JP6395576B2 - 赤外線反射材料、熱線遮蔽材および窓ガラス - Google Patents

赤外線反射材料、熱線遮蔽材および窓ガラス Download PDF

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Description

本発明は、赤外線反射材料、熱線遮蔽材および窓ガラスに関する。特に、遮熱性能、可視光透過率、耐光性がともに優れる赤外線反射材料、この赤外線反射材料を用いた熱線遮蔽材およびこの熱線遮蔽材を有する窓ガラスに関する。
近年、高層ビル、住居などの建築用ガラスや車窓ガラスに太陽光の一部を吸収、または反射させる層が設けられるケースが増加している。これは地球温暖化防止を目的とした省エネルギー対策のひとつであり、太陽から注がれる光エネルギーが窓から屋内に入り、屋内温度が上昇することによりかかる冷房設備の負荷を軽減することを目的としている。太陽光から注がれる光エネルギーは、波長380〜780nmの可視領域と780〜2500nmの近赤外領域とが大きな比率を占めている。
可視領域の透明性を維持しながら近赤外線を遮蔽する方法としては、近赤外領域に高い反射率を有する層を窓ガラスに設ける方法がある。
反射層として光学多層膜、金属含有膜、透明導電性膜などを用いる技術が既に数多く知られている。特許文献1には、少なくとも1種の金属粒子を含有する金属粒子含有層を有してなり、金属粒子が、略六角形状又は略円盤形状の金属平板粒子を60個数%以上有し、金属平板粒子の主平面が、金属粒子含有層の一方の表面に対して0°〜±30°の範囲で面配向しており、かつ金属粒子含有層における水平方向に隣接する金属平板粒子の平均粒子間距離が、金属平板粒子の平均粒子径の1/10以上であり、表面抵抗値が9.9×1012Ω/□以上である熱線遮蔽材が開示されている。
特許5570305号 特許5583988号
ここで、平面上の窓ガラスに設けられた赤外線反射層が窓に貼られたビルに上空から太陽光が照射されるときに反射層で正反射された光は屋外の別な建物や地面に到達し、吸収されて熱に変わりビルの周辺で起こる局所的な温度上昇(都市部でのヒートアイランド現象)を起こす。
本発明者らが特許文献1に記載の熱線遮蔽材料の反射性能を検討したところ、拡散反射性や再帰反射性をあまり有さないことがわかった。そのため、特許文献1に記載の熱線遮蔽材料を窓用フィルムとして用いると太陽光の赤外線を反射するため熱線遮蔽材料としては高性能であったが、ほとんどが正反射なので反射した熱線が地面にあたり、結果として窓の外の地面を温めてしまうため、ヒートアイランド現象の抑制の観点からは改善が求められると考えられた。
ヒートアイランド現象への対策として熱線を正反射以外の方向に選択的に反射する材料が求められている。これに対し、特許文献2には地面を温めないために赤外線を再帰反射する材料として、光が入射する入射面を有する光学層と、上記光学層内に形成された波長選択反射膜とを備え、上記波長選択反射膜が、上記入射面に対して傾斜した複数の波長選択反射膜からなり、上記複数の波長選択反射膜が、互いに平行に配置されており、入射角(θ、φ)(但し、θ:上記入射面に対する垂線と、上記入射面に入射する入射光または上記入射面から出射される反射光とのなす角、φ:上記入射面内の特定の直線と、上記入射光または上記反射光を上記入射面に射影した成分とのなす角)で上記入射面に入射した光のうち、主に特定波長帯780nm〜2100nmの近赤外光を正反射(−θ、φ+180°)以外の方向に選択的に指向反射するのに対して、上記波長帯域以外の光を透過する光学体が開示されている。
しかしながら、本発明者らが特許文献2の光学体を検討したところ、可視光透過率が低いという問題があることがわかった。
以上のとおり、拡散反射または再帰反射による再帰反射率が高く、かつ、可視光透過率も高い赤外線反射材料はこれまで知られていなかった。
本発明が解決しようとする課題は、再帰反射率および可視光透過率がともに高い赤外線反射材料を提供することである。
上述の課題を解決するために本発明者らが鋭意検討したところ、凸凹構造に沿って金属平板状金属粒子を配向させることで、再帰反射率および可視光透過率がともに高い赤外線反射材料を提供できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
上述の課題を解決するための具体的な手段である本発明および本発明の好ましい態様は、以下のとおりである。
[1] 支持体上に金属粒子含有層を有し、
金属粒子含有層が凸部および凹部のうち少なくとも一方を複数含む凸凹構造を有し、
金属粒子含有層の凸凹構造の凸部および凹部のうち少なくとも一方の面上に少なくとも1種の金属粒子を含有し、
金属粒子が六角形状乃至円形状の平板状金属粒子を60個数%以上有し、
平板状金属粒子の主平面と、平板状金属粒子に最も近い凸凹構造の表面とのなす角が0°〜±30°の範囲で面配向している平板状金属粒子が、全平板状金属粒子に対して50個数%以上である赤外線反射材料。
[2] [1]に記載の赤外線反射材料は、金属粒子含有層上に、凸凹構造を埋めるオーバーコート層を有することが好ましい。
[3] [2]に記載の赤外線反射材料は、オーバーコート層と支持体の屈折率差が0.05以下であることが好ましい。
[4] [2]または[3]に記載の赤外線反射材料は、支持体およびオーバーコート層が透明であることが好ましい。
[5] [1]〜[4]のいずれか一つに記載の赤外線反射材料は、凸凹構造が、プリズム形状、ピラミッド型プリズム形状、半球形状またはコーナーキューブ形状であることが好ましい。
[6] [1]〜[5]のいずれか一つに記載の赤外線反射材料は、凸凹構造のサイズが、1μm以上100μm以下であることが好ましい。
[7] [1]〜[6]のいずれか一つに記載の赤外線反射材料は、赤外線反射材料の780nm以上2500nm以下の赤外領域における最も高い再帰反射率が5%以上であることが好ましい。
[8] [1]〜[7]のいずれか一つに記載の赤外線反射材料は、780nm以上2500nm以下の赤外領域における最も高い再帰反射率を示す波長が780nm〜1100nmの帯域に存在することが好ましい。
[9] [1]〜[8]のいずれか一つに記載の赤外線反射材料は、赤外線反射材料の780nm以上2500nm以下の赤外領域における最も高い再帰反射率が15%以上であることが好ましい。
[10] [1]〜[9]のいずれか一つに記載の赤外線反射材料は、赤外線反射材料の550nmにおける透過率が72%以上であることが好ましい。
[11] [1]〜[10]のいずれか一つに記載の赤外線反射材料は、赤外線反射材料のヘイズが10%未満であることが好ましい。
[12] [1]〜[11]のいずれか一つに記載の赤外線反射材料を用いた熱線遮蔽材。
[13] [12]に記載の熱線遮蔽材を有する窓ガラス。
本発明によれば、再帰反射率および可視光透過率がともに高い赤外線反射材料を提供することができる。
図1は、本発明の赤外線反射材料の一例を示す概略図である。 図2は、本発明の赤外線反射材料の他の一例を示す概略図である。 図3は、本発明の赤外線反射材料の他の一例を示す概略図である。 図4は、本発明の熱線遮蔽材の一例を示す概略図である。 図5は、赤外線反射材料の再帰反射率を測定する方法の概略図である。 図6Aは、本発明の赤外線反射材料において、平板状金属粒子を含む金属粒子含有層の存在状態を示した概略断面図であって、平板状金属粒子の主平面(円相当径Dを決定する面)と、平板状金属粒子に最も近い凸凹構造の表面とのなす角(θ)を説明する図を示す。 図6Bは、本発明の赤外線反射材料において、平板状金属粒子を含む金属粒子含有層の存在状態を示した概略断面図であって、赤外線反射層の赤外線反射材料の深さ方向における平板状金属粒子の存在領域を示す図である。 図6Cは、本発明の赤外線反射材料において、平板状金属粒子を含む金属粒子含有層の存在状態の他の一例を示した概略断面図である。 図6Dは、本発明の赤外線反射材料において、平板状金属粒子を含む金属粒子含有層の存在状態の他の一例を示した概略断面図である。 図6Eは、本発明の赤外線反射材料において、平板状金属粒子を含む金属粒子含有層の存在状態の他の一例を示した概略断面図である。 図6Fは、本発明の赤外線反射材料において、平板状金属粒子を含む金属粒子含有層の存在状態の他の一例を示した概略断面図である。 図7Aは、本発明の赤外線反射材料に好ましく用いられる平板状金属粒子の形状の一例を示した概略斜視図であって、円形状の平板状金属粒子を示す。 図7Bは、本発明の赤外線反射材料に好ましく用いられる平板状金属粒子の形状の一例を示した概略斜視図であって、六角形状の平板状金属粒子を示す。 図8は、本発明の赤外線反射材料の有する凸凹構造の一例である半球形状の凸凹構造の概略図である。 図9は、本発明の赤外線反射材料の有する凸凹構造の一例であるプリズム形状の凸凹構造の概略図である。 図10は、本発明の赤外線反射材料の有する凸凹構造の一例であるコーナーキューブ形状の凸凹構造の概略図である。 図11は、本発明の赤外線反射材料の有する凸凹構造の一例であるピラミッド型プリズム形状の凸凹構造の概略図である。 図12は、本発明の赤外線反射材料の有する凸凹構造の凸部の面上に平板状金属粒子が配置された一例の概略図である。 図13は、本発明の赤外線反射材料の有する凸凹構造の凸部の表面の走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)写真である。
以下、本発明の赤外線反射材料、熱線遮蔽材および窓ガラスについて詳細に説明する。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
[赤外線反射材料]
本発明の赤外線反射材料は、支持体上に金属粒子含有層を有し、金属粒子含有層が凸部および凹部のうち少なくとも一方を複数含む凸凹構造を有し、金属粒子含有層の凸凹構造の凸部および凹部のうち少なくとも一方の面上に少なくとも1種の金属粒子を含有し、金属粒子が六角形状乃至円形状の平板状金属粒子を60個数%以上有し、平板状金属粒子の主平面と、平板状金属粒子に最も近い凸凹構造の表面とのなす角が0°〜±30°の範囲で面配向している平板状金属粒子が、全平板状金属粒子に対して50個数%以上である。
このような構成をとることにより、再帰反射率および可視光透過率がともに高い赤外線反射材料となる。これまでの平板状金属粒子を用いた赤外線反射材料は、拡散反射性や再帰反射性がなかった。これに対して本発明の赤外反射材料は凸凹構造に沿って平板状金属粒子を配向させることで拡散反射や再帰反射性により再帰反射率がおよび可視光透過率がともに高い膜を作製することができる。本発明の赤外線反射材料をビルなどの窓ガラスに配置することにより、赤外線反射材料による太陽光の反射光で地面を温める度合いが減り、ヒートアイランド現象の防止になる。
の赤外線反射材料に斜めから赤外線を照射する角度としては特に制限はないが、の赤外線反射材料の支持体の凸凹構造が形成されていない主面の法線方向を0°とした場合の入射角が5〜75°であることが好ましく、15〜60°であることがより好ましく、30〜50°であることが特に好ましく、45°であることがより特に好ましい。
本明細書において、例えば、「45°」、「平行」、「垂直」あるいは「直交」等の角度は、特に記載がなければ、厳密な角度との差異が5度未満の範囲内であることを意味する。厳密な角度との差異は、4度未満であることが好ましく、3度未満であることがより好ましい。
本発明の赤外線反射材料は、可視光(好ましくは550nm)透過率を高くすることができ、また、好ましくは可視域の反射率を低くすることができる。
また、本発明の赤外線反射材料の好ましい態様の一つでは、支持体として透明な支持体を用いることができる。
これまでの凸凹構造を有する赤外反射材料は、赤外線反射材料として誘電体多層膜や金属膜と銀膜の交互多層膜(交互の蒸着膜など)を使用すると赤外反射材料の材質に起因して成型性が悪く、小さいピッチがつくれず、膜厚が厚くなってしまう。また、成型性が悪く、層間剥離が起きやすい問題点もあった。本発明の赤外線反射材料の好ましい態様の一つでは、赤外線反射材料として六角形状乃至円形状の平板状金属粒子を用いるため、連続膜を形成していないために成形性が良好であり、ピッチが小さくでき、膜厚を下げられる。また成型性が良いため再帰反射率が高い。また、赤外線反射材料の層数が少ないため層間剥離も起きにくい。
また、六角形状乃至円形状の平板状金属粒子(例えば平板状銀粒子)の性質から、反射する赤外線のピーク波長や反射強度を、金属粒子含有層の薄層を保ったまま自在に調整可能である。
さらに、従来知られている赤外線反射材料として誘電体多層膜や金属膜と銀膜の交互多層膜(交互の蒸着膜など)を使用すると凸凹構造のピッチが目立つのに対し、本発明の赤外線反射材料の好ましい態様の一つでは六角形状乃至円形状の平板状金属粒子(例えば平板状銀粒子)を含む金属粒子含有層を支持体上に設けることで凸凹構造が目立ちにくくなり、さらにオーバーコート層を凸凹構造の凸部または凹部を埋めるように設けることでより凸凹構造が目立ちにくくなり、さらに凸凹構造のサイズを小さくすることでよりさらに凸凹構造が目立ちにくくなる。
<赤外線反射材料の特性>
