以下に、本発明に係る実施形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。この説明において、具体的な形状、材料、数値、方向等は、本発明の理解を容易にするための例示であって、用途、目的、仕様等にあわせて適宜変更することができる。また、以下において複数の実施形態、または変形例などが含まれる場合、複数の実施形態または変形例における各構成要素を適宜組み合わせて実施することができる。以下ではすべての図面において実質的に同様の要素に対する重複説明を省略する場合がある。
図1は、本実施形態の太陽光発電装置10を屋根100上に設置して示す斜視図である。図2は、図1中のA−A断面図である。図3は、図2中のB部拡大図である。図4は、図2中のC−C断面において、太陽電池モジュール1a、1bを省略して示す図である。図5は、中間スペーサ20aの斜視図である。
なお、以下において、説明の便宜上、「長さ方向(X方向)」は、太陽電池モジュール1が並んで設置される方向に沿って太陽光発電装置10の設置面と平行な方向とする。また、「幅方向(Y方向)」は、棟軒方向と直交し、太陽光発電装置10の設置面に平行な方向を意味する。なお、本実施の形態では、「長さ方向」は棟から軒に向かう方向に沿った「棟軒方向」と一致させている。図1では、右上側を「棟側」、左下側を「軒側」として示している。屋根100は棟側から軒側に向かって下り傾斜している。また、上下方向は、太陽光発電装置10の接地面に対して垂直な方向を意味し、太陽電池パネルSPの受光面側を上とし、裏面側を下とする。
以下では、2枚の太陽電池モジュール1a,1bを棟軒方向に並べて設置する場合について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、3枚以上の太陽電池モジュールが棟軒方向に並んで設置される場合に適用されても良いし、2枚以上の太陽電池モジュールが棟軒方向に並んで設置される太陽電池モジュール列が棟軒方向と直交する幅方向(Y方向)に複数列設けられる場合に適用されてもよい。
太陽光発電装置10は、2枚の太陽電池モジュール1(1a、1b)、2本の架台フレーム12、各架台フレーム12に固定される複数のスペーサ20(中間スペーサ20a、軒側スペーサ20b、棟側スペーサ20c)(図5、図6A、図7A)、中間固定部材50、軒側固定部材51(図6D)、及び棟側固定部材52(図7B)を含んで構成される。図1に示すように、2枚の太陽電池モジュール1a,1bは屋根100の上に棟軒方向に並んで設置されている。各太陽電池モジュール1a,1bは、複数の太陽電池素子がガラス板等の保護部材で挟持された太陽電池パネルSPと、太陽電池パネルSPの周縁に設けられたモジュールフレーム2とを有する。なお、図面では太陽電池モジュールとして1a、1bの符号を用いて説明するが、明細書では1の符号を用いてまとめて説明する場合がある。スペーサも図面では20a、20b、20cの符号を用いて説明するが、明細書では20の符号を用いてまとめて説明する場合がある。
太陽電池モジュール1は、一般的に平面視で矩形である。ただし、太陽電池モジュール1は、矩形以外の平面視形状を有してもよい。太陽電池モジュール1は、太陽電池パネルSPと、その周囲を囲むモジュールフレーム2とによって構成される。本実施形態では、2枚の太陽電池モジュール1a,1bが、短辺方向が棟軒方向と平行となるように設置されている。
太陽電池モジュール1のモジュールフレーム2は、太陽電池パネルSPの周縁を保護すると共に、太陽電池モジュール1を後述する架台フレーム12に取り付けるための部材として機能する。モジュールフレーム2は、例えば、アルミニウムなどの金属材料を押出成形して形成される長尺状の部材である。モジュールフレーム2の断面は、図3に示すように、上下方向に長い略矩形状である。モジュールフレーム2の上部には、太陽電池パネルSPの周縁部を収納する内側溝部3が形成されている。この内側溝部3内に太陽電池パネルSPの周縁部が挿入されて接着剤等で固定されている。
また、モジュールフレーム2は、内側溝部3に隣接して管状部分4を有する。この管状部分4によって、モジュールフレーム2の剛性が高められるとともに、中空状とすることで軽量化が図られている。そして、モジュールフレーム2の管状部分4の側面下部には外側溝部5が形成されている。
外側溝部5は、太陽電池パネルSPと組み合わされたときに太陽電池パネルSPとは反対側、すなわち太陽電池モジュール1の外側を向くように開口している。外側溝部5には、後述する中間固定部材50(図2、図4)の突出部50c、50d、軒側固定部材51(図6D)の突出部51c、棟側固定部材52(図7B)の突出部52cが挿入され、これらの部材に太陽電池モジュール1を固定するために用いられる。外側溝部5の奥行深さdは、突出部50c、50d、51c、52cを完全に収容できる深さとすることが好ましい。
