JP6391260B2 - 像振れ補正装置およびその制御方法、光学機器、撮像装置 - Google Patents

像振れ補正装置およびその制御方法、光学機器、撮像装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6391260B2
JP6391260B2 JP2014047474A JP2014047474A JP6391260B2 JP 6391260 B2 JP6391260 B2 JP 6391260B2 JP 2014047474 A JP2014047474 A JP 2014047474A JP 2014047474 A JP2014047474 A JP 2014047474A JP 6391260 B2 JP6391260 B2 JP 6391260B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
filter
control
sleep mode
sleep
shake
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014047474A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015172610A5 (ja
JP2015172610A (ja
Inventor
謙司 竹内
謙司 竹内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2014047474A priority Critical patent/JP6391260B2/ja
Publication of JP2015172610A publication Critical patent/JP2015172610A/ja
Publication of JP2015172610A5 publication Critical patent/JP2015172610A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6391260B2 publication Critical patent/JP6391260B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Adjustment Of Camera Lenses (AREA)
  • Studio Devices (AREA)

Description

本発明は、手振れ等の装置に加えられる振れを検出して画像の振れを補正する技術に関するものである。
撮影時の手振れ等による画像の振れを防ぐ像振れ補正装置は、カメラ等の撮像装置に搭載される。カメラの手振れは、周波数が通常1Hz〜10Hz程度の振動である。シャッタレリーズ時点での手振れ等に対し、像振れの無い写真を撮影するためには、例えば、振れ検出部がカメラの振動を検出し、検出値に応じて駆動制御部が像振れ補正用のレンズ(以下、補正レンズという)や撮像素子の位置制御を行う。この場合、カメラの振動を正確に検出すること、および振れによる光軸変化を精度良く補正することが必要となる。カメラに加えられる振れの加速度、角加速度、角速度、角変位等が検出され、像振れ補正用の検出信号を演算する振動検出部が搭載される。振動検出部の出力に基づいて駆動部が補正レンズ等を駆動することにより、像振れが抑制される。
手振れ補正機構を備えるカメラでは、設定された手振れ補正が常に実行される訳ではなく、所定条件下で手振れ補正機構が停止状態に設定される場合がある。例えば、撮影画像を表示する画像再生モード時や、所定期間内に何のユーザ操作もない場合には、省電力モードに移行して節電が行われる。その際、カメラは撮影モードではないので、手振れ補正機構を停止状態(非防振状態)にしても構わない。一方で、この期間にカメラの振れ検出部が常に検出信号を出力し続けていると、電池の消費電力が無駄になる。
特許文献1では、精度の良い水晶振動子を備え、動作および停止状態を切り替え可能な角速度センサが開示されている。停止状態において振動子やアンプ等の角速度センサの一部のモジュールへの電源供給を遮断することで消費電力が抑えられる。また電源供給停止時に角速度センサの出力信号を基準電圧と同じにすることで、電源供給を再開したときの出力電圧の電圧差を極力低減し、復帰後の角速度センサ出力の急激な変化を抑え、防振までの復帰時間を短くすることが可能である。
特開2006−325075号公報
