JP6405968B2 - 基板分断方法およびスクライブ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、スクライブラインを形成して貼り合わせ基板を分断する基板分断方法およびそれに用いるスクライブ装置に関する。
従来、ガラス基板等の脆性材料基板の分断は、基板表面にスクライブラインを形成するスクライブ工程と、形成されたスクライブラインに沿って基板表面に所定の力を付加するブレイク工程とによって行われる。スクライブ工程では、スクライビングホイールの刃先が、基板表面に押し付けられながら、所定のラインに沿って移動される。スクライブラインの形成には、スクライブヘッドを備えたスクライブ装置が用いられる。
以下の特許文献1には、マザー基板から液晶パネルを切り出すための方法が記載されている。この方法では、薄膜トランジスタ(TFT)が形成された基板と、カラーフィルタ(CF)が形成された基板とをシール材を介して貼り合わせることによって、マザー基板が形成される。このマザー基板が分断されることにより個々の液晶パネルが取得される。シール材は、2つの基板が貼り合わされた状態で液晶注入領域となる空間が残るように配置される。
上記構成のマザー基板を分断する場合には、マザー基板の両面にスクライブラインが形成される(たとえば、特許文献2参照)。この場合、マザー基板の一方の面にスクライブラインを形成し、その後、マザー基板を上下反転して、マザー基板の他方の面にスクライブラインを形成する。こうしてマザー基板の各面にスクライブラインを形成した後、マザー基板の一方の面を押圧して、貼り合わされた一方の基板をスクライブラインに沿ってブレイクし、その後、マザー基板を上下反転して、同様の工程により、貼り合わされた他方の基板をスクライブラインに沿ってブレイクする。
特開2006−137641号公報 特開2003−131185号公報
上記特許文献1にも示されるように、従前のマザー基板には、隣り合う液晶注入領域の間に、シール材が介在しない領域が存在していた。したがって、上記のようにマザー基板の両面にスクライブラインを形成する場合には、シール材が介在しない領域に、スクライブラインが形成された。このようにスクライブラインを形成してマザー基板を分断すると、液晶パネルには、液晶注入領域の周りに所定幅の額縁領域が残ることとなる。
しかしながら、近年、特にモバイル用の液晶パネルにおいて、上記額縁領域を極限まで狭くすることが主流になりつつある。この要求に応えるためには、マザー基板においてシール材が介在しない領域が省略され、隣り合う液晶注入領域は、シール材のみによって区切られるよう構成される必要がある。この場合、スクライブラインは、シール材に沿って形成されることになる。
このようにシール材に沿ってスクライブラインを形成する場合にも、上記のように、各面に対して個別にスクライブラインを形成し、その後、各面を個別にブレイクする方法を用いることができる。しかしながら、この方法を用いると、マザー基板を分断するための工程が多くなるため、マザー基板の分断に要する時間を短縮化することが困難である。
かかる課題に鑑み、本発明は、少ない工程で円滑にシール材の位置でマザー基板を分断することが可能な基板分断方法およびそれに用いるスクライブ装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様は、第1基板と第2基板をシール材により貼り合わせてなるマザー基板を分断する基板分断方法に関する。本態様に係る基板分断方法は、前記第1基板の表面の前記シール材に対向する位置に刃を押し当てながら前記刃を前記シール材に沿って移動させて前記第1基板の前記表面にスクライブラインを形成する工程と、少なくとも前記第2基板の側面の前記スクライブラインの形成位置に対応する位置にクラックを形成する工程と、前記スクライブラインを開く方向の応力を前記マザー基板に付与することにより、前記クラックに沿って前記マザー基板を分断する工程と、を有する。
本態様に係る基板分断方法によれば、第1基板に形成されたスクライブラインを開く方向の応力をマザー基板に付与することにより、第2基板の側面に形成されたクラックを起点として、第1基板とともに第2基板がスクライブラインに沿ってブレイクされる。したがって、スクライブラインの形成の際に、マザー基板を反転させて第2基板の表面にスクライブラインを形成する工程を省略でき、且つ、ブレイクの際にマザー基板を反転させて第2基板をブレイクする工程を省略できる。よって、本態様に係る基板分断方法によれば、少ない工程で円滑に、マザー基板を分断することができる。
なお、本態様に係る基板分断方法では、前記スクライブラインを形成する工程を行った後、前記クラックを形成する工程を行うことが望ましい。スクライブラインの形成の際に既に第2基板の側面にクラックが形成されていると、スクライブライン形成時の荷重により、クラックを起点として第2基板に不所望な割れが生じることが懸念される。これに対し、スクライブラインの形成よりも後にクラックを形成すれば、このような問題が回避される。よって、クラックを形成する工程は、スクライブラインを形成する工程を行った後に行うことが望ましい。
