JP6406887B2 - 接着剤組成物及びその利用 - Google Patents

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Description

本発明は、接着剤組成物及びその利用に関する。
近年、ICカード、携帯電話等の電子機器の薄型化、小型化、軽量化等が要求されている。これらの要求を満たすためには、組み込まれる半導体チップについても薄型の半導体チップを使用しなければならない。このため、半導体チップの基となるウエハ基板の厚さ(膜厚)は現状では125μm〜150μmであるが、次世代のチップ用には25μm〜50μmにしなければならないといわれている。したがって、上記の膜厚のウエハ基板を得るためには、ウエハ基板の薄板化工程が必要不可欠である。
ウエハ基板は、薄板化により強度が低下するので、薄板化したウエハ基板の破損を防ぐために、製造プロセス中は、ウエハ基板にサポートプレートを貼り合わされた状態で自動搬送しながら、ウエハ基板上に回路等の構造物を実装する。例えば、半導体パワーデバイスの製造においては、イオン拡散及びアニーリング工程等によってウエハ基板の処理が行なわれる。
例えば、特許文献1には、ポリエーテルスルホン樹脂、粘着性付与剤及び溶剤を含む接着剤組成物を用いてウエハ基板と支持体とを接着し、基板に処理を行なった後、熱スライド方式によって基板から支持体を分離することが記載されている。
特開2011−225814号公報(2011年11月10日公開)
しかしながら、特許文献1に記載の接着剤組成物を用いて基板上に接着層を形成し、基板と支持体とを接着層を介して貼り付けることで積層体を形成した後、例えば、300℃以上という高温において数時間、積層体に処理を行なうと、接着剤が、熱により重合することで不溶化するという問題がある。このため、基板に所望の処理を行なった後、基板から支持体を剥離できなくなる。
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、高い温度において処理しても、不溶化することを防止することができる接着剤組成物を提供することにある。
上記の課題を解決するために本発明は、基板と、上記基板を支持する支持体とを仮止めするための接着剤組成物であって、下記一般式(1)で表される構成単位、及び、
Figure 0006406887
下記一般式(2)で表される構成単位のうちの少なくとも1種の構成単位を備え、
Figure 0006406887
上記一般式(1)のR、R及びR、並びに一般式(2)中のR及びRは、それぞれ独立してフェニレン基、ナフチレン基及びアントリレン基からなる群より選択され、Xは、炭素数1以上、3以下のアルキレン基である熱可塑性樹脂と、溶剤と、を含んでいることを特徴としている。
本発明によれば、高い温度において処理しても、不溶化することを防止することができる接着剤組成物を提供することができるという効果を奏する。
本発明の一実施形態(第1の実施形態)に係る基板の処理方法の概略を説明する図である。 本発明の一実施形態(第2の実施形態)に係る基板の処理方法の概略を説明する図である。
<接着剤組成物>
本発明の一実施形態に係る接着剤組成物についてより詳細に説明する。
一実施形態に係る接着剤組成物は、基板と、基板を支持するサポートプレート(支持体)とを仮止めすることによって積層した積層体を製造するために用いることができる。
一実施形態に係る接着剤組成物は、熱可塑性樹脂成分と溶剤とを含んでいる。ここで、熱可塑性樹脂成分には、ポリサルホン構成単位とポリエーテルサルホン構成単位との少なくとも1種の構成単位からなる構造を有している熱可塑性樹脂を含んでいる。
また、一実施形態に係る接着剤組成物は、熱可塑性樹脂成分以外にポリシルセスキオキサンを含んでいることがより好ましく、高耐熱フィラーを含んでいることがより好ましい。
〔熱可塑性樹脂成分(ポリサルホン系樹脂)〕
一実施形態に係る接着剤組成物は、熱可塑性樹脂成分として、下記一般式(1)で表されるポリサルホン構成単位、及び、下記一般式(2)で表されるポリエーテルサルホン構成単位のうちの少なくとも1種の構成単位からなる構造を有している熱可塑性樹脂を含んでいる。
Figure 0006406887
(ここで、一般式(1)のR、R及びR、並びに一般式(2)中のR及びRは、それぞれ独立してフェニレン基、ナフチレン基及びアントリレン基からなる群より選択され、Xは、炭素数1以上、3以下のアルキレン基である。)
このように、一実施形態に係る接着剤組成物は、一般式(1)で表されるポリサルホン構成単位及び一般式(2)で表されるポリエーテルサルホン構成単位のうちの少なくとも1つを備えている熱可塑性樹脂を熱可塑性樹脂成分として含んでいる。このため、基板とサポートプレート(支持体)とを貼り付けた後、高い温度条件において基板を処理しても、分解及び重合等により接着剤組成物が不溶化することを防止することができる積層体を形成することができる。従って、一実施形態に係る接着剤組成物を用いれば、高い温度条件において基板を処理しても、接着層を溶解し、基板から支持体を剥離することが可能な積層体を製造することができる。また、積層体における基板からサポートプレートを剥離した後、基板を洗浄したときに、不溶化した接着剤組成物に由来する残渣が基板上に発生することを防止することができる。
上記一般式(1)で表されるポリサルホン構成単位、及び、上記一般式(2)で表されるポリエーテルサルホン構成単位のうちの少なくとも1種の構成単位を備えている熱可塑性樹脂として、より具体的には、上記一般式(1)で表されるポリサルホン構成単位からなるポリサルホン樹脂、上記一般式(2)で表されるポリエーテルサルホン構成単位からなるポリエーテルサルホン樹脂、上記一般式(1)で表されるポリサルホン構成単位と上記一般式(2)で表されるポリエーテルサルホン構成単位との共重合体を挙げることができる。なお、上記一般式(1)で表されるポリサルホン構成単位からなるポリサルホン樹脂、上記一般式(2)で表されるポリエーテルサルホン構成単位からなるポリエーテルサルホン樹脂、及び、上記一般式(1)で表されるポリサルホン構成単位と上記一般式(2)で表されるポリエーテルサルホン構成単位との共重合体は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
また、一実施形態に係る接着剤組成物では、熱可塑性樹脂は、上記一般式(1)で表されるポリサルホン構成単位からなるポリサルホン樹脂であることがより好ましい。当該ポリサルホン樹脂は、より高い温度においても安定である。このため、洗浄後の基板に接着剤組成物に起因する残渣が発生することを防止することができる接着剤剤組成物を得ることができる。
なお、以後、本明細書中において、特に限定する限り場合を除き、「ポリサルホン系樹脂」とは、上記一般式(1)で表されるポリサルホン構成単位からなるポリサルホン樹脂、上記一般式(2)で表されるポリエーテルサルホン構成単位からなるポリエーテルサルホン樹脂、及び、上記一般式(1)で表されるポリサルホン構成単位と上記一般式(1)で表されるポリエーテルサルホン構成単位の共重合体、並びに、これら樹脂の2種以上の混合物のことを意味する。
一実施形態に係る接着剤組成物では、ポリサルホン系樹脂の平均分子量(Mw)は、30000以上、70000以下の範囲内であることが好ましく、30000以上、50000以下の範囲内であることがより好ましい。ポリサルホン系樹脂の平均分子量(Mw)が、30000以上の範囲内であれば、例えば、300℃以上の高い温度において用いることができる接着剤組成物を得ることができる。また、ポリサルホン系樹脂の平均分子量(Mw)が、70000以下の範囲内であれば、溶剤によって好適に溶解することができる。つまり、溶剤によって好適に除去することができる接着剤組成物を得ることができる。
一実施形態に係る接着剤組成物は、熱可塑性樹脂成分として他の熱可塑性樹脂を含まないか、他の熱可塑性樹脂をポリサルホン系樹脂100重量部に対して20重量部よりも少ない範囲内の量で含んでいてもよい。他の熱可塑性樹脂の配合量が20重量部よりも少ない量であれば、高い温度において処理しても不溶化することを防止することができる接着剤組成物を得ることができる。
他の熱可塑性樹脂としては、限定されるものではないが、例えば、上記一般式(1)以外で表されるポリサルホン構成単位を備えたポリサルホン樹脂、及び、上記一般式(2)以外で表されるポリエーテルサルホン構成単位を備えたポリエーテルサルホン樹脂、並びに、ポリアミド樹脂、及び、フェノキシ樹脂等を挙げることができる。
また、一実施形態に係る接着剤組成物は、上記一般式(1)で表されるポリサルホン構成単位、及び、上記一般式(2)で表されるポリエーテルサルホン構成単位のうちの少なくとも1種の構成単位からなる構造を有している熱可塑性樹脂からなる熱可塑性樹脂成分を含んでいることがより好ましい。
