JP6407787B2 - カメラ用フォーカルプレーンシャッタ、カメラ用フォーカルプレーンシャッタシステムおよびカメラ用フォーカルプレーンシャッタを備えるカメラ - Google Patents

カメラ用フォーカルプレーンシャッタ、カメラ用フォーカルプレーンシャッタシステムおよびカメラ用フォーカルプレーンシャッタを備えるカメラ Download PDF

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Description

本発明は、カメラ用フォーカルプレーンシャッタ、カメラ用フォーカルプレーンシャッタシステムおよびカメラ用フォーカルプレーンシャッタを備えるカメラに関する。
カメラ用のフォーカルプレーンシャッタは、一般的に、被写体からの光を固体撮像素子へ照射させるための開口が設けられた地板と、開口の開閉を変更可能に地板に取り付けられる羽根とを備える。羽根を駆動するための機構には、種々の機構が提案されており、例えば、特許文献1には、コイルで発生した磁力によりロータ(回転子)を回転させるアクチュエータを利用して羽根を駆動する機構が提案されている。
特開2012−215658号公報
ところで、近時のカメラでは、例えば、イメージセンサの大型化、シャッタースピードの高速化などの要望がある。大型のイメージセンサが搭載される場合、地板の開口もイメージセンサの大きさに応じて大きくなり、それを開閉するための羽根も大きくなる。羽根が大きくなった結果として羽根が重たくなると、アクチュエータが羽根を駆動する駆動力を増加させる必要がある。また、高速のシャッタースピードを実現するために、羽根の移動加速度を大きくすることが望まれるためにも、アクチュエータが羽根を駆動する駆動力を増加させる必要がある。
アクチュエータが羽根を駆動する駆動力を増加させる方法として、アクチュエータを構成するロータ、ヨークを大きくしたり、コイルを構成する巻き線の巻き数を増加させたりすることが考えられる。ここで、ヨークは、磁性材料から形成され、その一部に設けられたコイルで発生した磁力をロータに作用させる機能を有する。ヨークの大きさが大きくなると、コイルの巻き径も大きくなり、コイル全体の大きさも大きくなる。
しかしながら、このような方法では、アクチュエータ全体の大きさが大きくなり、ひいては、カメラ用フォーカルプレーンシャッタシステムおよびカメラ用フォーカルプレーンシャッタの大型化につながる。
また、一般的に、コイルの巻き線の巻き数を増加させると、ヨークから離れた位置で巻き線を巻き回すことになるため、巻き線効率が低下する。そのため、例えば同じ磁力のロータ及び同じ大きさのヨークを採用しつつ電磁気力を増加させるには、通常、増加させる電磁気力に比例して巻き線数を増加させるだけでは足りず、電磁気力を増加させる倍率以上の巻き数が必要となり、コイルの容積が大きくなる。
さらに、コイルの巻き線の巻き数を増加させると、コイルの断面積が増加するため、インダクタンスが大きくなる結果、起動時の応答性が悪くなることがある。
本発明は、上記事由に鑑みてなされたものであり、小型化を図りつつ、大きな駆動力で羽根を駆動することが可能なカメラ用フォーカルプレーンシャッタ、カメラ用フォーカルプレーンシャッタシステムおよびカメラ用フォーカルプレーンシャッタを備えるカメラを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るカメラ用フォーカルプレーンシャッタは、
開口を有し前記開口の外周部にアームを旋回可能に支持する軸部が設けられた地板と、
前記アームに連結され、前記アームが前記軸部周りに旋回することにより、前記地板の前記開口の外周部に退避した第1状態と前記地板の前記開口を覆う第2状態とをとりうるシャッタ幕と、
前記軸部に平行な回転軸で回転する複数の回転子、前記複数の回転子とともに1つの閉じた磁路を構成する複数のヨークおよび前記複数のヨークそれぞれに設けられた複数のコイルを有するアクチュエータと、
前記アームに固定され、回転軸が前記軸部の中心軸に一致する主ギアと、
前記主ギアに噛合し、回転軸が前記複数の回転子のいずれか1つの回転軸に一致し、いずれか1つの回転子と連動して回転する複数の副ギアと、を備え、
前記ヨークおよび前記回転子は、2つずつ設けられ、
2つのヨークは、それぞれ長尺であり、2つの回転子の並び方向に沿って配置され、各ヨークの長手方向における両端部が、前記2つの回転子の前記回転軸と交差する方向において、前記回転子に対向している。
また、本発明に係るカメラ用フォーカルプレーンシャッタは、
前記2つのヨークのうちの一方のヨークにおける、前記2つの回転子のうちの一方の回転子に対向する第1部位と、前記一方のヨークに設けられたコイルにおける前記第1部位側の端部との間の磁路長と、前記一方のヨークにおける、前記2つの回転子のうちの他方の回転子に対向する第2部位と、前記一方のヨークに設けられたコイルにおける前記第2部位側の端部との間の磁路長と、前記2つのヨークのうちの他方のヨークにおける、前記一方の回転子に対向する第3部位と、前記他方のヨークに設けられたコイルにおける前記第3部位側の端部との間の磁路長と、前記他方のヨークにおける、前記他方の回転子に対向する第4部位と、前記他方のヨークに設けられたコイルにおける前記第4部位側の端部との間の磁路長と、が、同一の長さに設定されている、ものであってもよい。
また、本発明に係るカメラ用フォーカルプレーンシャッタは、
前記複数のコイルが、電気的に接続した1つの巻き線で形成されており、電流が供給されると、2つのヨークそれぞれを前記1つの閉じた磁路の一の周方向に沿って励磁するように設けられている、ものであってもよい。
また、本発明に係るカメラ用フォーカルプレーンシャッタは、
前記複数のコイルの各々が、電気的に分離した巻き線で形成されている、ものであってもよい。
