JP6388363B2 - 貼付機、及び貼着部材を被貼着部材に貼着する貼着方法 - Google Patents

貼付機、及び貼着部材を被貼着部材に貼着する貼着方法 Download PDF

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Description

本発明は、貼付機、この貼付機によって貼着された遊技板及びこの貼付機を用いた貼着方法に関する。
従来、被貼着部材に、シート状の装飾シートを貼着する場合において、位置ずれを防止する手段として、所定の記載事項と所定位置のマーカーとを印刷した貼着可能なラミネートシートをガイド部材で案内しながら搬送路中を搬送し、ラミネートシートのマーカーを検出器で検出しながら枚葉基材の見当を合わせて送り出すことによりラミネートシートの所定位置に枚葉基材を重ね合わせる手段が記載されている(特許文献1)。具体的には、特許文献1に示された発明は、透明なシートであるラミネートシートに文字や柄などの印刷と、それとは別に十文字などの公知のマーカーを印刷し、位置制御装置(図示せず)の検出器(センサー)を押圧ローラーの上流側に配置し、その検出器がラミネートシートのマーカーを検出することにより、フィーダーが枚葉基材の見当を合わせて送り出す構成となっている。つまり、ラミネートシートと枚葉基材とを貼着するために、ラミネートシートにマーカーを印刷することや、実際には、枚葉基材を適切なタイミングで送り出す制御が必要となり、素早く正確な位置へ枚葉基材を搬送しなければならないという高度な技術を必須としている。このような構成を採用すると、貼付機(ラミネート装置)の制御にかかるコストが嵩むばかりか、制御の性能によっては位置ずれが発生し、生産性に悪影響を及ぼす恐れがあるという課題があった。
特開2003−127237号公報
本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであり、枚葉基材を適切なタイミングで送り出す制御や素早く正確な位置へと枚葉基材を搬送する搬送装置といった高度な技術を要する制御や装置を不要とし、貼付機の制御にかかるコストを低減し、制御や装置の性能による位置ずれを防止することができる貼付機を提供することを主目的としている。さらに、この貼付機を使用して装飾フィルムが貼着された遊技板及び、貼付機を使用した貼付方法をも提供する。さらに、最も高い位置に存在する部位より、低い面部に被貼着面を有する被貼着部材に対しても貼着部材を貼着可能な貼付機、及び貼付方法を提供する。
本発明は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明にかかる貼付機は、
最も高い位置に存在する部位より、低い面部に被貼着面を有する被貼着部材と、装飾フィルムと前記被貼着部材に貼着される貼着層と前記貼着層を保護する剥離層とが積層されている貼着部材と、を互いに貼着する貼付機において、
前記被貼着部材を所定の位置に配置可能な位置決め手段を有する本体部と、
前記貼着部材を貼着層よりも低い貼着強度で一時接着又は吸着可能に形成され、前記被貼着面に相当する部分の少なくとも一部が本体部側へ延出して形成された吸着面を有する開閉部と、を備え、
前記被貼着部材及び前記貼着部材が前記本体部に位置決めされた状態で前記開閉部を一旦閉じてから開くことによって前記貼着部材が一時的に前記吸着面に一時接着又は吸着された後、前記貼着部材の前記剥離層を剥離してから再度前記開閉部を閉じることにより、前記装飾フィルムが前記被貼着面の少なくとも一部へ貼着することが可能であることを特徴とする。
本発明にかかる貼付機は、複数の高さの面部を有している被貼着部材の面部のうち、最も高い部位よりも低い面部に対しても装飾用フィルムを貼着するためのものである。本発明の貼付機は、被貼着部材を位置決めされた状態で取り付け可能な本体部と、被貼着部材に対して適切な位置に一旦配置した貼着部材を一時的に接着又は吸着可能な開閉部を有している。そのため、まず本体部に取り付けられた被貼着部材に対して適切な位置に貼着部材を取り付けた後、一旦開閉部を閉じた後開くことで、被貼着部材と貼着部材との相対的な位置関係を規制した状態のまま貼着部材が一時的に吸着面へ接着又は吸着されて、被貼着部材と貼着部材とが一旦分離される。この状態を保持したまま剥離層を除去して貼着層が露出した装飾フィルムの状態として再度開閉部を閉じることで、装飾フィルムが初期の位置に戻って被貼着部材に貼着される。従って、貼着部材の位置が変化することがないように吸着面に一時的に接着又は吸着させた状態で貼着層を露出して貼着するので、初期の適切な位置に貼着することができる。そのため高度な制御の性能や装置を必要とすることなく位置ずれを防止し、装飾フィルムを被貼着部材の適切な位置に貼着することができる。この際に、本発明にかかる貼付機は、被貼着面に相当する部分の少なくとも一部が本体部側へ延出して形成された吸着面を有するので、被貼着面の高さに適合させて吸着面と被貼着面との距離を設定できる。そのため、複数の高さの面部を有している被貼着部材の面部のうち、いずれの高さの面部にも装飾用フィルムを貼着することができる。
また、本発明にかかる貼付機において、前記開閉部は、柔軟なシート状部材と、前記シート状部材の外周を形成する開閉枠と、を備え、前記吸着面は、内面側が一時接着又は吸着可能に形成され、開閉部外側からの圧力を内面側に伝達可能なスペーサー部材が前記シート状部材に取付けられてなることを特徴とするものであってもよい。開閉枠内に配置される部材を柔軟なシート状部材と開閉部外側からの圧力を伝達可能なスペーサー部材とすることで、開閉部を閉じた状態で外側から、例えばローラー等の押圧具によって押圧した際に、全体が板状の開閉部にした場合と比較して、ローラーと接している狭い範囲に集中して圧力をかけて貼着部材により高い圧力を与えることができる。そのため、貼着部材を吸着面に一時的に接着又は粘着させる場合や、装飾フィルムを被貼着部材に貼着する場合に全体にムラなく効率よく押圧することができる。また、吸着面をスペーサー部材とすることで、スペーサー部材を交換することで、様々な形態の面部を有する被貼着部材にも対応することができるようになる。
