JP6414641B2 - 電流センサ - Google Patents

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Description

本発明は、電流センサに関し、被測定電流に応じて発生する磁界を測定することで被測定電流の値を検出する電流センサに関する。
電流センサの構成を開示した先行文献として、特開2007−78418号公報(特許文献1)および特開2014−10075号公報(特許文献2)がある。
特許文献1に記載された電流センサにおいては、集積チップが、バスバーからなる平行な2本のラインに挟まれるかたちで配設される。集積チップは、2本のラインの間に設けられた段差空間へ、ラインが表側に、またラインが裏側に位置するように配設される。集積チップに搭載された磁気検出素子により、2本のラインに電流(各ラインとも同一方向の電流)が流れることに起因して発生する、相反する方向の磁気ベクトルを各別に検出する。
特許文献2に記載された電流センサは、一対の腕部間に導体が配設可能なケースと、ケース内において導体の配設位置を挟むように対向して設けられ、導体を通流する被測定電流の通流方向と直交する方向に感度軸を有する複数の磁電変換素子とを備えている。ケースは、一対の腕部の厚み方向における異なるエッジ部をそれぞれ導体に接触させ、導体に対して磁電変換素子の感度軸方向を軸方向として一方側に傾くように取付けられている。
特開2007−78418号公報 特開2014−10075号公報
特許文献1に記載された電流センサにおいては、ラインの幅方向において、磁気検出素子同士の間隔が、ライン同士の間隔より大きい。磁気検出素子同士の間隔がライン同士の間隔より大きい場合、ラインの幅方向における集積チップの位置ずれによる電流センサの測定誤差が大きくなる。
特許文献2に記載された電流センサにおいては、2つの磁電変換素子の間に導体が位置しており、2つの磁電変換素子を1つのチップに集積化することが難しく、電流センサの小形化を阻害している。
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたものであって、測定対象の電流が流れる導体に対する磁気センサ素子の位置ずれによる測定誤差が低減された小型の電流センサを提供することを目的とする。
本発明に基づく電流センサは、測定対象の電流が流れ、表面および裏面を含み、長さ方向、上記長さ方向と直交する幅方向、および、上記長さ方向と上記幅方向とに直交する厚さ方向を有する板状の導体と、上記電流により発生する磁界の強さを検出する、第1磁気センサ素子および第2磁気センサ素子とを備える。導体は、上記長さ方向における途中で、上記電流が分流されて流れる第1流路部および第2流路部を含む。第1流路部と第2流路部とは、上記幅方向および上記厚さ方向の各々において、互いに間隔をあけて位置している。第1磁気センサ素子および第2磁気センサ素子は、上記厚さ方向において第1流路部と第2流路部との間に設けられている。第1磁気センサ素子および第2磁気センサ素子の各々の少なくとも一部は、上記幅方向において第1流路部と第2流路部との間に設けられている。上記幅方向において、第1磁気センサ素子の中心と第2磁気センサ素子の中心との間の距離は、第1流路部と第2流路部との間の距離以下である。
本発明の一形態においては、第1磁気センサ素子と第2磁気センサ素子とが、上記幅方向に並んでいる。
本発明の一形態においては、第1磁気センサ素子の中心および第2磁気センサ素子の中心の各々は、上記幅方向において、第1流路部と第2流路部との間に位置している。
本発明の一形態においては、第1磁気センサ素子の全体および第2磁気センサ素子の全体の各々は、上記幅方向において、第1流路部と第2流路部との間に位置している。
本発明の一形態においては、第1磁気センサ素子の一部は、上記厚さ方向から見て、第1流路部を構成する部分の導体と重なって位置している。第2磁気センサ素子の一部は、上記厚さ方向から見て、第2流路部を構成する部分の導体と重なって位置している。
本発明の一形態においては、導体は、上記厚さ方向の一方に突出するように曲がって上記長さ方向に延在し、第1流路部を構成するアーチ状部を含む。
本発明の一形態においては、導体は、上記厚さ方向の他方に突出するように曲がって上記長さ方向に延在し、第2流路部を構成する逆アーチ状部をさらに含む。
本発明の一形態においては、第1磁気センサ素子の一部は、アーチ状部の内側に配置されて導体の裏面側に位置している。第2磁気センサ素子の一部は、逆アーチ状部の内側に配置されて導体の表面側に位置している。
本発明の一形態においては、アーチ状部と逆アーチ状部とが、互いに同一形状を有する。
本発明の一形態においては、第1流路部は、上記幅方向から見て、導体の表面側に膨出している。
本発明の一形態においては、第2流路部は、上記幅方向から見て、導体の裏面側に膨出している。
本発明の一形態においては、第1流路部および第2流路部の各々は、上記長さ方向における一端と他端とを有する。上記長さ方向における第1流路部の一端と第1流路部の他端とは、上記厚さ方向における位置が互いに異なっている。上記長さ方向における第2流路部の一端と第2流路部の他端とは、上記厚さ方向における位置が互いに異なっている。上記長さ方向における第1流路部の一端と第2流路部の一端とは、上記厚さ方向における位置が互いに等しい。上記長さ方向における第1流路部の他端と第2流路部の他端とは、上記厚さ方向における位置が互いに等しい。第1流路部は、上記厚さ方向における第1流路部の一端の位置と第1流路部の他端の位置とを繋ぐ曲折部を含む。第2流路部は、上記厚さ方向における第2流路部の上記一端の位置と第2流路部の他端の位置とを繋ぐ曲折部を含む。第1流路部の曲折部と、第2流路部の曲折部とは、上記長さ方向において互いに間隔を置いて位置している。
本発明の一形態においては、第1流路部と第2流路部とが、互いに点対称な形状を有する。
本発明の一形態においては、導体に、上記長さ方向に延在するスリットが設けられていることにより、第1流路部と第2流路部とが、上記幅方向において互いに間隔をあけて位置している。
本発明の一形態においては、スリットは、上記幅方向にて導体の中央に位置している。
本発明の一形態においては、上記厚さ方向から見て、上記幅方向にて、第1磁気センサ素子と第2磁気センサ素子との中間にスリットの中心が位置している。
本発明の一形態においては、導体は、1つの導体で構成されている。
本発明の一形態においては、上記厚さ方向において、第1流路部と第2流路部との中間の位置に、第1磁気センサ素子および第2磁気センサ素子の各々が位置している。
本発明の一形態においては、第1磁気センサ素子と第2磁気センサ素子とが、上記厚さ方向に並んでいる。
本発明の一形態においては、第1磁気センサ素子および第2磁気センサ素子の各々は、上記幅方向の磁界成分を検出する。第1磁気センサ素子は、上記磁界における上記幅方向の一方に向いた磁界成分が印加される位置に配置されている。第2磁気センサ素子は、上記磁界における上記幅方向の他方に向いた磁界成分が印加される位置に配置されている。
本発明の一形態においては、第1磁気センサ素子および第2磁気センサ素子が、1つの基板に実装されている。
本発明の一形態においては、第1磁気センサ素子および第2磁気センサ素子が、互いに別々の基板に実装されている。
本発明の一形態においては、第1磁気センサ素子および第2磁気センサ素子を収容する筐体をさらに備える。筐体は、第1流路部の裏面の少なくとも一部と接している。
本発明の一形態においては、第1流路部は、上記長さ方向に延在する延在部を含む。筐体は、延在部の裏面の少なくとも一部と接している。
本発明の一形態においては、第1磁気センサ素子および第2磁気センサ素子を収容する筐体をさらに備える。筐体は、第1流路部の裏面の少なくとも一部、および、第2流路部の表面の少なくとも一部、の各々と接している。
本発明の一形態においては、第1流路部および第2流路部の各々は、上記長さ方向に延在する延在部を含む。筐体は、第1流路部の延在部の裏面の少なくとも一部、および、第2流路部の延在部の表面の少なくとも一部、の各々と接している。
本発明の一形態においては、電流センサは、第1磁気センサ素子の検出値と第2磁気センサ素子の検出値とを演算することにより上記電流の値を算出する算出部をさらに備える。導体を流れる上記電流により発生する磁界の強さについて、第1磁気センサ素子の検出値の位相と第2磁気センサ素子の検出値の位相とが逆相である。算出部が減算器または差動増幅器である。
本発明の一形態においては、第1磁気センサ素子の検出値と第2磁気センサ素子の検出値とを演算することにより上記電流の値を算出する算出部をさらに備える。第1磁気センサ素子と第2磁気センサ素子とは、上記磁界の各々の検出値が互いに同相である。算出部が加算器または加算増幅器である。
本発明によれば、電流センサにおいて、測定対象の電流が流れる導体に対する磁気センサ素子の位置ずれによる測定誤差を低減しつつ小型化を図れる。
本発明の実施形態1に係る電流センサの外観を示す斜視図である。 本発明の実施形態1に係る電流センサの断面図であり、図1のII−II線矢印方向から見た図である。 本発明の実施形態1に係る電流センサの1次導体に測定対象の電流が流れた際に発生する磁界を模式的に示す断面図である。 本発明の実施形態1に係る電流センサの回路構成を示す回路図である。 1次導体に測定対象の電流を流した際に発生する被測定磁界の磁束密度をシミュレーション解析した結果を、図3と同一の断面視にて示した等高線図である。 図5の中心線Lc上の始点から終点までのX軸方向成分の磁束密度の変位を示すグラフである。 1次導体110の縦ギャップの幅Hbを2.5にし、1次導体110の横ギャップの幅Mbを8通りに変えて、電流センサの誤差の分布についてシミュレーション解析を行なった結果を示すグラフである。 1次導体110の縦ギャップの幅Hbを3.5にし、1次導体110の横ギャップの幅Mbを8通りに変えて、電流センサの誤差の分布についてシミュレーション解析を行なった結果を示すグラフである。 1次導体110の縦ギャップの幅Hbを5にし、1次導体110の横ギャップの幅Mbを8通りに変えて、電流センサの誤差の分布についてシミュレーション解析を行なった結果を示すグラフである。 1次導体110の縦ギャップの幅Hbを10にし、1次導体110の横ギャップの幅Mbを8通りに変えて、電流センサの誤差の分布についてシミュレーション解析を行なった結果を示すグラフである。 磁気センサ素子のX軸方向の位置ずれ量Dcを0.5mmとして、1次導体110の縦ギャップの幅Hbを4通りに変えて、電流センサの誤差の絶対値の分布についてシミュレーション解析を行なった結果を示すグラフである。 本発明の実施形態1の変形例1に係る電流センサにおける第1磁気センサ素子および第2磁気センサ素子を示す断面図である。 本発明の実施形態1の変形例2に係る電流センサにおける第1磁気センサ素子および第2磁気センサ素子を示す断面図である。 本発明の実施形態2に係る電流センサの外観を示す斜視図である。 本発明の実施形態2に係る電流センサが備える1次導体の外観を示す斜視図である。 