JP6435447B1 - 低糖質パン様食品及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】低糖質を実現しながら、良好な食味を得ることができ、食後血糖値の上昇抑制効果を得ることのできる低糖質パン様食品を提供する。【解決手段】低糖質パン様食品は、原料粉全体のうち、大豆粉を20〜60重量%含有し、高野豆腐粉末を0〜30重量%含有し、アーモンド粉末を10〜50重量%含有し、クルミ粉末を0〜20重量%含有し、小麦ふすまを0〜30重量%含有し、活性小麦たんぱくを10〜50重量%含有し、その他の原料として、塩、パン酵母、水を含有し、前記原料粉と前記その他の原料からなり、可食部100gあたりの糖質が10g以下で、かつカロリーが300kcal以下であることを特徴とする。
Description
本発明は、小麦粉を使用することなく、通常の小麦粉を用いたパンと同様の外観・風味・食感を有した低糖質パン様食品及びその製造方法に関する。
米や小麦あるいはイモ類など糖質を主成分とした澱粉食品の摂取を抑えることで肥満、糖尿病や高脂血症などの生活習慣病を予防できることが知られている。糖質含有量の少ない原材料を主成分とした食品素材やこれを用いた低糖質パン様食品として、以下の特許文献1〜4が知られている。しかしいずれもパンとしての膨らみやボリュームアップ効果が十分でなく、食感の点でも市販のパンと比較して満足できるものでない。また食後高血糖是正に対する低Glycemic Index食品や大麦β−グルカンの有用性あるいはそのセカンドミール効果について報告している非特許文献1〜4があるが、混合米飯やクラッカーが対象であり、パンでは検討されていない。非特許文献5では、活性小麦たんぱくの製造方法について概説されている。この中で第9表として、製造方法と乾燥方法および乾燥温度についてまとめられている。乾燥温度によって活性小麦たんぱくの熱変性度合いが異なることから、使用する活性小麦たんぱくを選択する際には、どのような乾燥方法で乾燥処理をしているかを予め確認しておくことが重要となる。
日本病態栄養学会誌 2010年 13巻 2号111−121頁,新井英一ら「食後高血糖是正に対する低Glycemic Index食品の有用性」
日本食生活学会誌 2015年 26巻 1号 3−6頁,青江誠一郎「大麦β−グルカンの機能性について」
薬理と治療 2013年 vol.41 no.8 789−795頁,福原育夫ら「β−グルカン高含有大麦混合米飯の食後血糖応答とそのセカンドミール効果に及ぼす影響」
薬理と治療 2014年 vol.42 no.9 687−693頁,青江誠一郎ら「健常成人における大麦β−グルカン1g含有クラッカーの食後血糖応答に及ぼす影響」
日本食品工業学会誌 第12巻 第1号 1965年1月 18−29 遠藤悦雄「Vital−Proteinについて おもにVital−glutenの製造法と利用」
書籍「大豆のすべて」 2010年2月第1版 484−500頁 喜多村啓介ら (株)サイエンスフォーラム発行
書籍「大豆 畑で生まれた健康タンパク」 昭和59年7月初版 241−250頁 福場博保ら 女子栄養大学出版部発行
書籍「すべてがわかる!「豆類」辞典」 2013年10月初版 104頁 加藤淳ら (株)世界文化社発行
調理科学 1973年 Vol.6 No.2 104−112,青木宏「大豆タンパク質と食品加工(III)大豆タンパク質の新しい食品利用」
みたけ食品工業(株)発行 大豆粉製品の紹介パンフレット,発行年月不詳「SOYBEAN POWER(失活大豆粉・生大豆粉・サクサク大豆・きな粉)
(株)J−オイルミルズ発行 大豆粉製品の紹介パンフレット,発行年月不詳「大豆粉製品のご案内」
しかしながら、特許文献1〜4に記載の食品素材及びそれより得られる食品に関して、栄養成分、特に重要な指標である糖質とカロリーに関する記載がなく、その効果や影響の有無について客観的に判断することができない。またいずれもパンとしての膨らみが十分でなく、食感の点でも市販のパンと比較して満足できるものでない。また特許文献1〜4に記載の食品素材及びそれより得られる食品に関して、それらを摂取した後の食後血糖値指標、例えば食後最高血糖値やセカンドミール効果について不明である。
次の課題として、パン様食品としてパンらしい膨らみを持たせるためには、パン酵母の発酵途中で発生する二酸化炭素ガスを、パン生地内の個々の微小な小麦たんぱく膜(以下、グルテン膜と略称することがある)から成る気泡内に閉じ込め、発酵工程から焼成工程でのパンの膨らみが完了するまで、破れることなく二酸化炭素ガスを閉じ込めて膨らむことのできる、微小で強靭なグルテン膜の形成が重要である。しかし活性小麦たんぱくの種類によっては、微小でかつ破れにくい強靭なグルテン膜を形成することが、困難であるという課題がある。
上述した最初の課題を解決する第一の発明に係る低糖質パン様食品は、小麦粉を含有しない低糖質パン様食品であって、小麦粉に替わる原料粉として、原料粉全体のうち、大豆粉を20〜60重量%含有し、高野豆腐粉末を0〜30重量%含有し、アーモンド粉末を10〜50重量%含有し、クルミ粉末を0〜20重量%含有し、小麦ふすまを0〜30重量%含有し、活性小麦たんぱくを10〜50重量%含有し、その他の原料として、塩、パン酵母、水を含有し、前記原料粉と前記その他の原料からなり、可食部100gあたりの糖質が10g以下で、かつカロリーが300kcal以下であることを特徴とする低糖質パン様食品である。
上述した最初の課題を解決する第二の発明に係る低糖質パン様食品は、小麦粉を含有しない低糖質パン様食品であって、小麦粉に替わる原料粉として、原料粉全体のうち、大豆を原料とした粉状加工品である大豆粉、きな粉、おから粉のいずれか1種類または2種類または3種類のすべてを用いてその合計重量として20〜60重量%含有し、高野豆腐粉末を0〜30重量%含有し、アーモンド粉末を10〜50重量%含有し、クルミ粉末を0〜20重量%含有し、小麦ふすまを0〜30重量%含有し、活性小麦たんぱくを10〜50重量%含有し、その他の原料として、塩、パン酵母、水を含有し、前記原料粉と前記その他の原料からなり、可食部100gあたりの糖質が10g以下で、かつカロリーが300kcal以下であることを特徴とする低糖質パン様食品である。改めて大豆粉についてその対象範囲を定義する。大豆粉には、大豆を粉砕加工する全脂大豆粉と大豆油を搾った後に粉砕加工する脱脂大豆粉に大別される。全脂大豆粉はさらに大豆の持つ酵素の失活化処理を施さず酵素活性を利用して漂白作用を発揮させる生大豆粉と酵素の失活化処理を施し大豆特有の青臭みやえぐみを抑えた失活大豆粉に細分化される。パン粉、中華まん、麺類のような漂白効果を得たい場合には失活化処理を施さない生大豆粉が用いられることが多く、製菓・製パン用途には大豆特有の青臭みやえぐみを抑えた失活大豆粉が用いられることが多い。また脱脂大豆粉は、油脂類を添加せずにそのまま使用するタイプ(脱脂大豆粉とそのまま呼称される)と5〜10%の大豆油や他の油脂類を添加する油脂添加大豆粉に細分化される。油脂類を添加しない脱脂大豆粉は分散性が高く生地になじみやすいため製菓・製パン用途に用いられることが多い。油脂添加大豆粉は使用時の粉立ち(粉の飛散)が抑えられることによって作業性が改善され、食感改良効果も得られるため、製麺用途に用いられることが多い。きな粉やおから粉も含めた各種の大豆粉状加工品を製造方法からみた特徴をもとに分類した結果を、表9に示す。表9の大豆粉状加工品を分類するにあたり、非特許文献6〜11を参照した。ここで使用する大豆粉状加工品の種類について述べる。大豆を原料とした粉状加工品である大豆粉、きな粉、おから粉のいずれか1種類または2種類または3種類のすべてを用いてその合計重量として20〜60重量%を含有していればよいことを前述した。大豆粉についても1種類に限定するものでなく、2種類以上の大豆粉、例えば失活処理した全脂大豆粉と脱脂大豆粉の2種類ときな粉、おから粉を用いてもよい。以下の実施例では、それぞれの効果を検証するために個別に使用しているが、実際の使用にあたっては摂食者の好みに合わせていずれの大豆粉状加工品も選択することができ、使用する種類を限定するものではない。
上述した最初の課題を解決する第三の発明に係る低糖質パン様食品は、小麦粉を含有しない低糖質パン様食品であって、小麦粉に替わる原料粉として、原料粉全体のうち、大豆粉を10〜50重量%含有し、高野豆腐粉末を0〜20重量%含有し、アーモンド粉末を5〜40重量%含有し、クルミ粉末を0〜20重量%含有し、小麦ふすまを0〜30重量%含有し、もち大麦粉を10〜40重量%含有し、活性小麦たんぱくを10〜50重量%含有し、その他の原料として、塩、パン酵母、水を含有し、前記原料粉と前記その他の原料からなり、可食部100gあたりの糖質が15g以下で、かつβ‐グルカンを0.5g以上含み、かつカロリーが300kcal以下であることを特徴とする低糖質パン様食品である。
