以下、本発明に係る水素発生装置の好ましい実施例を添付された図面を参照して詳細に説明する。
本発明の説明において、関連した公知の機能または構成についての具体的な説明が本発明の要旨を不要に曖昧にする恐れがあると判断される場合には、その詳細な説明は省略する。
そして、後述される用語は本発明での機能を考慮して設定された用語であって、これは製品を生産する生産者の意図または慣例によって変更され得るため、その定義は本明細書の全般にわたった内容に基づいて下され得る。
本発明の一実施例に係る水素発生装置400は、図1〜図2に図示された通り、水を電気分解して水素を発生させる水素発生モジュール100と、電気分解に使われる水が貯蔵される貯蔵部200と、定電圧および定電流制御を通じて前記水素発生モジュール100に常に一定の電圧と電流を供給する電源供給部210と、貯蔵部200に貯蔵された水の水位および水素発生装置400の内部温度を検出するセンサ部と、センサ部から検出された水の水位と水素発生装置400の内部温度に応じて前記電源供給部210の動作を制御する制御部230と、を含んで構成される。
また、本発明の水素発生装置400には、前記水素発生モジュール100、貯蔵部200、電源供給部210および制御部230が収納される内側フレーム240と、内側フレーム240の外部を包み込んで結合する外部ケース260と、入力部と表示部を具備し前記内側フレーム240の上端に結合するトップケース250と、内側フレーム240の下端に結合するボトムケース270と、が備えられる。
貯蔵部200の下端には水素発生モジュール100が収容されて組み立てられ、前記貯蔵部200と水素発生モジュール100は一つの一体化した構造物を形成する。
具体的には、水素発生モジュール100は水を電気分解する水電解部110と、水電解部110を固定するための固定部120と、前記固定部120と、を包み込んで結合するカバー130を含む。
図3および図4を参照すると、水電解部110は、下部面に酸素極触媒層(図示されず)が形成され、上部面に水素極触媒層113が形成されて上下の両側面に酸素極触媒層112と水素極触媒層113がそれぞれ備えられた高分子電解質膜111を含む。
高分子電解質膜111の下部には酸素極触媒層112を媒介としてアノード電極板114が積層配置され、前記アノード電極板114には水の電気分解時に発生する酸素が下向き通過され得るように貫通した一定の大きさの第1開口領域が形成される。
そして、高分子電解質膜111の上部には水素極触媒層113を媒介としてカソード電極板115が積層配置され、前記カソード電極板115には電気分解のための供給水である水が下向き通過するとともに水の電気分解時に発生する水素が上向き通過するように貫通した一定の大きさの第2開口領域が形成される。
ここで、前記第1開口領域および第2開口領域は四角または円形状を有し、金属板に貫通する複数個の貫通ホール114a、115aによって形成される領域である。
このため、自重によって前記カソード電極板115側に下向き供給された水は高分子電解質膜111を通過してアノード電極板114と高分子電解質膜111との間に介在した酸素極触媒層の表面まで到達した後、酸化反応を通じて酸素と電子が生成されて放出され、水素イオンは高分子電解質膜111を通じてカソード電極板115側に移動するようになる。
そして、前記水素イオンも水和した状態に移動するようになり、前記水素極触媒層113の表面に到達した水素イオンと電子は還元反応を通じて水素が発生するようになり、このように発生した水素はカソード電極板115を通じて水と共に上部に放出される。
この時、前記カソード電極板115を通じて上部に放出される水は、本来カソード電極板115を通じて下向き供給された水であるので見かけ上には変化が現れず、前記カソード電極板115側に供給された水はただ水電解反応によってのみ消耗した量だけ消耗して減ることになる。
一方、アノード電極板114とカソード電極板115は外部電源の正極と負極がそれぞれ電気的に連結され得るように、外側に一定の長さ延びて固定部120の外側に突出する電源連結部114b、115bをそれぞれ具備する。
固定部120は、カソード電極板115を通じて下向き供給される水の電気分解を遂行する水電解部110の位置を固定する第1プレート121と第2プレート125とを含む。
第1プレート121は、アノード電極板114に貫通した第1開口領域と対応する領域に水電解時に発生した酸素が下向き通過して排出されるように一定の大きさの第3開口領域122が貫通形成されて、前記アノード電極板114の下部に積層される四角板形態の板構造物である。
第2プレート125は、カソード電極板115に貫通した第2開口領域と対応する領域に水電解時に発生する水素が上向き通過するとともに下向き供給される供給水が自然に通過できるように、一定の大きさの第4開口領域126を備えて前記カソード電極板115の上部に積層される四角板形態の板構造物である。
これに伴い、カソード電極板115と高分子電解質膜111およびアノード電極板114が上下に積層された構造の水電解部110は、前記第1プレート121と第2プレート125との間に介在して位置が固定される。
ここで、前記第1プレート121の第3開口領域122は、四角板形態の高分子電解質膜111と対応する四角の貫通ホールで形成され、前記四角の貫通ホールの内部には開口通路を形成するように互いにすれ違う形態で配置されて、水電解部110のアノード電極板114と接しつつこれを支持する複数個の第1支持リブ122aが形成される。
第2プレート125の第4開口領域126は四角板形態の高分子電解質膜111と対応する四角の貫通ホールで形成され、前記四角の貫通ホールの内部には開口通路を形成するように互いにすれ違う形態に配置されて、水電解部110のカソード電極板115と接しつつこれを支持する複数個の第2支持リブ126aが形成される。
そして、第3開口領域122と第4開口領域126にそれぞれ備えられる第1支持リブ122aと第2支持リブ126aによって、前記四角の貫通ホールが貫通形成された第1、2プレート121、125の形態は安定して維持され得る。
また、アノード電極板114と向き合う第1プレート121には、上部面に前記アノード電極板114の外側縁と接し、かつ第2プレート125に陥没した形態で形成された組立溝(図示されず)と対応して結合され得るように突出形成された複数個の組立リブ124が備えられる。
これに伴い、前記第1、2プレート121、125の間に介在するアノード電極板114とカソード電極板115は、前記組立溝に対応して組み立てられる組立リブ124との干渉によって、前記アノード電極板114とカソード電極板115に形成された第1、2開口領域の中心と前記第3、4開口領域122、126の中心が一致するように位置が固定される。