熱可塑性樹脂成分が、上記一般式(1)で表されるポリサルホン構成単位、及び、上記一般式(2)で表されるポリエーテルサルホン構成単位のうちの少なくとも1種の構成単位からなる構造を有している熱可塑性樹脂からなる構成であれば、他の熱可塑性樹脂を併用する場合と異なり、ポリサルホン系樹脂の高い熱安定性をより好適に活用することができる。従って、高い温度条件で処理しても、樹脂組成物の不溶化に起因して残渣が発生することを好適に防止することができる接着剤組成物を得ることができる。
〔ポリシルセスキオキサン〕
一実施形態に係る接着剤組成物は、ポリシルセスキオキサンを含んでいることがより好ましい。接着剤組成物にポリシルセスキオキサンを配合することで、接着剤組成物を用いて基板とサポートプレートとを貼り付けるときの加熱温度を低くすることができる。また、接着剤組成物にポリシルセスキオキサンを配合することで、厚さ方向に貫通する貫通孔を備えていないサポートプレートであっても、基板とサポートプレートとを貼り付けるときに、接着層とサポートプレートとの間にボイドが発生することを防止することができる。
ポリシルセスキオキサンは、3官能性オルガノシランを反応させて得られたものであれば、特に限定されず、ランダム構造、ラダー構造及びケージ構造等を有するものを用いることができる。
ポリシルセスキオキサンとして用いることができる市販品としては、例えば、小西化学工業株式会社製のSR−20、SR−21及びSR−23等を挙げることができる。
一実施形態に係る接着剤組成物では、ポリシルセスキオキサンが、ポリサルホン系樹脂を含む熱可塑性樹脂成分100重量部に対して1重量部以上、20重量部以下の範囲内の量で含まれていることが好ましく、5重量部以上、10重量部以下の範囲内の量で含まれていることがより好ましい。ポリシルセスキオキサンが、ポリサルホン系樹脂を含む熱可塑性樹脂成分100重量部に対して1重量部以上の範囲内の量で含まれていれば、基板とサポートプレートとを貼り付けるときにボイドが発生することを好適に防止することができる。また、ポリシルセスキオキサンが、ポリサルホン系樹脂を含む熱可塑性樹脂成分100重量部に対して20重量部以下の範囲内の量で含まれていれば、300℃以上の温度条件で加熱しても、ポリシルセスキオキサンに起因する不溶化物の発生によって基板に残渣が生じることを防止することができる。
〔高耐熱フィラー〕
一実施形態に係る接着剤組成物は、高耐熱フィラーを含んでいることがより好ましい。接着剤組成物に高耐熱フィラーを配合することによって、接着剤組成物を塗布することで基板の上に形成される接着層の熱による流動性を制御することができる。このため、接着層の耐熱性を向上させることができ、接着層の膜厚を厚くしても、接着層が基板とサポートプレートとの間からはみ出すことを防止することができる接着剤組成物を得ることができる。
高耐熱フィラーとしては、例えば、シリコーンパウダー、及びシリカ等を挙げることができる。
高耐熱フィラーとして用いることができる市販品として、シリコーンパウダーには、例えば、信越化学工業株式会社製である、X−52−854、X−52−1621、KMP−590、及びKMP−701等を挙げることができる。また、シリカフィラーには、例えば、日本アエロジル株式会社社製である、アエロジルR972、及びアエロジルR974等を挙げることができる。
高耐熱フィラーは、ポリサルホン系樹脂を含む熱可塑性樹脂成分100重量部に対して10重量部以上、50重量部以下の範囲内の量で含まれていることが好ましく、20重量部以上、40重量部以下の範囲内の量で含まれていることがより好ましい。高耐熱フィラーが、ポリサルホン系樹脂を含む熱可塑性樹脂成分100重量部に対して10重量部以上の範囲内の量で含まれていれば、基板の上に10μm以上の膜厚の接着層を形成しても、熱によって接着剤が流動することに起因して貼り付け不良が発生することを防止することができる接着剤組成物を得ることができる。また、高耐熱フィラーが、ポリサルホン系樹脂を含む熱可塑性樹脂成分100重量部に対して50重量部以下の範囲内の量で含まれていれば、例えば、スピンコート等の塗布方法によって、基板の上に好適に塗布することができる接着剤組成物を得ることができる。
〔溶剤〕
一実施形態に係る接着剤組成物は、溶剤を含んでいる。これにより、接着剤組成物を、塗布するための条件に適した粘度に調整することができる。
溶剤としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド等の極性溶剤、例えば、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、メチルオクタン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン等の直鎖状の炭化水素、炭素数4から15の分岐鎖状の炭化水素、例えば、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、ナフタレン、デカヒドロナフタレン、テトラヒドロナフタレン等の環状炭化水素、p−メンタン、o−メンタン、m−メンタン、ジフェニルメンタン、1,4−テルピン、1,8−テルピン、ボルナン、ノルボルナン、ピナン、ツジャン、カラン、ロンギホレン、ゲラニオール、ネロール、リナロール、シトラール、シトロネロール、メントール、イソメントール、ネオメントール、α−テルピネオール、β−テルピネオール、γ−テルピネオール、テルピネン−1−オール、テルピネン−4−オール、ジヒドロターピニルアセテート、1,4−シネオール、1,8−シネオール、ボルネオール、カルボン、ヨノン、ツヨン、カンファー、d−リモネン、l−リモネン、ジペンテン等のテルペン系溶剤;γ−ブチロラクトン等のラクトン類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン(CH)、メチル−n−ペンチルケトン、メチルイソペンチルケトン、2−ヘプタノン等のケトン類;ジオキサンのような環式エーテル類や、乳酸メチル、乳酸エチル(EL)、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、メトキシブチルアセテート、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル等のエステル類;アニソール、エチルベンジルエーテル、クレジルメチルエーテル、ジフェニルエーテル、ジベンジルエーテル、フェネトール、ブチルフェニルエーテル等の芳香族系有機溶剤等を挙げることができる。
上述の溶剤のうち、例えば、水酸基等の活性水素を有さない極性溶剤、つまり、非プロトン性極性溶媒を用いることが好ましい。例えば、非プロトン性極性溶剤としては、上述の溶剤のうち、NMP等の極性溶剤、アニソール等の芳香族系有機溶剤、エーテル類、環式エーテル類、ケトン類、ラクトン類、エステル類を挙げることができる。これら非プロトン性極性溶剤のうち、NMP、アニソール、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)ジメチルアセトアミド、γ‐ブチロラクトンを溶剤として用いることがより好ましい。これによって、ポリサルホン系樹脂を好適に溶解することができる。
<第1の実施形態に係る基板の処理方法>
図1を用いて、本発明の一実施形態に係る基板の処理方法についてより詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実施形態に係る基板の処理方法の概略を説明する図である。なお、図1の(a)〜(d)に示すように、第1の実施形態に係る基板の処理方法は、第1の実施形態に係る積層体の製造方法によって積層体10を製造する積層体製造工程を包含している。
また、図1の(e)及び(f)に示すように、本実施形態に係る基板の処理方法は、孔あきサポートプレート(支持体)2の貫通孔を介して、接着層3に剥離液を供給することによって基板1から孔あきサポートプレート2を剥離する剥離工程と、を包含している。
〔積層体製造工程(第1の実施形態)〕
積層体製造工程は、基板1上に、本発明の一実施形態に係る接着剤組成物によって接着層3を形成する接着層形成工程(図1の(a)及び(b))と、厚さ方向に貫通した複数の貫通孔が設けられたサポートプレート(支持体)2を、接着層3を介して基板1に仮止めすることによって積層する積層工程(図1の(c)及び(d))と、を包含している。
〔接着層形成工程〕
接着層形成工程では、図1の(a)に示す基板1上に本発明の一実施形態に係る接着剤組成物を用いて接着層3を形成する(図1の(b))。
〔基板1〕
基板1は、接着層3を介してサポートプレート2に貼り付けられる。基板1としては、シリコンウエハ基板に限定されず、セラミックス基板、薄いフィルム基板、フレキシブル基板等の任意の基板を使用することができる。
〔接着層3〕
接着層3は、基板1とサポートプレート2とを貼り付けるための層であり、本発明の一実施形態に係る接着剤組成物を用いて形成される。接着層3は、接着剤組成物の塗布方法及び接着層3の膜厚等に応じて、希釈溶剤により接着剤組成物の適宜粘度を調整して形成するとよい。
