JP6396761B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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本発明は、電力変換装置に関する。
従来、回転電機の巻線に流れる電流を、半導体素子に流れる電流に基づいて演算して検出する方法が知られている。例えば特許文献1では、IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)の電流と、還流ダイオードの電流と別々に検出し、電流方向検出回路により電流検出回路の動作を時分割して補正することにより、回転電機の電流を検出している。
特許第5170208号
回転電機の巻線に通電される巻線電流は連続電流である。一方、インバータを構成する半導体素子に通電される素子電流は、当該半導体素子がオフである期間はゼロとなるため、パルス状の電流となる。また、素子電流のパルスの立ち上がり部および立ち下がり部は、半導体素子のスイッチング時であるため、スイッチングノイズの影響を受けやすい。そのため、素子電流に基づいて巻線電流を検出する場合、歯抜け部の補間やスイッチングノイズの影響を低減するためのフィルタ回路や演算回路等を追加する必要があるが、検出遅れによる位相ずれが生じたり、検出回路が複雑になったりする。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、半導体素子に通電される素子電流に基づき、回転電機の巻線電流を適切に検出する電力変換装置を提供することにある。
本発明の電力変換装置は、巻線を有する回転電機の電力を変換するものであって、第1インバータと、第2インバータと、電流検出抵抗と、電流検出部と、を備える。
第1インバータは、第1スイッチング素子を有し、第1電源および巻線の一端に接続される。
第2インバータは、第2スイッチング素子を有し、第2電源および巻線の他端に接続される。
電流検出抵抗は、第1スイッチング素子および第2スイッチング素子ごとに設けられ、第1スイッチング素子および第2スイッチング素子のそれぞれに通電される電流である素子電流を検出する。
電流検出部は、巻線の各相に通電される電流である巻線電流を検出する。
ここで、所定期間において、第1スイッチング素子のスイッチング回数と第2スイッチング素子のスイッチング回数とが異なる場合、スイッチング回数が少ない方の第1スイッチング素子または前記第2スイッチング素子を主検出素子とし、主検出素子を有する前記第1インバータまたは前記第2インバータを主検出インバータとする。
電流検出部は、オンされている主検出素子の素子電流に基づき、巻線電流を検出する。
本発明では、回転電機に対して2つのインバータを設ける構成を前提としている。このような構成では、主検出素子の素子電流は、スイッチング回数が多い方のスイッチング素子の電流と比較して、連続電流となる期間が長い。
そこで本発明では、主検出素子の素子電流に基づいて巻線電流を検出することで、比較的連続する素子電流に基づいて巻線電流を適切に検出することができる。これにより、巻線電流の検出におけるスイッチングノイズの影響を低減することができる。また、巻線電流の検出に係る回路構成を簡素化することができる。
特に、主検出インバータが中性点化されている場合、或いは、矩形波制御または過変調PWM制御されている場合等、巻線電流のピークが当該相の主検出素子のスイッチング期間に重複しない場合、連続電流である主検出素子の素子電流に基づき、制御に必要な相電流のピーク値を適切に検出することができる。
本発明の一実施形態による電力変換装置の構成を示す概略構成図である。 本発明の一実施形態によるスイッチング素子を示す模式図である。 本発明の一実施形態による片側駆動動作を説明する説明図である。 本発明の一実施形態による巻線電流を説明するタイムチャートである。 本発明の一実施形態による片側駆動動作時の巻線電流および素子電流を説明するタイムチャートである。 本発明の一実施形態による反転駆動動作を説明する説明図である。 本発明の一実施形態による反転駆動動作時の巻線電流および素子電流を説明するタイムチャートである。 図7のVIII部を拡大した拡大図である。 図7のIX部を拡大した拡大図である。 参考例による電力変換装置の構成を示す概略構成図である。 参考例による巻線電流および素子電流を説明するタイムチャートである。
以下、本発明による電力変換装置を図面に基づいて説明する。
(一実施形態)
本発明の一実施形態による電力変換装置を図1〜図9に基づいて説明する。
図1に示すように、本実施形態の電力変換装置1は、モータジェネレータ10の電力を変換するものである。
モータジェネレータ10は、例えば電気自動車やハイブリッド車両等の電動自動車に適用され、図示しない駆動輪を駆動するためのトルクを発生する。モータジェネレータ10は、駆動輪を駆動するための電動機としての機能、および、図示しないエンジンや駆動輪から伝わる運動エネルギによって駆動されて発電する発電機としての機能を有する。以下、モータジェネレータ10が電動機として機能する場合を中心に説明する。
モータジェネレータ10は、3相交流の回転機であって、U相コイル11、V相コイル12、および、W相コイル13を有する。U相コイル11、V相コイル12およびW相コイル13が「巻線」に対応し、以下適宜、U相コイル11、V相コイル12およびW相コイル13を「コイル11〜13」という。また、U相コイル11に通電される電流をU相電流Iu、V相コイル12に通電される電流をV相電流Iv、W相コイル13に通電される電流をW相電流Iwといい、U相電流Iu、V相電流IvおよびW相電流Iwを適宜「巻線電流Iu、Iv、Iw」という。本実施形態では、コイル11〜13において、第1インバータ20側から第2インバータ30側へ流れる電流を正、第2インバータ30から第1インバータ20側へ流れる電流を負とする。