特許文献1では、基準電圧のばらつきや変動の小さい高精度の水晶ジャイロセンサを使用している。しかし、コストが高いというデメリットがあり、低コストのMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)タイプの角速度センサに適用することが困難である。一般的に角速度センサは、基準電圧についてセンサ固有のばらつきを持ち、更には温度ドリフトによるばらつきを有する。基準電圧のばらつきや変動は像振れ補正に影響を与え、例えば、実際には振動が発生していないにも関わらず、あたかも振動があるかのように検出される可能性がある。そのため、アナログ処理またはデジタル処理にてハイパスフィルタを構成することで、角速度センサのDC(直流)成分を除去する対策がとられている。
特許文献1では、DC成分の除去のためのアナログ1次ハイパスフィルタへの入力電圧を基準電圧と一致させている。しかし、角速度センサの基準電圧について温度ドリフト等の影響で電源供給停止時と復帰時で誤差が生じていた場合、アナログ1次ハイパスフィルタを構成するコンデンサへの電圧チャージが本来の電圧値になるまで時間がかかる。そのため、電圧チャージ期間中に像振れ補正性能が低下してしまう可能性がある。
本発明は、像振れ補正装置において、消費電力を抑えつつ、像振れ補正の精度を高めることを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る装置は、遮断周波数が可変であって、装置の振れを検出する振れ検出手段から出力された振れ検出信号の低域周波数成分を遮断するフィルタと、前記フィルタの出力から補正手段の目標位置を決定して前記補正手段の駆動制御により像振れを補正する制御手段を備える。前記制御手段は、装置が静止状態である場合、前記振れ検出手段をスリープモードに設定するとともに前記フィルタの遮断周波数を高周波側に変更し、前記振れ検出手段のスリープモードを解除する場合に前記フィルタの遮断周波数を戻す制御を行い、装置が静止状態でない場合であっても、画像再生モードである状態または操作部材の無操作状態にて装置の振れが継続している時間が所定時間よりも長く継続したとき、前記振れ検出手段をスリープモードに設定するとともに前記フィルタの遮断周波数を高周波側に変更し、前記振れ検出手段のスリープモードを解除する場合に前記フィルタの遮断周波数を戻す制御を行う。
本発明によれば、消費電力を抑えつつ、像振れ補正の精度を高めることができる。
本発明の実施形態に係るカメラの概略平面図である。 本発明の実施形態に係るカメラの概略側面図である。 角速度センサのスリープモードの設定および解除の説明図である。 従来法による角速度センサのスリープモードの設定および解除の説明図である。 本発明の実施形態における補正レンズ位置演算部のブロック図である。 本発明の実施形態におけるスリープモード判定処理を説明するフローチャートである。 図6に続くスリープモード判定処理を説明するフローチャートである。 本発明の実施形態におけるスリープモードの設定および解除時の波形例を示す説明図である。
本発明の実施形態について、添付図面を参照して説明する。本発明は、デジタル一眼レフやデジタルコンパクトカメラに搭載される像振れ補正装置に限らず、デジタルビデオカメラ、監視カメラ、Webカメラ、携帯電話等の撮像装置に適用可能である。また、可動光学部材等を駆動制御する像振れ補正装置は、双眼鏡、望遠鏡、フィールドスコープといった観察装置を含む光学機器に搭載可能である。また、像振れ補正装置は、デジタル一眼レフ用の交換レンズのような光学機器にも搭載可能である。したがって、光学機器や撮像装置も本発明の一側面を構成する。以下では、像振れ補正手段を構成する光学部材として補正レンズの駆動制御を例示するが、撮像手段の駆動制御により像振れを補正する構成も可能である。
図1および図2は本実施形態に係る像振れ補正装置を具備した撮像装置の構成例を示す。図1は撮像装置の内部を示す概略平面図であり、図2は概略側面図である。撮像装置に搭載される像振れ補正装置は、撮影光学系の光軸102に対して矢印103p、103yで示す振れ(以下、角度振れという)、および矢印104p、104yで示す振れ(以下、平行振れという)に対して像振れ補正を行う。光軸方向に対して直交する2軸のうち、一方の軸であるピッチ回転軸を「p」と表記し、他方の軸であるヨー回転軸を「y」と表記する。
