以下、本発明の第1実施形態について、図1ないし図21を参照して説明する。まず、図1は、本実施形態のカーシェアリングシステム1の全体概略構成を示すブロック図である。この図1に示すように、カーシェアリングシステム1は、管理センターに配置された管理装置2と、カーシェアリングシステム用の車載装置3をそれぞれ搭載した1台以上の車両4と、複数の会員(利用者)がそれぞれ操作するユーザ端末5と、複数の会員がそれぞれ所持するICカード(記憶媒体)6とを備えて構成される。
管理装置2は、例えばサーバで構成されており、車両4の車載装置3と例えば携帯電話通信網等の無線通信網7を介して無線通信する機能を有すると共に、ユーザ端末5と例えば携帯電話通信網やインターネット等の通信網8を介して通信する機能を有する。そして、管理装置2は、車両管理部9と、ステーション位置情報管理部10と、予約管理部11と、予約画面生成部12と、利用者情報管理部13とを備えている。
車両管理部9は、カーシェアリングシステム1で使用する1台以上の車両4の運行状況をそれぞれ管理する機能を有しており、各車両4の車載装置3と通信して各車両4の運行状況の情報(例えばカーシェアリング中であるか待機中であるかなどの情報、車両4の位置情報、日時の情報など)を取得して記録(蓄積)する。ステーション位置情報管理部10は、待機中の車両4を駐車させておく複数のステーションの位置の情報(及びステーションのジオフェンスの情報)を記録している。
予約管理部11は、各利用者が予約を行うユーザ端末5と通信して各利用者からの予約を受け付けて管理する機能を有しており、各利用者からの予約を記録する。予約画面生成部12は、利用者からの予約を受け付けるための予約画面を生成する機能を有しており、生成された予約画面は、利用者が予約を行うユーザ端末5の表示装置に表示される。利用者情報管理部13は、各利用者の情報を管理する機能を有しており、各利用者の識別ID、氏名、住所、年齢、及び、カーシェアリングの利用状況等の情報を記録(蓄積)している。尚、ユーザ端末5は、例えばスマートフォンやパソコン等で構成される。
車載装置3は、図2に示すように、車載機主部31と、車両電源制御部32とを備えている。車載機主部31は、車載機電源部14と、位置情報取得部(位置検知部)15と、通信部16と、利用者確認部(記憶媒体読み取り部)17と、車両通信部18と、制御部(スイッチ制御部)19と、記憶部20を備えて構成されている。車載機電源部14は、車両4のバッテリ21から電源を入力して車載装置3(車載機主部31及び車両電源制御部32)用の電源を生成し、生成した電源を車載装置3の各部へ供給する。位置情報取得部15は、例えばGPS受信装置で構成されており、車両4の現在位置を検知して、検知した現在位置情報を制御部19へ出力する。
通信部16は、管理センターの管理装置2と無線通信網7を介して無線通信する機能を有しており、制御部19からの送信情報を管理装置2へ送信し、管理装置2から送信された情報を受信し、該受信情報を制御部19へ出力する。通信部16は、管理装置2と通信するに際して、管理装置2がカーシェアリングシステム1の正規の管理装置(サーバ)であるか否かを認証する機能(サーバ認証部16a)を有している。
利用者確認部17は、ICカード6の情報を読み取ることが可能な例えばカードリーダで構成されており、読み取ったICカード6の情報を制御部19へ出力する。本実施形態の場合、ICカード6は、例えば非接触式ICカードで構成されており、利用者確認部17は、非接触式ICカードを読み取る機能を有する。尚、ICカード6を接触式ICカードで構成し、利用者確認部17は、接触式ICカードを読み取る機能を有するように構成しても良い。
車両通信部18は、車両4に搭載された複数の車両側ECU23と通信する機能を有する。この通信は、例えば車載LAN24を介して実行されるようになっている。
制御部19は、車載機主部31全体を制御する機能を有するとともに、車両電源制御部32に電源スイッチオン信号(オン制御信号)または電源スイッチオフ信号(オフ制御信号)を出力することにより、車両4の車両電源スイッチ25をオンまたはオフする機能を有する。尚、上記電源スイッチオン信号及び上記電源スイッチオフ信号は、いずれもパルス幅が短いパルス信号(図20参照)である。
記憶部20は、例えばEEPROMやフラッシュメモリやRAM等で構成されており、制御プログラムや種々のデータ等が記憶されている。この記憶部20に、管理装置2から車載装置3へ送信された予約情報等の情報が記憶される構成となっている。また、車載機主部31は、利用者へ報知する報知装置として例えばブザーや音声出力装置(いずれも図示しない)を備えている。制御部19は、上記ブザーを駆動制御して各種のブザー音を発生させる。そして、制御部19は、上記音声出力装置を駆動制御して種々の音声メッセージを出力させる。
車両電源制御部32は、例えばラッチングリレーで構成されており、そのオン信号入力端子に制御部19から電源スイッチオン信号を入力したときに、車両4の車両電源スイッチ25をオンし、そのオン状態を保持する。そして、車両電源制御部32は、そのオフ信号入力端子に制御部19から電源スイッチオフ信号を入力したときに、車両4の車両電源スイッチ25をオフし、そのオフ状態を保持する。
