に形成され、第1電極及び第2電極に印加される電圧により調光制御される調光層とを備える調光装置の製造方法であって、前記第1基板及び第2基板が積層されている非表示領域の一部であって、対向する第2基板及び第2電極、並びに当該第2基板及び第2電極の領域に対応する領域の前記調光層を排除し、第1基板及び第1電極を残存している第1電極領域を形成するステップと、基板枠外に引き出される引出配線部を備えるフレキシブルプリント配線板を導電接着剤を介して積層して接着するステップとを有し、前記第1電極に前記導電接着剤を接着する前に、前記引出配線部の位置に対応する箇所の前記第1電極を除去する電極除去ステップを有するものである。
このように、本発明に係る調光装置の製造方法においては、第1電極に導電接着剤を接着する前に、引出配線部の位置に対応する箇所の第1電極を除去する電極除去ステップを有するため、外部からの応力が最も大きくなるフレキシブルプリント配線板の引出配線部の引き出し箇所において、第1基板との密着性が弱い第1電極が排除されることで、密着性が強い第1基板と導電接着剤とが接着されることとなり、応力に対して強固に保護することができると共に、電気的な接続不良等を起こす可能性を排除する調光装置を製造することができるという効果を奏する。
本発明に係る調光装置の製造方法は、前記電極除去ステップが、前記第1電極領域における前記導電接着剤が、前記第1電極に接触している領域と前記第1基板に接触している領域とを有するように前記第1電極を除去するものである。
このように、本発明に係る調光装置の製造方法においては、電極除去ステップが、第1電極領域における導電接着剤が、第1電極に接触している領域と第1基板に接触している領域とを有するように第1電極を除去するため、第1電極と導電接着剤との密着性が弱かったとしても、第1電極と導電接着剤とが強固に接着されている領域、及び第1基板と導電接着剤とが強固に接着されている領域を有する構造が形成されるため、第1電極の剥がれ等を防止する調光装置を製造することができるという効果を奏する。
第1の実施形態に係る調光装置の構成を示す図である。 第1の実施形態に係る調光装置の表示領域及び非表示領域の構造を示す分解斜視図である。 図2における接続領域cの平面図である。 図3における矢印dから見た接続領域cの断面図である。 配線領域tにおける電極構造の形成方法を示す第1のフローチャートである。 配線領域tにおける電極構造の形成方法を示す第2のフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を説明する。また、本実施形態の全体を通して同じ要素には同じ符号を付けている。
(本発明の第1の実施形態)
本実施形態に係る調光装置について、図1ないし図6を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る調光装置の構成を示す図である。本実施形態に係る調光装置1は、対向して配設される一対の透明基板2a,2bと、透明基板2a及び2bの対向面にそれぞれ付設される一対の透明電極3a,3bと、透明電極3a及び3bが対向している対向空間内に積層される液晶層4と、透明電極3a及び3bに電圧を印加する電圧印加部5とを備える。
液晶層4は、高分子からなる高分子層に内在され、電界の有無に応じて配向性を有する液晶を有しており、透明電極3a及び3bに電圧が印加されているON状態の場合(図1(A)の状態の場合)は、液晶の配向が、透明基板2a,2bの面に垂直な方向に配向し、高分子の屈折率に揃うため、調光装置1は透明となり入射光が直射光として調光装置1を透過する。一方、透明電極3a及び3bに電圧が印加されていないOFF状態の場合(図1(B)の状態の場合)は、液晶の配向がランダムになっているため、高分子と液晶の屈折率に差が生じ、調光装置1は白濁して入射光が拡散される。このように、透明電極3a,3bに対して電圧を印加し、電場の有無を利用して調光装置1の透明/白濁を制御することができる。
図2は、本実施形態に係る調光装置の表示領域及び非表示領域の構造を示す分解斜視図である。図1に示した通り、調光装置1の表示領域a及び非表示領域bは、一方の面から他方の面に向かって順次、透明基板2b、当該透明基板2bに一体的に積層形成される透明電極3b、液晶層4、透明電極3a、及び当該透明電極3aに一体的に積層形成される透明基板2aが積層されて形成されている。