電力変換装置1は、第1インバータ20、第2インバータ30、および、電流検出部としての制御部60等を備える。
第1インバータ20は、コイル11〜13への通電を切り替える3相インバータであり、6つのスイッチング素子であるU1上アーム素子21、V1上アーム素子22、W1上アーム素子23、U1下アーム素子24、V1下アーム素子25、および、W1下アーム素子26を有する。本実施形態では、U1上アーム素子21、V1上アーム素子22、W1上アーム素子23、U1下アーム素子24、V1下アーム素子25、および、W1下アーム素子26が「第1スイッチング素子」に対応し、以下適宜、「(第1)スイッチング素子21〜26」という。
U1上アーム素子21はU1下アーム素子24の高電位側に接続され、V1上アーム素子22はV1下アーム素子25の高電位側に接続され、W1上アーム素子23は、W1下アーム素子26の高電位側に接続される。以下適宜、高電位側のU1上アーム素子21、V1上アーム素子22、および、W1上アーム素子23を「(第1)上アーム素子21〜23」、低電位側のU1下アーム素子24、V1下アーム素子25、および、W1下アーム素子26を「(第1)下アーム素子24〜26」という。
第1インバータ20は、コイル11、12、13の一端111、121、131と電力供給源である第1電源41との間に接続される。具体的には、U1上アーム素子21とU1下アーム素子24との接続点27がU相コイル11の一端111に接続され、V1上アーム素子22とV1下アーム素子25の接続点28がV相コイル12の一端121に接続され、W1上アーム素子23とW1下アーム素子26との接続点29がW相コイル13の一端131に接続される。また、第1上アーム素子21〜23の高電位側を接続する高電位側配線が第1電源41の正極と接続され、第1下アーム素子24〜26の低電位側を接続する低電位側配線が第1電源41の負極と接続される。
第2インバータ30は、コイル11〜13への通電を切り替える3相インバータであり、6つのスイッチング素子であるU2上アーム素子31、V2上アーム素子32、W2上アーム素子33、U2下アーム素子34、V2下アーム素子35、および、W2下アーム素子36を有する。本実施形態では、U2上アーム素子31、V2上アーム素子32、W2上アーム素子33、U2下アーム素子34、V2下アーム素子35、および、W2下アーム素子36が「第2スイッチング素子」に対応し、以下適宜、「(第2)スイッチング素子31〜36」という。
U2上アーム素子31はU2下アーム素子34の高電位側に接続され、V2上アーム素子32はV2下アーム素子35の高電位側に接続され、W2上アーム素子33はW2下アーム素子36の高電位側に接続される。以下適宜、高電位側のU2上アーム素子31、V2上アーム素子32およびW2上アーム素子33を「(第2)上アーム素子31〜33」、低電位側のU2下アーム素子34、V2下アーム素子35およびW2下アーム素子36を「(第2)下アーム素子」という。
第2インバータ30は、コイル11、12、13の他端112、122、132と電力供給源である第2電源42との間に接続される。具体的には、U2上アーム素子31とU2下アーム素子34との接続点37がU相コイル11の他端112に接続され、V2上アーム素子32とV2下アーム素子35との接続点38がV相コイル12の他端122に接続され、W2上アーム素子33とW2下アーム素子36との接続点39がW相コイル13の他端132に接続される。また、第2上アーム素子31〜33の高電位側を接続する高電位側配線が第2電源42の正極と接続され、第2下アーム素子34〜36の低電位側を接続する低電位側配線が第2電源42の負極と接続される。
このように、本実施形態では、第1インバータ20および第2インバータ30がコイル11〜13の両側に接続される。
スイッチング素子21〜26、31〜36の詳細を図2に基づいて説明する。スイッチング素子21〜26、31〜36は、同様の構成であるので、ここでは、スイッチング素子21について説明する。
図2に示すように、スイッチング素子21は、IGBTであり、コレクタ211、エミッタ212、および、ゲート216を有する。また、スイッチング素子21は、エミッタ212側からコレクタ211側への通電を許容するダイオード219を有する。
エミッタ212は、主エミッタ213およびセンスエミッタ214からなり、主エミッタ213に流れる電流とセンスエミッタ214に流れる電流の比が所定の分流比(例えば、1000:1)となるように構成される。センスエミッタ214には、スイッチング素子21に流れる電流である素子電流を検出するための電流検出抵抗としてのシャント抵抗215が設けられる。シャント抵抗215の両端電圧は、素子電流に係る検出値として、制御部60へ出力される。制御部60では、シャント抵抗215の両端電圧、および、分流比に基づき、スイッチング素子21に流れる素子電流を演算する。
すなわち、本実施形態のスイッチング素子21〜26、31〜36は、素子電流を検出する「電流センス機能」を備えている。スイッチング素子21〜26、31〜36に電流センス機能つきのデバイスを用いることにより、巻線電流Iu、Iv、Iwを直接的に検出するためのホール素子等の電流センサを省略することができる。
ここでは、スイッチング素子21〜26、31〜36がIGBTである例を説明したが、MOSFET(金属酸化物半導体電界効果トランジスタ)等としてもよい。
