JP2021036199A - 磁気センサ及び電流センサ - Google Patents
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Abstract
【課題】磁場を感知する磁気センサにおける角度ずれを低減することができる磁気センサ及び電流センサを提供する。【解決手段】所定の感磁方向(X)における磁場を感知する磁気センサ(10)である。磁気センサ(10)は、少なくとも1つの磁気素子(3a,3b)が形成されたチップ(3)を備える。感磁方向(X)におけるチップ(3)の長さが、感磁方向(X)に直交する直交方向(Y)におけるチップ(3)の長さの2倍以上である。【選択図】図4
Description
本発明は、磁場を感知する磁気センサ、及び磁気センサを備えた電流センサに関する。
特許文献1は、磁界方向の正負に対する磁気センサの出力の対称性を良好にするための技術を開示している。特許文献1の磁気センサでは、バイアス磁界発生部と磁気抵抗素子とが、同一チップ上に形成されている。チップ上のバイアス磁界発生部には、2個の薄膜磁石が、異極を対向させて且つ間隔をあけて配置されている。特許文献1は、バイアス磁界発生用の薄膜磁石からの磁界方向と、磁気抵抗素子のバイアス磁界方向とを精度良く一致させるために、当該チップ上で2個の薄膜磁石による磁界の中心付近に、磁気抵抗素子を配置している。
本発明の目的は、磁場を感知する磁気センサにおける角度ずれを低減することができる磁気センサ及び電流センサを提供することにある。
本発明に係る磁気センサは、所定の感磁方向における磁場を感知する磁気センサである。磁気センサは、少なくとも1つの磁気素子が形成されたチップを備える。感磁方向におけるチップの長さが、感磁方向に直交する直交方向におけるチップの長さの2倍以上である。
本発明に係る電流センサは、磁気センサと、導体とを備える。導体には、磁気センサが取り付けられ、電流が流れる。磁気センサは、電流によって生じる磁場を感知する。
本発明に係る磁気センサ及び電流センサによると、感磁方向におけるチップの長さが直交方向におけるチップの長さの2倍以上であることにより、磁気センサにおける角度ずれを低減することができる。
以下、添付の図面を参照して本発明に係る磁気センサ及び電流センサの実施形態を説明する。
各実施形態は例示であり、異なる実施形態で示した構成の部分的な置換または組み合わせが可能であることは言うまでもない。実施形態2以降では実施形態1と共通の事項についての記述を省略し、異なる点についてのみ説明する。特に、同様の構成による同様の作用効果については、実施形態毎には逐次言及しない。
(実施形態1)
1.構成
実施形態1に係る電流センサ及び磁気センサの構成について、図1〜3を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る電流センサ1を示す斜視図である。図2は、本実施形態に係る磁気センサ10の外観を示す斜視図である。図3は、磁気センサ10の内部構造を示す図である。
1.構成
実施形態1に係る電流センサ及び磁気センサの構成について、図1〜3を用いて説明する。図1は、本実施形態に係る電流センサ1を示す斜視図である。図2は、本実施形態に係る磁気センサ10の外観を示す斜視図である。図3は、磁気センサ10の内部構造を示す図である。
本実施形態に係る電流センサ1は、図1に示すように、バスバー2と、磁気センサ10とを備える。電流センサ1は、磁気センサ10を用いて、バスバー2に流れる電流Iによる磁場(以下「信号磁場」という)を感知することによって、電流Iを測定する。バスバー2は、長手方向(Y方向)に測定対象の電流Iが流れる導体の一例である。以下、バスバー2の幅方向をX方向とし、長手方向をY方向とし、厚さ方向をZ方向とする。
本実施形態のバスバー2は、Y方向における途中の一部分において、2つの流路21,22に分岐されている。図1に例示するように、電流Iはバスバー2を+Y向きに流れると、+X側の第1の流路21と、−X側の第2の流路22とに分流する。分流した各々の電流は、第1の流路21と第2の流路22との双方において+Y向きに流れる。
磁気センサ10は、例えば接着剤やネジ、溶着、溶接などにより、バスバー2に取り付けられる。磁気センサ10は、第1及び第2の流路21,22間に配置される。第1の流路21は磁気センサ10よりも+Z側に位置し、第2の流路22は磁気センサ10よりも−Z側に位置している。図1のバスバー2に取り付けていない状態の磁気センサ10の外観を図2に示す。
図2に示すように、磁気センサ10は、パッケージ10aと、端子10bとを備える。磁気センサ10は、端子10bを介して電流Iの測定結果を示す信号を出力したり、給電されたりすることができる。パッケージ10aは、磁気センサ10の筐体の一例である。磁気センサ10のパッケージ方法は特に限定されず、例えば樹脂でモールドされてもよいし、金属製のCANパッケージであってもよい。磁気センサ10のパッケージ10aの内部構造を図3に示す。
