JP2003195383A - 撮影システムおよびカメラ - Google Patents

撮影システムおよびカメラ

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JP2003195383A
JP2003195383A JP2001397148A JP2001397148A JP2003195383A JP 2003195383 A JP2003195383 A JP 2003195383A JP 2001397148 A JP2001397148 A JP 2001397148A JP 2001397148 A JP2001397148 A JP 2001397148A JP 2003195383 A JP2003195383 A JP 2003195383A
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JP
Japan
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shake
shake correction
correcting
optical system
camera
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JP2001397148A
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English (en)
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Yasuhiro Toyoda
靖宏 豊田
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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  • Exposure Control For Cameras (AREA)
  • Camera Bodies And Camera Details Or Accessories (AREA)
  • Structure And Mechanism Of Cameras (AREA)
  • Adjustment Of Camera Lenses (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 省エネを図ることができる撮影システムを提
供する。 【解決手段】 システム本体の振れを検出する振れ検出
手段と、この振れ検出手段の出力に基づいて、振れ補正
光学系を駆動することにより被写体像の振れを補正する
振れ補正手段と、振れ検出手段への給電を制御する制御
手段とを有し、この制御手段は、複数の撮影モードのう
ち所定の撮影モードが設定されているとき、振れ検出手
段への給電を遮断することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被写体像の振れを
補正することができる撮影システムおよびカメラに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】被写体像の振れを防止する方法として
は、カメラ内に設けられた測距センサ上の被写体像の振
れ量を検出し、この振れ量が大きい場合は高速シャッタ
秒時を設定することにより、被写体像の振れによる画質
低下を防ぐものがある。
【0003】このような振れ防止方法を用いたカメラに
おいて、リモコン操作により撮影を行う場合、カメラが
三脚等に固定されている可能性があることから、リモコ
ン撮影を行うときには、振れを生じないシャッタ秒時を
設定する像振れ防止の動作を禁止するカメラが特開平3
−225330号公報(第1の従来例)に提案されてい
る。また、カメラ本体に着脱可能な交換レンズ内に、像
振れを防止するための防振レンズを備えたものがある。
【0004】一方、カメラ本体の振れを検出する振れ検
出手段をカメラ内に配置するとともに、交換レンズ内に
被写体像の振れを補正するための像振れ補正手段を配置
し、振れ検出手段の検出結果に基づいて像振れ補正手段
を駆動するといったカメラシステムが、特開平6−25
0272号公報(第2の従来例)や特開平7−1913
55号公報(第3の従来例)などに提案されている。
【0005】また、特開平4−56831号公報(第4
の従来例)では、像振れ量が所定値より小さい時、例え
ばカメラを三脚に固定した時等は省エネのため、振れ補
正光学系を駆動する駆動手段の動作を停止する像振れ防
止装置が提案されている。
【0006】さらに、特開平4−308823号公報
(第5の従来例)に提案されているカメラでは、カメラ
のコンパクト化と省エネのため、撮影光学系光路中に振
れ補正光学部材を配置するとともに、カメラ本体内にこ
のカメラ本体の振れを検出する検出部を配置し、シャッ
タ秒時と焦点距離で決まる像振れ量が所定値以下のとき
に、振れ補正光学部材を動作させないようにしている。
また、撮影者操作により設定されたシャッタ秒時が所定
のスローシャッタ秒時よりも長くなっている時(例えば
バルブ撮影モード又はタイム撮影モードによりシャッタ
秒時を設定したとき)、振れ補正光学部材の動作を禁止
するカメラが提案されている。
【0007】また、特開平8−136964号公報(第
6の従来例)では、三脚等の支持部材にカメラ本体が固
定されている場合やセルフタイマが使用されている場合
は、省エネのため撮影時に防振手段を作動させないカメ
ラが提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】第1の従来例で提案さ
れているカメラでは、振れを生じないシャッタ秒時を設
定することにより像振れを防止しており、振れ検出手段
(例えば振動ジャイロ)および光学的な像振れ補正手段
(レンズシフトによる振れ補正レンズ)を有する撮影シ
ステムと比べて振れ防止手段の方式が異なっている。こ
のため、リモコン撮影時に像振れの動作を禁止しても、
振れを生じないシャッタ秒時の設定を行わないだけであ
るので、節電することには結びつかない。
【0009】第2の従来例および第3の従来例では、カ
メラシステムの電源がON状態であれば、常に振れ検出
手段(振動ジャイロや加速度センサ等)が作動したまま
となっている。また、撮影モードの設定内容に拘らずレ
リーズボタンを第1ストロークまで操作してSW1がO
N状態になると、振れ補正に関するデータをカメラと交
換レンズ間で送信し続けている。
【0010】ここで、撮影モードによっては、振れ検出
手段を作動させる必要がなかったり、振れ補正に関する
データを送信する必要がなかったりするため、第2の従
来例および第3の従来例では、振れ検出手段の作動およ
びデータ送信におけるエネルギが無駄になるという不都
合がある。
【0011】第4の従来例では、振れ補正光学系を駆動
する駆動手段の動作を停止させるか否かの判断を行うた
めに、像振れ量を検出している。従って、像振れ量を検
出するための像振れ検出手段(加速度センサ等)を常に
作動させなければならないため、この作動分のエネルギ
消費を抑えることはできない。
【0012】第5の従来例は、所定条件下で振れ補正光
学部材の動作を停止させて省エネを図るものであるが、
上述した第4の従来例と同様に検出部(加速度センサ
等)は常に作動している。このため、検出部の作動分の
エネルギ消費を抑えることはできない。
【0013】第6の従来例は、カメラを三脚等に固定し
たときやセルフタイマ撮影を行うときに、防振手段を作
動させないことにより省エネを図るものであるが、カメ
ラ本体の振れ等を検出する振れ検出手段の電源供給を断
つことは行っていない。このため、振れ検出手段を駆動
する際のエネルギ消費を抑えることができない。また、
この従来例では、三脚が固定されているか否かを検出す
る三脚検出手段をカメラ本体内に設けなければならない
ため、カメラのコストアップの要因となる。
【0014】一方、上述した第4の従来例から第6の従
来例では、撮影装置(カメラ)と光学装置(交換レン
ズ)で構成される撮影システムにおける装置間の通信に
関する点については言及していない。また、像振れ補正
に関する省エネ状態(振れ補正動作の停止状態)への切
り換えタイミングや、省エネ状態からの復帰状態(振れ
補正動作状態)への切り換えタイミングに関する点につ
いても言及していない。
【0015】そこで本発明は、上述した従来技術の課題
に鑑み、エネルギ消費を更に抑えることができる撮影シ
ステムを提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】本願第1の発明は、シス
テム本体の振れを検出する振れ検出手段と、この振れ検
出手段の出力に基づいて、振れ補正光学系を駆動するこ
とにより被写体像の振れを補正する振れ補正手段と、振
れ検出手段への給電を制御する制御手段とを有し、この
制御手段は、複数の撮影モードのうち所定の撮影モード
が設定されているとき、振れ検出手段への給電を遮断す
ることを特徴とする。
【0017】また、本発明は、カメラ本体の振れを検出
する振れ検出手段と、振れ検出手段への給電を制御する
制御手段とを有し、振れ検出手段の出力に基づいて、振
れ補正光学系を駆動することにより被写体像の振れを補
正する振れ補正手段を備えた交換レンズが着脱可能なカ
メラにおいて、制御手段は、複数の撮影モードのうち所
定の撮影モードが設定されているとき、振れ検出手段へ
の給電を遮断することを特徴とする。
【0018】この発明によれば、所定の撮影モード(例
えば、振れ補正を行う必要のないモード)のときに振れ
検出手段への給電を遮断するので、振れ検出手段を駆動
するためのエネルギを節約することができる。
【0019】本願第2の発明は、システム本体の振れを
検出する振れ検出手段と、この振れ検出手段の検出結果
に基づいて、振れ補正光学系を駆動することにより被写
体像の振れを補正する振れ補正手段と、振れ補正を行う
ためのデータを送信する制御手段とを有し、制御手段
は、複数の撮影モードのうち所定の撮影モードが設定さ
れているときに、振れ補正手段に振れ補正を行うための
データの送信を遮断することを特徴とする。
【0020】また、本発明は、カメラ本体の振れを検出
する振れ検出手段と、振れ補正を行うためのデータを送
信する制御手段とを有し、振れ検出手段の検出結果に基
づいて、振れ補正光学系を駆動することにより被写体像
の振れを補正する振れ補正手段を備えた交換レンズが着
脱可能なカメラにおいて、制御手段は、複数の撮影モー
ドのうち所定の撮影モードが設定されているときに、振
れ補正手段に振れ補正を行うためのデータの送信を遮断
することを特徴とする。
【0021】この発明によれば、所定の撮影モードのと
きに振れ補正を行うためのデータの送信を遮断するの
で、データ送信のためのエネルギを節約することができ
る。
【0022】本願第3の発明は、システム本体の振れを
検出する振れ検出手段と、この振れ検出手段の出力に基
づいて振れ補正光学系を駆動することにより、被写体像
の振れを補正する振れ補正手段と、振れ補正手段の駆動
を制御する制御手段とを有し、この制御手段は、複数の
撮影モードのうち所定の撮影モードが設定されていると
きに、振れ補正光学系を非振れ補正時の位置に保持する
ように振れ補正手段の駆動を制御することを特徴とす
る。
【0023】また、本発明は、カメラ本体の振れを検出
する振れ検出手段と、被写体像の振れを補正する振れ補
正手段の駆動を制御する制御手段とを有し、振れ検出手
段の出力に基づいて振れ補正光学系を駆動する振れ補正
手段を備えた交換レンズが着脱可能なカメラにおいて、
制御手段は、複数の撮影モードのうち所定の撮影モード
が設定されているときに、振れ補正光学系を非振れ補正
時の位置に保持するように振れ補正手段の駆動を制御す
ることを特徴とする。
【0024】この発明によれば、所定の撮影モードのと
きに振れ補正光学系を非振れ補正時の位置に保持するよ
うに振れ補正手段の駆動を制御しているため、振れ補正
を行う際における振れ補正手段の駆動量に比べてエネル
ギを節約することができる。
【0025】本願第4の発明は、システム本体の振れを
検出する振れ検出手段と、この振れ検出手段の出力に基
づいて振れ補正光学系を駆動することにより被写体像の
振れを補正する振れ補正手段と、振れ補正を行わないと
きに振れ補正光学系を光軸中心位置に保持し、振れ補正
を行うときに振れ補正光学系の保持を解除する保持手段