他の観点から見た本発明は、上記カメラ用フォーカルプレーンシャッタを備えるカメラである。
他の観点から見た本発明に係るカメラ用フォーカルプレーンシャッタシステムは、上記カメラ用フォーカルプレーンシャッタと、
前記複数のコイルへ電力を供給することにより、前記シャッタ幕の動作を制御するシャッタ制御装置と、を備える。
また、本発明に係るカメラ用フォーカルプレーンシャッタシステムは、
前記シャッタ制御装置が、
前記カメラ用フォーカルプレーンシャッタを駆動する駆動回路と、
前記駆動回路を制御する制御回路と、
前記駆動回路および前記制御回路へ電力を供給する電源と、を備え、
前記駆動回路が、
前記複数のコイルそれぞれに流れる電流の向きを個別に切り替える切替回路と、
前記複数のコイルそれぞれに印加される電圧の大きさを調整するための電圧調整回路と、を有する、ものであってもよい。
本発明によれば、複数の回転子に生じる駆動力が複数の副ギアを介して主ギアに伝達される。そのため、1つの回転子に生じる駆動力が1つの副ギアを介して主ギアに伝達される構成に比べて、主ギアにより大きなトルクを生じさせることができるので、大きな駆動力で羽根を駆動することが可能になる。また、例えば複数の回転子に生じる駆動力を主ギアに伝達させる場合において、1つの回転子のみを有するアクチュエータを用いる場合は、必要な回転子と同数のアクチュエータが必要になる。これに対して、本発明によれば、1つのアクチュエータが複数の回転子を有する。これにより、複数の回転子に生じる駆動力を1つのアクチュエータから得ることができるので、その分、アクチュエータの数を低減することができ、カメラ用フォーカルプレーンシャッタ全体として小型化を図ることができる。
実施の形態に係るカメラ用フォーカルプレーンシャッタの正面図である。 実施の形態に係るカメラ用フォーカルプレーンシャッタについてホルダを取り外した状態の正面図である。 実施の形態に係るシャッタ、アーム、アクチュエータ、駆動ギアおよび出力ギアの正面図である。 実施の形態に係る地板、アクチュエータ、駆動ギア、出力ギアおよびシャッタ制御装置の斜視図である。 実施の形態に係るシャッタ制御装置の構成図である。 実施の形態に係るシャッタ制御装置が使用する制御テーブルを説明するための図である。 実施の形態に係るカメラ用フォーカルプレーンシャッタの動作説明図である。 実施の形態に係るカメラ用フォーカルプレーンシャッタの動作説明図である。 実施の形態に係るアクチュエータの特性を説明するための図である。 変形例に係るカメラ用フォーカルプレーンシャッタの正面図である。 変形例に係るシャッタ制御装置の構成図である。 変形例に係るシャッタ制御装置が使用する制御テーブルを説明するための図である。 変形例に係るアクチュエータの正面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。本実施の形態に係るカメラ用フォーカルプレーンシャッタシステムは、ディジタルカメラやスチルカメラ等のカメラに搭載される。カメラ用フォーカルプレーンシャッタシステムは、カメラ用フォーカルプレーンシャッタと、カメラ用フォーカルプレーンシャッタを制御するシャッタ制御装置と、を備える。図1に示すように、カメラ用フォーカルプレーンシャッタ1は、いわゆるスクエア型シャッタであって、地板210とシャッタ幕150とアーム141、142と駆動ギア131とアクチュエータ110とホルダ220とを備える。なお、本実施の形態では、カメラ用フォーカルプレーンシャッタ1が、単幕式であるものとして説明する。
地板210は、その一部に平面視矩形状の開口211を有する。地板210における、開口211の外周部には、アーム141、142を旋回可能に支持する軸部143、144が設けられている。また、地板210における開口211の外周部には、シャッタ幕150をセット状態で維持するためのストッパ212が配設されている。セット状態とは、シャッタ幕150が開口211を覆った状態である。ストッパ212は、例えば電磁気力でアーム141の移動を規制し、これによって、シャッタ幕150をセット状態で維持する。
シャッタ幕150は、複数の羽根から構成され、本実施の形態では、図2に示すように4枚の羽根151、152、153、154から構成される。シャッタ幕150は、アーム141、142に連結されており、撮影時にアーム141、142が軸部143、144を中心に旋回することに連動して平面視で上下に移動する。
詳細には、シャッタ幕150は、重畳状態(第1状態)から、羽根151、152、153、154がそれぞれ移動することにより、開口211の一部を覆った状態となる。その状態から更に羽根151、152,153、154が移動すると、シャッタ幕150は展開状態(第2状態)となり開口211を全閉した状態となる。
重複状態とは、平面視で地板210の開口211の外周部に複数の羽根151、152、153、154が重なり合った状態である。重畳状態では、開口211は、平面視で全体が開いている。
展開状態とは、平面視で、複数の羽根151、152、153、154が展開して地板210の開口211を覆った状態である。展開状態では、開口211は、平面視ですべてが覆われている全閉状態となる。図1は、シャッタ幕150が重畳状態であるときを示している。
アーム141および142には、シャッタ幕150が連結されている。アーム141は、地板210に設けられた軸部143に回転可能に支持されている。アーム142は、地板210に設けられた軸部144に回転可能に支持されている。アーム141は、図3に示すように、ピン141aを介して羽根151に連結され、ピン141bを介して羽根152に連結され、ピン141cを介して羽根153に連結されている。また、アーム142は、ピン142aを介して羽根151に連結され、ピン142bを介して羽根152に連結され、ピン142cを介して羽根153に連結されている。