図3は、図2のB−B’断面に対応している。B−B’断面は、XY平面に沿った磁気センサ10の断面である。図3では、各種配線および後述する演算部といった詳細の図示を省略している。
本実施形態に係る磁気センサ10は、図3に示すように、センサチップ3と、バイアス磁石11,12とを備える。センサチップ3は、各種回路等を介して端子10bに接続可能である。
センサチップ3は、所定の感磁方向における磁場を感知する磁気素子(詳細は後述)が形成されたチップである。センサチップ3は、例えば矩形状であり、幅および奥行きを有する。感磁方向は、本実施形態においてセンサチップ3の幅に沿った方向(幅方向)である。センサチップ3の奥行き方向は、幅方向に対する直交方向の一例である。
図3において、センサチップ3の幅方向はX方向に対応し、奥行き方向はY方向に対応している。本実施形態では、センサチップ3の幅が奥行きよりも充分に長い寸法を採用することにより、磁気センサ10におけるセンサチップ3の角度ずれを低減する。センサチップ3の構成の詳細については後述する。
バイアス磁石11,12は、センサチップ3の磁気素子を磁気バイアスするための磁石である。以下、バイアス磁石11,12から生じる磁場を「バイアス磁場」という。バイアス磁石11,12としては、例えば、フェライトやSmCoなどのバルク磁石あるいは種々の薄膜磁石などを用いることができる。本実施形態では、2つのバイアス磁石11,12がセンサチップ3を介して対向するように配置される(詳細は後述)。
磁気センサ10のパッケージ10aには、図2,3に示すように、取付け部10cが設けられる。取付け部10cは、図1に示すように、バスバー2の第1及び第2の流路21,22に沿って磁気センサ10を取り付けるための部分である。
取付け部10cは、図3に示すように、センサチップ3の幅方向(X方向)における中心位置を通る中心線上で、パッケージ10aから奥行き方向(Y方向)に突出するように形成される。換言すると、磁気センサ10のパッケージ10aの奥行き方向の長さは、取付け部10cにおいて他の部分よりも長い。取付け部10cは、例えばパッケージ10aの+Y側と−Y側との両側に設けられる。取付け部10cによると、バスバー2に対する磁気センサ10の角度ずれ或いは回転ずれを抑制できる。
1−1.センサチップについて
磁気センサ10におけるセンサチップ3の構成の詳細について、図4を用いて説明する。図4は、磁気センサ10におけるセンサチップ3の配置例を示す図である。図4は、図3におけるセンサチップ3近傍の拡大図に対応する。
磁気センサ10におけるセンサチップ3の構成の詳細について、図4を用いて説明する。図4は、磁気センサ10におけるセンサチップ3の配置例を示す図である。図4は、図3におけるセンサチップ3近傍の拡大図に対応する。
本実施形態におけるセンサチップ3は、図4に例示するように、幅方向に並んだ2つの磁気素子3a,3bと、主面を有する基板30とを備える。基板30は、例えばシリコン基板であり、各種のウエハから構成できる。センサチップ3の幅は、センサチップ3の奥行きに対して例えば2倍以上10倍以下に設定される。センサチップ3は、基板30の主面がXY平面等の実装面と平行になるように実装される。
第1及び第2の磁気素子3a,3bは、それぞれ基板30の主面に沿った磁場が感知される感磁領域R11,R12を有する。感磁領域R11,R12は、基板30上に磁性膜等を積層して形成される。感磁領域R11,R12の周囲には、電極が設けられている。感磁領域R11,R12及び各種電極の上に、SiO2などの保護膜が設けられてもよい。各々の感磁領域R11,R12は、例えば図4に示すように、センサチップ3の奥行き方向よりも幅方向に長い寸法を有する。例えば、感磁領域R11,R12の幅は、感磁領域R11,R12の奥行きの2倍以上である。
第1の磁気素子3aは、磁気センサ10がバスバー2に取り付けられた状態において(図1)、第2の流路22よりも第1の流路21近傍に位置する。また、第2の磁気素子3bは、第1の流路21よりも第2の流路22近傍に位置する。複数の磁気素子3a,3bを1つのセンサチップ3に形成することにより、磁気素子3a,3bのセンサ特性間の特性ばらつきを低減することができる。また、同じセンサチップ3上で温度が伝達することにより、磁気素子3a,3b間の温度ばらつきも抑制することができる。磁気素子3a,3bの構成の詳細については後述する。
図4の例において、バイアス磁石11,12はそれぞれ、各々のS極とN極が並ぶ方向とは直交する方向に延びた形状を有する。2つのバイアス磁石11,12は、各々の長手方向が適宜、許容誤差の範囲内でX方向に平行になるように配置される。2つのバイアス磁石11,12間では、一方のN極と他方のS極とが対向する。
