JP6421432B2 - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置およびその製造方法に関し、特に、中空パッケージ構造を備える半導体装置およびその製造方法に関する。
化合物半導体装置又はSAW(Surface Acoustic Wave)半導体装置等は、半導体素子の回路面に存在する材料又は異物の誘電率によって、電気的特性が変化する。このため、このような半導体装置に金属ケースをかぶせて封止を行うことにより、電気的特性を保ちつつ外部からの水分の侵入を防ぐ中空パッケージ構造を備えた半導体装置が開発されている。
近年、電子機器の小型薄型化が進行している。このため、電子機器に搭載される高周波デバイスとしては、ワイヤボンディング実装したものよりも、信号伝達距離を短縮できるフリップチップ実装したものが求められている。
特許文献1に開示された、中空パッケージ構造を備える半導体装置は、基板と、基板に環状に配列されたバンプ(Ball Grid Array, BGA)を介して接続された半導体素子と、基板と半導体素子の間であってBGAの外周側に設置された樹脂製又は金属製のリング部と、半導体素子全体を覆い、特に、リング部の外周側を覆う封止部と、BGA内周側にリング部によって囲まれて形成された空間と、を備えている。
特許文献1において、封止部は、封止材を半導体素子上から半導体素子全体を覆うよう塗布し、硬化させることにより形成される。封止材の塗布時、リング部は、封止材がBGAの内周側に侵入することを防止する。すなわち、リング部は、堰の機能を有する。
特許文献2に開示された中空パッケージ構造を備える半導体装置は、基板と、基板にBGAを介して接続された半導体素子と、基板と半導体素子の間であってBGAの外周側に形成された弾性樹脂層と、弾性樹脂層および半導体素子全体を覆う封止樹脂層と、BGA内周側に弾性樹脂層によって囲まれて形成された空間と、を備えている。
特許文献2において、弾性樹脂層は、半導体素子を表面実装する前に、シリコンゴムを基板上又は基板上の溝に塗布し、硬化させることによって形成される。したがって、半導体素子のバンプ接続工程は、弾性樹脂層が発生する弾性力に抗しながら実行される。封止層は、エポキシ樹脂を、ポッティング法又はトランスファモールド法によって、半導体素子の外部および基板の外部から供給し、硬化させることによって形成される。
特開平11−26645号公報(図1および図2) 特開2003−115563号公報(図2)
以下の分析は、本発明によって与えられたものである。
特許文献1の半導体装置によれば、封止材堰止用のリング部を設置する手間がかかる。すなわち、特許文献1においては、リング部の設置工程と封止部の形成工程とが両方必要である。特許文献1の半導体装置によれば、半導体素子の回路面上にリング部設置用スペースを確保する必要があるため、半導体素子が肥大化すると共に素子コストが増大する。特許文献1の半導体装置によれば、樹脂を半導体素子上から塗布することによって、封止部を形成しているため、封止部にボイドが含まれやすくなる。
特許文献2の半導体装置によれば、弾性樹脂層を設置する手間がかかる。すなわち、特許文献2においては、弾性樹脂層の形成工程と封止層の形成工程とが両方必要である。特許文献2の半導体装置においては、半導体素子の表面実装時、弾性樹脂層を押圧変形させながら、半導体素子を基板上に実装する。このため、弾性樹脂層の形成状態にバラツキがある場合、半導体素子と基板の接続状態にバラツキが発生する可能性がある。
かくして、中空パッケージ構造を備える半導体装置の製造工程の省力化に寄与し、基板と半導体素子間の接続信頼性を向上できる半導体装置およびその製造方法が求められている。
第1の視点において、半導体装置は、基板と、一面上に設けられるバンプ配列を介して、前記基板上に表面実装される半導体素子と、前記半導体素子の他面上に設置され、前記半導体素子よりも外側に突出する放熱部材と、前記基板および前記放熱部材のいずれか一以上に形成され、一側が前記基板と前記放熱部材間に形成される隙間に向かって前記バンプ配列の外周側で開口し、他側から封止材が注入される、少なくとも一つの貫通孔と、少なくとも前記基板と前記放熱部材の間に、前記貫通孔を通じて充填された前記封止材によって形成され、前記バンプ配列の外周側を囲む封止部と、前記基板と前記半導体素子の間であって前記バンプ配列の内周側に形成され、前記封止部によって封止される空間と、を備えている。
第2の視点において、半導体装置は、基板と、一面上に設けられるバンプ配列を介して、前記基板上に表面実装される半導体素子と、前記半導体素子の他面上に設置され、前記半導体素子よりも外側に突出する放熱部材と、少なくとも前記基板と前記放熱部材の間に形成され、前記バンプ配列の外周側を囲む封止部と、前記基板と前記半導体素子の間であって前記バンプ配列の内周側に形成され、前記封止部によって封止される空間と、を備えている。
第1の視点に関連する第3の視点において、半導体装置の製造方法は、基板と、一面上に設けられるバンプ配列を介して前記基板上に表面実装される半導体素子と、前記半導体素子の他面上に接合されて前記半導体素子よりも外側に突出する放熱部材と、を準備する工程と、前記半導体素子の周囲に、前記基板および前記放熱部材のいずれか一以上に形成された少なくとも一つの貫通孔が配置されるよう、前記半導体素子を前記基板上に表面実装する工程と、前記半導体素子の他面上に、前記半導体素子よりも外側に突出する放熱部材を接合し、前記基板と前記放熱部材間に隙間を形成する工程と、一側が前記隙間に向かって前記バンプ配列の外周側で開口する前記貫通孔を通じて、前記隙間に封止材を充填する工程と、前記封止材によって、少なくとも前記バンプ配列の外周側に位置する前記隙間に封止部を形成し、前記封止部によって、前記基板と前記半導体素子の間であって前記バンプ配列の内周側に封止される空間を形成する工程と、を備えている。
