JP6392591B2 - アルミ製ステアリングナックル - Google Patents

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Description

本発明は、車両に用いられるアルミ製ステアリングナックルの改良に関するものである。
自動車等の車両には、通常、ディスク式ブレーキ機構等の摩擦ブレーキ機構が設けられている。摩擦ブレーキ機構は、車輪と一体に回転するブレーキローターと、ブレーキキャリパーに保持されたブレーキパッド等の摩擦部材とを摺接させて、ブレーキローターと摩擦部材との間に摩擦力を生じさせることで、車輪の回転を制動する。このような摩擦ブレーキ機構において、通常、ブレーキローターはホイールハブと一体に回転し、ブレーキキャリパーはステアリングナックルやアクスルキャリア(アクスルハウジング)等、ホイールハブを回転可能に支持する部材にボルト等により結合されている。当該支持部材の端部は、一般的に、ゴムブッシュ等を介してサスペンションアームに接続されており、車両用の懸架装置を構成している。
このような摩擦ブレーキ機構を含む懸架装置の構成部材は、車両の安全性を維持する必要があるため、重要保安部品として位置付けられており、例えばステアリングナックルについては、鉄系材料を鋳造又は鍛造して製造されることが一般的であった。なぜなら、鉄系材料であれば、高い剛性を容易に得ることができるからである。
一方、車両の燃費向上などを目的に、車両を構成する重要保安部品についても、鉄系材料に替えて例えばアルミ合金のような軽量化金属材料を採用することが、近年になって実施されてきている。具体的には、高い燃費性能が求められるハイブリッド自動車などにおいて、アルミ製のステアリングナックルを採用する動きもみられる。
なお、アルミニウムやアルミニウム合金等の軽量化金属材料を用いてステアリングナックル等の部材を製造する場合には、例えば下記特許文献1に開示されるような重力鋳造や傾斜重力鋳造などといった従来公知の鋳造方法が採用されている。
特開2011−104613号公報
しかしながら、アルミ製のステアリングナックルは、軽量化の面で非常に有利な効果を得られるものの、剛性の面では鉄系材料を用いたステアリングナックルには劣るといった課題が存在していた。すなわち、従来の技術では、剛性の向上と軽量化という相反する効果を両立できる技術は存在しておらず、かかる効果を両立可能な技術の実現が求められていた。
本発明は、上述した従来技術に存在する課題の存在に鑑みて成されたものであり、その目的は、軽量であるという特性を維持しながらも鉄系材料で得られる剛性と同等以上の高い剛性を有するアルミ製のステアリングナックルを提供することにある。
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照番号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
本発明に係るアルミ製ステアリングナックル(20)は、車両に用いられるものであって、略円形空洞(21a)と、当該略円形空洞(21a)の周囲に配置される複数のボルト孔(21b)とを有することで、車輪支持体(10)の取り付け箇所となる本体部(21)と、前記本体部(21)の上方に設けられてダンパー(2)に連結されるダンパー連結部(22)と、前記本体部(21)の下方に設けられてロワアーム(3)に連結されるロワアーム連結部(23)と、前記本体部(21)から車両前後方向のいずれか一方に延びて形成されるアーム(24)の先端に設けられてタイロッド(5)に連結されるタイロッド連結部(25)と、前記本体部(21)から車両前後方向のいずれか他方に形成されてブレーキキャリパー(6)が設置されるブレーキキャリパー設置部(26)と、を備え、さらに、前記アーム(24)は、複数のアーム(24)としての第一アーム(24a)と第二アーム(24b)とから形成されるとともに前記本体部(21)の車両前後方向に互いに沿って形成され、前記第一アーム(24a)及び前記第二アーム(24b)は、平面視円弧形状となっているとともに、前記ダンパー連結部(22)方