バイアス磁石11,12間では、Y方向に沿ったバイアス磁場B0が分布する。バイアス磁場B0を各磁気素子3a,3bに印加する磁気バイアスによると、印加した方向と交差する方向の磁場が各磁気素子3a,3bに入力された場合の感度を調整することができる。これにより、磁気センサ10のダイナミックレンジを設定できる。
図4の配置例において、センサチップ3は、Y方向における2つのバイアス磁石11,12間の中央の領域R1に配置される。領域R1は、X方向にわたって均一なバイアス磁場B0の分布を有する。領域R1のX方向に沿ってセンサチップ3を延在させることにより、各磁気素子3a,3bの磁気バイアスを均等化することができる。また、センサチップ3の奥行きを狭めることにより、バイアス磁石11,12の間隔を縮めて、磁気センサ10の小型化を図ることができる。
センサチップ3において、感磁領域R11,R12以外の領域の面積は、例えば主面の面積全体の20%以上である。センサチップ3の回転ずれをより抑制する観点から、感磁領域R11,R12以外の領域の面積が、主面の面積全体の30%以上、40%以上或いは50%以上であってもよい。
また、センサチップ3の主面上の電極は、感磁領域R11,R12以外の領域における50%以上の面積を有してもよい。電極の面積を大きくすることにより、電極の抵抗値を下げて、磁気素子3a,3bの駆動時の発熱を低減することができる。また、ワイヤリング等の接合部分の面積を確保でき、断線などに対する信頼性を高めることができる。
1−1−1.磁気素子について
センサチップ3における磁気素子3a,3bの構成の詳細について、図5,6を用いて説明する。第1及び第2の磁気素子3a,3bは同様に構成される。以下では、一方の磁気素子3aの構成例を説明する。
センサチップ3における磁気素子3a,3bの構成の詳細について、図5,6を用いて説明する。第1及び第2の磁気素子3a,3bは同様に構成される。以下では、一方の磁気素子3aの構成例を説明する。
図5は、センサチップ3における磁気素子3aの構成例を示す平面図である。図6は、磁気センサ10における磁気素子3aの構成を例示する回路図である。図6は、図5の例の磁気素子3aの等価回路を示す。
図5の構成例において、磁気素子3aは、複数の磁気抵抗素子31,32,33,34と、複数の電極パッド35a,35b,35cとを備える。本構成例において、電極パッド35a〜35cと磁気抵抗素子31〜34とは、互いに磁気素子3aの感磁方向(X方向)に並ぶように配置されている。
図5の例の磁気素子3aにおける4つの磁気抵抗素子31〜34は、図6に示すように、フルブリッジ回路(ホイートストンブリッジ回路)を構成する。磁気素子3aは、例えば電源電圧Vddにより定電圧駆動される。それぞれの磁気抵抗素子31〜34は、例えばAMR(Anisotropic Magneto Resistance)素子である。
本例において、4つの磁気抵抗素子31〜34のうちの第1及び第2磁気抵抗素子31,32の直列回路と、第3及び第4磁気抵抗素子33,34の直列回路とが並列に接続される。図5の構成例では、各々の直列回路(即ちハーフブリッジ回路)に、電極パッド35a〜35cが設けられている。
磁気素子3aの電源電圧Vddは、例えば図5の電極パッド35aから、図6に示すように、第1及び第3磁気抵抗素子31,33間の接続点に供給される。第2及び第4磁気抵抗素子32,34間の接続点は、例えば図5の電極パッド35bにおいて接地される。
第1及び第2磁気抵抗素子31,32間の接続点は、電位S1p(図6)を有し、2つの電極パッド35c(図5)のうちの一方の電極パッド35cに接続される。第3及び第4磁気抵抗素子33,34間の接続点は、電位S1mを有し、他方の電極パッド35cに接続される。各々の電位S1p,S1mは、例えばVdd/2を中点電位として変動する。本例において、磁気素子3aは、2つの電位S1p,S1mによる差動信号として、センサ信号S1を生成する。
第1及び第4磁気抵抗素子31,34は、磁気素子3aに入力される磁場に対して増減傾向が共通する磁気抵抗値MR1,MR4を有する。第2及び第3磁気抵抗素子32,33は、第1及び第4磁気抵抗素子31,34の磁気抵抗値MR1,MR4とは逆の増減傾向の磁気抵抗値MR2,MR3を有する。
図5の構成例において、第1及び第4磁気抵抗素子31,34は、共通の方向d1を往復するミアンダ形状を有する。方向d1は、感磁方向(X方向)に対して45度の傾きで斜行する方向である。第2及び第3磁気抵抗素子32,33は、方向d1に直交する方向d2を往復するミアンダ形状を有する。各磁気抵抗素子31〜34は、例えば各々のミアンダ形状において、延在する部分を磁性薄膜で形成され、折返しの端部を導電部材等で形成される。
図5の例において、4つの磁気抵抗素子31〜34は、感磁領域R11(図4)において幅方向(X方向)に並ぶように配置される。また、各磁気抵抗素子31〜34は、複数の部分抵抗素子36が接続電極37を介して直列接続して構成されている。各磁気抵抗素子31〜34の部分抵抗素子36は、互いに感磁方向に並んでいる。
