JP2000258449A - 磁気式加速度センサ及び加速度検知装置 - Google Patents

磁気式加速度センサ及び加速度検知装置

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JP2000258449A
JP2000258449A JP11058998A JP5899899A JP2000258449A JP 2000258449 A JP2000258449 A JP 2000258449A JP 11058998 A JP11058998 A JP 11058998A JP 5899899 A JP5899899 A JP 5899899A JP 2000258449 A JP2000258449 A JP 2000258449A
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Shigemi Suzuki
成己 鈴木
Masahiro Kawase
正博 川瀬
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高感度で温度特性に優れ、小型・軽量化が可
能な磁気式加速度センサを提供する。 【解決手段】 検出用磁石10は、板バネ12により、
その磁化方向Mに沿った一方向と逆方向に変位可能に支
持され、加速度に応じて前記一方向と逆方向に変位す
る。磁石10の変位による磁界変化を検出する強磁性体
の薄膜からなる磁気インピーダンス素子14が磁石10
の側部近傍に設けられる。素子14は、磁石10の側部
近傍において、磁石10の変位がゼロであるときのN極
とS極を結ぶ線分の中点を含み、且つ磁石10の磁化方
向Mに対し概ね垂直な面の位置で、磁界検出方向が磁石
10の磁化方向Mに対して垂直になるように配置されて
いる。また、素子14に対して交流バイアス磁界を印加
するためのコイル18が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばロボットや
自動車の制御、振動の計測等で加速度の検知のために用
いられる加速度センサ、特に、磁気を利用した磁気式加
速度センサ、及びこのセンサを用いて加速度の検知を行
なう加速度検知装置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気式加速度センサは、加速度によって
磁石または磁性体を変位させ、その変位による磁界変化
を磁界検出素子等で検出するものであるが、構成が簡単
で、DCからの広い周波数域の加速度を検出可能である
ことから、安価で高性能な加速度センサが実現できると
期待されている。
【0003】従来の磁気式加速度センサには、バネに錘
と磁石を取り付け、磁石を弾性的に可動に支持した基本
的なものから、磁石や磁性体を滑走可能に支持したも
の、球状の錘の転がりを利用して磁石を変位させるも
の、磁性流体を利用したものなど、種々の方式が考案さ
れており、磁界検出素子には、ホール素子や磁気抵抗素
子、磁気インピーダンス素子などが用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ホール素子や磁気抵抗
素子を用いた従来の磁気式加速度センサでは、これらの
素子の磁界に対する感度が低く、磁石の微小変位を検出
することができない。このため加速度に対して十分な感
度が得られていない。磁気抵抗素子よりも数桁高い感度
を有する磁気インピーダンス素子では、磁石の微小変位
を検出することが可能であり、高感度な加速度センサの
実現が期待される。
【0005】しかし、磁界検出素子の種類によらず、従
来の磁気式加速度センサでは、磁石の動きを敏感に検出
する目的で、図13(a)あるいは(b)のように、磁
界検出素子44は、例えば板バネ42により支持された
磁石40の移動(図中左右方向)に対して対向する位
置、即ち、磁石40が加速度によって移動したときに、
磁石40と磁界検出素子44の距離の変化が最も大きい
位置に配置されている。なお図中の矢印Mは磁石40の
磁化の向きである。
【0006】この配置では、磁石40が変位していない
状態でも、磁界検出素子44に磁界が加わり、その磁界
の大きさを基準に、磁石40の変位による磁界変化が現
れることになる。しかし、この基準となる磁界は、残留
磁化の温度依存性により、温度とともに変化してしま
う。これは出力のゼロ点のオフセットとして現れるた
め、特にDC〜低周波数の加速度検出では、出力の大き
な誤差要因となり、サーミスタなどによる補正が不可欠
である。
【0007】また、従来の磁界検出素子の配置で磁気イ
ンピーダンス素子を用いる場合、磁気インピーダンス素
子の動作範囲が高々数エルステッドであるため、素子と
磁石を近接させるには、ごく弱い磁石しか使用できず、
小型化と高感度化を両立することが難しい。
【0008】また、近年、加速度センサには、車載用に
多く用いられることもあって、センサ自体で動作確認を
行う自己診断機能が要求されているが、磁気式の加速度
センサでは実現されていない。磁気式の加速度センサで
は、加速度によって磁石が変位するので、コイル等の磁
界で磁石を変位させることによって加速度が加わったと
きと同じ状態を作り出すことができ、自己診断機能を実
現することが可能である。しかし、従来のように磁石の
磁極付近に磁界検出素子を設置している場合、上記コイ
ルから磁界検出素子に加わる磁界が大きく、自己診断機
能としては信頼性が低い。また、磁石の磁化の方向と変
位方向が直交している図13(b)のような配置では、
コイルで磁石を変位させること自体が困難である。さら
に、これらの問題が解決されても、上記板バネなどの力
に逆らって磁石を変位させるには、コイルで大きな磁界
を発生させる必要があり、消費電力の面でも対策が必要
である。
【0009】本発明は以上のような事情に鑑みてなされ
たもので、その課題は、高感度で温度特性が良く、また
小型・軽量化が可能であり、さらに自己診断を可能とす
る高性能な磁気式加速度センサ、及びこれを用いて加速
度の検知を高精度に行なえ、磁気式加速度センサの自己
診断動作も行なえる加速度検知装置を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明によれば、加速度に応じて変位する検出用磁
石と、該磁石の変位による磁界変化を検出する磁界検出
素子を有する磁気式加速度センサにおいて、前記検出用
磁石は、該磁石の磁化方向に沿った一方向と逆方向に変
位可能に支持され、前記磁界検出素子は、前記検出用磁
石の側部近傍において磁界検出方向が該磁石の磁化方向
に対して垂直になるように配置された構成を採用した。
【0011】前記磁界検出素子の配置に関して、特に、
前記検出用磁石の側部近傍において、該磁石の変位がゼ
ロであるときのN極とS極を結ぶ線分の中点を含み、且
つ該磁石の磁化方向に対し概ね垂直な面の位置に配置す
るのが好ましい。
【0012】また、前記検出用磁石の近傍に複数の力定
数設定用磁石を配置し、該磁石の磁界による吸引または
反発によって前記検出用磁石の変位に関する力定数を設
定可能とした。この場合、前記複数の力定数設定用磁石
は、該磁石による磁界が前記磁界検出素子の磁界検出方
向に成分を持たないように配置するのが好ましい。ま
た、前記検出用磁石と前記複数の力定数設定用磁石の各
磁極が同一直線上にあるのが好ましい。また、前記力定
数設定用磁石の位置を機械的に調整可能としてもよい。
【0013】また、前記検出用磁石は、弾性部材により
該磁石の磁化方向に沿った一方向と逆方向に弾性的に変
位可能に支持される。あるいは、支持用の筒内に配置さ
れ、該筒の軸方向に沿って一方向と逆方向に変位可能に
支持されており、該磁石の磁化方向は前記筒の軸方向に
沿っているものとする。この場合、前記筒に複数の通気
口を設け、該筒内を前記検出用磁石が変位する際の空気
抵抗を低減させるのが好ましい。さらに、前記複数の通
気口に連通するバイパスを前記筒に付設するのが好まし
い。
【0014】また、前記磁界検出素子に対してバイアス
磁界を印加するためのバイアス用コイルを設けた構成を
採用した。
【0015】また、前記検出用磁石の近傍に、該磁石に
磁力を作用させるためのコイルを設けた構成を採用し
た。このコイルは、例えば、検出用磁石を磁力で変位さ
せて加速度センサの自己診断を行なうための自己診断用
コイルとして、あるいは、検出用磁石に磁力を作用させ
て該磁石の変位に関する力定数を調整し得るようするた
めに用いられる。
【0016】また、前記磁界検出素子として、磁界検出
方向を同一とした2つの磁界検出素子を前記磁界検出方
向に沿って並設し、該2つの磁界検出素子を差動動作さ
せて前記検出用磁石からの磁界を検知するようにしても
よい。
【0017】また、前記磁界検出素子として、例えば、
磁気インピーダンス素子を用いる。
【0018】また、本発明によれば、加速度検知装置の
第1の構成として、上記の本発明に係る磁気式加速度セ
ンサであって、前記バイアス用コイルを設け、磁界検出
素子として磁気インピーダンス素子を用いた磁気式加速
度センサと、該センサの前記バイアス用コイルに交流バ
イアス電流を印加するバイアス印加回路と、前記磁気イ
ンピーダンス素子に高周波電流を印加する高周波発振回
路と、前記磁気インピーダンス素子の両端から取り出さ
れた信号を検波する検波回路と、該検波回路の出力信号
のプラスとマイナスのピークをそれぞれホールドする2
つのピークホールド回路と、該2つのピークホールド回
路の出力信号を差動増幅する差動増幅回路を有し、該差
動増幅回路の出力信号を加速度検知信号として出力する
構成を採用した。
【0019】また、加速度検知装置の第2の構成とし
て、上記の本発明に係る磁気式加速度センサであって、
磁界検出素子として磁界検出方向を同一とした2つの磁
気インピーダンス素子を前記磁界検出方向に沿って並設
した磁気式加速度センサと、前記2つの磁気インピーダ
ンス素子に高周波電流を印加する高周波発振回路と、前
記2つの磁気インピーダンス素子のそれぞれの両端から
取り出された信号を検波する2つの検波回路と、該2つ
の検波回路の出力信号を差動増幅する差動増幅回路を有
し、該差動増幅回路の出力信号を加速度検知信号として
出力する構成を採用した。
【0020】また、上記第1と第2の構成において、さ
らに、前記検出用磁石の近傍に設けられ、該磁石に磁力
を加えるためのコイルと、該コイルを駆動するコイル駆
動回路とを有し、該コイル駆動回路の出力信号により前
記検出用磁石の位置及び前記検出用磁石の変位に関する
力定数を制御する構成を採用した。
【0021】さらに、この構成において、前記コイル駆
動回路を介して所定の参照信号により前記コイルを駆動
させて、前記検出用磁石を変位させた際の前記差動増幅
回路の出力信号と前記参照信号の比較により磁気式加速
度センサの動作が正常か否かを示す自己診断信号を生成
する自己診断回路を有する構成を採用した。
【0022】さらに、これらの構成において、前記差動
増幅回路の出力信号を前記コイル駆動回路に負帰還する
ための負帰還回路を有し、該負帰還回路の出力信号によ
つて該コイル駆動回路が前記検出用磁石を加速度ゼロで
の基準位置方向に復帰させて前記差動増幅回路の出力を
小さくするようにコイル駆動信号を前記コイルに出力す
る構成、あるいは、外部からの命令により前記検出用磁
石の変位に関する力定数を調整するための力定数調整信
号を生成する力定数調整信号生成回路を有し、該力定数
調整信号により前記コイル駆動回路がコイル駆動信号を
前記コイルに出力し、電気信号により前記検出用磁石の
変位に関する力定数を調整して加速度の測定レンジを調
整する構成、あるいは、前記差動増幅回路の出力信号に
よって前記検出用磁石の変位に関する力定数の適正値を
判定する力定数判定回路を有し、該力定数判定回路の出
力信号により前記コイル駆動回路がコイル駆動信号を前
記コイルに出力し、電気信号により前記検出用磁石の変
位に関する力定数を調整して加速度の測定レンジを調整
し、前記力定数判定回路の出力信号を力定数の識別信号
として出力する構成、あるいは、前記差動増幅回路の出
力信号に応じてパルス幅を調整したパルス信号を生成す
るパルス生成回路を有し、前記パルス信号により前記コ
イル駆動回路を介して前記検出用磁石を振動させ、前記
パルス信号のパルス幅を前記検出用磁石の振動中心が加
速度ゼロでの基準位置に保持されるよう調整し、前記パ
ルス信号のパルス幅により加速度を検知する構成を採用
した。
【0023】また、上記の最後の構成において、さら
に、前記パルス信号により前記コイル駆動回路を介して
前記検出用磁石を振動させた際の前記差動増幅回路の出
力信号から前記パルス信号による振動成分を取り出すフ
ィルター回路と、前記振動成分と前記パルス信号の振幅
を比較し磁気式加速度センサの動作が正常か否かを示す
自己診断信号を生成する自己診断回路を有する構成を採
用した。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図を参照して本発明の実施
形態を説明する。ここでは第1〜第6の実施形態として
磁気式加速度センサの実施形態を図1〜12により説明
し、第7〜第11の実施形態として磁気式加速度センサ
を用いた加速度検知装置の実施形態を図14〜19によ
り説明する。なお、各実施形態を示す各図において、共
通部分には共通の符号を付してある。
【0025】〈第1の実施形態〉本発明の第1の実施形
態による磁気式加速度センサの構成を図1に示す。図1
(a)に全体を示す加速度センサ1は、加速度を測定さ
れる例えば自動車の車体等の被測定物体に固定される。
加速度センサ1において磁気シールド部材16により外
部から磁気シールドされた回路基板8上には、加速度検
出用磁石10が長方形の板バネ12の一端に取り付けら
れ、磁石10にかかる加速度、すなわち被測定物体の加
速度の図中左右方向の成分に応じて図中左右方向に変位
するように弾性的に変位可能に支持されている。検出用
磁石10は、円柱形の棒状に形成され、両端にN,Sの
磁極を有しており、その図1(b)中矢印Mで示す磁化
方向(S極からN極へ向かう方向)は、上記加速度によ
り磁石10が変位する図中左右方向と平行になってい
る。
【0026】また、基板8上において、検出用磁石10
の板バネ12が延びる側と反対側の側部近傍には、磁石
10の変位による磁界変化を検出する磁界検出素子とし
て、外部磁界に応じてインピーダンスが変化する磁気イ
ンピーダンス素子14が設けられている。磁気インピー
ダンス素子14は、非磁性基板上に、強磁性体の薄膜を
つづら折りの線状パターンに形成したものとして構成さ
れている。この素子14の薄膜面は、検出用磁石10の
矢印Mの磁化方向に垂直、且つ加速度がゼロのときの磁
石10のN極とS極を結ぶ線分の中点(以下、NS極の
中点という)を含む面に一致するように配置されてい
る。また、磁気インピーダンス素子14の外部磁界に感
度を有する磁界検出方向、すなわち同素子14の薄膜面
内の方向であって上記つづら折りの線状パターンの長手
方向は、検出用磁石10の磁化方向に対して垂直になっ
ている。
【0027】このような配置によれば、加速度がゼロで
検出用磁石10の変位がゼロのとき、素子14に印加さ
れる磁石10からの磁界において、素子14の図1
(b)中矢印で示す磁界検出方向の磁界H(厳密にいう
と磁界検出方向の磁界の成分)はゼロになる。また、加
速度が加わり、磁石10が変位すると、前記検出方向の
磁界Hはゼロから変化する。そして、この配置での、検
出用磁石10の加速度による変位xに対する素子14の
位置での前記検出方向の磁界Hの変化は、検出用磁石1
0の長さをlとして図2のようになり、他の配置に比べ
て直線性が良い。この磁石10の変位xによる磁界Hの
変化が素子14によりインピーダンス変化として検出さ
れる。
【0028】一方、磁気インピーダンス素子14には、
コイル18が巻回されている。このコイル18は交流バ
イアス磁界印加用であり、磁気インピーダンス素子の外
部磁界に対するインピーダンスの変化の特性における非
直線性を改善するためのものである。すなわち、図3に
示すように、交流のバイアス磁界を印加して動作点を特
性曲線上に2点設定し、外部磁界Hの変化ΔHに対して
前記2点のインピーダンスの差がインピーダンス変化Δ
Zとして生じるようにし、この差から外部磁界の変化Δ
Hに対応する出力を得られるようにする(その出力を得
るための加速度検知装置の構成の詳細は後述の第7の実
施形態で説明する)。この出力は、磁界に対して図4の
ような変化を示し、磁界に対する直線性は格段に向上す
る。
【0029】また図3において、V字形の磁気インピー
ダンス特性曲線の底、即ち、外部磁界Hがゼロのときの
インピーダンスZの値はゼロではなく、その値は温度と
伴に大きく変化する。このため、動作点を正磁界側また
は負磁界側の1点に設定する方法では、出力にオフセッ
トが生じてしまう。DCの磁界を検出する場合、即ち、
DCの加速度を検出する場合には正確な検出ができなく
なる。これに対して交流バイアス磁界を用いた検出方法
では、特性曲線上の2点を比較するため、このようなオ
フセットは生じない。
【0030】以上のような本実施形態によれば、磁気イ
ンピーダンス素子14と検出用磁石10の配置により、
加速度がゼロで検出用磁石10の変位がゼロのときに、
磁石10による磁界で磁気インピーダンス素子14の位
置での同素子14の磁界検出方向の磁界は周囲の温度に
拘わらず常にゼロであり、加速度が加わったときにのみ
磁石10の変位に応じて磁界検出方向の磁界が加わる。
すなわち、従来のように検出用磁石の変位がゼロのとき
の基準となる磁界が温度により変化することがなく、こ
の変化による出力のオフセットがなく、この点に関して
温度補償の必要はない。また、磁気インピーダンス素子
14自体の温度による特性の変化は、上記のように交流
バイアス磁界の印加により補償できる。したがって、温
度特性の良いセンサを提供することができる。
【0031】また、本実施形態における磁気インピーダ
ンス素子14と検出用磁石10の配置によれば、従来例
の図13のような配置に比べて、磁石10の変位がゼロ
のとき、磁石10から磁気インピーダンス素子14に印
加される磁界(素子14の磁界検出方向の磁界)はほぼ
ゼロであり、磁石10の変位に応じた磁界のみが素子1
4に加わる。したがって、この配置は、動作磁界範囲の
狭い磁気インピーダンス素子を用いるのに適しており、
高感度の磁気インピーダンス素子14を磁石に近接して
配置し、センサの小型化と高感度化を両立させることが
可能である。
【0032】なお、以上の実施形態では、磁気インピー
ダンス素子14の位置は、磁石10の側部近傍であっ
て、磁石10の磁化方向に垂直、且つ加速度がゼロのと
きのNS極の中点を含む面に一致する位置としたが、そ
の位置から磁石10のS極側またはN極側に若干ずれた
位置としてもよい。この場合、上記の磁石10の変位が
ゼロの場合の基準となる検出方向の磁界はゼロでなくな
るが、センサの小型化及び高感度化の効果は得られる。
また、素子14の磁界検出方向は磁石10の磁化方向に
対して垂直としたが、厳密に垂直でなくて垂直な向きか
ら若干傾いたものとしてもよい。
【0033】〈第2の実施形態〉次に、図5は、本発明
の第2の実施形態による磁気式加速度センサの構成を示
す。本実施形態では、磁気インピーダンス素子を2個用
いて、外乱磁界の除去を行っている。2つの磁気インピ
ーダンス素子14a,14bは、前述した第1の実施形
態の素子14と同様に強磁性体薄膜からなるもので、同
一の非磁性基板上に成膜され、それぞれの磁界検出方向
を同一として、その磁界検出方向に沿って前後に並設さ
れている。それぞれの検出用磁石10に対する配置は第
1の実施形態と同様であり、それぞれの薄膜面が検出用
磁石10の磁化方向に垂直且つNS極の中点を含む面に
一致するように配置されている。また、それぞれの磁界
検出方向は磁石14の磁化方向Mに対して垂直になって
いる。この2つの素子14a,14bを差動動作させ
て、磁石10の変位による磁界の変化を検出することに
より、磁石10以外からの外乱磁界を除去することがで
きる。
【0034】なお、薄膜のインピーダンス素子を複数使
用する場合、素子毎の特性差が問題になることがある
が、同一基板上に並べて成膜した2つの素子では、感度
や温度特性等に殆ど差がない。これにより非常に高精度
の安定した検出が可能である。また、素子の組み付けも
容易である。
【0035】また、コイル18は、2つの素子14a,
14bにバイアス磁界を印加するためのものである。本
実施形態の配置では、磁石10からの磁界として、加速
度による磁石10の変位に応じた磁界のみが素子14
a,14bに加わり、加速度がゼロで磁石10の変位が
ゼロのとき2つの素子14a,14bに加わる磁界も共
にゼロである。このため、2つの素子それぞれに異なっ
たバイアス磁界を印加して動作点を調整する必要が無
い。
【0036】ここで、コイル18から印加するバイアス
磁界は、第1の実施形態で述べた交流バイアス磁界だけ
でなく、直流のバイアス磁界でも良い。直流バイアス磁
界を用いた場合、交流バイアス磁界の場合に比べて直線
性は劣化する。しかし、同一基板上に並べて成膜した2
つの素子14a,14bでは特性差が殆ど無いため、温
度特性や感度の劣化は少ない。測定に要求される直線性
の精度により使い分けることが可能である。
【0037】〈第3の実施形態〉次に、図6に第3の実
施形態における磁気式加速度センサの構成を示す。本実
施形態では、検出用磁石10と磁気インピーダンス素子
14a,14bの配置は図5の第2の実施形態と同様で
あるが、異なる点として、検出用磁石10の変位方向の
図中左右両側に力定数設定用磁石20a,20bを配置
した。この設定用磁石20aと20bは、検出用磁石1
0に磁気力を加え、磁石10の変位に関する力定数(以
下、単に磁石10の力定数という)を設定するためのも
のである。検出用磁石10と設定用磁石20a,20b
はそれぞれの磁極が同一直線上にあるように配置され
る。そして、設定用磁石20a,20bは検出用磁石1
0と互いに引力を及ぼし合うように磁化方向を同じにし
て配置され、板バネ12による力定数を小さくするよう
に働く。力定数は、設定用磁石20a,20bの位置を
変えることによって調整が可能である。
【0038】加速度がゼロで、検出用磁石10が基準位
置にあるとき、検出用磁石10と設定用磁石20a,2
0bとの間隔をdとすると、dを変化させた場合の加速
度に対する応答は図7のようになる。力定数を小さく設
定することにより、従来のように錘を板バネ12に取り
付けることなく、加速度による磁石10の変位を大きく
し、微小な加速度を検出することが可能である。すなわ
ち、高感度化が可能である。
【0039】図6において、2つの設定用磁石20a,
20bは、検出用磁石10の磁化方向に垂直で、変位が
ゼロのときの磁石10のNS極の中点を含む面に対して
互いに対称な位置に配置され、固定されている。このた
め、設定用磁石20aと20bの磁界は、磁気インピー
ダンス素子14a及び14bの磁界検出方向に成分を持
たない。このため、設定用磁石を配置したことによる動
作点の調整の必要や、温度特性の劣化などは無い。
【0040】また、図6において、検出用磁石10と設
定用磁石20a,20bは必ずしも一直線上に在る必要
はなく、また、それらの磁化方向も同一である必要はな
い。すなわち、磁石10,20a,20bの各磁極が同
一直線上にある必要はない。要は、検出用磁石10に引
力を及ぼし、且つ磁気インピーダンス素子14a,14
bの磁界検出方向に磁界成分を持たないように、設定用
磁石20a,20bが配置されていれば良い。
【0041】また、設定用磁石20a,20bの位置を
ネジ等で機械的に調整できるようにすれば、外部から容
易に力定数の設定が可能になる。設定用磁石20a,2
0bの位置調整方法は、それぞれの磁化方向と平行に移
動して検出用磁石10との間隔を変えるだけでなく、磁
化方向と垂直な方向に移動して検出用磁石10との位置
をずらす方法もある。
【0042】〈第4の実施形態〉次に、図8に第4の実
施形態における磁気式加速度センサの構成を示す。検出
用磁石10は支持用の筒24内に配置されており、加速
度が加わったときには筒24の軸方向に沿った図中左右
方向に滑走できるように、すなわち変位可能なように支
持されている。検出用磁石10の磁化方向Mは筒24の
軸方向に沿っている。
【0043】また、筒24内において検出用磁石10の
両側に配置(固定)された設定用磁石20a,20b
は、磁石10の力定数を設定するためのものである。検
出用磁石10と設定用磁石20a,20bは、互いに斥
力を及ぼし合うように磁化方向Mが逆になるように配置
されている。この斥力により、検出用磁石10は、加速
度がゼロのときには設定用磁石20a,20b間の中央
に位置し、加速度が加わると力定数に応じて変位する。
力定数は設定用磁石20aと20bの間隔によって調整
することが可能である。
【0044】検出用磁石10と磁気インピーダンス素子
14a,14bの位置関係は、上述の第2,第3の実施
形態と同様であり、加速度が加わったときにのみ、磁石
10の変位に応じた磁界が素子14a,14bに加わる
ように配置されている。
【0045】なお、磁石10が滑走する筒24内の空間
を密封した場合には、空気抵抗による制動が問題になる
が、図9(a)のように、設定用磁石20aと20b付
近に通気口24a,24bを設けることにより、抵抗を
低減させることができる。
【0046】また、使用環境により、水蒸気の凍結の恐
れがある場合は、図9(b)のように通気口24a,2
4bに連通するバイパス24cを筒24に付設し、バイ
パス24cを含む筒24内を乾燥または減圧するなどし
て密封する方法も可能である。
【0047】以上のような、本実施形態によれば、検出
用磁石10の支持に板バネを用いず、検出用磁石10と
設定用磁石20a,20b間の磁気力のみで力定数を設
定することができ、微妙な調整が可能であるため、非常
に簡単な構成で高感度化が可能である。
【0048】〈第5の実施形態〉次に、図10に第5の
実施形態における磁気式加速度センサの構成を示す。検
出用磁石10、磁気インピーダンス素子14a,14b
及び設定用磁石20a,20bの位置関係、及び板バネ
12による磁石10の支持は図6の第3の実施形態と同
様である。検出用磁石10の両磁極の近傍に設置された
コイル22a,22bは、本実施形態のセンサに自己診
断機能を持たせるためのものである。2つのコイル22
aと22bから、検出用磁石10に対して、互いに逆方
向の磁界を印加すれば、磁力により、加速度が加わった
ときと同様に検出用磁石10を変位させることができ
る。即ち、コイル22a,22bに電気信号を加え、そ
れに対する応答出力を観測することで、センサが正常に
機能しているかどうかを確認することができる。なお、
自己診断の詳細については、後述の第8の実施形態で説
明する。
【0049】本実施形態では、感度を得る方法として、
従来のように錘を使用して検出用磁石の質量を増やすの
ではなく、設定用磁石20a,20bの磁力によって検
出用磁石10の力定数の方を小さくする方法を採ってい
る。このため、検出用磁石10を変位させるのに大きな
磁界は必要無い。コイル22a,22bに交流電流を加
えて、連続的に検出用磁石10を振動させても、消費電
流は僅かである。すなわち、省電力での自己診断機能の
実現が可能である。
【0050】また、検出対象の加速度がDCまたはDC
に近い低周波である場合、コイル22a,22bにより
検出用磁石10を検出加速度に比べて高い周波数で振動
させて、自己診断と加速度検知を並行して行なうことが
できる。すなわち、自己診断のためにコイル22a,2
2bに対し、図11の下段に示すような交流信号を加え
て検出用磁石10を振動させた場合、センサの応答出力
は図11の上段のように現れる。破線の波形は加速度ゼ
ロのときの出力、実線の波形は加速度が加わったときの
出力である。ここで、出力の振幅Aによりセンサの動作
確認を行い、自己診断を行なうことができる。また応答
信号の振幅中心の変化ΔVを検出するか、または、所定
のしきい値を設定して応答信号をパルス化し、パルス幅
や位相差Δθを検出することによって、加速度の大きさ
を知ることができる。
【0051】さらに、その検出された加速度に応じて、
コイル22a,22bに加える交流信号をオフセットす
る、または、上記交流信号として方形波を加えている場
合にはデューティー比を変化させるなどの操作を行え
ば、常に検出用磁石10を変位ゼロ(加速度ゼロ)での
基準位置を中心に振動させることができ、サーボ型のセ
ンサを構成できる。
【0052】自己診断用コイル22a,22bには、セ
ンサの調整や測定レンジの設定を行う機能を持たせるこ
とも可能である。すなわち、2つのコイル22aと22
bから、互いに逆方向の磁界を加えれば磁力により検出
用磁石10を変位させることができ、同方向に磁界を加
えれば、磁力により磁石10の力定数を変化させること
ができる。コイル22a,22bに加える電流を調整す
ることで、検出用磁石10の中心位置や力定数の調整、
測定レンジの設定を電気的に行うことが可能である。
【0053】〈第6の実施形態〉次に、図12に第6の
実施形態における磁気式加速度センサの構成を示す。本
実施形態では、検出用磁石10、磁気インピーダンス素
子14a,14b及び設定用磁石20a,20bの位置
関係、及び筒24による磁石10,20a,20bの支
持は図8の第4の実施形態と同様である。検出用磁石1
0の両磁極の近傍に設置されたコイル22a,22b
は、第5の実施形態と同様に、自己診断機能を持たせる
ためのものである。
【0054】検出用磁石を滑走させる方式では、特にD
Cに近い加速度に対して、摩擦による誤差が問題にな
る。これに対して、本実施形態の構成では、交流電流を
コイル22a,22bに加えれば、センサの動作確認、
自己診断ができると同時に、検出用磁石10が振動し、
常に磁石10の位置がリセットされるため、摩擦による
誤差を減少させる効果もある。
【0055】〈第7の実施形態〉次に、本発明の第7の
実施形態として磁気式加速度センサを用いた加速度検知
装置の実施形態を図14により説明する。図14に全体
の回路構成を示す本実施形態の装置は、先述した第1の
実施形態の図1の磁気式加速度センサ1を用いるものと
する。ただし、それにおける検出用磁石10の支持構造
は第3の実施形態における支持用の筒24を用いてもよ
い。
【0056】図14の構成において、検出用磁石10、
磁気インピーダンス素子14、及び交流バイアス磁界印
加用のコイル18は、それぞれ第1の実施形態の磁気式
加速度センサ1のものである。コイル18には、これに
交流バイアス用の矩形波の交流を印加するACバイアス
印加回路26が接続されている。また、磁気インピーダ
ンス素子14の両端には高周波発振回路28と、ΔH検
出回路30が接続されている。ΔH検出回路30は、磁
気インピーダンス素子14の両端から取り出される信号
を処理し、加速度に応じた検出用磁石10の変位による
磁界の変化ΔHに対応したΔH検出信号を生成し、その
信号を磁界検知信号として出力するものである。ΔH検
出回路30は、検波回路32、プラスとマイナスのピー
クホールド回路34,36及び差動増幅回路38からな
る。
【0057】なお、ACバイアス印加回路26,高周波
発振回路28,及びΔH検出回路30は、図1の加速度
センサ1の回路基板8上に設けてもよいし、別の回路基
板上に設けてもよい。すなわち、回路26,28,30
を含む加速度検知装置本体と加速度センサ1とを一体的
に構成してもよいし、別体に構成してもよい。
【0058】次に、上記構成の動作について説明する。
【0059】加速度検知時には、高周波発振回路28か
ら磁気インピーダンス素子14に対して高周波電流が印
加されるとともに、ACバイアス印加回路26から矩形
波の交流がバイアス用のコイル18に印加され、それに
より発生する交流バイアス磁界が磁気インピーダンス素
子14に印加される。この交流バイアス磁界により、図
3で前述したように、磁気インピーダンス素子14のV
字形の磁気インピーダンス特性曲線の正磁界側と負磁界
側の両側に2つの動作点が設定される。
【0060】加速度による検出用磁石10の変位に応じ
て磁石10から磁気インピーダンス素子14に印加され
る検出方向の磁界がゼロから変化し、それにより同素子
14のインピーダンスが変化する。そして、同素子14
の両端から前記磁界の変化に応じて振幅が変化する高周
波の信号が取り出され、検波回路32により検波され
る。
【0061】磁気インピーダンス素子14に対する磁石
10からの検出方向の磁界がゼロのとき(加速度ゼロで
変位ゼロのとき)の検波回路32の出力は一定でピーク
は現れない。加速度によって磁石10が変位し、素子1
4に磁界が加わると、上記特性曲線上の2つの動作点が
移動して、図14中に示すように、検波後出力にプラス
とマイナスのピークが現れる。このプラスとマイナスの
ピーク電圧がプラスとマイナスのピークホールド回路3
4,36によりホールドされ、そのプラスとマイナスの
ピーク電圧の電圧差が差動増幅回路38により差動増幅
され、出力される。この出力がΔH検出信号であり、加
速度検知信号である。このようにして加速度に応じた出
力を得ることができ、温度特性が良く高感度な第1の実
施形態の加速度センサを用いて高精度に加速度を検知す
ることができる。
【0062】ところで、上記の構成では、第1の実施形
態のセンサを用いるものとし、磁気インピーダンス素子
14は1つとした。これに対して第2〜第4の実施形態
のように磁気インピーダンス素子が14a,14bの2
つ設けられる場合、これらは高周波発振回路28に並列
に接続し、並列に高周波電流を印加する。また、ΔH検
出回路30を2つ設け、それぞれを磁気インピーダンス
素子14a,14bに一対一に接続する。そして、2つ
のΔH検出回路30の出力信号を差動増幅する差動増幅
回路を設け、その出力信号を加速度検知信号とする。
【0063】なお、ΔH検出回路30を2つ設ける代わ
りに、検波回路32のみ2つ設けて素子14a,14b
に接続し、それぞれの検波後出力を差動増幅する差動増
幅回路を設け、その後段にピークホールド回路34,3
6と差動増幅回路38を設けるようにしてもよい。
【0064】また、第2の実施形態で述べたように、2
つの磁気インピーダンス素子が同一基板上に並べて成膜
したものである場合には、直流バイアス磁界を用いるこ
とも可能である。直流バイアス磁界を用いた場合の構成
を図15に示す。
【0065】この構成では、DCバイアス印加回路27
からコイル18に対して直流が印加されることにより、
コイル18から2つの磁気インピーダンス素子14a,
14bに対して直流バイアス磁界が印加される。加速度
による検出用磁石10の変位に応じて磁石10から素子
14a,14bに印加される検出方向の磁界が変化し、
それに応じて振幅が変化する高周波信号が素子14a,
14bのそれぞれの両端から取り出される。その高周波
信号のそれぞれがΔH検出回路30の検波回路32a,
32bにより検波され、差動増幅回路38で差動増幅さ
れ、その出力信号が磁界検知信号として出力される。
【0066】このような構成によれば、交流バイアス磁
界を用いる場合に比べて加速度検出に対する直線性は劣
化するが、ΔH検出回路30にプラスとマイナスのピー
クホールド回路を設けずに済み、構成を簡単化できる。
【0067】〈第8の実施形態〉次に、本発明の第8の
実施形態における加速度検知装置について図16により
説明する。図16に全体の回路構成を示す本実施形態の
装置は、先述した第5または第6の実施形態(図10ま
たは図12)の磁気式加速度センサを用いて自己診断を
行なうようにしたものである。ただし、ここでは説明を
簡単にするために、センサの磁気インピーダンス素子は
1つとする。
【0068】図16に示すように、本実施形態の加速度
検知装置では、前述した図14の装置と同様の構成に加
えて、センサの自己診断機能用のコイル22a,22b
を駆動するコイル駆動回路46が設けられており、さら
にコンパレータ等から構成された自己診断回路48が設
けられている。
【0069】このような構成により、図14の装置と同
様に加速度の検知を行なえる上に、センサの自己診断を
行なうことができる。その動作を以下に説明する。
【0070】自己診断時には、先述した加速度の検知時
と同様に磁気インピーダンス素子14に高周波電流が印
加され、交流バイアス磁界が印加されると共に、外部か
ら自己診断のための所定の参照信号がコイル駆動回路4
6に印加され、コイル22a,22bに印加される。こ
れによりコイル22a,22bから磁界が発生し、検出
用磁石10が磁力で変位する(参照信号が交流の場合、
振動する)。この変位が前述の加速度検知時と同様に検
出され、ΔH検出回路30から変位に対応したΔH検出
信号が出力される。自己診断回路48はΔH検出信号と
コイル22a,22bに印加された信号の大きさを比較
し、その比較結果により、加速度センサの動作が正常か
否かを示す自己診断信号を生成し出力する。
【0071】このようにして、本実施形態の装置では、
第5または第6の実施形態の加速度センサを用いて加速
度の検知とともにセンサの自己診断を行なうことができ
る。なお、上記の参照信号はコイル駆動回路46内で発
生させるようにしてもよい。
【0072】〈第9の実施形態〉次に、本発明の第9の
実施形態における加速度検知装置について図17により
説明する。本実施形態の装置も先述した第5または第6
の実施形態(図10または図12)の磁気式加速度セン
サを用いて加速度検知を行なうものである。ただし、こ
の場合も説明を簡単にするためにセンサの磁気インピー
ダンス素子は1つとする。
【0073】図17に示す本実施形態の加速度検知装置
では、上述した第8の実施形態の装置と異なる点とし
て、検出用磁石10の加速度による変位に応じたΔH検
出回路30の出力を負帰還回路50を介してコイル駆動
回路46に負帰還し、これに対してコイル駆動回路46
は、検出用磁石10を加速度ゼロ(変位ゼロ)での基準
位置方向に移動させてΔH検出回路30の出力をゼロに
近づけるように、すなわちコイル22a,22bの磁界
の磁力によって磁石10を加速度ゼロでの基準位置方向
に復帰させ、基準位置付近に保持するようにコイル駆動
信号をコイル22a,22bに出力する。
【0074】図2からわかるように、検出対象の加速度
範囲が大きい場合、磁石10の変位xが大きくなり過ぎ
ると磁界Hとの関係において直線性が悪くなり、加速度
検知ができなくなる。これに対して本実施形態では、常
に磁石10が基準位置付近に保持されるので、加速度の
測定範囲を広くすることができる。
【0075】なお、図17では図示を省略したが、本実
施形態でも自己診断を行なうために図16の実施形態と
同様に自己診断回路48を設けることができる。そして
自己診断を行なう場合は、図16の実施形態と同様に外
部ないしコイル駆動回路46から参照信号をコイル22
a,22bに印加し、自己診断回路48において、参照
信号とΔH検出回路30の出力信号の大きさを比較し、
自己診断を行なう。
【0076】なお、検知対象の加速度がDCまたはDC
に近い低周波である場合は、加速度検知と自己診断を並
行して行なうことができる。検出加速度に比べて高い周
波数の参照信号を負帰還信号に重畳させてコイル22
a,22bに印加し、ΔH検出回路30の出力からハイ
パスフィルタを介して上記参照信号に対応した高周波成
分を取り出し、自己診断回路48に印加する。また、Δ
H検出回路30の出力からローパスフィルタを介して加
速度による変位に対応した成分を取り出してコイル駆動
回路46に負帰還するようにする。
【0077】以上のようにして、本実施形態の装置で
は、第5または第6の実施形態の加速度センサを用いて
広範囲の加速度の検知を行なえるとともに、センサの自
己診断を行なうことができる。
【0078】〈第10の実施形態〉次に、本発明の第1
0の実施形態における加速度検知装置について図18に
より説明する。本実施形態の装置も先述した第5または
第6の実施形態(図10または図12)の磁気式加速度
センサを用いて加速度検知を行うものである。ただし、
この場合も説明を簡単にするためにセンサの磁気インピ
ーダンス素子は1つとする。
【0079】上述した第9の実施形態では、2つのコイ
ル22a,22bからそれぞれ逆方向の磁界を検出用磁
石10に印加して磁石10を変位させた。これに対し、
図18に示す本実施形態の加速度検知装置では、コイル
駆動回路46が力定数調整信号に応じてコイル22a,
22bを駆動し、コイル22a,22bから同方向の磁
界を磁石10に印加し、その変位に関する力定数を調整
し、これにより加速度の測定レンジを調整する。力定数
調整信号は、外部からの命令により力定数調整信号を生
成する力定数調整信号生成回路52から出力されるも
の、または、ΔH検出回路30の出力の大きさの範囲に
応じて白動的に適切な磁石10の力定数を判定する力定
数判定回路54から出力されるものとしても良い。な
お、力定数判定回路54の出力信号は、力定数の識別信
号として別に出力される。
【0080】このような本実施形態によれば、出力の増
幅度を信号処理によって変化させて測定レンジを変える
のではなく、センサ自体の力定数を変更してレンジを変
えるため、検出加速度の大きさに関わらず常に直線性の
良い範囲全体を有効に使用することができる。これによ
り、測定レンジによらずS/N比の良い測定が可能にな
る。
【0081】なお、本実施形態でも自己診断を行うため
に図16と同様に自己診断回路48を設けることができ
る。また、加速度検知と自己診断を並行して行うことも
でき、これは自己診断用の参照信号と力定数調整信号を
重畳させてコイル22a,22bに印加することで行
う。信号処理方法は第9の実施形態と同様である。
【0082】〈第11の実施形態〉次に、本発明の第1
1の実施形態における加速度検知装置について図19に
より説明する。本実施形態の装置も先述した第5または
第6の実施形態(図10または図12)の磁気式加速度
センサを用いて加速度検知を行うものである。ただし、
この場合も説明を簡単にするためにセンサの磁気インピ
ーダンス素子は1つとする。
【0083】図19に示す本実施形態の加速度検知装置
では、パルス生成回路56から出力されるパルス信号に
応じてコイル駆動回路46がコイル22a,22bを駆
動し、検出用磁石10を振動させる。加速度がゼロで磁
石10が基準位置を中心に振動しているとき、ΔH検出
回路30の出力は基準電圧を中心にした交流信号であ
り、DCまたはコイル22a,22bの駆動周波数より
も充分低周波の加速度が加わると、加速度に応じた信号
が重畳され、ΔH検出回路30の出力の交流信号の振幅
中心が変位する。その出力からローパスフィルター58
により加速度による低周波成分を取り出してパルス生成
回路56のデューティー比調整部56aに帰還し、それ
に応じてパルス生成回路56の出力信号のデューティー
比を調整し、検出用磁石10の振動中心が常に加速度ゼ
ロの基準位置に保持されるようにする。加速度の大きさ
に応じたデューティー比を持つパルス生成回路56から
のパルス信号はローパスフィルター60を通し、加速度
検知信号として出力する。
【0084】このような本実施形態によれば、検出用磁
石10が基準位置に保持されるため、加速度に対する反
応が常に一定で直線性が非常に良い。また、力定数を大
きくしたり負帰還により出力を小さくするのとは異な
り、感度は変化しないため、DCまたはDCに近い低周
波の微小加速度の精密な検出が可能である。
【0085】なお、本実施形態でも自己診断を行うため
に図16と同様に自己診断回路48を設け、参照信号に
より動作確認を行うことができる。また、加速度検出と
並行して行うこともでき、その場合はΔH検出回路30
の出力のコイル22a,22bの駆動による周波数の高
い成分を取り出し、その振幅の大きさを判定することに
より自己診断ができる。
【0086】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、比較的安価に作製できる磁気式加速度センサ
であって、高感度で温度特性に優れ、また、検出用磁石
の変位に関する力定数の設定が容易で、その設定のため
に錘を使用する必要が無く、小型・軽量化が可能であ
り、さらに自己診断を可能とした構成であり、安定性、
信頼性に優れた高性能な磁気式加速度センサを提供する
ことができる。また、この加速度センサを用いて加速度
の検知を高精度に行なえ、加速度センサの自己診断動作
も行なえ、さらには検出用磁石の変位に関する力定数の
調整、加速度の測定レンジの調整をも行なえる高性能な
加速度検知装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1の実施形態における加速
度センサの全体構成を示す斜視図、(b)は同実施形態
のセンサの要部の配置関係を示す斜視図である。
【図2】同センサにおける検出用磁石の変位と、磁気イ
ンピーダンス素子の位置における磁界の関係を示す線図
である。
【図3】同センサにおける交流バイアス磁界を用いた磁
界検出方法を説明する線図である。
【図4】同センサにおける交流バイアス磁界を用いた場
合の外部磁界に対する出力を示す線図である。
【図5】本発明の第2の実施形態における加速度センサ
の要部の構成を示す斜視図である。
【図6】本発明の第3の実施形態における加速度センサ
の要部の構成を示す斜視図である。
【図7】同実施形態のセンサにおける検出用磁石と設定
用磁石の間隔による感度変化を示すグラフ図である。
【図8】本発明の第4の実施形態における加速度センサ
の要部の構成を示す斜視図である。
【図9】(a),(b)は、それぞれ同実施形態のセン
サにおいて検出用磁石の変位に対する空気抵抗を低減す
るための異なる手段を示す断面図である。
【図10】本発明の第5の実施形態における加速度セン
サの要部の構成を示す斜視図である。
【図11】同実施形態のセンサにおいて検出用磁石を振
動させて自己診断と加速度検知を並行して行なう方法を
説明する波形図である。
【図12】本発明の第6の実施形態における加速度セン
サの要部の構成を示す斜視図である。
【図13】(a),(b)はそれぞれ従来の加速度セン
サにおける検出用磁石と磁界検出素子の異なる配置例を
示す説明図である。
【図14】本発明の第7の実施形態における加速度検知
装置の回路構成を示すブロック回路図である。
【図15】同実施形態で磁気インピーダンス素子を2つ
とし、直流バイアス磁界を用いた場合の回路構成を示す
ブロック回路図である。
【図16】本発明の第8の実施形態における加速度検知
装置の回路構成を示すブロック回路図である。
【図17】本発明の第9の実施形態における加速度検知
装置の回路構成を示すブロック回路図である。
【図18】本発明の第10の実施形態における加速度検
知装置の回路構成を示すブロック回路図である。
【図19】本発明の第11の実施形態における加速度検
知装置の回路構成を示すブロック回路図である。
【符号の説明】
1 磁気式加速度センサ 8 回路基板 10 加速度検出用磁石 12 板バネ 14,14a,14b 磁気インピーダンス素子 16 磁気シールド部材 18 バイアス磁界印加用コイル 20a,20b 力定数設定用磁石 22a,22b 自己診断用コイル 24 筒 26 ACバイアス印加回路 28 高周波発振回路 30 ΔH検出回路 32 検波回路 34 プラスピークホールド回路 36 マイナスピークホールド回路 38 差動増幅回路 46 コイル駆動回路 48 自己診断回路 50 負帰還回路 52 力定数調整信号生成回路 54 力定数判定回路 56 パルス生成回路 58,60 ローパスフィルター

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加速度に応じて変位する検出用磁石と、
    該磁石の変位による磁界変化を検出する磁界検出素子を
    有する磁気式加速度センサにおいて、 前記検出用磁石は、該磁石の磁化方向に沿った一方向と
    逆方向に変位可能に支持され、 前記磁界検出素子は、前記検出用磁石の側部近傍におい
    て磁界検出方向が該磁石の磁化方向に対して垂直になる
    ように配置されたことを特徴とする磁気式加速度セン
    サ。
  2. 【請求項2】 前記磁界検出素子は、前記検出用磁石の
    側部近傍において、該磁石の変位がゼロであるときのN
    極とS極を結ぶ線分の中点を含み、且つ該磁石の磁化方
    向に対し概ね垂直な面の位置に配置されたことを特徴と
    する請求項1に記載の磁気式加速度センサ。
  3. 【請求項3】 前記検出用磁石の近傍に複数の力定数設
    定用磁石を配置し、該磁石の磁界による吸引または反発
    によって前記検出用磁石の変位に関する力定数を設定可
    能としたことを特徴とする請求項1または2に記載の磁
    気式加速度センサ。
  4. 【請求項4】 前記複数の力定数設定用磁石は、該磁石
    による磁界が前記磁界検出素子の磁界検出方向に成分を
    持たないように配置されたことを特徴とする請求項3に
    記載の磁気式加速度センサ。
  5. 【請求項5】 前記検出用磁石と前記複数の力定数設定
    用磁石の各磁極が同一直線上にあることを特徴とする請
    求項3または4に記載の磁気式加速度センサ。
  6. 【請求項6】 前記力定数設定用磁石の位置を機械的に
    調整可能としたことを特徴とする請求項3から5までの
    いずれか1項に記載の磁気式加速度センサ。
  7. 【請求項7】 前記検出用磁石は、弾性部材により該磁
    石の磁化方向に沿った一方向と逆方向に弾性的に変位可
    能に支持されたことを特徴とする請求項1から6までの
    いずれか1項に記載の磁気式加速度センサ。
  8. 【請求項8】 前記検出用磁石は、支持用の筒内に配置
    され、該筒の軸方向に沿って一方向と逆方向に変位可能
    に支持されており、該磁石の磁化方向は前記筒の軸方向
    に沿っていることを特徴とする請求項1から6までのい
    ずれか1項に記載の磁気式加速度センサ。
  9. 【請求項9】 前記筒に複数の通気口を設け、該筒内を
    前記検出用磁石が変位する際の空気抵抗を低減させたこ
    とを特徴とする請求項8に記載の磁気式加速度センサ。
  10. 【請求項10】 前記複数の通気口に連通するバイパス
    を前記筒に付設したことを特徴とする請求項9に記載の
    磁気式加速度センサ。
  11. 【請求項11】 前記磁界検出素子に対してバイアス磁
    界を印加するためのバイアス用コイルを設けたことを特
    徴とする請求項1から10までのいずれか1項に記載の
    磁気式加速度センサ。
  12. 【請求項12】 前記検出用磁石の近傍に、該磁石に磁
    力を作用させるためのコイルを設けたことを特徴とする
    請求項1から11までのいずれか1項に記載の磁気式加
    速度センサ。
  13. 【請求項13】 前記コイルは、前記検出用磁石を磁力
    で変位させて加速度センサの自己診断を行なうための自
    己診断用コイルとして構成されたことを特徴とする請求
    項12に記載の磁気式加速度センサ。
  14. 【請求項14】 前記コイルにより前記検出用磁石に磁
    力を作用させて該磁石の変位に関する力定数を調整し得
    るようにしたことを特徴とする請求項12または13に
    記載の磁気式加速度センサ。
  15. 【請求項15】 前記磁界検出素子として、磁界検出方
    向を同一とした2つの磁界検出素子を前記磁界検出方向
    に沿って並設し、該2つの磁界検出素子を差動動作させ
    て前記検出用磁石からの磁界を検出することを特徴とす
    る請求項1から14までのいずれか1項に記載の磁気式
    加速度センサ。
  16. 【請求項16】 前記磁界検出素子として磁気インピー
    ダンス素子を用いたことを特徴とする請求項1から14
    までのいずれか1項に記載の磁気式加速度センサ。
  17. 【請求項17】 前記2つの磁界検出素子として、同一
    の非磁性基板上に、それぞれ強磁性体の薄膜からなる2
    つの磁気インピーダンス素子が設けられたことを特徴と
    する請求項15に記載の磁気式加速度センサ。
  18. 【請求項18】 請求項11に記載の磁気式加速度セン
    サであって、前記磁界検出素子として磁気インピーダン
    ス素子を用いた磁気式加速度センサと、 該センサの前記バイアス用コイルに交流バイアス電流を
    印加するバイアス印加回路と、 前記磁気インピーダンス素子に高周波電流を印加する高
    周波発振回路と、 前記磁気インピーダンス素子の両端から取り出された信
    号を検波する検波回路と、 該検波回路の出力信号のプラスとマイナスのピークをそ
    れぞれホールドする2つのピークホールド回路と、 該2つのピークホールド回路の出力信号を差動増幅する
    差動増幅回路を有し、 該差動増幅回路の出力信号を加速度検知信号として出力
    することを特徴とする加速度検知装置。
  19. 【請求項19】 請求項1から10までのいずれか1項
    に記載の磁気式加速度センサであって、前記磁界検出素
    子として磁界検出方向を同一とした2つの磁気インピー
    ダンス素子を前記磁界検出方向に沿って並設した磁気式
    加速度センサと、 前記2つの磁気インピーダンス素子に高周波電流を印加
    する高周波発振回路と、 前記2つの磁気インピーダンス素子のそれぞれの両端か
    ら取り出された信号を検波する2つの検波回路と、 該2つの検波回路の出力信号を差動増幅する差動増幅回
    路を有し、 該差動増幅回路の出力信号を加速度検知信号として出力
    することを特徴とする加速度検知装置。
  20. 【請求項20】 前記検出用磁石の近傍に設けられ、該
    磁石に磁力を加えるためのコイルと、 該コイルを駆動するコイル駆動回路とを有し、 該コイル駆動回路の出力信号により前記検出用磁石の位
    置及び前記検出用磁石の変位に関する力定数を制御する
    ことを特徴とする請求項18または19に記載の加速度
    検知装置。
  21. 【請求項21】 前記コイル駆動回路を介して所定の参
    照信号により前記コイルを駆動させて、前記検出用磁石
    を変位させた際の前記差動増幅回路の出力信号と前記参
    照信号の比較により磁気式加速度センサの動作が正常か
    否かを示す自己診断信号を生成する自己診断回路を有す
    ることを特徴とする請求項20に記載の加速度検知装
    置。
  22. 【請求項22】 前記差動増幅回路の出力信号を前記コ
    イル駆動回路に負帰還するための負帰還回路を有し、 該負帰還回路の出力信号によつて該コイル駆動回路が前
    記検出用磁石を加速度ゼロでの基準位置方向に復帰させ
    て前記差動増幅回路の出力を小さくするようにコイル駆
    動信号を前記コイルに出力することを特徴とする請求項
    20または21に記載の加速度検知装置。
  23. 【請求項23】 外部からの命令により前記検出用磁石
    の変位に関する力定数を調整するための力定数調整信号
    を生成する力定数調整信号生成回路を有し、 該力定数調整信号により前記コイル駆動回路がコイル駆
    動信号を前記コイルに出力し、電気信号により前記検出
    用磁石の変位に関する力定数を調整して加速度の測定レ
    ンジを調整することを特徴とする請求項20または21
    に記載の加速度検知装置。
  24. 【請求項24】 前記差動増幅回路の出力信号によって
    前記検出用磁石の変位に関する力定数の適正値を判定す
    る力定数判定回路を有し、 該力定数判定回路の出力信号により前記コイル駆動回路
    がコイル駆動信号を前記コイルに出力し、電気信号によ
    り前記検出用磁石の変位に関する力定数を調整して加速
    度の測定レンジを調整し、前記力定数判定回路の出力信
    号を力定数の識別信号として出力することを特徴とする
    請求項20または21に記載の加速度検知装置。
  25. 【請求項25】 前記差動増幅回路の出力信号に応じて
    パルス幅を調整したパルス信号を生成するパルス生成回
    路を有し、 前記パルス信号により前記コイル駆動回路を介して前記
    検出用磁石を振動させ、前記パルス信号のパルス幅を前
    記検出用磁石の振動中心が加速度ゼロでの基準位置に保
    持されるよう調整し、前記パルス信号のパルス幅により
    加速度を検知することを特徴とする請求項20または2
    1に記載の加速度検知装置。
  26. 【請求項26】 前記パルス信号により前記コイル駆動
    回路を介して前記検出用磁石を振動させた際の前記差動
    増幅回路の出力信号から前記パルス信号による振動成分
    を取り出すフィルター回路と、 前記振動成分と前記パルス信号の振幅を比較し磁気式加
    速度センサの動作が正常か否かを示す自己診断信号を生
    成する自己診断回路を有することを特徴とする請求項2
    5に記載の加速度検知装置。
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