上述した最初の課題を解決する第四の発明に係る低糖質パン様食品は、小麦粉を含有しない低糖質パン様食品であって、小麦粉に替わる原料粉として、原料粉全体のうち、大豆を原料とした粉状加工品である大豆粉、きな粉、おから粉のいずれか1種類または2種類または3種類のすべてを用いてその合計重量として10〜50重量%含有し、高野豆腐粉末を0〜20重量%含有し、アーモンド粉末を5〜40重量%含有し、クルミ粉末を0〜20重量%含有し、小麦ふすまを0〜30重量%含有し、もち大麦粉、および/またはうるち性大麦粉を10〜40重量%含有し、活性小麦たんぱくを10〜50重量%含有し、その他の原料として、塩、パン酵母、水を含有し、前記原料粉と前記その他の原料からなり、可食部100gあたりの糖質が15g以下で、かつβ‐グルカンを0.5g以上含み、かつカロリーが300kcal以下であることを特徴とする低糖質パン様食品である。改めて大豆粉についてその対象範囲を定義する。大豆粉には、大豆を粉砕加工する全脂大豆粉と大豆油を搾った後に粉砕加工する脱脂大豆粉に大別される。全脂大豆粉はさらに大豆の持つ酵素の失活化処理を施さず酵素活性を利用して漂白作用を発揮させる生大豆粉と酵素の失活化処理を施し大豆特有の青臭みやえぐみを抑えた失活大豆粉に細分化される。パン粉、中華まん、麺類のような漂白効果を得たい場合には失活化処理を施さない生大豆粉が用いられることが多く、製菓・製パン用途には大豆特有の青臭みやえぐみを抑えた失活大豆粉が用いられることが多い。また脱脂大豆粉は、油脂類を添加せずにそのまま使用するタイプ(脱脂大豆粉とそのまま呼称される)と5〜10%の大豆油や他の油脂類を添加する油脂添加大豆粉に細分化される。油脂類を添加しない脱脂大豆粉は分散性が高く生地になじみやすいため製菓・製パン用途に用いられることが多い。油脂添加大豆粉は使用時の粉立ち(粉の飛散)が抑えられることによって作業性が改善され、食感改良効果も得られるため、製麺用途に用いられることが多い。きな粉やおから粉も含めた各種の大豆粉状加工品を製造方法からみた特徴をもとに分類した結果を、表9に示す。ここで使用する大豆粉状加工品の種類について述べる。大豆を原料とした粉状加工品である大豆粉、きな粉、おから粉のいずれか1種類または2種類または3種類のすべてを用いてその合計重量として10〜50重量%を含有していればよいことを前述した。大豆粉についても1種類に限定するものでなく、2種類以上の大豆粉、例えば失活処理した全脂大豆粉と脱脂大豆粉の2種類ときな粉、おから粉を用いてもよい。以下の実施例では、それぞれの効果を検証するために個別に使用しているが、実際の使用にあたっては摂食者の好みに合わせていずれの大豆粉状加工品も選択することができ、使用する種類を限定するものではない。
上述した最初の課題を解決する第五の発明に係る低糖質パン様食品は、上述した低糖質パン様食品であって、さらに鶏卵または及び乳製品、または及び植物性油脂を含むことを特徴とする低糖質パン様食品である。乳製品としては、好みの風味や食感に応じて、バターや牛乳、スキムミルク、低脂肪牛乳などが使用できる。植物性油脂としては、好みの風味や食感に応じてごま油、オリーブオイル、グレープシードオイル、菜種油、こめ油などが使用できる。また植物性油脂を原料としたマーガリンも使用することができる。
上述した次の課題を解決する第六の発明に係る低糖質パン様食品の製造方法であって、前記活性小麦たんぱくは真空乾燥法を用いて製造される活性小麦たんぱくに限定して作られることを特徴とする低糖質パン様食品の製造方法である。
本発明による低糖質パン様食品であれば、通常のパンに近い膨らみ、風味、食感を有しながらも、カロリーは同等レベルで、糖質は通常のパンの約80%を低減することが可能となる。このため、日常摂取する通常のパンや米飯を本発明の低糖質パン様食品に置き換えることによって、食後最高血糖値や食後2時間血糖値の上昇抑制効果が期待できる。またもち大麦粉を使用した低糖質パン様食品は、水溶性食物繊維の一種であるβ‐グルカンを多く含んでいるため、セカンドミール効果によって、次の食事後も食後血糖値上昇抑制効果が持続することを期待できる。
以下に、第一の発明に係る低糖質パン様食品を実施するための形態を具体的に説明する。
本発明の実施形態に係る低糖質パン様食品は、小麦粉を含有しない低糖質パン様食品であって、小麦粉に替わる原料粉として、原料粉全体のうち、大豆粉を20〜60重量%含有し、高野豆腐粉末を0〜30重量%含有し、アーモンド粉末を10〜50重量%含有し、クルミ粉末を0〜20重量%含有し、小麦ふすまを0〜30重量%含有し、活性小麦たんぱくを10〜50重量%含有し、その他の原料として、塩、パン酵母、エリスリトール、水を含有し、前記原料粉と前記その他の原料からなり、可食部100gあたりの糖質が10g以下で、かつカロリーが300kcal以下であることを特徴とする低糖質パン様食品である。本発明の実施形態に係る低糖質パン様食品の原料として、大豆粉、アーモンド粉末、活性小麦たんぱく、塩、パン酵母、水は、必須原料である。高野豆腐粉末、クルミ粉末、小麦ふすま、エリスリトールは、低糖質パン様食品の可食部100gあたりの糖質が10g以下で、かつカロリーが300kcal以下であることを満足していれば、使用しなくてもよい任意原料である。本発明に係る低糖質パン様食品の具体的な実施例は、実施例1で後述する。
大豆粉は、大豆特有の青臭さの原因となる酵素を失活処理した失活大豆粉を用いることが好ましい。例えば、みたけ食品工業(株)から商品名「国産失活大豆粉」として市販されている。大豆粉を使うことによって、高たんぱくで低糖質のパン様食品を作ることができるようになる。使用量の割合は原料粉全体のうち、20〜60重量%が好ましく、さらに25〜40重量%が最も好ましい。20重量%未満にすると、糖質10g以下の低糖質パン様食品を得ることが困難となる。60重量%以上にすると、大豆特有の青臭さが目立ち、食感を損ねる。
高野豆腐を粉末状に加工したものは、粉豆腐とも呼ばれる。例えば、(株)信濃雪から,商品名「雪豆腐」として市販されている。大豆粉と組み合わせて使うことによってパン様食品としての風味が改善される。使用量の割合は原料粉全体のうち、0〜30重量%が好ましく、さらに5〜20重量%が最も好ましい。5重量%未満にすると、大豆特有の青臭さの風味を和らげることが困難となる。他の原料粉のマスキング効果によって、大豆特有の青臭さが問題とならない場合は、使用しなくてもよい任意原料である。30重量%以上にすると、粒径が粗いため、グルテン膜の結合を弱くして、パンとしての膨らみを阻害する問題が生じる。
アーモンド粉末は、アーモンドホールを粉砕して粉状にしたもので、高脂質で低糖質の原料粉である。例えば、米国キャンポスブラザーズ社で製造されたものを、(株)デルタインターナショナルから商品名「アーモンドプードルゴールド」として市販されている。アーモンド粉末を使用することによって、パン様食品の風味が改善される。使用量の割合は原料粉全体のうち、5〜40重量%が好ましく、さら10〜20重量%が最も好ましい。5重量%未満にすると、アーモンド粉末としてのナッツ風味を得ることが困難となる。40重量%以上にすると、粒径が粗いため、パンとしての膨らみを阻害する問題が生じる。
クルミ粉末は、クルミホールを粉砕して粉状にしたもので、アーモンド粉末と同様に高脂質で低糖質の原料粉である。しかしアーモンド粉末よりも粗いため、使用比率を上げるとパンとしての膨らみを阻害する。アーモンド粉末と併用することによって、パン全体のナッツ風味が増し、食感を良くする効果がある。例えば、米国クレイン社で製造されたものを、(株)デルタインターナショナルから商品名「クルミミール」として市販されている。使用量割合は原料粉全体のうち、0〜20重量%が好ましく、さらに5〜10重量%が最も好ましい。5重量%未満にすると、クルミ粉末としての風味を得ることが困難となる。他の原料粉との調整によって、風味や食感が問題とならない場合は、使用しなくてもよい任意原料である。20重量%以上にすると、粒径が粗いため、パンとしての膨らみを阻害する問題が生じる。
