JP5540882B2 - 電流センサ - Google Patents

電流センサ Download PDF

Info

Publication number
JP5540882B2
JP5540882B2 JP2010115214A JP2010115214A JP5540882B2 JP 5540882 B2 JP5540882 B2 JP 5540882B2 JP 2010115214 A JP2010115214 A JP 2010115214A JP 2010115214 A JP2010115214 A JP 2010115214A JP 5540882 B2 JP5540882 B2 JP 5540882B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
current
coil
sensor chip
voltage
sensor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2010115214A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011242273A (ja
Inventor
江介 野村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2010115214A priority Critical patent/JP5540882B2/ja
Priority to US13/097,152 priority patent/US8779756B2/en
Priority to DE102011075488A priority patent/DE102011075488A1/de
Publication of JP2011242273A publication Critical patent/JP2011242273A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5540882B2 publication Critical patent/JP5540882B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R15/00Details of measuring arrangements of the types provided for in groups G01R17/00 - G01R29/00, G01R33/00 - G01R33/26 or G01R35/00
    • G01R15/14Adaptations providing voltage or current isolation, e.g. for high-voltage or high-current networks
    • G01R15/20Adaptations providing voltage or current isolation, e.g. for high-voltage or high-current networks using galvano-magnetic devices, e.g. Hall-effect devices, i.e. measuring a magnetic field via the interaction between a current and a magnetic field, e.g. magneto resistive or Hall effect devices
    • G01R15/205Adaptations providing voltage or current isolation, e.g. for high-voltage or high-current networks using galvano-magnetic devices, e.g. Hall-effect devices, i.e. measuring a magnetic field via the interaction between a current and a magnetic field, e.g. magneto resistive or Hall effect devices using magneto-resistance devices, e.g. field plates

