JP6433197B2 - 建物調査支援装置 - Google Patents
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Description
1つ目については、近年では、建物三次元データベースであるBIM(Building Information Modeling:ビルディング インフォメーション モデリング)データとして記録することが挙げられる。
また、非特許文献1では、コメントやタグ等は自由入力であるため、記録者による、記入内容の差が大きかった。また、それらの自由入力で記録されたデータに関連するデータを、BIMモデルにおいて、「領域モデル」、「部材モデル」として保有していたとしても、入力データをBIMデータと紐付けて管理することは困難であった。
本実施形態は、本発明による建物調査支援装置の一例を示す構成図である。
建物調査支援装置1は、携帯端末等で構成され、入力操作部、表示部を備えると共に、カメラやマイク等の記録部2、データベース3、情報挿入部4及び図面情報生成部5を備える。
図面情報生成部5は、例えばクラウド上のBIMシステム11と無線通信等により通信を行い、調査対象の建物に関するBIM情報をBIMシステム11から取得し、取得した三次元データからなるBIM情報をもとに二次元データからなる支援用建物情報を生成し、BIM情報および支援用建物情報をデータベース3に格納する。支援用建物情報とは、例えば、二次元データからなる平面図を表す2D図面、エントランスホール、展示コーナー等といった建物の領域毎に、各領域を二次元の空間モデルで表した領域モデル、領域モデル毎に生成され、各領域モデルに含まれる、建築部材、空調設備、電器設備、衛生設備等といった各種部材を二次元モデルで表した部材モデル等を含む。
また、図面情報生成部5は、記録情報の挿入指示が行われたとき、BIMシステム11から、対象の建物を表すBIM情報を取得し、これに基づき支援用建物情報として前述の2D図面、領域モデル、部材モデルを生成し、データベース3に格納する。このとき、データベース3に既に対象の建物を表すBIM情報が格納されている場合には、新たに取得したBIM情報に付加されているタイムスタンプと、データベース3に格納されているBIM情報に付加されたタイムスタンプとを比較し、新たに取得したBIM情報に付加されたタイムスタンプに付加されたタイムスタンプのほうが最新版の場合、このBIM情報をデータベース3に更新記憶すると共に、BIM情報に基づいて支援用建物情報を生成する。また、データベース3に格納されている支援用建物情報に対し、既に記録情報の挿入が行われている場合には、新たに取得したBIM情報に基づき生成した支援用建物情報に対して、先に挿入された記録情報を自動的に挿入する。これにより、最新のBIM情報に対応する支援用建物情報に対して記録情報が挿入されると共に、既に挿入された記録情報が最新のBIM情報に対応する支援用建物情報に反映されるようになっている。
BIM制御装置12は、建物を構成する所定の構造(構造要素)の三次元(3D)の形態情報と、この構成要素の属性情報(機器仕様情報等のデータベース)とを有する三次元建造物モデルを生成し、データベース13に格納する。例えば、ある建物の「扉」について、サイズ、厚み等を含む三次元形態情報と、この「扉」が配置される三次元の位置情報と、この「扉」の材質、断熱性能、製造業者に関する情報等を含む仕様情報とを「扉」に対応付けて記録する。建物を構成する各要素についてこれら情報を記録することにより、建物全体をモデル化した三次元モデルからなるBIMモデルを作成する。これにより、建物全体について、三次元の建物情報を保持するようになっている。
図2は、記録情報挿入時の処理手順の一例を示すフローチャートである。
建物調査支援装置1は、記録情報の挿入指示が行われると、BIM情報取得処理を実行する(ステップS1)。つまり、BIMシステム11から所望の建物に対応するBIM情報を取得する。そして、取得したBIM情報をもとに支援用建物情報を生成し、この支援用建物情報に対して既に記録情報の挿入が行われている場合には、既に挿入された記録情報を新たな支援用建物情報に挿入する等の処理を行い、支援用建物情報をデータベース3に格納する。
続いて、ユーザにより記録情報の挿入位置が指定されると、ステップS3からステップS4に移行し、記録情報が撮影画像でなければステップS5に移行し、指定された挿入位置に、指定された記録情報を紐付けて記録する。
次いで、ステップS7に移行し、既知の画像認識手法を用いて撮影画像を解析する(ステップS7)。具体的には、例えばコーナー検出により撮影画像内に写り込んだ部材の特徴点の確認を行う。また、線・輪郭線検出により部材の直線部分や、部材直線間の角度を確認する。また、領域分割により撮影画像内に写り込んだ部材の領域を特定し、撮影画像内の部材と照合させるため、BIM情報から得られる部材モデルのサイズの確認等を行う。
次いで、ステップS9に移行し、変換画像を表す部材の特徴線、部材直線間の角度等といった部材の特徴を表す変換画像情報を部材モデルの検索キーとし、ステップS6で抽出した部材モデルのうち、検索キーに該当する部材モデルを検索する。
次いで、ステップS11に移行し、ステップS10での照合の結果、変換画像と類似する部材モデルが複数あるか否かを判断し、複数ある場合にはステップS12に移行する。
そして、ユーザにより、2D図面上の明示された部材のうちのいずれかが選択されたとき(ステップS15)、記録情報としての撮影画像を、選択された部材モデルの配置位置に紐付けて記録する(ステップS16)。
そして、明示した部材モデル候補が選択された場合には、ステップS16に移行して、選択された部材モデルの配置位置に記録情報として撮影画像を紐付けて記録し、部材モデル候補が選択されないときにはステップS17に移行し、ユーザにより記録情報の挿入位置が再度指定されかどうかを判断し、再度指定されなければステップS15に戻り、再度指定されたならばステップS18に移行し、指定された挿入位置に、記録情報として撮影画像を割りつける。