小麦ふすまは、小麦の製粉工程で派生する小麦の表皮部分をいう。小麦ふすまは食感が悪いため、通常は家畜用飼料として消費されている。しかし栄養学的に、糖質やたんぱくが少なく低カロリーで、食物繊維やミネラル成分が多く含まれており、人間にとって有用な腸内細菌の餌として有効であり、血糖値上昇抑制効果があるといわれている。製粉方法によって小麦ふすま粒子の大きさは異なる。パン様食品の原料粉として用いる場合は、微細な粒子であることが望ましい。製粉各社では、微細小麦ふすまの製造技術開発に注力している。現状の市販されている小麦ふすまでは、石臼挽きふすまが最も微細粒である。例えば、アグリシステム(株)から商品名「石臼挽きふすまとかちブラン」として市販されている。使用量割合は原料粉全体のうち、0〜30重量%が好ましく、さらに5〜20重量%が最も好ましい。5重量%未満にすると、低糖質パン様食品としての低糖質化が困難となるが、他の原料粉との調整によって、糖質量が適正な範囲内である場合は、使用しなくてもよい任意原料である。30重量%以上にすると、えぐみが増し、風味や食感を悪くする。また粒径が粗いため、パンとしての膨らみを阻害する問題が生じる。
活性小麦たんぱくは、パン様食品として、パンと同程度の膨らみを得るために欠かせないパン様食品の原料粉である。また活性小麦たんぱくは、高たんぱくかつ低糖質であることから低糖質パン様食品を実現させるためには必須の原料粉である。活性小麦たんぱくは、その製造方法、特に乾燥方法の種類と乾燥温度によって熱変性の影響度が変わり、パンとしての膨らみ度合いが異なってくるが、このことは後述する。例えば、凍結真空乾燥法で製造された活性小麦たんぱくは、北国フード(株)から商品名「内麦小麦蛋白」として市販されている。使用量割合は原料粉全体のうち、10〜50重量%が好ましく、さらに15〜35重量%が最も好ましい。10重量%未満にすると、パン様食品としての膨らみを得ることが困難となる。50重量%以上にすると、活性小麦たんぱくの持つ粘弾性特性上から、ゴム状のパン様食品生地となり、成形そのものが困難となり、パンとしての形を整えることが困難となる。
原料粉以外で使用される低糖質パン様食品の原料として、塩、パン酵母、水は、必須の原料である。エリスリトールは、使用しなくてもよい任意原料である。原料粉全体を100重量%とした場合、塩はその0.5〜2.5重量%が好ましく、さらに1.0〜2.0重量%が最も好ましい。0.5重量%未満にすると、小麦粉から作られた通常のパンと同様に生地が引き締まらず、食味が低下する。パン酵母は、通常のパンと同様に、各種のパン酵母を用いることができる。例えば、有限会社あこ天然酵母から、商品名「あこ天然培養酵母」として市販されている。パン酵母の使用量の割合は、パン様食品の膨らみ具合によって、最適使用量を求める。使用するパン酵母の種類によって、その最適使用割合は異なってくる。さらにパン様食品としての甘味を得るためには、エリスリトールを加えることが好ましい。エリスリトールは、糖アルコールに分類され、天然素材、例えばぶどう糖を原料としており、合成甘味料には属さず、天然素材甘味料として取り扱われる。糖アルコールの中でもエリスリトールだけは、摂取しても体内で吸収されることなく排出されてしまうので、カロリーゼロで、かつ血糖値を上昇させないという特徴を有している。エリスリトールは、例えば、サラヤ(株)から商品名「ラカントS」(登録商標)として、(株)浅田飴から商品名「シュガーカット」(登録商標)として市販されている。好ましい使用量の割合は個々人の甘さの嗜好によって変わってくるが、一般的に原料粉全体を100重量%とした場合、2〜10重量%が好ましく、さらに3〜8重量%が最も好ましい。
以下に、第二の発明に係る低糖質パン様食品を実施するための形態を具体的に説明する。
本発明の実施形態に係る低糖質パン様食品は、小麦粉を含有しない低糖質パン様食品であって、小麦粉に替わる原料粉として、原料粉全体のうち、大豆を原料とした粉状加工品である大豆粉、きな粉、おから粉のいずれか1種類または2種類または3種類のすべてを用いてその合計重量として20〜60重量%含有し、高野豆腐粉末を0〜30重量%含有し、アーモンド粉末を10〜50重量%含有し、クルミ粉末を0〜20重量%含有し、小麦ふすまを0〜30重量%含有し、活性小麦たんぱくを10〜50重量%含有し、その他の原料として、塩、パン酵母、エリスリトール、水を含有し、前記原料粉と前記その他の原料からなり、可食部100gあたりの糖質が10g以下で、かつカロリーが300kcal以下であることを特徴とする低糖質パン様食品である。本発明の実施形態に係る低糖質パン様食品の原料として、大豆粉状加工品、アーモンド粉末、活性小麦たんぱく、塩、パン酵母、水は、必須原料である。高野豆腐粉末、クルミ粉末、小麦ふすま、エリスリトールは、低糖質パン様食品の可食部100gあたりの糖質が10g以下で、かつカロリーが300kcal以下であることを満足していれば、使用しなくてもよい任意原料である。本発明に係る低糖質パン様食品の具体的な実施例は、実施例3,実施例4,実施例9で後述する。
大豆を原料とした粉状加工品である大豆粉、きな粉、おから粉について、以下に詳しく説明する。大豆粉は、第一の発明で説明した失活大豆粉を用いることが好ましい。ここでいう失活大豆粉とは、全脂大豆粉の一つである生大豆粉を酵素失活化処理した全脂大豆粉を指している。その平均的な粒径は30〜40μmで、小麦粉の平均的な粒径25〜60μmの範囲に入っており、粒径の要因面での製パン性に与える影響は小さい。脱脂大豆粉も大豆を原料とした粉状加工品である大豆粉として使用することができる。その平均的な粒径は20〜40μmで、小麦粉の平均的な粒径25〜60μmの範囲に入っており、粒径の要因面での製パン性に与える影響は小さい。きな粉は焙煎した大豆を機械的な粉砕機で粉末化していくが、その平均的な粒径は40〜60μmで、小麦粉の平均的な粒径25〜60μmの範囲に入っており、粒径の要因面での製パン性に与える影響は小さい。おから粉は大豆から豆乳を分離した後に派生する絞り粕(通称;生おから)を、熱風乾燥処理することによって製造される。これは通称、乾燥おからと呼ばれる。さらに使用される用途に応じて、細粒化処理を行う。例えば、分級処理によって粗い粒子を取り除く方法や機械的粉砕機を用いた粉砕処理によって細粒化処理を行う方法などがある。粒子が細かい場合の平均的な粒径は50〜80μmあり、大豆粉やきな粉とほぼ同等に使用できるが、粗い粒子の場合の平均的な粒径は100〜1,000μmと大きく、粒径の要因面での製パン性,特にパンの膨らみに与える影響は大きい。100μmを超える大きい粒子のおから粉は、グルテン膜の結合を弱くしてパンとしての膨らみを阻害する。本発明で使用する大豆を原料とした粉状加工品はいずれも、その平均粒径は10〜100μmが好ましく、さらに20〜60μmが最も好ましい。
大豆を原料とした粉状加工品である大豆粉、おから粉、きな粉の配合比率は、パンとしての製パン性、特にパンとしての膨らみ、食味や食感などを考慮して自由に選択できる。粉状加工品の種類については、大豆粉、おから粉、きな粉のいずれか1種類または2種類または3種類すべてのいずれの組合せでもよいが、その合計重量は、原料粉全体のうちの20〜60重量%の範囲内で含有することが好ましい。大豆粉、おから粉、きな粉の配合比率については、いずれの配合割合でも一長一短はあるが、パン様食品としての最低限の必要条件を満たしていることを確認している。本発明では大豆粉、おから粉、きな粉をそれぞれ単体で100%使用した場合の実施例を後述する。いずれもパン様食品としての最低限の条件を満たしていることを確認しているので、本発明の低糖質パン様食品は、大豆粉、おから粉、きな粉のいずれの配合種類と配合割合でも使用できる。また市販されている「成分無調整豆乳」や焙煎した大豆を絞った「焙煎豆乳」、大豆を丸ごと微粉砕化処理し生おからを取り除かない「丸ごと豆乳」を使用することもできる。その場合は、製造工程のミキシング段階で使用する水の使用量を調整することによって、容易にパン生地を製造することができる。
大豆を原料とした粉状加工品である大豆粉、きな粉、おから粉以外の原料粉とその他原料は、第一の発明に係る低糖質パン様食品を実施するための形態と同様である。
以下に、第三の発明に係る低糖質パン様食品を実施するための形態を具体的に説明する。