第1の視点に関連する第4の視点において、半導体装置の製造方法は、基板と、一面上に設けられるバンプ配列を介して前記基板上に表面実装される半導体素子と、前記半導体素子の他面上に接合されて前記半導体素子よりも外側に突出する放熱部材と、を準備する工程と、前記半導体素子を前記基板上に表面実装する工程と、前記半導体素子上に放熱性ペーストを供給する工程と、前記基板上であって前記半導体素子の周囲に封止材を供給する工程と、前記放熱部材を、前記放熱性ペーストを介して前記半導体素子上に接合させると共に、前記封止材を介して前記基板上に接合させる工程と、前記封止材によって、少なくとも前記基板と前記放熱部材の間であって前記バンプ配列の外周側に封止部を形成し、前記封止部によって、前記基板と前記半導体素子の間であって前記バンプ配列の内周側に封止される空間を形成する工程と、備えている。
上記各視点によれば、中空パッケージ構造を備える半導体装置の製造工程の省力化に寄与し、基板と半導体素子間の接続信頼性を向上できる半導体装置およびその製造方法が提供される。
(A)は実施形態1の半導体装置の断面構造を模式的に示す図、(B)は(A)の部分縮小図である。 (A)〜(C)は、実施形態1の半導体装置の製造方法を説明するための工程図である。 (D)〜(F)は、図2(C)に引き続く工程図である。 実施形態2の半導体装置の断面構造を模式的に示す図である。 実施形態3の半導体装置の断面構造を模式的に示す図である。 (A)は実施形態4の半導体装置の断面構造を模式的に示す図、(B)は(A)の部分縮小図である。 実施形態5の半導体装置の断面構造を模式的に示す図である。 実施形態6の半導体装置の断面構造を模式的に示す図である。 実施形態7の半導体装置の断面構造を模式的に示す図である。 (A)および(B)は、実施形態7の半導体装置の製造方法を説明するための工程図である。 (C)および(D)は、図10(B)に引き続く工程図である。
形態1は、第1の視点に記載のとおりである。
形態2において、複数の前記貫通孔が、前記半導体素子を取り囲むよう配置される。好ましくは、貫通孔は、前記半導体素子の各辺に対応して配置される。
形態3において、前記封止部が導電性であり、前記封止部と前記バンプ配列の間に絶縁部が設けられる。
形態4において、前記放熱部材は、前記封止材の充填前、前記基板と前記放熱部材の間に前記隙間を外部に連通させる空気抜きが形成されるよう、断続的に塗布された接着剤によって、前記基板に接合される。
形態5において、前記放熱部材は、放熱性ペーストを介して、前記半導体素子の前記他面上に接合される。
形態6は、第2の視点に記載のとおりである。
形態7は、第3の視点に記載のとおりである。
形態8においては、前記放熱部材の中央部を放熱性ペーストを介して前記半導体素子上に接合すると共に、前記放熱部材の周辺部を接着剤を介して前記基板上に接合することにより、前記隙間を形成する。
形態9においては、前記貫通孔を通じて前記隙間に前記封止材を充填する際、前記隙間を通じて吸引を行う。
形態10は、第4の視点に記載のとおりである。
上記各形態の半導体装置又はその製造方法は、ミリ波帯域以上の高周波半導体装置、化合物半導体装置又はSAW(Surface Acoustic Wave)半導体装置などの中空パッケージ構造が求められる半導体装置およびその製造方法に好適に適用される。
本発明の一実施形態の概要について、図面を参照して説明する。なお、この概要に付記した図面参照符号は、理解を助けるための一例として各要素に便宜上付記したものであり、本発明を図示の態様に限定することを意図するものではない。
図1を参照すると、実施形態の半導体装置101は、下記の要素を備えている:
基板1;
一面上に設けられるバンプ配列2を介して、基板1上に表面実装される半導体素子6;
半導体素子6の他面上に接合され、半導体素子6よりも外側に突出する放熱部材7;
基板1および放熱部材7のいずれか一以上に形成され、一側が基板1と放熱部材7間に形成される隙間21に向かってバンプ配列2の外周側で開口し、他側から封止材14が注入される、少なくとも一つの貫通孔3;
少なくとも基板1と放熱部材7の間に、貫通孔3を通じて充填された封止材14によって形成され、バンプ配列2の外周側を囲む封止部4a;
基板1と半導体素子6の間であってバンプ配列2の内周側に形成され、封止部4aによって封止される空間22。
半導体装置101の作用効果を説明する。封止材14の充填前(封止部4aの形成前)、貫通孔3の一側は、基板1と放熱部材7間の隙間21に向かって開口している。すなわち、貫通孔の一側は、層方向には基板1と放熱部材7間で開口し、面方向には隙間21の入口とバンプ配列2との間で開口している。封止材14は、貫通孔3の一側から、隙間21に充填される。充填時、放熱部材7の半導体素子6から突出する周辺部が、モールドとして利用される。隙間21に充填された封止材14は、毛細管現状によって、バンプ配列2の内周側に侵入しようとする。しかしながら、封止材14の貫通孔3を通じた注入によって、封止材14の充填圧力又は注入速度が調整され、封止材14のバンプ配列2の内周側への侵入が防止される。好ましくは、隙間21を通じて吸引を行うことにより、封止材14がバンプ配列2の内周側に侵入することがさらに防止される。かくして、半導体素子6の回路面上に、封止部4aによって囲まれた清浄な空間22が形成される。
封止部4aは、空間22を形成すると共に、基板1と放熱部材7の間を接続することにより、基板1と放熱部材7間および基板1と半導体素子6間を封止し、さらに、基板1と放熱部材7が設置された半導体素子6との機械的および電気的接続を強固にしている。かくして、半導体装置101の構造およびその製造方法は、中空パッケージ構造(空間22)を備える半導体装置101の製造工程の省力化に寄与し、基板1と半導体素子6間の接続信頼性を向上させる。