接着層3は、例えば、スピンコート、ディッピング、ローラーブレード、スプレー塗布、スリット塗布等の方法により、接着剤組成物を基板1に塗布することで形成することができる。
接着層3の厚さは、貼り付けの対象となる基板1及びサポートプレート2の種類、貼り付け後の基板1に施される処理等に応じて適宜設定すればよい。ここで、接着層3の厚さは、10μm以上、150μm以下の範囲内であることが好ましく、15μm以上、100μm以下の範囲内であることがより好ましい。
なお、接着剤組成物として高耐熱フィラーを配合したものを用いれば、接着層の膜厚を例えば、50μm以上、100μm以下の範囲内の膜厚にしても、加熱によるポリサルホン系樹脂の流動を抑制することができる接着層を形成することができる。
〔積層工程(第1の実施形態)〕
積層工程では、図1の(c)に示す厚さ方向に貫通した複数の貫通孔が設けられた孔あきサポートプレート2を、接着層3を介して基板1に仮止めすることによって積層する。
積層工程では、真空条件下において、加熱された一対のプレート部材によって、接着層3と孔あきサポートプレート2とが向き合うように、基板1と孔あきサポートプレート2とを重ね、これらを挟み込むようにして貼り合わせてもよい。これによって、積層体10を形成することができる。
積層工程では、基板1と孔あきサポートプレート2とを貼り付ける貼付温度、貼付圧力、及び貼付時間は、接着層3の種類に応じて適宜調整すればよい。
積層工程では、支持体として、孔あきサポートプレート2を用いる。このため、積層体10の孔あきサポートプレート2と接着層3との界面に、ボイドと呼ばれる空気の噛みこみが生じることを防止することができる。
(孔あきサポートプレート2)
図1の(c)に示す孔あきサポートプレート(支持体)2は、基板1を支持する支持体であり、接着層3を介して、基板1に貼り付けられる。そのため、孔あきサポートプレート2としては、基板1の薄化、搬送、実装等のプロセス時に、基板1の破損又は変形を防ぐために必要な強度を有していればよい。以上の観点から、孔あきサポートプレート2としては、ガラス、シリコン、アクリル系樹脂からなるもの等が挙げられる。また、孔あきサポートプレート2は、厚さ方向に複数の貫通孔を設けられており、当該貫通孔を通じて溶剤を接着層3に供給できるようになっている。
〔積層体10〕
本実形態に係る積層体の製造方法によって製造された積層体10も本発明の範疇である。
図1の(d)に示す積層体10の基板1には、所望の処理が行なわれる。基板1には、一例として、グラインダ等によって、25μm〜150μmの厚さになるように薄化処理が行なわれる。その後、基板1には、イオン拡散工程及びアニーリング工程等の様々な処理が行なわれる。このとき、積層体10は、例えば、300℃以上の高温において長時間の処理が行なわれ得る。しかしながら、一実施形態に係る積層体10は、一実施形態に係る接着剤組成物を用いて形成された接着層3を備えているため、高温、長時間の加熱を行なっても、積層体10の接着層3に含まれている熱可塑性樹脂成分が不溶化することを防止することができる。
また、積層体10は、本発明の一実施形態に係る接着剤組成物によって形成された接着層3を備えている。このため、積層体10は、350℃、4時間の条件において加熱処理しても、加熱処理後の熱重量減少率を、5%以下に維持することができる。従って、基板1に所望の処理を行なうときに、接着層3の膜厚分布が変動することを防止することができ、デラミネーションや接着層3におけるバブルの発生等といった不具合を防止することができる。
〔剥離工程〕
本実施形態に係る基板の処理方法についてより詳細に説明する。図1の(e)に示すように、本実施形態に係る基板の処理方法は、孔あきサポートプレート(支持体)の貫通孔を介して、接着層3に剥離液を供給することによって基板1から孔あきサポートプレート2を剥離する剥離工程を包含している。
本実施形態に係る基板の処理方法では、一実施形態に係る積層体10を用いて基板1を処理するため、接着層3が加熱により不溶化することを防止することができる。このため、剥離工程において、孔あきサポートプレート2の貫通孔を介して剥離液を接着層3に供給することで、接着層3を溶解することができ、基板1から孔あきサポートプレート2を好適に剥離することができる。
また、一実施形態に係る接着剤組成物を用いて形成された接着層3は、高温、長時間の処理を行なっても、接着剤の不溶化に起因する残渣の発生を防止することができる。従って、剥離工程において、基板1上の接着層3の残渣を剥離液によって溶解し、好適に除去することができる。
剥離工程では、積層体10を剥離液によって満たされた剥離層100に浸漬し、孔あきサポートプレート2の貫通孔を介して接着層3に剥離液を供給する。ここで、超音波振動を加えれば、より好適に剥離液を接着層3に供給することができ、より迅速に基板1から孔あきサポートプレート2を剥離することができる。
(剥離液)
剥離工程において用いられる剥離液には、上記〔溶剤〕の欄において説明した溶剤を用いることができる。本実施形態に係る基板の処理方法では、剥離液には、接着剤組成物の溶剤と同じく、非プロトン性極性溶媒を用いることができる。非プロトン性極性溶剤としては、NMP等の極性溶剤、アニソール等の芳香族系有機溶剤、エーテル類、環式エーテル類、ケトン類、ラクトン類、エステル類を挙げることができる。これら非プロトン性極性溶剤のうち、NMP、アニソール、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)ジメチルアセトアミド、γ‐ブチロラクトンを溶剤として用いることがより好ましい。これによって、剥離工程において、基板1から孔あきサポートプレート2を好適に剥離することができる。また、剥離液によって、基板1上における接着層3の残渣を好適に溶解し、除去することができる。
〔一変形例に係る剥離工程〕
なお、本実施形態に係る基板の処理方法が包含している剥離工程は、上記の実施形態に限定されない。例えば、一変形例として、剥離工程では、2流体ノズル等のスプレーを用いて、孔あきサポートプレート2の貫通孔を介して剥離液を接着層3に供給することによって、基板1から孔あきサポートプレート2を剥離してもよい。
<第2の実施形態に係る基板の処理方法>
図2を用いて、本発明の一実施形態に係る基板の処理方法についてより詳細に説明する。図2は、本発明の第2の実施形態に係る積層体11の製造方法及び基板の処理方法の概略を説明する図である。なお、図2の(a)〜(e)に示すように、本実施形態に係る基板の処理方法は、第2の実施形態に係る積層体11の製造方法を行なう積層体製造工程を包含している。
また、本実施形態に係る基板の処理方法は、サポートプレート2aを介して分離層4に光を照射することによって、分離層4を変質させ、基板1からサポートプレート2aを分離する分離工程(図2の(f)及び(g))と、サポートプレート2aを分離した基板1上の接着層3に剥離液を供給する供給工程と、を包含している。
〔積層体製造工程(第2の実施形態)〕
積層体製造工程は、基板1上に、本発明の一実施形態に係る接着剤組成物によって接着層3を形成する接着層形成工程(図2の(a)及び(b))と、光を照射することによって変質する分離層4を、光を透過する材料からなるサポートプレート(支持体)2a上に形成する分離層形成工程(図2の(c)及び(d))と、基板1とサポートプレート2aとを仮止めすることによって基板1、接着層3、分離層4及びサポートプレート2aを、この順に積層する積層工程(図2の(e))と、を包含している。
なお、図2の(a)及び(b)に示す接着層形成工程は、図1の(a)及び(b)に示す第1の実施形態における接着層形成工程と同じ工程であるため、説明を省略する。
なお、図2の(a)及び(b)に示す接着層形成工程と、図2の(c)及び(d)に示す分離層形成工程は、積層工程の開始までに完了していればよく、両工程を実施する順序は限定されず、両工程を並行して実施してもよい。
〔分離層形成工程〕
分離層形成工程では、図2の(c)に示す光を透過する材料からなるサポートプレート2a上に、光を照射することによって変質する分離層4を形成する(図2の(d))。
〔サポートプレート2a〕
図2の(c)に示すサポートプレート(支持体)2aは、分離層4を変質させるための光を透過するものであればよい。以上の観点から、サポートプレート2aとしては、例えば、ガラス、シリコン、アクリル系樹脂からなるものが挙げられる。なお、サポートプレート2aには、貫通孔が設けられていないものを用いることができる。
〔分離層4〕
分離層4は、サポートプレート2aを介して照射される光を吸収することによって変質する材料から形成されている層である。
分離層4に照射する光を発射するレーザは、分離層4を構成している材料に応じて適宜選択することが可能であり、分離層4を構成する材料を変質させ得る波長の光を照射するレーザを選択すればよい。