さらに、本発明にかかる貼付機において、前記吸着面は、異なる高さを有する被貼着面に対応するように段差を有することを特徴とするものであってもよい。かかる構成を採用することによって、複数の異なる高さを有する被貼着面を有する被貼着部材に装飾フィルムを貼着することができる。
さらに、本発明にかかる貼付機において、前記被貼着部材及び前記貼着部材が前記本体部に位置決めされた状態で前記開閉部を一旦閉じた際に、前記貼着部材と前記吸着面との接着又は吸着を促進するために、前記開閉部外側から本体部に向けて押圧する押圧手段を備えたことを特徴とするものであってもよい。かかる構成を採用することで、貼着部材と吸着面との密着性が向上し、開閉部を開けたときに貼着部材が脱落する可能性を低減することができる。また、開閉部が開いている状態のときに、開閉部と貼着部材がずれるおそれを減らすことができ、再度開閉部を閉じた場合の被貼着部材と貼着部材の相対位置にずれが発生する可能性を低減することができる。
さらに、本発明にかかる貼付機において、前記押圧手段は、接着又は吸着された前記貼着部材の前記剥離層を剥離してから再度前記開閉部を閉じた後に、装飾フィルムと被貼着部材との貼着を促進するために、前記開閉部外側から本体部に向けて押圧可能であることを特徴とするものであってもよい。かかる構成を採用することによって、被貼着部材と貼着部材の密着性を向上させることができ、被貼着部材と貼着部材が剥離するといった不具合の発生の可能性を低減することができる。
さらに、本発明にかかる貼付機において、前記位置決め手段は、前記本体部に着脱可能に形成されていることを特徴とするものであってもよい。位置決め手段を着脱可能に形成することで、異なる形態の位置決め手段を本体部に取り付けることができる。これにより、複数の形態の被貼着部材を固定することができ、汎用性に優れる貼付機とすることができる。
先述した貼付機を使用して、遊技基板に装飾フィルムが貼着した遊技板を作製することによって、装飾フィルムのズレが低減された遊技板を提供することができる。
最も高い位置に存在する部位より、低い面部に被貼着面を有する被貼着部材と、装飾フィルムと前記被貼着部材に貼着される貼着層と前記貼着層を保護する剥離層とが積層されている貼着部材と、を互いに貼着する貼着方法において、
(1)前記被貼着部材及び貼着部材を本体部に取り付ける取付工程
(2)前記開閉部を一旦閉じてから開くことによって前記貼着部材を一時的に前記吸着面に接着又は吸着する吸着工程
(3)前記吸着面に接着又は吸着された前記貼着部材の前記剥離層を剥離する剥離工程
(4)再度前記開閉部を閉じることにより、前記装飾フィルムを前記被貼着面へ貼着する貼着工程
を含む作製工程とすることによって、装飾フィルムと被貼着部材とが位置ずれすることが少ない作製工程を提供することができる。
また、前記貼着工程の後に、加圧加工する加圧工程を含むことを特徴とするものであってもよい。貼着部材を貼着した後に加圧工程を経ることによって、被貼着部材と装飾フィルムとの間に介在する気泡を除去することが可能になる。
本発明にかかる貼付機、貼付機で貼着された遊技板及び貼着部材を被貼着部材に貼着する貼着方法によれば、貼着部材を適切なタイミングで送り出す制御装置や、正確な位置へ貼着部材を搬送する搬送装置を有しない場合であっても、位置ずれの発生を未然に低減することができる。
図1は、第1実施形態にかかる被貼着部材10、貼着部材20及び貼付機100の斜視図である。 図2Aは、第1実施形態にかかる被貼着部材10の断面図である。図2Bは、第1実施形態にかかる貼着部材20の断面図である。 図3Aは、第1実施形態にかかる被貼着部材10、貼着部材20及び貼付機100の開閉部60の配置状態を模式的に表した断面図である。図3Bは、第1実施形態にかかる被貼着部材10、貼着部材20及び貼付機100の開閉部60が配置された状態を模式的に表した断面図である。 図4は、第1実施形態にかかる貼付機100を使用して被貼着部材10に貼着部材20を貼着する工程の一部を表す斜視図である。 図5A及び図5Bは、それぞれ第1実施形態にかかる貼付機100を使用して被貼着部材10に貼着部材20を貼着する工程の一部を表す斜視図である。 図6A及び図6Bは、それぞれ第1実施形態にかかる貼付機100を使用して被貼着部材10に貼着部材20を貼着する工程の一部を表す斜視図である。 図7A及び図7Bは、それぞれ第1実施形態にかかる貼付機100を使用して被貼着部材10に貼着部材20を貼着する工程の一部を表す斜視図である。 図8A及び図8Bは、それぞれ第1実施形態にかかる貼付機100を使用して被貼着部材10に貼着部材20を貼着する工程の一部を表す斜視図である。 図9は、それぞれ第1実施形態にかかる貼付機100を使用して被貼着部材10に貼着部材20を貼着する工程のうち、加圧工程を表す模式図である。 図10A及び図10Bは、それぞれ第2実施形態にかかる貼付機100を使用して被貼着部材10に貼着部材20を貼着する工程の一部を表す斜視図である。 図11A及び図11Bは、それぞれ第3実施形態にかかる貼付機100を使用して被貼着部材10に貼着部材20を貼着する工程の一部を表す斜視図である。