と、この保持手段の駆動を制御する制御手段とを有し、
この制御手段は、振れ補正を行う場合において複数の撮
影モードのうち所定の撮影モードが設定されているとき
に、保持手段に振れ補正光学系を保持させておくことを
特徴とする。
【0026】また、本発明はカメラ本体の振れを検出す
る振れ検出手段の出力に基づいて振れ補正光学系を駆動
することにより被写体像の振れを補正する振れ補正手段
と、振れ補正を行わないときに振れ補正光学系を光軸中
心位置に保持し、振れ補正を行うときに振れ補正光学系
の保持を解除する保持手段とを備えた交換レンズが着脱
可能であり、振れ検出手段および保持手段の駆動を制御
する制御手段とを有するカメラにおいて、制御手段は、
振れ補正を行う場合において複数の撮影モードのうち所
定の撮影モードが設定されているときに、保持手段に振
れ補正光学系を保持させておくことを特徴とする。
【0027】この発明によれば、所定の撮影モードのと
きに保持手段に振れ補正光学系を保持させておくため、
振れ補正を行うために保持手段による振れ補正光学系の
保持を解除するためのエネルギを節約することができ
る。
【0028】本願第5の発明は、システム本体の振れを
検出する振れ検出手段と、この振れ検出手段の出力に基
づいて振れ補正光学系を駆動することにより被写体像の
振れを補正する振れ補正手段と、振れ検出手段への給電
を制御する制御手段とを有し、この制御手段は、撮影者
操作又は測光結果に基づいて決定された露光秒時が所定
時間よりも長いか否かを判断し、露光秒時が所定時間よ
りも長いと判断したときに、振れ検出手段への給電を遮
断することを特徴とする。
【0029】また、本発明は カメラ本体の振れを検出
する振れ検出手段と、この振れ検出手段への給電を制御
する制御手段とを有し、振れ検出手段の出力に基づいて
振れ補正光学系を駆動することにより被写体像の振れを
補正する振れ補正手段を備えた交換レンズが着脱可能な
カメラにおいて、制御手段は、撮影者操作又は測光結果
に基づいて決定された露光秒時が所定時間よりも長いか
否かを判断し、露光秒時が所定時間よりも長いと判断し
たときに、振れ検出手段への給電を遮断することを特徴
とする。
【0030】この発明によれば、露光秒時が所定時間よ
りも長いとき(振れ補正による効果が十分得られないと
き)に振れ検出手段への給電を遮断するので、振れ検出
手段を駆動するためのエネルギを節約することができ
る。
【0031】本願第6の発明は、システム本体の振れを
検出する振れ検出手段と、この振れ検出手段の検出結果
に基づいて、振れ補正光学系を駆動することにより被写
体像の振れを補正する振れ補正手段と、振れ補正を行う
ためのデータを送信する制御手段とを有し、この制御手
段は、撮影者操作又は測光結果に基づいて決定された設
定された露光秒時が所定時間よりも長いか否かを判断
し、露光秒時が所定時間よりも長いと判断したとき、振
れ補正手段に振れ補正を行うためのデータの送信を遮断
することを特徴とする。
【0032】また、本発明はカメラ本体の振れを検出す
る振れ検出手段と、振れ補正を行うためのデータを送信
する制御手段とを有し、振れ検出手段の検出結果に基づ
いて、振れ補正光学系を駆動することにより被写体像の
振れを補正する振れ補正手段を備えた交換レンズが着脱
可能なカメラにおいて、制御手段は、撮影者操作又は測
光結果に基づいて決定された設定された露光秒時が所定
時間よりも長いか否かを判断し、露光秒時が所定時間よ
りも長いと判断したとき、振れ補正手段に振れ補正を行
うためのデータの送信を遮断することを特徴とする。
【0033】この発明によれば、露光秒時が所定時間よ
りも長いときに振れ補正を行うためのデータの送信を遮
断するので、データ送信のためのエネルギを節約するこ
とができる。
【0034】本願第7の発明は、システム本体の振れを
検出する振れ検出手段と、この振れ検出手段の出力に基
づいて振れ補正光学系を駆動することにより、被写体像
の振れを補正する振れ補正手段と、この振れ補正手段の
駆動を制御する制御手段とを有し、この制御手段は、撮
影者操作又は測光結果に基づいて決定された露光秒時が
所定時間よりも長いか否かを判断し、露光秒時が所定時
間よりも長いと判断したとき、振れ補正光学系を非振れ
補正時の位置に保持するように振れ補正手段の駆動を制
御することを特徴とする。
【0035】また、本発明はカメラ本体の振れを検出す
る振れ検出手段と、被写体像の振れを補正する振れ補正
手段の駆動を制御する制御手段とを有し、振れ検出手段
の出力に基づいて振れ補正光学系を駆動する振れ補正手
段を備えた交換レンズが着脱可能なカメラにおいて、制
御手段は、撮影者操作又は測光結果に基づいて決定され
た露光秒時が所定時間よりも長いか否かを判断し、露光
秒時が所定時間よりも長いと判断したとき、振れ補正光
学系を非振れ補正時の位置に保持するように振れ補正手
段の駆動を制御することを特徴とする。
【0036】この発明によれば、露光秒時が所定時間よ
りも長いときに振れ補正光学系を非振れ補正時の位置に
保持するように振れ補正手段の駆動を制御しているた
め、振れ補正を行う際における振れ補正手段の駆動量に
比べてエネルギを節約することができる。
【0037】本願第8の発明は、システム本体の振れを
検出する振れ検出手段と、この振れ検出手段の出力に基
づいて振れ補正光学系を駆動することにより被写体像の
振れを補正する振れ補正手段と、振れ補正を行わないと
きに振れ補正光学系を光軸中心位置に保持し、振れ補正
を行うときに振れ補正光学系の保持を解除する保持手段
と、この保持手段の駆動を制御する制御手段とを有し、
この制御手段は、撮影者操作又は測光結果に基づいて決
定された露光秒時が所定時間よりも長いか否かを判断
し、露光秒時が所定時間よりも長いと判断したときに、
保持手段に振れ補正光学系を保持させておくことを特徴
とする。
【0038】また、本発明はカメラ本体の振れを検出す
る振れ検出手段の出力に基づいて振れ補正光学系を駆動
することにより被写体像の振れを補正する振れ補正手段
と、振れ補正を行わないときに振れ補正光学系を光軸中
心位置に保持し、振れ補正を行うときに振れ補正光学系
の保持を解除する保持手段とを備えた交換レンズが着脱
可能であり、振れ検出手段および保持手段の駆動を制御
する制御手段とを有するカメラにおいて、制御手段は、
撮影者操作又は測光結果に基づいて決定された露光秒時
が所定時間よりも長いか否かを判断し、露光秒時が所定
時間よりも長いと判断したときに、保持手段に振れ補正
光学系を保持させておくことを特徴とする。
【0039】この発明によれば、露光秒時が所定時間よ
りも長いときに保持手段に振れ補正光学系を保持させて
おくため、振れ補正を行うために保持手段による振れ補
正光学系の保持を解除するためのエネルギを節約するこ
とができる。
【0040】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)本発明の第1実
施形態であるカメラシステムについて説明する。図1は
本実施形態に係るカメラ(カメラ本体)及び交換レンズ
で構成されるカメラシステムの構成図である。ここで、
カメラ1内にはカメラ側の動作を制御するCPU2、カ
メラ1のピッチ方向およびヨー方向の振れを検出する振
れセンサ4、5が配置されている。この振れセンサ4、
5の出力は、A/Dコンバータ3によってデジタルデー
タに変換された後、CPU2内に取り込まれる。また、
振れセンサ4、5は、不図示の電源から給電を受けて動
作しており、CPU2は振れセンサ4、5への給電を制
御することができる。
【0041】振れセンサ4、5の具体的な内部構成は、
図2に示したように角速度センサとしての振動ジャイロ
20および積分回路等から成り立っている。
【0042】図2において、振動ジャイロ20は駆動回
路22の動作により電源供給を受ることにより共振駆動
し、同期検波回路21等により所定の角速度出力となる
ように振動ジャイロ20の出力変換が行われる。同期検
波回路21の出力には、通常不必要なDCオフセットが
含まれており、このDC分はコンデンサ24及び抵抗2
5で構成されるハイパスフィルタで取り除かれ、残りの
振れ信号のみがオペアンプ23、抵抗26、27で構成
される増幅器で増幅される。そして、この増幅器の出力
は、オペアンプ28、抵抗29、30及びコンデンサ3
1で構成される積分回路で積分され、振れ変位に比例し
た出力に変換された後にA/Dコンバータ3へ出力され
る構成となっている。
【0043】図1において、CPU2はA/Dコンバー
タ3の出力を受けると、この出力(振れセンサ4、5の
検出結果)および交換レンズ8からの情報に基づいて、
被写体像の振れを補正するための振れ補正レンズ54の
駆動量を演算する。この振れ補正レンズ駆動量のデータ
は、カメラ1と交換レンズ8との情報のやりとりを行う
シリアルバスライン7を介して、CPU2から交換レン
ズ8内のCPU11に出力される。
【0044】交換レンズ8内では、振れ補正装置9の絶
対位置を検出する位置検出センサ15、16の出力がA
/Dコンバータ18でデジタルデータに変換された後、
CPU11内に取り込まれる。CPU11は、CPU2
から入力を受けた振れ補正レンズ駆動量のデータとこの
振れ補正装置9の絶対位置のデータを比較し、この比較
結果をD/Aコンバータ12に出力する。D/Aコンバ
ータ12では、CPU11から出力されたデジタルデー
タをアナログデータに変換した後、ドライバ回路13、
14に出力する。ドライバ回路13、14は、入力値に
基づいて振れ補正装置9を駆動し、像振れを補正する。
【0045】ここで、振れ補正装置9の具体的な構成を
図3に示す。この図3は、振れ補正レンズ54を光軸と
垂直なx軸方向又はy軸方向に平行シフトすることによ
りカメラの角度振れを補正する、いわゆるシフト光学系
の構成を示したものである。
【0046】同図において、50、51はヨーク部であ
り、振れ補正レンズ54をx、y軸方向にシフトさせる
ための駆動源となる磁気回路ユニットとして構成されて
いる。52、53は、ヨーク50、51に対応して配置
されているコイル部である。コイル部52、53にドラ
イバ回路13、14から電流が供給されると、コイル部
52、53とヨーク50、51との相互作用により撮影
レンズの一部である振れ補正レンズ54がx、y軸方向
に偏心駆動する。55は振れ補正レンズ54を光軸直交
面上の所定の位置に固定するための支持枠である。
【0047】振れ補正レンズ54の動きは、振れ補正レ
ンズ54と一体となって動くIRED56、57およ
び、シフトレンズ全体を保持するための鏡筒部60に取
り付けられたPSD62、63とによって非接触にて検
出される。
【0048】58はロック機構(図1中の17で示す)
であり、コイル部52、53への通電が停止されたとき
に振れ補正レンズ54を機械的に光軸中心に保持する。
59はチャージピンであり、61は振れ補正レンズ54
の光軸に対する倒れを規制するためのあおり止めとして
の支持球である。
【0049】次に、本実施形態のカメラシステムにおけ
る主要動作について、図4から図6、図8及び図9に示
すフローチャートと、図7に示すタイミングチャートを
用いて説明する。
【0050】図4は、カメラ1のCPU2における防振
(像振れ補正)動作に関するメイン処理を示すフローチ
ャートであり、カメラ1の主電源がONされた状態でス
タートする。
【0051】ステップ♯92では、カメラ1において設
定可能な複数の撮影モードのうちセルフタイマ撮影モー
ド、リモコン撮影モード、バルブ撮影モード、タイム撮
影モードのいずれかの撮影モードが設定されているか否
かの判定を行う。
【0052】「セルフタイマ撮影モード」は、タイマに
よる計時開始後、所定時間経過に応じて自動的に撮影を
行うためのモードであり、「リモコン撮影モード」は、
遠隔操作により撮影を行うためのモードである。また、
「バルブ撮影モード」は、カメラ本体に備え付けられた
レリーズボタンを押している間だけ露光を行うモードで
あり、「タイム撮影モード」は、所定時刻に撮影を行う
ためのモードである。
【0053】ステップ♯92において、上述した4つの
撮影モードのうちいずれの撮影モードも設定されていな
いと判定されればステップ♯93に進む。
【0054】ステップ♯93では、カメラ1で設定され
ている撮影モードが露光秒時を設定可能なモード、例え
ばシャッタ優先AEモードやマニュアル露出モードであ
って、露光秒時が所定値、例えば1/2秒より長いか否
かの判定を行う。ここで、設定モードが露光秒時設定可