分離層4は、サポートプレート2aにおける、接着層3を介して基板1が貼り合わされる側の表面に設けられる。
分離層4の厚さは、例えば、0.05μm以上、50μm以下の範囲内であることがより好ましく、0.3μm以上、1μm以下の範囲内であることがさらに好ましい。分離層4の厚さが0.05μm以上、50μm以下の範囲に収まっていれば、短時間の光の照射及び低エネルギーの光の照射によって、分離層4に所望の変質を生じさせることができる。また、分離層4の厚さは、生産性の観点から1μm以下の範囲に収まっていることが特に好ましい。
なお、積層体10において、分離層4とサポートプレート2aとの間に他の層がさらに形成されていてもよい。この場合、他の層は光を透過する材料から構成されていればよい。これによって、分離層4への光の入射を妨げることなく、積層体10に好ましい性質等を付与する層を、適宜追加することができる。分離層4を構成している材料の種類によって、用い得る光の波長が異なる。よって、他の層を構成する材料は、すべての光を透過させる必要はなく、分離層4を構成する材料を変質させ得る波長の光を透過させることができる材料から適宜選択し得る。
また、分離層4は、光を吸収する構造を有する材料のみから形成されていることが好ましいが、本発明における本質的な特性を損なわない範囲において、光を吸収する構造を有していない材料を添加して、分離層4を形成してもよい。また、分離層4における接着層3に対向する側の面が平坦である(凹凸が形成されていない)ことが好ましく、これにより、分離層4の形成が容易に行なえ、且つ貼り付けにおいても均一に貼り付けることが可能となる。
(フルオロカーボン)
分離層4は、フルオロカーボンからなっていてもよい。分離層4は、フルオロカーボンによって構成されることにより、光を吸収することによって変質するようになっており、その結果として、光の照射を受ける前の強度又は接着性を失う。よって、わずかな外力を加える(例えば、サポートプレート2aを持ち上げる等)ことによって、分離層4が破壊されて、サポートプレート2と基板1とを分離し易くすることができる。分離層4を構成するフルオロカーボンは、プラズマCVD(化学気相堆積)法によって好適に成膜することができる。
フルオロカーボンは、その種類によって固有の範囲の波長を有する光を吸収する。分離層4に用いたフルオロカーボンが吸収する範囲の波長の光を分離層に照射することにより、フルオロカーボンを好適に変質させ得る。なお、分離層4における光の吸収率は80%以上であることが好ましい。
分離層4に照射する光としては、フルオロカーボンが吸収可能な波長に応じて、例えば、YAGレーザ、ルビーレーザ、ガラスレーザ、YVOレーザ、LDレーザ、ファイバーレーザ等の固体レーザ、色素レーザ等の液体レーザ、COレーザ、エキシマレーザ、Arレーザ、He−Neレーザ等の気体レーザ、半導体レーザ、自由電子レーザ等のレーザ光、又は、非レーザ光を適宜用いればよい。フルオロカーボンを変質させ得る波長としては、これに限定されるものではないが、例えば、600nm以下の範囲のものを用いることができる。
(光吸収性を有している構造をその繰り返し単位に含んでいる重合体)
分離層4は、光吸収性を有している構造をその繰り返し単位に含んでいる重合体を含有していてもよい。該重合体は、光の照射を受けて変質する。該重合体の変質は、上記構造が照射された光を吸収することによって生じる。分離層4は、重合体の変質の結果として、光の照射を受ける前の強度又は接着性を失っている。よって、わずかな外力を加える(例えば、サポートプレート2aを持ち上げる等)ことによって、分離層4が破壊されて、サポートプレート2aと基板1とを分離し易くすることができる。
光吸収性を有している上記構造は、光を吸収して、繰り返し単位として該構造を含んでいる重合体を変質させる化学構造である。該構造は、例えば、置換若しくは非置換のベンゼン環、縮合環又は複素環からなる共役π電子系を含んでいる原子団である。より詳細には、該構造は、カルド構造、又は上記重合体の側鎖に存在するベンゾフェノン構造、ジフェニルスルフォキシド構造、ジフェニルスルホン構造(ビスフェニルスルホン構造)、ジフェニル構造若しくはジフェニルアミン構造であり得る。
上記構造が上記重合体の側鎖に存在する場合、該構造は以下の式によって表され得る。
Figure 0006406887
(式中、Rはそれぞれ独立して、アルキル基、アリール基、ハロゲン、水酸基、ケトン基、スルホキシド基、スルホン基又はN(R)(R)であり(ここで、R及びRはそれぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基である)、Zは、存在しないか、又は−CO−、−SO−、−SO−若しくは−NH−であり、nは0又は1〜5の整数である。)
また、上記重合体は、例えば、以下の式のうち、(a)〜(d)の何れかによって表される繰り返し単位を含んでいるか、(e)によって表されるか、又は(f)の構造をその主鎖に含んでいる。
Figure 0006406887
(式中、lは1以上の整数であり、mは0又は1〜2の整数であり、Xは、(a)〜(e)において上記の“化4”に示した式のいずれかであり、(f)において上記の“化4”に示した式のいずれかであるか、又は存在せず、Y及びYはそれぞれ独立して、−CO−又はSO−である。lは好ましくは10以下の整数である。)
上記の“化4”に示されるベンゼン環、縮合環及び複素環の例としては、フェニル、置換フェニル、ベンジル、置換ベンジル、ナフタレン、置換ナフタレン、アントラセン、置換アントラセン、アントラキノン、置換アントラキノン、アクリジン、置換アクリジン、アゾベンゼン、置換アゾベンゼン、フルオリム、置換フルオリム、フルオリモン、置換フルオリモン、カルバゾール、置換カルバゾール、N−アルキルカルバゾール、ジベンゾフラン、置換ジベンゾフラン、フェナンスレン、置換フェナンスレン、ピレン及び置換ピレンが挙げられる。例示した置換基がさらに置換基を有している場合、その置換基は、例えば、アルキル、アリール、ハロゲン原子、アルコキシ、ニトロ、アルデヒド、シアノ、アミド、ジアルキルアミノ、スルホンアミド、イミド、カルボン酸、カルボン酸エステル、スルホン酸、スルホン酸エステル、アルキルアミノ及びアリールアミノから選択される。
上記の“化4”に示される置換基のうち、フェニル基を2つ有している5番目の置換基であって、Zが−SO−である場合の例としては、ビス(2,4‐ジヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3,4‐ジヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3,5‐ジヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3,6‐ジヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4‐ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3‐ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(2‐ヒドロキシフェニル)スルホン、及びビス(3,5‐ジメチル‐4‐ヒドロキシフェニル)スルホン等が挙げられる。
上記の“化4”に示される置換基のうち、フェニル基を2つ有している5番目の置換基であって、Zが−SO−である場合の例としては、ビス(2,3‐ジヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(5‐クロロ‐2,3‐ジヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(2,4‐ジヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(2,4‐ジヒドロキシ‐6‐メチルフェニル)スルホキシド、ビス(5‐クロロ‐2,4‐ジヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(2,5‐ジヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(3,4‐ジヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(3,5‐ジヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(2,3,4‐トリヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(2,3,4‐トリヒドロキシ‐6‐メチルフェニル)‐スルホキシド、ビス(5‐クロロ‐2,3,4‐トリヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(2,4,6‐トリヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(5‐クロロ‐2,4,6‐トリヒドロキシフェニル)スルホキシド等が挙げられる。