さらに、半導体装置101の作用効果ないし利点を、特許文献1又は2に開示された従来技術と対比しながら説明する。
特許文献1において、半導体装置の回路面上には、リング部を設けるためのスペースが必要であるため、半導体素子のサイズを大きくする必要がある。したがって、一つのウエハ当たりの半導体素子の取り数が減少し、チップコストが上昇する。
これに対して、本実施形態の半導体装置101の構造によれば、封止部4aは、半導体素子の側面まで形成されていればよいため、半導体素子のサイズを小さくすることができる。半導体素子の回路面上まで、封止部4aが形成される場合においても、回路面上で封止部4aが使用するスペースは可及的に少なくできる。
特許文献2の半導体装置によれば、半導体素子を表面実装する前に、弾性樹脂層を形成しているから、この表面実装は、弾性樹脂層を押圧変形させながら、実行される。このため、弾性樹脂層の形成状態又は形成サイズのバラツキに起因して、半導体素子が傾いて実装されたり、半導体素子と弾性樹脂層の間に隙間が発生して電気的特性が変化したりする可能性がある。
これに対して、実施形態の半導体装置101の構造によれば、半導体素子6を、封止材14の充填前、すなわち、封止部4aの形成前に、基板1に接合することができる。このため、半導体素子6の基板1に対するバンプ接続作業は、封止部4aを押圧変形させることなく、実行できる。この接続を行う際の適正荷重は、封止部4aの形成状態のバラツキ、又は、封止部4aを形成する封止材14の表面張力や基板1に対する濡れ性に、影響を受けない。よって、この接続は適正荷重で常に実行することができ、半導体素子6とバンプの接触面積が可及的に一定となり、電気的接続の信頼性が高められる。
特許文献1および2に開示されたフリップチップ構造では、主な放熱経路がバンプ接続部になるため、高周波向けの高出力半導体素子においては、所望の電気的特性が得られないおそれがある。さらには、半導体装置の構成部材、例えば、樹脂、半導体素子および基板等の間の膨張係数の差、並びに気密封止された空間内の空気膨張により、バンプ接合部の信頼性が低下するおそれがある。
これに対して、本実施形態の半導体装置101の構造によれば、放熱部材7による放熱によって、所望の電気的特性が確保される。また、基板1と放熱部材7を接合する封止部4aによって、基板1と半導体素子6の接合強度が向上され、かくして、バンプ接合部の信頼性が高められる。
続いて、本発明の一実施形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、以降の記述において、多くの具体的事項は、説明のため、本発明の理解を助けるためになされたものである。
(実施形態1)
図1(A)および(B)を参照すると、半導体装置101は、基板1と、一面上に設けられるバンプ配列2を介して、基板1上にフェイスダウンで表面実装される半導体素子6と、半導体素子6の他面上に接合され、半導体素子6よりも外側に突出する放熱部材7と、基板1に形成され、一側が基板1と放熱部材7間に形成される隙間21に向かってバンプ配列2の外周側で開口し、他側から封止材14が注入される、少なくとも一つの貫通孔3と、少なくとも基板1と放熱部材7の間に、貫通孔3を通じて充填された封止材14によって形成され、バンプ配列2の外周側を囲む封止部4aと、基板1と半導体素子6の間であってバンプ配列2の内周側に形成され、封止部4aによって封止される空間22と、を備えている。
半導体素子6は、複数の貫通孔3が形成された基板1上に、バンプ配列(BGA)2を介して、表面実装される。放熱部材7の中央部は、半導体素子6の他面上に放熱性ペースト5を介して接合されている。放熱部材7の周辺部は、基板1上に接着剤8を介して接合されている。このような状態で、封止材14を、貫通孔3を通じて、隙間21内に充填することによって、封止部4aが形成される。
貫通孔3は、半導体素子6の回路面が有する四辺の外側にそれぞれ設けられる。このように、半導体素子6を均等に取り囲むような複数の貫通孔3の配置は、均質な封止部4aの形成に貢献する。
放熱性ペースト5としてゲル状の材料を用いる場合、放熱部材7は、接着剤8を用いて、基板1上に接合することが好ましい。接着剤8は、隙間21内に充填される封止材14を堰止めるダムとして機能する。
図1(B)に示すように、封止材14の充填時、隙間21を外部に連通させる空気抜き8aが形成されるよう、接着剤8は放熱部材7上或いは基板1上に断続的に塗布される。複数の空気抜き8aは、放熱部材7の四隅に配置されている。
封止材14の充填時、空気抜き8aを通じた吸引を行うことによって、隙間21内に封止材14の流動を阻害する空気溜まりが形成されることが防止され、封止部4aにボイドが残存することが防止される。ボイドの残存が許容できる場合には、空気抜き8aを設けず、すなわち、放熱部材7の全周に対して接着剤8を供給してもよい。この場合、封止材14の充填圧力を高めることが好ましい。
さらに、図2(A)〜(C)および図3(D)〜(F)を参照しながら、図1(A)に示した半導体装置101の製造方法を説明する。
図1(A)を参照して、基板1と、一面上に設けられるバンプ配列2を介して基板1上に表面実装される半導体素子6と、半導体素子6の他面上に接合されて半導体素子6よりも外側に突出する放熱部材7と、を準備する。複数の貫通孔3は、基板1に形成されている。
バンプ配列2を構成するバンプは、一般的なものでよい。バンプとして、例えば、Auスタッドバンプ、ハンダバンプ等を用いることができる。使用するバンプ材質によっては、半導体装置101の構成部材の熱膨張係数又は弾性率を調整することが好ましい。
