JP6384529B2 - 視界制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、視界制御装置に関するものである。
移動物体の操作者、例えば車両の運転者は、フロントウインドガラスを通して車外状況を確認しつつ運転を行うことになる。特許文献1には、フロントウインドガラスの窓枠形状を視覚的に変更できるようにしたものが開示されている。すなわち、特許文献1には、フロントウインドガラスの周縁部に、液晶等を利用して視界制限の有無を変更可能な視界変更領域を設定して、例えば車両の走行状態、道路状態、車両周辺状態に応じて部分的に視界制限して、フロントウインドガラスの窓枠形状を視覚的に変更できるようにしたものが開示されている。
特開2016−37201号公報
ところで、人間がある状況を目視した際に、サリエンシーと呼ばれる視覚特徴量が大きい(サリエンシーが高い)と、その特定部位に視線誘導されやすいものとなる。サリエンシーは、色、輝度、エッジの傾き、動きなどにより刻一刻と変化する顕著性からなる視覚特徴量である。すなわち、車両の運転者がフロントウインドガラスを通して前方状況を目視した際に、サリエンシーの高い方向へと自然発生的に(無意識のうちに)視線誘導されやすいものとなる。
一方、移動物体としての例えば車両においては、視界領域となる例えばフロントウインドガラスを通して前方状況を視認する際に、運転者の視線方向が注視すべき視認対象物から大きく外れたわき見状態となってしまうことが応々にして生じる。例えば、直進走行時に、左右の道路脇にある目立つ物(例えば点灯している大きな看板)に対して無意識に視線が向いてしまう等のことが生じやすいものとなる。このため、運転者の視線を注視すべき視認対象物へ誘導することは、安全運転等の上で好ましいものとなるが、例えば音声によって視線誘導方向を案内することは運転者に対して煩わしさを与えてしまうことになり、好ましくないものとなる。
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、その目的は、移動物体の操作者に対して煩わしさを与えることなく視線誘導できるようにした視界制御装置を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明にあっては次のような解決手法を採択してある。すなわち、請求項1に記載のように、
移動物体における視界領域の外縁が枠体によって規定されてなる視界制御装置であって、
前記視界領域の周縁部付近でのサリエンシーを高める方向に変更するためのサリエンシー変更手段と、
前記サリエンシー変更手段を制御して、該視界領域の周縁部付近のうち前記移動物体の操作者に対する視線誘導方向にある周縁部付近のサリエンシーを高める制御手段と、
前記制御手段によってサリエンシーが高められた部位について、操作者の視覚的な慣れを生じていることを判定する慣れ判定手段と、
前記慣れ判定手段によって操作者の視覚的な慣れが生じていると判定されたときに、サリエンシーをより高めるかサリエンシーを高めるための制御内容の変更を行う変更手段と、
前記視界領域を通して周辺状況を目視する前記操作者の視線方向を検出する視線方向検出手段と、
前記視界領域中において前記操作者が視認すべき視認対象物を検出する視認対象物検出手段と、
前記移動物体の現在の走行状況を判定する走行状況判定手段と、
を備え、
前記制御手段は、前記視認対象物検出手段が前記視認対象物を検出したと判断したときには、該視認対象物の方向を注視すべき視線方向と設定し、該視認対象物検出手段が前記視認対象物を検出していないと判断したときには、前記走行状況判定手段に基づいて判定された走行状況に応じた方向を、前記注視すべき視線方向として設定し、
しかも、前記制御手段は、前記注視すべき視線方向に、前記視線方向検出手段で検出された視線方向が向いていないと判断したときには、前記注視すべき視線方向に位置する前記視界領域の周縁部のサリエンシーを高めるように制御し、前記注視すべき視線方向に、前記視線方向検出手段で検出された視線方向が向いていると判断したときには、前記走行状況判定手段に基づいて判定された走行状況に応じた方向に位置する前記視界領域の周縁部のサリエンシーを高めるように制御する、
ようにしてある。