Description

この発明は、磁気抵抗素子およびバイアス磁界を用いて電流を検出する電流センサに関する。
従来、この種の電流センサとして、磁気抵抗素子を有するセンサチップと、このセンサチップの両側に配置されたバイアス磁石と、センサチップから発生する電圧に基づいて、電路に流れる電流の大きさを算出する演算処理部とを備えたものが知られている(特許文献1)。上記の磁気抵抗素子の抵抗値は、バイアス磁石から発生する磁界と、電路に流れる電流によって発生する磁界とを合成した合成磁界のベクトル方向に対応して変化する。そして、演算処理部は、磁気抵抗素子が発生した電圧に基づいて、電路に流れる電流の大きさを算出する。
特開2007−155399号公報(第21〜25段落、図1,3)
しかし、前述した従来のものは、センサチップまたはバイアス磁石の取付け位置に誤差が存在すると、センサチップの出力電圧にオフセットが発生するため、電流の検出精度が低下するという問題がある。また、ブリッジ回路を構成する磁気抵抗素子の抵抗値の誤差、さらには、センサチップおよびバイアス磁石の経時変化などによっても同様の問題が発生する。
そこでこの発明は、上述の諸問題を解決するためになされたものであり、センサチップの出力電圧にオフセットが発生した場合であっても電流の検出精度が低下することのない電流センサを実現することを目的とする。
上記の目的を達成するため、この発明の請求項1に係る発明では、被検出電流(i2)が流れる電路(20)の近傍に配置されており、磁気抵抗素子(Ra〜Rd)を有するセンサチップ(13)と、前記磁気抵抗素子に、前記被検出電流に応じて生じる磁界に対して直交する向きのバイアス磁界を印加するコイル(12)と、極性が周期的に変化する電流(I1)を前記コイルに流す電流制御回路(14d)と、前記電流制御回路により前記コイルに正極性の電流(+I1)が流れたときに前記磁気抵抗素子から発生する第1の電圧(+V1)と、前記電流制御回路により前記コイルに前記正極性の電流を反転させた負極性(−I1)の電流が流れたときに前記磁気抵抗素子から発生する第2の電圧(−V1)との差分を出力する出力回路(14c)と、を備えるという技術的手段を用いる。
請求項1に係る発明によれば、出力回路は、コイルに正極性の電流が流れたときに磁気抵抗素子から発生する第1の電圧と、コイルに上記正極性の電流を反転させた負極性の電流が流れたときに磁気抵抗素子から発生する第2の電圧との差分を出力するため、センサチップの出力電圧にオフセット電圧が存在する場合であっても、第1の電圧を+V1、第2の電圧を−V1とすると、出力回路からは、第1および第2の電圧の差分である(+V1)−(−V1)=+2V1が出力される。ここで、オフセット電圧を+Voffとすると、このオフセット電圧は第1および第2の電圧に等しく発生するため、出力回路からは、(+V1+Voff)−(−V1+Voff)=+V1+V1=+2V1が出力され、オフセット電圧Voffが除去される。
したがって、オフセット電圧の発生によって被検出電流の検出精度が低下することがない。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の電流センサ(10)において、前記センサチップ(13)が前記コイル(12)の内部に配置されているという技術的手段を用いる。
請求項2に係る発明によれば、センサチップがコイルの内部に配置されているため、コイルから発生するバイアス磁界のうち磁束密度の高いバイアス磁界を磁気抵抗素子に印加することができるので、被検出電流の検出感度を高めることができる。また、電流センサを小型化することができる。
請求項3に記載の発明では、請求項1または請求項2に記載の電流センサ(10)において、前記センサチップ(13)およびコイル(12)が、前記磁気抵抗素子(Ra〜Rd)の磁化容易軸を含む平面(13d)およびコイルの中心軸を含む平面が平行になるように配置されているという技術的手段を用いる。
請求項3に係る発明によれば、センサチップおよびコイルが、磁気抵抗素子の磁化容易軸を含む平面およびコイルの中心軸を含む平面が平行になるように配置されているため、コイルから発生するバイアス磁界を磁気抵抗素子の各領域に均等に印加することができる。
したがって、被検出電流の検出精度を高めることができる。
請求項4に記載の発明では、請求項3に記載の電流センサ(10)において、前記磁気抵抗素子(Ra〜Rd)は前記センサチップ(13)を構成する基板上に形成された素子形成領域に形成されており、前記センサチップおよびコイルが、前記コイルの中心軸(12a)が前記素子形成領域を通るように配置されているという技術的手段を用いる。
請求項4に係る発明によれば、センサチップおよびコイルが、コイルの中心軸が磁気抵抗素子の素子形成領域を通るように配置されているため、コイルから発生するバイアス磁界を磁気抵抗素子の各領域により一層均等に印加することができる。
したがって、被検出電流の検出精度をより一層高めることができる。
請求項5に記載の発明では、請求項4に記載の電流センサ(10)において、前記センサチップ(13)およびコイル(12)が、それぞれの中心部分(13c,12c)が一致するように配置されているという技術的手段を用いる。
請求項5に係る発明によれば、センサチップおよびコイルが、それぞれの中心部分が一致するように配置されているため、コイルが発生するバイアス磁界のうち最も磁束密度が高く、かつ、平行な磁束により構成されたバイアス磁界を磁気抵抗素子に均等に印加することができるので、被検出電流の検出感度および検出精度をより一層高めることができる。