図1に示すように、第1電源41は、リチウムイオン電池等の充放電可能な直流電源であり、第1インバータ20と接続され、第1インバータ20を経由してモータジェネレータ10と電力を授受可能に設けられる。
第2電源42は、リチウムイオン電池等の充放電可能な直流電源であり、第2インバータ30と接続され、第2インバータ30を経由してモータジェネレータ10と電力を授受可能に設けられる。
本実施形態では、第1電源41および第2電源42の供給電圧は、ともに300[V]とする。
第1コンデンサ43は、第1電源41から第1インバータ20側への電流、または、第1インバータ20から第1電源41側への電流を平滑化する平滑コンデンサである。
第2コンデンサ44は、第2電源42から第2インバータ30側への電流、または、第2インバータ30側から第2電源42側への電流を平滑化する平滑コンデンサである。
制御部60は、通常のコンピュータとして構成されており、内部にはCPU、ROM、RAM、I/O、および、これらの構成を接続するバスライン等を備える。制御部60における各処理は、予め記憶されたプログラムをCPUで実行することによるソフトウェア処理であってもよいし、専用の電子回路によるハードウェア処理であってもよい。
制御部60は、スイッチング素子21〜26、31〜36に通電される素子電流に係る検出値として各スイッチング素子21〜26、31〜36のシャント抵抗(スイッチング素子21についてはシャント抵抗215)の両端電圧を取得し、素子電流に基づいて巻線電流Iu、Iv、Iwを検出する。本実施形態では、12個のスイッチング素子21〜26、31〜36全ての素子電流をモニタしているものとする。電流検出の詳細については後述する。
また、制御部60は、検出された巻線電流Iu、Iv、Iw等に基づき、スイッチング素子21〜26、31〜36のオンオフ作動を制御する制御信号を生成し、生成された制御信号をスイッチング素子21〜26、31〜36のゲート(スイッチング素子21ではゲート216)へ出力する。
ここで、第1インバータ20および第2インバータ30の駆動動作、および、各駆動動作における電流検出について説明する。
(1)片側駆動動作
第1電源41または第2電源42の電力によりモータジェネレータ10を駆動するときの第1インバータ20および第2インバータ30の動作を片側駆動動作とする。片側駆動動作は、1電源駆動動作と捉えることもできる。
第1電源41の電力によりモータジェネレータ10を駆動する片側駆動動作では、第2上アーム素子31〜33の全相、または、第2下アーム素子34〜36の全相の一方をオン、他方をオフすることにより、第2インバータ30を中性点化する。また、モータジェネレータ10の駆動要求に応じ、第1インバータ20をPWM制御等により制御する。
図3に示す例では、第2上アーム素子31〜33の全相がオン、第2下アーム素子34〜36の全相がオフされることにより、第2インバータ30が中性点化される。また、第1インバータ20において、U1上アーム素子21、V1下アーム素子25、および、W1下アーム素子26がオンされると、図3中の矢印Y1で示す経路の電流が流れる。図3では、オンである素子を実線、オフである素子を破線で示す。後述の図6も同様である。
本実施形態では、第1電源41の電圧と第2電源42に電圧とが同じであるので、第2インバータ30側を中性点化する動作と、第1インバータ20を中性点化する動作とを適宜切り替えてもよい。第1インバータ20を中性点化する場合、第1上アーム素子21〜23の全相、または、第1下アーム素子24〜26の全相の一方をオン、他方をオフし、第2インバータ30をPWM制御等により制御する。
以下、第2インバータ30側を中性点化する場合を例に説明する。第1インバータ20をPWM制御し、第2インバータ30を中性点化する場合、第2スイッチング素子31〜36は、オンオフの切り替えがなされないため、所定期間における第2スイッチング素子31〜36のスイッチング回数は、第1スイッチング素子21〜26のスイッチング回数より少ない。
すなわち、本実施形態では、第2スイッチング素子31〜36が「主検出素子」に対応し、第2インバータ30が「主検出インバータ」に対応する。所定期間は、例えば巻線電流Iu、Iv、Iwの電流1周期、または、電流1周期よりも長い期間に設定される。
片側駆動動作における電流検出の説明に先立ち、参考例について説明する。
図10に示すように、電力変換装置9は、モータ910に対して、1つのインバータ920が設けられる。
モータ910は、U相コイル911、V相コイル912、および、W相コイル913を有し、結線部915で結線される。
インバータ920は、スイッチング素子921〜926を有する。スイッチング素子921〜926は、電流センス機能を備えており、PWM制御によりオンオフ作動が制御される。制御部960は、スイッチング素子921〜926の素子電流に基づき、コイル911、912、913に通電される電流である巻線電流Iu_c、Iv_c、Iw_cを検出する。
モータ910は、インバータ920を経由して、電源941と電力を授受可能に構成される。コンデンサ943は、モータ910と電源941とを流れる電流を平滑化する平滑コンデンサである。
参考例におけるU相電流Iu_cの検出について、図11に基づいて説明する。図11の例では、変調率が高く、スイッチング素子921がオンされる期間は、スイッチング素子924がオンされる期間より長い。
