JP6392766B2 - ベンフォチアミン多形体、調製方法およびその使用 - Google Patents

ベンフォチアミン多形体、調製方法およびその使用 Download PDF

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Description

本発明は、ベンフォチアミンの多形体、および異なる結晶方法によりベンフォチアミン多形体を調製する方法、ならびにビタミンB1欠乏症および代謝関連障害、様々な精神系疾患および不調、糖尿病関連合併症、神経変性などの疾患の予防および治療における、その薬物組成物の用途に関し、薬化学多形技術分野に属する。
ベンフォチアミンは、特許文献1において公開され、英文名:S−benzoylthiamine O−monophosphate、慣用名:Benfotiamine、化学名:S−2−[[(2−メチル−4−アミノ−5−ピリミジニル)メチル]ホルミルアミノ]−5−ホスホノオキシ−2,3−ペンテン−3−チオ安息香酸エステルであり、分子式がC19H23N4O6PS、分子量が466.45で、構造式は以下に示すとおりである。
化学組成が同一の物質が異なる物理化学条件下で二種以上の異なる構造に結晶化可能な現象を、多形または同質異像ともいう。薬物の多形は薬品の研究開発において一般的な現象であり、薬品の品質に影響を与える重要な要素である。各種の多形体には、異なる物理的性質、例えば外観、融点、硬度、溶解速度、化学的安定性、機械的安定性などの差異があり、これらの物理的性質の差異は、薬物の安定性、生物学的利用能、ひいては薬物の有効性にも影響を与える場合がある。そのため、薬品の研究開発においては薬品の多形の問題について全面的に考慮する必要があり、結晶形の研究および制御は、薬物の研究開発過程において重要な研究内容となっている。
ベンフォチアミンは、ビタミンB1の脂溶性誘導体であり、水溶性ビタミンB1の生物学的利用能が低いという欠点を改善し、血液と組織中のチアミンの濃度を向上させることにより、治療効果を向上させている。主に次の幾つかの方面、すなわち(1)ビタミンB1欠乏症の予防および治療、(2)ビタミンB1の需要量が増加して食物からの摂取が不十分である場合の補給(疲労症、甲状腺機能亢進症、妊娠期、哺乳期、激しい肉体労働時など)、(3)非アルコール性ウェルニッケ脳症の治療、(4)脚気の治療、(5)例えば神経痛、筋肉痛や関節痛、末梢神経炎や末梢神経麻痺、心筋代謝障害、便秘などの消化管運動機能障害のような疾患において、ビタミンB1の欠乏や代謝障害との関連が推測される場合の治療のために用いられる。ベンフォチアミンは、ビタミンB1のサプリメントとして既に米国、日本、ヨーロッパなどの世界各地で広く販売されている。最近の研究により、ベンフォチアミンが糖尿病性末梢神経障害と網膜変性症に対して著しい治療効果があることが明らかになっている。また、我々の研究により、ベンフォチアミンはさらにアルツハイマー病および老化の予防および治療にも応用可能であることも明らかになった。
アルツハイマー病(Altheimer’s disease,AD)は、認知と行動の異常を主な臨床症状とする進行性神経変性疾患であり、加齢関連疾患であって、年齢の増加とともにその有病率が大幅に増加する。中国のAD患者数は600万を超え、2050年には世界のAD患者が3000万人を超えることが予想される。医学科学の発展に伴い、人類の健康に大きな影響を及ぼしかつ死亡率が高い癌、卒中、および心血管疾患などの重大疾患の死亡率は年々低下しているのに対し、ADの死亡率は大幅に上昇している。さらに、アルツハイマー病は疾病経過が長く障害発生率が高いため、21世紀における人類を脅かす最も深刻な疾患の一つとなるものと予測される。2010年における世界のADに対する医療費は推定で6040億ドルに達し、これは同時期の世界のGDPの1%を占める。
中国と米国を含む全世界において、現在、コリンエステラーゼ阻害剤とN−メチル−D−アスパラギン酸(NMDA)受容体拮抗薬との二種類の薬物がADの治療用に承認されている。ただし、いずれもAD患者の症状を改善し疾患の進行を遅らせはするものの、疾患の進行過程を阻止または戻すことはできない。しかしながら、ベンフォチアミンは、グリコーゲンシンターゼキナーゼ−3(Glycogen synthase kinase−3,GSK−3)の活性を阻害することにより、脳内βアミロイドタンパク(β−amyloid,Aβ)の沈着およびtauタンパクのリン酸化を低減させ、アルツハイマー病の病理学的な損傷の発生を減少させる。