本発明の赤外線反射材料は、赤外線反射材料の波長550nmにおける透過率が72%以上であることが好ましく、75%以上であることがより好ましく、77%以上であることが特に好ましい。可視光透過率が、72%以上であると、例えば、自動車用ガラスや建物用ガラスとして用いた時に、外部が見やすくなる観点で好ましい。
赤外線反射材料の紫外線透過率としては、5%以下が好ましく、2%以下がより好ましい。
本発明の赤外線反射材料は、赤外線反射材料の780nm以上2500nm以下の赤外領域における最も高い再帰反射率が5%以上であることが好ましく、6.5%以上であることがより好ましく、15%以上であることが特に好ましく、20%以上であることがより特に好ましく、25%以上であることがさらにより特に好ましく、30%以上であることがよりさらにより特に好ましい。
本発明の赤外線反射材料は、780nm以上2500nm以下の赤外領域における最も高い再帰反射率を示す波長Aが780nm〜1100nmの帯域に存在することが好ましく、800〜1100nmの帯域に存在することがより好ましく、800〜1050nmの帯域に存在することが特に好ましい。
本発明では、本発明の赤外線反射材料の780nm以上2500nm以下の赤外領域における最も高い反射率を示す波長を、平板状金属粒子の反射ピーク波長A(nm)とすることができる。
ここで、本明細書中、「平板状金属粒子の反射ピーク波長A」とは、前述の金属粒子含有層を積分球分光光度計により780nmから2500nmの範囲で測定した反射スペクトルにおける最も反射率の高い波長のことを言う。
なお、表面プラズモン共鳴の特性上、平板状金属粒子に起因する前述の反射ピーク波長と、吸収ピーク波長はほぼ一致する。ただし、平板状金属粒子の周囲の屈折率環境(樹脂やセラミックによる被覆や、空気界面への偏在など)によっては、吸収ピーク波長よりも反射ピーク波長のほうが大きくなる場合もある。
ここでいう吸収ピーク波長は、300nm〜2500nmの分光透過・反射スペクトルを測定した際、それぞれの波長において、100%から透過率及び反射率を差引いた値が最大となる波長を意味する。
赤外線反射材料は、少なくともひとつの層が800〜2000nmの領域に透過スペクトルの最低ピークを有することが、熱線透過率を低くする観点から好ましい。透過スペクトルの最低ピーク波長は、750〜1400nmの帯域に存在することがより好ましく、800〜1100nmの帯域に存在することが特に好ましい。また、赤外線反射材料は金属粒子含有層が800〜2000nmの領域に透過スペクトルの最低ピークを有することが好ましい。
本発明の赤外線反射材料は、赤外線反射材料のヘイズが20%以下であることが好ましく、10%未満であることがより好ましく、5%以下であることが特に好ましく、3%以下であることがより特に好ましい。ヘイズの値は小さいほど赤外線反射材料を通じて見る景色のコントラストが高くなるので好ましい。
<赤外線反射材料の構成>
本発明の赤外線反射材料は、支持体と金属粒子含有層を有する。さらに、必要に応じて、オーバーコート層、粘着層、低屈折率層、紫外線吸収層、金属酸化物粒子含有層、バックコート層、ハードコート層、赤外線吸収剤含有ハードコート層、断熱層、保護層、赤外線吸収化合物含有層、金属粒子反射調整用屈折率層、窓ガラス用ガラスなどのその他の層を有する態様も好ましい。
本発明の赤外線反射材料は、屈折率1.45以下である低屈折率層を有することが好ましい。
本発明の赤外線反射材料は、低屈折率層、支持体および金属粒子含有層がこの順で積層されたことが好ましい。
本発明の赤外線反射材料は、低屈折率層、支持体、金属粒子含有層および窓ガラス用ガラスがこの順で積層されたことが好ましい。
本発明の赤外線反射材料は、低屈折率層と支持体の間にさらにハードコート層を有することが好ましい。
以下、図面をもとに本発明の赤外線反射材料の好ましい構成について説明する。
本発明の赤外線反射材料の層構成としては、図1に一例を示すように、赤外線反射材料は、支持体40の一方の表面上に金属粒子含有層(不図示)を有し、金属粒子含有層が凸部および凹部のうち少なくとも一方を複数含む凸凹構造を有し、金属粒子含有層の凸凹構造の凸部および凹部のうち少なくとも一方の面上に少なくとも1種の金属粒子を含有し、金属粒子が六角形状乃至円形状の平板状金属粒子11を60個数%以上有する。図1では、平板状金属粒子11の主平面が平板状金属粒子に最も近い凸凹構造の表面に対して0°〜±30°の範囲で面配向している平板状金属粒子11が、全平板状金属粒子に対して50個数%以上である。
赤外線反射材料は、支持体40の金属粒子含有層1を有する表面とは反対側の表面上に低屈折率層を有していてもよい(不図示)。
赤外線反射材料は、低屈折率層と支持体40の間にさらにハードコート層を有していてもよい(不図示)。赤外線反射材料は、低屈折率層と支持体40の間に、ハードコート層の代わりに赤外線吸収剤含有ハードコート層を有していてもよい(不図示)。
赤外線反射材料は、支持体40と金属粒子含有層の間に、金属粒子反射調整用屈折率層を有していてもよい(不図示)。金属粒子反射調整用屈折率層が2層以上の態様であってもよい。
図2は、本発明の他の一例であり、図1の態様において、金属粒子含有層の支持体40側の表面とは反対側の表面上にオーバーコート層5を設置した場合の態様である。
図3は、本発明の他の一例であり、図1の態様において、金属粒子含有層の支持体40側の表面とは反対側の表面上にオーバーコート層5および粘着層6をこの順で設置した場合の態様である。
図4に示すように、赤外線反射材料を窓ガラス8に貼り合わせた熱線遮蔽材に用いるときは、不図示の低屈折率層が、窓ガラス8に熱線遮蔽材を設置する際の室内側最表面に配置されることが好ましい。
赤外線反射材料は、粘着層6を介して窓ガラス8に設置されることが好ましい。
図4の上部は室外側であり、下部が室内側である。すなわち、窓ガラス8の両表面のうち窓ガラスの室外側表面は室外に配置され、赤外線反射材料(熱線遮蔽材)の室内側表面に不図示の低屈折率層が配置される。
<支持体>
本発明の赤外線反射材料は、支持体を有する。
前述の支持体としては特に制限は無く公知の支持体を用いることができる。
前述の支持体としては、その形状、構造、大きさ、材料などについては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。前述の支持体の形状としては、例えば、平板状などが挙げられる。前述の支持体の構造としては、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよい。
前述の支持体の大きさとしては、前述の赤外線反射材料の大きさなどに応じて適宜選択することができる。
前述の支持体としては、可視光透過性が高いものが好ましく、前述の支持体が透明であることがより好ましい。
また、ヘイズが低いことも好ましい。
また、成型性の観点からTgが低いことが好ましい。前述の支持体のTgとしては好ましくは30℃〜200℃、より好ましくは60℃〜170℃程度である。また、成型性の観点からTgを超える温度を与えたときでも高可視光透過性や低ヘイズを維持することが好ましい。
前述の支持体の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シクロオレフィンポリマー(COPとも言われる)、シクロオレフィンコポリマー(COCとも言われる)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ4−メチルペンテン−1、ポリブテン−1等のポリオレフィン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系樹脂;ポリカーボネート系樹脂;ポリ塩化ビニル系樹脂;ポリフェニレンサルファイド系樹脂;ポリエーテルサルフォン系樹脂;ポリエチレンサルファイド系樹脂;ポリフェニレンエーテル系樹脂;スチレン系樹脂;アクリル系樹脂;ポリアミド系樹脂;ポリイミド系樹脂;トリアセチルセルロース、その他のセルロースアセテート等のセルロース系樹脂などを含むフィルム又はこれらの積層フィルムが挙げられる。必要に応じて最適な材料を用いることができる。これらの中で、特にアクリル、COP、ポリエチレンテレフタレートフィルムが成型性、高可視光透過性、低ヘイズの観点から好適である。
前述の支持体の厚みとしては、特に制限はなく、赤外線反射材料の使用目的に応じて適宜選択することができ、通常は10μm〜500μm程度であるが、薄膜化の要請の観点からはより薄い方が好ましく、成型性の観点からは厚いことが好ましい。前述の支持体の厚みは10μm〜100μmであることが好ましく、20〜300μmであることがより好ましく、35〜280μmであることが特に好ましい。前述の支持体の厚みが十分に厚いと、接着故障が起き難くなる傾向にある。また、前述の支持体の厚みが十分に薄いと、成形時に穴が開きやすくなってしまう。
<金属粒子含有層>
金属粒子含有層は、凸部および凹部のうち少なくとも一方を複数含む凸凹構造を有し、金属粒子含有層の凸凹構造の凸部および凹部のうち少なくとも一方の面上に少なくとも1種の金属粒子を含有し、金属粒子が六角形状乃至円形状の平板状金属粒子を60個数%以上有し、平板状金属粒子の主平面と、平板状金属粒子に最も近い凸凹構造の表面とのなす角が0°〜±30°の範囲で面配向している平板状金属粒子が、全平板状金属粒子に対して50個数%以上である。
金属粒子含有層は、少なくとも1種の金属粒子を含有する。金属粒子は、平板状金属粒子(平板状の金属粒子)であることが好ましく、金属粒子含有層の一方の表面に平板状金属粒子を偏析させることが好ましい。
−1−1.金属粒子−
本発明の赤外線反射材料では、金属粒子含有層の凸凹構造の凸部および凹部のうち少なくとも一方の面上に少なくとも1種の金属粒子を含有し、金属粒子が六角形状乃至円形状の平板状金属粒子を60個数%以上有し、平板状金属粒子の主平面と、平板状金属粒子に最も近い凸凹構造の表面とのなす角が0°〜±30°の範囲で面配向している平板状金属粒子が、全平板状金属粒子に対して50個数%以上である。
金属粒子含有層において、六角形状乃至円形状の平板状金属粒子の存在形態としては、前述の平板状金属粒子の主平面と、前述の平板状金属粒子に最も近い前述の凸凹構造の表面とのなす角が平均0°〜±30°の範囲で面配向している平板状金属粒子が全平板状金属粒子に対して50個数%以上であり、平均0°〜±20°の範囲で面配向している平板状金属粒子が全平板状金属粒子に対して50個数%以上であることが好ましく、平均0°〜±10°の範囲で面配向している平板状金属粒子が全平板状金属粒子に対して50個数%以上であることが特に好ましい。
また、上述の範囲で面配向している平板状金属粒子が、全平板状金属粒子に対して50個数%以上であり、70個数%以上であることがより好ましく、90個数%以上であることがさらに好ましい。
金属粒子の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、熱線(近赤外線と同義。以下同じ)の反射率が高い点から、銀、金、アルミニウム、銅、ロジウム、ニッケル、白金などが好ましく、その中でも銀がより好ましい。
−1−2.平板状金属粒子−
平板状金属粒子としては、2つの主平面からなる粒子(図7A及び図7B参照)であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、六角形状、円形状、三角形状などが挙げられる。これらの中でも、可視光透過率が高い点で、六角形状以上の多角形状〜円形状であることがより好ましく、六角形状または円形状であることが特に好ましい。
本明細書中、円形状とは、後述する平板状の金属粒子の平均円相当径の50%以上の長さを有する辺の個数が1個の平板状金属粒子当たり0個である形状のことを言う。円形状の平板状金属粒子としては、透過型電子顕微鏡(TEM)で平板状金属粒子を主平面の上方から観察した際に、角が無く、丸い形状であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
本明細書中、六角形状とは、後述する平板状金属粒子の平均円相当径の20%以上の長さを有する辺の個数が1個の平板状金属粒子当たり6個である形状のことを言う。なお、その他の多角形についても同様である。六角形状の平板状金属粒子としては、透過型電子顕微鏡(TEM)で平板状金属粒子を主平面の上方から観察した際に、六角形状であれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、六角形状の角が鋭角のものでも、鈍っているものでもよいが、可視光域の吸収を軽減し得る点で、角が鈍っているものであることが好ましい。角の鈍りの程度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
金属粒子のうち、六角形状乃至円形状の平板状金属粒子は、全平板状金属粒子の個数に対して、60個数%以上であることが好ましく、65個数%以上がより好ましく、70個数%以上が特に好ましい。六角形状乃至円形状の平板状金属粒子の割合が、60個数%以上であると、可視光線透過率が高くなる。
[1−2−1.面配向]
本発明の赤外線反射材料において、六角形状乃至円形状の平板状金属粒子は、前述の平板状金属粒子の主平面と、前述の平板状金属粒子に最も近い前述の凸凹構造の表面とのなす角が0°〜±30°の範囲で面配向している平板状金属粒子が、全平板状金属粒子に対して50個数%以上である。
