JP6399455B2 - 1,4−ペンタンジオールの製造方法 - Google Patents

1,4−ペンタンジオールの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、温和な条件下、レブリン酸から1,4−ペンタンジオールを選択的に、且つ効率よく製造する方法に関する。
持続可能社会の構築に向けて、再生可能資源であるバイオマス由来の化学製品を利用することが望まれている。例えば、レブリン酸は木質系バイオマスのリグノセルロースから得られるケトカルボン酸であり、1,4−ペンタンジオールをはじめ、γ−バレロラクトン、2−メチルテトラヒドロフラン等の様々な高付加価値化合物に変換しうるビルディングブロックとして期待されている。
前記1,4−ペンタンジオールはペンタジエン、ポリエステル、医薬品、スキンケア製品、界面活性剤等の原料として用いられる有用な化合物である。レブリン酸から1,4−ペンタンジオールへの水素化反応は、Ru錯体、銅−クロミア、Ru−Re/C等の触媒の存在下で行うことが知られている(非特許文献1〜3)。しかし、高温、高水素圧条件下で反応を行わなければ、1,4−ペンタンジオールを80%以上の高収率で得ることはできなかった。すなわち、レブリン酸から、温和な条件下で、効率よく1,4−ペンタンジオールを製造する方法は未だ見いだされていないのが現状である。
W.Leitner,et al.,Angew.Chem.Int.Ed.2010,49,5510. R.V.Christian,Jr.,et al.,J.Am.Chem.Soc.,1947,69,1961. C.Pinel,et al.,ChemSusChem,2013,6,2388.
従って、本発明の目的は、レブリン酸から、温和な条件下で、効率よく1,4−ペンタンジオールを製造する方法を提供することにある。
本発明者等は上記課題を解決するため鋭意検討した結果、下記特定の金属触媒を使用すると、レブリン酸から温和な条件下で効率よく1,4−ペンタンジオールを製造することができることを見いだした。本発明はこれらの知見に基づいて完成させたものである。
すなわち、本発明は下記金属触媒(1)及び(2)から選択される金属触媒の存在下でレブリン酸を水素化して1,4−ペンタンジオールを製造する1,4−ペンタンジオールの製造方法を提供する。
金属触媒(1):金属種として下記M1が、下記担体に担持されてなる触媒
金属触媒(2):金属種として下記M1とM2が、下記担体に担持されてなる触媒(但し、ロジウムとモリブデンがシリカに担持されてなる触媒は除く)
(M1)ロジウム、白金、ルテニウム、イリジウム、又はパラジウム
(M2)スズ、バナジウム、モリブデン、タングステン、又はレニウム
(担体)シリカ、ハイドロキシアパタイト、ハイドロタルサイト、ジルコニア、チタニア、アルミナ、酸化カルシウム、酸化亜鉛、酸化モリブデン、酸化バナジウム、酸化タングステン、酸化スズ、酸化レニウム、酸化ニオブ、酸化セリウム、又は酸化マグネシウム
本発明は、また、金属触媒(1)が、金属種として前記M1が、酸化スズ、酸化バナジウム、酸化モリブデン、酸化タングステン、及び酸化レニウムから選択される担体に担持された触媒である前記の1,4−ペンタンジオールの製造方法を提供する。
本発明は、また、金属触媒(2)が、金属種として前記M1とM2が、シリカ、及びハイドロキシアパタイトから選択される担体に担持された触媒である前記の1,4−ペンタンジオールの製造方法を提供する。
本発明は、また、金属触媒(2)が、金属種としてM1とM2を、M11モルに対してM2を0.05〜1モルの範囲で含有する前記の1,4−ペンタンジオールの製造方法を提供する。
本発明は、また、金属触媒の使用量(M1金属換算)が、レブリン酸の0.01〜30モル%である前記の1,4−ペンタンジオールの製造方法を提供する。
本発明は、また、水の存在下で水素化反応を行う前記の1,4−ペンタンジオールの製造方法を提供する。