請求項6に記載の発明では、請求項1ないし請求項5のいずれか1つに記載の電流センサ(10)において、磁性材料により形成されたコア(16)が前記コイル(12)の内部に配置されているという技術的手段を用いる。
請求項6に係る発明によれば、磁性材料により形成されたコアがコイルの内部に配置されているため、コイルに発生する磁界の磁束密度を高くすることができるので、被検出電流の検出感度を高めることができる。
請求項7に記載の発明では、請求項1ないし請求項6のいずれか1つに記載の電流センサ(10)において、前記第1の電圧(+V1)は、前記電流制御回路(14d)により前記コイル(12)に正極性の最大電流が流れたときの電圧であり、前記第2の電圧(−V1)は、前記電流制御回路により前記コイルに負極性の最大電流が流れたときの電圧であるという技術的手段を用いる。
請求項7に係る発明によれば、出力回路は、正極性および負極性の各最大電流が流れたときの各電圧の差分を出力するため、出力電圧を大きくすることができるので、被検出電流の検出感度を高めることができる。
請求項8に記載の発明では、請求項1ないし請求項7のいずれか1つに記載の電流センサ(10)において、前記極性が周期的に変化する電流の波形は、正極性および負極性の各最大値を示す部分がそれぞれ平坦であるという技術的手段を用いる。
請求項8に係る発明によれば、極性が周期的に変化する電流の波形は、正極性および負極性の各最大値を示す部分がそれぞれ平坦であるため、平坦でないものと比較して同じ最大値をサンプリングする時間が長い。
したがって、各最大値をサンプリングするタイミングがずれてもサンプリング値が変化し難いため、被検出電流の検出精度を高めることができる。
なお、上記各括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
この発明の実施形態に係る電流センサの概略構成を示す平面説明図である。 図1のA−A矢視断面図である。 図1のバスバーを省略したB−B矢視断面図である。 (a)は、センサチップの配置位置の説明図であり、(b)は、センサチップの縦断面図である。 磁気抵抗素子の配置および磁気ベクトルの説明図である。 回路チップ14の主な電気的構成を示す説明図である。 差動増幅回路14aの出力信号の波形を示す説明図である。 電流制御回路14dの出力電流の波形を示す説明図である。 差動増幅回路14cの出力波形を示す説明図である。 オフセット電圧Voffが発生したときの差動増幅回路14cの出力波形を示す説明図である。 実験内容を示す説明図である。 実験結果を示すグラフである。 第2実施形態に係る電流センサの概略構成を示す平面説明図である。 図13のA−A矢視断面図である。 第3実施形態に係る電流センサに備えられたセンサチップおよびコイルの概略構成を示す斜視縦断面図である。
〈第1実施形態〉
この発明に係る実施形態について図を参照して説明する。図1は、この実施形態に係る電流センサの概略構成を示す平面説明図である。図2は、図1のA−A矢視断面図であり、図3は、図1のバスバーを省略したB−B矢視断面図である。図4(a)は、センサチップの配置位置の説明図であり、同図(b)は、センサチップの縦断面図である。図5は、磁気抵抗素子の配置および磁気ベクトルの説明図である。
[主要構成]
図1,2に示すように、電流センサ10は、基板11と、この基板11の基板面に取付けられたセンサチップ13および回路チップ14と、基板11およびコイル12が収容されたケース15と、ケース15が収容されたコイル12とを備える。ケース15は、被検出電流i2が流れるバスバー20に取付けられている。図4に示すように、この実施形態では、バスバー20は板状に形成されており、その板面に電流センサ10が取付けられている。また、コイル12は、銅などの導電性材料により形成された線材を縦断面が矩形状となるように巻回して構成されている。
バスバー20は、車両に搭載されたバッテリに接続されており、バスバー20には、前記のバッテリから車両の各箇所に供給される被検出電流i2が流れる。また、上記のバッテリは、バスバー20を介して発電機にも接続されており、その発電機から充電電流がバスバー20を介してバッテリに供給される。つまり、バスバー20に流れる被検出電流i2の向きは、バッテリの充放電によって向きが180°変化する。
センサチップ13は、被検出電流i2の大きさに対応する電圧を発生し、コイル12は、センサチップ13にバイアス磁界を印加する。回路チップ14は、センサチップ13から発生する電圧を増幅するなどの処理を行い、それをECUへ出力する。
図4(a)に示すように、センサチップ13はコイル12の内部に、センサチップ13の中心部分13cおよびコイル12の中心部分12cが一致するように配置されている。図中符号12bで示す線は、コイル12の長手方向の中心を示す線である。また、図4(b)に示すように、センサチップ13は、基板13aと、この基板13aの表層に形成された素子形成領域13bとを有し、コイル12の中心軸12aが素子形成領域13bを通るように配置されている。
素子形成領域13bには、図5に示すブリッジ接続された磁気抵抗素子Ra〜Rdが形成されている。磁気抵抗素子Ra〜Rdはセンサチップ13の中心部分13cを中心にして点対称に形成されている。各磁気抵抗素子Ra〜Rdは、強磁性体の磁気抵抗効果薄膜をメアンダ状に形成して構成されている。各磁気抵抗素子Ra〜Rdは、自身の磁化容易軸がバイアス磁界mf1および磁界mf2の向きに対して45°の角度を成すように配置されている。ここで、磁化容易軸とは、結晶磁気異方性を持つ磁性体において、磁化され易い結晶方位のことである。センサチップ13は、各磁気抵抗素子の磁化容易軸を含む平面13dおよびコイル12の中心軸12aを含む平面が平行になるように配置されている。
