JP6423644B2 - タイヤ - Google Patents

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本発明は、RF(Radio Frequency)タグを内蔵したタイヤに関する。
タイヤの製造管理、出荷管理、使用履歴管理等のデータを読み書きするためのメモリ及びアンテナ等を有したRFタグを内蔵したタイヤが知られている(特許文献1等参照)。
特開2008−265750号公報
しかしながら、特許文献1では、RFタグが剛性の高い部材であるスティフナー(ビード補強部材(補剛材))と隣接するように配置されている。スティフナーは、硬度が高いゴム部品であり、部材としても大きい。このため、互いに隣接するスティフナーとRFタグとの境界付近で歪が大きく発生し、RFタグが歪み易くなってしまう。
そこで、RFタグが歪みにくくなるように、RFタグを被覆ゴムで覆うようにした構成も知られている。
しかしながら、RFタグを被覆ゴムで覆うようにした構成の場合において、被覆ゴムのタイヤ幅方向内側部分の体積とタイヤ幅方向外側部分の体積とを同じである場合、成型時にクリス(タイヤの外周面からタイヤの内部に向かって形成されてクラックを誘因させる細く薄い亀裂)が発生する懸念がある。
本発明は、内蔵したRFタグに歪が生じ難く、かつ、タイヤ成型時におけるクリス発生率を減少させることが可能なタイヤを提供する。
本発明に係るタイヤは、RFタグが被覆ゴムで覆われて構成されたRFタグ構成体を内蔵したタイヤであって、タイヤに内蔵されたRFタグのタイヤ幅方向間の中心を通る幅方向中心線を境とした被覆ゴムのタイヤ幅方向内側部分の体積とタイヤ幅方向外側部分の体積とを異ならせるとともに、被覆ゴムのタイヤ幅方向両側に位置する隣接部材のうちゴム硬度が低い方の隣接部材と被覆ゴムのタイヤ幅方向内側部分及びタイヤ幅方向外側部分のうち体積の小さい方の部分とを隣接させ、RFタグが、タイヤ最大幅位置とリムフランジ離反点との間の範囲に配置され、被覆ゴムのタイヤ幅方向内側部分及びタイヤ幅方向外側部分のうち、体積の大きい方の体積をS1、体積の小さい方の体積をS2とした場合、体積比S=S2/S1を、S<0.75とし、被覆ゴムは、タイヤの断面において、タイヤ径方向に延長する延長方向の両端部が先細り形状となるように形成され、被覆ゴムの弾性率が、隣接するタイヤ幅方向両側に位置する各隣接部材のゴムの弾性率よりも25%伸長時の引張応力値で10%以上高いので、RFタグに歪が生じ難く、かつ、タイヤ成型時におけるクリス発生率を減少させることができる。
特に、上述したように、被覆ゴムのタイヤ幅方向両側に位置する隣接部材のうちゴム硬度が低い方の隣接部材と被覆ゴムのタイヤ幅方向内側部分及びタイヤ幅方向外側部分のうち体積の小さい方の部分とを隣接させた構成によれば、体積が小さくてゴムが追従しやすい被覆ゴムの体積の小さい方の部分にゴム硬度が低い方の隣接部材が接しやすくなるので、タイヤ成型時のクリスの発生率をより減少させることが可能となる。
また、上述したように、RFタグが、タイヤ最大幅位置とリムフランジ離反点との間の範囲に配置された構成によれば、タイヤの走行時の歪は、タイヤ最大幅位置Wよりもタイヤ径方向内側の領域で小さいので、RFタグに歪が生じ難くなる。
また、上述したように、被覆ゴムのタイヤ幅方向内側部分及びタイヤ幅方向外側部分のうち、体積の大きい方の体積をS1、体積の小さい方の体積をS2とした場合、体積比S=S2/S1を、S<0.75とした構成によれば、タイヤ成型時のクリス発生を防止できる。
また、上述したように、被覆ゴムは、タイヤの断面において、タイヤ径方向に延長する延長方向の両端部が先細り形状となるように形成された構成によれば、タイヤ成型時のクリス発生を抑制できる。