現在市販されているベンフォチアミンは主に錠剤および粉末の形態で投与されるが、いずれの処方においても、用いられるベンフォチアミン原料の結晶形については言及されていない。現在、ベンフォチアミンの結晶形に対してはまだ体系的な研究が行われておらず、本発明は、ベンフォチアミンの各種の結晶形に対して初めて体系的な研究を行い、異なる結晶形のベンフォチアミンの特性およびその薬物としての実現可能性を明らかにするものである。
米国特許出願公開第19623064000号明細書
本発明の解決すべき技術的課題は、ベンフォチアミンの多形体を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明はベンフォチアミン結晶を提供し、当該結晶が以下の結晶のいずれか一種であることを特徴とする。
A結晶形:前記A結晶形の粉末X線回折パターンは、回折角(2θ角)が11.317°、16.377°、17.874°、18.543°、19.313°、20.850°、21.295°、24.858°、25.142°である箇所に明らかな特徴吸収ピークがある。
B結晶形:前記B結晶形の粉末X線回折パターンは、回折角(2θ角)が11.459°、16.883°、18.644°、20.669°、21.295°、22.773°、24.817°、25.728°、27.327°である箇所に明らかな特徴吸収ピークがある。
C結晶形:前記C結晶形の粉末X線回折パターンは、回折角(2θ角)が10.811°、11.338°、14.516°、16.984°、18.684°、19.352°、20.809°、21.336°、22.854°である箇所に明らかな特徴吸収ピークがある。
D結晶形:前記D結晶形の粉末X線回折パターンは、回折角(2θ角)が10.690°、11.033°、14.414°、15.365°、15.952°、18.725°、24.350°、25.081°、25.323°である箇所に明らかな特徴吸収ピークがある。
E結晶形:前記E結晶形の粉末X線回折パターンは、回折角(2θ角)が9.334°、11.863°、12.633°、13.260°、13.484°、14.395°、15.588°、17.206°、18.015°、18.948°、19.635°、21.276°、22.025°、23.703°、24.352°、24.938°、26.314°、27.023°である箇所に明らかな特徴吸収ピークがある。
好ましくは、前記結晶はA結晶形のベンフォチアミンであり、その粉末X線回折パターンは、回折角(2θ角)が8.869°、11.317°、13.665°、14.839°、16.377°、17.874°、18.543°、19.313°、20.850°、21.295°、22.853°、24.858°、25.142°、27.631°、28.864°である箇所に明らかな特徴吸収ピークがある。
さらに、前記A結晶形のベンフォチアミンのX線粉末回折像が図1aと実質的に一致する。
さらに、前記A結晶形のベンフォチアミンのDSCスペクトル、赤外線スペクトル、およびラマンスペクトルが図1b、1c、1dと実質的に一致する。
好ましくは、前記結晶はB結晶形のベンフォチアミンであり、その粉末X線回折パターンは、回折角(2θ角)が11.459°、15.122°、16.883°、17.693°、18.644°、19.271°、20.669°、21.295°、22.773°、24.817°、25.728°、27.327°、29.128°である箇所に明らかな特徴吸収ピークがある。
さらに、前記B結晶形のベンフォチアミンのX線粉末回折像が図2aと実質的に一致する。
さらに、前記B結晶形のベンフォチアミンのDSCスペクトル、赤外線スペクトル、およびラマンスペクトルが図2b、2c、2dと実質的に一致する。
好ましくは、前記結晶はC結晶形のベンフォチアミンであり、その粉末X線回折パターンは、回折角(2θ角)が8.889°、10.811°、11.338°、13.908°、14.516°、15.223°、16.984°、17.793°、18.684°、19.352°、20.809°、21.336°、22.854°、23.276°、25.424°、28.561°、33.054°である箇所に明らかな特徴吸収ピークがある。
さらに、前記C結晶形のベンフォチアミンのX線粉末回折像が図3aと実質的に一致する。
さらに、前記C結晶形のベンフォチアミンのDSCスペクトル、赤外線スペクトル、およびラマンスペクトルが図3b、3c、3dと実質的に一致する。
好ましくは、前記結晶はD結晶形のベンフォチアミンであり、その粉末X線回折パターンは、回折角(2θ角)が10.690°、11.033°、14.414°、15.365°、15.952°、18.725°、19.310°、19.797°、21.032°、21.256°、24.350°、25.081°、25.323°、28.318°である箇所に明らかな特徴吸収ピークがある。