アクチュエータ110は、図2に示すように、2つの回転子113a、113bと2つのヨーク112a、112bと2つのコイル111a、111bとを有する。回転子113a、113bは、略円柱状の形状を有し、その中心軸に直交する方向にN極とS極とが並ぶように着磁された永久磁石から構成される。回転子113a、113bは、コイル111a、111bで発生する磁力により、軸部143に平行な回転軸J21、J22で回転する。
2つのヨーク112a、112bは、鉄等の磁性材料から形成されている。2つのヨーク112a、112bは、それぞれ長尺であり、2つの回転子113a、113bの並び方向に沿って配置されている。各ヨーク112a、112bの長手方向における両端部は、2つの回転子113a、113bの回転軸J21、J22と略直交する方向において、回転子113a、113bに対向している。2つのヨーク112a、112bは、2つの回転子113a、113bとともに1つの閉じた磁路MP2を構成している。
コイル111aは、ヨーク112aに設けられ、コイル111bは、ヨーク112bに設けられている。コイル111a、111bは、銅等の導電性材料から形成されている。2つのコイル111a、111bの各々は、電気的に分離した巻き線で形成されている。
また、図4に示すように、コイル111aから導出される導電線LP11、LP12並びにコイル111bから導出される導電線LP21、LP22は、シャッタ制御装置3に接続されている。シャッタ制御装置3から導電線LP11、LP12を介してコイル111aおよび第2コイル111bへ電流が供給されると、ヨーク112aがコイル111aにより励磁されるとともに、ヨーク112bがコイル111bにより励磁される。これにより、回転子113a、113bへ磁力が作用する。
駆動ギア(主ギア)131は、アーム141に固定され、回転軸J1が軸部143の中心軸に一致している。本実施の形態では、駆動ギア131は、アーム141におけるシャッタ幕150に連結される側と反対側の基端部に設けられている。駆動ギア131は、図2および図4に示すように、内側に軸部143が挿通される挿通孔131aを有し、駆動ギア131が回転軸J1で回転するとそれに伴いアーム141が軸部143周りに旋回する。
出力ギア(副ギア)114a、114bは、アクチュエータ110が発生するトルクを駆動ギア131に伝達するためのギアである。本実施の形態に係る出力ギア114a、114bは、図2に示すように、嵌め合いにより回転子113a、113bそれぞれに固定されており、これによって、回転軸が回転子113a、113bの回転軸J21、J22に一致し、回転子113a、113bと連動して回転する。出力ギア114a、114bは、円弧状に設けられた歯を有し、この歯が、駆動ギア131に噛合している。
このような構成によれば、回転子113a、113bが回転すると、出力ギア114aは、回転子113aの回転軸J21周りに回転し、出力ギア114bは、回転子113bの回転軸J22周りに回転する。そして、出力ギア114a、114bの出力が駆動ギア131に伝達される。駆動ギア131が回転すると、駆動ギア131が固定されたアーム141が、駆動ギア131が回転軸J1周りに旋回する。すると、シャッタ幕150が、アーム141の旋回に伴って移動する。
ホルダ220は、アクチュエータ110を保持する。ホルダ220は、接着剤等により地板210に固定されている。ホルダ220は、合成樹脂等から形成される。ホルダ220は、図4に示すように、ホルダ本体220aと蓋部220bとから構成される。ホルダ本体220aは、回転子113aを回転可能に支持する軸部222と、回転子113bを回転可能に支持する軸部223と、を有する。また、ホルダ本体220aは、その軸部222、223が突設された側とは反対側に突設され、駆動ギア131を回転可能に支持する軸部(図示せず)を有する。蓋部220bは、接着材等によりホルダ本体220aに固定される。
次に、シャッタ制御装置3の構成について説明する。シャッタ制御装置3は、コイル111a、111bへ電圧を供給することにより、シャッタ幕150の状態を制御する。図5に示すように、シャッタ制御装置3は、カメラ用フォーカルプレーンシャッタ1を駆動する駆動回路320と、駆動回路320を制御する制御回路310と、駆動回路320および制御回路310へ電力を供給する電池(電源)300と、を備える。
電池300は、例えば最高3.2Vから最低2.2Vまでの範囲内の電圧を駆動回路320および制御回路310に供給する電源である。
駆動回路320は、コイル111aとコイル111bとに流れる電流の向きを個別に切り替える切替回路321、322と、コイル111a、111bそれぞれに供給される電圧の大きさを調整するための電圧調整回路323、324と、を備える。切替回路321は、コイル111aに流れる電流の向きを切り替え、切替回路322は、コイル111bに流れる電流の向きを切り替える。切替回路321は、4つのトランジスタTr11、Tr12、Tr13、Tr14を含むブリッジ構成の回路である。切替回路322も、4つのトランジスタTr21、Tr22、Tr23、Tr24を含むブリッジ構成の回路である。ここで、コイル111aに電流が図5の左側から右側に向かって流れる場合、ヨーク112aは、図2における+Z方向側がN極、−Z方向側がS極となるように励磁されるものとする。また、コイル111bに電流が図5の左側から右側に向かって流れる場合、ヨーク112bは、図2における+Z方向側がN極、−Z方向側がS極となるように励磁されるものとする。
電圧調整回路323は、複数(図5では2つ)の抵抗R11、R12を直列に接続してなる分圧回路から構成される。この分圧回路の抵抗R11、R12の間に生じる電圧が、切替回路321へ供給される。抵抗R11は、可変抵抗から構成される。また、電圧調整回路324も、電圧調整回路323と同様に、複数(図5では2つ)の抵抗R21、R22を直列に接続してなる分圧回路から構成され、抵抗R21が可変抵抗から構成される。ユーザは、可変抵抗からなる抵抗R11、R21の抵抗値を調整することにより、切替回路321、322それぞれへ供給される電圧を調整することができる。