カメラ101はレリーズボタン105を備え、その操作信号(S1,S2)はカメラCPU(中央演算処理装置)106に出力される。S1はレリーズボタン105の半押し操作によりレリーズスイッチの第1スイッチがオン状態になったときの信号であり、S2はレリーズボタン105がさらに押し込まれてレリーズスイッチの第2スイッチがオン状態になったときの信号である。カメラCPU106は撮像装置全体を制御し、メモリから読み出したプログラムに従って撮影動作に必要な各種の処理を実行する。カメラ本体部にはレンズ装置が装着可能であり、交換レンズ型の撮像装置が構成される。レンズ装置により結像される光は、撮像素子107が受光して光電変換により撮像信号を出力する。信号処理部(不図示)は撮像信号を処理して表示用画像データや記録用データを生成する。
カメラ101は、手振れ等による角度振れを検出する角速度検出手段として、角速度センサ108p,108yを備える。角速度センサ108pは、矢印108paで示すピッチ方向の角度振れを検出し、角速度センサ108yは、矢印108yaで示すヨー方向の角度振れを検出する。角速度センサ108p,108yによる振れ検出信号(角速度信号)はカメラCPU106に出力される。また、カメラ101は平行振れを検出する加速度検出手段として、加速度計109p,109yを備える。加速度計109pは、矢印109paで示す平行振れを検出するセンサであり、加速度計109yは、矢印109yaで示す平行振れを検出するセンサである。加速度計109p,109yによる検出信号(加速度信号)はカメラCPU106に出力される。
レンズ装置は、補正レンズ111を利用した像振れ補正部を備える。レンズ駆動部110は、補正レンズ111を、図1の矢印110yに示す方向や、図2の矢印110pに示す方向に駆動して、角度振れと平行振れの両方を加味した像振れ補正を行う。レンズ駆動部110は、駆動部112からの信号によって制御される。つまり、カメラCPU106は制御信号を駆動部112に送信し、駆動部112は制御信号にしたがってレンズ駆動部110の駆動制御を行う。
次に図3を参照して、角速度センサ108p,108yに関するスリープモード(休止モード)の設定(ON)および解除(OFF)による角速度出力の時間的変化を説明する。横軸は時間軸であり、縦軸は角速度軸である。角速度値302は、基準電圧Vrefに相当する角速度センサの出力を表す。つまり、角速度センサは角速度値302を中心として検出した振れ量である角速度301を出力する。角速度センサの基準電圧Vrefは、個体差によるばらつきや温度変動等が原因で設計値からのばらつきを有する。角速度センサに係るスリープモードの設定および解除処理は、例えば、デジタル角速度センサの場合、制御用マイクロコンピュータとの通信により特定のコマンドを送信することで行われる。図3には、スリープモードのON設定のタイミングを時刻t1に示し、OFF設定、つまり解除のタイミングを時刻t2に示す。
また、角速度センサのスリープ状態での挙動に関しては、例えば、図3で示す時刻t1でスリープモードがON設定されると、角速度センサ内の特定のモジュール(振動子やアンプ等)への電源供給が停止される。よって角速度センサは、スリープ状態に移行する直前の値を出力し続ける。角速度センサはスリープ状態においても、制御用マイクロコンピュータとの通信が可能な状態であり、スリープモードの解除時刻t2には解除コマンドによって、特定のモジュールへの電源供給が再開する。角速度センサは、検出した振れに応じた角速度を出力する。このようなスリープモードの仕様の場合、スリープ状態のON設定のタイミングおよびスリープモードを解除して復帰するタイミングによっては、像振れ補正に影響を及ぼす可能性がある。
図4は、角速度センサを搭載した撮像装置が手振れ等により大きく振られた状態、つまり大きな角速度が検出される状態において、スリープモードの設定および解除時の角速度センサ出力と補正レンズの駆動目標位置を例示する。図4(A)は、角速度センサ出力401のように、カメラが大きく振られている状態での出力変化を示す。基準電圧から大きくオフセットした検出信号が出力される。時刻t1でスリープモードにON設定されると、角速度センサはスリープモードへの移行直前における値を出力し続ける。このため、スリープ中には基準電圧から大きくオフセットした検出信号が出力される。その後の時刻t2でスリープモードが解除されると、角速度センサが本来検出している角速度信号が出力されるので、角速度センサ出力402に示すように、スリープ状態での出力に対して不連続な信号が出力される。角速度信号を積分して角度に変換した信号から得られる補正レンズの駆動目標位置を図4(B)に示す。横軸は時間軸であり、縦軸は角度軸である。角度出力403に示すように、補正レンズは駆動中心(可動範囲の中心)で制御されているが、時刻t1からt2にかけてのスリープ中には、基準電圧からオフセットをもった角速度信号が出力され続ける。このため、その積分値である角度目標値は単調減少した信号となる。時刻t2でスリープモードが解除されると、角度出力404のように、角度目標値は低周波にて単調増加する周波数成分をもちつつ、当該目標値に従って像振れ補正が行われる。このように、スリープ状態では、本来の振れを補正するため目標位置とは異なる目標位置にしたがって補正レンズが駆動された場合、像振れ補正効果の低下が懸念される。そこで、本実施形態では以下に説明する対策が講じられる。
