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Description
以下、添付の図面を参照して本発明の第1実施形態について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る共振装置1の外観を概略的に示す斜視図である。この共振装置1は、下側基板14と、下側基板14との間に振動空間を形成する上側基板13と、下側基板14及び上側基板13の間に挟み込まれて保持される共振子10と、を備えている。共振子10は、MEMS技術を用いて製造されるMEMS振動子である。
(1−1.詳細構成)
振動部120は、図3の直交座標系におけるXY平面に沿って平板状に広がる略直方体の輪郭を有している。振動部120上には、長さ方向と幅方向とを有する矩形板状の4つの上部電極121〜124(第1電極〜第4電極の一例である。)が設けられている。図3において、振動部120は、X軸方向に長辺、Y軸方向に短辺を有し、4つの上部電極121〜124は、いずれもY軸方向に長辺、X軸方向に短辺を有している。
図4(A)を用いて振動部120の積層構造について説明する。図4(A)は、図3のAA´断面図である。
また、下部電極129の上には、下部電極129を覆うように圧電薄膜128が積層されており、さらに、圧電薄膜128上には、上部電極121〜124が積層されている。上部電極121〜124は、振動部120に形成された後、エッチング等の加工により4つに分割される。
圧電薄膜128は、印加された電圧を振動に変換する圧電体の薄膜であり、たとえば、窒化アルミニウム等の窒化物や酸化物を主成分とすることができる。具体的には、圧電薄膜128は、窒化スカンジウムアルミニウム(ScAlN)により形成することができる。ScAlNは、窒化アルミニウム(AlN)におけるアルミニウム(Al)の一部をスカンジウム(Sc)に置換したものである。また、圧電薄膜128は、たとえば、0.8μmの厚さを有する。
また、上部電極121〜124は、下部電極129と同様、たとえばモリブデン(Mo)やアルミニウム(Al)等の金属を用いて形成され、厚さ0.1μm程度である。
次に、振動部120の機能について説明する。振動部120は、交番電界が印加されることによって、X軸方向に沿って輪郭振動する。
具体的には、圧電薄膜128はc軸方向(図4(A)におけるZ軸方向)に配向しており、そのため、上部電極121〜124に所定の電界を印加して、下部電極129と上部電極121〜124との間に所定の電位差を形成すると、この電位差に応じて圧電薄膜128がXY面内方向において伸縮することにより、振動部120が輪郭振動する。
なお、Si基板130、下部電極129及び圧電薄膜128は、振動領域A121〜A124で共有されている。
(2.保持部11)
(2−1.詳細構成)
保持部11は、本実施形態では、XY平面に沿って矩形の枠状に形成される。なお、保持部11は、振動部120の周囲の少なくとも一部に設けられていればよく、枠状の形状に限定されない。保持部11は、振動部120と、XY平面に沿って振動部120の外側を囲むように設けられる。保持部11は、より具体的には、X軸方向に平行に、振動部120の長辺に対向して延びる1対の長辺板状の枠体11a、11bと、振動部120の短辺に対向してY軸方向に平行に延び、その両端で枠体11a、11bの両端にそれぞれ接続される1対の短辺の枠体11c、11dと、を備えている。
なお、以下の説明では、枠体11a側を共振子10の上側、枠体11b側を共振子10の下側として説明する。
図4(A)に示すように、保持部11は、縮退半導体からなるSi基板130上に、振動部120の下部電極129と同一のプロセスで一体形成された金属層Z129が形成され、さらに金属層Z129を覆うように、圧電薄膜128が積層されている。保持部11は、Si基板130上に金属層Z129、圧電薄膜128の順に、振動部120と一体形成され、エッチング等の加工により望ましい形状となるように除去されて形成される。なお、保持部11に設けられた金属層Z129は、エッチング等により下部電極129を所定の形状に形成するときに除去されてもよい。
(3−1.保持ユニット111の詳細構成)
