JP6413414B2 - 包装袋 - Google Patents

包装袋 Download PDF

Info

Publication number
JP6413414B2
JP6413414B2 JP2014145191A JP2014145191A JP6413414B2 JP 6413414 B2 JP6413414 B2 JP 6413414B2 JP 2014145191 A JP2014145191 A JP 2014145191A JP 2014145191 A JP2014145191 A JP 2014145191A JP 6413414 B2 JP6413414 B2 JP 6413414B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
bag
folding
seal
thin plate
sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014145191A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016020231A (ja
Inventor
操 西垣
操 西垣
小河原 賢次
賢次 小河原
栄 賢治
賢治 栄
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Inc filed Critical Toppan Inc
Priority to JP2014145191A priority Critical patent/JP6413414B2/ja
Publication of JP2016020231A publication Critical patent/JP2016020231A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6413414B2 publication Critical patent/JP6413414B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Bag Frames (AREA)

Description

本発明は、シャンプー、リンス、洗剤などのトイレタリー液体用品や、調味料、インスタントコーヒーなどの粉体状の食品などを収納するための包装袋であり、注出口を開封形成した後にも簡単に再封して収納物の漏れ出しを防止できるようにした包装袋に関するものである。
従来から柔軟なシートを包材として用いた包装袋としては、背貼りされた胴部の袋上部と袋底部とをヒートシールしたピロー包装、シートを二つ折りして正面シートと背面シートとを重ね合わせて対向させ、シート折り曲げ辺とは反対側でヒートシールするとともに、袋上部と袋下部とをヒートシールした三方シール包装、別成形された正面シートと背面シートとを重ね合わせて対向させ、左右の袋側部、袋上部、袋下部との四辺の部分をヒートシールした四方シール包装などの各種のタイプがある。
これらの包装形態の包装袋の内、シャンプー、リンス、洗剤などの液体、調味料、インスタントコーヒーなどの粉体が充填包装され、使用に際しては袋の上部隅部などを切断して開き、その開いた注出口から収納物を注出する用途に、三方シールや四方シールをした包装袋がよく利用されている。そして、三方シールや四方シールして正面シートと背面シートとの間に収納部を形成した包装袋に対し、袋上隅部に開口した注出口から収納物全てを注出せずに収納部に幾分かの収納物を残した場合に、簡単に再封して収納物が漏れ出ないようにしたいとの要望があった。
このような要望に答える包装袋としては、例えば特許文献1に示されているように、袋上部に向けて凸の収納物注出路を通路幅一定のものとして形成して、これを袋側部側に偏倚させるとともに、その収納部注出路の側方に正面シートと背面シートとをヒートシールしたシール部であって面状の広がりのあるシール薄板を設けて、収納物注出路の部分と前記シート薄板とを袋幅方向に並び設けた包装袋がある。この包装袋では、収納物注出路の開封予定部のある先端側の部分と前記シール薄板との間が分離できるとともに、収納物注出路の側方の近傍にシール薄板の内にしてスリットが切り込まれている。
そして、収納物を注出するためには収納物注出路の先端側の部分を切り取って注出口を形成し、再封する場合には、収納物注出路の先端側をシール薄板と切り離した状態とし、その先端側の部分(注出口側の部分)を折り曲げながら上記スリットに挿入して掛け止めることで、収納物注出路が折り曲げの部分で閉塞されるようにして再封を行なうものであった。また、特許文献2、3にも同様に収納物注出路を折り曲げ、その収納物注出路の先端側の部分をスリットに通したり、掛け止めたりする工夫が示されている。
また、収納物注出路を袋側部に偏倚させた形態ではなく、袋上部に袋幅方向に亘って広く開口できる包装袋において、開封後の開口から収納物が漏れ出ないように袋上部側を折り曲げ、その折り曲げ状態が維持されるようにする工夫も提案されている。例えば特許文献4〜7に示されているように、袋側部のシール部を、袋折り曲げした際に対向する部分で互いに係合できるようにした構成が提案されている。
さらに、通常の形態である一辺開放の袋体の開閉機能を改善するために屈伸変形自在な線材を所要部分に組み付けて、ひねりや折り曲げなどをすることで閉鎖状態が前記線材の変形によって簡単に維持されて、閉鎖操作及び開放操作が容易となるようにした袋が、特許文献8に示されている。
実願昭59−193491号のマイクロフィルム(公開実用昭和61−107741) 特開平05−178356号公報 特開2001−151250号公報 実用新案登録第3004090号公報 特開2006−199334号公報 特開2006−240691号公報 特開2012−148784号公報 実用新案登録第3047802号公報
上述の袋上部側を袋幅方向に全幅で切断して開口するタイプの包装袋では、開口された部分が袋の全幅に亘るので所望量の収納物を流し出す操作をすること自体が困難である。また、幅広の収納部をその全幅に亘って折り曲げて再封を図る構成であるために折り曲げ部分が長くなってしまい、その折り曲げ部分での閉塞度合いが弱くなり易いという欠点がある。
一方、上述した収納物注出路を有する包装袋では、まず第一に、収納物を出す開口の幅が定まって収納物を安定して出し易く、また所望量の収納物を出し易いことに大きな利点があり、所望量の収納物を流し出す用途の包装袋に適している。しかしながら、再封に際しては収納物注出路の部分自体を指先で直接持ってこれを折り曲げてスリットに差し込んで係合させることとなり、再封の操作が煩雑になるという問題があった。
屈伸変形自在な線材などを組み付けることで閉鎖維持も行なえるようにした袋の提案にあっても、屈伸変形自在な部材を袋体に融着させなければならず、袋の製造が煩雑になるという問題があるとともに、手加減次第では閉鎖部分の締まりが不確実になってしまうという問題もある。
本発明者にあっては、包装袋での収納物注出路のある部分を横断するように袋幅方向に亘る折曲予定部を設定し、この折曲予定部の位置で包装袋を折り曲げたときに相対するヒートシール部分それぞれに、該ヒートシール部分を切り欠いたり切り込んだりしてなる係止部を設け、その係止部同士を掛け止めるという簡単な操作で折曲予定部で包装袋が折り曲がって収容物注出路を閉鎖でき、また、係止部の係合の状態を外すこともその操作が簡単であることに着目した。