さらに、上述したように、被覆ゴムの弾性率が、隣接するタイヤ幅方向両側に位置する各隣接部材のゴムの弾性率よりも25%伸長時の引張応力値で10%以上高い構成によれば、走行時に発生するタイヤ内の歪が被覆ゴムと各隣接部材との間の境界面に集中して、RFタグと被覆ゴムとの間の歪がより緩和され、内蔵したRFタグに歪が生じ難いようになる。
タイヤの半断面図(実施形態1)。 タイヤの要部拡大断面図(実施形態1)。 RFタグ構成体を示す拡大断面図(実施形態4)。 実施例の実験結果を示す図。 実施例の実験結果を示す図。
以下、発明の実施形態を通じて本発明を詳説するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明される特徴の組み合わせのすべてが発明の解決手段に必須であるとは限らず、選択的に採用される構成を含むものである。
実施形態1
図1に示すように、実施形態1に係るタイヤ1は、ビードコア2とカーカス層3とを有し、このカーカス層3は少なくとも1枚のカーカスプライ4から構成されている。このカーカスプライ4は一対のビードコア2;2間においてトロイダル状に延びる本体部5と、本体部5の両端より延長してビードコア2の周りを囲みながらビードコア2を包み込むようにタイヤ径方向外側に向かって折り返される折返し部6とを有する。
カーカスプライ4は、例えば複数のコードが平行に並ぶようにゴムで被覆された板状部材であり、複数のコードがタイヤの回転中心軸を中心として放射線状に延長するように設けられる。
10はビードコア2からカーカスプライ4の本体部5に沿ってタイヤ径方向外側に延びるスティフナーである。スティフナー10は、タイヤ径方向内側部に位置されてカーカスプライ4の本体部5と折返し部6との間にこれらに密着した状態で配置された硬スティフナー部11と、タイヤ径方向外側部に位置されてカーカスプライ4の本体部5と折返し部6との間にこれらに密着した状態で配置された軟スティフナー部12とを備える。
硬スティフナー部11は、例えばショアA硬度が70度以上の硬度の高いゴムにより形成され、軟スティフナー部12は、硬スティフナー部11より硬度の低いゴム、例えばショアA硬度が58〜68度のゴムにより形成される。
13はカーカスプライ4の折返し部6の先端部を包み込むように設けられて折返し部6の先端部を補強するプライ端補強ゴム(ハットゴム)である。
カーカス層3のタイヤ径方向外側にはベルト層21が設けられ、このベルト層21はベルトプライ22が少なくとも2枚以上積層されることにより構成される。ベルトプライ22は、例えば複数のコードが平行に並ぶようにゴムで被覆された板状部材であり、これらベルトプライ22にそれぞれ埋設されたコードはタイヤ赤道面Cに対して所定の角度で交差するとともに、少なくとも2枚のベルトプライ22;22間において交差している。
ベルト層21のタイヤ径方向外側にはトレッド23が配置され、このトレッド23のタイヤ径方向外側の外表面にはタイヤ周方向に延びる複数本の主溝24および該主溝24に交差する図外の複数本の横溝が形成されている。
また、カーカスプライ4や後述するベルトプライ22のコードは、例えば、金属コード又は有機繊維コードである。金属コードは、例えば、スチール、ブラス、銅、合金等で形成された撚り線であり、有機繊維コードは、例えば、ポリアミド樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリエチレンテレフタラート樹脂等の有機繊維で形成された撚り線である。
尚、図1において、20はリム、18はリムフランジ、31はインナーライナー、32はサイドウォール部33の外面を構成するサイドゴム、34はビードコア2を覆ってリング状の補強部であるビード部35を構成するゴムである。Aはタイヤ幅方向を示す。
実施形態1のタイヤ1は、図1;図2に示すように、RFタグ50が被覆ゴム51で覆われて構成されたRFタグ構成体50Aを内蔵したタイヤである。