能なモードであり、露光秒時が所定値より短ければステ
ップ♯94に進む。
【0055】ステップ♯94では、振動ジャイロ20へ
の給電を行い、その後ステップ♯96に進む。
【0056】一方、ステップ♯92で、上述した4つの
撮影モードのうちいずれかの撮影モードが設定されてい
ると判定されればステップ♯95に進む。また、ステッ
プ♯93において、カメラ1で設定されているモードが
露光秒時設定可能なモードで、露光秒時が所定値(例え
ば1/2秒)より長ければステップ♯95に進む。
【0057】ステップ♯95では、振動ジャイロ20へ
の給電を遮断する。これは、カメラ1で設定されている
撮影モードがセルフタイマ撮影モード、リモコン撮影モ
ード、バルブ撮影モード、タイム撮影モードの場合、カ
メラ1が三脚等に固定されている可能性が高く、被写体
像の振れ補正を行う必要がないからである。また、露光
秒時が所定値(例えば1/2秒)より長い場合には、振
れ補正を行っても良好な画像が得られないため、振動ジ
ャイロ20の駆動を行っても無駄になるからである。
【0058】振動ジャイロ20への給電を遮断すると、
ステップ♯96に進む。ステップ♯96では、カメラ1
において撮影準備動作の開始を指示するスイッチ(SW
1)がON状態になっているか否かを判定し、SW1が
ON状態であればステップ♯97に進み、SW1がON
状態でなければON状態となるまで待機する。
【0059】ステップ♯97及びステップ♯98では、
電源電圧を検出して、この電圧がカメラ全体の動作を行
うのに十分な電圧であるか否かの判定を不図示のバッテ
リチェック回路によって行う(バッテリチェック、B
C)。そして、電源電圧が不十分であると判定した場合
はステップ♯99に進み、このステップ♯99にてSW
1がOFF状態となるまで待機し、SW1がON状態に
なると再びスタート位置に戻る。
【0060】一方、ステップ♯98にて電源電圧が十分
であると判定した場合はステップ♯100に進み、交換
レンズ8内のCPU11との通信を行うことにより、測
光、測距、開放絞り値等の演算に用いるデータ、焦点調
節敏感度等の焦点調節を行うためのデータ、防振敏感度
に対応するデータを得る。ここで、防振敏感度とは、上
述したようにカメラの振れ量に対する振れ補正レンズ5
4の駆動量の比であって、ズームとフォーカスの状態に
よって変化するものである。この防振敏感度のデータ
は、後述する図6のステップ♯151にて実行される演
算に用いられる。なお、本実施形態では、防振敏感度に
対応するデータとして撮影光学系のズーム情報を用いて
いる。
【0061】CPU11およびCPU2間の送受信の仕
方としては、まずカメラ1(CPU2)から所定のデー
タ要求信号が交換レンズ8(CPU11)に向けて送信
されると、CPU11は送信された所定のデータ要求信
号に応答して、この要求されたデータをCPU2に送信
する。ここで、防振敏感度に対応するデータが要求され
たときにはズーム情報をCPU2に送信するようになっ
ている。
【0062】次にステップ♯101では、不図示の測光
回路を駆動することにより被写体輝度の測定(測光)を
行う。続くステップ♯102では、撮影モードがプログ
ラムAEモードや絞り優先AEモードである場合におけ
る測光値より得られた露光秒時が所定値(例えば1/2
秒)より長いか否かの判定を行う。この得られた露光秒
時が所定値より長ければステップ♯103に進む。
【0063】ステップ♯103では、振動ジャイロ20
への給電を遮断することにより振れ補正を禁止する。こ
れは、露光秒時が所定値より長い場合、振れ補正を行っ
ても良好な画像が得られないからである。
【0064】振動ジャイロ20への給電を遮断するとス
テップ♯104に進む。また、ステップ♯102におい
て露光秒時が所定値より短いと判定されればステップ♯
104に進む。
【0065】ステップ♯104では、カメラ1内に設け
られた不図示の光学センサ及びCPU11との通信によ
り、交換レンズ8内のフォーカスレンズを駆動して焦点
調節を行う(フォーカス制御)。このフォーカス制御
は、ステップ♯105にてフォーカスレンズが合焦位置
に移動したことを検出するまで行われ、この後ステップ
♯106に進む。
【0066】ステップ♯106では、振動ジャイロ20
に給電が行われているか否かを判定し、振動ジャイロ2
0に給電が行われていればステップ♯107に進み、給
電が遮断されていればステップ♯116に進む。
【0067】ステップ♯107では、防振動作を開始さ
せるためのスイッチであるISSWがON状態となって
いるか否かの判定を行う。ここで、ISSWがOFF状
態となっている場合には、防振動作が必要ないものとし
てステップ♯108に進み、CPU11内のフラグIS
ONLを0に設定してステップ♯116に進む。
【0068】一方、ステップ♯107にてISSWがO
N状態であると判定した場合には、防振動作が選択され
ているものとしてステップ♯109に進む。ステップ♯
109では、ロック機構58による振れ補正レンズ54
のロックを解除するための命令を、CPU2からシリア
ルバスライン7を介してCPU11に出力する。
【0069】ここで、CPU2およびCPU11間のコ
マンド通信の様子を図7のタイミングチャートに示す。
図7において、SCKはシリアル通信のための同期クロ
ック、SDOはCPU2からCPU11へ出力されるシ
リアルデータ、SDIはCPU11からCPU2に出力
されるシリアルデータを示す。
【0070】図7に示すように、CPU2からCPU1
1に対して少なくとも1バイト以上のロック解除のコマ
ンドが送信されると、SDIからはロック解除のコマン
ドを受け取ったことを示すBUSY信号が検出される。
これにより、CPU2はステップ♯110にてロック機
構58におけるロック解除動作が完了したことを認識す
る。なお、実際にはロック解除動作が時間的に少し遅れ
るが、シーケンス的にはコマンド受信完了によってロッ
ク解除完了と見なせる。
【0071】ロック機構58におけるロック解除動作が
完了すると、ステップ♯111に進み、一定周期(T)
毎に割り込みをかけるためのタイマをリセットして新た
に計時動作を開始させる。続くステップ♯112では、
防振動作状態であることを示すCPU2内のフラグIS
ONLを1に設定し、ステップ♯113にてタイマの割
り込み動作を許可する。
【0072】ステップ♯114では後述する演算レジス
タUYを0Hに初期設定し、ステップ♯115では後述
する演算レジスタUPを0Hに初期設定する。この初期
設定後はステップ♯116に進み、撮影動作を開始させ
るためのスイッチであるSW2がON状態になっている
か否かの判定を行う。ここで、SW2がON状態であれ
ば撮影者が実際のレリーズ動作を開始したものとしてス
テップ♯117に進む。ステップ♯117では、図1に
示したカメラ1内のミラー6のアップ動作を行うととも
にシャッタを開閉動作させることにより、撮影光束をフ
ィルムに結像させる(露光動作)。
【0073】一方、ステップ♯116にてSW2がON
状態でないと判定した場合には、撮影者が未だフレーミ
ング動作(撮影構図を決めている)中であるとしてステ
ップ♯118に進み、SW1が未だON状態となってい
るか否かを判定する。ここで、SW1がON状態であれ
ば再びステップ♯116に戻って上述した動作を繰り返
すことになる。また、ステップ♯118にてSW1がO
FF状態であると判定すると、CPU2は撮影者が撮影
を止めたものとしてステップ♯119に進む。
【0074】ステップ♯119では、上述したフラグI
SONLの内容の判定、すなわちフラグISONLが1
に設定されているか否かを判定する。ここで、フラグI
SONLが0に設定されている場合は防振動作が実行さ
れていないものとしてステップ♯92に戻る。また、フ
ラグISONLが1に設定されている場合は防振動作が
実行されていたものとしてステップ♯120に進み、C
PU11に対してロック機構58によるロック設定動作
の命令を出力する。
【0075】このロック設定コマンドは、上述したロッ
ク解除コマンドと同様(データ内容は異なる)に、CP
U2からCPU11に対して図7に示したタイミングチ
ャートと同じようにして送信される。
【0076】ステップ♯121では、ロック機構58に
よる振れ補正レンズ54のロックが完了したか否かの判
定、すなわち振れ補正レンズ54がロック機構58によ
り光軸中心に固定されたか否かの判定を行う。そして、
ロックが完了したと判定した場合にはステップ♯122
に進み、上述したタイマの割り込み動作を禁止して本フ
ローの動作を終了する。
【0077】次に、上述した一定周期T毎に発生する割
り込み処理動作について、図5のフローチャートを用い
て説明する。
【0078】まずステップ♯130では、図1に示した
ヨー方向の振れを検出する振れセンサ5からの出力をA
/Dコンバータ3によりデジタルデータに変換する動作
を開始する。そして、ステップ♯131にて、A/Dコ
ンバータ3による変換動作が終了したか否かを判定し、
この変換動作が終了するとステップ♯132に進む。
【0079】ステップ♯132では、A/Dコンバータ
3の出力(A/D変換結果)に対して所定の演算を施
す。ここで、この所定の演算動作について図6に示すフ
ローチャートにより説明する。
【0080】図6に示すフローチャートでは、まずステ
ップ♯150にて、A/D変換結果が記憶されているA
DDATAレジスタの内容をCPU2内の汎用演算レジ
スタAに転送する。続いてステップ♯151では、交換
レンズ8内のCPU11から送信されてくる、「振れセ
ンサ出力」と「振れ補正レンズ駆動量」との関係を示す
防振敏感度に対応するデータ(「像面での像の移動量」
と「振れ補正レンズ駆動量」との関係を示す防振敏感度
に対応するデータでもよい)を受信して、CPU2内の
汎用演算レジスタBに転送する。本実施形態では、既に
設定されている撮影光学系のズーム状態を反映させた防
振敏感度に対応するデータを受信する。
【0081】ステップ♯152において、CPU2は2
つの汎用演算レジスタA、B同士の乗算を行い、この結
果をレジスタCに設定する。汎用演算レジスタBに転送
する防振敏感度に対応するデータは、図4のステップ♯
100におけるCPU11との通信により得られ、後述
するように一定の時間間隔にて更新されるため、上述し
た演算(ステップ♯152)を行う際、各時間毎におけ
る最新の防振敏感度を用いた演算が可能になっている。
その後は図5のステップ♯133にリターンする。
【0082】図5のステップ♯133では、ステップ♯
152における演算結果の内容(防振動作を行うための
振れ補正レンズ54の駆動量)を送信データレジスタC
に転送する。続くステップ♯134では、カメラ1(C
PU2)から交換レンズ8(CPU11)に、ヨー方向
に振れに対する振れ補正レンズ54の駆動量を示すデー
タを送信する。
【0083】振れ補正レンズ駆動量のデータ送信方法
は、図7に示したタイミングチャートのように、まず最
初に振れセンサ5の出力を示すコマンド(振れセンサ5
の出力であることを判別するためのフラグが含まれる)
を送信し、次に振れセンサ5の出力に相当するレジスタ
Cの内容を、少なくとも1バイト以上のシリアルデータ
として転送する。なお、交換レンズ8側(CPU11)
では、CPU2から送信された信号を受信することによ
り、後述するように受信時点での防振敏感度に対応する
データをカメラ1側(CPU2)に送信する(図9のス
テップ♯186)。
【0084】ステップ♯135では、振れ補正レンズ駆
動量のデータ転送が完了したか否かを判定し、データ転
送が完了するとステップ♯136に進む。
【0085】ステップ♯136では、図1に示したピッ
チ方向の振れを検出する振れセンサ4からの出力をA/
Dコンバータ3によりA/D変換する。ここで、ステッ
プ♯136からステップ♯141に示す振れセンサ4の
出力に対する処理動作は、上述した振れセンサ5の出力
に対する処理動作(ステップ♯130からステップ♯1
35)と同様である。
【0086】ステップ♯141にてピッチ方向の振れ補
正レンズ駆動量のデータ転送が完了すると、ステップ♯
142にてタイマ割り込みのフラグを0とすることによ
り割り込み処理動作を終了し、図4のメインフローに戻
る。
【0087】上述したように、CPU2の処理上では一
定周期T毎に割り込みが発生し、ヨー方向およびピッチ
方向に対する振れ補正レンズ54の駆動量の最新データ
が一定周期毎に交換レンズ8側に送信されることにな