ここで、前記第3開口領域122の外側に突出形成された複数個の組立リブ124のうちいずれか一つそして、前記第4開口領域126の外側に陥没形成された複数個の組立溝のうちいずれか一つは、前記第1、2プレート121、125間の上下結合が方向性を有して行われるように、残りの組立リブ124と組立溝の幅より相対的に小さい幅の大きさを有する位置決定用組立リブおよび位置決定用組立溝で備えられることが好ましい。
この時、前記の位置決定用組立リブおよび位置決定用組立溝は、アノード電極板とカソード電極板との各外側縁から一定の長さ延びる電源連結部と対応することが好ましい。
そして、第1、2プレート121、125は、固定用締結部材が締結されて結合するように、第1、2締結孔123b、127bを各角に形成することによって、上下に積層される第1、2プレートは互いに一致する第1、2締結孔を通じて締結される固定用締結部材によって上下に結合する。
また、第2プレート125とカソード電極板115との間、前記カソード電極板115と高分子電解質膜111との間には、貯蔵部200から下向き供給される水と水電解部110で生成されて上向き排出される水素の外部への流出を防止できるように、第1、2ガスケット116、117がそれぞれ備えられる。
一方、水電解部110を固定する固定部120の外側にはカバー130が被せられて結合する。前記カバー130は、水電解部110が内部に装着された前記固定部120を外部から包み込む形態で組み立てられて前記水電解部110をはじめとする前記固定部120を保護するようになる。
この場合、水電解部110を包み込んで固定する前記固定部120は、カバー130の開放された下端を通じて前記カバー130の内部空間に収容されるが、前記固定部120が内部に収容された前記カバー130は内側フレーム240の底面に組み立てられる。
そして、前記固定部120の第2プレート125とカバー130との間には、第4開口領域126とカバー130の中央に供給水が下向き供給されるように形成された前記第2プレート125とカバー130との間をシーリングする第3ガスケット132とが備えられる。
ここで、カバー130は貯蔵部200の開放された下端を通じて前記貯蔵部200の内部に挿入された状態で、前記カバー130の外側に形成された組立突起131と貯蔵部200の下端に形成された組立溝202との間の締結によって組み立てられる。
一方、図5は水素発生モジュール100が下端部に装着された貯蔵部200の様子を示す斜視図であり、図6は内側フレーム240の内部に貯蔵部200が装着された縦断面の様子を概略的に示す図面である。
図5および図6を参照すると、水素発生モジュール100において、固定部120に備えられる第2プレート125とカバー130との間をシーリングする第3ガスケット132は、図6の断面図に示したように、縦断面が十字状の構造をなして形成される。そして、前記十字状の断面を有する第3ガスケット132はカバー130の上側開口部の周辺に位置した下向き突出した部分132aに形成された環状の溝に差し込まれて装着される。
この時、前記第3ガスケット132は、貯蔵部200内に満たされた水の圧力と前記カバー130と固定部120との間に作用する組み立て力によって、前記第3ガスケット132の下端部が第2プレート125の表面に圧密して接するようになることによって、前記カバー130と第2プレート125との間には密閉力が確保される。
さらに、十字状の断面を有する前記第3ガスケット132の左右の部分は、前記カバー130の上側開口部の周辺に位置した下向き突出した部分132aの下端面に密着することによって、前記第3ガスケット132が第2プレート125の上部面に圧密された状態でも左右のいずれか一方に偏ることなく安定した支持力を確保することができ、また、前記第3ガスケット132の下端部が第2プレート125の上部面に強く圧密されることによって、前記第3ガスケット132の下端部の形状に変化が発生する場合にも、前記第3ガスケット132の左右の部分が前記第3ガスケット132の下端の部分と共にカバー130と第2プレート125の上部面の間に同時に密着することができるため、前記カバー130と第2プレート125との間は構造的に堅固であり、安定した密閉力が確保され得る。
一方、貯蔵部200内に組み立てられるカバー130の外側縁面には、カバー130と貯蔵部200との間をシーリングする第4ガスケット134が差し込まれて結合され得るように、陥没した形状を有する縁溝133が形成される。
これに伴い、前記カバー130の側面の周りと貯蔵部200の内部面の周りとの間は、カバー130の縁溝133に差し込まれて結合する第4ガスケット134を通じて前記貯蔵部200から下向き供給される水と前記水電解部110で生成されて上向き排出される水素気体の外部への流出が防止される。
この場合、前記第4ガスケット134は、その外周面に上下方向に一定の間隔をおいて配置された複数個の翼134aが備えられ、前記翼134aはノコギリの刃の形態のように一側面が傾斜した断面構造を形成している。
このように、前記翼134aの一方の面をノコギリの刃の形態の傾斜面に形成する理由は、周面に第4ガスケット134が差し込まれて結合したカバー130を貯蔵部200の下端に挿入して組み立てる場合、前記第4ガスケット134の外面に突出形成された前記翼134aの傾斜した面が貯蔵部200の内面と接触して弾性変形して、前記貯蔵部200の内面に密着した状態で容易に挿入されて組み立てられるようにするためである。
また、前記のように、カバー130が貯蔵部200内に挿入されて完全に組み立てられた状態では、前記第4ガスケット134の周面の上下部に設けられている複数個の翼134aを通じて前記カバー130と貯蔵部200との間の隙間が二重にシーリングされ得るので、これらの隙間を通じて水や水素気体が漏洩することを完全に遮断させることができる。
一方、図7は水電解部による水の電気分解過程で水素が発生してチューブを通じて排出される様子を概念的に示す図面である。
図7に示したように、貯蔵部200内に貯蔵された水は、自重によって第2プレート125を通って水電解部110のカソード電極板115側に下向き供給され、前記下向き供給される水は下部に位置した高分子電解質膜111を通過してアノード電極板114と高分子電解質膜111との間に介在した酸素極触媒層の表面まで到達した後、酸化反応を通じて酸素(O2)と電子が生成されて放出が行われ、水素イオンは高分子電解質膜111を通じてカソード電極板115側に移動するようになる。
この場合、水素イオンは水和した状態に移動するようになって、水素極触媒層の表面に到達した水素イオンと電子の還元反応を通じて水素(H2)を発生させるようになり、このように発生した水素はカソード電極板115を通過して水と共に貯蔵部200の上部に放出される。そして、前記貯蔵部200の上端に設けられたアダプタキャップ280の連結口282部分にチューブ310を連結して、前記チューブ310を通じて排出される水素を使用者の使用目的に合うように使うことができる。