保持ユニット111は、振動部120と保持部11とを接続する。保持ユニット111は、XY平面に沿って保持部11の内側であって、振動部120の長辺と枠体11aとの間に設けられている。保持ユニット111は、主腕111n(第1保持ユニットの第3腕の一例である。)と、支持腕111m(第1保持ユニットの第1腕の一例である。)と、子腕111a〜111d(第1保持ユニットの複数の第2腕の一例である。)とを有する。
主腕111nは、Y軸方向に平行に、振動部120の長辺に対し垂直に設けられ、支持腕111mと枠体11aとを接続する。
子腕111a〜111dは、振動部120と枠体11aとの間の空間において、Y軸方向に平行に、振動部120の長辺に直交して設けられている。子腕111aは、下端が上部電極121の上側の短辺の中央付近において、振動部120の長辺に接続し、上端は支持腕111mの一方の端部に接続している。子腕111dは、下端が上部電極124の上側の短辺の中央付近において、振動部120の長辺に接続し、上端は支持腕111mの他方の端部に接続している。また、子腕111bは、下端が上部電極122の上側の短辺の中央付近において、振動部120の長辺に接続し、上端は支持腕111mに接続している。子腕111cは、下端が上部電極123の上側の短辺の中央付近において、振動部120の長辺に接続し、上端は支持腕111mに接続している。
保持ユニット112は、振動部120と保持部11とを接続する。保持ユニット112は、振動部120の長辺と枠体11bとの間に設けられている。保持ユニット112は、主腕112n(第2保持ユニットの第3腕の一例である。)と、支持腕112m(第2保持ユニットの第1腕の一例である。)と、子腕112a〜112d(第2保持ユニットの複数の第2腕の一例である。)とを有する。
主腕112nは、Y軸方向に平行に、振動部120の長辺にに対し垂直に設けられ、支持腕112mと枠体11bとを接続する。
子腕112a〜112dは、振動部120と枠体11bとの間の空間において、Y軸方向に平行に、振動部120の長辺に直交して設けられている。子腕112aは、上端が上部電極121の下側の短辺の中央付近において、振動部120の長辺に接続し、下端は支持腕112mの一方の端部に接続している。子腕112dは、上端が上部電極124の下側の短辺の中央付近において、振動部120の長辺に接続し、下端は支持腕112mの他方の端部に接続している。また、子腕112bは、上端が上部電極122の下側の短辺の中央付近において、振動部120の長辺に接続し、下端は支持腕112mに接続している。子腕112cは、上端が上部電極123の下側の短辺の中央付近において、振動部120の長辺に接続し、下端は支持腕112mに接続している。
さらに、上述した保持ユニット111と保持ユニット112とは互いに対称な構成となっている。これによって、より一層振動阻害を抑制することができる。
図4(B)を用いて保持ユニット111、112の積層構造について説明する。図4(B)は図3のBB´断面図である。
接続線B121は、振動部120の長辺と枠体11aとの間の空間に設けられている。接続線B121は、支持腕111mの表面に設けられ、X軸方向に平行に、上部電極121〜124に亘って、振動部120の長辺と対向して延びている。
接続線B121は、振動部120上に設けられた4つの上部電極121〜124のうち、引き出し線W121及びW123によって延出された同位相の電界の上部電極121と123とを接続する。
このように、本実施形態に係る共振子10は、振動部120に設けられた同位相の上部電極121、123を接続する接続線B121が、振動部120の外部に設けられる構成となっている。そのため、接続線B121と上部電極122との間に隙間ができるため、寄生容量の影響を低減することができる。また、振動部120上にバスバーを設ける必要がなくなるため、振動部120の端部まで上部電極122を設けることが可能となる。
さらに、接続線B121が保持ユニット111上に設けられていることにより、保持ユニット111と保持部11との接続点である主腕の数を減らすことができ、振動部120の振動の減衰を低減できる。
引き出し線W111、W121、W123は、振動部120の長辺と枠体11aとの間の空間に、それぞれY軸方向に平行に設けられている。