上記のような磁気抵抗素子31〜34の配置により、図4に示すように本例の感磁領域R11はセンサチップ3の幅方向に延在する。本例に限らず、磁気抵抗素子31〜34は適宜、感磁領域R11(図4)が延在するように形成可能である。
以上の磁気素子3aの構成は一例であり、特にこれに限定されない。例えば、磁気素子3aは、ハーフブリッジ回路で構成されてもよい。また、磁気抵抗素子31〜34はAMR素子に限らず、例えばGMR(Giant Magneto Resistance)、TMR(Tunnel Magneto Resistance)、BMR(Balistic Magneto Resistance)、CMR(Colossal Magneto Resistance)等の種々のMR素子であってもよい。
また、磁気素子3aとして、ホール素子を有する磁気素子、磁気インピーダンス効果を利用するMI(Magneto Impedance)素子を有する磁気素子又はフラックスゲート型磁気素子などが用いられてもよい。また、磁気素子3aの駆動方法としては、定電流駆動、パルス駆動などが採用されてもよい。
1−2.電流センサの回路構成
以上のようなセンサチップ3における2つの磁気素子3a,3bを用いて電流の測定を行う電流センサ1の回路構成について、図7を用いて説明する。図7は本実施形態に係る電流センサ1の構成を例示する回路図である。
以上のようなセンサチップ3における2つの磁気素子3a,3bを用いて電流の測定を行う電流センサ1の回路構成について、図7を用いて説明する。図7は本実施形態に係る電流センサ1の構成を例示する回路図である。
図7の例において、電流センサ1は、2つの磁気素子3a,3bと、演算部4とを備える。演算部4は、3つの演算増幅器41,42,43を備える。3つの演算増幅器41〜43は、それぞれ固有のゲインを有する。
本構成例において、第1の磁気素子3aにおける電位S1p、S1mの接続点(図6)は、それぞれ電極パッド35c(図5)を介して第1の演算増幅器41における差動の入力端子に接続される。同様に、第2の磁気素子3bは、第2の演算増幅器42における差動の入力端子に接続される。
第1の演算増幅器41は、第1の磁気素子3aからのセンサ信号S1を差動増幅し、増幅結果の信号So1を生成する。第2の演算増幅器42は、第2の磁気素子3bからのセンサ信号S2を差動増幅し、増幅結果の信号So2を生成する。第1の演算増幅器41の出力端子と第2の演算増幅器42の出力端子とは、それぞれ第3の演算増幅器43における差動の入力端子に接続される。
第3の演算増幅器43は、第1の演算増幅器41からの信号So1と、第2の演算増幅器42からの信号So2とを差動増幅し、出力信号Soutを生成する。出力信号Soutは、電流センサ1による電流の測定結果を示す。第3の演算増幅器43は、例えばゲイン及び/又はオフセットの温度補償回路を備える。これにより、電流センサ1の出力信号Soutの温度補償を行うことができる。
以上の電流センサ1の回路構成は一例であり、特にこれに限定されない。例えば、第3の演算増幅器43の温度補償回路に加えて、又はこれに代えて、第1及び第2の演算増幅器41,42が各種の温度補償回路を備えてもよい。また、第1及び第2の磁気素子3a,3bは、それぞれシングルエンドの出力端子を有してもよい。この場合、第1及び第2の演算増幅器41,42の代わりにシングルエンドの増幅器或いはバッファアンプ等が用いられてもよいし、省略されてもよい。
また、演算部4は、電流センサ1の各種機能を実現するための各種半導体集積回路等を含んでもよい。例えば、演算部4は、ASIC又はFPGAなど、所定の機能を実現するように設計された専用の電子回路や再構成可能な電子回路などのハードウェア回路を含んでもよい。また、演算部4は、例えばソフトウェアと協働して所定の機能を実現するCPU等を含んでもよい。演算部4は、フラッシュメモリ等の内部メモリを含んでもよく、内部メモリに各種データ及びプログラム等を格納してもよい。演算部4は、CPU、MPU、マイコン、DSP、FPGA、ASIC等の種々の半導体集積回路で構成可能である。
演算部4は、例えば図2のパッケージ10a内部に、センサチップ3等と共に実装される。演算部4及びセンサチップ3等は、ガラスエポキシ基板やアルミナ基板等の各種基板上に実装されてもよいし、パッケージ10a内の金属リードフレームに直接、実装されてもよい。実装される基板上の各部の位置関係は特に限定されず、感磁方向を考慮して適宜、選択可能である。
また、センサチップ3の磁気素子3a,3bとリードフレーム間の固定方法は特に限定されないが、ダイボンド剤で固定する方法が一般的である。ダイボンド剤は、導電性であってもよいし、非導電性であってもよい。
2.動作
以上のように構成される電流センサ1の動作について、以下説明する。
以上のように構成される電流センサ1の動作について、以下説明する。
2−1.電流の測定動作
