JP2019031723A - プラズマ処理装置 - Google Patents

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正一郎 熊本
飯塚 和孝
Kazutaka Iizuka
和孝 飯塚
拓哉 板倉
Takuya Itakura
拓哉 板倉
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Abstract

【課題】ワークの中央部と外周部とに温度差が生じてワークが変形するおそれがある。
【解決手段】ワークの少なくとも処理対象部分が配置される第1窪み部を備える第1の型と、第1の型に対向して配置された第2の型と、を有する真空容器と、ワークの処理対象部分の外周に位置する非処理対象部分に接触するマスキング部材と、を備え、マスキング部材は、ワークの非処理対象部分に接触する部位に、凹凸を有する。
【選択図】図3

Description

本開示は、ワークの一部にプラズマ処理を行うプラズマ処理装置に関する。
上下に2分割される成膜容器によって基板を挟み、成膜容器内にプラズマを発生させて成膜を行う方法が記載されている。
特開2009−62579号公報
特許文献1記載の技術では、ワークの外周部は成膜容器に挟まれているためプラズマ発生時にプラズマに曝されがたく、ワークの中央部と外周部とに温度差が生じてワークが変形するおそれがあった。また、ワークの外周部が成膜されないように、外周部をマスキング部材で覆う場合には、ワークの熱がマスキング部材に奪われることから、ワークの中央部と外周部との温度差がより大きくなって、ワークに変形が生じるおそれがあった。そのため、ワークの温度差によってワークに変形が生じることを抑制可能な技術が望まれていた。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
本発明の一形態によれば、ワークの一部にプラズマ処理を行うプラズマ処理装置が提供される。プラズマ処理装置は;前記ワークの少なくとも処理対象部分が配置される第1窪み部を備える第1の型と、前記第1の型に対向して配置された第2の型と、を有する真空容器と;前記ワークの前記処理対象部分の外周に位置する非処理対象部分に接触するマスキング部材と、を備え;前記マスキング部材は、前記ワークの前記非処理対象部分に接触する部位に、凹凸を有する。
この形態のプラズマ処理装置によれば、マスキング部材は、ワークの外周の非処理対象部分に接触する部位に凹凸を有しているので、凹凸を有していない場合と比較して、マスキング部材と非処理対象部分との接触面積が減少する。そのため、ワークからマスキング部材へ移動する熱量が減少するので、ワークの処理対象部分とその外周の非処理対象部分との温度差を小さくすることができ、温度差によってワークが変形することを抑制することができる。
本発明は、上述したプラズマ処理装置以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、ワークの一部にプラズマ処理を行うプラズマ処理方法等の形態で実現することができる。
本発明の一実施形態におけるプラズマ処理装置の構成を示す概略断面図。 プラズマ処理装置の分解斜視図。 マスキング部材の部分断面図。 プラズマ処理装置の部分拡大断面図。 プラズマ処理装置によるプラズマ処理の一例について示す工程図。 第2実施形態のプラズマ処理装置の部分断面図である。 第3実施形態におけるプラズマ処理装置を示す図。 第4実施形態におけるプラズマ処理装置を示す図。 第5実施形態におけるプラズマ処理装置を示す図。
・第1実施形態
図1は、本発明の一実施形態におけるプラズマ処理装置200の構成を示す概略断面図である。図2は、プラズマ処理装置200の分解斜視図である。図1及び図2には、相互に直交するXYZ軸が図示されている。なお、直交とは、90°±20°の範囲を含んでいう。本実施形態では、鉛直方向はY方向であり、水平方向はX方向である。鉛直方向及び水平方向に垂直な方向はZ方向である。このことは、以降の図においても同様である。
プラズマ処理装置200は、導電性を有するワーク10の一部にプラズマ処理を行う装置である。プラズマ処理は、プラズマを用いてワーク10に成膜又はエッチングを行う処理である。本実施形態では、プラズマ処理装置200は、ワーク10の処理対象部分10Aに、例えばプラズマCVD法により導電性の炭素系薄膜を形成する。本実施形態では、ワーク10は、燃料電池のセパレータの基材として用いられる平板状の金属であり、例えば、チタンやチタン合金により形成される。
