JP2014051158A - 電力制御装置および電力制御方法 - Google Patents

電力制御装置および電力制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】負荷への電力の遮断を行った場合であっても、負荷の再起動を迅速に行うことが可能な電力供給装置を提供すること。
【解決手段】電池から車両の各部に供給される電力を制御する電力制御装置において、車両のエンジンが停止された後に再始動された場合に、これらの期間に関する時間情報を記憶する記憶手段(記憶部25)と、エンジンが停止された場合、記憶手段に記憶されている時間情報を参照し、次にエンジンが再始動される始動時間を推定する推定手段(エンジン始動日時推定部28)と、推定手段によって推定された始動時間に対応する所定の期間、負荷に対する電源電力の供給を低減または遮断する制御を行う制御手段(制御部21)とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電力制御装置および電力制御方法に関するものである。
特許文献1には、座席に乗員がいない場合に負荷の電力遮断を行う技術が開示されている。すなわち、特許文献1の技術では、イグニションスイッチがオフされた後に、動作中の負荷の種類、暗電流値、バッテリの残量、および、外気温といった様々なパラメータを考慮して、バッテリ上がり防止のために負荷の電力遮断に適した基準時間を設定する。そして、イグニションスイッチがオフされた後、乗員検知手段で全ての座席において乗員がいない状態での経過時間が基準時間を超えたときに、負荷の電力遮断を行うようにしている。
このような技術によれば、ユーザが負荷を稼動させている途中で、負荷に対する電力供給が強制的に遮断されてしまう事態を防止できるとともに、逆に、乗員がいない場合には、バッテリの消費電力を節約することができる。
特開2005−354827号公報
ところで、特許文献1に開示された技術では、負荷への電源供給が一旦遮断されると、その状態が維持されるので、ユーザがエンジンを再始動しようとする場合に、例えば、負荷である機器の再起動に時間を要するため、ユーザの利便性を損なうという問題点がある。
本発明は、以上の点に鑑みてなされたものであり、負荷への電力の遮断を行った場合であっても、負荷の再起動を迅速に行うことが可能な電力供給装置および電力供給方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明は、電池から車両の各部に供給される電力を制御する電力制御装置において、前記車両のエンジンが停止された後に再始動された場合に、これらの期間に関する時間情報を記憶する記憶手段と、前記エンジンが停止された場合、前記記憶手段に記憶されている前記時間情報を参照し、次に前記エンジンが再始動される始動時間を推定する推定手段と、前記推定手段によって推定された始動時間に対応する所定の期間、負荷に対する電源電力の供給を低減または遮断する制御を行う制御手段と、を有することを特徴とする。
このような構成によれば、負荷への電力の遮断を行った場合であっても、負荷の再起動を迅速に行うことが可能となる。
また、本発明の一側面は、前記記憶手段は、前記エンジンが停止された停止時刻と、その後に再始動された始動時刻とを前記時間情報として記憶しており、前記推定手段は、現在時刻に近い停止時刻を前記記憶手段から検索し、その停止時刻に対応する前記始動時刻から、前記始動時間を推定することを特徴とする。
このような構成によれば、停止時刻と始動時刻から、始動時間を正確に推定することが可能になる。
また、本発明の一側面は、前記記憶手段は、曜日に関する曜日情報も併せて記憶しており、前記推定手段は、現在の曜日を参照して、対応する情報を検索し、前記始動時間を推定することを特徴とする。
このような構成によれば、例えば、曜日毎の使用パターンを考慮して、始動時間を正確に推定することができる。
また、本発明の一側面は、前記記憶手段は、前記エンジンが停止されたときの前記車両の位置を示す位置情報も併せて記憶しており、前記制御手段は、現在位置と、前記記憶手段に記憶されている位置とが異なる場合には、通常とは異なる位置で前記エンジンが停止されたと判定し、前記負荷に対する電源電力の供給を低減または遮断する制御を実行しないことを特徴とする。
このような構成によれば、位置情報も含めて判断することにより、始動時間をさらに正確に推定することが可能になる。
また、本発明の一側面は、前記制御手段は、前記負荷を機能に応じて分類し、前記エンジン停止時においても所定の機能を有する負荷については、電源電力の供給の低減または遮断を行わないことを特徴とする。
このような構成によれば、例えば、防犯機能に関する負荷に対しては、電源電力の供給を維持することで、防犯性が低下することを防止できる。