本実施形態に係る電流センサ1による電流の測定動作について、図8を用いて説明する。図8は、電流センサ1の動作を説明するための図である。図8は、図1のA−A’断面近傍における各流路21,22及び各磁気素子3a,3bを示している。
本実施形態に係る電流センサ1による電流の測定動作について、図8を用いて説明する。図8は、電流センサ1の動作を説明するための図である。図8は、図1のA−A’断面近傍における各流路21,22及び各磁気素子3a,3bを示している。
図8では、検出対象の電流がバスバー2を+Y向きに流れた際に(図1参照)、第1の流路21近傍に生じる信号磁場B1と、第2の流路22近傍に生じる信号磁場B2とを例示している。バスバー2においては、電流が分流して第1の流路21と第2の流路22とに流れる。これにより、図8に示すように、第1の流路21近傍の信号磁場B1は第1の流路21の周囲を周回し、第2の流路22近傍の信号磁場B2は第2の流路22の周囲を周回する。
本実施形態に係る電流センサ1では、第1の流路21と第2の流路22とにおいて電流が同じ向き(例えば+Y向き)に流れるため、第1の流路21近傍の信号磁場B1と第2の流路22近傍の信号磁場B2とは、同じ周回方向を有する(例えば時計回り)。このことから、図8に示すように、第1及び第2の流路21,22間における第1の流路21近傍の領域R21と第2の流路22近傍の領域R22とにおいて、それぞれを通過する信号磁場B1,B2のX成分が、互いに逆向きになる。
そこで、本実施形態の電流センサ1では、上記のような第1の流路21近傍の領域R21に第1の磁気素子3aが配置され、第2の磁気センサ素子3bが第2の流路22近傍の領域R22に配置される。これにより、2つの磁気素子3a,3bには、互いに逆相の信号磁場B1,B2が入力されることとなる。
第1の磁気素子3aは、第1の流路21近傍の信号磁場B1の検出結果として、入力された磁場に応じたセンサ信号S1を生成する(図7参照)。第2の磁気素子3bは、第2の流路22近傍の信号磁場B2の検出結果として、入力された磁場に応じたセンサ信号S2を生成する。
ここで、各磁気素子3a,3bに入力される磁場には、信号磁場B1,B2だけでなく、外乱磁場のようなノイズも含まれることが想定される。このようなノイズは、2つの磁気素子3a,3bの配置位置を近接させることにより、各磁気素子3a,3bに対して、同相(同じ向きで且つ同程度の大きさ)で入力されると考えられる。
そこで、本実施形態に係る電流センサ1においては、演算部4が、2つの磁気素子3a,3bの感知結果の差動増幅を演算し、出力信号Soutを電流の測定結果として出力する。これにより、それぞれの磁気素子3a,3bの感知結果に同相で含まれ得るノイズを相殺して、信号磁場B1,B2に基づく電流の測定精度を良くすることができる。
2−2.角度ずれについて
以上のような電流センサ1の磁気センサ10においては、センサチップ3を小型に実装する際などに角度ずれを低減することが重要となる。磁気センサ10における角度ずれについて、図9を用いて説明する。図9は、磁気センサ10におけるセンサチップ3の角度ずれを説明するための図である。
以上のような電流センサ1の磁気センサ10においては、センサチップ3を小型に実装する際などに角度ずれを低減することが重要となる。磁気センサ10における角度ずれについて、図9を用いて説明する。図9は、磁気センサ10におけるセンサチップ3の角度ずれを説明するための図である。
磁気センサ10においては、図9に示すように、センサチップ3の位置ずれΔdが生じることが想定される。例えば、センサチップ3が、ダイボンダによってバイアス磁石11,12の間に配置される際に、ダイボンダのモニタの1ピクセル等に応じた位置ずれΔdが生じることが想定される。
位置ずれΔdによると、例えばバイアス磁場B0の方向に対するセンサチップ3の角度がずれて、バイアス磁場B0が感磁方向と平行な成分を含み得る。位置ずれΔdによる角度ずれが大きくなると、磁気センサ10へのバイアス磁場B0の誤入力が生じたり、信号磁場B1,B2の感知精度の低下を招いたりしてしまう。
そこで、本実施形態では、磁気センサ10のセンサチップ3において、幅方向すなわち感磁方向に長く延びた形状を採用する。これにより、図9に示すように、センサチップ3の奥行き方向に位置ずれΔdがあったとしても、センサチップ3の幅方向の長さの分、位置ずれΔdに対応する角度ずれΔθを小さくすることができる。
上記のように、角度ずれΔθを低減することにより、バイアス磁場B0の誤入力を抑制できる。また、電流の正負に対する出力信号Soutの対称性を高めて、信号磁場B1,B2の感知精度を向上できる。また、センサチップ3の奥行き方向の長さは短いことにより、チップ面積を縮小して、磁気センサ10の小型化を図ることができる。
以上のようなセンサチップ3の形状による角度ずれの低減等の効果について、本願発明者は鋭意検討を重ね、シミュレーションを行った。以下、本願発明者のシミュレーションについて説明する。
2−2−1.シミュレーションについて
