JP2008073189A - 循環浴槽水を用いた炭酸泉の製造装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】きわめて微細な炭酸ガスの気泡を短時間に多量に浴槽水に供給して炭酸泉を生成することができるばかりか、装置も小型で取り扱いや保守も簡単でコンパクト且つ安価な炭酸泉の製造装置を提供する。
【解決手段】浴槽2内に配置される吸水口31と吐水口32とを有する循環流水路3と、浴槽水21を循環流路3内に循環させるための循環ポンプ4と、循環流路3に配置されて循環流路3を循環する浴槽水21を電気分解する電気分解装置5と、循環流路3を循環する浴槽水21に供給する炭酸塩とを有し、循環流路3を循環させる浴槽水21に所定量の炭酸塩を加えて電気分解装置5により電気分解して発生させた炭酸ガスの微細な気泡を循環する浴槽水21とともに吐水口32から浴槽2内に供給して溶解させて炭酸泉を製造した。
【選択図】図1
【解決手段】浴槽2内に配置される吸水口31と吐水口32とを有する循環流水路3と、浴槽水21を循環流路3内に循環させるための循環ポンプ4と、循環流路3に配置されて循環流路3を循環する浴槽水21を電気分解する電気分解装置5と、循環流路3を循環する浴槽水21に供給する炭酸塩とを有し、循環流路3を循環させる浴槽水21に所定量の炭酸塩を加えて電気分解装置5により電気分解して発生させた炭酸ガスの微細な気泡を循環する浴槽水21とともに吐水口32から浴槽2内に供給して溶解させて炭酸泉を製造した。
【選択図】図1
Description
本発明は、循環浴槽水を用いた炭酸泉の製造装置に関するものであり、殊に、電気分解装置を用いて発生させる微細な炭酸ガスを用いた炭酸泉の製造装置に関するものである。
従来、所定量(例えば1000〔mg/L〕以上)の炭酸ガスが溶解している水は抹消血行を促進する等の効果があることが知られており、炭酸泉と称されて疲労回復や美容などの目的で、入浴やシャワーなどに用いられている。
そして、業務用だけでなく家庭の浴槽にも適用される簡易な炭酸泉の製造手段として、炭酸塩と酸との反応を利用した薬剤を用いる方法がある(例えば特開2005−314233号公報に提示)が、簡易である反面、通常市販されているものは発生する炭酸ガスの気泡径が微細でなく浴槽水への溶解量が少なく(例えば濃度が300〔mg/L〕程度)、炭酸泉としての効能を発揮することができない。また、反応速度が速いこともあって炭酸ガスの発生が短時間で終わってしまうことから、充分な温浴効果を期待することができない。
また、人工的に発生させた炭酸ガスを連続して供給することにより高濃度の炭酸ガスを含んだ炭酸泉を製造するための装置が提案されており、水を通さずに気体のみを通過させる半透膜、多層複合中空糸膜を用いて炭酸ガスを溶け込ませるものが例えば特公平8−4731号公報、特開2001−293342号公報、特開2004−136272号公報等に提示されているが、これらの炭酸泉の製造装置は、高圧を得るために強力なポンプを必要としたり、耐圧設計が必要で、価格的に高価となり、また、消費電力も大きく運転に要するコストが掛かるばかりか、特に、炭酸ガスボンベを用いるものにあっては一般家庭用として用いるには適さない。
そこで、浴槽水を循環させるための循環流水路と、浴槽水を前記循環流路に循環させるための循環ポンプと、前記循環流路の途中に配置されて前記循環流路を循環する浴槽水を電気分解する電気分解装置と、前記循環流路を循環する浴槽水に炭酸塩を供給する炭酸塩溶液供給装置とを有し、前記循環流路を循環させる浴槽水に炭酸塩を加えて電気分解し、発生させた炭酸ガスを浴槽内に連続して供給する循環浴槽水を用いた炭酸泉の製造装置が、例えば、特開平11−342173号公報、特開2001−204787号公報などに提示されている。
しかしながら、前記従来の電気分解を利用した炭酸泉の製造装置は、有隔膜電解槽を用いたものであり、陽極室内で生成される酸性水を別途に備えた炭酸塩と反応させて炭酸ガスを発生させるものである。
従って、炭酸ガスの発生効率が悪く、特に浴槽水を循環して使用するシステムには向かない。また、有隔膜電解槽を用いていることから電流効率が悪く低コストでの運転が困難である。