上記簡単に説明した図面に基づいて、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。本実施形態では、弾球遊技機の遊技板を作製する形態を実施形態として説明する。なお、本明細書及び特許請求の範囲において、「貼着」とは、それぞれが容易に分離できない状態を示し、接着、粘着等の接合可能なものであれば、種々の手段を採用することができる。「フィルム」とは、シートをも含む概念であり、特に厚さによって区別するものではなく、比較的厚いプラスチックシートを除外するものではない。「接着又は吸着」との用語も、貼着層と区別するために使用しているものであり、特に使い分けている場合を除き、接着又は吸着という接着機構に限定するものではなく、一時的に接合可能な状態をすべて含む概念である。「遊技板」とは、装飾フィルムを貼着した後の遊技板を示し、「遊技基板」とは、装飾フィルムを貼着する前の遊技板を示す。また、面部の「高さ」とは、図2における矢印αの方向をいう。
(第1実施形態)
第1実施形態にかかる貼付機100が図1に示されている。図1は、被貼着部材10、貼着部材20及び貼付機100の斜視図である。
被貼着部材10は、図1に示すように、パチンコ遊技機等に使用される遊技基板であり、アクリル、ABS樹脂、ポリカーボネート又はポリスチロール等の合成樹脂を用いて、射出成形又は押出成形によって作製される。なお、図1の被貼着部材10は、遊技基板の裏面側を示している。被貼着部材10は、透明であっても、不透明であってもよいし、無色であっても、有色であっても構わない。被貼着部材10は、全体が矩形に形成され、図2のA−A断面図に示すように、被貼着面14を形成する部位は障害釘が植設可能な8mm〜20mmの厚さを有し、その外周は肉抜部15が形成され、さらにその外周は補強リブ13が形成されている。被貼着面14は、補強リブ13の先端より低い位置に形成されている。被貼着面14を形成する部位には、図柄変動表示装置(電子ディスプレイ)が取り付けられる大開口部11と、大開口部11と比較して小さい可動型入賞口、大入賞口等の各種入賞装置、ランプその他の装飾体を取り付けるための小開口部12が形成されている。これら大開口部11及び小開口部12は、射出成形においては同時に成形してもよいし、射出成形の後又は押出成形の後、NCルーター加工機等による切削加工によって別工程で作製してもよい。
貼着部材20は、図1に示すように、被貼着部材10の被貼着面14の形状とほぼ同様の形状に形成されている。また、貼着部材20は、図2のB−B断面図に示すように、下層から剥離層21、貼着層22及び装飾フィルム23を備えており、装飾フィルム23は、主として被貼着部材10の表面を保護する機能と、被貼着部材10の表面に絵柄、図柄、画像,模様、文字等によって装飾又は表示する機能とを有する。なお、図示した貼着部材20は、視認性向上のため実際の製品よりかなり厚く図示されており、各層の厚さの比は、現実の貼着部材20の各層の厚さの比率を反映したものではない。
剥離層21は、被貼着部材10に貼着される前の貼着層22を保護するためのものであり、被貼着部材10と貼着される前に貼着層22が自然劣化したり、又は運搬や保管の際にほこり等が貼り付いて不良品化したりすることを防止する。剥離層21は、被貼着部材10と貼着される前に剥離される。剥離層21の素材、厚さ等は特に限定するものではなく、紙を基材とする剥離紙であってもよいし、合成樹脂を基材とする樹脂フィルムであってもよい。好ましくは厚さ10μm〜100μm程度のポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)等からなるフィルムにシリコン等の離型剤をコーティングしたものを使用するとよい。
貼着層22は、被貼着部材10と貼着する層であり、接着剤又は粘着剤で形成される。粘着剤の例としては、限定するものではないが、ポリウレタン系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコン系粘着剤、ゴム系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ポリビニルブチラール系粘着剤、エチレン−酢酸ビニル系粘着剤等が挙げられる。好ましくは、アクリル系の二液混合型のものが好ましく、より好ましくは、アクリル酸エステル共重合体を含むものがよい。また、粘着剤の機能の面からは、溶剤型粘着剤、熱硬化型粘着剤、活性エネルギー線硬化型粘着剤等いずれであってもよい。
装飾フィルム23は、合成樹脂フィルムに絵柄、図柄、画像,模様、文字等又はこれらの組み合わせ等が印刷された層である。印刷には、着色インクを用いた通常のオフセット印刷、UVオフセット印刷、スクリーン印刷、グラビア印刷等の中から任意に選択して行うことができる。合成樹脂フィルムは、耐透湿性と気体透過性とを考慮して選択されたプラスチック素材で作製される。プラスチック素材としては、例えば、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、メタクリル系樹脂フィルム、ポリ塩化ビニル樹脂フィルム等の合成樹脂が挙げられる。好ましくは、適度に耐透湿性、気体透過性を有するため、引っ張り強さが強く、適度な伸びもあり、腰が強く、弾性回復性が優れている等の特性から加工の面でも取り扱いやすいポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを使用するとよい。合成樹脂フィルムの厚さは限定するものではないが、装飾フィルム23を貼付機100にセットする際に、装飾フィルム23の剛性によって取り扱いづらくなることから、適度な腰を有する10μmから200μm程度の厚さのものを使用するとよい。