そして、係止部同士を係合させることで折り曲げられて、その折り曲げにより収納物注出路が閉じられている中身のある包装袋について、取り扱いの際の収納部に対する不用意な外力が加えられるときに、折れ曲がりの状態によっては、係止部が折れ曲がりを維持する程度に違いがあることを発見するに至った。
即ち、上記外力が加えられたとしても折曲予定部が適正に折曲されていて、収納物注出路での折れ曲がりが維持される(折れ曲がりによる収納物注出路の閉鎖が維持される)場合がある一方、折曲予定部が適正に折曲されていないために係止部の係合状態が不良となっていて、上記外力が加えられた際、収納物注出路での折れ曲がりが開き加減となって閉塞が甘くなったり、収納物注出路の折れ曲がり部分が開いて係止部同士の係合が外れてしまう場合がある。
これらは折曲予定部の位置で確実に折り曲げられなかったり、折曲予定部の位置を交差するようにして折れ位置が形成されたりしているものであり、これによって係止部同士が、上述のように折曲予定部に沿った方向においてズレた状態で係止し合ってしまい、その結果として折れ曲がりを維持する程度に違いが生じていた。
そこで、本発明は袋上部に至る収納物注出路とその収納物注出路に並設されて袋上部と袋側部のシール部に至る広面のシール薄板とを横断するように折曲予定部が設けられている包装袋において、折曲予定部で包装袋を折り曲げて係止部同士を掛け止め合わせた係合状態がより確実になるようにすることを課題とし、折られた包装袋を不用意な取り扱いをしても包装袋が折れた状態のままとなって収納物注出路の閉鎖が維持される包装袋を提供することを目的とするものである。
(請求項1の発明)
本発明は上記課題を考慮してなされたもので、正面シート(2)と背面シート(3)とが対向してその間に収納部(4)が設けられている包装袋(1)であり、少なくとも袋上部(5)と袋下部(6)と一方の袋側部(7)とが、正面シート(2)と背面シート(3)とをヒートシールしてなるシール部(9)とされていて、前記収納部(4)には該収納部(4)から袋上部(5)に向けて延設された収納物注出路(10)が連続し、その収納物注出路(10)の上端部分が注出口形成予定部(11)とされている包装袋(1)において、
前記注出口形成予定部(11)を、前記一方の袋側部(7)とは反対となる袋上隅部側のみに設けて、
前記注出口形成予定部(11)に連なる前記収納物注出路(10)が、前記一方の袋側部(7)と反対の他方の袋側部(8)側に偏るように形成され、かつ、前記正面シート(2)と背面シート(3)とをヒートシールして前記一方の袋側部(7)と袋上部(5)とのシール部(9)に達して一体となる広面のシール部(9)であるシール薄板(13)が形成されて、前記収納物注出路(10)と前記シール薄板(13)とが袋幅方向に並設され、
前記収納物注出路(10)は、該収納物注出路(10)と前記シール薄板(13)とを横断して袋幅方向に亘る位置の折曲予定部(14)での袋の折り曲げにより閉塞可能に設けられ、
前記シール薄板(13)は、折曲予定部(14)での袋の折り曲げ状態を維持する折曲維持手段(16)を備え、
シール薄板(13)での前記折曲予定部(14)の位置に、シール薄板(13)に対し非貫通のハーフカットとされた直線状の弱化線(23)からなる折曲補助部(22)が設けられていて、
前記折曲補助部(22)のハーフカットにおける前記一方の袋側部(7)側の一端を、該一方の袋側部(7)の側縁に非到達の状態で近接させて、折曲補助部(22)のハーフカットの前記一端と一方の袋側部(7)の前記側縁との間に難破断部(26)が設けられており、
前記折曲維持手段(16)は、シール薄板(13)での一方の袋側部(7)側に配置されて、このシール薄板(13)を折曲予定部(14)で袋の折り曲げをしたときに相対する位置それぞれに設けられて互いに係合可能とされた対の係止部(17)と係止部(18)とからなるものとされて、前記係止部(17)は、袋上部(5)の外縁に達するように入れられた切り込みでの一方の袋側部(7)の外縁に最も接近した位置とされ、前記係止部(18)は、一方の袋側部(7)の側端縁に達するように入れられた切り込みでの一方の袋側部(7)の側端縁から最も離れた位置とされており、
係止部(17)と係止部(18)とが包装袋高さ方向に沿って縦並びして、折曲予定部(14)に直交する直線(a)上に係止部(17)と係止部(18)とが位置し、
折曲補助部(22)の前記ハーフカットが、前記直線(a)に対して交差し、折曲補助部(22)の前記ハーフカットに連続している前記難破断部(26)が、前記直線(a)に対して非交差となる部分であってこの直線(a)の位置より一方の袋側部(7)側に位置していて、この難破断部(26)は、折曲予定部(14)での収納物注出路(10)側とは反対にして収納物注出路(10)から袋幅方向に離間して設けられていることを特徴とする包装袋を提供して、上記課題を解消するものである。
(請求項2の発明)
そして、本発明において、上記折曲補助部(22)は複数本の平行な弱化線(23)から形成されていて、隣り合う弱化線(23)の間隔は0.2mm〜2.0mmの範囲とされていることが可能である。
(請求項3の発明)
また、本発明において、上記弱化線(23)は、シール薄板(13)の正面シート(2)と背面シート(3)との少なくとも何れか一方のシート側からのレーザ照射加工により形成されているものとすることが可能である。
(請求項4の発明)
また、本発明において、上記弱化線(23)は、上記折曲予定部(14)が折り曲げられるときに山折りとなるシート薄板表面側からのレーザ照射加工により形成されているものとすることが可能である。
(請求項5の発明)
また、本発明において、上記弱化線(23)は、上記折曲予定部(14)が折り曲げられるときの山折り側となるシート薄板表面でのレーザ照射加工の切削幅が、シート薄板(13)のヒートシール合わせ面側でのレーザ照射加工の切削幅より大とされていることが良好である。
(請求項1の発明の効果)
請求項1の発明によれば、シール薄板での折曲予定部の位置に、ハーフカットとされた直線状の弱化線からなる折曲補助部が設けられているので、シール薄板の部分での折曲予定部が折れ曲がり易く、その折り曲げが簡単に適正なものとなる。そして、折曲維持手段の構成も、切り込み形成して係合し合う係止片などのような簡易なものとしても、折曲予定部の位置を簡単に折り曲げてその折曲維持手段を適正に働かせることができるようになる。さらにシール薄板における前記折曲維持手段が適正に働いて折曲予定部全体の折り曲げも維持されることとなり、収納物注出路が閉塞される状態が得られる。
よって、中身のある収納部に対して不用意な取り扱いをし、正面シートと背面シートとの対面方向で外力(過大な力ではなく、不用意な取り扱いで生じる程度の力)が加わって収納物の内圧が上がる場合でも、収納物注出路が折曲予定部の位置で折れて閉鎖されているので、折れにより形成された閉鎖部分で収納物の動きを止めることができる。そのため、折曲維持手段が外れて収納物注出路の部分で折れ部分が開いて収納物注出路から収納物が漏れ出るということが生じない。
(請求項2の発明の効果)