太陽電池モジュール1(1a,1b)は、2本の架台フレーム12を介して屋根100上に設置されている。架台フレーム12は、屋根100の棟軒方向に沿って設置される長尺状の部材である。架台フレーム12は、例えば、アルミニウムを押出成形することで好適に形成される。架台フレーム12は、ロールフォーミング等によって金属板を連続的に曲げ加工して長尺状の部材として形成されてもよい。太陽電池モジュール1a,1bは、矢印Y方向に所定間隔をあけて屋根100上に固定された架台フレーム12に載せられて固定されている。
図4及び図8に示すように、架台フレーム12は、例えば略長方形状の断面形状をなす管状部分14を有する。この管状部分14によって、架台フレーム12の剛性を高くできる。また、架台フレーム12は、上部に形成された下側ガイドレール15を含む。下側ガイドレール15には、管状部分14の上壁に相当するレール底面15aの両端から上部方向に突き出すと共に断面L字型に内側に張り出した張り出し部15b、15cが設けられる。これによって互いに内側に向き合った2つの下側係合凹部15d、15eが形成される。レール底面15aには、後述する中間スペーサ20aが固定される。
なお、屋根100及びこの屋根100に対する架台フレーム12の固定構造は、後述する。
スペーサ20(中間スペーサ20a、軒側スペーサ20b、棟側スペーサ20c)について説明する。スペーサ20は、太陽電池モジュール1を架台フレーム12の上端から大きく離して固定する嵩上げに用いられる。「嵩上げ」は、特に多雪地域でモジュール1が上側の雪の重みで撓んだ場合でも架台フレーム12に太陽電池モジュール1が過度に接触しないようにするために用いられる。スペーサ20は、架台フレーム12と太陽電池モジュール1のモジュールフレーム2との間に配置される。スペーサ20は、図5に示すように、上下に並んで平行に配置される下側板部21及び上側板部22、2つの内側板部23、2つの外側壁部24、2つの中間板部25、及び上側ガイドレール26を含む。スペーサ20は、例えば、アルミニウムなどの金属材料を押出成形することによって形成されるスペーサ素材を用いて構成される。
上側板部22の幅(Y方向に沿った長さ)は、下側板部21の幅よりも大きい。下側板部21と上側板部22は、2つの内側板部23によって上下方向に連結される。下側板部21は、内側板部23との連結部よりも幅方向外側に突出する挿入部21aを有する。また、上側板部22の幅方向両端部からは2つの外側壁部24が互いに向かい合うように下側に平行に延設される。2つの中間板部25は、内側板部23の外側面と外側壁部24の内側面との間を連結し、内側板部23及び外側壁部24を構造的に補強する。
下側板部21の幅方向両端の挿入部21aは、架台フレーム12に設けられた下側ガイドレール15の下側係合凹部15d、15eにそれぞれ挿入されて、架台フレーム12の適切な箇所に固定される。下側ガイドレール15は、各張出部15b、15cの間で開口するとともに、架台フレーム12の長手方向である棟軒方向X(図8)の両端においても開口している。下側板部21の両端の挿入部21aは、下側板部21の幅が下側ガイドレール15の張出部15b、15c間の開口幅よりも広く、下側係合凹部15d、15e間の幅よりも狭く、かつ下側板部21と連結される2つの内側板部23の外側面間の幅が下側ガイドレール15の張出部15b、15c間の開口幅よりも狭くなるように設けられる。これにより、挿入部21aを下側ガイドレール15の下側係合凹部15d、15eに挿入しつつ棟軒方向Xに沿ってスライドさせる、すなわちスライド挿入させることによって、挿入部21aを下側ガイドレール15に嵌め込むようにスペーサ20を下側ガイドレール15に組み合わせることができる。なお、スペーサ20の下側板部21の下面はレール底面15aの表面形状に対応する形状とすることが好適である。例えば、下側板部21の下面及びレール底面15aは平面としてもよい。スライド移動可能な形状について、以下の説明では同様である。
このとき、下側板部21と中間板部25との間隔を下側係合凹部15d、15eの高さよりも大きくすることによって、架台フレーム12の張り出し部15b、15cの上側面とスペーサ20の中間板部25の下側面との間に隙間が生ずるので、スペーサ20をスムーズに下側ガイドレール15に嵌め込むことができる。なお、各張り出し部15b、15cの下側面とスペーサ20の各挿入部21aの上側面とをほぼ隙間なく対向させてもよい。
また、スペーサ20を架台フレーム12に装着した状態において、外側壁部24の内側面間の幅は、架台フレーム12の幅方向両側面である外側面にほぼ密接して対向するように設定する。図5に示すように、各外側壁部24にはネジ挿入孔24aが形成されており、ネジ挿入孔24aを通じてドリルネジ38によってスペーサ20を架台フレーム12の管状部分14にネジ止め固定することができる。これによって、スペーサ20が架台フレーム12に固定される。このため、スペーサ20の下側板部21は、棟軒方向Xに沿って架台フレーム12の下側ガイドレール15にスライド挿入することによって嵌め込みが可能な形状を有し、下側ガイドレール15のレール底面15aに固定される。
