JP2012507834A - 平面基板をプラズマ加工する方法および装置 - Google Patents

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Abstract

プラズマ装置内で基板をプラズマ加工する方法および装置であって、・加工される基板の表面と電極との間隔がdとなるよう、基板(110)を電極(112)と対向電極(108)との間に配置し、・電極(112)と対向電極(108)との間で容量性結合されたプラズマ放電を、DC自己バイアスの形成により励起し、・被加工表面領域と電極との間の、擬似中性バルクプラズマ(114)を伴うプラズマ放電領域に、少なくとも活性化可能なガス種が存在するようにし、このガス種を加工すべきサブストレートの表面に打ち込む方法および装置において、・プラズマ放電を励起し、・該プラズマ放電では、前記間隔dがsから2.5sの間の範囲を有するようにし、ただしs=se+sgであり、seは電極前方のプラズマ縁部層の厚さを表わし、sgは対向電極前方のプラズマ縁部層の厚さを表わし、または・被加工表面領域と電極との間の擬似中性バルクプラズマが、線形の広がりdpを有し、ただしdp<1/3d、dp<max(se+sg)またはdp<0.5sである。

Description

本発明は、独立請求項の上位概念による、基板をプラズマ加工する方法および装置に関する。
平面基板をプラズマ加工する装置は公知である。たとえば特許文献1には、電子応用または光電子応用のための平面基板に薄膜をデポジット(PECVD)するための装置が記載されている。
未公開の特許文献2には、大面積の平面基板にプラズマ被覆するためのシステムが記載されており、基板面積は1m以上のオーダーとすることができる。プラズマは電極と対向電極との間に形成され、それらの間に処理すべき基板が挿入される。システムは電極間の相対的間隔を変化させる装置を有しており、ここでは基板を装填または取り出すときに比較的大きな第1の間隔が調整され、基板の処理を実行する際には比較的小さな第2の間隔が調整される。電極に組み込まれたガスシャワーを介して、層形成反応ガスまたは混合反応ガスが供給される。ガスシャワーは、多数の出射口を備えるガスシャワー出射プレートを有しており、このガスシャワー出射プレートによって反応ガスがプラズマ室に均一に導入される。反応ガスは、処理すべき基板とガスシャワーとの間で、比較的高い電子密度を有するプラズマ放電の擬似中性バンクプラズマに活性ガス種として存在し、この活性ガス種に被処理基板が曝される。基板被覆の速度と品質は、多数のプロセスパラメータに依存し、たとえば圧力、流速、反応ガスの組成、プラズマ励起の電力密度と周波数、ならびに基板温度に依存する。
高い被覆速度と高い層品質を同時に達成するために、とりわけ大面積の基板でプロセスパラメータを変化させると、以下に短く述べる若干の問題が発生する。
まず、基板が所望のように被覆される他に、システムの別のコンポーネントが望ましくないことに被覆される。とりわけガスシャワーの一部が、擬似中性バルクプラズマからの活性ガス種の被曝により被覆される。このことは、高価な反応ガスの損失と、清浄ガスコストの上昇につながる。
被覆速度を高めるためには、プラズマの電力密度を高めることが一般的に必要である。しかしこのことは、基板のイオン打ち込みの上昇につながり、ひいては析出される層の品質に不利に作用する。
13.56MHzの高周波電圧によるプラズマ励起の場合、大きな電極面に簡単に均一に高電圧を供給することができる。しかし電力密度の上昇と共に、望ましくないことには基板のイオン打ち込みも増大する。VHF高周波電圧(27MHzから約150MHz)によるプラズマ励起の場合、基板のイオン打ち込みは電力密度が高くても小さく、このことは非特許文献1に記載されている。しかしVHF高周波電圧を、大きな面積に均一に分散することには大きなコストが掛かる。
特許文献3から、プラズマ支援された加工方法または製造方法が公知である。ここではガス放電が非調和交流電圧により励起され、この交流電圧の周波数スペクトルは基本周波数と、この基本周波数の整数倍からなる。ここで個々の周波数スペクトルの振幅は、プラズマ支援された方法の必要性に適合されている概念「非調和」とは、調和されていない、すなわち正弦波状でないことを意味する。この公知の方法の目的は、とりわけ、薄膜のためのプラズマ支援された加工方法および製造方法を改善するために、プロセス固有のイオン分散を形成することであり、その際に、電極の相対的イオン打ち込みが影響されるようなことのないようにすることである。
プレート平行配置のプラズマ反応炉では、プラズマ励起の電力密度が一定の場合、電極の相対的イオン打ち込みは電極と対向電極の面積比によって決定され、電極または対向電極の前方のプラズマ縁部層で降下する中心電圧の比に反映する。非特許文献2に示されているように、前記電圧の絶対値の二乗は、電極面積対対向電極面積の面積比で約2である。均質に被覆すべき基板の製造の場合、電極と対向電極の面積は近似的に同じ大きさでなければならないから、幾何的に非対称にすることより、電極と対向電極に打ち込まれるイオンエネルギーを調整しようとする手段は制限される。