一方、前記のような水素発生装置400の使用過程でチューブ310が詰まったりまたは浴槽の水に気泡発生器で水素を溶存させて洗浄水として使う場合(これについては後述する)、前記貯蔵部200内の圧力は継続的に上昇して前記貯蔵部200が膨張する状況が発生する可能性がある。
このように前記貯蔵部200が膨張すると、前記第4ガスケット134を通じてシーリング状態に維持された前記カバー130と貯蔵部200との間が広がって前記第4ガスケット134によるシーリング作用が完全に行われ得ず、このため、前記第4ガスケット134と前記貯蔵部200の広がった隙間を通じて水や水素気体が外部に漏洩され得る。
このように、万一のときに前記貯蔵部200内の圧力が増加して前記貯蔵部200が膨張することによって、前記第4ガスケット134によるシーリングが有名無実となる状況を防止するために、前記貯蔵部200の外部面には貯蔵部200が膨張するのを強制的に抑制させ得る複数の膨張防止用リブ206が形成される。
すなわち、前記貯蔵部200は、図5に示したように、前後面が丸く左右面が平たい外形で形成されており、前記平たい貯蔵部200の左右面には、前記貯蔵部200内の圧力が過度に形成されて前記貯蔵部200が膨張および変形される場合、これを強制的に抑制できるように外部に突出した形態の複数個の膨張防止用リブ206が形成される。
この時、前記膨張防止用リブ206は水素発生モジュール100が装着される貯蔵部200の外部面の下部位置に上下方向に複数個が形成されるが、図6に示したように、前記貯蔵部200が内側フレーム240の内部に完全に組み立てられた状態で前記貯蔵部200の外面に形成された複数個の膨張防止用リブ206の終端が内側フレーム240の内部面に支持される。
これによって、貯蔵部200内の圧力が上昇して貯蔵部200が膨張しても前記内側フレーム240の内部面に支持された複数の膨張防止用リブ206を通じて前記貯蔵部200の膨張が強制的に抑制され得る。また、前記複数の膨張防止用リブ206により貯蔵部200の膨張が強制的に抑制されることによって、第4ガスケット134によりシーリング状態に維持されている前記カバー130の側面の周りと貯蔵部200の内部面の間が広がらなくなり、前記第4ガスケット134は前記カバー130と貯蔵部200の間をシーリングする役割をまともに遂行できるようになる。
一方、前記貯蔵部200には水素発生モジュール100に供給される電気分解用の水が貯蔵され、前記貯蔵部200の上端には外部から電気分解用の水が投入され得るとともに水素発生モジュール100で生成されて貯蔵部200に流入した水素が外部に排出される水素排出口204が備えられる。
この時、水素排出口204は貯蔵部200の上端面から上向き突出してトップケース250に形成された開口ホール254を貫いて、前記トップケース250の外部に露出するように備えられる。
そして、水素排出口204の上端には、水素排出口204を通じて排出される水素を吸入、飲用水の製造、洗浄水の製造などのように多様な用途で使用可能にするアダプタキャップ280が着脱可能に結合される。
この時、アダプタキャップ280の上端には、放出される水素を体内吸入、飲用水の製造、洗浄水の製造などのような多様な用途で使用できるように、各用途別に適合した形態で設けられる各種コネクター手段に備えられたチューブの連結のための連結口282が形成される。
このようなアダプタキャップ280は、水素排出口204の上端に螺合方式で着脱可能に結合されるが、この時、前記アダプタキャップ280と水素排出口204との結合部位には水素の外部への漏洩を防止するためのガスケット284が備えられる。
また、貯蔵部200の外側には、前記貯蔵部200内に貯蔵された水の水位が検出できる水位センサ207が備えられる。この時、前記水位センサ207は水位センサカバー208によって包み込まれた状態で締結部材を通じて貯蔵部200の後面に締結固定される。そして、前記貯蔵部200には外部から水の水位が容易に把握できるように水位を表示する目盛りが形成される。
併せて、PCB基板からなる制御部230上には、水素発生装置400の内部温度が検出できる温度センサが備えられる。前記温度センサは、水電解部110で水の電気分解時に発生する熱と電源供給部210および制御部230の動作時に発生する熱などを感知して制御部230に出力する。
前記貯蔵部200には水素発生モジュール100に供給される常温状態の蒸溜水が満たされ、この時、前記蒸溜水は貯蔵部200の外部に表示された目盛りにおいて、MINと表示された目盛り以上からMAXと表示された目盛り以下の範囲内に満たされるようにする。
一方、前記貯蔵部200は水素発生モジュール100を包み込んで組み立てられるカバー130と結合して内側フレーム240の内部空間に収納された状態で組み立てられる。
そして、内側フレーム240の内部には、貯蔵部200が収容される空間と電源供給部210および制御部230が収容される空間とを区画する隔壁242が設けられる。すなわち、電源供給部210および制御部230と前記貯蔵部200との間は隔壁242を通じて互いに分離されることによって、前記電源供給部210および制御部230が前記貯蔵部200の水による影響を受けないようになっており、水の浸透による装置の誤作動を防止することができる。
また、電源供給部210および制御部230が収容される空間に位置した内側フレーム240、および前記内側フレーム240を取り囲む外部ケース260上には電源供給部210および制御部230の作動時に発生する熱を外部に円滑に放出できるようにベントホール244、262が形成される。
また、貯蔵部200が収容される内側フレーム240上には、外部から前記貯蔵部200に貯蔵された水の水位をはじめ、水素気体の発生状況が肉眼で容易に把握できるように開口された領域である開口部245が形成される。
このような内側フレーム240の外側には、水素発生装置400の外観の形を形成する外部ケース260が結合される。すなわち、内側フレーム240は外部ケース260の内部に収容されて前記外部ケース260を介して保護される。
一方、トップケース250は水素発生装置400の最上端部の外観を形成するものであって、外部ケース260に包み込まれた内側フレーム240の上端と互いに組み立てられる。
前記トップケース250は図2に図示された通り、アダプタキャップ280が位置する部分251と水素発生装置400の動作および停止を入力する入力部224、およびこれを表示する表示部226が位置する部分252が上下方向に一定距離離隔した階段式構造に段差を有する形状を有する。