図5を参照して、本実施形態に係る像振れ補正の目標位置を決定するための構成について説明する。像振れ補正演算部501はカメラCPU106により構成され、角速度センサ108から検出信号を取得する。可変ハイパスフィルタ502は角速度センサ108が出力する角速度信号の低域周波数成分を遮断し、例えばDC(直流)成分を除去する。可変ハイパスフィルタ502は遮断周波数を変更可能である。角速度信号のDC成分を除去した後の信号は、可変ローパスフィルタ503の積分処理によって角速度から角度の信号に変換される。可変ローパスフィルタ503は遮断周波数を変更可能である。減衰ゲイン乗算部504は、可変ローパスフィルタ503の出力する角度信号に対してゲイン係数を乗算して、補正レンズの目標位置信号を出力する。
また、角速度センサ108の出力する角速度信号は、安定判別部506に入力される。安定判別部506は、角速度信号が所定時間に亘って所定の閾値範囲内に入っているかどうかを判別することにより、撮像装置が静止状態にあるか、または振られた状態にあるかを判別する。例えば、角速度信号のレベルが判定基準時間に亘って所定の閾値範囲内に収まっていることを条件として、撮像装置が静止状態であると判別され、当該条件を満たさない場合、撮像装置が静止状態でないと判別される。この判別結果はスリープ制御部505に通知される。角速度センサ108のモード設定を行うスリープ制御部505は、判別結果に応じて可変ハイパスフィルタ502および可変ローパスフィルタ503の遮断周波数をそれぞれ変更する。またスリープ制御部505は、再生モード通知、無操作通知、安定判別部506の判別結果に応じて減衰ゲイン乗算部504のゲイン係数を変更する。再生モード通知とは、撮像装置に設けた操作部材のユーザ操作によって、撮影画像を閲覧する再生モードに切り替えられたことを示す通知であり、再生モード設定時の操作情報がスリープ制御部505に入力される。また、無操作通知とは、所定時間以上に亘って撮像装置に対して何の操作も行われなかったことを示す通知であり、操作状態の監視結果として通知される。
次に、図6および図7のフローチャートを参照して、本実施形態におけるスリープ判定処理について説明する。本処理については、カメラCPU106が制御プログラムを実行し、周期的に監視処理が実行される。
S601で判定処理が開始すると、S602に処理を進め、現在のモードが判定される。現在のモードが画像再生モードであるか、または撮影モードであるかについて判定される。画像再生モード設定のユーザ操作が行われ、画像再生モードと判定された場合、図7のS616に移行する。また、撮影モードと判定された場合にはS603に移行する。
画像再生モードの場合、図7のS616にて、撮像装置が静止状態であるか否かについて判定される。安定判別部506は静止状態、例えば撮像装置が三脚に設置された状態や、再生画像の確認等のように比較的振れの少ない状態等にあるか否かを判別する。例えば、角速度センサ108の出力が所定の範囲内にある状態が所定時間続いている場合に静止状態と判別される。撮像装置が静止状態にある場合、S619に処理を進め、静止状態でない場合、S617に移行する。
S619では、撮像装置が揺れている状態にある時間を計測する第1カウンタ(振れ時間カウンタ)が初期化される。その後、角速度センサ108が既にスリープ状態にあるか否かについて判定される(S620)。角速度センサ108がスリープ状態でない場合、S621に進み、スリープ状態である場合、S624に移行する。S621でスリープ制御部505は、角速度センサ108にスリープのON設定コマンドを送信し、角速度センサ108がスリープ状態に設定される。さらに防振(像振れ補正)処理が停止され(S622)、補正レンズ111が光学中心(可動範囲の中心位置)に保持される。さらに、S623にてスリープ制御部505は、像振れ補正の目標値を演算するための可変ハイパスフィルタ502および可変ローパスフィルタ503の遮断周波数を、変更前よりも高周波側に設定する制御を行う。次のS624では、第2カウンタが所定値に初期化される。第2カウンタは、スリープモードOFFの状態への遷移(設定解除)に使用するカウンタである。そして、判定処理を終了する(S615)。