RFタグ50は、図外のプレートに図外の非接触ICチップを使った記憶媒体と図外のアンテナとが埋め込まれて構成されたタグであり、図外のリーダライターを用いてデータを読み書き可能に構成されている。
実施形態1のタイヤ1は、RFタグ50が、タイヤ最大幅位置Wとリムフランジ離反点19との間のビード部35側においてビード部35を補強するスティフナー10と接しないように配置され、かつ、RFタグ50を覆う被覆ゴム51のタイヤ幅方向内側部分51A(図3参照)がタイヤ幅方向内側(タイヤ内腔(空洞)H側)に位置する内側隣接部材としてのプライ端補強ゴム(ハットゴム)13と隣接するとともに、RFタグ50を覆う被覆ゴム51のタイヤ幅方向外側部分51B(図3参照)がタイヤ幅方向外側に位置する外側隣接部材としてのサイドゴム32と隣接するように構成されたタイヤである。
そして、RFタグ50を覆う被覆ゴム51として、弾性率が、隣接するタイヤ幅方向両側に位置する各隣接部材としてのサイドゴム32及びプライ端補強ゴム13のゴムの弾性率よりも高いゴムを用いた。例えば、被覆ゴム51として弾性率が1.70Mpaのゴムを用い、サイドゴム32として弾性率が0.63Mpaのゴムを用い、プライ端補強ゴム13として弾性率が1.43Mpaのゴムを用いた。尚、弾性率は、JIS K 6251に準拠して引張試験を行い、25%伸長時の引張応力を測定した値(M(モジュラス)25)を採用した。即ち、被覆ゴム51の弾性率が、隣接するタイヤ幅方向両側に位置する各隣接部材のゴムの弾性率よりも25%伸長時の引張応力値で10%以上高い構成とした。
さらに、タイヤ1に内蔵されたRFタグ50のタイヤ幅方向間の中心51aを通る幅方向中心線50Cを境とした被覆ゴム51のタイヤ幅方向内側部分51Aの体積S1とタイヤ幅方向外側部分51Bの体積S2とを異ならせた構成とした(図3参照)。例えば、被覆ゴム51のタイヤ幅方向両側に位置する隣接部材であるサイドゴム32及びプライ端補強ゴム13のうちゴム硬度が低いサイドゴム32と被覆ゴム51の体積の小さいタイヤ幅方向外側部分51Bとを隣接させるようにした。
また、図1乃至図3に示すように、被覆ゴム51を、タイヤ1の断面において、タイヤ径方向に延長する延長方向の両端部51t;51tが先細り形状となるように形成した。
さらに、カーカスプライ4の折返し部6をRFタグ構成体50Aに近付けた構成とした。
実施形態1のタイヤによれば、RFタグ50が被覆ゴム51で覆われているため、タイヤ1の内部に生じた歪による力を被覆ゴム51で効果的に吸収できるようになるので、RFタグ50に歪が生じ難いようになる。
また、RFタグ構成体50Aの被覆ゴム51として、隣接するタイヤ幅方向両側に位置する各隣接部材としてのサイドゴム32及びプライ端補強ゴム13のゴムの弾性率よりも高い弾性率のゴム、特に、隣接するタイヤ幅方向両側に位置する各隣接部材のゴムの弾性率よりも25%伸長時の引張応力値で10%以上高いゴムを用いたことによって、被覆ゴム51と各隣接部材との間に剛性段差が生じ、被覆ゴム51と各隣接部材との間の境界面に集中して歪が緩和されるので、内蔵したRFタグ50に歪が生じ難いタイヤ1を得ることができる。
さらに、タイヤ1に内蔵されたRFタグ50のタイヤ幅方向間の中心51aを通る幅方向中心線51Cを境とした被覆ゴム51のタイヤ幅方向内側部分51Aの体積S1とタイヤ幅方向外側部分51Bの体積S2とを異ならせた構成としたことで、被覆ゴム51のタイヤ幅方向内側部分51Aの体積とタイヤ幅方向外側部分51Bの体積とを同じ構成とした場合と比べて、成型時のクリス(タイヤの外周面からタイヤの内部に向かって形成されてクラックを誘因させる細く薄い亀裂)の発生を抑制できるようになる。
特に、被覆ゴム51のタイヤ幅方向両側に位置する隣接部材のうちゴム硬度が低い方の隣接部材と被覆ゴムの体積の小さい部分とを隣接させるようにすれば、体積が小さくてゴムが追従しやすい被覆ゴム51の体積の小さい部分にゴム硬度が低い方の隣接部材が接しやすくなるので、成型時のクリスの発生率をより減少させることが可能となる。例えば、体積の小さいタイヤ幅方向外側部分51Bとゴム硬度が低い方の隣接部材であるサイドゴム32とが接しやすくなるので、成型時のクリス発生率が減少する。