また、車両電源スイッチ25は、車両4のイグニッションスイッチ(IG)に相当するスイッチであり、機械的スイッチ、リレーまたは半導体スイッチ等で構成されている。車両電源スイッチ25がオンされると、利用者により車両4の走行(エンジンやモータ等の始動)が可能になり、車両電源スイッチ25がオフされると、車両4の走行が不可能になる。
尚、車両4に搭載された他の車両側ECU23のうちの少なくとも1つの車両側ECU23は、車載装置3の車両通信部18と車載LAN24を介して通信するように構成されている。これにより、上記車両側ECU23は、制御部19から車両電源制御部32へ電源スイッチオン信号が出力されたことを示す情報を、上記車両通信部18から受信することが可能な構成となっている。車両側ECU23は、車両電源スイッチ25がオンされた状態において、車載装置3の制御部19から車両電源スイッチ25をオンさせるための制御信号(電源スイッチオン信号)が出力されたことを示す情報を受信していない場合には、車両4が走行できないようにする(例えば車両4に搭載された種々の車両側ECU23等への電源供給を阻止したり、エンジンやモータ等を制御するECUへエンジンやモータ等を停止させるように指令する)構成となっている。これにより、車両4の盗難等を防止することができる。
次に、上記した構成のカーシェアリングシステム1の動作について、図3ないし図12、並びに、図18ないし図21を参照して説明する。まず、図3は、利用者のユーザ端末5と、管理センターの管理装置2との間でカーシェアリングの車両4の予約を行う動作を示す。図3に示すように、利用者がユーザ端末5にて予約操作を行うと(ステップS10)、予約情報として、日時、From(出発)/To(返却)の各ステーション、利用者の識別IDなどの情報が管理装置2へ送信されて、管理装置2にて予約の受付が実行される(ステップS20)。そして、管理装置2にて予約の受付が完了すると、ユーザ端末5へ予約受付完了の情報が送信される。この予約受付完了の情報がユーザ端末5に受信されると、ユーザ端末5の表示装置に予約受付完了のメッセーが例えばポップアップ表示される。
この後、ステップS30において、利用者がユーザ端末5にて予約キャンセル操作を行うと、予約情報(日時、From/Toの各ステーション、利用者の識別IDなどの情報)及び予約キャンセル情報が管理装置2へ送信されて、管理装置2にて予約がキャンセルされる(ステップS40)。そして、管理装置2にて予約のキャンセルが完了すると、ユーザ端末5へ予約キャンセル受付完了の情報が送信される。この予約キャンセル受付完了の情報がユーザ端末5に受信されると、ユーザ端末5の表示装置に予約キャンセル受付完了のメッセーが例えばポップアップ表示される。
次に、図4は、車載装置3の起床時の動作を示す。尚、本実施形態のカーシェアリングシステム1は、日中の予め設定された時間帯だけ稼働し、夜間は休止するシステムである。この図4に示すように、車載装置3は、予め設定された起床時刻(カーシェアリングシステム1の稼働開始時刻の例えば1時間前)になると、自動的にスリープモードから電源オンする(ステップS110)。そして、車載装置3は端末起床通知の信号を管理装置2へ送信する。管理装置2は、車載装置3から上記端末起床通知の信号を受信すると、端末起床通知確認の信号を車載装置3へ送信する。
続いて、車載装置3は、日付/時刻の要求の信号を管理装置2へ送信する。管理装置2は、車載装置3から上記日付/時刻の要求の信号を受信すると、日付/時刻の情報を車載装置3へ送信する。そして、車載装置3は、管理装置2から上記日付/時刻の情報を受信すると、日付/時刻の受信確認の信号を管理装置2へ送信する。
また、車載装置3は、予約情報要求の信号を、管理装置2へ送信する。管理装置2は、車載装置3から予約情報要求の信号を受信すると、予約情報を車載装置3へ送信する。車載装置3は、管理装置2から予約情報を受信すると、受信した予約情報を記憶部20に記憶すると共に、予約情報受信確認を管理装置2へ送信する。
更に、車載装置3は、起床直後の車両状態の情報(車両情報)を管理装置2へ送信する。管理装置2は、車載装置3から上記車両状態の情報を受信すると、受信確認応答の信号を車載装置3へ送信する。この後は、利用者によりチェックインされるまで、定期的(設定時間間隔で)に車両状態の情報(車両情報)を管理装置2へ送信する。そして、管理装置2は、車載装置3から上記車両状態の情報を受信すると、受信確認応答の信号を車載装置3へ送信する。このとき、新規の予約情報があるときには、管理装置2は、予約情報を更新する必要があることを示す情報を含めた受信確認応答信号を車載装置3へ送信する。
そして、車載装置3は、予約情報を更新する必要があることを示す情報を受信したときには、予約情報要求の信号を、管理装置2へ送信する。管理装置2は、車載装置3から予約情報要求の信号を受信すると、予約情報を車載装置3へ送信する。車載装置3は、管理装置2から予約情報を受信すると、受信した予約情報を記憶部20に記憶すると共に、予約情報受信確認の信号を管理装置2へ送信する。この後は、利用者によりチェックインされるまで、定期的に車両状態の情報(車両情報)を管理装置2へ送信する。そして、新規の予約情報があるときには、予約情報の更新処理(予約情報を車載装置3へ送信して記憶する処理)を実行するようになっている。