本発明の実施形態2に係る電流センサの断面図であり、図14のXVI−XVI線矢印方向から見た図である。 本発明の実施形態2に係る電流センサの断面図であり、図14のXVII−XVII線矢印方向から見た図である。 本発明の実施形態3に係る電流センサの外観を示す斜視図である。 本発明の実施形態3に係る電流センサが備える1次導体の外観を示す斜視図である。 本発明の実施形態3に係る電流センサが備える磁気センサユニットの構成を示す分解斜視図である。 本発明の実施形態3に係る電流センサが備える磁気センサユニットの筐体の外観を示す斜視図である。 本発明の実施形態3の変形例に係る電流センサが備える1次導体の外観を示す斜視図である。 本発明の実施形態4に係る電流センサの外観を示す斜視図である。 本発明の実施形態4に係る電流センサが備える1次導体の外観を示す斜視図である。 図24の1次導体を矢印XXV方向から見た側面図である。 本発明の実施形態4の変形例に係る電流センサの外観を示す斜視図である。 図26の電流センサを矢印XXVII方向から見た側面図である。 本発明の実施形態4の変形例に係る電流センサが備える磁気センサユニットの基板を表面側から見た図である。 本発明の実施形態4の変形例に係る電流センサが備える磁気センサユニットの基板を裏面側から見た図である。 本発明の実施形態5に係る電流センサの外観を示す斜視図である。 本発明の実施形態5に係る電流センサが備える1次導体の外観を示す斜視図である。 図31の1次導体を矢印XXXII方向から見た側面図である。 図31の1次導体を矢印XXXIII方向から見た上面図である。 図31の1次導体を矢印XXXIV方向から見た正面図である。 本発明の実施形態5の変形例に係る電流センサの外観を示す斜視図である。 図35の電流センサを矢印XXXVI方向から見た側面図である。 本発明の実施形態6に係る電流センサの構成を示す断面図である。 本発明の実施形態6に係る電流センサの1次導体に測定対象の電流が流れた際に発生する磁界を模式的に示す断面図である。
以下、本発明の各実施形態に係る電流センサについて図を参照して説明する。以下の実施形態の説明においては、図中の同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は繰り返さない。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る電流センサの外観を示す斜視図である。図2は、本発明の実施形態1に係る電流センサの断面図であり、図1のII−II線矢印方向から見た図である。図3は、本発明の実施形態1に係る電流センサの1次導体に測定対象の電流が流れた際に発生する磁界を模式的に示す断面図である。図4は、本発明の実施形態1に係る電流センサの回路構成を示す回路図である。図1〜3においては、後述する1次導体110の幅方向をX軸方向、1次導体110の長さ方向をY軸方向、1次導体110の厚さ方向をZ軸方向として、図示している。図3においては、図2と同じ断面視にて示している。
図1〜4に示すように、本発明の実施形態1に係る電流センサ100は、測定対象の電流が流れる導体である1次導体110と、1次導体110を流れる測定対象の電流により発生する磁界の強さを検出する、第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bとを備える。具体的には、1次導体110は、表面および裏面を含み、長さ方向(Y軸方向)、長さ方向(Y軸方向)と直交する幅方向(X軸方向)、および、長さ方向(Y軸方向)と幅方向(X軸方向)とに直交する厚さ方向(Z軸方向)を有する板状である。
測定対象の電流は、2つの流路に分流されて1次導体110を矢印1で示すように1次導体110の長さ方向(Y軸方向)に流れる。1次導体110は、長さ方向(Y軸方向)における途中で、測定対象の電流が分流されて流れる第1流路部および第2流路部を含む。2つの流路のうちの一方の流路となる第1流路部と他方の流路となる第2流路部とは、1次導体110の幅方向(X軸方向)および1次導体110の厚さ方向(Z軸方向)の各々において、互いに間隔をあけて位置している。
本実施形態においては、1次導体110は、互いに両端同士が電気的に接続された2つの導体で構成されている。2つの導体のうちの第1導体110aは第1流路部を構成し、2つの導体のうちの第2導体110bは第2流路部を構成している。第1導体110aおよび第2導体110bの各々は、平板状の形状を有している。第1導体110aと第2導体110bとは、互いに平行に延在し、図示しない接続配線により両端を互いに接続されている。
1次導体110は、銅で構成されている。ただし、1次導体110の材料はこれに限られず、銀、アルミニウム若しくは鉄などの金属、またはこれらの金属を含む合金でもよい。
1次導体110は、表面処理が施されていてもよい。たとえば、ニッケル、錫、銀若しくは銅などの金属、またはこれらの金属を含む合金からなる、少なくとも1層のめっき層が、1次導体110の表面に設けられていてもよい。
本実施形態においては、プレス加工により1次導体110を形成している。ただし、1次導体110の形成方法はこれに限られず、切削加工または鋳造などにより1次導体110を形成してもよい。
第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bは、1次導体110の厚さ方向(Z軸方向)において第1流路部と第2流路部との間に設けられ、1次導体110の幅方向(X軸方向)に並んで位置している。
本実施形態においては、第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bの各々は、1つの基板130に実装されている。第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bの各々は、アンプおよび受動素子などの電子部品と共に基板130に実装されている。なお、図1〜3においては、アンプおよび受動素子は図示していない。ただし、アンプおよび受動素子は、第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bの各々が実装されている基板130とは異なる基板に、実装されていてもよい。
基板130は、プリント配線板であり、ガラスエポキシまたはアルミナなどの基材と、基材の表面上に設けられた銅などの金属箔がパターニングされて形成された配線とから構成されている。
第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bが実装された基板130は、第1導体110aと第2導体110bとの間に挿入されている。本実施形態においては、基板130は、第1導体110aおよび第2導体110bの各々と、互いに間隔をあけて略平行に位置しているが、基板130が、第1導体110aおよび第2導体110bの各々と互いに略垂直であるように配置されていてもよい。
図2においては、1次導体110の幅方向(X軸方向)において、第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bの各々の中心を通過する中心線をLcで示している。1次導体110の厚さ方向(Z軸方向)において、第1磁気センサ素子120aの中心を通過する中心線をC1、第2磁気センサ素子120bの中心を通過する中心線をC2、中心線C1と中心線C2との間の中央線をCcで示している。中心線C1と中心線C2との間の距離(センサ間隔)はMcである。
なお、第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bの各々の中心は、第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bの各々が有する後述する磁気素子の形成領域の中心である。たとえば、第1磁気センサ素子120aが4つのAMR素子から構成されている場合、第1磁気センサ素子120aの中心は、4つのAMR素子を包含する形成領域の中心であり、中心線C1は、4つのAMR素子を包含する形成領域における1次導体110の幅方向(X軸方向)の最も一方側の位置と最も他方側の位置との中間点を通過している。
1次導体110の幅方向(X軸方向)において、第1導体110aと第2導体110bとの間の中央を通過する中央線をCbで示し、第1導体110aと第2導体110bとの間の距離(1次導体110の横ギャップの幅)はMbである。中央線Cbと中央線Ccとの間の距離(位置ずれ量)はDcである。1次導体110の厚さ方向(Z軸方向)において、第1導体110aと第2導体110bとの間の距離(1次導体110の縦ギャップの幅)はHbである。本実施形態においては、中心線Lcは、第1導体110aと第2導体110bとの間の略中央を通過している。
1次導体110の幅方向(X軸方向)において、第1磁気センサ素子120aの中心と第2磁気センサ素子120bの中心との距離Mcは、第1導体110aと第2導体110bとの間の距離Mb以下である。
本実施形態にいては、第1磁気センサ素子120aの中心および第2磁気センサ素子120bの中心の各々は、1次導体110の幅方向(X軸方向)において、第1導体110aと第2導体110bとの間に位置している。
さらに、第1磁気センサ素子120aの全体および第2磁気センサ素子120bの全体の各々は、1次導体110の幅方向(X軸方向)において、第1導体110aと第2導体110bとの間に位置している。たとえば、第1磁気センサ素子120aが4つのAMR素子から構成されている場合、4つのAMR素子を包含する形成領域の全体が、第1導体110aと第2導体110bとの間に位置している。
第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bの各々は、1次導体110の幅方向(X軸方向)の磁界を検出する。具体的には、第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bの各々は、図3に示すように、1次導体110の幅方向(X軸方向)に向いた検出軸2を有している。
第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bの各々は、検出軸2の一方向に向いた磁界を検出した場合に正の値で出力し、かつ、検出軸2の一方向とは反対方向に向いた磁界を検出した場合に負の値で出力する、奇関数入出力特性を有している。
図4に示すように、本実施形態に係る電流センサ100において、第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bの各々は、4つのAMR(Anisotropic Magneto Resistance)素子からなるホイートストンブリッジ型のブリッジ回路を有する。なお、第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bの各々が、AMR素子に代えて、GMR(Giant Magneto Resistance)、TMR(Tunnel Magneto Resistance)、BMR(Ballistic Magneto Resistance)、CMR(Colossal Magneto Resistance)などの磁気抵抗素子を有していてもよい。