更に、陽極として炭素質電極を用いて浴槽水を直接電気分解して電極において発生させた炭酸ガスを溶解させるものが特開平8−196546号公報に提示されているが、陽極として使用する炭素質電極が溶解することから経済面並びに保守の面で好ましくなく、また、浴槽水を直接電気分解することから効率が悪く、炭酸ガスの濃度を上げるのに時間を要する等の問題がある。
特開2005−314233号公報
特公平8−4731号公報
特開2001−293342号公報
特開2004−136272号公報
特開2005−171689号公報
特開平11−342173号公報
特開2001−204787号公報
特開平8−196546号公報
本発明は、前記従来の炭酸泉の製造装置が有している問題点を解決して、きわめて微細な炭酸ガスの気泡を短時間に多量に浴槽水に供給して炭酸泉を生成することができるばかりか、装置も小型で取り扱いや保守も簡単でコンパクトで且つ安価に提供することができる炭酸泉の製造装置を提供することを課題としている。
前記課題を解決するためになされた本発明である炭酸泉の製造装置は、浴槽内に配置される吸水口と吐水口とを有する循環流水路と、浴槽水を前記循環流路内に循環させるための循環ポンプと、前記循環流路に配置されて前記循環流路を循環する浴槽水を電気分解する電気分解装置と、前記循環流路を循環する浴槽水に供給する炭酸塩とを有し、前記循環流路を循環させる浴槽水に所定量の炭酸塩を加えて前記電気分解装置により電気分解して発生させた炭酸ガスの微細な気泡を循環する浴槽水とともに前記吐水口から浴槽内に供給して溶解させて炭酸泉を製造するものである。
本発明は、炭酸ナトリウムや炭酸水素ナトリウムなどの炭酸塩を溶解させた浴槽水を電気分解して発生させた炭酸ガスの微細な気泡(直径が少なくとも50〔μm〕以下のものが好ましい)(以下「マイクロバブル」という)を浴槽水に供給することにより、高濃度(少なくとも1000〔mg/L〕以上)の炭酸ガスを溶解させた炭酸泉を製造することを可能とした。
特に、前記電気分解装置として、炭酸ガスの発生に不要な隔膜を無くし無隔膜の電解槽を採用することにより、効率よく炭酸ガスのマイクロバブルを生成することができ、特に陽極と陰極の電極を近づけて配置させることによる電気抵抗を減少させて省電力化を図ることが可能であり、また、電解槽を流動型とすることで発生させた炭酸ガスの気泡が電解槽内に滞留するのを防止することにより、電解抵抗の上昇を防止して電解電流の低下による炭酸ガスの発生量の低下を防止している。
また、前記炭酸塩としてセスキ炭酸塩を用いると、炭酸ナトリウムや炭酸水素ナトリウムなどの炭酸塩を単独で浴槽水に供給させた場合に比べて溶解速度が速いばかりか電気伝導度を高めることにより炭酸ガスのマイクロバブルを効率よく発生させることができる。
更に、本発明において、前記電気分解装置における電解電流密度が限界電流密度以上である場合には遮蔽効果(電極に発生ガスが付着する効果)や分散効果(気泡が電解液中に分散して抵抗を増大させる効果)を意図的に発生させて炭酸ガスのマイクロバブルを多量に生成することができる。
更にまた、電解槽に循環する浴槽水に圧力を加えるための加圧手段が備えられている場合には、電解槽で発生させた炭酸ガスのマイクロバブルを循環する電解液である浴槽水に効率よく溶解させることができ、循環する浴槽水に圧力を加えるための加圧手段を前記循環流路における吐出口または吐出口の上流側に備えた場合にも、浴槽に貯留している炭酸ガスのマイクロバブルを含む循環浴槽水を吐出させる際に更に効率よく溶解させて高濃度の炭酸ガスを含有する炭酸泉を作成することができる。
以上の手段を有する本発明によれば、炭酸ガスのマイクロバブルを短時間に多量に浴槽水に供給することができ、その結果、浴槽水への炭酸ガスの溶解量を増加させることにより1000〔mg/L〕を超える炭酸ガス濃度を有する炭酸泉を生成することができる。また、生成される炭酸泉は溶解しなかった余剰の炭酸ガスのマイクロバブルが浴槽水を白濁させるので恰も炭酸泉のような視覚的な効果を与えるとともにマイクロバブル自身の保温効果や感触効果も得られる。更に、装置も小型で取り扱いや設置も簡単でコンパクトで且つ安価に提供することができ、特に保守も必要なく耐久性にも優れている。