幾何的非対称性に依存しないで、励起周波数と電圧が所与の場合に電極または対向電極に打ち込まれるイオンのエネルギーを調整する一般的方法が前記の非特許文献2に記載されている。これによればDC自己バイアスが、所定の相対的位相関係にある少なくとも二つの高調周波数成分を有するRF電圧によって形成される。ここで比較的高い周波数成分の少なくとも一つは、比較的低い周波数成分の偶数次高調波である。二つの高調周波数成分間の相対的位相関係に依存して、電極と対向電極におけるイオンエネルギーの比を調整することができる。
EP312447B1 DE102007022252.3 EP0688469B1 PCT/EP/2008/059133
Amanatides, Mataras および Rapakoulias著, Journal of Applied Physics Volume 90, Number 11, Dezember 2001 Heil, Czarnetzki. Brinkmann および Mussenbrock著, J. Phys D: Appl. Phys. 41 (2008) 165002 A.Pflug, M. Siemers. B. Szyszka. M. Geisler および R. Beckmann 著"Gas Flow and Plasma Simulation for Paralle Plate PACVD Reactors", 5 1st SVC Technical Conference, April 23. 2008 Chicago
本発明の課題は、活性ガス種による電極および基板の被曝を相対的に変化することのできる、基板のプラズマ加工を可能にすることであり、基板は電極と対向電極との間に配置され、活性ガス種が、電極と対向電極との間の擬似中性バルクプラズマ内に存在するようにする。
この課題は、独立請求項の特徴によって解決される。有利な実施形態は従属請求項から明らかである。
基板をプラズマ加工するための本発明の方法およびプラズマ装置では、
・加工される基板の表面と電極との間隔がdとなるよう、基板が電極と対向電極との間に配置され、
・電極と対向電極との間で容量性結合されたプラズマ放電を、DC自己バイアスの形成によって励起し、
・被加工表面領域と電極との間の、擬似中性のバルクプラズマを伴うプラズマ放電領域に少なくとも活性化可能なガス種が存在するようにし、このガス種を加工すべき基板の表面に打ち込む。
プラズマ放電が励起される方法は次のことを特徴とする。
・間隔dがsから2.5sの間の範囲を有するようにし、ただしs=se+sgであり、seは電極前方のプラズマ縁部層の厚さを表し、sgは対向電極前方のプラズマ縁部層の厚さを表し、または
・被加工表面領域と電極との間の擬似中性バルクプラズマが、線形の広がりdpを有するようにし、ただしdp<1/3d、dp<max(se+sg)またはdp<0.5sである。
本発明により、プラズマ放電の特定の幾何形状を特徴付ける上記d、se、sgおよびdpの値により、DC自己バイアスの値に依存しないで、基板の被加工表面領域に活性ガス種を打ち込む速度を調整することができる。
ここで、DC自己バイアスは二つの電極の面積比に依存する。プラズマ放電は、高周波発生器により形成される高周波電圧により、電極間の領域に供給されるプロセスガス、たとえばアルゴンおよび/または水素内で、1から40MHzの範囲の励起周波数で、好ましくは13.56MHzの励起周波数で励起される。基板は対向電極の直前に配置されるが、「電極」と「対向電極」は純粋に従来のものであり、入れ替えることができる。この方法での前提は、プラズマ励起のために印加される電圧のほとんどが、電極と対向電極の前方のプラズマ縁部層領域で降下し、擬似中性バルクプラズマの領域ではわずかしか降下しないことである。対向電極前方に配置された基板では、基板表面から発して擬似中性バルクプラズマの方向へプラズマ縁部層が伸びている。
DC自己バイアスによるプラズマ放電では、電極または対向電極前方のプラズマ縁部層の厚さが異なり、薄い縁部層では中心電圧がわずかしか降下しない。dの値がs=se+sgと同等であると、すなわちdがsにほぼ等しい値をとる場合、seが電極前方のプラズマ縁部層の厚さであり、sgが対向電極前方のプラズマ縁部層の厚さであれば、擬似中性バルクプラズマの広がりは必然的に比較的小さくなる。ここで対向電極前方のプラズマ縁部層は、被加工基板の表面まで伸長する。好ましくは、値dは1.1sから2.5sの範囲であり、とくに好ましくは値dは1.1sから1.2s、または1.4s、または1.8s、または2.0sの範囲である。
中性バルクプラズマ内に存在する活性ガス種が電極または基板に打ち込まれる速度は、本発明の方法では、活性ガス種の濃度の最も高い領域の位置に依存し、したがい擬似中性バルクプラズマが比較的細い場合には、擬似中性バルクプラズマと電極または基板との間隔にもっぱら依存する。そして擬似中性バルクプラズマと電極または基板との間隔が狭くなるにつれ速度は上昇する。この間隔は、プラズマ縁部層の厚さseまたはsgにより決定され、この厚さはDC自己バイアスの場合、種々異なる値をとる。擬似中性バルクプラズマは電極または対向電極の近傍にあり、電極または対向電極の前方には厚さの薄い縁部層が存在する。したがって電極または基板に活性ガス種が打ち込まれる程度は、本発明により、間隔dおよびプラズマ縁部層の厚さseとsgを変化することによって調整することができる。