なお、前記マザー基板を分断する工程では、前記スクライブラインが形成された位置に対応する前記第2基板の表面を押圧することにより、前記スクライブラインを開く方向の応力を前記マザー基板に付与することが望ましい。こうすると、スクライブラインに対応する位置において第2基板の表面が押さえられながら、スクライブラインを中心としてマザー基板の両側に略均等に応力が付与されてスクライブラインが開かれるため、スクライブラインが形成されない第2基板を、より円滑にブレイクすることができる。
また、前記クラックを形成する工程では、前記第1基板の側面の前記スクライブラインに対応する位置にもクラックが形成されても良い。こうすると、第1基板の側面に対するクラックの形成を導入動作として、第2基板の側面に円滑にクラックを形成することができる。
なお、第2基板の側面に形成されるクラックは、前記第2基板の厚み方向の全長において、前記第2基板の側面に形成することが望ましい。このように、第2基板をブレイクする際に起点となるクラックを長くとることにより、第2基板をより適正にブレイクすることができる。
本発明の第2の態様は、第1基板と第2基板をシール材により貼り合わせてなるマザー基板にスクライブラインを形成するスクライブ装置に関する。本態様に係るスクライブ装置は、前記第1基板の表面の前記シール材に対向する位置に刃を押し当てながら前記刃を前記シール材に沿って移動させて前記第1基板の前記表面にスクライブラインを形成するスクライブライン形成手段と、少なくとも前記第2基板の側面の前記スクライブラインが形成される位置に対応する位置にクラックを形成するクラック形成手段と、を備える。
本態様に係るスクライブ装置を用いることにより、上記第1の態様に係る基板分断方法におけるスクライブラインとクラックがマザー基板に形成され得る。よって、第1の態様にについて述べた効果が奏され得る。
本発明の第3の態様は、第1基板と第2基板をシール材により貼り合わせてなるマザー基板にスクライブラインを形成するスクライブ装置に関する。本態様に係るスクライブ装置は、前記第1基板の表面にスクライブラインを形成する第1ヘッドと、少なくとも前記第2基板の側面にクラックを形成する第2ヘッドと、前記第1ヘッドを前記シール材に沿って移動させる第1駆動部と、前記第2ヘッドを前記マザー基板の上面に垂直な方向に移動させる第2駆動部と、を備える。ここで、前記第1ヘッドは、前記第1基板の表面の前記シール材に対向する位置に刃を押し当てられながら前記刃が前記シール材に沿って移動され、前記第2ヘッドは、少なくとも前記第2基板の側面の前記スクライブラインの形成位置に対応する位置に刃を押し当てられながら前記刃が前記マザー基板の上面に垂直な方向に移動される。
本態様に係るスクライブ装置を用いることにより、上記第1の態様に係る基板分断方法におけるスクライブラインとクラックがマザー基板に形成され得る。よって、第1の態様にについて述べた効果が奏され得る。
第3の態様に係るスクライブ装置は、前記第1基板の表面にスクライブラインを形成する際に前記マザー基板が載置されるとともに前記マザー基板を下流側へと移送可能な第1コンベアと、前記第1コンベアの下流側に設けられ前記第1コンベアにより移送された前記マザー基板が載置される第2コンベアと、を備える構成とされ得る。この構成では、前記第2コンベアにおいて前記マザー基板の少なくとも一方の端部が前記第2コンベアからはみ出すように、前記マザー基板の移送方向に垂直な方向において、前記第2コンベアの幅が前記第1コンベアの幅よりも小さく設定され、前記第2ヘッドは、前記第2コンベアからはみ出した前記マザー基板の端部側において、前記マザー基板に垂直な方向に移動されるよう構成され得る。こうすると、第2ヘッドによって円滑に、クラックを形成することができる。
以上のとおり、本発明によれば、少ない工程で円滑にシール材の位置でマザー基板を分断することが可能な基板分断方法およびそれに用いるスクライブ装置を提供することができる。
本発明の効果ないし意義は、以下に示す実施の形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下に示す実施の形態は、あくまでも、本発明を実施化する際の一つの例示であって、本発明は、以下の実施の形態に記載されたものに何ら制限されるものではない。
実施の形態に係るスクライブ装置の構成を模式的に示す図である。 実施の形態に係るスクライブヘッドの構成を示す分解斜視図である。 実施の形態に係るスクライブヘッドの構成を示す斜視図である。 実施の形態に係るスクライブ装置の構成を示すブロック図およびマザー基板の分断工程を示すフローチャートである。 実施の形態に係る基板分断方法の分断工程を説明する図である。 実施の形態に係る基板分断方法による実験結果を示す図である。 実施の形態に係るスクライブ工程における作用を模式的に示す図である。 変更例に係るトリガクラックの形成方法およびブレイク方法を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、各図には、便宜上、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸が付記されている。X−Y平面は水平面に平行で、Z軸方向は鉛直方向である。
<スクライブ装置の構成>
図1(a)、(b)、(c)は、スクライブ装置1の構成を模式的に示す図である。図1(a)は、Y軸正側からスクライブ装置1を見た図、図1(b)は、X軸正側からスクライブ装置1の一部を見た図、図1(c)は、Z軸正側からスクライブ装置1の一部を見た図である。