請求項2の発明によれば、折曲補助部を複数本の平行な弱化線から形成し、隣り合う弱化線の間隔を0.2mm〜2.0mmの範囲とされているので、包装袋の折曲予定部の部分から折り曲げる操作をするときに、この折曲予定部の位置に沿ってより一層確実に折れ曲がりを生じさせることができるようになる。
(請求項3の発明の効果)
請求項3の発明によれば、弱化線は、シール薄板の正面シートと背面シートとの少なくとも何れか一方のシート側からのレーザ照射加工により形成されているものとしているので、包装袋の折曲予定部の部分から折り曲げる操作をするときに、この折曲予定部の位置に沿ってより一層確実に折れ曲がりを生じさせることができるようになる。
(請求項4の発明の効果)
請求項4の発明によれば、弱化線は、折曲予定部が折り曲げられるときに山折りとなるシート薄板表面側からのレーザ照射加工により形成されているものとしているので、包装袋の折曲予定部の部分から折り曲げる操作をするときに、この折曲予定部の位置に沿ってより一層確実に折れ曲がりを生じさせることができるようになる。
(請求項5の発明の効果)
請求項5の発明によれば、弱化線は、折曲予定部が折り曲げられるときの山折り側となるシート薄板表面でのレーザ照射加工の切削幅が、シート薄板のヒートシール合わせ面側でのレーザ照射加工の切削幅より大とされているので、包装袋の折曲予定部の部分から折り曲げる操作をするときに、この折曲予定部の位置に沿ってより一層確実に折れ曲がりを生じさせることができるようになる。
本発明に係る包装袋の実施の例を示す説明図である。 実施の例において開封して係合部を係合させて袋上部を折り曲げた状態を示す説明図である。 実施の例における弱化線の形成部分を断面で示す説明図である。
つぎに本発明を図1から図3に示す実施の形態に基づいて詳細に説明する。図中1は包装袋で、該包装袋1は正面シート2と背面シート3とが対向してその間に収納部4を設けて、袋上部5と袋下部6と左右の袋側部7、8とがある矩形形状を有している。そして袋上部5と袋下部6と左の袋側部7にシール部9を設けて、この上下左のシール部9と右の袋側部8を構成している折り部分とで収納部4が囲まれている三方シール形態の袋である。
具体的にはこの実施の例での包装袋1の場合、一枚のシートを二つ折りにして重ね合わせることで正面シート2と背面シート3とが対向した状態で得られるようにしており、その二つ折りの状態で袋上部側、袋下部側、左袋側部側をヒートシールして三方のシール部9が形成され、正面シート2を正面にして見る際の正面視での全体形状を縦長の長方形としている。(図1)
(包装袋の製造)
包装袋1の製造に際しては、例えば、ロール体などから引き出された一本の帯状シートを二つ折りして縦にして下方に送り出し、帯状シートでの包装袋の一袋分ごとに、充填口とする部分を残した状態でその一袋分の二方の部分(例えば、袋上部、折り部分と反対側の袋側部)をヒートシールした連続体とする。前記ヒートシールに適するように正面シート2と背面シート3とは基材とシーラント層とを少なくとも有する積層体のフィルムからなるものであり、シーラント層同士を対面させて重ね合わされてヒートシールを行なう。
そして、縦で下方に移動する連続体での一袋ごとの充填口(例えば袋下部5のシール部9となる部分)に上方からノズルを差し入れて収納部に液体や粉体などを充填し、その充填が終了すれば充填口の部分をヒートシールして収納部を閉じ、連続状態での袋と袋との間を切断し、これによって収納部それぞれに定量の収納物が充填された包装袋が一袋ごとにして得られる。このヒートシールによって後述のように収納物を注出する注出路を備える収納部が形成され、また収納袋のヒートシールされた部分に切り込みや切り落としなどをすることで、後述の係合を行なえるようにした部分が形成できる。なお、包装袋の製造は前述の方法に限定されるものではなく、既知の方法が採用できるものである。
(収納物注出路)
包装袋1は収納物注出路10を有している。この収納物注出路10は収納部4に連続していて、この収納部4から袋上部5に向けて延設されたものである。図示されているように前記収納物注出路10は収納部4の上部を上方に延設しながら上方に向けて凸の略尖頭形状にして先細りされ、かつ上記他方の袋側部8側に偏倚しており、正面視の状態で略三角形に形成している。さらに、その収納物注出路10の上端部分は注出口形成予定部11としている。このように前記注出口形成予定部11は、他方の袋側部8側である袋上隅部側のみに設けられている。
上記注出口形成予定部11は収納物注出路10の先端部分をその先端部分に近接するシール部9と一緒に除去することで注出口を得る部分であり、包装袋を開封する使用者が目視にて切断の位置の確認を行ない易いように、注出口形成予定部11については収納物注出路10の先端部分を袋幅方向に横切る印刷指示線などとして示されている。また、この注出口形成予定部11については手操作での切断が行ない易いように、正面シート2と背面シート3との表面側、或いは一方のシートの表面側にレーザ照射によるハーフカットを施すことも可能である。
実施の例では、上記収納物注出路10の一方の袋側部7側のシール境界部分12を傾斜した直線状にしている。よって、収納物注出路10は、一方の袋側部7側の傾斜したシール境界部分と他方の袋側部8側の縦の折り部分とを両側とした通路として形成される。そして、前記直線状のシール境界部分12を間にして収納物注出路10の一方の袋側部7側となる側方には、収納部4の左の側辺のシール部9や袋下部6のシール部9より幅広とされた広面のシール部9がある。
(シール薄板)
この幅広で広面のシール部9は、勿論正面シート2と背面シート3とをヒートシールしてなる部分であり、面としての広がりがある板状のシール薄板13を形成している。図1に示されているように収納物注出路10と幅広で広面板状のシール薄板13とは袋幅方向に並び設けられており、その正面視での形状は収納物注出路10とは逆向きの三角形状にし、三角形状で上方に凸の略尖頭形状にした収納物注出路10の部分とこのシール薄板13の部分とを袋幅方向に並設するレイアウトにすることで、包装袋1全体が長方形状に収まるようにしている。
(折曲予定部)
上述したように袋上部5側において袋幅方向に並ぶ位置関係とした収納物注出路10とシール部9のシール薄板13とには、袋幅方向に亘る折曲予定部14が設けられている。前記折曲予定部14は、袋上部5を下方に向けて折り曲げる部分であり、この例では、収納物注出路10の範囲を横断する部分とシール部9のシール薄板13の範囲を横断する部分とでほぼ同様の長さになるように収納物注出路10の袋高さ方向での略中央部分を通る高さ位置に設定されている。
上記折曲予定部14は直線状にしていて、この折曲予定部14の位置で袋上部5を折り曲げることにより、収納物注出路10での正面シート2と背面シート3との内面同士がその袋の折り曲げをした部分で密に接触し合って、袋の折り曲げをした部分で収納物注出路10を閉塞するように設けられている。前記折曲予定部14の位置に印刷指示線を設けることが可能であり、そのようにすれば袋の折り曲げをする位置を確認し易くなって良好である。
なお、折曲予定部14は図において一点鎖線の直線として示しているが、袋の折り曲げで収納物注出路10が閉塞すればよいものであり、収納物注出路10でのこの折曲予定部14の位置で縦断面形状で小さな円弧が形成できる程度に曲げ折りされていれば、正面シート2と背面シート3とが比較的密に接することとなり、充填済みの包装袋を通常に取り扱う範囲では、収納物が折り曲げられた部分を通過することはないものである。