プラズマ処理装置200は、真空容器(チャンバー)100と、マスキング部材20とを備える。プラズマ処理装置200は、さらに、絶縁部材30と、開閉装置50と、搬送装置55と、シール部材61、62と、電力印加部70と、ガス供給装置80と、排気装置90と、制御部95と、パレット130とを備える。なお、図2では、開閉装置50と、搬送装置55と、電力印加部70及びその電力導入部71と、ガス供給装置80及び供給口81と、排気装置90及び排気口91と、制御部95と、は図示を省略している。
真空容器100は、分割可能な金属製の容器である。本実施形態では、真空容器100は、+Y方向及び−Y方向に分割される。真空容器100は、金属製の容器であり、例えば、ステンレス(SUS)により形成される。真空容器100は、対向配置される第1の型110と第2の型120とを備える。
第1の型110は、第1平面部111と、第1平面部111から窪み、ワーク10の少なくとも処理対象部分10Aが配置される第1窪み部114と、を備える。真空容器100内にワーク10が配置された状態において、第1窪み部114はワーク10から離間する方向に窪んでおり、本実施形態ではワーク10の上面側の処理対象部分10Aから見て上方(+Y方向)に窪んでいる。第1窪み部114は、側部112と底部113とを備える。本実施形態では、第1窪み部114と第1平面部111との接続箇所は、処理対象部分10Aの端部と、同一のYZ平面上に位置している。本実施形態において、第2の型120は、第2平面部121と、第2平面部121から窪み、ワーク10の少なくとも処理対象部分10Aが配置される第2窪み部124と、を備える。真空容器100内にワーク10が配置された状態において、第2窪み部124は、ワーク10の下面側の処理対象部分10Aから見て下方(−Y方向)に窪んでいる。第2窪み部124は、側部122と底部123とを備える。第2平面部121は、第1の型110の第1平面部111に対応する部分に配置されている。本実施形態では、第2窪み部124と第2平面部121との接続箇所は、処理対象部分10Aの端部と、同一のYZ平面上に位置している。本実施形態において、第1平面部111及び第2平面部121は、XZ平面と平行である。第1の型110及び第2の型120は、真空容器100内にガス供給装置80からガスを供給するための供給口81と、真空容器100内を排気装置90によって排気するための排気口91と、を備える。供給口81及び排気口91には、開閉可能な弁が設けられている。第2の型120は、マスキング部材20を介してワーク10にバイアス電力を印加するための電力導入部71を備えている。第2の型120と電力導入部71との間は、絶縁部材35によって電気的に絶縁されている。本実施形態において、真空容器100は、アース電位を有している。真空容器100内において、ワーク10及びワーク10上に配置されるマスキング部材20は、第1平面部111及び第2平面部121から離間され、かつ、ワーク10の処理対象部分10Aは真空容器100が閉じた状態において第1窪み部114内及び第2窪み部124内の空間に向けられている。また、本実施形態では、非処理対象部分10Bは、真空容器100内の第1平面部111側及び第2平面部121側に配置されている。
図3は、マスキング部材20の部分断面図である。図3には、図1に示したX1部分が示されている。以下、図1〜図3を参照しつつ、マスキング部材20について説明する。マスキング部材20は、ワーク10の処理対象部分10Aの外周に位置する非処理対象部分10Bに接触し、非処理対象部分10Bを覆う部材である。言い換えると、マスキング部材20は、ワーク10の処理対象部分10Aにおいて開口する部材である。本実施形態では、マスキング部材20は、上側マスキング部材21と下側マスキング部材22とを有する。上側マスキング部材21は、ワーク10の第1の型110側に配置されている。下側マスキング部材22は、ワーク10の第2の型120側に配置されている。本実施形態において、下側マスキング部材22は、ワーク10を支持する(図1、図2)。本実施形態において、マスキング部材20は、第1平面部111と第2平面部の間に配置されている。マスキング部材20は、金属等の導電性の部材で形成されている。マスキング部材20は、例えば、ステンレス(SUS)やチタン(Ti)により形成されている。ワーク10とマスキング部材20とは、接触することにより電気的に接続されている。図3に示すように、マスキング部材20は、非処理対象部分10Bに接触する部位に、凹凸26を有する。図3には、凹凸26に対応する箇所を一点鎖線で示した。凹凸26は、マスキング部材20におけるワーク10の非処理対象部分10Bに接触する部位を、例えばブラスト処理することにより形成される。