平板状金属粒子の存在状態は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、後述する図6C〜図6Fのように並んでいることが好ましい。
ここで、図6A〜図6Fは、本発明の赤外線反射材料において、平板状金属粒子を含む金属粒子含有層の存在状態を示した概略断面図である。図6D〜図6Fは、金属粒子含有層1中における平板状金属粒子11の存在状態を示す。図6Aは、平板状金属粒子11の主平面(円相当径Dを決める面)と、前述の平板状金属粒子に最も近い前述の凸凹構造の表面とのなす角(±θ)を説明する図である。図6Bは、金属粒子含有層1の赤外線反射材料の深さ方向における存在範囲fを示すものである。
図6Aにおいて、平板状金属粒子11の主平面と、前述の平板状金属粒子に最も近い前述の凸凹構造の表面とのなす角(±θ)は、六角形状乃至円形状の平板状金属粒子の面配向における所定の範囲に対応する。即ち、面配向とは、赤外線反射材料の断面を観察した際、図6Aに示す傾角(±θ)が小さい状態をいい、特に、図6Cは、平板状金属粒子11の主平面と前述の平板状金属粒子に最も近い前述の凸凹構造の表面とが接している状態、即ち、θが0°である状態を示す。平板状金属粒子11の主平面の、その平板状金属粒子に最も近い前述の凸凹構造の表面に対する面配向の角度、即ち図6Aにおけるθが±30°を超えると、赤外線反射材料の所定の波長(例えば、可視光域長波長側から近赤外線領域)の反射率が低下してしまう。本明細書では、平板状金属粒子11の主平面の、その平板状金属粒子に最も近い前述の凸凹構造の表面に対する、すなわち図6Aにおけるθが±30°以下の平板状金属粒子が全平板状金属粒子に対して50個数%未満の場合、ランダム配列された六角形状乃至円形状の平板状金属粒子と言い、このようなランダム配列された六角形状乃至円形状の平板状金属粒子を赤外線吸収材料として用いることができる。
平板状金属粒子の主平面から前述の平板状金属粒子に最も近い前述の凸凹構造の表面とは、平板状金属粒子の主平面から平板状金属粒子に最も近い前述の凸凹構造の表面に向けて下した垂線と直交する平面のことを言う。図12(A)のプリズム形状のように凸凹構造の表面が平面の場合は、前述の平板状金属粒子の主平面と、前述の平板状金属粒子に最も近い前述の凸凹構造の表面とのなす角は、平板状金属粒子の主平面から前述の平板状金属粒子に最も近い前述の凸凹構造の表面に向けて下した垂線の足を含む凸凹構造の表面となる。図12(B)の半休形状のように凸凹構造の表面が曲面の場合は、前述の平板状金属粒子の主平面と、前述の平板状金属粒子に最も近い前述の凸凹構造の表面とのなす角は、平板状金属粒子の主平面から前述の平板状金属粒子に最も近い前述の凸凹構造の表面に向けて下した垂線と凸凹構造の表面の接平面となる。
平板状金属粒子の主平面が、その平板状金属粒子に最も近い前述の凸凹構造の表面に対して面配向しているかどうかの評価としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、適当な断面切片を作製し、この切片における金属粒子含有層及び平板状金属粒子を観察して評価する方法であってもよい。具体的には、赤外線反射材料を、ミクロトーム、集束イオンビーム(FIB)を用いて赤外線反射材料の断面サンプルまたは断面切片サンプルを作製し、これを、各種顕微鏡(例えば、電界放射型走査電子顕微鏡(FE−SEM)、透過型電子顕微鏡(TEM)等)を用いて観察して得た画像から評価する方法などが挙げられる。
上記の通り作製した断面サンプルまたは断面切片サンプルの観察としては、サンプルにおいて金属粒子含有層の一方の表面(支持体表面)に対して平板状金属粒子の主平面が面配向しているかどうかを確認し得るものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、FE−SEM、TEMなどを用いた観察が挙げられる。上記断面サンプルの場合は、FE−SEMにより、上記断面切片サンプルの場合は、TEMにより観察を行ってもよい。FE−SEMで評価する場合は、平板状金属粒子の形状と傾角(図6Aの±θ)が明瞭に判断できる空間分解能を有することが好ましい。
[1−2−2.平均粒子径(平均円相当径)および変動係数]
六角形状乃至円形状の平板状金属粒子の平均粒子径(平均円相当径)は、粒子の投影面積を電子顕微鏡写真上での面積を測定し、撮影倍率を補正する公知の方法により得ることができる。円相当径は、この方法により得られた個々の粒子の投影面積と等しい面積を有する円の直径で表される。200個の平板状金属粒子の円相当径Dの統計で粒径分布(粒度分布)が得られ、算術平均を計算することで平均粒子径(平均円相当径)を求めることができる。平板状金属粒子の粒度分布における変動係数は、粒度分布の標準偏差を前述の平均粒子径(平均円相当径))で割った値(%)で求めることができる。
本発明の赤外線反射材料において、平板状金属粒子の粒度分布における変動係数としては、35%以下が好ましく、30%以下がより好ましく、20%以下が特に好ましい。変動係数が、35%以下であることが赤外線反射材料における熱線の反射波長域がシャープになることから好ましい。
金属粒子の大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、平均粒子径は10〜500nmが好ましく、20〜300nmがより好ましく、50〜200nmがさらに好ましい。
[1−2−3.平板状金属粒子の厚み・アスペクト比]
本発明の赤外線反射材料では、平板状金属粒子の厚みは14nm以下であることが好ましく、5〜14nmであることがより好ましく、5〜12nmであることが特に好ましく、5〜10nmであることがより特に好ましい。
平板状金属粒子のアスペクト比としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、波長800nm〜1,800nmの赤外線領域での反射率が高くなる点から、6〜40が好ましく、10〜35がより好ましい。アスペクト比が6未満であると反射波長が800nmより小さくなり、40を超えると、反射波長が1,800nmより長くなり、十分な熱線反射能が得られないことがある。
アスペクト比は、平板状金属粒子の平均粒子径(平均円相当径)を平板状金属粒子の平均粒子厚みで除算した値を意味する。粒子厚みは、平板状金属粒子の主平面間距離に相当し、例えば、図7A及び図7Bにaとして示す通りであり、原子間力顕微鏡(AFM)や透過型電子顕微鏡(TEM)により測定することができる。
AFMによる平均粒子厚みの測定方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ガラス基板に平板状金属粒子を含有する粒子分散液を滴下し、乾燥させて、粒子1個の厚みを測定する方法などが挙げられる。
TEMによる平均粒子厚みの測定方法としては、特に制限は無く、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シリコン基板上に平板状金属粒子を含有する粒子分散液を滴下し、乾燥させた後、カーボン蒸着、金属蒸着による被覆処理を施し、集束イオンビーム(FIB)加工により断面切片を作製し、この断面をTEMによる観察することにより、粒子の厚み測定を行う方法などが挙げられる。
[1−2−4.金属粒子含有層の厚み、平板状金属粒子の存在範囲]
本発明の赤外線反射材料において、平板状金属粒子を含有する金属粒子含有層の塗布膜厚みdは、5〜120nmであることが好ましく、7〜80nmであることがより好ましく、10〜40nmであることが特に好ましく、10〜30nmであることがより特に好ましい。本発明の赤外線反射材料は、金属粒子含有層の厚みを小さくすると、780nm以上2500nm以下の赤外領域における最も高い反射率を示す波長(ピーク波長)における反射率を高めることができる。
本発明の赤外線反射材料では、金属粒子含有層の塗布膜厚みdが金属粒子の平均円相当直径Dに対し、d>D/2の場合、六角形状乃至円形状の平板状金属粒子の80個数%以上が、金属粒子含有層の表面からd/2の範囲に存在することが好ましく、d/3の範囲に存在することがより好ましく、六角形状乃至円形状の平板状金属粒子の60個数%以上が金属粒子含有層の一方の表面に露出していることが更に好ましい。平板状金属粒子が金属粒子含有層の表面からd/2の範囲に存在するとは、平板状金属粒子の少なくとも一部が金属粒子含有層の表面からd/2の範囲に含まれていることを意味する。すなわち、平板状金属粒子の一部が、金属粒子含有層の表面よりも突出している図6Dに記載される平板状金属粒子も、金属粒子含有層の表面からd/2の範囲に存在する平板状金属粒子として扱う。なお、図6Dは、各平板状金属粒子の厚み方向のごく一部が金属粒子含有層に埋没してことを意味し、各平板状金属粒子が金属粒子含有層の表面上に積まれているわけではない。図6B〜図6Dは金属粒子含有層の厚みdがd>D/2である場合を表した模式図であり、特に図6Bは平板状金属粒子の80個数%以上がfの範囲に含まれており、f<d/2であることを表した図である。
また、平板状金属粒子が金属粒子含有層の一方の表面に露出しているとは、平板状金属粒子の一方の表面の一部が、金属粒子含有層の表面よりも突出していることを意味する。
ここで、金属粒子含有層中の平板状金属粒子存在分布は、例えば、赤外線反射材料の断面試料をSEM観察した画像より測定することができる。
本発明の赤外線反射材料では、金属粒子含有層の塗布膜厚みdは金属粒子の平均円相当径Dに対し、d<D/2の場合が好ましく、より好ましくはd<D/4であり、d<D/8がさらに好ましい。金属粒子含有層の塗布厚みを下げるほど、平板状金属粒子の面配向の角度範囲が0°に近づきやすくなり、平板状金属粒子によるプラズモン反射効果を最大限に活用できるため好ましい。また、金属粒子含有層の塗布厚みを下げるほど、各平板状金属粒子の厚み方向の配置バラツキが小さくなり、同一面内高さに並びやすくなり、平板状金属粒子によるプラズモン反射効果を最大限に活用できるため好ましい。図6E、図6Fは金属粒子含有層の厚みdがd<D/2である場合を表した模式図である。
本発明の赤外線反射材料において、図6Bに示すように、金属粒子含有層1における平板状金属粒子11を構成する金属のプラズモン共鳴波長をλとし、金属粒子含有層1における媒質の屈折率をnとするとき、金属粒子含有層1が、赤外線反射材料の水平面からの深さ方向において、(λ/n)/4の範囲で存在することが好ましい。この範囲内であると、赤外線反射材料の上側と下側のそれぞれの金属粒子含有層の界面での反射波の位相により反射波の振幅が強めあう効果が十分大きく、可視光透過率及び熱線最大反射率が良好となる。
金属粒子含有層における平板状金属粒子を構成する金属のプラズモン共鳴波長λは、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、熱線反射性能を付与する点で、400nm〜2,500nmであることが好ましく、可視光透過率を付与する点から、700nm〜2,500nmであることがより好ましい。
本発明では平板状金属粒子を構成する金属のプラズモン共鳴波長λが、前述の平板状金属粒子の反射ピーク波長A(μm)であることが好ましい。
[1−2−5.金属粒子含有層の媒質]
金属粒子含有層における媒質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。本発明の赤外線反射材料は、金属粒子含有層がポリマーを含むことが好ましく、透明ポリマーを含むことがより好ましい。ポリマーとしては、例えば、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、(飽和)ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ゼラチンやセルロース等の天然高分子等の高分子などが挙げられる。その中でも、本発明では、ポリマーの主ポリマーがポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、(飽和)ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂であることが好ましく、ポリエステル樹脂およびポリウレタン樹脂であることが六角形状乃至円形状の平板状金属粒子の80個数%以上を金属粒子含有層の表面からd/2の範囲に存在させやすい観点からより好ましく、ポリエステル樹脂およびポリウレタン樹脂であることが本発明の赤外線反射材料のこすり耐性をより改善する観点から特に好ましい。
ポリエステル樹脂の中でも、飽和ポリエステル樹脂であることが二重結合を含まないために優れた耐候性を付与できる観点からより特に好ましい。また、分子末端に水酸基またはカルボキシル基を持つことが、水溶性・水分散性の硬化剤等で硬化させることで高い硬度・耐久性・耐熱性を得られる観点から、より好ましい。
上記ポリマーとしては、商業的に入手できるものを好ましく用いることもでき、例えば、互応化学工業(株)製の水溶性ポリエステル樹脂である、プラスコートZ−867などを挙げることができる。