図11に示すように、U相電流Iu_cは、連続電流である。一方、スイッチング素子921にて検出される素子電流Iu_Hc、および、スイッチング素子924にて検出される素子電流Iu_Lcは、パルス状であり、いわば「歯抜け電流」となるため、歯抜け部を補間する必要がある。また、素子電流Iu_Hc、Iu_Lcの立ち上がり部および立ち下がり部は、スイッチング素子921、924のスイッチング時であるため、スイッチングノイズの影響を受けるため、精度よく検出することができない。V相電流IvおよびW相電流Iwについても同様である。すなわち、参考例のように、1つのモータ910に対して1つのインバータ920が設けられる構成において、連続する素子電流を検出することができないため、歯抜け部の補間や検出精度を向上させるためには、フィルタ回路や演算回路等を追加する必要があり、検出遅れに起因する位相ずれが生じたり、検出回路が複雑になったりする。
本実施形態の片側駆動動作における電流検出を図4および図5に基づいて説明する。図5(a)は、図4のVa部を拡大した図であり、(b)は素子電流、(c)は素子電圧を示す。また、U1上アーム素子21の素子電流をIu1_H、V1下アーム素子25の素子電流をIv1_L、U2上アーム素子31の素子電流をIu2_H、V2上アーム素子32の素子電流をIv2_Hとする。また、U1上アーム素子21の素子電圧をVu1_H、V1下アーム素子25の素子電圧をVv1_L、U2上アーム素子31の素子電圧をVu2_H、V2上アーム素子32の素子電圧をVv2_Hとする。
ここでは、U相およびV相を例に説明するが、W相についても同様である。
図4および図5(a)に示すように、U相電流IuおよびV相電流Ivは、連続電流である。
また、図5(b)に示すように、駆動要求に応じて制御される第1インバータ20のU1上アーム素子21およびV1下アーム素子25は、制御信号に応じてオンオフされるので、素子電流Iu1_H、Iv1_Lは、パルス状となる。素子電圧Vu1_H、Vv1_Lも同様に、パルス状となる(図5(b)参照)。
一方、中性点化される第2インバータ30において、U2上アーム素子31およびV2上アーム素子32はオン固定される。そのため、図5(b)に示すように、オン固定されるU2上アーム素子31の素子電流Iu2_Hは、U相電流Iuと同様の連続電流となる。同様に、オン固定されるV2上アーム素子32の素子電流Iv2_Hは、V相電流Ivと同様の連続電流となる。また、図5(c)に示すように、第2インバータ30は中性点化されるので、素子電圧Vu2_H、Vv2_Hはゼロである。
そこで本実施形態では、中性点化される第2インバータ30において、オン固定されるU2上アーム素子31、V2上アーム素子32、および、W2上アーム素子33の素子電流に基づき、巻線電流Iu、Iv、Iwを検出する。
本実施形態では、1つのモータジェネレータ10に対して2つのインバータ20、30が設けられることを前提とし、片側駆動動作時には、中性点化される第2インバータ30においてオン固定される第2スイッチング素子31〜36の素子電流に基づき、巻線電流Iu、Iv、Iwを適切に検出することができる。また、第1インバータ20が中性点化される場合は、オン固定される第1スイッチング素子21〜26の素子電流に基づいて巻線電流Iu、Iv、Iwを適切に検出することができる。
(2)反転駆動動作
第1電源41および第2電源42の電力によりモータジェネレータ10を駆動する場合、第1インバータ20および第2インバータ30を反転駆動動作とする。反転駆動動作は、2電源駆動動作と捉えることもできる。
反転駆動動作では、モータジェネレータ10の駆動要求に応じた第1基本波F1に基づいて第1インバータ20を制御し、駆動要求に応じた第2基本波F2に基づいて第2インバータ30を制御する。
例えば、制御部60は、第1基本波F1とキャリア波との比較によるPWM制御により第1制御信号を生成し、第2基本波F2とキャリア波との比較によるPWM制御により第2制御信号を生成する。PWM制御には、基本波F1、F2の振幅がキャリア波の振幅より小さい「正弦波PWM制御」、および、基本波F1、F2の振幅がキャリア波より大きい「過変調PWM制御」を含むものとする。
反転駆動動作において、第1基本波F1と第2基本波F2とは、位相が反転されている。換言すると、第1基本波F1と第2基本波F2とは、位相が略180[°]ずれている。なお、第1基本波F1と第2基本波F2との位相差は、180[°]とするが、第1電源41の電圧および第2電源42の電圧の和に相当する電圧をモータジェネレータ10に印加可能な程度のずれは許容される。
図6に示す例では、U1上アーム素子21、V1下アーム素子25、W1下アーム素子26、V2上アーム素子32、W2上アーム素子33、および、U2下アーム素子34がオンされ、このとき、矢印Y2で示す経路の電流が流れる。
本実施形態では、第1基本波F1の変調率は、第2基本波F2の変調率より大きく、第1基本波F1の振幅は、第2基本波F2の振幅より大きいものとする。このとき、第1インバータ20のデューティは、第2インバータ30のデューティより大きい。
例えば、第1インバータ20を過変調PWM制御し、第2インバータ30を正弦波PWM制御するといった具合に、第1基本波F1と第2基本波F2の波形は異なっていてもよい。また、第1基本波F1の振幅を無限大と捉え、第1基本波F1の半周期ごとにスイッチング素子21〜26のオンオフを切り替える矩形波制御としてもよい。また、PWM制御や矩形波制御以外の制御方法であっても差し支えない。
以下、第1インバータ20が過変調PWM制御され、第2インバータ30が正弦波PWM制御される場合について説明する。ここで、過変調PWM制御は、厳密な過変調PWM制御に限らず、例えば3次高調波の重畳等、第1基本波F1の振幅がキャリア波の振幅よりも大きいとみなせる状態も含むものとする。