磁気センサ10の角度ずれに関して本願発明者が行ったシミュレーションについて、図9〜12を用いて説明する。
磁気センサ10の角度ずれに関して本願発明者が行ったシミュレーションについて、図9〜12を用いて説明する。
本願発明者は、センサチップ3の幅(以下「チップ幅」という)を変化させるシミュレーションにおいて、所定の大きさの位置ずれΔd(図9)に対応する角度ずれΔθを数値計算した。本シミュレーションにおいて、位置ずれΔdの大きさは、一般的なダイボンダの1ピクセル分の位置ずれを考慮して、10μmに設定した。また、センサチップ3の奥行きは、一定値として5mmに設定した。本シミュレーション結果を図10に示す。
図10は、センサチップ3のシミュレーションにおける角度ずれと面積のグラフを示す。図10において、横軸は、センサチップ3のチップ幅を、上記の奥行き(一定値)に対する倍率で示している。図中左側の縦軸は角度ずれ[度]を示し、右側の縦軸はセンサチップ3の面積[倍率]を示す。センサチップ3の面積の倍率は、チップ幅が1倍のときを基準としている。
図10のグラフC1は、図中左側の縦軸に対応して、上記のシミュレーション結果の角度ずれを示す。グラフC1によると、センサチップ3のチップ幅を長くするほど、角度ずれが低減されている。具体的に、センサチップ3が正方形(倍率1倍)の場合には角度ずれが0.1度以上ある。これに対して、チップ幅が奥行きの2倍以上になると、角度ずれは0.05度にまで低減されている。
図10のグラフC2は、図中右側の縦軸に対応して、種々のチップ幅におけるセンサチップ3の面積を示す。グラフC2のとおり、センサチップ3のチップ幅を長くすると、センサチップ3の面積が増大する。センサチップ3の小型化およびウエハからの取り個数の観点からは、センサチップ3は小面積であることが望ましい。そこで、センサチップ3の面積増大を抑えつつ、角度ずれが低減できるセンサチップ3のチップ幅の倍率(アスペクト比)について、本願発明者は以下の数値計算を行った。
図11は、センサチップ3のチップ幅と、単位面積あたりの角度ずれとの関係を示すグラフである。図11の横軸は、図10と同様にセンサチップ3のチップ幅を示す。図11の縦軸は、チップ幅の倍率が1倍のときを基準とするセンサチップ3の単位面積当たりの角度ずれの低減率[%]を示す。
図11の数値計算では、図10のグラフC1,C2に基づき、それぞれのチップ幅のセンサチップ3における角度ずれを、単位面積当たりのずれ量に換算した。換算したずれ量について、チップ幅が奥行きの1倍のときのずれ量を用いて規格化することにより、単位面積当たりの角度ずれの低減率を算出した。
図11の計算結果によると、角度ずれの低減率は、2倍近傍において急峻な勾配を有する一方で、勾配は徐々に鈍化している。例えば、センサチップ3のチップ幅を奥行きの2倍以上10倍以下に設定することで、チップ幅が1倍のときの75%以上の角度ずれの低減率が得られると共に、面積増大を10倍以下に抑えられる。
チップ幅の倍率は、チップ幅を延長することによる角度ずれの低減率の利率とセンサチップ3の面積の観点から適宜、選択することができる。例えば、センサチップ3のチップ幅が奥行きの2.5倍以上であれば、チップ幅が1倍のときの80%以上の角度ずれを低減できる。チップ幅が3.5倍以上であれば、90%以上の角度ずれを低減できる。チップ幅が4.5倍以上であれば、95%以上の角度ずれを低減できる。
さらに、本願発明者は、センサチップ3の小面積化と角度ずれの低減との両立の観点から、センサチップ3の形状についての数値解析を行った。チップ形状についての数値解析について、図12を用いて説明する。
図12(a)は、チップ形状に応じた角度ずれを示すグラフである。図12(a)において、グラフC3は、矩形のセンサチップ3においてチップ幅を変化させた場合の単位面積あたりの角度ずれ(ずれ量)を示す。グラフC3におけるセンサチップ3の奥行きは、上記のとおり一定である。グラフC4は、正方形のチップにおいてチップ幅を変化させた場合の単位面積あたりの角度ずれを示す。グラフC4におけるチップの奥行きは、チップ幅の大きさに応じて変化する。
図12(a)のグラフC3とグラフC4とにおいては、チップ幅の倍率が1倍のときに、双方のチップの形状及び面積が一致する。各々のチップ幅の倍率が1倍よりも大きい場合、グラフC4はグラフC3よりも小さい値(縦軸)を有する。これは、正方形のチップの面積がセンサチップ3の面積よりも大きくなったことに依ると考えられる。チップ幅の倍率に応じたグラフC3とグラフC4との差分を図12(b)に示す。
図12(b)は、単位面積あたりの角度ずれにおけるセンサチップ3の形状と正方形のチップ形状との形状差を表している。図12(b)によると、角度ずれの形状差(縦軸)は、チップ幅の倍率が1.5倍の近傍で最大になり、2倍の近傍において変曲点を有している。角度ずれの形状差は、チップ幅が1.5倍よりも大きくなるほど減少し、2倍に近づくほど急峻な勾配になっている。角度ずれの形状差の勾配は、チップ幅が2倍よりも大きくなるほど緩やかになり、「0」に漸近している。センサチップ3の製造ばらつきを低減できると考えられる。