また、本明細書中、金属粒子含有層に含まれる前述のポリマーの主ポリマーとは、金属粒子含有層に含まれるポリマーの50質量%以上を占めるポリマー成分のことを言う。
金属粒子含有層に含まれる金属粒子に対するポリエステル樹脂およびポリウレタン樹脂の含有量が1〜10000質量%であることが好ましく、10〜1000質量%であることがより好ましく、20〜500質量%であることが特に好ましい。金属粒子含有層に含まれるバインダーを上記範囲以上とすることで、こすり耐性等の物理特性を改善することができる。
媒質の屈折率nは、1.4〜1.7であることが好ましい。
本発明の赤外線反射材料は、六角形状乃至円形状の平板状金属粒子の厚みをaとしたとき、六角形状乃至円形状の平板状金属粒子の80個数%以上が、厚み方向のa/10以上を上記ポリマーに覆われていることが好ましく、厚み方向のa/10〜10aを上記ポリマーに覆われていることがより好ましく、a/8〜4aを上記ポリマーに覆われていることが特に好ましい。このように六角形状乃至円形状の平板状金属粒子が金属粒子含有層に一定割合以上埋没していることにより、よりこすり耐性を高めることができる。すなわち、本発明の赤外線反射材料は、図6Dや図6Fの態様よりも、図6Cや図6Eの態様の方が好ましい。
[1−2−6.平板状金属粒子の密度(平板状金属粒子の面積率)]
赤外線反射材料を上から見た時の支持体の面積A(金属粒子含有層に対して垂直方向から見たときの金属粒子含有層の全投影面積A)に対する平板状金属粒子の面積の合計値Bの割合である平板状金属粒子の密度(面積率)〔(B/A)×100〕としては、15%以上が好ましく、20%以上がより好ましく、30%以上であることがより好ましい。
ここで、面積率は、例えば赤外線反射材料を上からSEM観察で得られた画像や、AFM(原子間力顕微鏡)観察で得られた画像を画像処理することにより測定することができる。
[1−2−7.平板状金属粒子の配列]
金属粒子含有層における平板状金属粒子の配列は均一であることが好ましい。ここで言う配列の均一とは、各粒子に対する最近接粒子までの距離(最近接粒子間距離)を粒子の中心間距離で数値化した際、各々の粒子の最近接粒子間距離の変動係数(=標準偏差÷平均値)が小さいことを差す。最近接粒子間距離の変動係数は小さいほど好ましく、好ましくは30%以下、より好ましくは20%以下、より好ましくは10%以下、理想的には0%である。最近接粒子間距離の変動係数が大きい場合には、金属粒子含有層内で平板状金属粒子の粗密や粒子間の凝集が生じ、ヘイズが悪化する傾向があるため好ましくない。最近接粒子間距離は金属粒子含有層塗布面をSEMなどで観察することにより測定が可能である。
[1−2−8.金属粒子含有層の層構成]
本発明の赤外線反射材料において、平板状金属粒子は、図6A〜図6Fに示すように、平板状金属粒子を含む金属粒子含有層の形態で配置される。
金属粒子含有層としては、図6A〜図6Fに示すように単層で構成されてもよく、複数の金属粒子含有層で構成されてもよい。複数の金属粒子含有層で構成される場合、遮熱性能を付与したい波長帯域に応じた遮蔽性能を付与することが可能となる。なお、金属粒子含有層が複数の金属粒子含有層で構成される場合、本発明の赤外線反射材料は、少なくとも最表面の金属粒子含有層において、この最表面の金属粒子含有層の厚みをd’としたとき、六角形状乃至円形状の平板状金属粒子の80個数%以上が、この最表面の金属粒子含有層の表面からd’/2の範囲に存在することが好ましい。
ここで、金属粒子含有層の各層の厚みは、例えば、赤外線反射材料の断面サンプルをSEM観察したり、断面切片サンプルをTEM観察することにより測定することができる。
また、赤外線反射材料の金属粒子含有層の上に、例えば後述するオーバーコート層などの他の層を有する場合においても、他の層と金属粒子含有層の境界は同様の方法によって決定することができ、金属粒子含有層の厚みdを決定することができる。なお、金属粒子含有層に含まれるポリマーと同じ種類のポリマーを用いて、金属粒子含有層の上にコーティングをする場合は通常はSEM観察した画像によって金属粒子含有層との境界を判別できることができ、金属粒子含有層の厚みdを決定することができる。
[1−2−9.平板状金属粒子の合成方法]
平板状金属粒子の合成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、化学還元法、光化学還元法、電気化学還元法等の液相法などが六角形状乃至円形状の平板状金属粒子を合成し得るものとして挙げられる。これらの中でも、形状とサイズ制御性の点で、化学還元法、光化学還元法などの液相法が特に好ましい。六角形〜三角形状の平板状金属粒子を合成後、例えば、硝酸、亜硫酸ナトリウム等の銀を溶解する溶解種によるエッチング処理、加熱によるエージング処理などを行うことにより、六角形〜三角形状の平板状金属粒子の角を鈍らせて、六角形状乃至円形状の平板状金属粒子を得てもよい。
平板状金属粒子の合成方法としては、上記の他、予めフィルム、ガラスなどの透明支持体の表面に種晶を固定後、平板状に金属粒子(例えばAg)を結晶成長させてもよい。
本発明の赤外線反射材料において、平板状金属粒子は、所望の特性を付与するために、更なる処理を施してもよい。上記更なる処理としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、高屈折率シェル層の形成、分散剤、酸化防止剤等の各種添加剤を添加することなどが挙げられる。
−1−2−9−1.高屈折率シェル層の形成−
平板状金属粒子は、可視光域透明性を更に高めるために、可視光域透明性が高い高屈折率材料で被覆されてもよい。
高屈折率材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、TiOx、BaTiO3、ZnO、SnO2、ZrO2、NbOxなどが挙げられる。
被覆する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、Langmuir、2000年、16巻、p.2731−2735に報告されているようにテトラブトキシチタンを加水分解することにより銀の平板状金属粒子の表面にTiOx層を形成する方法であってもよい。
また、平板状金属粒子に直接高屈折率金属酸化物層シェルを形成することが困難な場合は、上記の通り平板状金属粒子を合成した後、適宜SiO2やポリマーのシェル層を形成し、更に、このシェル層上に金属酸化物層を形成してもよい。TiOxを高屈折率金属酸化物層の材料として用いる場合には、TiOxが光触媒活性を有することから、平板状金属粒子を分散するマトリクスを劣化させてしまう懸念があるため、目的に応じて平板状金属粒子にTiOx層を形成した後、適宜SiO2層を形成してもよい。
−1−2−9−2.各種添加物の添加−
本発明の赤外線反射材料において、金属粒子含有層がポリマーを含み、ポリマーの主ポリマーがポリエステル樹脂である場合には、架橋剤を添加することが膜強度の観点から好ましい。
また、本発明の赤外線反射材料において、金属粒子含有層がポリマーを含む場合、界面活性剤を添加することがハジキの発生を抑えて良好な面状な層が得られる観点から好ましい。
架橋剤や界面活性剤としては、特開2014−194446号公報の0066段落に記載の材料などを用いることができ、この公報の記載は本明細書に組み込まれる。
平板状金属粒子は、この平板状金属粒子を構成する銀などの金属の酸化を防止するために、メルカプトテトラゾール、アスコルビン酸等の酸化防止剤を吸着していてもよい。また、酸化防止を目的として、Ni等の酸化犠牲層が平板状金属粒子の表面に形成されていてもよい。また、酸素を遮断することを目的として、SiO2などの金属酸化物膜で被覆されていてもよい。
平板状金属粒子は、分散性付与を目的として、例えば、4級アンモニウム塩、アミン類等のN元素、S元素、及びP元素の少なくともいずれかを含む低分子量分散剤、高分子量分散剤などの分散剤を添加してもよい。
防腐剤:
本発明の赤外線反射材料を作製する際、平板状金属粒子分散液に防腐剤を含有することが、遮熱性能を維持しつつ、可視光透過率も改善する観点から好ましい。防腐剤の機能や防腐剤の例としては特開2014−184688号公報の0073〜0090段落の記載を参照することができ、この公報の記載は本明細書に組み込まれる。
消泡剤:
本発明では、平板状金属粒子の調製や再分散の工程において、消泡剤を使用することが好ましい。消泡剤の機能や消泡剤の例としては特開2014−184688号公報の0091および0092段落の記載を参照することができ、この公報の記載は本明細書に組み込まれる。
−2.凸凹構造−
本発明の赤外線反射材料は、金属粒子含有層が凸部および凹部のうち少なくとも一方を複数含む凸凹構造を有し、金属粒子含有層の前述の凸凹構造の凸部および凹部のうち少なくとも一方の面上に少なくとも1種の金属粒子を含有する。
凸凹構造は、支持体が凸凹構造を有していてもよく、他の部材が有していてもよい。その中でも、支持体が凸凹構造を有していることが好ましい。
凸凹構造は、凸部のみを複数含んでいても、凹部のみを複数含んでいても、凸部および凹部をそれぞれ複数含んでいてもよい。凸部のみを複数含む凸凹構造としては、半球形状の凸部が形成された構造を挙げることができる。凸部および凹部をそれぞれ複数含む凸凹構造としては、プリズム形状、ピラミッド型プリズム形状またはコーナーキューブ形状などを挙げることができる。
本発明の赤外線反射材料は、前述の凸凹構造が、プリズム形状、ピラミッド型プリズム形状、半球形状またはコーナーキューブ形状であることが好ましい。
前述の凸凹構造は、凸部および凹部をそれぞれ複数含むことがより好ましく、プリズム形状、ピラミッド型プリズム形状またはコーナーキューブ形状であることが特に好ましく、コーナーキューブ形状であることがより特に好ましい。
本明細書中、コーナーキューブ形状とは、3つの平面を互いに直交するように組み合わせた形状のことを言うが、さらに3つの平面を互いに直交するように組み合わせた形状から光学的に許容できる範囲で変形された形状も含まれる。赤外線照射部と受光器は完全に光学的に一致させることは困難であるため、再帰反射を完全に行うよりも受光器に反射光が入りやすくなるように変形されていることが好ましい。
凸凹構造が凸部および凹部のうち少なくとも一方を周期的なピッチで有することが好ましい。
凸部または凹部のサイズは凸部の場合、支持体に垂直で凸部の最高点と最低点を通る平面で切ったときの最低点間の距離のことをいい、凹部の場合、支持体に垂直で凹部の最高点と最低点を通る平面で切ったときの最高点間の距離のことをいい、個々のピッチのサイズが異なる場合は前述の最低点間または最高点間の距離の平均値である。ピッチは凸部の場合、最高点間の距離のことをいい、凹部の場合最低点間の距離である。
前述の凸凹構造が、図8に示した半球形状である場合、個々のピッチは図8のPに相当し、凸部または凹部の凸部または凹部のサイズは図8のRに相当する。凸凹構造が、半球形状である場合、ピッチと凸部または凹部のサイズは一致しないでもよく、ピッチと凸部または凹部のサイズが近いことが好ましい。
前述の凸凹構造が、図9に示したプリズム形状である場合、個々のピッチは図9のPに相当し、凸部または凹部のサイズは図9のRに相当する。凸凹構造が、プリズム形状である場合、ピッチと凸部または凹部のサイズは一致することが好ましい。
前述の凸凹構造が、図10に示したコーナーキューブ形状である場合、個々のピッチは図10のPに相当し、凸部または凹部のサイズは図10のRに相当する。凸凹構造が、プリズムコーナーキューブ形状である場合、ピッチと凸部または凹部のサイズは一致しなくていよく、ピッチと凸部または凹部のサイズが近いことが好ましい。
前述の凸凹構造が、図11に示したピラミッド型プリズム形状である場合、個々のピッチは図11のPに相当し、凸部または凹部のサイズは図11のRに相当する。凸凹構造が、ピラミッド型プリズム形状である場合、ピッチと凸部または凹部のサイズは一致することが好ましい。
凸部または凹部のサイズは平板状金属粒子の直径に比べ十分に大きいことが好ましい。凸部または凹部のサイズと平板状金属粒子の直径の比は5倍〜500倍が好ましく、10倍〜300倍がより好ましく、25倍〜250倍が特に好ましいい。凸部または凹部のサイズと平板状金属粒子の直径の比が前述の下限値以上であると赤外線の反射率が高くなって好ましい。凸部または凹部のサイズと平板状金属粒子の直径の比が前述の上限値以下であると凸部または凹部のサイズが小さくなって、結果として膜厚が薄くなって好ましい。
<その他の層・成分>
<<粘着層>>
赤外線反射材料は、粘着層を有することが好ましい。粘着層は、紫外線吸収剤を含むことができる。
粘着層の形成に利用可能な材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ポリビニルブチラール(PVB)樹脂、アクリル樹脂、スチレン/アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの材料からなる粘着層は、塗布により形成することができる。
さらに、粘着層には帯電防止剤、滑剤、ブロッキング防止剤などを添加してもよい。
粘着層の厚みとしては、0.1μm〜10μmが好ましい。
<<オーバーコート層>>
本発明の赤外線反射材料は、前述の支持体上の金属粒子含有層がある面側に、前述の凸凹構造を埋めるオーバーコート層を有することが、ヘイズを低減する観点から好ましい。