図1及び図2に戻り、絶縁部材30は、第1の型110の第1平面部111と第2の型120との間に配置され、マスキング部材20と接触する。本実施形態では、絶縁部材30は第1平面部111と第2平面部121との間に配置され、下側マスキング部材22と接触する。本実施形態では、絶縁部材30は、下側マスキング部材22に接触して下側マスキング部材22を支持する。絶縁部材30は、例えば、アルミナ(Al)や二酸化ケイ素(SiO)等のセラミックスで形成されている。
パレット130は、金属製の板状部材である。パレット130は、ワーク10及びマスキング部材20を真空容器100内に搬送する部材でもある。パレット130は、第1の型110の第1平面部111と第2の型120との間に配置される。本実施形態では、パレット130には、絶縁部材30、下側マスキング部材22、ワーク10及び上側マスキング部材21が、この順に+Y方向に積載されており、パレット130は、絶縁部材30を介して下側マスキング部材22を保持する。本実施形態では、パレット130は、真空容器100が閉じられた状態において真空容器100外に露出する縁部130tを有する。縁部130tは、後述する搬送装置55がパレット130を搬送する際に、パレット130に接触する部分である。本実施形態において、パレット130は、アース電位を有している。パレット130は、例えば、アルミニウム(Al)、ステンレス(SUS)やチタン(Ti)等により構成される。
シール部材61、62は、第1の型110の第1平面部111と第2の型120との間に配置されている。シール部材61、62は、真空容器100内の気密を保つための部材である。シール部材61、62は、絶縁性の部材であり、本実施形態ではゴム製の環状部材である。本実施形態では、シール部材61、62は、オーリングを用いている。本実施形態では、シール部材61は第1の型110に設けられた溝部に嵌め込まれている。シール部材62は、第2の型120に設けられた溝部に嵌め込まれている。本実施形態において、シール部材61、62は、ワーク10及びマスキング部材20を第1平面部111及び第2の型120から離間させる離間部材でもある。
開閉装置50は、真空容器100を開閉するための装置である。本実施形態では、開閉装置50は、第1の型110を+Y方向に移動させて真空容器100を開き、第1の型110を−Y方向に移動させて真空容器100を閉じる。
搬送装置55は、パレット130を真空容器100内へ搬送し、パレット130を真空容器100外へ搬送するための装置である。本実施形態では、搬送装置55は、パレット130の縁部130tに接触して、真空容器100が開いた状態において、パレット130及びパレット130に積載された絶縁部材30、マスキング部材20及びワーク10を真空容器100内に搬送する。また、搬送装置55は、搬送したパレット130を下方に移動させることによってパレット130をシール部材62を介して第2の型120上に設置する。また、搬送装置55は、上方に移動させたパレット130をXZ平面に沿って移動させて真空容器100外へ搬送することも可能である。
電力印加部70は、マスキング部材20を介してワーク10にバイアス電力を印加するための装置である。電力印加部70は、真空容器100内に供給されたガスをプラズマ化するための電場を生成する。本実施形態では、電力導入部71とワーク10及びマスキング部材20は陰極であり、第1の型110、第2の型120及びパレット130は陽極である。本実施形態では、電力印加部70は、下側マスキング部材22を通じてワーク10にバイアス電圧を印加する。電力印加部70は、例えば、電力導入部71に−2800Vの電圧を印加することができる。なお、本実施形態では、真空容器100及びパレット130はアース(0V)に接続されている。