図2(A)を参照して、半導体素子6の周囲に複数の貫通孔3が配置されるよう、半導体素子6を基板1上にフェイスダウンで実装する。
図2(B)を参照して、塗布機などを使用して、半導体素子6上にゲル状の放熱性ペースト5を塗布する。放熱性ペースト5は硬化させず液状のままにする。放熱性ペースト5は、半導体素子6の放熱に寄与する。
図2(C)を参照して、治具11に装填された放熱部材7上の周辺部に、塗布機に組み込まれた金属ニードル9を通じて、接着剤8を塗布する。接着剤8は、基板1と放熱部材7を接合し、半導体素子6のバンプ接続を補強する。図1(B)に示したように、放熱部材7の各隅に空気抜き8aが形成されるよう、接着剤8は断続的に塗布されている。接着剤8は硬化させず、液状のままにする。
半導体装置101の信頼性向上の観点から、半導体素子6への応力集中を防止するため、放熱性ペースト5および接着剤8のうち、少なくとも一方の弾性力を低くすることが好ましい。
図3(D)を参照すると、吸着パッド12が、半導体素子6が表面実装された基板1の背面を吸着する。不図示のスライド機構を用いて、吸着パッド12を放熱部材7の上方に移動させる。これによって、半導体素子6の放熱面ないしその上に塗布された放熱性ペースト5が、放熱部材7の上方に位置する。
図3(E)を参照すると、基板1等を降下させて、半導体素子6上の放熱性ペースト5を放熱部材7と接触させ、加圧を行う。これによって、放熱部材7の中央部が放熱性ペースト5と密着すると共に、放熱部材7の周辺部上の接着剤8と基板1とが密着して、放熱部材7が基板1に接合される。接合後、吸着を停止する。放熱性ペースト5および接着剤8を、推奨硬化条件に従って硬化させる。このようにして、半導体素子6の他面(放熱面)上に、半導体素子6よりも外側に突出する放熱部材7が設置され、基板1と放熱部材7間に隙間21が形成される。
図3(F)を参照すると、塗布機に組み込まれている多点吐出ニードル10を用い、全ての貫通孔3から同時に、隙間21に向かって、封止材14を充填する。充填時、治具11に形成された真空孔11aを通じて、エアの吸引を同時に行い、隙間21内を減圧する。エア吸引によって、封止材14は、半導体素子6の外側方向へ吸引され、バンプ配列2の内周側への侵入が防止される。さらに、エア吸引によって、ボイド混入が防止され、空間22内におけるエア残留量が低減される。図1(B)に示した空気抜き8aは、エア吸引を助ける。
封止材14の供給量は、貫通孔3および隙間21の容積に応じて設定される。多点吐出ニードル10としては、貫通孔3の個数および形状に応じたものを選択すればよい。上述したように、封止材14は全ての貫通孔3より同時に所定量供給することが最も望ましい。
封止材14は、毛管現象により、基板1と半導体素子6間を通じて、バンプ配列2の内周側に侵入しようとする。しかし、隙間21が十分に狭いこと乃至エア吸引によって、封止材14の流入速度が低下され、封止材14は、半導体素子6の周辺を覆うように流動する。このため、全ての貫通孔3から同時に供給された封止材14は、半導体素子6の周辺を瞬時に覆い、半導体素子6の回路面上に空間22を形成することができる。
このとき、放熱部材7を基板1に接合する接着剤8は、隙間21の周辺部において接着剤8によって堰止められ、隙間21外への流出が防止される。すなわち、接着剤8は、ダムとして機能する。
所定量の封止材14が注入された後、真空孔11aを通じたエア吸引を停止し、封止材14を推奨硬化条件に従い硬化させ、封止部4aを形成する。この封止部4aによって、バンプ配列2の外周側に位置する隙間21が封止されると共に、バンプ配列2の内周側に封止される空間22、すなわち、中空パッケージ構造が形成される。
冶具11の凹部内から、図1(A)に示した中空パッケージ構造を有する半導体素子101を取り出す。
半導体装置101およびその製造方法の作用効果および利点を説明する:
(1)封止部4aは、基板1と放熱部材7間の隙間21を充填する;
(2)封止部4aは、基板1と半導体素子6の間を封止して半導体素子6の回路面上に空間22を形成する;
(3)隙間21の充填と、空間22の形成とは、同工程で同時に実行される;
(4)封止部4aは、基板1と放熱部材7を接合する。これによって、基板1に半導体素子6が強固に接続する。
(5)半導体素子を、封止材14の充填前、すなわち、封止部4aの形成前に、基板1に接合する。すなわち、バンプ接続作業は、封止部4aを押圧変形させることなく、実行される。したがって、バンプ接続作業は、封止部4aの形成状態のバラツキに左右されない。
(6)かくして、半導体装置101の構造は、中空パッケージ構造(空間22)を備える半導体装置101の製造工程の省力化に寄与し、基板1と半導体素子6間の接続信頼性を向上する。
半導体装置101およびその製造方法のさらなる作用効果および利点を説明する。
(1)バンプ配列2の内側であって基板1と半導体素子6の間にある空間22を、中空状態にできる。
(2)空間22を中空にできるので、誘電損失が減少し、高周波特性の劣化が抑制できる。
(3)放熱部材7を基板1に接合することによって、半導体素子6のバンプ接続が補強され、耐久性を向上させることができる。
(4)半導体素子の発熱を放熱性ペーストや放熱部材を通じて放熱させることができる。
(5)封止材14の注入工程において、半導体装置101の外側から吸引を行うことにより、空間22のエア残留量が低減され、この結果、誘電損失が低減される。封止材14の流動時、封止材14が空気を巻き込むことが防止され、封止部4a内にボイドが形成されることが防止される。
(6)放熱性ペースト5などとして、安価で汎用な樹脂材料を使用することができる。これによって、一個の半導体装置101あたりの資材費を低減することができる。
