JP6394641B2 - プラズマ装置 - Google Patents
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Description
前記第2窪み部内に配置された第2の電極と;前記第1の電極及び前記第2の電極に高周波電力を印加する高周波電力印加部と、を備え;前記ワークは、前記第1窪み部内の空間と前記第2窪み部内の空間とを分離してもよい。このような形態のプラズマ装置であれば、ワークにより第1窪み部内の空間と第2窪み部内の空間とが分離されており、これらの空間は電気的に絶縁されるため、第1の電極に印加された高周波と、第2の電極に印加された高周波と、の位相が干渉することが抑制されるので、印加された電力を効率よく利用して、ワークを成膜又はエッチングすることができる。
A1.プラズマ装置の構成:
図1は、本発明の第1実施形態におけるプラズマ装置200の構成を示す概略断面図である。図2は、プラズマ装置200の分解斜視図である。図1及び図2には、相互に直交するXYZ軸が図示されている。Y軸方向は鉛直方向を示し、X軸方向は水平方向を示し、Z軸方向はY軸及びX軸に垂直な方向を示す。このことは、以降の図においても同様である。
図4は、プラズマ装置200によるプラズマ処理方法について示す工程図である。以下では、プラズマ装置200によりワークWの一部に成膜を行う方法を例に挙げて説明する。プラズマ装置200による成膜では、まず、ワークWが真空容器100内に搬送される(ステップS10)。本実施形態では、パレット130上に、絶縁部材30、下側マスキング部材22、被処理対象物10が積載され、さらに、被処理対象物10の上に上側マスキング部材21が積載される。こうすることによって、被処理対象物10の非被処理対象部分10Bが、マスキング部材20によって覆われる。その後、真空容器100の第1の型110が開閉装置50によって+Y軸方向に移動され、絶縁部材30、マスキング部材20及び被処理対象物10が積載されたパレット130が、搬送装置55によって真空容器100内に搬送される。搬送されたパレット130は、シール部材62を介して第2の型120上に配置される。
第1実施形態のプラズマ装置200によれば、真空容器100が閉じた状態において、ワークWと接触する絶縁部材30は第1の型110の第1平面部111と第2の型120との間に配置され、ワークWと絶縁部材30との接触点P1と、第1平面部111と、の距離A1は、ワークWと第1窪み部114の底部113との距離B1よりも小さいため、ワークWと第1平面部111とで形成される空間に第1窪み部114や第2窪み部124からプラズマが侵入することが抑制される。そのため、接触点P1におけるプラズマの量が低減されるので、異常放電の発生を抑制することができる。
A4−1.第1実施形態の変形例1:
図5は、第1実施形態の変形例1におけるプラズマ装置200mを示す図である。図5及び以降の図では、開閉装置50、搬送装置55、電力印加部70、ガス供給装置80、排気装置90及び制御部95は図示を省略している。本変形例のプラズマ装置200mでは、第1窪み部114mと第1平面部111mとの接続箇所Q1及び第2窪み部124mと第2平面部121mとの接続箇所Q2から、ワークWと絶縁部材30との接触点P1、P2までの第1平面部111mに沿った最短距離が、0(ゼロ)である。本変形例では、接続箇所Q2と接触点P2とは、同一のYZ平面に位置している。そのため、図5に示すように、真空容器100mでは、上側マスキング部材21が、第1の型110mの第1窪み部114m内に露出しており、下側マスキング部材22の一部が、第2の型120mの第2窪み部124m内に露出している。なお、本変形例においても、上述の第1実施形態と同様に、接触点P1と第1平面部111mとの距離は、ワークWと第1窪み部114mの底部113mとの距離よりも小さい。また、接触点P2と第2平面部121mとの距離は、ワークWと第2窪み部124mの底部123mとの距離よりも小さい。このようなプラズマ装置200mによっても、上述の第1実施形態と同様に異常放電の発生を抑制することができる。