また、本発明の一側面は、前記電池の残容量を検出する検出手段を有し、前記検出手段によって検出された前記残容量が所定の閾値以下である場合には、前記制御手段は、前記推定手段の推定に拘わらず、負荷に対する電源電力の供給を低減または遮断する制御を行うことを特徴とする。
このような構成によれば、電池の残容量が所定の閾値以下である場合には、負荷への電源電力の供給を低減または遮断することで、エンジンが再始動不能になることを防止できる。
また、本発明は、電池から車両の各部に供給される電力を制御する電力制御方法において、前記車両のエンジンが停止された後に再始動された場合に、これらの期間に関する時間情報を記憶部に記憶させる記憶ステップと、前記エンジンが停止された場合、前記記憶部に記憶されている前記時間情報を参照し、次に前記エンジンが再始動される始動時間を推定する推定ステップと、前記推定ステップにおいて推定された始動時間に対応する期間、負荷に対する電源電力の供給を低減または遮断する制御を行う制御ステップと、を有することを特徴とする。
このような方法によれば、負荷への電力の遮断を行った場合であっても、負荷の再起動を迅速に行うことが可能となる。
本発明によれば、負荷への電力の遮断を行った場合であっても、負荷の再起動を迅速に行うことが可能な電力供給装置および電力供給方法を提供することが可能となる。
本発明の実施形態に係る電力制御装置の構成例を示す図である。 図1に示す負荷の機能による分類の一例を示す図である。 平日における自動車の使用パターンの一例を示す図である。 図1に示す記憶部に記憶される情報の一例を示す図である。 休日における自動車の使用パターンの一例を示す図である。 図1に示す制御部において記憶部に情報を記憶する場合に実行される処理の流れの一例を説明するフローチャートである。 図1に示す制御部においてエンジンを停止した場合に実行される処理の流れの一例を説明するフローチャートである。 図1に示す制御部において起動日時になった場合に実行される処理の流れの一例を説明するフローチャートである。 本発明の他の実施形態を説明するための図である。 図1に示す記憶部に記憶されている平日における自動車の使用パターンを示す情報の一例である。 図1に示す記憶部に記憶されている休日における自動車の使用パターンを示す情報の一例である。
次に、本発明の実施形態について説明する。
(A)実施形態の構成の説明
図1は、本発明の実施形態に係る電力制御装置の構成例を示す図である。この図1に示すように、本発明の実施形態に係る電力制御装置20は、制御部21、乗員検出部22、充電量検出部23、ドア信号入力部24、記憶部25、通信部26、タイマ部27、および、エンジン始動日時推定部28を有しており、自動車等の車両に搭載されている蓄電池10から負荷41〜48に供給される電源電力を供給制御部31〜37によって制御する。
ここで、制御部21は、記憶部25に記憶されているプログラムおよびデータに基づいて装置の各部を制御する。乗員検出部22は、自動車内に乗員が存在するか否かを示す乗員検知センサ信号を入力する。なお、この乗員検知センサ信号は、例えば、シートクッション内の電極に荷重がかかることで乗員の有無を検知する乗員検知センサ(不図示)によって生成される。充電量検出部23は、電流センサ11によって検出された電流値に基づいて、蓄電池10の充電量(残容量)を検出し、制御部21に伝える。
ドア信号入力部24は、車両のドアが開閉されたことを示すドア信号を入力し、制御部21に伝える。記憶部25は、例えば、半導体メモリによって構成され、制御部21が実行するプログラムおよびデータを記憶している。通信部26は、ナビゲーションECU(Electronic Control Unit)43等の他のECUとの間で情報を授受する。なお、図1の例では、ナビゲーションECU43のみを示しているが、後述するように様々なECUが存在し、通信部26との間で情報の授受を行うことが可能とされている。タイマ部27は、例えば、日時および曜日に関する情報を生成して出力する。エンジン始動日時推定部28は、エンジンが再始動される日時を推定し、制御部21に通知する。