向を円の中心とした劣弧形状となっており、また、前記第一アーム(24a)と前記第二アーム(24b)とは、平面視において隙間を有さず車両後方向に互いに沿って形成され、2本で構成される前記第一アーム(24a)と前記第二アーム(24b)が、段違いを有する1本のアーム(24)として見えるように構成され、前記第一アーム(24a)の長手方向の軸線と前記第二アーム(24b)の長手方向の軸線とは、交差するように構成され、前記第一アーム(24a)の基端部と、前記第二アーム(24b)の基端部と、前記第一アーム(24a)及び前記第二アーム(24b)の末端部とを結んだ線が、三角形状となるように構成されており、前記第一アーム(24a)と前記第二アーム(24b)との間に、車両左右方向に貫通する略三角形状の貫通孔(24c)が形成されることを特徴とするものである。
また、本発明に係るアルミ製ステアリングナックル(20)は、前記ダンパー連結部(22)が形成された箇所における前記車輪支持体(10)の取り付け側に、前記ダンパー連結部(22)と前記本体部(21)との間に上下方向に亘って形成される平面視略台形状の縦穴(22a)を有し、前記本体部(21)には壁面(21c)が形成され、当該壁面(21c)の内部側にハブボルトが締結される前記複数のボルト孔(21b)が形成され、前記壁面(21c)の内部側には、前記複数のボルト孔(21b)の形成箇所(21b´)と、前記複数のボルト孔(21b)の形成箇所以外の箇所(21d)との間に、段差が設けられていることとすることができる。
本発明によれば、アルミニウムやアルミニウム合金等の軽量化金属材料が有する軽量であるという特性を維持しながらも、鉄系材料で得られる剛性と同等以上の高い剛性を有するアルミ製のステアリングナックルを提供することができる。
本実施形態に係るアルミ製ステアリングナックルが用いられる一般的な車両用懸架装置の概略構成を説明する概略図である。 本実施形態に係るアルミ製ステアリングナックルの正面図であり、取付時において車両本体側を向く面を示している。 本実施形態に係るアルミ製ステアリングナックルの背面図であり、取付時において車輪側を向く面を示している。 本実施形態に係るアルミ製ステアリングナックルの平面図である。 本実施形態に係るアルミ製ステアリングナックルの正面側斜視図である。 本実施形態に係るアルミ製ステアリングナックルの背面側斜視図である。
以下、本発明を実施するための好適な実施形態について、図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態は、各請求項に係る発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
まず、本実施形態に係るアルミ製ステアリングナックル20が設置される一般的な車両用懸架装置1の構成について、図1を用いて説明する。ここで、図1は、本実施形態に係るアルミ製ステアリングナックルが用いられる一般的な車両用懸架装置1の概略構成を説明する概略図である。なお、図1は、あくまで本発明の使用態様を説明するための概略図であるため、図1中に示されるアルミ製ステアリングナックル120については、本発明の構成とは異なる一般的なものが描かれている。
この車両用懸架装置1は、前輪用の懸架装置であり、不図示のホイールハブを回転可能に支持する支持部材としてアルミ製ステアリングナックル120が設けられている。また、この車両用懸架装置1は、マクファーソン・ストラット形式の懸架装置であり、支持部材としてのアルミ製ステアリングナックル120は、ホイールハブ(不図示)等の車輪支持体の取り付け箇所となる本体部121と、本体部121の上方に設けられてダンパー2に連結されるダンパー連結部122と、本体部121の下方に設けられてロワアーム3に連結されるロワアーム連結部123と、本体部121から車両後方向に延びて形成されるアーム124の先端に設けられてタイロッド5に連結されるタイロッド連結部125と、本体部121から車両前方向に形成されてブレーキキャリパー6が設置されるブレーキキャリパー設置部126と、を有して構成されている。なお、図1では、車両用懸架装置1が前輪に用いられる場合を例示しているが、マクファーソン・ストラット形式の懸架装置については、ロワアーム3の前後幅を広くとったり、ロワアーム3を2本にするパラレルリンク式を採用する等の対策を取ることで、後輪にも用いることができる。