ガス供給装置80は、供給口81を介して、真空容器100内にキャリアガス及び原料ガスを供給する。本実施形態では、ガス供給装置80は、キャリアガスとして例えば窒素(N)ガスやアルゴン(Ar)ガスを供給し、原料ガスとして例えばピリジン(CN)ガスを供給する。エッチングが行われる際には、原料ガスとしてアルゴン(Ar)ガスが供給されてもよい。ガス供給装置80は、異なる種類のガスを貯留するタンクと接続されている。ガス供給装置80は、各タンクと供給口81との間に設けられた切替弁が操作されることにより、供給口81に供給されるガスの種類を切り替えることが可能である。また、ガス供給装置80は、真空容器100内の圧力を、開閉装置50が真空容器100を開くことが可能な程度の圧力に戻すために、プラズマ処理装置200による成膜後やエッチング後に真空容器100内に例えば窒素ガスを供給して真空容器100を復圧する。
排気装置90は、排気口91を介して、真空容器100内を排気する。排気装置90は、例えば、ロータリポンプや拡散ポンプ、ターボ分子ポンプ等により構成される。
制御部95は、プラズマ処理装置200全体の動作を制御する。制御部95は、CPUとメモリとを含む。CPUは、メモリに格納されたプログラムを実行することによって、プラズマ処理装置200の制御を行う。このプログラムは、各種記録媒体に記録されていてもよい。例えば、制御部95は、開閉装置50を制御して真空容器100を開き、搬送装置55を制御してパレット130を搬送する。真空容器100内にパレット130が搬送された後、制御部95が真空容器100を閉じると、離間部材としてのシール部材61、62がパレット130に接触することによって、マスキング部材20と第1平面部111及び第2の型120が離間される。また、制御部95は、排気装置90を制御して真空容器100内を排気し、ガス供給装置80を制御して真空容器100内にガスを供給し、電力印加部70を制御して、下側マスキング部材22を介してワーク10にバイアス電力を印加する。
図4は、プラズマ処理装置200の部分拡大断面図である。図4には、図1に破線で示したX2部分が示されている。図4には、さらに、マスキング部材20と絶縁部材30とが接触する箇所(接触箇所P1、P2)が示されている。接触箇所P1は、マスキング部材20と絶縁部材30とが接触する箇所のうち、第1平面部111に対向する箇所である。接触箇所P1は、プラズマ処理装置200の断面(図4)において、マスキング部材20と絶縁部材30とが接触する箇所のうち、第1平面部111に最も近い接触箇所である。接触箇所P2は、マスキング部材20と絶縁部材30とが接触する箇所のうち、第2平面部121に対向する箇所である。接触箇所P2は、プラズマ処理装置200の断面(図4)において、マスキング部材20と絶縁部材30とが接触する箇所のうち、第2平面部121に最も近い接触箇所である。図4にはさらに、接触箇所P1と第1平面部111との距離A1と、ワーク10と第1窪み部114の底部113との距離B1と、が示されている。距離A1は、マスキング部材20と絶縁部材30との接触箇所と、第1平面部111との最短距離である。距離B1は、第1窪み部114と対向するワーク10と、第1窪み部114の底部113との距離であり、第1窪み部114の底部113とワーク10との最短距離である。また、図4には、接触箇所P2と第2平面部121との距離A2と、ワーク10と第2窪み部124の底部123との距離B2と、が示されている。距離A2は、マスキング部材20と絶縁部材30との接触箇所と、第2平面部121との最短距離である。距離B2は、第2窪み部124と対向するワーク10と、第2窪み部124の底部123との距離であり、第2窪み部124の底部123とワーク10との最短距離である。プラズマ処理装置200において、距離A1は距離B1よりも小さい。言い換えると、マスキング部材20と第1平面部111とで形成される空間は、ワーク10と第1窪み部114とで形成される空間よりも小さい。また、本実施形態では、距離A2は、距離B2よりも小さい。言い換えると、マスキング部材20と第2平面部121とで形成される空間は、ワーク10と第2窪み部124とで形成される空間よりも小さい。
本実施形態では、距離A1及び距離A2は、ワーク10と真空容器100との間に電力を印加した場合に、マスキング部材20と真空容器100(第1平面部111、第2平面部121)との間に形成されるシースの距離よりも短い。本実施形態では、距離A1及び距離A2は、2.0mm以下である。なお、真空容器100とマスキング部材20との絶縁性を十分に保つ観点から、距離A1及び距離A2は、0.5mm以上であることが好ましい。
図4には、さらに、第1窪み部114と第1平面部111との接続箇所Q1及び第2窪み部124と第2平面部121との接続箇所Q2から接触箇所P1、P2までのX軸に沿った最短距離Cが示されている。距離Cは、第1窪み部114の側部112及び第2窪み部124の側部122から、接触箇所P1、P2までのX軸に沿う最短距離でもある。本実施形態では、距離Cは、0(ゼロ)よりも大きい。本実施形態では、距離Cは、10mm以上である。