また、被覆ゴム51のタイヤ径方向に延長する延長方向の両端部51t;51tを先細り形状に形成したため、タイヤ成型時のクリス発生を抑制できる。
さらに、カーカスプライ4のコードを金属コードとすることで、カーカスプライ4に埋設された金属コードをRFタグ50のアンテナとして利用できるようになり、RFタグ50の通信性能を向上できる。
また、タイヤ1の走行時の歪は、タイヤ最大幅位置Wよりもタイヤ径方向外側の領域で比較的大きく、タイヤ最大幅位置Wよりもタイヤ径方向内側の領域で小さい。
実施形態1のタイヤ1によれば、RFタグ50が、タイヤ最大幅位置Wよりもビード部35側に配置されているので、内蔵したRFタグ50に歪が生じ難くなる。
さらに、実施形態1のタイヤによれば、RFタグ50が、ビード部35を補強するスティフナー10、特に、硬度が高いゴムにより形成された硬スティフナー部11と接しないように配置されたので、スティフナー10からの力を受けにくくなり、内蔵したRFタグ50に歪が生じ難くなる。
尚、「リムフランジ離反点」とは、空気入りタイヤ1がリム20に組み付けられた状態において、タイヤ1がリム20のリムフランジ18と接する最もタイヤ径方向外側の点である。
タイヤ1がリム20に組み付けられた状態とは、タイヤ1が規格に規定された正規リムに、規格に規定された最大荷重に対応する空気圧で組み付けられた状態を意味する。
また、「タイヤ最大幅位置」とは、タイヤを正規リムに組み付け、正規内圧を充填し、荷重を加えない無負荷状態における、タイヤ幅方向断面内の最大幅位置をいう。
「正規リム」とは、JATMAに規定される「標準リム」、TRAに規定される「Design Rim」、あるいはETRTOに規定される「Measuring Rim」をいう。
「正規内圧」とは、JATMAに規定される「最高空気圧」、TRAに規定される「TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLDINFLATION PRESSURES」の最大値、あるいはETRTOに規定される「INFLATION PRESSURES」をいう。
実施形態1の構成の効果を実証するために行った実験結果を図4に示す。
実験では、サイドゴム32の弾性率が0.63Mpa(M25)、プライ端補強ゴム(ハットゴム)の弾性率が1.43Mpa(M25)という条件で、図4の実施例1〜4及び比較例1〜4に示すように異なる弾性率の被覆ゴムで覆われたRFタグを内蔵した各タイヤを用意した。そして、各タイヤを実用条件に合わせるため試験前に事前に劣化させた後、ドラムに、試験空気圧:800kPa、リムサイズ:8、25×22、5の条件にてリム組した各タイヤに対して、荷重条件:3300kg、ドラム速度:60km/hにて耐久ドラム試験を行い、7.5万km走行後及び15万km走行後において、各タイヤでのRFタグ起点故障の発生の有無を確認することで、弾性率の違いによるRFタグ起点故障の発生の有無を検証した。
尚、被覆ゴム対比サイドゴムは、Index=100が、被覆ゴムの弾性率(M25)とサイドゴムの弾性率(M25)とが同じであることを示す。即ち、Index=(被覆ゴムの弾性率(M25)/サイドゴムの弾性率(M25))×100である。また、被覆ゴム対比ハットゴムは、Index=100が、被覆ゴムの弾性率(M25)とハットゴムの弾性率(M25)とが同じであることを示す。即ち、Index=(被覆ゴムの弾性率(M25)/ハットゴムの弾性率(M25))×100である。