一方、S617では撮像装置が振れ続けている時間を第1カウンタが計測し、振れ時間カウント値が所定値(閾値)と比較される。振れ時間カウント値が所定値より大きい場合、S620に進み、所定値以下の場合にはS618に進む。S618で第1カウンタの値がインクリメントされた後、S624に進んで、第2カウンタ(スリープOFF遷移用カウンタ)が初期化されて、判定処理を終了する。このように撮像装置が振れ続けていて、所定時間が経過した場合にはスリープモードがON設定となる。その理由は、カメラを把持したユーザが乗り物等に搭乗している場合のように、常に撮像装置が静止しない状態にある場合にいつまで経ってもスリープ状態にならないことを防止するためである。以上のように、角速度センサ108のスリープモードの判定が行われる。
次に、角速度センサ108のスリープモード解除判定について説明する。図6のS602で撮像装置のモードが撮影モードであると判定され、S603で撮像装置の操作が所定時間に亘って無操作状態にないと判定された場合、S604に移行する。S604は所定のフラグがセットされているか否かの判定処理である。所定のフラグとは、スリープモードのOFF状態への遷移完了に関するフラグである。このフラグが設定されていない場合、S605に進み、設定されている場合にはS624に移行する。
S605は、スリープモードが既にOFFされているか否かの判定処理である。スリープモードがOFFに設定されていない場合、S606に進み、OFF設定である場合にはS609に移行する。S606にて、角速度センサ108のスリープ状態が解除され(OFF設定)、角速度センサ内部の停止していたモジュールへの電源供給が再開する。その後、第2カウンタ(スリープOFF遷移用カウンタ)が初期化されるとともに、目標位置信号に乗算するゲイン係数が所定値に初期化され(S607)、像振れ補正動作が開始する(S608)。次に、第2カウンタの値がデクリメントされる(S609)。スリープ制御部505は、補正レンズ111の制御目標値を演算するための可変デジタルフィルタ(502,503)の遮断周波数を変更する(S610)。可変デジタルフィルタの遮断周波数については、スリープモード時に設定された、本来よりも高域の遮断周波数の状態を初期状態として、第2カウンタの計数値のデクリメントに応じて、徐々に遮断周波数を下げる制御が行われる。そしてスリープ制御部505は、減衰ゲイン乗算部504のゲイン係数値を変更する(S611)。ゲイン係数値の変更処理では、初期状態を0倍として、第2カウンタの計数値のデクリメントに応じて、最終的にゲイン係数が1倍になるように変更される。この作用に関しては後述するが、スリープモード解除後の補正レンズ目標位置の不連続性を低減し、滑らかに像振れ補正を開始させることができる。よって、画角の急激な変化等に対してユーザが違和感を抱かないようにすることができる。
S612にて第2カウンタの計数値がゼロであるか否かについて判定される。計数値がゼロの場合、S614に進み、計数値がゼロでない場合にはS613に進む。S614ではスリープモードのOFF状態への遷移が完了しているため、フラグ(スリープOFF遷移完了フラグ)が設定された後、判定処理を終了する(S615)。また、S613で減衰ゲイン乗算部504は、S611で変更されたゲイン係数(減衰用ゲイン係数)を補正レンズ目標位置に乗算した後、判定処理を終了する(S615)。なお、S605で既にスリープモードがOFFに設定されたことが判定された場合には、S609(第2カウンタのデクリメント)から処理を開始し、S610からS614の処理が実行される。また、S604でスリープモードのOFF状態への遷移が完了している場合には、スリープモードのOFF設定処理は必要ないため、S624に移行して第2カウンタの初期化処理が実行された後、判定処理を終了する(S615)。