る。
【0088】次に、交換レンズ8側の動作について図8
及び図9に示すフローチャートを用いて説明する。ま
ず、交換レンズ8側のCPU11でのメイン処理を図8
のフローチャートにより説明する。
【0089】ステップ♯160ではレンズ制御のための
補正演算用内部レジスタCYを0Hにリセットし、ステ
ップ♯161では補正演算用内部レジスタCPを0Hに
リセットする。続くステップ♯162では、ロック機構
58による振れ補正レンズ54のロック設定を示すフラ
グLCKを0にする。また、ステップ♯163では、ロ
ック機構58による振れ補正レンズ54のロック解除を
示すフラグULCKを0にする。
【0090】ステップ♯164では、上述したカメラ1
(CPU2)から送信されてくるデータを受け取るため
のシリアルインターフェースの割り込み動作を許可す
る。ステップ♯165では、後述するシリアルインター
フェース通信割り込み処理の中でロック解除を示すコマ
ンドが受信されたか否かを判定、すなわちフラグULC
Kが1であるか否かを判定する。
【0091】ここで、フラグULCKが0である場合
は、ロック解除命令を受け取っていないものとしてステ
ップ♯168に進む。一方、フラグULCKが1である
場合は、ロック解除命令を受け取ったとしてステップ♯
166に進み、ロック解除動作を行う。このロック解除
動作を行う場合、CPU11からの制御信号によって不
図示のメカロックドライバーを介して図3に示したロッ
ク機構58におけるプランジャーに対して所定方向の電
流を通電する。
【0092】この所定方向の通電により、シフトレンズ
であるところの振れ補正レンズ54のロック機構による
係止を解除する。そして、ステップ♯167にてフラグ
ULCKを0とする。
【0093】ステップ♯168では、ロック設定を示す
コマンドが受信されたか否かを判定、すなわちフラグL
CKが1であるか否かの判定を行う。ここで、フラグL
CKが0である場合はロック設定命令を受け取っていな
いものとしてステップ♯165に戻る。一方、フラグL
CKが1である場合はロック設定命令を受け取ったとし
てステップ♯169に進み、ロック設定動作を行う。
【0094】このロック設定動作を行う場合、CPU1
1からの制御信号によってロック機構58におけるプラ
ンジャーに対して、ロック解除における通電方向と反対
方向の通電を行い、振れ補正レンズ54の動きをロック
機構におけるレバーによって強制的に停止させる。そし
て、ステップ♯170にてフラグLCKを0として再び
ステップ♯165に戻り、上述した動作を繰り返す。
【0095】次に、交換レンズ8側のシリアル通信の処
理について、図9のフローチャートにより説明する。
【0096】まずステップ♯180では、カメラ1側
(CPU2)から送られてくる通信内容としてのコマン
ドが何であるかの解読を行い、次のステップ♯181で
このコマンドがロック解除命令か否かの判定を行う。こ
こで、ロック解除命令である場合はステップ♯182に
進み、CPU11内部においてロック解除動作を行うた
めのフラグULCKを1とし、ステップ♯200に進
む。
【0097】ステップ♯200では、シリアル通信割り
込みのためのフラグを0とし、この割り込み動作を終了
する。従って、この場合は上述したように図8のメイン
処理にてロック解除動作(ステップ♯165、ステップ
♯166)が行われる。
【0098】一方、ステップ♯181でロック解除命令
ではないと判定した場合はステップ♯183に進み、受
信コマンドがロック設定命令か否かの判定を行う。ここ
で、ロック設定命令である場合はステップ♯184に進
み、CPU11内部においてロック設定命令を行うため
のフラグLCKを1とし、ステップ♯200へ進む。ス
テップ♯200では、ロック解除命令を受信した時と同
様にシリアル通信割り込み動作を終了する。
【0099】また、ステップ♯183でロック設定命令
ではないと判定した場合はステップ♯185に進み、受
信コマンドがヨー方向に対する振れ補正レンズ駆動量の
データを示すコマンドであるか否かの判定を行う。ここ
で、受信コマンドがヨー方向に対する補正レンズ駆動量
のデータに対応したコマンドと一致していればステップ
♯186に進む。
【0100】ステップ♯186では、図7のタイミング
チャートに示されている形式で、シリアルデータの内容
(ヨー方向に対する振れ補正レンズ駆動量のデータ)を
CPU11内部のSYレジスタにセットすると同時に、
「振れセンサ出力」と「振れ補正レンズ駆動量」との関
係を示す防振敏感度に対応するデータ(「像面での像の
移動量」と「振れ補正レンズ駆動量」との関係を示す防
振敏感度に対応するデータでもよい)をカメラ1側(C
PU2)に送信する。なお、この防振敏感度に対応する
データは、データ送信時におけるズームレンズの設定状
態およびフォーカスレンズの設定状態を反映させたデー
タである。
【0101】ステップ♯187では、図1に示した振れ
補正装置9のヨー方向の動きを検出している位置検出セ
ンサ15(IRED56、PSD62及び処理回路)の
出力をA/Dコンバータ18にてデジタルデータに変換
する動作を開始する。
【0102】ステップ♯188では、A/Dコンバータ
18におけるA/D変換動作が終了したか否かの判定を
行う。そして、A/D変換動作が終了するまでこのステ
ップで待機し、A/D変換動作が終了したことを判定す
るとステップ♯189に進む。ステップ♯189では、
A/D変換結果(ADDATA)をCPU11内のTY
レジスタに転送する。
【0103】続くステップ♯190では、位置検出セン
サ15からの出力に相当するデータが記憶されているT
Yレジスタの内容と、ヨー方向における振れ補正レンズ
54の駆動量に相当するデータが記憶されているSYレ
ジスタの内容とが一致するように、ヨー方向における振
れ補正装置9のフィードバック演算を実行する。そし
て、ステップ♯191にて、この演算結果をCPU11
内のOYレジスタに転送する。
【0104】上述したステップ♯185〜ステップ♯1
91までの動作において、振れ補正レンズ54をヨー方
向において駆動することにより、ヨー方向における防振
動作が行われる。このヨー方向の振れに対する防振動作
が終了すると、ステップ♯200に進んで割り込み動作
を終了する。
【0105】一方、ステップ♯185において、受信コ
マンドがヨー方向に対する振れ補正レンズ駆動量のデー
タを示すコマンドではないと判定した場合には、ステッ
プ♯192に進み、受信コマンドがピッチ方向に対する
振れ補正レンズ駆動量のデータを示すコマンドであるか
否かの判定を行う。
【0106】ここで、受信コマンドがピッチ方向に対す
る補正レンズ駆動量のデータを示すコマンドであると判
定した場合は、ステップ♯193に進む。そして、ステ
ップ♯193からステップ♯198では、振れ補正レン
ズ54を駆動することによりピッチ方向の振れに対する
防振動作を行う。このピッチ方向の振れに対する防振動
作は、上述したヨー方向の振れに対する防振動作(ステ
ップ♯186〜ステップ♯191)と同様の動作であ
る。
【0107】一方、ステップ♯192において、受信コ
マンドがピッチ方向に対する振れ補正レンズ駆動量のデ
ータを示すコマンドでないと判定した場合にはステップ
♯199に進み、通常のレンズ通信(例えばフォーカス
や絞りの制御、測光、測距、防振敏感度を得るための動
作等)の処理を行う。そして、このレンズ通信動作が終
了した後にステップ♯200に進み、シリアル通信の割
り込みフラグをクリアして割り込み処理を終了する。
【0108】このように本実施形態のカメラシステムで
は、振れ補正の必要のない撮影モード、例えば、セルフ
タイマ撮影モード、リモコン撮影モード、バルブ撮影モ
ード又はタイム撮影モードが設定されているときや、振
れ補正の効果が少ない条件である露光秒時が長い(例え
ば1/2秒より長い)ときに、振れセンサ4、5(振動
ジャイロ20)への給電を断つことによりエネルギ消費
の低減を図ることができる。
【0109】本実施形態において、撮影モードに関して
振れセンサ4、5への給電を断つタイミングは、SW1
がON状態となる前の上述した所定の撮影モードを選択
する時となっており、振れセンサ4、5への給電が復帰
するタイミングは、撮影モードの切り換えにより所定の
撮影モードから脱出した時となっている。
【0110】また、シャッタ秒時優先モードやマニュア
ルモードで設定された露光秒時が所定値(例えば1/2
秒)より長い場合、振れセンサ4、5への給電を断つタ
イミングは、SW1がON状態となる前の露光秒時を設
定したときとなっており、振れセンサ4、5への給電が
復帰するタイミングは、所定値(例えば1/2秒)より
長い露光秒時の設定を解除したときとなっている。
【0111】このように振れセンサ4、5への給電/給
電遮断を適切なタイミングで行うことにより、省エネの
効果を大きくすることができる。
【0112】次に、本実施形態の変形例について図10
を用いて説明する。この図10は、カメラ1のCPU2
における防振(像振れ補正)動作に関するメイン処理を
示すフローチャートである。本変形例(図10)と第1
実施形態(図4)との相違点は、ステップ♯91〜ステ
ップ♯95、ステップ♯102およびステップ♯11
8.5であるため、以下この相違点についてのみ説明す
る。
【0113】図10のステップ♯91では、カメラ1に
おいて撮影準備動作の開始を指示するスイッチ(SW
1)がON状態になっているか否かの判定を行い、SW
1がON状態であればステップ♯92に進む。ステップ
♯92では、カメラ1において設定可能な複数の撮影モ
ードのうちセルフタイマ撮影モード、リモコン撮影モー
ド、バルブ撮影モード、タイム撮影モードのいずれかの
撮影モードが設定されているか否かの判定を行う。
【0114】ここで、上述した4つの撮影モードのうち
いずれの撮影モードも設定されていないと判定されれば
ステップ♯94に進む。一方、上述した4つの撮影モー
ドのうちいずれかの撮影モードが設定されていると判定
されればステップ♯95に進む。
【0115】ステップ♯95では、振動ジャイロ20へ
の給電を遮断する。これは、カメラ1で設定されている
撮影モードがセルフタイマ撮影モード、リモコン撮影モ
ード、バルブ撮影モード、タイム撮影モードの場合、カ
メラ1が三脚等に固定されている可能性が高く、被写体
像の振れ補正を行う必要がないからである。
【0116】ステップ♯94では、振動ジャイロ20へ
の給電を行い、その後ステップ♯97に進む。
【0117】ステップ♯102では、カメラ1で設定さ
れている撮影モードがプログラムAEモードや絞り優先
AEモードであって、ステップ♯101の測光結果から
得られた露光秒時が所定値(例えば1/2秒)よりも長
いか否かの判定を行う。なお、カメラ1で設定されてい
る露光秒時を設定可能な撮影モード、例えばシャッタ優
先モードやマニュアルモードである場合、このモードに
おいて撮影者操作により設定された露光秒時が所定値よ
りも長いか否かの判定を行う。
【0118】ここで、露光秒時が所定値よりも長ければ
ステップ♯103に進んで、振動ジャイロ20への給電
を遮断する。これは、露光秒時が所定値(例えば1/2
秒)よりも長い場合には、振れ補正を行っても良好な画
像が得られないため、振動ジャイロ20の駆動を行って
も無駄になるからである。
【0119】振動ジャイロ20への給電を遮断した後
は、ステップ♯104に進む。一方、露光秒時が所定値
よりも短ければ、ステップ♯104に進む。
【0120】ステップ♯118において、SW1がOF
F状態になっていることを判定すると、CPU2は撮影
者が撮影を止めたものとしてステップ♯118.5に進
む。ステップ♯118.5では、省エネのため振動ジャ
イロ20への給電を遮断する。
【0121】このように第1実施形態の変形例における
カメラでは、振れ補正の必要のない撮影モード、例えば
セルフタイマ撮影モード、リモコン撮影モード、バルブ
撮影モード又はタイム撮影モードが設定されているとき
や、振れ補正の効果が少ない条件である露光秒時が長い
(例えば1/2秒より長い)ときに、振れセンサ4、5
(振動ジャイロ20)への給電を断つことにより省エネ
することができる。
【0122】本変形例において、撮影モードに関して振
れセンサ4、5への給電を断つタイミングは、所定の撮
影モード(上述したセルフタイマ撮影モード等)が設定
されている場合であってSW1がON状態となったとき
となっており、振れセンサ4、5への給電が復帰するタ