すなわち、水素排出口204が位置するトップケース250の下部251と入力部224と表示部226が位置するトップケース250の上部252との間には傾斜部253が形成され、トップケース250の下部251は前記トップケース250の上部252から前方および下方側に一定距離離隔した構造で配置される。
そして、前記トップケース250の下部251の底面には、暗い環境でも貯蔵部200内の水の水位が外部から容易に確認できるように、LEDランプが備えられているLED基板232が設置される。
前記入力部224には、水素発生モジュール100の水電解部110に供給される電源をオン/オフ(ON/OFF)するボタン、押す回数により各種モードが選択できるモード選択ボタン、および時間設定ボタンなどが備えられ得る。
そして、前記表示部226はLEDの点灯または点滅によって設定時間が表示され、貯蔵部200に残っている水の残量を表示したり、作動中に現在残っている時間を分単位で表示したり、また、停止時には設定時間を表示したりする。
また、前記入力部224と表示部226は、PCBで構成された制御部230上に備えられてトップケース250の下部面に装着され、前記制御部230の部分を外部から保護できるようにトップケース250の上部側には薄い膜形態のカバー膜255が結合される。
さらに、前記内側フレーム240の下端にはコンセントに差し込まれる電源コード272が引き入れられるボトムケース270が組み立てられ、前記ボトムケース270の下端には水素発生装置400の作動過程で振動を吸収する一方で、滑りを防止するための複数個のボトムラバー272が結合される。
前記のような機構的な構成を有する本発明の水素発生装置400の組立方法は、まず、水素発生モジュール100が結合されたカバー130を貯蔵部200の下端に挿入して組立した後、前記カバー130が組み立てられた貯蔵部200を内側フレーム240内に収納して固定し、前記水素発生モジュール100の両側の電源連結部114b、115bと連結されるように電源供給部210を前記内側フレーム240内に収納して固定した状態で、前記内側フレーム240の下端にボトムケース270を組み立てて前記ボトムケース270内の電源コードが電源供給部210および制御部230と電気的に連結されるようにする。
その後、前記内側フレーム240の外部に外部ケース260を組み立て、引き続き制御部230が結合されたトップケース250を前記内側フレーム240の上端に組み立てる。このように水素発生装置400の組立が完了すると、前記トップケース250の外部に露出した水素排出口204の上端にアダプタキャップ280を締結した後、前記アダプタキャップ280の上端に形成された連結口282に吸入用、飲用水の製造、洗浄水の製造などの用途で使われ得るように、各用途に適合した形態の機構物をチューブ310を通じて連結することによって、発生した水素を各種必要な用途に合わせて使うことができる。
一方、図8は本発明の水素発生装置400を構成している各構成部間の入力、出力関係を示すブロックダイアグラムである。
図8を参照すると、入力部224では、使用者からボタン(Button)またはキー(Key)の形態で入力を受けてその該当入力信号を制御部230に出力する。この時、前記入力部224を通じて、水素発生装置400の動作/停止(Stat/Stop)、動作時間の設定、作動モード(Mode)の設定などが入力され得る。
制御部230では、前記入力部224を通じて入力された動作/停止信号を電源供給部(SMPS;Switcing Mode Power Supply)に出力し、前記電源供給部210は水素発生モジュール100内の水電解部110に3.3V、12.5Aを越えない電源値が印加できるように制御する。また、前記制御部230は水素発生装置400の動作/停止、設定時間、残余時間などを表示部226に出力する。
また、前記制御部230は貯蔵部200内の水の水位をセンサ部220を通じてリアルタイムに入力を受け、前記センサ部220で検出された水の水位が一定水位以下の「低水位」状態と判断される場合、前記電源供給部210を制御して水電解部110に出力される電源を遮断する。
これと共に、前記センサ部220を通じて水素発生装置400の内部温度が一定温度(例えば、75℃)以上の高温状態と判断されると、前記電源供給部210を制御して水電解部110に出力される電源を遮断する。
併せて、前記制御部230では、電源供給部210から水電解部110に印加される電源に対する異常の有無が感知されると、前記電源供給部210を制御して水電解部110に出力される電源を遮断する。
一方、図9は前記電源供給部210を構成している各構成部間の回路構成と、前記電源供給部210の周辺構成部間の入力、出力関係と、を示すブロックダイアグラムである。
図9に図示された通り、前記電源供給部210は、大きく電源が入力する入力パート(Input Part)と電源が出力する出力パート(Output Part)とで構成される。
前記入力パートは、ヒューズ(Fuse;211)、ラインフィルタ(Line filter;212)、整流回路および平滑回路を含む突入電流防止回路213、DC−DCコンバータ214を含む。
前記ヒューズ211は、電源供給部210の内部回路に備えられたブリッジダイオード(bridge diode)等の半導体素子が破損して過電流が流れるようになる場合、溶断(fusing)されることによって電源供給部210の内部回路を保護し火災の発生を防止する機能をする。
前記ラインフィルタ212は、電源供給部210の回路の内部で発生する伝導および放射高調波のノイズが外部に放出しないようにし、外部からノイズが流入しないように遮断する役割をする。
そして、前記電源供給部210内に外部電源が入力される場合、入力平滑コンデンサ(Condenser)には正常状態の入力電流に比べて数倍に達する充電ピーク(Peak)電流が流れるようになるが、前記電源供給部210にサーミスタ(Thermistor)のような突入電流防止回路213を挿入して前記充電ピーク電流を抑制することができる。
前記整流回路は正弦波形態の電圧を脈流(pulsating)形態の電圧に変換するための回路であって、このような整流回路としてはブリッジダイオードが用いられる。
また、前記平滑回路はブリッジダイオードで変換された脈流形態の電圧を完全な直流形態の電圧に変換する機能をし、このような平滑回路としては電解キャパシター(capacitor)が用いられる。
そして、DC−DCコンバータ214は電解キャパシターで平滑された直流電圧を出力電圧に合う巻線比で昇圧して20KHz以上の高周波パルスに変換する。
一方、前記出力パートは、2次整流回路215、2次平滑回路216、フィードバック(FeedBack)回路217、フォトカプラー(Photo Coupler;218)を含む。