引き出し線W121は、子腕111aの表面に設けられ、上部電極121を子腕111a上に延出し、接続線B121に接続させる。引き出し線W123は、子腕111cの表面に設けられ、上部電極121の電界と同位相の電界が印加される上部電極123を子腕111c上に延出し、接続線B121に接続させる。
また、引き出し線W111は、主腕111n上に設けられ、電圧印加部110aと接続線B121とを接続する。
接続線B122は、振動部120の長辺と枠体11bとの間の空間に設けられている。接続線B122は、支持腕112mの表面に設けられ、X軸方向に平行に、上部電極121〜124に亘って、振動部120の長辺と対向して沿って延びている。
接続線B122は、振動部120上に設けられた4つの上部電極121〜124のうち、引き出し線W122及びW124によって延出された同位相の上部電極122と124とを接続する。
このように、本実施形態に係る共振子10は、振動部120に設けられた同位相の上部電極同士を接続する接続線B122が、振動部120の外部に設けられる構成となっている。そのため、接続線B122と上部電極123との間に隙間ができるため、寄生容量の影響を低減することができる。また、振動部120上にバスバーを設ける必要がなくなるため、振動部120の端部まで上部電極123を設けることが可能となる。
さらに、接続線B122が、保持ユニット112上に設けられていることにより、保持ユニット112と保持部11との接続点である主腕の数を減らすことができ、振動部120の振動の減衰を低減できる。
引き出し線W112、W122、W124は、振動部120の長辺と枠体11bとの間の空間に、それぞれY軸方向に平行な方向に設けられている
引き出し線W122は、子腕112bの表面に設けられ、上部電極122を子腕112b上に延出し、接続線B122に接続させる。引き出し線W124は、子腕112dの表面に設けられ、上部電極122と同位相の電界が印加される上部電極124を子腕112dに延出し、接続線B122に接続させる。
また、引き出し線W112は、主腕112nの表面に設けられ、電圧印加部110bと接続線B122とを接続する。
第2の実施形態以降では第1の実施形態と共通の事柄についての記述を省略し、異なる点についてのみ説明する。特に、同様の構成による同様の作用効果については実施形態毎には逐次言及しない。
本実施形態では、振動部120は、3つの上部電極121〜123を有している。その他の振動部120の構成は第1の実施形態と同様である。
本実施形態では、電圧印加部110a、110bはそれぞれ枠体11a、11bの端部に設けられている。その他の保持部11の構成は第1の実施形態と同様である。
本実施形態では、保持ユニット111は、子腕111a〜111cの3つの腕しか有しておらず、支持腕111m及び主腕111nに対応する構成を有していない。その他の保持ユニット111の構成は第1の実施形態と同様である。
本実施形態では、保持ユニット112は、子腕112a〜112cの3つの腕しか有しておらず、支持腕112m及び主腕112nに対応する構成を有していない。その他の保持ユニット112の構成は第1の実施形態と同様である。
本実施形態では、接続線B121は、枠体11a上に、振動部120の長辺に対向してX軸方向と平行に設けられている。接続線B121は、引き出し線W121、W123によって延出された上部電極121、123を接続し、枠体11aの端部に設けられた電圧印加部110aに接続する。このように、本実施形態に係る共振子10は、接続線B121を枠体11a上に設けることにより、保持ユニット111を短くすることができる。従って、振動の損失を低減するために、保持ユニット111の幅を狭くした場合でも、保持ユニット111の共振抵抗を小さくすることができる。
その他の接続線B121の構成は第1の実施形態と同様である。
本実施形態では、共振子10は、引き出し線W111を有していない。引き出し線W121、W123の構成は第1の実施形態と同様である。
本実施形態では、共振子10は接続線B122を有していない。
本実施形態では、共振子10は、引き出し線W124を有していない。また、引き出し線W112は、X軸方向に平行に、振動部120の長辺に対向して枠体11b上に設けられている。引き出し線W112は、引き出し線W122によって延出された上部電極122を電圧印加部110bへ接続する。なお、引き出し線W122の構成は第1の実施形態と同様である。