本発明の別の側面によれば、擬似中性バルクプラズマは線形広がりdp<(2/3d)、dp<max(se、sg)またはdp<0.5sを有する。擬似中性バルクプラズマの線形広がりdpとして、電極および基板の対向面の間の断面直径に平行な擬似中性バルクプラズマの厚さが用いられる。この場合も、DC自己バイアスの値に依存して、基板が擬似中性バルクプラズマからの活性ガス種により打ち込まれる速度を調整することができる。
パラメータd、se、sgおよびdpの値は、放電電圧、励起周波数または電力密度のようなプラズマ放電のパラメータに依存して変化または調整することができる。したがってdは1.1sから2.5sの範囲、好ましくは1.1sから1.2s、1.4s、1.6s、1.8sまたは2.0sの範囲の値をとり、またはdp<(2/3d)、dp<max(se、sg)またはdp<0.5sが当てはまる。
好ましくは、se、sgおよびdpの値が一定の場合にdが変化し、dの値が一定の場合にse、sgおよびdpが変化する。
電極および対向電極または基板表面の前方にあるプラズマ縁部層の厚さ、ならびに擬似中性バルクプラズマの厚さはそれ自体公知のように求めることができる。好ましくは前記値は、光学的プラズマ診断法により、たとえばレーザー診断法によって求めることができる。前記値は理論的におよび/またはコンピュータシミュレーションによっても決定することができる。
本発明の構成では、電極と対向電極の間にある擬似中性バルクプラズマの幾何重心の位置が、間隔dの値またはDC自己バイアスの値に依存して調整または変化され、これによって基板および電極への活性ガス種の打ち込みを、プラズマ加工が最適化されるように調整することができる。
本発明のさらなる構成では、DC自己バイアスなしのプラズマ放電の際には、幾何重心の位置が被加工表面の方向に移動され、これにより被加工表面の活性ガス種による被曝が有利に高められる。
本発明のさらなる実施形態では、プラズマ加工がプラズマ被覆を含み、このプラズマ被覆はとりわけ太陽電池および平面画像パネルの製造の際に使用される。
さらにプラズマ加工はプラズマによる表面変形を含むことができ、基板の表面構造および組成へのイオンならびに活性ガス種の打ち込み作用が利用される。さらにプラズマ加工は基板のエッチングを含むこともでき、表面エッチングに対するイオンならびに活性ガス種の打ち込み作用が利用される。
一般的に前駆ガスの励起は、熱的(CVD)に、プラズマ励起(PECVD)により、または光励起(フォトCVD)により行うことができる。
本発明の構成では、ガス種の活性化は、擬似中性バルクプラズマ自体の中にラジカルを形成することにより行われる。バルクプラズマ内で高められた電子密度がラジカル形成を容易にするからである。この場合、擬似中性バルクプラズマは、ソース領域および活性ガス種の最高濃度の領域である。
本発明のさらなる実施形態では、ガス種として前駆ガスが使用される。この前駆ガスはプラズマ内に層を発生するラジカルを形成することができる。好ましくは前駆ガスはシラン(SiH)であり、プラズマ内に電子打ち込みによって層前駆体SiHを形成する。前駆ガスはCH、TEOS(Si(OC)または他のガスでも良く、ガス状に反応室に入れられる。これらの化合物は安定しており、層発生能力のある種に変換するためには励起が必要である。
さらなる実施形態では、活性ガス種として清浄ガスが使用される。この清浄ガスはプラズマ内に、NFのような反応性ラジカルを形成することができる。
バルクプラズマ内で活性化可能なガス種の活性化が行われる空間的領域は、とりわけシランまたは類似の層発生ガスにより被覆する場合、寄生層を回避するようにプラズマ装置を最適に設置するのに重要である。非特許文献3に示されているように、シラン/水素プラズマが平行プレート反応炉でプラズマ放電される場合、活性ガス種はプラズマによって、すなわちシランの活性化解離エネルギーによって擬似中性バルクプラズマ内に形成される。したがって本発明により、プラズマ放電の幾何形状に特徴的な値d、se、sgおよびdpを選択することにより、被加工基板表面の被覆を電極の被覆よりも有利に高めることができる。
本発明の別の実施形態では、プロセスガスおよび/または活性化可能なガス種が、ガス用の多数の出射孔を備えるガス分散機構を含む電極により、電極と対向電極との間の領域で搬送される。このようにして被加工基板表面の被曝の均一性を高めることができるからである。
平坦な基板のための別の好ましい実施形態によれば、電極と対向電極との幾何的非対称性により、DC自己バイスが非常に簡単に達成される。
本発明の好ましい実施形態によれば、DC自己バイアスを形成するためにRF電圧が使用され、このRF電圧は、所定の相対的位相関係にある少なくとも二つの高調周波数成分を有し、比較的高い周波数成分の少なくとも一つは比較的低い周波数成分の偶数次高調波である。このようにして達成されたDC自己バイスの形成を、以下では「電気的非対称作用」と称する。