本発明の赤外線反射材料または熱線遮蔽材において、物質移動による平板状金属粒子の酸化・硫化を防止し、耐擦傷性を付与するため、本発明の赤外線反射材料は、六角形状乃至円形状の平板状金属粒子が露出している方の金属粒子含有層の表面に密接するオーバーコート層を有していてもよい。また、金属粒子含有層と後述の紫外線吸収層との間にオーバーコート層を有していてもよい。本発明の赤外線反射材料は特に平板状金属粒子が金属粒子含有層の表面に偏在するため場合は、平板状金属粒子の剥落による製造工程のコンタミ防止、別層塗布時の平板状金属粒子配列乱れの防止、などのため、オーバーコート層を有していてもよい。
オーバーコート層には紫外線吸収剤を含んでもよい。オーバーコート層としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、バインダー、マット剤、及び界面活性剤を含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有してなる。バインダーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、メラミン系樹脂、ウレタン系樹脂、アルキド系樹脂、フッ素系樹脂等の熱硬化型又は光硬化型樹脂などが挙げられる。オーバーコート層の厚みとしては、0.01μm〜1,000μmが好ましく、0.02μm〜500μmがより好ましく、0.1〜10μmが特に好ましく、0.2〜5μmがより特に好ましい。
本発明の赤外線反射材料は、前述のオーバーコート層と前述の支持体の屈折率差が0.05以下であることが好ましく、0.02以下であることがより好ましく、0.01以下であることが特に好ましい。
本発明の赤外線反射材料は、オーバーコート層が透明であることが好ましく、前述の支持体およびオーバーコート層が透明であることがより好ましい。
<<紫外線吸収剤>>
本発明の熱線遮蔽材は、紫外線吸収剤が含まれている層を有することが好ましい。
紫外線吸収剤を含有する層は、特開2014−184688号公報の0148〜0155段落の記載を参照することができ、この公報の記載は本明細書に組み込まれる。
<<金属酸化物粒子>>
赤外線反射材料は、長波赤外線を吸収するために、少なくとも1種の金属酸化物粒子を含有していても熱線遮蔽と製造コストのバランスの観点からは好ましい。この場合、ハードコート層またはその他の支持体の裏面層に金属酸化物粒子を含むことが好ましい。平板状金属粒子含有層が太陽光などの熱線の入射方向側となるように赤外線反射材料を配置したときに、金属粒子含有層で熱線の一部を反射するが一部の熱線は透過する。赤外線吸収剤含有ハードコート層を金属粒子含有層の塗布面とは反対側の支持体表面に設けた場合、金属粒子含有層を透過した熱線の一部を赤外線吸収剤含有ハードコート層でさらに吸収することができ、この構成では赤外線反射材料を透過する熱量をさらに低減することができるため好ましい。
金属酸化物粒子の材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、錫ドープ酸化インジウム(以下、「ITO」と略記する。)、アンチモンドープ酸化錫(以下、「ATO」と略記する。)、酸化亜鉛、アンチモン酸亜鉛、酸化チタン、酸化インジウム、酸化錫、酸化アンチモン、ガラスセラミックス、6硼化ランタン(LaB6)、セシウムタングステン酸化物(Cs0.33WO3、以下「CWO」と略記する。)などが挙げられる。これらの中でも、熱線吸収能力に優れ、平板状金属粒子と組み合わせることにより幅広い熱線吸収能を有する熱線遮蔽材が製造できる点で、ITO、ATO、CWO、6硼化ランタン(LaB6)がより好ましく、1,200nm以上の赤外線を90%以上遮蔽し、可視光透過率が90%以上である点で、ITOが特に好ましい。
金属酸化物粒子の一次粒子の体積平均粒径としては、可視光透過率を低下させないため、0.1μm以下が好ましい。
金属酸化物粒子の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、球状、針状、板状などが挙げられる。
金属酸化物粒子の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.1g/m2〜20g/m2が好ましく、0.5g/m2〜10g/m2がより好ましく、1.0g/m2〜4.0g/m2がより好ましい。
含有量が、0.1g/m2未満であると、肌に感じる日射量が上昇することがあり、20g/m2を超えると、可視光透過率が悪化することがある。一方、含有量が、1.0g/m2〜4.0g/m2であると、上記2点を回避できる点で有利である。
なお、金属酸化物粒子の含有量は、例えば、赤外線反射材料の超箔切片TEM像及び表面SEM像の観察から、一定面積における金属酸化物粒子の個数及び平均粒子径を測定し、個数及び平均粒子径と、金属酸化物粒子の比重とに基づいて算出した質量(g)を、一定面積(m2)で除することにより算出することができる。また、金属酸化物粒子含有層の一定面積における金属酸化物微粒子をメタノールに溶出させ、蛍光X線測定により測定した金属酸化物微粒子の質量(g)を、一定面積(m2)で除することにより算出することもできる。
<<金属粒子反射調整用屈折率層>>
赤外線反射材料には、1層または2層以上の金属粒子反射調整用屈折率層を設けて、前述の金属粒子含有層をさらに目立ちにくく改善することが好ましい。例えば、支持体の一方の表面上に金属粒子含有層を有し、支持体の金属粒子含有層を有する表面とは反対側の表面上に低屈折率層を有する態様が挙げられる。さらにこの態様において、支持体と金属粒子含有層の間に、第2の金属粒子反射調整用屈折率層を有してもよい。さらに、支持体、第2の金属粒子反射調整用屈折率層、第3の金属粒子反射調整用屈折率層、および金属粒子含有層の順で積層している態様でもよい。
金属粒子反射調整用屈折率層を有すると、より再帰反射率が高く、可視光透過率が高い赤外線反射材料となる。
本発明における金属粒子反射調整用屈折率層を構成する材料としては、特開2014−191224号公報の0065段落に記載の材料などを用いることができ、この公報の記載は本明細書に組み込まれる。
金属粒子反射調整用屈折率層の厚みとしては、20nm以上であることが好ましく、30nm以上であることがより好ましく、40nm以上であることがさらに好ましい。上限については特に制限はないが、1000nmである。
なお、金属粒子反射調整用屈折率層が2層以上からなる場合は、各層の合計の厚みが上記範囲内であることが好ましい。
赤外線反射材料は、赤外線吸収化合物含有層を有していてもよい。赤外線吸収化合物含有層を赤外線反射材料に含める際は、金属粒子含有層と赤外線吸収化合物含有層を隣接させないことが好ましく、金属粒子含有層と赤外線吸収化合物含有層の間に他の層が挿入されていることが好ましい。さらに、挿入された他の層と赤外線吸収化合物含有層の少なくともいずれか一方に、フィラーを含有することが好ましい。この態様を取ることで可視光透過が高く、湿熱耐久性に優れた赤外線反射材料が得られるので好ましい。
前述の金属粒子反射調整用屈折率層のその他の構成については、特開2014−191224号公報の0066〜0075段落に記載のアンダーコート層の構成を参照することができ、この公報の記載は本明細書に組み込まれる。
<<低屈折率層>>
赤外線反射材料は、屈折率1.45以下である低屈折率層を有してもよく、低屈折率層が窓ガラスに赤外線反射材料を設置する際の室内側最表面に配置されることが好ましい。低屈折率層が室内側最表面に配置されることで、空気と赤外線反射材料との界面における屈折率差が減じられ、光反射が低減する効果をもたらす。
低屈折率層の屈折率は、1.45以下であることが好ましく、1.40以下であることがより好ましく、1.35以下であることが特に好ましい。低屈折率層の屈折率の下限値としては特に制限はなく、空気と赤外線反射材料との界面における屈折率差を減じる観点において、低屈折率層の屈折率は低いほど好ましい。
赤外線反射材料は、低屈折率層の屈折率nと厚みdが、下記式(1)の関係を満たすことが好ましい。
式(1)
(550nm÷4)×0.7<n×d<(550nm÷4)×1.3
低屈折率層の屈折率nと厚みdが、下記式(1’)の関係を満たすことがより好ましい。
式(1’)
(550nm÷4)×0.8<n×d<(550nm÷4)×1.2
低屈折率層の屈折率nと厚みdが、下記式(1’’)の関係を満たすことが特に好ましい。
式(1’’)
(550nm÷4)×0.9<n×d<(550nm÷4)×1.1
なお、低屈折率層の厚みは、特に制限はないが、上記式(1)の関係を満たしやすくする観点から、65〜200nmであることが好ましく、75〜150nmであることがより好ましい。
赤外線反射材料の低屈折率層としては、特に制限は無く、バインダーとして熱可塑性ポリマー、熱硬化性ポリマー、エネルギー放射線硬化性ポリマー、エネルギー放射線硬化性モノマー等を含む組成物を、熱乾燥または、エネルギー放射線を照射することで硬化させた層であり、屈折率が低い低屈折粒子をバインダーに分散させた層、屈折率が低い低屈折粒子をモノマー、重合開始剤とともに重縮合または架橋させた層、屈折率が低いバインダーを含む層などを挙げることができる。
金属粒子反射調整用屈折率層に適用した組成物から作製した膜でもよく、熱可塑性ポリマーの例は上述の通りである。エネルギー放射線硬化性ポリマーの例としては、特に限定するものではないが、ユニディックEKS−675(DIC社製紫外線硬化型樹脂)等が挙げられる。エネルギー放射線硬化性モノマーとしては、特に限定するものではないが、後述の含フッ素多官能モノマー等が好ましい。
(含フッ素多官能モノマー)
赤外線反射材料で用いられる低屈折率層を設ける際に使用する組成物には、含フッ素多官能モノマーを含んでいてもよい。含フッ素多官能モノマーとは、主に複数のフッ素原子と炭素原子から成る(但し、一部に酸素原子及び/又は水素原子を含んでもよい)、実質的に重合に関与しない原子団(以下、「含フッ素コア部」ともいう)と、エステル結合やエーテル結合などの連結基を介して、ラジカル重合性、カチオン重合性、または縮合重合性などの重合性を有する、3つ以上の重合性基を有する含フッ素化合物であり、好ましくは5つ以上、より好ましくは6つ以上の重合性基を有する。
さらに含フッ素多官能モノマーは、そのフッ素含有量が含フッ素多官能モノマーの35質量%以上であることが好ましく、より好ましくは40質量%以上、よりさらに好ましくは45質量%以上である。フッ素化合物におけるフッ素含有量が35質量%以上であると、重合体の屈折率を下げることができ、塗膜の平均反射率が下がるので好ましい。
3つ以上の重合性基を有する含フッ素多官能モノマーは、重合性基を架橋性基とする架橋剤であってもよい。
含フッ素多官能モノマーとしては、特開2013−179159号公報の[0025]〜[0046]に記載の第一の重合性単量体(Ax)を用いることができる。
(含フッ素重合体)
含フッ素多官能モノマーは、種々の重合方法により、含フッ素重合体として使用することができる。重合に際しては、単独重合、または共重合してもよく、さらには、架橋剤として用いてもよい。
共重合させる他のモノマーとしては、公知慣用のモノマー類を使用することができる。重合性の観点から、ラジカルまたはカチオン重合性のモノマー類が好ましく、より好ましくは、ラジカル重合性のモノマー類である。
重合反応は、好ましくは、塊状重合または溶液重合を行うのがよい。特に、薄膜を得るためには、含フッ素多官能モノマーを含む硬化性樹脂組成物を基板上に塗布し、溶媒を揮発させた後に重合を行うのがよい。重合の開始方法はラジカル開始剤を用いる方法、光または放射線を照射する方法、酸を加える方法、光酸発生剤を添加した後に光を照射する方法、加熱により脱水縮合させる方法等がある。これらの重合方法、重合の開始方法は、例えば鶴田禎二著、「高分子合成方法」改訂版(日刊工業新聞社刊、1971年)や大津隆行・木下雅悦共著、「高分子合成の実験法」、化学同人、昭和47年、124〜154頁に記載されている。
ラジカル重合の開始剤としては、熱の作用によりラジカルを発生するもの、あるいは光の作用によりラジカルを発生するもののいずれの形態も可能である。
熱の作用によりラジカル重合を開始する化合物としては、特開2013−254183号公報の0136段落の記載を参照することができ、この公報の記載は本明細書に組み込まれる。
光の作用によりラジカル重合を開始する化合物としては、特開2013−254183号公報の0137段落の記載を参照することができ、この公報の記載は本明細書に組み込まれる。
ラジカル重合開始剤の添加量は、ラジカル反応基が重合反応を開始できる量であれば特に制限されないが、一般的には硬化性樹脂組成物中の全固形分に対して0.1〜15質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜10質量%であり、特に好ましくは2〜5質量%である。
重合温度は特に制限は無いが、開始剤の種類によって適宜、調節すればよい。また、光ラジカル重合開始剤を用いる場合には、特に加熱の必要は無いが、加熱してもよい。