上記の“化4”に示される置換基のうち、フェニル基を2つ有している5番目の置換基であって、Zが−C(=O)−である場合の例としては、2,4‐ジヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4‐トリヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’‐テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,5,6’‐テトラヒドロキシベンゾフェノン、2‐ヒドロキシ‐4‐メトキシベンゾフェノン、2‐ヒドロキシ‐4‐オクトキシベンゾフェノン、2‐ヒドロキシ‐4‐ドデシルオキシベンゾフェノン、2,2’‐ジヒドロキシ‐4‐メトキシベンゾフェノン、2,6‐ジヒドロキシ‐4‐メトキシベンゾフェノン、2,2’‐ジヒドロキシ‐4,4’‐ジメトキシベンゾフェノン、4‐アミノ‐2’‐ヒドロキシベンゾフェノン、4‐ジメチルアミノ‐2’‐ヒドロキシベンゾフェノン、4‐ジエチルアミノ‐2’‐ヒドロキシベンゾフェノン、4‐ジメチルアミノ‐4’‐メトキシ‐2’‐ヒドロキシベンゾフェノン、4‐ジメチルアミノ‐2’,4’‐ジヒドロキシベンゾフェノン、及び4‐ジメチルアミノ‐3’,4’‐ジヒドロキシベンゾフェノン等が挙げられる。
上記構造が上記重合体の側鎖に存在している場合、上記構造を含んでいる繰り返し単位の、上記重合体に占める割合は、分離層4の光の透過率が0.001%以上、10%以下になる範囲内にある。該割合がこのような範囲に収まるように重合体が調製されていれば、分離層4が十分に光を吸収して、確実かつ迅速に変質し得る。すなわち、積層体10からのサポートプレート2の除去が容易であり、該除去に必要な光の照射時間を短縮させることができる。
上記構造は、その種類の選択によって、所望の範囲の波長を有している光を吸収することができる。例えば、上記構造が吸収可能な光の波長は、100nm以上、2,000nm以下の範囲内であることがより好ましい。この範囲内のうち、上記構造が吸収可能な光の波長は、より短波長側であり、例えば、100nm以上、500nm以下の範囲内である。例えば、上記構造は、好ましくはおよそ300nm以上、370nm以下の範囲内の波長を有している紫外光を吸収することによって、該構造を含んでいる重合体を変質させ得る。
上記構造が吸収可能な光は、例えば、高圧水銀ランプ(波長:254nm以上、436nm以下)、KrFエキシマレーザ(波長:248nm)、ArFエキシマレーザ(波長:193nm)、F2エキシマレーザ(波長:157nm)、XeClレーザ(波長:308nm)、XeFレーザ(波長:351nm)若しくは固体UVレーザ(波長:355nm)から発せられる光、又はg線(波長:436nm)、h線(波長:405nm)若しくはi線(波長:365nm)等である。
上述した分離層4は、繰り返し単位として上記構造を含んでいる重合体を含有しているが、分離層4はさらに、上記重合体以外の成分を含み得る。該成分としては、フィラー、可塑剤、及びサポートプレート2aの剥離性を向上し得る成分等が挙げられる。これらの成分は、上記構造による光の吸収、及び重合体の変質を妨げないか、又は促進する、従来公知の物質又は材料から適宜選択される。
(無機物)
分離層4は、無機物からなっていてもよい。分離層4は、無機物によって構成されることにより、光を吸収することによって変質するようになっており、その結果として、光の照射を受ける前の強度又は接着性を失う。よって、わずかな外力を加える(例えば、サポートプレート2を持ち上げる等)ことによって、分離層4が破壊されて、サポートプレート2aと基板1とを分離し易くすることができる。
上記無機物は、光を吸収することによって変質する構成であればよく、例えば、金属、金属化合物及びカーボンからなる群より選択される1種類以上の無機物を好適に用いることができる。金属化合物とは、金属原子を含む化合物を指し、例えば、金属酸化物、金属窒化物であり得る。このような無機物の例示としては、これに限定されるものではないが、金、銀、銅、鉄、ニッケル、アルミニウム、チタン、クロム、SiO、SiN、Si、TiN、及びカーボンからなる群より選ばれる1種類以上の無機物が挙げられる。なお、カーボンとは炭素の同素体も含まれ得る概念であり、例えば、ダイヤモンド、フラーレン、ダイヤモンドライクカーボン、カーボンナノチューブ等であり得る。
上記無機物は、その種類によって固有の範囲の波長を有する光を吸収する。分離層4に用いた無機物が吸収する範囲の波長の光を分離層に照射することにより、上記無機物を好適に変質させ得る。
無機物からなる分離層4に照射する光としては、上記無機物が吸収可能な波長に応じて、例えば、YAGレーザ、ルビーレーザ、ガラスレーザ、YVOレーザ、LDレーザ、ファイバーレーザ等の固体レーザ、色素レーザ等の液体レーザ、COレーザ、エキシマレーザ、Arレーザ、He−Neレーザ等の気体レーザ、半導体レーザ、自由電子レーザ等のレーザ光、又は、非レーザ光を適宜用いればよい。
無機物からなる分離層4は、例えばスパッタ、化学蒸着(CVD)、メッキ、プラズマCVD、スピンコート等の公知の技術により、サポートプレート2上に形成され得る。無機物からなる分離層4の厚さは特に限定されず、使用する光を十分に吸収し得る膜厚であればよいが、例えば、0.05μm以上、10μm以下の範囲内の膜厚とすることがより好ましい。また、分離層4を構成する無機物からなる無機膜(例えば、金属膜)の両面又は片面に予め接着剤を塗布し、サポートプレート2a及び基板1に貼り付けてもよい。
なお、分離層4として金属膜を使用する場合には、分離層4の膜質、レーザ光源の種類、レーザ出力等の条件によっては、レーザの反射や膜への帯電等が起こり得る。そのため、反射防止膜や帯電防止膜を分離層4の上下又はどちらか一方に設けることで、それらの対策を図ることが好ましい。
(赤外線吸収性の構造を有する化合物)
分離層4は、赤外線吸収性の構造を有する化合物によって形成されていてもよい。該化合物は、赤外線を吸収することにより変質する。分離層4は、化合物の変質の結果として、赤外線の照射を受ける前の強度又は接着性を失っている。よって、わずかな外力を加える(例えば、支持体を持ち上げる等)ことによって、分離層4が破壊されて、サポートプレート2aと基板1とを分離し易くすることができる。
赤外線吸収性を有している構造、又は赤外線吸収性を有している構造を含む化合物としては、例えば、アルカン、アルケン(ビニル、トランス、シス、ビニリデン、三置換、四置換、共役、クムレン、環式)、アルキン(一置換、二置換)、単環式芳香族(ベンゼン、一置換、二置換、三置換)、アルコール及びフェノール類(自由OH、分子内水素結合、分子間水素結合、飽和第二級、飽和第三級、不飽和第二級、不飽和第三級)、アセタール、ケタール、脂肪族エーテル、芳香族エーテル、ビニルエーテル、オキシラン環エーテル、過酸化物エーテル、ケトン、ジアルキルカルボニル、芳香族カルボニル、1,3−ジケトンのエノール、o−ヒドロキシアリールケトン、ジアルキルアルデヒド、芳香族アルデヒド、カルボン酸(二量体、カルボン酸アニオン)、ギ酸エステル、酢酸エステル、共役エステル、非共役エステル、芳香族エステル、ラクトン(β−、γ−、δ−)、脂肪族酸塩化物、芳香族酸塩化物、酸無水物(共役、非共役、環式、非環式)、第一級アミド、第二級アミド、ラクタム、第一級アミン(脂肪族、芳香族)、第二級アミン(脂肪族、芳香族)、第三級アミン(脂肪族、芳香族)、第一級アミン塩、第二級アミン塩、第三級アミン塩、アンモニウムイオン、脂肪族ニトリル、芳香族ニトリル、カルボジイミド、脂肪族イソニトリル、芳香族イソニトリル、イソシアン酸エステル、チオシアン酸エステル、脂肪族イソチオシアン酸エステル、芳香族イソチオシアン酸エステル、脂肪族ニトロ化合物、芳香族ニトロ化合物、ニトロアミン、ニトロソアミン、硝酸エステル、亜硝酸エステル、ニトロソ結合(脂肪族、芳香族、単量体、二量体)、メルカプタン及びチオフェノール及びチオール酸等の硫黄化合物、チオカルボニル基、スルホキシド、スルホン、塩化スルホニル、第一級スルホンアミド、第二級スルホンアミド、硫酸エステル、炭素−ハロゲン結合、Si−A結合(Aは、H、C、O又はハロゲン)、P−A結合(Aは、H、C又はO)、又はTi−O結合であり得る。
上記炭素−ハロゲン結合を含む構造としては、例えば、−CHCl、−CHBr、−CHI、−CF−、−CF、−CH=CF、−CF=CF、フッ化アリール、及び塩化アリール等が挙げられる。
上記Si−A結合を含む構造としては、SiH、SiH、SiH、Si−CH、Si−CH−、Si−C、SiO−脂肪族、Si−OCH、Si−OCHCH、Si−OC、Si−O−Si、Si−OH、SiF、SiF、及びSiF等が挙げられる。Si−A結合を含む構造としては、特に、シロキサン骨格及びシルセスキオキサン骨格を形成していることが好ましい。
