JP6389403B2 - カプサイシン含有炭酸飲料 - Google Patents
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Description
従って、本発明の課題は、覚醒作用が得られ、かつ継続飲用できる刺激感のある飲料を提供することにある。
〔2〕カプサイシン類が、カプサイシン及びその同族体である〔1〕記載の炭酸飲料。
〔3〕カプサイシン類の含有量が0.3ppm〜1ppmである〔1〕又は〔2〕記載の炭酸飲料。
〔4〕酸味料をクエン酸相当酸度で0.8%〜1.6%含有する〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載の炭酸飲料。
〔5〕炭酸ガスボリュームが1.5以上である〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の炭酸飲料。
〔6〕酸味料が、クエン酸、リンゴ酸及び酒石酸から選ばれる1種又は2種以上である〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の炭酸飲料。
〔7〕酸味料をクエン酸相当酸度で0.8%以上含有する飲料に、炭酸ガスとカプサイシン類を配合することを特徴とする飲料の酸味を持続させる方法。
これらの酸味料と果汁のうち、カプサイシン類との併用で酸味が持続する点、爽快でキレのある酸味を呈する点からクエン酸及び/又はクエン酸含有果汁が特に好ましい。また、クエン酸含有果汁としては、レモン果汁、グレープフルーツ果汁が特に好ましい。
(a)水酸化ナトリウム4.00gを秤量し水に溶かしてメスフラスコに入れ、水を加えて1000mLにする。
(b)0.05mol/Lシュウ酸水溶液を、3つのコニカルビーカーにホールピペットを用いて10mLずつ入れフェノールフタレイン溶液を、2〜3滴たらす。
(c)以下の要領で滴定を行い、水酸化ナトリウム水溶液のファクターを求める。
(i)ビュレットのコックを閉め、漏斗を用いて(a)で作った水酸化ナトリウム水溶液をビュレットの目盛り0付近まで入れる。ビュレットの下にビーカーを置き、コックを開いて2〜3mLの液を流し出す。
(ii)ビュレット内の液面の目盛りを最小目盛りの1/10まで読み、記録する。コックを開いて水酸化ナトリウム水溶液を少しずつ滴下し、コニカルビーカーを軽く振って液がよく混ざるようにする。
(iii)水酸化ナトリウム水溶液の滴下を続けていると、コニカルビーカー内の溶液の微紅色が消えなくなる。ここが滴定の終了点であるから滴定を止め、液面の目盛りを読み、記録する。
(iv)第1回の滴定が終わったらビュレット内の液を少量流しだし、新しい目盛りを読み、以上のような操作を2回繰り返す。
(v)シュウ酸水溶液の滴定に要した水酸化ナトリウム水溶液の量の平均値(αmL)を算出し、2×0.05mol/L×10mL=0.1mol/L×f×αmLから、ファクター(f)を算出する。
ここで、カプサイシン類とはカプサイシン及びその同族体であって、カプサイシノイドと総称される一群の化合物である。カプサイシン類の化学構造上の特徴は、バニリルアミンと各種脂肪酸がアミド結合を形成していることである。カプサイシン類には、カプサイシン、ジヒドロカプサイシン、ノルジヒドロカプサイシン、ホモジヒドロカプサイシン、ホモカプサイシン、ノルカプサイシン、ノルノルカプサイシン、ホモカプサイシンI、ビスホモカプサイシン、トリスホモカプサイシン、ホモジヒドロカプサイシンII、ホモカプサイシンII、ノルジヒドロカプサイシンII、カプサイシノールが含まれる。カプサイシン類は、ナス科トウガラシ属(Capsicum)植物から抽出したものが広く用いられており、トウガラシ属植物からの抽出物中に含まれるカプサイシン類は、トウガラシの品種によっても異なるが、カプサイシンとジヒドロカプサイシンの2成分がほぼ80%〜90%を占めている。カプサイシン類としては、合成されたカプサイシン類を用いてもよいし、トウガラシ属植物からの抽出物を用いてもよい。トウガラシ属植物からカプサイシン類を抽出する溶媒は特に限定されないが、エタノール等を使用することができる。トウガラシ属植物からの抽出物としては、抽出液を問わず、トウガラシ抽出液、トウガラシ抽出物、トウガラシエキスとして市販されているものを使用することができる。