この例では、第1インバータ20のスイッチング回数が第2インバータ30のスイッチング回数より少ないので、第1インバータ20が「主検出インバータ」、第1スイッチング素子21〜26が「主検出素子」に対応し、第2インバータ30が「副検出インバータ」、第2スイッチング素子31〜36が「副検出素子」に対応する。また、第1基本波F1が「主検出基本波」に対応し、第2基本波F2が「副検出基本波」に対応する。
反転駆動動作における電流検出を図7〜図9に基づいて説明する。
図7において、(a)は巻線電流、(b)U1素子電流、(c)U2素子電流、(d)は第1インバータ20のU相ゲート電圧(図中では「U1ゲート電圧」と記載する。)、(e)は第2インバータ30のU相ゲート電圧(図中では「U2ゲート電圧」と記載する。)、(f)は第1インバータ20の出力電流、(g)は第2インバータ30の出力電流、(h)はモータジェネレータ10の出力トルクである。図7(d)では、U1上アーム素子21のゲート電圧Vu1_Hgを示し、U1下アーム素子24のゲート電圧Vu1_Lgを省略した。また、図7(e)では、U2下アーム素子34のゲート電圧Vu2_Lgを示し、U2上アーム素子31のゲート電圧Vu2_Hgを省略した。
図8は、図7中のVIII部を拡大した図であり、図9は、図7中のIX部を拡大した図である。図8および図9においては、(a)においてU相電流Iuを示し、(f)、(g)、(h)は省略した。ここでは、U相電流Iuの検出を中心に説明するが、V相電流IvおよびW相電流Iwについても同様である。
図7(h)に示すように、出力トルクを略一定とし、第1インバータ20を過変調PWM制御し、第2インバータ30を過変調PWM制御すると、図7(f)、(g)に示すように、第1インバータ20の出力電流は、第2インバータ30の出力電流より大きくなる。また、U1上アーム素子21は図7(d)に示すゲート電圧Vu1_Hgに応じてスイッチングされ、U2下アーム素子34は図7(e)に示すゲート電圧Vu2_Lgに応じてスイッチングされるので、U1上アーム素子21のスイッチング回数は、U2下アーム素子34のスイッチング回数より少ない。
図7(c)に示すように、スイッチング回数の多いU2上アーム素子31およびU2下アーム素子34は、オンオフ切り替え頻度が高く、巻線電流Iuのピーク付近においても、オンオフの切り替えが行われる。
一方、図7(b)に示すように、スイッチング回数の少ないU1上アーム素子21およびU1下アーム素子24は、オンオフ切り替え頻度が低く、オンまたはオフの状態が継続されるスイッチング状態継続期間が相対的に長い。そのため、U1上アーム素子21の素子電流Iu1_H、および、U1下アーム素子24の素子電流Iu1_Lは、U2上アーム素子31の素子電流Iu2_H、および、U2下アーム素子34の素子電流Iu2_L(図7(c)参照。)と比較して連続した電流となる。そこで本実施形態では、第1インバータ20を主検出インバータとし、主検出素子であるU1上アーム素子21の素子電流Iu1_HまたはU1下アーム素子24の素子電流Iu1_Lに基づいてU相電流Iuを検出する。
特に、主検出素子であるU1上アーム素子21およびU1下アーム素子24は、U相電流Iuのピーク時付近にてスイッチングされないので、ピーク時付近におけるU1上アーム素子21の素子電流Iu1_HおよびU1下アーム素子24の素子電流Iu1_Lは連続電流となる。そのため、素子電流Iu1_HまたはIu1_Lに基づき、U相電流Iuのピーク値を適切に検出することができる。
本実施形態では、U1上アーム素子21およびU1下アーム素子24のオンオフを切り替える第1スイッチング期間と、U2上アーム素子31およびU2下アーム素子34のオンオフを切り替える第2スイッチング期間とがずれている。
そこで本実施形態では、主検出素子であるU1上アーム素子21およびU1下アーム素子24のスイッチング期間においては、副検出素子であるU2上アーム素子31またはU2下アーム素子34の素子電流に基づいてU相電流Iuを検出する。
本実施形態では、U1上アーム素子21およびU1下アーム素子24のオンオフ切り替えに要する実スイッチング期間を含む期間を「スイッチング期間」とする。スイッチング期間は、実スイッチング期間そのものとしてもよいし、オンされているU1上アーム素子21またはU1下アーム素子24のオフ指令が出力されてから、実スイッチング期間よりも長い所定のマスク期間が経過するまでの期間としてもよい。
例えば、図8および図9中の期間C1、C2では、実スイッチング期間そのものをスイッチング期間とみなし、当該期間C1、C2においては、オンされているU2上アーム素子31の素子電流Iu2_HまたはU2下アーム素子34の素子電流Iu2_Lに基づいてU相電流Iuを検出する。
また、期間M1や期間M2のように、U1上アーム素子21およびU1下アーム素子24が連続的に複数回スイッチングされる場合を考慮し、実スイッチング期間を含むマスク期間をスイッチング期間とみなし、当該期間M1、M2においては、オンされているU2上アーム素子31の素子電流Iu2_HまたはU2下アーム素子34の素子電流Iu2_Lに基づいてU相電流Iuを検出する。
スイッチング期間をマスク期間が経過するまでの期間としたとき、マスク期間中にU2上アーム素子31およびU2下アーム素子34のスイッチング期間となった場合、マスク期間の終了を待たずにU1上アーム素子21の素子電流Iu1_HまたはU1下アーム素子24の素子電流Iu1_Lに基づく検出に戻してもよい。
なお、本実施形態では、12個のスイッチング素子21〜26、31〜36の素子電流を常時モニタしているので、予め厳密にスイッチング期間を設定しておく必要はなく、連続している素子電流を適宜選択し、巻線電流Iu、Iv、Iwの検出に用いればよい。