上記解決手法によれば、視界領域のうち視線誘導したい方向にある所定部位のサリエンシーを高めることにより、高められたサリエンシーの方向へと操作者の視線を自然発生的に(無意識のうちに)誘導することができる。そして、サリエンシーを高めることによる視線誘導は、音声による視線誘導の場合に比して、穏やかな視線誘導となるので、操作者に対して煩わしさを与えてしまうことが防止あるいは抑制されることになる。また、サリエンシーを高めた状態として同じ状態が長く続くと、操作者はこのサリエンシーが高められた部位について視覚的な慣れが生じて視線誘導機能が低下されるおそれがあるが、視覚的慣れが生じていると判定されたときは、サリエンシーがより高められるか、あるいはサリエンシーを高めるための制御内容が変更されるので、視線誘導機能の低下を防止することができる。
上記解決手法を前提とした好ましい態様は、請求項2以下に記載のとおりである。すなわち、
前記視界領域を通して移動物体の操作者が視認する周辺状況を撮像する撮像手段と、
前記撮像手段で撮像された画像に基づいて、前記視界領域におけるサリエンシーの分布状態を検出する分布状態検出手段と、
をさらに備え、
前記制御手段は、前記分布状態検出手段によって検出された前記視界領域でのサリエンシーの分布状態に応じて、視線誘導する方向のサリエンシーを高めるための制御を行う、
ようにしてある(請求項2対応)。この場合、視界領域におけるサリエンシーの分布状態に基づいて、視線誘導のためのサリエンシーを高める制御が行われるので、サリエンシーを高める度合いを適正に設定することができる。例えば、視界領域のうち視線誘導する方向の周縁部が暗いときに、サリエンシーを不必要に大きく高めてしまうこともなく、逆に視界領域のうち視線誘導する方向の周縁部が明るいときに、サリエンシーを高める度合いが不足してしまう等のこともなく、適正なサリエンシーの高さでもって視線誘導する上で極めて好ましいものとなる。
前記サリエンシー変更手段は、前記視界領域の左側側縁部と右側側縁部と上縁部との少なくとも3箇所についてサリエンシーを高めることができるように設定され、
前記制御手段は、前記3箇所のうち選択された少なくとも1箇所についてのサリエンシーを高めるように制御する、
ようにしてある(請求項3対応)。この場合、前方、左、右の各方向への視線誘導を行う上で好ましいものとなる。
前記慣れ判定手段は、あらかじめ設定された所定タイミングから所定期間が経過したときに、慣れが生じていると判定する、ようにしてある(請求項4対応)。この場合、視覚的な慣れが生じているか否かの判定を簡便に行う上で好ましいものとなる。
前記慣れ判定手段は、移動物体の移動開始から所定時間経過する毎に、慣れが生じていると判定する、ようにしてある(請求項5対応)。この場合、より簡便に視覚的慣れの判定を行うことができる。
前記慣れ判定手段は、前記制御手段によってサリエンシーを高める制御を開始した時点から所定時間経過する毎に、慣れが生じていると判定する、ようにしてある(請求項6対応)。この場合、サリエンシーが高められる制御の開始時点を起点とすることにより、簡便に視覚的な慣れの判定を行いつつ、判定精度を高める上で好ましいものとなる。
前記変更手段は、サリエンシーを段階的に高める、ようにしてある(請求項7対応)。この場合、サリエンシーを段階的に高めるという簡単な手法によって、視覚的な慣れを防止することができる
前記変更手段は、前記制御内容の変更を、色、輝度、動き、面積、凹凸の有無のうち少なくとも2種類以上の間でもって変更することにより行う、ようにしてある(請求項8対応)。この場合、サリエンシーの高さのレベルを広い範囲でもって変更して、視覚的な慣れを効果的に防止することができる。
前記視界領域が、車両のフロントウインドガラスとされ、
前記操作者が、車両の運転者とされている、
ようにしてある(請求項9対応)。この場合、車両における視線誘導として好ましいものとなる。特に、車両は走行している数が多い一方、歩行者、二輪車、他車両等と混在した状態で走行する機会が多くて、視線誘導すべき機会も多くなることから、運転者に対して煩わしさを与えることなく視線誘導できることは極めて好ましいものとなる。
前記視界領域が、車両におけるバックミラー、サイドミラー、設定された所定方向を映し出すディスプレイのいずれかとされ、
前記操作者が、車両の運転者とされている、
ようにしてある(請求項10対応)。この場合、間接視界となる視界領域について、請求項1に対応した効果を得ることができる。
本発明によれば、人間の目に付きやすいサリエンシーを有効に利用して、操作者に対して煩わしさを与えることなく視線誘導することができる。