以下、図面に示した本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の好ましい実施の形態の一例を示すものであり、炭酸泉の製造装置1は、主として浴槽2に貯留した浴槽水21を循環させるための吸水口31と吐水口32とを有し、例えば適宜の可撓性を有する合成樹脂を主体とした通常の給水配管に用いられるものと同様なホースからなる循環流水路3と、浴槽水21を循環流路3に循環させるための循環ポンプ4と、循環流路3の途中に配置されて循環流路3を循環する浴槽水21を電気分解する電気分解装置5とから構成される。
そして、前記循環ポンプ4は、例えばギヤポンプやベーン型ポンプのような自吸式のポンプが適しており、吐出圧力が0.2〔Mpa〕以上で1〔L/min〕以上の流量を有するものが好ましい。
また、電気分解装置5は主として電解槽51と電解槽51に電解電源を供給するための電源部52とから構成され、電源部52は所定の電気量の直流電源を供給可能なものであればよく、バッテリーや交流電源などを電源とする従来周知の電解電源を用いることができる。
図2は本実施の形態に用いられる電解槽51の一例を示すものであり、全体が筒形を呈するとともに一端に電解液の流入口512がもう一端に流出口513を形成した電解槽筐体511内に、外部に電導接続端子を露出させた(図示せず)例えば炭素電極や表面を白金(或いは白金イリジウム合金)で被覆したチタン電極など用いた陽極板514と陰極板515とが間に流入口512と流出口513とに連通する電解液通路516を挟んで配置されている。
特に、本実施の形態では前記電解液通路516は両電極間の距離を狭くするほど電解時における電気抵抗が小さくなり電圧を下げても電解を可能にして余分な電力の消費コストの減少を図ることができる。
尚、本実施の形態における電解槽51のように互いに接近して配置される陽極板514と陰極板515との短絡を防止するため両者の間には例えば硬質の合成樹脂材のような非電導性材により形成されたスペーサ517が設置されている。このスぺーサ517は電解液の流れを阻害することなく電解により発生するガスを電解槽筐体511外に排出させることが必要であり、例えば網状体のような電解液が通過可能なものが好ましい。
また、本実施の形態では、電解槽51における前記流入口512と流出口513とは電解槽筐体511側に広くなる形状であり、流通する電解液の液圧が電解槽筐体511内においてベンチュリー効果により上昇するようになっており、液圧の上昇により炭酸ガスの溶解度を上昇させ、発生させた炭酸ガスのマイクロバブルを、循環する電解液である水槽水により多く溶解させることができる。
尚、図面中符号518は 流入口512の下流と流出口513の上流に配置された整流孔である。また、本実施の形態では一対の陽極板514と陰極板515とを有するものであるがこれらの対を複数配置しても良いことはいうまでもなく時間当たりのガス発生率が増加する。
更に、本実施の形態では、前記循環流路3の吸水口31には吸水フィルターを兼ねた炭酸塩の溶解槽6が付設されており、この溶解槽6と循環ポンプ4との間に空気流入弁7が、循環ポンプ4と前記電解槽51との間には電解液の前処理装置8および流量調節弁9が介在されており、電解槽51と吐水口32との間には絞り機構を有する吐出弁からなる加圧手段10が、吐水口32には吐出弁11がそれぞれ付設されている。
このような構成を有する本実施の形態は、通常、吸水口31と吐水口32とを含む循環流路3の両端部を除き、他部分を一つの筐体に収容することによりコンパクトに且つ使い勝ってが良好となる(図示せず)。
そして、本実施の形態を使用するには、まず、炭酸塩を溶解槽6に挿入するが、炭酸塩としては固形の炭酸塩(炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、セスキ酸ナトリウム或いはこれらの混合物)が好ましい。
このように、本実施の形態では、固形の炭酸塩を溶解槽6に収容するので連続して所定濃度の炭酸塩の溶解した浴槽水21を電解槽51に供給可能であり、また、炭酸塩の消費量も少なくて済むが、直接、炭酸塩を浴槽水21に溶解させてもよい。