また、第1インバータ20および第2インバータ30を共に正弦波PWM制御とする場合、第1スイッチング素子21〜26のスイッチング回数と第2スイッチング素子31〜36のスイッチング回数とが等しい。この場合、第1上アーム素子21〜23がオンされる期間または第1下アーム素子24〜26がオンされる期間のうち長い方を第1期間とし、第2上アーム素子31〜33がオンされる期間または第2下アーム素子34〜36がオンされる期間のうち長い方を第2期間とする。そして、第1期間と第2期間とを比較し、長い方の第1期間または第2期間に対応する第1スイッチング素子21〜26または第2スイッチング素子31〜36を主検出素子とする。
例えば、第1インバータ20の変調率が0.7であり、第2インバータ30の変調率が0.5である場合、スイッチング状態継続期間は、第1インバータ20の方が相対的に長いので、第1インバータ20の第1スイッチング素子21〜26を主検出素子とする、といった具合である。
この例では、第1スイッチング素子21〜26の素子電流に基づいて巻線電流Iu、Iv、Iwを検出するものとし、第1スイッチング素子21〜26のスイッチング期間においては、副検出素子である第2スイッチング素子31〜36の素子電流に基づいて巻線電流Iu、Iv、Iwを検出する。
上述の通り、本実施形態では、2電源駆動において、第1インバータ20を主検出インバータとし、オンされているスイッチング素子21〜26の素子電流に基づいて巻線電流Iu、Iv、Iwを検出する。また、第2インバータ30を副検出インバータとし、スイッチング素子21〜26のスイッチング期間においては、対応する相にてオンされるスイッチング素子31〜36の素子電流に基づいて巻線電流Iu、Iv、Iwを検出する。そのため、第1インバータ20のスイッチング期間と、第2インバータ30のスイッチング期間とがずれるように変調率等を設定することが望ましい。なお、対応する第2スイッチング素子31〜36のスイッチング期間と、第1スイッチング素子21〜26のスイッチング期間が重なった場合、第1スイッチング素子21〜26の素子電流を補間して巻線電流Iu、Iv、Iwを検出してもよい。
以上詳述したように、電力変換装置1は、コイル11〜13を有するモータジェネレータ10の電力を変換するものであって、第1インバータ20と、第2インバータ30と、シャント抵抗215と、制御部60と、を備える。
第1インバータ20は、第1スイッチング素子21〜26を有し、第1電源41、および、コイル11、12、13の一端111、121、131に接続される。
第2インバータ30は、第2スイッチング素子31〜36を有し、第2電源42、コイル11、12、13の他端112、122、132に接続される。
シャント抵抗215は、U1上アーム素子21に通電される素子電流Iu1_Hを検出する。他のスイッチング素子22〜26、31〜36についても同様に、素子電流を検出するシャント抵抗を有する。
制御部60は、コイル11〜13の各相に通電される電流である巻線電流Iu、Iv、Iwを検出する。
本実施形態では、所定期間において、第1スイッチング素子21〜26のスイッチング回数と第2スイッチング素子31〜36のスイッチング回数とが異なる場合、スイッチング回数が少ない方の第1スイッチング素子21〜26または第2スイッチング素子31〜36を主検出素子とし、主検出素子を有する第1インバータ20または第2インバータ30を主検出インバータとする。
制御部60は、オンされている主検出素子の素子電流に基づき、巻線電流Iu、Iv、Iwを検出する。
本実施形態では、モータジェネレータ10に対して2つのインバータ20、30を設ける構成を前提としている。このような構成において、第1インバータ20と第2インバータ30とでスイッチング回数が異なる場合、スイッチング回数が少ない主検出インバータのスイッチング素子である主検出素子の素子電流は、スイッチング回数が多い方のスイッチング素子の素子電流と比較して、連続電流となる期間が長い。
そこで本実施形態では、主検出素子の素子電流に基づいて巻線電流Iu、Iv、Iwを検出することで、比較的連続する素子電流に基づいて巻線電流Iu、Iv、Iwを適切に検出することができる。これにより、巻線電流Iu、Iv、Iwの検出におけるスイッチングノイズの影響を低減することができる。また、巻線電流Iu、Iv、Iwの検出に係る回路構成を簡素化することができる。
特に、主検出インバータが中性点化されている場合、或いは、矩形波制御または過変調PWM制御されている場合等、U相電流IuのピークがU相の主検出素子のスイッチング期間に重複しない場合、連続電流である主検出素子の素子電流に基づき、制御に必要なU相電流Iuのピーク値を適切に検出することができる。V相電流IvおよびW相電流Iwについても同様である。
第1インバータ20または第2インバータ30の一方を中性点化し、第1インバータ20または第2インバータ30の他方を駆動要求に応じて駆動する1電源駆動動作において、中性点化される第1インバータ20または第2インバータ30を主検出インバータとする。
第2インバータ30が中性点化される場合、第2上アーム素子31〜33の全相、または、第2下アーム素子34〜36の全相の一方がオン固定される。例えば第2上アーム素子31〜33がオン固定される場合、第2上アーム素子31〜33の素子電流は連続電流となる。そのため、中性点化される第2インバータ30を主検出インバータとし、オン固定される主検出素子である第2上アーム素子31〜33の素子電流に基づき、巻線電流Iu、Iv、Iwを適切に検出することができる。
なお、第2下アーム素子34〜36をオン固定する場合、および、第1インバータ20を中性点化して主検出インバータとする場合についても同様である。