視界領域としてのフロントウインドガラス部分を示す図。 フロントウインドガラスについて、サリエンシーを高めることが可能な領域設定例を示す図。 フロントウインドガラスの側縁部のサリエンシーを高めた状態を示す図。 フロントウインドガラスの上縁部のサリエンシーを高めた状態を示す図。 本発明の制御系統例を示す図。 本発明の制御例を示すフローチャート。 フロントウインドガラスの側縁部のサリエンシーを高めた状態の別の例を示す図。 フロントウインドガラスの側縁部のサリエンシーを高めた状態の別の例を示す図。 フロントウインドガラスの側縁部のサリエンシーを高めた状態の別の例を示す図。
以下本発明の実施形態について説明するが、実施形態では、移動物体として、車両の一種となる自動車の場合を例としてある。まず、図1において、1は、自動車のフロントウインドガラスである。フロントウインドガラス1の外縁つまり窓枠形状が、左右一対のフロントピラー2とルーフ3とインストルメントパネル4とによって規定されている。図1中、5はバックミラー、6はサイドミラー、7はナビゲーション装置用のディスプレイである。ディスプレイ7は、通常時は地図情報を表示しているが、後退ギアが選択されたときには、自動的に後方視界を映し出すようになっている(後方カメラにより撮像された画像の表示)。また、バックミラー5、サイドミラー6等の間接視界を映し出すものは、実施形態では鏡を用いてあるが、カメラによって撮像された映像を映し出す電子表示式のもの(つまりディスプレイ)であってもよい。
図2に示すように、フロントウインドガラス1には、その全周縁部において、サリエンシーを高めることが可能な変更領域S11が設定されている。この変更領域S11は、特許文献1に開示されているように、液晶フィルムを用いたり、プロジェクションマッピングを用いることに構成されて、この変更領域S11の任意の部分についてのサリエンシーを高めることが可能となっている。
変更領域S11でのサリエンシーを高めるために、フロントウインドガラス1内における周辺状況(特に周辺状況が示しているサリエンシーの分布状況)や周縁部付近に存在する部材を背景としたときの輝度差を高めるようになっており、これに加えて色をも変更可能とされている。例えば、背景が灰色系や黒色系が主体であるときには、変更領域S11においては明度差の大きくなる明るい色(例えば黄色等)でもって、かつ輝度が高くされるような表示とされる。なお、フロントウインドガラス1の周縁部のサリエンシーを高めるための構成としては、フロントウインドガラス1の周縁部そのものに対して液晶フィルムを設定したりプロジェクションマッピングにより光を映し出すことにより行う他、例えばルーフ3の前縁部、フロントピラー2の車幅方向内縁部、インストルメントパネル4の前縁部に例えば液晶フィルムやLED照明を設置したり、プロジェクションマッピングを行う等、適宜の手法を採択し得る。
図3は、変更領域S11を制御して、フロントウインドガラス1の右側縁部についてのサリエンシーを高めた(視覚的顕著性を高めた)部位HR1を形成した状態を示す。運転者の視線は、サリエンシーが高い部分とされた部位HR側に誘導されることになる。つまり、サリエンシーを高くした部位HRの設定は、運転者の視線を右方向に誘導する例えば右旋回時において好ましものとなる。左旋回時には、図3一点鎖線で示すように、フロントウインドガラス1の左側縁部について、サリエンシーを高くした部位HL1を設定すればよい。左右いずれかの方向への視線誘導は、例えば幅寄せの際にも行うことができる(幅寄せ方向のサリエンシーを高める制御を実行)。
また、右方側に注視すべき視認対象物が存在する一方、運転者の視線が右方向から大きくずれているときは、サリエンシーの高い部位HR1を設定することもできる。逆に、左方側に注視すべき視認対象物が存在する一方、運転者の視線が左方向から大きくずれているときは、サリエンシーの高い部位HL1を設定することもできる。
図4は、変更領域S11を制御して、フロントウインドガラス1の上縁部についてサリエンシーを高くした部位HUを形成した状態を示す。この部位HUのサリエンシーが高くなることにより、運転者は、フロントウインドガラス1の上縁部つまり前遠方に向けて視線誘導されることになる。図4のような設定は、直進走行時、特に高速道路(自動車専用道路を含む)での直進走行時において好ましいものとなる。特に、高速道路では、走行路に沿って道路を照らす照明灯が数多く設置されていることが多いが、この左右にある照明灯に邪魔されることなく、前遠方に視線誘導する上で好ましいものとなる。