なお、本実施の形態では、図2及び図5に示すように、各外側壁部24にネジ挿入孔24aがそれぞれ2つ形成されているが、それぞれ1つのみとしてもよい。また、2つの外側壁部24のうちの1つにのみネジ挿入孔24aを形成し、ネジ挿入孔24aに挿入されたネジによりスペーサ20が架台フレーム12に固定されてもよい。
さらに、スペーサ20は、その上部に上側ガイドレール26を備える。上側ガイドレール26には、上側板部22の上壁に相当するレール底面26aの両端から上部方向に突き出すと共に断面L字型に内側に張り出した張り出し部26b、26cが設けられる。これによって、互いに内側に向き合った2つの上側係合凹部26d、26eが形成される。レール底面26aの上側には後述する中間固定部材50、軒側固定部材51、棟側固定部材52が固定される。
中間固定部材50は、図2及び図4に示すように、平板状のベース部50a、ベース部50aに垂直に立設された立壁部50b、軒側突出部50c、及び棟側突出部50dを有する。中間固定部材50は、例えば、アルミニウムなどの金属材料から一体成形することによって形成される。
立壁部50bは、ベース部50aの幅方向中間部からほぼ直交する方向に立設し、立壁部50bの幅(Y方向に沿った長さ)は、ベース部50aの幅よりも小さい。軒側、棟側各突出部50c、50dは、立壁部50bのX方向両側面において、上下方向中間部の上下方向についての同じ位置から立壁部50bに対しほぼ直交する方向に突設される。より詳しくは、中間固定部材50が架台フレーム12を介して中間スペーサ20aに組み付けられたときに、軒側モジュール1a側に向く立壁部50bの一方側面(図2の左側面)に軒側突出部50cが形成される。また、棟側モジュール1b側に向く他方側面(図2の右側面)に棟側突出部50dが形成される。中間固定部材50の各突出部50c、50dは、例えば同一の形状及び寸法に形成される。例えば、各突出部50c、50dは、長方形状の断面及び側面の形状を有し、立壁部50bから同じ突出長さ分突出する。
ベース部50aの幅方向(Y方向)の両端部は、中間スペーサ20aの上側ガイドレール26の各上側係合凹部26d、26eにスライド移動可能に挿入される。このように挿入された状態で、ベース部50aは、中間スペーサ20aの適切な箇所に固定される。上側ガイドレール26は、各張り出し部26b、26cの間で開口するとともに、中間スペーサ20aの棟軒方向X(図8)の両端においても開口している。ベース部50aの幅は、上側ガイドレール26の張り出し部26b、26c間の開口幅よりも広く、上側係合凹部26d、26e間の幅よりも狭く、かつベース部50aと連結される立壁部50bの幅が上側ガイドレール26の張り出し部26b、26c間の開口幅よりも狭くなるように設けられる。また、中間スペーサ20aの上側ガイドレール26は、棟軒方向Xに沿って中間固定部材50のベース部50aがスライド挿入されることによって嵌め込みが可能な形状を有する。これにより、ベース部50aの幅方向両端部を上側ガイドレール26の上側係合凹部26d、26eに挿入しつつ棟軒方向Xに沿ってスライドさせることによって、ベース部50aを上側ガイドレール26に嵌め合わせるように中間固定部材50を上側ガイドレール26に組み合わせることができる。
これによって、中間スペーサ20aは、架台フレーム12と中間固定部材50との間に挿入される。なお、ベース部50aの下面は上側ガイドレール26のレール底面26aの表面形状に対応する形状とすることが好適である。
このとき、上側ガイドレール26の張り出し部26b、26cの高さを大きくすることによって、張り出し部26b、26cの下側面と中間固定部材50のベース部50aの上側面との間に隙間を生じさせることにより、中間固定部材50をスムーズに上側ガイドレール26に嵌め込むことができる。なお、各張り出し部26b、26cの下側面とベース部50aの幅方向両端部の上側面とをほぼ隙間なく対向させてもよい。
また、中間固定部材50のベース部50aは、中間スペーサ20aの上側ガイドレール26のレール底面26aに装着された状態で、上下方向にねじ込まれるドリルネジ38によってベース部50aをレール底面26aに固定することができる。これによって、中間固定部材50が中間スペーサ20aに固定される。なお、ベース部50aの上面には、ドリルネジ38の先端の位置決めを容易にするためのV字状の溝が形成されてもよい。この溝は、架台フレーム12の長手方向に垂直な方向、すなわち中間固定部材50の幅方向(図2の左右方向)に沿って形成される。