図5は、プラズマ処理装置200によるプラズマ処理方法の一例について示す工程図である。以下では、プラズマ処理装置200によりワーク10の一部に成膜を行う方法を例に挙げて説明する。プラズマ処理装置200による成膜では、まず、ワーク10が真空容器100内に搬送されるワーク搬送工程が行われる(ステップS10)。本実施形態では、パレット130上に、絶縁部材30、下側マスキング部材22、ワーク10が積載され、さらに、ワーク10の上に上側マスキング部材21が積載される。こうすることによって、ワーク10の非処理対象部分10Bが、マスキング部材20によって覆われる。その後、真空容器100の第1の型110が開閉装置50によって+Y方向に移動され、絶縁部材30、マスキング部材20及びワーク10が積載されたパレット130が、搬送装置55によって真空容器100内に搬送される。搬送されたパレット130は、シール部材62を介して第2の型120上に配置される。ワーク搬送工程では、パレット130が第2の型120上に配置されると、真空容器100が閉じられる。本実施形態では、開閉装置50によって第1の型110が−Y方向に移動される。真空容器100が閉じられると、離間部材としてのシール部材61、62がパレット130に接触し、マスキング部材20と第1平面部111及び第2平面部121が離間される。こうすることによって、マスキング部材20と第1平面部111との間に隙間が形成され、マスキング部材20と第2平面部121との間に隙間が形成された状態で、ワーク10及びマスキング部材20は真空容器100の内部に密封される。また、接触箇所P1と第1平面部111との距離A1は、ワーク10と第1窪み部114との距離B1よりも小さくなる。接触箇所P2と第2平面部121との距離A2は、ワーク10と第2窪み部124との距離B2よりも小さくなる。
次に、真空容器100内のガスが排気される排気工程が行われる(ステップS20)。本実施形態では、プラズマ処理装置200は、例えば、窒素ガス雰囲気に設置されている。排気工程では、排気装置90によって排気口91を介して真空容器100内の窒素ガスが排気され、真空容器100内が真空化される。
次に、電力印加工程が行われる(ステップS30)。電力印加工程では、ガス供給装置80により供給口81を介して真空容器100の内部にガスが供給されるとともに、電力印加部70によりマスキング部材20を介してワーク10にバイアス電力が印加されて、第1窪み部114内及び第2窪み部124内にプラズマが発生する。
本実施形態では、電力印加工程は、昇温・エッチング工程と、第1層形成工程と、堆積工程と、を含む。昇温・エッチング工程は、ワーク10を昇温させるとともに、ワーク10に付着した水分等を除去する工程である。第1層形成工程は、昇温・エッチング工程の後に、成膜速度が比較的遅くなるように、電力印加部70、ガス供給装置80を制御してワーク10に緻密な層を形成するための工程である。堆積工程は、第1層の上に、第1層の形成よりも早い成膜速度で膜を堆積させる工程である。例えば、昇温・エッチング工程では、アルゴンガスが供給される。第1層形成工程及び堆積工程では、キャリアガスとして、例えば、水素ガス及びアルゴンガスが供給され、原料ガスとして、窒素ガス及びピリジンガスが供給されて、ワーク10の処理対象部分10Aに薄膜が形成される。
電力印加工程では、真空容器100の第1窪み部114内及び第2窪み部124内が高温化する。電力印加工程が終了すると、ガスの供給と電力の印加とが停止される。
次に、真空容器100内の圧力が調整される復圧工程が行われる(ステップS40)。本実施形態では、真空容器100内の圧力を、開閉装置50によって真空容器100を開くことが可能な程度の圧力に戻すために、ガス供給装置80によって真空容器100内に窒素ガスが供給される。なお、真空容器100内の圧力が調整されると、第1の型110が開閉装置50によって+Y方向に移動され、搬送装置55によって絶縁部材30、マスキング部材20及びワーク10が積載されたパレット130が、真空容器100から搬出される。以上のようにしてプラズマ処理装置200による一連のプラズマ処理が終了する。