図6は、本実施形態に係る、共振子10の構造の一例を概略的に示す平面図である。以下に、本実施形態に係る共振子10の各構成のうち、第1の実施形態との差異点について説明する。
振動部120の構成は第1の実施形態と同様である。
本実施形態では、電圧印加部110a、110bはそれぞれ枠体11a、11bの端部に設けられている。その他の保持部11の構成は第1の実施形態と同様である。
本実施形態では、保持ユニット111は、子腕111a、111bの2つの腕しか有しておらず、さらに、振動部120上に設けられた電極の数と子腕の数とは一致していない。また、保持ユニット111は、支持腕111m及び主腕111nに対応する構成を有していない。このように、本実施形態において、保持ユニット111は、振動部120上に設けられた電極の数よりも少ない子腕の数を有している。これによって、振動部120と接続する子腕の数が少ない分、腕から漏れる振動エネルギーのロスを低減でき、振動特性が向上する。このように、保持ユニット111の子腕のうち、振動部120の長辺の外側の子腕をまびく構成にすることにより、よりエネルギーロスの低減の効果を向上させることができる。
その他の保持ユニット111の構成は第1の実施形態と同様である。
本実施形態では、保持ユニット112は、子腕112a、112bの2つの腕しか有しておらず、さらに、振動部120上に設けられた電極の数と子腕の数とは一致していない。また、保持ユニット112は、支持腕112m及び主腕112nに対応する構成を有していない。このように、本実施形態において、保持ユニット112は、振動部120上に設けられた電極の数よりも少ない子腕の数を有している。これによって、振動部120と接続する子腕の数が少ない分、腕から漏れる振動エネルギーのロスを低減でき、振動特性が向上する。このように、保持ユニット112の子腕のうち、振動部120の長辺の外側の子腕をまびく構成にすることにより、よりエネルギーロスの低減の効果を向上させることができる。
その他の保持ユニット112の構成は第1の実施形態と同様である。
本実施形態では、接続線B121は、枠体11a上に、振動部120の長辺に対向して、X軸方向と平行な方向に設けられている。接続線B121は、引き出し線W121、W123によって延出された上部電極121、123を接続し、枠体11aの端部に設けられた電圧印加部110aに接続する。その他の接続線B121の構成は第1の実施形態と同様である。
本実施形態では、共振子10は、引き出し線W111を有していない。引き出し線W121、W123の構成は第1の実施形態と同様である。
本実施形態では、接続線B122は、枠体11b上に、振動部120の長辺に対向して、X軸方向と平行な方向に設けられている。接続線B122は、引き出し線W122、W124によって延出された上部電極122、124を接続し、枠体11bの端部に設けられた電圧印加部110bに接続する。その他の接続線B122の構成は第1の実施形態と同様である。
本実施形態では、共振子10は、引き出し線W112を有していない。引き出し線W122、W124の構成は第1の実施形態と同様である。
図7は、本実施形態に係る、共振子10の構造の一例を概略的に示す平面図である。以下に、本実施形態に係る共振子10の各構成のうち、第1の実施形態との差異点について説明する。
振動部120は、本実施形態において、7つの上部電極121〜127と、バスバーb121とバスバーb125とを有している。バスバーb121は、振動部120の上側の端部であって、上部電極122の上部に設けられ、振動部120の長辺と平行にX軸方向に沿って延びている。また、バスバーb125は、振動部120の上側の端部であって、上部電極126の上部に設けられ、振動部120の長辺と平行にX軸方向に沿って延びている。
7つの上部電極121〜127のうち、同位相の電界が印加される上部電極121と123、上部電極125と127は、それぞれバスバーb121、b125によって、振動部120上で接続される。
このように本実施形態に係る振動部120は、バスバーb121及びb125を有している。これによって、振動部120と保持ユニット111との接続点を減らすことができ、振動部120の振動エネルギーのロスを低減できる。他方で、振動部120の中央では振動部120上にはバスバーを設けないことで、寄生容量の低減や上部電極を端部まで配置することを可能とし、容量が大きく共振抵抗の小さい効率的な振動を得ることができる。