さらに、前記D結晶形のベンフォチアミンのX線粉末回折像が図4aと実質的に一致する。
さらに、前記D結晶形のベンフォチアミンのDSCスペクトル、赤外線スペクトル、およびラマンスペクトルが図4b、4c、4dと実質的に一致する。
好ましくは、前記結晶はE結晶形のベンフォチアミンであり、その粉末X線回折パターンは、回折角(2θ角)が9.334°、11.863°、12.633°、13.260°、13.484°、14.395°、15.588°、17.206°、18.015°、18.948°、19.635°、20.042°、21.276°、22.025°、23.703°、24.352°、24.938°、26.314°、27.023°、30.828°、32.083°である箇所に明らかな特徴吸収ピークがある。
さらに、前記E結晶形のベンフォチアミンのX線粉末回折像が図5aと実質的に一致する。
さらに、前記E結晶形のベンフォチアミンのDSCスペクトル、赤外線スペクトル、およびラマンスペクトルが図5b、5c、5dと実質的に一致する。
本発明はさらに、上記ベンフォチアミン結晶の調製方法を提供し、具体的には、以下のとおりであることを特徴とする。
方法1:E結晶形のベンフォチアミン原料を有機溶媒に加えて均一に混合し、溶解させ、乾燥するまで25℃で徐々に揮発させてA結晶形のベンフォチアミンを得るステップ、または
方法2:E結晶形のベンフォチアミン原料を、メタノールとジクロロメタンの体積比が1:3である溶液中に溶解させ、原料に対して高度に不溶性の有機溶媒を徐々に加え、溶液を濾過し、固体部分を空気中で乾燥させた後、A結晶形のベンフォチアミンを得るステップ、または
方法3:E結晶形のベンフォチアミン原料を有機溶媒に加え、ハイブリッド炉内で少なくとも24h撹拌して平衡させ、溶液を濾過し、固体部分を空気中で乾燥させた後、B結晶形のベンフォチアミンを得るステップ、または
方法4:E結晶形のベンフォチアミン原料を有機溶媒に加え、完全に溶解するまで、撹拌しながら60℃まで加熱し、その後溶液を氷浴に入れると共に撹拌し続け、濾過した後、沈殿を回収し、乾燥させた後、C結晶形のベンフォチアミンを得るステップ、
方法5:E結晶形のベンフォチアミン原料を有機溶媒に加え、撹拌子で少なくとも24h撹拌して平衡させ、溶液を濾過し、固体部分を空気中で乾燥させた後、D結晶形のベンフォチアミンを得るステップ。
ここで、有機溶媒は、原料に対して一定の溶解度がありかつ原料を変性させないものであれば全ての有機溶媒を含むことができ、ケトン類、エーテル類、アルカン類、芳香族炭化水素、エステル類、ニトリル類、アルコール類、またはハロアルカンなどの有機溶媒のうちの一つ、または組み合わせであってもよい。
好ましくは、前記有機溶媒は、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ペンタノール、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、ニトロメタン、アセトニトリル、クロロホルム、ジクロロメタン、およびメチルtert−ブチルエーテルのうちのいずれか一種、または複数種の混合物である。
本発明はさらに、有効薬剤用量の請求項1〜13のいずれか一項に記載のベンフォチアミン結晶と、その薬学的に許容される賦形剤とを含む薬物組成物を提供することを特徴とする。
好ましくは、前記賦形剤は、充填剤、崩壊剤、結合剤、潤滑剤のうちの一種、または複数種を含む。
好ましくは、前記充填剤は、澱粉、ラクトース、微結晶性セルロース、デキストリン、マンニトール、オキシダーゼ、硫酸カルシウムのうちのいずれか一種、または複数種の混合物を含む。
好ましくは、前記崩壊剤は、カルボキシメチルセルロースおよびその塩、架橋カルボキシメチルセルロースおよびその塩、架橋ポリビドン、カルボキシメチルスターチナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースのうちのいずれか一種、または複数種を含む。
好ましくは、前記結合剤は、ポリビドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、澱粉スラリーのうちのいずれか一種、または複数種を含む。
好ましくは、前記潤滑剤は、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウムのうちのいずれか一種、または複数種を含む。
本発明はさらに、ビタミンB1欠乏症および代謝関連障害、様々な精神系疾患および不調、糖尿病関連合併症、神経変性疾患の治療用薬物の調製における、上記のいずれか一種のベンフォチアミン結晶の使用を提供する。