本実施形態によれば、マスキング部材20は、ワーク10の非処理対象部分10Bに接触する部位に凹凸26を有しているので、凹凸26を有していない場合と比較して、マスキング部材20と非処理対象部分10Bとの接触面積が減少する。そのため、ワーク10からマスキング部材20へ移動する熱量が減少するので、ワーク10の処理対象部分10Aとその外周の非処理対象部分10Bとの温度差を小さくすることができ、温度差によってワーク10が変形することを抑制することができる。
なお、発明者らは、凹凸26を有するマスキング部材20と、凹凸26を有さないマスキング部材とを用い、それぞれワーク10にプラズマ処理を施す実験を行った。実験では、放射温度計を用いて上述の電力印加工程(図5、ステップS30)における非処理対象部分10Bの温度を測定した。その結果、凹凸26を有するマスキング部材20を用いた場合には、凹凸26を有さないマスキング部材を用いた場合と比較して、非処理対象部分10Bの温度が5%以上上昇することを確認した。この結果から、マスキング部材20が凹凸26を有することで、非処理対象部分10Bからマスキング部材20へ移動する熱量が減少することが示された。
なお、本実施形態におけるマスキング部材20の凹凸26の形状(図3)は、一例である。例えば上側マスキング部材21の凸部は、−Y方向に尖っていなくともよく、半球状であってもよい。また、凹凸26は、上側マスキング部材21、下側マスキング部材22のうち少なくとも一方に設けられていてもよいし、マスキング部材20において、非処理対象部分10Bに接触する箇所のうち少なくとも一部に設けられていてもよい。
本実施形態のプラズマ処理装置200によれば、さらに、以下の効果を奏する。プラズマ処理装置200では、真空容器100が閉じた状態において、マスキング部材20と接触する絶縁部材30は第1の型110の第1平面部111と第2の型120との間に配置され、マスキング部材20と絶縁部材30との接触箇所P1と、第1平面部111と、の距離A1は、ワーク10と第1窪み部114の底部113との距離B1よりも小さいため、マスキング部材20と第1平面部111とで形成される空間に第1窪み部114や第2窪み部124からプラズマが侵入することが抑制される。そのため、接触箇所P1におけるプラズマの量が低減されるので、異常放電の発生を抑制することができる。
同様に、マスキング部材20と絶縁部材30との接触箇所P2と、第2平面部121と、の距離A2は、ワーク10と第2窪み部124の底部123との距離B2よりも小さいため、マスキング部材20と第2平面部121とで形成される空間に第2窪み部124や第1窪み部114からプラズマが侵入することが抑制される。そのため、接触箇所P2におけるプラズマの量が低減されるので、異常放電の発生を抑制することができる。
また、第1窪み部114と第1平面部111との接続箇所Q1及び第2窪み部124と第2平面部121との接続箇所Q2から、絶縁部材30までのX軸に沿う距離Cは0(ゼロ)よりも大きいため、第1窪み部114及び第2窪み部124で形成されるプラズマが発生する空間と、マスキング部材20と絶縁部材30との接触箇所P1、P2とが離れている。そのため、接触箇所P1、P2におけるプラズマの量がより低減されるので、異常放電の発生をより抑制することができる。
また、マスキング部材20と絶縁部材30との接触箇所P1と、第1平面部111と、の距離A1は、マスキング部材20と第1平面部111との間に形成されるシースの距離よりも短いため、マスキング部材20と第1平面部111との間にプラズマを発生させないようにすることができる。また、マスキング部材20と絶縁部材30との接触箇所P2と、第2平面部121と、の距離A2は、マスキング部材20と第2平面部121との間に形成されるシースの距離よりも短いため、マスキング部材20と第2平面部121との間にプラズマを発生させないようにすることができる。そのため、接触箇所P1、P2におけるプラズマの量が効果的に低減されるので、異常放電の発生を効果的に抑制することができる。
距離A1及び距離A2は2.0mm以下であるため、マスキング部材20と第1平面部111とで形成される空間及びマスキング部材20と第2平面部121とで形成される空間に、第1窪み部114及び第2窪み部124からプラズマが侵入することが一層抑制される。また、マスキング部材20と第1平面部111との間にプラズマを発生させないようにすることができる。また、マスキング部材20と第2平面部121との間にプラズマを発生させないようにすることができる。そのため、接触箇所P1、P2におけるプラズマの量が一層低減されるので、異常放電の発生を一層抑制することができる。