図2に示すように、非表示領域bの一部は、透明電極3a,3bと電圧印加部5とを電気的に接続するための接続領域cとなっている。接続領域cには、透明電極3a,3bに接続するための配線構造が形成されている。具体的には、透明電極3bは、導電接着剤(例えば、異方性導電フィルム:ACF)6bを介してフレキシブルプリント配線板(以下、FPCという)7の電極に接続されており、透明電極3aは、ACF6aを介してFPC7の電極に接続されている。図2の場合は、透明電極3bが、例えば3つの領域に区分けされており、それぞれの領域から引き回された配線に対応して透明電極3b(図2における3つの短冊状の透明電極3b)が接続領域cに形成される構造となっている。すなわち、区分けされる領域の数に応じて、接続領域cに形成される短冊状の透明電極3bの数が増加する構造となっている。
以下に、接続領域cについて詳細に説明する。図3は接続領域cの平面図、図4は、図3における矢印dから見た接続領域cの断面図である。ここでは、仮に透明基板2a側を裏面側、透明基板2b側を表面側とする。
接続領域cは、非表示領域bの一部となっており、透明電極3aの配線構造が形成される配線領域sと透明電極3bの配線構造が形成される配線領域tとを有する。配線領域sと配線領域tとの間は、透明基板2a,2b、透明電極3a,3b及び液晶層4が全て排除されて、切欠いた状態となっている。
配線領域sにおいては、表面側の透明基板2b及び透明電極3b並びに液晶層4が排除されており、図4における透明電極3aの下層側(表面側)にACF6aが積層され、さらにこのACF6aの下層側(表面側)にFPC7の電極7aが接触するような状態でFPC7が積層されている。
配線領域tにおいては、裏面側の透明基板2a及び透明電極3a並びに液晶層4が排除されており、図4における透明電極3bの上層側(裏面側)にACF6bが積層され、さらにこのACF6bの上層側(裏面側)にFPC7の電極7bが接触するような状態でFPC7が積層されている。
図2ないし図4に示すように、配線領域tにおける透明電極3bは、表示領域aに形成される平板状の透明電極3bから短冊状に突出した形状(以下、突出部30bという)に加工されており、この突出部30bに少なくとも接触する状態でACF6bが積層される。そして、突出部30bの位置に当該ACF6bを介してFPC7の電極7bが対応付けられて配置されるように、FPC7が積層される。ACF6bは異方性導電フィルムであり、電極間に介在させて加圧されることでACF6内の粒子のめっき層が引き合い、導電経路が形成されるものである。すなわち、FPC7の電極7bと透明電極3bの突出部30bとの間を表面から熱圧着し加圧することで、FPC7の電極7bと、対応する位置関係にある短冊状の透明電極3bの突出部30bとをACF6bを介して電気的に接続しつつ、接着することができる。
ここで、透明電極3bと透明基板2bとの密着性はあまり良くない。つまり、ACF6bを介して透明電極3bの突出部30bと電極7bとを電気的に接続することはできるが、透明電極3bと透明基板2bとの密着性が悪いため、突出部30bと透明基板2bとが剥がれやすく電気的に接続できなくなって液晶の動作不良の原因となってしまう。これに対して、透明基板2bとACF6bとの密着性は非常に優れている。したがって、透明電極3bを図2及び図4に示すような短冊状に加工して突出部30bを形成することで、透明基板2bとACF6bとが直接接着される領域が形成され、突出部30bと透明基板2bとの密着性が悪くても、透明基板2bとACF6bとの密着性が優れているため、剥がれを防止することが可能となっている。
なお、図2ないし図4においては、配線領域tの幅方向に連続して長尺状にACF6bを積層する構造としているが、短冊状に形成された透明電極3bの突出部30bごとに、その周辺領域にのみACF6bを積層する構造であってもよい。すなわち、個々の突出部30bごとに、それぞれ個別に対応するACF6bを積層する構造であってもよく、この場合であっても、ACF6bは、突出部30bに接着している領域と透明基板2bに直接接着している領域との双方の領域を有するように積層させることで、ACF6bと透明基板2bとの優れた密着性により剥がれを防止することが可能となる。
また、図2ないし図4に示すように、FPC7は電極7b以外にダミー電極7d,7eを有する構造となっている。ダミー電極7d,7eに対しては、それに電気的に接続する対応する透明電極3bの突出部30bが形成されていない。すなわち、電気的な機能は有していない電極となっている。ダミー電極7d,7eは電気的な機能を有していないものの、ACF6bとの密着性は非常に優れている。すなわち、ダミー電極7d,7eのパッドは、FPC7の表面から突出するように露出しているため、ACF6bとの押圧接着の際に受ける応力が大きくなり、その分密着性も良くなると共に、FPC7の表面から突出することで、ACF6bとの接触面積が大きくなり、より優れた密着性を実現することができる。このように、FPC7の中で外部からの負荷を受けやすい箇所に、透明電極3bを排除した上で、このようなダミー電極7d,7eを設けることで、外部からの負荷による接続の断線等を防止することが可能となる。
