JP6416649B2 - ルーフモールの取付方法 - Google Patents
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Description
図1に示すように、車両のルーフパネル1には、ルーフサイドパネル2が接合されている。これらの接合部は車両前後方向(図1の奥行き方向)に延びて溝形状のルーフ溝3になっている。車幅方向(図1の左右方向)における寸法を幅とすると、ルーフ溝3の幅は、上方側ほど狭くなっている。ルーフ溝3には、ルーフモール4が取り付けられている。
図2に示すように、分割クリップ10は、一端が折り返されており、上壁11と下壁12とが相対向する湾曲部13を有している。上壁11には、肉抜き孔14が形成されている。また、下壁12には、分割クリップ10同士を係合するための継ぎ手部15が設けられている。
図4に示すように、この分割クリップ10を2つ係合させることによってクリップ9が構成される。すなわち、継ぎ手部15が対向するように分割クリップ10を2つ並べ、各分割クリップ10の継ぎ手部15同士を係合させることによって、クリップ9を構成する。各分割クリップ10が係合した状態では、各分割クリップ10は、一方の分割クリップ10の上側係合壁17が他方の分割クリップ10の下側係合壁18の上に重なる。また、他方の分割クリップ10の上側係合壁17が一方の分割クリップ10の下側係合壁18の上に重なる。そして、各上側係合壁17の係合孔20に各下側係合壁18の係合片23が挿通されている。係合片23の高さは係合孔20の高さと略同一であるため、係合片23は係合孔20から突出しない。
図5に示すように、ルーフモール4をルーフ溝3に取り付けるときには、まず、ルーフモール4の車両前後方向における一部に、リップ部7を挟むようにして2つの分割クリップ10を組み付ける。
上記の取付方法によれば、クリップ9によりリップ部7が被覆された状態でルーフモール4がルーフ溝3に嵌め込まれるため、脚部6がルーフ溝3に挿入されると、クリップ9とリップ部7とが弾性変形してルーフ溝3に圧入された状態になる。
(1)リップ部7をクリップ9により被覆した後に、ルーフモール4をルーフ溝3に嵌め込むことによってルーフモール4をルーフ溝3に取り付けるようにしている。これにより、リップ部7よりも一回り大きいクリップ9がルーフ溝3に嵌め込まれることになり、製造公差によってルーフモール4やルーフ溝3の形状がばらついた場合であっても、脚部6をルーフ溝3内に保持する保持力が低下することを抑えることができる。また、リップ部7よりも弾性力の大きなクリップ9によりルーフモール4が保持されるため、熱による劣化が生じてクリップ9の弾性力が低下しても、ルーフモール4がルーフ溝3から外れにくくなる。したがって、ルーフモール4をルーフ溝3から外れにくくすることができる。
・上記の取付方法に用いられるクリップ9の形状は上述したものに限られない。例えば、以下のように変更してもよい。
図9に二点鎖線で示すように、まず、クリップ30の下壁31の上面がリップ部7の下面に当接するように、ルーフモール4に対して斜めに配設する。そして、図9に実線で示すように、第1の湾曲部32及び第2の湾曲部33にリップ部7を挿通しつつ、クリップ30をリップ部7の下面に沿って水平に回転させる。そして、クリップ30とルーフモール4とが平行になるまで回転させて、クリップ30の凸部34をリップ部7の溝8に係止させる。これにより、リップ部7が各湾曲部32,33に挿通されてクリップ30によって被覆されるとともに、溝8によってクリップ30の回転が規制されてクリップ30がルーフモール4に対して回転して外れてしまうことが抑制される。
図10の上側に示すように、一方の分割クリップ40には、図10の左右方向に延びる連結部41が設けられており、同連結部41の両端は、図10の上下方向に互いにずれている。これら両端にはクリップ部42,47が設けられている。連結部41の左端に設けられたクリップ部42には、図10における上端に湾曲部43が設けられている。湾曲部43は、下端側に折り返された形状を有している。また、クリップ部42には、図10における下端に継ぎ手部44が設けられている。継ぎ手部44には、左端に下側係合壁45が設けられており、右端に上側係合壁46が設けられている。下側係合壁45の構成は上記実施形態の下側係合壁18の構成と同様であり、上側係合壁46の構成は上記実施形態の上側係合壁17の構成と同様であるため、下側係合壁45及び上側係合壁46には上記実施形態と同様の符号を付してそれらの構成については説明を省略する。