本発明の実施形態に係る低糖質パン様食品は、小麦粉を含有しない低糖質パン様食品であって、小麦粉に替わる原料粉として、原料粉全体のうち、大豆粉を10〜50重量%含有し、高野豆腐粉末を0〜20重量%含有し、アーモンド粉末を5〜40重量%含有し、クルミ粉末を0〜20重量%含有し、小麦ふすまを0〜30重量%含有し、もち大麦粉を10〜40重量%含有し、活性小麦たんぱくを10〜50重量%含有し、その他の原料として、塩、パン酵母、エリスリトール、水を含有し、前記原料粉と前記その他の原料からなり、可食部100gあたりの糖質が15g以下で、かつβ−グルカンを0.5g以上含み、かつカロリーが300kcal以下であることを特徴とする低糖質パン様食品である。本発明の実施形態に係る低糖質パン様食品の原料として、大豆粉、アーモンド粉末、もち大麦粉、活性小麦たんぱく、塩、パン酵母、水は、必須原料である。高野豆腐粉末、クルミ粉末、小麦ふすま、エリスリトールは、低糖質パン様食品の可食部100gあたりの糖質が15g以下で、かつβ−グルカンを0.5g以上含み、かつカロリーが300kcal以下であることを満足していれば、使用しなくてもよい任意原料である。本発明に係る低糖質パン様食品の具体的な実施例は、実施例5で後述する。
大豆粉は、大豆特有の青臭さの原因となる酵素を失活加工した失活大豆粉を用いることが好ましい。例えば、みたけ食品工業(株)から商品名「国産失活大豆粉」として市販されている。大豆粉を使うことによって、高たんぱくで低糖質のパン様食品を作ることができるようになる。使用量の割合は原料粉全体のうち、10〜50重量%が好ましく、さらに15〜30重量%が最も好ましい。10重量%未満にすると、糖質15g以下の低糖質パン様食品を得ることが困難となる。50重量%以上にすると、大豆特有の青臭さが目立ち、食感を損ねる。
高野豆腐を粉末状に加工したものは、粉豆腐とも呼ばれる。例えば、(株)信濃雪から,商品名「雪豆腐」として市販されている。大豆粉と組み合わせて使うことによってパン様食品としての風味が改善される。使用量の割合は原料粉全体のうち、0〜20重量%が好ましく、さらに5〜15重量%が最も好ましい。5重量%未満にすると、大豆特有の青臭さの風味を和らげることが困難となる。他の原料粉のマスキング効果によって、大豆特有の青臭さが問題とならない場合は、使用しなくてもよい任意原料である。20重量%以上にすると、粒径が粗いため、グルテン膜の結合を弱くして、パンとしての膨らみを阻害する問題が生じる。
アーモンド粉末は、アーモンドホールを粉砕して粉状にしたもので、高脂質で低糖質の原料粉である。例えば、米国キャンポスブラザーズ社で製造されたものを、(株)デルタインターナショナルから商品名「アーモンドプードルゴールド」として市販されている。アーモンド粉末を使用することによって、パン様食品の風味が改善される。使用量の割合は原料粉全体のうち、5〜40重量%が好ましく、さら10〜20重量%が最も好ましい。5重量%未満にすると、アーモンド粉末としてのナッツ風味を得ることが困難となる。40重量%以上にすると、粒径が粗いため、パンとしての膨らみを阻害する問題が生じる。
クルミ粉末は、クルミホールを粉砕して粉状にしたもので、アーモンド粉末と同様に高脂質で低糖質の原料粉である。しかしアーモンド粉末よりも粗いため、使用比率を上げるとパンとしての膨らみを阻害する。アーモンド粉末と併用することによって、パン全体のナッツ風味が増し、食感を良くする効果がある。例えば、米国クレイン社で製造されたものを、(株)デルタインターナショナルから商品名「クルミミール」として市販されている。使用量割合は原料粉全体のうち、0〜20重量%が好ましく、さらに5〜10重量%が最も好ましい。5重量%未満にすると、クルミ粉末としての香ばしいナッツ風味を得ることが困難となる。他の原料粉との調整によって、風味や食感が問題とならない場合は、使用しなくてもよい任意原料である。20重量%以上にすると、粒径が粗いため、パンとしての膨らみを阻害する問題が生じる。
小麦ふすまは、小麦の製粉工程で派生する小麦の表皮部分をいう。小麦ふすまは食感が悪いため、通常は家畜用飼料として消費されている。しかし栄養学的に、糖質やたんぱくが少なく低カロリーで、食物繊維やミネラル成分が多く含まれており、人間にとって有用な腸内細菌の餌として有効であり、血糖値上昇抑制効果があるといわれている。製粉方法によって小麦ふすま粒子の大きさは異なる。パン様食品の原料粉として用いる場合は、微細な粒子であることが望ましい。製粉各社では、微細小麦ふすまの製造技術開発に注力している。現状の市販されている小麦ふすまでは、石臼挽きふすまが最も微細粒である。例えば、アグリシステム(株)から商品名「石臼挽きふすまとかちブラン」として市販されている。使用量割合は原料粉全体のうち、0〜30重量%が好ましく、さらに5〜20重量%が最も好ましい。5重量%未満にすると、低糖質パン様食品としての低糖質化が困難となるが、他の原料粉との調整によって、糖質量が適正な範囲内である場合は、使用しなくてもよい任意原料である。30重量%以上にすると、えぐみが増し風味や食感を悪くする。また粒径が粗いため、膨らみを阻害する問題が生じる。
水溶性食物繊維の一種であるβ‐グルカンは、食後血糖の上昇を抑制するだけでなく、次の食事後の血糖上昇も抑制させるセカンドミール効果があるといわれている。このβ‐グルカンは、もち性を示す大麦(以下、もち大麦という)に豊富に含まれている。もち大麦の品種によって、β‐グルカン含有率は異なる。例えば、もち大麦品種の一つである「キラリモチ」には、もち大麦100g中に、7.2gのβ‐グルカンを含有している。「ビューファイバー」には、もち大麦100g中に、9.6gのβ‐グルカンを含有している。もち大麦の使用割合を低くしたい場合には、β‐グルカン含有率の高い品種、例えば、「ビューファイバー」を使用すれば良い。「キラリモチ」のもち大麦粉を用いた場合、パン様食品の可食部100gあたりのβ‐グルカンを、0.5g以上するためには、原料粉に占めるもち大麦粉の割合を、15重量%以上にする必要がある。このことから、もち大麦粉の使用量の割合は原料粉全体のうち、10〜40重量%が好ましく、さらに15〜30重量%が最も好ましい。10重量%未満にすると、パン様食品の可食部100gあたりのβ‐グルカンを、0.5g以上含むことが困難となる。40重量%以上にすると、パンの膨らみを阻害し、風味や食感を悪くする。
活性小麦たんぱくは、パン様食品として、パンと同程度の膨らみを得るために欠かせないパン様食品の原料粉である。また活性小麦たんぱくは、高たんぱくかつ低糖質であることから低糖質パン様食品を実現させるためには必須の原料粉である。活性小麦たんぱくは、その製造方法、特に乾燥方法の種類と乾燥温度によって熱変性の影響度が変わり、パンとしての膨らみ度合いが異なってくるが、このことは後述する。例えば、凍結真空乾燥法で製造された活性小麦たんぱくは、北国フード(株)から商品名「内麦小麦蛋白」として市販されている。使用量割合は原料粉全体のうち、10〜50重量%が好ましく、さらに15〜35重量%が最も好ましい。10重量%未満にすると、パン様食品としての膨らみを得ることが困難となる。50重量%以上にすると、活性小麦たんぱくの持つ粘弾性特性上から、ゴム状のパン様食品生地となり、成形そのものが困難となり、パンとしての形を整えることが困難となる。
原料粉以外で使用される低糖質パン様食品の原料として、塩、パン酵母、水は、必須の原料である。エリスリトールは、使用しなくてもよい任意原料である。原料粉全体を100重量%とした場合、塩はその0.5〜2.5重量%が好ましく、さらに1.0〜2.0重量%が最も好ましい。0.5重量%未満にすると、パンと同様に生地が引き締まらず、食味が低下する。パン酵母は、通常のパンと同様に、各種のパン酵母を用いることができる。例えば、有限会社あこ天然酵母から、商品名「あこ天然培養酵母」(登録商標)として市販されている。使用量の割合は、パン様食品の膨らみを見ながら、最適使用量を求める。使用するパン酵母の種類によって、その最適使用割合は異なってくる。
さらにパン様食品としての甘味を得るためには、エリスリトールを加えることが好ましい。エリスリトールは、糖アルコールに分類され、天然素材、例えばぶどう糖を原料としており、合成甘味料には属さず、自然甘味料として取り扱われる。糖アルコールの中でもエリスリトールだけは、摂取しても体内で吸収されることなく排出されてしまうので、カロリーゼロで、かつ血糖値を上昇させないという特徴を有している。エリスリトールは、例えば、サラヤ(株)から商品名「ラカントS」(登録商標)として、(株)浅田飴から商品名「シュガーカット」(登録商標)として市販されている。好ましい使用量の割合は個々人の甘さの嗜好によって変わってくるが、一般的に原料粉全体を100重量%とした場合、2〜10重量%が好ましく、さらに3〜8重量%が最も好ましい。