供給制御部31〜37は、制御部21によって制御され、蓄電池10から負荷41〜47に供給される電力を遮断または供給する。負荷41〜48は、車両に搭載されている各種の負荷であり、それぞれの機能毎に分類されてグルーピングされている。図2は、負荷41〜48の一例を示している。この図2に示すように、例えば、機能群1は、パワートレイン(動力伝達系)に関連する機能を有し、具体的には、エンジンECUおよびトランスミッションECUを有している。機能群2は、シャーシに関連する機能を有し、具体的には、ABS(Antilock Brake System)_ECU、電動パワーステアリングECU、および、サスペンションECUを有している。機能群3は、メディアに関連する機能を有し、具体的には、ステレオECU、ナビゲーションECU(図1のナビゲーションECU43)、および、オーディオアンプを有している。機能群4は、衝突回避または運転支援に関連する機能を有し、具体的には、プリクラッシュECU、短距離レーダECU、および、長距離レーダECUを有している。機能群5は、ボディに関連する機能を有し、具体的には、エアコンECUおよびシートヒータECUを有している。機能群6は、同じくボディに関連する機能を有し、具体的には、パワーウィンドウECU、パワーシートECU、および、サンルーフECUを有している。機能群7は、セキュリティに関連する機能を有し、具体的には、自動鍵ECUを有している。なお、自動鍵とは、鍵を有するユーザが自動車に接近した場合に、鍵と自動鍵ECUの間で認証がなされ、認証に成功した場合にはドアの施錠が解除される鍵をいう。機能群8は、同じくセキュリティに関連する機能を有し、具体的には、セキュリティECU、侵入センサ、および、イモビライザECUを有している。なお、機能群3に属するナビゲーションECU43は、カーナビゲーション装置であり、GPS(Global Positioning System)部43aを内蔵し、図示しない複数の人工衛星からの情報を受信することで、自車の位置情報である緯度情報、経度情報、および、高度情報を検出して、通信部26を介して、電力制御装置20に伝える。
(B)実施形態の概略動作の説明
つぎに、図1に示す実施形態の概略の動作について説明する。図3は、あるユーザの月曜日から金曜日までの自動車(車両)の使用パターンを示している。この図3の横軸は時間を示している。なお、図3の横軸は一部を引き伸ばして図示しており、図の間隔と時間の間隔とは一致していない。また、図3に左右に伸びる線分は自動車のエンジンを停止している時間帯を示し、線分の左側端部の黒丸は自動車のエンジンを停止したことを示し、右側端部の矢印はエンジンを始動したことを示している。例えば、月曜日は、自宅に駐車している自動車のエンジンを午前8時過ぎに始動し、午前9時前に会社に到着してエンジンを停止している。その後、午後5時過ぎに会社でエンジンを始動し、保育園でエンジンを停止し、スーパー(スーパーマーケット)で停止した後に、自宅に到着し、午後6時前にエンジンを停止している。また、火曜日から金曜日は、時間的なずれや、立ち寄り場所の変化(例えば、木曜日はスーパーに寄っていない)はあるものの、略同様なパターンで自動車を使用している。
本実施形態では、自動車のエンジンが停止された場合(例えば、イグニッションキーが「オフ」にされた場合)に、タイマ部27から現在の日時情報を取得するとともに、ナビゲーションECU43のGPS部43aから現在の位置情報を取得し、記憶部25に記憶する。そして、その後にエンジンが再始動された場合には、エンジンが始動された日時情報をタイマ部27から取得して記憶部25に記憶する。この結果、例えば、図3に示すように、月曜日に会社でエンジンを停止した場合、図4に示す情報が記憶部25に記憶される。具体的には、図4の例では、2012年8月10日月曜日の8時46分(2012/08/10 Mon. 08:46)にエンジンが停止され、そのときの緯度・経度情報(図3の例では会社の駐車場の緯度・経度情報)は139.768354,35.680251であり、その後に、2012年8月10日月曜日の17時06分(2012/08/10
Mon. 17:06)にエンジンが再始動されていることを示している。なお、このような動作は、エンジンが停止され、再始動される毎に実行され、記憶部25には図4に示すような情報が記憶されていく。
本実施形態では、エンジンが停止された場合には、記憶部25に記憶されている過去の情報を参照し、例えば、午前9時前にエンジンが停止された場合には、会社の駐車場である可能性が高いので、負荷41〜47に対する電源電力の供給を遮断するとともに、午後5時過ぎにエンジンが再始動されると推定されるので、午後5時前に負荷41〜47に対する電源電力の供給を再開する。これにより、エンジンが停止された直後に待機電力(例えば、暗電流)によって電力が消費されることを防止できるので、特許文献1に記載された技術のように基準時間の経過を待つことなく、電力の消費を低減することができる。また、本実施形態では、エンジンが再始動される日時を推定し、その推定日時前に電力の供給を再開することで、機器の起動を迅速に行うことができるため、ユーザの利便性を損なうことなく、蓄電池10の消費を低減することができる。