また、第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bの各々が、2つの磁気抵抗素子からなるハーフブリッジ回路を有していてもよい。その他にも、第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bの各々は、ホール素子を有する磁気センサ素子、磁気インピーダンス効果を利用するMI(Magneto Impedance)素子を有する磁気センサ素子またはフラックスゲート型磁気センサ素子などであってもよい。磁気抵抗素子およびホール素子などの磁気素子は、樹脂パッケージされていてもよく、または、シリコーン樹脂若しくはエポキシ樹脂などでポッティングされていてもよい。
複数の磁気素子がパッケージされている場合、複数の磁気素子が1つにパッケージされていてもよいし、複数の磁気素子の各々が別々にパッケージされていてもよい。また、複数の磁気素子と電子部品とが集積された状態で、1つにパッケージされていてもよい。
本実施形態においては、AMR素子は、バーバーポール型電極を含むことによって、奇関数入出力特性を有している。具体的には、第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bの各々の磁気抵抗素子は、バーバーポール型電極を含むことにより、磁気抵抗素子における磁気抵抗膜の磁化方向に対して所定の角度をなす方向に電流が流れるようにバイアスされている。
磁気抵抗膜の磁化方向は、磁気抵抗膜の形状異方性によって決まる。なお、磁気抵抗膜の磁化方向を調整する方法として、磁気抵抗膜の形状異方性を用いる方法に限られず、AMR素子を構成する磁気抵抗膜の近傍に永久磁石を配置する方法、または、AMR素子を構成する磁気抵抗膜において交換結合を設ける方法などを用いてもよい。永久磁石は、焼結磁石、ボンド磁石または薄膜で構成されていてもよい。永久磁石の種類は、特に限定されず、フェライト磁石、サマリウムコバルト磁石、アルニコ磁石またはネオジム磁石などを用いることができる。
第1磁気センサ素子120aの磁気抵抗素子における磁気抵抗膜の磁化方向と、第2磁気センサ素子120bの磁気抵抗素子における磁気抵抗膜の磁化方向とは、同一方向である。これにより、外部磁界の影響による出力精度の低下を小さくすることができる。
図4に示すように、電流センサ100は、第1磁気センサ素子120aの検出値と第2磁気センサ素子120bの検出値とを演算することにより1次導体110を流れる測定対象の電流の値を算出する算出部190をさらに備える。本実施形態においては、算出部190は、差動増幅器である。ただし、算出部190が減算器であってもよい。
図3に示すように、1次導体110を流れる測定対象の電流は、第1導体110aを通過する第1流路部と、第2導体110bを通過する第2流路部との、2つの流路に分かれて流れる。1次導体110において2つの流路に分かれて電流が流れることにより、いわゆる右ねじの法則によって、第1導体110aを周回する磁界110ae、および、第2導体110bを周回する磁界110beが発生する。
1次導体110を測定対象の電流が流れることによって、第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bの各々には、磁界110aeと磁界110beとが合成された被測定磁界が作用する。
第1磁気センサ素子120aは、被測定磁界における1次導体110の幅方向(X軸方向)の一方に向いた磁界成分が印加される位置に配置されている。具体的には、第1磁気センサ素子120aは、検出軸2の矢印方向とは反対方向に向いた磁界成分が印加される位置に配置されている。
第2磁気センサ素子120bは、被測定磁界における1次導体110の幅方向(X軸方向)の他方に向いた磁界成分が印加される位置に配置されている。具体的には、第2磁気センサ素子120bは、検出軸2の矢印方向に向いた磁界成分が印加される位置に配置されている。
すなわち、第1磁気センサ素子120aに作用する1次導体110の幅方向(X軸方向)の磁束の向きと、第2磁気センサ素子120bに作用する1次導体110の幅方向(X軸方向)の磁束の向きとが反対であるため、1次導体110を流れる測定対象の電流により発生する被測定磁界の強さについて、第1磁気センサ素子120aの検出値の位相と、第2磁気センサ素子120bの検出値の位相とは、逆相となる。よって、第1磁気センサ素子120aの検出した被測定磁界の強さを負の値とすると、第2磁気センサ素子120bの検出した被測定磁界の強さは正の値となる。
第1磁気センサ素子120aの検出値と第2磁気センサ素子120bの検出値とは、算出部190にて演算される。具体的には、算出部190は、第2磁気センサ素子120bの検出値から第1磁気センサ素子120aの検出値を減算する。この結果から、1次導体110を流れた測定対象の電流の値が算出される。
本実施形態に係る電流センサ100においては、第1磁気センサ素子120aと第2磁気センサ素子120bとの間隔が狭いため、外部磁界源は、物理的に第1磁気センサ素子120aと第2磁気センサ素子120bとの間に位置することができない。
そのため、外部磁界源から第1磁気センサ素子120aに印加される磁界のうちの検出軸2の方向における磁界成分の向きと、外部磁界源から第2磁気センサ素子120bに印加される磁界のうちの検出軸2の方向における磁界成分の向きとは、同じ向きとなる。よって、第1磁気センサ素子120aの検出した外部磁界の強さを正の値とすると、第2磁気センサ素子120bの検出した外部磁界の強さも正の値となる。
その結果、算出部190が第2磁気センサ素子120bの検出値から第1磁気センサ素子120aの検出値を減算することにより、外部磁界源からの磁界は、ほとんど検出されなくなる。すなわち、外部磁界の影響が低減される。
ここで、上記の距離Mbと距離Mcとの関係が電流センサ100の測定精度に及ぼす影響を検証したシミュレーション解析結果について説明する。
シミュレーション解析の条件としては、第1導体110aおよび第2導体110bの各々の、幅を5.5mm、厚さを1.5mmとし、Mb=6.0mm、Hb=7.0mmとした。第1導体110aおよび第2導体110bの各々に、300Aの電流を流した。この条件で、中心線Lc上における被測定磁界の磁束密度分布をシミュレーション解析した。1次導体110の幅方向(X軸方向)において、中心線Lcの始点は、第1導体110aの一端より1.5mmだけ一方側の位置(図5中の左側の位置)であり、中心線Lcの終点は、第2導体110bの他端より1.5mmだけ他方側の位置(図5中の右側の位置)である。
図5は、1次導体に測定対象の電流を流した際に発生する被測定磁界の磁束密度をシミュレーション解析した結果を、図3と同一の断面視にて示した等高線図である。図5においては、1次導体110の幅方向(X軸方向)の一方に向いた磁界の磁束密度が高い順にE1〜E4、1次導体110の幅方向(X軸方向)の他方に向いた磁界の磁束密度が高い順にE11〜E14を示している。
図6は、図5の中心線Lc上の始点から終点までのX軸方向成分の磁束密度の変位を示すグラフである。図6においては、縦軸にX軸方向成分の磁束密度(T)、横軸にX軸方向における始点からの距離(mm)を示している。
図5に示すように、第1導体110aの下方および第2導体110bの下方に、1次導体110の幅方向(X軸方向)の一方に向いた磁界が発生している。第1導体110aの上方および第2導体110bの上方に、1次導体110の幅方向(X軸方向)の他方に向いた磁界が発生している。
図6に示すように、第1導体110aの中心の下方の位置にて、1次導体110の幅方向(X軸方向)の一方に向いた磁界の磁束密度の絶対値がもっとも大きくなり、第2導体110bの中心の上方の位置にて、1次導体110の幅方向(X軸方向)の他方に向いた磁界の磁束密度の絶対値がもっとも大きくなっている。
図6中に示すロバスト領域Tにおいては、始点からの距離に比例して、1次導体110の幅方向(X軸方向)の他方に向いた磁界の磁束密度が大きくなっている。すなわち、ロバスト領域Tにおいては、1次導体110の幅方向(X軸方向)の位置と被測定磁界の1次導体110の幅方向(X軸方向)の磁束密度との線形性が、高く維持されている。
なお、1次導体110の幅方向(X軸方向)におけるロバスト領域Tの長さは、1次導体110の横ギャップの幅Mbより長い。すなわち、ロバスト領域Tは、1次導体110の幅方向(X軸方向)における第1導体110aと第2導体110bとの間の隙間の領域を内包している。
本実施形態に係る電流センサ100においては、1次導体110の幅方向(X軸方向)において、距離Mcが距離Mb以下であり、第1磁気センサ素子120aは、被測定磁界における1次導体110の幅方向(X軸方向)の一方に向いた磁界成分が印加される位置に配置され、第2磁気センサ素子120bは、被測定磁界における1次導体110の幅方向(X軸方向)の他方に向いた磁界成分が印加される位置に配置されている。そのため、第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bの各々の少なくとも一部は、ロバスト領域T内に位置している。その結果、第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bの各々の少なくとも一部は、1次導体110の幅方向(X軸方向)において第1流路部と第2流路部との間に設けられている。
上記のようにロバスト領域T内においては、1次導体110の幅方向(X軸方向)の位置と被測定磁界の1次導体110の幅方向(X軸方向)の磁束密度との線形性が高く維持されているため、第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bの1次導体110の幅方向(X軸方向)における位置がロバスト領域T内においてともにずれた場合、第2磁気センサ素子120bの検出値から第1磁気センサ素子120aの検出値を減算した値は、略一定となりほとんど変化しない。
その結果、測定対象の電流が流れる1次導体110に対する第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bの位置ずれによる電流センサ100の測定誤差を低減することができる。
第1磁気センサ素子120aの中心および第2磁気センサ素子120bの中心の各々が、1次導体110の幅方向(X軸方向)において、第1導体110aと第2導体110bとの間に位置している場合、第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bの各々の半分以上がロバスト領域T内に位置しているため、第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bの位置ずれによる電流センサ100の測定誤差を安定して低減することができる。
第1磁気センサ素子120aの全体および第2磁気センサ素子120bの全体の各々が、1次導体110の幅方向(X軸方向)において、第1導体110aと第2導体110bとの間に位置している場合、第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bの位置ずれによる電流センサ100の測定誤差を最も低減することができる。