さらにパン様食品としての甘味を得るためには、エリスリトールを加えることが好ましい。エリスリトールは、糖アルコールに分類され、天然素材、例えばぶどう糖を原料としており、合成甘味料には属さず、自然甘味料として取り扱われる。糖アルコールの中でもエリスリトールだけは、摂取しても体内で吸収されることなく排出されてしまうので、カロリーゼロで、かつ血糖値を上昇させないという特徴を有している。エリスリトールは、例えば、サラヤ(株)から商品名「ラカントS」(登録商標)として、(株)浅田飴から商品名「シュガーカット」(登録商標)として市販されている。好ましい使用量の割合は個々人の甘さの嗜好によって変わってくるが、一般的に原料粉全体を100重量%とした場合、2〜10重量%が好ましく、さらに3〜8重量%が最も好ましい。
以下に、第四の発明に係る低糖質パン様食品を実施するための形態を、具体的に説明する。
本発明の実施形態に係る低糖質パン様食品は、小麦粉を含有しない低糖質パン様食品であって、小麦粉に替わる原料粉として、原料粉全体のうち、大豆を原料とした粉状加工品である大豆粉、きな粉、おから粉のいずれか1種類または2種類または3種類のすべてを用いてその合計重量として10〜50重量%含有し、高野豆腐粉末を0〜20重量%含有し、アーモンド粉末を5〜40重量%含有し、クルミ粉末を0〜20重量%含有し、小麦ふすまを0〜30重量%含有し、もち大麦粉を10〜40重量%含有し、活性小麦たんぱくを10〜50重量%含有し、その他の原料として、塩、パン酵母、エリスリトール、水を含有し、前記原料粉と前記その他の原料からなり、可食部100gあたりの糖質が15g以下で、かつβ‐グルカンを0.5g以上含み、かつカロリーが300kcal以下であることを特徴とする低糖質パン様食品である。本発明の実施形態に係る低糖質パン様食品の原料として、大豆粉状加工品、アーモンド粉末、もち大麦粉、活性小麦たんぱく、塩、パン酵母、水は、必須原料である。高野豆腐粉末、クルミ粉末、小麦ふすま、エリスリトールは、低糖質パン様食品の可食部100gあたりの糖質が10g以下で、かつカロリーが300kcal以下であることを満足していれば、使用しなくてもよい任意原料である。本発明に係る低糖質パン様食品の具体的な実施例は、実施例7,実施例8,実施例10で後述する。
大豆を原料とした粉状加工品である大豆粉、きな粉、おから粉について、以下に詳しく説明する。大豆粉は、第三の発明で説明した失活大豆粉を用いることが好ましい。ここでいう失活大豆粉とは、全脂大豆粉の一つである生大豆粉を酵素失活化処理した全脂大豆粉を指している。その平均的な粒径は30〜40μmで、小麦粉の平均的な粒径25〜60μmの範囲に入っており、粒径の要因面での製パン性に与える影響は小さい。脱脂大豆粉も大豆を原料とした粉状加工品である大豆粉として使用することができる。その平均的な粒径は20〜40μmで、小麦粉の平均的な粒径25〜60μmの範囲に入っており、粒径の要因面での製パン性に与える影響は小さい。きな粉は焙煎した大豆を機械的な粉砕機で粉末化していくが、その平均的な粒径は40〜60μmで、小麦粉の平均的な粒径25〜60μmの範囲に入っており、粒径の要因面での製パン性に与える影響は小さい。おから粉は大豆から豆乳を分離した後に派生する絞り粕(通称;生おから)を、熱風乾燥処理することによって製造される。これは通称、乾燥おからと呼ばれる。さらに使用される用途に応じて、細粒化処理を行う。例えば、分級処理によって粗い粒子を取り除く方法や機械的粉砕機を用いた粉砕処理によって細粒化処理を行う方法などがある。粒子が細かい場合の平均的な粒径は50〜80μmあり、大豆粉やきな粉とほぼ同等に使用できるが、粗い粒子の場合の平均的な粒径は100〜1,000μmと大きく、粒径の要因面での製パン性,特にパンの膨らみに与える影響は大きい。100μmを超える大きい粒子のおから粉は、グルテン膜の結合を弱くしてパンとしての膨らみを阻害する。本発明で使用する大豆を原料とした粉状加工品は等しく、その平均粒径は10〜100μmが好ましく、さらに20〜60μmが最も好ましい。
大豆を原料とした粉状加工品である大豆粉、おから粉、きな粉の配合比率は、パンとしての製パン性、特にパンとしての膨らみ、食味や食感などを考慮して自由に選択できる。粉状加工品の種類については、大豆粉、おから粉、きな粉のいずれか1種類または2種類または3種類すべてのいずれの組合せでもよいが、その合計重量は、原料粉全体のうちの10〜50重量%の範囲内で含有することが好ましい。大豆粉、おから粉、きな粉の配合比率については、いずれの配合割合でも一長一短はあるが、パン様食品としての最低限の必要条件を満たしていることを確認している。本発明では大豆粉、おから粉、きな粉をそれぞれ単体で100%使用した場合の実施例を後述する。いずれもパン様食品としての最低限の条件を満たしていることを確認しているので、本発明の低糖質パン様食品は、大豆粉、おから粉、きな粉のいずれの配合種類と配合割合でも使用できる。また市販されている「成分無調整豆乳」や焙煎した大豆を絞った「焙煎豆乳」、大豆を丸ごと微粉砕化処理し生おからを取り除かない「丸ごと豆乳」を使用することもできる。その場合は、製造工程のミキシング段階で使用する水の使用量を調整することによって、容易にパン生地を製造することができる。
大豆を原料とした粉状加工品である大豆粉、きな粉、おから粉以外の原料粉とその他原料は、第三の発明に係る低糖質パン様食品を実施するための形態と同様である。但し、もち大麦については、次に述べるうるち性大麦を使用することもできる。
食後血糖上昇抑制に効果を発揮するのは、水溶性食物繊維の一種である大麦に含まれるβ‐グルカンである。今までβ‐グルカンを多く含有する大麦は、もち性を示すもち大麦しかなかった。例えば実施例5〜8,実施例10で使用した品種「ビューファイバー」(β‐グルカン含有率9.6%)が、その代表品種として市場に流通している。しかし最近では、農研機構(国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構)を中心に大麦の品種改良が進み、うるち性大麦でもβ‐グルカンの含有率が高い品種が市場に流通しつつある。β‐グルカン含有率の高いうるち性大麦品種として、「ワキシーファイバー」(β‐グルカン含有率12.4%)がある。本低糖質パン様食品では、大麦の利用に関して、もち大麦に限定するものではなく、うるち性大麦を利用することを排除するものではない。β‐グルカン含有率と食味によって、もち大麦、うるち性大麦のいずれかを任意に選択することができる。
また、第五の発明に係る別の低糖質パン様食品を実施するための形態を、以下に具体的に説明する。
第五の発明に係る低糖質パン様食品は、第一と第二の発明に係る低糖質パン様食品の原料として、さらに鶏卵または及び乳製品、または及び植物性油脂を含むことを特徴とする低糖質パン様食品で、可食部100gあたりの糖質が10g以下で、かつカロリーが300kcal以下であることを満足していれば、いずれかまたは全てを任意に使用することができる。乳製品としては、好みの風味や食感に応じて、バターや牛乳、スキムミルク、低脂肪牛乳などが使用できる。植物性油脂としては、好みの風味や食感に応じてごま油、オリーブオイル、グレープシードオイル、菜種油、こめ油などが使用できる。また植物性油脂を原料としたマーガリンも使用することができる。本発明に係る低糖質パン様食品の具体的な実施例は、実施例2で後述する。
また、第五の発明に係る別の低糖質パン様食品を実施するための形態を、以下に具体的に説明する。
第五の発明に係る別の低糖質パン様食品は、第三と第四の発明に係る低糖質パン様食品の原料として、さらに鶏卵または及び乳製品、または及び植物性油脂を含むことを特徴とする低糖質パン様食品で、可食部100gあたりの糖質が15g以下で、かつβ‐グルカンを0.5g以上含み、かつカロリーが300kcal以下であることを満足していれば、いずれかまたは全てを任意に使用することができる。乳製品としては、好みの風味や食感に応じて、バターや牛乳、スキムミルク、低脂肪牛乳などが使用できる。植物性油脂としては、好みの風味や食感に応じてごま油、オリーブオイル、グレープシードオイル、菜種油、こめ油などが使用できる。また植物性油脂を原料としたマーガリンも使用することができる。本発明に係る低糖質パン様食品の具体的な実施例は、実施例6で後述する。
第六の発明は、第一から第五の発明に係る低糖質パン様食品を実施するための製造方法であって、前記活性小麦たんぱくは、真空乾燥法を用いて製造されることを特徴とする低糖質パン様食品の製造方法である。以下に、本発明を実施するための形態を具体的に説明する。