(7)上記樹脂材料の線膨張係数を選定し調整することができるので、耐熱信頼性を向上させることができる。
(8)封止材(樹脂)14は、隙間21よりも外側へ漏れ出したりしない程度に充填すればよいから、封止材14の充填量のバラツキ許容度が大きい。したがって、封止材14を高精度に塗布したりしなくてもよく、高精度に塗布するための高価な精密ニードルを用いなくてもよい。これによって、塗布機のランニングコストが低減できる。
(実施形態2)
実施形態2では、主として、実施形態2と実施形態1の相違点について説明し、両実施形態の共通点については、実施形態1の記載を適宜参照するものとする。
実施形態1では、放熱性ペースト5としてゲル状の材料を用いるため、放熱部材7は、接着剤8を用いて、基板1上に接合されている。
これに対して、図4を参照すると、本実施形態2では、放熱性ペースト5として、熱硬化型の材料を用いることによって、放熱部材7を、接着剤8を用いずに封止材14ないし封止部4aによって、基板1上に接合させる。
実施形態1では、図3(E)に示した工程において、放熱部材7の中央部は、可塑性を有する放熱性ペースト5上に載置され、放熱部材7の周辺部が接着剤8により、基板1に接合される。
実施形態2では、実施形態1の上記工程に代えて、放熱部材7の中央部を放熱性ペースト5上に設置した後かつ封止材14の充填前に、放熱性ペースト5を硬化させる。これによって、放熱部材7は、半導体素子6を介して基板1に接合される。これによって、放熱部材7の高さが決定される。
この状態で、隙間21内への封止材14の充填が、実施形態1と同様に実行される。場合によっては、封止材14の硬化時、放熱性ペースト5を硬化させてもよい。
得られた半導体装置102において、放熱部材7の中央部は、熱硬化型の放熱性ペースト5を介して、半導体素子6の他面上に接合されている。放熱部材7の半導体素子6の側面から外側に突出する部分は、実施形態1で用いた接着剤8を使用せず、封止部4aを介して基板1上に接合されている。
実施形態2の半導体装置102およびその製造方法の作用効果および利点を説明する。なお、実施形態2と実施形態1の間で共通する作用効果等については、実施形態1の記載を適宜参照するものとする。
実施形態2によれば、放熱部材7が基板1に、接着剤8ではなく、封止材14ないし封止部4aによって接合されている。よって、接着剤8が不要となって材料コストが低減され、工数も削減される。
(実施形態3)
実施形態3では、主として、実施形態3と実施形態1の相違点について説明し、両形態の共通点については、実施形態1の記載を適宜参照するものとする。
放熱能力を高めるため、封止部4aを形成する封止材14として、導電性のフィラーを含む材料を用いてもよい。図5を参照して、この場合、実施形態3の半導体装置103において、封止部4aとバンプ配列2の間に、両者を絶縁する絶縁部4bを設けてもよい。絶縁部4bは、樹脂から形成できる。ただし、導電性フィラーを含む材料は、電気的損失とならないよう、基板に設けられている配線パターンと接続されないようにする。例えば、導電性フィラーと配線パータンとの間に、レジストなどの絶縁層を設ける。
実施形態3の半導体装置103およびその製造方法の作用効果ないし利点を説明する。なお、実施形態3と実施形態1の間で共通する作用効果等については、実施形態1の記載を適宜参照するものとする。
実施形態3によれば、放熱能力をさらに高めることができる。
(実施形態4)
実施形態4では、主として、実施形態4と実施形態1の相違点について説明し、両形態の共通点については、実施形態1の記載を適宜参照するものとする。
図1(A)および(B)を参照すると、実施形態1の半導体装置101では、封止材14の充填用の貫通孔3を基板1に形成した。図6(A)および(B)を参照すると、実施形態4の半導体装置104では、貫通孔3を放熱部材7に形成する。
図6(B)を参照すると、実施形態1と同様に(図1(B)参照))、接着剤8は、複数の空気抜き8aが放熱部材7の四隅に配置されるよう、放熱部材7上又は基板1上に断続的に塗布される。
実施形態4の半導体装置104は、貫通孔3が形成された放熱部材7を準備し、且つ、封止材14を放熱部材7内の貫通孔3を通じて隙間21に充填する以外は、図2(A)〜(C)および図3(D)〜(F)を参照しながら説明した実施形態1の製造工程と同様の工程を経て、製造することができる。
実施形態4においては、実施形態3のように、封止部4aとバンプ配列2の間に、絶縁部4bを形成してもよい。
実施形態4の半導体装置104およびその製造方法の作用効果ないし利点を説明する。なお、実施形態4と実施形態1の間で共通する作用効果ないし利点については、上記実施形態1の記載を適宜参照するものとする。
本実施形態4によれば、貫通孔3を放熱部材7に設けることによって、下記の作用効果等が生じる:
(1)配線自由度の向上;
(2)貫通孔の位置設定自由度の向上;
(2a)半導体素子6の直近に貫通孔3を設けることができる;
(3)貫通孔3の形状自由度の向上;
(3a)貫通孔3を、半導体素子6の辺に沿って延在する長孔とすることができる;
(4)貫通孔3の設置個数自由度の向上;
(5)以上より、封止材14の充填効率の向上を図ることができる。
(実施形態5)
実施形態5では、主として、実施形態5と実施形態4の相違点について説明し、両形態の共通点については、実施形態4の記載を適宜参照するものとする。
図7を参照すると、実施形態5の半導体装置105においては、実施形態2(図4参照)のように、熱硬化型の接着性を有する放熱性ペースト5を用いて、放熱部材7を半導体素子6上に設置することにより、接着剤8を用いずに、放熱部材7を基板1上に接合する。実施形態5の半導体装置105は、実施形態2および実施形態4の作用効果ないし利点を有する。
(実施形態6)