また、中間固定部材50の軒側突出部50cは、後述するように2枚の太陽電池モジュール1a、1bのうち、軒側に設置される太陽電池モジュール1aのモジュールフレーム2の外側溝部5に挿入されて、モジュールフレーム2に組み合わされる。また、中間固定部材50の棟側突出部50dは、2枚の太陽電池モジュール1a、1bのうち、棟側に設置される太陽電池モジュール1bのモジュールフレーム2の外側溝部5に挿入されて、モジュールフレーム2に組み合わされる。これによって、中間固定部材50は、2枚の太陽電池モジュール1a、1bを固定支持する。また、各突出部50c、50dの立壁部50bからの突出長さnは、各モジュール1a、1bの外側溝部5の奥行深さd(図3)よりも短くしている。これによって、立壁部50bが各モジュール1a、1bのモジュールフレーム2に接触した状態となるまで、各突出部50c、50dを対応する外側溝部5に挿入可能となる。また、中間固定部材50の立壁部50bのうち、同一高さに形成されている各突出部50c、50dの上方に伸びる部分が平板状の上側壁部50eである。この上側壁部50eは、架台フレーム12上に2枚の太陽電池モジュール1a,1bが設置されたときに、各太陽電池モジュール1a,1bのモジュールフレーム2によって挟持される。上側壁部50eの上端面の位置は、2枚の太陽電池モジュール1a,1b間に挟持されたときに、隣接するモジュールフレーム2の上面と略面一となるように設定されてもよい。このように設定される場合、太陽光発電装置10全体の剛性を向上できる。
一方、中間固定部材50のベース部50aの形状は、棟軒方向Xに沿って架台フレーム12の下側ガイドレール15にスライド挿入することによって嵌め込まれ下側ガイドレール15のレール底面15aに固定が可能な形状である。これによって、後述するように本実施形態の構成が太陽電池モジュール1の嵩上げが求められない地域で用いられる場合に、スペーサ20を取り外して、中間固定部材50を直接に架台フレーム12に取り付けることができる。例えば後述する図13に示すように、中間固定部材50のベース部50aを架台フレーム12の下側ガイドレール15にスライド挿入させて固定することが可能である。
次に、架台フレーム12の屋根100に対する固定構造を説明し、その後、軒側スペーサ20b、軒側固定部材51、棟側スペーサ20c、及び棟側固定部材52を説明する。
図6Aは、図1中のD−D断面図であり、軒側に設置される太陽電池モジュール1a及び架台フレーム12の軒側端部を示している。図6Bは、図6AのE−E断面図である。図6Cは、取付け具30の斜視図(a)と、(a)のF−F拡大断面図(b)である。図6Dは、軒側固定部材51の斜視図である。図6Eは、軒側カバー部材90aの斜視図である。
図6Aに示すように、太陽電池モジュール1が設置される屋根100は、家屋の屋根基材である野地板102の上に例えばアスファルトルーフィングなどの防水シート104が敷設され、その上に例えばスレート屋根などの多数の屋根材106が段差を形成するように重ねられて構成される。なお、屋根100を構成する屋根材106として、例えば、瓦屋根、金属板屋根などを用いてもよい。
図6A及び後述する図9Aに示すように、架台フレーム12は、鉄板、ステンレス板、鋼板などの金属板で形成される取付け具30によって屋根100に固定されている。
図6Cに示すように、取付け具30は、ベース板32と、ベース板32から立設された一対の支持部33a,33bとを有する。ベース板32は、複数のネジ挿通孔34を有する。取付け具30の一対の支持部33a,33bは、架台フレーム12の幅w1(図8参照)より少し大きい間隔をあけて対向している。支持部33a,33bには、それぞれ、1つの雌ねじ孔35と、2つの貫通孔36が設けられる。なお、各支持部33a,33bには貫通孔36を1つのみ形成してもよい。また、2つの支持部33a,33bの一方側だけに貫通孔36を形成してもよい。また、雌ねじ孔35は、F−F断面図に示すように、例えば、バーリング加工が施されて外側に例えば円錐台状に膨出形成された貫通孔の内周面に雌ねじを切ることにより形成される。なお、取付け具30を構成する金属板の板厚分で雌ねじ溝の形成が可能であれば、バーリング加工を施すことなく、貫通孔の板厚相当の内周に雌ねじを切ってもよい。
図6Aに示すように、取付け具30は、各ネジ挿通孔34を通して木ネジ31によって野地板102に固定される。また、一対の支持部33a,33b間に、架台フレーム12が挿入配置される。架台フレーム12を屋根100に固定する場合、屋根100に固定された取付け具30の支持部33a、33bの上側から架台フレーム12の下端部を挿入する。そして、図6A、図6Bに示すように、取付け具30の両側の雌ねじ孔35にボルト37をねじ込んで、各ボルト37の先端で架台フレーム12の外側面を挟み込んで仮固定する。この状態で、支持部33a、33bの貫通孔36を通じてドリルネジ38によって架台フレーム12を取付け具30に固定する。
このように屋根100に固定された架台フレーム12の長手方向中間部には上記の中間スペーサ20aが固定される。また、架台フレーム12の軒側端部には軒側スペーサ20bが固定される。架台フレーム12の棟側端部には棟側スペーサ20c(図7A)が固定される。また、中間スペーサ20aの上側には上記の中間固定部材50が固定される。軒側スペーサ20bの上側には軒側固定部材51が固定される。棟側スペーサ20cの上側には棟側固定部材52が固定される。そして、図2、図3を用いて説明したように、中間固定部材50に2枚の太陽電池モジュール1a、1bが組み合わされて、中間固定部材50により2枚の太陽電池モジュール1a、1bが固定支持される。