図1および図5に示すように、バスバー20に被検出電流i2が流れると、バスバー20の周囲には、被検出電流i2の向きと直交する向きの磁界mf2が発生する。また、コイル12に電流i1が流れると、コイル12の内外の周囲には、電流i1の向きと直交する向きのバイアス磁界mf1が発生する。センサチップ13には、バイアス磁界mf1および磁界mf2が印加される。
バイアス磁界mf1および磁界mf2が印加される各磁気抵抗素子Ra〜Rdには、両磁界の合成磁界mf3が印加される。被検出電流i2が変化すると、磁界mf2の磁気ベクトルの大きさが変化し、合成磁界mf3の磁気ベクトルの大きさおよび向きが変化する。つまり、合成磁界mf3の磁気ベクトルとバイアス磁界mf1の磁気ベクトルとが成す角度θが変化する。センサチップ13は、その角度θの変化に対応して電圧が周期的に変化する信号を出力する。
[回路チップの主な電気的構成]
次に、回路チップ14の主な電気的構成について、それを示す図6を参照して説明する。
回路チップ14を構成する基板には、差動増幅回路14aと、サンプリング回路14bと、差動増幅回路14cと、電流制御回路14dとが搭載されている。差動増幅回路14aと、サンプリング回路14bと、差動増幅回路14cとが、この出願の請求項1に記載の出力回路に対応する。
磁気抵抗素子Ra〜Rdにより構成されたブリッジ回路の2つの中点13e,13fは、差動増幅回路14aに接続されている。差動増幅回路14aは、中点13e,13fから発生する電圧の差分を増幅する。差動増幅回路14aの出力信号は、ΔR・sin2θ・Vcc/2Rで表される。Rは、磁気抵抗素子Ra〜Rdの合計の抵抗値であり、ΔRは、抵抗値Rの変化分であり、Vccは各ブリッジ回路に印加される電圧である。
差動増幅回路14aの出力信号の波形は、図7に示すように、−180°から+180°まで90°周期で変化するsin波形である。図示の例では、差動増幅回路14aの出力電圧は、最大値が45mVであり、最小値が−45mVである。
電流制御回路14dは、図8に示すように、極性が周期的に変化する電流i1および−i1をコイル12に印加する。
この電流の波形は、正極性および負極性の各最大値を示す部分iaおよび−iaがそれぞれ平坦な方形波である。つまり、正極性の電流i1は最大値iaになったときに最大値をt1時間維持し、負極性の電流−i1も最大値−iaになったときに最大値をt1時間維持する。
電流制御回路14dがコイル12に印加する電流i1の極性が反転すると、コイル12から発生するバイアス磁界mf1の向きが反転する。つまり、合成磁気mf3の磁気ベクトルの触れ角θが180°反転する。
サンプリング回路14bは、正極性の電流i1が最大値iaになっている期間に差動増幅回路14aが出力する第1の電圧Vと、負極性の電流−i1が最大値−iaになっている期間に差動増幅回路14aが出力する第2の電圧−Vとをそれぞれサンプリングしてホールドする。サンプリング回路14bのサンプリング周波数は、電流i1が最大値iaおよび−iaを維持している時間t1よりも十分短い時間に設定する。
電流i1の波形は、方形波であり、正極性および負極のときの各最大値iaおよび−iaがt1時間維持されるため、コイル12に同じ大きさの電流をt1時間印加している期間に差動増幅回路14aの出力電圧をサンプリングするようにすれば、サンプリング中に印加電流が変化してサンプリング精度が低下するおそれがない。
差動増幅回路14cは、サンプリング回路14bによりホールドされている第1および第2の電圧の差分2V(=V−(−V))を増幅して出力する。差動増幅回路14cの出力波形を図9に示す。
ここで、センサチップ13の経時変化などにより、センサチップ13の出力電圧にオフセット電圧Voffが発生したとする。そのときの差動増幅回路14cの出力波形を図10に示す。
差動増幅回路14aの入力電圧は、(V+Voff)および(−V+VOFF)になるため、差動増幅回路14aの出力電圧は、(V+Voff)−(−V+VOFF)=2Vになる。つまり、オフセット電圧Voffが削除され、オフセット電圧Voffが発生しない場合と同じ出力電圧になる。
[実験]
ここで、本願発明者が行った実験について説明する。本願発明者は、センサチップ13の中心13cの配置位置と、コイル12がセンサチップ13に印加するバイアス磁界mf1の大きさとの関係について実験を行った。図11は、この実験内容を示す説明図であり、図12は、実験結果を示すグラフである。
この実験では、巻き数が1000で半径aが1mm、全長2Lが20mmの銅製のコイルを使用した。また、センサチップ13の中心部分13cをコイル12の中心部分12cに一致させた状態を初期位置に設定した。そして、センサチップ13をコイル12の中心軸12aに沿って平行移動させたときにコイル12がセンサチップ13に印加するバイアス磁界mf1の磁束密度を測定した。
その結果、図12に示すように、センサチップ13の中心部分13cがコイル12の中心部分12cと一致するようにセンサチップ13を配置したときのバイアス磁界mf1の磁束密度が最大になることが分かった。また、センサチップ13の中心部分13cのコイル12の中心部分12cからの距離xが約5mmに達するまでは、磁束密度は殆ど変化しないことが分かった。
つまり、センサチップ13の中心部分13cをコイル12の中心部分12cから、コイル12の中心軸12aに沿って長手方向に±5mmの範囲内に配置すれば、コイル12がセンサチップ13に印加するバイアス磁界の磁束密度が略最大になることが分かった。換言すると、センサチップ13の配置位置は、コイル12の中心軸12aに沿って中心部分12cから±5mmの許容範囲を有することが分かった。