含フッ素重合体を形成する硬化性樹脂組成物には、上記に加えて、皮膜硬度、屈折率、防汚性、耐水性、耐薬品性、滑り性の観点から、各種の添加剤を含有することもできる。 例えば、(中空)シリカ等の無機酸化物微粒子、シリコーン系あるいはフッ素系の防汚剤、もしくは、滑り剤などを添加することができる。これらを添加する場合には、硬化性樹脂組成物の全固形分に対して0〜30質量%の範囲であることが好ましく、0〜20質量%の範囲であることがより好ましく、0〜10質量%の範囲であることが特に好ましい。
赤外線反射材料は、低屈折率層に低屈折率粒子を含有することが好ましい。
低屈折粒子としては、低屈折率粒子が中空粒子または多孔質粒子であることが好ましい。
赤外線反射材料は、低屈折率粒子がシリカであることが低屈折率層の屈折率調整の観点から好ましい。
低屈折率粒子としては、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、中空シリカ、多孔質シリカ、フッ化マグネシウム、中空フッ化マグネシウムからなる群から少なくとも一つ以上から選ばれてなることが好ましい。中でも、中空シリカ、多孔質シリカを用いることがより好ましく、中空シリカを用いることが特に好ましい。
低屈折率層は、ハードコート性を有することが好ましい。低屈折率層がハードコート性を有する場合、低屈折率層はモノマーおよび重合開始剤を含む組成物から形成されてなることが好ましい。
<<ハードコート層>>
耐擦傷性を付加するために、赤外線反射材料がハードコート性を有するハードコート層を含むことも好適である。ハードコート層には金属酸化物粒子を含むことができる。赤外領域に吸収を有する化合物を含む層としてもよく、後述の金属酸化物粒子を含有する層としてもよい。
ハードコート層としては、特開2014−184688号公報の0144段落の記載を参照することができ、この公報の記載は本明細書に組み込まれる。
<<赤外線吸収化合物含有層>>
赤外線反射材料は、赤外領域に吸収を有する化合物を含有する赤外線吸収化合物含有層を含んでもよい。以下、赤外領域に吸収を有する化合物を含有する層のことを、赤外線吸収化合物含有層ともいう。なお、赤外線吸収化合物含有層は、他の機能層の役割(例えば金属粒子反射調整層)を果たしてもよい。
赤外線吸収化合物の吸収ピーク波長は、金属粒子の反射ピーク波長よりも短波であることが、熱線を効率的に遮蔽する観点から好ましい。
赤外線反射材料は、赤外線吸収化合物含有層において、赤外線吸収化合物が10〜190mg/m2含まれることが好ましい。赤外線吸収化合物含有層中に含まれる色素を190mg/m2以下の範囲とすることにより、赤外線反射材料の面状を改善することができる。赤外線吸収化合物含有層中に含まれる色素をこの範囲に制御する方法としては、赤外線吸収化合物含有層を塗布により製膜するときに、色素塗布量を調整する方法などを用いることができる。
赤外線吸収化合物含有層中に含まれる色素の含有量の上限値は、150mg/m2以下であることが面状を改善する観点から好ましく、120mg/m2以下であることが
赤外線反射材料の極大反射率を高め、かつ極大反射波長での透過率を抑制する観点からより好ましく、100mg/m2以下であることが特に好ましい。
一方、赤外線吸収化合物含有層中に含まれる赤外線吸収化合物の含有量の下限値は、10mg/m2以上であることが赤外線反射材料の極大反射率を高め、かつ極大反射波長での透過率を抑制する観点から好ましく、20mg/m2以上であることが同様の観点からより好ましく、30mg/m2以上であることが同様の観点から特に好ましい。
赤外線吸収化合物含有層における赤外線吸収化合物の密度が0.10g/cm3以上であることが極大反射波長での透過率を低くし、極大反射波長での反射率に対する吸収率の割合を低くする観点から好ましく、0.15〜1.0g/cm3であることがより好ましく、0.15〜0.40g/cm3であることが特に好ましく、0.15〜0.30g/cm3であることがより特に好ましい。
(赤外線吸収化合物含有層の構成)
本発明の赤外線反射材料は、赤外線吸収化合物含有層の膜厚が200nm以下であることが面状を改善する観点から好ましく、50〜200nmであることがより好ましく、100〜200nmであることが極大反射率を高め、かつ極大反射波長での透過率を低減する観点から特に好ましい。
赤外線吸収化合物含有層の屈折率は特に制限はないが、膜厚とも関連するものの、組成を変更して屈折率を調整したり、厚みを調整したりすることが、可視光透過率を高め、赤外光反射率を高める観点から好ましい。
赤外線吸収化合物含有層は、支持体に隣接して配置されていても、間に他の層を介して配置されていてもよい。すなわち、本発明の赤外線反射材料は、赤外線吸収化合物含有層が支持体と隣接して配置されていてもよく、赤外線吸収化合物含有層が金属粒子含有層を有する側の面と反対側の面上に少なくとも1層以上の層(下層)を有していてもよい。
(赤外線吸収化合物)
赤外線吸収化合物としては、赤外領域に吸収を有していれば特に制限はなく、公知の色素を用いることができる。色素としては、染料、顔料などを挙げることができ、赤外線吸収顔料であることが好ましい。
顔料は、特に制限は無く、公知の顔料を用いることができる。例えば、特開2005−17322号公報の[0032]〜[0039]等に記載の顔料を挙げることができる。
染料は、特に制限は無く、公知の染料を用いることができる。ポリマーの水性分散物中に安定に溶解ないし分散し得る染料であることが好ましく、また、これら染料は、水溶性基を有することが好ましい。水溶性基としては、カルボキシル基及びその塩、スルホ基及びその塩等が挙げられる。さらに、後述のシアニン系染料やバルビツール酸オキソノール系染料に代表される水溶性の染料は、有機溶剤に溶かすことなく水溶液にして塗布できる点で、環境影響の観点と、塗布コスト低減の点から好ましい。また、これら染料は、会合体として利用することが好ましく、特にJ会合体として利用することが好ましい。J会合体とすることで非会合状態においては可視域に吸収極大を有する染料の吸収波長を所望の近赤外線領域に設定することが容易になる。また、染料の耐熱性や耐湿熱性、耐光性等の耐久性を向上させることができる。また、これらの染料の水溶性を調節し、難溶性ないし不溶性とすることによって、あるいは換言するとレーキ染料として利用することも好ましい形態である。これにより染料の耐熱性や耐湿熱性、耐光性等の耐久性を向上させることができ、好ましい。
本発明の赤外線反射材料は、色素が赤外線吸収色素であることが、熱線(近赤外線)を選択的に反射する観点から好ましい。
赤外線吸収色素としては、特開2008−181096号公報、特開2001−228324号公報、特開2009−244493号公報などに記載の近赤外線吸収染料や、特開2010−90313号公報に記載の近赤外線吸収化合物などを好ましく用いることができる。
赤外線吸収色素としては、例えば、シアニン染料、オキソノール染料、ピロロピロール化合物が挙げられる。
本発明の赤外線反射材料は、赤外線吸収化合物が、特開2001−228324号公報の一般式(I)または特開2009−263614号公報の一般式(1)で表される化合物であることが好ましく、特開2009−263614号公報の一般式(1)で表されるピロロピロール化合物であることが、堅牢性を高めて保存性を改善する観点からより好ましい。
(1)シアニン染料
シアニン染料としては、ペンタメチンシアニン染料、ヘプタメチンシアニン染料、ノナメチンシアニン染料等のメチン染料が好ましく、特開2001−228324号公報等に記載のメチン染料が好ましい。シアニン染料の環基としてはチアゾール環、インドレニン環又はベンゾインドレニン環を有するものが好ましい。
本発明に用いられるシアニン染料としては、一般式(1)、すなわち特開2001−228324号公報の一般式(I)で表されるシアニン染料を挙げることができ、その中でもペンタメチンシアニン染料、ヘプタメチンシアニン染料またはノナメチンシアニン染料(特にそれらの会合体)が好ましく、特開2001−228324号公報の一般式(II)で表されるペンタメチンシアニン染料、ヘプタメチンシアニン染料またはノナメチンシアニン染料(特にそれらの会合体)がより好ましく、特開2001−228324号公報の一般式(II)で表されるヘプタメチンシアニン染料が特に好ましい。
(2)オキソノール染料
オキソノール染料としては、特開2009−244493号公報の一般式(II)で表されるオキソノール染料が好ましく、その中でもバルビツール酸環を有するバルビツール酸オキソノール染料がより好ましい。
(3)ピロロピロール化合物
ピロロピロール化合物としては、一般式(2)、すなわち特開2009−263614号公報や特開2010−90313号公報の一般式(1)で表されるピロロピロール化合物が好ましく、特開2009−263614号公報や特開2010−90313号公報の一般式(2)、(3)又は(4)のいずれかで表されるピロロピロール化合物がより好ましい。
(ポリマー)
本発明の赤外線反射材料は、赤外線吸収化合物含有層中にポリマーを含むことが好ましい。ポリマーは、赤外線吸収化合物含有層中において、いわゆるバインダーとして用いることができる。
本発明の赤外線反射材料は、赤外線吸収化合物含有層中における色素に対するポリマーの質量比(ポリマー/色素比)が5以下であることが極大反射波長での透過率を低くし、極大反射波長での反射率に対する吸収率の割合を低くする観点から好ましい。赤外線吸収化合物含有層中における色素に対するポリマーの質量比は、0.1〜4であることがより好ましく、0.2〜3.0であることが特に好ましく、0.5〜3.0であることがより特に好ましい。
赤外線吸収化合物含有層中に含まれるポリマーの含有量の好ましい範囲は、色素に対するポリマーの質量比の好ましい範囲とも関連するが、例えば350mg/m2以下であることが面状の観点から好ましく、30mg/m2以上であることが支持体との密着の観点から好ましい。
ポリマーの種類としては特に制限は無く、公知のポリマーを用いることがで、透明ポリマーを用いることがより好ましい。ポリマーとしては、例えば、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、(飽和)ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ゼラチンやセルロース等の天然高分子等の高分子などが挙げられる。その中でも、本発明の赤外線反射材料は、ポリマーがポリエステル、ポリウレタン、ポリアクリレート樹脂であることが好ましく、ポリエステルまたはポリウレタンが支持体との密着の観点からより好ましい。
本発明の赤外線反射材料は、ポリマーが水性分散物であることが、環境影響の観点と、塗布コスト低減の点から好ましい。
本発明では、ポリマーとして、水溶性ポリエステル樹脂であるプラスコートZ−592(互応化学工業(株)製)、水溶性ポリウレタン樹脂であるハイドランHW−350(DIC(株)製)などを好ましく用いることができる。
(フィラー)
また、赤外線反射材料は、赤外線吸収化合物含有層および金属粒子反射調整用屈折率層の少なくともいずれかの層にフィラーを含有することが好ましく、赤外線吸収化合物含有層にフィラーを含むことがより好ましい。
赤外線吸収化合物含有層に含まれるフィラーの種類や含有量は、特開2014−191224号公報の0065段落に記載の材料などを用いることができ、この公報の記載は本明細書に組み込まれる。
<赤外線反射材料の製造方法>
本発明の赤外線反射材料を製造する方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
(金属粒子含有層の形成方法)
金属粒子含有層の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、支持体などの下層の表面上に、平板状金属粒子を有する分散液(平板状金属粒子分散液)を、ディップコーター、ダイコーター、スリットコーター、バーコーター、グラビアコーター等により塗布する方法、LB膜法、自己組織化法、スプレー塗布などの方法で面配向させる方法が挙げられる。
なお、面配向を促進するために、平板状金属粒子を塗布後、カレンダーローラーやラミローラーなどの圧着ローラーを通すことにより促進させてもよい。
(凸凹構造の形成方法)
金属粒子含有層に凸凹構造を形成方法する方法としては特に制限は無い。
例えば、支持体上に金属粒子含有層を有する状態で、所望の凸部または凹部のサイズの所望の凸凹構造の形状の型をあてて、加熱および加圧の少なくとも一方をすることにより凸凹構造を設けることが平板状金属粒子の面配向を維持する観点から好ましく、加熱および加圧(ホットプレス)をすることにより凸凹構造を設けることがより好ましい。
加熱および加圧の条件は特に制限は無く、支持体の形状、構造、材料、厚みなどによって変更することができる。加熱温度が80〜200℃であることが好ましく、120〜160℃であることがより好ましい。加圧圧力が1〜100MPaで好ましく、5〜15MPaであることがより好ましい。
金属粒子含有層に凸凹構造を形成する方法は上記の方法に限定されるものではなく、その他の公知の方法で金属粒子含有層に凸凹構造を形成してもよい。支持体上に金属粒子含有層を設ける前に凸凹構造を設けておいてもよい。加熱や加圧以外の方法で凸凹構造を設けておいてもよい。
(オーバーコート層の形成方法)