好ましくは、前記神経変性疾患は、アルツハイマー病、血管性認知症、および精神障害を含む。
生産プロセスおよび結晶形に対する研究を通じて、本発明は、異なる合成プロセスにより異なる結晶形のベンフォチアミンを精製し、異なる溶媒配合比の結晶形態で、それぞれA、B、C、D、E結晶形に変換することができる。本発明における各種の結晶タイプは実質的に純粋な結晶形態である。本発明は、ベンフォチアミンの新規な結晶形の形態を提供することに加えて、その溶媒和物、特に水和物をさらに提供する。
A結晶形のベンフォチアミンのX線粉末回折像である。 A結晶形のベンフォチアミンのDSCスペクトルである。 A結晶形のベンフォチアミンの赤外線スペクトルである。 A結晶形のベンフォチアミンのラマンスペクトルである。 B結晶形のベンフォチアミンのX線粉末回折像である。 B結晶形のベンフォチアミンのDSCスペクトルである。 B結晶形のベンフォチアミンの赤外線スペクトルである。 B結晶形のベンフォチアミンのラマンスペクトルである。 C結晶形のベンフォチアミンのX線粉末回折像である。 C結晶形のベンフォチアミンのDSCスペクトルである。 C結晶形のベンフォチアミンの赤外線スペクトルである。 C結晶形のベンフォチアミンのラマンスペクトルである。 D結晶形のベンフォチアミンのX線粉末回折像である。 D結晶形のベンフォチアミンのDSCスペクトルである。 D結晶形のベンフォチアミンの赤外線スペクトルである。 D結晶形のベンフォチアミンのラマンスペクトルである。 E結晶形のベンフォチアミンのX線粉末回折像である。 E結晶形のベンフォチアミンのDSCスペクトルである。 E結晶形のベンフォチアミンの赤外線スペクトルである。 E結晶形のベンフォチアミンのラマンスペクトルである。 図1a−5aの重畳図である。 図1b−5bの重畳図である。
本発明をより容易に理解できるように、好ましい実施例を挙げながら図面を参照して以下のように詳細に説明する。
実験条件:
XRPDスペクトル:株式会社島津製作所のXRD6500X線回折装置を使用して室温下で検出を行い、2θ角で5°から40°まで走査し、Cu−Kaで、走査速度は2°/分である。
留意すべきこととして、粉末サンプルのX線回折パターンにおいて、結晶形の化合物から得られる回折スペクトルの特定の結晶形には特徴的なものが多く、そのうちスペクトル帯(特に低い角度における)の相対強度は、結晶条件、粒径、混合物の相対含有量、およびその他の測定条件の差異により発生する優位配向効果により変化し得る。そのため、対象となる結晶について回折ピークの相対強度は特徴的なものではなく、既知の結晶形と同じであるかを判断する際に、より留意すべきことはピークの位置であってそれらの相対強度ではない。また、一つの回折線が一つの相を表すのではなく、一セットの特定の「d−1/1」データがある一つの相を表すものであるため、結晶形が同じであるかを判断するには、全体的な観念を維持するように留意すべきである。さらに留意すべきこととして、混合物の同定において、含有量の減少などの要因により部分的な回折線の欠落が発生する可能性があり、この場合、高純度試料において観察される安全スペクトル帯に依存する必要はなく、一つのスペクトル帯であっても所定の結晶に対して特徴的となり得る。
DSCスペクトル:米国PerkinElmer社のDSC8500示差走査熱量計を用いて検出を行い、窒素雰囲気で、加熱速度は10℃/分である。
IRスペクトル:米国Nicolet社のNicolet−Magna FT−IR750赤外線分光計用いて室温下で検出を行い、検出範囲は4000〜350cm−1の波数である。
Ramanスペクトル:米国Thermo Electron社のDXR顕微ラマン分光光度計を用いて室温下で検出を行い、検出範囲は3500〜50cm−1ラマンシフトである。
実施例1:E結晶形のベンフォチアミンの調製
第1ステップ:反応フラスコに質量濃度85%のリン酸135gを加え、撹拌しながら五酸化二リン155gを加えて溶解するまで撹拌し、塩酸チアミン100gを加え、気体が生成しなくなるまで撹拌しながら反応させ、気体が生成しなくなるまで塩酸を滴下した。
第2ステップ:反応溶液をアセトンに滴下して結晶化させた後に濾過し、生成されたリン酸チアミンを水に溶解し、30%水酸化ナトリウムを用いてPH値を12に調節し、塩化ベンゾイルを滴下して3時間反応させ、室温下で撹拌して結晶化させた後、吸引濾過した。
第3ステップ:第2ステップで得られた結晶を、無水エタノールを用いて洗浄し、E結晶形のベンフォチアミンを得た。
X線粉末回折測定の結果、得られた結晶形はE結晶形のベンフォチアミンであることが示され、具体的なピーク位置は以下のとおりであった。