尚、炭酸塩としては炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなどの一般的なものを単独であるいは混合して用いることが可能であるが、セスキ炭酸ナトリウム(Na2CO3・NaHCO3・2H2CNa2CO3)のようなセスキ炭酸塩を単独で或いは他の炭酸塩と混合して用いると、溶解速度が増すとともに電気伝導度を上昇させて電解を促進し炭酸ガスの発生効率を高めることができる。また、セスキ炭酸塩は入浴剤としても使用されている安全なものであるばかりか体臭などを消臭する効果も知られている。尚、セスキ炭酸ナトリウムのようなセスキ炭酸塩は潮解性を有することから単独で用いる場合には保管や使用方法が制限されるが例えば炭酸水素ナトリウムのような安定な炭酸塩などと混合して用いることとにより顆粒や固形化などの形態として使用することができる。
そして、図1に示すように吸水口31と吐水口32とを浴槽2内に溜めた浴槽水21内に挿入し、循環ポンプ4を駆動させて炭酸塩が溶解した浴槽水21を循環流路3内を循環させるとともに電解槽51に電源部52から所定の電流を流す。
尚、電源には電解を適性に行わせるために定電流装置を組み込み、浴槽水の濃度の変化に応じて一定の電流を流すようにするとともに、陽極と陰極とを自動的に切り替えて所謂逆通電操作を行い、陰極に付着する水酸化化合物、炭酸化合物の除去を行う。
循環ポンプ4により吸水口31から循環流路3内へ吸い込まれた所定濃度の炭酸塩が溶解した浴槽水は、前処理装置8により例えば浴槽水21中の塩素の除去や微細な毛髪や塵埃などの不純物を除去された後で、流量調節弁9により流量を調整されて、流入口512から電解槽5の電解液通路516へと導入され、その両側に配置された陽極板514と陰極板515とにより電気分解されて炭酸ガスが発生する。この炭酸ガスが浴槽水である循環水とともに循環して以下の式に示すような電気分解が繰り返されることになる。
このように、電解水には炭酸ガスとともに水素ガス、酸素ガスが含まれているが、これらのガスは炭酸ガスとは水槽水への溶解度が異なるので空気中に発散してしまう。
従って、本実施の形態によれば、電解装置5により発生された炭酸ガスのマイクロバブルを含む循環浴槽水は、例えばベンチュリー効果を発揮する絞り機構のような吐出弁である加圧装置10により加圧されて更に溶解容易性を増して吐出口32から浴槽2内に貯留してある浴槽水21内に注入され、炭酸ガスのマイクロバブルが浴槽水21に溶解して炭酸ガスのマイクロバブルを含む炭酸泉が連続的に生成される。
次に、本実施の形態を用いた実施例につき説明する。
尚、本実施例は容積10Lのモデル浴槽を使用して浴槽水として水道水を、電極として白金、白金イリジウムメッキ電極(有効面積35〔cm2〕)を、循環ポンプとしてギヤポンプ(流量2〔L/min〕、吐出圧力0.2〔Mpa〕)をそれぞれ用いた。
尚、本実施例は容積10Lのモデル浴槽を使用して浴槽水として水道水を、電極として白金、白金イリジウムメッキ電極(有効面積35〔cm2〕)を、循環ポンプとしてギヤポンプ(流量2〔L/min〕、吐出圧力0.2〔Mpa〕)をそれぞれ用いた。
表1および図3に、浴槽水にそれぞれ異なる量の炭酸水素ナトリウム(市販の純度99.5%以上の重曹)を溶解させた実施例1〜6および炭酸水素ナトリウムを溶解させない比較例について電解電圧を0〜25〔V〕の範囲で電解処理をした場合のそれぞれの電解電流の変化についての測定値を示す。
尚、各実施例および比較例における炭酸水素ナトリウムの濃度を電気伝導度を以て表わしたが、炭酸水素ナトリウムの電気伝導度に対する溶解度(添加量)の関係を表2および図4に示す。
表1および図3によれば、比較例は電圧の上昇に対して電流も比例して上昇する。実施例1〜6については、炭酸水素ナトリウムの濃度が高いと電気伝導度が高いことから同一の電圧では炭酸水素ナトリウムの濃度が高いほど電解電流は大きくなるが、いずれの実施例も電圧の上昇に対して電流の上昇が比例せず、電圧が15〜20〔V〕前後において勾配が低下してくる。
これは電解過程において一定の電圧を超えると電解液の電気伝導度に応じて電流が上昇せずに気泡の発生や温度の上昇がみられ電解効率が低下してくるためであり、この屈曲点を限界電流と称しているが、本発明では、この限界電流を超えた状態を敢えて形成することにより炭酸ガスのマイクロバルブの多量発生を図るものである
本実施例1〜6についての炭酸ガスのマイクロバルブの発生に好適な電解電圧は、限界電流を過ぎて電流の増加が比例しなくなる、即ち、図3において勾配が低下してくる15〜20〔V〕の範囲が適していることが判る。尚、25〔V〕をよりも電圧を上げると更に電解効率が低下して炭酸ガスのマイクロバルブの発生は増加することなく、電力の無駄となることも判明した。