図4の結果からわかることは、比較例1〜4のように、被覆ゴム対比サイドゴムのIndex又は被覆ゴム対比ハットゴムのIndexの少なくとも一方のIndexが100未満の場合は、7.5万km走行後、15万km走行後のいずれにおいてもタイヤ内においてRFタグ起点故障が有ったのに対して、実施例1;2;4のように、被覆ゴム対比サイドゴムのIndex又は被覆ゴム対比ハットゴムのIndexの両方が110以上の場合(即ち、RFタグを覆う被覆ゴムの弾性率が、隣接するタイヤ幅方向両側に位置する各隣接部材のゴムの弾性率よりも10%以上高い場合)には、RFタグ起点故障が無いという結果が得られた。
尚、実施例3のように、被覆ゴム対比サイドゴムのIndex又は被覆ゴム対比ハットゴムのIndexの少なくとも一方のIndexが100以上110未満の場合は、7.5万km走行後においてはRFタグ起点故障が無かったが、15万km走行後においてはRFタグ起点故障が有った。
このことから、RFタグ起点故障が生じるか否かの臨界点は、被覆ゴム対比隣接部材のIndexが110であることが判明した。即ち、RFタグ起点故障が生じるか否かの臨界点は、RFタグを覆う被覆ゴムの弾性率が、隣接するタイヤ幅方向両側に位置する各隣接部材のゴムの弾性率よりも10%高いか否かであることがわかった。
実施形態2
RFタグ50を覆う被覆ゴム51の弾性率を、被覆ゴム51と接触しているRFタグ50の構成材料のうち最も弾性率が大きい材料の弾性率よりも小さくした。例えば、RFタグ50のプレートをRFタグ50の構成材料のうち最も弾性率が大きい材料で形成するとともに、被覆ゴム51として、RFタグ50のプレートよりも小さい弾性率のゴムを用いるようにすれば、被覆ゴム51と隣接する隣接部材と被覆ゴム51との間の剛性段差が過大になることを防止できるとともに、被覆ゴムからRFタグに歪が伝達されにくくなるので、内蔵したRFタグ50に歪が生じ難くなるRFタグ内蔵タイヤ1を得ることができる。
実施形態3
RFタグ50を覆う被覆ゴム51のタイヤ径方向の長さを、被覆ゴム51と隣接する隣接部材のタイヤ径方向の長さよりも短くし、剛性の大きい被覆ゴム51を剛性の小さい隣接部材よりも小さくしたことで、隣接部材からRFタグ50に歪が伝達されにくくなり、内蔵したRFタグ50に歪が生じ難いようになる。
そして、被覆ゴム51のタイヤ径方向に延長する延長方向の両端が、タイヤ1内の他部材の部材端より5mm以上離れた構成としたことで、RFタグ50が、タイヤ1内の他部材の部材端やリム20からの突き上げ等の無い、ビード部35側で最も歪が小さい領域に配置されることになり、RFタグ50に歪が生じ難いようになる。
実施形態4
また、RFタグ50のタイヤ幅方向間の中心51aを通る幅方向中心線51Cを境とした被覆ゴム51におけるタイヤ幅方向内側部分51Aの体積S1とタイヤ幅方向外側部分51Bの体積S2との体積比S=S2/S1を、S<0.75としたので、タイヤ成型時のクリス発生を防止できる。また、図3に示すように、被覆ゴム51におけるタイヤ幅方向内側部分51Aを大きい体積S1とするとともに、タイヤ幅方向外側部分51Bを小さい体積S2として、体積が小さくてゴムが追従しやすい被覆ゴム51の体積の小さいタイヤ幅方向外側部分51Bにゴム硬度が低い方の隣接部材であるサイドゴム32が接しやすくなるように構成したので、成型時のクリス発生率が減少する。
実施形態1乃至実施形態4の構成の効果を実証するために行った実験結果を図5に示す。
図5から明らかなように、ビードコア2の中心から軟スティフナー部12のタイヤ径方向外側端までの距離をLとした際のRFタグ50の位置が0.42L、1.06L(実施形態1の条件)で、かつ、被覆ゴム51におけるタイヤ幅方向内側部分51Aの体積S1とタイヤ幅方向外側部分51Bの体積S2との体積比S=S2/S1が0.68、0.73(実施形態4の条件)という条件において、クリスが発生せず、かつ、タイビード耐久試験にてRFタグ50起点故障が発生しないRFタグ50を内蔵したタイヤ1が得られることがわかった。