以上の積層構造を有する貼着部材20は、図2(B−B断面図)に示すように、少なくとも被貼着部材10に形成される大開口部11に相当する部分(貼着部材開口部26)の外周に剥離層21以外の部分、すなわち、貼着層22と装飾フィルム23の上面から下面まで切り込まれた切断線25が形成されている。被貼着部材10の小開口部12(図1参照)に相当する部分29の外周は完全に切断され、貫通孔が形成されている。なお、貼着部材20は、図1及び図3に示すように、後述する貼付機100の本体部50にセットする際に、位置決めの役割を果たす複数の位置決め孔28が形成されている。
なお、貼着部材20は、さらに、機能を付加するため、種々の層を追加しても構わない。例えば、装飾フィルム23の上層にハードコート層を設けても良い。ハードコート層とは、装飾フィルム23の表面に形成され、装飾フィルム23を自然劣化や遊技球から保護する機能を有する。ハードコート層としては、熱硬化性樹脂や活性エネルギー線硬化性樹脂を主成分とする樹脂を用いるとよい。上記熱硬化性樹脂としては、熱によって重合又は架橋する、アクリル系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂等が挙げられる。上記活性エネルギー線硬化性樹脂は、紫外線や電子線等の活性エネルギー線によって重合・硬化する樹脂である。活紫外線硬化型樹脂としては、ウレタン系、ポリエステル系、エポキシ系、ポリオール系の(メタ)アクリル酸変性された樹脂の各種オリゴマー、モノマー等に光開始剤が添加されたものを用いることができる。これらの中でもウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタンメタクリレート、ポリエステルメタクリレート、エポキシメタクリレート等の分子末端にアクリル基又はメタクリル基を有しているものが好適に使用できる。装飾フィルム23の表面にハードコート層を設けることによって、表面の鉛筆硬度は、装飾フィルム23の鉛筆硬度に対して2段階〜4段階程度硬度が向上する。最終的な表面の鉛筆硬度は、H以上が好ましく、3H以上がより好ましい。
また、装飾フィルム23と貼着層22の間にさらに合成樹脂フィルムを挟んでも良い。装飾フィルム23の印刷と貼着層22との間に合成樹脂フィルムを挟むことにより、印刷の湿気が貼着層22に到達することが防止され、貼着層22の強度が印刷の乾燥状態によって劣化する等の影響を受けることが防止される。
上述した貼着部材20は、例えば、以下のようにして作製される。まず、合成樹脂フィルムとして、例えば厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート製のフィルムを用意し、多色印刷機を用いて所定の絵柄をグラビア印刷し、装飾フィルム23を作製する。グラビア印刷は、シアン(C)、マゼンダ(M)、イエロー(Y)及びキートーン(K)の各印刷ユニットで印刷される。それぞれの印刷ユニットではそれぞれの色を印刷した後、数秒間熱乾燥し、後工程の印刷ユニットに送られる。必要に応じてシルク用UVインクにより、印刷してもよい。一方、別工程では、貼着層22が積層された剥離層21が形成される。貼着層22を形成するには、剥離層21にシリコンを主成分とする離型剤(図示しない。)を0.5μmから1μmの厚さに塗布した後、粘着剤を塗工機によってコーティングし、乾燥機により粘着剤を乾燥させて形成する。なお、両面テープタイプの粘着フィルムを準備しておいてもよい。そして、これらの装飾フィルム23と貼着層22が積層された剥離層21は、ロール・トゥ・シート式のラミネータを使用して、圧力ローラーで圧着して一体化し、切断線25のない貼着部材20が作製される。貼着部材20は、この状態で2日から1週間程度の期間養生される。その後、装飾フィルム23及び貼着層22は、使用される被貼着部材10の大開口部11の外周等の切断線25が必要な位置に沿って上面から下面までプレス機又はレーザー加工等によって切断される。さらに、貼着部材20は、図1に示すように、後述する貼付機100の本体部50にセットする際に、位置決めの役割を果たす4つの位置決め孔28が形成される。
貼付機100は、図1に示すように、本体部50と開閉部60を備えている。本体部50は、被貼着部材10を取り付けるための被貼着部材嵌着部51が形成されている。被貼着部材嵌着部51は、被貼着部材10の輪郭と同じ大きさ及び被貼着部材10の補強リブ13の高さと同じ深さに形成されており、被貼着部材10を嵌めた場合に位置決めされた状態で、かつ補強リブ13の端面と本体部50の周囲上面52と面一となるように嵌め込むことができる。さらに、被貼着部材10の大開口部11と同じ大きさに形成された治具部53が被貼着部材嵌着部51内の大開口部11に相当する位置に設けられている。治具部53は位置決め手段をなし、本体部50の被貼着部材嵌着部51に嵌めるように取り付けられた被貼着部材10は、治具部53によっても取り外す方向(上方)以外の方向へ移動しないように位置決めされる。このように第1実施形態においては、被貼着部材嵌着部51及び治具部53が被貼着部材10の位置決め手段として機能を有する。さらに、治具部53の上面53bは、被貼着部材10が被貼着部材嵌着部51に取り付けられた際に、被貼着面14と面一となるように形成されている。この治具部53の上面には、上下に移動可能なピン53aが複数設けられており、このピン53aに先述した貼着部材20の位置決め孔28を嵌め込みながら取り付けることで、所定の位置に位置決めされた状態で貼着部材20を本体部50に取り付けることができる。なお、治具部53は着脱自在に設けることが可能であり、異なる形状の治具部53と交換することによって、例えば、様々な形状の大開口部を有する遊技基板を取り付けて使用することができる。さらに、本体部50には、開閉部60の開閉時に、本体部50と開閉部60との位置決めができるように、位置決め用ピン54が複数設けられている。