次に、1次導体110の横ギャップの幅Mbおよび1次導体110の縦ギャップの幅Hbが、磁気センサ素子の位置ずれによる電流センサの出力の誤差に与える影響を検証したシミュレーション解析結果について説明する。
シミュレーション解析の共通条件としては、第1導体110aおよび第2導体110bの各々の、幅を5.5mm、厚さを1.5mmとした。第1導体110aおよび第2導体110bの各々に、300Aの電流を流した。
1次導体110の横ギャップの幅Mbを、0.5,1,2,2.75,3,5,10,15の8通り、1次導体110の縦ギャップの幅Hbを、2.5,3.5,5,10の4通り、合計32通りに条件を変えてシミュレーション解析を行なった。1次導体110の横ギャップの幅Mbおよび1次導体110の縦ギャップの幅Hbの各々の値は、センサ間隔Mcにて規格化した値である。
図7は、1次導体110の縦ギャップの幅Hbを2.5にし、1次導体110の横ギャップの幅Mbを8通りに変えて、電流センサの誤差の分布についてシミュレーション解析を行なった結果を示すグラフである。図8は、1次導体110の縦ギャップの幅Hbを3.5にし、1次導体110の横ギャップの幅Mbを8通りに変えて、電流センサの誤差の分布についてシミュレーション解析を行なった結果を示すグラフである。図9は、1次導体110の縦ギャップの幅Hbを5にし、1次導体110の横ギャップの幅Mbを8通りに変えて、電流センサの誤差の分布についてシミュレーション解析を行なった結果を示すグラフである。図10は、1次導体110の縦ギャップの幅Hbを10にし、1次導体110の横ギャップの幅Mbを8通りに変えて、電流センサの誤差の分布についてシミュレーション解析を行なった結果を示すグラフである。
図7〜10においては、縦軸に、位置ずれ量Dc=0のときの電流センサの出力に対する出力の誤差(%)、横軸に、磁気センサ素子の1次導体110の幅方向(X軸方向)の位置ずれ量Dc(mm)を示している。位置ずれ量Dcは、1次導体110の幅方向(X軸方向)の一方側のずれ量を負の値、1次導体110の幅方向(X軸方向)の他方側のずれ量を正の値で示している。Mb=0.5のデータを点線、Mb=1のデータを1点鎖線、Mb=2のデータを2点鎖線、Mb=2.75のデータを実線、Mb=3のデータを太い点線、Mb=5のデータを太い1点鎖線、Mb=10のデータを太い2点鎖線、Mb=15のデータを太い実線で示している。
図11は、磁気センサ素子のX軸方向の位置ずれ量Dcを0.5mmとして、1次導体110の縦ギャップの幅Hbを4通りに変えて、電流センサの誤差の絶対値の分布についてシミュレーション解析を行なった結果を示すグラフである。図11においては、縦軸に、位置ずれ量Dc=0のときの電流センサの出力に対する出力の誤差の絶対値(%)、横軸に、1次導体110の横ギャップの幅Mb(センサ間隔Mcにて規格化)を示している。Hb=2.5のデータを実線、Hb=3.5のデータを1点鎖線、Hb=5のデータを2点鎖線、Hb=10のデータを点線で示している。
図7〜11に示すように、電流センサの出力の誤差の絶対値は、1次導体110の縦ギャップの幅Hbに関わらず、1次導体110の横ギャップの幅Mbが1以上15以下であるときは、1次導体110の横ギャップの幅Mbが1未満であるときより低かった。図11に示すように、磁気センサ素子のX軸方向の位置ずれ量Dcが0.5mmである場合、1次導体110の横ギャップの幅Mbが2以上15以下の範囲において、電流センサの出力の誤差の絶対値を1.5%以下に低減できていた。
このことから、1次導体110の縦ギャップの幅Hbに関わらず、センサ間隔Mcが横ギャップの幅Mb以下であることにより、電流センサの測定誤差を低減できることが確認できた。また、センサ間隔Mcが横ギャップの幅Mbの半分以下であることにより、電流センサの測定誤差を大幅に低減できることが確認できた。
本実施形態に係る電流センサ100においては、第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bの各々は、1つの基板130に実装されているため、第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bを集積化して電流センサ100を小型化することができる。
第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bは、集積化されて1つにパッケージされていてもよい。図12は、本発明の実施形態1の変形例1に係る電流センサにおける第1磁気センサ素子および第2磁気センサ素子を示す断面図である。図12においては、図2と同じ断面視にて示している。
図12に示すように、本発明の実施形態1の変形例1に係る電流センサにおける第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bは、樹脂パッケージ160により1体に構成されており、接合剤170によって基板130上に実装されている。このように、第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bを集積化して1つにパッケージすることにより、電流センサを小型化することができる。
また、第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bの各々の少なくとも一部が、1次導体110の厚さ方向(Z軸方向)において1次導体110と対向していてもよい。
図13は、本発明の実施形態1の変形例2に係る電流センサにおける第1磁気センサ素子および第2磁気センサ素子を示す断面図である。図13においては、図2と同じ断面視にて示している。
図13に示すように、本発明の実施形態1の変形例2に係る電流センサにおいては、センサ間隔Mcが大きくなって、1次導体110の厚さ方向(Z軸方向)において、第1磁気センサ素子120aの一部と第1導体110aとが互いに対向し、第2磁気センサ素子120bの一部と第2導体110bとが互いに対向している。すなわち、第1磁気センサ素子120aの一部は、1次導体110の厚さ方向(Z軸方向)から見て、第1導体110aと重なって位置している。第2磁気センサ素子120bの一部は、1次導体110の厚さ方向(Z軸方向)から見て、第2導体110bと重なって位置している。
本発明の実施形態1の変形例2に係る電流センサにおいては、第1磁気センサ素子120aの中心および第2磁気センサ素子120bの中心の各々が、1次導体110の幅方向(X軸方向)において、第1導体110aと第2導体110bとの間に位置しているが、これに限られず、第1磁気センサ素子120aの中心または第2磁気センサ素子120bの中心が、1次導体110の幅方向(X軸方向)において、第1導体110aと第2導体110bとの間の外側に位置していてもよい。
本発明の実施形態1の変形例2に係る電流センサにおいては、第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bの各々の少なくとも一部が、1次導体110の厚さ方向(Z軸方向)において1次導体110と対向していることにより、第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bの各々に作用する被測定磁界における1次導体110の幅方向(X軸方向)の磁界成分を多くすることができる。これにより、電流センサの出力を高くすることができる。
一方、第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bにおいて、1次導体110の厚さ方向(Z軸方向)にて1次導体110と対向している部分の割合が増加するに従って、第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bの位置ずれによる電流センサの測定誤差を低減する効果が少なくなる。そのため、第1磁気センサ素子120aの中心および第2磁気センサ素子120bの中心の各々が、1次導体110の幅方向(X軸方向)において、第1導体110aと第2導体110bとの間に位置していることにより、第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bの位置ずれによる電流センサの測定誤差を低減する効果を高く維持することができる。
よって、本発明の実施形態1の変形例2に係る電流センサにおいては、第1磁気センサ素子120aの中心および第2磁気センサ素子120bの中心の各々を、1次導体110の幅方向(X軸方向)において、第1導体110aと第2導体110bとの間に位置させつつ、第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bの各々の一部を、1次導体110の厚さ方向(Z軸方向)において1次導体110と対向させていることにより、第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bの位置ずれによる電流センサの測定誤差を低減しつつ、電流センサの出力を高くすることができる。
(実施形態2)
以下、本発明の実施形態2に電流センサについて説明する。なお、実施形態2に係る電流センサ200は、1次導体が1つの導体で構成されている点が主に実施形態1に係る電流センサ100と異なるため、実施形態1に係る電流センサ100と同様である構成については同じ参照符号を付してその説明を繰り返さない。
図14は、本発明の実施形態2に係る電流センサの外観を示す斜視図である。図15は、本発明の実施形態2に係る電流センサが備える1次導体の外観を示す斜視図である。図16は、本発明の実施形態2に係る電流センサの断面図であり、図14のXVI−XVI線矢印方向から見た図である。図17は、本発明の実施形態2に係る電流センサの断面図であり、図14のXVII−XVII線矢印方向から見た図である。図14〜17においては、1次導体210の幅方向をX軸方向、1次導体210の長さ方向をY軸方向、1次導体210の厚さ方向をZ軸方向として、図示している。
図14〜17に示すように、本発明の実施形態2に係る電流センサ200は、測定対象の電流が流れる1次導体210と、1次導体210を流れる測定対象の電流により発生する磁界の強さをそれぞれ検出する第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bとを備える。測定対象の電流は、後述するように2つの流路に分流されて1次導体210を矢印1で示すように1次導体210の長さ方向(Y軸方向)に流れる。
1次導体210は、1次導体210の厚さ方向(Z軸方向)の一方に突出するように曲がって長さ方向(Y軸方向)に延在し、2つの流路のうちの第1流路部を構成するアーチ状部211を含む。すなわち、第1流路部は、幅方向(X軸方向)から見て、1次導体10の表面側に膨出している。2つの流路のうちの第2流路部は、1次導体210の幅方向(X軸方向)にてアーチ状部211と並ぶ平坦部215により構成されている。すなわち、第2流路部は、平坦である。