上記P−A結合を含む構造としては、PH、PH、P−CH、P−CH−、P−C、A −P−O(Aは脂肪族又は芳香族)、(AO)−P−O(Aはアルキル)、P−OCH、P−OCHCH、P−OC、P−O−P、P−OH、及びO=P−OH等が挙げられる。
上記構造は、その種類の選択によって、所望の範囲の波長を有している赤外線を吸収することができる。具体的には、上記構造が吸収可能な赤外線の波長は、例えば1μm以上、20μm以下の範囲内であり、2μm以上、15μm以下の範囲内をより好適に吸収することができる。さらに、上記構造がSi−O結合、Si−C結合及びTi−O結合である場合には、9μm以上、11μm以下の範囲内であり得る。なお、各構造が吸収できる赤外線の波長は当業者であれば容易に理解することができる。例えば、各構造における吸収帯として、非特許文献:SILVERSTEIN・BASSLER・MORRILL著「有機化合物のスペクトルによる同定法(第5版)−MS、IR、NMR、UVの併用−」(1992年発行)第146頁〜第151頁の記載を参照することができる。
分離層4の形成に用いられる、赤外線吸収性の構造を有する化合物としては、上述のような構造を有している化合物のうち、塗布のために溶媒に溶解させることができ、固化されて固層を形成することができるものであれば、特に限定されるものではない。しかしながら、分離層4における化合物を効果的に変質させ、サポートプレート2aと基板1との分離を容易にするには、分離層4における赤外線の吸収が大きいこと、すなわち、分離層4に赤外線を照射したときの赤外線の透過率が低いことが好ましい。具体的には、分離層4における赤外線の透過率が90%より低いことが好ましく、赤外線の透過率が80%より低いことがより好ましい。
一例を挙げて説明すれば、シロキサン骨格を有する化合物としては、例えば、下記化学式(3)で表される繰り返し単位及び下記化学式(4)で表される繰り返し単位の共重合体である樹脂、あるいは下記化学式(3)で表される繰り返し単位及びアクリル系化合物由来の繰り返し単位の共重合体である樹脂を用いることができる。
Figure 0006406887
(化学式(4)中、Rは、水素、炭素数10以下のアルキル基、又は炭素数10以下のアルコキシ基である。)
中でも、シロキサン骨格を有する化合物としては、上記化学式(3)で表される繰り返し単位及び下記化学式(5)で表される繰り返し単位の共重合体であるt−ブチルスチレン(TBST)−ジメチルシロキサン共重合体がより好ましく、上記式(3)で表される繰り返し単位及び下記化学式(5)で表される繰り返し単位を1:1で含む、TBST−ジメチルシロキサン共重合体がさらに好ましい。
Figure 0006406887
また、シルセスキオキサン骨格を有する化合物としては、例えば、下記化学式(6)で表される繰り返し単位及び下記化学式(7)で表される繰り返し単位の共重合体である樹脂を用いることができる。
Figure 0006406887
(化学式(6)中、Rは、水素又は炭素数1以上、10以下のアルキル基であり、化学式(7)中、Rは、炭素数1以上、10以下のアルキル基、又はフェニル基である。)
シルセスキオキサン骨格を有する化合物としては、このほかにも、特開2007−258663号公報(2007年10月4日公開)、特開2010−120901号公報(2010年6月3日公開)、特開2009−263316号公報(2009年11月12日公開)及び特開2009−263596号公報(2009年11月12日公開)において開示されている各シルセスキオキサン樹脂を好適に利用することができる。
中でも、シルセスキオキサン骨格を有する化合物としては、下記化学式(8)で表される繰り返し単位及び下記化学式(9)で表される繰り返し単位の共重合体がより好ましく、下記化学式(8)で表される繰り返し単位及び下記化学式(9)で表される繰り返し単位を7:3で含む共重合体がさらに好ましい。
Figure 0006406887
シルセスキオキサン骨格を有する重合体としては、ランダム構造、ラダー構造、及び籠型構造があり得るが、何れの構造であってもよい。
また、Ti−O結合を含む化合物としては、例えば、(i)テトラ−i−プロポキシチタン、テトラ−n−ブトキシチタン、テトラキス(2−エチルヘキシルオキシ)チタン、及びチタニウム−i−プロポキシオクチレングリコレート等のアルコキシチタン;(ii)ジ−i−プロポキシ・ビス(アセチルアセトナト)チタン、及びプロパンジオキシチタンビス(エチルアセトアセテート)等のキレートチタン;(iii)i−CO−[−Ti(O−i−C−O−]−i−C、及びn−CO−[−Ti(O−n−C−O−]−n−C等のチタンポリマー;(iv)トリ−n−ブトキシチタンモノステアレート、チタニウムステアレート、ジ−i−プロポキシチタンジイソステアレート、及び(2−n−ブトキシカルボニルベンゾイルオキシ)トリブトキシチタン等のアシレートチタン;(v)ジ−n−ブトキシ・ビス(トリエタノールアミナト)チタン等の水溶性チタン化合物等が挙げられる。
中でも、Ti−O結合を含む化合物としては、ジ−n−ブトキシ・ビス(トリエタノールアミナト)チタン(Ti(OC[OCN(COH))が好ましい。
上述した分離層4は、赤外線吸収性の構造を有する化合物を含有しているが、分離層4はさらに、上記化合物以外の成分を含み得る。該成分としては、フィラー、可塑剤、及びサポートプレート2aの剥離性を向上し得る成分等が挙げられる。これらの成分は、上記構造による赤外線の吸収、及び化合物の変質を妨げないか、又は促進する、従来公知の物質又は材料から適宜選択される。
(赤外線吸収物質)
分離層4は、赤外線吸収物質を含有していてもよい。分離層4は、赤外線吸収物質を含有して構成されることにより、光を吸収することによって変質するようになっており、その結果として、光の照射を受ける前の強度又は接着性を失う。よって、わずかな外力を加える(例えば、サポートプレート2aを持ち上げる等)ことによって、分離層4が破壊されて、サポートプレート2と基板1とを分離し易くすることができる。
赤外線吸収物質は、赤外線を吸収することによって変質する構成であればよく、例えば、カーボンブラック、鉄粒子、又はアルミニウム粒子を好適に用いることができる。赤外線吸収物質は、その種類によって固有の範囲の波長を有する光を吸収する。分離層4に用いた赤外線吸収物質が吸収する範囲の波長の光を分離層4に照射することにより、赤外線吸収物質を好適に変質させ得る。
〔積層工程(第2の実施形態)〕
図2の(e)に示すように、積層工程では、基板1とサポートプレート2aとを仮止めすることによって基板1、接着層3、分離層4及びサポートプレート2aを、この順に積層する。
積層工程では、加熱された一対のプレート部材によって、積層体11の基板1に形成された接着層3とサポートプレート2に形成された分離層4とが向き合うように重ね、これらを挟み込むようにして貼り合わせてもよい。これによって、積層体11を形成することができる。なお、積層工程では、基板1とサポートプレート2とを貼り付ける貼付温度、貼付圧力、及び貼付時間は、接着層3の種類に応じて適宜調整すればよい。
〔積層体11〕
本実形態に係る積層体の製造方法によって製造された積層体11も本発明の範疇である。積層体11は、積層体10と同じく、本発明の一実施形態に係る接着剤組成物を用いて形成される。このため、積層体11は、積層体10と同じく、高温、長時間の加熱を行なっても、積層体11の接着層3に含まれている樹脂成分が不溶化することを防止することができる。
なお、積層体11を形成するために用いる接着剤組成物には、ポリシルセスキオキサンを含んでいることがより好ましい。これによって、基板1とサポートプレート2aとを貼り付けるときに、積層体11における接着層3とサポートプレート2aとの界面にボイドが発生することを好適に防止することができる。
なお、積層体11は、本発明の一実施形態に係る接着剤組成物を用いて形成されている。従って、積層体11は、350℃、4時間の条件において加熱処理しても、加熱処理後の熱重量減少率を、5%以下に維持することができ、基板1に所望の処理を行なうときに、接着層3の膜厚分布が変動することを防止することができ、デラミネーションや接着層3におけるバブルの発生等といった不具合を防止することができることは言うまでもない。
また、積層体11は、光を照射することにより変質する分離層4を備えている。このため、積層体11では、分離工程を行なうことによって、基板1からサポートプレート2を好適に分離することができる。
〔分離工程〕
図2の(f)に示すように、分離工程では、サポートプレート2aを介して分離層4に光を照射する。これによって、分離層4を変質させ、基板1からサポートプレート2aを分離する(図2の(g))。