2次整流回路215は前記DC−DCコンバータ214で変換された高周波パルスを高効率ダイオードを使って脈流形態の電圧に変換する。
2次平滑回路216としては電解キャパシターを用い、前記2次平滑回路216は前記高効率ダイオードで変換された脈流形態の高周波パルス電圧を完全な直流に変換する。
前記フィードバック回路217は定電圧(Constant Voltage)回路、および定電流(Constant Current)回路を含む。
前記定電圧回路は、比較器を用いてあらかじめ設定された比較器の基準電圧と出力電圧とを比較して出力電圧が常に一定に維持されるように、フォトカプラーを通じて制御信号を発生する。
また、前記定電流回路は、比較器を用いてあらかじめ設定された比較器の基準電圧に合わせて出力電流を、設定された値で常に一定に流れ得るようにフォトカプラーを通じて制御信号を発生させる。
そして、前記フォトカプラー218は前記フィードバック回路217で発生した制御信号を絶縁して1次側の入力パートに備えられたDC−DCコンバータ214に伝達する。
このような電源供給部210の回路構成を有する本発明の水素発生装置400は、前記電源供給部210を通じて水電解部110に常に一定の電流が供給されるように制御することによって、前記水電解部110に過電流が印加されることを防止する。
すなわち、既存の定電圧制御方式を使う水素発生装置では水の電気分解時に発生する高温の熱によって水の温度が上昇するため、電流を増加させるにつれて水電解部の寿命(耐久性)を大きく低下させたが、本発明の水素発生装置400では電気分解時に水の温度上昇により電流が増加しても定電流制御を通じて電圧を低くすることによって、水電解部110に常に一定の電流が供給されるようにすることができるため、水電解部110に過電流が供給されて寿命を短くする問題を改善することができる。
一方、本発明の水素発生装置400において、水素発生モジュール100内に備えられる水電解部110は水を電気分解して水素と酸素を発生させる装置である。このような水電解部110において、水の電気分解を通じて水素と酸素を得る過程は、下記の反応式1〜3に示した通りである。
<反応式1>
H2O→H2+1/2O2 (全体反応式)
<反応式2>
H2O→2H++1/2O2+2e−(アノード側反応式)
<反応式3>
2H++2e−→H2(カソード側反応式)
このような水電解部110で発生する水素と酸素の量は、印加された電流量により決定される。すなわち、前記の反応式3のように、カソード(還元反応)側では2個の電子が2個の水素原子と結合して1個の水素分子を生成する。これは、各電極の面積が25cm2(横×縦;5cm×5cm)の水電解部に10Aの電流を印加する場合、カソード側には秒当たり6.25×1019(分当り3.75×1021)個の電子が流入し、これは分当り1.875×1021個の水素分子を発生させる。そして、これは分当たりの水素分子が約3.1136×10−3モル(mole)が生成されることを意味し、同時に3.1136×10−3モル(mole)の水分子が電気分解されることを意味する。
もし、10Aの電流を水電解部110に印加し続けて一日24時間を連続動作させて水素を発生させると、純粋に電気分解される総水分子は4.484モル(mole)であり、これは80.7g(約80.7cc)の水が電気分解されることを意味する(例えば、12.5Aの電流を印加し続けて一日24時間を連続動作させて水素を発生させる場合は、純粋に電気分解される総水分子は5.605モルであり、これは100.9ccの水が電気分解されるのである。)。
一方、従来の携帯および移動可能な形態で製作された水素発生装置の場合、電気分解のために貯蔵される供給水が約10cc〜50cc以下に維持される小型の水タンクを有する構造で具現される場合があった。しかし、このような小型の水タンクを具備する水素発生装置の場合には、装置を使う過程で消尽する水を自動に供給できるように、別途の水供給装置を共に具備しなければならない。その理由は、水がない状態で水電解部に電源が供給されると、これは故障の直接的な原因となるためである。
しかし、水素発生装置の外部に前記の供給水供給装置を追加して具備すると、水素発生装置を単純な構造で具現できない短所がある。このような短所を改善するために、本発明の水素発生装置400では、水が貯蔵される貯蔵部200の大きさを従来技術の水素発生装置に備えられる水タンクの大きさより大きく具現した。
すなわち、前記貯蔵部200の大きさを1300cc程度の水を貯蔵できる大きさに形成し、前記1300ccの水が貯蔵される貯蔵部200の全体容量のうち貯蔵部200の内部の水(供給水)の量を1000cc以下(500cc以上)に維持させるのであれば、水素発生装置400を、24時間連続動作を基準として、5日以上追加の水の供給がなくても安定して装置を稼動させることができる。
例えば、25cm2の電極面積を有する水電解部110に最大12.5A(電極の平均電流密度0.5A/cm2)の電流を印加して24時間連続して電気分解した場合、5日間約500ccの水が電気分解されるのである。ここで、実際の状況においては、水素発生装置の使用は24時間の間連続的に使用されないのがほとんどであるので、貯蔵部200に貯蔵される水の量を500cc以上から1000cc以下の範囲の水の量に維持する時、より長い期間の間使用することができ、これは一般の消費者がさほど不便を感じずに装置を使用できる期間に該当する供給水の量であることを意味する。
水素発生装置の実際の使用において、エネルギー資源として活用される大容量の水素発生装置を除く中、小型の水素発生装置は、発生した水素を環境、吸入、水素水の製造などのための用途として使うのがほとんどであり、また、このような水素発生装置はいずれか一箇所に固定させて使う固定型ではなく、所望の場所に簡便に移動させながら使用できる移動可能な形態で構成されるのがほとんどである。
このような移動型水素発生装置において、電気分解に使われる水の供給は外部に追加して水供給装置を具備しても、結局、前記追加された外部の水供給装置にも水を供給しなければならないので、厳密な意味では自動水供給装置の構成とは言えず、このような追加としての外部の水供給装置は水素発生装置の全体の構造を複雑にし、その結果、水素発生装置の製品の大きさおよび製作費の上昇を招く要因として作用するので、追加としての外部の水供給装置をなくし貯蔵部(水タンク)の大きさを拡張させることが現実的に最適の方案と言える。