図5は、予約時刻のn1分前の動作及び予約時刻のn2分前の動作を示す。尚、n1はn2よりも大きい。この図5に示すように、予約時刻のn1分前になると(ステップS210)、管理装置2は、車両割当の通知メールを利用者のユーザ端末5へ送信すると共に、車両割当の通知を該当する車両4の車載装置3へ送信する。そして、予約時刻のn2分前になると(ステップS220)、管理装置2は、予約時刻のn2分前であること通知する通知メールをユーザ端末5へ送信する。
図6は、利用者が車両4のチェックイン(即ち、車両4の利用を開始するために、車両4とカーシェアリングシステム1に対して行う一連の手続き)を行う場合の動作を示す。この場合、図6のステップS310に示すように、利用者は、ICカード6で車両4内の車載装置3の利用者確認部17(カードリーダ)にタッチする。これにより、車載装置3は、利用者のICカード6を読み取り、読み取った識別IDと予約情報と照合し、予約を確認する(ステップS320)。ここで、該当する予約情報がない場合には、車載装置3は、管理装置2に対して予約情報を問い合わせる。尚、予約情報は、管理装置2にて管理される認証用の情報に相当する。
上記ステップS320において、予約情報を確認した場合には、例えば音声で、「チェックインします。シフトレバーがP位置にあることを確認してください。」というメッセージを出力する(ステップS330)。この後、設定時間例えば30秒間、利用者が、ICカード6で車載装置3の利用者確認部17(カードリーダ)にタッチするのを待つ(ステップS340)。上記音声メッセージを聞くことで、利用者は、シフトレバーがP位置にシフトされていることを確認する(ステップS350)。
そして、上記30秒以内に、利用者によりICカード6のタッチがなされたときには(ステップS360)、車載装置3において、制御部19が電源スイッチオン信号を車両電源制御部32へ出力し、車両電源制御部32は、上記電源スイッチオン信号を入力すると、車両4の車両電源スイッチ25をオンする(ステップS370)。ここで、制御部19により車両電源制御部32を介して車両電源スイッチ25をオンする制御の詳細について、図18及び図20を参照して説明する。
図18に示すように、ステップS2010において、車載機主部31の制御部19が電源スイッチオン信号を車両電源制御部32へ出力する。すると、車両電源制御部32は、上記電源スイッチオン信号を入力して、車両電源スイッチ25をオンする(ステップS2020)。これにより、車両電源スイッチ25はオン状態となる(ステップS2030)。この場合、図20(a)に示すように、例えば時刻t1で、制御部19から電源スイッチオン信号(パルス幅が短いハイレベルのパルス信号)が出力されると、車両電源制御部32が、オン状態となると共に、車両電源スイッチ25をオンする。そして、車両電源制御部32のオン状態及び車両電源スイッチ25をオン状態は、制御部19から電源スイッチオフ信号(パルス幅が短いハイレベルのパルス信号)が出力されるまで(例えば時刻t2まで)保持される。
次に、車両4の車両側ECU23において、起動シーケンスが作動し(図6のステップS380)、シフトレバーの位置が確認される(ステップS390)。尚、本実施形態においては、前記識別IDの認証を行うための前記ICカード6の読み取り動作と、前記車両電源スイッチ25をオンするための前記ICカード6の読み取り動作とを、別々の読み取り動作にて実行する構成となっている。具体的には、前記認証を行うための前記ICカード6の読み取り動作を行った後、前記車両電顕スイッチ25をオンするための前記ICカード6の読み取り動作を行った場合に車両電源スイッチ25をオンする構成となっている。
続いて、車載装置3は、車両システム起動要求の信号を車両側ECU23へ送信する(ステップS400)。車両側ECU23は、上記車両システム起動要求の信号を受信すると、車両システムを起動し、車載装置3の車両通信部18と通信し、車載装置3の車両電源制御部32によって車両電源スイッチ25がオン状態に保持されていることを確認する(ステップS410)。そして、車両4の走行モードを開始し(ステップS420)、利用者による車両4の走行が可能になる。この状態で、車載装置3は、車両4の走行モードが開始されたときには、「ご利用ありがとうございます。」のメッセージを音声で出力すると共に、チェックイン完了通知を管理装置2へ送信する(ステップS430)。一方、車両4の走行モードが開始されないときには、車載装置3は、「車両を利用することはできません。係員に連絡してください。」のメッセージを音声で出力すると共に、チェックイン異常通知を管理装置2へ送信する(ステップS440)。
尚、ステップS310またはステップS360において、利用者確認部17がICカード6を読み取ることができなかった場合には、「再度ICカード6をタッチしてください。続けて読めないようでしたら、システム管理者(係員)に連絡願います。」のメッセージを音声で出力すると共に、チェックイン異常通知を管理装置2へ送信する。