図1(a)、(b)を参照して、スクライブ装置1は、第1コンベア11aと、第2コンベア11bと、支柱12a、12bと、ガイド13と、摺動ユニット14と、駆動モータ15と、ガイド16と、摺動ユニット17と、駆動モータ18と、カメラ19a、19bと、2つのスクライブヘッド2を備える。
図1(b)に示すように、第1コンベア11a上にマザー基板Gが載置される。マザー基板Gは、一対のガラス基板が相互に貼り合わされた基板構造を有する。マザー基板Gは、第1コンベア11aによりY軸負方向に送られて、第2コンベア11bに受け渡される。図1(c)に示すように、第2コンベア11bのX軸方向の幅は、第1コンベア11aのX軸方向の幅よりも小さい。すなわち、第2コンベア11bは、X軸正側の端部が第1コンベア11aに対してX軸負方向に後退している。このため、第2コンベア11bに受け渡されたマザー基板Gは、X軸正方向の端部が第2コンベア11bから僅かにはみ出す。
図1(a)を参照して、支柱12a、12bは、スクライブ装置1のベースに第1コンベア11aを挟んで垂直に設けられている。ガイド13は、X軸方向に平行となるように、支柱12a、12bの間に架設されている。摺動ユニット14は、ガイド13に摺動自在に設けられている。ガイド13には、駆動モータ15が設けられ、この駆動モータ15により、摺動ユニット14がX軸方向に駆動される。
摺動ユニット14には、スクライブヘッド2が装着されている。このスクライブヘッド2には、マザー基板Gの上面に対向するようにスクライビングツールが取り付けられる。スクライビングツールに保持されたスクライビングホイールがマザー基板Gの表面に押し付けられた状態でスクライブヘッド2がX軸方向に移動する。これにより、マザー基板Gの表面にスクライブラインが形成される。
図1(b)を参照して、第2コンベア11bのX軸正側にガイド16が設けられている。ガイド16は、Z軸に平行となるように、スクライブ装置1の支持フレーム(図示せず)に固着されている。摺動ユニット17は、ガイド16に摺動自在に設けられている。ガイド16には、駆動モータ18が設けられ、この駆動モータ18により、摺動ユニット17がX軸方向に駆動される。
摺動ユニット17には、スクライブヘッド2が装着されている。このスクライブヘッド2には、スクライブヘッド2がマザー基板Gと同じ高さにあるときにマザー基板GのX軸正側の側面に対向するようにスクライビングツールが取り付けられる。スクライビングツールに保持されたスクライビングホイールがマザー基板Gの側面に押し付けられつつスクライブヘッド2がZ軸方向に移動する。これにより、マザー基板Gの側面に後述のトリガクラックTC(図5参照)が形成される。図1(c)を参照して説明したとおり、マザー基板GのX軸正側の側面は、こうしてトリガクラックTCを形成可能なように、上記のように第2コンベア11bから僅かにはみ出している。
カメラ19a、19bは、ガイド13の上方に配置され、マザー基板Gに記されたアライメントマークを検出する。カメラ19a、19bからの撮像画像によって、第1コンベア11aに対するマザー基板Gの配置位置が検出される。同様に、第2コンベア11bの上方にも2つのカメラ(図示せず)が配置されている。これらカメラからの撮像画像によって、第2コンベア11bに対するマザー基板Gの配置位置が検出される。これらの検出結果に基づいて、スクライブラインの形成位置やトリガクラックの形成位置が決定される。
<スクライブヘッド>
図2は、スクライブヘッド2の構成を示す一部分解斜視図、図3は、スクライブヘッド2の構成を示す斜視図である。
図2を参照して、スクライブヘッド2は、昇降機構21と、スクライブライン形成機構22と、ベースプレート23と、トッププレート24と、ボトムプレート25と、ゴム枠26と、カバー27と、サーボモータ28とを備える。
昇降機構21は、サーボモータ28の駆動軸に連結された円筒カム21aと、昇降部21bの上面に形成されたカムフォロア21cとを備える。昇降部21bは、スライダー(図示せず)を介してベースプレート23に上下方向に移動可能に支持され、バネ21dによってZ軸正方向に付勢されている。バネ21dの付勢により、カムフォロア21cは円筒カム21aの下面に押し付けられている。昇降部21bはスクライブライン形成機構22に連結されている。サーボモータ28により円筒カム21aが回動すると、円筒カム21aのカム作用によって昇降部21bが昇降し、これに伴い、スクライブライン形成機構22が昇降する。スクライブライン形成機構22の下端に、スクライビングツール30、40が装着される。
スクライビングツール30は、マザー基板Gの上面にスクライブラインを形成するためのものであり、スクライビングツール40は、マザー基板Gの側面にトリガクラックを形成するためのものである。図1(a)の摺動ユニット14に装着されたスクライブヘッド2にはスクライビングツール30が装着され、摺動ユニット17に装着されたスクライブヘッド2にはスクライビングツール30が装着される。スクライビングツール30、40は、それぞれ、スクライブラインおよびトリガクラックを形成するためのスクライビングホイールを回転可能に保持している。