[第1実施形態の効果]
(1)上述した第1実施形態の電流センサ10を用いれば、差動増幅回路14cは、コイル12に正極性の電流i1が流れたときにセンサチップ13から発生する第1の電圧Vと、コイル12に負極性の電流−i1が流れたときにセンサチップ13から発生する第2の電圧−Vとの差分を出力するため、センサチップ13の出力電圧にオフセット電圧Voffが存在する場合であっても、その差分に基づいて被検出電流の大きさを求めれば、オフセット電圧Voffの大きさを除去することができる。
したがって、オフセット電圧Voffの発生によって被検出電流i2の検出精度が低下することがない。
(2)しかも、センサチップ13がコイル12の内部に配置されているため、コイル12から発生するバイアス磁界mf1のうち磁束密度の高いバイアス磁界を磁気抵抗素子Ra〜Rdに印加することができるので、被検出電流i2の検出感度を高めることができる。また、電流センサ10を小型化することができる。
(3)また、センサチップ13およびコイル12が、磁気抵抗素子Ra〜Rdの磁化容易軸を含む平面13dおよびコイルの中心軸12aを含む平面が平行になるように配置されているため、コイル12から発生するバイアス磁界mf1を磁気抵抗素子Ra〜Rdの各領域に均等に印加することができる。
したがって、被検出電流i2の検出精度を高めることができる。
(4)さらに、センサチップ13およびコイル12が、コイル12の中心軸12aが磁気抵抗素子Ra〜Rdの素子形成領域13bを通るように配置されているため、コイル12から発生するバイアス磁界mf1を磁気抵抗素子Ra〜Rdの各領域により一層均等に印加することができる。
したがって、被検出電流i2の検出精度をより一層高めることができる。
(5)さらに、センサチップ13およびコイル12が、それぞれの中心部分13c,12cが一致するように配置されているため、コイル12が発生するバイアス磁界mf1のうち最も磁束密度が高く、かつ、平行な磁束により構成されたバイアス磁界を磁気抵抗素子Ra〜Rdに均等に印加することができるので、被検出電流i2の検出感度および検出精度をより一層高めることができる。
(6)さらに、差動増幅回路14cは、正極性および負極性の各最大電流が流れたときの各電圧の差分を出力するため、出力電圧を大きくすることができるので、被検出電流i2の検出感度を高めることができる。
〈第2実施形態〉
次に、この発明の第2実施形態について図を参照して説明する。この実施形態に係る電流センサは、コイルの内部にコアを備えたことを特徴とする。図13は、この実施形態に係る電流センサの概略構成を示す平面説明図であり、図14は、図13のA−A矢視断面図である。
コイル12の内部であって基板11の裏面には、磁性材料により形成されたコア16が取付けられている。この実施形態では、コア16は板状に形成されているが、円柱形状でも良い。このように、コイル12の内部にコア16が配置されているため、コイル12に発生するバイアス磁界mf1の磁束密度を高くすることができるので、被検出電流i2の検出感度を高めることができる。なお、コア16は、コイル12の外部であって基板11の表面または裏面に配置しても良い。
〈第3実施形態〉
次に、この発明の第3実施形態について図を参照して説明する。この実施形態に係る電流センサは、センサチップが、ウエハレベルパッケージ(以下、WLPと略す)を利用して構成されていることを特徴とする。図15は、この実施形態に係る電流センサに備えられたセンサチップおよびコイルの概略構成を示す斜視縦断面図である。
センサチップ13は、シリコンウエハをウエハの状態で加工して複数形成される。そして、そのシリコンウエハの上に、キャップの役割をするシリコンウエハを接合し、その接合されたシリコンウエハを分断し、複数のWLP17を得る。図15に示すように、WLP17の本体17aにセンサチップ13が形成されており、その上にキャップ17bが接合されている。そして、本体17aおよびキャップ17bの外周面には、コイル12の役割をする導電パターン18が形成されている。
たとえば、導電パターン18は、導電性材料を印刷することにより形成することができる。また、WLP17の内部は真空に維持されている。このように、WLP技術を用いれば、コイルが巻回された多くのセンサチップを効率良く製造することができる。
〈他の実施形態〉
(1)前述した各実施形態では、コイルの内部にセンサチップを配置したが、センサチップにバイアス磁界を印加して被検出電流i2を検出することができれば、コイルの外部近傍にセンサチップを配置しても良い。
(2)縦断面の形状が円形のコイルを用いることもできる。コイルに印加する電流は正弦波形の交流電流でも良い。ケース15の内部を封止材によって封止し、ケース15内部の気密性を高めることもできる。また、ケース15を使用しないで、コイル12および基板11の周囲を封止材で固め、それを直接バスバー20に固定しても良い。
前述の実施形態では、この発明に係る電流センサを車両に適用した場合を説明したが、ロボット、航空機、鉄道車両、船舶、電気機器など、電路を有するものであれば、どんなものにも適用することができる。
10・・電流センサ、11・・基板、12・・コイル、12a・・コイルの中心軸、
12c・・コイルの中心部分、13・・センサチップ、13b・・素子形成領域、
13c・・センサチップの中心部分、13d・・磁化容易軸を含む平面、
14・・回路チップ、14d・・電流制御回路、15・・ケース、16・・コア、
17・・WLP。