次に、スリープモード解除時における減衰用ゲイン係数および遮断周波数の変更処理による効果について説明する。本実施形態では、スリープモードへの移行によって角速度センサの動作が停止した状態においては、前述したようにスリープ状態への移行直前の角速度が一定値として出力される。つまり、角速度信号を用いて、該信号を積分した角度信号にしたがって像振れ補正機構への指令値の演算が継続して実行される。これは、指令値の演算を停止した場合、スリープ状態への移行直前の状態を保持したままでスリープ状態が解除されると、デジタルフィルタ等の演算中間値の状態の連続性が失われ、不連続の影響による挙動の変化が問題となるからである。つまり、デジタルフィルタ等の演算中間値は本来、連続的に演算されるべきものである。よってカメラCPU106内で連続的に動作することを想定しているすべての変数や状態に関し、それぞれの依存関係を考慮しつつ、適切に初期化する必要がある。それらの依存関係を考慮しつつ適切に初期化を行う際には、初期化処理が複雑になることが懸念される。
これに対し、スリープ期間において指令値の演算を継続することによる利点は、角速度センサの出力が一定値(揺れがない状態)になることにより、カメラに揺れがない状態と判断され、揺れのない状態に初期化されることである。また一般的に、角速度センサのDCオフセット成分を除去するためのハイパスフィルタには、像振れ補正効果を向上させるために比較的低周波で収束時定数の遅い遮断周波数のフィルタが使用される。そのため、角速度センサのスリープ状態において、フィルタ演算を停止して演算中間値をリセットした場合には、スリープ解除後に角速度センサの持つDC成分を再度学習するまでに、カメラ起動時と同様に長い時間がかかる。その間、像振れ補正性能が低下することが懸念される。
図8は、本実施形態におけるスリープモードの設定および解除時の角速度センサ出力を図8(A)に示し、角速度センサ出力を積分した角度(補正レンズ目標位置)の波形例を図8(B)に示す。図8(A)の角速度センサ出力701は、スリープモードのON設定前に検出される撮像装置の揺れに相当する振れ検出信号を例示し、基準電圧からオフセットをもった状態である。この角速度センサ出力701を積分して算出される角度出力は、図8(B)に示す出力波形703である。
時刻t1にて、スリープモードに遷移する際に安定判別部506が取得する角速度データは基準電圧またはこれに近い電圧値に相当する値(Vref相当値)となる。これは、撮像装置に揺れがない状態でスリープモードに遷移するためである。時刻t1から時刻t2までのスリープ期間中に出力される角速度データは、一定値(Vref相当値)となる。スリープモードの解除時刻t2の前後における角速度センサ出力702はオフセットの変化が小さく、ステップ状の不連続が生じない。角速度センサ出力702から算出される角度を、図8(B)の出力波形704に示す。スリープモードの解除時点の前後における不連続性の度合いが小さいので、解除時の画角変化等によるユーザの違和感を低減することができる。また、スリープモードの解除時点から補正レンズ目標値の算出は、レンズ駆動範囲の中心位置から開始されるため、即座に高い像振れ補正性能が発揮される。
本実施形態では、角速度センサ108のスリープ期間中にスリープ制御部505が可変ハイパスフィルタ502および可変ローパスフィルタ503の各遮断周波数を高域に変更する。遮断周波数が高域に変更されてから、スリープモードの解除後には、遮断周波数を徐々に本来の周波数(初期設定値)に戻していく制御が行われる。したがって、カメラ操作等により角速度センサの出力が急変した場合、またはスリープモードへの移行直前に保持したオフセットが本来のオフセットから仮にずれていた場合であっても、像振れ補正機構部の急激な動作による画角ずれを防止できる。これは、スリープモードの解除直後に可変ハイパスフィルタ502がオフセットを算出するまでの時間が短くなることによる。また、スリープモードの解除時には、減衰ゲイン乗算部504が目標値(補正レンズ目標位置)に対してゲイン係数を乗算する(図6のS613)。補正レンズ目標値を0から本来の1倍まで徐々に大きくする制御により、遮断周波数の変更処理と同様の効果が得られる。したがって、画角ずれによる違和感、および補正レンズが駆動端(可動範囲の端部)に留まることによる像振れ補正性能の低下を抑制できる。
以上のように、スリープモードにて角速度センサの動作が停止状態となって消費電力が低減され、スリープモードが解除されて停止状態から復帰した場合には、即座に像振れ補正動作が開始する。本実施形態によれば、消費電力を抑えつつ、撮影動作時の像振れ補正を精度良く行うことができる。
101 カメラ
105 レリーズスイッチ
106 CPU
107 撮像素子
108y ヨー方向の角速度計
108p ピッチ方向の角速度計
109y 横方向の加速度計
109p 縦方向の加速度計
110 レンズ駆動部
111 補正レンズ