ゴム枠26は、空気を通さない弾性部材である。ゴム枠26は、ベースプレート23の溝23a、トッププレート24の溝24aおよびボトムプレート25の溝25aに嵌まり込む形状を有している。ゴム枠26が溝23a、24a、25aに装着された状態で、ゴム枠26の表面は、ベースプレート23、トッププレート24およびボトムプレート25の側面よりも僅かに外側に突出する。
カバー27は、前面部27a、右側面部27bおよび左側面部27cの3つの板部が折り曲げられた形状を有する。前面部27aの上下の端縁には、2つの孔27fが形成されている。
ゴム枠26が溝23a、24a、25aに嵌め込まれた状態で、カバー27の右側面部27bと左側面部27cが外側に撓むように変形されて、カバー27がベースプレート23、トッププレート24およびボトムプレート25に取り付けられる。この状態で、前面部27aの上下の端縁に形成された2つの孔27fを介して、ネジがトッププレート24およびボトムプレート25に螺着される。さらに、ベースプレート23、トッププレート24およびボトムプレート25の溝23a、24a、25aのやや外側に形成されたネジ穴に、ネジが螺着される。これにより、カバー27が、ベースプレート23、トッププレート24およびボトムプレート25とネジの頭部とによって挟み込まれ、右側面部27bおよび左側面部27cの周縁部がゴム枠26に押し付けられる。こうして、図3に示すようにスクライブヘッド2が組み立てられる。
<ブロック構成>
図4(a)は、スクライブ装置1の構成を示すブロック図である。
スクライブ装置1は、制御部101と、検出部102と、駆動部103と、入力部104と、表示部105とを備える。
制御部101は、CPU等のプロセッサと、ROMやRAM等のメモリを備え、メモリに記憶された制御プログラムに従って各部を制御する。また、メモリは、各部を制御する際のワーク領域としても用いられる。検出部102は、図1(a)に示すカメラ19a、19bの他、各種センサを含む。駆動部103は、図1(a)〜(c)に示すスクライブ装置1の機構部や駆動モータ15、18を含む。入力部104は、マウスおよびキーボードを備える。入力部104は、スクライブラインの形成位置や、スクライブラインの間隔等、スクライブ動作における各種パラメータ値の入力に用いられる。表示部105は、モニタを含み、入力部104による入力の際に、所定の入力画面が表示される。
<基板分断方法>
図4(b)は、マザー基板Gの分断の流れを示すフローチャート図である。
マザー基板Gの分断は、スクライブラインの形成工程(S11)と、トリガクラックの形成工程(S12)と、マザー基板Gのブレイク工程(S13)とによりなされる。S11では、シール材に沿ってマザー基板Gの表面にスクライブラインが形成される。S12では、マザー基板Gの側面の、スクライブラインの形成位置に対応する位置に、トリガクラックが形成される。S13では、マザー基板Gの裏面の、スクライブラインに対応する位置を、ブレイクバーで押圧して、マザー基板Gがブレイクされる。
図5(a)〜(e)は、マザー基板Gの分断過程を説明する図である。図5(a)はY軸負側からスクライブ位置付近を見たときの模式図、図5(b)はX軸正側からスクライブ位置付近を見たときの模式図、図5(c)はZ軸正側からスクライブ位置付近を見たときの模式図、図5(d)はX軸正側からトリガクラックTCの形成位置付近を見たときの模式図、図5(e)はブレイク工程においてX軸正側からマザー基板Gを見たときの模式図である。
図5(a)〜(c)は、スクライブラインの形成工程を示し、図5(d)は、トリガクラックの形成工程を示し、図5(e)は、マザー基板Gのブレイク工程を示している。図5(a)〜(d)は、スクライブ装置1により行われ、図5(e)は、ブレイク工程を実行する装置によって行われる。図5(e)のブレイク工程は、既存の装置を用いて行われるため、ここでは、ブレイク工程を行う装置の構成の詳細な説明は割愛する。
図5(a)〜(d)において、スクライビングホイール301は、図1(a)の摺動ユニット14により駆動されるスクライブヘッド2のスクライビングツール30に保持され、スクライビングホイール401は、図1(a)の摺動ユニット17により駆動されるスクライブヘッド2のスクライビングツール40に保持されている。スクライビングホイール301は、マザー基板Gの上面にスクライブラインL1を形成するために用いられ、スクライビングホイール401は、マザー基板Gの側面にトリガクラックTCを形成するために用いられる。
図5(a)に示すように、スクライブラインの形成工程では、マザー基板Gの表面にスクライビングホイール301を押し当てながらスクライビングホイール301をX軸正方向に移動させてスクライブラインL1が形成される。
図5(b)を参照して、マザー基板Gは、シール材SLを介して2つのガラス基板G1、G2を貼り合わせて構成されている。ガラス基板G1にはカラーフィルタ(CF)が形成され、ガラス基板G2には薄膜トランジスタ(TFT)が形成されている。シール材SLと2つのガラス基板G1、G2によって、液晶注入領域Rが形成され、この液晶注入領域Rに液晶が注入される。