本発明の1,4−ペンタンジオールの製造方法によれば、石油資源に代えて、バイオマス由来のレブリン酸から、温和な条件下で、効率よく且つ選択的に1,4−ペンタンジオールを製造することができる。また、そのようにして得られる1,4−ペンタンジオールは、ペンタジエン、ポリエステル、医薬品、スキンケア製品、界面活性剤等の原料として有用である。
従って、本発明の製造方法は工業的に1,4−ペンタンジオールを製造する方法として好適に使用することができる。
(金属触媒)
本発明の1,4−ペンタンジオールの製造方法は、金属触媒として、下記金属触媒(1)及び(2)から選択される少なくとも1種を使用することを特徴とする。
金属触媒(1):金属種として下記M1が、下記担体に担持されてなる触媒
金属触媒(2):金属種として下記M1とM2が、下記担体に担持されてなる触媒(但し、ロジウムとモリブデンがシリカに担持されてなる触媒は除く)
(M1)ロジウム、白金、ルテニウム、イリジウム、又はパラジウム
(M2)スズ、バナジウム、モリブデン、タングステン、又はレニウム
(担体)シリカ、ハイドロキシアパタイト、ハイドロタルサイト、ジルコニア、チタニア、アルミナ、酸化カルシウム、酸化亜鉛、酸化モリブデン、酸化バナジウム、酸化タングステン、酸化スズ、酸化レニウム、酸化ニオブ、酸化セリウム、又は酸化マグネシウム
本発明の1,4−ペンタンジオールの製造方法では、金属触媒は、触媒活性を有する金属種を担体に担持した状態で使用する。担体に担持することにより、金属種同士の界面面積を稼ぐことができ、触媒活性点を多く露出させることができる。そのため前記金属触媒は優れた触媒活性を発揮することができる。
また、反応終了後は、濾過、遠心分離等の物理的な分離手段により容易に金属触媒と反応生成物を分離することができ、分離し、回収された金属触媒は、そのままで、又は洗浄、乾燥等を施した後、再利用することができる。そのため、高価な金属触媒を繰り返し利用することができ、1,4−ペンタンジオールの製造コストを大幅に削減することができる。
<金属触媒(1)>
本発明における金属触媒(1)は、金属種として上記M1が、上記担体に担持されてなる触媒であり、後述する金属触媒(2)に含まれるものは除く。
金属種M1の態様は特に限定されることがなく、例えば、金属単体、金属塩、金属酸化物、金属水酸化物、又は金属錯体等を挙げることができる。
金属種M1の担持量(金属換算)は、上記担体の、例えば1〜50重量%程度、好ましくは1〜20重量%、特に好ましくは1〜10重量%である。担持量が上記範囲を上回ると、活性点が減少するためか、触媒活性が低下して1,4−ペンタンジオールの収率が低下する傾向がある。一方、担持量が上記範囲を下回ると、十分な触媒活性が得られ難くなる傾向がある。
金属触媒(1)における金属種M1を担持する担体としては、なかでも、レブリン酸から1,4−ペンタンジオールを選択的且つ収率よく製造することができる点で、酸化スズ、酸化バナジウム、酸化モリブデン、酸化タングステン、又は酸化レニウムが好ましい。
すなわち、本発明における金属触媒(1)としては、金属種M1が、酸化スズ、酸化バナジウム、酸化モリブデン、酸化タングステン、及び酸化レニウムから選択される担体に担持された触媒であることが好ましい。
<金属触媒(2)>
本発明における金属触媒(2)は、金属種として上記M1とM2が、上記担体に担持されてなる触媒(但し、ロジウムとモリブデンがシリカに担持されてなる触媒は除く)である。
金属触媒(2)としては、M11モルに対してM2を例えば0.05〜1モルの範囲(上限は、好ましくは0.5モル、特に好ましくは0.4モル、最も好ましくは0.35モル、とりわけ好ましくは0.3モルである。下限は、好ましくは0.07モル、特に好ましくは0.1モル、最も好ましくは0.15モル、とりわけ好ましくは0.2モル)で含有することが好ましい。金属触媒(2)は、金属種M1とM2の界面に活性点を有すると考えられる。そして、金属種M1とM2の含有割合が上記範囲を外れ、M1とM2の一方が過剰になると、過剰の金属種によってもう一方の金属種が覆われて界面が減少し、活性点が減少するためか、触媒活性が低下して1,4−ペンタンジオールの収率が低下する傾向がある。