図5は、変更領域S11を利用して視線誘導の制御を行うための制御系統例が示される。この図5において、Uは、マイクロコンピュータを利用して構成されたコントローラ(制御ユニット)である。この制御ユニットUには、各種センサあるいは機器類S1〜S5からの信号が入力される。S1は、車速を検出する車速センサである。S2は舵角を検出する舵角センサである。S3は、ナビゲーション装置であり、自車位置情報(GPS機能)と地図情報とが取得される。S4は、アイカメラであり、例えばルーフ3の前端部に設けられて、運転者の視線方向を検出(撮像)するものとなっている。S5は、自車両前方の状況を撮像する車外カメラであり、この車外カメラS5により撮像された画像中におけるサリエンシーを検出するためのものとなっている。
コントローラUは、前述した変更領域S11(を構成する液晶等)を制御する他、スピーカS12を制御する。スピーカS12は、注視すべき視認対象物を運転者が視認していないときでかつ危険なときに限って、音声により警報を行うためのものとなっている。
コントローラUは、2種類のデータベースD1、D2を有している。各データベースD1、D2は、それぞれ大容量のフラッシュメモリやハードディスクによって構成されている。データベースD1には、サリエンシーのうち、運転者が注視すべき視認対象物について数多くのデータを記憶している。例えば、先行車両のブレーキランプ、信号機の表示、特に点灯式の道路標識、対向車両、二輪車、歩行者等について、視認対象物として記憶されている。
一方、データベースD2には、視認対象物とはならないサリエンシーについて数多く記憶されている。運転者による視認対象物とはならないサリエンシーとしては、例えば、道路脇の点灯式の看板、街灯、照明灯、建物の窓明かり、街路樹、太陽、月、星等々について、視認不要なサリエンシーとして記憶されている。なお、データベースD1、D2での記憶は、各種の走行シーン(例えば直進走行、旋回走行、市街地走行、高速道路走行等々)毎に場合分けして行われている。
コントローラUは、車外カメラS5により撮像された画像中から、サリエンシーを抽出して、抽出したサリエンシーをデータベースD1、D2に照合して、運転者が注視すべき視認対象物と視認不要な対象物とに区分けする。そして、この区分けに応じて、走行シーンに応じて運転者が注視すべき視認対象物が特定される。
次に、サリエンシーを高めるための制御内容の種類について説明する。まず、サリエンシーが高められた部位として、図3のHR1、図4のHUを示したが、この他、例えば図7〜図9のような場合も採択可能となっている。
図7は、サリエンシーが高められた部位がHR1−2として示され、図3の部位HR1に対応している。ただし、部位HR1−2は、部位HR1に比して、その幅が小さくされて(面積が小さくされて)、サリエンシーが低められた状態となる。
図8は、サリエンシーが高められた部位がHR1−3として示される。図8の部位HR1−3は、図3に示す部位HR1の内周縁部にぎざぎざとされた凹凸を付したものとされて部位HR1の場合に比して、よりサリエンシーが高められた状態とされる。
図9は、サリエンシーが高められた部位がHR1−4として示される。部位HR1−4は、上下方向長さが小さくされていて、実線で示す位置と破線で示す位置との間で上下方向に往復動されて、極めて目立ちやすいものとされている。
図3、図4、図7〜図9に示す例は、あくまで一例であり、サリエンシーを高める度合い(目立ちやすさの度合い)を変更するには、上述した各種例の任意の1つまたは2以上の組み合わせによって行うことができる。すなわち、サリエンシーを高めるための制御内容となる色、輝度(輝度差)、凹凸(エッジ)、動き、面積等について、任意の1つまたは任意の2以上の組み合わせを適宜変更することにより、サリエンシーを高めた部位についての視覚的な慣れを防止することができる。
次に、コントローラUによる制御例について、図6のフローチャートを参照しつつ説明する。なお、以下の説明でQはステップを示す。まず、図6のQ1において、各種センサあるいは機器類S1〜S5からの信号が入力される。この後Q2において、アイカメラS4での検出結果に基づいて、運転者の視線方向が演算される。
Q2の後、Q3において、サリエンシーが演算される。このQ3での処理は、前述したように、車外カメラS5で撮像された画像中のサリエンシーについて、運転者が注視すべき視認対象物と視認不要な対象物とに区分けして、特に注視すべき視認対象物を決定する処理となる。また、この処理において、注視すべき視認対象物の位置(フロントウインドガラス1の視界領域における位置で、視認すべき方向に対応)も決定される。