表1は、非特許文献5から引用した、活性小麦たんぱくの製造方式と乾燥法を比較した一覧表である。非特許文献5では、活性小麦たんぱくを、バイタルグルテンあるいは単にグルテンと略称することがある。非特許文献5から、活性小麦たんぱくの熱変性限界温度は60℃であり、高温になるほど熱変性率が大きくなると結論付けている。表1から、乾燥温度が60℃以下の乾燥法は、真空乾燥法のみであることがわかる。真空乾燥法でも、棚式真空乾燥法の乾燥温度は60℃以下で、熱変性限界温度の上限温度にある。真空乾燥法でも、凍結真空乾燥法の乾燥温度は1℃以下で、熱変性限界温度の60℃に対して十分な余裕があることがわかる。
低糖質パン様食品の原料に用いる活性小麦たんぱくの製造方法として、真空乾燥法で製造した活性小麦たんぱくを用いた低糖質パン様食品だけが、パンとしての適正な膨らみを有し、食味も優れている。特に、棚式真空乾燥法よりも、凍結真空乾燥法で製造した活性小麦たんぱくを用いた低糖質パン様食品のほうが、パンとして最も大きい膨らみを有し、風味や食感も優れている。第四の発明は、第一から第三の発明に係る低糖質パン様食品を実施するための製造方法であって、前記活性小麦たんぱくは、真空乾燥法を用いて製造されることを特徴とする低糖質パン様食品の製造方法である。本発明に係る低糖質パン様食品の製造方法に係る具体的な実施例は、実施例11で後述する。
以下に、本発明に係る低糖質パン様食品を実施例及び比較例にて具体的に説明する。
表2に、実施例1の低糖質パン様食品に用いた原料の種類と使用量及びその配合割合を示す。配合割合は、重量%として表記しているが、原料粉全体を100重量%として計算している。このためここで用いた重量%は、重量部として表記される場合もある。以下に、用いた原料の種類の詳細を説明する。大豆粉は、みたけ食品工業(株)製の商品名「国産失活大豆粉」を用いた。高野豆腐粉末は、(株)信濃雪の粉豆腐,商品名「雪豆腐」を用いた。アーモンド粉末は、米国キャンポスブラザーズ社で製造され、(株)デルタインターナショナルが販売している商品名「アーモンドプードルゴールド」を用いた。クルミ粉末は、米国クレイン社で製造され、(株)デルタインターナショナルが販売している商品名「クルミミール」を用いた。小麦ふすまは、アグリシステム(株)の商品名「石臼挽きふすまとかちブラン」を用いた。活性小麦たんぱくは、凍結真空乾燥法で製造された北国フード(株)の商品名「内麦小麦蛋白」を用いた。塩は、一般市販品を用いた。パン酵母は、有限会社あこ天然酵母の「あこ天然培養酵母」(登録商標)を用いた。「あこ天然培養酵母」は、乾燥処理した顆粒品で、使用量に対して2倍量の水を加えて、30℃で36時間保持し酵母種起こし処理を行い、パン酵母培養液にした後に使用した。エリスリトールは、サラヤ(株)の商品名「ラカントS」(登録商標)を用いた。これら原料の使用量及びその配合割合を以下に説明する。
これらの原料を全て、ストレート法(オールインワン,同時投入)でミキシングし、その後通常の製パン工程で一次発酵、分割・丸め、成形、二次発酵、オーブン焼成工程を経て、丸パン形状の低糖質パン様食品を製造した。
また実施例1〜10,比較例1,2について、製パン作業性、パン生地の成形性、焼成後の膨らみ度、試食後の味・香り、食感、満腹度(腹持ち具合い)について、採点評価した。各項目について最も良い評価点を5、やや良い評価点を4、普通の評価点を3、やや悪い評価点を2、最も悪い評価点を1として、5段階評価した。評価は、パネラー10名により行い、その平均値で判定した。評価結果を、表4に示す。
実施例1で製造した低糖質パン様食品は、通常の小麦粉パンを焼成した場合と同様の滑らかなクラスト(パンの外皮のことを意味する)で焼き色も同等であり、窯伸びも十分にあり、一般的な小麦粉で作った丸パンと同等の外観を有していた。クラム(パンの内相,中身のことを意味する)も、ライ麦パンに似たスポンジ構造を有しており、カット面の色相も同等であった。しかしバターやごま油を使用していないため、実施例2の低糖質パン様食品と比較して、パン生地のしっとり感がなく、パサパサとした生地となり、風味や食感に劣り、やや食べにくい。
表2に示す、実施例2の低糖質パン様食品は、実施例1の低糖質パン様食品に用いた原料に、市販の無塩バターを80g(原料粉に対して10重量%)加えたもので、それ以外は全て実施例1と同じ条件で製造した。
実施例2で製造したパン様食品も、通常の小麦粉パンを焼成した場合と同様の滑らかなクラスト(外皮)で焼き色も同等であり、窯伸びも十分にあり、一般的な小麦粉で作った丸パンと同等の外観を有していた。クラム(内相)も、ライ麦パンに似たスポンジ構造を有しており、カット面の色相も同等であった。またバターを使用したことによって、実施例1の低糖質パン様食品と比較して、パン全体にしっとりとした食感が得られ、風味や食感が格段に改善された。咀嚼後の喉ごしもよくなり、食べやすくなった。実施例1の低糖質パン様食品と比較して、カロリーや脂質は高くなるが、風味や食感が格段に改善され食べやすくなることから、常食用として摂食するパンとしては、実施例2の低糖質パン様食品のように、バターを使用するほうが好ましい場合がある。バター以外の乳製品としては、好みの風味や食感に応じて、牛乳、スキムミルク、低脂肪牛乳などが使用できる。また動物性油脂を原料としたマーガリンも使用することができる。
表2に示す、実施例3の低糖質パン様食品は、実施例2の低糖質パン様食品に用いた原料の中で、大豆粉状加工品として用いた大豆粉をきな粉に置き換えただけで、それ以外は全て実施例2と同じ条件で製造した。きな粉は、みたけ食品工業(株)製の商品名「国産きな粉」を用いた。平均粒径は50μmであった。
実施例3で製造したパン様食品は、きな粉を用いているためきな粉の香ばしさを好むパネラーもいれば、嫌うパネラーもおり、食味評価結果の良否は分かれた。きな粉の平均粒径がやや粗いことが影響しているためか、焼成後のパンの膨らみはやや小さい。
表2に示す、実施例4の低糖質パン様食品は、実施例2の低糖質パン様食品に用いた原料の中で、大豆粉状加工品として用いた大豆粉をおから粉に置き換えただけで、それ以外は全て実施例2と同じ条件で製造した。おから粉はキッコーマンソイフーズ(株)製の商品名「おからパウダー」を用いた。その平均粒径は60μmであったが、乾燥処理後の分級処理を100mesh篩で行っていることから、おから粉の最大粒径は、篩の開口部寸法の140μmまで混入している可能性がある。
実施例4で製造したパン様食品は、大豆粉やきな粉と比較すると粒径のやや粗いおから粉を用いていることから、咀嚼中にざらつき感があり、最も食べにくかった。食味評価結果は、実施例8と同様に実施例の中で最も悪かった。またおから粉の平均粒径が粗いことが影響しているためか、焼成後のパンの膨らみも実施例8と同様に最も小さかった。
実施例5は、実施例1の低糖質パン様食品の原料に、もち大麦粉を加えたものである。表3に、実施例5の低糖質パン様食品に用いた原料の種類と使用量及びその配合割合を示す。配合割合は、重量%として表記しているが、原料粉全体を100重量%として計算している。このためここで用いた重量%は、重量部として表記される場合もある。以下に、用いた原料の種類の詳細を説明する。大豆粉は、みたけ食品工業(株)製の商品名「国産失活大豆粉」を用いた。高野豆腐粉末は、(株)信濃雪の粉豆腐,商品名「雪豆腐」を用いた。アーモンド粉末は、米国キャンポスブラザーズ社で製造され、(株)デルタインターナショナルが販売している商品名「アーモンドプードルゴールド」を用いた。クルミ粉末は、米国クレイン社で製造され、(株)デルタインターナショナルが販売している商品名「クルミミール」を用いた。小麦ふすまは、アグリシステム(株)の商品名「石臼挽きふすまとかちブラン」を用いた。もち大麦粉は、豊橋糧食工業(株)の「ビューファイバー大麦粉」(β‐グルカン含有率9.6%)を用いた。活性小麦たんぱくは、凍結真空乾燥法で製造された北国フード(株)の商品名「内麦小麦蛋白」を用いた。塩は、一般市販品を用いた。パン酵母は、有限会社あこ天然酵母の商品名「あこ天然培養酵母」を用いた。「あこ天然培養酵母」は、乾燥処理した顆粒品で、使用量に対して2倍量の水を加えて、30℃で36時間保持し酵母種起こし処理を行い、パン酵母培養液にした後に使用した。エリスリトールは、サラヤ(株)の商品名「ラカントS」を用いた。これら原料の使用量及びその配合割合を以下に説明する。
これらの原料を全て、ストレート法(オールインワン,同時投入)でミキシングし、その後通常の製パン工程で一次発酵、分割・丸め、成形、二次発酵、オーブン焼成工程を経て、丸パン形状の低糖質パン様食品を製造した。