シール材SLは、エポキシ樹脂等の樹脂材料からなる接着剤である。たとえば、シール材SLが紫外線硬化樹脂からなる場合、ガラス基板G2の表面にシール材SLが塗布された状態でガラス基板G2の上面にガラス基板G1が重ねられ、その後、紫外線が照射される。これにより、シール材SLが硬化し、ガラス基板G1、G2がシール材SLを介して貼り合わされる。この他、シール材SLは、熱硬化樹脂からなる場合もある。この場合、加熱によりシール材SLが硬化し、ガラス基板G1、G2がシール材SLを介して貼り合わされる。シール材SLは、硬化すると、高い硬度を持っている。
図5(b)に示すように、スクライビングホイール301は、シール材SLの直上の位置においてガラス基板G1の表面に押し付けられる。図5(c)に示すように、シール材SLは格子状に配置されている。スクライビングホイール301は、シール材SLの直上の位置に押し付けられた状態で、シール材SLに沿ってX軸正方向に移動される。これにより、図5(b)、(c)に示すように、ガラス基板G1の表面に、スクライブラインL1が形成される。
なお、上記のように、シール材SLは、硬化すると高い硬度を持っている。このため、スクライブ動作時にスクライビングホイール301からガラス基板G1に付与される荷重は、シール材SLを介して、ガラス基板G2にも付与される。この荷重により、ガラス基板G2の上面(Z軸正側の面)には、シール材SLに沿って、応力集中が生じる。この応力集中により、ガラス基板G2の上面(Z軸正側の面)は、シール材SLに沿って圧縮される。
こうしてスクライブラインL1が形成された後、図5(d)に示すように、マザー基板GのX軸正側の側面にトリガクラックTCが形成される。トリガクラックTCはスクライブラインL1に対応する位置に、Z軸方向に平行に形成される。トリガクラックTCは、ガラス基板G1のX軸正側の側面の上端からガラス基板G2のX軸正側の側面の下端まで、スクライビングホイール401をZ軸負方向に移動させることにより、マザー基板G厚み方向の全長において、マザー基板Gの側面に形成される。このとき、スクライビングホイール401は、ガラス基板G1、G2の側面に所定の荷重で押しつけられる。
なお、マザー基板Gに対するスクライビングホイール301、401の位置制御は、上記のように、マザー基板G上面のアラインメントマークを、第1コンベア11aの上方に配置されたカメラ19a、19bと、第1コンベア11aの上方に配置されたカメラ(図示せず)によって撮像することにより行われる。すなわち、図4(a)の制御部101は、アラインメントマークの撮像画像に基づき、第1コンベア11aおよび第2コンベア11bにおけるマザー基板Gの位置を検出する。そして、この検出結果に基づき、制御部101は、スクライビングホイール301、401がマザー基板Gのシール材SLに対応する位置に位置付けられるよう、第1コンベア11aおよび第2コンベア11bを制御する。
こうして、全てのスクライブラインL1に対応する位置にトリガクラックTCが形成された後、マザー基板Gがスクライブ装置1から取り外される。そして、マザー基板Gは、表裏反転された状態で、ブレイク工程を行う装置にセットされる。
図5(e)に示すように、ブレイク工程では、スクライブラインL1が形成された位置に対応するガラス基板G2の表面がブレイクバーBBで押圧される。これにより、スクライブラインL1を開く方向の応力がマザー基板Gに付与され、ガラス基板G1がスクライブラインL1に沿ってブレイクされる。このとき、ブレイクバーBBにより付与される開く方向の応力が、ガラス基板G2にも付与される。これにより、ガラス基板G2の側面に形成されたトリガクラックTCを起点として、ガラス基板G1とともにガラス基板G2がブレイクされる。こうして、マザー基板GがスクライブラインL1に沿って分断される。
<実験>
本願発明者らは、図5(a)〜(e)に示す基板分断方法に従ってマザー基板Gを分断する実験を行った。以下、この実験と実験結果について説明する。
実験では、厚みがそれぞれ0.2mmのガラス基板G1、G2をシール材SLを介して貼り合わせた基板(マザー基板)を用いた。貼り合わせ基板(マザー基板G)のサイズは110mm×550mmである。このマザー基板Gの上面に、短辺方向に平行にスクライブラインL1を形成し、さらに、片方の側面にトリガクラックTCを形成して、ブレイク工程を行った。スクライビングホイール301、401は、三星ダイヤモンド工業株式会社製、マイクロぺネット(三星ダイヤモンド工業株式会社の登録商標)を用いた。スクライビングホイール301、401は、それぞれ、円板の外周にV字状の刃先が形成されるとともに刃先の稜線に所定の間隔で溝を有する構造となっている。スクライビングホイール301、401の直径は、何れも3mmであった。
この構成のスクライビングホイール301を、図5(a)〜(c)に示すようにガラス基板G1に押し付けつつ移動させてスクライブ動作を行った。スクライブ動作時にスクライビングホイール301に付与される荷重は30Nに制御した。また、スクライビングホイール401により、マザー基板Gの側面の上端から下端まで、トリガクラックTCを形成した。
なお、実験では、スクライブラインL1を開く方向に手で応力を加えることによってブレイク工程を行った。すなわち、スクライブラインL1が形成された面と反対側の面のスクライブラインL1に対応する位置に指を押し当てながら、スクライブラインL1を開く方向に両手で応力を加えて、マザー基板Gをブレイクした。また、スクライブラインL1は、ガラス基板G1上面のエッジ部分まで到達しておらず、ガラス基板G1上面のエッジ部分から所定の距離だけ離れた位置がスクライブラインL1の始点および終点となるようスクライブラインL1を形成した。