金属触媒(2)における金属種M1とM2を担持する担体としては、なかでも、レブリン酸から1,4−ペンタンジオールを選択的且つ収率よく製造することができる点で、シリカ又はハイドロキシアパタイトが好ましく、特に好ましくはハイドロキシアパタイトである。
すなわち、本発明における金属触媒(2)としては、金属種M1とM2が、シリカ及びハイドロキシアパタイトから選択される担体に担持された触媒であることが好ましい。
ハイドロキシアパタイトとしては、例えば、商品名「リン酸三カルシウム」(和光純薬工業(株)製)等の市販品を好適に使用することができる。
担体に担持される金属種M1とM2の態様は特に限定されることがなく、例えば、金属単体、金属塩、金属酸化物、金属水酸化物、又は金属錯体等を挙げることができる。
金属触媒(2)における金属種M1の担持量(金属換算)は、担体の、例えば1〜50重量%程度、好ましくは1〜20重量%、特に好ましくは1〜10重量%である。M1を過剰に担持しても、触媒活性は飽和して横ばい状態となり、反応を促進する効果は得られない。一方、M1の担持量が上記範囲を下回ると、十分な触媒活性が得られ難くなる傾向がある。
金属触媒(2)における金属種M2の担持量(金属換算)は、担体の、例えば0.01〜20重量%程度、好ましくは0.01〜10重量%、特に好ましくは0.01〜1重量%、最も好ましくは0.05〜0.8重量%、とりわけ好ましくは0.1〜0.6重量%である。M2の担持量が上記範囲を外れると選択性が変化して、1,4−ペンタンジオールを選択的に製造することが困難となる傾向がある。
<金属触媒の調製方法>
本発明における金属触媒は、例えば、含浸法により調製することができる。
含浸法は、上記金属種を含む化合物(=金属化合物)を溶解して得られる溶液(例えば、水溶液)に担体を浸漬して前記金属化合物を含浸させた後、焼成することにより金属種を担体に担持させる方法である。溶液中の金属化合物濃度や、担体の浸漬時間等を調整することにより、担持量を制御することができる。
金属種として上記M1を含有する金属触媒(1)は、担体に金属種M1を含む化合物を溶解して得られる溶液(以後、「M1含有溶液」と称する場合がある)を含浸させ、その後焼成を行うことにより調製することができる。
金属種として上記M1とM2を含有する金属触媒(2)は、担体にM1含有溶液とM2を含む化合物を溶解して得られる溶液(以後、「M2含有溶液」と称する場合がある)を順次含浸させる方法(=逐次含浸法)や担体にM1含有溶液とM2含有溶液を同時に含浸させる方法(=共含浸法)により調製することができる。逐次含浸法により金属触媒(2)を調製する場合は、担体をM1含有溶液とM2含有溶液に順次浸漬し、その都度焼成を行う。共含浸法により金属触媒(2)を調製する場合は、M1含有溶液とM2含有溶液の混合液中に担体を含浸し、その後焼成を行う。
本発明における金属触媒(2)としては、共含浸法により金属種M1とM2を担持して得られたものが、1,4−ペンタンジオールをより選択的に製造することができる点で好ましい。
例えばM1としてのPtとM2としてのMoが、担体としてのハイドロキシアパタイトに、共含浸法により担持された金属触媒(例えば、Pt−Mo/HAP)は、Pt化合物(例えば、H2PtCl6等)とMo化合物[例えば、(NH46Mo724・4H2O等]を水に溶解して得られる溶液中にハイドロキシアパタイトを浸漬し、その後、引き揚げて焼成することにより調製することができる。
前記溶液中に担体を浸漬する際の温度は、例えば10〜80℃程度である。
前記溶液中に担体を浸漬する時間は、例えば1〜30時間程度、好ましくは1〜5時間である。