実施形態6では、主として、実施形態6と実施形態1の相違点について説明し、両形態の共通点については、実施形態1の記載を適宜参照するものとする。
図8を参照すると、実施形態6の半導体装置106は、放熱面に多孔質な形状7aが形成された放熱部材7を備えている。
実施形態6の半導体装置106およびその製造方法の作用効果ないし利点を説明する。なお、実施形態6と実施形態1の間で共通する作用効果等については、実施形態1の記載を適宜参照するものとする。
実施形態6によれば、多孔質な形状7aを設けることによって、放熱部材7の表面積が増大し、放熱能力が高められる。
以上の実施形態1〜6では、貫通孔3を基板1又は放熱部材7に形成した例を説明したが、貫通孔3を基板1および放熱部材7の両方に形成してもよい。
(実施形態7)
実施形態1〜6では、貫通孔3を通じて、隙間21内に封止材14を充填して、封止部4aおよび封止される空間22を形成した。実施形態7では、貫通孔3を設けずに、封止部4aおよび空間22を形成する。
図9を参照すると、実施形態7の半導体装置107は、下記の要素を備えている:
基板1;
一面上に設けられるバンプ配列2を介して、基板1上に表面実装される半導体素子6;
半導体素子6の他面上に接合され、半導体素子6よりも外側に突出する放熱部材7;
少なくとも基板1と放熱部材7の間に封止材14によって形成され、バンプ配列2の外周側を囲む封止部4a;
基板1と半導体素子6の間であってバンプ配列2の内周側に形成され、封止部4aによって封止される空間22。
半導体素子6は、基板1上に、バンプ配列(BGA)2を介して、フェイスダウンで表面実装される。放熱部材7の中央部は、半導体素子6の他面上に放熱性ペースト5を介して設置されている。放熱部材7の周辺部は、基板1上に、封止部4aを介して、実施形態1の接着剤8を用いずに、接合されている。
封止部4aを形成する封止材14を、前記実施形態1〜6では、貫通孔3を通じて充填しているが、本実施形態7では、半導体素子6の外側から塗布する。塗布後、放熱部材7を半導体素子6上に設置し、放熱部材7の設置高さを調整する。
図10(A)および(B)および図11(C)および(D)を参照しながら、図9に示した半導体装置107の製造方法を説明する。
図9を参照して、基板1と、一面上に設けられるバンプ配列2を介して基板1上に表面実装される半導体素子6と、半導体素子6の他面上に接合されて半導体素子6よりも外側に突出する放熱部材7と、を準備する。
バンプ配列2を構成するバンプは、一般的なものでよい。バンプとして、例えば、Auスタッドバンプ、ハンダバンプ等を用いることができる。使用するバンプ材質によっては、半導体装置107の構成部材の熱膨張係数又は弾性率を調整することが好ましい。
図10(A)を参照して、半導体素子6を基板1上にフェイスダウンで実装する。
図10(B)を参照して、塗布機などを使用して、半導体素子6上にゲル状の放熱性ペースト5を塗布する。放熱性ペースト5は硬化させず液状のままにする。放熱性ペースト5は、半導体素子6の放熱に寄与する。
図11(C)を参照すると、ディスペンサなどを用いて、精密ニードル13から封止材14を基板1上に塗布する。封止材14の塗布位置は、半導体素子6の外周側であって、基板1に接合される放熱部材7の外縁より内側である。封止材14の塗布高さは、放熱性ペースト5と同程度の高さにする。
図11(D)を参照すると、放熱部材7の放熱面を吸着パッド12により吸着して、放熱部材7の接着面を下側に位置させる。この状態で、スライド機構等を用いて、放熱部材7を、基板1等の上に移動させる。
吸着された状態の放熱部材7を、半導体素子6上の放熱性ペースト5と接する高さまで下降させ、加圧する。これによって、放熱部材7の中央部が放熱性ペースト5と密着すると共に、放熱部材7の周辺部が基板1上の封止材14と密着する。放熱部材7は、放熱性ペースト5を介して半導体素子6に接合すると共に、封止材14を介して基板1に接合する。接合後、吸着を停止する。放熱性ペースト5および封止材14を、推奨硬化条件に従って硬化させる。このようにして、封止材14によって、基板1と放熱部材7の間であってバンプ配列2の外周側に、封止部4aが形成される。封止部4aによって、基板1と半導体素子6の間であってバンプ配列2の内周側に、封止される空間22が形成される。
冶具(不図示)から、図9に示した中空パッケージ構造を有する半導体素子107を取り出す。
半導体装置107およびその製造方法の作用効果ないし利点を説明する:
(1)封止部4aは、基板1と半導体素子6の間を封止して半導体素子6の回路面上に空間22を形成する;
(2)封止部4aは、基板1と放熱部材7間を充填する;
(3)封止部4aは、基板1と放熱部材7を接合する。これによって、基板1に半導体素子6が強固に接続する。
(4)封止部4aの形成と、空間22の形成とは、同工程で同時に実行される;
(5)かくして、半導体装置107の構造は、中空パッケージ構造(空間22)を備える半導体装置107の製造工程の省力化に寄与し、基板1と半導体素子6間の接続信頼性を向上する。
半導体装置107およびその製造方法のさらなる作用効果等を説明する。
(1)バンプ配列2の内側であって基板1と半導体素子6の間にある空間22を、中空状態にできる。
(2)空間22を中空にできるので、誘電損失が減少し、高周波特性の劣化が抑制できる。
(3)放熱部材7を基板1に接合することによって、半導体素子6のバンプ接続が補強され、耐久性を向上させることができる。
(4)半導体素子6の発熱を放熱性ペースト5や放熱部材7を通じて放熱させることができる。
(5)放熱性ペースト5などとして、安価で汎用な樹脂材料を使用することができる。これによって、一個の半導体装置107あたりの資材費を低減することができる。
(6)上記樹脂材料等の線膨張係数を選定し調整することができるので、耐熱信頼性を向上させることができる。