図6は、第1実施形態の変形例2におけるプラズマ装置200aを示す図である。本変形例におけるプラズマ装置200aは、第1実施形態のプラズマ装置200がX軸方向に90°回転した構成を有する。本変形例では、真空容器100は、X軸方向に開閉される。なお、本変形例では、絶縁部材30、マスキング部材20、パレット130は、脱落しないような結合力でそれぞれ嵌まり合っていることが好ましい。又は、絶縁部材30、マスキング部材20、パレット130は、それぞれ例えばボルト等で締結されていることが好ましい。このようなプラズマ装置200aによっても、上述の第1実施形態と同様に異常放電の発生を抑制することができる。
図7は、第1実施形態の変形例3におけるプラズマ装置200bを示す図である。プラズマ装置200bは、第1実施形態のプラズマ装置200とは異なり、被処理対象物10の第1窪み部114側のみに成膜又はエッチングを行う。そのため、本変形例では、真空容器100bの第2の型120bと被処理対象物10との間に空間がなく、第2の型120b上に絶縁部材30bが接触し、絶縁部材30b上に下側マスキング部材22bが接触し、下側マスキング部材22b上に被処理対象物10の下側全面が接触する。また、本変形例では、プラズマ装置200bがパレット130を備えていない。また、本変形例では、第1の型110b側に電力導入部71が備えられている。なお、上述の第1実施形態と同様に、ワークWと絶縁部材30bとの接触点P1bと、第1平面部111と、の距離は、ワークWと第1窪み部114の底部113との距離よりも小さい。このようなプラズマ装置200bによっても、上述の第1実施形態と同様に異常放電の発生を抑制することができる。
図8は、第1実施形態の変形例4におけるプラズマ装置200cを示す図である。本変形例におけるプラズマ装置200cと上述の第1実施形態におけるプラズマ装置200とが異なる主な点は、パレット130を用いずワークWが配置される点である。そのため、本変形例では、真空容器100cにおいて、第2の型120cの第2平面部121cが絶縁部材30cと接触しつつ、ワークWと第2の型120cとを離間させている。なお、上述の第1実施形態と同様に、本変形例においても、ワークWと絶縁部材30cとの接触点P1cと、第1平面部111と、の距離は、ワークWと第1窪み部114の底部113との距離よりも小さい。また、ワークWと絶縁部材30cとの接触点P2cと、第2平面部121cと、の距離は、ワークWと第2窪み部124の底部123との距離よりも小さい。本変形例のその他の構成は、上述の第1実施形態と同様である。このようなプラズマ装置200cによっても、上述の第1実施形態と同様に異常放電の発生を抑制することができる。
上述の第1実施形態では、プラズマ装置200によりワークWの一部に成膜を行っている。これに対し、プラズマ装置200により、ワークWの一部にエッチングを行ってもよい。エッチングを行う場合には、上述のプラズマ処理のうち、ガスが供給される工程(図4、ステップS40)において、真空容器100内に例えば主にアルゴンを含むガスが供給されてもよい。
図9は、第1実施形態の変形例6におけるプラズマ装置200nを示す図である。プラズマ装置200nでは、パレット130及び絶縁部材30が用いられずに、ワークW(被処理対象物10n)が搬送装置55によって真空容器100内に搬送される。プラズマ装置200nでは、上述の実施形態の絶縁部材30に代えて、絶縁性のシール部材60nがワークWの上面側の被処理対象部分10nAを第1窪み部114内の空間に向けるとともに、ワークWを第1平面部111から離間させた状態で、ワークWに接触する。シール部材61nは、第1の型110の第1平面部111及び被処理対象物10nの非被処理対象部分10nBに接触している。シール部材62nは、第2の型120の第2平面部121及び非被処理対象部分10nBに接触している。図9には、ワークWとシール部材60nとの接触点P1nと、ワークWとシール部材60nとの接触点P2nと、が示されている。上述の第1実施形態と同様に、接触点P1nと第1平面部111との距離は、ワークWと第1窪み部114の底部113との距離よりも小さい。また、接触点P2nと第2平面部121との距離は、ワークWと第2窪み部124の底部123との距離よりも小さい。このようなプラズマ装置200nによっても、上述の実施形態と同様に異常放電の発生を抑制することができる。なお、本変形例において、ワークWは、被処理対象物10nとマスキング部材20とにより構成されていてもよい。