図6(a)〜(c)に実験結果を示す。図6(a)〜(c)は、スクライブラインL1上におけるマザー基板Gの断面写真である。図6(a)は、マザー基板Gの右側(X軸負側)端部付近の断面写真、図6(b)は、マザー基板Gの中央付近の断面写真、図6(c)は、マザー基板Gの左側(X軸正側)端部付近の断面写真である。
図6(b)において、D1、D2は、それぞれ、ガラス基板G1、G2の厚み、D3はリブマーク量、D4はスクライブラインL1におけるクラック浸透量である。また、図6(c)において、D5はトリガクラックTCの浸透量、D6はトリガクラックTCとスクライブラインL1の端点との間の距離である。図6(a)〜(c)において、白い領域は、スクライブラインL1の中心線を含む鉛直面に一致する領域であり、黒い領域は、この鉛直面からずれた領域である。
図6(a)〜(c)を参照すると、スクライブラインL1が形成されていないガラス基板G2についても、概ね、スクライブラインL1の中心線を含む鉛直面に沿って切断されていることが分かる。なお、ガラス基板G2において、断面写真の黒い領域における鉛直面からのずれ量は、0〜30μmまでの範囲に収まっており、切断面に大きなソゲやズレは生じなかった。よって、図5(a)〜(e)の基板分断方法によっても、十分に実用に耐え得る液晶パネルを切りだすことができる。なお、鉛直面に対するずれ量は、トリガクラックTCの形成状態やブレイク工程における応力の付与方法を調整することにより、さらに抑制できると考えられる。
なお、図6(a)〜(c)を参照すると、クラックの進展は上側のガラス基板G1の途中で止まっており、クラックは、下側のガラス基板G2には進展していない。しかしながら、図6(a)〜(c)の断面写真を詳細に参照すると、下側のガラス基板G2の断面上部付近に、数ミクロン程度の段差状の抉りが生じていることが分かった。この抉りは、ガラス基板G1に対するスクライブ動作時に、スクライビングホイール301により付与された荷重がシール材SLを介してガラス基板G2の上面に付与されたことにより生じたものと考えられる。
図7は、上記実験により考察され得るスクライブ工程での作用を模式的に示す図である。
スクライブライン形成工程において、ガラス基板G1の上面にスクライビングホイール301を押し付けながら、スクライビングホイール301を移動させると、上記のように、ガラス基板G1の上面にスクライブラインL1が形成される。このとき、スクライビングホイール301は、所定の荷重F0でガラス基板G1の上面に押し付けられながら、シール材SLの直上位置を移動する。ここで、シール材SLは硬度が高いため、シール材SLを介して、スクライビングホイール301の荷重F0がガラス基板G2の上面に付与される。この荷重をFaとすると、ガラス基板G2の上面には、スクライビングホイール301の移動に伴い、荷重Faがシール材SLに沿って付与され続けることになる。こうして、ガラス基板G2の上面には、荷重Faによる応力集中のラインLSが設定される。ガラス基板G2の上面付近には、ラインLSの位置において、荷重Faの圧力により、上記のように内部に抉りが生じたものと考えられる。したがって、さらに、ガラス基板G2の側面のスクライブラインL1に対応する位置にトリガクラックTCを形成し、ブレイク工程においてスクライブラインL1を開く方向に応力を付与することにより、ガラス基板G1がスクライブラインL1に沿ってブレイクされるとともに、トリガクラックTCとともにラインLSが起点となって、ガラス基板G2がブレイクされる。これにより、上記実験のように、ガラス基板G2が円滑にブレイクされたものと考えられる。
なお、スクライビングホイール301の荷重F0は、上記実験では30Nであったが、本願発明者らは、さらなる実験により、荷重F0が、20Nでも10Nでも、上側のガラス基板G1の表面にスクライブライン(クラック)を形成できれば、上記の分断方法により、マザー基板GをスクライブラインL1に沿って分断することができることを確認した。このことから、上側のガラス基板G1の表面にスクライブライン(クラック)を形成できる程度の荷重をスクライビングホイール301に付与することにより、シール材SLを介してガラス基板G2の上面付近に抉りが発生し、上記分断方法により円滑にマザー基板Gを円滑に分断できる。
<実施形態の効果>
本実施の形態によれば、以下の効果が奏される。
ガラス基板G1に形成されたスクライブラインL1を開く方向の応力をマザー基板Gに付与することにより、ガラス基板G2の側面に形成されたトリガクラックTCを起点として、ガラス基板G1とともにガラス基板G2がブレイクされる。したがって、スクライブライン形成工程において、マザー基板Gを反転させてガラス基板G2の表面にさらにスクライブラインを形成する工程を省略でき、且つ、ブレイク工程において、マザー基板Gを反転させてガラス基板G2をブレイクする工程を省略できる。よって、本実施の形態によれば、少ない工程で円滑に、マザー基板Gをシール材SLに沿って分断することができる。