そのため、折り曲げられた収納物注出路10での折曲予定部14は、その断面が鋭く切り立つ断面形状になる必要は特にない。この例は袋の折曲予定部14の位置で折り曲げをすることで、収納物注出路10における折曲予定部14での折り曲げ部分の断面は小さな円弧を呈した状態となるものであり、この状態で収納物注出路10が閉塞されるようになるものである。
なお、収納物注出路10における折曲予定部14の部分は、後述のシール薄板13における折曲予定部14で折り曲げられたときにその折り曲げに伴なって一緒に折り曲げられるものであり、シール薄板13側での折り曲げに伴なった収納物注出路での折り曲げであっても、その収納物注出路10は十分に閉塞されるものである。
(折曲維持手段)
上記シール薄板13には折曲予定部14での袋の折り曲げ状態を維持するための折曲維持手段16が設けられている。図1に示されているように前記折曲維持手段16は、シール薄板13での一方の袋側部7側に配置されて、このシール薄板13を折曲予定部14で袋の折り曲げをしたときに相対する位置それぞれに設けられた対の係止部17、18からなるものであり、この係止部17と係止部18とは互いに係合可能に設けられているものである。
(係止部)
図1に示すように係止部17は、袋上部5の外縁(袋の上端縁)に達するように入れられた切り込みにより切り込み形成された舌片における基端縁である。この係止部17を形成するための切り込みの先端は、裂け止めを行なうために係止片の基端部分で弧状にして延長されているが、係止部17の部分が一方の袋側部7(左の袋側部)の外縁に最も接近した位置である。なお、前記切り込みの先端を延長して他方の袋側部8(右の袋側部)側に向けるようにして裂け止めの処理を施している。この裂け止めの処理は必ずしも必要とされるものではない。また、裂け止め処理はシート貫通の小孔とすることも可能である。
また、他方の係止部18はシール薄板13の下部部分であって一方の袋側部7の側端縁に達するように入れられた切り込みにより舌片を得るようにして形成された切り込み凹所である。この係止部18を形成するための切り込みの先端は、裂け止めを行なうために切り込み凹所を弧状にするようにして袋上部5側に向けて延長されているが、係止部18の部分が一方の袋側部7の外縁から最も離れた位置である。この部分の切り込みにおいても先端を延長して袋上部側に向けるようにして裂け止めの処理を施している。この裂け止めの処理も必ずしも必要とされるものではなく、そしてその裂け止め処理がシート貫通の小孔としてもよい。
袋の折り曲げを行なって係止部17、18を係合させ合うことで袋の折曲状態が維持され、これによって収納物注出路10の閉塞状態が維持される。また、係止部17と係止部18との係合関係を解けば、正面シート2と背面シート3との袋折り曲げ部分で生じていた復元力により袋上部5が起き上がるようになり、収納物注出路10が閉塞しない状態となる。
(注出口開封)
包装袋1では、収納物注出路10から収納物を注出する注出口の形成を行ない易くする工夫が設けられている。即ち、収納物注出路10の先端部分にある注出口形成予定部11の位置に沿った切断を手操作で行ない易くする工夫が施されている。まず、袋上部5の中央に、袋上部上端縁から下方に延びてから上記シール境界部分12の近くに沿うように屈曲した不連続なスリットからなる縦切り込み線部19がある。また、この縦切り込み線部19に連続し、前記シール境界部分12に平行にして注出口形成予定部11の端部に達するように入れられたスリットからなる傾斜切り取り線部20がある。
そして、上記縦切り取り線部19から上記傾斜切り込み線部20に亘って繋ぎ部分(スリットとスリットとの間)を切って形成される舌片状の部分を摘み持ちながら袋幅方向に他方の袋側部8側に向けて引っ張るようにすることで、注出口形成予定部11が引き裂かれて注出口21が簡単に形成される。(図2参照)
上述のようにして開封した収納物注出路10を閉じるには、図2に示すように折曲予定部14の位置から袋を折り曲げ、折曲維持手段16である係止部17と係止部18とを係合させればよく、収納物注出路10の閉塞を行なう操作も頗る簡単なものとなる。特に、折曲維持手段16の係止部17の部分が注出口と袋幅方向において離間配置された位置関係であり、そのため係止部17の部分を持った折り曲げや掛け止めの操作を行なうので、注出口周りに残渣として付着した収納物が指先を汚すということを防止する。
(折曲補助部)
本包装袋1では、折り曲げ操作に対して抵抗を少なくしてその折り曲げ操作が簡単に行なえるように、さらにはシート薄板13での折曲予定部14の位置に対し、折られた部分の位置がずれたり交差したりせずに前記折曲予定部14の位置で適正に折ることができるようにした工夫が施されている。
その工夫は折曲予定部14の位置を折り曲げ易くするものであって、具体的には折曲補助部22が設けられている。前記折曲補助部22は、シール薄板13上の範囲にして、かつシール境界部分12側の端部23がこのシール境界部分12の位置に達せずに近接した状態とされ、ール薄板13の表裏面(正面シートと背面シートの外面)の少なくとも何れか一方の面に入れられたハーフカットからなる直線状の弱化線23からなるものである。
折曲補助部22では、上述したようにシール境界部分側の端部24をシール境界部分12の位置に達せずに近接した状態としているとともに、一方の袋側部7側の端部25についても、この一方の袋側部7の側縁には達せずに近接した状態としている。そして、折曲補助部22の前記端部25とこの一方の袋側辺部7の側縁との間に、ハーフカットの弱化処理を施さない非処理部分とした難破断部26が設けられていて、図1に示すようにこの難破断部26は、折曲予定部14での収納物注出路10側とは反対にして収納物注出路10から袋幅方向に離間して設けられている。
折り曲げが繰り返された場合に折曲予定部14の高さ位置でシート薄板13に割れが生じる可能性がわずかながらあるが、上記難破断部26は、その割れが一方の袋側辺部7の側縁に達しないようにしている。また、難破断部26は誤った取り扱いによる裂き操作で一方の袋側部7の側縁から折曲補助部22に裂けが入り込まないようにもしている部分でもある。
折曲補助部22は一本または複数本の直線状の弱化線23からなるものであり、図示の実施の例にあっては複数本の弱化線23が平行で、且つ近接状態にして配置している。複数本の弱化線23を近接状態にして配置させるに際しては隣り合う弱化線23の間隔を0.2〜2.0mmの範囲とすることが好ましい。
また、上記弱化線23はシール薄板13の正面シート2と背面シート3との少なくとも何れか一方のシート側からのレーザ照射加工により形成してもよく、レーザ照射によりミシン目ごとくの不連続線形態、または連続線形態にしてシート薄板13を貫通しないハーフカットが利用できるものである。弱化線23をレーザ照射によるハーフカットとするには、連続形態や連続線形態のいずれでも、折曲予定部14が折り曲げられるときに山折りとなるシート薄板表面側からのレーザ照射加工により形成されているものとすることが良好である。
図示の実施の例の折曲補助部22にあってはレーザ照射によるハーフカットにて一本の弱化線23を形成していて、シート薄板13を貫通せずに不連続線形態としたハーフカットとし、上述のように折曲予定部14が折り曲げられるときに山折りとなるシート薄板表面側からのレーザ照射加工によるものであり、カットを1mm、つなぎ(カットとカットの間)を2mmとしている。