制御回路310は、CPU(Central Processing Unit)と記憶部とを有し、CPUが記憶部に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、切替回路321が備えるトランジスタを個別に制御する。制御回路310は、シャッタ制御装置3が搭載されるディジタルカメラの入力装置(図示せず)に接続されている。入力装置は、操作ボタンを備える。入力装置は、ユーザにより操作ボタンが押下されると、シャッタ幕150を構成する羽根151、152、153、154を駆動するよう指令する撮影指示信号を制御回路310へ出力する。制御回路310は、撮影指示信号の入力に応じてシャッタ幕150を重畳状態から展開状態へまたは展開状態から重畳状態へ移動させる。
制御回路310のメモリには、図6に示すような制御テーブルが記憶されている。また、図6の最も左側の列は、動作内容を示している。制御回路310は、シャッタ幕150を重畳状態から展開状態にする場合、図6に示す制御テーブルを参照して、トランジスタTr11、Tr14をオンにしトランジスタTr12、Tr13をオフにするとともに、トランジスタTr22、Tr23をオンにしトランジスタTr21、Tr24をオフにする。これにより、コイル111aに電流が図5の左側から右側に向かって流れ、第1ヨーク112aは、図7(A)および(B)に示すように+Z方向側がN極、−Z方向側がS極となるように励磁される。また、コイル111bに電流が図5の右側から左側に向かって流れ、第2ヨーク112bは、図7(A)および(B)に示すように+Z方向側がS極、−Z方向側がN極となるように励磁される。この場合、回転子113a、113bは、反時計回りに回転し(図7(A)および(B)の矢印AR11、AR12参照)、駆動ギア131は時計回りに回転する(図7(A)および(B)中の矢印AR13参照)。そして、シャッタ幕150は、重畳状態から展開状態へと移動していく(図7(A)および(B)中の矢印AR14参照)。
一方、制御回路310は、シャッタ幕150を展開状態から重畳状態にする場合、図6に示す制御テーブルを参照して、トランジスタTr12、Tr13をオンにしトランジスタTr11、Tr14をオフにするとともに、トランジスタTr21、Tr24をオンにしトランジスタTr22、Tr23をオフにする。これにより、コイル111aに電流が図5の右側から左側に向かって流れ、ヨーク112aは、図8(A)および(B)に示すように+Z方向側がS極、−Z方向側がN極となるように励磁される。また、コイル111bに電流が図5の左側から右側に向かって流れ、ヨーク112bは、図8(A)および(B)に示すように+Z方向側がN極、−Z方向側がS極となるように励磁される。この場合、回転子113a、113bは、時計回りに回転し(図8(A)および(B)の矢印AR21、AR22参照)、駆動ギア131は、反時計回りに回転する(図8(A)および(B)中の矢印AR23参照)。そして、シャッタ幕150は、展開状態から重畳状態へと移動していく(図8(A)および(B)中の矢印AR24参照)。
次に、本実施の形態に係るアクチュエータ110の性能について比較例に係るアクチュエータと対比しながら説明する。ここで、比較例として、図9(A)に示すような、2つのアクチュエータ1110、1120を用いて、2つの回転子113a、113bを回転させる構成を挙げる。アクチュエータ1110は、長尺の2つの脚片1112a、1112bと2つの脚片1112a、1112bそれぞれの長手方向における一端部同士を連結する連結片1112cとから構成されるヨーク1112を備える。2つの脚片1112a、1112bそれぞれの長手方向における他端部の間には、回転子113aが配置されている。コイル1111は、1つの脚片1112aのみに設けられている。アクチュエータ1120も、アクチュエータ1110と同様の構成であり、2つの脚片1122a、1122bおよび連結片1122cを有するヨーク1122と、1つのコイル1121と、回転子113bと、を備える。なお、図9(A)において実施の形態と同様の構成については図1と同一の符号を付している。ここで、ヨーク1112と回転子113aとから磁路MP11が形成され、ヨーク1122と回転子113bとから磁路MP12が形成される。
比較例に係る構成は、2つのアクチュエータ1110、1120それぞれに対応する2つの磁気回路を有する。図9(A)に示すように、アクチュエータ1110において、磁路長L12は磁路長L11よりも長い。ここで、磁路長L12は、脚片1112bにおける回転子113aに対向する部位P112とコイル1111における連結片1112c側の端部との間の磁路長である。また、磁路長L11は、脚片1112aにおける回転子1113aに対向する部位P111とコイル1111における部位P111側の端部との間の磁路長である。なお、磁路MP11および磁路MP12の全磁路長は、本実施の形態に係るアクチュエータ110で形成される磁路MP2の全磁路長に略等しく、磁路MP11および磁路MP12の磁路断面積は、磁路MP2の磁路断面積に略等しい。また、ヨーク1112、1122を形成する材料は、本実施の形態に係るヨーク112a、112bを形成する材料と同様であり、それらの透磁率は等しい。
このように、回転子113aに対向する部位P111、P112それぞれに対応する磁路長L11、L12が異なると、回転子113aについて、脚片1112a側の磁力線の分布と脚片1112b側の磁力線の分布とに差異が生じる。その結果、回転子113aに対して脚片1112a、1112bそれぞれから作用する磁力が不均一となり、回転子113aの回転方向に応じて回転子113aに発生するトルクにばらつきが生じる虞がある。アクチュエータ1120においても同様である。