Q3の後、Q4において、走行シーンが判定される。このQ4で処理は、自車両の現在の走行状況を判定するもので、実施形態では少なくとも直進走行と旋回(カーブ)走行の有無について判定される。なお、上記走行シーンの判定に際しては、既知の適宜の手法により行うことができ、図5では図示略のセンサやスイッチ等の作動状況をも加味して判定することができる。
Q4の後、Q5において、運転者が注視すべき視線方向(無意識のうちに視線誘導されるような穏やかに視線誘導すべき方向)が演算される。このQ5での処理は、Q3での処理により取得された運転者が注視すべき視認対象物の方向を設定する処理となる。注視すべき視線方向は、視認対象物が複数存在する場合は、もっとも重視すべき視認対象物に対する方向とされる。特に視認対象物とすべき物体が存在しないときは、Q4での走行シーンに応じて注視すべき視線方向が設定される。具体的には、例えば、カーブを走行するときは、カーブの曲がり方向を注視すべき視線方向として設定することができ、また高速道路を直進走行しているときは前遠方を注視すべき視線方向として設定することができる。
Q5の後、Q6において、運転者が注視すべき視線方向をみているか否かが判別される。このQ6の判別でNOのときは、Q7において、車両の走行開始から所定時間(例えば30分)経過したか否かが判別される。このQ7の判別でNOのときは、Q8において、フロントウインドガラス1の周縁部のうち、注視すべき視線方向に対応した位置となる特定部位のサリエンシーが高められる。
前記Q7の判別でYESのときは、サリエンシーが高められた部位についての視覚的な慣れが生じているあるいは生じる可能性が高いときとなる。このときは、Q9において、サリエンシーが高められた部位に対する視覚的な慣れを防止するために、例えばサリエンシーがより高められるように制御される。サリエンシーをより高めるには、輝度をより高めたり、より目立ち易い色に変更する等により行うことができる。
前記Q6の判別でYESのときは、特に視線誘導する必要性がないということで、リターンされる。ただし、Q6の判別でYESのときは、Q4で演算された走行シーンに応じて、視線誘導を行うこともできる(例えばカーブ走行の際には、カーブの曲がり方向に向けて視線誘導する等)。
なお、視認対象物が特に危険な存在であり、しかも運転者がこの危険な視認対象物を視認していないと判断されたときは、スピーカS12から警報を発生させることもできる。
走行シーンに応じて視線誘導している(例えばカーブの曲がり方向に視線誘導している)状態で、運転者が注視すべき視認対象物が出現したときは、この視認対象物に向かう方向へ視線誘導するためのサリエンシーを高める制御を合わせて行うこともできる。具体的には、例えば、右カーブを走行するときであることからフロントウインドガラス1の右側縁部のサリエンシーを高めている状態で、左方側に注視すべき視認対象物が出現すると共にこの視認対象物に対して運転者の視線が向いていないときは、フロントウインドガラス1の左側縁部のサリエンシーを高めるようにしてもよい。この場合、左側縁部のサリエンシーを高めた際には、一時的に右側縁部のサリエンシーを高める制御を中断するのが好ましい。
上記Q9の処理において、サリエンシーをより高めるのに代えてあるいは加えて、サリエンシーを高めるための制御内容を変更することにより行うこともできる。すなわち、例えばQ8では、色と輝度とによってサリエンシーを高めた状態としているのに対して、Q9では、動きを取り入れたり、凹凸有りにしたり、面積範囲を変更(特に拡大)する等、目先を変えて、視覚的な慣れを防止するようにすることもできる。
ここで、車両の走行開始時点から所定時間経過する毎に、サリエンシーをより高める制御を行うことができる。このため、所定時間経過する毎に、例えば色と輝度との組み合わせによってサリエンシーを段階的に高めることにより、長時間の走行でも、視覚的な慣れを生じさせることなく、サリエンシーを利用した視線誘導を的確に行うことができる。色と輝度とによって段階的にサリエンシーを高めることが上限に達したときは、動き、凹凸有り、面積拡大のいずれか1つあるいは任意の2以上の組み合わせをさらに採択することにより、さらにサリエンシーを高めることができる。