上記弱化線23の断面形状では、図3に示すように折曲予定部14が折り曲げられるときの山折り側となるシート薄板表面でのレーザ照射加工の切削幅X1が、シート薄板のヒートシール合わせ面側でのレーザ照射加工の切削幅X2より大としている。このようにシート薄板表面でのレーザ照射加工の切削幅をヒートシール合わせ面側でのレーザ照射加工の切削幅より大きくすることでも、シール薄板13における折曲予定部14の折り曲げがより簡単になる。よって、折曲維持手段16を係合させた状態での折り曲げの位置がこの折曲予定部14の位置からずれることがなく、シール薄板13の折曲予定部14の位置での折り曲げに連れて収納物注出路10での折曲予定部14の部分も適正に折り曲がり、従って収納物注出路10が確実に閉鎖されることとなる。
なお、収納物注出路10の部分については、折曲予定部14の位置に沿ってエンボスや、正面シートと背面シートの外面にレーザ照射にて入れられたハーフカットを設けるようにすることも可能であり、このようにすればシート薄板13の折曲予定部14の位置側から行なわれる折り曲げに伴なう折り曲げがこの収納物注出路10における折曲予定部14の位置で一層適切に生じ易くなる。
上述したように本実施の例の包装袋1では、シール薄板13の範囲で折曲予定部14に折曲補助部22を設けることで、前記折曲予定部14の位置で袋の折り曲げを行なった際には、その袋の折り曲げの部分がシール薄板13での折曲予定部14に重なり、これに連れて収納物注出路10側での折曲予定部14の位置に沿っても折り曲げが生じるので、折り曲げの操作を容易にして収納物注出路10での閉塞を確実にする。
(係止部の位置)
折曲維持手段16では、上記係止部17、18が、上記折曲補助部22が重なるシール薄板13での折曲予定部14を中心にして対称となる位置にあり、図示されているように係止部17と係止部18とが折曲予定部14に直交する同一直線上に設けられていて、この係止部17と係止部18とが位置する直線の方向、即ち、係止部17と係止部18との縦の並びは包装袋1の高さ方向に沿っている。図1において折曲予定部14から下の係止部18を通る垂線とその垂線の袋上部側への延長線を直線aとして表わしており、この直線a上に上の係止部17と下の係止部18が位置している。また、図1に示されているように、折曲補助部22のハーフカットが前記直線aに対して交差する配置となり、そして折曲補助部22の前記ハーフカットに連続している上記難破断部26は直線aに対して非交差となる部分であり、この直線aの位置より一方の袋側部7側に位置し配置とされている。
シール薄板13が折曲予定部14の位置で折り曲がるように上記係止部17と係止部18とを相対させて係合させることで、図2に示すように折曲予定部14の位置で包装袋1が折り曲がった状態が維持される。特にこの包装袋1の折曲予定部14での折り曲げに際して前記係止部17と係止部18とを係合させれば、シール薄板13での折曲予定部14の折り曲がりは上記折曲補助部22があることから鋭く切り立つ状態で簡単に折り曲がるようになり、そしてそのことから係止部17と係止部18との互いの係合状態も適正となり、不用意な取り扱いでは両者の係合が解けないものとなる。
(シート材料)
上記実施の例は、一枚の帯状シートを他方の袋側部となる部分で折り合わせてヒートシールし、所要の切り込み加工及び切断加工を行なって製造しているものであるが、この包装袋1を得るに際しては、正面シートとする帯状シートと背面シートとする帯状シートとの二枚のシートを重ね合わせてヒートシールし、所要の切り込み加工及び切断加工を行なって製造してもよいものである。
包装袋の正面シートと背面シートにはバリア性を有するシートを採用することができ、そのようにすることで包装袋1は収納物変質防止機能を備えるものとなる。また、正面シートと背面シートとは、合成樹脂製の基材の層の少なくとも片面に、金属又は無機酸化物或いはそれらの混合物である蒸着薄膜層、水溶性高分子と一種以上のアルコキシド又は/及びその加水分解物又は塩化錫の少なくとも一つを含む水溶液、或いは水/アルコール混合溶液を主剤とするコーティング剤からなる被膜層を用いてなるシートとすることも良好である。このようなシートを採用して包装袋を製造すれば、ガスバリア性に優れた包装袋とすることができる。
具体的なシートの例としては、GL−AECFフィルム12μm(凸版印刷製)/LLDPE40μm(三井化学東セロ製)の積層体がある。
上記積層体の作製はつぎのようにして行なえる。基材として、厚さ12μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの片面に、プライマー層として、2−(エポキシシクロヘキシル)エチルトリメチルシラン(以下EETMSと略す)とアクリルポリオールをEETMSに対し、重量比で5.0倍量取り混合し、さらに触媒として塩化錫(SnCl)/メタノール溶液(0.003mol/gに調液したもの)をEETMSに対し1/135molになるように添加し攪拌して、ついでイソシアネート化合物としてトリイジルイソシアネート(以下TDIと略す)をアクリルポリオールのOH基に対しNCO基が等量となるように加えた混合溶液をグラビアコート法により乾燥後厚さが0.2μmになるように形成する。
次いで、プライマー層上に電子線加熱方式による真空蒸着装置により、金属アルミニウムを蒸発させそこに酸素ガスを導入し、厚さ20nmの酸化アルミニウムを蒸着して無機酸化物からなる蒸着薄膜層を形成したガスバリア積層フィルム(GL−AECFフィルム)を作製する。そのガスバリア積層フィルムの表面に、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)樹脂層からなる厚さ40μmのシーラントフィルムを貼り合せて積層体を完成できる。
また、包装袋の正面シートと背面シートとは、それぞれ層構成中にアルミニウム箔層を有する積層シートを採用することができ、そのようにすることで包装袋1は遮光性に優れた包装袋となり、これによって光透過を抑えて収納物の変質を防止する機能を有するようになる。
(包装袋の引っ掛け耐性)
つぎに上記実施の例のように上記折曲予定部に折曲補助部としてレーザ照射のハーフカットからなる一本の弱化線が設けられている包装袋と、折曲予定部に折曲補助部が設けられていない包装袋とにおいて、上下の係止部を係合させて収納物注出路を折り曲げにより閉鎖させた状態とし、収納部の部分に荷重を加えることで、係止部相互の引っ掛け耐性(係合の度合い)を、下記に示す実験を行なって検討した。
実験1により比較検討を行なうための本発明を実施した実施例1〜4の包装袋と比較例の包装袋は、上述した実施の例と同じようにシート二つ折りの三方シールの包装袋を作成した。各包装袋の外形寸法は幅75mm×高さ150mmとした。また、収納部、シール部、収納物注出路、注出口形成予定部、シール薄板、折曲予定部は実施例1〜4、比較例ともに同じとした。折曲維持手段の両係止部の位置についても上述した実施の例と同じく折曲予定部から下の係止部への垂線の延長線上に上の係止部が揃うものとしている。折曲予定部は袋上端縁から袋下部に向けて30mmの位置に設定した。