本明細書において、分離層が「変質する」とは、分離層をわずかな外力を受けて破壊され得る状態、又は分離層と接する層との接着力が低下した状態にさせる現象を意味する。また、分離層の変質は、吸収した光のエネルギーによる(発熱性又は非発熱性の)分解、架橋、立体配置の変化又は官能基の解離(そして、これらにともなう分離層の硬化、脱ガス、収縮又は膨張)等であり得る。
このように、分離層4を変質させることによって、分離層4の接着力を低下させることができる。従って、積層体11にわずかな力を加えることで、基板1からサポートプレート2aを分離することが可能になる(図2の(g))。このため、例えば、熱スライド方式のように積層体を加熱して、基板と支持体とを分離する方法と比較して、基板1からサポートプレート2aを迅速に分離することができる。
また、基板1とサポートプレート2aとを分離した後、供給工程において、基板1における接着層3の残渣に好適に剥離液を供給することができ、基板1から接着層3の残渣を好適に除去することができる。
分離工程における、レーザ光照射条件は、分離層の種類によって適宜調整すればよく、限定されないが、レーザ光の平均出力値は、1.0W以上、5.0W以下の範囲であることが好ましく、3.0W以上、4.0W以下の範囲であることがより好ましい。また、レーザ光の繰り返し周波数は、20kHz以上、60kHz以下の範囲であることが好ましく、30kHz以上、50kHz以下の範囲であることがより好ましい。また、レーザ光の波長は、300nm以上、700nm以下であることが好ましく、450nm以上、650nm以下の範囲であることがより好ましい。このような条件によれば、分離層4に照射するパルス光のエネルギーを、分離層4を変質させるための適切な条件にすることができる。このため、基板1がレーザ光によってダメージを受けることを防止することができる。
また、パルス光のビームスポット径及びパルス光の照射ピッチは、隣接するビームスポットが重ならず、かつ分離層4を変質させることが可能なピッチであればよい。
〔供給工程〕
図2の(h)に示すように、供給工程では、サポートプレート2aを分離した基板1上の接着層3に剥離液を供給する。なお、本実施形態に係る基板の処理方法では、剥離液は、第1の実施形態に係る基板の処理方法と同じものを用いることができる。このため、剥離液の説明は省略する。
供給工程では、剥離液を供給することによって、基板1上の接着層3の残渣を迅速に溶解することができる。ここで、本実施形態に係る基板の処理方法では、一実施形態に係る接着剤組成物を用いて積層体11における接着層3を形成している。このため、接着層3は、高温、長時間の処理を行なっても、樹脂成分の不溶化に起因する残渣の発生を防止することができる。従って、供給工程を行なうことによって、基板1上の接着層3の残渣を好適に除去することができる。
なお、図2の(h)に示すように、供給工程では、スプレーによって剥離液を噴霧することで接着層3に供給するとよい。剥離液をスプレーによって噴霧することで、基板1における接着層3の残渣を押し流すことができ、より好適に基板1を洗浄することができる(図2の(h))。
〔一変形例に係る供給工程〕
なお、本実施形態に係る基板の処理方法が包含している供給工程は、上記実施形態に限定されない。一変形例として、供給工程では、例えば、接着層3の残渣が残る基板1を、剥離液によって満たされた剥離層に浸漬し、超音波振動を加えることによって、剥離液を接着層3に供給してもよい。これによって、基板1における接着層3の残渣を除去してもよい。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
実施例1〜8の接着剤組成物及比較例1〜3の接着剤組成物を用いて積層体を形成し、積層体における基板と支持体との貼り付け性、各積層体の耐熱性、熱重量減少率、基板の剥離性、洗浄性について評価を行なった。
〔接着剤組成物の調製〕
実施例1の接着剤組成物を、ユーデル(登録商標)P3707(ソルベイ・アドバンスド・ポリマー株式会社製、ポリサルホン樹脂;分子量44000)をアニソールに20重量%の濃度になるように溶解することによって調製した。同様の手順に従い、以下の表1に示す組成に基づき、実施例2〜6の接着剤組成物を調製した。
次に、実施例7の接着剤組成物を、100重量部のP3707に対して、SR−21(小西化学工業株式会社製、ポリシルセスキオキサン;分子量3000)を10重量部配合し、P3707とSR−21との配合物(固形分)の濃度が25重量%になるようにNMPに溶解することによって調製した。同様の手順に従い、以下の表1に示す組成に基づき実施例8の接着剤組成物を調製した。
Figure 0006406887
なお、表1に示す、E1010GPは、ポリエーテルサルホン樹脂(三井化学株式会社製)であり、P1700は、ポリサルホン樹脂(ソルベイ・アドバンスド・ポリマー株式会社製;分子量55000)であり、X−52−854は、シリコーンパウダー(信越化学工業株式会社製)である。
〔積層体の作製〕
次に、実施例1〜8の接着剤組成物を用いて積層体を作製した。
まず、半導体ウエハ基板(12インチシリコン)上に実施例1の接着剤組成物をスピン塗布し、90℃、160℃及び220℃のそれぞれにおいて2分間ずつベークして接着層を形成した(膜厚15μm)。次に、実施例2〜8の接着剤組成物を用いて、同様の手順に従い、接着層が表2に示す膜厚になるように半導体ウエハ基板上に接着層を形成した(接着層形成工程)。
〔第1の実施形態に係る製造方法による積層体の作製〕
続いて、サポートプレートとして、孔あきベアガラス支持体(12インチ、厚さ700μm)を用い、実施例1の接着剤組成物を用いて接着層を形成した半導体ウエハ基板に接着層を介して重ね合わせ、215℃で押圧することによって実施例1の積層体を作製した。次に、同様の手順に従って、上記表1に示す実施例2〜5の積層体を作製した。
〔第2の実施形態に係る製造方法による積層体の作製〕
次に、サポートプレートとして、ベアガラス支持体(12インチ、厚さ700μm)を用い、当該サポートプレートの上にフルオロカーボンを用いたプラズマCVD法により分離層を形成した。反応ガスとしてCを使用し、流量400sccm、圧力700mTorr、高周波電力2500W及び成膜温度240℃の条件下においてCVD法を行なうことで分離層であるフルオロカーボン膜(厚さ1μm)をサポートプレート上に形成した(分離層形成工程)。
続いて、実施例6の接着剤組成物を用いて接着層を形成した半導体ウエハ基板と、分離層を形成したガラス支持体とを、ガラス支持体、分離層、接着層、及びウエハ基板がこの順になるように重ね合わせ、240℃、真空下で押圧することにより実施例6の積層体を作製した。その後、同様の手順に従って、表1の条件に基づき、実施例7及び8の積層体を作製した。
〔貼付性の評価〕
実施例1〜8の積層体について、貼付性の評価を行なった。貼付性の評価は、目視によって行ない、積層体における接着層とガラス支持体との間に、ボイドが発生していないものを「○」として評価し、ボイドが発生しているものを「×」として評価した。評価結果は、以下の表2に示す通りである。
〔耐熱性の評価〕
実施例1〜8の積層体を用いて耐熱性評価を行なった。まず、積層体への処理として、DISCO社製バックグラインド装置にて厚さ50μmになるまで、各積層体のウエハ基板を薄化した。その後、実施例1〜8の積層体を加熱炉中、酸素濃度15ppm以下の窒素雰囲気下において、350℃、4時間の条件で加熱処理した。
耐熱性の評価は、積層体を目視にて確認し、半導体ウエハ基板とガラス支持体との間から、接着層が熱によって流動しはみ出していないものを「○」として評価し、接着層がはみ出しているものを「×」として評価した。評価結果は、以下の表2に示す通りである。
続いて、実施例1〜8の積層体について、350℃、4時間の条件での加熱処理後の熱重量減少率を測定した。評価結果は、以下の表2に示す通りである。
〔剥離性の評価〕
次に、実施例1〜5の積層体について、第1の実施形態に係る基板の処理方法が包含している剥離工程を行なうことによって、支持体の剥離性の評価を行なった。
実施例1〜5の積層体を、デボンダーTWR12000(東京応化工業株式会社製)を用いて、NMP中に浸漬し、超音波振動を加えることによって剥離性を評価した。剥離性の評価は、孔あきガラス支持体が半導体ウエハ基板から剥離したものを「○」と評価し、剥離しなかったものを「×」として評価した。評価結果は、以下の表2に示す通りである。
〔洗浄性の評価(第1の実施形態)〕
続いて、剥離性の評価を行なった後、実施例1〜5の半導体ウエハ基板の洗浄性の評価を行なった。洗浄性の評価は、目視による評価と顕微鏡での評価とによって行ない、接着剤組成物に起因する残渣がなかったものを「○」として評価し、残渣があったものを「×」として評価した。評価結果は、以下の表2に示す通りである。
〔分離性の評価〕
次に、実施例6〜8の積層体について分離性の評価を行なった。