一方、本実施の形態では、アクチュエータ110に対応する1つの磁気回路を有する。また、アクチュエータ110では、図9(B)に示すように、磁路長L11、L12、L21、L22が同一の長さに設定されている。ここで、磁路長L11は、ヨーク112aの第1部位P11とコイル111aの第1部位P11側の端部との間の磁路長であり、磁路長L12は、ヨーク112aの第2部位P12とコイル111aの第2部位P12側の端部との間の磁路長である。また、磁路長21は、ヨーク112bの第3部位P21とコイル111bにおける第3部位P21側の端部との間の磁路長であり、磁路長L22は、ヨーク112bの第4部位P22とコイル111bにおける第4部位P22側の端部との間の磁路長である。なお、「同一の長さ」とは、予め定められた誤差範囲内で同一であることを意味する。誤差範囲は、回転子113aに発生するトルクの回転方向の違いによる差異が使用上無視できる程度の大きさとなるように設定される。
アクチュエータ110では、コイル111a、111bで発生する磁束が略同じであれば、回転子113a、113bそれぞれのヨーク112a側の磁力線の分布とヨーク112b側の磁力線の分布が略同じになる。すると、回転子113a、113bそれぞれに対してヨーク112a、112bから作用する磁力が略等しくなるので、回転子113a、113bの回転方向に依らず回転子113a、113bに発生するトルクが略一定になる。これにより、本実施の形態に係るアクチュエータ110は、比較例に比べて回転子113a、113bの動きを安定させることができる。
また、図9(B)に示すように、本実施の形態に係るアクチュエータ110は、長尺であり、一端部が回転子113aに対向し他端部が回転子113bに対向するヨーク112a、112bを有する。そして、ヨーク112aにはコイル111aが設けられ、ヨーク112bにはコイル111bが設けられている。ここで、ヨーク112aと回転子113aとヨーク112bと回転子113bとから磁路MP2が構成される。
ところで、磁路MP11、MP12、MP2に対応する磁気回路について、ヨーク1112、1122またはヨーク112a、112bを流れる磁束の磁束密度をΦ、起磁力をF、パーミアンスをPとすると、下記式(1)の関係式が成立する。
Φ=F×P・・・式(1)
ここで、起磁力Fは、コイル1111、1121またはコイル111a、111bで発生する。
なお、パーミアンスPは、磁気回路の磁路の全磁路長をL、磁路断面積をA、透磁率をμとすると、下記式(2)で表される。
P=μ×A/L・・・式(2)
前述のように、比較例に係る磁路MP11、MP12の全磁路長および磁路断面積と本実施の形態に係る磁路MP2の全磁路長および磁路断面積とは等しい。また、比較例に係るヨーク1112、1122と、本実施の形態に係るヨーク112a、112bとでは、透磁率が等しい。従って、比較例に係る磁気回路のパーミアンスと本実施の形態に係る磁気回路のパーミアンスとは等しくなる。
コイル1111、1121、111a、111bで発生する起磁力がいずれもF0で等しいとする。また、比較例に係るアクチュエータ1110、1120に対応する磁気回路のパーミアンスと、本実施の形態に係るアクチュエータ110に対応する磁気回路のパーミアンスとがいずれもP0で等しいとする。この場合、比較例に係るアクチュエータ1110、1120に対応する磁気回路での起磁力は、それぞれF0となる。すると、アクチュエータ1110において回転子113aに流れる磁束、およびアクチュエータ1120において回転子113bに流れる磁束の磁束密度は、いずれもF0×P0となる。
一方、本実施の形態に係るアクチュエータ110に対応する磁気回路での起磁力は2×F0となる。すると、アクチュエータ110において回転子113a、113bに流れる磁束の磁束密度は、2×F0×P0となる。つまり、本実施の形態に係るアクチュエータ110では、比較例の場合に比べて、回転子113a、113bへ流れる磁束の磁束密度を2倍にすることができる。従って、コイル1111、1121、111a、111bそれぞれへ供給する電力が等しい場合、本実施の形態では、比較例に比べて回転子113a、113bで発生するトルクを大きくすることができる。言い換えると、本実施の形態では、コイル111a、111bへ供給する電力を比較例に係るコイル1111、1121へ供給する電力に比べて小さくしながらも、回転子113a、113bに発生するトルクの大きさを比較例のそれと略同じにすることができる。
以上説明したように、本実施の形態に係るカメラ用フォーカルプレーンシャッタでは、2つの回転子113a、113bに生じる駆動力が出力ギア114a、114bを介して主ギア131に伝達される。そのため、例えば1つの回転子に生じる駆動力が1つの出力ギアを介して主ギア131に伝達される構成に比べて、主ギア131により大きなトルクを生じさせることができる。従って、大きな駆動力で羽根を駆動することが可能になる。また、例えば2つの回転子113a、113bに生じる駆動力を主ギア131に伝達させる場合において、図9(A)に示す比較例のように、1つの回転子113a、113bのみを有するアクチュエータ1110、1120を用いる場合は、必要な回転子113a、113bと同数(2個)のアクチュエータ1110、1120が必要になる。これに対して、本実施の形態によれば、1つのアクチュエータ110が2つの回転子113a、113bを有する。これにより、2つの回転子113a、113bに生じる駆動力を1つのアクチュエータ110から得ることができるので、その分、アクチュエータ110の数を低減することができ、カメラ用フォーカルプレーンシャッタ1全体として小型化を図ることができる。