以下、これを詳しく説明する。なお、以下では便宜上、軒側に設置される太陽電池モジュール1aを「軒側モジュール1a」といい、棟側に設置される太陽電池モジュール1bを「棟側モジュール1b」という場合がある。
図6Aに示すように軒側モジュール1aの軒側端部(図6Aの左端部)は、軒側スペーサ20bを介して架台フレーム12に固定された軒側固定部材51に押し付けられる。また、図2に示すように、軒側モジュール1aの棟側端部(図2の左端部)は、中間スペーサ20aを介して架台フレーム12に固定された中間固定部材50の軒側面(図2の左側面)に押し付けられる。また、棟側モジュール1bの軒側端部(図2の右端部)は、中間固定部材50の棟側面(図2の右側面)に押し付けられる。さらに、図7Aに示すように棟側モジュール1bの棟側端部(図7Aの右端部)は、棟側スペーサ20cを介して架台フレーム12に固定された棟側固定部材52に押し付けられる。これによって、2枚の太陽電池モジュール1a、1bのモジュールフレーム2が、中間固定部材50を介して一体化されるように、2枚の太陽電池モジュール1a、1bは両側から挟まれた状態で固定される。このため、後述するように太陽光発電装置10全体としての剛性を高くできる。
図6A,図6D、図6Eを用いて軒側スペーサ20b、軒側固定部材51及び軒側カバー部材90aを説明する。図6Aに示すように、軒側スペーサ20bは、架台フレーム12の軒側端部の上側に、例えばドリルネジによって固定される。軒側スペーサ20bの構成は、図2、図4に示した中間スペーサ20aと同様であり、上側に固定される部材が中間固定部材50から軒側固定部材51に変わるだけである。なお、軒側スペーサ20bの棟軒方向X長さは、中間スペーサ20aの棟軒方向X長さと異ならせることもできる。後述する図7Aで示す棟側スペーサ20cについても同様である。
軒側固定部材51は、軒側スペーサ20bの上側に例えばドリルネジ38によって固定される。また、軒側カバー部材90aは、軒側固定部材51の軒側端部にドリルネジ38で固定される。
図6Dに示すように、軒側固定部材51は、ベース部(軒側ベース部)51aと、立壁部(軒側立壁部)51bと、突出部(第2棟側突出部)51cと、上側壁部51dと、側壁部51eとを有する。軒側固定部材51は、例えばアルミニウムなどの金属材料により一体に形成されるのが好適である。
ベース部51aは、軒側スペーサ20bの軒側端部(図6Aの右端部)から上側ガイドレール26に挿入される部分であり、板状に形成されている。ベース部51aには、ドリルネジ38の先端の位置決めを容易にするための例えばV字状の溝51fが形成されている。立壁部51bは、ベース部51aに対して略垂直に立設されている。立壁部51bは、軒側スペーサ20bの上側ガイドレール26の2つの張り出し部26b、26c(図5参照)の間に挿入される。また、上側ガイドレール26のレール底面26aにベース部51aが固定される。
また、ベース部51aは、中間固定部材50のベース部50aと同様に、棟軒方向に沿って架台フレーム12の下側ガイドレール15にスライド挿入することによって嵌め込まれ下側ガイドレール15のレール底面15aに固定が可能な形状を有する。
軒側固定部材51の立壁部51bにおいて一方側、すなわち取付け状態で棟側(図6Dの右側)に向く側面には、突出部51cが突設されている。突出部51cは、軒側モジュール1aのモジュールフレーム2に形成される外側溝部5(図3参照)に挿入されて、このモジュールフレーム2に組み合わされる。突出部51c及び立壁部51bは、軒側モジュール1aを位置決めするために用いられる。突出部51cの立壁部51bからの突出長さnは、軒側モジュール1aのモジュールフレーム2の外側溝部5の奥行深さd(図3参照)よりも短い。これにより、立壁部51bがモジュールフレーム2に接触した状態となるまで、突出部51cを上記の外側溝部5に挿入可能である。
上側壁部51dは、立壁部51bの上端に連設され、ベース部51aと平行に且つ突出部51cとは反対側に伸びて形成されている。上側壁部51dは、架台フレーム12に軒側固定部材51が取り付けられた状態で、後述する軒側カバー部材90aがドリルネジ38で固定される。側壁部51eは、軒側スペーサ20bの端面に当接して軒側固定部材51を位置決めし、かつ、軒側カバー部材90aとドリルネジ38で固定される。
また、軒側スペーサ20bは、架台フレーム12の下側ガイドレール15のレール底面15aに固定される。これによって、軒側スペーサ20bは、架台フレーム12と軒側固定部材51との間に挿入されて固定される。