また、本実施形態では、時刻の情報だけでなく、曜日の情報も記憶部25に併せて記憶するようにしている。図5は、休日における図3と同じユーザの自動車の使用パターンを示している。図5では、使用パターンが図3とは大きく異なっており、また、休日毎(休1〜5のそれぞれ)の使用パターンには共通性が見られない。このため、本実施形態では、曜日に関する情報も参照することにより、例えば、休日2にスーパーで午前9時頃にエンジンが停止されたことを、会社で停車されたと誤判定し、午後5時頃まで電源電力の供給を停止することを防止できる。すなわち、午前9時にエンジンが停止された場合でも、休日である場合には負荷への電力の供給を遮断しないようにすることで、そのような事態を回避することができる。
また、本実施形態では、日時情報に併せて位置情報を記憶している。このような情報を参照することで、より正確に始動日時を推定することができる。具体的には、図3において、金曜日は帰宅が遅くなっている。このため、例えば、午後6時頃のエンジン停止であることだけに基づいて判定した場合、金曜日にはスーパーで電源の供給が遮断されてしまう。このため、本実施形態では、位置情報も併せて記憶部25に記憶することで、このような事態を回避することができる。すなわち、エンジンが停止された場合に、日時だけでなく位置情報も参照し、位置が過去の位置情報と異なる場合には電源電力の供給を遮断しない。これにより、例えば、スーパー等において、電源電力の供給が誤って遮断されることを防止できる。
また、本実施形態では、負荷41〜48を機能毎にグルーピングし、機能毎に電力の供給を遮断するようにしたので、例えば、短時間の停止時には、例えば、負荷47(機能7)に属する自動鍵ECUに対する電力の供給については継続するようにできる。前述したように、自動鍵は、鍵を持ったユーザが自動車に近づくことで、鍵と自動鍵ECUとの間で認証が自動的に実行され、認証に成功した場合にはドアロックが解除される。このため、例えば、スーパーで停車した場合に、自動鍵ECUに電力を供給した状態とすることで、例えば、荷物を持ったユーザが近づいた場合に、ドアロックが解除されることから、両手が塞がった状態でもドアロックを解除することができる。
(C)実施形態の詳細動作の説明
つぎに、本実施形態の詳細な動作について説明する。図6は、図1に示す実施形態において、図4に示すような情報を収集して記憶部25に格納する際に実行される処理の一例を説明するフローチャートである。このフローチャートの処理は、例えば、エンジンを停止するために、イグニッションキーがオフの状態にされた場合に実行される。このフローチャートの処理が開始されると、以下のステップが実行される。
ステップS10では、制御部21は、通信部26を介して図示しないエンジンECUから情報を取得し、エンジンが停止されたか否かを判定し、停止されたと判定した場合(ステップS10:Yes)にはステップS11に進み、それ以外の場合(ステップS10:No)には処理を終了する。
ステップS11では、制御部21は、通信部26を介してナビゲーションECU43のGPS部43aから位置情報を取得する。具体的には、制御部21は、GPS部43aから位置情報である緯度情報および経度情報を取得する。なお、必要に応じて高度情報も併せて取得するようにしてもよい。
ステップS12では、制御部21は、タイマ部27から日時情報を取得する。具体的には、制御部21はタイマ部27から日時情報としての年月日、曜日、および、時刻情報を取得する。
ステップS13では、制御部21は、ステップS12,S13で取得した位置情報と日時情報とをエンジン停止時の情報として記憶部25に記憶する。具体的には、図4の左側に示すエンジン停止時情報が記憶される。
ステップS14では、制御部21は、通信部26を介して図示しないエンジンECUから情報を取得し、エンジンが始動されたか否かを判定し、始動されたと判定した場合(ステップS14:Yes)にはステップS15に進み、それ以外の場合(ステップS14:No)には同様の処理を繰り返す。
ステップS15では、制御部21は、タイマ部27から日時情報を取得する。具体的には、ステップS12の場合と同様に、制御部21はタイマ部27から日時情報としての年月日、曜日、および、時刻情報を取得する。
ステップS16では、制御部21は、ステップS15で取得した日時情報をエンジン始動時の情報として記憶部25に記憶する。具体的には、図4の右側に示すエンジン始動時情報が記憶される。
なお、このようにして取得された情報は、例えば、記憶部25に対して曜日毎に分けられて記憶される。なお、記憶部25の記憶領域を分けて格納するのではなく、記憶領域に古い順に格納するとともに、格納テーブルを設けて格納位置を管理することで、実質的に格納領域を曜日毎に分けるようにしてもよい。また、記憶部25に記憶されたデータは、例えば、1ヶ月または数ヶ月が経過したものについては、古いものから削除するようにしてもよい。もちろん、記憶領域に余裕がある場合には、年単位でデータを保持し、削除するようにしてもよい。