また、車両用懸架装置1は、摩擦ブレーキ機構(ディスク式ブレーキ)を構成する部品として、不図示のホイールハブに係合して、車輪15と一体に回転するディスクローター10を有している。ホイールハブ(不図示)には、ロータ回転軸を中心とする周方向に複数のハブボルト(不図示)が配設されており、当該ハブボルトを用いることで、ディスクローター10は、車輪15と共に、ホイールハブ(不図示)にボルト結合される。これにより、ディスクローター10は、車輪15及びホイールハブ(不図示)と一体に回転する。
また、車両用懸架装置1には、摩擦ブレーキ機構を構成する部品として、ディスクローター10の摺接面と接して摩擦力を生じさせる摩擦部材としての不図示のブレーキパッドと、当該ブレーキパッドを介してディスクローター10を両側から挟みこむブレーキキャリパー6とを有している。ブレーキキャリパー6は、ディスクローター10を挟み込むよう配置された2箇所のブレーキパッドを保持しており、図示しないホイールシリンダによりブレーキパッドを押圧して、当該ブレーキパッドに作動力を伝達することで、ブレーキパッドとディスクローター10との間に摩擦力を生じさせることができるようになっている。当該摩擦力は、ロータ回転軸の周方向に作用して、ディスクローター10に結合された車輪15の接地面に制動力を生じさせる。
このように構成された車両用懸架装置1は、車輪15と一体にディスクローター10が回転しているときに、ブレーキキャリパー6が不図示のブレーキパッドに作動力を伝達すると、当該ブレーキパッドとディスクローター10との摺接面には、ロータ回転軸の周方向に摩擦力が作用する。この摩擦力は、車輪15の接地面に制動力を生じさせる一方、その反力としてロータ回転軸の周方向の力(力のモーメント)が、ブレーキパッドから、ブレーキキャリパー6等を介してアルミ製ステアリングナックル120に伝達される。つまり、不図示のブレーキパッドとディスクローター10との間に摩擦力が生じると、ブレーキキャリパー6からアルミ製ステアリングナックル120に、ロータ回転軸まわりの力のモーメントが伝達されることとなる。
以上、一般的なアルミ製ステアリングナックル120が設置される車両用懸架装置1の概略構成について、図1を用いて説明を行った。そして、本発明に係るアルミ製ステアリングナックル20は、この種の一般的な車両用懸架装置1に対して用いることが可能である。そこで、次に、本実施形態に係るアルミ製ステアリングナックル20の詳細な形態的特徴について、図2〜図6を用いて説明を行う。ここで、図2は、本実施形態に係るアルミ製ステアリングナックル20の正面図であり、取付時において車両本体側を向く面を示している。また、図3は、本実施形態に係るアルミ製ステアリングナックル20の背面図であり、取付時において車輪側を向く面を示している。さらに、図4は、本実施形態に係るアルミ製ステアリングナックル20の平面図である。また、図5は、本実施形態に係るアルミ製ステアリングナックル20の正面側斜視図であり、図6は、本実施形態に係るアルミ製ステアリングナックル20の背面側斜視図である。
図2〜図6に示す本実施形態に係るアルミ製ステアリングナックル20は、重力鋳造や傾斜重力鋳造などといった従来公知の鋳造方法によって製造されており、その形態的な形状に有意な特徴を有している。まず、本実施形態に係るアルミ製ステアリングナックル20の基本構成を説明する。
本実施形態に係るアルミ製ステアリングナックル20は、その中央部分に上述したホイールハブ(不図示)等の車輪支持体の取り付け箇所となる本体部21を有している。本体部21の中央には、略円形空洞21aが形成されており、さらに、この略円形空洞21aの周囲には、3つのボルト孔21bが形成されている。