また、視覚的な慣れ防止には、サリエンシーを単に高めるのみならず、その制御内容を大きく変更することによっても達成できる。例えば、色と輝度とによってサリエンシーを高めている状態で、色と輝度とによるサリエンシーを低下させつつ新たに動きを行うことにより、視覚的な慣れを防止することも可能である。
サリエンシーをより高めたり、その制御内容を変更するタイミングとしては、サリエンシーを高める制御の開始時点から所定時間経過する毎、あるいは新たに別の部位についてサリエンシーを高める制御を開始する際に行う等、視覚的な慣れが生じるであろうと想定される適宜のタイミングで行うことができる。すなわち、サリエンシーをより高めたりその制御内容を変更する際のパラメータとなる所定期間やその起算開始時点は、適宜設定できる。また、視覚的な慣れが生じているか否かの判定は、時間をパラメータとすることに代えて走行距離でもって行うこともでき、またアイカメラS4によって検出される運転者の瞳状態でもって行う等、適宜の手法によって行うことができる。
以上実施形態について説明したが、本発明は、実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載された範囲において適宜の変更が可能である。サリエンシーを高める度合いは、視界領域内の背景(周辺状況)との関係から、例えば少なくとも所定分の輝度差を有するように設定することができる。視界領域(例えばフロントウインドガラス1)の下縁部についても、サリエンシーを高める制御を行うことができる(例えば自車両の周囲に歩行者や二輪車が多く存在する市街地走行時に、自車両の近く付近に視線誘導する場合)。バックミラー5、サイドミラー6、ディスプレイ7等の間接視界についても同様に、その周縁部におけるサリエンシーを部分的に高める制御を行うことができる。サリエンシーを高めるための制御内容としては、既述した他、点滅表示等、適宜の手法を採択し得る。
サリエンシーを高める部位としては、種々設定できる。例えば、フロントウインドガラス1(視界領域)の側縁部の全長に渡ることなく、上下方向中間部位、上端部位、下端部位等、側縁部の長さ方向において部分的にサリエンシーを高めることもできる。同様に、上縁部あるいは下縁部についても、その全長に渡ることなく、左右方向中間部位、左端部位、右端部位等、長さ方向において部分的にサリエンシーを高めることもできる。また、フロントウインドガラス1を例にした場合で、「上縁部の車幅方向左端部+左側縁部の上端部」とした場合は、斜め左上方向への視線誘導とすることができ、「上縁部の車幅方向右端部+右側縁部の上端部」として場合は、斜め右上方向への視線誘導とすることができる。同様に、サリエンシーを高める部位を、「下縁部の車幅方向左端部+左側縁部の下端部」として場合は、斜め左下方向への視線誘導とすることができ、「上縁部の車幅方向右端部+右側縁部の下端部」として場合は、斜め左下方向への視線誘導とすることができる。車両(自動車)以外の各種の移動物体(航空機、船舶、列車等)についても同様に適用できる。勿論、本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として表現されたものを提供することをも暗黙的に含むものである。
本発明は、人間の目に付きやすいサリエンシーを有効に利用して、操作者に対して煩わしさを与えることなく視線誘導することができる。
1:フロントウインドガラス(視界領域)
2:フロントピラー
3:ルーフ
4:インストルメントパネル
5:バックミラー
6:サイドミラー
7:ディスプレイ(視界領域)
U:コントローラ
S1:車速センサ
S2:舵角センサ
S3:ナビゲーション装置
S4:アイカメラ
S5:車外カメラ(サリエンシー検出用)
S11:変更領域(液晶)
S12:スピーカ(警報用)
D1:データベース(視認対象物となるサリエンシーを記憶)
D2:データベース(視認不要なサリエンシーを記憶)
HR1:(サリエンシーが高くされた部位)
HL1:(サリエンシーが高くされた部位)
HU:(サリエンシーが高くされた部位)
HR1−2:(サリエンシーが高くされた部位)
HR1−3:(サリエンシーが高くされた部位)
HR1−4:(サリエンシーが高くされた部位)

Claims (10)

  1. 移動物体における視界領域の外縁が枠体によって規定されてなる視界制御装置であって、
    前記視界領域の周縁部付近でのサリエンシーを高める方向に変更するためのサリエンシー変更手段と、