図2ないし図4に示す構造の場合は、L字状のFPC7の配線引き出し部分71の根元の箇所に最も負荷が掛かって動作不良の原因となりやすいため、少なくともFPC7の配線引き出し部分71の根元には透明電極3bの突出部30bを形成せずに、FPC7のダミー電極7dとACF6bとが直接接着するような構造としている。こうすることで、配線引き出し部分71に応力が掛かった場合であっても、ダミー電極7dとACF6bとの密着性によりそれらの剥離を防止し、電気的な接続を維持して液晶の動作不良を防ぐことが可能となる。
なお、図2ないし図4においては、配線領域tにおける配線領域s側にも別途ダミー電極7eを設けている。これは、ダミー電極7e側では配線引き出し部分71の根元部分ほどの応力が掛かる可能性は低いものの、配線領域tの端部で切欠き形状に隣接していることから、より強度を増すために付設しているものである。
配線領域sについては、配線領域tとの間の切欠き形状の空隙をクロスする形でFPC7が下層側(表面側)に連通して配設される構造となっている。配線領域tにおけるFPC7とは表裏の関係が逆になっているので、FPC7の電極7aは、上層側(裏面側)に露出した状態となっており、電極7aに接触するようにACF6aが積層されている。そして、配線領域sにおける透明電極3aは、表示領域aに形成される平板状の透明電極3aから短冊状に突出した形状(以下、突出部30aという)に加工されており、この突出部30aが下層側(表面側)から覆われるようにACF6aが積層された状態となっている。透明電極3aは短冊状に加工されることで、透明基板2aよりも面積が小さくなっており、ACF6aは、透明電極3aを下層側から覆いつつ、透明基板2aと接触して接着する。
すなわち、上述した配線領域tの場合と同様に、透明電極3aと透明基板2aとの密着性はあまり良くないが、透明基板2aとACF6aとの密着性は非常に優れているため、透明電極3aを短冊状に加工して突出部30aを形成し、ACF6aと透明基板2aが接着される領域を形成することで、突出部30aと透明基板2aとの密着性が悪くても、突出部30aの電極の剥がれを防止することが可能となっている。
なお、この配線領域sについては、FPC7の配線引き出し部分71から隔離されており、外部からの応力の影響も受けにくいことから、必ずしも透明電極3aを短冊状に加工する必要はなく、透明基板2aと同じ面積で同じ形状で重なる状態であってもよい。
次に、本実施形態に係る調光装置の製造方法について説明する。ここでは、配線領域tにおける電極構造の形成方法について説明する。図5及び図6は、配線領域tにおける電極構造の形成方法を示すフローチャートである。
まず、透明基板2b(例えば、PET:ポリエチレンテレフタレート)のフィルム原反を用意し平面状に載置する(図5(A))。載置されたPETに対してスパッタリングにより透明電極3b(例えば、ITO:酸化インジウムスズ)を成膜する(図5(B))。ITOの表面にレジスト(ネガレジスト)を塗布する(図5(C))。パターニングされたフォトマスクを使用してUVを照射する(図5(D))。フォトマスクを除去してレジストエッチング溶液に浸漬し、感光していないレジストを溶解除去する(図5(E))。
レジストが溶解除去されると必要に応じて外形カットが行われ、その後、ITOをエッチングし(図6(A))、レジストを剥離、洗浄する(図6(B))。エッチングされたITO上に液晶層4を成膜し、対向する透明電極3a(ITO)及び透明基板2a(PET)を積層する(図6(C))。ここまでの処理は、表示領域及び非表示領域を含めた透明基板2bの全面に対して行われるものである。図6(C)の状態が形成されたら、配線領域tにおける透明基板2a、透明電極3a及び液晶層4を除去する(図6(D))。図6(A)でエッチングされた露出された透明電極3a(ITO)上にACF6bを介して、エッチングで形成された透明電極3a(ITO)とFPC7の電極パッド7bが対応付けられて接続できるようにFPC7を貼り付け、上下方向から圧着する(図6(E))。この圧着により、透明電極3a(ITO)とそれに対応付けられたFPC7の電極7bとが選択的に接続されて配線領域tが形成される。
なお、ACF6bとFPC7の積層については、図6(D)のエッチングされたITO上にACF6bを貼り付けてからFPC7を積層するようにしてもよいし、ACF6bを予めFPC7に貼り付けた状態でACF6b及びFPC7を図6(D)のエッチングされたITO上に同時に積層するようにしてもよい。