イミングは、所定の撮影モード以外の撮影モードが設定
されている場合であってSW1がON状態となったとき
となっている。
【0123】また、一連の撮影準備動作が終了した後で
あってSW1がOFF状態となったときも振れセンサ
4、5への給電を断つタイミングとなる。さらに、露光
秒時が所定値(例えば1/2秒)より長い場合において
振れセンサ4、5への給電を断つタイミングは、SW1
がON状態となって測光動作が終了したときである。
【0124】このように振れセンサ4、5への給電/給
電遮断を適切なタイミングで行うことにより、省エネの
効果を大きくすることができる。
【0125】(第2実施形態)次に、本発明の第2実施
形態であるカメラシステムについて説明する。本実施形
態のカメラシステムの構成は第1実施形態におけるカメ
ラシステムの構成(図1から図3)と同じであり、同じ
部材について同一符号を用いる。
【0126】図11は、本実施形態のカメラ1のCPU
2における防振(像振れ補正)動作に関するメイン処理
を示すフローチャートである。同図において、第1実施
形態における防振動作に関するメイン処理(図4)と同
じ動作については同一符号を用いる。
【0127】ステップ♯96では、カメラ1において撮
影準備動作の開始を指示するスイッチ(SW1)がON
状態になっているか否かの判定を行い、SW1がON状
態であればステップ♯97に進む。
【0128】ステップ♯97及びステップ♯98では、
電源電圧を検出して、この電圧がカメラ全体の動作を行
うのに十分な電圧であるか否かの判定を不図示のバッテ
リーチェック回路によって実行する(BC)。そして、
電源電圧が不十分であると判定した場合はステップ♯9
9に進み、このステップ♯99にてSW1がOFF状態
となるまで待機し、SW1がON状態になると再びスタ
ート位置に戻る。
【0129】一方、ステップ♯98にて電源電圧が十分
であると判定した場合はステップ♯100aに進む。ス
テップ♯100aでは、カメラ1において設定可能な複
数の撮影モードのうちセルフタイマ撮影モード、リモコ
ン撮影モード、バルブ撮影モード、タイム撮影モードの
いずれかの撮影モードが設定されているか否かの判定を
行う。ここで、上述した4つの撮影モードのうちいずれ
の撮影モードも設定されていないと判定されればステッ
プ♯100bに進む。
【0130】ステップ♯100bでは、カメラ1で設定
されている撮影モードが露光秒時を設定可能なモード、
例えばシャッタ優先AEモードやマニュアル露出モード
であって、露光秒時が所定値(例えば1/2秒)より長
いか否かの判定を行う。ここで、設定モードが露光秒時
設定可能なモードであり、露光秒時が所定値よりも短け
ればステップ♯100cに進む。
【0131】ステップ♯100cでは、交換レンズ8内
のCPU11との通信を行うことにより、測光、測距、
開放絞り値等の演算に用いるデータ、焦点調節敏感度等
の焦点調節のためのデータ、防振敏感度に対応するデー
タを得る。ここで、防振敏感度は、上述したようにカメ
ラの振れ量に対する振れ補正レンズ54の駆動量の比で
あって、ズームとフォーカスの状態によって変化するも
のである。この防振敏感度のデータは、後述する図6の
ステップ♯151にて実行される演算に用いられる。な
お、本実施形態では、防振敏感度に対応するデータとし
てズーム情報を用いている。送受信の仕方としては、カ
メラ1より所定のデータ要求信号が交換レンズ8に向け
て送信されると、交換レンズ8側ではその所定のデータ
要求信号に応答して、防振敏感度に対応するデータとし
てズーム情報をカメラ1側に送信するようになってい
る。CPU11との通信後、ステップ♯101aに進
む。
【0132】一方、ステップ♯100aで、上述した4
つの撮影モードのうちいずれかの撮影モードが設定され
ていると判定されればステップ♯100dに進む。ま
た、ステップ♯100bにおいて、カメラ1で設定され
ている撮影モードが露光秒時設定可能なモードで、露光
秒時が所定値(例えば1/2秒)より長くなければステ
ップ♯100dに進む。
【0133】ステップ♯100dでは、交換レンズ8内
のCPU11との通信を行うことにより、測光、測距、
開放絞り値等の演算に用いるデータ、焦点調節敏感度等
の焦点調節のためのデータを得る。ここで、防振敏感度
に対応するデータの送受信は行わない。
【0134】これは、カメラ1で設定されている撮影モ
ードがセルフタイマ撮影モード、リモコン撮影モード、
バルブ撮影モード又はタイム撮影モードの場合、カメラ
1が三脚等に固定されている可能性が高いため、被写体
像の振れ補正を行う必要がなく、振れ補正に関するデー
タ(防振敏感度のデータ)を送信する必要がないからで
ある。また、露光秒時が所定値(例えば1/2秒)より
長い場合は、振れ補正を行っても良好な画像が得られな
いため、振れセンサ4、5に振れ補正のためのデータ
(防振敏感度に対応するデータ)を送信しても無駄にな
るからである。CPU11との通信を行った後、ステッ
プ♯101bに進む。
【0135】次にステップ♯101aでは、不図示の測
光回路を駆動することにより被写体輝度の測定(測光)
を行う。続くステップ♯104aでは、カメラ1内に設
けられた不図示の光学センサ及びCPU11との通信に
より、交換レンズ8内のフォーカスレンズを駆動して合
焦動作を行う(フォーカス制御)。このフォーカス制御
は、ステップ♯105aにてフォーカスレンズが合焦位
置に移動したことを検出するまで行われ、この後ステッ
プ♯106aに進む。
【0136】ステップ♯106aでは、撮影モードがプ
ログラムAEモードや絞り優先AEモードである場合に
おける測光値より得られた露光秒時が所定値(例えば1
/2秒)より長いか否かの判定を行う。露光秒時が所定
値より長ければステップ♯116に進むことにより、被
写体像の振れ補正を行わない。これは、露光秒時が所定
値より長い場合には、振れ補正を行っても良好な画像が
得られないからである。
【0137】一方、ステップ♯106aにおいて、露光
秒時が所定値より長くないと判定されればステップ♯1
07に進む。
【0138】ステップ♯101bでは、不図示の測光回
路を駆動することにより被写体輝度の測定(測光)を行
う。続くステップ♯104bでは、カメラ1内に設けら
れた不図示の光学センサ及びCPU11との通信によ
り、交換レンズ8内のフォーカスレンズを駆動すること
により合焦動作を行う(フォーカス制御)。このフォー
カス制御は、ステップ♯105bにてフォーカスレンズ
が合焦位置に移動したことを検出するまで行われ、この
後ステップ♯116に進む。
【0139】ステップ♯107以降の動作は、第1実施
形態における動作(図4)と同じである。また、本実施
形態において、カメラ側のタイマ割り込み処理動作、振
れ補正量の演算動作、CPU2とCPU11間のコマン
ド通信、交換レンズ8側のメイン処理動作および交換レ
ンズ8側のシリアル割り込み処理動作はそれぞれ、第1
実施形態の図5から図9に示すフローチャートやタイミ
ングチャートと同じである。
【0140】本実施形態のカメラシステムでは、振れ補
正の必要のない撮影モード、例えばセルフタイマ撮影モ
ード、リモコン撮影モード、バルブ撮影モード又はタイ
ム撮影モードが設定されているときや、振れ補正の効果
が少ない条件である露光秒時が長い(例えば1/2秒よ
り長い)ときに、カメラ1(CPU2)および交換レン
ズ8(CPU11)間の通信において、振れ補正に関す
るデータを送信しないようにしている。これにより、振
れ補正に関するデータを送信する際のエネルギを節約す
ることができ、省エネを図ることができる。
【0141】(第3実施形態)本発明の第3実施形態で
あるカメラシステムについて説明する。本実施形態のカ
メラシステムの構成は第1実施形態におけるカメラシス
テムの構成(図1から図3)と同じであり、同じ部材に
ついては同一符号を用いる。
【0142】図12は、カメラ1のCPU2における防
振(像振れ補正)動作に関するメイン処理を示すフロー
チャートであり、カメラ1の主電源がONされた状態で
スタートする。
【0143】ステップ♯96では、カメラ1において撮
影準備動作の開始を指示するスイッチ(SW1)がON
状態になっているか否かの判定を行い、SW1がON状
態であればステップ♯97に進み、SW1がON状態で
なければON状態となるまで待機する。
【0144】ステップ♯97及びステップ♯98では、
電源電圧を検出して、この電圧がカメラ全体の動作を行
うのに十分な電圧であるか否かの判定を不図示のバッテ
リーチェック回路によって行う(BC)。そして、電源
電圧が不十分であると判定した場合はステップ♯99に
進み、このステップ♯99にてSW1がOFF状態とな
るまで待機し、SW1がON状態になると再びスタート
位置に戻る。
【0145】一方、ステップ♯98にて電源電圧が十分
であると判定した場合はステップ♯100に進み、交換
レンズ8内のCPU11との通信を行うことにより、測
光、測距、開放絞り値等の演算に用いるデータ、焦点調
節敏感度等の焦点調節のためのデータ、防振敏感度に対
応するデータを得る。ここで、防振敏感度は、上述した
ようにカメラの振れ量に対する振れ補正レンズ54の駆
動量の比であって、ズームとフォーカスの状態によって
変化するものである。この防振敏感度のデータは、後述
する図6のフローチャートにおけるステップ♯151に
て実行される演算に用いられる。なお、本実施形態で
は、防振敏感度に対応するデータとして撮影光学系のズ
ーム情報を用いている。
【0146】CPU11およびCPU2間の送受信の仕
方としては、まずカメラ1から所定のデータ要求信号が
交換レンズ8(CPU11)に向けて送信されると、C
PU11は送信された所定のデータ要求信号に応答し
て、この要求されたデータをCPU2に送信する。ここ
で、防振敏感度に対応するデータが要求されたときには
ズーム情報をCPU2に送信するようになっている。
【0147】次にステップ♯101では、不図示の測光
回路を駆動することにより被写体輝度の測定(測光)を
行う。続くステップ♯104では、カメラ1内に設けら
れた不図示の光学センサ及びCPU11との通信によ
り、交換レンズ8内のフォーカスレンズを駆動して合焦
動作を行う(フォーカス制御)。このフォーカス制御
は、ステップ♯105にてフォーカスレンズが合焦位置
に移動したことを検出するまで行われ、その後ステップ
♯107に進む。
【0148】ステップ♯107では、防振動作を開始さ
せるためのイッチであるISSWがON状態となってい
る否かの判定を行う。ここで、ISSWがOFF状態と
なっている場合は、防振動作が必要ないものとしてステ
ップ♯108に進み、CPU11内部のフラグISON
Lを0に設定してステップ♯116に進む。
【0149】一方、ステップ♯107にてISSWがO
N状態であると判定した場合には、防振動作が選択され
ているものとしてステップ♯109に進む。ステップ♯
109では、ロック機構58による振れ補正レンズ54
のロックを解除するための命令を、カメラ1側のCPU
2からシリアルバスライン7を介して交換レンズ8側の
CPU11へ出力する。
【0150】ここで、CPU2およびCPU11間のコ
マンド通信の様子を図7のタイミングチャートに示す。
図7において、SCKはシリアル通信のための同期クロ
ック、SDOはCPU2からCPU11へ出力されるシ
リアルデータ、SDIはCPU11からCPU2に出力
されるシリアルデータを示す。
【0151】図7に示すように、CPU2からCPU1
1に対して少なくとも1バイト以上のロック解除のコマ
ンドが送信されると、SDIからはロック解除のコマン
ドを受け取ったことを示すBUSY信号が検出される。
これにより、CPU2はステップ♯110にてロック機
構58におけるロック解除動作が完了したことを認識す
る。なお、実際にはロック解除動作が時間的に少し遅れ
るが、シーケンス的にはコマンド受信完了によってロッ
ク解除完了と見なせる。
【0152】ロック解除動作が完了するとステップ♯1
11に進み、一定周期(T)毎に割り込みをかけるため
のタイマをリセットして新たに計時動作を開始させる。
続くステップ♯112では、防振動作状態であることを
示すCPU2内部のフラグISONLを1に設定し、ス
テップ♯113にてタイマの割り込み動作を許可する。
【0153】ステップ♯114で後述する演算レジスタ
UYを0Hに初期設定し、ステップ♯115で後述する
演算レジスタUPを0Hに初期設定する。この初期設定