その他の振動部120の構成は第1の実施形態と同様である。
保持部11の構成は第1の実施形態と同様である。
保持ユニット111は、本実施形態において、子腕111a、111b、111c、支持腕111m、主腕111nを有している。本実施形態では、保持ユニット111の子腕の数は、振動部120上に設けられた電極の数とは一致していない。
このように本実施形態に係る保持ユニット111は、振動部120の最端又はその近傍の振動領域に接続される子腕を有していない。すなわち、保持ユニット111は、振動部120の中心又はその近傍の振動領域に接続される子腕のみを有している。これによって、振動エネルギーの損失を低減することができる。
その他の保持ユニット111の構成は第1の実施形態と同様である。
保持ユニット112は、本実施形態において、子腕112a、112b、112c、支持腕112m、主腕112nを有している。本実施形態では、保持ユニット112の子腕の数は、振動部120上に設けられた電極の数とは一致していない。
このように本実施形態に係る保持ユニット112は、振動部120の最端又はその近傍の振動領域に接続される子腕を有していない。すなわち、保持ユニット112は、振動部120の中心又はその近傍の振動領域に接続される子腕のみを有している。これによって、振動エネルギーの損失を低減することができる。
その他の保持ユニット112の構成は第1の実施形態と同様である。
本実施形態の接続線B121の構成は第1の実施形態と同様である。
本実施形態において、引き出し線W121、W125はそれぞれ振動部120の長辺と枠体11aとの間に、Y軸方向と平行な方向に設けられている。引き出し線W121は、子腕111a上に設けられ、同位相同士の上部電極121、123を接続するバスバーb121と、接続線B121とを接続する。
引き出し線W125は、子腕111c上に設けられ、同位相同士の上部電極125、127を接続するバスバーb125と、接続線B121とを接続する。
なお、引き出し線W111の構成は、第1の実施形態と同様である。
本実施形態の接続線B122の構成は第1の実施形態と同様である。
本実施形態において、引き出し線W122、W124、W126はそれぞれ振動部120の長辺と枠体11bとの間に、Y軸方向と平行な方向に設けられている。引き出し線W122は、子腕112a上に設けられ、同位相同士の上部電極122を延出して、接続線B122へ接続する。
引き出し線W124は、子腕112b上に設けられ、上部電極124を延出して、接続線B122へ接続する。
引き出し線W126は、子腕112c上に設けられ、上部電極126を延出して、接続線B122へ接続する。
なお、引き出し線W112の構成は、第1の実施形態と同様である。
図8は、本実施形態に係る、共振子10の構造の一例を概略的に示す平面図である。以下に、本実施形態に係る共振子10の各構成のうち、第1の実施形態との差異点について説明する。
振動部120の構成は、第1の実施形態と同様である。
保持部11の構成は第1の実施形態と同様である。
本実施形態に係る保持ユニット111,112の主腕111n、112nはそれぞれ主腕111n、112nに直交する方向に突出している振動緩衝部4を有している。振動緩衝部4は、それぞれ互いに対向する2対の腕41、42から形成される。腕41は、振動部120の長辺と略平行な方向に延びている。腕42は、腕41と略垂直な方向に設けられ、その両端で、腕41のそれぞれの両端と接続している。
その他の保持ユニット111、112の構成は第1の実施形態と同様である。
本実施形態の接続線B121の構成は第1の実施形態と同様である。
本実施形態において、引き出し線W111は、主腕111nにおける振動緩衝部4の表面を覆うように、2対の腕41,42に沿って形成される。具体的には、引き出し線W111は、接続線B121との接続箇所から接続線B121に対して略垂直に延び、振動緩衝部4上における、腕41と支持腕111mとの接続箇所において二股に分岐して、腕41に沿って延びている。二股に分岐した引き出し線W111は、腕41と腕42との接続箇所(支持腕111m側)において、腕41と略垂直な方向に屈曲して腕42に沿って延び、さらに腕42と腕41との接続箇所(枠体11a側)において、腕42と略垂直な方向に再度屈曲して腕41に沿って延び、1本に合流する。さらに1本に合流した引き出し線W111は、当該合流箇所から腕41に対して略垂直な方向に延び、電圧印加部110aに接続される。