以上のことから、センサチップ3の形状を幅方向に長い矩形にすることの効果は、チップ幅が2倍以上の場合に顕著になると考えられる。例えば、センサチップ3の製造ばらつき等の観点から、センサチップ3のチップ幅は1.5倍以上6倍以下に設定されてもよい。また、以上の各種解析結果は、センサチップ3における感磁領域R11,R12(図4)に適用されてもよい。
3.まとめ
以上のように、本実施形態に係る磁気センサ10は、センサチップ3の幅方向を感磁方向として、感磁方向における磁場を感知する。磁気センサ10は、少なくとも1つの磁気素子3a,3bが形成されたチップの一例であるセンサチップ3を備える。感磁方向(幅方向)におけるセンサチップ3の長さが、感磁方向に直交する直交方向(奥行き方向)におけるセンサチップ3の長さの2倍以上である。
以上のように、本実施形態に係る磁気センサ10は、センサチップ3の幅方向を感磁方向として、感磁方向における磁場を感知する。磁気センサ10は、少なくとも1つの磁気素子3a,3bが形成されたチップの一例であるセンサチップ3を備える。感磁方向(幅方向)におけるセンサチップ3の長さが、感磁方向に直交する直交方向(奥行き方向)におけるセンサチップ3の長さの2倍以上である。
以上の磁気センサ10によると、センサチップ3の幅を奥行きの2倍以上に延ばすことにより、磁気センサ10における角度ずれを低減することができる。
感磁方向におけるセンサチップ3の長さ、即ちセンサチップ3の幅は、直交方向におけるセンサチップ3の長さ、即ちセンサチップ3の奥行きの2.5倍以上であってもよい。センサチップ3の幅は、センサチップ3の奥行きの3.5倍以上であってもよいし、4.5倍以上であってもよい。これにより、磁気センサ10における角度ずれをより低減可能である。
本実施形態において、センサチップ3は、磁気素子3a,3bを構成する感磁領域R11,R12を有する。感磁領域R11,R12は、センサチップ3上で感磁方向に延在する。感磁領域R11,R12の幅は、奥行きの2倍以上であってもよいし、2.5〜4.5倍以上であってもよい。
また、本実施形態において、2つの磁気素子3a,3bが、センサチップ3上で感磁方向に並んで配置される。磁気素子3a,3bは、感磁方向に斜行するミアンダ形状を有する。磁気素子3a,3bは、ブリッジ回路を構成する複数の磁気抵抗素子31〜34を含む。複数の磁気抵抗素子31〜34は、センサチップ3上で感磁方向に並んで配置されてもよい。
また、本実施形態において、磁気センサ10は、磁気素子3a,3bに通電する電極パッド35a〜35cをさらに備える。電極パッド35a〜35cと磁気素子3a,3bとは、センサチップ3上において感磁方向に並んでいる。これにより、センサチップ3を感磁方向に延びるように構成できる。
また、本実施形態において、磁気センサ10は、直交方向においてセンサチップ3に隣り合って配置される磁石11,12をさらに備える。磁石11,12により、直交方向におけるセンサチップ3の磁気バイアスを行うことができる。本実施形態のセンサチップ3によると、バイアス磁場B0の誤入力を抑制し、磁気センサ10の出力の直線性を高めることができる。磁気センサ10の磁石の個数は特に2個に限らず、3個以上であってもよいし、1個であってもよい。
また、本実施形態に係る電流センサ1は、磁気センサ10と、電流が流れる導体の一例であるバスバー2とを備える。バスバー2には、磁気センサ10が取り付けられる。磁気センサ10は、電流によって生じる信号磁場B1,B2を感知する。本実施形態の電流センサ1によると、電流によって生じる信号磁場B1,B2の方向に対する角度ずれを低減できる。
また、本実施形態において、バスバー2は、電流が流れる2つの流路21,22を有する。磁気センサ10において2つの磁気素子3a,3bが、2つの流路21,22にそれぞれ対向するように感磁方向に並んでいる。2つの流路21,22の周囲の信号磁場B1,B2を2つの磁気素子3a,3bで感知することにより、同相ノイズを相殺して電流の測定精度を良くすることができる。
また、本実施形態において、磁気センサ10から直交方向に突出し、バスバー2に取り付けられる取付け部10cが設けられている。取付け部10cによると、バスバー2に磁気センサ10を取り付けた際の角度ずれを抑制することができる。
(他の実施形態)
上記の実施形態1では、電流センサ1の測定対象の電流が流れる導体の一例として、図1のバスバー2について説明した。電流センサ1における導体はこれに限らず、種々の導体を用いることができる。電流センサ1における導体の変形例について、図13を用いて説明する。
上記の実施形態1では、電流センサ1の測定対象の電流が流れる導体の一例として、図1のバスバー2について説明した。電流センサ1における導体はこれに限らず、種々の導体を用いることができる。電流センサ1における導体の変形例について、図13を用いて説明する。