開閉部60は、図1に示すように、本体部50の端部にヒンジ58によって取り付けられており、図1の矢印のように開閉することができる。開閉部60は、図3Aに示すように、開閉部60の外周に形成され、中央が開口している開閉枠61と、この開閉枠61の背面に取り付けられたシルクメッシュからなるシート状部材62と、シート状部材62の内面側であって、かつ開閉枠61の開口に設けられたスペーサー部材63と、を備えている。シート状部材62は、柔軟な素材からなり、外面側から押圧手段である押圧ローラー70(図5B参照)で押圧した際に、押圧ローラー70の圧力がスペーサー部材63に伝達しやすく形成されている。スペーサー部材63は被貼着部材10を取り付けた状態で開閉部60を閉じた際に、少なくとも貼着部材20全体を覆うことができ、かつ図3Bに示すように、補強リブ13と干渉しないように補強リブ13の内側面の矩形より小さく、開閉枠61の内面に対して延出して設けられる。そのため、スペーサー部材63の吸着面63aは、開閉部60を閉じた状態で補強リブ13の上表面より下方に配置することができる。スペーサー部材63の内面側は、貼着部材20の貼着層22よりも低い貼着強度で一時的に接着又は吸着可能に形成された吸着面63aが形成される。一時的に接着又は吸着可能な吸着面を形成するには、図3Aに示すように、粘着性付与樹脂や発泡樹脂等の吸着性又は接着性を有する素材で作製された吸着シート64をスペーサー部材63の内面に貼り付けることで達成することができる。吸着シート64を使用することで、接着又は吸着性能が劣化した場合に吸着シート64を交換することで容易に接着又は吸着性能を復活させることができる。また、スペーサー部材63自体を吸着性又は接着性を有する素材、例えば、粘着性付与樹脂や発泡樹脂で作製してもよいし、粘着性又は接着性を有する液体等をスプレー等で塗布してもよい。また、静電気によって貼着部材20と接合可能な素材を使用してもよい。スペーサー部材63の素材としては、限定するものではないが、押圧ローラー70の押圧を効率よく貼着部材20に伝達するために、発泡ゴム、シリコンまたウレタン等の弾性素材を使用するとよい。なお、一時的に接着又は吸着可能とは、正確な技術的な意味での接着又は吸着の用語を意味するものではなく、一時的に貼着部材20を接合し、接合した貼着部材20を剥がすことができる状態を意味する。
開閉部60は、図3Bに示すように、閉じた状態においてスペーサー部材63が本体部50に取り付けられた貼着部材20に接触しないように1mm以上10mm以下程度隙間1ができるように作製される。好ましくは、3mm以上7mm未満の隙間1を設けることが望ましい。隙間1が5mm未満の場合では、開閉部60側へ接着又は吸着された貼着部材20の剥離層21を剥がした際に大量に発生する静電気により、本体部50に位置決めされた貼着部材20が開閉部60側へ一時的に接着又は吸着される際や、再度、開閉部60を閉じて装飾フィルム23を被貼着部材10へ貼着する際に、あらかじめ定められた所定の位置でない(不本意な位置)へ位置ずれしてしまうおそれがある。また、10mm以上の隙間を設けるとシート状部材62に対する押圧ローラー70からの負荷が過大となり、シート状部材62及びスペーサー部材63が破損しやすくなる。なお、スペーサー部材63に貼着部材20が一時的に接着又は吸着する強度は、少なくとも貼着部材20の貼着層22よりも弱く、剥離層21を剥がす際に貼着部材20がスペーサー部材63から容易に外れない程度の強度が望ましい。
以上のように構成された被貼着部材10及び貼着部材20は、上述した貼付機100によって、以下の貼着工程によって貼着される。
(1)まず、図1に示すように、貼付機100の本体部50の被貼着部材嵌着部51に被貼着部材10を取り付ける。これにより、被貼着部材10は本体部50の被貼着部材嵌着部51内に前後左右の方向に移動できないように位置決めされた状態で取り付けられる。この際に、本体部50の治具部53の上面53bには離型剤を塗布するとよい。
(2)次に、図4に示すように、貼着部材20の4つの位置決め孔28に本体部50のピン53aを差し込むようにして、貼着部材20を本体部50に所定の位置に取り付ける。この段階で、被貼着部材10及び貼着部材20ともに本体部50の位置決め手段によって所定の位置に取り付けられているので、被貼着部材10及び貼着部材20に互いの相対位置が固定される。
(3)この状態から、図5Aに示すように、開閉部60を閉じる。この段階では、図3Bに示すように、貼着部材20と開閉部60との間には隙間1が開いている。隙間1が開いていないと開閉部60を閉じる動作によって自然に貼着部材20が吸着シート64に接着又は吸着してしまい位置がずれる可能性がある。そのため、所定の隙間1を開けて自然に接着又は吸着することを防止し、あくまで、後述する次の工程を経なければ接着又は吸着しないようにしてある。
(4)次に、図5Bに示すように、シート状部材62のうち、スペーサー部材63に相当する部分を押圧ローラー70で押圧することで、内面側が貼着層22よりも低い貼着強度で一時接着又は吸着可能に形成されたスペーサー部材63(吸着シート64を介して)に貼着部材20が一時的に接着又は吸着される。押圧ローラー70の押圧力は、60〜120Kgfが望ましい。なお、押圧ローラーについて、金属ローラー、シリコンローラー又はゴムローラー等を使用することができる。好ましくは、金属ローラーを使用するとよい。