また、ステップS320において、車載装置3が管理装置2に対して予約情報を問い合わせても、予約情報を取得できなかったときには、「上位システムとの通信異常が発生しています。暫くお待ちください。」のメッセージを音声で出力し、異常処理を実行する。また、ステップS320において、予約情報とICカード6の読み取り情報の照合結果が不一致の場合には、「予約を確認できませんでした。車両を利用できません。」のメッセージを音声で出力し、異常処理を実行する。また、ステップS320において、予約時間前にチェックイン要求(ICカード6のタッチ)があった場合には、「ご利用開始前です。予約時間までお待ちください。」のメッセージを音声で出力し、チェックイン処理の最初へ戻る(ステップS310へ戻る)。
また、ステップS340において、30秒以内に、ICカード6の2回目のタッチが行われなかったときには、「チェックインタイムアウトです。再度ICカード6をタッチしてください。」のメッセージを音声で出力し、チェックイン処理の最初へ戻る(ステップS310へ戻る)。即ち、本実施形態の場合、前記予約情報を照合するための前記ICカード6の読み取り時点から、設定時間内に走行を開始するための前記ICカード6の読み取り動作が実行されなかったときには、前記車両電源スイッチ25をオンしない構成となっている。
図7は、車両4の走行中の動作を示す。図7に示すように、車両4の走行中は、車載装置3は、車両状態の情報を定期的(設定時間毎)に管理装置2へ送信する(ステップS510)。管理装置2は、上記車両状態の情報を受信すると、確認応答の信号を車載装置3へ送信する。このとき、管理装置2は、予約更新情報があれば、予約更新情報を車載装置3へ送信する。尚、車載装置3は、車両4の走行中においては、上記予約更新情報を受信しても、それを無視するように構成されている。また、車両側ECU23から車載装置3へ、エラー・警告情報が送信され(ステップS520)、車載装置3が、上記エラー・警告情報を受信したときには、「車両異常が発生しました。係員に連絡してください。」のメッセージを音声で出力し、異常処理を実行する(ステップS530)。また、車載装置3は、車両4の返却時刻のn3分前になったときには、利用者に予告するために、「返却時間が近づいています。至急車両を返却ステーションへ移動してください。」のメッセージを音声で出力する(ステップS540)。
図8は、車両4の途中停車時の動作を示す。この場合、図6のステップS610に示すように、利用者は、車両4を停車させると共に、ICカード6で車両4内の車載装置3の利用者確認部17(カードリーダ)にタッチする。すると、車載装置3は、利用者のICカード6を読み取り、識別情報を確認した後、ステーションのジオフェンスを確認する(ステップS620)。ここで、ジオフェンスが目的地(返却ステーションのジオフェンス)到達であったときには、後述するチェックアウト処理を実行する。尚、チェックアウトとは、車両4の利用を終了するために、車両4とカーシェアリングシステム1に対して行う一連の手続きのことである。
また、ジオフェンスが途中経由地であったとき(返却ステーションのジオフェンスでなかったとき)には、車載装置3は、「シフトレバーをP位置にしてください。」のメッセージを音声で出力し、その後、車載装置3において、制御部19が電源スイッチオフ信号を車両電源制御部32へ出力し、車両電源制御部32は、上記電源スイッチオフ信号を入力すると、車両4の車両電源スイッチ25をオフする(ステップS630)。ここで、制御部19により車両電源制御部32を介して車両電源スイッチ25をオフする制御の詳細について、図19及び図20を参照して説明する。
図19に示すように、ステップS2110において、車載機主部31の制御部19が電源スイッチオフ信号を車両電源制御部32へ出力する。すると、車両電源制御部32は、上記電源スイッチオフ信号を入力して、車両電源スイッチ25をオンする(ステップS2120)。これにより、車両電源スイッチ25はオフ状態となる(ステップS2130)。この場合、図20(a)に示すように、例えば時刻t2で、制御部19から電源スイッチオフ信号(パルス幅が短いハイレベルのパルス信号)が出力されると、車両電源制御部32が、オフ状態となると共に、車両電源スイッチ25をオフする。そして、車両電源制御部32のオフ状態及び車両電源スイッチ25をオフ状態は、制御部19から電源スイッチオン信号が出力されるまで保持される。
次に、車載装置3は、途中停車通知の信号を管理装置2へ送信し、「運転を再開する場合には、再度ICカードをタッチしてください。」のメッセージを音声で出力する(図8のステップS640)。
図9は、車両4の途中停車後の運転再開の動作を示す。図9に示すように、まず、利用者が、運転再開するために、ICカード6を利用者確認部17にタッチする(ステップS710)。すると、車載装置3は、利用者のICカード6を読み取り、識別情報を確認した後、車載装置3において、制御部19が電源スイッチオン信号を車両電源制御部32へ出力することにより、車両電源制御部32は、上記電源スイッチオン信号を入力して、車両4の車両電源スイッチ25をオンする(ステップS720)。これにより、車両4の車両側ECU23において、起動シーケンスが作動し(ステップS730)、シフトレバーの位置が確認される(ステップS740)。