1次導体210に、1次導体210の長さ方向(Y軸方向)に延在するスリット216が設けられている。スリット216は、1次導体210の幅方向(X軸方向)にてアーチ状部211に隣接している。すなわち、スリット216は、アーチ状部211と平坦部215との間に設けられている。このように、電流センサ200においては、1次導体210は、第1流路部と第2流路部との間に、長さ方向(Y軸方向)に延在するスリット216が設けられている。
スリット216が設けられることにより、アーチ状部211と平坦部215との間に1次導体210の横ギャップが形成される。すなわち、スリット216の幅が、1次導体10の横ギャップの幅Mbとなる。
1次導体210の幅方向(X軸方向)から見て、アーチ状部211と平坦部215との間には、アーチ状部211の内側に通じる開口部211hが形成されている。すなわち、幅方向(X軸方向)から見て、第1流路部と第2流路部とによって囲まれた領域である開口部211hが形成されている。
図15に示すように、本実施形態においては、アーチ状部211は、互いに間隔を置いて、1次導体210の主面に直交するように突出する第1突出部212および第2突出部213と、1次導体210の長さ方向(Y軸方向)に延在し、第1突出部212と第2突出部213とを繋ぐ延在部214とから構成されている。
延在部214と平坦部215との間に1次導体210の縦ギャップが形成されている。すなわち、1次導体210の厚さ方向(Z軸方向)における延在部214と平坦部215との間の距離が、1次導体210の縦ギャップの幅Hbとなる。ただし、アーチ状部211の形状はこれに限られず、たとえば、1次導体210の幅方向(X軸方向)から見て、C字状または半円状の形状を有していてもよい。
第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bが実装された基板130の一部は、開口部211hに挿入されている。基板130の残部は、平坦部215上に載置されている。これにより、第1磁気センサ素子120aの一部は、アーチ状部211の内側に配置されて延在部214の裏面側に位置している。第2磁気センサ素子120bの一部は、平坦部215の表面側に位置している。すなわち、第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bは、1次導体210の厚さ方向(Z軸方向)において第1流路部と第2流路部との間に設けられ、1次導体210の幅方向(X軸方向)に並んで位置している。
本実施形態においては、基板130の実装面と平坦部215の表面とが平行になるように基板130が配置されているが、基板130の実装面と平坦部215の表面とが垂直になるように基板130が配置されていてもよい。
図16に示すように、1次導体210を流れる測定対象の電流は、アーチ状部211を通過する第1流路部と、平坦部215を通過する第2流路部との、2つの流路に分かれて流れる。1次導体210において2つの流路に分かれて電流が流れることにより、いわゆる右ねじの法則によって、第1流路部および第2流路部の各々を周回する磁界が発生する。
図16,17に示すように、第1磁気センサ素子120aの一部はアーチ状部211の内側に配置されているため、第1磁気センサ素子120aには、第1突出部212を周回する磁界212eと、第2突出部213を周回する磁界213eと、延在部214を周回する磁界214eとが印加される。これにより、第1磁気センサ素子120aの磁気抵抗素子に印加される磁界が強くなるため、1次導体210を流れる測定電流に対する第1磁気センサ素子120aの感度が高くなる。第2磁気センサ素子120bには、平坦部215を周回する磁界215eが印加される。
延在部214の裏面側の位置と、平坦部215の表面側の位置とでは、1次導体10の幅方向(X軸方向)の磁束の向きが互いに反対方向となる。すなわち、第1磁気センサ素子120aに作用する磁束の向きと、第2磁気センサ素子120bに作用する磁束の向きとが反対であるため、1次導体210を流れる測定対象の電流により発生する磁界の強さについて、第1磁気センサ素子120aの検出値の位相と、第2磁気センサ素子120bの検出値の位相とは、逆相である。
上記のように、本実施形態に係る電流センサ200は、1次導体210を流れる測定電流に対する第1磁気センサ素子120aの感度を高めることによって電流センサ200の感度を高めることができる。
また、電流センサ200においては、第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bが実装された基板130の一部が開口部211hに挿入され、基板130の残部が平坦部215上に載置されていることにより、電流センサ200の低背化、集積化および小型化を図ることができる。
さらに、本実施形態に係る電流センサ200は、1つの1次導体210に、第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bが実装された基板130を組み付ける構造を有しているため、電流センサ200の組み立てが容易であり、また、2つの1次導体を用いる場合に比較して、部品点数を削減して低コスト化を図ることができる。
(実施形態3)
以下、本発明の実施形態3に係る電流センサについて説明する。なお、実施形態3に係る電流センサ300は、1次導体に平坦部に代えて逆アーチ状部が設けられている点のみ実施形態2に係る電流センサ200と異なるため、実施形態2に係る電流センサ200と同様である構成については同じ参照符号を付してその説明を繰り返さない。
図18は、本発明の実施形態3に係る電流センサの外観を示す斜視図である。図19は、本発明の実施形態3に係る電流センサが備える1次導体の外観を示す斜視図である。図20は、本発明の実施形態3に係る電流センサが備える磁気センサユニットの構成を示す分解斜視図である。図21は、本発明の実施形態3に係る電流センサが備える磁気センサユニットの筐体の外観を示す斜視図である。
図18〜21に示すように、本発明の実施形態3に係る電流センサ300は、測定対象の電流が流れる1次導体310と、1次導体310を流れる測定対象の電流により発生する磁界の強さをそれぞれ検出する第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bとを備える。
本実施形態に係る電流センサ300においては、1次導体310にてスリット216のアーチ状部211側とは反対側に、1次導体310の厚さ方向(Z軸方向)の他方に突出するように曲がって1次導体310の長さ方向(Y軸方向)に延在し、他の1つの流路を構成する逆アーチ状部317が設けられている。逆アーチ状部317は、1次導体310の幅方向(X軸方向)にてスリット216に隣接してアーチ状部211と並んでいる。スリット216は、1次導体310の幅方向(X軸方向)にて1次導体310の中央に位置している。スリット216は、アーチ状部211と逆アーチ状部317とに挟まれて位置している。
図19に示すように、本実施形態においては、逆アーチ状部317は、互いに間隔を置いて、1次導体310の主面に直交するように突出する第3突出部318および第4突出部319と、1次導体310の長さ方向(Y軸方向)に延在し、第3突出部318と第4突出部319とを繋ぐ延在部315とから構成されている。
延在部214と延在部315との間に1次導体310の縦ギャップが形成されている。すなわち、1次導体310の厚さ方向(Z軸方向)における延在部214と延在部315との間の距離が、1次導体310の縦ギャップの幅Hbとなる。ただし、逆アーチ状部317の形状はこれに限られず、たとえば、1次導体310の幅方向(X軸方向)から見て、C字状または半円状の形状を有していてもよい。アーチ状部211と逆アーチ状部317とは、互いに同一形状を有する。すなわち、第1流路部と第2流路部とは、互いに点対称な形状を有する。
図20に示すように、第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bの各々は、アンプおよび受動素子などの電子部品340a,340bと共に基板130に実装されている。本実施形態においては、第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bは、1次導体310の長さ方向(Y軸方向)において互いにずれつつ、1次導体310の幅方向(X軸方向)に並んで位置している。基板130が電気絶縁性を有する筐体350内に固定されることにより、磁気センサユニット360が構成されている。すなわち、第1磁気センサ素子120a、第2磁気センサ素子120b、電子部品340a,340bおよび基板130の各々は、筐体350に収容されている。
図20,21に示すように、筐体350は、略直方体状の外形を有し、下部筐体351と上部筐体352とから構成されている。上部筐体352には、基板130と接続されるワイヤーハネースの取出し口352pが設けられている。
筐体350は、PPS(ポリフェニレンスルファイド)などのエンジニアリングプラスチックで形成されている。PPSは、耐熱性が高いため、1次導体310の発熱を考慮した場合、筐体350の材料として好ましい。
基板130を筐体350に固定する方法としては、螺子による締結、樹脂による熱溶着、または、接着剤による接合などを用いることができる。螺子を用いて基板130と筐体350とを締結する場合には、磁界の乱れが生じないように、非磁性の螺子を用いることが好ましい。
アーチ状部211と逆アーチ状部317とによって形成される空間に、磁気センサユニット360が挿入されている。これにより、第1磁気センサ素子120aの一部は、アーチ状部211の内側に配置されて延在部214の裏面側に位置し、第2磁気センサ素子120bの一部は、逆アーチ状部317の内側に配置されて延在部315の表面側に位置している。
上記の状態において、筐体350は、アーチ状部211の内側の面の少なくとも一部と接している。たとえば、上部筐体352が、延在部214の裏面の少なくとも一部と接している。さらに、筐体350は、逆アーチ状部317の内側の面の少なくとも一部と接している。たとえば、下部筐体351が、延在部315の表面の少なくとも一部と接している。
これにより、第1磁気センサ素子120aとアーチ状部211との間隔、および、第2磁気センサ素子120bと逆アーチ状部317との間隔の各々を狭くしつつ、アーチ状部211に対する第1磁気センサ素子120aの位置のばらつき、および、逆アーチ状部317に対する第2磁気センサ素子120bの位置のばらつきの各々を低減して、電流センサ300の感度を高めつつ測定精度のばらつきを低減することができる。その結果、電流センサ300の測定再現性および量産性を高めることができる。また、アーチ状部211および逆アーチ状部317によって、磁気センサユニット360の構成部品を外力から保護することができる。