(5)次に、開閉部60を開くと、図6Aに示すように、貼着部材20がスペーサー部材63に一時的に接着又は吸着された状態で本体部50側から分離され開閉部60側に移動する。
(6)次に、図6Bに示すように、スペーサー部材63に一時接着又は吸着された貼着部材20の剥離層21を剥離する。これにより、図7Aに示すように、装飾フィルム23が貼着層22を露出した状態で開閉部60に一時接着又は吸着された状態となる。
(7)次に、図7Bに示すように、再度、開閉部60を閉じる。この段階では、装飾フィルム23と被貼着部材10との間には隙間が開いている。
(8)次に、開閉枠61のシート状部材62のうち、スペーサー部材63に相当する部分を押圧ローラー70で押圧することで、貼着層22は被貼着部材10に押圧され、装飾フィルム23は被貼着部材10に堅固に貼付される。押圧ローラーの押圧力は、60〜120Kgfが望ましい。なお、押圧ローラーについて、金属ローラー、シリコンローラー又はゴムローラー等を使用することができる。好ましくは、金属ローラーを使用するとよい。
(9)次に、図8Aに示すように、開閉部60を開けると、装飾フィルム23が貼着された被貼着部材10が露出するので、図8Bに示すように被貼着部材10を本体部50から取り外す。このときに、大開口部11に相当する貼着部材開口部26の外周は切断されているので、貼着部材開口部26は治具部53に貼り付いた状態のまま、遊技板115を容易に本体部50から取り外すことができる。なお、貼着部材開口部26は治具部53に剥離剤が塗布してあるので、治具部53から比較的容易に剥がすことができる。
(10)こうして、貼着部材20が貼着された被貼着部材10は、任意に加圧機で加圧する加圧工程を追加してもよい。加圧加工は、図9に示すように、プレス機80に遊技板115、プレス用スペーサー90の順に配置した後、プレス用スペーサー90を介して装飾フィルム23の部分を加圧する。遊技板115には外周に装飾フィルム23が貼着された面より高い補強リブ13が存在するため、そのまま加圧してもプレス機の加圧面は装飾フィルム23が貼着された部位に当接することができない。そのため、装飾フィルム23が貼着された部分にプレス用スペーサー90を配置することによって、上下スライド式のプレス機で装飾フィルム23と被貼着部材10を加圧することができるようにしたものである。装飾フィルム23を貼着した遊技板115を加圧加工することで、被貼着部材10と装飾フィルム23の間に介在するわずかな気泡等を除去しやすくすることができる。なお、加圧工程としては、プレス機によるプレス加工による加圧工程に限定するものではなく、オートクレーブによる加圧工程、水圧による加圧工程、真空装置による加圧工程等を使用することができる。
(11)その後、遊技板115は、2、3日程度養生されて完成する。
こうして被貼着部材10(遊技基板)の裏面側に装飾フィルム23が貼付された遊技板115が作製される。
以上の第1実施形態にかかる貼付機100によれば、貼付機100に被貼着部材10及び貼着部材20の両方の相対位置が位置決めされた状態でセットされる。そして、開閉部60を一度閉じてから開くことにより、貼着部材20が一時的に開閉部60の吸着面63aに接着又は吸着された状態となり、その状態で剥離層21を剥がし取り、再度、開閉部60を閉じることにより、装飾フィルム23が被貼着部材10に貼着される。そのため、初期でセットした位置に正確に被貼着部材10と貼着部材20とを接着することができる。このような構成を採用することによって被貼着部材10や貼着部材20を適切なタイミングで送り出す制御や、素早く正確な位置へと貼着部材20を搬送する高度な装置を有していない場合であっても、貼付機の制御にかかるコストを低減しつつ、制御の性能による位置ずれを未然に防止可能な貼付機を提供することができる。
この際に、スペーサー部材63によって吸着面63aが開閉枠61より延出して形成されている。そのため、補強リブ13よりも低い位置にある被貼着面14に対してもスペーサー部材63を当接させることができ、最も高い部位よりも低い位置にある被貼着面に装飾フィルム23を貼着することができる。
また、第1実施形態にかかる貼付機100によれば、剥離層21を剥がし取り、開閉部60を再度閉じた状態で開閉部60の上から貼付機100の本体部50に向けて押圧する手段(押圧ローラー70)を備えたことにより、装飾フィルム23と被貼着部材10との貼着をむらなく仕上げることができる。
さらに、第1実施形態にかかる貼付機100によれば、上述したように、特に大開口部を有する遊技板を作製するのに好適であり、遊技基板(装飾フィルムを貼付する前の遊技板)に対して、位置ずれを効果的に防止でき、所定の位置に装飾フィルムが貼着された遊技板を提供することができる。
また、第1実施形態にかかる貼着部材20は、大開口部11に相当する貼着部材開口部26を有し、大開口部11の境界線は、剥離層21以外の部分が切断されている構成を採用した。このような構成を採用することにより、先に貼着部材開口部26を除去した場合に全体的な強度不足により、被貼着部材10の大開口部11に対して正確に装飾フィルム23が貼着できなくなるという問題点が解決される。また、装飾フィルム23の貼着部材開口部26が切断されているので、被貼着部材10への貼着後に少しの力で簡単に除去することができるので、作業性が著しく向上した貼付機100とすることができる。
(第2実施形態)
第2実施形態にかかる被貼着部材10、貼着部材20及び貼付機100が図10に示されている。第2実施形態における被貼着部材10及び貼付機100は、第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