しかし、前記のように、貯蔵部(水タンク)の大きさの拡張に伴う水量(供給水)の増加は、水電解部110の作動に必要な最小エネルギー(エンタルピーと自由エネルギーの差)の供給源としての電気エネルギーが熱エネルギーに加えられることを相対的に多い水量によって分散(水タンク内のすべての水の温度が上昇しなければならないので上昇する水の温度が相対的に緩やかに上昇する)する結果をもたらしてしまい、これは水の電気分解に必要とされる電圧を早く低下させ得るという長所が相対的に多い水量によって長くなってしまう相対的な短所を引き起こすことになる。このような短所は水電解部110に印加される電源の制御を通じて補完することができる。
水素発生装置400で水電解部110に印加される電源は、水素発生量を決定する電流が基本とならなければならない。これは電流に対応して水電解部110の状態に応じて電圧が変化するためである。実際的な例を挙げると、4cm2、9cm2、25cm2の電極面積を有するそれぞれの水電解部110に電流と電圧の上限が制限された電源(4cm2の場合、2A、3V;9cm2の場合、4.5A、3V;25cm2の場合、12.5A、3.3Vを制限する電源であり、三つの大きさの電極面積で電流の場合は0.5A/cm2の電流密度を有するように設定し、電圧は電極に無理がかからない範囲内の電圧に設定)を印加すると、図10の(b)に示したように、(i)→(ii)→(iii)→(iv)の順に電源が変化する。これは最も一般的な変化であり、水電解部110の状態に応じて(ii)→(iii)→(iv)の順、または(i)→(iv)の順に変化する場合も存在する。また、電流の上限を相当に高くする時または電圧の上限を低くする時は(ii)→(iii)に変化する場合もある。
このような水電解部110を利用して水素を発生させる水素発生装置の核心は水素発生量であり、これは水の電気分解装置であるので当然印加される電流の大きさにより決まる。したがって、電源の制御において電流を基本として電圧を制御するということは装置の水素発生量を能動的に制御するという意味となる。
水電解部110に印加される電源は電流に対応して多様な電圧の変化を起こす。水電解部110での水の電気分解過程において、約1.5V程度が実質的に電気分解に必要な電圧であり、それ以上の電圧はいずれも過電圧であって、エネルギー損失に該当する。実際にこのような過電圧の大きさは電流(正確には電流密度)が大きいほど大きくなる。水素発生装置400において、電気分解に使われる水が貯蔵される貯蔵部(水タンク)の大きさを大きくした場合に、水の量が相対的に多くなるので電気分解過程で熱的平衡は相対的に遅く進行し、一定の電流に制限した電源で循環の時の電圧から無循環の時の電圧に変化するようになる(低くなる)。
4cm2の電極面積を有する水電解部110が備えられた酸素発生装置でに2A、3Vの制限を有する電源で連続的に印加した場合(下記の表1の実験1)と、同じ電源を図10の(ii)→(iii)に変化する瞬間電源を遮断し15分後に電源を再度印加した場合(表1の実験2)の結果において、下記の表1のような結果が通常的に示される。
前記の実験1、2に使われた水電解部は、製作されてから電源が一度も印加されたことがなく、供給水を同じ量で満たした状態で進めた。実験結果において、(i)→(ii)→(iii)の順序に変化する時はほぼ同じ結果が出るが、(iv)の状態に進入する時にかかる時間はかなり大きな差を示すことが分かる。水電解部の状態は装置が許容する最大電流密度内では、(i)または(iv)の状態になければ正常状態ではない。
前記の二つの実験において結果に差が出る理由は、多様なメカニズムの影響が作用するが、これは大きく二つに圧縮することができる。
第1には、過電圧による電気エネルギーの損失が熱エネルギーに変換する比率が、実験2が実験1に比べて高いということであり、第2には電極のすべての面積において同じ電流密度で反応が起きるのではなく、電極の特定の局部的な面積で反応が起きてから全面積に拡大するまでにかかる時間の差があるということである。
すなわち、前記実験1の場合は最初の電源の印加において、電極のすべての面積において非常に激しい電流密度の不均衡があるだけでなくその差も大きく、電極の全面積において均一な電流密度で反応するまでに多くの時間がかかるのである。そして、前記実験2の場合は最初の電源の印加においては類似しているが、電源の印加を中断した後再度電源を印加した時に全面積において均一な電流密度で反応するまでにかかる時間が実験1に比べて相対的に大きく減少することが分かる。
このような実験結果から推察すれば、電源の制御を通じてエネルギー損失を最小化できる方法を導き出すことができ、これと共に安定した水素の発生と水電解部装置の性能と耐久性とを向上させることができることが分かる。これは電極の全面積において非常に激しい電流密度の不均衡が特定の電極領域を破壊する確率が高くなり、その結果、全体の電極面積を減少させる原因として作用する。そして、これは全体として電流密度を上昇させる悪循環につながる可能性があるため、相対的に早い時間内に電極の全面積で均一な電流密度で反応するということが電極が破壊される確率を低下させ、その結果、水電解部装置の性能および耐久性が向上することを意味すると言える。
電源の制御範囲を確認するために前記実験2を非常に多様な方法で遂行したが、その結果は最初の電源印加時の電流限界は少なくとも0.2A/cm2以上で効果が確かに現れたのであり、電源を中断する時間は最初の印加電源の電流に応じて多様に変化するが、少なくとも10分以上の時間を有さないと効果が確実でないことが分かった。合わせて、電源の遮断と印加を短い時間の間に繰り返して何度も行う場合も効果があることが分かった。
また、電源の制御において、初期の電源の制御だけでなく、前記図10で制限された電圧、電流の大きさを変化させることによって、能動的に水電解部110の状態に最適化した電源の供給を通じて安定した水素発生量を確保することができ、水電解部の性能および耐久性を向上させることができ、水電解部の残余寿命の予測などをすることができる。
一方、水素発生装置、特に中、小型の水素発生装置においてこれを利用した製品は、特定の時間の間特定の量の水素を利用するかまたは長時間均一な発生量を要求する製品に大きく分けることができるであろう。前記二つの場合のいずれも、水素発生量は電流に対する時間の積分で容易にその量を時間区間や全体時間で確認することができるので、能動的な電源の制御は水素発生装置を利用して製造される各種製品の質を向上させるとともに耐久性を増加させる確実な手段となる。
このように水電解部110の状態に対応する電源と水素発生量とに基づいて多様な電源の制御シナリオを構成して、図8でのように制御部230にそのシナリオを貯蔵し検出部(図示されず)を通じて電源の状態をチェックして、前記制御部230でそのシナリオに適合した電源の制御を担当するようにすることができる。