得られたサンプルに対して他のテストを行い、得られたDSCサーモグラム、赤外線スペクトル、およびラマンスペクトルは図5b、5c、5dに示すとおりであった。
実施例2:A結晶形のベンフォチアミンの調製
E結晶形のベンフォチアミン原料3mgを200μlのメタノールとクロロホルムの混合溶媒(メタノールとクロロホルムの体積比は1:2)に加えて均一に混合し、溶解させ、乾燥するまで25℃で徐々に揮発させた。X線粉末回折測定の結果、得られた結晶形はA結晶形のベンフォチアミンであることが示され、具体的なピーク位置は以下のとおりであった。
得られたサンプルに対して他のテストを行い、得られたDSCサーモグラム、赤外線スペクトル、およびラマンスペクトルは図1b、1c、1dに示すとおりであった。
実施例3:A結晶形のベンフォチアミンの調製
E結晶形のベンフォチアミン原料10mgを200μlのメタノールとジクロロメタン(メタノールとジクロロメタンの体積比は1:3)の混合溶液に溶解させ(溶解度は50mg/mlに達する)、次いで、原料に対して高度に不溶性の有機溶媒であるエタノール1mlを器壁伝いに徐々に加え、溶液を濾過し、固体部分を空気中で乾燥させた後、A結晶形のベンフォチアミンを得た。X線粉末回折測定の結果、得られた結晶形はA結晶形のベンフォチアミンであることが示され、具体的なピーク位置は表2に示すとおりであった。
実施例4:A結晶形のベンフォチアミンの調製
実施例3との相違点は、原料に対して高度に不溶性の有機溶媒としてイソプロパノールを用いたことであり、そのX線粉末回折データは表2に示すとおりであった。
実施例5:A結晶形のベンフォチアミンの調製
実施例3との相違点は、原料に対して高度に不溶性の有機溶媒としてペンタノールを使用したことであり、そのX線粉末回折データは表2に示すとおりであった。
実施例6:A結晶形のベンフォチアミンの調製
実施例3との相違点は、原料に対して高度に不溶性の有機溶媒としてメチルエチルケトンを使用したことであり、そのX線粉末回折データは表2に示すとおりであった。
実施例7:A結晶形のベンフォチアミンの調製
実施例3との相違点は、原料に対して高度に不溶性の有機溶媒としてトルエンを使用したことであり、そのX線粉末回折データは表2に示すとおりであった。
実施例8:B結晶形のベンフォチアミンの調製
E結晶形のベンフォチアミン原料25mgを25℃の条件下でメタノール1mlと混合し、撹拌子で少なくとも24h撹拌して平衡させ、溶液を濾過し、固体部分を空気中で10min乾燥させ、X線粉末回折測定の結果、得られた結晶形はB結晶形のベンフォチアミンであることが示され、具体的なピーク位置は以下のとおりであった。
得られたサンプルに対して他のテストを行い、得られたDSCサーモグラム、赤外線スペクトル、およびラマンスペクトルは2b、2c、2dに示すとおりであった。
実施例9:B結晶形のベンフォチアミンの調製
実施例8との相違点は、有機溶媒としてイソプロパノールを使用したことであり、そのX線粉末回折データは表3に示すとおりであった。
実施例10:C結晶形のベンフォチアミンの調製
微粉化されたE結晶形のベンフォチアミンを原料成分として5mg取り、0.5mlのメタノールとジクロロメタンの混合溶液(メタノールとジクロロメタンの体積比は1:1)に溶解させ、完全に溶解するまで、撹拌しながら60℃まで加熱し、その後溶液を氷浴に入れると共に、撹拌し続け(4h以内に沈殿が析出されない場合、徐々に−4℃にして凍結保存し、一晩放置した)、濾過した後、沈殿を回収し、乾燥させた。X線粉末回折測定の結果、得られた結晶形はC結晶形のベンフォチアミンであることが示され、具体的なピーク位置は以下のとおりであった。
得られたサンプルに対して他のテストを行い、得られたDSCサーモグラム、赤外線スペクトル、およびラマンスペクトルは3b、3c、3dに示すとおりであった。
実施例11:C結晶形のベンフォチアミンの調製
実施例10との相違点は、有機溶媒としてメタノールとジクロロメタンの混合溶液(メタノール:ジクロロメタンの体積比は1:2)を使用したことであり、そのX線粉末回折データは表4に示すとおりであった。
実施例12:C結晶形のベンフォチアミンの調製
実施例10との相違点は、有機溶媒としてメタノールとクロロホルムの混合溶液(メタノール:クロロホルムの体積比は1:2)を使用したことであり、そのX線粉末回折データは表4に示すとおりであった。
実施例13:D結晶形のベンフォチアミンの調製
E結晶形のベンフォチアミン原料25mgを25℃の条件下でエタノール1mlと混合し、撹拌子で少なくとも24h撹拌して平衡させ、溶液を濾過し、固体部分を空気中で10min乾燥させ、X線粉末回折測定の結果、得られた結晶形はD結晶形のベンフォチアミンであることが示され、具体的なピーク位置は以下のとおりであった。