これにより、一方の分割クリップ40の左端に設けられたクリップ部42の継ぎ手部44と、他方の分割クリップ52の左端に設けられたクリップ部54の継ぎ手部56とが係合し、一方の分割クリップ40の右端に設けられたクリップ部47の継ぎ手部49と、他方の分割クリップ52の右端に設けられたクリップ部59の継ぎ手部61とが係合する。
また、図13〜図20に示す構成を採用してもよい。
まず、一方の分割クリップ90の貫通孔93に他方の分割クリップ111の係止片113を挿通して各分割クリップ90,111を組み付ける。そして、他方の分割クリップ111の係止片113の頭部116をルーフモール4の溝8に当接させて位置決めを行い、一方の分割クリップ90の上面をルーフモール4の下面に当接させる。なお、図18に示すように、各分割クリップ90,111は、ルーフモール4に対して斜めに配設する。そして、各湾曲部102,107,118,121にリップ部7を挿通しつつ、各分割クリップ90,111を係止片113及び貫通孔93を中心としてそれぞれ水平に回動させる。
そして、図20に示すように、こうしてクリップ123を組み付けた状態で、ルーフモール4をルーフ溝3に圧入する。
図21に示すように、クリップ70は、同一形状の2つの分割クリップ71からなる。図21の左側に示すように、一方の分割クリップ71には、一端が折り返されて上壁72と下壁73とが相対向する湾曲部74が設けられている。上壁72には、肉抜き孔75が形成されている。湾曲部74には、上方に大きく湾曲したストッパ部76が設けられている。また、下壁73には、図21の右側に示す他の分割クリップ71と係合するための継ぎ手部77が設けられている。なお、一方の分割クリップ71と他方の分割クリップ71とは同形状であるため、以下では、一方の分割クリップ71の構成のみを説明し、他方の分割クリップ71の構成については共通の符号を付してその説明を省略する。
そして、この分割クリップ71を2つ係合させることによってクリップ70を構成する。すなわち、分割クリップ71を継ぎ手部77同士が対向するように2つ並べ、各分割クリップ71の継ぎ手部77を係合することによって、クリップ70を構成する。これら分割クリップ71が係合した状態では、一方の分割クリップ71の第1の上側係合壁781が他方の分割クリップ71の第3の下側係合壁793の上に重なる。また、一方の分割クリップ71の第2の上側係合壁782が他方の分割クリップ71の第2の下側係合壁792の上に重なる。また、一方の分割クリップ71の第3の上側係合壁783が他方の分割クリップ71の第1の下側係合壁791の上に重なる。また、一方の分割クリップ71の第1の下側係合壁791が他方の分割クリップ71の第3の上側係合壁783の下に重なる。また、一方の分割クリップ71の第2の下側係合壁792が他方の分割クリップ71の第2の上側係合壁782の下に重なる。また、一方の分割クリップ71の第3の下側係合壁793が他方の分割クリップ71の第1の上側係合壁781の下に重なる。したがって、一方の分割クリップ71と他方の分割クリップ71は、継ぎ手部77において互いに上下に重なった状態で係合される。
・クリップにリップ部7の溝に係止される凸部34,81を設けなくてもよい。
・クリップを3つ以上に分割するようにしてもよい。
Claims (1)
- 樹脂からなり、車両前後方向に延びる板状の頭部と、同頭部から突出した脚部と、同脚部の先端に設けられて、二股に分かれた各先端が車幅方向において互いに反対方向に延びるリップ部と、を有するルーフモールを、
車両のルーフパネル及びルーフサイドパネルの接合部であって車両前後方向に延びて、車幅方向における長さが前記リップ部の車幅方向における長さよりも短いルーフ溝に嵌め込むことにより、
前記ルーフ溝を前記頭部によって覆うルーフモールの取付方法であって、
前記ルーフモールを構成する樹脂よりも硬い樹脂からなるクリップを前記リップ部に組み付けて、前記リップ部を同クリップにより被覆した後に、前記クリップと前記リップ部とを弾性変形させながら前記脚部を前記ルーフ溝に挿入して、前記ルーフモールを前記ルーフ溝に嵌め込むルーフモールの取付方法。
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