以上の処理によれば、例えば、図3,5に示す例では、黒丸で示すタイミング(エンジンが停止されるタイミング)で、位置情報と日時情報とが取得されて図4の左側に示すエンジン停止時情報として記憶部25に記憶されるともに、矢印で示すタイミング(エンジンが始動されるタイミング)で、日時情報とが取得されて図4の右側に示すエンジン始動時情報として記憶部25に記憶される。
つぎに、図7を参照して、エンジンが停止された場合に、記憶部25に記憶された情報に基づいて、電源電力の供給を遮断する処理について説明する。図7に示す処理は、エンジンが停止された場合に実行される。この処理が開始されると、以下のステップが実行される。
ステップS30では、制御部21は、通信部26を介して図示しないエンジンECUから情報を取得し、エンジンが停止されたか否かを判定し、停止されたと判定した場合(ステップS30:Yes)にはステップS31に進み、それ以外の場合(ステップS30:No)には処理を終了する。
ステップS31では、制御部21は、乗員検出部22から情報を取得し、乗員が不検出(乗員が誰もいない)か否かを検出し、不検出の場合(ステップS31:Yes)にはステップS32に進み、それ以外の場合(ステップS31:No)には不検出となるまで同様の処理を繰り返す。
ステップS32では、制御部21は、タイマ部27から日時情報を取得する。具体的には、制御部21はタイマ部27から日時情報としての年月日、曜日、および、時刻情報を取得する。
ステップS33では、制御部21は、通信部26を介してナビゲーションECU43のGPS部43aから位置情報を取得する。具体的には、制御部21は、GPS部43aから位置情報である緯度情報および経度情報を取得する。なお、必要に応じて高度情報を取得するようにしてもよい。
ステップS34では、制御部21は、ステップS32で取得した日時情報に対応する情報を記憶部25から取得する。例えば、図3の例において、現在の日時が2012年8月15日水曜日の午前8時53分である場合には、過去の平日(月曜日〜金曜日)の同じ時間帯(午前9時前後)の情報を取得するので、図3に示す午前9時前後の情報(会社に駐車された場合の日時情報および位置情報)が取得される。なお、平日と休日を分けるのではなく、例えば、過去の同じ曜日の情報を取得するようにしてもよい。また、カレンダーを参照して平日と休日を分けるのではなく、統計処理によって同じような使用パターン毎に情報を分けるようにしてもよい。そのような方法によれば、土曜日、日曜日に働き、平日に休むユーザであっても適切に情報を分類することができる。
ステップS35では、制御部35は、ステップS33で取得した現在の位置情報と、ステップS34で取得した情報に含まれている位置情報を比較し、これらの位置の差が所定の範囲内(例えば、数十mの範囲内)に収まる場合(ステップS35:Yes)には、同じ位置であると判定してステップS38に進み、それ以外の場合(ステップS35:No)にはステップS36に進む。例えば、前述の図3の例において、ユーザが午前8時53分に会社の駐車場に車を駐車した場合には、現在位置としての駐車場の位置(緯度・経度情報)と、記憶部25から取得した情報(図4参照)に含まれる緯度・経度情報が比較され、これらの差が所定の範囲内であるとしてステップS38に進む。一方、現在位置が会社の駐車場以外の場合(例えば、客先である場合)には、ステップS36に進む。
なお、ステップS35において、位置情報が同じでないと判定された場合であっても、記憶部25から異なる情報を取得してしまった場合(例えば、スーパーでエンジンが停止されたにも拘わらず、記憶部25から自宅でエンジンが停止された場合の情報が取得された場合)が想定されるので、その場合には、ステップS34に戻って、取得した情報の前後の情報を取得し直すようにしてもよい。
ステップS36では、制御部21は、充電量検出部23の出力を参照し、蓄電池10の充電量(残容量)SOC(State of Charge)を検出する。
ステップS37では、制御部21は、ステップS36で検出した蓄電池10の充電量SOCが所定の閾値未満であるか否かを判定し、所定の閾値未満である場合(ステップS37:Yes)にはステップS42に進み、それ以外の場合(ステップS37:No)にはステップS30に戻って同様の処理を繰り返す。例えば、現在位置が会社以外の場所(例えば、客先)である場合であって、SOCが所定の閾値以上である場合にはステップS30に戻って、エンジンが再始動されて場所が移動されるまで同様の処理を繰り返す。一方、SOCが所定の閾値未満の場合には、例えば、出先等においてエンジンを再起動できなくなる可能性があるので、ステップS42に進んで、後述するように、負荷への電源電力の供給を遮断する。