後はステップ♯116に進み、撮影動作を開始させるた
めのスイッチであるSW2がON状態になっているか否
かの判定を行う。ここで、SW2がON状態であれば撮
影者が実際のレリーズ動作を開始したものとしてステッ
プ♯117に進む。ステップ♯117では、図1に示し
たカメラ1内のミラー6のアップ動作を行うとともにシ
ャッタを開閉動作させることにより、撮影光束をフィル
ムに結像させる(露光動作)。
【0154】一方、ステップ♯116にてSW2がON
状態でないと判定した場合は、撮影者が未だフレーミン
グ動作(撮影構図を決めている)中であるとしてステッ
プ♯118に進み、SW1が未だON状態となっている
か否かを判定する。ここで、SW1がON状態であれば
再びステップ♯116に戻って上述した動作を繰り返す
ことになる。また、ステップ♯118にてSW1がOF
F状態であると判定すると、CPU2は撮影者が撮影を
止めたものとしてステップ♯119に進む。
【0155】ステップ♯119では、上述したフラグI
SONLの内容の判定、すなわちフラグISONLが1
に設定されているか否かを判定する。ここで、フラグI
SONLが0に設定されている場合は防振動作が実行さ
れていないものとしてステップ♯99に戻る。また、フ
ラグISONLが1に設定されている場合は防振動作が
実行されていたものとしてステップ♯120に進み、C
PU11に対してロック機構58によるロック設定動作
の命令を出力する。
【0156】このロック設定コマンドは、上述したロッ
ク解除コマンドと同様(データ内容は異なる)に、CP
U2からCPU11に対して図7に示したタイミングチ
ャートと同じようにして送信される。
【0157】ステップ♯121では、ロック機構58に
よる振れ補正レンズ54のロックが完了したか否かの判
定、すなわち振れ補正レンズ54がロック機構58によ
り光軸中心に固定されたか否かの判定を行う。そして、
ロックが完了したと判定した場合にはステップ♯122
に進み、上述したタイマの割り込み動作を禁止して本フ
ローの動作を終了する。
【0158】次に、上述した一定周期T毎に発生する割
り込み処理動作について、図13に示すフローチャート
を用いて説明する。
【0159】ステップ♯128では、カメラ1において
設定可能な複数の撮影モードのうちセルフタイマ撮影モ
ード、リモコン撮影モード、バルブ撮影モード、タイム
撮影モードのいずれかの撮影モードが設定されているか
否かの判定を行う。ここで、上述した4つの撮影モード
のうちいずれの撮影モードも設定されていないと判定さ
れればステップ♯129に進む。
【0160】ステップ♯129では、撮影者操作により
設定された露光秒時又は測光結果に基づいて決定された
露光秒時が所定値(例えば1/2秒)より長いかの判定
を行う。ここで、露光秒時が所定値より短ければステッ
プ♯130に進む。
【0161】ステップ♯130では、図1に示したヨー
方向の振れを検出する振れセンサ5からの出力をA/D
コンバータ3によりデジタルデータに変換する動作を開
始する。そして、ステップ♯131にて、A/Dコンバ
ータ3による変換動作が終了したか否かを判定し、この
変換動作が終了するとステップ♯132に進む。
【0162】ステップ♯132では、A/Dコンバータ
3の出力(A/D変換結果)に対して所定の演算を施
す。ここで、この所定の演算動作について図6に示すフ
ローチャートにより説明する。
【0163】図6に示すフローチャートでは、まずステ
ップ♯150にて、A/D変換結果が記憶されているA
DDATAレジスタの内容をCPU2内の汎用演算レジ
スタAに転送する。続いてステップ♯151では、交換
レンズ8内のCPU11から送信されてくる、「振れセ
ンサ出力」と「振れ補正レンズ駆動量」との関係を示す
防振敏感度に対応するデータ(「像面での像の移動量」
と「振れ補正レンズ駆動量」との関係を示す防振敏感度
に対応するデータでもよい)を受信して、CPU2内の
汎用演算レジスタBに転送する。本実施形態では、既に
設定されている撮影光学系のズーム状態を反映させた防
振敏感度に対応するデータを受信する。
【0164】ステップ♯152において、CPU2は2
つの汎用演算レジスタA、B同士の乗算を行い、この結
果をレジスタCに設定する。汎用演算レジスタBに転送
する防振敏感度に対応するデータは、図12のステップ
♯100におけるCPU11との通信により得られ、後
述するように一定の時間間隔にて更新されるため、上述
した演算(ステップ♯152)を行う際、各時間毎にお
ける最新の防振敏感度を用いた演算が可能になってい
る。その後は図13のステップ♯133に戻る。
【0165】図13のステップ♯133では、ステップ
♯152における演算結果の内容(防振動作を行うため
の振れ補正レンズ54の駆動量)を送信データレジスタ
Cに転送する。続くステップ♯134では、カメラ1
(CPU2)から交換レンズ8(CPU11)に、ヨー
方向の振れに対する振れ補正レンズ54の駆動量を示す
データを送信する。
【0166】振れ補正レンズ駆動量のデータ送信方法
は、図7に示したタイミングチャートのように、まず最
初に振れセンサ5の出力を示すコマンド(振れセンサ5
の出力であることを判別するためのフラグが含まれる)
を送信し、次に振れセンサ5の出力に相当するレジスタ
Cの内容を、少なくとも1バイト以上のシリアルデータ
として転送する。なお、交換レンズ8側(CPU11)
では、CPU2から送信された信号を受信することによ
り、後述するように受信時点での防振敏感度に対応する
データをカメラ1側(CPU2)に送信する。
【0167】ステップ♯135では、振れ補正レンズ駆
動量のデータ転送が完了したか否かを判定し、データ転
送が完了するとステップ♯136に進む。
【0168】ステップ♯136では、図1に示したピッ
チ方向の振れを検出する振れセンサ4からの出力をA/
Dコンバータ3によりA/D変換する。ここで、ステッ
プ♯136からステップ♯141に示す振れセンサ4の
出力に対する処理動作は、上述した振れセンサ5の出力
に対する処理動作(ステップ♯130からステップ♯1
35)と同様である。
【0169】ステップ♯141にてピッチ方向の振れ補
正レンズ駆動量のデータ転送が完了すると、ステップ♯
142にてタイマ割り込みのフラグを0とすることによ
り割り込み処理動作を終了し、図12のメインフローに
戻る。
【0170】一方、ステップ♯128で、上述した4つ
の撮影モード(セルフタイマ撮影モード等)のうちいず
れかの撮影モードが設定されていると判定されればステ
ップ♯143に進む。また、ステップ♯129で、露光
秒時が所定値(例えば1/2秒)より長いと判定されれ
ばステップ♯143に進む。
【0171】ステップ♯143では、CPU2はヨー方
向における振れ補正のためのデータを0(ゼロ)とし、
レジスタCに設定する。ステップ♯144ではレジスタ
Cに設定された内容を送信データレジスタCに転送し、
続くステップ♯145ではカメラ1(CPU2)から交
換レンズ8(CPU11)に振れ補正のためのデータを
送信する動作を開始する。
【0172】振れ補正レンズ駆動量のデータ送信方法
は、図7に示したタイミングチャートのように、まず最
初に振れセンサ5の出力を示すコマンド(振れセンサ5
の出力であることを判別するためのフラグが含まれる)
を送信し、次に振れセンサ5の出力に相当するレジスタ
Cの内容、ステップ♯145では振れ補正レンズ54を
ヨー方向において光軸上の初期位置に停止させるための
信号0を、少なくとも1バイト以上のシリアルデータと
して転送する。
【0173】なお、交換レンズ8側(CPU11)で
は、CPU2から送信された信号を受信することによ
り、後述するように受信時点での防振敏感度に対応する
データをカメラ1側に送信する。
【0174】ステップ♯146では、ヨー方向における
振れ補正レンズ駆動量のデータ転送が完了したか否かを
判定し、データ転送が完了するとステップ♯147に進
む。
【0175】ステップ♯147からステップ♯141ま
でのピッチ方向における振れ補正レンズ54の駆動動作
は、上述したステップ♯143からステップ♯146ま
でのヨー方向における振れ補正レンズ54の駆動動作と
同様である。
【0176】すなわち、ステップ♯147では、CPU
2はピッチ方向における振れ補正のためのデータを0
(ゼロ)とし、レジスタCに設定する。ステップ♯14
8では、レジスタCに設定された内容を送信データレジ
スタCに転送し、続くステップ♯149ではカメラ1
(CPU2)から交換レンズ8(CPU11)に振れ補
正のためのデータを送信する動作を開始する。
【0177】振れ補正レンズ駆動量のデータ送信方法
は、図7に示したタイミングチャートのように、まず最
初に振れセンサ4の出力を示すコマンド(振れセンサ4
の出力であることを判別するためのフラグが含まれる)
を送信し、振れセンサ4の出力に相当するレジスタCの
内容、ステップ♯149では振れ補正レンズ54をピッ
チ方向において光軸上の初期位置に停止させるための信
号0を、少なくとも1バイト以上のシリアルデータとし
て転送する。
【0178】なお、交換レンズ8側(CPU11)で
は、CPU2から送信された信号を受信することによ
り、後述するように受信時点での防振敏感度に対応する
データをカメラ1側に送信する。そして、ステップ♯1
41に進む。
【0179】ステップ♯141では、ピッチ方向におけ
る振れ補正レンズ駆動量のデータ転送が完了したか否か
を判定し、データ転送が完了するとステップ♯142に
進む。ステップ♯142ではタイマの割り込みのフラグ
を0とすることにより割り込み処理動作を終了し、図1
2のメインフローに戻る。
【0180】上述したように、CPU2の処理上では一
定周期T毎に割り込みが発生し、ヨー方向およびピッチ
方向に対する振れ補正レンズ54の駆動量の最新データ
が一定周期毎に交換レンズ8側に送信されることにな
る。
【0181】次に、交換レンズ8側の動作について図8
及び図9に示すフローチャートを用いて説明する。ま
ず、交換レンズ8側のCPU11でのメイン処理を図8
のフローチャートにより説明する。
【0182】ステップ♯160ではレンズ制御のための
補正演算用内部レジスタCYを0Hにリセットし、#1
61では補正演算用内部レジスタCPを0Hにリセット
する。続くステップ♯162では、ロック機構58によ
る振れ補正レンズ54のロック設定を示すフラグLCK
を0に設定する。また、ステップ♯163では、ロック
機構58による振れ補正レンズ54のロック解除を示す
フラグULCKを0に設定する。
【0183】ステップ♯164では、上述したカメラ1
(CPU2)から送信されてくるデータを受け取るため
のシリアルインターフェースの割り込み動作を許可す
る。ステップ♯165では、後述するシリアルインター
フェース通信割り込み処理の中でロック解除を示すコマ
ンドが受信されたか否かを判定、すなわちフラグULC
Kが1であるか否かを判定する。
【0184】ここで、フラグULCKが0である場合
は、ロック解除命令を受け取っていないとしてステップ
♯168に進む。一方、フラグULCKが1である場合
は、ロック解除命令を受け取ったとしてステップ♯16
6に進み、ロック解除動作を行う。このロック解除動作
を行う場合、CPU11からの制御信号によって不図示
のメカロックドライバーを介して、図3に示したロック
機構58におけるプランジャに対して所定方向の電流を
通電する。
【0185】この所定方向の通電により、シフトレンズ
であるところの振れ補正レンズ54のロック機構による
係止を解除する。そして、ステップ♯167にてフラグ
ULCKを0とする。
【0186】ステップ♯168では、ロック設定を示す
コマンドが受信されたか否かを判定、すなわちフラグL
CKが1であるか否かの判定を行う。ここで、フラグL
CKが0である場合はロック設定命令を受け取っていな
いものとしてステップ♯165に戻る。一方、フラグL
CKが1である場合はロック設定命令を受け取ったとし
てステップ♯169に進み、ロック設定動作を行う。
【0187】このロック設定動作を行う場合、CPU1
1からの制御信号によってロック機構58におけるプラ
ンジャに対して、ロック解除における通電方向と反対方
向の通電を行い、振れ補正レンズ54の動きをロック機
構におけるレバーによって強制的に停止させる。そし
て、ステップ♯170にてフラグLCKを0として再び
ステップ♯165に戻り、上述した動作を繰り返す。
【0188】次に、交換レンズ8側のシリアル通信の処