ユーザは、調査対象の建物において、修繕が必要な箇所を見つけると、建物調査支援装置1のカメラを利用して、破損個所等を撮影する。マイクを利用して該当個所の破損状況を音声により記録するようにしてもよい。カメラ撮影を行う際、撮影画面に、撮影画面における対象部材の位置を案内するための丸型等の案内表示が行われる。ユーザはこの案内表示内に、対象部材が収まるように撮影を行う。このようにして、修繕が必要な箇所の撮影或いは音声によるコメント等の記録が終了すると、ユーザは、建物調査支援装置1を操作し、記録情報の挿入指示を行う。
また、挿入位置が指定されると、挿入位置として指定された領域モデル、つまり図4の場合には、エントランスホールを表す領域モデルに含まれる、各部材モデルが抽出され、部材の種類、またその仕様などが表示される。図4の場合には、エントランスホールに含まれる建築部材及び電器設備の部材モデルが表示され、エントランスホールに含まれない空調設備及び衛生設備の部材モデルは表示されない。
記録情報は撮影画像であることから、図5のステップS21に示すように、撮影画像の解析が行われ、画像認識用の変換画像が生成される(図2 ステップS7、S8)。
図5の場合、撮影画像に含まれる大便器が二次元で表された変換画像が生成され、大便器の特徴点や直線部分、部材直線間の角度等が変換画像情報として抽出され、この特徴と類似した領域モデル内の部材モデルが検索され、その結果、大便器を表す部材モデル、また、大便器に類似した形状の部材モデルが抽出される。
例えば図5のステップS23に示す2D図面では、領域モデル内の大便器の部材モデルとモップ等を洗うための清掃具用シンクの部材モデルとが、部材モデル候補として絞り込まれた場合を表し、ピン表示を行うことにより、これら部材モデルが部材モデル候補であることを明示している。ユーザは、ピン表示がなされた2D図面を参照することにより、部材モデル候補が2つあり、1つは大便器、1つは清掃具用シンクの部材モデルであることを容易に認識することができる。そして、ピン表示された2つの部材モデル候補のうち、大便器の部材モデルをユーザが選択することにより、大便器の部材モデルに、大便器の撮影画像を含む記録情報が紐付けられる。
また、照合用の部材モデルとして、画像認識手法を用いて撮影画像内の部材を表す変換画像を生成しているため、照合用の部材モデルを建物調査支援装置1で自動的に生成することができるため、従来のように、ユーザが照合に用いる部材モデルを作成する等の処理を行う必要はない。
そして、建物調査支援装置1において、記録情報が付加記録された2D図面を表示する際に、記録情報が挿入された位置にピン表示を行い、いずれかのピンが選択されたとき、このピンに紐付けられた記録情報を表示或いは、音声情報の再生などを行う。
また、上記実施形態においては、記録情報が撮影画像であるときにのみ、部材モデルと紐付ける記録を行う場合について説明したがこれに限るものではなく、音声情報等、他の情報である場合にも、部材モデル候補と紐付けるようにしてもよい。
さらに、本発明の範囲は、請求項により画される発明の特徴の組み合わせに限定されるものではなく、全ての開示されたそれぞれの特徴のうち特定の特徴のあらゆる所望する組み合わせによって画され得る。
2 記録部
3 データベース
4 情報挿入部
5 図面情報生成部
11 BIMシステム
12 BIM制御装置
13 データベース
Claims (3)
- 既存の建物の修繕を行うために、建物の修繕対象に該当する既存の情報と照合し、修繕対象の情報を記録する建物調査支援装置であって、
既存の建物の三次元モデルを表すBIM情報をもとに、建物の二次元図面と、前記建物内の各領域を表す二次元の領域モデルと、当該領域モデルそれぞれに紐付けられた前記領域に含まれる部材を表す二次元の部材モデルとを生成し、前記領域及び前記部材の前記建物内の配置位置に合わせて前記領域モデル及び前記部材モデルを前記二次元図面と紐付ける支援用建物情報生成部と、
ユーザにより指定された修繕対象の情報を記録する挿入位置を含む前記二次元図面における領域と、当該領域内の修繕対象に関する前記領域モデルに紐付けられた部材モデルを抽出する部材モデル抽出部と、
修繕対象の部材を撮影した記録用撮影画像を含む所定の記録情報を画像認識手段により解析し、解析結果に基づき撮影画像に写り込んだ部材を切り出して画像認識用の変換画像を生成する変換画像生成部と、
前記変換画像と前記部材モデル抽出部で抽出された部材モデルとを照合し、前記変換画像に類似する部材モデルを抽出する類似部材モデル抽出部と、
前記類似部材モデル抽出部により選択された部材モデルを部材モデル候補とし、前記二次元図面において前記部材モデル候補に対応する部材モデルを明示する部材モデル候補表示部と、
前記記録情報を、前記部材モデル候補表示部により表示された部材モデル候補のうちユーザにより選択された部材モデル候補に紐付けて記録する記録情報挿入部と、を備えることを特徴とする建物調査支援装置。 - 前記記録情報挿入部は、前記記録用撮影画像中の部材を含む所定の記録情報である撮影方向又は当該部材の背景画像と、前記部材モデル候補の前記BIM情報とに基づいて、前記部材モデル候補のうち、前記記録用撮影画像中の部材に対応し得る部材モデル候補を撮影方向あるいは背景画像を参照して、絞り込みを行うことを特徴とする請求項1記載の建物調査支援装置。
- 前記BIM情報を生成するBIMシステムと通信を行って前記BIM情報を取得するBIM情報取得部を備えることを特徴とする請求項1または請求項2記載の建物調査支援装置。
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