駆動要求に応じて第1インバータ20および第2インバータ30が制御される2電源駆動動作において、第1インバータ20または第2インバータ30の一方を駆動要求に応じた主検出基本波の振幅がキャリア波の振幅よりも大きいとみなせる状態にて制御し、他方を駆動要求に応じた副検出基本波の振幅がキャリア波の振幅以下とみなせる状態にて制御する場合、主検出基本波に基づいて制御される前記第1インバータ20または前記第2インバータ30の一方を主検出インバータとする。
ここでは、主検出基本波を第1基本波F1、副検出基本波を第2基本波F2とし、第1インバータ20を主検出インバータとすると、キャリア波よりも振幅の大きい第1基本波F1に基づいて制御される第1スイッチング素子21〜26のスイッチング回数は、キャリア波よりも振幅の小さい第2基本波F2に基づいて制御される第2スイッチング素子31〜36のスイッチング回数よりも少なくなる。そして、第1インバータ20を主検出インバータ、第1スイッチング素子21〜26を主検出素子とすることにより、相対的にスイッチング状態継続期間が長い第1スイッチング素子21〜26の素子電流に基づき、巻線電流Iu、Iv、Iwを適切に検出することができる。
2電源駆動動作において、第1インバータ20と第2インバータ30のスイッチング回数が等しい場合、第1上アーム素子21〜23がオンされる期間または第1下アーム素子24〜26がオンされる期間のうち長い方を第1期間とし、第2上アーム素子31〜33がオンされる期間または第2下アーム素子34〜36がオンされる期間のうち長い方を第2期間とする。また、長い方の第1期間または第2期間に対応する第1スイッチング素子21〜26または第2スイッチング素子31〜36を主検出素子とする。
これにより、オンまたはオフの状態が継続されるスイッチング状態継続期間が相対的に長い方の第1スイッチング素子21〜26または第2スイッチング素子31〜36の素子電流に基づき、適切に巻線電流Iu、Iv、Iwを検出することができる。
また、主検出インバータでない方の第1インバータ20または第2インバータ30を副検出インバータとし、副検出インバータに対応する第1スイッチング素子21〜26または第2スイッチング素子31〜36を副検出素子とする。
例えば、第1インバータ20を主検出インバータ、第1スイッチング素子21〜26を主検出素子とし、第2インバータ30を副検出インバータ、第2スイッチング素子31〜36を副検出素子とする。ここでは、検出相をU相とするが、V相またはW相である場合についても同様である。
制御部60は、スイッチング期間である第1スイッチング素子21〜26に替えて、スイッチング期間である第1スイッチング素子21〜26と同相の第2スイッチング素子31〜36の素子電流に基づいて巻線電流Iu、Iv、Iwを検出する。
これにより、主検出素子である第1スイッチング素子21〜26のスイッチング期間において、対応する相の副検出素子である第2スイッチング素子31〜36の素子電流に基づく検出に切り替えることにより、スイッチングノイズの影響を避け、より適切に巻線電流Iu、Iv、Iwを検出することができる。
(他の実施形態)
(ア)第1電源、第2電源
上記実施形態では、第1電源および第2電源は、電圧が等しいリチウムイオン電池である。他の実施形態では、第1電源の電圧および第2電源少なくとも一方は、鉛蓄電池等、リチウムイオン電池以外としてもよい。また、第1電源または第2電源の一方を、電気二重層キャパシタやリチウムイオンキャパシタ等としてもよい。
また、第1電源の電圧と第2電源の電圧とが異なっていてもよい。電圧が低い方の電源の電力にて駆動要求を出力可能である場合、電圧が高い方のインバータを中性点化し、電圧の低い方のインバータを駆動要求に応じて制御する片側駆動動作とすることが望ましい。また、電圧の低い方の電源からの電力では駆動要求を満足できず、電圧が高い方の電源からの電力で駆動要求を出力可能である場合、電圧が低い方のインバータを中性点化し、電圧が高い方のインバータを駆動要求に応じて制御する片側駆動動作とすることが望ましい。さらにまた、電圧が高い方の電源からの電力では駆動要求を満足できない場合、反転駆動動作とすることが望ましい。
これにより、駆動要求に応じ、可及的低電圧にてモータジェネレータを駆動することにより、損失を低減することができる。
(イ)2電源駆動動作
上記実施形態では、2電源駆動動作の例として、反転駆動動作について説明した。他の実施形態では、第1電源および第2電源の充電要求等に応じ、反転駆動動作以外の動作にて2電源駆動するようにしてもよい。換言すると、第1基本波と第2基本波の位相差は、180[°]に限らず、例えば0[°](すなわち同位相)としてもよい。第1基本波と第2基本波の位相とが同位相である同相駆動動作においても、多少の位相ずれは許容されるものとする。
また、2電源駆動動作では、各相における第1スイッチング期間と第2スイッチング期間とがずれるように、第1インバータおよび第2インバータを制御することが望ましい。例えば、基本波の変調率を異ならせることにより、スイッチング期間をずらすことができる。もちろん、他の方法にてスイッチング期間をずらすようにしてもよい。
また、上記実施形態では、2電源駆動において、第1インバータを主検出インバータとし、第2インバータを副検出インバータとする。他の実施形態では、第1インバータを副検出インバータとし、第2インバータを主検出インバータとしてもよいし、変調率に応じて主検出インバータと副検出インバータとを適宜入れ替えてもよい。また他の実施形態では、例えば第1インバータおよび第2インバータをともに正弦波PWM制御としてもよいし、過変調PWM制御としてもよいし、矩形波制御としてもよいし、これらを組み合わせてもよい。また、第1インバータおよび第2インバータの少なくとも一方を、PWM制御および矩形波制御以外の制御方法にて制御してもよい。