電気的非対称作用により、擬似中性バルクプラズマ内に非対称な電子密度の分布が形成される。擬似中性バルクプラズマ内にラジカルを形成する源力は、バルクプラズマ内に電子温度が均一に分散されている場合またはエネルギー分散機能がある場合、電子密度に比例するとみなすことができる。活性ガス種による電極の被曝、すなわち電極へのラジカル打ち込みは、電子の密度勾配による拡散平衡を介して行われる。これは以下では、電極が完全に吸着性である場合について示される。電極が完全に吸着性でない場合は、周辺条件の変更により取り扱われる。
電極はx=□1で正規化された長さ尺度で位置決めされる。Nはラジカルの密度であり、f(x)は電子密度に比例する源泉関数である。これにより次式が得られる。
Figure 2012507834
流束はフィックの法則により、任意の位置の後流の濃度の導関数に比例する。Rは、両方の電極への流束の絶対量の比である。
Figure 2012507834
式(1)の要素の積分により、解として次式が得られる。
Figure 2012507834
例としてここでは、位置x=sでのデルタ形源泉関数の特殊例を論議する。f(x)=□(x−s)。したがって、
Figure 2012507834
位置sが−1から1の間で変化することにより、ゼロから無限大まで任意の比が調整されることが分かる。
択一的に、特徴的パラメータとしてコントラスト関数Kを使用することもできる。このコントラスト関数は、流束の絶対値の差と流束の絶対値の和との商によって得られる。この場合、流束は電極に対してx=+1の場合に正であり、x=−1の場合に負である。この符合変化も勘案して、次式が得られる。
Figure 2012507834
したがって上で考察したデルタ関数についてはK=sが得られる。Kは−1と+1の間を変化し、負の値x=−1は流束が電極に対して優勢であり、正の値x=+1は電極が優勢であることを表す。
電気的非対称作用により、電極および基板に打ち込まれるイオンエネルギーおよびイオン打ち込みを互いに依存せずにコントロールすることができる。
好ましくは、DC自己バイスのこの種の形成は、電極と対向電極とが幾何的に非対称である場合に使用され、とりわけ被加工面積が1m超、たとえば1.2m×1.2mの平面基板を加工するために設計されたプラズマ装置で使用される。
好ましくは、DC自己バイスを形成するための方法および装置は、未公開の特許文献4に記載されており、その開示内容は本特許出願の開示内容に参照として取り入れる。
本発明のさらなる実施形態によれば、DC自己バイアスが、RF電圧の二つの高調周波数成分間の相対的位相関係および/またはRF電圧の二つの高調周波数成分の振幅に依存して変化し、これにより基板に打ち込まれるイオンエネルギーおよびイオン打ち込みを、プラズマ加工中にダイナミックにコントロールすることができる。
二つの高調周波数成分の相対的位相関係に依存して、電極と対向電極もしくは基板でのイオンエネルギーの比を調整するととくに好ましく、これにより、イオン流の大きな変化なしでイオンエネルギーを変更することができる。
基板、電極および対向電極が平坦な表面を有するのが好ましい。好ましくは前記表面は平面である。基板、電極および対向電極は凹表面または凸表面を有することもできる。
とくに好ましくは、1m以上の面積の基板が前駆ガスによってプラズマ被覆される。
非結晶被覆または微細結晶被覆の製造の場合、プロセスガス圧は100Paから2000Paの間、とりわけ1300Paであり、電力密度は0.01W/cmから5W/cmの間、とりわけ1W/cmであるのが好ましい。HF発生器の出力電力は50Wから50kWの範囲であり、好ましくは1kWである。
とりわけ非結晶被覆または微細結晶被覆の製造の場合、seの値は2mmから10mmであり、sgの値は1mmから5mmであるのが好ましい。さらにdpの値は1mmから5mmであるのが好ましい。dの好ましい値は5mmから20mmである。
基板をプラズマ加工するための本発明の装置は、
・DC自己バイアスを有する容量的に結合されたプラズマ放電を、電極と対向電極との間の領域に励起する手段と、
・少なくとも活性化可能な定量のガス種を、擬似中性バルクプラズマを伴うプラズマ放電の領域に搬送する手段とを含み、
・電極と対向電極との間にある基板は、間隔dを以て基板の被加工表面領域と電極との間に配置されている。
この装置は、プラズマ放電がDC自己バイスにより励起可能であるよう構成されている。
この装置は、制御のための制御装置が設けられていることを特徴とし、これによりプラズマ放電が調整され、
・間隔dがsから2.5sの間の範囲を有するようにし、seは電極前方のプラズマ縁部層の厚さを表し、sgは対向電極前方のプラズマ縁部層の厚さを表す、または
・被加工表面領域と電極との間の擬似中性バルクプラズマが、線形の広がりdpを有するようにし、ただしdp<1/3d、dp<max(se+sg)またはdp<0.5sである。
この装置の利点は、本発明の方法の利点に対応する。
制御装置はDC自己バイアスを有するプラズマ放電をRF電圧によって励起するための手段を有し、このRF電圧は、所定の相対的位相関係にある少なくとも二つの高調周波数成分を有し、比較的高い周波数成分の少なくとも一つは比較的低い周波数成分の偶数次高調波である。