焼成は、例えばマッフル炉等を使用して、300〜700℃で1〜5時間加熱することにより行われる。
また、焼成後、更に還元処理を施してもよい。還元処理に使用する還元剤としては、例えば、水素(H2)等を挙げることができる。
還元処理温度及び時間としては、例えば0〜600℃(好ましくは、100〜200℃)の温度で、0.5〜5時間程度(好ましくは、0.5〜2時間)である。
上記調製方法により得られた金属触媒は、その後、洗浄処理(水や有機溶媒等により洗浄)、乾燥処理(真空乾燥等により乾燥)等を施してもよい。
[1,4−ペンタンジオールの製造方法]
本発明の1,4−ペンタンジオールの製造方法は、上記金属触媒(1)及び(2)から選択される金属触媒の存在下でレブリン酸を水素化して1,4−ペンタンジオールを製造することを特徴とする。
本発明の1,4−ペンタンジオールの製造方法では、レブリン酸(LA)からγ−バレロラクトン(GVL)を経て1,4−ペンタンジオール(1,4−PeD)が生成される(下記式(1)参照)。本発明では上記金属触媒を使用し、前記金属触媒が下記反応において水素化反応を促進する効果を発揮するため、1,4−ペンタンジオールを選択的に且つ高収率で製造することができる。
Figure 0006399455
金属触媒の使用量(金属触媒に含まれるM1金属換算、2種以上使用する場合はその総量)は、レブリン酸の、例えば0.01〜30モル%程度、好ましくは0.1〜10モル%、特に好ましくは0.5〜5モル%である。金属触媒の使用量が上記範囲を下回ると1,4−ペンタンジオールを高収率で得ることが困難となる傾向がある。
水素化反応に使用する水素の供給は、例えば水素雰囲気下で反応を行う方法や、水素ガスをバブリングする方法等により行われる。
本発明では上記金属触媒を使用するため温和な条件下でレブリン酸の水素化反応を速やかに進行させることができ、水素化反応時の水素圧は、例えば、50MPa以下、好ましくは0.1〜30MPa、特に好ましくは1〜10MPa、最も好ましくは1〜5MPaである。
また、上記水素化反応時の温度は、例えば50〜200℃、好ましくは100〜180℃、特に好ましくは120〜160℃である。
水素化反応の時間は、例えば1〜24時間程度、好ましくは2〜12時間である。反応温度が低め(例えば、120〜140℃)の場合は、反応時間を長め(例えば、10〜12時間)に設定することで1,4−ペンタンジオールを収率良く製造することができる。
水素化反応はバッチ式、セミバッチ式、連続式などの何れの方法で行うこともできる。
水素化反応は液相で行うことが好ましい。すなわち、本発明における水素化反応は液相反応が好ましい。レブリン酸の沸点が高いので、水素化反応を気相で行うと反応生成物が分解し、1,4−ペンタンジオールの収率が低下する傾向がある。
液相で反応を行う場合、溶媒としては水、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−ブタノール、1,4−ジオキサン、THF、1,2−ジメトキシエタン、ジエチルエーテル、トルエン、ヘキサン、ドデカン、1,2−ジクロロエタン、ジクロロメタン等を挙げることができる。本発明においてはなかでも水が好ましい。すなわち、本発明における水素化反応は水の存在下で行うことが好ましい。溶媒(特に、水)の使用量は、バッチ式で反応させる場合はレブリン酸の初期濃度が例えば0.01〜10重量%程度となる範囲が好ましい。
反応終了後、反応生成物は、例えば、濾過、濃縮、蒸留、抽出、晶析、再結晶、カラムクロマトグラフィーなどの分離手段や、これらを組み合わせた分離手段により分離精製できる。