なお、引き出し線W121,W123の構成は、第1の実施形態と同様である。
本実施形態の接続線B122の構成は第1の実施形態と同様である。
本実施形態において、引き出し線W112は、主腕112nにおける振動緩衝部4の表面を覆うように、2対の腕41,42に沿って形成される。具体的には、引き出し線W112は、接続線B122との接続箇所から接続線B122に対して略垂直に延び、振動緩衝部4上における、腕41と支持腕112mとの接続箇所において二股に分岐して、腕41に沿って延びている。二股に分岐した引き出し線W112は、腕41と腕42との接続箇所(支持腕112m側)において、腕41と略垂直な方向に屈曲して腕42に沿って延び、さらに腕42と腕41との接続箇所(枠体11b側)において、腕42と略垂直な方向に再度屈曲して腕41に沿って延び、1本に合流する。さらに1本に合流した引き出し線W112は、当該合流箇所から腕41に対して略垂直な方向に延び、電圧印加部110bに接続される。
なお、引き出し線W122,124の構成は、第1の実施形態と同様である。
図9は、本実施形態に係る、共振子10の構造の一例を概略的に示す平面図である。以下に、本実施形態に係る共振子10の各構成のうち、第1の実施形態との差異点について説明する。
振動部120の構成は、第1の実施形態と同様である。
保持部11の構成は第1の実施形態と同様である。
本実施形態に係る保持ユニット111は、主腕111nの代わりに、接続腕111f、保持腕111g、及びノード生成部130Aを有している。
ノード生成部130Aは、振動部120における長辺と、保持部11における枠体11aとの間の領域に設けられる。ノード生成部130Aは、支持腕111mの長辺と対向する辺131aを有し、当該辺131aにおいて、接続腕111fに接続されている。また、辺131aは、支持腕111mの長辺に対して一定間隔で、略平行に設けられる。ノード生成部130Aは、接続腕111fによって支持腕111mに接続され、保持腕111gによって保持部11に接続されている。
その他の保持ユニット111の構成は第1の実施形態と同様である。
本実施形態に係る保持ユニット112は、主腕112nの代わりに、接続腕112f、保持腕112g、及びノード生成部130Bを有している。接続腕112fの構成・機能は、接続腕111fの構成・機能と同様であり、保持腕112gの構成・機能は保持腕111gの構成・機能と同様であり、さらに、ノード生成部130Bの構成・機能はノード生成部130Aの構成・機能と同様である。
本実施形態の接続線B121の構成は第1の実施形態と同様である。
本実施形態において、引き出し線W111は、接続線B121の中央付近に接続され、そこからノード生成部130Aの辺131aにおける垂直二等分線に沿って、接続腕111fから保持腕111gに亘って形成される。なお、引き出し線W121,123の構成は、第1の実施形態と同様である。
本実施形態の接続線B122の構成は第1の実施形態と同様である。
本実施形態において、引き出し線W112は、接続線B122の中央付近に接続され、そこからノード生成部130Bの辺131bにおける垂直二等分線に沿って、接続腕112fから保持腕112gに亘って形成される。なお、引き出し線W122,124の構成は、第1の実施形態と同様である。
11 保持部
11a〜d 枠体
110a、b 電圧印加部
111 保持ユニット
111a〜e 子腕
111m 支持腕
111n 主腕
112 保持ユニット
112a〜e 子腕
112m 支持腕
112n 主腕
120 振動部
121〜127 上部電極
128 圧電薄膜
129 下部電極
130 Si基板
B121、122 接続線
b121、125 バスバー
W111、112、121、123、122、124 引き出し線
Claims (5)
- 第1及び第2長辺並びに第1及び第2短辺を有し、輪郭振動する矩形の振動部と、
前記振動部の周囲を囲むように設けられ、当該振動部を保持する保持部と、