電極および対向電極もしくは基板表面の前方にあるプラズマ縁部層の厚さ、ならびに擬似中性バルクプラズマの厚さのそれぞれの値を求めるために、それ自体公知のプラズマ診断手段が設けられており、このプラズマ診断手段は制御装置のための入力値を送出する。好ましくは、光学的プラズマ診断手段、たとえばレーザー・プラズマ診断手段が設けられている。
以下本発明を、実施例および図面に基づき詳細に説明する。これらから、請求の範囲の要約とは関係なく本発明のさらなる側面および利点が理解される。
平面基板をプラズマ加工するための本発明の装置である。 平面基板をプラズマ加工するための本発明の装置である。 電極と対向電極との間の領域における電位ならびに層形成する活性化ガス種の濃度の経過を、高調波RF励起電圧と混合周波数の励起電圧について示す線図である。
図1は、好ましくは平坦で矩形の基板3を加工するためのプラズマ装置(反応炉1)の簡略図である。反応炉1はたとえば、PECVD反応炉として構成することができる。反応炉1は、DC自己バイスを有する容量的に結合されたプラズマ放電を、電極と対向電極との間の領域で励起する手段、すなわち電極5ならびに接地された対向電極を備えるプロセス室9を含み、ここで、電極5ならびに対向電極7は、1つまたは複数の平面基板3の被加工表面を加工するためにプラズマを形成するよう構成されている。電極5は、電界をプロセス室9に形成するために、詳細に図示しない高周波供給源、好ましくはRF電圧源と接続することができ、制御手段ならびにプラズマ診断のための光学的手段を備える制御装置が備わっている。ただし制御装置は図示されていない。基板3は接地された対向電極7の直前に配置されているが、電極を別の接続で設けることもできる。電極5、7は好ましくは、少なくとも1mの面積の基板を加工するように構成されており、非結晶シリコンまたは微細結晶シリコン、薄膜、太陽電池のための高効率薄膜太陽電池モジュールが製造される。
電極5、7は、プロセス室9の二つの対向する壁を形成する。プロセス室9は、装填抜取り開口部49を有する真空室11内にあり、装填抜取り開口部49は閉鎖装置35により閉鎖することができる。閉鎖装置はオプションである。真空室11は、反応炉1のハウジング13によって形成される。環境に対して密閉するために、パッキン15が設けられている。
真空室11は、任意の空間形状、たとえば円形または多角形、とりわけ矩形の断面を有することができる。プロセス室9はたとえばフラットな平行六面体として形成されている。別の実施形態では、真空室11自体がプロセス室9である。
電極5は、真空室11にある保持構造体31に配置されており、この保持構造体31は、ハウジング裏壁33によって形成されている。このために電極5が保持構造体31の切欠部に収容され、真空室壁から誘電体によって分離されている。ポンプチャネルが、保持構造体31内の溝状の二つの切欠部によって形成されている。
基板3は、電極5に向いた側の、対向電極7の表側面上にホルダ34によって収容される。
ガス状物質を取り込み、除去するためにそれ自体公知の手段が設けられており、ここでガス状物質はたとえばアルゴン(Ar)および/または水素(H)とすることができる。とりわけ、少なくとも活性化可能な定量のガス種を、擬似中性バルクプラズマを伴うプラズマ放電の領域に搬送する手段が設けられている。好ましくはガス種として、プラズマ中に層形成するラジカルを形成する前駆ガスが使用される。好ましくは前駆ガスはシラン(SiH)であり、プラズマ内に電子打ち込みによって層前駆体SiHを形成する。さらなる実施形態では、活性化可能なガス種として清浄ガスが使用され、たとえばNFである。ガス状材料の取り込みと除去は連続的にも、並行しても行うことができる。
ガス状材料を取り込むための手段として、チャネル23を備える被覆材料源19が設けられており、チャネルはガス分散装置に接続されている。ガス分散装置は電極5に組み込まれているが、電極の前方に別個に構成する別の実施形態も可能である。ガス分散装置は、本実施形態ではガス出射プレートを有する。このガス出射プレートは、プロセス室9に開口する多数の開口部を有し、この開口部を通してガス状材料をプロセス室9に取り込むことができる。ガス分散装置は好ましくは、基板3がガス種により均一に被曝されるよう構成されている。好ましくは多数の出射開口部がガス出口プレート25に均等に分散されており、これによりガス状材料はプロセス室9に均等に分散されて導かれる。
ガス状材料を取り込むための手段は、図1に図示したものとは別のやり方で構成することもでき、ガス分散装置25の同様である。
反応炉1は、電極間の間隔を調整および/または変化するための装置を含む。この装置は図1の実施形態では、移動ボルト41として構成されており、支承プレート43によって真空室11内で線形運動を実施することができる。移動ボルト41は、電極5とは反対側の対向電極7の裏面と結合されている。移動ボルト41側の駆動部は図示されていない。
図1では、対向電極7がプラズマ加工の実施中に切欠部を覆う。好ましくは対向電極は、保持構造体に割り当てられた接触エレメント37のための接触エレメント38を有する。これにより対向電極は、プラズマ加工の実施中は真空室11の電位となる。