そして、車載装置3は、車両システム起動要求の信号を車両側ECU23へ送信する(ステップS750)。車両側ECU23は、上記車両システム起動要求の信号を受信すると、車両システムを起動し、車載装置3の車両通信部18と通信し、車載装置3の車両電源制御部32によって車両電源スイッチ25がオン状態に保持されていることを確認する(ステップS760)。続いて、車両4の走行モードを開始し(ステップS770)、利用者による車両4の走行が可能になる。この状態で、車載装置3は、車両4の走行モードが開始されたときには、「ご利用ありがとうございます。」のメッセージを音声で出力すると共に、運転再開通知を管理装置2へ送信する(ステップS780)。一方、車両4の走行モードが開始されないときには、車載装置3は、「車両を利用することはできません。係員に連絡してください。」のメッセージを音声で出力すると共に、運転再開異常通知を管理装置2へ送信する(ステップS790)。
尚、ステップS710において、利用者確認部17がICカード6を読み取ることができなかった場合には、「再度ICカード6をタッチしてください。続けて読めないようでしたら、システム管理者(係員)に連絡願います。」のメッセージを音声で出力すると共に、運転再開異常通知を管理装置2へ送信する。
図10は、利用者が車両4のチェックアウトを行う場合の動作を示す。図10に示すように、車両4が返却ステーションに到着して停車したときに、利用者が、チェックアウトするために、ICカード6を利用者確認部17にタッチする(ステップS810)。すると、車載装置3は、利用者のICカード6を読み取り、識別情報を確認した後、車両4の位置が返却ステーションのジオフェンス内であるかどうかを確認する(ステップS820)。ここで、車両4が目的地に到着している場合、即ち、車両4の位置が返却ステーションのジオフェンスであることが確認された場合、「チェックアウトします。シフトレバーをP位置にしてください。」のメッセージを音声で出力する(ステップS830)。
この後、例えば30秒間、利用者が、ICカード6で車載装置3の利用者確認部17(カードリーダ)にタッチするのを待つ(ステップS840)。ここで、30秒以内に、ICカード6のタッチ(2回目のタッチ)がなされたときには(ステップS850)、車載装置3は、利用者のICカード6を読み取り、識別情報を確認した後、車載装置3において、制御部19が電源スイッチオフ信号を車両電源制御部32へ出力することにより、車両電源制御部32は、上記電源スイッチオン信号を入力して、車両4の車両電源スイッチ25をオフする(ステップS860)。そして、車載装置3は、「ご利用ありがとうございました。」というメッセージを音声出力すると共に、チェックアウト完了通知を管理装置2へ送信する(ステップS870)。管理装置2は、このチェックアウト完了通知を受信したら、利用終了メールを利用者のユーザ端末5へ送信する(ステップS880)。この後は、次の利用者のチェックインまで、車載装置3は、定期的(設定時間毎)に車両状態の情報を管理装置2へ送信するように構成されている(ステップS890)。
一方、上記ステップS840において、先のタッチから30秒以内に、ICカード6の次のタッチがなされなかったときには、「チェックアウトタイムアウトです。再度ICカード6をタッチしてください。」のメッセージを音声で出力し、チェックアウト処理の最初へ戻る(ステップS810へ戻る)。
図11は、カーシェアリングシステムの営業を終了する場合の動作を示す。この場合、営業の終了時刻になると(図11のステップS910)、車載装置3は、スリープモードへ移行する。これにより、車載装置3は、起床するために必要な制御部19等に最少電力を供給する運転モード(スリープモード)となる。この場合、車載装置3には、起床時刻として、翌朝の営業開始時刻の設定時間前の時刻と、夜間において定期的に車両状態の情報を管理装置2へ送信するために起床(夜間起床)する複数の時刻とが設定される。
図12は、夜間において、車載装置3が起床する場合の動作を示す。この場合、夜間の起床時刻になると、車載装置3は、スリープモードから通常運転モードへ移行して起床し、端末起床通知の信号を管理装置2へ送信する(図12のステップS1010)。管理装置2は、車載装置3から上記端末起床通知の信号を受信すると、端末起床通知確認の信号を車載装置3へ送信する。
続いて、車載装置3は、起床直後(夜間)の車両状態の情報(車両情報)を管理装置2へ送信する(ステップS1020)。管理装置2は、車載装置3から上記車両状態の情報を受信すると、受信確認応答(このとき、新規の予約情報があるときには、予約情報を更新する必要があることを示す情報を含めた情報)の信号を車載装置3へ送信する。尚、車載装置3は、夜間においては、予約情報を更新する必要があることを示す情報を受信しても、何もしない。そして、車載装置3は、スリープモードへ移行する(ステップS1030)。