表3は、1000〔mg/L〕の炭酸水素ナトリウムの濃度を有する浴槽水を用いて前記実施例1〜6と同様にして炭酸泉を生成した場合の実施例7についての浴槽水中の炭酸ガス濃度等を経時的に示すものであり、通電してからほぼ5分後に吐水口32から吐出される循環水(浴槽水)が白濁している(マイクロバブルの存在)が確認され、通電20分で炭酸ガス濃度が1000〔mg/L〕に達して炭酸泉を生成していることが確認された。また、30分後には炭酸ガスの水(40〔℃〕)に対する飽和溶解濃度である1000〔mg/L〕を超えて過飽和の炭酸ガス濃度を有していることが確認でき、本発明の有効性が実証された。
また、表4および図5はセスキ炭酸塩(セスキ炭酸ナトリウム)についての電気伝導度に対する溶解濃度(添加量)の関係を示すものであり、これらの結果を前記表2および図4に示した炭酸水素ナトリウムの場合と比較してみると同一濃度ではセスキ炭酸ナトリウムの場合がより高い電気伝導度を示すことがわかる。
表5および図6は1000〔mg/L〕のセスキ炭酸ナトリウム濃度を有する浴槽水を用いて前記炭酸水素ナトリウムを溶解させた実施例1〜7と同様にして電解電圧を15〔V〕で炭酸泉を生成した場合の実施例8についての浴槽水中の炭酸ガス濃度等を経時的に示すものであり、前記炭酸水素ナトリウムを溶解させた実施例1〜7に比べて低い電圧(15〔V〕)で 同程度の電流(5〔A〕程度)値を得ることができることから消費電力が少なくてよく、炭酸ガスのマイクロバブルの発生量も多く、pH値も10〜11の範囲に安定する。
このように、本発明は、浴槽水に溶解させる炭酸塩として炭酸水素ナトリウムなどの一般的な炭酸塩を用いることにより炭酸泉を生成することができるが、セスキ炭酸塩を用いると更に効率よく炭酸泉を生成することができる。
尚、本発明は浴槽水を対象としているが、浴槽水に限らず他の用途にも利用できることとはいうまでもない。
1 製造装置、2 浴槽、3 循環流水路、4 循環ポンプ、5 電気分解装置、10 加圧装置、21 浴槽水、31 吸水口、32 吐水口、51 電解槽
Claims (8)
- 浴槽内に配置される吸水口と吐水口とを有する循環流水路と、浴槽水を前記循環流路内に循環させるための循環ポンプと、前記循環流路に配置されて前記循環流路を循環する浴槽水を電気分解する電気分解装置と、前記循環流路を循環する浴槽水に供給する炭酸塩とを有し、前記循環流路を循環させる浴槽水に所定量の炭酸塩を加えて前記電気分解装置により電気分解して発生させた炭酸ガスの微細な気泡を循環する浴槽水とともに前記吐水口から浴槽内に供給して溶解させることを特徴とする循環浴槽水を用いた炭酸泉の製造装置。
- 前記電気分解装置が、無隔膜の流動式電解槽である請求項1記載の浴槽水を用いた炭酸泉の製造装置。
- 前記炭酸塩が少なくともセスキ炭酸塩を含む請求項1または2に記載の循環浴槽水を用いた炭酸泉の製造装置。
- 前記電気分解装置における電解電流密度が限界電流密度以上である請求項1,2または3に記載の循環浴槽水を用いた炭酸泉の製造装置。
- 前記電解槽に循環する浴槽水に圧力を加えるための加圧手段が備えられている請求項1,2,3または4に記載の循環浴槽水を用いた炭酸泉の製造装置。
- 前記電解槽に備えた加圧手段が流入口に備えた拡張口と流出口に備えた絞り口により形成されている請求項5記載の循環浴槽水を用いた炭酸泉の製造装置。
- 循環する浴槽水に圧力を加えるための加圧手段を前記循環流路における吐出口または吐出口の上流側に備えている請求項1,2,3,4,5または6に記載の循環浴槽水を用いた炭酸泉の製造装置。
- 前記前記循環流路における吐出口または吐出口の上流側に備えた循環する浴槽水に圧力を加えるための加圧手段が絞り機構を有する吐出弁により形成されている請求項7記載の循環浴槽水を用いた炭酸泉の製造装置。
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JP2015217323A (ja) * | 2014-05-14 | 2015-12-07 | 株式会社 オムシー | 炭酸水の製造方法 |
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