実施例6〜8の積層体に、ガラス支持体を介して波長532nmのレーザ光を照射することによって、分離層を変質させ、半導体ウエハ基板からガラス支持体を分離した。分離性の評価は、レーザ光を照射することによって、半導体ウエハ基板からガラス支持体を分離することができたものを「○」として評価し、分離することができなかったものを「×」として評価した。評価結果は、以下の表2に示す通りである。
〔洗浄性の評価(第2の実施形態)〕
分離性の評価を行なった、実施例6〜8の接着層の残渣が残る半導体ウエハ基板を、デボンダーTWR12000(東京応化工業株式会社製)を用いて、NMP中に浸漬し、超音波振動を加えることによって洗浄性を評価した。洗浄性の評価は、実施例1〜5と同じく、目視による評価と顕微鏡での評価とによって行ない、接着剤組成物に起因する残渣がなかったものを「○」として評価し、残渣があったものを「×」として評価した。評価結果は、以下の表2に示す通りである。
Figure 0006406887
表2に示す通り、一般式(1)の構造を備えたポリサルホン樹脂及び一般式(2)の構造を備えたポリエーテルサルホン樹脂を用いた実施例1〜8の積層体は、接着層とガラス支持体との間にボイドは認められず、貼付性評価が「○」であった。なお、ポリシルセスキオキサンであるSR−21を含んでいる実施例7の積層体は、SR−21を含んでいない実施例6及び実施例8の積層体よりも低い温度である220℃で、貫通孔を備えていないガラス支持体への貼り合わせを行なったが、ボイドは認められなかった。このことから、ポリシルセスキオキサンを配合することによって積層体の貼付性をより向上させることができ、貼り合わせ温度をより低くすることができることが確認された。
また、実施例1〜8の積層体は耐熱性が高く、熱重量減少率が3%以下という低い値を示した。
高耐熱フィラーであるX−52−854を含んでいる実施例8の積層体では、接着層の膜厚が50μmであっても、加熱処理後、接着層が流動することによって、半導体ウエハ基板とガラス支持体との間からはみ出すことがなく、良好な耐熱性を得ることができた。
また、実施例1〜8の積層体は、第1の実施形態に係る基板の処理方法又は第2の実施形態に係る基板の処理方法によって、好適に半導体ウエハ基板からガラス支持体を好適に剥離することができ、半導体ウエハ基板に接着剤組成物に起因する残渣が発生することを防止できることが確認された。
〔比較例〕
次に、比較例1〜3の接着剤組成物を調製し、実施例1〜8と同様と同様の評価を行なった。なお、比較例1〜3の接着剤組成物は、実施例1と同様の手順に従い、表3の組成に基づき調製した。
Figure 0006406887
表3に示す、U−100はU−ポリマー、ポリアリレート樹脂(日本ユニチカ株式会社製)であり、Ultem1010は、ポリエーテルイミド樹脂(SABIC社製)であり、MP007は、ポリイミド樹脂(三井化学株式会社製)である。
次に、比較例1〜3の接着剤組成物を用いて、実施例1〜5と同じ手順に従って積層体を作製した。その後、耐熱性、熱重量減少率、剥離性及び洗浄性の評価を行なった。評価結果は、以下の表4に示す通りである。
Figure 0006406887
表4に示す通り、ポリサルホン樹脂及びポリエーテルサルホン樹脂を含まない、比較例1〜3の接着剤組成物を用いて形成した積層体では、いずれも基板からガラス支持体を剥離することに失敗した。また、洗浄性の評価において、接着層の不溶化に起因する残渣が除去できずに残った。
本発明は、例えば、微細化された半導体装置の製造工程において好適に利用することができる。
1 基板
2 孔あきサポートプレート(支持体)
2a サポートプレート(支持体)
3 接着層
4 分離層
10 積層体
11 積層体

Claims (16)

  1. 基板と、上記基板を支持する支持体とを仮止めするための接着剤組成物であって、
    下記一般式(2)で表される構成単位を少なくとも備え、
    Figure 0006406887
    上記一般式(2)中のR及びRは、それぞれ独立してフェニレン基、ナフチレン基及びアントリレン基からなる群より選択される熱可塑性樹脂と、
    溶剤と、を含んでいることを特徴とする接着剤組成物(ただし、粘性付与剤熱硬化性樹脂、及び光ラジカル発生剤からなる群より選択される少なくとも一を含むものを除く)。
  2. 上記熱可塑性樹脂の平均分子量(Mw)は、30000以上、70000以下の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の接着剤組成物。
  3. ポリシルセスキオキサンを含んでいることを特徴とする請求項1又は2に記載の接着剤組成物。
  4. 上記ポリシルセスキオキサンが、上記熱可塑性樹脂を含む熱可塑性樹脂成分100重量部に対して1重量部以上、20重量部以下の範囲内の量で含まれていることを特徴とする請求項3に記載の接着剤組成物。
  5. 基板と、上記基板を支持する支持体とを仮止めするための接着剤組成物であって、
    下記一般式(2)で表される構成単位を少なくとも備え、
    Figure 0006406887
    上記一般式(2)中のR 及びR は、それぞれ独立してフェニレン基、ナフチレン基及びアントリレン基からなる群より選択される熱可塑性樹脂と、
    溶剤と、
    高耐熱フィラーと、を含んでいることを特徴とす接着剤組成物(ただし、粘性付与剤及び熱硬化性樹脂の少なくとも一方を含むものを除く)
  6. 上記高耐熱フィラーが、上記熱可塑性樹脂を含む熱可塑性樹脂成分100重量部に対して10重量部以上、50重量部以下の範囲内の量で含まれていることを特徴とする請求項5に記載の接着剤組成物。
  7. 上記溶剤は、非プロトン性極性溶剤を含んでいることを特徴とする請求項1〜6の何れか1項に記載の接着剤組成物。
  8. 上記溶剤は、N−メチル−2−ピロリドン、アニソール及びγ―ブチロラクトンのうちの少なくとも1種を含んでいることを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の接着剤組成物。
  9. 基板上に、
    基板と、上記基板を支持する支持体とを仮止めするための接着剤組成物であって、
    下記一般式(2)で表される構成単位を少なくとも備え、
    Figure 0006406887
    上記一般式(2)中のR及びRは、それぞれ独立してフェニレン基、ナフチレン基及びアントリレン基からなる群より選択される熱可塑性樹脂と、
    溶剤と、を含む接着剤組成物によって接着層を形成する接着層形成工程と、
    厚さ方向に貫通した複数の貫通孔が設けられた上記支持体を、上記接着層を介して上記基板に仮止めすることによって積層する積層工程と、を包含していることを特徴とする積層体の製造方法。
  10. 請求項9に記載の製造方法によって積層体を製造する積層体製造工程と、
    上記支持体の上記貫通孔を介して、上記接着層に剥離液を供給することによって上記基板から上記支持体を剥離する剥離工程と、を包含していることを特徴とする基板の処理方法。
  11. 基板上に、
    基板と、上記基板を支持する支持体とを仮止めするための接着剤組成物であって、
    下記一般式(2)で表される構成単位を少なくとも備え、
    Figure 0006406887
    上記一般式(2)中のR及びRは、それぞれ独立してフェニレン基、ナフチレン基及びアントリレン基からなる群より選択される熱可塑性樹脂と、
    溶剤と、を含む接着剤組成物によって接着層を形成する接着層形成工程と、
    光を照射することによって変質する分離層を、光を透過する材料からなる上記支持体上に形成する分離層形成工程と、
    上記基板と上記支持体とを仮止めすることによって上記基板、上記接着層、上記分離層及び上記支持体を、この順に積層する積層工程と、を包含していることを特徴とする積層体の製造方法。
  12. 請求項11に記載の製造方法によって積層体を製造する積層体製造工程と、
    上記支持体を介して上記分離層に光を照射することによって、上記分離層を変質させ、上記基板から上記支持体を分離する分離工程と、
    上記支持体を分離した上記基板上の上記接着層に剥離液を供給する供給工程と、を包含することを特徴とする基板の処理方法。
  13. 上記剥離液は、非プロトン性極性溶剤を含んでいることを特徴とする請求項10又は12に記載の基板の処理方法。
  14. 上記剥離液は、N−メチル−2−ピロリドン、アニソール及びγ−ブチロラクトンのうちの少なくとも1種を含んでいることを特徴とする請求項10、12及び13の何れか1項に記載の基板の処理方法。
  15. 請求項9又は11に記載の製造方法によって製造された積層体。
  16. 上記積層体における上記接着層は、350℃、4時間の加熱処理後の熱重量減少率が、5%以下であることを特徴とする請求項15に記載の積層体。
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