上述の第1実施形態において、プラズマ装置200は、第1窪み部114内と第2窪み部124内との少なくとも一方に、高周波電力を印加可能な電極と、電極に高周波電力を印加する高周波電力印加部と、を備えていてもよい。このような構成であれば、電極に印加された高周波により、第1窪み部内や第2窪み部内に発生するプラズマの密度を増加させることができるので、成膜密度やエッチング密度を向上させることができ、膜厚やエッチング量を増加させることができる。また、第1実施形態と同様に、異常放電の発生を抑制することができる。
上述の第1実施形態では、接触点P1と第1平面部111との距離A1は、ワークWと第1平面部111との間に形成されるシースの距離よりも短く、接触点P2と第2平面部121との距離A2は、ワークWと第2平面部121との間に形成されるシースの距離よりも短い。これに対し、距離A1と距離A2とのうち、いずれか一方がシースの距離よりも大きくてもよく、両方がシースの距離よりも大きくてもよい。また、上述の第1実施形態では、距離A1及び距離A2は2.0mm以下である。これに対し、距離A1と距離A2のうち、いずれか一方が2.0mmより大きくてもよく、両方が、2.0mmより大きくてもよい。
上述の第1実施形態では、ワークWは被処理対象物10とマスキング部材20を含んでいるが、ワークWはマスキング部材20を含んでいなくともよい。
上述の第1実施形態では、第1窪み部114は、側部112と底部113とを備えているが、第1窪み部114は、第1平面部111から被処理対象物10と離れる方向に窪んでいればよく、例えば、半球状であってもよい。この場合には、第1窪み部114の底部113は、第1窪み部114と対向するワークWから最も離れた箇所であってもよく、ワークWと第1窪み部114の底部113との距離B1は、第1窪み部114と対向するワークWと、第1窪み部114のワークWから最も離れた箇所と、の距離であってもよい。
上述の第1実施形態では、真空容器100及びパレット130はアース電位であるが、真空容器100及びパレット130はアース電位でなくてもよい。電力印加部70は真空容器100と被処理対象物10との間に被処理対象物10を成膜又はエッチングするための電力を印加できればよい。
B1.プラズマ装置の構成:
図10は、第2実施形態におけるプラズマ装置200dの構成を部分的に示す部分概略断面図である。図10には、図1のX部分に相当する部分X1が示されている。本実施形態におけるプラズマ装置200dは、第1の型110dの第1窪み部114d(側部112d)と第1平面部111dとの接続箇所Q1が、被処理対象部分10Aの端部から絶縁部材30側へ離れて位置している。また、第2の型120dの第2窪み部124d(側部122d)と第2平面部121dとの接続箇所Q2が、被処理対象部分10Aの端部から絶縁部材30側へ離れて位置している。
電力が印加されるワークWと真空容器100dとの間にプラズマを発生させて被処理対象部分10Aに成膜又はエッチングを行うために、被処理対象部分10Aと真空容器100dとの間は、いわゆるシースの距離よりも離れていることが好ましく、被処理対象部分10Aと真空容器100dとが近接している箇所ではプラズマが発生せず、被処理対象部分10Aの端部において成膜不良又はエッチング不良が発生するおそれがある。しかし、本実施形態のプラズマ装置200dによれば、真空容器100dの第1窪み部114dと第1平面部111dとの接続箇所Q1は、ワークWの上面側の被処理対象部分10Aの端部から絶縁部材30側へ離れて位置しているので、被処理対象部分10Aと真空容器100dとの距離を確保することができる。そのため、ワークWの上面側の被処理対象部分10Aの端部において成膜不良又はエッチング不良が発生することを抑制することができる。
上述の第2実施形態では、第1窪み部114dと第1平面部111dとの接続箇所Q1と、被処理対象部分10Aの端部と、の距離L1と、第2窪み部124dと第2平面部121dとの接続箇所Q2と、被処理対象部分10Aの端部と、の距離L2は、等しい。これに対し、距離L1と距離L2とは異なっていてもよい。例えば、第1窪み部114dと第1平面部111dとの接続箇所Q1のみが、ワークWの上面側の被処理対象部分10Aの端部から絶縁部材30側へ離れて位置していてもよく、第2窪み部124dと第2平面部121dとの接続箇所Q2のみが、ワークWの下面側の被処理対象部分10Aの端部から絶縁部材30側へ離れて位置していてもよい。
C1.プラズマ装置の構成:
図11は、第3実施形態におけるプラズマ装置200eの構成を部分的に示す部分概略断面図である。図11には、図1のX部分に相当する部分X2が示されている。本実施形態におけるプラズマ装置200eと第1実施形態におけるプラズマ装置200とが異なる点は、マスキング部材20e(21e、22e)が、傾斜面23e、24eを有する点である。具体的には、上側マスキング部材21eは、被処理対象部分10A側の端部に、第1窪み部114d側に向けて傾斜した傾斜面23eを有する。また、下側マスキング部材22eは、被処理対象部分10A側の端部に、第2窪み部124d側に向けて傾斜した傾斜面24eを備える。傾斜面23e、24eは、マスキング部材20e(21e、22e)において、非被処理対象部分10Bと接触する接触面Sに対して傾斜する面である。本実施形態では、傾斜面23e、24eは被処理対象部分10Aの端部と接触している。
本実施形態のプラズマ装置200eによれば、被処理対象部分10Aと接触する上側マスキング部材21eは、第1窪み部114d側に向けて傾斜した傾斜面23eを備えるため、上側マスキング部材21eの端部に電界が集中することを抑制することができる。従って、ワークWの上面側の被処理対象部分10Aの端部において、成膜密度又はエッチング密度が低下することを抑制することができる。また、下側マスキング部材22eは、第2窪み部124d側に向けて傾斜した傾斜面24eを備えるため、下側マスキング部材22eの端部に電界が集中することを抑制することができる。従って、ワークWの下面側の被処理対象部分10Aの端部において、成膜密度又はエッチング密度が低下することを抑制することができる。
図12は、角度Dについての実験結果を示す図である。本実験では、角度Dが6、15、25、30、45、90°と異なる6種類のマスキング部材を用意した。角度Dが90°のマスキング部材は、傾斜面を備えておらず、被処理対象部分10Aと接触する端部が矩形である。次に、各マスキング部材を用いて、プラズマ装置200eによって被処理対象物10に対して成膜を行い、サンプル1〜6を作製した。成膜は、上述の第1実施形態と同様の方法で、各サンプル1〜6の成膜条件(ガス種、ガス流量、電力量等)を同じにして行った。次に、各サンプルを120℃から140℃のプレッシャークッカーに約1時間設置して、加速試験を行った。その後、各サンプルの表面状態を観察し、被処理対象部分10Aの端部における膜の剥離の有無を評価した。剥離が観察されなかったサンプル(無)は「○」と評価し、剥離が観察されたサンプル(有)は「×」と評価した。剥離が観察されなかったサンプルは、被処理対象部分10Aの端部において、成膜のムラが抑制されており、十分な成膜密度を有するといえる。また、加速試験後、四端子法により各サンプルにおいて、被処理対象部分10Aの端部付近の接触抵抗値を測定した。接触抵抗値が低いサンプルもまた、被処理対象部分10Aの端部において、十分な成膜密度を有するといえる。図12には、各サンプルの膜の剥離の有無と、接触抵抗値と、が示されている。
C4−1.第3実施形態の変形例1:
図14は、第3実施形態の変形例1におけるプラズマ装置200fの構成を部分的に示す部分概略断面図である。図14には、図11のX2部分に相当する部分X3が示されている。本変形例におけるプラズマ装置200fと上述の第3実施形態におけるプラズマ装置200eとが異なる主な点は、マスキング部材20f(21f、22f)の傾斜面23f、24fが、被処理対象部分10Aの端部と直接接触していない点である。本変形例では、傾斜面23fは、ワークWの上面側の被処理対象部分10Aの端部と接触する面27fに接続されている。また、傾斜面24fは、ワークWの下面側の被処理対象部分10Aの端部と接触する面28fに接続されている。本変形例のプラズマ装置200fのその他の構成は、上述の第3実施形態のプラズマ装置200eと同様であるため、説明を省略する。
図15は、第3実施形態の変形例2におけるプラズマ装置200gの構成を部分的に示す部分概略断面図である。図15には、図11のX2部分に相当する部分X4が示されている。本変形例におけるプラズマ装置200gと上述の第3実施形態におけるプラズマ装置200eとが異なる点は、上側マスキング部材21gが、第1の型110dの側部112dに近接する箇所に板部27gを備え、下側マスキング部材22gが、第2の型120dの側部122dに近接する箇所に板部28gを備える点である。板部27g、28gのX軸に沿った厚さは、約2.0mmであり、Y軸に沿った長さは、約20〜30mmであり、側部112dと板部27g、側部122dと板部28gとのX軸に沿った距離は、約1.0mmである。板部27gは、ワークに成膜が行われることによって側部112dに汚れが付着することを防止する。また、板部28gは、ワークに成膜が行われることによって側部122dに汚れが付着することを防止する。