(ウ)モータジェネレータ
上記実施形態では、上記実施形態では、モータジェネレータは3相の回転電機であるが、他の実施形態では、3相回転電機に限らず、どのようなものであってもよい。
モータジェネレータが電動車両の主機モータである。他の実施形態では、モータジェネレータは、主機モータに限らず、例えば、スタータ機能とオルタネータ機能とを併せ持つ、所謂ISG(Integrated Starter Generator)や、補機モータであってもよい。また、電力変換装置を車両以外の装置に適用してもよい。
以上、本発明は、上記実施形態になんら限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施可能である。
1・・・電力変換装置
10・・・モータジェネレータ(回転電機)
11〜13・・・コイル(巻線)
20・・・第1インバータ
30・・・第2インバータ
41・・・第1電源
42・・・第2電源
60・・・制御部(電流検出部)
215・・・シャント抵抗(電流検出抵抗)

Claims (5)

  1. 巻線(11、12、23)を有する回転電機(10)の電力を変換する電力変換装置(1)であって、
    第1スイッチング素子(21〜26)を有し、第1電源(41)および前記巻線の一端(111、121、131)に接続される第1インバータ(20)と、
    第2スイッチング素子(31〜36)を有し、第2電源(42)および前記巻線の他端(112、122、132)に接続される第2インバータ(30)と、
    前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子ごとに設けられ、前記第1スイッチング素子および前記第2スイッチング素子のそれぞれに通電される電流である素子電流を検出する電流検出抵抗(215)と、
    前記巻線の各相に通電される電流である巻線電流を検出する電流検出部(60)と、
    を備え、
    所定期間において、前記第1スイッチング素子のスイッチング回数と前記第2スイッチング素子のスイッチング回数とが異なる場合、スイッチング回数が少ない方の前記第1スイッチング素子または前記第2スイッチング素子を主検出素子とし、前記主検出素子を有する前記第1インバータまたは前記第2インバータを主検出インバータとすると、
    前記電流検出部は、オンされている前記主検出素子の前記素子電流に基づき、前記巻線電流を検出することを特徴とする電力変換装置。
  2. 高電位側に接続される前記第1スイッチング素子を第1上アーム素子(21〜23)、低電位側に接続される前記第1スイッチング素子を第1下アーム素子(24〜26)、高電位側に接続される前記第2スイッチング素子を第2上アーム素子(31〜33)、低電位側に接続される前記第2スイッチング素子を第2下アーム素子(34〜36)とし、
    前記第1上アーム素子の全相または前記第1下アーム素子の全相の一方をオン、他方をオフとすることで前記第1インバータを中性点化する場合、前記第1スイッチング素子を前記主検出素子、前記第1インバータを前記主検出インバータとし、
    前記第2上アーム素子の全相または前記第2下アーム素子の全相の一方をオン、他方をオフとすることで前記第2インバータを中性点化する場合、前記第2スイッチング素子を前記主検出素子、前記第2インバータを前記主検出インバータとする請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 第1基本波およびキャリア波に基づいて前記第1スイッチング素子のオンオフを切り替え、前記第1基本波と位相が反転されている第2基本波および前記キャリア波に基づいて前記第2スイッチング素子のオンオフを切り替える2電源駆動動作において、
    前記第1基本波の振幅が前記キャリア波の振幅より大きく、前記第2基本波の振幅が前記キャリア波の振幅以下とみなせる状態にて制御する場合、前記第1スイッチング素子を前記主検出素子、前記第1インバータを前記主検出インバータとし、
    前記第2基本波の振幅が前記キャリア波の振幅より大きく、前記第1基本波の振幅が前記キャリア波の振幅以下とみなせる状態にて制御する場合、前記第2スイッチング素子を前記主検出素子、前記第2インバータを前記主検出インバータとする請求項1に記載の電力変換装置。
  4. 駆動要求に応じて前記第1インバータおよび前記第2インバータが制御される2電源駆動動作において、
    前記第1スイッチング素子のスイッチング回数と前記第2スイッチング素子のスイッチング回数が等しい場合、
    前記第1スイッチング素子のオン状態継続期間が前記第2スイッチング素子のオン状態継続期間より相対的に長い場合、前記第1スイッチング素子を前記主検出素子、前記第1インバータを前記主検出インバータとし、
    前記第2スイッチング素子のオン状態継続期間が前記第1スイッチング素子のオン状態継続期間より相対的に長い場合、前記第2スイッチング素子を前記主検出素子、前記第2インバータを前記主検出インバータとする請求項1に記載の電力変換装置。
  5. 前記主検出インバータでない方の前記第1インバータまたは前記第2インバータを副検出インバータとし、前記副検出インバータに対応する前記第1スイッチング素子または前記第2スイッチング素子を副検出素子とすると、
    前記電流検出部は、前記主検出素子のスイッチング期間において、前記主検出素子に替えて、当該主検出素子と同相の前記副検出素子の前記素子電流に基づいて前記巻線電流を検出することを特徴とする請求項3または4に記載の電力変換装置。
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