本発明の1,4−ペンタンジオールの製造方法によれば、レブリン酸を効率よく転化して、1,4−ペンタンジオールを選択的且つ高収率で製造することができる。レブリン酸の転化率は、例えば80%以上、好ましくは90%以上、特に好ましくは95%以上である。また、1,4−ペンタンジオールの収率は、例えば5%以上、好ましくは10%以上、より好ましくは20%以上、更に好ましくは30%以上、特に好ましくは50%以上、最も好ましくは70%以上、とりわけ好ましくは80%以上である。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。尚、下記式中及び表中の「2−PeOH」は2−ペンタノール、「1−PeOH」は1−ペンタノールを示す。
実施例1
(触媒の調製:共含浸法)
2PtCl6 0.0898gと(NH46Mo724・4H2O 0.088gを水50mLに溶解して得られた溶液中に、室温(25℃)条件下で、ハイドロキシアパタイト(HAP、商品名「リン酸三カルシウム」、和光純薬工業(株)製)1gを4時間浸漬した。浸漬後、取り出して、ロータリーエバポレーターにて減圧下で水を留去し、得られた粉末を空気雰囲気下、マッフル炉にて500℃で3時間焼成して触媒(1)[Pt担持量:4重量%、Mo担持量:0.485重量%、Mo/Pt(モル比)=0.25]を得た。
(1,4−ペンタンジオールの製造)
テフロン(登録商標)製内筒を備えたオートクレーブに、レブリン酸1ミリモルと触媒(1)100mg[レブリン酸の2モル%(Pt金属換算)]、及び水3mLを仕込み、水素圧5MPaの条件下、150℃で4時間反応させて反応生成物を得た。ガスクロマトグラフ質量分析計(GC−MS)を使用して原料の転化率(conv.[%])及び各反応生成物の収率(yield[%])を測定した。
実施例2〜6
触媒(1)に代えて、M1とM2の組み合わせを下記表1に記載の通りに変更した触媒を使用した以外は実施例1と同様に行った。
Figure 0006399455
Figure 0006399455
実施例7〜23(参考例とする)
触媒(1)に代えて、M1とM2の組み合わせを下記表2に記載の通りに変更し、担体をハイドロキシアパタイトからシリカ(SiO2)に変更した触媒を使用した以外は実施例1と同様に行った。
Figure 0006399455
Figure 0006399455
実施例24、25、27〜30
触媒(1)に代えて、MoとPtのモル比を下記表3に記載の通りに変更した触媒を使用し、反応温度及び反応時間を下記式(4)に記載の通りに変更した以外は実施例1と同様に行った。
実施例26
反応温度及び反応時間を下記式(4)に記載の通りに変更した以外は実施例1と同様に行った。
Figure 0006399455
Figure 0006399455
実施例31、33〜34
触媒の調製において、(NH46Mo724・4H2Oに代えて下記表4に記載のモリブデン化合物を使用して得られた触媒を使用し、反応温度及び反応時間を下記式(5)に記載の通りに変更した以外は実施例1と同様に行った。
実施例32
反応温度及び反応時間を下記式(5)に記載の通りに変更した以外は実施例1と同様に行った。
Figure 0006399455
Figure 0006399455
実施例35、38〜42(実施例35、38〜42は参考例とする)
触媒の調製において、担体を変更して得られた触媒(下記表5に記載の通り)を使用し、反応温度及び反応時間を下記式(6)に記載の通りに変更した以外は実施例1と同様に行った。

実施例36
(触媒の調製)
2PtCl6 0.898gを水50mLに溶解して得られた溶液中に、室温(25℃)条件下で、酸化モリブデン(MoO3、商品名「酸化モリブデン(VI)」、和光純薬工業(株)製)1gを4時間浸漬した。浸漬後、取り出して、ロータリーエバポレーターにて減圧下で水を留去し、得られた粉末を空気雰囲気下、マッフル炉にて500℃で3時間焼成して触媒(Pt/MoO3)を得た。
(1,4−ペンタンジオールの製造)
触媒(1)に代えて前記触媒(Pt/MoO3)を使用し、反応温度及び反応時間を下記式(6)に記載の通りに変更した以外は実施例1と同様に行った。