略円形空洞21aには、車輪支持体を構成する不図示のハブベアリングが配置される。一方、3つのボルト孔21bには、ハブボルト(不図示)が螺合接合される。つまり、不図示のハブボルトが3つのボルト孔21bに螺合されることで、上述した車輪支持体や車輪15等がアルミ製ステアリングナックル20の本体部21に設置されることとなる。
本体部21の上方には、ダンパー2を連結するためのダンパー連結部22が形成されている。ダンパー2は、バネとピストンロッドとを有して構成されており、図1にて例示したように、ピストンロッドの下端側がダンパー連結部22に対して連結部材を介してボルトにより連結接合されることとなる。したがって、ダンパー連結部22は、主として本体部21に向かう方向のモーメントを受けることとなる。
本体部21の下方には、ロワアーム3を連結するためのロワアーム連結部23が形成されている。このロワアーム連結部23についても、図1にて例示したロワアーム3をボルト等の締結手段を用いることでロワアーム連結部23に対して確実に連結できるように構成されている。
本体部21の車両後方向(図2における紙面右方向)には、アーム24が延びて形成されており、このアーム24の先端には、図1にて例示したタイロッド5を連結するためのタイロッド連結部25が形成されている。本実施形態に係るタイロッド連結部25には、車両の上下方向を向く開口孔が形成されており、タイロッド5が有する凸部をこの開口孔に下方より嵌め込むことで、タイロッド5とアルミ製ステアリングナックル20との連結が実現するように構成されている。
一方、本体部21の車両前方向(図2における紙面左方向)には、ブレーキキャリパー6を設置するためのブレーキキャリパー設置部26が形成されている。なお、本実施形態に係るブレーキキャリパー設置部26は、2つのボルト孔として構成されており、ボルト等の締結手段を用いることで、ブレーキキャリパー6をアルミ製ステアリングナックル20に対して確実に固定できるようになっている。
以上のような基本構成を有する本実施形態に係るアルミ製ステアリングナックル20であるが、このアルミ製ステアリングナックル20は、軽量であるという特性を維持しながらも、鉄系材料で得られる剛性と同等以上の高い剛性を獲得するために、有意な形態的特徴を備えている。以下に、その具体的な構成を説明する。
発明者らは、鉄系材料と同等の剛性を維持しながらも、さらなる軽量化を実現するためのアーム24の最適形状を鋭意研究した。その結果、図2〜図6に示すように、本実施形態に係るアーム24が複数のアームで構成される形態、具体的には、2本のアーム24a,24bを有して構成されることで、高い剛性を維持できることが明らかとなった。すなわち、発明者らは、アーム24の形状を様々に変更して検討したが、本実施形態で採用した複数のアーム24としての2本のアーム24a,24bを用いることで、その他の形状に比べて高い剛性を維持できるアーム24を実現できることが確認できた。また、アーム24には、2本のアーム24a,24bの間に貫通孔24cを形成することにより、鉄系材料で得られる剛性と同等以上の高い剛性を維持しつつ、さらなる軽量化を実現することができることを確認した。具体的には、図2〜図6に示すように、本実施形態に係るアーム24は、複数のアーム24としての第一アーム24aと第二アーム24bとから構成される。
第一アーム24aは、本体部21から車両後方向(図2における紙面右方向)に延びて形成されるとともに、車両用懸架装置1にアルミ製ステアリングナックル20を設置した状態において車輪15の接地面と略平行となるように構成されている(図1及び図2参照)。より詳しくは、第一アーム24aは、本体部21のダンパー連結部22寄りであって本体部21の背面側から車両後方向(図2における紙面右方向)に延びてタイロッド連結部25に接続している。
第二アーム24bは、本体部21の正面側から車両後方向(図2における紙面右方向)に延びて形成されるとともに、車両用懸架装置1にアルミ製ステアリングナックル20を設置した状態において車輪15の接地面に対して傾斜した状態となっている(図1及び図2参照)。より詳しくは、第二アーム24bは、本体部21のロワアーム連結部23寄りであって本体部21の正面側から車両後方向(図2における紙面右方向)に延びてタイロッド連結部25に接続している。また、第二アーム24bは、第二アーム24bの基端部から末端部に向けて車両上下方向(図2の紙面上下方向)の幅が小さくなっている。