得られたサンプルに対して他のテストを行い、得られたDSCサーモグラム、赤外線スペクトル、およびラマンスペクトルは4b、4c、4dに示すとおりであった。
実施例14:D結晶形のベンフォチアミンの調製
実施例13の相違点は、有機溶媒としてペンタノールを使用したことであり、そのX線粉末回折データは表5に示すとおりであった。
実施例15:D結晶形のベンフォチアミンの調製
実施例13との相違点は、有機溶媒としてアセトンを使用したことであり、そのX線粉末回折データは表5に示すとおりであった。
実施例16:D結晶形のベンフォチアミンの調製
実施例13との相違点は、有機溶媒としてメチルエチルケトンを使用したことであり、そのX線粉末回折データは表5に示すとおりであった。
実施例17:D結晶形のベンフォチアミンの調製
実施例13との相違点は、有機溶媒としてテトラヒドロフランを使用したことであり、そのX線粉末回折データは表5に示すとおりであった。
実施例18:D結晶形のベンフォチアミンの調製
実施例13との相違点は、有機溶媒としてニトロメタンを使用したことであり、そのX線粉末回折データは表5に示すとおりであった。
実施例19:ベンフォチアミンの四種類の結晶形における吸湿性の比較
A結晶形のベンフォチアミン、C結晶形のベンフォチアミン、D結晶形のベンフォチアミン、およびE結晶形のベンフォチアミンに対し、5〜95%の相対湿度の範囲内で動的水分吸着装置を用いてベンフォチアミンの四種類の結晶形における吸湿性を測定した。DVS実験により、四種類の結晶形の吸湿性はいずれも2.0%以下であり、そのうちのE結晶形の吸湿性が最も小さく、D結晶形の吸湿性が比較的大きいことが分かった。
本明細書で使用する用語「実質的に純粋な」とは、言及されたXRPD、Raman分光法またはIR法において、90%超、より好ましくは95%超、より好ましくは96%超、より好ましくは97%超、より好ましくは98%超、より好ましくは99%超の多結晶の純結晶形態を含むことを意味する。

Claims (31)

  1. 下記のA結晶形であり、5〜95%の相対湿度の範囲内で動的水分吸着装置を用いて測定した吸湿性が2.0%以下であることを特徴とする、ベンフォチアミン結晶:
    A結晶形:前記A結晶形の粉末X線回折パターンは、回折角(2θ角)が11.317°、16.377°、17.874°、18.543°、19.313°、20.850°、21.295°、24.858°、25.142°である箇所に明らかな特徴的ピークがある。
  2. 下記のC結晶形であり、5〜95%の相対湿度の範囲内で動的水分吸着装置を用いて測定した吸湿性が2.0%以下であることを特徴とする、ベンフォチアミン結晶:
    C結晶形:前記C結晶形の粉末X線回折パターンは、回折角(2θ角)が10.811°、11.338°、14.516°、16.984°、18.684°、19.352°、20.809°、21.336°、22.854°である箇所に明らかな特徴的ピークがある。
  3. 下記のD結晶形であり、5〜95%の相対湿度の範囲内で動的水分吸着装置を用いて測定した吸湿性が2.0%以下であることを特徴とする、ベンフォチアミン結晶:
    D結晶形:前記D結晶形の粉末X線回折パターンは、回折角(2θ角)が10.690°、11.033°、14.414°、15.365°、15.952°、18.725°、24.350°、25.081°、25.323°である箇所に明らかな特徴的ピークがある。
  4. 下記のE結晶形であり、5〜95%の相対湿度の範囲内で動的水分吸着装置を用いて測定した吸湿性が2.0%以下であることを特徴とする、ベンフォチアミン結晶:
    E結晶形:前記E結晶形の粉末X線回折パターンは、回折角(2θ角)が9.334°、11.863°、12.633°、13.260°、13.484°、14.395°、15.588°、17.206°、18.015°、18.948°、19.635°、21.276°、22.025°、23.703°、24.352°、24.938°、26.314°、27.023°である箇所に明らかな特徴的ピークがある。
  5. 前記結晶はA結晶形のベンフォチアミンであり、その粉末X線回折パターンは、回折角(2θ角)が11.317°、16.377°、17.874°、18.543°、19.313°、20.850°、21.295°、24.858°、25.142°である箇所に明らかな特徴的ピークがあることを特徴とする、請求項1に記載のベンフォチアミン結晶。
  6. 前記結晶はC結晶形のベンフォチアミンであり、その粉末X線回折パターンは、回折角(2θ角)が10.811°、11.338°、14.516°、16.984°、18.684°、19.352°、20.809°、21.336°、22.854°である箇所に明らかな特徴的ピークがあることを特徴とする、請求項2に記載のベンフォチアミン結晶。