本実施形態においては、1次導体310の厚さ方向(Z軸方向)から見て、1次導体310の幅方向(X軸方向)において、第1磁気センサ素子120aと第2磁気センサ素子120bとの中間の位置に、スリット216の中心が位置している。1次導体310の厚さ方向(Z軸方向)において、第1流路部と第2流路部との中間の位置に、第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bの各々が位置している。これにより、第1磁気センサ素子120aと1次導体310との位置関係と、第2磁気センサ素子120bと1次導体310との位置関係とを、略同一にすることができる。
本実施形態においては、第2磁気センサ素子120bの一部は、逆アーチ状部317の内側に配置されているため、第2磁気センサ素子120bには、第3突出部318を周回する磁界と、第4突出部319を周回する磁界と、延在部315を周回する磁界とが印加される。これにより、第2磁気センサ素子120bの磁気抵抗素子に印加される磁界が強くなるため、1次導体310を流れる測定電流に対する第2磁気センサ素子120bの感度が高くなる。
本実施形態に係る電流センサ300は、1次導体310を流れる測定電流に対する第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bの各々の感度を高めることによって電流センサ300の感度を高めることができる。
本実施形態に係る電流センサ300においては、アーチ状部211の電気抵抗値と逆アーチ状部317の電気抵抗値とが略同一であるため、1次導体310を測定電流が流れることによるアーチ状部211の発熱量と逆アーチ状部317の発熱量とを同等にすることができる。その結果、第1磁気センサ素子120aの磁気抵抗素子の周囲の温度と、第2磁気センサ素子120bの磁気抵抗素子の周囲の温度とを略同じにすることができるため、磁気抵抗素子の温度特性による電流センサ300の測定値の誤差を低減することができる。
なお、アーチ状部211および逆アーチ状部317の形状は上記に限られない。図22は、本発明の実施形態3の変形例に係る電流センサが備える1次導体の外観を示す斜視図である。図22に示すように、本実施形態の変形例に係る電流センサが備える1次導体310aは、1次導体310aの幅方向(X軸方向)から見て半円状の形状をそれぞれ有する、アーチ状部311および逆アーチ状部317aを含む。本実施形態の変形例に係る電流センサにおいては、磁気センサユニットの筐体は、略円柱状の外形を有している。
上述した実施形態の説明において、組み合わせ可能な構成を相互に組み合わせてもよい。たとえば、実施形態2に係る電流センサ200におけるアーチ状部211に、磁気センサユニット360が挿入されていてもよい。この場合、筐体350は、アーチ状部211の内側の面の少なくとも一部と接している。たとえば、上部筐体352が、延在部214の裏面の少なくとも一部と接している。下部筐体351が、平坦部215の表面の少なくとも一部と接している。電流センサにおいて、筐体が、1次導体と一体に構成されていてもよいし、1次導体に対して付け外し可能に構成されていてもよい。
(実施形態4)
以下、本発明の実施形態4に係る電流センサについて説明する。なお、実施形態4に係る電流センサ400は、第1流路部および第2流路部の形状が主に、実施形態3に係る電流センサ300と異なるため、実施形態3に係る電流センサ300と同様である構成については同じ参照符号を付してその説明を繰り返さない。
図23は、本発明の実施形態4に係る電流センサの外観を示す斜視図である。図24は、本発明の実施形態4に係る電流センサが備える1次導体の外観を示す斜視図である。図25は、図24の1次導体を矢印XXV方向から見た側面図である。
図23〜25に示すように、本発明の実施形態4に係る電流センサ400は、測定対象の電流が流れ、表面および裏面を含み、長さ方向(Y軸方向)、長さ方向(Y軸方向)と直交する幅方向(X軸方向)、および、長さ方向(Y軸方向)と幅方向(X軸方向)とに直交する厚さ方向(Z軸方向)を有する板状の1次導体410を備える。
本実施形態においては、第1流路部411は、幅方向(X軸方向)から見て、1次導体410の表面側に膨出している。第2流路部417は、幅方向(X軸方向)から見て、1次導体410の裏面側に膨出している。第2流路部417は、1次導体410の幅方向(X軸方向)にて第1流路部411と並んでいる。幅方向(X軸方向)から見て、第1流路部411と第2流路部417とによって囲まれた領域411hが形成されている。スリット416は、1次導体410の幅方向(X軸方向)にて1次導体410の中央に位置している。
第1流路部411および第2流路部417の各々は、1次導体410の幅方向(X軸方向)から見て、半長円状の形状を有している。第1流路部411は、互いに間隔を置いて、1次導体410の表面から円弧状に突出する第1突出部412および第2突出部413と、1次導体410の長さ方向(Y軸方向)に延在し、第1突出部412と第2突出部413とを繋ぐ延在部414とから構成されている。第2流路部417は、互いに間隔を置いて、1次導体410の裏面から円弧状に突出する第3突出部418および第4突出部419と、1次導体410の長さ方向(Y軸方向)に延在し、第3突出部418と第4突出部419とを繋ぐ延在部415とから構成されている。
第1流路部411と第2流路部417とによって形成される空間に、磁気センサユニット460が挿入されている。これにより、第1磁気センサ素子120aは、幅方向(X軸方向)から見て、領域411hの内部に位置し、かつ、第1磁気センサ素子120aの一部は、1次導体410の厚さ方向(Z軸方向)から見て、第1流路部411と重なって位置している。第2磁気センサ素子120bは、幅方向(X軸方向)から見て、領域411hの内部に位置し、かつ、第2磁気センサ素子120bの一部は、1次導体410の厚さ方向(Z軸方向)から見て、第2流路部417と重なって位置している。
本実施形態に係る電流センサ400は、1次導体410を流れる測定対象の電流に対する第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bの各々の感度を高めることによって電流センサ400の感度を高めつつ、外部磁界の影響を低減することができる。
本実施形態に係る電流センサ400においては、第1流路部411の電気抵抗値と第2流路部417の電気抵抗値とが略同一であるため、1次導体410を測定対象の電流が流れることによる第1流路部411の発熱量と第2流路部417の発熱量とを同等にすることができる。その結果、第1磁気センサ素子120aの磁気抵抗素子の周囲の温度と、第2磁気センサ素子120bの磁気抵抗素子の周囲の温度とを略同じにすることができるため、磁気抵抗素子の温度特性による電流センサ400の測定値の誤差を低減することができる。
なお、磁気センサユニット460の一部が、第1流路部411と第2流路部417とによって形成される空間の外側に配置されていてもよい。図26は、本発明の実施形態4の変形例に係る電流センサの外観を示す斜視図である。図27は、図26の電流センサを矢印XXVII方向から見た側面図である。図28は、本発明の実施形態4の変形例に係る電流センサが備える磁気センサユニットの基板を表面側から見た図である。図29は、本発明の実施形態4の変形例に係る電流センサが備える磁気センサユニットの基板を裏面側から見た図である。
図26,27に示すように、本発明の実施形態4の変形例に係る電流センサ400aは、1次導体410aと磁気センサユニット460aとを備える。磁気センサユニット460aは、幅方向(X軸方向)から見て、領域411hの内部に位置する磁気センサ収容部460iと、領域411hの外側に位置する電子部品収容部460oと、フランジ部460fとを含む。図28,29に示すように、電子部品収容部460oの内部に位置する部分の基板430の表面上に、電子部品440a,440b,441が実装されている。電子部品440a,440b,441は、演算回路を構成している。磁気センサ収容部460iの内部に位置する部分の基板430の裏面上に、第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bが実装されている。
フランジ部460fには、図示しない貫通孔が設けられている。1次導体410aには、フランジ部460fの貫通孔に対応する位置に、図示しない貫通孔が設けられている。フランジ部460fの貫通孔および1次導体410aの貫通孔を挿通したボルト470とナット480とを螺合させることにより、磁気センサユニット460aと1次導体410aとを締結することができる。ボルト470およびナット480の各々は、非磁性材料で構成されている。
本発明の実施形態4の変形例に係る電流センサ400aにおいては、ボルト470およびナット480により、磁気センサユニット460aを1次導体410aに確実に取り付けることができる。また、演算回路を構成する電子部品440a,440b,441を領域411hの外側に配置することにより、領域411hを小さくすることができる。領域411hを小さくすることにより、第1流路部411と第1磁気センサ素子120aとの間の距離、および、第2流路部417と第2磁気センサ素子120bとの間の距離を、小さくすることができるため、第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bの各々の感度を高めることができる。その結果、電流センサ400aの感度を高めつつ、外部磁界の影響を低減することができる。
(実施形態5)
以下、本発明の実施形態5に係る電流センサについて説明する。なお、実施形態5に係る電流センサ500は、第1流路部および第2流路部の形状が主に、実施形態3に係る電流センサ300と異なるため、実施形態3に係る電流センサ300と同様である構成については同じ参照符号を付してその説明を繰り返さない。
図30は、本発明の実施形態5に係る電流センサの外観を示す斜視図である。図31は、本発明の実施形態5に係る電流センサが備える1次導体の外観を示す斜視図である。図32は、図31の1次導体を矢印XXXII方向から見た側面図である。図33は、図31の1次導体を矢印XXXIII方向から見た上面図である。図34は、図31の1次導体を矢印XXXIV方向から見た正面図である。
図30〜34に示すように、本発明の実施形態5に係る電流センサ500は、測定対象の電流が流れ、表面および裏面を含み、長さ方向(Y軸方向)、長さ方向(Y軸方向)と直交する幅方向(X軸方向)、および、長さ方向(Y軸方向)と幅方向(X軸方向)とに直交する厚さ方向(Z軸方向)を有する板状の1次導体510を備える。
本実施形態においては、第2流路部517は、1次導体510の幅方向(X軸方向)にて第1流路部511と並んでいる。幅方向(X軸方向)から見て、第1流路部511と第2流路部517とによって囲まれた領域511hが形成されている。スリット516は、1次導体510の幅方向(X軸方向)にて1次導体510の中央に位置している。
第1流路部511は、長さ方向(Y軸方向)における一端511aと他端511bとを有する。第2流路部517は、長さ方向(Y軸方向)における一端517aと他端517bとを有する。第1流路部511の一端511aと第2流路部517の一端517aとは、スリット516を間に挟んで、幅方向(X軸方向)に並んでいる。第1流路部511の他端511bと第2流路部517の他端517bとは、スリット516を間に挟んで、幅方向(X軸方向)に並んでいる。