ステップS38では、制御部21は、エンジン始動日時推定部28に対して、エンジンの再始動日時を推定させる。例えば、図3の例では、現在の日時が2012年8月15日水曜日の午前8時53分であり、現在位置が会社の駐車場の緯度・経度である場合には、記憶部25に記憶されている平日における過去の情報からエンジンが再始動されるのは、午後5時過ぎであると推定できるので、2012年8月15日水曜日の午後5時を始動日時と推定する。
また、午後6時頃に自宅付近でエンジンが停止された場合には、図3に示す、平日の過去の情報から、始動日時を翌日の午前8時頃と推定することができる。また、金曜日の午後6時頃に自宅付近でエンジンが停止された場合には、図5に示すように、始動日時を翌日の午前8時頃(記憶されている中で最も早い始動時間)と推定することができる。
ステップS39では、制御部21は、エンジン始動日時推定部28によって推定されたエンジン始動日時と、現在日時を比較し、エンジン停止から再始動までの時間が短時間である(例えば、10分以内である)か否かを判定し、短時間であると判定した場合(ステップS39:Yes)には電源供給を遮断せずに処理を終了し、それ以外の場合(ステップS39:No)にはステップS40に進む。
例えば、平日の午後5時過ぎに保育園付近にてエンジンが停止された場合、エンジンの再始動は略10分以内であるので、その場合にはYesと判定して負荷への電力の供給を遮断せずに処理を終了する。
ステップS40では、制御部21は、ステップS38で推定したエンジン始動日時よりも、例えば、10分前を起動日時(電源供給を再開して負荷を起動する日時)として設定する。例えば、図3において、平日の午前9時頃に会社の駐車場付近でエンジンが停止された場合には、午後4時50分を起動日時として設定する。
ステップS41では、制御部21は、電力を遮断する負荷の対象群を特定する。具体的には、図3において、自宅や会社に長時間停車する場合には、図2に示す機能群において、機能群8に属するセキュリティ以外の機能群1〜7について電力を遮断する対象とする。また、図3において、例えば、平日にスーパーに駐車する場合には、短時間であるので、機能群7,8以外の機能群1〜6について電力を遮断する対象とする。この結果、平日にスーパーに駐車した場合には、自動鍵ECUへの電力供給が遮断されないので、ユーザが荷物を持った状態で接近した場合には、ドアの鍵を自動的に解錠することができる。
ステップS42では、制御部21は、ステップS41で特定された機能群に対応する供給制御部を制御し、対応する負荷への電力の供給を遮断する。例えば、機能群1〜7が遮断対象である場合には供給制御部31〜37を制御して負荷41〜47への電源電力の供給を遮断する。また、機能群1〜6が遮断対象である場合には供給制御部31〜36を制御して負荷41〜46への電源電力の供給を遮断する。
以上の処理によれば、エンジンが停止され、乗員が検出されなくなった場合には、記憶部25に記憶された情報に基づいて、エンジンが始動される日時が推定されて起動日時として設定された後に電源供給が遮断される。また、例えば、エンジンが停止される時間の長短に応じて、電源を遮断する負荷の対象群が特定され、対象となった対象群への電力供給が遮断される。さらに、記憶部25に記憶されている情報と、位置情報が異なる場合には、電源の供給が遮断されないとともに、SOCが所定の閾値未満である場合には、電力の供給が直ちに遮断されてエンジンの再始動ができなくなることを防止する。
つぎに、図8を参照して、図7の処理によって電源の供給が遮断された後に、負荷を起動(負荷への電力の供給を再開)する場合の処理の一例について説明する。図8に示す処理は、例えば、タイマ部27による定期的な割り込み処理によって実行される。この処理が開始されると、以下のステップが実行される。
ステップS60では、制御部21は、タイマ部27から日時情報を取得し、図7のステップS40で設定された起動日時になったか否かを判定し、起動日時になったと判定した場合(ステップS60:Yes)にはステップS61に進み、それ以外の場合(ステップS60:No)には処理を終了する。
ステップS61では、制御部21は、充電量検出部23の出力を参照し、蓄電池10の充電量SOCを検出する。
ステップS62では、制御部21は、ステップS61で検出した蓄電池10の充電量SOCが所定の閾値未満であるか否かを判定し、所定の閾値未満である場合(ステップS62:Yes)には負荷を起動せずに処理を終了し、それ以外の場合(ステップS62:No)にはステップS63に進む。例えば、起動日時になった場合であっても、蓄電池10の充電量が低下してSOCが所定の閾値未満になった場合にはエンジンを再始動できなくなることを防止するために、負荷を起動せずに処理を終了する。