本実施の形態では、ガラス基板G1の上面にスクライブラインL1を形成した後、トリガクラックTCが形成される。これに対し、先にトリガクラックTCを形成し、その後、スクライブラインL1を形成することも可能である。しかしながら、スクライブラインL1の形成の際に既にガラス基板G2の側面にトリガクラックTCが形成されていると、スクライブライン形成時の荷重により、トリガクラックTCを起点としてガラス基板G2に不所望な割れが生じることが懸念される。これに対し、本実施の形態のように、スクライブラインL1の形成後にトリガクラックTCを形成すれば、このような問題が生じることがない。よって、本実施の形態によれば、ガラス基板G1に対するスクライブラインL1の形成工程においてガラス基板G2に不所望な割れが生じることを確実に回避することができる。
本実施の形態では、マザー基板Gを分断する工程において、図5(e)に示すように、スクライブラインL1が形成された位置に対応するガラス基板G2の表面をブレイクバーBBで押圧することにより、スクライブラインL1を開く方向の応力がマザー基板Gに付与される。このため、スクライブラインL1に対応する位置においてガラス基板G2の表面が押さえられながら、スクライブラインL1を中心としてマザー基板Gの両側に略均等に応力が付与されてスクライブラインL1が開かれるため、スクライブラインが形成されないガラス基板G2を円滑にブレイクすることができる。
本実施の形態では、トリガクラックTCの形成工程において、ガラス基板G2の側面のみならず、ガラス基板G1の側面のスクライブラインL1に対応する位置にもトリガクラックTCが形成されている。このため、ガラス基板G1の側面に対するトリガクラックTCの形成を導入動作として、ガラス基板G2の側面に円滑にトリガクラックTCを形成することができる。
本実施の形態では、図5(d)に示すように、ガラス基板G2の厚み方向の全長において、ガラス基板G2の側面にトリガクラックTCが形成されている。このように、ガラス基板G2をブレイクする際に起点となるトリガクラックTCを長くとることにより、ガラス基板G2をより適正にブレイクすることができる。
<変更例>
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら制限されるものではなく、また、本発明の実施の形態も上記以外に種々の変更が可能である。
たとえば、上記実施の形態では、ガラス基板G1の上面からガラス基板G2の下面までトリガクラックTCが形成されたが、図8(a)に示すように、ガラス基板G2の側面のみにトリガクラックTCが形成されても良い。トリガクラックTCは、ガラス基板G2をブレイクする際の起点となるものであるため、少なくともガラス基板G2の側面に形成されていれば良いと考えられる。
また、トリガクラックTCは、必ずしも、ガラス基板G2の厚み方向の全長において形成されずとも良く、たとえば、図8(b)に示すように、ガラス基板G2の上面から所定の長さだけトリガクラックTCが形成されても良い。なお、トリガクラックTCは、ガラス基板G1に対するブレイクがガラス基板G2の上面へと進展する際の起点となるものであるため、少なくとも、ガラス基板G2の上面に繋がっていることが望ましい。
また、上記実施の形態では、スクライブラインL1がガラス基板G1の表面(上面)に形成されたが、図8(c)に示すように、スクライブラインL2がガラス基板G2の表面(下面)に形成されても良い。この場合、トリガクラックTCは、少なくともガラス基板G1の側面に形成され、ブレイク工程は、ガラス基板G1の表面を押圧しスクライブラインL2を開く方向に応力を付与することにより行われる。
また、上記実施の形態では、ガラス基板G2のスクライブラインL1に対応する位置をブレイクバーBBで押圧することにより、マザー基板Gに、スクライブラインL1を開く方向の応力を付与したが、たとえば、図8(d)に示すように、マザー基板G1の上面と下面を保持具B1、B2で挟んだ状態で、ガラス基板G1の上面を下方に押すことにより、スクライブラインL1を開く方向の応力をマザー基板Gに付与することも可能である。ただし、この場合は、スクライブラインL1を中心としてマザー基板Gの両側に応力が均等に付与されにくいため、上記実施の形態に比べて、ガラス基板G2のブレイク精度が低下することが懸念される。
また、上記実施の形態では、トリガクラックTCがスクライビングホイール401によって形成されたが、トリガクラックTCは必ずしもスクライビングホイール401で形成されずとも良く、たとえば、刃先が回転しないタイプのガラスカッターによってトリガクラックTCが形成されても良い。また、スクライブラインL1を形成するスクライビングホイール301も、稜線に溝が形成されていないスクライビングホイール等、他の刃先を用いることも可能である。
また、上記実施の形態では、スクライブラインL1を形成するスクライブヘッド2とは別にトリガクラックTCを形成するためのスクライブヘッド2を設けたが、スクライブラインL1を形成するスクライブヘッド2がさらにトリガクラックTCをも形成するように、スクライブ装置1を構成することも可能である。この場合、スクライブヘッド2は、たとえば、スクライビングホイール301が、図1(a)のX軸正方向のエッジ部分までマザー基板Gの上面を移動してスクライブラインL1を形成した後、Z軸負方向に移動して、マザー基板GのX軸正側の側面にトリガクラックTCを形成するよう制御される。この構成では、マザー基板GのX軸正側の端部が第1コンベア11aからはみ出すように、第1コンベア11aのX軸方向の幅が設定される。