長さ方向(Y軸方向)における第1流路部511の一端511aと第1流路部511の他端511bとは、厚さ方向(Z軸方向)における位置が互いに異なっている。長さ方向(Y軸方向)における第2流路部517の一端517aと第2流路部517の他端517bとは、厚さ方向(Z軸方向)における位置が互いに異なっている。長さ方向(Y軸方向)における第1流路部511の一端511aと第2流路部517の一端517aとは、厚さ方向(Z軸方向)における位置が互いに等しい。長さ方向(Y軸方向)における第1流路部511の他端511bと第2流路部517の他端517bとは、厚さ方向(Z軸方向)における位置が互いに等しい。
第1流路部511は、厚さ方向(Z軸方向)における第1流路部511の一端511aの位置と第1流路部511の他端511bの位置とを繋ぐ曲折部513を含む。第2流路部517は、厚さ方向(Z軸方向)における第2流路部517の一端517aの位置と第2流路部517の他端517bの位置とを繋ぐ曲折部518を含む。第1流路部511の曲折部513と、第2流路部517の曲折部518とは、長さ方向(Y軸方向)において互いに間隔を置いて位置している。
本実施形態においては、第1流路部511は、一端511aから長さ方向(Y軸方向)に延在する延在部514と、延在部514の長さ方向(Y軸方向)の端部から厚さ方向(Z軸方向)に直線状に延在して他端511bに向かう曲折部513とを含む。すなわち、第1流路部511は、段状に形成されている。延在部514は、第1流路部511の一端511aと接している。曲折部513は、第1流路部511の他端511bと接している。なお、曲折部513の形状は、上記に限られず、幅方向(X軸方向)から見て、長さ方向(Y軸方向)および厚さ方向(Z軸方向)の各々に対して交差する方向に直線状に延在していてもよいし、湾曲していてもよい。
第2流路部517は、一端517aから厚さ方向(Z軸方向)に直線状に延在する曲折部518と、曲折部518の厚さ方向(Z軸方向)の端部から長さ方向(Y軸方向)に延在して他端517bに向かう延在部515とを含む。すなわち、第2流路部517は、段状に形成されている。延在部515は、第2流路部517の他端517bと接している。曲折部518は、第2流路部517の一端517aと接している。なお、曲折部518の形状は、上記に限られず、幅方向(X軸方向)から見て、長さ方向(Y軸方向)および厚さ方向(Z軸方向)の各々に対して交差する方向に直線状に延在していてもよいし、湾曲していてもよい。
第1流路部511と第2流路部517とによって形成される空間に、磁気センサユニット560が挿入されている。これにより、第1磁気センサ素子120aは、幅方向(X軸方向)から見て、領域511hの内部に位置し、かつ、第1磁気センサ素子120aの一部は、1次導体510の厚さ方向(Z軸方向)から見て、第1流路部511と重なって位置している。第2磁気センサ素子120bは、幅方向(X軸方向)から見て、領域511hの内部に位置し、かつ、第2磁気センサ素子120bの一部は、1次導体510の厚さ方向(Z軸方向)から見て、第2流路部517と重なって位置している。
本実施形態に係る電流センサ500は、1次導体510を流れる測定対象の電流に対する第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bの各々の感度を高めることによって電流センサ500の感度を高めつつ、外部磁界の影響を低減することができる。
本実施形態に係る電流センサ500においては、第1流路部511の電気抵抗値と第2流路部517の電気抵抗値とが略同一であるため、1次導体510を測定対象の電流が流れることによる第1流路部511の発熱量と第2流路部517の発熱量とを同等にすることができる。その結果、第1磁気センサ素子120aの磁気抵抗素子の周囲の温度と、第2磁気センサ素子120bの磁気抵抗素子の周囲の温度とを略同じにすることができるため、磁気抵抗素子の温度特性による電流センサ500の測定値の誤差を低減することができる。
なお、磁気センサユニット560の筐体に、導体固定用のフランジが設けられていてもよい。図35は、本発明の実施形態5の変形例に係る電流センサの外観を示す斜視図である。図36は、図35の電流センサを矢印XXXVI方向から見た側面図である。
図35,36に示すように、本発明の実施形態5の変形例に係る電流センサ500aは、1次導体510aと磁気センサユニット560aとを備える。磁気センサユニット560aの筐体には、フランジ部560fが設けられているフランジ部560fには、図示しない貫通孔が設けられている。1次導体510aには、フランジ部560fの貫通孔に対応する位置に、図示しない貫通孔が設けられている。フランジ部560fの貫通孔および1次導体510aの貫通孔を挿通したボルト570とナット580とを螺合させることにより、磁気センサユニット560aと1次導体510aとを締結することができる。ボルト570およびナット580の各々は、非磁性材料で構成されている。
本発明の実施形態5の変形例に係る電流センサ500aにおいては、ボルト570およびナット580により、磁気センサユニット560aを1次導体510aに確実に取り付けることができる。
(実施形態6)
以下、本発明の実施形態6に係る電流センサについて説明する。なお、実施形態6に係る電流センサ600は、第1磁気センサ素子と第2磁気センサ素子とが1次導体の厚さ方向(Z軸方向)に並んでいる点が主に、実施形態1に係る電流センサ100と異なるため、実施形態1に係る電流センサ100と同様である構成については同じ参照符号を付してその説明を繰り返さない。
図37は、本発明の実施形態6に係る電流センサの構成を示す断面図である。図38は、本発明の実施形態6に係る電流センサの1次導体に測定対象の電流が流れた際に発生する磁界を模式的に示す断面図である。なお、図37,38においては、図2と同様の断面視にて図示している。
図37,38に示すように、本発明の実施形態6に係る電流センサ600においては、第1磁気センサ素子120aと第2磁気センサ素子120bとが、1次導体10の厚さ方向(Z軸方向)に並んでいる。第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bが、互いに別々の基板に実装されている。具体的には、第1磁気センサ素子120aは、第1基板630aに実装されている。第2磁気センサ素子120bは、第2基板630bに実装されている。
第1磁気センサ素子120aが実装された第1基板630aは、第1導体110aと第2導体110bとの間に挿入されている。第2磁気センサ素子120bが実装された第2基板630bは、第1導体110aと第2導体110bとの間に挿入されている。本実施形態においては、第1基板630aは、第1導体110aおよび第2導体110bの各々と、互いに間隔をあけて略平行に位置している。第2基板630bは、第1導体110aおよび第2導体110bの各々と、互いに間隔をあけて略平行に位置している。第1基板630aと第2基板630bとは、互いに間隔をあけて略平行に位置している。ただし、第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bが、第1導体110aおよび第2導体110bの各々と互いに略垂直であるように配置された1つの基板に実装されていてもよい。
図37においては、1次導体110の幅方向(X軸方向)において、第1磁気センサ素子120aの中心を通過する中心線をLca、第2磁気センサ素子120bの中心を通過する中心線をLcb、中心線Lcaと中心線Lcbとの間の中央線をLccで示している。中心線をLcaは、第1磁気センサ素子120aを構成する磁気抵抗膜の中心を通過している。中心線Lcbは、第2磁気センサ素子120bを構成する磁気抵抗膜の中心を通過している。1次導体10の厚さ方向(Z軸方向)における中心線Lcaと中心線Lcbとの間の距離(センサ間隔)はMhである。
1次導体110の幅方向(X軸方向)において、第1導体110aと第2導体110bとの間の中央を通過する中央線をHcで示している。1次導体10の厚さ方向(Z軸方向)における中央線Hcと中央線Lccとの間の距離(位置ずれ量)はDhである。
本実施形態においては、図38に示すように、第1磁気センサ素子120aの検出軸2の向きと、第2磁気センサ素子120b検出軸2の向きとは、互いに反対である。第1磁気センサ素子120aは、被測定磁界における1次導体110の幅方向(X軸方向)の一方に向いた磁界成分が印加される位置に配置されている。具体的には、第1磁気センサ素子120aは、検出軸2の矢印方向に向いた磁界成分が印加される位置に配置されている。
第2磁気センサ素子120bは、被測定磁界における1次導体110の幅方向(X軸方向)の他方に向いた磁界成分が印加される位置に配置されている。具体的には、第2磁気センサ素子120bは、検出軸2の矢印方向に向いた磁界成分が印加される位置に配置されている。
この場合、第1磁気センサ素子120aの検出する外部磁界の強さを正の値とすると、第2磁気センサ素子120bの検出する外部磁界の強さは負の値となる。一方、1次導体110を流れる測定対象の電流により発生する磁界の強さについて、第1磁気センサ素子120aの検出値の位相と、第2磁気センサ素子120b素子の検出値の位相とは同相となる。
本実施形態においては、算出部190として差動増幅器に代えて加算器または加算増幅器を用いる。外部磁界の強さについては、第1磁気センサ素子120aの検出値と第2磁気センサ素子120bの検出値とを加算器または加算増幅器によって加算することにより、第1磁気センサ素子120aの検出値の絶対値と、第2磁気センサ素子120bの検出値の絶対値とが減算される。これにより、外部磁界源からの磁界は、ほとんど検出されなくなる。すなわち、外部磁界の影響が低減される。
一方、1次導体110を流れる電流により発生する磁界の強さについては、第1磁気センサ素子120aの検出値と第2磁気センサ素子120bの検出値とを加算器または加算増幅器によって加算することにより、1次導体110を流れた測定対象の電流の値が算出される。
このように、第1磁気センサ素子120aと第2磁気センサ素子120bとの入出力特性を互いに逆の極性にしつつ、差動増幅器に代えて加算器または加算増幅器を算出部として用いてもよい。
図5,6に示すように、1次導体110の幅方向(X軸方向)におけるロバスト領域Tにおいては、1次導体110の厚さ方向(Z軸方向)の位置による被測定磁界の1次導体110の幅方向(X軸方向)の磁束密度の変化率が小さい。そのため、第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bの1次導体110の幅方向(X軸方向)における位置がロバスト領域T内であって、第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bの1次導体110の厚さ方向(Z軸方向)の位置がともにずれた場合、第1磁気センサ素子120aの検出値および第2磁気センサ素子120bの検出値の各々は、ほとんど変化しない。すなわち、第1磁気センサ素子120aの検出値と第2磁気センサ素子120bの検出値とを合算した値は、ほとんど変化しない。