Claims (8)

  1. 被検出電流が流れる電路の近傍に配置されており、磁気抵抗素子を有するセンサチップと、
    前記磁気抵抗素子に、前記被検出電流に応じて生じる磁界に対して直交する向きのバイアス磁界を印加するコイルと、
    極性が周期的に変化する電流を前記コイルに流す電流制御回路と、
    前記電流制御回路により前記コイルに正極性の電流が流れたときに前記磁気抵抗素子から発生する第1の電圧と、前記電流制御回路により前記コイルに前記正極性の電流を反転させた負極性の電流が流れたときに前記磁気抵抗素子から発生する第2の電圧との差分を出力する出力回路と、
    を備えることを特徴とする電流センサ。
  2. 前記センサチップが前記コイルの内部に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の電流センサ。
  3. 前記センサチップおよびコイルが、前記磁気抵抗素子の磁化容易軸を含む平面およびコイルの中心軸を含む平面が平行になるように配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電流センサ。
  4. 前記磁気抵抗素子は前記センサチップを構成する基板上に形成された素子形成領域に形成されており、
    前記センサチップおよびコイルが、前記コイルの中心軸が前記素子形成領域を通るように配置されていることを特徴とする請求項3に記載の電流センサ。
  5. 前記センサチップおよびコイルが、それぞれの中心部分が一致するように配置されていることを特徴とする請求項4に記載の電流センサ。
  6. 磁性材料により形成されたコアが前記コイルの内部に配置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1つに記載の電流センサ。
  7. 前記第1の電圧は、前記電流制御回路により前記コイルに正極性の最大電流が流れたときの電圧であり、
    前記第2の電圧は、前記電流制御回路により前記コイルに負極性の最大電流が流れたときの電圧であることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1つに記載の電流センサ。
  8. 前記極性が周期的に変化する電流の波形は、正極性および負極性の各最大値を示す部分がそれぞれ平坦であることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1つに記載の電流センサ。
JP2010115214A 2010-05-19 2010-05-19 電流センサ Expired - Fee Related JP5540882B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010115214A JP5540882B2 (ja) 2010-05-19 2010-05-19 電流センサ
US13/097,152 US8779756B2 (en) 2010-05-19 2011-04-29 Current sensor
DE102011075488A DE102011075488A1 (de) 2010-05-19 2011-05-09 Stromsensor