本発明によるさらなる実施形態では、対向電極7が平面基板を収容するための装置(図1に図示せず)を有する。この装置は、少なくとも被加工表面の加工を実施している間は、基板が垂線方向に対して0°から90°の範囲にある角度αで下を向くよう構成されている。基板をこのように配置すると、基板の被加工表面、とりわけ被覆すべき表面の汚染が回避され、または少なくとも低減される。なぜなら該当する粒子が重力で、搬送される表面から下方に分離されるからである。本発明の別の実施形態では、被加工表面を上方に向けることもできる。
プロセス室9に基板3を装填または取り出す際には、電極5と対向電極7との間に比較的大きな間隔が調整され、基板3の加工を実施する際には比較的小さな第2の間隔が調整される。
プラズマ加工では高周波電圧により、電極5と対向電極7との間の領域に、正確に言えばガス出射プレート25と、対向電極5に保持された基板3との間にプラズマ(図1には図示せず)が励起される。さらにプラズマ加工のために付加的に、ガス出射プレート25を介して反応ガスが均等に分散されてプラズマに取り込まれる。反応ガスは、被加工基板とガス出射プレート25との間で、比較的高い電子密度を有するプラズマ放電の擬似中性バンクプラズマ中に活性ガス種として存在し、この活性ガス種に被加工基板の表面が曝される。
本実施形態では、電極5と対向電極7との間に幾何的非対称性が存在する。なぜなら電極の面積が異なる大きさに選択されており、幾何的なDC自己バイアスが形成される。
制御装置は、以下に説明するよう非対称のプラズマ放電が調整されるように装置を制御する。
本発明によれば基板3(または基板3の表面)とガス出射プレート25との間隔は、加工中は、s=se+sgと同等の値である。ここでseは電極前方のプラズマ縁部層の厚さ、sgは対向電極前方のプラズマ縁部層の厚さである。さらに前記間隔は、被加工表面領域と対向電極との間の擬似中性バルクプラズマが、線形の広がりdpを有するようにし、ただしdp<1/3d、dp<max(se+sg)またはdp<0.5sであるように調整することができる。ここで擬似中性バルクプラズマの線形広がりdpとして、基板3およびガス出射プレート25の対向面の間の断面直径に対して平行な擬似中性バルクプラズマの厚さが用いられる。
図1に示した実施形態に類似する別の実施形態では、電極5と対向電極7が幾何的に対称に構成されており、および/またはDC自己バイアスが適切な非高調RF励起電圧によって形成される。これについて下に詳細に説明する。
図2は、図1に対応するプラズマ装置を簡単に示すものであり、このプラズマ装置は、真空室100、真空室壁102、ガス入口104、ガス出口106、RF電圧供給部120と接続された電極112、および接地された対向電極108を有する。オプションとして電極12と対向電極110との間の間隔は可変である。プラズマ装置を制御するために制御装置125が設けられている。好ましくは電極112にはガス分散装置が設けられているが、これは図2に詳細に図示されていない。電極108と112の間にプラズマ114が形成される。
本発明によれば制御装置125は、DC自己バイアスを有するプラズマ放電をRF電圧により形成する手段を有する。RF電圧はRF電圧供給システム120によって形成され、RF電圧は互いに所定の位相関係にある二つの高調周波数成分を有し、比較的高い周波数成分は比較的低い周波数成分の偶数次高調波である。本実施例で、基板110は接地された電極の直前に配置されているが、基板は電極112の前方に、対応するガス分散装置を適合して配置することもできる。さらに、電極と対向電極の電気接続は、図2に示したものとは異なっていても良く、たとえば別の実施形態では、前記周波数成分のそれぞれ一つが電極または対向電極に印加される。
図2に示すように、プラズマ114と、プラズマに曝される表面との間にはプラズマ縁部層116、118、119が形成され、それらの領域で電圧降下の大部分が発生する。一方、擬似中性バルクプラズマの領域での電圧降下はわずかである。本発明によれば、印加されるRF電圧によってDC自己バイアスが形成され、このDC自己バイアスが電極112と対向電極108の前方のプラズマ縁部層118と119に非対称性を形成する。したがって電極のプラズマ縁部層seの厚さは、対向電極前方のプラズマ縁部層の厚さsgとは異なる。このDC自己バイアスを形成する方法および対応する装置の詳細は、前記特許文献3に記載されている。
本発明によれば、二つの周波数成分の位相関係を変化することにより、電極および対向電極での電圧降下と基板表面での電圧降下を変化することができる。この電圧降下は、電極の幾何形状が対称であっても、それぞれのプラズマ縁部層の非対称性に対応する。
本発明の構成では、基板120が、基板表面の領域で所望のイオンエネルギーおよび/または所望のイオン電流を入力する手段を含む。さらにプラズマの電力密度を調整する制御手段と、プラズマのイオンエネルギーおよび/またはプラズマのイオン流束を調整するために、RF電圧の高調波周波数成分の振幅および/または相対的位相関係を調整する手段と、RF電圧の高調波周波数成分の振幅および/または相対的位相関係を制御する手段が設けられている。