理について、図9のフローチャートにより説明する。
【0189】まずステップ♯180では、カメラ1側
(CPU2)から送られてくる通信内容としてのコマン
ドが何であるかの解読を行い、次のステップ♯181で
このコマンドがロック解除命令か否かの判定を行う。こ
こで、ロック解除命令である場合はステップ♯182に
進み、CPU11内部においてロック解除動作を行うた
めのフラグULCKを1とし、ステップ♯200に進
む。
【0190】ステップ♯200では、シリアル通信割り
込みのためのフラグを0とし、この割り込み動作を終了
する。従って、この場合は上述したように図8のメイン
処理にてロック解除動作(ステップ♯165、ステップ
♯166)が行われる。
【0191】一方、ステップ♯181でロック解除命令
ではないと判定した場合は、ステップ♯183に進み、
受信コマンドがロック設定命令か否かの判定を行う。こ
こで、ロック設定命令である場合はステップ♯184に
進み、CPU11内部においてロック設定命令を行うた
めのフラグLCKを1とし、ステップ♯200へ進む。
ステップ♯200では、ロック解除命令を受信した時と
同様にシリアル通信割り込み動作を終了する。
【0192】また、ステップ♯183でロック設定命令
ではないと判定した場合はステップ♯185に進み、受
信コマンドがヨー方向に対する振れ補正レンズ駆動量の
データを示すコマンドであるか否かの判定を行う。ここ
で、受信コマンドがヨー方向に対する振れ補正レンズ駆
動量のデータに対応したコマンドと一致していればステ
ップ♯186に進む。
【0193】ステップ♯186では、図7のタイミング
チャートに示されている形式で、シリアルデータの内容
(ヨー方向に対する振れ補正レンズ駆動量のデータ)を
CPU11内部のSYレジスタにセットすると同時に、
「振れセンサ出力」と「振れ補正レンズ駆動量」との関
係を示す防振敏感度に対応するデータ(「像面での像の
移動量」と「振れ補正レンズ駆動量」との関係を示す防
振敏感度に対応するデータでもよい)をカメラ1側(C
PU2)に送信する。なお、この防振敏感度に対応する
データは、データ送信時におけるズームレンズの設定状
態およびフォーカスレンズの設定状態を反映させたデー
タである。
【0194】ステップ♯187では、図1に示した振れ
補正装置9のヨー方向の動きを検出している位置検出セ
ンサ15(IRED56、PSD62及び処理回路)の
出力をA/Dコンバータ18にてデジタルデータに変換
する動作を開始する。
【0195】ステップ♯188では、A/Dコンバータ
18におけるA/D変換動作が終了したか否かの判定を
行う。そして、A/D変換動作が終了するまでこのステ
ップで待機し、A/D変換動作が終了したことを判定す
るとステップ♯189に進む。ステップ♯189では、
A/D変換結果(ADDATA)をCPU11内のTY
レジスタに転送する。
【0196】続くステップ♯190では、位置検出セン
サ15からの出力に相当するデータが記憶されているT
Yレジスタの内容と、ヨー方向における振れ補正レンズ
54の駆動量に相当するデータが記憶されているSYレ
ジスタの内容とが一致するように、ヨー方向における振
れ補正装置9のフィードバック演算を実行する。
【0197】ここでSYレジスタに記憶されている内容
が、図13のステップ♯146で送信されたデータであ
る場合には、振れ補正レンズ54をヨー方向において光
軸上の初期位置に停止させる制御が行われる。
【0198】ここで、振れ補正レンズ54を光軸上の初
期位置から遠い位置にシフトさせようとすると、コイル
部52、53に大電流を流さなければならず、エネルギ
を多く消費することとなる。従って、振れ補正レンズ5
4を光軸上の初期位置に停止させることはエネルギ消費
を最小に抑えることになる。
【0199】ステップ♯191では、ステップ♯190
における演算結果をCPU11内のOYレジスタに転送
する。振れ補正レンズ54のヨー方向における駆動制御
が終了すると、ステップ♯200に進んで割り込み動作
を終了する。
【0200】一方、ステップ♯185において、受信コ
マンドがヨー方向に対する振れ補正レンズ駆動量のデー
タを示すコマンドではないと判定した場合には、ステッ
プ♯192に進み、受信コマンドがピッチ方向に対する
振れ補正レンズ駆動量のデータを示すコマンドであるか
否かの判定を行う。
【0201】ステップ♯185において、受信コマンド
がピッチ方向に対する振れ補正レンズ駆動量のデータを
示すコマンドであると判定した場合は、ステップ♯19
3に進む。そして、ステップ♯193から#198で
は、振れ補正レンズ54を駆動することによりピッチ方
向の振れに対する駆動制御を行う。このピッチ方向の振
れに対する防振動作は、上述したヨー方向の振れに対す
る防振動作(ステップ♯186〜#191)と同様の動
作である。
【0202】このピッチ方向に対する防振動作におい
て、SYレジスタに記憶されている内容が図13のステ
ップ♯149、141で送信されたデータである場合に
は、振れ補正レンズ54をピッチ方向において光軸上の
初期位置に停止させる制御が行われる。
【0203】ここで、振れ補正レンズ54を光軸上の初
期位置から遠い位置にシフトさせようとすると、コイル
部52、53に大電流を流さなければならず、エネルギ
を多く消費することとなる。従って、振れ補正レンズ5
4が光軸上の初期位置に停止させることはエネルギ消費
を最小に抑えることになる。
【0204】一方、ステップ♯192において、受信コ
マンドがピッチ方向に対する振れ補正レンズ駆動量のデ
ータを示すコマンドでないと判定した場合にはステップ
♯199に進み、通常のレンズ通信(例えばフォーカス
や絞りの制御、測光、測距、防振敏感度を得るための動
作等)の処理を行う。そして、このレンズ通信動作が終
了した後にステップ♯200に進み、シリアル通信の割
り込みフラグをクリアにして割り込み処理を終了する。
【0205】本実施形態のカメラシステムでは、振れ補
正の必要のない撮影モード、例えばセルフタイマ撮影モ
ード、リモコン撮影モード、バルブ撮影モード又はタイ
ム撮影モードが設定されているときや、振れ補正の効果
が少ない露光秒時が長い(例えば1/2秒より長い)と
きに、振れ補正レンズ54を光軸上に停止させるための
データを送信することにより、上述したように振れ補正
レンズ54を駆動するためのエネルギを最小限に抑える
ことができ、カメラシステムの省エネを図ることができ
る。
【0206】本実施形態においては、ロック機構58の
プランジャに所定方向の通電を行うことにより、ロック
機構による振れ補正レンズ54のロックを行ったり、こ
のロックを解除したりしており、このロック/ロック解
除は振れ補正レンズ54が光軸上の初期位置に停止して
いるときに行われる。
【0207】また、本実施形態では、振れ補正の必要の
ない撮影モード、例えばセルフタイマ撮影モード、リモ
コン撮影モード、バルブ撮影モード又はタイム撮影モー
ドが設定されているときや、振れ補正の効果が少ない条
件である露光秒時が長い(例えば1/2秒より長い)と
きに、振れ補正レンズ54を光軸上の初期位置に停止さ
せるためのデータをカメラ1(CPU2)から交換レン
ズ8(CPU11)に送信することにより、ロック機構
によらずに振れ補正レンズ54を光軸上の初期位置に停
止させている。
【0208】このため、防振動作を開始させるためのス
イッチであるISSWをON状態としたときでも、振れ
補正の必要ない撮影モードのときや振れ補正の効果が少
ない条件のときには、ロック解除を行わないようにして
もよい。これにより、ロック解除を行うためにロック機
構58のプランジャに通電を行う際のエネルギを節約す
ることができ、省エネを図ることができる。
【0209】
【発明の効果】本願第1の発明によれば、所定の撮影モ
ード(例えば、振れ補正を行う必要のないモード)のと
きに振れ検出手段への給電を遮断するので、振れ検出手
段を駆動するためのエネルギを節約することができる。
本願第2の発明によれば、所定の撮影モードのときに振
れ補正を行うためのデータの送信を遮断するので、デー
タ送信のためのエネルギを節約することができる。
【0210】本願第3の発明によれば、所定の撮影モー
ドのときに振れ補正光学系を非振れ補正時の位置に保持
するように振れ補正手段の駆動を制御しているため、振
れ補正を行う際における振れ補正手段の駆動量に比べて
エネルギを節約することができる。
【0211】本願第4の発明によれば、所定の撮影モー
ドのときに保持手段に振れ補正光学系を保持させておく
ため、振れ補正を行うために保持手段による振れ補正光
学系の保持を解除するためのエネルギを節約することが
できる。
【0212】本願第5の発明によれば、露光秒時が所定
時間よりも長いとき(振れ補正による効果が十分得られ
ないとき)に振れ検出手段への給電を遮断するので、振
れ検出手段を駆動するためのエネルギを節約することが
できる。本願第6の発明によれば、露光秒時が所定時間
よりも長いときに振れ補正を行うためのデータの送信を
遮断するので、データ送信のためのエネルギを節約する
ことができる。
【0213】本願第7の発明によれば、露光秒時が所定
時間よりも長いときに振れ補正光学系を非振れ補正時の
位置に保持するように振れ補正手段の駆動を制御してい
るため、振れ補正を行う際における振れ補正手段の駆動
量に比べてエネルギを節約することができる。
【0214】本願第8の発明によれば、露光秒時が所定
時間よりも長いときに保持手段に振れ補正光学系を保持
させておくため、振れ補正を行うために保持手段による
振れ補正光学系の保持を解除するためのエネルギを節約
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態であるカメラシステムの
構成図。
【図2】振れセンサ4、5の回路構成図。
【図3】振れ補正装置の分解斜視図。
【図4】本発明の第1実施形態におけるカメラ側のメイ
ン処理を示すフローチャート。
【図5】本発明の第1実施形態におけるカメラ側のタイ
マ割り込み処理を示すフローチャート。
【図6】図5のステップ♯132における詳細な動作を
示すフローチャート。
【図7】カメラおよび交換レンズ間の通信におけるタイ
ミングチャート。
【図8】本発明の第1実施形態における交換レンズ側の
メイン処理を示すフローチャート。
【図9】本発明の第1実施形態における交換レンズ側の
シルアル割り込み処理を示すフローチャート。
【図10】第1実施形態の変形例におけるカメラ側のメ
イン処理を示すフローチャート。
【図11】本発明の第2実施形態におけるカメラ側のメ
イン処理を示すフローチャート。
【図12】本発明の第3実施形態におけるカメラ側のメ
イン処理を示すフローチャート。
【図13】本発明の第3実施形態においてカメラ側のタ
イマ割り込み処理を示すフローチャート。
【符号の説明】
1 カメラ 2 CPU 4、5 振れセンサ 8 交換レンズ 9 振れ補正装置 11 CPU 58 ロック機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G03B 17/14 G03B 17/14

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 システム本体の振れを検出する振れ検出
    手段と、 この振れ検出手段の出力に基づいて、振れ補正光学系を
    駆動することにより被写体像の振れを補正する振れ補正
    手段と、 前記振れ検出手段への給電を制御する制御手段とを有
    し、 この制御手段は、複数の撮影モードのうち所定の撮影モ
    ードが設定されているとき、前記振れ検出手段への給電
    を遮断することを特徴とする撮影システム。
  2. 【請求項2】 システム本体の振れを検出する振れ検出
    手段と、 この振れ検出手段の検出結果に基づいて、振れ補正光学
    系を駆動することにより被写体像の振れを補正する振れ
    補正手段と、 振れ補正を行うためのデータを送信する制御手段とを有
    し、 前記制御手段は、複数の撮影モードのうち所定の撮影モ
    ードが設定されているときに、前記振れ補正手段に振れ
    補正を行うためのデータの送信を遮断することを特徴と
    する撮影システム。
  3. 【請求項3】 システム本体の振れを検出する振れ検出
    手段と、 この振れ検出手段の出力に基づいて振れ補正光学系を駆
    動することにより、被写体像の振れを補正する振れ補正