オーバーコート層は、塗布により形成することが好ましい。このときの塗布方法としては、特に限定はなく、公知の方法を用いることができ、例えば、紫外線吸収剤を含有する分散液を、ディップコーター、ダイコーター、スリットコーター、バーコーター、グラビアコーター等により塗布する方法などが挙げられる。
(粘着層の形成方法)
粘着層は、塗布により形成することが好ましい。例えば、支持体、金属粒子含有層、紫外線吸収層などの下層の表面上に積層することができる。このときの塗布方法としては、特に限定はなく、公知の方法を用いることができる。
粘着材を予め離型フィルム上に塗工及び乾燥させたフィルムを作製しておいて、フィルムの粘着材面と本発明の赤外線反射材料表面とをラミネートすることにより、ドライな状態のままの粘着層を積層をすることが可能である。このときのラミネートの方法としては、特に限定はなく、公知の方法を用いることができる。
[熱線遮蔽材]
本発明の熱線遮蔽材は、本発明の赤外線反射材料を用いた熱線遮蔽材である。
本発明の熱線遮蔽材や赤外線反射材料は、熱線(近赤外線)を選択的に反射(必要に応じて吸収)するために使用される態様であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択すればよく、例えば、乗り物用フィルムや貼合せ構造体、建材用フィルムや貼合せ構造体、農業用フィルムなどが挙げられる。これらの中でも、省エネルギー効果の点で、乗り物用フィルムや貼合せ構造体、建材用フィルムや貼合せ構造体であることが好ましい。
熱線遮蔽材は、本発明の赤外線反射材料と熱線遮蔽材の基材との積層体であることが好ましく、本発明の赤外線反射材料とガラスの積層体であることがより好ましい。
[窓ガラス]
図4に一例を示したように、本発明の赤外線反射材料や熱線遮蔽材を使って、既設窓ガラスの類に機能性付与する場合は、特開2014−184688号公報の0169段落の記載を参照することができ、この公報の記載は本明細書に組み込まれる。
窓ガラスへの機能性の付与は、ガラス板にラミネーター設備を使って機械的に本発明の反射防止光学部材を貼り付ける加熱もしくは加圧ラミネートという手法によっても達成される。加熱もしくは加圧ラミネートについては特開2014−184688号公報の0169段落の記載を参照することができ、この公報の記載は本明細書に組み込まれる。
以下に実施例を挙げて本発明の特徴を更に具体的に説明する。
以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
[実施例1]
<平板状金属粒子の調製と評価>
(平板状金属粒子分散液の調製)
NTKR−4(日本金属工業(株)製)製の反応容器にイオン交換水13Lを計量し、SUS316L製のシャフトにNTKR−4製のプロペラ4枚およびNTKR−4製のパドル4枚を取り付けたアジターを備えるチャンバーを用いて撹拌しながら、10g/Lのクエン酸三ナトリウム(無水物)水溶液1.0Lを添加して35℃に保温した。8.0g/Lのポリスチレンスルホン酸水溶液0.68Lを添加し、更に0.04mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を用いて23g/Lに調製した水素化ホウ素ナトリウム水溶液0.041Lを添加した。0.10g/Lの硝酸銀水溶液13Lを5.0L/minで添加した。
10g/Lのクエン酸三ナトリウム(無水物)水溶液1.0Lとイオン交換水11Lを添加して、更に80g/Lのヒドロキノンスルホン酸カリウム水溶液0.68Lを添加した。撹拌を800rpm(round per minutes)に上げて、0.10g/Lの硝酸銀水溶液8.1Lを0.95L/minで添加した後、30℃に降温した。
44g/Lのメチルヒドロキノン水溶液8.0Lを添加し、次いで、後述する40℃のゼラチン水溶液を全量添加した。撹拌を1200rpmに上げて、後述する亜硫酸銀白色沈殿物混合液を全量添加した。
調製液のpH変化が止まった段階で、1mol/LのNaOH水溶液5.0Lを0.33L/minで添加した。その後、2.0g/Lの1−(m−スルホフェニル)−5−メルカプトテトラゾールナトリウム水溶液(NaOHとクエン酸(無水物)とを用いてpH=7.0±1.0に調節して溶解した)0.18Lを添加し、更に70g/Lの1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン(NaOHで水溶液をアルカリ性に調節して溶解した)0.078Lを添加した。このようにして銀平板粒子分散液Aを調製した。
(ゼラチン水溶液の調製)
SUS316L製の溶解タンクにイオン交換水16.7Lを計量した。SUS316L製のアジターで低速撹拌を行いながら、脱イオン処理を施したアルカリ処理牛骨ゼラチン(GPC重量平均分子量20万)1.4kgを添加した。更に、脱イオン処理、蛋白質分解酵素処理、および過酸化水素による酸化処理を施したアルカリ処理牛骨ゼラチン(GPC重量平均分子量2.1万)0.91kgを添加した。その後40℃に昇温し、ゼラチンの膨潤と溶解を同時に行って完全に溶解させた。
(亜硫酸銀白色沈殿物混合液の調製)
SUS316L製の溶解タンクにイオン交換水8.2Lを計量し、100g/Lの硝酸銀水溶液8.2Lを添加した。SUS316L製のアジターで高速撹拌を行いながら、140g/Lの亜硫酸ナトリウム水溶液2.7Lを短時間で添加して、亜硫酸銀の白色沈澱物を含む混合液を調製した。この混合液は、使用する直前に調製した。
銀平板粒子分散液Aをイオン交換水で希釈し、分光光度計((株)日立製作所製U−3500)を用いて分光吸収を測定したところ、吸収ピーク波長は900nmであり、半値全幅は270nmであった。
銀平板粒子分散液Aの物理特性は、25℃においてpH=9.4(アズワン(株)製KR5Eで測定)、電気伝導度8.1mS/cm(東亜ディーケーケー(株)製CM−25Rで測定)、粘度2.1mPa・s((株)エー・アンド・デイ製SV−10で測定)であった。得られた銀平板粒子分散液Aは、ユニオンコンテナーII型(低密度ポリエチレン製、販売元:アズワン(株))の20Lの容器に収納し、30℃で貯蔵した。
(平板状金属粒子分散液の脱塩および再分散)
前述の銀平板粒子分散液Aを遠沈管に800g採取して、1NのNaOHおよび/または1Nの硫酸を用いて25℃でpH=9.2±0.2に調整した。遠心分離機(日立工機(株)製himacCR22GIII、アングルローターR9A)を用いて、35℃に設定して9000rpm60分間の遠心分離操作を行った後、上澄液を784g捨てた。沈殿した銀平板粒子に0.2mmol/LのNaOH水溶液を加えて合計400gとし、撹拌棒を用いて手撹拌して粗分散液にした。これと同様の操作で24本分の粗分散液を調製して合計9600gとし、SUS316L製のタンクに添加して混合した。更に、Pluronic31R1(BASF社製)の10g/L溶液(メタノール:イオン交換水=1:1(体積比)の混合液で希釈)を10ml添加した。プライミクス(株)製オートミクサー20型(撹拌部はホモミクサーMARKII)を用いて、タンク中の粗分散液混合物に9000rpmで120分間のバッチ式分散処理を施した。分散中の液温は50℃に保った。分散後、25℃に降温してから、プロファイルIIフィルター(日本ポール(株)製、製品型式MCY1001Y030H13)を用いてシングルパスの濾過を行った。
このようにして、銀平板粒子分散液Aに脱塩処理および再分散処理を施して、銀平板粒子分散液Bを調製した。
銀平板粒子分散液Bの分光透過率を、銀平板粒子分散液Aと同様の方法で測定したところ、吸収ピーク波長および半値幅は銀平板粒子分散液Aとほぼ同じ結果であった。
銀平板粒子分散液Bの物理特性は、25℃においてpH=7.6、電気伝導度0.37mS/cm、粘度1.1mPa・sであった。得られた銀平板粒子分散液Aは、ユニオンコンテナーII型の20Lの容器に収納し、30℃で貯蔵した。
(平板状金属粒子の評価)
銀平板粒子分散液Aの中には、六角形状乃至円形状および三角形状の平板状金属粒子が生成していることを銀平板粒子分散液AのTEM観察により得られた像を用いて確認した。また、六角形状乃至円形状の平板状金属粒子の個数を、銀平板粒子分散液Aを観察したSEM画像から任意に抽出した200個の平板状金属粒子の形状をもとに、六角形状乃至円形状の平板状金属粒子をA、三角形状の平板状金属粒子をBとして画像解析を行い、Aに当たる六角形状乃至円形状の平板状金属粒子の個数の割合(個数%)を求めた。その結果、全平板状金属粒子(六角形状乃至円形状の平板状金属粒子および三角形状の平板状金属粒子)の個数に対して、80個数%以上であった。
銀平板粒子分散液AのTEM観察により得られた像を、画像処理ソフトImageJに取り込み、画像処理を施した。数視野のTEM像から任意に抽出した500個の粒子に関して画像解析を行い、同面積円相当直径を算出した。これらの母集団に基づき統計処理した結果、平均直径は120nmであった。
レーザー回折・散乱式の粒子径・粒度分布測定装置マイクロトラックMT3300II(日機装(株)製、粒子透過性は反射に設定)を用いて銀平板粒子分散液Aを測定して、平均粒径(体積加重)51nmの結果を得た。
銀平板粒子分散液Bを同様に測定したところ、平板状金属粒子の全金属粒子に対する割合、平板状金属粒子の粒度分布および形状は、銀平板粒子分散液Aにおける平板状金属粒子の全金属粒子に対する割合、平板状金属粒子の粒度分布および形状とほぼ同じ結果を得た。
銀平板粒子分散液Bをシリコン基板上に滴下して乾燥し、銀平板粒子の個々の厚みをFIB−TEM法により測定した。銀平板粒子分散液B中の銀平板粒子10個を測定して平均厚みは8nmであった。
<赤外線反射材料の作製>
以下、赤外線反射材料の作製について記載する。塗布液調製に用いた原材料は、購入した素原料を希釈したり、あるいは分散物にするなど、適宜加工して使用した。
(金属粒子含有層用の塗布液M1の調製)
−金属粒子含有層用の塗布液M1−
水性ウレタン樹脂:ハイドランHW350
(DIC(株)製、固形分30質量%) 0.27質量部
銀平板粒子分散液B 17.85質量部
1−(メチルウレイドフェニル)−5−メルカプトテトラゾール
(和光純薬工業(株)製、固形分2質量%のアルカリ性水溶液を調製) 0.61質量部
界面活性剤A:リパール870P
(ライオン(株)製、固形分1質量%イオン交換水希釈) 0.96質量部
界面活性剤B:ナロアクティーCL−95
(三洋化成工業(株)製、固形分1質量%イオン交換水希釈) 1.19質量部
メタノール 30.00質量部
蒸留水 49.12質量部
(オーバーコート層用塗布液O1の調製)
−オーバーコート層用塗布液O1−
アクリルポリマー水分散物:AS−563A
(ダイセルファインケム(株)製、固形分27.5質量%) 20質量部
架橋剤:カルボジライトV−02−L2
(日清紡ケミカル(株)製、固形分濃度20質量%蒸留水希釈) 0.46質量部
界面活性剤A:リパール870P
(ライオン(株)製、固形分1質量%蒸留水希釈) 0.63質量部
界面活性剤B:ナロアクティーCL−95
(三洋化成工業(株)製、固形分1質量%蒸留水希釈) 0.87質量部
ウレタンポリマー水溶液:オレスターUD350
(三井化学(株)製、固形分38質量%) 0.13質量部
蒸留水 77.91質量部
(金属粒子含有層の作製)
支持体となるロール形態のアクリルフィルム(テクノロイS001G 厚み250μm、Tg 103℃、(株)エスカーボシート社製)を15m/分の速度で搬送し、支持体の片面上に金属粒子含有層の塗布液M1をワイヤーバーを用いて10.6ml/m2となるように塗布し、80℃で乾燥処理を施して、塗布液M1を塗布および乾燥して得られる金属粒子含有層であるT1層)を設けた。塗布乾燥後のT1層の膜厚は20nmであった。
(凸凹構造作製)
支持体上にT1層を有するサンプルのT1層側に50μmのサイズのプリズム形状の型をあてて、ホットプレス機(ミニテストプレスMP−SNL(株)東洋精機社製)を使用して140℃、10MPaでホットプレスすることによりT1層および支持体のT1層側に凸凹構造をつけたサンプルを作製した。
(オーバーコート層の積層)
この凸凹構造をつけたサンプルのT1層側に、ワイヤーバーを用いて凸凹構造が埋まるようにオーバーコート層用塗布液O1を塗布し、80℃で乾燥処理を施して、塗布液O1を塗布および乾燥して得られるオーバーコート層(O1層)を設けた。オーバーコート層と支持体の屈折率差は、0.01であった。
以上のような方法を用いて、凸凹構造を有する支持体と、凸凹構造を有する金属粒子含有層と、金属粒子含有層の凸凹形状を覆うように形成されたオーバーコート層とを有する赤外線反射材料のサンプルを作製した。
得られたサンプルを実施例1の赤外線反射材料とした。実施例1の赤外線反射材料の概略図を図2に示した。
実施例1の赤外線反射材料の有する凸凹構造の凸部の表面のSEM写真を図13に示した。
[実施例2]
実施例1において、50μmのサイズのプリズム形状の型をあてる代わりに20μmピッチサイズのプリズム形状の型を用いた以外は実施例1と同様にして、実施例2の赤外線反射材料を作製した。
[実施例3]
実施例1において、50μmのサイズのプリズム形状の型をあてる代わりに20μmのサイズのピラミッド型プリズム形状の型を用いた以外は実施例1と同様にして、実施例3の赤外線反射材料を作製した。