Claims (11)

  1. 遮断周波数が可変であって、装置の振れを検出する振れ検出手段から出力された振れ検出信号の低域周波数成分を遮断するフィルタと、
    前記フィルタの出力から補正手段の目標位置を決定して前記補正手段の駆動制御により像振れを補正する制御手段を備え、
    前記制御手段は、
    装置が静止状態である場合、前記振れ検出手段をスリープモードに設定するとともに前記フィルタの遮断周波数を高周波側に変更し、前記振れ検出手段のスリープモードを解除する場合に前記フィルタの遮断周波数を戻す制御を行い
    装置が静止状態でない場合であっても、画像再生モードである状態または操作部材の無操作状態にて装置の振れが継続している時間が所定時間よりも長く継続したとき、前記振れ検出手段をスリープモードに設定するとともに前記フィルタの遮断周波数を高周波側に変更し、前記振れ検出手段のスリープモードを解除する場合に前記フィルタの遮断周波数を戻す制御を行うことを特徴とする像振れ補正装置。
  2. 前記フィルタの出力に対して減衰用のゲイン係数を乗算する乗算手段をさらに備え、
    前記制御手段は前記振れ検出手段のスリープモードを解除した場合に前記ゲイン係数の値を変更する制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の像振れ補正装置。
  3. 前記制御手段は、
    前記振れ検出信号を取得して装置が静止状態にあるか否かを判別する判別手段と、
    前記振れ検出手段のスリープモードの設定および解除を制御するスリープ制御手段を備え、
    前記判別手段により前記静止状態が判別された場合、前記スリープ制御手段は前記振れ検出手段をスリープモードに設定するとともに前記フィルタの遮断周波数を変更し、その後、前記振れ検出手段のスリープモードが解除された場合に前記フィルタの遮断周波数を変更する制御を行うことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の像振れ補正装置。
  4. 前記制御手段は、
    前記振れ検出信号を取得して装置が静止状態にあるか否かを判別する判別手段と、
    前記振れ検出手段のスリープモードの設定および解除を制御するスリープ制御手段を備え、
    前記スリープ制御手段は、前記スリープモードの解除の時点からの時間を計測し、計測された時間が予め設定された時間になるまでの間、前記フィルタの出力に対して前記乗算手段により前記ゲイン係数を乗算する制御を行うことを特徴とする請求項2に記載の像振れ補正装置。
  5. 前記画像再生モードである場合、または操作部材の無操作状態が継続した場合に、前記判別手段により装置が静止状態にあると判別された際、前記スリープ制御手段は、前記振れ検出手段をスリープモードに設定し、前記補正手段の動作が停止してから前記フィルタの遮断周波数を高周波側に変更する制御を行うことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の像振れ補正装置。
  6. 前記スリープ制御手段は、前記振れ検出手段をスリープモードに設定する場合、前記補正手段の動作が停止してから前記フィルタの遮断周波数を変更する制御を行うことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の像振れ補正装置。
  7. 前記スリープ制御手段は、撮影モードにて前記操作部材の無操作状態でない場合、前記振れ検出手段のスリープモードを解除し、前記補正手段の動作が開始してから前記フィルタの遮断周波数を、スリープモードにて設定された遮断周波数よりも下げる制御を行うことを特徴とする請求項5に記載の像振れ補正装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の像振れ補正装置を備えることを特徴とする光学機器。
  9. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の像振れ補正装置を備えることを特徴とする撮像装置。
  10. 前記制御手段は、前記補正手段を構成する光学部材または撮像手段の駆動制御により像振れを補正することを特徴とする請求項9に記載の撮像装置。
  11. 遮断周波数が可変であって、装置の振れを検出する振れ検出手段から出力された振れ検出信号の低域周波数成分を遮断するフィルタと、前記フィルタの出力から補正手段の目標位置を決定して前記補正手段の駆動制御により像振れを補正する制御手段を備える像振れ補正装置にて実行される制御方法であって、
    前記制御手段により、装置が静止状態である場合に前記振れ検出手段をスリープモードに設定するとともに、前記フィルタの遮断周波数を高周波側に変更する制御を行うステップと、
    前記振れ検出手段のスリープモードを解除する場合に、前記制御手段が前記フィルタの遮断周波数を戻す制御を行うステップと、
    装置が静止状態でない場合であっても、画像再生モードである状態または操作部材の無操作状態にて装置の振れが継続している時間が所定時間よりも長く継続したとき、前記振れ検出手段をスリープモードに設定するとともに前記フィルタの遮断周波数を高周波側に変更し、前記振れ検出手段のスリープモードを解除する場合に前記フィルタの遮断周波数を戻す制御を行うステップと、を有することを特徴とする像振れ補正装置の制御方法。
JP2014047474A 2014-03-11 2014-03-11 像振れ補正装置およびその制御方法、光学機器、撮像装置 Active JP6391260B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014047474A JP6391260B2 (ja) 2014-03-11 2014-03-11 像振れ補正装置およびその制御方法、光学機器、撮像装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014047474A JP6391260B2 (ja) 2014-03-11 2014-03-11 像振れ補正装置およびその制御方法、光学機器、撮像装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2015172610A JP2015172610A (ja) 2015-10-01
JP2015172610A5 JP2015172610A5 (ja) 2017-03-30
JP6391260B2 true JP6391260B2 (ja) 2018-09-19