また、プラズマ処理装置200において、ワーク10の処理対象部分10Aは第1窪み部114内の空間及び第2窪み部124内の空間に向けられており、絶縁部材30と、ワーク10の非処理対象部分10Bと、マスキング部材20の非処理対象部分10Bを覆う部分とは、第1平面部111と第2平面部121との間に位置している。そのため、ワーク10及びマスキング部材20全体をプラズマが発生する空間内に収容する場合と比較して、プラズマ処理装置200を小型化することができる。また、プラズマ処理装置200では、プラズマ処理のために排気が行われる空間が小さいので、排気に要する時間を短くすることができ、ワーク10に成膜又はエッチングを行うために要する時間を短くすることができる。
・第2実施形態
図6は、第2実施形態のプラズマ処理装置200aの部分断面図である。図6には、プラズマ処理装置200aの備えるマスキング部材20aの拡大断面図が示されている。図6に示すマスキング部材20a(上側マスキング部材21a、下側マスキング部材22a)は、凹凸26に加え、さらに、非処理対象部分10Bに接触する部位のうち、処理対象部分10A側の部位に、面25を有する。面25のX方向に沿う距離は、約10mmである。本実施形態のプラズマ処理装置200aのその他の構成は、上述の第1実施形態と同様であるため、説明を省略する。
プラズマが発生する空間では、凸部へ放電が集中しやすい。本実施形態では、マスキング部材20aは処理対象部分10A側の部位に面25を有しているため、プラズマが発生する空間に近い側に凸部が位置している場合に生じ得る、当該凸部への放電の集中を抑制することができる。そのため、本実施形態のプラズマ処理装置200aでは、上述の第1実施形態の効果を奏するのに加え、処理対象部分10Aの端部の成膜密度又はエッチング密度を高めることができる。
なお、面25は、上側マスキング部材21a、下側マスキング部材22aのうちの一方に設けられていてもよい。このようにすれば、上側マスキング部材21a、下側マスキング部材22aのうちの一方において、放電の集中を抑制できる。
・第3実施形態
図7は、第3実施形態におけるプラズマ処理装置200mを示す図である。なお、本実施形態においても、上述の第1実施形態と同様に、開閉装置50、搬送装置55、電力印加部70、ガス供給装置80、排気装置90、及び、制御部95を備えるが、図示の便宜上省略されている。このことは、以降の実施形態においても同様である。第3実施形態のプラズマ処理装置200mが第1実施形態のプラズマ処理装置200と異なる点は、第1窪み部114mと第1平面部111mとの接続箇所Q1及び第2窪み部124mと第2平面部121mとの接続箇所Q2から、マスキング部材20と絶縁部材30との接触点P1、P2までの第1平面部111mに沿った最短距離が、0(ゼロ)である点である。本実施形態では、接続箇所Q2と接触点P2とは、同一のYZ平面に位置している。そのため、図7に示すように、真空容器100mでは、上側マスキング部材21が、第1の型110mの第1窪み部114m内に露出しており、下側マスキング部材22の一部が、第2の型120mの第2窪み部124m内に露出している。なお、本実施形態においても、マスキング部材20は、第1実施形態と同様に、非処理対象部分10Bに接触する部位に凹凸26を有している。また、上述の第1実施形態と同様に、接触点P1と第1平面部111mとの距離は、ワーク10と第1窪み部114mの底部113mとの距離よりも小さい。また、接触点P2と第2平面部121mとの距離は、ワーク10と第2窪み部124mの底部123mとの距離よりも小さい。本実施形態のプラズマ処理装置200mによっても、上述の第1実施形態と同様に、ワーク10の変形を抑制することができる。また、異常放電の発生を抑制することができる。
・第4実施形態
図8は、第4実施形態におけるプラズマ処理装置200bを示す図である。プラズマ処理装置200bは、第1実施形態のプラズマ処理装置200とは異なり、ワーク10の第1窪み部114側のみにプラズマ処理を行う。そのため、真空容器100bでは、第2の型120bと下側マスキング部材22bとの間に空間がなく、第2の型120b上に絶縁部材30bが接触し、絶縁部材30b上に下側マスキング部材22bが接触し、下側マスキング部材22b上にワーク10の下側全面が接触する。また、プラズマ処理装置200bは、ワーク10及びマスキング部材20b(上側マスキング部材21b、下側マスキング部材22b)を積載するパレット130を備えていない。また、本実施形態では、第1の型110b側に電力導入部71が備えられている。