実施例5で製造した低糖質パン様食品は、通常の小麦粉パンを焼成した場合と同様の滑らかなクラスト(外皮)で焼き色も同等であり、窯伸びも十分にあり、一般的な小麦粉で作った丸パンと同等の外観を有していた。クラム(内相)も、ライ麦パンに似たスポンジ構造を有しており、カット面の色相も同等であった。しかしバターやごま油を使用していないため、実施例6の低糖質パン様食品と比較して、パン生地のしっとり感がなく、パサパサとした生地となり、風味や食感に劣り、やや食べにくい。
表3に示す、実施例6の低糖質パン様食品は、実施例5の低糖質パン様食品に用いた原料に、竹本油脂(株)製の商品名「太白ごま油」(登録商標)のごま油を80g(原料粉に対して10重量%)加えたもので、それ以外は全て実施例5と同じ条件で製造した。
実施例6で製造したパン様食品は、通常の小麦粉パンを焼成した場合と同様の滑らかなクラスト(外皮)で焼き色も同等であり、窯伸びも十分にあり、一般的な小麦粉で作った丸パンと同等の外観を有していた。クラム(内相)も、ライ麦パンに似たスポンジ構造を有しており、カット面の色相も同等であった。またごま油を使用したことによって、実施例5の低糖質パン様食品と比較して、パン全体にしっとりとした食感が得られ、風味や食感が格段に改善された。咀嚼後の喉ごしもよくなり、食べやすくなった。実施例5の低糖質パン様食品と比較して、カロリーや脂質は高くなるが、風味や食感が格段に改善され食べやすくなることから、常食用として摂食するパンとしては、実施例6の低糖質パン様食品のようにごま油を使用するほうが好ましい場合がある。ごま油以外の植物性油脂としては、好みの風味や食感に応じてオリーブオイル、グレープシードオイル、菜種油、こめ油などが使用できる。また植物性油脂を原料としたマーガリンも使用することができる。
表3に示す、実施例7の低糖質パン様食品は、実施例6の低糖質パン様食品に用いた原料の中で、大豆粉状加工品として用いた大豆粉をきな粉に置き換えただけで、それ以外は全て実施例6と同じ条件で製造した。きな粉は、みたけ食品工業(株)製の商品名「国産きな粉」を用いた。平均粒径は50μmであった。
実施例7で製造したパン様食品は、きな粉を用いているためきな粉の香ばしさを好むパネラーもいれば、嫌うパネラーもおり、食味評価結果の良否は分かれた。きな粉の平均粒径がやや粗いことが影響しているためか、焼成後のパンの膨らみはやや小さい。
表3に示す、実施例8の低糖質パン様食品は、実施例6の低糖質パン様食品に用いた原料の中で、大豆粉状加工品として用いた大豆粉をおから粉に置き換えただけで、それ以外は全て実施例6と同じ条件で製造した。おから粉はキッコーマンソイフーズ(株)製の商品名「おからパウダー」を用いた。その平均粒径は60μmであったが、乾燥処理後の分級処理を100mesh篩で行っていることから、おから粉の最大粒径は、篩の開口部寸法の140μmまで混入している可能性がある。
実施例8で製造したパン様食品は、大豆粉やきな粉と比較すると粒径のやや粗いおから粉を用いていることから、咀嚼中にざらつき感があり、最も食べにくかった。食味評価結果は、実施例4と同様に実施例の中で最も悪かった。おから粉の平均粒径が粗いことが影響しているためか、焼成後のパンの膨らみも実施例4と同様に最も小さかった。
表2に示す、実施例9の低糖質パン様食品は、実施例2の低糖質パン様食品に用いた原料の中で、大豆粉状加工品として用いた酵素失活処理を施した全脂大豆粉を油脂無添加の脱脂大豆粉に置き換えただけで、それ以外は全て実施例2と同じ条件で製造した。本脱脂大豆粉は米国ADM社製の商品名「Bakers Soy Flour」を用いた。その平均粒径は20μm前後で、製パン用小麦粉と同等のキメ細かい粉であった。
表4に示す製パン作業性、パン生地の成形性、焼成後の膨らみ度、試食後の味・香り、食感、満腹度(腹持ち具合い)について比較した結果、実施例9で製造したパン様食品は、実施例2で製造したパン様食品と同等の成績を示した。
表3に示す、実施例10の低糖質パン様食品は、実施例6の低糖質パン様食品に用いた原料の中で、大豆粉状加工品として用いた酵素失活処理を施した全脂大豆粉を油脂無添加の脱脂大豆粉に置き換えただけで、それ以外は全て実施例6と同じ条件で製造した。本脱脂大豆粉は米国ADM社製の商品名「Bakers Soy Flour」を用いた。その平均粒径は20μm前後で、製パン用小麦粉と同等のキメ細かい粉であった。
表4に示す製パン作業性、パン生地の成形性、焼成後の膨らみ度、試食後の味・香り、食感、満腹度(腹持ち具合い)について比較した結果、実施例10で製造したパン様食品は、実施例6で製造したパン様食品と同等の成績を示した。
実施例1〜10で製造したパン様食品は、いずれも表4において最も悪い評価点の1はなく、パンとしての膨らみや食味ともに難点はあるが、パン様食品として日常的に摂食可能なレベルである。表5において、実施例1〜10で製造したパン様食品の栄養成分を比較しているが、大豆粉ときな粉を使用した場合には、カロリー、糖質、食物繊維量において両者に大差はない。しかしおから粉を使った実施例4と実施例8は、低カロリー、低脂質、低糖質、高食物繊維を実現している。また脱脂大豆粉を使った実施例9と実施例10も、原料である脱脂大豆粉のカロリー、脂質が低いため低カロリー、低脂質を実現している。一般的に、食後血糖上昇抑制のための糖尿病患者の食事療法として、低カロリー、低脂質、低糖質、高食物繊維の食事が推奨されており、実施例4,8,9,10はそれに合致したパン様食品である。後述する表6において、食後血糖値の比較結果を示す。
今回は大豆粉状加工品において、大豆粉、きな粉、おから粉、それぞれ単体で実施例を述べた。粉状加工品の種類については、大豆粉、おから粉、きな粉のいずれか1種類または2種類または3種類すべてのいずれの組合せでもよいが、その合計重量は、原料粉全体のうちの実施例4では20〜60重量%の範囲内で、実施例8では10〜50重量%の範囲内で、含有することが好ましい。大豆粉、おから粉、きな粉の配合比率については、いずれの配合割合でも一長一短はあるが、パン様食品としての最低限の条件を満たしていることを確認した。本発明では大豆粉、おから粉、きな粉をそれぞれ単体で100%使用した場合の実施例を述べた。いずれもパン様食品としての最低限の条件を満たしていることを確認できたので、本発明の低糖質パン様食品は、大豆粉、おから粉、きな粉の任意の配合種類と配合割合で使用できる。
もち大麦について、補足説明をする。食後血糖上昇抑制に効果を発揮するのは、水溶性食物繊維の一種である大麦に含まれるβ‐グルカンである。今までβ‐グルカンを多く含有する大麦は、もち性を示すもち大麦しかなかった。例えば実施例5〜8,10で使用した品種「ビューファイバー」(β‐グルカン含有率9.6%)が、その代表品種として市場に流通している。しかし最近では、農研機構(国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構)を中心に大麦の品種改良が進み、うるち性大麦でもβ‐グルカンの含有率が高い品種が市場に流通しつつある。β‐グルカン含有率の高いうるち性大麦品種として、「ワキシーファイバー」(β‐グルカン含有率12.4%)がある。本低糖質パン様食品では、大麦の利用に関して、もち大麦に限定するものではなく、うるち性大麦を利用することを排除するものではない。β‐グルカン含有率と食味によって、もち大麦、うるち性大麦のいずれかを任意に選択することができる。
比較例1,2は、市販の食パンで、原料粉として精白した小麦粉を使用している。その他の原料として、塩、砂糖、脱脂粉乳、乳化剤、醸造酢などを使用している。比較例1は、原料としてごま油を使用していることが特徴である。比較例2は、原料としてマーガリンを使用していることが特徴である。
表5に、低糖質パン様食品の実施例1〜10、及び比較例1,2の可食部100gあたりの栄養成分分析結果を示す。
以下に、可食部100gあたりの栄養成分について述べる。最初に糖質量に関して、比較例1の48.8g、比較例2の45.4gに対して、実施例1は4.4g、実施例2は4.2g、実施例3は4.2g、実施例4は3.8g、実施例9は3.8gとおおよそ90%を低減することができ、実施例5は9.6g、実施例6は9.5g、実施例7は9.3g、実施例8は5.4g、実施例10は9.5gとおおよそ80%を低減することができた。次にカロリーに関して、ごま油を使用している比較例1の270kcal、マーガリンを使用している比較例2の260kcalに対して、バターを使用している実施例2は257kcal、実施例3は252kcal、実施例4は202kcal、ごま油を使用している実施例6は235kcal、実施例7は232kcal、実施例8は169kcalと、同じレベルかそれ以下である。特におから粉を使用している実施例4と実施例8は、低カロリー化と低糖質化が顕著である。またバターやごま油等の油脂を使用していない実施例1は150kcal、実施例5は160kcalと、大幅な低カロリー化を実現している。しかし本発明に係る低糖質パン様食品は、バターやごま油等の油脂を使用しない場合、前述したようにパン生地のしっとり感がなくなり、パサパサとした生地となり、風味や食感に劣り、やや食べにくい。カロリーや脂質は高くなるが、常食用として摂食するパンとしては、実施例2、3,4,9や実施例6,7,8,10の低糖質パン様食品のようにごま油やバター等の油脂を使用するほうが食味の点で好ましい。但し、カロリー、糖質ともに摂食制限が必要な人の場合は、実施例1や実施例5のように、バターやごま油等の油脂を使用していない、本発明に係る低糖質パン様食品が有用である。