一方、水素発生装置400で発生した水素を利用して作られる製品のうち、いわゆる「水素水」と称される水素が含まれた水を製造する製品がある。この水素水は飲用水と洗浄水とに大別することができる。
飲用水は人または動物の服用のための、より広くは植物の栽培のための水素水と言え、洗浄水は物体を洗浄したり人または動物を洗ったりする意味としての水素水と言える。
一方、図11は本発明の水素発生装置400で発生した水素を飲用水として使う場合についての一つの例示を示している。
本発明の水素発生装置400で発生する水素を飲用水として使う場合、まず、図11に図示された通り、ストロー322をコップ320の内部に満たされている飲用水に挿入し、水素発生装置400の上端に設けられたアダプタキャップ280の連結口282部分にチューブ310の一側を連結し、前記チューブ310の他側をストロー322に連結した後、水素発生装置400を作動させてチューブ310を介してコップ320の内部に流入した水素が含まれた飲用水を飲用することができる。
また、図12は本発明の水素発生装置400で発生した水素を洗浄水として使う場合についての一つの例示を示す図面である。
図12に図示された通り、水素発生装置400で発生する水素を気泡発生器340を通じて浴槽330の中の水に微細な気泡の形態で噴射して、水の中に溶存されている水素を通じて皮膚を洗浄したりアトピーなどの皮膚治療をしたりする目的で使うことが可能である。
すなわち、前記気泡発生器340と連結されたチューブ310を水素発生装置400の上端に設けられているアダプタキャップ280の上端の連結口282部分に連結した後、前記気泡発生器340を浴槽の水の中に投入し、水素発生装置400を作動させて前記気泡発生器340から微細な気泡の形態で射出される水素バブルを水の中に溶存させることによって、前記水の中に溶存した水素を通じて皮膚の洗浄や皮膚の治療をすることができる。
ここで、前記気泡発生器340の構成を具体的に詳察すると、前記気泡発生器340は、チューブ310の一側と連結されて前記水素発生装置400で発生した水素気体が流入する流入口341が形成された圧力管342と、前記圧力管342の一側端部に結合する重量体343と、前記圧力管342と重量体343の間をシーリングするシーリング部材345と、前記重量体343と対向する圧力管342の他側端部に結合する多孔性ノズル部344とを含んで構成される。
前記重量体343は気泡発生器340が浴槽の底に完全に沈み得るように所定の重量を有して備えられ、その一側端部には前記圧力管342の一側端部の内周面に形成された雌ねじ部342aと螺合方式で着脱可能に結合され得るように雄ねじ部343aが形成される。この時、前記重量体343と圧力管342の締結部位は、前記圧力管342の内部に流入した水素気体の外部への漏洩が防止できるように、オーリングのようなシーリング部材345が介在してシーリングされる。
そして、前記重量体343と向かい合う圧力管342の他側端部には、多数の微細気孔が形成された重量物である多孔性ノズル部344が固定される。前記多孔性ノズル部344は、圧力管342の内部に流入した水素気体を浴槽の水の中で微細なバブル(気泡)の形態で射出させることができるように設けられた構造物である。
すなわち、チューブ310を通じて前記圧力管342の内部に水素気体が流入し続けられて圧力管342の内部が一定の圧力に造成される場合、前記圧力管342の内部の水素気体は多孔性ノズル部344内に形成された微細気孔の間を通過して浴槽330の水の中に非常に小さいバブルの形態で射出されて、浴槽330の水と大きな表面積を有しつつ接触するとともにバブルの上昇速度を遅滞させて水の中の水素溶存率を高めることができる。
また、前記多孔性ノズル部344は、重量体343の反対側で前記重量体343とともに気泡発生器340を水の中の底面に沈める機能を遂行し、これと同時に前記重量体343の重量よりは軽い重量を有するように形成されて、前記多孔性ノズル部344を通じての水素気体の射出過程において前記重量体343を中心に気泡発生器340が水の中の底で転々と揺れ動きながら水素気体を水の中の多様な位置で射出するようにすることによって、水全体の水素溶存率を大幅に高めることができる。
一方、水素が含まれた水素水は、前記のような飲用水や洗浄水のいずれの場合においても、水の中に含まれている水素の量が最も重要な要素として作用する。すなわち、水素を含むすべての気体の水の中の溶存率は、基本的に溶質、溶媒、圧力、温度が最も大きな影響を及ぼす因子として作用するが、これは平衡状態において該当するのであり、溶質(水素)と溶媒(水)が決定されている状態で瞬間的なまたはその瞬間を持続する時間の中で過飽和される気体の溶存率を高める要素は、気体(水素)と溶液(水)が互いに接触する面積とその接触する時間に比例する。
例えば、同じ体積の水素を発生させる時、水の中で水素は完全な球体ではなくてもほぼ球体に近接した形態を有する。この場合、球体の体積(V)は下記の数式1、2に示した通り、球体の半径(r)の三乗に比例し、球体の表面積(S)は球体の半径(r)の二乗に比例する。
<数式1>
V=4/3×π×r3、ここでVは体積である
<数式2>
S=4×π×r2、ここでSは表面積である
一方、もし一つの大きい気体バブル(bubble)を同じ大きさを有するn個の小さいバブルで割るとすると、一つの大きいバブル(半径r1、表面積S1、体積V1)を有するものとn個の小さいバブル(同じ大きさの小さいバブルn個に発生するという仮定下で、小さいバブルのそれぞれは、半径r2、表面積S22、n個のバブル表面積の合計S2、n個の小さいバブルのそれぞれの体積はV2、小さいバブルの体積の和は大きいバブル一つの体積と同じであるのでV)に分かれるとすれば、大きいバブル一つとn個の小さいバブルの体積は同じであるので、大きいバブルの半径(r1)とn個の小さいバブルのそれぞれの半径(r2)は下記の数式3のようになるであろう。
<数式3>
r1 3=n×r2 3(または r1=n1/3×r2)
これから大きいバブル一つの表面積(S1)とn個の小さいバブルの表面積の和(S2)は、下記の数式4、5を通じて最終的にn個の小さいバブルが大きいバブル一つよりnの2/3乗に比例して大きくなることが分かる。すなわち、同じ体積の水素気体が一つの大きいバブルに比べてn個の小さいバブルに分かれた時にその表面積はnの2/3乗倍だけ増加する。例えば、一つの大きいバブルが、8個、64個、512個の小さいバブルにそれぞれ分かれる時、表面積は4倍、16倍、64倍だけ増加するのであり、これは同じ体積の気体が一つの大きいバブルよりも小さいバブルに分かれる時にバブルが小さいほどその表面積が大きく増加することが分かる。
<数式4>
S1=4×π×r1 3
<数式5>
S2=n×S22=n×4×π×r22=n×4×π×n−1/3×r1 2=n2/3×4×π×r1 2=n2/3×S1