プラズマ処理装置200bでは、絶縁部材30bが第1平面部111と第2の型120bとの間で下側マスキング部材22bに接触する。プラズマ処理装置200bでは、絶縁性のシール部材61と絶縁部材30bとが、マスキング部材20bを第1平面部111及び前記第2の型120bから離間させる離間部材に相当する。第4実施形態において、上側マスキング部材21bは、第1実施形態の上側マスキング部材21と同様に、非処理対象部分10Bに接触する部位に凹凸26を有している。また、マスキング部材20bと絶縁部材30bとの接触箇所P1bと、第1平面部111と、の距離は、ワーク10と第1窪み部114の底部113との距離よりも小さい。第4実施形態におけるプラズマ処理装置200bのその他の構成は第1実施形態と同様である。第4実施形態においても、第1実施形態と同様に、ワーク10の変形を抑制することができる。また、異常放電の発生を抑制することができる。
・第5実施形態
図9は、第5実施形態におけるプラズマ処理装置200cを示す図である。プラズマ処理装置200cと上述の第1実施形態におけるプラズマ処理装置200(図1)とが異なる主な点は、パレット130を用いずワーク10及びマスキング部材20が配置される点である。そのため、プラズマ処理装置200cでは、真空容器100cにおいて、第2の型120cの第2平面部121cが絶縁部材30cと接触しつつ、マスキング部材20と第2の型120cとを離間させている。また、絶縁性のシール部材61が、第1平面部111と第2の型120とを離間させている。シール部材61と絶縁部材30cとは、離間部材に相当する。なお、第5実施形態においても、マスキング部材20は、第1実施形態と同様に、非処理対象部分10Bに接触する部位に凹凸26を有している。また、上述の第1実施形態と同様に、マスキング部材20と絶縁部材30cとの接触箇所P1cと、第1平面部111と、の距離は、ワーク10と第1窪み部114の底部113との距離よりも小さい。また、マスキング部材20と絶縁部材30cとの接触箇所P2cと、第2平面部121cと、の距離は、ワーク10と第2窪み部124の底部123との距離よりも小さい。第5実施形態におけるプラズマ処理装置200cのその他の構成は第1実施形態のプラズマ処理装置200と同様である。第5実施形態においても、第1実施形態と同様に、ワーク10の変形を抑制することができる。また、異常放電の発生を抑制することができる。
本発明は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組合せを行うことが可能である。また、前述した実施形態における構成要素の中の、独立請求項で記載された要素以外の要素は、付加的な要素であり、適宜省略可能である。
10…ワーク
10A…処理対象部分
10B…非処理対象部分
20、20a、20b…マスキング部材
21、21a、21b…上側マスキング部材
22、22a、22b…下側マスキング部材
25…面
26…凹凸
30、30b、30c…絶縁部材
35…絶縁部材
50…開閉装置
55…搬送装置
61、62…シール部材
70…電力印加部
71…電力導入部
80…ガス供給装置
81…供給口
90…排気装置
91…排気口
95…制御部
100、100b、100c、100m…真空容器
110、110b、110m…第1の型
111、111m…第1平面部
112…側部
113、113m…底部
114、114m…第1窪み部
120、120b、120c、120m…第2の型
121、121c、121m…第2平面部
122…側部
123、123m…底部
124、124m…第2窪み部
130…パレット
130t…縁部
200、200a、200b、200c、200m…プラズマ処理装置
A1、A2、B1、B2、C…距離
P1、P1b、P1c、P2、P2c…接触箇所
Q1、Q2…接続箇所

Claims (1)

  1. ワークの一部にプラズマ処理を行うプラズマ処理装置であって、
    前記ワークの少なくとも処理対象部分が配置される第1窪み部を備える第1の型と、前記第1の型に対向して配置された第2の型と、を有する真空容器と、
    前記ワークの前記処理対象部分の外周に位置する非処理対象部分に接触するマスキング部材と、を備え、
    前記マスキング部材は、前記ワークの前記非処理対象部分に接触する部位に、凹凸を有する、プラズマ処理装置。
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