次に、上記したカーシェアリングシステム1の各動作を実現する制御について、図13ないし図17を参照して説明する。まず、図13のフローチャートは、利用者がICカード6で車両4内の車載装置3の利用者確認部17(カードリーダ)をタッチしたときの制御を示す。尚、この制御が実行されるときは、車両4は停止状態にある。
図13のステップS1110において、ICカード6が車載装置3の利用者確認部17により読み取られると、ステップS1120へ進み、ICカード6の読み取りが正常に完了したか否かが判断される。ここで、読み取りが正常に完了したときには、ステップS1120にて「YES」へ進み、ステップS1130へ進み、車載装置3において予約情報を取得済みであるか否かを判断する。ここで、予約情報を取得済みであれば、ステップS1130にて「YES」へ進み、ステップS1140へ進み、この利用者(識別ID)の予約が存在するか否かを判断する。
ここで、利用者の予約が存在するときには、ステップS1140にて「YES」へ進み、ステップS1150へ進み、ICカード6が有効であるか否かを判断する。そして、このステップS1150において、ICカード6が有効であるときには、「YES」へ進み、ステップS1160へ進み、車両電源スイッチ25がオンであるか否かを判断する。ここで、車両電源スイッチ25がオフであるときには、ステップS1160にて「NO」へ進み、制御A(図14及び図15のフローチャート参照)へ進む。また、上記ステップS1160において、車両電源スイッチ25がオンであるときには、「YES」へ進み、制御B(図16及び図17のフローチャート参照)へ進む。尚、制御A、Bの具体的内容については、後述する。
一方、上記ステップS1120において、ICカード6の読み取りが正常に完了しなかった場合には、「NO」へ進み、ステップS1170へ進み、「ICカード6を再度タッチするか、システム管理者に連絡してください。」というメッセージを音声出力する。そして、ステップS1110へ戻る。
また、上記ステップS1130において、予約情報を取得済みでないときには、「NO」へ進み、ステップS1180へ進み、管理装置2と通信して予約情報を取得する。そして、ステップS1190へ進み、管理装置2において、特定された車両4のための予約情報を取得すると共に、予約状態は割当済み・出発待機・進行中・利用中停車の予約を取得する。この場合、管理装置2は、予約IDの情報、ICカード6の識別IDの情報、出発ステーションのIDの情報及びジオフェンスの情報、帰着(返却)ステーションのIDの情報及びジオフェンスの情報、希望チェックイン時間の情報、希望チェックアウト時間の情報、ICカード6のタイプの情報、利用者の識別IDの情報などを、車載装置3へ送信する。
この後は、ステップS1200へ進み、車載装置3は、予約情報が正常に取得されたか否かを判断する。ここで、予約情報が正常に取得されたときには、「YES」へ進み、ステップS1140へ進む。これ以降の処理は、前述した通りである。また、ステップS1200において、予約情報が正常に取得されなかったときには、「NO」へ進み、ステップS1210へ進む。このステップS1210では、「システム管理者に連絡してください。」というメッセージを音声出力し、異常処理して終了する。
また、上記ステップS1140において、利用者の予約が存在しなかったときには、「NO」へ進み、ステップS1220へ進む。このステップS1220においては、「有効な予約はありません。」というメッセージを音声出力し、処理を終了する。
次に、図14及び図15を参照して、制御A(チェックイン処理)について説明する。図14のステップS1310において、車載装置3は、チェックイン前であるか否かを判断する。ここで、チェックイン前であるときには、「YES」へ進み、ステップS1320へ進み、チェックイン時刻になっているか否かを判断する。チェックイン時刻になっていれば、「YES」へ進み、ステップS1330へ進み、チェックインを確認する。そして、ステップS1340へ進み、「チェックインする際には、ICカード6を30秒以内に再度タッチしてください。」というメッセージを音声出力する。
続いて、図15のステップS1350へ進み、ICカード6が利用者確認部17にタッチされるまで30秒間待機する。尚、30秒以内に、ICカード6のタッチが行われなかったときには、「チェックインタイムアウトです。再度ICカード6をタッチしてください。」のメッセージを音声で出力し、チェックイン処理の最初(ICカード6の1回目のタッチの待機、図13のステップS1110)へ戻る。
上記30秒以内に、利用者によりICカード6のタッチが行われると(ステップS1360)、ステップS1370へ進み、ICカード6の読み取りが行われ、カード認証が実行される。そして、ステップS1380へ進み、チェックイン処理が実行される。次いで、ステップS1390へ進み、車両電源スイッチ25をオンする。続いて、ステップS1400へ進み、「ご利用頂き誠にありがとうございます。車両を起動できます。」というメッセージを音声出力し、更に、ステップS1410へ進み、チェックイン通知を管理装置2へ送信する。そして、ステップS1420へ進み、管理装置2は、車載装置3からのチェックイン通知を受信して、チェックイン処理を実行する。この後は、ICカード6のタッチを待機する状態で、利用者による車両4の走行が実行される。