図13は、電流センサにおける変形例の導体2Aを示す斜視図である。本変形例の導体2Aは、図1のバスバー2に、所定の形状加工による位置決め部23が設けられている。位置決め部23によると、電流センサ1において導体2Aに磁気センサ10を取り付ける際に、磁気センサ10を取り付ける方向の基準として用いることができる。
位置決め部23は、例えば図13に示すように、2つの流路21,22間においてY方向に沿ったスリットとして形成されてもよい。位置決め部23の形状加工は、特に限定されず、例えば座繰りや打痕などであってもよい。
以上のように、電流センサ1の導体2Aには、磁気センサ10を取り付ける基準となる位置決め部23が設けられてもよい。これにより、導体2Aに対する磁気センサ10の角度ずれをより低減することができる。
また、図1,13では、Y方向における途中の一部分において、2つの流路21,22に分岐した導体2,2Aについて説明したが、これに限らず、例えば2つの流路が二股に分離された導体が用いられてもよい。また、特に2つの流路を有しない導体が用いられてもよい。この場合、例えば導体を介して対向する2つの磁気素子が用いられてもよいし、1つの磁気素子を用いて電流センサが構成されてもよい。
また、上記の各実施形態では、2つの磁気素子3a,3bが設けられたセンサチップ3について説明した。これに限らず、センサチップ3に設けられる磁気素子の個数は1つであってもよいし、3つ以上であってもよい。
また、上記の各実施形態では、パッケージ10aによりセンサチップ3がパッケージされた磁気センサ10について説明した。本実施形態に係る磁気センサは、特にパッケージ10aを有していなくてもよく、例えばセンサチップ3単体が磁気センサを構成してもよい。例えば、センサチップ3の各種電極等が、磁気センサの入出力のための端子を構成してもよい。
1 電流センサ
10 磁気センサ
10c 取付け部
11,12 バイアス磁石
2 バスバー
21,22 流路
3 センサチップ
3a,3b 磁気素子
31,32,33,34 磁気抵抗素子
35a,35b,35c 電極パッド
10 磁気センサ
10c 取付け部
11,12 バイアス磁石
2 バスバー
21,22 流路
3 センサチップ
3a,3b 磁気素子
31,32,33,34 磁気抵抗素子
35a,35b,35c 電極パッド
Claims (14)
- 所定の感磁方向における磁場を感知する磁気センサであって、
少なくとも1つの磁気素子が形成されたチップを備え、
前記感磁方向における前記チップの長さが、前記感磁方向に直交する直交方向における前記チップの長さの2倍以上である
磁気センサ。 - 前記感磁方向における前記チップの長さが、前記直交方向における前記チップの長さの2.5倍以上である
請求項1に記載の磁気センサ。 - 前記感磁方向における前記チップの長さが、前記直交方向における前記チップの長さの3.5倍以上である
請求項1に記載の磁気センサ。 - 前記感磁方向における前記チップの長さが、前記直交方向における前記チップの長さの4.5倍以上である
請求項1に記載の磁気センサ。 - 前記チップは、前記磁気素子を構成する感磁領域を有し、
前記感磁領域は、前記チップ上で前記感磁方向に延在する
請求項1〜4のいずれか1項に記載の磁気センサ。 - 2つの磁気素子が、前記チップ上で前記感磁方向に並んで配置される
請求項1〜5のいずれか1項に記載の磁気センサ。 - 前記磁気素子は、ブリッジ回路を構成する複数の磁気抵抗素子を含み、
前記複数の磁気抵抗素子が、前記チップ上で前記感磁方向に並んで配置される
請求項1〜6のいずれか1項に記載の磁気センサ。 - 前記磁気素子は、前記感磁方向に斜行するミアンダ形状を有する
請求項1〜7のいずれか1項に記載の磁気センサ。 - 前記磁気素子に通電する電極パッドをさらに備え、
前記電極パッドと前記磁気素子とは、前記チップ上において前記感磁方向に並んでいる
請求項1〜8のいずれか1項に記載の磁気センサ。 - 前記直交方向において前記チップに隣り合って配置される磁石をさらに備える
請求項1〜9のいずれか1項に記載の磁気センサ。 - 請求項1〜10のいずれか1項に記載の磁気センサと、
前記磁気センサが取り付けられ、電流が流れる導体とを備え、
前記磁気センサは、前記電流によって生じる磁場を感知する
電流センサ。 - 前記導体は、前記電流が流れる2つの流路を有し、
前記磁気センサにおいて2つの磁気素子が、前記2つの流路にそれぞれ対向するように前記感磁方向に並んでいる
請求項11に記載の電流センサ。 - 前記磁気センサから前記直交方向に突出し、前記導体に取り付けられる取付け部が設けられた
請求項11又は12に記載の電流センサ。 - 前記導体に、前記磁気センサを取り付ける基準となる位置決め部が設けられた
請求項11〜13のいずれか1項に記載の電流センサ。
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