(7)封止材(樹脂)14の供給が簡単である。
以上、本発明の一実施形態等を説明したが、本発明は、上記した実施形態等に限定されるものではなく、本発明の基本的技術的思想を逸脱しない範囲で、更なる変形、置換又は調整を加えることができる。
(付記1)
基板と、
前記基板上にバンプ配列を介して表面実装される半導体素子と、
前記半導体素子上に放熱性ペーストを介して設置され、前記半導体素子の外側に突出する放熱部材と、
前記基板および前記放熱部材のいずれか一以上に、前記半導体素子の外周側に位置して設けられる少なくとも一つの貫通孔と、
前記基板と前記放熱部材間の隙間であって前記バンプ配列の外周側に、前記貫通孔を通じて充填される封止材から形成される封止部と、
前記基板と前記半導体素子の間であって前記バンプ配列の内周側に、前記封止部によって形成される封止部と、
を備える、半導体装置。
前記放熱部材は、前記放熱性ペーストを介して前記半導体素子上に接合され、前記封止部を介して前記基板上に接合される。
(付記2)
前記貫通孔は、前記半導体素子の各辺に対応して設けられる付記1記載の半導体装置。
(付記3)
前記貫通孔は、前記放熱部材に形成される付記1又は2記載の半導体装置。
(付記4)
複数の樹脂によって、前記隙間の形成と前記空間の封止がなされる付記1〜3のいずれか一記載の半導体装置。
(付記5)
前記放熱部材は、接着剤を介して、前記基板上に接合される付記1〜4のいずれか一記載の半導体装置。
(付記6)
基板にバンプ接続された半導体素子上に放熱性ペーストを供給する工程と、
前記放熱部材の中央部を、前記放熱性ペーストを介して、前記半導体素子上に接合し、前記基板と前記放熱部材間に隙間を形成する工程と、
前記基板および前記放熱部材のいずれか一以上に、前記半導体素子の外周側に位置して設けられる少なくとも一つの貫通孔を通じて、前記封止材(樹脂)を、前記隙間に充填する工程と、
前記封止材によって、前記バンプ配列の外周側に位置する前記隙間に封止部を形成し、前記封止部によって、前記基板と前記半導体素子の間であって前記バンプ配列の内周側に封止される空間を形成する工程と、
を備える半導体装置の製造方法。
(付記7)
前記放熱性ペーストの硬化後、前記封止材を充填する付記6記載の半導体装置の製造方法。
(付記8)
前記放熱部材の周辺部に接着剤を供給する工程と、
前記放熱部材の中央部を、前記放熱性ペーストを介して、前記半導体素子上に接合するとき、前記放熱部材の前記周辺部を、前記接着剤を介して、前記基板上に接合する工程と、
を備える付記6記載の半導体装置の製造方法。
(付記9)
前記放熱性ペーストおよび前記接着剤の硬化後、前記封止材を充填する付記8記載の半導体装置の製造方法。
(付記10)
前記貫通孔は、複数個、前記半導体素子の外周側に均等配置され、
前記封止材は、前記半導体素子の周りから同時に充填される付記6〜9のいずれか一記載の半導体装置の製造方法。
(付記11)
前記封止材の充填時、前記隙間からエア吸引ないし真空吸引を行い、前記隙間内を減圧する付記6〜10のいずれか一記載の半導体装置の製造方法。
(付記12)
前記接着剤は、前記基板と前記放熱部材の間に空気抜きが形成されるよう、断続的に線状に供給される付記6〜11のいずれか一記載の半導体装置の製造方法。
(付記13)
基板と、
前記基板上にバンプ配列を介して表面実装される半導体素子と、
前記半導体素子上に放熱性ペーストを介して設置され、前記半導体素子の外側に突出する放熱部材と、
前記基板と前記放熱部材間であって前記バンプ配列の外周側に形成される封止部と、
前記基板と前記半導体素子の間であって前記バンプ配列の内周側に、前記封止部によって形成される封止部と、
を備える、中空パッケージ構造を有する半導体装置。
(付記14)
前記放熱部材の周辺部(前記半導体素子から面方向に突出する部分)は、前記封止部を介して、前記基板上に接合される付記13記載の半導体装置。
(付記15)
前記放熱部材の周辺部は、接着剤を介して、前記基板上に接合される付記13又は14記載の半導体装置。
(付記16)
基板にバンプ接続された半導体素子上に放熱性ペーストを供給する工程と、
前記基板上、前記半導体素子の周囲に封止材(樹脂)を供給する工程と、
前記放熱部材を、前記放熱性ペーストを介して前記半導体素子上に接合させると共に、前記封止材を介して前記基板上に接合させる工程と、
前記封止材によって、前記基板と前記放熱部材の間であって前記バンプ配列の外周側に封止部を形成し、前記封止部によって、前記基板と前記半導体素子の間であって前記バンプ配列の内周側に封止される空間を形成する工程と、
を備える、半導体装置の製造方法。
(付記17)
基板と、
前記基板上にバンプ配列を介して表面実装される半導体素子と、
前記半導体素子上に設置される中央部と、前記半導体素子の側面から面方向に突出する周辺部とを有し、前記半導体素子を介して又は前記基板と前記放熱部材間に供給される接着剤を介して、前記基板に対する位置および高さが決められる放熱部材と、
前記基板と前記放熱部材の間であって前記バンプ配列の外周側に形成される封止部と、
前記基板と前記半導体素子の間であって前記バンプ配列の内周側に、前記封止部によって囲まれて形成される空間と、
を備える、半導体装置。
なお、上記の特許文献の各開示を、本書に引用をもって繰り込むものとする。本発明の全開示(請求の範囲を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の請求の範囲の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施形態ないし実施例の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせ、ないし選択が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。