一方、上記図14のステップS1310において、チェックイン後であるときには、「NO」へ進み、ステップS1430へ進み、車両4の運転を再開する処理を行う。続いて、ステップS1440へ進み、車両電源スイッチ25をオンした後、ステップS1450へ進み、「車を起動できます。」というメッセージを音声出力する。更に、ステップS1460へ進み、運転再開通知を管理装置2へ送信する。そして、ステップS1470へ進み、管理装置2は、車載装置3からの運転再開通知を受信して、運転再開処理を実行する。この後は、ICカード6のタッチを待機する状態で、利用者による車両4の走行が実行される。
また、ステップS1320において、チェックイン時刻になっていないときには、「NO」へ進み、ステップS1480へ進み、「利用○○分前です。」というメッセージを音声出力する。この後は、ICカード6のタッチを待機する状態(図13のステップS1110)へ戻る。
次に、図16及び図17を参照して、制御B(チェックアウト処理)について説明する。図16のステップS1510において、車載装置3は、車両4がステーションのジオフェンス内にあるか否かを判断する。ここで、車両4がジオフェンス内にあるときには、「YES」へ進み、ステップS1520へ進み、チェックアウトを確認する。続いて、図17のステップS1530へ進み、「チェックアウトしたい場合、ICカードを再度タッチしてください。ICカードを30秒以内に読み込まなかった場合は、車を停車します。」というメッセージを音声出力する。
続いて、ステップS1540へ進み、ICカード6が利用者確認部17にタッチされるまで30秒間待機する。尚、30秒以内に、ICカード6のタッチが行われなかったときには、車両4を途中停車させるため、図16のステップS1620へ進む。上記30秒以内に、利用者によりICカード6のタッチが行われると(図17のステップS1550)、ステップS1560へ進み、ICカード6の読み取りが行われ、カード認証が実行される。そして、ステップS1570へ進み、チェックアウト処理が実行される。次いで、ステップS1580へ進み、車両電源スイッチ25をオフする。続いて、ステップS1590へ進み、「ご利用頂き誠にありがとうございました。またのご利用をお待ちしております。」というメッセージを音声出力し、更に、ステップS1600へ進み、チェックアウト通知を管理装置2へ送信する。そして、ステップS1610へ進み、管理装置2は、車載装置3からのチェックアウト通知を受信して、チェックアウト処理を実行する。この後は、ICカード6のタッチを待機する状態(図13のステップS1110)へ戻る。
一方、上記図16のステップS1510において、車両4がステーションのジオフェンス内にないときには、「NO」へ進み、ステップS1620へ進む。このステップS1620では、車両4の利用中の途中停車処理を行う。まず、ステップS1630へ進み、車両電源スイッチ25をオフし、更に、ステップS1640へ進み、「車を停車しました。運転を再開するには、再度ICカードをタッチしてください。」というメッセージを音声出力する。そして、ステップS1650へ進み、車載装置3は、利用中停車通知を管理装置2へ送信する。更に、ステップS1660へ進み、管理装置2は、車載装置3からの利用中停車通知を受信して、利用中停車処理を実行する。この後は、ICカード6のタッチを待機する状態(図13のステップS1110)へ戻る。
このような構成の本実施形態によれば、車載装置3の利用者確認部17により利用者のICカード6を読み取り、読み取った識別IDと管理装置2から取得した予約情報とを照合して識別IDを認証することに基づいて、車両4のチェックイン処理を実行し、車両電源スイッチ25をオンするように構成したので、従来構成とは異なり、キーボックス及びスタートキーを不要にすることができる。従って、本実施形態によれば、従来構成に比べて、製造コストを低減することができる。
また、本実施形態では、制御部19から電源スイッチオン信号を入力したときに、車両4の車両電源スイッチ25をオンし、そのオン状態を保持すると共に、制御部19から電源スイッチオフ信号を入力したときに、車両4の車両電源スイッチ25をオフし、そのオフ状態を保持するように構成された車両電源制御部32を備えた。この構成によれば、何らかの事情で車載機主部31(制御部16)が故障したような場合でも、車両電源制御部32により車両電源スイッチ25のオン状態を保持できるから、利用者は車両4を走行させることができる。
例えば、車両4のバッテリの電圧が低下した場合に、図21に示すように、車載装置3の車載機主部31は、通常12Vのバッテリ電圧が10V程度に低下したときに動作を停止してしまう。これに対して、車両電源制御部32(リレー)は、バッテリ電圧が8V程度に低下するまで動作することができる。このため、本実施形態によれば、バッテリの電圧が少し低下して車載機主部31が動作しなくなったときに、車両電源制御部32が動作しているので、車両電源制御部32により車両電源スイッチ25のオン状態を保持できるから、利用者は車両4を走行させることができる。