また、水の中で気体はアルキメデス(Archimedes)の原理により浮力を受けるようになり、この浮力は体積が大きいほど大きくなる。動的状態での解析は、その動的状態の状況に応じて多様な多くの要素があるので、溶液(水)内で気体(水素)バブルが発生して浮き上がる時点での最初の浮力だけを比較してみても、一つの大きいバブルとn個の小さいバブルに分かれる場合の各浮力は体積に比例して浮力を受けるので、一つの大きいバブルが受ける浮力F1とn個の小さいバブルのそれぞれが受ける浮力F2は、下記の数式6、7を通じてF2とF1の関係はF1がF2よりn倍だけもっと大きい力(浮力)を受けることが分かる。すなわち、これは大きいバブルの上昇速度がn個の小さいバブルの上昇速度より非常に高いことを意味し、nが大きいほど、換言すると、より多くの小さいバブルに分かれるほど相対的に小さいバブルより大きいバブルの上昇速度がさらに速くなることを意味する。また、これは大きいバブルであるほど上昇速度が大きくなることを意味し、これは水素が水の中で接触する時間がnによって大きな差があることを意味する。
<数式6>
F1∝V1
<数式7>
F2∝V2=1/n×V1
したがって、一つの大きいバブルよりn個の小さいバブルに分かれる時、水素気体の溶存のために有する利点が表面積と接触時間の二つの大きな要素においてn個の小さいバブルが非常に有用であることを示す。
一方、既存の一般的な中、小型の水素発生装置を利用して水素水を製造する場合、水素の溶存率を高めるためにはポンプなどの追加としての装置の構成が必要となり、この場合、水素発生装置がこれら追加の装置によって大きさが大きくなり、製造費用が多く要され、騒音などの問題が発生する短所がある。
本発明の水素発生装置400では前記のような水素発生装置に追加としての装着されるポンプのような外部装置を削除し、前述した図12に図示された気泡発生器340のような簡単な機構物を水素を溶存させようとする水の中に入れて相対的に高い水素溶存率を確保することができるようにした。
図13は本発明の気泡発生器340を経て微細なバブル形態の水素気体を外部に射出する様子を概念的に図示した模式図である。
図13に示したように、本発明の気泡発生器340を利用する場合、大気状態では砥石と類似する材質的構成を有する多孔性ノズル部344を通過するだけの内部水素圧力p1で水素が外部に射出する。
前記のような気泡発生器340を水の中に入れる場合、水の中での水位に応じて水圧を異なって受けるようになるため、水素気体を射出するためには、下記の数式9のようにp1に水圧(pw)だけの圧力を足した圧力p2で水素気体が射出する。
<数式8>
pw=ρgh ここで、pwは水圧、ρは液体(ここでは水)の密度、gは重力加速度、hは水位である。
<数式9>
p2≧p1+pw
そして、前記気泡発生器340を水の中の底に完全に浸すようにするためには、少なくとも前記気泡発生器340の浮力FB以上の重さが要求され、少なくとも泡発生器340の浮力と同等な重さが必要である。浮力は流体(ここでは水)に浸った気泡発生器340の体積に該当する流体の重さだけの力である。したがって、気泡発生器340の全体積をVm、重さをWmとし、体積Vmだけの水の重さをWwとし、下記の数式11のようにWmを制限して決めると、気泡発生器340は水の中の底で揺れ動くようになる。
この場合、揺れの原因は水素気体が気泡発生器340から水の中に射出する時、射出する力だけの反作用を気泡発生器340に加えるためである。このような揺れは水の中で気泡発生器340が決まった一位置で水素を射出するのではなく多様な位置で射出することによって、水の中の全体の水素溶存率を高める役割をする。すなわち、前述した非常に小さいバブルが射出する際に固定されずに水の全体の底面を揺れ動きながら射出することによって、簡単な機構物で最大に水素を溶存させることができるようになるのである。
<数式10>
Fp2=p2×Sここで、Fp2は圧力p2によって水素が射出する機構物の断面積(S)に加える力である。
一方、本発明に係る水素発生装置400は、前述した飲用水や洗浄水などのような水素水の製造以外にも、人または動物の呼吸から4%未満の水素が含まれた空気を吸入できるようにする呼吸用追加装置が適用され得る。
図14は本発明に係る水素発生装置400に吸引用マスク350を連結して使う様子を、一つの実施例の形態で示している。
図14に示したように、本発明の水素発生装置400で発生する水素を人または動物が吸入できる吸入用として使おうとする場合、吸引用マスク350と連結されたチューブ310を水素発生装置400の上端に備えられたアダプタキャップ280上端の連結口282に連結してから前記吸引用マスク350を顔に着用した後、水素発生装置400を作動させて吸引用マスク350に排出されて出る水素を空気と混合させて口や鼻で吸入することができる。
すなわち、前記のように、吸引用マスク350をチューブ310を通じて水素発生装置400のアダプタキャップ280に連結すると、前記水素発生装置400で発生する水素は大気中に飛散せずに吸引用マスク350で集まり、呼吸をする時に前記マスク上に開いた通路を通じて大気中の一般の空気と水素が混じりながら肺に進入させることができる。
公知にされている通り、水素分子はその構成比が一定比率において酸素と反応して非常に大きな爆発力を有した分子であるため、最小の一定比率より低い4%を限界点としてその組成比率を制御するようになると、すなわち4%未満の組成で一般の大気中の空気と混合するのであれば、安定した水素呼吸器として使うことができる。
上述した通り、本発明の水素発生装置400の上端に備えられたアダプタキャップ280部分にチューブ310が備えられた簡単な各種機構物を選択的に連結することによって、飲用水、洗浄水などのような水素水の製造が可能であり、4%未満の水素の組成比で空気と混合させて安定した水素呼吸器として使用することができるため、一つの水素発生装置400に簡単な外部機構物を連結させて多様な用途に合わせて使用することができる。
この時、本発明の水素発生装置400を通じて水素が含まれた飲用水を製造する場合、前述した洗浄水に応用される場合のように、飲用水の中に水素を射出し得る別途の機構物を投入してもよいが、飲用水が入っているコップなどの密閉した容器内で大きいバブルで射出しても使用者が手で振る簡単な動作だけで飲用水の中の水素の溶存をより高くすることができるため、非常に簡単な水準の機構物の変更だけで呼吸器、飲用水の製造、洗浄水の製造が容易にできる効果を得ることができる。
以上では本発明の好ましい実施例を説明したが、本発明の範囲はこのような特定の実施例にのみ限定されず、該当分野で通常の知識を有する者であれば本発明の特許請求の範囲内に記載された範疇内で適切に変更が可能であろう。