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010115214A JP5540882B2 (ja) 2010-05-19 2010-05-19 電流センサ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011242273A JP2011242273A (ja) 2011-12-01
JP5540882B2 true JP5540882B2 (ja) 2014-07-02

Family

ID=44971984

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010115214A Expired - Fee Related JP5540882B2 (ja) 2010-05-19 2010-05-19 電流センサ

Country Status (3)

Country Link
US (1) US8779756B2 (ja)
JP (1) JP5540882B2 (ja)
DE (1) DE102011075488A1 (ja)

Families Citing this family (28)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102011110648A1 (de) * 2011-08-18 2013-02-21 Universität Stuttgart Strommessgerät
JP5533826B2 (ja) * 2011-09-19 2014-06-25 株式会社デンソー 電流センサおよび電流センサの組み付け構造
US9817078B2 (en) 2012-05-10 2017-11-14 Allegro Microsystems Llc Methods and apparatus for magnetic sensor having integrated coil
US10725100B2 (en) 2013-03-15 2020-07-28 Allegro Microsystems, Llc Methods and apparatus for magnetic sensor having an externally accessible coil
US10495699B2 (en) 2013-07-19 2019-12-03 Allegro Microsystems, Llc Methods and apparatus for magnetic sensor having an integrated coil or magnet to detect a non-ferromagnetic target
US10145908B2 (en) 2013-07-19 2018-12-04 Allegro Microsystems, Llc Method and apparatus for magnetic sensor producing a changing magnetic field
JP6294034B2 (ja) 2013-09-05 2018-03-14 ルネサスエレクトロニクス株式会社 センサ装置
DE102013112628A1 (de) * 2013-11-15 2015-05-21 Epcos Ag Vorrichtung, Anordnung und Verfahren zur Messung einer Stromstärke in einem stromdurchflossenen Primärleiter
US9823092B2 (en) 2014-10-31 2017-11-21 Allegro Microsystems, Llc Magnetic field sensor providing a movement detector
US10012518B2 (en) 2016-06-08 2018-07-03 Allegro Microsystems, Llc Magnetic field sensor for sensing a proximity of an object
US10310028B2 (en) 2017-05-26 2019-06-04 Allegro Microsystems, Llc Coil actuated pressure sensor
US10996289B2 (en) 2017-05-26 2021-05-04 Allegro Microsystems, Llc Coil actuated position sensor with reflected magnetic field
US10641842B2 (en) 2017-05-26 2020-05-05 Allegro Microsystems, Llc Targets for coil actuated position sensors
US10837943B2 (en) 2017-05-26 2020-11-17 Allegro Microsystems, Llc Magnetic field sensor with error calculation
US10324141B2 (en) 2017-05-26 2019-06-18 Allegro Microsystems, Llc Packages for coil actuated position sensors
US11428755B2 (en) 2017-05-26 2022-08-30 Allegro Microsystems, Llc Coil actuated sensor with sensitivity detection
KR102039784B1 (ko) * 2017-08-31 2019-11-01 전자부품연구원 스마트 그리드용 가변 바이어스 전원을 이용한 자기 센서 기반 전류 센서
JP2021036199A (ja) * 2017-10-06 2021-03-04 株式会社村田製作所 磁気センサ及び電流センサ
JP6927014B2 (ja) * 2017-12-18 2021-08-25 日立金属株式会社 電流センサ
US10823586B2 (en) 2018-12-26 2020-11-03 Allegro Microsystems, Llc Magnetic field sensor having unequally spaced magnetic field sensing elements
US11061084B2 (en) 2019-03-07 2021-07-13 Allegro Microsystems, Llc Coil actuated pressure sensor and deflectable substrate
US10955306B2 (en) 2019-04-22 2021-03-23 Allegro Microsystems, Llc Coil actuated pressure sensor and deformable substrate
US11237020B2 (en) 2019-11-14 2022-02-01 Allegro Microsystems, Llc Magnetic field sensor having two rows of magnetic field sensing elements for measuring an angle of rotation of a magnet
US11280637B2 (en) 2019-11-14 2022-03-22 Allegro Microsystems, Llc High performance magnetic angle sensor
JP2021117004A (ja) * 2020-01-22 2021-08-10 株式会社東芝 チップパッケージ
US11262422B2 (en) 2020-05-08 2022-03-01 Allegro Microsystems, Llc Stray-field-immune coil-activated position sensor
US11493361B2 (en) 2021-02-26 2022-11-08 Allegro Microsystems, Llc Stray field immune coil-activated sensor
US11578997B1 (en) 2021-08-24 2023-02-14 Allegro Microsystems, Llc Angle sensor using eddy currents