また、本実施形態においては、車載装置3のうちの車両電源制御部32を除く部分で車載機主部31を構成し、更に、車両電源制御部32の動作停止電圧を、上記車載機主部31の動作停止電圧よりも低くするように構成した。この構成によれば、車両4のバッテリ電圧が低下して車載機主部31の動作が停止したときでも、車両電源制御部32が動作しているので、車両電源制御部32により車両電源スイッチ25のオン状態を保持できることから、利用者は車両4を走行させることができる。
また、本実施形態においては、車両電源制御部32をラッチングリレーで構成したので、車両電源制御部32を簡単な構成にて容易に実現することができる。
また、本実施形態では、前記識別IDの認証を行うための前記ICカード6の読み取りと、前記車両電源スイッチ25をオンするための前記ICカード6の読み取りとを、別々の読み取り動作にて実行するように構成したので、システムのセキュリティ及び車両の安全性を向上させることができる。特に、前記認証を行うための前記ICカード6の読み取り動作を行った後、前記車両電顕スイッチ25をオンするための前記ICカード6の読み取り動作を行った場合に車両電源スイッチ25をオンするように構成ように構成したので、システムのセキュリティ及び車両の安全性をより一層向上させることができる。
また、本実施形態では、前記予約情報を照合するためのICカード6の読み取り時点から、設定時間(例えば30秒)内に走行を開始するためのICカード6の読み取り動作が実行されないときには、車両電源スイッチ25をオンしないように構成したので、誤操作でICカード6を利用者確認部17にタッチさせたような場合に車両電源スイッチ25がオンすることを防止できる。
また、本実施形態では、車両4の停車位置が、ステーションのジオフェンス内でないときには、車両4が途中停車したと判断して、車両電源スイッチ25をオフするように構成したので、カーシェアリング中の車両4の途中停車を正確に判定することができる。
更に、本実施形態では、車両4の停車位置が、ステーションのジオフェンス内であるときには、ユーザに対してチェックアウトの確認(報知)を行うように構成したので、ユーザの意思(途中停車であるか、または、チェックアウトであるかの意思)を明確に確認することができる。そして、本実施形態では、ユーザに対してチェックアウトの確認を行なった後、設定時間(例えば30秒)内に利用者確認部17によるユーザのICカード6の読み取り動作が実行されなかったときには、車両4のチェックアウト処理を実行しないように構成したので、ユーザが途中停車したいときに、チェックアウトしてしまうことを防止できる。
また、本実施形態では、車両4のチェックイン状態で、利用者確認部17によるユーザのICカード6の読み取り動作が実行され、読み取った識別IDが認証されたときには、車両電源スイッチ25をオンするように構成したので、途中停車した後、ユーザが車両4の運転再開を確実に実行することができる。
また、本実施形態では、車両側ECU23は、車両電源スイッチ25がオンされた状態において、車載装置3の制御部19から車両電源スイッチ25をオンさせるための制御信号(電源スイッチオン信号)が出力されたことを示す情報を受信していない場合には、車両4が走行できないようにしたので、車両4の盗難を防止することができる。そして、この場合、車両側ECU23は、車両4が走行できないようにしたときに、その旨を報知するように構成したので、ユーザは、車両電源スイッチ25をオンしても車両4が走行できない理由を認識することができる。
尚、上記実施形態においては、車両電源制御部32をラッチングリレーで構成したが、これに限られるものではなく、車両電源制御部32例えば車両電源ECUで構成し、車載機主部31の制御部19からの電源スイッチオン信号または電源スイッチオフ信号を上記車両電源ECUが受信したときに、車両電源ECUが車両電源スイッチ25をオンまたはオフするように構成しても良い。
また、上記実施形態では、車両電源制御部32を車載装置3の一部とするように構成したが、これに代えて、車両電源制御部32を車載装置3とは別体の構成として車両4に配設するように構成しても良い。
また、上記実施形態では、記憶媒体として例えばICカード6を用いたが、これに限られるものではなく、非接触式ICカードとしての機能を備えた携帯電話機やスマホを用いるように構成しても良い。
また、上記実施形態においては、車両4のチェックイン時またはチェックアウト時等に、車両4の変速装置のシフトレバーをP位置にシフトさせるように構成したが、車両4が電気自動車(P位置が存在しないような構成の自動車)の場合には、シフトレバーをN位置にシフトさせるように構成することが好ましい。
また、上記各実施形態においては、利用者の識別IDの照合を車載装置3側で実行するように構成したが、これに限られるものではなく、利用者の識別IDの照合を管理装置2側で実行するように構成しても良い。この構成の場合、カード読み取り部17により読み取った識別IDを管理装置2へ送信し、該識別IDと、管理装置2にて管理される認証用の情報とを管理装置2にて照合し、照合結果の情報を管理装置2から車載装置3へ送信するように構成することが好ましい。