また、当該実験において、図5に示した条件以外は、実施形態1乃至実施形態3の条件を満たした構成とした。
実施形態5
RFタグ50を覆う被覆ゴム51の弾性率を、隣接するタイヤ幅方向両側に位置する各隣接部材のうちの少なくとも一方の隣接部材のゴムの弾性率よりも1.5倍以上高くする。好ましくは、RFタグ50を覆う被覆ゴム51として、隣接するタイヤ幅方向両側に位置する各隣接部材のうちの少なくとも一方の隣接部材のゴムよりも弾性率が1.5倍〜2.5倍程度のゴムを用いるようにすることで、被覆ゴム51と少なくとも一方の隣接部材との間に剛性段差が生じ、歪が被覆ゴム51と少なくとも一方の隣接部材との間の境界面に集中して歪がより緩和されるため、内蔵したRFタグ50に歪が生じ難いタイヤ1を得ることができる。例えば、被覆ゴム51として、弾性率がサイドゴム32のゴムの弾性率の1.5倍〜2.5倍程度のゴムを用いることで、被覆ゴム51とサイドゴム32との間に剛性段差が生じ、歪が被覆ゴム51とサイドゴム32との間の境界面に集中して歪がより緩和され、内蔵したRFタグ50に歪が生じ難いタイヤ1を得ることができる。
尚、上述した各実施形態においては、タイヤ幅方向外側には比較的硬度の低いゴムにより形成されたサイドゴム32を備え、タイヤ幅方向内側(タイヤ内腔H側)には比較的硬度の低いゴムにより形成された軟スティフナー部12を備えているので、これら比較的硬度の低いゴムがタイヤ1に生じた歪による力を吸収してくれるため、RFタグ50に力が伝達されにくくなり、RFタグ50に歪がより生じ難いようになる。
また、各実施形態では、硬スティフナー部11と軟スティフナー部12とを備えたスティフナー10を用い、RFタグ構成体50Aとスティフナー10とを接触させないように構成しているので、タイヤ1に生じた歪による力がRFタグ50に伝達されにくくなり、RFタグ50に歪が生じ難いようになる。
また、実施形態4では、被覆ゴム51におけるタイヤ幅方向内側部分51Aを大きい体積S1とするとともに、タイヤ幅方向外側部分51Bを小さい体積S2とした例を示したが、被覆ゴム51におけるタイヤ幅方向内側部分51Aを小さい体積とするとともに、タイヤ幅方向外側部分51Bを大きい体積S2とした被覆ゴム51を用いてもよい。
1 タイヤ、19 リムフランジ離反点、13 プライ端補強ゴム(隣接部材)、
32 サイドゴム(隣接部材)、50 RFタグ、50A RFタグ構成体、
50a RFタグのタイヤ幅方向間の中心、50C RFタグの幅方向中心線、
51 被覆ゴム、51A 被覆ゴムのタイヤ幅方向内側部分、
51B 被覆ゴムのタイヤ幅方向外側部分、51t;51t 被覆ゴムの両端部、
W タイヤ最大幅位置。

Claims (1)

  1. RFタグが被覆ゴムで覆われて構成されたRFタグ構成体を内蔵したタイヤであって、
    タイヤに内蔵されたRFタグのタイヤ幅方向間の中心を通る幅方向中心線を境とした被覆ゴムのタイヤ幅方向内側部分の体積とタイヤ幅方向外側部分の体積とを異ならせるとともに、
    被覆ゴムのタイヤ幅方向両側に位置する隣接部材のうちゴム硬度が低い方の隣接部材と被覆ゴムのタイヤ幅方向内側部分及びタイヤ幅方向外側部分のうち体積の小さい方の部分とを隣接させ、
    RFタグが、タイヤ最大幅位置とリムフランジ離反点との間の範囲に配置され、
    被覆ゴムのタイヤ幅方向内側部分及びタイヤ幅方向外側部分のうち、体積の大きい方の体積をS1、体積の小さい方の体積をS2とした場合、体積比S=S2/S1を、S<0.75とし、
    被覆ゴムは、タイヤの断面において、タイヤ径方向に延長する延長方向の両端部が先細り形状となるように形成され、
    被覆ゴムの弾性率が、隣接するタイヤ幅方向両側に位置する各隣接部材のゴムの弾性率よりも25%伸長時の引張応力値で10%以上高いことを特徴とするタイヤ
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