上記ITOをパターニングする工程において、FPC7の配線引き出し部分71の根元部分に相当する領域には、透明電極3a(ITO)が形成されないようなパターンとなっている。すなわち、FPC7の配線引き出し部分71の根元部分に相当する領域には、ACF6bと透明基板2bとが直接接着されるための直接接着領域が形成されることとなる。
また、透明電極3a(ITO)をパターニングする工程において、ACF6bと透明電極3a(ITO)とが直接接着する領域と、ACF6bと透明基板2bとが直接接着する領域とが存在するように、パターニングされる。つまり、透明電極3a(ITO)がパターニングされておらず、透明基板2bの全面に残った状態で透明電極3a(ITO)にACF6bが貼り付けられると、透明電極3a(ITO)と透明基板2bとの密着性の悪さから、透明電極3a(ITO)の剥離等が生じてしまう可能性があるが、ACF6bと透明基板2bとが直接接着する領域を透明電極3a(ITO)のパターニングにより設けることで、ACF6bと透明基板2bとの密着性の良さで透明電極3a(ITO)の剥離等を防止し、配線部分の電気的な接続を安定的に維持して動作不良を防止することが可能となる。
以上のように、本実施形態に係る調光装置においては、FPCの引出配線部の引き出し箇所において、ITOが配設されていないため、外部からの応力が最も大きくなるFPCの引出配線部の引き出し箇所において、PETとの密着性が弱いITOが排除されることで、密着性が強いPETとACFとが直接接着されることとなり、応力に対して強固に保護することができると共に、電気的な接続不良等を起こす可能性を排除することができる。
また、ACFが、ITOに直接接触して接着されている領域とPETに直接接触して接着されている領域とを有するため、ITOとPETとの密着性が弱かったとしても、ITOとACFとが強固に接着されている領域を有すると共に、PETとACFとが強固に接着されている領域を有しているため、ITOの剥がれ等を防止することができる。
1 調光装置
2a,2b 透明基板
3a,3b 透明電極
4 液晶層
5 電圧印加部
6a,6b ACF
7 FPC
7a,7b 電極
7d,7e ダミー電極
30a,30b 突出部

Claims (4)

  1. 対向して配設される一対の透明な第1基板及び第2基板と、当該第1基板及び第2基板の対向面にそれぞれ付設される一対の透明な第1電極及び第2電極と、当該第1電極及び第2電極が対向している対向空間に形成され、第1電極及び第2電極に印加される電圧により調光制御される調光層とを備える調光装置であって、
    前記第1基板及び第2基板の非表示領域の一部であって、第2基板及び第2電極、並びに当該第2基板及び第2電極の領域に対応する領域の前記調光層が排除されており前記第1基板上で前記第1電極が残存する残存領域と前記第1電極が残存しない非残存領域とからなる第1電極領域を有し、
    第1電極領域において、前記第1電極に積層して接着される導電接着剤と、当該導電接着剤に積層して接着され、基板枠外に引き出される引出配線部を備えるフレキシブルプリント配線板とを有し、
    前記引出配線部の引き出し箇所に対向して前記非残存領域が配設され、当該非残存領域において前記第1基板と前記導電接着剤とが直接接着されていることを特徴とする調光装置。
  2. 請求項1に記載の調光装置において、
    前記導電接着剤が異方性導電膜である調光装置。
  3. 対向して配設される一対の透明な第1基板及び第2基板と、当該第1基板及び第2基板の対向面にそれぞれ付設される一対の透明な第1電極及び第2電極と、当該第1電極及び第2電極が対向している対向空間に形成され、第1電極及び第2電極に印加される電圧により調光制御される調光層とを備える調光装置の製造方法であって、
    前記第1基板及び第2基板が積層されている非表示領域の一部であって、対向する第2基板及び第2電極、並びに当該第2基板及び第2電極の領域に対応する領域の前記調光層を排除し、第1基板及び第1電極を残存している第1電極領域を形成するステップと、
    基板枠外に引き出される引出配線部を備えるフレキシブルプリント配線板を導電接着剤を介して積層して接着するステップとを有し、
    前記第1電極に前記導電接着剤を接着する前に、前記引出配線部の位置に対応する箇所の前記第1電極を除去する電極除去ステップを有することを特徴とする調光装置の製造方法。
  4. 請求項3に記載の調光装置の製造方法において、
    前記電極除去ステップが、
    前記第1電極領域における前記導電接着剤が、前記第1電極に接触している領域と前記第1基板に接触している領域とを有するように前記第1電極を除去する調光装置の製造方法。
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