上述の第3実施形態では、マスキング部材20e(21e、22e)は、傾斜面23e、24eを備えている。これに対し、上側マスキング部材21eと下側マスキング部材22eのいずれか一方が、傾斜面を備えていてもよい。
D1.プラズマ装置の構成:
図16は、第4実施形態におけるプラズマ装置200rを示す図である。プラズマ装置200rは、電力印加部70により印加される電力(DC(Direct Current)電力)と高周波電力印加部70rにより印加される電力(RF(Radio Frequency)電力)とを利用して、ワークWの被処理対象部分10rAにプラズマ処理を行うことが可能な装置である。そのため、プラズマ装置200rは、第1の電極75と、第2の電極76と、高周波電力印加部70rと、を備える。第1の電極75は、第1窪み部114r内の底部113r側に配置されている。第2の電極76は、第2窪み部124r内の底部123r側に配置されている。高周波電力印加部70rは、制御部95rの制御により、第1の電極75及び第2の電極76に電力を印加する。なお、高周波電力印加部70rは、第1の電極75に印加する高周波電力の大きさと、第2の電極76に印加する高周波電力の大きさと、を異ならせることも可能である。本実施形態において、第1の型110rは、第1の電極75に高周波電力を印加するための電力導入部71rと、真空容器100r内を排気するための排気口91rと、を備える。第2の型120rは、第2の電極76に高周波電力を印加するための電力導入部72rと、真空容器100r内を排気するための排気口91rと、を備える。電力導入部71rと第1の型110rとの間及び電力導入部72rと第2の型120rとの間は、絶縁部材35によって電気的に絶縁されている。本実施形態では、第1の電極75と第1の型110rとの距離及び第2の電極76と第2の型120rとの距離は、シースの距離よりも短い。そのため、第1の電極75と第1の型110rとの間及び第2の電極76と第2の型120rとの間には、プラズマは発生しない。
本実施形態のプラズマ装置200rによるプラズマ処理では、上述の第1実施形態のプラズマ処理方法(図4)の電力が印加される工程(図4、ステップS50)において、ワークWに電力が印加されるのに加え、さらに、高周波電力印加部70rにより第1の電極75及び第2の電極76に高周波電力が印加される。本実施形態のその他のプラズマ処理方法は、上述の第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
本実施形態のプラズマ装置200rによれば、ワークWにより第1窪み部114r内の空間と第2窪み部124r内の空間とが分離されており、これらの空間は電気的に絶縁されるため、第1の電極75に印加された高周波と第2の電極76に印加された高周波との位相が干渉することが抑制されるので、印加された電力を効率よく利用して、ワークWの被処理対象部分10rAを成膜又はエッチングすることができる。そのため、第1窪み部114r内及び第2窪み部124r内のプラズマ密度を増加させて、被処理対象部分10rAの成膜密度やエッチング密度を高めることができる。また、プラズマ装置200rにより被処理対象部分10rAに成膜を行う場合には膜厚を厚くすることができ、プラズマ装置200rにより被処理対象部分10rAにエッチングを行う場合には、被処理対象部分10rAのエッチング量を多くすることができる。
図17は、第4実施形態の変形例におけるプラズマ処理方法を示す工程図である。本変形例におけるプラズマ処理方法は、プラズマ装置200rによる成膜後(図4、ステップS10〜ステップS55)に真空容器100r内がエッチング(清浄化)される工程を備える。本変形例では、成膜が終了すると、まず、ワークWが真空容器100rから搬出される(ステップS80)。
上述の種々の実施形態では、被処理対象物10はセパレータであるが、被処理対象物10は、導電性を有する部材であればよい。また、上述の実施形態では、プラズマ装置200〜200rは炭素系の薄膜を成膜しているが、成膜を行う場合には、金(Au)、白金(Pt)、タンタル(Ta)、シリコン(Si)など他の導電性の元素の薄膜を形成するものとしてもよい。