    手段と、 前記振れ補正手段の駆動を制御する制御手段とを有し、 この制御手段は、複数の撮影モードのうち所定の撮影モ
    ードが設定されているときに、前記振れ補正光学系を非
    振れ補正時の位置に保持するように前記振れ補正手段の
    駆動を制御することを特徴とする撮影システム。
  4. 【請求項4】 システム本体の振れを検出する振れ検出
    手段と、 この振れ検出手段の出力に基づいて振れ補正光学系を駆
    動することにより被写体像の振れを補正する振れ補正手
    段と、 振れ補正を行わないときに前記振れ補正光学系を光軸中
    心位置に保持し、振れ補正を行うときに前記振れ補正光
    学系の保持を解除する保持手段と、 この保持手段の駆動を制御する制御手段とを有し、 この制御手段は、振れ補正を行う場合において複数の撮
    影モードのうち所定の撮影モードが設定されているとき
    に、前記保持手段に前記振れ補正光学系を保持させてお
    くことを特徴とする撮影システム。
  5. 【請求項5】 システム本体の振れを検出する振れ検出
    手段と、 この振れ検出手段の出力に基づいて振れ補正光学系を駆
    動することにより被写体像の振れを補正する振れ補正手
    段と、 前記振れ検出手段への給電を制御する制御手段とを有
    し、 この制御手段は、撮影者操作又は測光結果に基づいて決
    定された露光秒時が所定時間よりも長いか否かを判断
    し、前記露光秒時が前記所定時間よりも長いと判断した
    ときに、前記振れ検出手段への給電を遮断することを特
    徴とする撮影システム。
  6. 【請求項6】 システム本体の振れを検出する振れ検出
    手段と、 この振れ検出手段の検出結果に基づいて、振れ補正光学
    系を駆動することにより被写体像の振れを補正する振れ
    補正手段と、 振れ補正を行うためのデータを送信する制御手段とを有
    し、 この制御手段は、撮影者操作又は測光結果に基づいて決
    定された設定された露光秒時が所定時間よりも長いか否
    かを判断し、前記露光秒時が前記所定時間よりも長いと
    判断したとき、前記振れ補正手段に前記振れ補正を行う
    ためのデータの送信を遮断することを特徴とする撮影シ
    ステム。
  7. 【請求項7】 システム本体の振れを検出する振れ検出
    手段と、 この振れ検出手段の出力に基づいて振れ補正光学系を駆
    動することにより、被写体像の振れを補正する振れ補正
    手段と、 この振れ補正手段の駆動を制御する制御手段とを有し、 この制御手段は、撮影者操作又は測光結果に基づいて決
    定された露光秒時が所定時間よりも長いか否かを判断
    し、前記露光秒時が前記所定時間よりも長いと判断した
    とき、前記振れ補正光学系を非振れ補正時の位置に保持
    するように前記振れ補正手段の駆動を制御することを特
    徴とする撮影システム。
  8. 【請求項8】 システム本体の振れを検出する振れ検出
    手段と、 この振れ検出手段の出力に基づいて振れ補正光学系を駆
    動することにより被写体像の振れを補正する振れ補正手
    段と、 振れ補正を行わないときに振れ補正光学系を光軸中心位
    置に保持し、振れ補正を行うときに振れ補正光学系の保
    持を解除する保持手段と、 この保持手段の駆動を制御する制御手段とを有し、 この制御手段は、撮影者操作又は測光結果に基づいて決
    定された露光秒時が所定時間よりも長いか否かを判断
    し、前記露光秒時が前記所定時間よりも長いと判断した
    ときに、前記保持手段に前記振れ補正光学系を保持させ
    ておくことを特徴とする撮影システム。
  9. 【請求項9】 前記所定の撮影モードとして、タイマに
    よる計時開始後、所定時間経過に応じて自動的に撮影を
    行うためのセルフタイマ撮影モード、遠隔操作により撮
    影を行うためのリモコン撮影モード、シャッタボタンを
    押している間だけ露光を行うバルブ撮影モードおよび所
    定時刻に撮影を行うためのタイム撮影モードのうち少な
    くとも1つの撮影モードを含むことを特徴とする請求項
    1から4のいずれかに記載の撮影システム。
  10. 【請求項10】 前記制御手段は、前記所定の撮影モー
    ドを選択した時点で、前記振れ検出手段への給電を断つ
    ことを特徴とする請求項1に記載の撮影システム。
  11. 【請求項11】 前記制御手段は、撮影準備動作を開始
    させるための操作が行われたとき、又はこの操作が解除
    されたときに、前記振れ検出手段への給電を断つことを
    特徴とする請求項1又は5に記載の撮影システム。
  12. 【請求項12】 前記制御手段は、前記複数の撮影モー
    ドのうち前記所定の撮影モードから他の撮影モードに切
    り換えられたとき、前記振れ検出手段への給電を復帰さ
    せることを特徴とする請求項1に記載の撮影システム。
  13. 【請求項13】 前記制御手段は、撮影準備動作を開始
    させるための操作が行われたとき、又はこの操作設定が
    解除されたとき、前記振れ検出手段への給電を復帰させ
    ることを特徴とする請求項1又は5に記載の撮影システ
    ム。
  14. 【請求項14】 カメラ本体の振れを検出する振れ検出
    手段と、 前記振れ検出手段への給電を制御する制御手段とを有
    し、 前記振れ検出手段の出力に基づいて、振れ補正光学系を
    駆動することにより被写体像の振れを補正する振れ補正
    手段を備えた交換レンズが着脱可能なカメラにおいて、 前記制御手段は、複数の撮影モードのうち所定の撮影モ
    ードが設定されているとき、前記振れ検出手段への給電
    を遮断することを特徴とするカメラ。
  15. 【請求項15】 カメラ本体の振れを検出する振れ検出
    手段と、 振れ補正を行うためのデータを送信する制御手段とを有
    し、 前記振れ検出手段の検出結果に基づいて、振れ補正光学
    系を駆動することにより被写体像の振れを補正する振れ
    補正手段を備えた交換レンズが着脱可能なカメラにおい
    て、 前記制御手段は、複数の撮影モードのうち所定の撮影モ
    ードが設定されているときに、前記振れ補正手段に振れ
    補正を行うためのデータの送信を遮断することを特徴と
    するカメラ。
  16. 【請求項16】 カメラ本体の振れを検出する振れ検出
    手段と、 被写体像の振れを補正する振れ補正手段の駆動を制御す
    る制御手段とを有し、 前記振れ検出手段の出力に基づいて振れ補正光学系を駆
    動する振れ補正手段を備えた交換レンズが着脱可能なカ
    メラにおいて、 前記制御手段は、複数の撮影モードのうち所定の撮影モ
    ードが設定されているときに、前記振れ補正光学系を非
    振れ補正時の位置に保持するように前記振れ補正手段の
    駆動を制御することを特徴とするカメラ。
  17. 【請求項17】 カメラ本体の振れを検出する振れ検出
    手段の出力に基づいて振れ補正光学系を駆動することに
    より被写体像の振れを補正する振れ補正手段と、振れ補
    正を行わないときに前記振れ補正光学系を光軸中心位置
    に保持し、振れ補正を行うときに前記振れ補正光学系の
    保持を解除する保持手段とを備えた交換レンズが着脱可
    能であり、 前記振れ検出手段および前記保持手段の駆動を制御する
    制御手段とを有するカメラにおいて、 前記制御手段は、振れ補正を行う場合において複数の撮
    影モードのうち所定の撮影モードが設定されているとき
    に、前記保持手段に前記振れ補正光学系を保持させてお
    くことを特徴とするカメラ。
  18. 【請求項18】 カメラ本体の振れを検出する振れ検出
    手段と、 この振れ検出手段への給電を制御する制御手段とを有
    し、 前記振れ検出手段の出力に基づいて振れ補正光学系を駆
    動することにより被写体像の振れを補正する振れ補正手
    段を備えた交換レンズが着脱可能なカメラにおいて、 前記制御手段は、撮影者操作又は測光結果に基づいて決
    定された露光秒時が所定時間よりも長いか否かを判断
    し、前記露光秒時が前記所定時間よりも長いと判断した
    ときに、前記振れ検出手段への給電を遮断することを特
    徴とするカメラ。
  19. 【請求項19】 カメラ本体の振れを検出する振れ検出
    手段と、 振れ補正を行うためのデータを送信する制御手段とを有
    し、 前記振れ検出手段の検出結果に基づいて、振れ補正光学
    系を駆動することにより被写体像の振れを補正する振れ
    補正手段を備えた交換レンズが着脱可能なカメラにおい
    て、 前記制御手段は、撮影者操作又は測光結果に基づいて決
    定された設定された露光秒時が所定時間よりも長いか否
    かを判断し、前記露光秒時が前記所定時間よりも長いと
    判断したとき、前記振れ補正手段に前記振れ補正を行う
    ためのデータの送信を遮断することを特徴とするカメ
    ラ。
  20. 【請求項20】 カメラ本体の振れを検出する振れ検出
    手段と、 被写体像の振れを補正する振れ補正手段の駆動を制御す
    る制御手段とを有し、 前記振れ検出手段の出力に基づいて振れ補正光学系を駆
    動する振れ補正手段を備えた交換レンズが着脱可能なカ
    メラにおいて、 前記制御手段は、撮影者操作又は測光結果に基づいて決
    定された露光秒時が所定時間よりも長いか否かを判断
    し、前記露光秒時が前記所定時間よりも長いと判断した
    とき、前記振れ補正光学系を非振れ補正時の位置に保持
    するように前記振れ補正手段の駆動を制御することを特
    徴とするカメラ。
  21. 【請求項21】 カメラ本体の振れを検出する振れ検出
    手段の出力に基づいて振れ補正光学系を駆動することに
    より被写体像の振れを補正する振れ補正手段と、 振れ補正を行わないときに振れ補正光学系を光軸中心位
    置に保持し、振れ補正を行うときに振れ補正光学系の保
    持を解除する保持手段とを備えた交換レンズが着脱可能
    であり、 前記振れ検出手段および前記保持手段の駆動を制御する
    制御手段とを有するカメラにおいて、 前記制御手段は、撮影者操作又は測光結果に基づいて決
    定された露光秒時が所定時間よりも長いか否かを判断
    し、前記露光秒時が前記所定時間よりも長いと判断した
    ときに、前記保持手段に前記振れ補正光学系を保持させ
    ておくことを特徴とするカメラ。
  22. 【請求項22】 前記所定の撮影モードとして、タイマ
    による計時開始後、所定時間経過に応じて自動的に撮影
    を行うためのセルフタイマ撮影モード、遠隔操作により
    撮影を行うためのリモコン撮影モード、シャッタボタン
    を押している間だけ露光を行うバルブ撮影モードおよび
    所定時刻に撮影を行うためのタイム撮影モードのうち少
    なくとも1つの撮影モードを含むことを特徴とする請求
    項14から17のいずれかに記載のカメラ。
  23. 【請求項23】 前記制御手段は、前記所定の撮影モー
    ドを選択した時点で、前記振れ検出手段への給電を断つ
    ことを特徴とする請求項14に記載の撮影システム。
  24. 【請求項24】 前記制御手段は、撮影準備動作を開始
    させるための操作が行われたとき、又はこの操作が解除
    されたときに、前記振れ検出手段への給電を断つことを
    特徴とする請求項14又は18に記載の撮影システム。
  25. 【請求項25】 前記制御手段は、前記複数の撮影モー
    ドのうち前記所定の撮影モードから他の撮影モードに切
    り換えられたとき、前記振れ検出手段への給電を復帰さ
    せることを特徴とする請求項14に記載の撮影システ
    ム。
  26. 【請求項26】 前記制御手段は、撮影準備動作を開始
    させるための操作設定が行われたとき、又はこの操作設
    定が解除されたとき、前記振れ検出手段への給電を復帰
    させることを特徴とする請求項14又は18に記載の撮
    影システム。
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