ところで、図9(A)に示す比較例の場合、ヨーク1112aと回転子113aとから1つの磁路MP11が形成され、ヨーク1122aと回転子113bとから1つの磁路MP12が形成される。そして、各磁路MP11、MP12にはそれぞれ1つのコイル1111、1121で発生した磁束が流れる。これに対して、本実施の形態では、例えば図9(B)に示すように、ヨーク112a、112bと回転子113a、113bとで1つの閉じた磁路MP2が形成される。そして、コイル111a、111bで発生した磁束それぞれが共通の1つの磁路MP2を流れる。
ここで、コイル1111、1121、111a、111bの磁気的特性が同じであり、ヨーク1112、1122、112a、112bの材料が同じであるとする。この場合、コイル1111、1121、111a、111bに流れる電流の大きさが同じであると、磁路MP2における磁束密度は、磁路MP11、MP12における磁束密度の2倍となる。言い換えれば、本実施の形態に係る磁路MP2における磁束密度と比較例に係る磁路MP11、MP12における磁束密度とが等しい場合、本実施の形態に係るコイル111a、111bそれぞれに流れる電流の大きさは、比較例に係るコイル1111、1121それぞれに流れる電流の大きさの半分になる。
ところで、回転子113a、113bが設けられた箇所における磁束密度が大きい程、回転子113a、113bに発生するトルクは、大きくなる。そうすると、本実施の形態と比較例とで、回転子113a、113bに発生するトルクが等しい場合、本実施の形態に係る磁路MP2における磁束密度と比較例に係る磁路MP11、MP12における磁束密度とが略等しい。この場合、本実施の形態に係るコイル111a、111bそれぞれに流れる電流の大きさは、比較例に係るコイル1111、1121それぞれに流れる電流の大きさの略半分になる。つまり、本実施の形態と比較例とで同じ大きさのトルクを回転子113a、113bに発生させる場合、本実施の形態では、コイル111a、111bへ流す電流の大きさが比較例に係るコイル1111、1121へ流す電流の大きさよりも小さくてもよいので、比較例に比べてコイル111a、111bの両方での消費電力を低減することができる。
また、本実施の形態は、ヨーク112a、112bと回転子113a、113bとから構成される磁路MP2を有する1つのアクチュエータ110で、2つの回転子113a、113bを回転させる。これにより、例えば比較例のような2つのアクチュエータ1110、1120で2つの回転子113a、113bを回転させる構成に比べて、アクチュエータ110の体積を小さくすることができる。そして、アクチュエータ110の体積を小さくできるので、カメラ用フォーカルプレーンシャッタ1の小型化を図ることができる。
本実施の形態に係る2つのヨーク112a、112bは、それぞれ長尺であり、2つの回転子113a、113bの並び方向に沿って配置されている。そして、各ヨーク112a、112bの長手方向における両端部が、2つの回転子113a、113bの回転軸J21、J22と略直交する方向において、回転子113a、113bに対向している。これにより、回転子113a、113bとヨーク112a、112bとから1つの閉じた磁路を構成して1つの磁気回路で2つの回転子113a、113bを回転させることができる。従って、例えば2つの磁気回路で2つの回転子113a、113bを回転させる構成に比べてアクチュエータ110の体積を小さくできるので、カメラ用フォーカルプレーンシャッタ1の小型化を図ることができる。
また、本実施の形態に係るアクチュエータ110では、図9(B)に示すように、磁路長L11、L12、L21、L22が同一の長さに設定されている。これにより、回転子113a、113bそれぞれについて、ヨーク112a側の磁束密度とヨーク112b側の磁力線の分布が略均一になる。従って、回転子113a、113bそれぞれに対してヨーク112a、112bから作用する磁力が略等しくなるので、回転子113a、113bの回転方向に依らず回転子113a、113bに発生するトルクを略一定にすることができる。
本実施の形態に係る駆動回路320は、2つのコイル111a、111bそれぞれに供給される電圧の大きさを個別に調整するための電圧調整回路323、324を有する。ここで、例えばコイル111a、111b同士或いはヨーク112a、112b同士でそれらの特性に製造誤差等に起因した差異が存在するとする。この場合、本構成によれば、電圧調整回路323、324により、コイル111a、111bそれぞれに供給される電圧を適宜調整することができる。これにより、ヨーク112a、112bそれぞれから回転子113a、113bに作用する磁力を略等しくすることができるので、回転子113a、113bの回転方向に依らず回転子113a、113bに発生するトルクを略一定にすることができる。
(変形例)
以上、本発明の各実施の形態について説明したが、本発明は前述の各実施の形態の構成に限定されるものではない。例えば、カメラ用フォーカルプレーンシャッタが、2枚のシャッタ幕150を備える構成であってもよい。本変形例に係るフォーカルプレーンシャッタは、二幕式のフォーカルプレーンシャッタである。
図10に示すように、本変形例に係るカメラ用フォーカルプレーンシャッタ2001は、実施の形態1で説明したアクチュエータ110、駆動ギア131、出力ギア114a、114bおよびシャッタ幕150等から構成される組を2組備えている。また、地板2210の開口2211の外周部における、2つのシャッタ幕150それぞれに対応する部位に、各シャッタ幕150の移動を規制するためのストッパ2212が配設されている。シャッタ制御装置の駆動回路は、各組のアクチュエータ110のコイル111a、111bそれぞれに対応する切替回路321、322を備える。切替回路321、322は、実施の形態1で説明した構成と同様である(図5参照)。シャッタ制御装置の制御回路は、各組の切替回路321、322を統括的に制御する。