実施例1〜4、及び比較例のシートとしては、上述したGL−AECFフィルム12μm(凸版印刷製)/LLDPE40μm(三井化学東セロ製)の積層体を用いた。
実験1の実験方法は、係止部相互の引っ掛け耐性を判断するに際して、係止部同士を係合させた状態での袋折り返しが上側となるようにして平面上に包装袋を平置きした。75mm×75mm×21mmの平板(129.76g)を充填済みの収納部の上に平置きし、その平板の中央をプッシュプルゲージにて鉛直方向に力を加え、係止部が外れたときの引っ掛け耐圧をプッシュプルゲージで測定された数値とした。プッシュプルゲージは株式会社イマダ製 ZTA−DPU(max 5kgf)を用いた。各包装袋が未開封の状態にて測定した。
実施例、比較例1〜7それぞれにおいて試験体数Nは3であり、それぞれ7回測定した。本包装袋の使用用途としてヘアコンディショナーを収納してなる袋商品を想定し、収納物はヘアコンディショナーとした。ミディアムヘアの使用者がヘアコンディショナーの一回当たりに使用する量を平均6g(ポンプタイプの収納容器における押し下げ二回分の吐出量に相当)と想定し、各包装袋の収納量を約40gとした。即ち、袋商品での内容量が40g前後とし、約七回分で使い切ると考えたからである。
実施例1〜4において、折曲補助部でのレーザ照射による一本の弱化線は破線であり、カットの長さとつなぎの長さとを表1に示した。また、レーザ照射の加工に用いた装置は、パナソニックデバイスSUNX株式会社製 LP−430U COLASER MARKERであり、レーザ照射での描線を実施例と比較例の各包装袋における上記折曲補助部としている箇所に配置した。スキャンスピードは3000mm/秒、レーザパワーは70%(装置最大パワーに対して)とした。上記一方の袋側部の側縁から袋幅方向に2mm入った位置までを難破断部として確保し、その2mm入った位置からシール薄板が形成されている範囲の長さ28mm内に収まるようにレーザ照射した。
Figure 0006413414
実施例1〜4、及び比較例での引っ掛け耐圧を各試験体にて測定し、実施例、比較例において試験体三体の平均を測定値として、実験結果を以下の表2に示した。
Figure 0006413414
(実験1のまとめ)
表2に示されているようにシール薄板の折曲予定部に折曲補助部を設けない包装袋(比較例)に対し、シール薄板の折曲予定部に折曲補助部を設けた包装袋(実施例1〜4)の方が引っ掛け耐圧が良好であることが明らかとなった。よって、シール薄板の折曲予定部に折曲補助部を設けることが、再封後でも折曲維持手段の係止部が不用意には外れないようにして、収納物注出路を折り曲げることによって閉塞状態を得る上で頗る有効であると判断できる。
(折り曲げ性評価実験)
つぎに実験2として、シート薄板における折曲予定部の位置に重なるようにしてレーザ照射した折曲補助部に関し、各種形態の折曲補助部を有する包装袋を作製して折り曲げ性を評価(官能評価)した。この実験の主目的とするところは、折曲予定部に重なるようにしてレーザ照射による弱化線を一本入れる場合と複数本入れる場合とで引っ掛け易さや折り曲げ易さがどのように変化するかを確認することであった。
レーザ照射して折曲補助部を形成するに際して変化させた項目としては、弱化線の線種、長さ、本数、間隔であり、それぞれの項目で変化させた点は以下の通りである。
弱化線の線種:直線、破線
弱化線の長さ(直線の場合):28mm、70mm
(破線の場合の包装袋サンプルは全てカット3mm、つなぎ2mmとした)
弱化線の本数:1、2、3、4、5
弱化線の間隔:0.1mm、0.3mm、0.5mm、1mm、2mm
弱化線の長さ28mmとする点は、上記実験1の場合で示されているように、包装袋における一方の袋側部の側縁から袋幅方向に2mm入った位置までを難破断部として確保し、その2mm入った位置から袋幅方向にシール薄板が形成されている範囲内で長さ28mmの弱化線としたものである。
また、弱化線の長さ70mmとする点は、包装袋における一方の袋側部の側縁から袋幅方向に2mm入った位置までを難破断部として確保し、その2mm入った位置から袋幅方向に長さ70mmの弱化線としたものであり、実施の例での収納物注出路での折曲予定部にも重なるように弱化線を形成したものである。なお、折り部とされている袋側部には弱化線を到達させてはいない。
また、破線は、一方の袋側部の側縁から袋幅方向に2mm入った位置までを難破断部として確保し、その2mm入った位置からシール薄板が形成されている範囲の長さ28mm内に収まるものとした。
レーザ照射の加工に用いた装置は、実験1の場合と同じパナソニックデバイスSUNX株式会社製 LP−430U COLASER MARKERである。レーザ照射での描線を各包装袋における折曲予定部に配置した。スキャンスピードは2000mm/秒、レーザパワーは60%(装置最大パワーに対して)とした。
(評価結果)
(弱化線が直線28mmの場合)
・本数や間隔を変化させても、折り曲げ易さが良好である点や折曲維持手段の係止部相互の引っ掛け易さが良好である点には変化はなかった。
・折り返した袋上部での収納物注出路側でやや浮いている状態となった包装袋サンプルがあったが、全ての包装袋サンプルにおいて、再封操作となる複数回の係止部相互の引っ掛けが行なえ、引っ掛け易さが良好である点に変化はなかった。
・弱化線の間隔を2mmとした包装袋サンプルの場合、二箇所で鋭角な折れを生じさせて折曲維持手段の係止部の係合が外れる包装袋サンプルが見られた。よって、弱化線の間隔は2mmが最大側の限度と判断される。
(弱化線が直線70mmの場合)
・弱化線の間隔を2mmとした包装袋サンプルの場合、二箇所で鋭角な折れを生じさせて折曲維持手段の係止部の係合が外れる包装袋サンプルが見られた。よって、弱化線の間隔は2mmが最大側の限度と判断される。
・弱化線を直線28mmとした包装袋サンプルよりも折り易く引っ掛け易いものであった。
(破線の場合)
・折り返した袋上部での収納物注出路側でやや浮いている状態となった包装袋サンプルがあったが、全ての包装袋サンプルにおいて、再封操作となる複数回の係止部相互の引っ掛けが行なえ、引っ掛け易さが良好である点に変化はなかった。
・弱化線を直線28mmとした包装袋サンプルと同様に折り易く引っ掛け易いものであった。
(まとめ)
実験1の結果や実験2で得られた評価などから、弱化線を複数本にして折曲予定部を形成した場合、弱化線の間隔は0.2mm〜2.0mmの範囲が好ましく、0.3mm〜1.0mmの範囲がより好ましいものである。
また、レーザ照射による加工で弱化線を得る場合、シール薄板の正面シートと背面シートとの少なくとも何れか一方のシート側からレーザ照射加工を行なってもよいことが確認されており、特に折曲予定部が折り曲げられるときに山折りとなるシート薄板表面側からのレーザ照射加工により弱化線を設けることがより折り易くなることも確認された。
1…包装袋
2…正面シート
3…背面シート
4…収納部
7…一方の袋側部
8…他方の袋側部
9…シール部
10…収納物注出路
11…注出口形成予定部
13…シール薄板
14…折曲予定部
16…折曲維持手段
17、18…係止部
22…折曲補助部
23…弱化線
24、25…折曲補助部の端部
26…難破断部
X1…シート薄板表面でのレーザ照射加工の切削幅
X2…ヒートシール合わせ面側でのレーザ照射加工の切削幅