Family

ID=54259990

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014047474A Active JP6391260B2 (ja) 2014-03-11 2014-03-11 像振れ補正装置およびその制御方法、光学機器、撮像装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6391260B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6753126B2 (ja) * 2016-04-19 2020-09-09 リコーイメージング株式会社 防振制御装置
WO2018099435A1 (zh) * 2016-12-02 2018-06-07 杭州海康威视数字技术股份有限公司 一种摄像机的防抖方法及摄像机
JP7500194B2 (ja) * 2019-12-27 2024-06-17 キヤノン株式会社 撮像装置及びその制御方法、プログラム、記憶媒体

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0798470A (ja) * 1993-09-28 1995-04-11 Canon Inc 防振機能付カメラ
JPH10173970A (ja) * 1996-12-06 1998-06-26 Sanyo Electric Co Ltd 電子スチルカメラ
JPH11231368A (ja) * 1998-02-17 1999-08-27 Nikon Corp ブレ補正装置
JP2003195383A (ja) * 2001-12-27 2003-07-09 Canon Inc 撮影システムおよびカメラ
JP5014661B2 (ja) * 2006-04-11 2012-08-29 Hoya株式会社 撮像装置
JP2009015184A (ja) * 2007-07-09 2009-01-22 Nikon Corp 撮像装置
JP5822430B2 (ja) * 2008-11-28 2015-11-24 キヤノン株式会社 像振れ補正装置およびそれを有する撮像装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015172610A (ja) 2015-10-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7679646B2 (en) Image pickup systems
JP6362556B2 (ja) 制御装置、撮像装置、制御方法、プログラム、および、記憶媒体
US8514290B2 (en) Camera-shake correction apparatus and imaging apparatus including the same
CN105074562B (zh) 抖动量检测装置和摄像装置
US10425584B2 (en) Image pickup system, control method thereof, image pickup apparatus, and lens device
CN108377330B (zh) 图像抖动校正设备、镜头设备、摄像设备和控制方法
JP2010025963A (ja) 防振制御装置及び撮像装置
JP6821358B2 (ja) 制御装置、撮像装置、レンズ装置、制御方法、プログラム、および、記憶媒体
JP2009300614A (ja) 撮像装置
JP6337540B2 (ja) センサ出力の温度補正装置
JP6391260B2 (ja) 像振れ補正装置およびその制御方法、光学機器、撮像装置
JP2020076897A (ja) 撮像システム及びその制御方法、レンズユニット、撮像装置、プログラム、記憶媒体
JP2009147675A (ja) 撮像装置
US6757488B2 (en) Control apparatus for image blur correction
JP3823389B2 (ja) ブレ検出装置、及び、撮影装置
JP2018180302A (ja) 像ブレ補正装置、交換レンズ、カメラアシステム、および像ブレ補正方法
JP4679236B2 (ja) 手ぶれ検出装置および撮影装置
JP2010249942A (ja) 振れ補正装置および光学機器
JP2018116134A (ja) 像ブレ補正装置および光学機器
JP6222922B2 (ja) 光学機器、像ブレ補正装置、及びそれらの制御方法
JP2016048289A (ja) 撮像装置、撮像装置の制御方法、およびコンピュータプログラム
JP2018197772A (ja) 像ブレ補正装置、レンズ装置、撮像装置、像ブレ補正装置の制御方法、プログラム、および、記憶媒体
JP2004226692A (ja) 振動検出装置及びブレ補正カメラ
JP6412619B2 (ja) 光学機器、撮像装置及び光学機器の制御方法
US20230417575A1 (en) Orientation calculation apparatus, orientation calculation method, imaging apparatus including orientation calculation apparatus, and method for controlling same

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170222

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170222

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171127

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171226

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180213

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180724

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180821

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6391260

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151