[実施例4]
実施例1において、50μmのサイズのプリズム形状の型をあてる代わりに20μmのサイズ、凸部のサイズが20μmの半球形状の型を用いた以外は実施例1と同様にして、実施例4の赤外線反射材料を作製した。
[実施例5]
実施例1において、50μmのサイズのプリズム形状の型をあてる代わりに20μmのサイズのコーナーキューブ形状の型を用いた以外は実施例1と同様にして、実施例5の赤外線反射材料を作製した。
[実施例6]
実施例5において、オーバーコート層の積層を行わないこと以外は実施例5と同様にして、実施例6の赤外線反射材料を作製した。
[実施例7]
実施例5において、20μmのサイズのコーナーキューブ形状の型をあてる代わりに5μmのサイズのコーナーキューブ形状の型を用いた以外は実施例5と同様にして、実施例7の赤外線反射材料を作製した。
[実施例8]
実施例5において、20μmのサイズのコーナーキューブ形状の型をあてる代わりに50μmのサイズのコーナーキューブ形状の型を用いた以外は実施例5と同様にして、実施例8の赤外線反射材料を作製した。
[実施例9]
実施例5において、20μmのサイズのコーナーキューブ形状の型をあてる代わりに90μmのサイズのコーナーキューブ形状の型を用いた以外は実施例5と同様にして、実施例9の赤外線反射材料を作製した。
[実施例10]
実施例5において、20μmのサイズのコーナーキューブ形状の型をあてる代わりに120μmのサイズのコーナーキューブ形状の型を用いた以外は実施例5と同様にして、実施例10の赤外線反射材料を作製した。
[実施例11]
実施例5において、金属粒子含有層用の塗布液M1のかわりに、下記金属粒子含有層用の塗布液M2を使用したこと以外は実施例5と同様にして、実施例11の赤外線反射材料を作製した。
(金属粒子含有層用の塗布液M2の調製)
−金属粒子含有層用の塗布液M2−
水性ウレタン樹脂:ハイドランHW350
(DIC(株)製、固形分30質量%) 1.2質量部
銀平板粒子分散液B 26.85質量部
1−(メチルウレイドフェニル)−5−メルカプトテトラゾール
(和光純薬工業(株)製、固形分2質量%のアルカリ性水溶液を調製) 0.61質量部
界面活性剤A:リパール870P
(ライオン(株)製、固形分1質量%イオン交換水希釈) 0.96質量部
界面活性剤B:ナロアクティーCL−95
(三洋化成工業(株)製、固形分1質量%イオン交換水希釈) 1.19質量部
メタノール 30.00質量部
蒸留水 40.12質量部
[実施例12]
実施例5において、金属粒子含有層用の塗布液M1のかわりに、下記金属粒子含有層用の塗布液M3を使用したこと以外は実施例5と同様にして、実施例12の赤外線反射材料を作製した。
(金属粒子含有層用の塗布液M3の調製)
−金属粒子含有層用の塗布液M3−
水性ウレタン樹脂:ハイドランHW350
(DIC(株)製、固形分30質量%) 2.3質量部
銀平板粒子分散液B 26.85質量部
1−(メチルウレイドフェニル)−5−メルカプトテトラゾール
(和光純薬工業(株)製、固形分2質量%のアルカリ性水溶液を調製) 0.61質量部
界面活性剤A:リパール870P
(ライオン(株)製、固形分1質量%イオン交換水希釈) 0.96質量部
界面活性剤B:ナロアクティーCL−95
(三洋化成工業(株)製、固形分1質量%イオン交換水希釈) 1.19質量部
メタノール 30.00質量部
蒸留水 40.12質量部
[比較例1]
実施例1において、凸凹構造作製を行わないこと以外は実施例1と同様にして、比較例1の赤外線反射材料を作製した。
[比較例2]
実施例10において、金属粒子含有層を作製する代わりに特許5583988号のように銀膜をスパッタ法により成膜したこと以外は実施例10と同様にして、比較例2の赤外線反射材料を作製した。
[比較例3]
実施例5において、金属粒子含有層を作製する代わりに特許5583988号のように銀膜をスパッタ法により成膜したこと以外は実施例5と同様にして、比較例3の赤外線反射材料を作製した。比較例3の赤外線反射材料は凸凹構造作製で型がつきにくく、十分な凸凹構造の形状を有していなかった。
[評価]
<金属粒子の面配向性評価>
−粒子傾き角−
エポキシ樹脂で熱線遮蔽材を包埋処理した後、液体窒素で凍結した状態で剃刀で割断し、熱線遮蔽材の垂直方向断面試料を作製した。この垂直方向断面試料を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察して、100個の平板状金属粒子について、平板状金属粒子の主平面と、平板状金属粒子に最も近い凸凹構造の表面とのなす角を求めた。
実施例1〜12および比較例1で作製した赤外線反射材料について、平板状金属粒子の主平面と、その平板状金属粒子に最も近い凸凹構造の表面とのなす角が0°〜±30°の範囲で面配向している平板状金属粒子の全平板状金属粒子に対する割合(個数%)を求めた。
一方、銀膜をスパッタで製造した比較例2および3の赤外線反射材料ではそもそも金属粒子がなかったため、面配向性を評価できなかった。
得られた結果を下記表1の※1欄に記載した。
<780nm以上2500nm以下の赤外領域における最も高い再帰反射率の波長A、波長Aにおける赤外線反射材料の再帰反射率>
各実施例および比較例の赤外線反射材料からサンプルを、5cm角サイズに切り出した。図5のように、光源61から照射された光に対して各サンプル62を45°傾けて、再帰反射した光をハーフミラー63で曲げて受光器64に入れて各サンプルの斜方反射スペクトルを紫外可視近赤外分光機(日本分光社製、V−670、積分球ユニットISN−723使用)を用いて300nm〜2500nmの波長域において5nm間隔で測定した。ただし、実施例1と実施例2はプリズム形状の溝の線と垂直になる面に上に光源61が来るように各サンプルを配置した。また、実施例3はピラミッド型プリズム形状の一つの溝の線と垂直になる面に上に光源61が来るようにサンプルを配置した。各実施例および比較例の赤外線反射材料のサンプルの「780nm以上2500nm以下の赤外領域における最も高い再帰反射率の波長A」と、780nm以上2500nm以下の赤外領域における最も高い再帰反射率(波長Aにおける赤外線反射材料の再帰反射率)を求めた。
得られた結果を下記表1に記載した。
<550nm透過率>
各実施例および比較例の赤外線反射材料からサンプルを5cm角サイズに切り出した。各サンプルの透過スペクトルを紫外可視近赤外分光機(日本分光社製、V−670、積分球ユニットISN−723使用)を用いて300nm〜2500nmの波長域において5nm間隔で測定し、550nmにおける透過率(550nm透過率)を算出した。
得られた結果を下記表1に記載した。
<ヘイズの測定>
ヘイズメーター(NDH−5000、日本電色工業株式会社製)を用いて、各実施例および比較例の赤外線反射材料のヘイズ(%)を測定した。
得られた結果を下記表1に記載した。
<凸凹構造のピッチの目立ちやすさ>
各実施例および比較例の赤外線反射材料の凸凹構造のピッチの目立ちやすさを太陽光下で、目視で評価した。評価を以下のように分類した。
AA ピッチが全く見えない。
A ピッチがほとんど見えない。
B ピッチがわずかに見える。
C ピッチがよく見える。
得られた結果を下記表1に記載した。
Figure 0006395576
上記表1中、※1は、平板状金属粒子の主平面と、平板状金属粒子に最も近い凸凹構造の表面とのなす角が0°〜±30°の範囲で面配向している平板状金属粒子(対全平板粒子、個数%)を表す。
上記表1より、本発明の赤外線反射材料は、再帰反射率および可視光透過率がともに高いことが分かる。
本発明の赤外線反射材料は、比較例1のような凸凹構造がない赤外線反射材料に比べ再帰反射率が高いことが分かる。
また比較例2および3のような金属スパッタ膜を用いており平板状金属粒子を用いていない赤外線反射材料に比べて可視光透過率が優れることが分かる。
比較例2および3などの蒸着膜を用いた赤外線反射材料については、蒸着膜を設けると成形性が悪くなり、凸凹構造に蒸着膜が追随しにくかった。特に、凸凹構造のサイズを小さくする場合、蒸着膜を設けると成形性が顕著に悪くなり、さらに凸凹構造に蒸着膜が追随できにくくなる。また、蒸着膜を用いた赤外線反射材料は、支持体から蒸着膜が剥離する層間剥離も生じやすく、さらに赤外線反射材料として誘電体多層膜や金属膜と銀膜の交互多層膜を用いると層間剥離も生じやすくなる。
さらに、本発明の赤外線反射材料の中でも好ましい態様である実施例1〜5および7〜12の赤外線反射材料はオーバーコート層によって凸凹構造が埋められているため、金属スパッタ膜でサイズの小さい凸凹構造を設けた比較例2の赤外線反射材料よりもヘイズが低く、凸凹構造のピッチの目立ちにくさの点でも優れることが分かる。
なお、赤外線反射材料の有する凸凹構造の凸部の表面のSEM写真観察の結果から、銀平板粒子分散液Bを用いて赤外線反射材料を形成した場合、凸凹構造の凸部および凹部のうち少なくとも一方の面上における平板状金属粒子の全金属粒子に対する割合、平板状金属粒子の粒度分布および形状は、銀平板粒子分散液Bにおける平板状金属粒子の全金属粒子に対する割合、平板状金属粒子の粒度分布および形状とほぼ同じ結果であった。
[実施例101〜112:熱線遮蔽材の作製]
各実施例の赤外線反射材料に対して、それぞれのオーバーコート層または金属粒子含有層の表面を清浄にした後、粘着材(粘着層)を貼り合わせた。粘着材としてパナック(株)製パナクリーンPD−S1(粘着層25μm)を使用して、軽剥離セパレータ(シリコーンコートPET)を剥がしてオーバーコート層表面に貼り合わせた。PD−S1の他方の重剥離セパレータ(シリコーンコートPET)を剥がし、フィルム施工液であるリアルパーフェクト(リンテック(株)製)の0.5質量%希釈液を使用してソーダ石灰珪酸塩ガラス(板ガラス厚み:3mm)と貼り合わせた。なお、板ガラスはイソプロピルアルコールで汚れを拭き取って自然乾燥したものを使用し、貼り合わせ時、25℃、相対湿度65%の環境下で、ゴムローラーを用いて0.5kg/cm2の面圧で圧着した。
得られた積層体を、実施例101〜112の熱線遮蔽材(ガラス貼り合わせ済)とした。
得られた各実施例の熱線遮蔽材は、JIS A 5759記載の方法を参照して算出した遮蔽係数0.690における可視光透過率が高く、熱線遮蔽性能と可視光透過率がともに良好である。
1 金属粒子含有層
5 オーバーコート層
6 粘着層
8 窓ガラス(窓ガラス用ガラス)
11 平板状金属粒子
40 支持体
61 光源
62 サンプル
63 ハーフミラー
64 受光器
a 金属粒子の(平均)厚み
D 金属粒子の(平均)粒子径または(平均)円相当径
f 平板状金属粒子の深さ方向の存在範囲
P ピッチ
R 凸部または凹部のサイズ

Claims (13)

  1. 支持体上に金属粒子含有層を有し、
    前記金属粒子含有層が凸部および凹部のうち少なくとも一方を複数含む凸凹構造を有し、
    前記金属粒子含有層の前記凸凹構造の凸部および凹部のうち少なくとも一方の面上に少なくとも1種の金属粒子を含有し、
    前記金属粒子が六角形状乃至円形状の平板状金属粒子を60個数%以上有し、
    前記平板状金属粒子の主平面と、前記平板状金属粒子に最も近い前記凸凹構造の表面とのなす角が0°〜±30°の範囲で面配向している平板状金属粒子が、全平板状金属粒子に対して50個数%以上であり、
    前記平板状金属粒子の厚みが14nm以下であり、
    前記平板状金属粒子のアスペクト比が6〜40である赤外線反射材料。
  2. 前記金属粒子含有層上に、前記凸凹構造を埋めるオーバーコート層を有する請求項1に記載の赤外線反射材料。
  3. 前記オーバーコート層と前記支持体の屈折率差が0.05以下である請求項2に記載の赤外線反射材料。
  4. 前記支持体および前記オーバーコート層が透明である請求項2または3に記載の赤外線反射材料。
  5. 前記凸凹構造が、プリズム形状、ピラミッド型プリズム形状、半球形状またはコーナーキューブ形状である請求項1〜4のいずれか一項に記載の赤外線反射材料。
  6. 前記凸凹構造のサイズが、1μm以上100μm以下である請求項1〜5のいずれか一項に記載の赤外線反射材料。
  7. 前記赤外線反射材料の780nm以上2500nm以下の赤外領域における最も高い再帰反射率が5%以上である請求項1〜6のいずれか一項に記載の赤外線反射材料。
  8. 780nm以上2500nm以下の赤外領域における最も高い再帰反射率を示す波長が780nm〜1100nmの帯域に存在する請求項1〜7のいずれか一項に記載の赤外線反射材料。
  9. 前記赤外線反射材料の780nm以上2500nm以下の赤外領域における最も高い再帰反射率が15%以上である請求項1〜8のいずれか一項に記載の赤外線反射材料。
  10. 前記赤外線反射材料の550nmにおける透過率が72%以上である請求項1〜9のいずれか一項に記載の赤外線反射材料。
  11. 前記赤外線反射材料のヘイズが10%未満である請求項1〜10のいずれか一項に記載の赤外線反射材料。
  12. 請求項1〜11のいずれか一項に記載の赤外線反射材料を用いた熱線遮蔽材。
  13. 請求項12に記載の熱線遮蔽材を有する窓ガラス。
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