第一アーム24a及び第二アーム24bは、図4に示すように、平面視円弧形状となっており、ダンパー連結部22方向を円の中心とした劣弧形状となっている。そして、第一アーム24aと第二アーム24bとは、平面視において隙間を有さず車両後方向(図4における紙面右方向)に互いに沿って形成され、2本のアーム24a,24bが、段違いを有する1本のアーム24のように見えるように構成されている。第一アーム24aと第二アーム24bとは、それぞれのアーム24(24a,24b)の基端部が、本体部21の別々の箇所に配置されているが、アーム24(24a,24b)の長さの略半分の位置で接合され、それぞれのアーム24(24a,24b)の末端部が、タイロッド連結部25に接続するように構成される。また、第一アーム24aの長手方向の軸線と第二アーム24bの長手方向の軸線とは、交差するように構成されている。さらに、第一アーム24aの基端部と、第二アーム24bの基端部と、第一アーム24a及び第二アーム24bの末端部とを結んだ線が、三角形状となるように構成されている。
そして、本実施形態に係るアルミ製ステアリングナックル20は、図2、図3、図5及び図6に示すように、第一アーム24aと第二アーム24bとの間に、車両左右方向に貫通する略三角形状の貫通孔24cが形成される。この貫通孔24cは、アーム24の剛性上、必要のない個所であるということができる。したがって、当該位置に貫通孔24cを形成することにより、鉄系材料で得られる剛性と同等以上の高い剛性を維持しつつ、さらなる軽量化を実現することができる。
また、本実施形態に係るアルミ製ステアリングナックル20は、ダンパー連結部22の裏面側、すなわち、ダンパー連結部22が形成された箇所における車輪支持体の取り付け側に、ダンパー連結部22と本体部21との間に上下方向に亘って形成される平面視略台形状の縦穴22aを有している。縦穴22aを形成することにより、さらなる軽量化が可能となっている。
本体部21には、図2及び図5にて詳細に示されるように、壁面21cが形成されている。そしてさらに、この壁面21cの内部側については、複数のボルト孔21bの形成箇所以外の箇所21dが徐肉形成されており、複数のボルト孔21bの形成箇所21b´が壁面21cの内部側のその他の箇所21dより高くなるように形成されている。すなわち、ハブボルトが締結される複数のボルト孔21bの形成箇所21b´と、複数のボルト孔21bの形成箇所以外の箇所21dとの間には、段差が設けられているのである。この段差の形成方向は、車両の本体側に向かって形成されているので、かかる構成によって、車両本体側の方向に加わる内向きの剛性を向上させることが可能となる。そして、かかる効果は、特に、旋回時に加わるモーメントを好適に受容できることにつながるため、本実施形態に係るアルミ製ステアリングナックル20が、アルミの有する軽量であるという特性を維持しながらも、鉄系材料で得られる剛性と同等以上の高い剛性を獲得することを可能としている。
以上のような特徴的な構成を採用することで、本実施形態に係るアルミ製ステアリングナックル20は、アルミの有する軽量であるという特性を維持しながらも、鉄系材料で得られる剛性と同等以上の高い剛性を獲得することが可能となっている。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施形態には、多様な変更又は改良を加えることが可能である。
例えば、本実施形態に係るアルミ製ステアリングナックル20では、本体部21の車両後方向(図2における紙面右方向)に対してアーム24とタイロッド連結部25が形成され、本体部21の車両前方向(図2における紙面左方向)に対してブレーキキャリパー設置部26が形成されていた。しかしながら、アーム24及びタイロッド連結部25の形成位置と、ブレーキキャリパー設置部26の形成位置については、本実施形態の場合と左右逆に形成されていてもよい。