実施例37
反応温度及び反応時間を下記式(6)に記載の通りに変更した以外は実施例1と同様に行った。
Figure 0006399455
Figure 0006399455
実施例43
反応温度及び反応時間を下記式(7)に記載の通りに変更した以外は実施例1と同様に行った。
実施例44
(触媒の調製:逐次含浸法1)
2PtCl6 0.0898gを水50mLに溶解して得られた溶液中に、室温(25℃)条件下でハイドロキシアパタイト(HAP、商品名「リン酸三カルシウム」、和光純薬工業(株)製)1gを4時間浸漬した。浸漬後、取り出して、ロータリーエバポレーターにて減圧下で水を留去し、得られた粉末を取り出して、空気雰囲気下、マッフル炉にて500℃で3時間焼成し、得られたものを、(NH46Mo724・4H2O 0.088gを水50mLに溶解して得られた溶液中に、室温(25℃)で4時間浸漬した。浸漬後、取り出して、空気雰囲気下、マッフル炉にて500℃で3時間焼成して触媒(Mo/Pt/HAP)を得た。
(1,4−ペンタンジオールの製造)
触媒(1)に代えて前記触媒(Mo/Pt/HAP)を使用し、反応温度及び反応時間を下記式(7)に記載の通りに変更した以外は実施例1と同様に行った。
実施例45
(触媒の調製:逐次含浸法2)
(NH46Mo724・4H2O 0.088gを水50mLに溶解して得られた溶液中に、室温(25℃)条件下でハイドロキシアパタイト(HAP、商品名「リン酸三カルシウム」、和光純薬工業(株)製)1gを4時間浸漬した。浸漬後、取り出して、ロータリーエバポレーターにて減圧下で水を留去し、得られた粉末を取り出して、空気雰囲気下、マッフル炉にて500℃で3時間焼成し、得られたものを、H2PtCl6 0.0898gを水50mLに溶解して得られた溶液中に、室温(25℃)で4時間浸漬した。浸漬後、取り出して、空気雰囲気下、マッフル炉にて500℃で3時間焼成して触媒(Pt/Mo/HAP)を得た。
(1,4−ペンタンジオールの製造)
触媒(1)に代えて前記触媒(Pt/Mo/HAP)を使用し、反応温度及び反応時間を下記式(7)に記載の通りに変更した以外は実施例1と同様に行った。
Figure 0006399455
Figure 0006399455
参考例1〜3
非特許文献1〜3に記載の、レブリン酸から1,4−ペンタンジオールを製造する方法について、使用する触媒、水素圧、反応温度、及び1,4−ペンタンジオールの収率を下記表に記載する。下記表からわかるように、参考例に記載の方法では高温、高水素圧下でないと収率良く1,4−ペンタンジオールを得ることはできない。
Figure 0006399455

Claims (4)

  1. 下記金属触媒(1)及び(2)から選択される金属触媒の存在下でレブリン酸を水素化して1,4−ペンタンジオールを製造する1,4−ペンタンジオールの製造方法。
    金属触媒(1):金属種として下記M1が、酸化スズ、酸化バナジウム、酸化モリブデン、酸化タングステン、及び酸化レニウムから選択される担体に担持されてなる触媒
    金属触媒(2):金属種として下記M1とM2が、ハイドロキシアパタイトに担持されてなる触
    (M1)ロジウム、白金、ルテニウム、イリジウム、又はパラジウム
    (M2)スズ、バナジウム、モリブデン、タングステン、又はレニウ
  2. 金属触媒(2)が、金属種としてM1とM2を、M11モルに対してM2を0.05〜1モルの範囲で含有する請求項に記載の1,4−ペンタンジオールの製造方法。
  3. 金属触媒の使用量(M1金属換算)が、レブリン酸の0.01〜30モル%である請求項1又は2に記載の1,4−ペンタンジオールの製造方法。
  4. 水の存在下で水素化反応を行う請求項1〜の何れか1項に記載の1,4−ペンタンジオールの製造方法。
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