ここで、トウガラシ抽出物のカプサイシン類の含有量は、UV法等の公知の方法で定量することができ、具体的には特許第3261811号記載の方法で定量することができる。当該抽出物を適宜希釈して飲料に配合し、飲料中のカプサイシン類含有量を調整すればよい。また、飲料中のカプサイシン類の含有量は公知のHPLC法等でも測定できる。その場合は、既知のカプサイシン、ジヒドロカプサイシン等の標準物質を用いて飲料中の標準物質の濃度を測定し、原材料中の標準物質とカプサイシン類の比率から、標準物質の濃度をカプサイシン類含有量に換算することによってカプサイシン類含有量を測定することができる。
炭酸ガスボリュームは、例えば、炭酸ガスボリュームを測定したい容器詰炭酸飲料(以下、サンプルと言う。)を30分間以上恒温水槽に静置して20℃に調整した後、サンプルを静かに取り出し、ガス内圧計を取り付けて針先で蓋を穿孔し、一度活栓を開いてガス抜き(以下、スニフトと言う。)し、ただちに活栓を閉じてから激しく振とう(約40秒)し、ゲージの指針が一定の位置に達したときの値(単位:kg/cm2)を読み取り記録する。スニフトした後ガス内圧計を取り外し、開栓して温度計で液温を測定する。このガス内圧力の測定値と飲料の液温を炭酸ガス吸収係数表にあてはめて、炭酸ガスボリュームを求めることができる。炭酸ガス吸収係数表は、例えば、最新・ソフトドリンクス(平成15年9月30日発行、編纂:最新・ソフトドリンクス編集委員会、出版:株式会社光琳)の952〜955頁に掲載されている表を用いることができる。飲料への炭酸ガスの溶解方法としては、一般的にはカーボネーターを用いて、液体に炭酸ガスを接触させることにより、炭酸ガスを溶解させる方法が挙げられる。
実施例1及び比較例1〜3の組成の炭酸飲料を製造し、酸味の後引き効果(持続感)を下記基準により評価した。なお、炭酸飲料は、炭酸以外の成分の水溶液に炭酸水を混合して炭酸ガスボリュームを調整することによって製造した。また、ガスボリューム2.5をGv2.5のように示す。結果を表1に示す。
+++++ 酸味に持続感があり、後口にしっかりとした酸味が感じられる。
++++ 酸味に持続感があり、後口に酸味が感じられる。
+++ 酸味に持続感があり、後口にわずかに酸味が感じられる。
++ どちらとも言えない
+ 酸味に持続感がなく、後口に酸味が感じられない。
カプサイシン類の添加量を変化させた実施例2〜7の組成の炭酸飲料を試験例1と同様にして製造し、酸味の持続性及び辛味を下記基準により評価した。結果を表2に示す。
試験例1と同じ
<辛味評価の基準>
○:辛味が感じられるが、許容範囲である
△:辛味が強い
×:辛味が非常に強い
<総合評価の基準>
◎:酸味の後引きが感じられ、辛味も少なく良好な風味である
○:酸味の後引きが感じられるが、辛味を感じる
△:酸味の後引きがやや感じられる
×:酸味の後引きが感じられない
クエン酸の添加量を変化させた実施例8〜12及び比較例4の組成の炭酸飲料を試験例1と同様にして製造し、試験例1と同様の基準で酸味の持続感を評価した。結果を表3に示す。
クエン酸以外の酸味料を用いた実施例13〜16の組成の炭酸飲料を試験例1と同様にして製造し、試験例1と同様の基準で酸味の持続感を評価した。結果を表4に示す。
炭酸ガスボリュームを適宜調整して実施例17〜19の組成の炭酸飲料を製造し、試験例1と同様の基準で酸味の持続感を評価した。結果を表5に示す。
下記の表6の処方により飲料を調製し、カーボネーターで当該飲料に二酸化炭素ガスを含有させてGv2.5の炭酸飲料を調製した。この炭酸飲料のクエン酸相当酸度は1.1%であり、pH2.9であった。得られた炭酸飲料は酸味の後引きが感じられ、風味も良好な飲料であった。
Claims (5)
- 酸味料をクエン酸相当酸度で0.8%〜1.6%、及びカプサイシン類を0.3ppm〜1ppm含有することを特徴とする炭酸飲料。
- カプサイシン類が、カプサイシン及びその同族体である請求項1記載の炭酸飲料。
- 炭酸ガスボリュームが1.5以上である請求項1又は2記載の炭酸飲料。
- 酸味料が、クエン酸、リンゴ酸及び酒石酸から選ばれる1種又は2種以上である請求項1〜3のいずれか1項記載の炭酸飲料。
- 酸味料をクエン酸相当酸度で0.8%〜1.6%含有する飲料に、炭酸ガスと、カプサイシン類を0.3ppm〜1ppmとなるように配合することを特徴とする飲料の酸味を持続させる方法。
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