図6Eに示すように軒側カバー部材90aは、上壁部91と側壁部92とが一体になってL字形状を有する。軒側カバー部材90aは、例えば樹脂によって形成される。軒側カバー部材90aは、上述したようにドリルネジ38によって軒側固定部材51に固定され、軒側固定部材51と軒側スペーサ20bの端面を覆って取り付けられる。なお、上壁部91及び側壁部92には、ドリルネジ38の先端を位置決めし易くするために、例えばV字状の溝93が幅方向に延伸して形成されている。
次に、図7A,図7B、図7Cを用いて棟側スペーサ20c、棟側固定部材52及び棟側カバー部材90bを説明する。図7Aは、図1中のG−G断面図であり、棟側モジュール1b及び架台フレーム12の棟側端部を示している。棟側スペーサ20cは、架台フレーム12の棟側端部の上側に例えばドリルネジによって固定される。棟側スペーサ20cの構成は、図2、図4に示した中間スペーサ20aと同様であり、上側に固定される部材が中間固定部材50から棟側固定部材52に変わるだけである。棟側固定部材52は、棟側スペーサ20cの上側に例えばドリルネジによって固定される。また、棟側カバー部材90bは、棟側スペーサ20cの棟側端部にドリルネジ38で固定される。
図7Bは、棟側固定部材52の斜視図である。棟側固定部材52は、ベース部(棟側ベース部)52aと、立壁部(棟側立壁部)52bと、突出部(第2軒側突出部)52cとを有する。棟側固定部材52は、図6Dを参照して説明した軒側固定部材51とほぼ同様の構成を有しており、上壁部及び側壁部を有しない点と、突出部52cの突出方向(すなわち立壁部51bから軒側に向かって突出する)が異なっている。ベース部52a、立壁部52b、突出部52c、溝52fはそれぞれ軒側固定部材51のベース部51a、立壁部51b、突出部51c、溝51fに対応し、基本的な構成は同様であるため、重複する説明を省略する。
また、棟側固定部材52のベース部52aは、軒側スペーサ20bの上側ガイドレール26のレール底面26a(図5参照)の上側に固定される。また、ベース部52aは、中間固定部材50のベース部50aと同様に、棟軒方向に沿って架台フレーム12の下側ガイドレール15にスライド挿入することによって嵌め込まれ下側ガイドレール15のレール底面15aに固定が可能な形状を有する。また、棟側固定部材52の突出部52cは、棟側モジュール1bのモジュールフレーム2に形成される外側溝部5(図3参照)に挿入されて、このモジュールフレーム2に組み合わされる。
また、棟側スペーサ20cは、架台フレーム12の下側ガイドレール15のレール底面15aに固定される。これによって、棟側スペーサ20cは、架台フレーム12と棟側固定部材52との間に挿入されて固定される。
図7Cは、棟側カバー部材90bの斜視図である。棟側カバー部材90bは、架台フレーム12の長手方向端面と、棟側スペーサ20cの棟側端面とを覆って設けられる平板部94と、この平板部94の両端から略直角に折れ曲がって平行に結合される側壁部95とを有する。各側壁部95には、ドリルネジ38を挿通するための貫通孔96が形成されている。この貫通孔96からドリルネジ38を棟側スペーサ20cの幅方向両側の側面にねじ込むことで、棟側カバー部材90bが棟側スペーサ20cに固定される。これにより、棟側カバー部材90bによって棟側スペーサ20cの棟側端面に形成される上側ガイドレール26の開口部が塞がれる。この状態で、棟側カバー部材90bの平板部94は、架台フレーム12の棟側端の開口部も塞いでいる。
このような構成によって、太陽電池モジュール1a,1bを架台フレーム12に固定する場合、まず、架台フレーム12の軒側端部に軒側固定部材51を固定する。具体的には、架台フレーム12の上側に軒側スペーサ20bをドリルネジ38で固定し、軒側固定部材51をドリルネジ38で軒側スペーサ20bに固定する。そして、この状態で軒側モジュール1aを軒側スペーサ20bに載置して、軒側固定部材51の突出部51cをモジュールフレーム2の外側溝部5に挿入する。これによって、軒側モジュール1aの位置決めが行われる。
続いて、図8に示すように、架台フレーム12の棟側端部から下側ガイドレール15に挿入された中間スペーサ20aをスライド移動させる。このとき、中間スペーサ20aの上側ガイドレール26内に中間固定部材50のベース部50aを挿入しておいてもよい。そして、軒側モジュール1aの棟側のモジュールフレーム2に形成されている外側溝部5に中間固定部材50の軒側突出部50cを挿入した状態に配置する。この状態で、ドリルネジ38で中間スペーサ20aを架台フレーム12に固定する。また、ドリルネジ38で中間固定部材50を中間スペーサ20aに固定する。これにより、軒側モジュール1aが架台フレーム12上に固定される。
次に、棟側モジュール1bを中間スペーサ20a上に載置して、軒側のモジュールフレーム2の外側溝部5に中間固定部材50の棟側突出部50dを挿入する。これにより、架台フレーム12に対して棟側モジュール1bが位置決めされる。このとき、中間固定部材50は、軒側モジュール1a及び棟側モジュール1bの各モジュールフレーム2間にほぼ隙間なく挟まれた状態になっている。