10A、10nA、10rA…被処理対象部分
10B、10nB…非被処理対象部分
20、20e、20f…マスキング部材
21、21e、21f、21g…上側マスキング部材
22、22b、22e、22f、22g…下側マスキング部材
23e、23f、24e、24f…傾斜面
27f、28f…面
27g、28g…板部
30、30b、30c…絶縁部材
35…絶縁部材
50…開閉装置
55…搬送装置
60、60n、61、61n、62、62n…シール部材
70…電力印加部
70r…高周波電力印加部
71、71r、72r…電力導入部
75…第1の電極
76…第2の電極
80…ガス供給装置
81…供給口
90…排気装置
91、91r…排気口
95、95r…制御部
100、100b、100c、100d、100m、100r…真空容器
110、110b、110d、110m、110r…第1の型
111、111d、111m…第1平面部
112、112d…側部
113、113m、113r…底部
114、114d、114m、114r…第1窪み部
120、120b、120c、120d、120m、120r…第2の型
121、121c、121d、121m…第2平面部
122、122d…側部
123、123m、123r…底部
124、124d、124m、124r…第2窪み部
130…パレット
130t…端部
200、200a、200b、200c、200d、200e、200f、200g、200m、200n、200r…プラズマ装置
A1、A2、B1、B2、C、L1、L2…距離
D…角度
P1、P1b、P1c、P1n、P2、P2c、P2n…接触点
Q1、Q2…接続箇所
S…接触面
W…ワーク
Claims (8)
- プラズマを用いて導電性のワークの一部に成膜又はエッチングを行うプラズマ装置であって、
第1窪み部と前記第1窪み部の周囲に配置された第1平面部とを備える第1の型と、前記第1の型に対向して配置された第2の型と、を有する真空容器と、
前記第1の型の前記第1平面部と前記第2の型との間に配置され、前記ワークの被処理対象部分を前記第1窪み部内の空間に向けるとともに前記ワークを前記第1平面部から離間させた状態で前記ワークに接触する絶縁部材と、
前記ワークに電力を印加する電力印加部と、を備え、
前記ワークと前記絶縁部材との接触点と、前記第1平面部と、の距離は、前記ワークと前記第1窪み部の底部との距離よりも小さい、
プラズマ装置。 - 請求項1に記載のプラズマ装置であって、
前記第1窪み部と前記第1平面部との接続箇所から前記接触点までの前記第1平面部に沿った距離は、0よりも大きい、プラズマ装置。 - 請求項1又は請求項2に記載のプラズマ装置であって、
前記接触点と前記第1平面部との距離は、前記ワークと前記第1平面部との間に形成されるシースの距離よりも短い、プラズマ装置。 - 請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のプラズマ装置であって、
前記接触点と前記第1平面部との距離は2.0mm以下である、プラズマ装置。 - 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載のプラズマ装置であって、
前記ワークは、被処理対象物と、前記被処理対象物の非被処理対象部分を覆うマスキング部材と、を備え、
前記第1窪み部と前記第1平面部との接続箇所は、前記被処理対象部分の端部から前記絶縁部材側へ離れて位置している、プラズマ装置。 - 請求項5に記載のプラズマ装置であって、
前記マスキング部材は、前記被処理対象部分側の端部に前記第1窪み部側に向けて傾斜した傾斜面を有する、プラズマ装置。 - 請求項6に記載のプラズマ装置であって、
前記被処理対象物と接触する前記マスキング部材の接触面と、前記傾斜面とのなす角は、30°以下である、プラズマ装置。 - 請求項1から請求項7までのいずれか一項に記載のプラズマ装置であって、
前記第2の型は、第2窪み部と前記第2窪み部の周囲に配置された第2平面部とを有し、
前記第1窪み部内に配置された第1の電極と、
前記第2窪み部内に配置された第2の電極と、
前記第1の電極及び前記第2の電極に高周波電力を印加する高周波電力印加部と、を備え、
前記ワークは、前記第1窪み部内の空間と前記第2窪み部内の空間とを分離する、
プラズマ装置。
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