この他、マザー基板Gの構成、厚み、材質等は、上記実施の形態に示すものに限定されるものではなく、他の構成のマザー基板Gの切断にも、上記基板分断方法およびスクライブ装置を用いることができる。
本発明の実施の形態は、特許請求の範囲に示された技術的思想の範囲内において、適宜、種々の変更が可能である。
1 … スクライブ装置
2 … スクライブヘッド(第1ヘッド、第2ヘッド)
11a … 第1コンベア
11b … 第2コンベア
13 … ガイド(第1駆動部)
14 … 摺動ユニット(第1駆動部)
15 … 駆動モータ(第1駆動部)
16 … ガイド(第2駆動部)
17 … 摺動ユニット(第2駆動部)
18 … 駆動モータ(第2駆動部)
301、401 … スクライビングホイール(刃)
G … マザー基板
G1 … ガラス基板(第1基板)
G2 … ガラス基板(第2基板)
SL … シール材
L1、L2 … スクライブライン
TC … トリガクラック(クラック)

Claims (8)

  1. 第1基板と第2基板をシール材により貼り合わせてなるマザー基板を分断する基板分断方法であって、
    前記第1基板の表面の前記シール材に対向する位置に刃を押し当てながら前記刃を前記シール材に沿って移動させて前記第1基板の前記表面にスクライブラインを形成する工程と、
    少なくとも前記第2基板の側面の前記スクライブラインの形成位置に対応する位置にクラックを形成する工程と、
    前記スクライブラインを開く方向の応力を前記マザー基板に付与することにより、前記クラックに沿って前記マザー基板を分断する工程と、を有する、
    ことを特徴とする基板分断方法。
  2. 請求項1に記載の基板分断方法において、
    前記スクライブラインを形成する工程を行った後、前記クラックを形成する工程を行う、ことを特徴とする基板分断方法。
  3. 請求項1または2に記載の基板分断方法において、
    前記マザー基板を分断する工程では、前記スクライブラインが形成された位置に対応する前記第2基板の表面を押圧することにより、前記スクライブラインを開く方向の応力が前記マザー基板に付与される、ことを特徴とする基板分断方法。
  4. 請求項1ないし3の何れか一項に記載の基板分断方法において、
    前記クラックを形成する工程では、前記第1基板の側面の前記スクライブラインに対応する位置にもクラックが形成される、ことを特徴とする基板分断方法。
  5. 請求項1ないし4の何れか一項に記載の基板分断方法において、
    前記クラックは、前記第2基板の厚み方向の全長において、前記第2基板の側面に形成される、ことを特徴とする基板分断方法。
  6. 第1基板と第2基板をシール材により貼り合わせてなるマザー基板にスクライブラインを形成するスクライブ装置であって、
    前記第1基板の表面の前記シール材に対向する位置に刃を押し当てながら前記刃を前記シール材に沿って移動させて前記第1基板の前記表面にスクライブラインを形成するスクライブライン形成手段と、
    少なくとも前記第2基板の側面の前記スクライブラインが形成される位置に対応する位置にクラックを形成するクラック形成手段と、を備える、
    ことを特徴とするスクライブ装置。
  7. 第1基板と第2基板をシール材により貼り合わせてなるマザー基板にスクライブラインを形成するスクライブ装置であって、
    前記第1基板の表面にスクライブラインを形成する第1ヘッドと、
    少なくとも前記第2基板の側面にクラックを形成する第2ヘッドと、
    前記第1ヘッドを前記シール材に沿って移動させる第1駆動部と、
    前記第2ヘッドを前記マザー基板の上面に垂直な方向に移動させる第2駆動部と、を備え、
    前記第1ヘッドは、前記第1基板の表面の前記シール材に対向する位置に刃を押し当てられながら前記刃が前記シール材に沿って移動され、
    前記第2ヘッドは、少なくとも前記第2基板の側面の前記スクライブラインの形成位置に対応する位置に刃を押し当てられながら前記刃が前記マザー基板の上面に垂直な方向に移動される、
    ことを特徴とするスクライブ装置。
  8. 請求項7に記載のスクライブ装置において、
    前記第1基板の表面にスクライブラインを形成する際に前記マザー基板が載置されるとともに前記マザー基板を下流側へと移送可能な第1コンベアと、
    前記第1コンベアの下流側に設けられ前記第1コンベアにより移送された前記マザー基板が載置される第2コンベアと、を備え、
    前記第2コンベアにおいて前記マザー基板の少なくとも一方の端部が前記第2コンベアからはみ出すように、前記マザー基板の移送方向に垂直な方向において、前記第2コンベアの幅が前記第1コンベアの幅よりも小さく設定され、
    前記第2ヘッドは、前記第2コンベアからはみ出した前記マザー基板の端部側において、前記マザー基板に垂直な方向に移動される、
    ことを特徴とするスクライブ装置。
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