制御装置125は、それぞれ電極の前方および基板表面の前方にあるプラズマ縁部層の厚さse、sgの値をそれぞれ検出するプラズマ診断手段126接続されている。さらに手段126によりオプションとして、擬似中性バルクプラズマの線形広がりdpも測定することができる。測定値は入力値として制御装置に供給可能である。
励起電圧が次式の場合について、
VAC(t) = (cos (2π/t +θ) + cos (4πft))
ただしf=13.56MHzs、θはVACの二つの高調波成分間の位相差であるとき、特許文献3では、電極と対向電極との間の電圧降下のモンテカルロシミュレーションが行われた。そこでは、接地された対向電極ではθ=0の場合、入力されたRF電圧によって形成されたDC自己バイアスのアースへの電圧降下が、基板表面においては電極におけるよりも小さいことが示された。このことは、基板表面に打ち込まれるイオンエネルギーが電極に打ち込まれるイオンエネルギーよりも小さいことに相当する。二つの高調周波数成分間の位相差がθ=π/2であるとき、この関係は反転する。この場合では、基板表面における電圧降下が電極における電圧降下よりも大きく、したがって基板表面に打ち込まれるイオンエネルギーは、電極に打ち込まれるイオンエネルギーよりも大きい。
これに対して源泉関数が対称であれば、すなわちf(−x)=f(x)であれば、符号を除いて両方の整数について常に同じ値が生じ、流束の比は正確に1である。
図3には、DC自己バイアスなし(図3A)とDC自己バイアスあり(図3B)の場合でのシランによるプラズマ被覆の例で、電位U(それぞれ下方の曲線、左縦軸)、ならびに活性ガス種[SiH]の濃度に相当する電子密度ne(それぞれ上方の曲線、右縦軸)がプロットされている。x軸の値は電極と対向電極との間の位置に対応し、値x=0は基板の表面に、x=dは電極の表面に対応する。さらに図3Aと3Bには、それぞれx=0とx=dのときの被覆速度BSおよびBE、あるいは時間インターバル内で達成された基板表面(左)と電極表面(右)での層厚が示されている。
被覆ガス、好ましくはシランは、電極に組み込まれたガス分散装置を介して均一に、電極と対向電極の間の領域にもたらされる。間隔dは、その値がs=se+sgと同等であるよう小さく選択される。
図3Aで、DC自己バイアスがない場合のプラズマ放電については、擬似中性バルクプラズマが、電極と基板表面の間の領域に実質的に対称に配置されていることが分かる。擬似中性バルクプラズマのこの位置は、活性ガス種[SiH]の濃度が最も高い領域(上方の曲線の下向き矢印に対応する)が、電極および基板表面から同じ間隔を有することに相当する。したがって電極と基板表面は、実質的に同じ速度で活性ガス種により被曝され、その結果、電極と基板表面の被覆は同じ程度である。
図3Bには比較として、擬似中性バルクプラズマの領域で基板表面の方向に変位された例が示されている。対応して、基板表面での電圧降下は小さく、電極での電圧降下が大きい。活性ガス種[SiH]の最高濃度の領域も同様に基板表面に変位されており、したがって電極表面から比較的大きな間隔を有する。対応して、基板表面は、電極の被覆速度BEよりも高い被覆速度BSを有する。
1 プラズマ装置、反応炉
3 基板
5 第1の電極
7 第2の電極、対向電極
9 プロセス室
11 真空室
13 ケーシング
15 パッキン
18 真空管路
19 被覆材料源
21 表面
23 チャネル
25 ガス出射プレート
27 閉鎖装置
29 ポンプチャネル
31 分離壁
33 ハウジング裏壁
34 ホルダ
35 閉鎖装置
37 接触個所
38 接触個所
39 二重矢印
41 移動ボルト
43 支承プレート
45 ハウジング壁
47 二重矢印
49 開口部
100 プラズマ装置
102 室壁
104 ガス入口
106 ガス出口開口部
108 電極
110 基板
112 対向電極
114 プラズマ
116 プラズマ縁部層
118 プラズマ縁部層
119 プラズマ縁部層
120 電圧供給システム
125 制御装置
126 プラズマ診断手段

Claims (18)

  1. プラズマ装置内で基板をプラズマ加工する方法であって、
    ・加工される基板の表面と電極との間隔がdとなるよう、基板を電極と対向電極との間に配置し、
    ・容量性結合されたプラズマ放電を、電極と対向電極との間にDC自己バイアスの形成によって励起し、
    ・被加工表面領域と電極との間の、擬似中性バルクプラズマを伴うプラズマ放電領域に、少なくとも活性化可能なガス種が存在するようにし、このガス種を加工すべき基板の表面に打ち込む方法において、
    ・プラズマ放電を励起し、該プラズマ放電では、
    ・seが電極前方のプラズマ縁部層の厚さを表し、sgが対向電極前方のプラズマ縁部層の厚さを表し、s=se+sgであるとすると、前記間隔dがsから2.5sの間の範囲を有するようにし、または
    ・被加工表面領域と電極との間の擬似中性バルクプラズマが、線形の広がりdpを有するようにし、ただしdp<1/3d、dp<max(se+sg)またはdp<0.5sである方法。