ステップS63では、制御部21は、図7のステップS42において、電源電力の供給を遮断した対象群を起動する。例えば、機能群1〜7(負荷41〜47)への電力の供給が遮断されている場合には負荷1〜7(負荷41〜47)への電力の供給を開始し、また、機能群1〜6(負荷41〜46)への電力の供給が遮断されている場合には負荷1〜6(負荷41〜46)への電力の供給を開始する。
以上の処理によれば、図7のステップS42によって電力の供給が遮断された負荷に対して、起動日時になった場合には、電力の供給を再開して起動する。また、起動日時になった場合であっても、SOCが所定の閾値未満の場合には再起動が実行されない。
以上に説明したように、本発明の実施形態によれば、エンジンが始動される日時を推定し、推定された日時前に負荷への電力の供給を再開するようにしたので、蓄電池10の電力の消費を抑制するとともに、負荷である機器を迅速に起動することができるので、ユーザの利便性を損なうことがない。
また、本実施形態では、位置情報も併せて記憶部25に格納し、位置情報も併せて判定するようにしたので、誤判定を防止し、所定の場所に駐車された場合にのみ電力の供給を遮断することができる。
また、本実施形態では、エンジン停止後に直ちに負荷への電力の供給を遮断するようにしたので、蓄電池10の残容量が低下することを防止し、放置日数を延長することができる。また、蓄電池10の消費を低減することで、エンジン始動後にオルタネータによる充電時間を短縮化することで、燃費を向上させることができる。また、蓄電池10の必要な容量を小さくすることで、サイズの小さい蓄電池を使用可能となることから、コストダウンおよび軽量化を図ることが可能になる。
また、本実施形態では、負荷を機能毎にグルーピングし、機能単位で電力の供給を遮断するようにしたので、例えば、エンジンが停止されている時間に応じて、電力供給を遮断する負荷を選択することができるため、ユーザの利便性を低下せずに、蓄電池10の消費を低減することができる。
また、本実施形態では、曜日情報も併せて格納するようにしたので、曜日による自動車の使用パターンに応じて、負荷への電力供給を遮断し、蓄電池10の消費を効率良く低減することができる。
また、本実施形態では、エンジン停止中に、SOCが所定の値未満であることが検出された場合には、負荷への電力の供給を停止するようにしたので、エンジンの再始動が困難になる事態を回避することができる。
(D)変形実施形態の説明
以上の各実施形態は一例であって、本発明が上述したような場合のみに限定されるものでないことはいうまでもない。例えば、以上の実施形態では、図1に示すように、負荷41〜47のそれぞれに対して供給制御部31〜37を設けるようにしたが、これ以外にも、例えば、図9に示すように、負荷41〜47に対して1つの供給制御部30を設けるようにしてもよい。このような構成によれば、部品を共有化することで、構成を簡略化し、製造コストを低減することができる。
また、図4に示す実施形態では、日時情報と位置情報とを記憶部25に記憶し、これらの情報に基づいて判定するようにしたが、例えば、図10,11に示すように、平日と休日に分けるとともに、所定の時間帯(例えば、図10,11では3時間毎の時間帯)に分けて、それぞれの時間帯における各機能群の電源遮断の有無をテーブル化し、このテーブルに基づいて、電力の遮断を行うようにしてもよい。より詳細には、図10は、平日の各時間帯の各機能群への電力の遮断の有無をテーブル化しており、例えば、セキュリティを含む機能群8については常に電源を供給した状態とし、機能群1〜7については、時間帯によって電源供給を遮断するようにしている。図11は、休日の各時間帯の各機能群への電源の遮断の有無をテーブル化したものであり、図10に示す平日とは異なるパターンとなっている。なお、これらのテーブルは、記憶部25に情報がある程度格納された場合に、過去の情報に基づいて生成することができる。もちろん、これらのテーブルは、定期的に更新することにより、最新の乗車パターンに適合することができる。
また、以上の実施形態では、図4に示すように、エンジンの停止日時と始動日時とを記憶部25に記憶するようにしたが、例えば、停止している時間が分かればよいので、停止日時または始動日時の一方と、停止している時間を示す情報を格納するようにしてもよい。また、日時情報ではなく、時間情報のみを記憶し、時間情報のみに基づいて、次回の再始動の時間(例えば、再始動時刻または再始動までの時間)を推定するようにしてもよい。
また、以上の実施形態では、機能群8については、常に電力を供給するようにしたが、例えば、機械式駐車場の1階以外の部分(地下または2階以上の部分)に駐車する場合には、侵入者が車内に入ることは想定しにくいので、そのような場合には、電源の供給を遮断するようにしてもよい。なお、機械式の駐車場の1階以外の部分であるか否かを判定する方法としては、ナビゲーションECU43に格納されている地図情報から、駐車地点が機械式駐車場であり、また、GPS部43aから供給される高度情報から、地表よりも高いまたは低い場合には機械式駐車場の1階以外であると判定することができる。あるいは、ユーザがマニュアル操作によって設定できるようにしてもよい。
