JP6379121B2 - 本体部分を非接触式に保持する磁気軸受及び方法と本体部分の位置変位を検出する装置 - Google Patents

本体部分を非接触式に保持する磁気軸受及び方法と本体部分の位置変位を検出する装置 Download PDF

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Description

本発明は、本体部分を非接触式に保持する磁気軸受及び方法、特に、センサを備えていない磁気軸受のための位置推定、並びに、特に、この磁気軸受において、本体部分の基準位置に対する本体部分の位置変位を検出する装置に関する。
電磁石は、磁化可能な本体部分に磁気的引力を及ぼし、それによって、本体部分の位置に関する完全な制御を実現しており、本体部分を非接触式に、例えば、浮遊状態で保持する保持機器を提供することが可能である。磁気軸受とも呼ぶことができる磁気保持機器は、一つの方向において本体部分を固定するために、典型的には、本体部分の運動方向における対向する側に二つの電磁石を使用している。その磁気的引力は、間隔が短くなる程増大するので、磁気保持機器は自然に不安定となり、本体部分を確実に位置決め可能とするためには、特別な駆動部を必要とする。
基本的には、そのような保持機器のために二つの駆動部が設けられて、その中の一方が、所謂差動駆動部を使用して、図14に図示されており、他方が、差分巻線に基づき、図15に図示されている。
図14の保持機器は、x方向に沿って二つの対向する電磁石910,920の間において非接触式に本体部分105を保持し、そのため、本体部分105と第一の電磁石910の間の第一の間隔
Figure 0006379121
と、本体部分105と第二の電磁石920の間の間隔
Figure 0006379121
とが生じる。Xは、所望の中間位置を定義し、
Figure 0006379121
は、目的通りの制御によって最小化すべき(即ち、出来る限りゼロに近付けるべき)位置変位である。
図示された保持機器では、第一の電磁石910は、互いに直列に接続された第一のコイル931と第二のコイル932を有し、そのため、第一のコイル931に流入した第一の電流iは、その次に第二のコイル932内を流れる。これらの第一のコイル931と第二のコイル932は、U字形状の共通の第一のコイルコア941を共有している。第二の電磁石920は、同じく互いに直列に接続された第三のコイル933と第四のコイル934を有し、そのため、第三のコイル933に流入した第二の電流iは、その次に第四のコイル934内を流れる。これらの第三と第四のコイル933,934も、同じくU字形状の共通の第二のコイルコア942を用いている。第一の電磁石910には、第一の電圧uを印加することが可能であり、第二の電磁石920には、第二の電圧uを印加することが可能である。第一の電圧uは第一の電流iを発生させ、第二の電圧uは第二の電流iを発生させる。
両方の電流は、それぞれ磁界を誘導し、そのため、電磁石910,920は、互いに逆向きの力を本体部分105に及ぼす。第一と第二の電磁石910,920の各コイルの巻線数、第一の電磁石910を流れる第一の電流i及び第二の電磁石920を流れる第二の電流iを相応に選定することによって、それに対応して、本体部分105に作用する磁気的引力を制御することができる。そのようにして、例えば、第一の電流iの増大によって、本体部分を正のx方向に引き寄せることができ、(第二の電流iと比べた)第一の電流iの減少によって、本体部分を負のx方向にずらすことができる。
第一の電磁石910と第二の電磁石920を駆動するために、第一の電圧uと第二の電圧uに関して、所謂パルス幅変調(PWM)信号を使用することができる。更に、センサ周期の間において、正と負の電圧値に関するパルス幅が同じ長さ(デューティサイクルが50%)である場合、図14の磁気保持機器に関する駆動電圧をそのように選定することによって、時点tn(即ち、nが離散的な時点の係数を表す)での位置変位
Figure 0006379121
を次の式により表すことが可能である。
Figure 0006379121
ここで、電流の時間微分に関して、更に次の式が成り立つ(ξ=1,2)。
Figure 0006379121
これらの式では、Aは電磁石の各極の表面の面積であり、Nは各コイルに対して等しく選定された巻線数であり、UdcはPWM信号の電圧の絶対値であり、αは負の切換状態に関連し、βは正の切換状態に関連し、μは真空の透磁率を表す。
従って、位置変位
Figure 0006379121
は、正と負のPWM切換状態に関する第一の電流iと第二の電流iの時間微分の差から決定することが可能である。特に、そのような磁気保持機器では、(例えば、サンプリングによって)電流曲線の立ち上がりだけを決定する必要が有る。
図15は、差分巻線を使用する別の従来の磁気保持機器を図示している。その磁気保持機器は、第一の磁力線Φを発生させる第一のコイル831及び第二のコイル832を備えた第一の電磁石810と、第二の磁力線Φを発生させる第三のコイル833及び第四のコイル834を備えた第二の電磁石820とを有する。それらの第一のコイル831と第二のコイル832は、U字形状の第一のコイルコア841に沿って配置されている。それらの第三のコイル833と第四のコイル834は、U字形状の第二のコイルコア842に沿って配置されている。
その磁気保持機器では、第一のコイル831が第三のコイル833と直列に接続されており、そのため、両方のコイルによって、第一のコイル831と第三のコイル833に流れる制御電流iを発生させる制御電圧Uを印加することが可能である。同様に、第二のコイル832と第四のコイル834が直列に接続されており、そのため、両方のコイルによって、バイアス電圧U(=バイアス磁化のための電流を発生させる電圧)が第四のコイル834と第二のコイル832を流れるバイアス磁化電流iを発生させる。
巻線数と巻線方向を相応に選定することによって、バイアス電圧Uと比べて制御電圧Uを変化させることにより、又もや第一の電磁石810と第二の電磁石820の間に配置された本体部分105に力を及ぼすことができる。例えば、第二のコイル832が、第四のコイル834と比べて逆向きの巻線方向を有する一方、第一のコイル831と第三のコイル833が同じ巻線方向を有するか、或いは第二と第四のコイル832,834が等しく巻かれるが、第一のコイル831と第三のコイル833が互いに逆向きに巻かれる。更に、制御電圧Uが印加されない場合でも、磁力が優先方向に作用するように、バイアス電圧U及び/又は巻線数を選定することができる。その場合、制御電圧Uの制御によって、バイアス電圧Uが発生させる磁力を補償することができ、そのため、本体部分を中間に保持することができる。
図15の磁気保持機器は、特に、本体部分を全体として釣り合った状態に保持するために、そのような保持機器を複数使用する場合に有利である。そのような場合、例えば、バイアス電圧U又はそれが発生させる電流iを全ての保持機器に関して等しく使用することができる。例えば、本体部分105が、磁気保持機器により回転可能に軸支すべき回転軸を有する場合、図示された第一と第二の電磁石810,820に追加して、例えば、図面平面に対して直角の方向において両端に対して本体部分105を保持する別の電磁石を配備することもできる。
そのような直列接続の利点は、一つのバイアス電圧Uだけが、そのため、一つの電圧増幅器だけが必要なことである。制御電圧Uに関してのみ、別個の電圧増幅器が必要である。その磁気保持機器が回転方向に対して直角な二つの支持点で回転軸を軸方向に保持すべき例に関して、そのためには、制御電圧用の四つの前置増幅器と(共通の)バイアス電圧用の一つの前置増幅器とが必要である。
それと比べて、図14に図示された保持機器は、両方の電圧を独立して制御しなければならないので、保持方向毎に、それぞれ二つの前置増幅器が必要である。従って、五つの方向(2x2つの半径方向の固定と一つの軸方向の固定)のために、十個の前置増幅器が必要である。そのため、図15の磁気保持機器では、四つの前置増幅器を節約することができる。
しかし、図15の磁気保持機器は、本体部分の対向する側のコイルを直列に接続しているために、(図14の磁気保持機器と異なり)差動駆動が可能でないとの欠点を有する。従って、図15の磁気保持機器に関して簡単な式(1)を適用することができず、その理由は、そのためには、本体部分105の両側の両方の電磁石に異なる電流(この差が位置変位
Figure 0006379121
を決定する)を流す駆動部が必要になるからである。
そのため、図15の磁気保持機器が少ない前置増幅器で動作するにも関わらず、前述した簡単な電流測定によって、位置を検出することができない。むしろ、追加の位置センサが必要となり、それによって、その保持機器は、結局、より負担がかかり、より誤差に弱くなる。
ドイツ特許公開第102005030724号明細書 欧州特許公開第0836022号明細書 欧州特許公開第1028262号明細書
本発明の課題は、位置センサ無しで最小限の電力増幅器により動作する磁気保持機器を実現することである。
上記の課題は、請求項1に記載の磁気軸受と請求項16に記載の本体部分を非接触式に保持する方法によって解決される。従属請求項は、独立請求項の対象の有利な改善構成と関連する。
本発明は、磁界を用いて少なくとも一つの方向において本体部分を非接触式に保持する磁気軸受に関する。この磁気軸受は、第一の端子と第二の端子を備え、これらの間に電圧信号を印加することが可能であり、第一の磁化モジュール、第二の磁化モジュール及びバイアス磁化モジュールを備えるとの特徴を有する。第一の磁化モジュールは、第一のコイル端が第一の端子と電気的に接続され、第二のコイル端が第二の端子と電気的に接続された第一のコイルを有し、そのため、電圧信号を印加した場合に、第一のコイルを流れる第一の電流が第一の磁界を誘導する。第二の磁化モジュールは、第一のコイル端が第一の端子と電気的に接続され、第二のコイル端が第二の端子と電気的に接続された第二のコイルを有し、そのため、電圧信号を印加した場合に、第二のコイルを流れる第二の電流が第二の磁界を誘導する。バイアス磁化モジュールは第三の磁界を発生させる。この電圧信号の制御によって、磁気軸受内に挿入された本体部分が磁力の釣合いにより第一の磁化モジュール、第二の磁化モジュール及びバイアス磁化モジュールの間において非接触状態で浮遊するように、これらの第一の磁化モジュール、第二の磁化モジュール及びバイアス磁化モジュールが配置されている。
コイルには、磁界の発生のために、電流により励起することが可能な全ての手段が含まれる。最も簡単な場合、コイルは、多くの場合、複数の巻線を備えた電線の巻線により構成される。しかし、コイルは、相応の導体路/電流路を形成することによって、固体内、或いは基板上に構成することもできる。
電気接続は、必ずしも直接的な電気接続とする必要はない。本出願の範囲内では、電気接続とは、構成部品間の荷電粒子の流れを可能とする如何なる電流路であると理解する。しかし、第一の端子と第一のコイル及び第一の端子と第二のコイルの間の接続は、例えば、それらの間に別の部品を接続しない直接的な接続とすることができる。特に、別の実施例では、第一及び第二の端子と第一の磁化モジュール及び第二の磁化モジュールの間に駆動回路を接続しない。
本発明の範囲内では、「浮遊」との用語を広く解釈すべきである。特に、この用語は、一方の本体部分と他方の第一の磁化モジュール及び第二の磁化モジュールの間に直接的な物体の接触が存在しないことと理解すべきである。しかし、本体部分は、別の部品と接続することができるが、その別の部品は、本体部分の運動方向に関して本体部分を直接保持する役割を果たさない。
磁気軸受は、本体部分を磁気的に保持するのに適した全ての手段を含み、特に、回転軸受もリニア軸受も含む。この本体部分は、例えば、回転運動、さもなければ平面的(直線的)な浮遊運動を行なうために配備することができる。同様に、第一の磁化モジュール、第二の磁化モジュール及びバイアス磁化モジュールは、三角形の配列を形成することが可能であり、そのため、バイアス磁化モジュールがバイアス磁化モジュールに向かうバイアス力を本体部分に及ぼす一方、第一と第二の磁化モジュールがその三角形の方向に沿って別の力を本体部分に及ぼし、そのようにして、前記の釣合いを実現する。
別の実施例では、この磁気軸受は、第一の電流と第二の電流の差に基づきセンサ電流を検出するように構成された第一の電流センサを有する。任意選定により、第一の電流と第二の電流の合計に基づき制御電流を検出するように構成された第二の電流センサを備えることができる。
この第一の電流センサは、第一の電流と第二の電流が互いに逆向きの方向に第一の電流センサを通って流れ、そのようにして、第一の電流センサが両方の電流の差を直接検出できるように、例えば、第一の端子及び第二の端子から第一のコイル及び第二のコイルまでの供給配線に沿って配置することができる。同様に、第二の電流センサは、第一と第二の電流を流す両方の配線が第二の電流センサを同じ方向に通過するように配置することができる。任意選定により、第二の電流センサは、第一の端子に流入するか、或いは第二の端子から流出する電流全体を測定することができる。
別の実施例では、この磁気軸受は、更に、変圧器と第一及び第二のセンサ端子を有する。この変圧器は、共通のコイルコアを介して互いに磁気的に結合された第一の一次コイル、第二の一次コイル及び二次コイルを有する。第一のコイルは第一の電流の電流路に沿って配置され、第二のコイルは第二の電流の電流路に沿って配置される。この二次コイルは、第一のセンサ端子と第二のセンサ端子の間に電気的に接続される。例えば、第一のコイルを通って、第一の電流だけが流れるか、或いは第二の電流が流れない一方、第二の一次コイルを通って、第二の電流だけが流れるか、或いは第一の電流が流れない。変圧器とは、電流の時間的な変化に基づき電気信号を発生させることが可能な全ての手段であると理解する。そのため、変圧器は、特に、電流強度の変化を検出するセンサである。
この構成によって、第一と第二の電流の間の電流差の時間的な変化を直接検出でき、そのために、電流をサンプリングする必要がないことが実現される。それは、特に、第一と第二の電流の差の時間的な変化によってのみ位置変位を決定できるように、この磁気軸受が構成されている場合に有利である。そして、この変圧器方式は、位置変位を決定する直接的な手法を規定する。さもなければ高い周波数で電流のサンプリングを実施しなければならないので、この変圧器方式は、(例えば、処理速度に関して)より低い要件をハードウェアに課すことができるとの利点も提供する。
別の実施例では、このバイアス磁化モジュールは、第一と第二の磁力線成分を発生させるように構成され、第一の磁力線成分は、第一のコイルが発生させる磁力線と同じ方向を有し、第二の磁力線成分は、第二のコイルが発生させる磁力線と逆向きの方向を有し、そのことは、詳しくは、第一の電流が第一のコイルを流れ、第二の電流が第二のコイルを流れた場合に言える。
別の実施例では、バイアス磁化モジュールは、少なくとも一つの永久磁石を有し、任意選定により、第一の永久磁石と第二の永久磁石を有し、第一の永久磁石は、第一の磁化モジュールの第一のコイルと磁気的に結合し、第二の永久磁石は、第二の磁化モジュールの第二のコイルと磁気的に結合する。
「結合」との用語は、エネルギーを伝えることができる如何なる接続も含むと解釈すべきである。この場合、第一の磁化モジュールと第一の永久磁石又は第二の磁化モジュールと第二の永久磁石は、一つの通路(例えば、コイルコア又はそれ以外の磁力線を案内する磁気材料)を介して、磁力線に関して互いに結合している。
別の実施例では、バイアス磁化モジュールは、制御可能な第三の磁界をバイアス磁化電流により発生させるために、バイアス磁化電流により励起可能な少なくとも一つのコイルを有する。任意選定により、この少なくとも一つのコイルは、電気的に直列に接続された、バイアス電圧により励起可能な第三のコイルと第四のコイルを有する。この磁気軸受は、任意選定により、更に、第一のコイルコアと第二のコイルコアを有し、第一のコイルと第三のコイルは、この第一のコイルコアの周りに巻かれ、第二のコイルと第四のコイルは、この第二のコイルコアの周りに巻かれる。
例えば、バイアス磁化モジュールの第三のコイルは、第一のコイルの第一のコイルコアに対して磁力線を発生させるように構成することができる。任意選定により、バイアス磁化モジュールの第四のコイルは、第二のコイルの第二のコイルコアに対して第二の磁力線を発生させるように構成することができる。
別の実施例では、この磁気軸受は、更に、電圧信号の制御及び/又はバイアス電圧によるバイアス磁化モジュールの第三の磁界の制御を行なうように構成された制御モジュールを有する。
この制御モジュールは、任意選定により、更に、正のパルスと負のパルスから成る電圧信号として第一のパルス幅変調(PWM)信号を提供するとともに、正のパルス及び/又は負のパルスのパルス幅を変化させ、そのようにして、第一の磁界と第二の磁界を変化させるように構成することができる。任意選定により、この制御モジュールは、正のパルスと負のパルスから成るバイアス電圧信号として第二のパルス幅変調(PWM)信号を提供するとともに、正のパルス及び/又は負のパルスのパルス幅を変化させ、そのようにして、第三の磁界を変化させることができる。
別の実施例では、この制御モジュールは、更に、センサ期間の間にセンサ電流を検出して、センサ期間の少なくとも一部に関して、第二のPWM信号の電圧レベルを一定に保持するか、或いは第一のPWM信号の電圧レベルと同じに保持するように構成することができる。それによって、センサ期間の間に、第三の磁界を一定に保つことが実現される。特に、それは、第二のPWM信号のゼロ設定によって、例えば、第三の端子と第四の端子の短絡によって実現することができる。
別の実施例では、この制御モジュールは、更に、センサ期間の間に正と負のパルスのパルス幅が同じである第一のPWM信号を提供するとともに、制御期間の間に正と負のパルスのパルス幅を異なるように選定し、そのようにして、第一と第二の磁界を変化させるように構成することができる。特に、多数のセンサ期間と制御期間を互いに交替させることができ、センサ電流の検出は、少なくとも数個のセンサ期間でのみ行なわれる。
これらのPWM信号は、正、負、さもなければゼロにすることができる複数のレベルを持つことができる。例えば、これらのパルス幅変調信号は、2レベルPWM信号(例えば、±Udc)及び/又は3レベルPWM信号(+Udc,0,−Udc)から構成することができる。
別の実施例では、この制御モジュールは、更に、センサ期間の間にセンサ電流を複数回検出し、それらに基づきセンサ電流の時間的な変化を算出するように構成される。
別の実施例では、この制御モジュールは、更に、センサ電流の算出した時間的な変化に基づき、少なくとも一つの方向に沿った本体部分の位置の変位を求め、それに基づき制御期間での制御電流の変化を実現し、そのようにして、本体部分の位置の補正を実施するように構成される。
別の実施例では、第一の磁化モジュールは、釣り合っている時に第二の磁化モジュールと同じインダクタンスを有する。それにより、第一の磁化モジュールと第二の磁化モジュールに印加される電圧が同じ場合に、ほぼ同じ電流を両方のモジュールに流すことが実現される。従って、釣り合っている時の第一の電流は第二の電流と同じである。しかし、釣り合っていない場合、即ち、本体部分が所望の中間位置に居ない場合、互いに異なる、僅かではない測定量を提供する電流変化が生じる。しかし、このセンサ量が両方の電流の差(又はその時間的な変化)であるので、それによって、信号対雑音比(SNR)が改善される。それは、数学的な同等性が実際には生じておらず、場合によっては、望ましくもないと理解される。従って、本発明では、同等性とは、±5%又は±20%の許容範囲が許されると常に理解すべきである。
本発明は、前に説明した複数の磁気軸受を備えた磁気保持機器に関する。これらの複数の磁気軸受は、一つの平面に沿って、或いは一つの軸の周りに配置され、そのため、本体部分は、この平面内を非接触式にずれることが可能であるか、或いは回転軸の周りを非接触式に回転することが可能である。
また、本発明は、第一のコイルを備えた第一の磁化モジュール、第二のコイルを備えた第二の磁化モジュール、及びバイアス磁化を提供するバイアス磁化モジュールの間に本体部分を非接触式に保持する方法に関し、第一のコイルと第二のコイルは、第一と第二の端子と並列に接続される。本方法は、第一と第二の端子の電圧信号により第一のコイルと第二のコイルを励起して、第一のコイルの第一の電流により第一の磁界を発生させ、第二のコイルの第二の電流により第二の磁界を発生させる工程と、第一の電流と第二の電流の時間的な変化の差を検出して、この差に基づき本体部分の位置変位を算出する工程と、この算出した位置変位に基づき電圧信号を変化させ、それにより、第一の磁界、第二の磁界及びバイアス磁化を釣り合わせることによって、第一の磁化モジュール、第二の磁化モジュール及びバイアス磁化モジュールの間において非接触状態で本体部分を浮遊させて保持する工程とを有する。
この電流の時間的な変化は、直接的又は間接的に測定又は検出することができる。例えば、時間的に変化する電流は磁界を発生させ、この磁界自体は、電流を誘導し、そのため、測定できる。別の手法は、一つの時間期間の間に電流を検出して、その時間微分を計算することである。従って、本方法では、第一の電流と第二の電流の時間的な変化は、第一の電流と第二の電流の組合せの複数回のサンプリングにより、或いは第一の電流と第二の電流の組合せにより一次側を励起される変圧器を用いて検出することができる。
本方法は、更に、第一の電流と第二の電流の合計電流の検出を含むことができ、更に、この検出した合計電流に基づき電圧信号の変化を行なうことができる。
実施例は、プロセッサ(処理ユニット)上で実行された場合に、前述した方法を実施する装置を実現するように構成されたコンピュータプログラムを保存したメモリ媒体も含む。このメモリ媒体は、機械(例えば、コンピュータ)により読み取り可能な形でデータを保存又は転送する機構を有する機械読み取り可能な媒体とすることができる。本装置は、例えば、コンピュータプログラムを実行するプロセッサを備えた制御モジュールとすることができる。
また、本発明は、第一の電圧信号を印加可能であり、そのため、第一のコイルを通る第一の電流を発生させて、第一の磁界を誘導する少なくとも一つの第一のコイルを備えた第一の磁化モジュールと、第一のコイルに対して並列に第一の電圧信号を印加可能であり、そのため、第二のコイルを通る第二の電流を発生させて、第二の磁界を誘導する少なくとも一つの第二のコイルを備えた第二の磁化モジュールとの間における本体部分、特に、回転する本体部分の基準位置、特に、中間位置に対する本体部分の位置変位を検出する装置に関し、この装置は、第一の電流の時間的な変化と第二の電流の時間的な変化に基づき基準位置に対する本体部分の位置変位を検出するように構成される。
本発明による装置によって、簡単な手法で位置センサを用いること無く、両方の磁化モジュールの間における本体部分の位置を計測することができる。第一の電圧信号は、PWM信号とすることができる。しかし、それ以外の時間的に変化する、特に、周期的な信号、例えば、正弦形状の信号とすることもできる。
第一と第二の磁化モジュールは、前述した通り、本体部分を挿入された、本発明による磁気軸受の磁化モジュールとすることができる。この磁気軸受は、前述した通り、別の磁界を発生させるために配備された磁気式バイアス磁化モジュールを備えることもできる。
第一の電流が流れる部分電流回路内には、第一のコイルの外に、例えば、変圧器の第一の一次コイルなどの別の電力消費機器を配置することもできる。それと同様のことが、第二の電流が流れる部分電流回路にも言え、その理由は、そこには、第二のコイルの外に、変圧器の第二の一次コイルを配置することもできるからである。そのため、第一のコイル又は第二のコイルに第一の電圧信号を印加する方式は、広く規定されるべきである、即ち、例えば、第一のコイルの部分電流回路又はそれと並列に接続された第二のコイルの部分電流回路は、例えば、電圧源から第一の電圧信号を供給されるように規定される。
有利には、本装置は、第一の電流の時間的な変化と第二の電流の時間的な変化の間の差又は第一の電流と第二の電流の差の時間的な変化を検出するように構成される。そのようにして検出した変化に基づき、例えば、前述した式(1)により、本体部分の位置変位を算出することができる。
有利には、本装置は、第一の電流と第二の電流の差又は第一の電流と第二の電流の差の時間的な変化を増幅する増幅器を有する。この第一の電流と第二の電流の差又は第一の電流と第二の電流の差の時間的な変化を増幅することによって、特に、第一と第二の電流を増幅した後の差分演算と比べて、信号対雑音比を改善することができる。
本発明の有利な実施形態では、本装置は、第一の一次コイル、第二の一次コイル及び二次コイルを備えた変圧器を有し、第一と第二の電流の時間的な変化の差に応じた電圧信号が二次コイル内に誘導されるように、第一の電流が第一の一次コイルを流れ、第二の電流が第二の一次コイルを流れる。そのため、この変圧器は、第一と第二の電流の時間的な変化の差を検知し、それにより、特に、信号のサンプリング又はそれと同等のことを実施する必要無しに、本体部分の位置変位の算出を行なうことができる。
本装置は、二次コイルに誘導される電圧信号の振幅に応じて、位置変位、特に、その絶対値を決定するように構成することができる。この振幅は、本体部分の位置変位に比例することができ、そのため、この位置変位の絶対値は、予め決定された、或いは予め決定可能な係数とこの振幅の積から求めることができる。
本装置は、第一の電圧信号に対する誘導された電圧信号の位相位置を決定し、この位相位置に基づき位置変位の方向を算出するように構成することができる。この第一のコイルと第二のコイルに互いに並列に印加される第一の電圧信号に対する誘導された電圧信号の位相位置は、本体部分が、その基準位置を出発点として第一のコイルの方向にずれているのか、或いは第二のコイルの方向にずれているのかを表す。従って、この位相位置に基づき、基準位置に対して本体部分の位置変位が如何なる方向に生じているのかを、即ち、本体部分が基準位置から第一のコイルの方にずれているのか、或いは第二のコイルの方にずれているのかを決定することができる。
本発明の有利な実施形態では、特に、高い有効入力インピーダンスを有する、誘導された電圧信号を増幅する増幅器が配備される。それによって、比較的弱い電圧信号も位置変位の決定に用いることもできる。
有利には、二次コイルの部分電流回路は、そこに僅かな電流のみが流れるように構成される。そのため、この部分電流回路は、「開路」の形態に構成することができる。例えば、この二次コイルの部分電流回路内の僅かな電流は、例えば、この部分電流回路に、高い入力インピーダンスを有する演算増幅器を配置することによって実現することができる。
第一のコイルと第二のコイルは、それぞれ鉄心を備えていない空芯コイルとすることができる。それによって、コストを節約することができる。
それに代わって、第一のコイル及び/又は第二のコイルのための鉄心を配備することができる。
この本体部分は、基準位置、特に、中間位置で磁力が釣り合った場合に、特に、本発明による磁気軸受の第一の磁化モジュールと第二の磁化モジュールの間において非接触状態で浮遊することができる。この本体部分の基準位置からのずれは、本発明による装置を用いて簡単に検出することができる。
また、本発明は、前述した通りの位置変位を算出する複数の装置を備えた測定装置に関する。これらの複数の装置は、一つの平面に沿って、或いは一つの軸の周りに配置され、そのため、本体部分は、この平面内を非接触式にずれることが可能であるか、或いは回転軸の周りを非接触式に回転することが可能である。
この本体部分は、有利には、真空ポンプ、特に、ターボ分子ポンプのロータ又はロータシャフトであり、そこには、磁気軸受のために、永久磁石を配置することができる。これらの永久磁石は、ロータ又はロータシャフトに埋め込むことができる。真空ポンプ、特に、ターボ分子ポンプ用のそのようなロータは既知である。
また、本発明は、本発明による位置変位を算出する装置を備えた磁気軸受に関し、この磁気軸受は、有利には、真空ポンプ、特に、ターボ分子ポンプの磁気軸受である。
更に、本発明は、本発明による磁気軸受及び/又は本発明による位置変位を算出する装置を備えた真空ポンプ、特に、ターボ分子ポンプに関し、本体部分は、有利には、真空ポンプのロータ又はロータシャフトである。
本発明の実施例は、以下における異なる実施例の詳細な記述と添付図面から、より良く理解されるが、本開示を特別な実施構成に限定するものであると解釈してはならず、明確化と理解に役立つだけである。
本発明による磁気軸受の実施例の模式図 本発明による磁気軸受の別の詳細図 PWM電圧信号の例のグラフ図 センサ期間の間の電流信号のサンプリング図 センサ期間及び制御期間の間の特別なバイアス電圧の例のグラフ図 磁気軸受の別の実施例の模式図 磁気軸受の別の実施例の模式図 電流センサの構成例の模式図 電流センサの構成例の模式図 電流検出時の変動幅を図解したグラフ図 電流変化を検出するために変圧器を使用する構成の模式図 電流変化を検出するために変圧器を使用する構成の模式図 電流変化を検出するための評価回路図 電流変化を検出するための評価回路図 変圧器を備えたセンサ回路のための評価回路図 図11の評価回路に関する信号変化のグラフ図 本発明による方法のフローチャート図 従来の磁気軸受の模式図 別の従来の磁気軸受の模式図 電流変化を検出するために変圧器を使用する別の構成の模式図
本発明は、特に、図14と15の保持機器の利点を統合した磁気軸受に関する。
図1は、磁界を用いて少なくとも一つの方向Rにおいて本体部分105を非接触式に保持する磁気軸受を図示している。この磁気軸受は、第一の端子11及び第二の端子12(これらの間に電圧信号Uを印加することが可能である)と、第一の磁化モジュール100と、第二の磁化モジュール200と、第三の磁界を発生させるバイアス磁化モジュール300とを有する。この第一の磁化モジュール100は、第一のコイル端111が第一の端子11と電気的に接続され、第二のコイル端112が第二の端子12と電気的に接続された第一のコイル110を有し、そのため、電圧信号Ucを印加した場合に、第一のコイル110を流れる第一の電流iが第一の磁界を誘導する。この第二の磁化モジュール200は、第一のコイル端211が第一の端子11と電気的に接続され、第二のコイル端212が第二の端子12と電気的に接続された第二のコイル210を有し、そのため、電圧信号Uを印加した場合に、第二のコイル210を流れる第二の電流iが第二の磁界を誘導する。これらの第一の磁化モジュール100、第二の磁化モジュール200及びバイアス磁化モジュール300は、電圧信号Uの制御によって、磁気軸受に挿入された本体部分105が磁力の釣合いにより第一の磁化モジュール100、第二の磁化モジュール200及びバイアス磁化モジュール300の間において非接触状態で浮遊するように配置されている。磁力が釣り合っている場合、本体部分105は、例えば、第一と第二の磁化モジュール100,200の間の中間位置などの基準位置を占める。本発明による位置変位を検出する装置を用いて、基準位置からの本体部分105の位置の変位を計測することができる。そのため、第一又は第二の磁化モジュール100,200の方向における基準位置に対する本体部分105のずれを計測することができる。
図2は、本発明による磁気軸受の実施例の別の詳細図を図示している。この実施例では、バイアス磁化モジュール300が、互いに直列に接続された第三のコイル330と第四のコイル340を有し、この第三のコイル330は第三の端子13と電気的に接続され、第四のコイル340は第四の端子14と電気的に接続されている。その結果、第三と第四の端子13,14に印加されるバイアス電圧信号(バイアス電圧)Uは、第三のコイル330と第四のコイル340を通って流れるバイアス磁化電流iを発生させる。
このバイアス磁化モジュール300の第三のコイル330は、本体部分105における第一の磁化モジュール100の第一のコイル110と同じ側に配置される一方、このバイアス磁化モジュール300の第四のコイル340は、本体部分105における第二の磁化モジュール200の第二のコイル210と同じ側に配置されている。これらのバイアス磁化モジュール300の第三のコイル330と第一の磁化モジュール100の第一のコイル110は、第一のコイルコア115の周りに巻かれており、そのため、第一の磁力線Φを発生させる。これらのバイアス磁化モジュール300の第四のコイル340と第二の磁化モジュール200の第二のコイル210は、第二のコイルコア125の周りに巻かれており、そのため、第二の磁力線Φを発生させる。
第一のコイルコア115と第二のコイルコア125は、それぞれU字形状を有し、一方の脚部に沿って、第一の磁化モジュール100の第一のコイル110が配置され、他方の脚部に沿って、バイアス磁化モジュール300の第三のコイル330が配置されている。同様に、第二の磁化モジュール200の第二のコイル210は、U字形状に構成された第二のコイルコア125の一方の脚部に配置され、バイアス磁化モジュール300の第四のコイル340は他方の脚部に配置されている。
図1に図示されている通り、第一の端子11は、第一のコイル110の第一のコイル端111とも、第二のコイル210の第一のコイル端211とも電気的に接続されている。同様に、第二の端子12は、第一のコイル110の第二のコイル端112及び第二のコイル210の第二のコイル端212と電気的に接続されている。そのため、第一の端子11を介して磁気保持機器に供給される制御電流iは、先ずは第一のコイル110を通って流れる第一の電流iに分かれ、そこで磁力線ΦC,1を発生させた後、第二の端子12に流れる。同様に、第二の電流iは、第一の端子11から第二のコイル210に流れ、そこで磁力線ΦC,2を発生させた後、更に第二の端子12を通って流れ出る。
図14の磁気保持機器の場合と同様に、第一の磁化モジュール100に対する本体部分105の位置変位も第二の磁化モジュール200に対する本体部分105の位置変位も、以下の式により表すことができる(
Figure 0006379121
は図14に図示された通り定義される)。
Figure 0006379121
ここで、この式では、式(1)で挙げたものと同じ条件が成り立つ。更に、この式では、最後の変数(Nは第三のコイル330又は第四のコイル340の変数である)は、基本的に、バイアス磁化モジュール300を通って流れる、そのため、第三のコイル330と第四のコイル340を通って流れるバイアス磁化電流iの時間微分により与えられる(様々な電流iの時間微分は「di」でも表される)。
この式は、PWM電圧信号が駆動電圧Uに対して選定された場合でも、バイアス電圧Uに対して選定された場合でも成り立つ。
図3は、PWM電圧信号の例を図示しており、(上方の)第一の電圧uと(下方の)第二の電圧uが時間の関数として図示され、第一のPWM信号uが、第二のPWM信号uと同じ最大電圧Udcと最小電圧(−Udc)を有する。しかし、第一の電圧uに関する最大電圧のパルス幅が最小電圧(−Udc)に関するパルス幅よりも大きい。この第二の電圧uに関する第二のPWM信号は、第一の電圧uと同期している、詳しくは、第一のPWM電圧信号uの最大電圧/最小電圧に関する中間線と第二のPWM電圧信号uに関する中間線が同じ時間t,t,tに出現している。
第一の電圧uの平均電圧がu1,setにより与えられ、第二の電圧uの平均電圧が電圧u2,setにより与えられ、この第一の平均電圧u1,setが正の値を有し、第二の平均電圧u2,setが僅かな負の値を有する。それに対応して、uにより励起される相応の電磁石は、uにより励起される別の電磁石よりも強い引力を発生させ、そのようにして、相応の位置補正を実現している。
図3は、更に、時間tで負の最大(正の中間線)に達し、時間t(負の中間線の時点)で最大に達し、PWM信号の周期を計数するカウンタとして機能する三角形状の変調信号970を図示している。
この駆動による時間構成は、センサ期間と制御期間に区分することができ、そのため、センサ期間の間に、電流i,iの時間微分が算出され、制御期間の間に、式(1)又は式(3)により算出した位置変位
Figure 0006379121
に基づき、相応の制御が実施される。式(1)と(3)の有効性に関する前提条件であった50%のデューティサイクルを保証するために、センサ期間の間における第一と第二の電圧u,uのパルス幅を等しい長さに選定することができる。制御期間の間に、位置変位xが相応に補正されるように、正の電圧信号(又は最大電圧)のパルス幅を調整することができる。同じことが、制御電圧(例えば、図2のU)だけが存在する場合にも言える。この駆動に関しても、センサ期間の間における最大電圧(+Udc)を最小電圧(−Udc)と同じ長さに選定することができる。
図4は、センサ期間Ts,Ts2,...と制御期間Tc,Tc2,...が互いに交替するような駆動形態を図示しており、任意選択により、センサ期間が長さT0を有し、任意選択により、制御期間が同じ長さT0を有する。第一の制御期間Tcの間において、負の切換状態の長さTnは、所望の磁力作用を実現するように選定される。しかし、このPWM信号は、第一のセンサ期間Tsの間に、同じ正と負のパルス幅を有する。この電流値のサンプリングは、例えば、正のβ切換状態の間と負のα切換状態の間にM個のサンプリング点により行なわれる。その次の制御期間Tcにおいて、負(又は正)の電圧のパルス幅を相応に調整して、それにより、本体部分105の位置を変化させる。
第一の制御期間Tcの後、第二のセンサ期間Ts2とその次の第二の制御期間Tc2が続く。第二のセンサ期間Ts2において、新たな電流検出が行なわれ、第二の制御期間Tc2において、式(3)に基づき更なる補正が行なわれる。図4の例では、第二の制御期間Tc2における電圧に関する補正は、より長い負のパルス幅と、より短い正のパルス幅を提供している。このセンサ期間と制御期間の交替する連なりを続けることができ、そのため、短い応答時間による位置の持続的な監視と調整が可能になる。図4のPWM信号が正の信号として図示されている場合でも、所望の磁力作用を実現するように、電圧値を自由に選定できることを理解されたい。
図4の下部には、図4の上部に図示された電圧信号に基づき発生する電流iが図示されている。見える通り、センサ期間Tsの第一の半分において、負の電流降下が確認され、それに続き、センサ期間Tsの第二の半分において、電流上昇が確認される。制御期間Tcの間に、先ずは短い時間Tnで電流iの降下が行なわれ、それに続き、時間長T0−Tnで電流iのより長く持続する上昇が行なわれる。このTnの長さは、式(3)により算出した位置変位に基づき選定され、電流曲線の計測された上昇に依存する。
電流曲線iの上昇を時間の関数として検出するために、センサ期間Ts内(即ち、下方のパルスの間及び上方のパルスの間)に複数回のサンプリングM(M=2,3,4,...)を行なうことができる。複数回のサンプリングを行なった場合、これらの得られたサンプリング値の直線による補間によって、電流iの上昇(即ち、その時間微分)を算出することができ、それは、又もや中間値からの位置変位を表す(式(3)を参照)。
この駆動電圧信号に関して、式(3)が有効であり、保持機器内での本体部分の位置変位を提供する。しかし、バイアス磁化電流iの時間微分に比例する最後の項を考慮する必要がない場合、式(3)を更に簡単にできる。それに関する簡単な解決策は、バイアス電圧Uを一定に選定することである。最も簡単な場合、この電圧をゼロに等しくなるように選定することができ、最も簡単には、図2の第三と第四の端子13,14を短絡することによって、U=0を実現することができる。
図5は、センサ期間Tsの間のバイアス電圧Uをゼロに設定する考え得る実施例を図示している。U=0の場合は、位置変位の決定を容易にする(即ち、式(3)の最後の項を消去する)ための単なる一つの例であるが、この条件は重要ではなく、簡単にする役割だけを果たすことを理解されたい。更に、別の例では、バイアス電圧Uを任意の一定値に設定することができ、それによって、同じ効果が得られる。
別の全ての制御は、図4に図示して説明したものと同様に行なわれる。即ち、電圧信号Uも、図4に図示されている通り、PWM信号により与えられ、センサ期間Tsの間におけるパルス幅を等しく選定することができ、センサ電流iの時間微分を複数のサンプリングにより検出することができる。
その次の制御期間Tcの間のバイアス電圧Uは、又もやゼロと異なり、このパルス長Tnは、計測された間隔変位
Figure 0006379121
を補償するために、又もやセンサ期間Tsでの間隔測定の結果に依存する。その次に、バイアス電圧Uを新たにゼロに設定すると同時に、電流のサンプリングを行ない、そのようにして、新たに間隔変位を検出する第二のセンサ期間Ts2が又もや続く。その次の第二の制御期間Tc2において、バイアス電圧U(即ち、バイアス電圧Uに関するパルス幅)は、例えば、図4の上方の電圧信号で図示されているものと同様に設定される。このプロセスを持続的に繰り返すことができる。
図5の例では、(第一の)制御期間Tcの間におけるバイアス電圧Uは、先ずは長さTn(制御期間長)に渡って電圧−Udcの負のパルスを有し、その次に、To−Tnの時間長に渡って電圧Udcの正のパルスを有する。所望の磁力を発生させるために、バイアス磁化モジュールによって、所望の平均バイアス電圧Uが実現されるように、これらのパルス幅(例えば、Tn)を選定することができる。図4と5に図示された値は単なる例である、即ち、それらの電圧は、決定された位置変位を補償する限り、広範囲の任意の値を持つことができることを理解されたい。
図5は、同じく下部にバイアス磁化電流iに関する相応の値を図示している。図5の電流iを図4の電流iと比較することによって、制御期間Tcと第二の制御期間Tc2の間における電流が変化しなかったことが分かる。しかし、センサ期間の電流がほぼ一定である。僅かに降下した電流値は、変化する磁界によって生じ、完全には解消できない誘導の結果である。
図6は、バイアス磁化モジュール300がコイルではなく、永久磁石を備えた別の実施例を図示している。これらの永久磁石は、最後の項がゼロに等しくなる(総じてバイアス磁化モジュール300に電流を流さない)ので、式(3)を簡略化するための簡単な解決策である。
図6では、永久磁石を用いた二つの手法が図示されている。図6Aには、図2の第三のコイル330を第一の永久磁石310に置き換え、図2の第四のコイル340を第二の永久磁石320に置き換えた実施例が図示されている。それら以外の全ての構成要素は、図2に図示された実施例と同じであり、そのため、繰り返し説明する必要はない。
図6Bの実施例では、第一の磁化モジュール100の第一のコイル110は、第一のコイル部分110aと第二のコイル部分110bを有し、これらの両方が直列に接続されており、そのため、両方のコイル部分110a,bを介して第一の(制御)電流ic,1が流れる。これらの第一のコイル部分110aと第二のコイル部分110bは、それぞれ共通のU字形状の第一のコイルコア115の一つの脚部の周りに巻かれ、これらの脚部は、第一の永久磁石310を用いて互いに接続されている。
同様に、第二の磁化モジュール200の第二のコイル210は、第一のコイル部分210aと第二のコイル部分210bを有し、これらの両方が直列に接続されており、そのため、両方のコイル部分210a,bを介して第二の(制御)電流ic,2が流れる。第二の磁化モジュール200の第一のコイル部分210aと第二のコイル部分210bは、それぞれ共通のU字形状の第二のコイルコア215の一つの脚部の周りに巻かれ、これらの脚部は、第二の永久磁石320を用いて互いに接続されている。
図2の通り、第一の電流ic,1と第二の電流ic,2も、第一の端子11から第二の端子12に流れ、それらの間に制御電圧を印加することが可能である。
図6の実施例の特別な利点は、バイアス磁化モジュール300が永久磁石により構成され、電流を検出しないので、バイアス電圧U又はバイアス磁化電流iのための別の前置増幅器が不要になることである。
図7は、電流センサの考え得る構成を図示しており、コイル構成a)は図2の実施例に図示されたコイル構成と同じであり、コイル構成b)は図6Bの実施例と同じである。
図7の実施例では、第一と第二の電流の差ic,1−ic,2が第一の電流センサ410により測定される。この第一の電流センサ410は、第一のコイル110の巻線端112に配置されて、そこで第二のコイル210を流れる第二の電流iと共に出力される第一の電流iを検出する。第一のコイルから来る電流iと第二のコイルの方に流れる電流iの流れる方向が異なることから、差分電流ic,1−ic,2が自動的に測定される。
第二の電流センサ420は、第一と第二の電流の合計ic,1+ic,2を検出し、第一の端子11に配置されている。そのため、このセンサは、第二のコイル210を流れる第二の電流iと共に第一のコイル110を流れる第一の電流iを検出する。
これら以外の全ての構成要素は、図2及び6Bを用いて既に説明した構成要素と同じであり、そのため、ここでは、改めて説明する必要はない。
図8は、(時間tnでの)平均値iav,nに対して相対的な電流Δiの変動幅を図解している。前述した通り、センサ期間Tsの間における電流は複数回のサンプリングにより測定され、期間n毎に電流iの平均値iav,nを演算することができる。センサ期間Tsと制御期間の期間長Tは、又もや全て同じ長さに選定されているが、それは重要なことではない。別の実施例では、これらの周期をこれ以外に選定することができる。
式(3)に関して、電流上昇又は電流降下を測定する際の高い精度が望ましい。他方において、デジタル制御では、一つのサイクルにおける平均電流値が重要である。しかし、PWM電力増幅器を用いた場合に測定した電流は、電流の平均値の周囲を変動する変動幅を有し、その電流の平均値は、位置計測又は位置補正に用いられる典型的な測定量である。(図(3)により)求める電流変化がセンサ信号自体に対して相対的に大きい場合に、高い感度が実現される。それによって、信号対雑音比(SNR)を改善することができる。
これまでに述べた実施例は、電流変化を計測するために複数回のサンプリングを有する。この複数回のサンプリングは非常に速いADCを必要とし、それに対応して電流微分を求めるための計算負荷が大きくなるために、リアルタイムで補正を実施するには、速いマイクロコントローラを必要とするので、制御モジュール400も、より高価となる。このセンサの無い技法は、以下において説明する変圧器方式を採用した場合、より安価で、より遅いADCとマイクロコントローラを用いても実現することができる。
図9a,bは、第一の電流iと第二の電流iの時間的な変化を検出する実施例を図示している。これらは、第一の電流センサ410が変圧器600により置き換えられていることだけが図7の実施例と異なる。この(図7と同様の)実施例でも、第二の電流センサ420を配備することができる。これら以外の全ての構成要素は、同じく図7で既に説明した各構成要素と同じであり、そのため、ここでは、繰り返し説明する必要はない。図9aの実施例が図7aに対応し、図9bの実施例が図7bに対応する。
この変圧器600は、共通のコイルコア604によって互いに磁気的に結合された第一の一次コイル601、第二の一次コイル602及び二次コイル603を有する。この第一のコイル601は、第一のコイル110の第二のコイル端112と第二の端子12の間に電気的に接続されている。この第二のコイル602は、第二のコイルの第二のコイル端212と第二の端子12の間に電気的に接続されている。この二次コイル603は、第一のセンサ端子611と第二のセンサ端子612の間に電気的に接続されている。
従って、電圧信号Uを印加した場合、電流iが、例えば、第一の端子11を介して磁気軸受内に流入し、この電流iは、第一のコイル110内に流れる第一の電流iと、第二のコイル210内に流れる第二の電流iに分かれる。第一の電流iは、第一のコイル110を通過した後、変圧器600の第一の一次コイル601を流れ、その後、第二の端子12の方に流れる。第二の電流iは、第二のコイル210を通過した後、変圧器600の第二の一次コイル602を流れ、その後、同じく第二の端子12を通って流れる。
別の実施例では、第一の一次コイル601が第一の電流iの電流路に沿った別の位置に配置され、及び/又は第二の一次コイル602が第二の電流iの電流路に沿った別の位置に配置される。電流の時間的な変化が変圧器600により検出可能である限り、正確な位置又は電流案内は重要なことではない。
第一の電流iと第二の電流iの時間的な変化は、変圧器に磁界を誘導し、その磁界が、第一のセンサ端子611と第二のセンサ端子612の間のセンサ電圧信号utrよるセンサ信号として計測できるように作用する電流を二次コイル603に誘導する。
変圧器が電流iとiの時間的な変化の差を感知するために、例えば、第一の一次コイル601を流れる第一の電流iが第一の磁界成分を発生させ、第二の一次コイル602を流れる第二の電流iが第二の磁界成分を発生させ、これらの第一と第二の磁界成分が同じ電流強度に対して同じ大きさであるが、互いに逆向きであり、そのため、補償されるように、電流方向又は巻線を選定することができる。それにより、変圧器600は、互いに補償されない、本体部分105の位置変化を表す、第一と第二の電流i,iにおける相対的な電流変動(又は時間的な変化)を感知する。
それによって、補正すべき位置変位
Figure 0006379121
が生じた場合にのみ、センサ信号utrが発生することを実現している。
同じ効果は、第一の一次コイル601が第二の一次コイル602と同じ方向に巻かれるが、電流方向が逆向きに選定された場合にも実現される。例えば、第二の一次コイル602との接続を逆にすることができ、そのため、第二のコイル210からの電流が、先ずは第二の一次コイル602の下方の端子を流れた後、第一の一次コイル601の方向に向かって第二の一次コイル602を流れる。
この構成も、変圧器600が第一の電流iの時間的な変化と第二の電流iの時間的な変化の差を検知し、そのため、第一のセンサ端子611と第二のセンサ端子612の間の所望のセンサ信号をセンサ電圧utrとして計測できるように作用する。
このセンサ電圧utrは、第一の電流iと第二の電流iの間の差の時間的な変化に比例する。従って、本体部分の位置変位は、例えば、前に言及した式(1)を用いて、センサ電圧信号に応じて算出することができる。
この場合、センサ電圧信号utrの振幅とセンサ電圧信号utrの位相のずれを第一の電圧信号uに関して算出するのが特に有利である。この振幅は、位置変位に比例し、そのため、これらの振幅と予め決定された、或いは予め決定可能な係数(例えば、式(1)を参照)から、求める位置変位を算出することができる。更に、この位相のずれに基づき、位置変位の方向、即ち、本体部分が基準位置に対して第一のコイル110の方向にずれているのか、或いは第二のコイル210の方向にずれているのかを算出することができる。
図9bの変圧器600の作用は、図9aに図示された変圧器600の作用と同じである。この変圧器600は、又もや第一と第二の電流i,iの時間的な変化の差を検知する。この場合でも、第一の電流iと第二の電流iの時間的な変化に比例するセンサ電圧が発生する。従って、ここでは、繰り返し説明する必要はない。
図10A,Bは、差動駆動(図10A)と並列差分巻線(図10B)に関する評価回路を図示している。
図10Aは、先ずは左側に差動駆動回路を図示し、次に中央に二つの電流例(電流サンプル)iとiを図示しており、i=i+i+Δi及びi=i−i−Δiであり、そのため、i−i=2i+2Δiとなる。この場合、電流センサを±2ic,maxに対して調整する。この例では、中間位置において、これらの電流の大きさは同じでなく、そのため、電流差はゼロの周囲を変動しない。
図10Bは、同じく左側に回路を図示し、次に中央に又もや二つの電流例iとiを図示しており、この場合、i=1/2i+Δi及びi=1/2i−Δiが成り立ち、そのため、i+i=i及びi−i=2Δiとなる。この場合、電流センサを±2Δimaxに対して調整する。この例では、中間位置において、これらの電流の大きさは同じであり、そのため、電流差はゼロの周囲を変動する。この接続に関係無く、Δi〜x及びΔi→0が成り立つ。
これらの電流自体を測定した後、その測定結果から差分電流を演算した場合、式(3)に代入する電流変動が電流自体に対して比較的小さくなるので、その結果、SNRは悪化する。そのことから、電流差を直接測定して、その測定量を増幅する方がより良い。それにより、本体部分が釣り合って、補正が不要な場合に、第一と第二の電流i,iがほぼ同じ大きさとなるので、並列差分巻線の測定精度が一層向上する。そのため、関連する位置変位が、ゼロ点の周囲の電流差の小さい変化として出現する。それと異なり、図10Aの電流差は、ゼロ点の周囲ではなく、ゼロよりも大きな値の周囲を変動する。
そのような電流の校正は、釣り合っている時の第一の磁化モジュールのインダクタンスが第二の磁化モジュールのインダクタンスと同じ場合に実現することができる。第一のコイル110と第二のコイル210の電圧が同じになるので、その結果、釣り合っている時の第一と第二の電流も同じになる。しかし、釣り合っていない場合、即ち、本体部分が所望の中間位置に居ない場合、互いに異なり、僅かではない測定量を提供する電流変化が生じる。
従って、図10Bの第一の電流センサ410は、センサ量として両方の電流の差i−i(又はその時間的な変化)を直接検出する。それは、例えば、フロー方向が互いに逆の両方の電流が第一の電流センサ410を通過することによって実現することができる。そのため、このゼロの周囲を変動するi−iのセンサ信号(図10Bを参照)は、電流測定後に演算増幅器412により増幅されて、出力電圧uoutとしてアナログ・デジタル変換器415に送ることができる。その後、このデジタル信号は制御モジュール400で評価することができ、この制御モジュールは、その信号に基づき、上述した通りPWM信号を変化させる。この並列差分巻線用評価回路(図10B)は、図10Aと同じ形態で構成される。しかし、図10Aでは、電流の変動ではなく、中間値(この周囲を電流が変動する)が増幅されているので、差分駆動の感度は並列差分巻線と比べて低くなる。
この実現可能な利点は、以下の記述からも明らかとなる。平均電流は、数10Aの典型的な範囲を有する一方、変動幅は大抵1/2アンペアの領域内に有る。更に、本体部分105の位置推定は、典型的には、数10mAのオーダーである、変動電流の振幅の小さい、或いは僅かな変化の検出に基づいている。従って、第一と第二の電流の合計i+iを−10アンペア〜+10アンペアの範囲内とすることができる一方、第一の電流と第二の電流の差を−1A〜1Aの範囲内とすることができる。
従って、個々の電流ではなく、電流差(即ち、この小さい範囲)を直接増幅することは、信号対雑音比を明らかに改善することとなり、この改善は、上述した電流測定構成によって実現される。
図11は、複数回の電流サンプリングに関して図10A,Bで図示したものと同様のセンサ検出形態を図示している。又もや先ずは左側に第一の電流iと第二の電流iの電流の推移の例が図示されている。この変圧器600は、上述した両方の電流の組合せを検出する。二次コイル603の一方のコイル端が基準抵抗Rrefを介して基準電位Urefと繋がっており、そのため、二次コイルに印加される電圧は、例えば、1/2Urefとなる。これらの基準抵抗Rrefと二次コイル603の間には、二次コイル603に安定した電圧レベルを提供するために、ツェナーダイオード640がアースに対して接続されている。この二次コイル603の逆側のコイル端は、演算増幅器650と繋がっており、この演算増幅器は、図10A,Bの通り、信号を増幅して、又もや制御モジュール400用のデジタルセンサ信号を提供するアナログ・デジタル変換器415にも送っている。
この一次コイル601,602と二次コイル603の間の電気的な分離は、本体部分の位置変位を検出する際に特別な利点を生み出し、その理由は、それによって、電圧utrの雑音が少なくなるからである。この二次コイル側の電流回路の構成によって、二次側では、殆ど電流が流れないか、或いは僅かな電流しか流れず、そのため、この電流回路は、言わば回路(オープンサーキット)を構成し、電圧信号utrに関する信号対雑音比を低減することができる。そのため、複雑な増幅を回避することができる。
図10A,Bを用いて述べた並列差分巻線の利点は、この変圧器による電流検出にも有効であり、その理由は、さもなければ差動駆動時に残留電流2iにより変圧器コアが大きく飽和して、変圧器方式が実用的でなくなるからである。ゼロの周囲の小さい電流変動が飽和を防止し、そのため、速い磁化反転が問題にならなくなる。
図12は、センサ電圧(変圧器電圧)utrと電圧信号Uの電流iの時間的な推移を図示している。この時間的な推移は、又もや互いに交替する(測定が行なわれる)センサ期間Tと(制御が行なわれる)制御期間Tに区分される。前と同様に、両方の期間は等しく選定されているが、それは必ずしも必要ではない。この電圧信号Uは、又もやPWM電圧信号であり、センサ期間Tsにおいて、PWM信号の幅は等しく選定されている。そのようにして、例えば、第一のセンサ期間Ts1において、電圧信号の負と正のパルスが出現する。負のパルスαの間に、電流iは降下し、正のパルスβの間に、電流iは再び上昇する。第一と第二の電流iとiの間の変化する電流差は、負のパルスαの間に正の値を有し、正のパルスβの間に負の値を有するセンサ電圧utrを誘導する。両方のセンサ電圧utr,α,utr,βが検出されて、時間的な変化への換算後に、式(3)を用いて、位置変位
Figure 0006379121
を決定するため使用することができる。
第一の制御期間Tc1の間に、電圧信号Uは、(前にも述べた実施例の通り)検出されたセンサ信号utrに応じて幅を変化させる形で選定される。負の信号の幅は、例えば、正の信号の幅よりも明らかに広い。その結果、負のパルスの間の電流iは、その電流iが僅かに上昇するようになる次の正のパルスまで明らかにより長く降下する。次の第二のセンサ期間Ts2では、又もや電圧信号Uのパルス幅は等しく選定されており、センサ電圧utrは、負のパルスαの間でも正のパルスβの間でも測定される。この測定されたセンサ信号utrは、又もや補正すべき位置変位
Figure 0006379121
を信号により伝えており、そのことは、又もや第二の制御期間Tc2の間におけるPWM信号の幅の変化によって実現されている。
そのため、この変圧器方式では、Uによる磁気軸受の駆動と合計電流i=(i+i)の検出は変更されない。しかし、位置推定のために、もはや差分電流(i−i)を複数回サンプリングして、それから電流微分を計算するのではなく、図12の通り、センサ期間において二次側の変圧器電圧utrをα期間に一回β期間に一回サンプリングしている。これら二つの電圧utr,αとutr,βは、推定位置
Figure 0006379121
を求めるのに既に十分である。
図13は、本発明による第一のコイル110を備えた第一の磁化モジュール100、第二のコイル210を備えた第二の磁化モジュール200及びバイアス磁化を提供するバイアス磁化モジュール300の間で本体部分105を非接触式に保持する方法のフローチャートを図示しており、これらの第一のコイル110と第二のコイル210は、第一と第二の端子11,12と並列に接続されている。本方法は、第一と第二の端子11,12への電圧信号Uを用いて第一のコイル110と第二のコイル210を励起して、第一のコイル110を流れる第一の電流iにより第一の磁界を発生させ、第二のコイル210を流れる第二の電流iにより第二の磁界を発生させる工程S110を有する。更に、本方法は、第一の電流iと第二の電流iの時間的な変化の差を検出して、この差に基づき本体部分105の位置変位
Figure 0006379121
を算出する工程S120を有する。最後に、本方法は、この算出した位置変位
Figure 0006379121
に基づき電圧信号Uを変化させて、第一の磁界、第二の磁界及びバイアス磁化を釣り合わせることにより、第一の磁化モジュール100、第二の磁化モジュール200及びバイアス磁化モジュール300の間において非接触状態で本体部分105を浮遊させて保持する工程S130を有する。
これらの第一の電流iと第二の電流iの時間的な変化は、第一の電流iと第二の電流iの組合せの複数回のサンプリングにより算出することができる。これらの時間的な変化は、第一の電流iと第二の電流iの組合せによって一次側を励起される変圧器600を用いても検出することができる。
更に、本方法は、第一の電流iと第二の電流iの合計電流を検出する工程を含むことができ、更に、この検出した合計電流に基づき電圧信号Uの変更を行なうことができる。
これらの工程の前記の順番は、時間的な順序を暗示していないか、或いは必ず必要な工程だけを示している。本方法は、ソフトウェアの形でコンピュータに実装して、磁気軸受の駆動を行なうこともできる。
図16の実施形態は、ほぼ図9aの実施形態に一致し、図16の実施形態では、第一のコイル110と第二のコイル210が空芯コイルである、即ち、鉄心を備えていない。図9aに図示された別のコイルを同様に配備して、例えば、短絡させることもできる(図2の説明を参照)。前に図9aと関連して説明した通り、第一の電流iと第二の電流iの時間的な変化の差を算出するために、変圧器600を用いた図16の実施形態を使用することができる、詳しくは、変圧器600の二次コイル603を用いて、センサ電圧とも呼ばれる励起電圧信号usenを発生させる形で使用することができる。この電圧信号usenの振幅と、第一のコイル110と第二のコイル210に互いに並列に供給される第一の電圧信号uextに対する、この電圧信号の位相のずれとを求めることによって、又もや両方のコイル110,210の間の中間位置に関する絶対値と方向に基づき、本体部分105の基準位置を決定することができる。
明細書、請求項及び図面に開示した本発明の特徴は、個別的にも、任意に組み合わせても、本発明を実現するために重要な特徴である。
11 第一の端子
12 第二の端子
100 第一の磁化モジュール
105 本体部分
110 第一の磁化モジュールの第一のコイル
111 第一のコイル端
112 第二のコイル端
115 第一のコイルコア
200 第二の磁化モジュール
210 第二の磁化モジュールの第二のコイル
211 第一のコイル端
212 第二のコイルの第二のコイル端
215 第二のコイルコア
300 バイアス磁化モジュール
310,320 バイアス磁化モジュールの永久磁石
330,340 バイアス磁化モジュールのコイル
400 制御モジュール
410 第一の電流センサ
420 第二の電流センサ
600 変圧器
601 第一の一次コイル
602 第二の一次コイル
603 二次コイル
650 演算増幅器
970 変調信号
R 少なくとも一つの方向
第一の電流
第二の電流
バイアス電流
バイアス電圧信号
,Uext 電圧信号
tr,usen センサ電圧
Ts センサ期間
Tc 制御期間
Figure 0006379121

Claims (16)

  1. 磁界を用いて少なくとも一つの方向(R)において本体部分(105)を非接触式に保持する磁気軸受であって、
    第一の端子(11)と第二の端子(12)を備え、これらの間に単一の電圧信号(U)を印加することが可能であり、
    第一のコイル端(111)が第一の端子(11)と直に電気的に接続され、第二のコイル端(112)が第二の端子(12)と直に電気的に接続された第一のコイル(110)を有する第一の磁化モジュール(100)を備え、そのため、単一の電圧信号(U)を印加した場合に、第一のコイル(110)を流れる第一の電流(i)が第一の磁界を誘導し、
    第一のコイル端(211)が第一の端子(11)と直に電気的に接続され、第二のコイル端(212)が第二の端子(12)と直に電気的に接続された第二のコイル(210)を有する第二の磁化モジュール(200)を備え、そのため、前記単一の電圧信号(U)を印加した場合に、第二のコイル(210)を流れる第二の電流(i)が第二の磁界を誘導し、
    第三の磁界を発生させる磁気式バイアス磁化モジュール(300)を備え、
    この単一の電圧信号(U)の制御によって、磁気軸受に挿入された本体部分(105)が、磁力の釣合いにより第一の磁化モジュール(100)、第二の磁化モジュール(200)及びバイアス磁化モジュール(300)の間において非接触状態で浮遊するように、これらの第一の磁化モジュール(100)、第二の磁化モジュール(200)及びバイアス磁化モジュール(300)が配置されている、
    ことを特徴とする磁気軸受。
  2. 更に、第一の電流(i)と第二の電流(i)の差に基づきセンサ電流(i)を検出するように構成された第一の電流センサ(410)と第一の電流(i)と第二の電流(i)の合計に基づき制御電流(i)を検出するように構成された第二の電流センサ(420)の中の一つ以上を備えることと、
    更に、変圧器(600)と第一及び第二のセンサ端子(611,622)を備え、この変圧器(600)が、共通のコイルコア(604)により互いに磁気的に結合された第一の一次コイル(601)、第二の一次コイル(602)及び二次コイル(603)を有し、第一のコイル(601)が第一の電流(i)の電流路に沿って配置され、第二のコイル(602)が第二の電流(i)の電流路に沿って配置され、二次コイル(603)が第一のセンサ端子(611)と第二のセンサ端子(612)の間に電気的に接続されていることと、
    バイアス磁化モジュール(300)が、第一と第二の磁力線成分を発生させるように構成され、第一の電流(i)が第一のコイル(110)を通って流れ、第二の電流(i)が第二のコイル(210)を通って流れた場合に、第一の磁力線成分が、第一のコイル(110)が発生させる磁力線と同じ方向を有し、第二の磁力線成分が、第二のコイル(210)が発生させる磁力線と逆向きの方向を有することと、
    バイアス磁化モジュール(300)が、第一の永久磁石(310)と第二の永久磁石(320)を有し、第一の永久磁石(310)が第一の磁化モジュール(100)の第一のコイル(110)と磁気的に結合し、第二の永久磁石(320)が第二の磁化モジュール(200)の第二のコイルと磁気結合することと、
    の中の一つ以上を特徴とする請求項1に記載の磁気軸受。
  3. バイアス磁化モジュール(300)が、バイアス磁化電流(i)により励起することが可能な少なくとも一つのコイル(330,340)を有し、そのようにして、バイアス磁化電流(i)により制御可能な第三の磁界を発生させ、
    この少なくとも一つのコイル(330,340)が、電気的に直列に接続された、バイアス電圧(U)により励起することが可能な第三のコイル(330)と第四のコイル(340)から成り、この磁気軸受が、更に、第一のコイルコア(115)と第二のコイルコア(215)を有し、第一のコイル(110)と第三のコイル(330)が第一のコイルコア(115)の周囲に巻かれ、第二のコイル(210)と第四のコイル(340)が第二のコイルコア(215)の周囲に巻かれている、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の磁気軸受。
  4. 更に、単一の電圧信号(U)の制御及び/又はバイアス電圧(U)の変更を行なうように構成された制御モジュール(400)を備え、そのようにして、バイアス磁化モジュール(300)の第三の磁界を変化させ、
    この制御モジュール(400)が、更に、
    正のパルスと負のパルスを有する単一の電圧信号(U)として第一のパルス幅変調(PWM)信号を提供するとともに、この正のパルス及び/又は負のパルスのパルス幅を変化させ、そのようにして、第一の磁界と第二の磁界を変化させることと、
    正のパルスと負のパルスを有するバイアス電圧信号(U)として第二のパルス幅変調(PWM)信号を提供するとともに、この正のパルス及び/又は負のパルスのパルス幅を変化させ、そのようにして、第三の磁界を変化させることと、
    の中の一つ以上を行なうように構成されている、
    ことを特徴とする請求項3に記載の磁気軸受。
  5. 制御モジュール(400)が、更に、センサ期間(Ts)の間にセンサ電流(i)を検出して、センサ期間(Ts)の少なくとも一部に関して第二のPWM信号(U)の電圧レベル(Udc)を一定に保持するか、或いは第一のPWM信号(U)の電圧レベル(Udc)と等しく保持するように構成されていることを特徴とする請求項2を参照する請求項4に記載の磁気軸受。
  6. 制御モジュール(400)が、更に、センサ期間(Ts)の間に正と負のパルスに関するパルス幅が同じである第一のPWM信号(U)を提供するとともに、制御期間(Tc)の間に正と負のパルスに関するパルス幅が異なるように選定し、そのようにして、第一と第二の磁界を変化させるように構成され、
    制御モジュール(400)が、更に、センサ期間(Ts)の間にセンサ電流(i)を複数回検出して、それらに基づきセンサ電流の時間的な変化(di)を算出するように構成され、
    更に制御モジュール(400)が、更に、この算出したセンサ電流の時間的な変化(di)に基づき、少なくとも一つの方向(R)に沿った本体部分(105)の変位
    Figure 0006379121
    を求め、その変位に基づき、制御期間(Tc)において制御電流(i)を変化させて、本体部分(105)の位置補正を行なうように構成されている、
    ことを特徴とする請求項4又は5に記載の磁気軸受。
  7. 第一の磁化モジュール(100)が、釣り合っている時に第二の磁化モジュール(200)と同じインダクタンスを有することを特徴とする請求項1から6までのいずれか一つに記載の磁気軸受。
  8. 請求項1から7までのいずれか一つに記載の磁気軸受を複数備えた磁気保持機器において、
    これらの複数の磁気軸受が一つの平面に沿って、或いは一つの軸の周りに配置されており、そのため、本体部分が、この平面内を非接触式にずれることが可能であるか、或いは回転軸の周りを非接触式に回転することが可能であることを特徴とする磁気保持機器。
  9. 第一のコイル(110)を備えた第一の磁化モジュール(100)、第二のコイル(210)を備えた第二の磁化モジュール(200)及びバイアス磁化を提供するバイアス磁化モジュール(300)の間で本体部分(105)を非接触式に保持する方法であって、これらの第一のコイル(110)と第二のコイル(210)が第一と第二の端子(11,12)と並列に接続され、第一のコイル(110)の第一のコイル端(111)及び第二のコイル端(112)がそれぞれ第一の端子(11)及び第二の端子(12)と直に電気的に接続され、第二のコイル(210)の第一のコイル端(211)及び第二のコイル端(212)がそれぞれ第一の端子(11)及び第二の端子(12)と直に電気的に接続されている方法において、
    第一と第二の端子(11,12)の単一の電圧信号(U)を用いて第一のコイル(110)と第二のコイル(210)を励起して、第一のコイル(110)の第一の電流(i)により第一の磁界を発生させ、第二のコイル(210)の第二の電流(i)により第二の磁界を発生させる工程(S110)と、
    第一の電流(i)と第二の電流(i)の時間的な変化の差を検出して、この差に基づき本体部分(105)の位置変位
    Figure 0006379121
    を算出する工程(S120)と、
    この算出した位置変位
    Figure 0006379121
    に基づき、単一の電圧信号(U)を変化させ、それにより、第一の磁界、第二の磁界及びバイアス磁化を釣り合わせて、第一の磁化モジュール(100)、第二の磁化モジュール(200)及びバイアス磁化モジュール(300)の間において非接触状態で本体部分(105)を浮遊させて保持する工程(S130)と、
    を有することを特徴とする方法。
  10. 第一の電流(i)と第二の電流(i)の組合せの複数回のサンプリングによって、或いは第一の電流(i)と第二の電流(i)の組合せによって一次側を励起される変圧器(600)を用いて、第一の電流(i)と第二の電流(i)の時間的な変化を検出することと、
    本方法が、更に、第一の電流(i)と第二の電流(i)の合計電流を検出する工程を有し、更に、この検出した合計電流に基づき、単一の電圧信号(U)の変更が行なわれることと、
    の中の一つ以上を特徴とする請求項9に記載の方法。
  11. プロセッサ上で実行された場合に、請求項9又は10に記載の方法を実施するように構成されたコンピュータプログラムを保存したコンピュータプログラム製品。
  12. 第一のコイル(110)を流れる第一の電流(i)を発生させて第一の磁界を誘導するように、一の電圧信号(Uext,U)を印加することが可能な少なくとも一つの第一のコイル(110)を備えた第一の磁化モジュール(100)と、
    第二のコイル(210)を流れる第二の電流(i)を発生させて第二の磁界を誘導するように、第一のコイル(110)に対して並列に一の電圧信号(Uext,U)を印加することが可能な少なくとも一つの第二のコイル(210)を備えた第二の磁化モジュール(100)と、
    の間請求項1から7までのいずれか一つに記載の磁気軸受の第一と第二の磁化モジュール(100,200)の間の本体部分又は回転する本体部分(105)の基準位置又は中間位置に対する本体部分又は回転する本体部分(105)の位置変位を算出する装置において、
    この装置が、第一の電流(i)の時間的な変化と第二の電流(i)の時間的な変化に応じて、基準位置に対する本体部分(105)の位置変位を検出するように構成されていることを特徴とする装置。
  13. この装置が、第一の電流(i)の時間的な変化と第二の電流(i)の時間的な変化の間の差又は第一の電流(i)と第二の電流(i)の間の差の時間的な変化を検出するように構成されていることと、
    この装置が、第一の電流(i)と第二の電流(i)の間の差又は第一の電流(i)と第二の電流(i)の間の差の時間的な変化を増幅する増幅器を有することと、
    この装置が、第一の一次コイル(601)、第二の一次コイル(602)及び二次コイル(603)を備えた変圧器(600)を有し、第一と第二の電流(i,i)の時間的な変化の差に応じた電圧信号(usen,utr)が二次コイル(603)に誘導されるように、第一の電流(i)が第一の一次コイル(601)を流れ、第二の電流(i)が第二の一次コイル(602)を流れることと、
    の中の一つ以上であり、
    この装置が、誘導された電圧信号(usen,utr)の振幅に応じて、位置変位又はその絶対値を決定するように構成されることと、
    この装置が、一の電圧信号(Uext,U)に対する誘導された電圧信号(usen,utr)の位相位置を決定して、この位相位置に応じて位置変位の方向を算出するように構成されることと、
    誘導された電圧信号(usen,utr)を増幅する高い有効入力インピーダンスを有する増幅器が配備されることと、二次コイル(603)の部分電流回路が、その回路に僅かな電流しか流れないように構成されることとの中の一つ以上であることと、
    の中の一つ以上を特徴とする請求項12に記載の装置。
  14. 第一の一次コイル(601)と第二のコイル(210)が、鉄心を備えていない空芯コイルであるか、或いは第一のコイル(110)及び/又は第二のコイル(210)用の鉄心が配備されていることと、
    基準位置で第一と第二の磁界が発生させる磁力の釣り合いによって、第一の磁化モジュール(100)と第二の磁化モジュール(200)の間において本体部分(105)が非接触状態で浮遊することと、
    の中の一つ以上を特徴とする請求項12又は13に記載の装置。
  15. 真空ポンプ又はターボ分子ポンプの磁気軸受である、請求項12から14までのいずれか一つに記載の装置を備えた磁気軸受。
  16. 請求項1から7までのいずれか一つに記載の磁気軸受又は請求項12から14までのいずれか一つに記載の装置を備えた真空ポンプ又はターボ分子ポンプであり、本体部分(105)が、ポンプのロータシャフトである真空ポンプ又はターボ分子ポンプ。
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