Claims (5)

  1. 正面シート(2)と背面シート(3)とが対向してその間に収納部(4)が設けられている包装袋(1)であり、少なくとも袋上部(5)と袋下部(6)と一方の袋側部(7)とが、正面シート(2)と背面シート(3)とをヒートシールしてなるシール部(9)とされていて、前記収納部(4)には該収納部(4)から袋上部(5)に向けて延設された収納物注出路(10)が連続し、その収納物注出路(10)の上端部分が注出口形成予定部(11)とされている包装袋(1)において、
    前記注出口形成予定部(11)を、前記一方の袋側部(7)とは反対となる袋上隅部側のみに設けて、
    前記注出口形成予定部(11)に連なる前記収納物注出路(10)が、前記一方の袋側部(7)と反対の他方の袋側部(8)側に偏るように形成され、かつ、前記正面シート(2)と背面シート(3)とをヒートシールして前記一方の袋側部(7)と袋上部(5)とのシール部(9)に達して一体となる広面のシール部(9)であるシール薄板(13)が形成されて、前記収納物注出路(10)と前記シール薄板(13)とが袋幅方向に並設され、
    前記収納物注出路(10)は、該収納物注出路(10)と前記シール薄板(13)とを横断して袋幅方向に亘る位置の折曲予定部(14)での袋の折り曲げにより閉塞可能に設けられ、
    前記シール薄板(13)は、折曲予定部(14)での袋の折り曲げ状態を維持する折曲維持手段(16)を備え、
    シール薄板(13)での前記折曲予定部(14)の位置に、シール薄板(13)に対し非貫通のハーフカットとされた直線状の弱化線(23)からなる折曲補助部(22)が設けられていて、
    前記折曲補助部(22)のハーフカットにおける前記一方の袋側部(7)側の一端を、該一方の袋側部(7)の側縁に非到達の状態で近接させて、折曲補助部(22)のハーフカットの前記一端と一方の袋側部(7)の前記側縁との間に難破断部(26)が設けられており、
    前記折曲維持手段(16)は、シール薄板(13)での一方の袋側部(7)側に配置されて、このシール薄板(13)を折曲予定部(14)で袋の折り曲げをしたときに相対する位置それぞれに設けられて互いに係合可能とされた対の係止部(17)と係止部(18)とからなるものとされて、前記係止部(17)は、袋上部(5)の外縁に達するように入れられた切り込みでの一方の袋側部(7)の外縁に最も接近した位置とされ、前記係止部(18)は、一方の袋側部(7)の側端縁に達するように入れられた切り込みでの一方の袋側部(7)の側端縁から最も離れた位置とされており、
    係止部(17)と係止部(18)とが包装袋高さ方向に沿って縦並びして、折曲予定部(14)に直交する直線(a)上に係止部(17)と係止部(18)とが位置し、
    折曲補助部(22)の前記ハーフカットが、前記直線(a)に対して交差し、折曲補助部(22)の前記ハーフカットに連続している前記難破断部(26)が、前記直線(a)に対して非交差となる部分であってこの直線(a)の位置より一方の袋側部(7)側に位置していて、この難破断部(26)は、折曲予定部(14)での収納物注出路(10)側とは反対にして収納物注出路(10)から袋幅方向に離間して設けられていることを特徴とする包装袋。
  2. 上記折曲補助部(22)は複数本の平行な弱化線(23)から形成されていて、隣り合う弱化線(23)の間隔は0.2mm〜2.0mmの範囲とされている請求項1に記載の包装袋。
  3. 上記弱化線(23)は、シール薄板(13)の正面シート(2)と背面シート(3)との少なくとも何れか一方のシート側からのレーザ照射加工により形成されているものである請求項1または2に記載の包装袋。
  4. 上記弱化線(23)は、上記折曲予定部(14)が折り曲げられるときに山折りとなるシート薄板表面側からのレーザ照射加工により形成されているものである請求項1または2に記載の包装袋。
  5. 上記弱化線(23)は、上記折曲予定部(14)が折り曲げられるときの山折り側となるシート薄板表面でのレーザ照射加工の切削幅が、シート薄板(13)のヒートシール合わせ面側でのレーザ照射加工の切削幅より大とされている請求項3または4に記載の包装袋。
JP2014145191A 2014-07-15 2014-07-15 包装袋 Active JP6413414B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014145191A JP6413414B2 (ja) 2014-07-15 2014-07-15 包装袋