  7. 前記結晶はD結晶形のベンフォチアミンであり、その粉末X線回折パターンは、回折角(2θ角)が10.690°、11.033°、14.414°、15.365°、15.952°、18.725°、24.350°、25.081°、25.323°である箇所に明らかな特徴的ピークがあることを特徴とする、請求項3に記載のベンフォチアミン結晶。
  8. 前記結晶はE結晶形のベンフォチアミンであり、その粉末X線回折パターンは、回折角(2θ角)が9.334°、11.863°、12.633°、13.260°、13.484°、14.395°、15.588°、17.206°、18.015°、18.948°、19.635°、21.276°、22.025°、23.703°、24.352°、24.938°、26.314°、27.023°である箇所に明らかな特徴的ピークがあることを特徴とする、請求項4に記載のベンフォチアミン結晶。
  9. 前記結晶はA結晶形のベンフォチアミンであり、その粉末X線回折パターンは、回折角(2θ角)が8.869°、11.317°、13.665°、14.839°、16.377°、17.874°、18.543°、19.313°、20.850°、21.295°、22.853°、24.858°、25.142°、27.631°、28.864°である箇所に明らかな特徴的ピークがあることを特徴とする、請求項5に記載のベンフォチアミン結晶。
  10. 前記結晶はC結晶形のベンフォチアミンであり、その粉末X線回折パターンは、回折角(2θ角)が8.889°、10.811°、11.338°、13.908°、14.516°、15.223°、16.984°、17.793°、18.684°、19.352°、20.809°、21.336°、22.854°、23.276°、25.424°、28.561°、33.054°である箇所に明らかな特徴的ピークがあることを特徴とする、請求項6に記載のベンフォチアミン結晶。
  11. 前記結晶はD結晶形のベンフォチアミンであり、その粉末X線回折パターンは、回折角(2θ角)が10.690°、11.033°、14.414°、15.365°、15.952°、18.725°、19.310°、19.797°、21.032°、21.256°、24.350°、25.081°、25.323°、28.318°である箇所に明らかな特徴的ピークがあることを特徴とする、請求項7に記載のベンフォチアミン結晶。
  12. 前記結晶はE結晶形のベンフォチアミンであり、その粉末X線回折パターンは、回折角(2θ角)が9.334°、11.863°、12.633°、13.260°、13.484°、14.395°、15.588°、17.206°、18.015°、18.948°、19.635°、20.042°、21.276°、22.025°、23.703°、24.352°、24.938°、26.314°、27.023°、30.828°、32.083°である箇所に明らかな特徴的ピークがあることを特徴とする、請求項8に記載のベンフォチアミン結晶。
  13. 前記A結晶形のベンフォチアミンのX線粉末回折像が下記図1aと実質的に一致することを特徴とする、請求項9に記載のベンフォチアミン結晶。
    図1a:
  14. 前記C結晶形のベンフォチアミンのX線粉末回折像が下記図3aと実質的に一致することを特徴とする、請求項10に記載のベンフォチアミン結晶。
    図3a:
  15. 前記D結晶形のベンフォチアミンのX線粉末回折像が下記図4aと実質的に一致することを特徴とする、請求項11に記載のベンフォチアミン結晶。
    図4a:
  16. 前記E結晶形のベンフォチアミンのX線粉末回折像が下記図5aと実質的に一致することを特徴とする、請求項12に記載のベンフォチアミン結晶。
    図5a:
  17. 前記A結晶形のベンフォチアミンのDSCスペクトル、赤外線スペクトル、およびラマンスペクトルがそれぞれ下記図1b、図1c、および図1dと実質的に一致することを特徴とする、請求項9または13に記載のベンフォチアミン結晶。
    図1b:
    図1c:
    図1d:
  18. 前記C結晶形のベンフォチアミンのDSCスペクトル、赤外線スペクトル、およびラマンスペクトルがそれぞれ下記図3b、図3c、および図3dと実質的に一致することを特徴とする、請求項10または14に記載のベンフォチアミン結晶。
    図3b:
    図3c:
    図3d:
  19. 前記D結晶形のベンフォチアミンのDSCスペクトル、赤外線スペクトル、およびラマンスペクトルがそれぞれ下記図4b、図4c、および図4dと実質的に一致することを特徴とする、請求項11または15に記載のベンフォチアミン結晶。
    図4b:
    図4c:
    図4d:
  20. 前記E結晶形のベンフォチアミンのDSCスペクトル、赤外線スペクトル、およびラマンスペクトルがそれぞれ下記図5b、図5c、および図5dと実質的に一致することを特徴とする、請求項12または16に記載のベンフォチアミン結晶。
    図5b:
    図5c:
    図5d:
  21. 請求項1に記載のベンフォチアミン結晶の調製方法であって、
    方法1:E結晶形のベンフォチアミン原料を有機溶媒に加えて均一に混合し、溶解させ、乾燥するまで25℃で徐々に揮発させて、A結晶形のベンフォチアミンを得るステップ、または
    方法2:E結晶形のベンフォチアミン原料を、メタノールとジクロロメタンの体積比が1:3である溶液中に溶解させ、原料に対して高度に不溶性の有機溶媒を徐々に加え、溶液を濾過し、固体部分を空気中で乾燥させた後、A結晶形のベンフォチアミンを得るステップであり、
    前記方法1における前記有機溶媒は、メタノールとクロロホルムとの混合物であり、前記方法2における前記原料に対して高度に不溶性の有機溶媒は、エタノール、イソプロパノール、ペンタノール、メチルエチルケトンおよびトルエンのうちのいずれか一種であることを特徴とする、ベンフォチアミン結晶の調製方法。
  22. 請求項2に記載のベンフォチアミン結晶の調製方法であって、
    方法4:E結晶形のベンフォチアミン原料を有機溶媒に加え、完全に溶解するまで、撹拌しながら60℃まで加熱し、その後溶液を氷浴に入れると共に撹拌し続け、濾過した後、沈殿を回収し、乾燥させた後、C結晶形のベンフォチアミンを得るステップであり、
    前記方法4における前記有機溶媒は、メタノールとジクロロメタンとの混合物,またはメタノールとクロロホルムとの混合物であることを特徴とする、ベンフォチアミン結晶の調製方法。
  23. 請求項3に記載のベンフォチアミン結晶の調製方法であって、
    方法5:E結晶形のベンフォチアミン原料を有機溶媒に加え、撹拌子で少なくとも24h撹拌して平衡させ、溶液を濾過し、固体部分を空気中で乾燥させた後、D結晶形のベンフォチアミンを得るステップであり、
    前記方法5における前記有機溶媒は、エタノール、ペンタノール、アセトン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、およびニトロメタンのうちのいずれか一種であることを特徴とする、ベンフォチアミン結晶の調製方法。
  24. 有効薬剤用量の請求項1〜13のいずれか一項に記載のベンフォチアミン結晶と、その薬学的に許容される賦形剤とを含むことを特徴とする、薬物組成物。
  25. 前記賦形剤は、充填剤、崩壊剤、結合剤、潤滑剤のうちの一種、または複数種を含むことを特徴とする、請求項24に記載の薬物組成物。
  26. 前記充填剤は、澱粉、ラクトース、微結晶性セルロース、デキストリン、マンニトール、オキシダーゼ、硫酸カルシウムのうちのいずれか一種、または複数種の混合物を含むことを特徴とする、請求項25に記載の薬物組成物。
  27. 前記崩壊剤は、カルボキシメチルセルロースおよびその塩、架橋カルボキシメチルセルロースおよびその塩、架橋ポリビドン、カルボキシメチルスターチナトリウム、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースのうちのいずれか一種、または複数種を含むことを特徴とする、請求項25に記載の薬物組成物。
  28. 前記結合剤は、ポリビドン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、澱粉スラリーのうちのいずれか一種、または複数種を含むことを特徴とする、請求項25に記載の薬物組成物。
  29. 前記潤滑剤は、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウムのうちのいずれか一種、または複数種を含むことを特徴とする、請求項25に記載の薬物組成物。
  30. ビタミンB1欠乏症および代謝関連障害、糖尿病関連合併症、神経変性疾患の治療用薬物の調製における、請求項1〜20のいずれか一項に記載のベンフォチアミン結晶の使用。
  31. 前記神経変性疾患は、アルツハイマー病、血管性認知症、および精神障害を含むことを特徴とする、神経変性疾患治療用薬物の調製における、請求項30に記載のベンフォチアミン結晶の使用。
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