その後、架台フレーム12の棟側端部から下側ガイドレール15に挿入された棟側スペーサ20cをスライド移動させる。このとき、棟側スペーサ20cの上側ガイドレール26内に棟側固定部材52のベース部52aを挿入しておいてもよい。そして、棟側固定部材52の突出部52cを棟側モジュール1bのモジュールフレーム2の外側溝部5に挿入した状態に組み付ける。そして、この状態で、ドリルネジ38で棟側スペーサ20cを架台フレーム12に固定する。また、ドリルネジ38で棟側固定部材52を棟側スペーサ20cに固定する。これにより、棟側モジュール1bが架台フレーム12に固定される。また、2枚の太陽電池モジュール1a、1bのモジュールフレーム2が、中間固定部材50を介して一体化されるように、2枚の太陽電池モジュール1a、1bは両側から挟まれた状態で固定される。
そして、最後に棟側カバー部材90bをドリルネジ38で棟側スペーサ20cに固定する。なお、棟側カバー部材90bは、ドリルネジ38で架台フレーム12に固定されてもよい。これにより、太陽電池モジュール1a,1bの設置作業が完了する。
一方、中間固定部材50、軒側固定部材51、及び棟側固定部材52のベース部50a、51a、52aは、対応するスペーサ20a、20b、20cのレール底面26aに対する固定前の状態で架台フレーム12の下側ガイドレール15にスライド移動可能な形状を有する。より詳しくは、各ベース部50a、51a、52aは、幅方向両端部が下側ガイドレール15の2つの下側係合凹部15d、15eに挿入されながら下側ガイドレール15のレール底面15aに棟軒方向Xに沿ってスライド移動可能な形状を有する。これにより、次に説明するように、太陽電池モジュール1の嵩上げが求められない地域、すなわち多雪地域以外で用いられる構造と部品の共用化を図れる。
図9、図10、図11は、それぞれ太陽光発電装置10において、各スペーサ20a、20b、20cを取り外して屋根100上に設置した状態における、図6A、図7A、図2に対応する図である。図12は、図11中のK−K断面において、太陽電池モジュール1a、1bを省略して示す図である。図13は、架台フレーム12及び中間固定部材50を分離して示す斜視図である。
図9から図13に示す構成では、各スペーサ20a、20b、20cが取り外されて中間固定部材50、軒側固定部材51、棟側固定部材52がそれぞれ架台フレーム12の長手方向中間部、軒側端部、棟側端部にそれぞれ固定されている。また、各固定部材50,51,52のベース部50a、51a、52aが架台フレーム12の上部に設けられた各下側係合凹部15d、15e(図12)に挿入されながら、レール底面15aにスライド移動する。そして、各ベース部50a、51a、52aはレール底面15aの所定位置に固定されている。この状態で、軒側モジュール1aの軒側端部は軒側固定部材51に押し付けられる。また、軒側モジュール1aの棟側端部は中間固定部材50の軒側面(図11の左側面)に押し付けられる。また、棟側モジュール1bの軒側端部は中間固定部材50の棟側面(図11の右側面)に押し付けられる。そして棟側モジュール1bの棟側端部は棟側固定部材52に押し付けられる。各固定部材50,51,52の突出部が対応するモジュールフレーム2の外側溝部5に挿入され、中間固定部材50により2枚のモジュール1a、1bが固定支持されることは、図1から図8の構成と同様である。
これによって、図1から図8で説明した構成と同様に、太陽光発電装置10全体としての剛性を高くできる。また、図9から図13の構成では、例えば、棟側モジュール1b及び軒側モジュール1aと架台フレーム12との距離h1(図9)は、各スペーサ20a、20b、20cがない分、図1から図8の構成の場合の距離h2(図6A)よりも小さくなる。なお、図9、図11では、軒側カバー部材90a、棟側カバー部材90bとして、それぞれ図6A、図7Aに示す構成よりも上下方向長さが小さいものを用いている。なお、軒側カバー部材、棟側カバー部材として、それぞれ図6A、図7Aに示す構成と同様の形状を有するものを用いてもよい。このような図9から図13の構成は、多雪地域以外で太陽光発電装置10の剛性を高くする効果を得られる点で有効である。
上記の構成によれば、中間固定部材50が2枚の太陽電池モジュール1a,1bによってほぼ隙間なく挟まれた状態で固定される。この状態で、架台フレーム12、各スペーサ20a、20b、20c、各固定部材50,51,52、及び、太陽電池モジュール1a,1bを含む太陽光発電装置10を一体の剛性物とみなすことができる。したがって、太陽光発電装置10全体としての剛性を高くできる。また、外側溝部5に対する突出部50c、50dの挿入構造によって各モジュール1a、1bの浮き上がりを防止できることによっても上記の剛性を高くできる。