1 基板
2 バンプ配列,BGA,バンプ
3 貫通孔
4a 封止部
4b 絶縁部
5 放熱性ペースト,放熱性ペースト層
6 半導体素子
7 放熱部材
7a 多孔質な形状
8 接着剤,接着層
8a 空気抜き
9 金属ニードル
10 多点吐出ニードル
11 治具
11a 真空孔
12 吸着パッド
13 精密ニードル
14 封止材,封止樹脂
21 隙間
22 空間
101 半導体装置
102 半導体装置
103 半導体装置
104 半導体装置
105 半導体装置
106 半導体装置
107 半導体装置

Claims (10)

  1. 基板と、
    一面上に設けられるバンプ配列を介して、前記基板上に表面実装される半導体素子と、
    前記半導体素子の他面上に設置され、前記半導体素子よりも外側に突出する放熱部材と、
    前記基板および前記放熱部材のいずれか一以上に形成され、一側が前記基板と前記放熱部材間に形成される隙間に向かって前記バンプ配列の外周側で開口し、他側から封止材が注入される、少なくとも一つの貫通孔と、
    少なくとも前記基板と前記放熱部材の間に、前記貫通孔を通じて充填された前記封止材によって形成され、前記バンプ配列の外周側を囲む封止部と、
    前記基板と前記半導体素子の間であって前記バンプ配列の内周側に形成され、前記封止部によって封止される空間と、
    を備える、ことを特徴とする半導体装置。
  2. 複数の前記貫通孔が、前記半導体素子を取り囲むよう配置されることを特徴とする請求項1記載の半導体装置。
  3. 前記封止部が導電性であり、
    前記封止部と前記バンプ配列の間に絶縁部が設けられることを特徴とする請求項1又は2記載の半導体装置。
  4. 前記放熱部材は、前記封止材の充填前、前記基板と前記放熱部材の間に前記隙間を外部に連通させる空気抜きが形成されるよう、断続的に塗布された接着剤によって、前記基板に接合されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一記載の半導体装置。
  5. 前記放熱部材は、放熱性ペーストを介して、前記半導体素子の前記他面上に接合されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一記載の半導体装置。
  6. 基板と、
    一面上に設けられるバンプ配列を介して、前記基板上に表面実装される半導体素子と、
    前記半導体素子の他面上に設置され、前記半導体素子よりも外側に突出する放熱部材と、
    記基板と前記放熱部材の間に形成され、前記バンプ配列の外周側を囲む封止部と、
    前記半導体素子と前記放熱部材との間に形成され、前記バンプ配列の外周側を囲まない放熱性ペーストと、
    前記基板と前記半導体素子の間であって前記バンプ配列の内周側に形成され、前記封止部によって封止される空間と、
    を備え、
    前記放熱部材の周辺部は、接着剤を介して、前記基板上に接合される、ことを特徴とする半導体装置。
  7. 基板と、一面上に設けられるバンプ配列を介して前記基板上に表面実装される半導体素子と、前記半導体素子の他面上に接合されて前記半導体素子よりも外側に突出する放熱部材と、を準備する工程と、
    前記半導体素子の周囲に、前記基板および前記放熱部材のいずれか一以上に形成された少なくとも一つの貫通孔が配置されるよう、前記半導体素子を前記基板上に表面実装する工程と、
    前記半導体素子の他面上に、前記半導体素子よりも外側に突出する放熱部材を接合し、前記基板と前記放熱部材間に隙間を形成する工程と、
    一側が前記隙間に向かって前記バンプ配列の外周側で開口する前記貫通孔を通じて、前記隙間に封止材を充填する工程と、
    前記封止材によって、少なくとも前記バンプ配列の外周側に位置する前記隙間に封止部を形成し、前記封止部によって、前記基板と前記半導体素子の間であって前記バンプ配列の内周側に封止される空間を形成する工程と、
    を備える、ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  8. 前記放熱部材の中央部を放熱性ペーストを介して前記半導体素子上に接合すると共に、前記放熱部材の周辺部を接着剤を介して前記基板上に接合することにより、前記隙間を形成することを特徴とする請求項7記載の半導体装置の製造方法。
  9. 前記貫通孔を通じて前記隙間に前記封止材を充填する際、前記隙間から吸引を行うことを特徴とする請求項7又は8記載の半導体装置の製造方法。
  10. 基板と、一面上に設けられるバンプ配列を介して前記基板上に表面実装される半導体素子と、前記半導体素子の他面上に接合されて前記半導体素子よりも外側に突出する放熱部材と、を準備する工程と、
    前記半導体素子を前記基板上に表面実装する工程と、
    前記半導体素子上に放熱性ペーストを供給する工程と、
    前記基板上であって前記半導体素子の周囲に封止材を供給する工程と、
    前記放熱部材を、前記放熱性ペーストを介して前記半導体素子上に接合させると共に、前記封止材を介して前記基板上に接合させる工程と、
    前記封止材によって、少なくとも前記基板と前記放熱部材の間であって前記バンプ配列の外周側に封止部を形成し、前記封止部によって、前記基板と前記半導体素子の間であって前記バンプ配列の内周側に封止される空間を形成する工程と、
    を備える、ことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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