その結果、測定対象の電流が流れる1次導体110に対する第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bの位置ずれによる電流センサ600の測定誤差を低減することができる。
本実施形態においては、第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bが互いに別々の基板に実装されていることにより、基板のたわみによって生じる応力を低減することができるため、第1磁気センサ素子120aおよび第2磁気センサ素子120bが基板のたわみによって生じる応力によって損傷することを抑制できる。
上述した実施形態の説明において、組み合わせ可能な構成を相互に組み合わせてもよい。たとえば、実施形態に係る電流センサ00において、平坦部15に代えて逆アーチ状部317を1次導体10に設けてもよい。実施形態2に係る電流センサ200におけるアーチ状部11に、磁気センサユニット360が挿入されていてもよい。この場合、筐体350は、アーチ状部11の内側の面の少なくとも一部と接している。たとえば、上部筐体352が、延在部14の裏面の少なくとも一部と接している。下部筐体351が、平坦部15の表面の少なくとも一部と接している。電流センサにおいて、筐体が、1次導体と一体に構成されていてもよいし、1次導体に対して付け外し可能に構成されていてもよい。
上述した実施形態の説明において、組み合わせ可能な構成を相互に組み合わせてもよい。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
2 検出軸、100,200,300,400,400a,500,500a,600 電流センサ、110,210,310,310a,410,410a,510,510 1次導体、110a 第1導体、110ae,110be,212e,213e,214e,215e 磁界、110b 第2導体、120a 第1磁気センサ素子、120b 第2磁気センサ素子、130,430 基板、160 樹脂パッケージ、170 接合剤、190 算出部、211 アーチ状部、211h 開口部、212,412 第1突出部、213,413 第2突出部、214,315,414,415,514,515 延在部、215 平坦部、216,416,516 スリット、317,317a 逆アーチ状部、318,418 第3突出部、319,419 第4突出部、340a,340b,440a,440b,441 電子部品、350 筐体、351 下部筐体、352 上部筐体、352p 取出し口、360,460,460a,560,560a 磁気センサユニット、411,511 第1流路部、411h,511h 囲まれた領域、417,517 第2流路部、460f,560f フランジ部、460i 磁気センサ収容部、460o 電子部品収容部、470,570 ボルト、480,580 ナット、511a,517a 一端、511b,517b 他端、513,518 曲折部、630a 第1基板、630b 第2基板、C1,C2,Lc,Lca,Lcb 中心線、Cb,Cc,Hc,Lcc 中央線、T ロバスト領域。

Claims (24)

  1. 測定対象の電流が流れ、表面および裏面を含み、長さ方向、該長さ方向と直交する幅方向、および、前記長さ方向と前記幅方向とに直交する厚さ方向を有する板状の導体と、
    前記電流により発生する磁界の強さを検出する、第1磁気センサ素子および第2磁気センサ素子とを備え、
    前記導体は、前記長さ方向における途中で、前記電流が分流されて流れる第1流路部および第2流路部を含み、
    前記第1流路部と前記第2流路部とは、前記幅方向および前記厚さ方向の各々において、互いに間隔をあけて位置し、
    前記第1磁気センサ素子および前記第2磁気センサ素子は、前記厚さ方向において前記第1流路部と前記第2流路部との間に設けられており、
    前記第1磁気センサ素子および前記第2磁気センサ素子の各々の少なくとも一部は、前記幅方向において前記第1流路部と前記第2流路部との間に設けられており、
    前記幅方向において、前記第1磁気センサ素子の中心と前記第2磁気センサ素子の中心との間の距離は、前記第1流路部と前記第2流路部との間の距離以下であり、
    前記第1磁気センサ素子と前記第2磁気センサ素子とが、前記幅方向に並んでおり、
    前記第1磁気センサ素子の中心および前記第2磁気センサ素子の中心の各々は、前記幅方向において、前記第1流路部と前記第2流路部との間に位置しており、
    前記第1磁気センサ素子の一部は、前記厚さ方向から見て、前記第1流路部を構成する部分の前記導体と重なって位置し、
    前記第2磁気センサ素子の一部は、前記厚さ方向から見て、前記第2流路部を構成する部分の前記導体と重なって位置している、電流センサ。
  2. 前記導体は、前記厚さ方向の一方に突出するように曲がって前記長さ方向に延在し、前記第1流路部を構成するアーチ状部を含む、請求項1に記載の電流センサ。
  3. 前記導体は、前記厚さ方向の他方に突出するように曲がって前記長さ方向に延在し、前記第2流路部を構成する逆アーチ状部をさらに含む、請求項に記載の電流センサ。
  4. 前記第1磁気センサ素子の一部は、前記アーチ状部の内側に配置されて前記導体の裏面側に位置し、
    前記第2磁気センサ素子の一部は、前記逆アーチ状部の内側に配置されて前記導体の前記表面側に位置している、請求項に記載の電流センサ。
  5. 前記アーチ状部と前記逆アーチ状部とが、互いに同一形状を有する、請求項または請求項に記載の電流センサ。
  6. 前記第1流路部は、前記幅方向から見て、前記導体の表面側に膨出している、請求項1に記載の電流センサ。
  7. 前記第2流路部は、前記幅方向から見て、前記導体の裏面側に膨出している、請求項に記載の電流センサ。
  8. 前記第1流路部および前記第2流路部の各々は、前記長さ方向における一端と他端とを有し、
    前記長さ方向における前記第1流路部の一端と前記第1流路部の他端とは、前記厚さ方向における位置が互いに異なっており、
    前記長さ方向における前記第2流路部の一端と前記第2流路部の他端とは、前記厚さ方向における位置が互いに異なっており、
    前記長さ方向における前記第1流路部の一端と前記第2流路部の一端とは、前記厚さ方向における位置が互いに等しく、
    前記長さ方向における前記第1流路部の他端と前記第2流路部の他端とは、前記厚さ方向における位置が互いに等しく、
    前記第1流路部は、前記厚さ方向における前記第1流路部の前記一端の位置と前記第1流路部の前記他端の位置とを繋ぐ曲折部を含み、
    前記第2流路部は、前記厚さ方向における前記第2流路部の前記一端の位置と前記第2流路部の前記他端の位置とを繋ぐ曲折部を含み、
    前記第1流路部の前記曲折部と、前記第2流路部の前記曲折部とは、前記長さ方向において互いに間隔を置いて位置している、請求項1に記載の電流センサ。
  9. 前記第1流路部と前記第2流路部とが、互いに点対称な形状を有する、請求項または請求項に記載の電流センサ。
  10. 前記導体に、前記長さ方向に延在するスリットが設けられていることにより、前記第1流路部と前記第2流路部とが、前記幅方向において互いに間隔をあけて位置している、請求項1から請求項のいずれか1項に記載の電流センサ。
  11. 前記スリットは、前記幅方向にて前記導体の中央に位置している、請求項1に記載の電流センサ。
  12. 前記厚さ方向から見て、前記幅方向にて、前記第1磁気センサ素子と前記第2磁気センサ素子との中間に前記スリットの中心が位置している、請求項1または請求項1に記載の電流センサ。
  13. 前記導体は、1つの導体で構成されている、請求項1から請求項1のいずれか1項に記載の電流センサ。
  14. 前記厚さ方向にて、前記第1流路部と前記第2流路部との中間の位置に、前記第1磁気センサ素子および前記第2磁気センサ素子の各々が位置している、請求項1または請求項1に記載の電流センサ。
  15. 前記第1磁気センサ素子と前記第2磁気センサ素子とが、前記厚さ方向に並んでいる、請求項1に記載の電流センサ。
  16. 前記第1磁気センサ素子および前記第2磁気センサ素子の各々は、前記幅方向の磁界成分を検出し、
    前記第1磁気センサ素子は、前記磁界における前記幅方向の一方に向いた磁界成分が印加される位置に配置されており、
    前記第2磁気センサ素子は、前記磁界における前記幅方向の他方に向いた磁界成分が印加される位置に配置されている、請求項1から請求項1のいずれか1項に記載の電流センサ。
  17. 前記第1磁気センサ素子および前記第2磁気センサ素子が、1つの基板に実装されている、請求項1から請求項16のいずれか1項に記載の電流センサ。
  18. 前記第1磁気センサ素子および前記第2磁気センサ素子が、互いに別々の基板に実装されている、請求項1から請求項16のいずれか1項に記載の電流センサ。
  19. 前記第1磁気センサ素子および前記第2磁気センサ素子を収容する筐体をさらに備え、
    前記筐体は、前記第1流路部の裏面の少なくとも一部と接している、請求項1から請求項18のいずれか1項に記載の電流センサ。
  20. 前記第1流路部は、前記長さ方向に延在する延在部を含み、
    前記筐体は、前記延在部の裏面の少なくとも一部と接している、請求項19に記載の電流センサ。
  21. 前記第1磁気センサ素子および前記第2磁気センサ素子を収容する筐体をさらに備え、
    前記筐体は、前記第1流路部の裏面の少なくとも一部、および、前記第2流路部の表面の少なくとも一部、の各々と接している、請求項に記載の電流センサ。
  22. 前記第1流路部および前記第2流路部の各々は、前記長さ方向に延在する延在部を含み、
    前記筐体は、前記第1流路部の前記延在部の裏面の少なくとも一部、および、前記第2流路部の前記延在部の表面の少なくとも一部、の各々と接している、請求項2に記載の電流センサ。
  23. 前記第1磁気センサ素子の検出値と前記第2磁気センサ素子の検出値とを演算することにより前記電流の値を算出する算出部をさらに備え、
    前記導体を流れる前記電流により発生する磁界の強さについて、前記第1磁気センサ素子の検出値の位相と前記第2磁気センサ素子の検出値の位相とが逆相であり、
    前記算出部が減算器または差動増幅器である、請求項1から請求項2のいずれか1項に記載の電流センサ。
  24. 前記第1磁気センサ素子の検出値と前記第2磁気センサ素子の検出値とを演算することにより前記電流の値を算出する算出部をさらに備え、
    前記導体を流れる前記電流により発生する磁界の強さについて、前記第1磁気センサ素子の検出値の位相と前記第2磁気センサ素子の検出値の位相とが同相であり、
    前記算出部が加算器または加算増幅器である、請求項1から請求項2のいずれか1項に記載の電流センサ。
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