また、以上の実施形態では、負荷に対して供給する電力を遮断するようにしたが、例えば、負荷を構成する電子回路の一部の動作を選択的に停止したり、あるいは、待機電流を減少させたり、電子回路を駆動するクロックの周波数を低減したり、あるいは、特定の回路をスリープモードに移行したりすることにより、消費電力を低減するようにしてもよい。
また、負荷への電源電力の供給を停止した場合に、乗員検出部22によって乗員が検出された場合、ドア信号入力部24からドアの解錠を知らせる信号が入力された場合、あるいは、自動鍵ECUによって鍵を持ったユーザの自動車への接近が検出された場合には、速やかに負荷への電力の供給を再開するようにしてもよい。
10 蓄電池(電池)
11 電流センサ
20 電力制御装置
21 制御部(制御手段)
22 乗員検出部
23 充電量検出部(検出手段)
24 ドア信号入力部
25 記憶部(記憶手段)
26 通信部
27 タイマ部
28 エンジン始動日時推定部(推定手段)
30〜37 供給制御部
41〜48 負荷

Claims (7)

  1. 電池から車両の各部に供給される電力を制御する電力制御装置において、
    前記車両のエンジンが停止された後に再始動された場合に、これらの期間に関する時間情報を記憶する記憶手段と、
    前記エンジンが停止された場合、前記記憶手段に記憶されている前記時間情報を参照し、次に前記エンジンが再始動される始動時間を推定する推定手段と、
    前記推定手段によって推定された始動時間に対応する所定の期間、負荷に対する電源電力の供給を低減または遮断する制御を行う制御手段と、
    を有することを特徴とする電力制御装置。
  2. 前記記憶手段は、前記エンジンが停止された停止時刻と、その後に再始動された始動時刻とを前記時間情報として記憶しており、
    前記推定手段は、現在時刻に近い停止時刻を前記記憶手段から検索し、その停止時刻に対応する前記始動時刻から、前記始動時間を推定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の電力制御装置。
  3. 前記記憶手段は、曜日に関する曜日情報も併せて記憶しており、
    前記推定手段は、現在の曜日を参照して、対応する情報を検索し、前記始動時間を推定する、
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の電力制御装置。
  4. 前記記憶手段は、前記エンジンが停止されたときの前記車両の位置を示す位置情報も併せて記憶しており、
    前記制御手段は、現在位置と、前記記憶手段に記憶されている位置とが異なる場合には、通常とは異なる位置で前記エンジンが停止されたと判定し、前記負荷に対する電源電力の供給を低減または遮断する制御を実行しない、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の電力制御装置。
  5. 前記制御手段は、前記負荷を機能に応じて分類し、前記エンジン停止時においても所定の機能を有する負荷については、電源電力の供給の低減または遮断を行わないことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電力制御装置。
  6. 前記電池の残容量を検出する検出手段を有し、
    前記検出手段によって検出された前記残容量が所定の閾値以下である場合には、前記制御手段は、前記推定手段の推定に拘わらず、負荷に対する電源電力の供給を低減または遮断する制御を行う、
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の電力制御装置。
  7. 電池から車両の各部に供給される電力を制御する電力制御方法において、
    前記車両のエンジンが停止された後に再始動された場合に、これらの期間に関する時間情報を記憶部に記憶させる記憶ステップと、
    前記エンジンが停止された場合、前記記憶部に記憶されている前記時間情報を参照し、次に前記エンジンが再始動される始動時間を推定する推定ステップと、
    前記推定ステップにおいて推定された始動時間に対応する所定の期間、負荷に対する電源電力の供給を低減または遮断する制御を行う制御ステップと、
    を有することを特徴とする電力制御方法。
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