また、本実施形態では、上記のように架台フレーム12の上側にスペーサ20a、20b、20cを介して軒側モジュール1a及び棟側モジュール1bが固定される。このため、スペーサ20a、20b、20cの嵩上げ機能により、積雪で太陽電池モジュール1a、1bが撓んだ場合における下側の架台フレーム12に対する過度な接触を防止できる。これによって、太陽電池モジュール1a、1bの耐久性向上を図れる。また、各スペーサ20a、20b、20cは、金属材料の押し出し成形により形成されたスペーサ素材を用いて構成され、ネジ挿入孔24aの形成作業以外の加工作業をなくすことができる。このため、コスト低減をさらに図れる。
さらに、各スペーサ20a、20b、20cが取り外された状態で、各固定部材50,51,52のベース部50a、51a、52aは、架台フレーム12の下側ガイドレール15にスライド挿入することによって嵌め込まれ、レール底面15aに固定が可能な形状を有する。このため、ほぼスペーサ20a、20b、20cを取り外すだけで、多雪地域と多雪地域以外とで用いられる剛性の高い構造を実現でき、部品の共用化を図れるので、より安価な構造を実現できる。
また、各スペーサ20a、20b、20cは、架台フレーム12の下側ガイドレール15にスライド挿入することによって嵌め込まれ、レール底面15aに固定が可能な形状を有する。このため、各スペーサ20a、20b、20cを架台フレーム12にスライドさせて所定位置に配置することができるので、組み付け性の向上を図れる。
また、各スペーサ20a、20b、20cは、架台フレーム12の外側面に対向してねじ止め固定される外側壁部24を有する。これによって、スペーサ20a、20b、20cが架台フレーム12に対し傾くことを防止でき、各太陽電池モジュール1a、1bを架台フレーム12上に安定して固定できる。
図14は、本実施形態の別例を示している図4に対応する図である。図14の構成では、図4に示した構成において、中間スペーサ20aにおいて、各外側壁部24の外側面に形成される補強部27を有する。各補強部27は、各外側壁部24の外側面の上部において、上下方向に離れた2つの位置に結合される。各補強部27は、外側壁部24の上部を含んで断面矩形で棟軒方向に伸びる筒状に形成されている。
上記の構成の場合、太陽電池モジュール1a、1b側から外側壁部24に矢印αで示す方向に上側板部22に対し曲げ変形させる方向に力が加わった場合でも、各補強部27によって曲げに対する強度を確保できる。このため、太陽電池モジュール1a、1bをより安定して架台フレーム12に固定できる。その他の構成及び作用は、上記の図1から図13の構成と同様である。
図15は、本実施形態の別例を示している図4に対応する図である。図15の構成では、図4に示した構成において、架台フレーム12は、幅方向両端部の上端部に、幅方向(図15の左右方向)外側に伸びる第1外側鍔部16を有する。また、中間スペーサ20aは、幅方向両端部に形成される外側壁部24の下端部において、幅方向外側に伸びる第2外側鍔部28を有する。そして、第2外側鍔部28を第1外側鍔部16に重ね合わせて、ドリルネジ38などのネジによりねじ止め固定されている。
上記の構成の場合、各外側壁部24を中間スペーサ20aの下側に大きく伸ばして架台フレーム12の外側面に重ね合わせて固定する必要がない。このため、架台フレーム12の下側部分の外側に中間スペーサ20aの結合部を配置する必要がない。これによって、架台フレーム12を屋根に固定するための取付け具30(図7A)の設置位置の自由度を高くできる。例えば架台フレーム12の長手方向において、中間スペーサ20aと一致する位置の近くでも取付け具30を設置しやすくなり、この取付け具30を用いて架台フレーム12を屋根100に固定することが可能である。その他の構成及び作用は、上記の図1から図13の構成と同様である。
なお、図14、図15の構成では、中間スペーサ20aについて説明したが、軒側スペーサ20b及び棟側スペーサ20cの場合も同様に構成できる。
また、上記では、各スペーサ20a、20b、20cの下端部に架台フレーム12の下側係合凹部15d、15eに挿入される挿入部21aを有する形状としたが、各スペーサ20a、20b、20cは挿入部21aを持たない構成としてもよい。この構成では、架台フレーム12の上側からスペーサ20a、20b、20cが載置された後、スペーサ20a、20b、20cが架台フレーム12に固定される構成としてもよい。
また、上記では、軒側スペーサ20bが架台フレーム12に対しスライド移動可能な形状を有し、軒側固定部材51が軒側スペーサ20bに対しスライド移動可能な形状を有する構成を説明した。一方、軒側スペーサ20b及び軒側固定部材51はそれぞれ架台フレーム12、軒側スペーサ20bにスライド移動しないで固定される構成としてもよい。
また、上記においては2枚の太陽電池モジュール1a,1bを固定する場合について説明したが、3枚以上の太陽電池モジュールを棟軒方向に並べて設置する場合、太陽電池モジュール同士が隣接する2カ所以上に中間固定部材50と同様の構成を有する部材を配置するよう構成すればよい。この場合、軒側固定部材、棟側固定部材は、図6D、図7Bに示した形状に限定されるものではなく、1つの中間固定部材50の軒側、棟側に配置されるものであれば、中間固定部材50と同様の形状のものを用いてもよい。