また食後血糖値に及ぼす栄養成分の影響について糖質量以外に、もち大麦粉に多く含まれる水溶性食物繊維の一種であるβ‐グルカンの影響についても見逃すことができない。もち大麦粉を使用した低糖質パン様食品の実施例5〜8,10は、水溶性食物繊維の一種であるβ‐グルカンを、ともに0.6g含んでいるため、セカンドミール効果によって、次の食事,第2食後の食後血糖値上昇抑制効果を発揮することを期待できる。その結果については後述する。
以下に、摂食前後の血糖値測定結果について述べる。表5の栄養成分分析結果に基づき、実施例1〜10のパン様食品及び比較例1,2のパンについて、糖質量が全て等しく12.5gとなるように摂食し、血糖値測定を行った。摂食量として、実施例1は284g、実施例2は298g、実施例3は298g、実施例4は329g、実施例9は329g、実施例5は130g、実施例6は132g、実施例7は134g、実施例8は231g、実施例10は132g、比較例1は26g、比較例2は28gである。空腹時血糖値、食後最高血糖値、食後2時間血糖値を求めた。空腹時血糖値は、前日の夜8時以降絶食として、当日の朝7時に起床し、朝7時45分に測定した。朝8時から、水200〜300gとともに摂食を開始し、15分ごとに血糖値を測定し、食後最高血糖値と食後2時間血糖値を求めた。血糖値測定方法として、指先を穿刺し、酵素法(グルコカードGブラック,アークレイ株式会社製)で測定した。測定者は、65歳男性と65歳女性の2名で、二人の平均値を求めた。
表6に、実施例1〜10のパン様食品及び比較例1,2のパンについて、摂取前の空腹時血糖値、摂取後の食後最高血糖値、食後2時間血糖値の測定結果を示す。空腹時血糖値と食後2時間血糖値はいずれも100mg/dL前後で、正常値上限の110mg/dL以下であった。しかし食後最高血糖値を比較すると、比較例1、2は、ともに160mg/dL前後あり、食後最高血糖値管理の目安である180mg/dLに近づいている。食後血糖値スパイクを引き起こす危険性のある領域であり、将来的に心筋梗塞や脳梗塞等の各種血管病を発症するリスクが高まる。これに対して、本発明に係る実施例1〜10の食後最高血糖値は、いずれも120〜140mg/dLの範囲内にあり、将来的に心筋梗塞や脳梗塞等の各種血管病を発症するリスクの低い領域にある。
水溶性食物繊維の一種であるβ‐グルカンは、食後血糖の上昇を抑制するだけでなく、次の食事,第2食後の血糖上昇も抑制させるセカンドミール効果があるといわれている。セカンドミール効果を確認するために、実施例1,2,5,6のパン様食品及び比較例1,2のパンについて、1食目と同じパン様食品もしくはパンの種類と量を2食目でも摂食し、2食目摂食後の最高血糖値を求めた。1食目の摂食条件は、先に説明した条件と同じで、朝8時から摂食を開始した。2食目は、1食目摂食開始後4時間経過後の昼12時から、1食目と同量を水200〜300gとともに摂食を開始した。15分ごとに血糖値を測定し、2食目摂食後の最高血糖値を求めた。その測定結果を、表7に示す。今までの経験から、朝の1食目の最高血糖値に対して、昼の2食目の最高血糖値はおおよそ10mg/dL程度低くなることから、実施例1,2のパン様食品及び比較例1,2のパンを摂食した2食目摂食後最高血糖値は、今までの経験に照らし合わせて妥当な値を示している。しかし実施例5,6では、2食目の最高血糖値がおおよそ20mg/dL程度低い値を示している。もち大麦粉由来のβ‐グルカンをおおよそ1.7〜1.8g摂食していることからβ‐グルカンによるセカンドミール効果として、2食目摂食後の最高血糖値が、さら10mg/dL程度低くなる効果を得ることができた。もち大麦粉由来のβ‐グルカンを含有した低糖質パン様食品を摂食することによって、毎食後、より安定して食後最高血糖値を抑制することができる。
本発明を実施するための低糖質パン様食品の製造方法は、原料粉に用いられる活性小麦たんぱくが、真空乾燥法によって製造されることを特徴とする。非特許文献5から、活性小麦たんぱくの熱変性限界温度は60℃であり、高温になるほど熱変性率が大きくなり、本来の活性小麦たんぱくの特性が失われていく。表1から乾燥温度が60℃以下の乾燥法は、真空乾燥法のみである。真空乾燥法でも、棚式真空乾燥法の乾燥温度は60℃以下で、熱変性限界温度の上限温度にある。真空乾燥法でも、凍結真空乾燥法の乾燥温度は1℃以下で、熱変性限界温度の60℃に対して十分な余裕があることがわかる。これらのことを踏まえて、以下の比較試験を行った。
先に述べた実施例1〜10は、いずれも凍結真空乾燥法で製造された北国フード(株)製の商品名「内麦小麦蛋白」を使用している。表8に示すように、乾燥方法の違いを確認するために、異なった乾燥方法で製造された活性小麦たんぱくを使用し、その他の製造条件は全て実施例1および実施例5と同じ条件で、丸パンを製造した。丸パンは、焼成後、概ね1個あたりの重量が70〜75gとなるように焼成した。比較した乾燥方法の種類は、噴霧乾燥法、噴霧乾燥法と気流乾燥法の1:1混合品、気流乾燥法、真空乾燥法、凍結真空乾燥法の5条件である。
焼成後の丸パンについて、重量と体積を測定し、比容積を求めた。体積は、平均直径2mmのガラスビーズ玉を用いて、置換法によって測定した。1個ごとの重量と体積から、比容積を計算で求めた。それぞれの条件につき、各3個の丸パンを測定して、その平均値を求めた。比容積の大きいものほど、パンとしての膨らみが大きいことを表している。それらの測定結果を、表8に示す。
パンとしての膨らみを評価する指標として、比容積での比較が客観的である。比容積が2.0cm3/g以上あれば、パンらしい膨らみを持ったパン様食品といえる。乾燥温度が60℃を超える噴霧乾燥法と気流乾燥法で製造された活性小麦たんぱくを用いた丸パンの比容積はいずれも2.0cm3/g未満であり、パンとしての膨らみが小さい。それに対して、乾燥温度が60℃以下の真空乾燥法と凍結真空乾燥法で製造された活性小麦たんぱくを用いた丸パンの比容積は、いずれも2.0cm3/g以上あり、パンとしての膨らみが大きく、パンらしい外観を呈している。特に、乾燥温度が1℃以下の凍結真空乾燥法で製造された活性小麦たんぱくを使用した丸パンは、パンとしての膨らみが最も大きく、比容積は2.6〜3.1cm3/gと最も大きかった。
本発明は、肥満、糖尿病や高脂血症を予防するために、糖質を減らしかつ食物繊維やミネラル分を豊富に含んだ低糖質パン様食品の分野に利用することが可能である。
Claims (3)
- 小麦粉を含有しないパン様食品であって、小麦粉に替わる原料粉として、原料粉全体のうち、大豆を原料とした粉状加工品である大豆粉、きな粉、おから粉のいずれか1種類または2種類または3種類のすべてを用いてその合計重量として20〜60重量%含有し、高野豆腐粉末を0〜30重量%含有し、アーモンド粉末を10〜50重量%含有し、クルミ粉末を0〜20重量%含有し、小麦ふすまを0〜30重量%含有し、もち大麦粉、および/またはうるち性大麦粉を15〜40重量%含有し、活性小麦たんぱくを10〜50重量%含有し、その他の原料として、塩、パン酵母、水を含有し、前記原料粉と前記その他の原料を含み、可食部100gあたりの糖質が10g以下で、かつβ‐グルカンを0.5g以上含み、かつカロリーが300kcal以下であることを特徴とするパン様食品。
- 請求項1に記載されたパン様食品であって、さらに鶏卵または/及び乳製品、または/及び植物性油脂を含むことを特徴とするパン様食品。
- 請求項1または請求項2に記載されたパン様食品であって、前記大豆粉は大豆をそのまま粉砕して得られる全脂大豆粉や大豆油を取り出した後に粉砕処理して得られる脱脂大豆粉、さらに脱脂大豆粉に大豆油を添加する油脂添加大豆粉を少なくとも一つ以上含むことを特徴とするパン様食品。
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