    前記サリエンシー変更手段を制御して、該視界領域の周縁部付近のうち前記移動物体の操作者に対する視線誘導方向にある周縁部付近のサリエンシーを高める制御手段と、
    前記制御手段によってサリエンシーが高められた部位について、操作者の視覚的な慣れを生じていることを判定する慣れ判定手段と、
    前記慣れ判定手段によって操作者の視覚的な慣れが生じていると判定されたときに、サリエンシーをより高めるかサリエンシーを高めるための制御内容の変更を行う変更手段と、
    前記視界領域を通して周辺状況を目視する前記操作者の視線方向を検出する視線方向検出手段と、
    前記視界領域中において前記操作者が視認すべき視認対象物を検出する視認対象物検出手段と、
    前記移動物体の現在の走行状況を判定する走行状況判定手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記視認対象物検出手段が前記視認対象物を検出したと判断したときには、該視認対象物の方向を注視すべき視線方向と設定し、該視認対象物検出手段が前記視認対象物を検出していないと判断したときには、前記走行状況判定手段に基づいて判定された走行状況に応じた方向を、前記注視すべき視線方向として設定し、
    しかも、前記制御手段は、前記注視すべき視線方向に、前記視線方向検出手段で検出された視線方向が向いていないと判断したときには、前記注視すべき視線方向に位置する前記視界領域の周縁部のサリエンシーを高めるように制御し、前記注視すべき視線方向に、前記視線方向検出手段で検出された視線方向が向いていると判断したときには、前記走行状況判定手段に基づいて判定された走行状況に応じた方向に位置する前記視界領域の周縁部のサリエンシーを高めるように制御する、
    ことを特徴とする視界制御装置。
  2. 請求項1において、
    前記視界領域を通して移動物体の操作者が視認する周辺状況を撮像する撮像手段と、
    前記撮像手段で撮像された画像に基づいて、前記視界領域におけるサリエンシーの分布状態を検出する分布状態検出手段と、
    をさらに備え、
    前記制御手段は、前記分布状態検出手段によって検出された前記視界領域でのサリエンシーの分布状態に応じて、視線誘導する方向のサリエンシーを高めるための制御を行う、
    ことを特徴とする視界制御装置。
  3. 請求項1または請求項2において、
    前記サリエンシー変更手段は、前記視界領域の左側側縁部と右側側縁部と上縁部との少なくとも3箇所についてサリエンシーを高めることができるように設定され、
    前記制御手段は、前記3箇所のうち選択された少なくとも1箇所についてのサリエンシーを高めるように制御する、
    ことを特徴とする視界制御装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、
    前記慣れ判定手段は、あらかじめ設定された所定タイミングから所定期間が経過したときに、慣れが生じていると判定する、ことを特徴とする視界制御装置。
  5. 請求項4において、
    前記慣れ判定手段は、移動物体の移動開始から所定時間経過する毎に、慣れが生じていると判定する、ことを特徴とする視界制御装置。
  6. 請求項4において、
    前記慣れ判定手段は、前記制御手段によってサリエンシーを高める制御を開始した時点から所定時間経過する毎に、慣れが生じていると判定する、ことを特徴とする視界制御装置。
  7. 請求項1ないし請求項6のいずれか1項において、
    前記変更手段は、サリエンシーを段階的に高める、ことを特徴とする視界制御装置。
  8. 請求項1ないし請求項7のいずれか1項において、
    前記変更手段は、前記制御内容の変更を、色、輝度、動き、面積、凹凸の有無のうち少なくとも2種類以上の間でもって変更することにより行う、ことを特徴とする視界制御装置。
  9. 請求項1ないし請求項8のいずれか1項において、
    前記視界領域が、車両のフロントウインドガラスとされ、
    前記操作者が、車両の運転者とされている、ことを特徴とする視界制御装置。
  10. 請求項1ないし請求項8のいずれか1項において、
    前記視界領域が、車両におけるバックミラー、サイドミラー、設定された所定方向を映し出すディスプレイのいずれかとされ、
    前記操作者が、車両の運転者とされている、ことを特徴とする視界制御装置。
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