このカメラ用フォーカルプレーンシャッタ2001において、例えば図10中の−Z方向側にあるシャッタ幕150をいわゆる先幕とし、+Z方向側にあるシャッタ幕150を後幕と設定することができる。この場合、制御回路は、まず、先幕のシャッタ幕150について、先幕のシャッタ幕150を重畳状態から展開状態にし、その後再び重畳状態にするよう駆動回路を制御する。その後、制御回路は、予め設定された時間が経過すると、後幕のシャッタ幕150について、後幕のシャッタ幕150を重畳状態から展開状態にし、その後再び重畳状態にするよう駆動回路を制御する。例えばカメラ用フォーカルプレーンシャッタ2001の開口2211に撮像装置を対向配置した場合、撮像装置は、先幕のシャッタ幕150が展開状態から重畳状態になった後、後幕のシャッタ幕150が展開状態になるまでの間の時間に画像を取り込むことができる。
前述の実施形態では、コイル111a、111bがそれぞれ各別の切替回路321、322に接続される例について説明したが、コイル111a、111bが共通の1つの切替回路に接続される構成であってもよい。この場合、2つのコイル111a、111bは、電気的に接続した1つの巻き線で形成されており、電流が供給されると、2つのヨーク112a、112bそれぞれを1つの閉じた磁路MP2(図9参照)の一の周方向に沿って励磁するように、各ヨーク112a、112bに設けられている。
図11に示すように、本変形例に係るシャッタ制御装置3003では、コイル111a、111bが共通の1つの切替回路3321に接続され、駆動回路3320は、1つの切替回路3321から構成される。コイル111aとコイル111bとをそれらの中心軸に沿った同一方向(例えば図2の+Z方向または−Z方向)から見た場合、コイル111aの巻く方向は、コイル111bの巻く方向とは逆向きに設定されている。これにより、図11において、コイル111a、111bそれぞれにおける+Z方向側が高電位となるように各コイル111a、111bに電力を供給した場合、ヨーク112aの励磁方向とヨーク112bの励磁方向とが互いに逆向きとなる。
また、本変形例では、制御回路3310のメモリに、図12に示すような制御テーブルが記憶されている。また、図12の最も左側の列は、動作内容を示している。制御回路3310は、シャッタ幕150を重畳状態から展開状態にする場合、図12に示す制御テーブルを参照して、トランジスタTr31、Tr34をオンにしトランジスタTr32、Tr33をオフにする。これにより、コイル111aに電流が図11の左側から右側に向かって流れ、ヨーク112aは、図7(A)および(B)に示すように+Z方向側がN極、−Z方向側がS極となるように着磁される。また、コイル111bに電流が図11の右側から左側に向かって流れ、第2ヨーク112bは、図7(A)および(B)に示すように+Z方向側がS極、−Z方向側がN極となるように着磁される。この場合、回転子113a、113bは、反時計回りに回転し(図7(A)(B)の矢印AR11、AR12参照)、駆動ギア131は時計回りに回転する(図7(A)および(B)中の矢印AR13参照)。そして、シャッタ幕150は、重畳状態から展開状態へと移動していく(図7(A)および(B)中の矢印AR14参照)。
一方、制御回路3310は、シャッタ幕150を展開状態から重畳状態にする場合、図12に示す制御テーブルを参照して、トランジスタTr32、Tr33をオンにしトランジスタTr31、Tr34をオフにする。これにより、コイル111aに電流が図11の右側から左側に向かって流れ、ヨーク112aは、図8(A)および(B)に示すように+Z方向側がS極、−Z方向側がN極となるように励磁される。また、コイル111bに電流が図11の左側から右側に向かって流れ、ヨーク112bは、図8(A)および(B)に示すように+Z方向側がN極、−Z方向側がS極となるように励磁される。この場合、回転子113a、113bは、時計回りに回転し(図8(A)および(B)の矢印AR21、AR22参照)、駆動ギア131は、反時計回りに回転する(図8(A)および(B)中の矢印AR23参照)。そして、シャッタ幕150は、展開状態から重畳状態へと移動していく(図8(A)および(B)中の矢印AR24参照)。
本構成によれば、駆動回路3320の構成の簡素化を図ることができるので、制御回路3310の処理負担の軽減およびシャッタ制御装置3003の小型化を図ることができる。
前述の実施の形態では、シャッタ幕150が4枚の羽根151、152、153、154から構成される例について説明したが、シャッタ幕を構成する羽根の枚数は4枚に限定されるものではなく、例えば4枚よりも少なくてもよいし、4枚よりも多くてもよい。
前述の各実施の形態では、1つのシャッタ幕150が後幕として機能する例について説明したが、例えば、1つのシャッタ幕150を先幕として駆動させた後、後幕として駆動させるものであってもよい。
前述の各実施の形態に係るディジタルカメラでは、シャッタ幕150が全開の状態(重畳状態)で操作ボタンが押下されると、シャッタ幕150が全閉の状態(展開状態)となり、その後、再びシャッタ幕150が全開状態となる例について説明した。これに限らず、例えば、シャッタ幕150が全閉で操作ボタンが押下されると、シャッタ幕150が全開状態となり、その後、再びシャッタ幕150が全閉状態となる構成であってもよい。この場合、シャッタ幕150が全開状態となっている時間を調整することにより露光時間を調整することができる。
実施の形態では、2つのコイル111a、111bを有するアクチュエータ110を備える例について説明したが、コイルの数が2つに限定されるものではない。例えば、3つ以上のコイルを有するアクチュエータを備えるものであってもよい。