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014145191A JP6413414B2 (ja) 2014-07-15 2014-07-15 包装袋

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016020231A JP2016020231A (ja) 2016-02-04
JP6413414B2 true JP6413414B2 (ja) 2018-10-31

Family

ID=55265370

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014145191A Active JP6413414B2 (ja) 2014-07-15 2014-07-15 包装袋

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6413414B2 (ja)

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6341662Y2 (ja) * 1979-03-14 1988-11-01
JP4417502B2 (ja) * 2000-01-18 2010-02-17 大日本印刷株式会社 流動食用の注出口付きパウチ
JP2002219746A (ja) * 2000-11-24 2002-08-06 Sumika Plastech Co Ltd 熱可塑性樹脂シートおよび樹脂製箱
JP4410974B2 (ja) * 2002-05-02 2010-02-10 東洋製罐株式会社 易開封パウチ
WO2011037717A1 (en) * 2009-09-25 2011-03-31 The Procter & Gamble Company Reclosable package
JP5862067B2 (ja) * 2011-06-22 2016-02-16 東洋製罐株式会社 パウチ
TWI601668B (zh) * 2012-10-19 2017-10-11 Toppan Printing Co Ltd Bags

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016020231A (ja) 2016-02-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6292123B2 (ja) 包装袋
US20070177828A1 (en) Packaging bag with pour spout
JP6019702B2 (ja) 包装袋
EP2192048A1 (en) Zipper pouch with a spout
US20170355502A1 (en) Package having a pour spout
JP4791148B2 (ja) 複室容器
JP6394166B2 (ja) 液体包装容器
JP5957750B2 (ja) 詰め替え用パウチ
JP2019048674A (ja) スパウト付きパウチ
JP6413414B2 (ja) 包装袋
JP2007297073A (ja) 包装袋
JP2007326641A (ja) 液体包装袋
JP2015224049A (ja) 包装袋
JP6090276B2 (ja) 包装袋
JP2015040058A (ja) フレキシブル包装体
JP5059736B2 (ja) 液体包装袋
JP7224915B2 (ja) 再封可能な開封器およびそのような開封器を備えたパッケージ
WO2018083980A1 (ja) スパウト付きパウチ
JP7310209B2 (ja) パウチ
JP6126411B2 (ja) 包装袋
JP2017226430A (ja) 包装袋
JP2008081144A (ja) 詰め替え用包装袋
JP6107351B2 (ja) 包装袋
JP2008150073A (ja) 詰替え用袋
JP5569929B2 (ja) 注出口付パウチ容器

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170620

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180220

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180420

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180619

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180801

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180904

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180917

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6413414

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250