  2. 電極と対向電極の間の擬似中性バルクプラズマの幾何重心の相対位置を、間隔dおよび/またはDC自己バイアスの値に依存して調整または変化する、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. DC自己バイアスなしのプラズマ放電では、前記幾何重心の位置を被加工表面の方向に移動する、ことを特徴とする請求項1または2に記載の方法。
  4. プラズマ加工は、プラズマ被覆、表面修正、または基板のエッチングを含む、ことを特徴とする請求項1から3までのいずれか一項に記載の方法。
  5. ガス種の活性化を、好ましくは擬似中性バルクプラズマの領域におけるラジカル形成によって行う、ことを特徴とする請求項1から4までのいずれか一項に記載の方法。
  6. 活性化可能なガス種として、プラズマ中に層を形成するラジカルを形成する前駆ガスを使用する、ことを特徴とする請求項1から5までのいずれか一項に記載の方法。
  7. 活性化可能なガス種として、プラズマ中に反応ラジカルを形成する清浄ガスを使用する、ことを特徴とする請求項1から6までのいずれか一項に記載の方法。
  8. 少なくとも一つの活性化可能なガス種を電極により、電極と対向電極の間の領域で搬送し、
    該電極は、ガス用の多数の出射開口部を備えるガス分散装置を有している、ことを特徴とする請求項1から7までのいずれか一項に記載の方法。
  9. DC自己バイアスを形成するために、電極と対向電極に幾何的非対称性が設けられている、ことを特徴とする請求項1から8までのいずれか一項に記載の方法。
  10. DC自己バイアスを形成するために、好ましくは電極と対向電極が幾何的に対称である場合、所定の相対的位相関係にある少なくとも二つの高調波成分を備えるRF電圧を使用し、
    少なくとも一つの比較的に高い周波数成分は、比較的に低い周波数成分の偶数次高調波である、ことを特徴とする請求項1から9までのいずれか一項に記載の方法。
  11. DC自己バイアスは、少なくとも二つの周波数成分間の相対的位相関係および/またはRF電圧の少なくとも二つの高調は周波数成分の振幅に依存して変化する、ことを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. 少なくとも二つの高調周波数成分間の相対的位相関係に依存して、電極と対向電極におけるイオンエネルギーの比を調整する、ことを特徴とする請求項10または11に記載の方法。
  13. 基板をプラズマ加工する装置が、
    ・DC自己バイアスを有する容量的に結合されたプラズマ放電を、電極と対向電極との間の領域に励起する手段と、
    ・少なくとも活性化可能な定量のガス種を、擬似中性バルクプラズマを伴うプラズマ放電の領域に搬送する手段とを含み、
    ・電極と対向電極との間にある基板は、間隔dを以て基板の被加工表面領域と電極との間に配置されている装置において、
    ・プラズマ放電が調整されるように当該装置を制御する制御装置が設けられており、
    ・該プラズマ放電では、seが電極前方のプラズマ縁部層の厚さを表し、sgが対向電極前方のプラズマ縁部層の厚さを表し、s=se+sgであるとすると、間隔dがsから2.5sの間の範囲を有し、または
    ・被加工表面領域と電極との間の擬似中性バルクプラズマが、線形の広がりdpを有し、ただしdp<1/3d、dp<max(se+sg)またはdp<0.5sである装置。
  14. 間隔dを調整するための装置が設けられている、ことを特徴とする請求項13に記載の装置。
  15. 電極は、ガス用の多数の出射開口部を備えるガス分散装置を有しており、
    該電極により、少なくとも一つの活性化可能なガス種が当該電極と対向電極の間の領域で搬送される、ことを特徴とする請求項13または14に記載の装置。
  16. 制御装置は、DC自己バイアスを有するプラズマ放電をRF電圧により形成する手段を有し、
    該RF電圧は、所定の相対的位相関係にある少なくとも二つの高調周波数成分を有し、
    比較的高い周波数成分の少なくとも一つは比較的低い周波数成分の偶数次高調波である、ことを特徴とする請求項13から15までのいずれか一項に記載の装置。
  17. 制御装置は、
    ・所望のイオンエネルギーおよび/または被加工基板表面に印加する所望のイオン電流を入力する手段と、
    ・プラズマの電力密度を調整する制御手段と、
    ・イオンエネルギーおよび/またはプラズマのイオン流束を調整するためにRF電圧の高調波周波数成分の振幅および/または相対的位相関係を調整する手段と、
    ・RF電圧の高調波周波数成分の振幅および/または相対的位相関係を制御する手段とを有する、ことを特徴とする請求項13から16までのいずれか一項に記載の装置。
  18. 電極前方のプラズマ縁部層の厚さseと基板表面前方のプラズマ縁部層の厚さsgの値および/または擬似中性バルクプラズマの線形広がりdpの値を求めるためにプラズマ診断手段が設けられており、前記値は入力値として制御装置に供給される、ことを特徴とする請求項13から17のいずれか一項に記載の装置。
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