第2実施形態においては、図10に示すように、貼着部材20を被貼着部材10の被貼着面14の一部にのみ貼着する場合において、被貼着面14と同等の大きさ、形態の貼着部材20ではなく、図10Aに示すように、被貼着面14の一部を形成する貼着部材20a及び被貼着面14の一部と治具部53の上面53bの一部を形成する貼着部材20bを使用する点が第1実施形態と異なる。かかる貼着部材20a、20bは、以下のようにして貼着される。まず、貼付機100の本体部50に取り付けた被貼着部材10の適切な位置に貼着部材20a及び貼着部材20bを所定の位置に取り付ける。この際の位置決め方法は、第1実施形態と同様に、位置決め孔28と本体部50の治具部53に設けられたピン53aによって貼着部材20bのように位置決めしてもよいし、貼着部材20aに設けられた切欠部28aと、被貼着部材10に段差を有するように設けられたピン16とで位置決めをしてもよい。なお、被貼着部材10の被貼着面14にピン16が設けられている場合には、開閉部60を閉じた際にスペーサー部材63とピン16とが直接干渉しないように、スペーサー部材63側に逃げ孔63cが設けられる。その後は、第1実施形態と同様に、開閉部60を閉じ、開閉枠61のシート状部材62のうち、スペーサー部材63に相当する部分を押圧ローラー70で押圧する。次に、開閉部60を開くと、貼着部材20が開閉部60側のスペーサー部材63に一時的に接着又は吸着された状態で、本体部50側から分離され開閉部60に移動する。そして、この開閉部60に一時接着又は吸着された貼着部材20の剥離層21を剥離し、再度、開閉部60を閉じる。この段階で開閉枠61のシート状部材62のうち、スペーサー部材63に相当する部分を押圧ローラー70で押圧することで、貼着層22は被貼着部材10に押圧され、装飾フィルム23は被貼着部材10に堅固に貼付され、遊技板が完成する。さらに、任意に加圧工程を追加した後、遊技板は、2〜3日程度養生されて完成する。なお、第2実施形態における加圧工程としては、プレス機による加圧工程、オートクレーブによる加圧工程、水圧による加圧工程、真空装置による加圧工程等を使用することができる。
第2実施形態のように、貼着部材20は必ずしも被貼着面14全体の大きさと同様の大きさである必要はなく、一部のみのものであってもよい。かかる構成を採用することによって、貼着部材20の材料費を低減することができる。また、貼着部材20の大きさが小さいので、貼着部材20の剛性が低く腰がない場合であっても、容易に被貼着部材10に取り付けることができる。
(第3実施形態)
第3実施形態にかかる被貼着部材10、貼着部材20及び貼付機100が図11に示されている。第3実施形態における被貼着部材10は、第1実施形態と同様であるので説明を省略する。
第3実施形態における貼付機100は、図11に示すように、第1実施形態における被貼着面14に加えてこの被貼着面14よりさらに低い肉抜部15の部位が第2被貼着面14aをなす被貼着部材10に対して、第2被貼着面14aと被貼着面14の両方に貼着する貼着部材20c及び貼着部材20dを貼着する貼付機100である。貼付機100は、第2被貼着面14aの部分に貼着部材20dを貼着するために、スペーサー部材63の一部がさらに延出して形成される第2延出部63bによって段差が設けられている。これにより、被貼着面14よりさらに一段低く形成されている第2被貼着面14aに対してスペーサー部材63の第2延出部63bが適切な距離を保つことができ、貼着部材20c及び貼着部材20dを第2被貼着面14a及び被貼着面14aに貼着することができる。まず、貼付機100の本体部50に取り付けた被貼着部材10の適切の位置に貼着部材20c及び貼着部材20dを所定の位置に取り付ける。この際の位置決め方法は、貼着部材20cにおいては、第1実施形態と同様に、位置決め孔28と本体部50の治具部53に設けられたピン53aによって位置決めする。貼着部材20dにおいては、被貼着部材10の組付開口17を利用して位置決めしている。その後は、第1実施形態と同様に、開閉部60を閉じ、開閉枠61のシート状部材62のうち、スペーサー部材63に相当する部分を押圧ローラー70で押圧する。次に、開閉部60を開くと、貼着部材20c及び貼着部材20dが開閉部60側のスペーサー部材63に一時的に接着又は吸着された状態で、本体部50側から分離され開閉部60に移動する。そして、この開閉部60に一時接着又は吸着された貼着部材20の剥離層21を剥離し、再度、開閉部60を閉じる。この段階で開閉枠61のシート状部材62のうち、スペーサー部材63に相当する部分を押圧ローラー70で押圧することで、貼着層22は被貼着部材10に押圧され、装飾フィルム23は被貼着部材10に堅固に貼付され、遊技板が完成する。さらに、任意に加圧工程を追加した後、遊技板は、2〜3日程度養生されて完成する。なお、第3実施形態における加圧工程としては、プレス機による加圧工程、オートクレーブによる加圧工程、水圧による加圧工程、真空装置による加圧工程等を使用することができる。
第3実施形態のように、スペーサー部材63の吸着面63aに段差を形成することによって、複数の高さを有する被貼着面14に貼着部材20を貼着することができる。なお、第3実施形態において、被貼着部材10の第2被貼着面14a及び被貼着面14に貼着される貼着部材20は、別々に形成されたものを使用したが、一体に形成されたもの(例えば、貼着部材20c及び貼着部材20dを一体に形成したもの)を使用しても構わない。また、一体的に形成される場合にあっては、被貼着部材10の形状(段差)に合わせて立体的に形成された貼着部材20とすることが好ましい。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の態様で実施し得ることはいうまでもない。