本変形例に係るアクチュエータ4110は、図13に示すように、3つのコイル4111a、4111b、4111cと、3つのヨーク4112a、4112b、4112cと、3つの回転子4113a、4113b、4113cと、を備える。また、3つの回転子4113a、4113b、4113cには、それぞれ出力ギア4114a、4114b、4114cが嵌合されている。出力ギア4114a、4114b、4114cは、回転軸がそれぞれ回転子4113a、4113b、4113cの回転軸に一致し、回転子4113a、4113b、4113cと連動して回転する。ここで、3つのヨーク4112a、4112b、4112cは、3つの回転子4113a、4113b、4113cとともに1つの閉じた磁路MP4を構成している。
本構成によれば、3つの回転子4113a、4113b、4113cそれぞれに、3つのコイル4111a、4111b、4111cで発生した磁束を流すことができる。これにより、例えば前述の比較例のように、1つの回転子113aに1つのコイル1111で発生した磁束のみが流れる構成に比べて、各回転子4113a、4113b、4113cにより多くの磁束を流すことができる。従って、比較例に比べて、各回転子4113a、4113b、4113cに発生するトルクを大きくすることができる。
1:カメラ用フォーカルプレーンシャッタ、3:シャッタ制御装置、110:アクチュエータ、111a,111b:コイル、112a,112b:ヨーク、113a,113b:回転子、114a,114b:出力ギア(副ギア)、131:駆動ギア(主ギア)、131a:挿通孔、141,142:アーム、141a,141b,141c,142a,142b,142c:ピン、143,144,222,223:軸部、150:シャッタ幕、151,152,153,154:羽根、210:地板、211,2211:開口、212,2212:ストッパ、300:電池(電源)、310:制御回路、320:駆動回路、321,322:切替回路、323,324:電圧調整回路、J1,J21,J22:回転軸、MP11,MP12,MP2:磁路、R11,R12,R21,R22:抵抗、Tr10,Tr11,Tr12,Tr13,Tr14,Tr20,Tr21,Tr22,Tr23,Tr24:トランジスタ(スイッチング素子)

Claims (7)

  1. 開口を有し前記開口の外周部にアームを旋回可能に支持する軸部が設けられた地板と、
    前記アームに連結され、前記アームが前記軸部周りに旋回することにより、前記地板の前記開口の外周部に退避した第1状態と前記地板の前記開口を覆う第2状態とをとりうるシャッタ幕と、
    前記軸部に平行な回転軸で回転する複数の回転子、前記複数の回転子とともに1つの閉じた磁路を構成する複数のヨークおよび前記複数のヨークそれぞれに設けられた複数のコイルを有するアクチュエータと、
    前記アームに固定され、回転軸が前記軸部の中心軸に一致する主ギアと、
    前記主ギアに噛合し、回転軸が前記複数の回転子のいずれか1つの回転軸に一致し、いずれか1つの回転子と連動して回転する複数の副ギアと、を備え、
    前記ヨークおよび前記回転子は、2つずつ設けられ、
    2つのヨークは、それぞれ長尺であり、2つの回転子の並び方向に沿って配置され、各ヨークの長手方向における両端部が、前記2つの回転子の前記回転軸と交差する方向において、前記回転子に対向している、
    カメラ用フォーカルプレーンシャッタ。
  2. 前記2つのヨークのうちの一方のヨークにおける、前記2つの回転子のうちの一方の回転子に対向する第1部位と、前記一方のヨークに設けられたコイルにおける前記第1部位側の端部との間の磁路長と、前記一方のヨークにおける、前記2つの回転子のうちの他方の回転子に対向する第2部位と、前記一方のヨークに設けられたコイルにおける前記第2部位側の端部との間の磁路長と、前記2つのヨークのうちの他方のヨークにおける、前記一方の回転子に対向する第3部位と、前記他方のヨークに設けられたコイルにおける前記第3部位側の端部との間の磁路長と、前記他方のヨークにおける、前記他方の回転子に対向する第4部位と、前記他方のヨークに設けられたコイルにおける前記第4部位側の端部との間の磁路長と、は、同一の長さに設定されている、
    請求項に記載のカメラ用フォーカルプレーンシャッタ。
  3. 前記複数のコイルは、電気的に接続した1つの巻き線で形成されており、電流が供給されると、2つのヨークそれぞれを前記1つの閉じた磁路の一の周方向に沿って励磁するように設けられている、
    請求項1または2に記載のカメラ用フォーカルプレーンシャッタ。
  4. 前記複数のコイルの各々は、電気的に分離した巻き線で形成されている、
    請求項1または2に記載のカメラ用フォーカルプレーンシャッタ。
  5. 請求項1からのいずれか1項に記載のカメラ用フォーカルプレーンシャッタを備える、
    カメラ。
  6. 請求項1からのいずれか1項に記載のカメラ用フォーカルプレーンシャッタと、
    前記複数のコイルへ電力を供給することにより、前記シャッタ幕の動作を制御するシャッタ制御装置と、を備える、
    カメラ用フォーカルプレーンシャッタシステム。
  7. 前記シャッタ制御装置は、
    前記カメラ用フォーカルプレーンシャッタを駆動する駆動回路と、
    前記駆動回路を制御する制御回路と、
    前記駆動回路および前記制御回路へ電力を供給する電源と、を備え、
    前記駆動回路は、
    前記複数のコイルそれぞれに流れる電流の向きを個別に切り替える切替回路と、
    前記複数のコイルそれぞれに印加される電圧の大きさを調整するための電圧調整回路と、を有する、
    請求項に記載のカメラ用フォーカルプレーンシャッタシステム。
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