さらに、上述した本実施形態に係るアルミ製ステアリングナックル20は、マクファーソン・ストラット形式の懸架装置に使用されるものであったが、本発明の適用範囲は、この形式に限定されるものではない。例えば、ダブルウイッシュボーン式やマルチリンク式などといったその他のあらゆる形式に対して、本発明の技術思想を適用することが可能である。
またさらに、本実施形態に係るアルミ製ステアリングナックル20の製造方法については、背景技術の欄で例示した重力鋳造や傾斜重力鋳造などといった鋳造技術だけではなく、鍛造などのその他の製法によっても製造することが可能である。
さらにまた、本実施形態に係るアルミ製ステアリングナックル20は、複数のアーム24として2本のアーム24a,24bを有することとしているが、その数は、アーム24の剛性を確保できる範囲において変更することができる。
また、本実施形態に係るアルミ製ステアリングナックル20において、貫通孔24cが形成されている箇所を徐肉形成してもよい。
その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
1 車両用懸架装置、2 ダンパー、3 ロワアーム、5 タイロッド、6 ブレーキキャリパー、10 ディスクローター、15 車輪、20,120 アルミ製ステアリングナックル、21,121 本体部、21a 略円形空洞、21b ボルト孔、21b´ ボルト孔の形成箇所、21c 壁面、21d ボルト孔の形成箇所以外の箇所、22,122 ダンパー連結部、22a 縦穴、23,123 ロワアーム連結部、24,124 アーム、24a 第一アーム、24b 第二アーム、24c 貫通孔、25,125 タイロッド連結部、26,126 ブレーキキャリパー設置部。

Claims (2)

  1. 車両に用いられるアルミ製ステアリングナックルであって、
    略円形空洞と、当該略円形空洞の周囲に配置される複数のボルト孔とを有することで、車輪支持体の取り付け箇所となる本体部と、
    前記本体部の上方に設けられてダンパーに連結されるダンパー連結部と、
    前記本体部の下方に設けられてロワアームに連結されるロワアーム連結部と、
    前記本体部から車両前後方向のいずれか一方に延びて形成されるアームの先端に設けられてタイロッドに連結されるタイロッド連結部と、
    前記本体部から車両前後方向のいずれか他方に形成されてブレーキキャリパーが設置されるブレーキキャリパー設置部と、
    を備え、さらに、
    前記アームは、複数のアームとしての第一アームと第二アームとから形成されるとともに前記本体部の車両前後方向に互いに沿って形成され
    前記第一アーム及び前記第二アームは、平面視円弧形状となっているとともに、前記ダンパー連結部方向を円の中心とした劣弧形状となっており、また、
    前記第一アームと前記第二アームとは、平面視において隙間を有さず車両後方向に互いに沿って形成され、2本で構成される前記第一アームと前記第二アームが、段違いを有する1本のアームとして見えるように構成され、
    前記第一アームの長手方向の軸線と前記第二アームの長手方向の軸線とは、交差するように構成され、
    前記第一アームの基端部と、前記第二アームの基端部と、前記第一アーム及び前記第二アームの末端部とを結んだ線が、三角形状となるように構成されており、
    前記第一アームと前記第二アームとの間に、車両左右方向に貫通する略三角形状の貫通孔が形成されることを特徴とするアルミ製ステアリングナックル。
  2. 請求項1に記載のアルミ製ステアリングナックルにおいて、
    前記ダンパー連結部が形成された箇所における前記車輪支持体の取り付け側に、前記ダンパー連結部と前記本体部との間に上下方向に亘って形成される平面視略台形状の縦穴を有し、
    前記本体部には壁面が形成され、当該壁面の内部側にハブボルトが締結される前記複数のボルト孔が形成され、
    前記壁面の内部側には、前記複数のボルト孔の形成箇所と、前記複数のボルト孔の形成箇所以外の箇所との間に、段差が設けられていることを特徴とするアルミ製ステアリングナックル。
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