前記保持部と前記第1長辺との間において、前記振動部に沿って略平行に設けられた第1腕と、当該第1腕と前記振動部とを接続する複数の第2腕と、前記第1腕と前記保持部とを接続する第3腕とを有し、当該振動部と前記保持部とを接続する第1保持ユニットと、
前記第1腕上に設けられた第1接続線と、
前記保持部に設けられた第1端子と、
前記振動部上に設けられた少なくとも3つ以上の電極と、
前記複数の第2腕上及び前記振動部上に設けられた複数の第1引き出し線であって、前記振動部上において当該振動部の前記第1又は第2長辺に直交して前記3つ以上の電極のうちの第1及び第2電極と接続された複数の第1引き出し線と
を備え、
前記3つ以上の電極は、異なる位相の電圧が印加される電極が前記第1又は第2長辺に沿った方向のみに並ぶように配置され、
前記複数の第1引き出し線は、前記第1接続線と接続し、
前記第1接続線は、前記第1端子に電気的に接続されており、
前記第1及び第2電極は、前記第1端子から同位相の電界が印加される、共振子。 - 前記共振子は、
前記3つ以上の電極は、4つ以上の電極であり、さらに、
前記保持部と前記第2長辺との間において、前記振動部に沿って略平行に設けられた第1腕と、当該第1腕と前記振動部とを接続する複数の第2腕と、前記第1腕と前記保持部とを接続する第3腕とを有し、当該振動部と前記保持部とを接続する第2保持ユニットと、
前記第2保持ユニットの前記第1腕上に設けられた第2接続線と、
前記保持部に設けられた第2端子と
前記複数の第2腕上に設けられ、前記4つ以上の電極のうちの第3及び第4電極と前記第2接続線とを接続する複数の第2引き出し線と
を備え、
前記複数の第2引き出し線は、前記第2接続線と接続し、
前記第2接続線は、前記第2端子に電気的に接続されており、
前記第3及び第4電極は、前記第1及び第2電極に印加される電界と異なる位相の電界が印加される、請求項1に記載の共振子。 - 前記第1保持ユニットの前記複数の第2腕のうちの2本は、前記第1及び第2電極にそれぞれ対応して設けられており、
前記第2保持ユニットの前記複数の第2腕のうちの2本は、前記第3及び第4電極にそれぞれ対応して設けられた、請求項2に記載の共振子。 - 互いに対向する1対の第1辺、及び互いに対向する1対の第2辺を有し、輪郭振動する矩形の振動部と、
前記振動部の周囲を囲むように設けられ、当該振動部を保持する保持部と、
前記保持部と前記第1辺との間において、前記振動部と前記保持部とを接続する複数の腕を有する第1保持ユニットと、
前記保持部において、前記1対の第1辺のうち、少なくとも一方の辺に対向する位置に設けられた第1接続線と、
前記保持部に設けられた第1端子と、
前記振動部上に設けられた少なくとも3つ以上の電極と、
前記第1保持ユニットの前記複数の腕上及び前記振動部上に設けられた複数の第1引き出し線であって、前記振動部上において当該振動部の前記1対の第1辺の少なくとも一方に直交して前記3つ以上の電極のうちの第1及び第2電極と接続された複数の第1引き出し線と
を備え、
前記3つ以上の電極は、異なる位相の電圧が印加される電極が前記1対の第1辺の少なくとも一方に沿った方向のみに並ぶように配置され、
前記複数の第1引き出し線は、前記第1接続線と接続し、
前記第1接続線は、前記第1端子に電気的に接続されており、
前記第1及び第2電極は、前記第1端子から同位相の電界が印加される、共振子。 - 前記共振子は、
前記3つ以上の電極は、4つ以上の電極であり、さらに、
前記保持部と前記1対の第1辺のうち、他方の辺との間において、前記振動部と前記保持部とを接続する複数の腕を有する第2保持ユニットと、
前記保持部において、前記他方の辺と対向する位置に設けられた第2接続線と、
前記保持部に設けられた第2端子と、
前記第2保持ユニットの前記複数の腕上に設けられ、前記4つ以上の電極のうちの第3及び第4電極と前記第2接続線とを接続する複数の第2引き出し線と
を備え、
前記複数の第2引き出し線は、前記第2接続線と接続し、
前記第2接続線は、前記第2端子に電気的に接続されており、
前記第3及び第4電極は、前記第1及び第2電極に印加される電界と異なる位相の電界が印加される、請求項4に記載の共振子。
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