上述した実施形態では、開閉部60は、本体部50の端部にヒンジによって取り付けられているものを説明したが、必ずしも本体部と開閉部は一体である必要はなく、例えば本体部と開閉部が平行に配置され、開閉部が上下に移動するタイプであってもよい。
また上述した実施形態では、貼着部材20の小開口部12に相当する部分29は、貫通孔が形成されているものとしたが、貼着部材開口部26と同様に剥離層21以外の部分のみに切断線25を設けても良い。この場合は、大開口部11に相当する部分29と同様に、最終段階で小開口部12に相当する部分29を除去することになる。
さらに、上述した実施形態では、被貼着部材10として遊技基板を例として説明したが、これに限定するものではなく、その他の遊技機製品、例えばレンズ部品などの遊技機用装飾部品、チャンスボタン又は操作ボタンなどの操作部品等に使用することができる。また、遊技機製品に限定されず、表面に装飾や表示情報をフィルムによって貼着する部材、例えば、電気製品の部品や、自動車の部品等に使用することもできる。また、被貼着部材の素材として合成樹脂を使用するものとしたが、これに限定するものではなく、開閉部60に一時的に接着又は吸着可能な素材であれば、種々の素材を使用することができる。
上述した実施の形態で示すように、遊技球を遊技媒体として用いる遊技機の遊技板を作製するのに利用することができる。
10…被貼着部材、11…大開口部、12…小開口部、13…補強リブ、
14…被貼着面、14a…第2被貼着面、15…肉抜部、16…ピン、20…貼着部材、
20a…貼着部材、20b…貼着部材、20c…貼着部材、20d…貼着部材、
21…剥離層、22…貼着層、23…装飾フィルム、25…切断線、
26…貼着部材開口部、28…位置決め孔、28a…切欠部、
29…小開口部12に相当する部分、
50…本体部、51…被貼着部材嵌着部、52…周囲上面、53…治具部、
53a…ピン、53b…治具部53の上面、54…位置決め用ピン、
55…位置決め用ピン、58…ヒンジ、60…開閉部、61…開閉枠、
62…シート状部材、63…スペーサー部材、63a…吸着面、63b…第2延出部、
63c…逃げ孔、64…吸着シート、70…押圧ローラー、90…プレス用スペーサー、
100…貼付機、115…遊技板

Claims (8)

  1. 最も高い位置に存在する部位より、低い面部に被貼着面を有する被貼着部材と、装飾フィルムと前記被貼着部材に貼着される貼着層と前記貼着層を保護する剥離層とが積層されている貼着部材と、を互いに貼着する貼付機において、
    前記被貼着部材を所定の位置に配置可能な位置決め手段を有する本体部と、
    前記貼着部材を貼着層よりも低い貼着強度で一時接着又は吸着可能に形成され、前記被貼着面に相当する部分の少なくとも一部が本体部側へ延出して形成された吸着面を有する開閉部と、を備え、
    前記被貼着部材及び前記貼着部材が前記本体部に位置決めされた状態で前記開閉部を一旦閉じてから開くことによって前記貼着部材が一時的に前記吸着面に一時接着又は吸着された後、前記貼着部材の前記剥離層を剥離してから再度前記開閉部を閉じることにより、前記装飾フィルムが前記被貼着面の少なくとも一部へ貼着することが可能であることを特徴とする貼付機。
  2. 前記吸着面は、異なる高さを有する被貼着面に対応するように段差を有することを特徴とする請求項1に記載の貼付機。
  3. 前記開閉部は、柔軟なシート状部材と、前記シート状部材の外周を形成する開閉枠と、を備え、
    前記吸着面は、内面側が一時接着又は吸着可能に形成され、前記開閉部の外側からの圧力を内面側に伝達可能なスペーサー部材が前記シート状部材に取り付けられてなることを特徴とする請求項1又は2記載の貼付機。
  4. 前記被貼着部材及び前記貼着部材が前記本体部に位置決めされた状態で前記開閉部を一旦閉じた際に、前記貼着部材と前記吸着面との接着又は吸着を促進するために、シート状部材を前記開閉部外側から本体部に向けて押圧する押圧手段を備えたことを特徴とする請求項3に記載の貼付機。
  5. 前記押圧手段は、接着又は吸着された前記貼着部材の前記剥離層を剥離してから再度前記開閉部を閉じた後に、装飾フィルムと被貼着部材との貼着を促進するために、シート状部材を前記開閉部外側から本体部に向けて押圧可能であることを特徴とする請求項4に記載の貼付機。
  6. 前記位置決め手段は、前記本体部に着脱可能に形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の貼付機。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の貼付機を使用し、
    最も高い位置に存在する部位より、低い面部に被貼着面を有する被貼着部材と、装飾フィルムと前記被貼着部材に貼着される貼着層と前記貼着層を保護する剥離層とが積層されている貼着部材と、を互いに貼着する貼着方法において、
    以下の工程を含むことを特徴とする貼着方法。
    (1)前記被貼着部材及び貼着部材を本体部に取付ける取付工程
    (2)前記開閉部を一旦閉じてから開くことによって前記貼着部材を一時的に前記吸着面に接着又は吸着する吸着工程
    (3)前記吸着面に接着又は吸着された前記貼着部材の前記剥離層を剥離する剥離工程 (4)再度前記開閉部を閉じることにより、前記装飾フィルムを前記被貼着面へ貼着する貼着工程
  8. 前記貼着工程の後に、加圧加工する加圧工程を含むことを特徴とする請求項7記載の貼着方法。
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