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1172514A (ja) * 1997-08-29 1999-03-16 Toyo Commun Equip Co Ltd 電流センサ
TW434411B (en) * 1998-10-14 2001-05-16 Tdk Corp Magnetic sensor apparatus, current sensor apparatus and magnetic sensing element
TW534999B (en) * 1998-12-15 2003-06-01 Tdk Corp Magnetic sensor apparatus and current sensor apparatus
JP3764834B2 (ja) * 1999-10-22 2006-04-12 キヤノン電子株式会社 電流センサー及び電流検出装置
JP4551166B2 (ja) * 2004-09-13 2010-09-22 矢崎総業株式会社 機器直付けコネクタ
US7839605B2 (en) * 2005-11-13 2010-11-23 Hitachi Global Storage Technologies Netherlands B.V. Electrical signal-processing device integrating a flux sensor with a flux generator in a magnetic circuit
JP2007155399A (ja) 2005-12-01 2007-06-21 Tokai Rika Co Ltd 電流センサ、及び、それを有する電流値算出システム
JP2008215970A (ja) 2007-03-02 2008-09-18 Tdk Corp バスバー一体型電流センサ

Also Published As

Publication number Publication date
DE102011075488A8 (de) 2012-06-06
US20110285384A1 (en) 2011-11-24
JP2011242273A (ja) 2011-12-01
US8779756B2 (en) 2014-07-15
DE102011075488A1 (de) 2012-03-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5540882B2 (ja) 電流センサ
US8193805B2 (en) Magnetic sensor
CN101939623B (zh) 旋转角度检测装置、旋转机及旋转角度检测方法
US9429632B2 (en) Magnetic position detection device
JP5590349B2 (ja) 磁気センサシステム
JP6107942B2 (ja) 磁気電流センサおよび電流測定方法
CN103018522B (zh) 电流传感器及其附着结构
US20150185297A1 (en) Device, magnetic sensor device and method
US11099033B2 (en) Position detection system
JP5062454B2 (ja) 磁気センサ
JP2011038855A (ja) 磁気センサ
JPWO2010098190A1 (ja) 回転検出装置
US10401195B2 (en) Magnet and displacement detection unit
JP4947250B2 (ja) 角度検出装置
JP2007024598A (ja) 磁気センサ
JP6460372B2 (ja) 磁気センサ及びその製造方法、並びにそれを用いた計測機器
JP6132085B2 (ja) 磁気検出装置
RU2436200C1 (ru) Магниторезистивный датчик
JP5936701B2 (ja) 回転角計測装置及びそれを用いた回転機械
JP2013142569A (ja) 電流センサ
JP2022038821A (ja) 磁気センサ、並びに磁気センサを用いた位置検出装置及び電流センサ
TWI444627B (zh) 電力測量裝置以及電力測量方法
JP2013047610A (ja) 磁気平衡式電流センサ
JP5062453B2 (ja) 磁気センサ
JP2011174775A (ja) 電流センサ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120717

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131114

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131203

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140109

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140408

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140421

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5540882

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees