JP2001041239A - 磁気軸受装置 - Google Patents
磁気軸受装置Info
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- F16C32/0459—Details of the magnetic circuit
- F16C32/0461—Details of the magnetic circuit of stationary parts of the magnetic circuit
- F16C32/0463—Details of the magnetic circuit of stationary parts of the magnetic circuit with electromagnetic bias, e.g. by extra bias windings
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- F16C32/048—Active magnetic bearings for rotary movement with active support of two degrees of freedom, e.g. radial magnetic bearings
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
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- F16C2360/44—Centrifugal pumps
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 バイアスコイルと制御コイルとを有する電磁
石を備えたラジアル磁気軸受において、静剛性及び高周
波応答性を高めるながら、前記電磁石を構成するコイル
の数を大幅に減少させること。 【解決手段】 電磁石1は、4分割された環状コア片2
a〜2dからなり且つ8個の磁極21〜28が同一円周
上に等間隔に配置された環状コア2と、これら磁極に巻
回された4個のバイアスコイル3a〜3dと4個の制御
コイル4a〜4dとを有し、+Y軸側電磁石部1a、−
Y軸側電磁石部1b、+X軸側電磁石部1c、及び−X
軸側電磁石部1dの4つの電磁石部が形成されている。
そして、前記環状コア片2a〜2dの間に高磁気抵抗手
段として作用する隙間5a〜5dを設け、前記電磁石部
の磁路が干渉しないように相互に独立させた。
石を備えたラジアル磁気軸受において、静剛性及び高周
波応答性を高めるながら、前記電磁石を構成するコイル
の数を大幅に減少させること。 【解決手段】 電磁石1は、4分割された環状コア片2
a〜2dからなり且つ8個の磁極21〜28が同一円周
上に等間隔に配置された環状コア2と、これら磁極に巻
回された4個のバイアスコイル3a〜3dと4個の制御
コイル4a〜4dとを有し、+Y軸側電磁石部1a、−
Y軸側電磁石部1b、+X軸側電磁石部1c、及び−X
軸側電磁石部1dの4つの電磁石部が形成されている。
そして、前記環状コア片2a〜2dの間に高磁気抵抗手
段として作用する隙間5a〜5dを設け、前記電磁石部
の磁路が干渉しないように相互に独立させた。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はラジアル磁気軸受を
備えた磁気軸受装置において、前記ラジアル磁気軸受を
構成する電磁石にバイアスコイルと制御コイルとを有す
る電磁石を採用した磁気軸受装置に関する。
備えた磁気軸受装置において、前記ラジアル磁気軸受を
構成する電磁石にバイアスコイルと制御コイルとを有す
る電磁石を採用した磁気軸受装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば工作機械やターボ分子ポンプ等の
高速回転機器の軸受に広く採用されている能動型磁気軸
受装置には、特開平9−79257号公報や特開平9−
210061号公報等に開示された3軸制御磁気軸受装
置と、特開平9−42290号公報や特開平10−28
1093号公報等に開示された5軸制御磁気軸受装置が
ある。3軸制御磁気軸受装置は半径方向センサを備えた
1個のラジアル磁気軸受と1個のアキシャル磁気軸受と
から構成されたものであり、5軸制御磁気軸受装置は半
径方向センサを夫々備えた2個のラジアル磁気軸受と1
個のスラスト磁気軸受とから構成されたものである。
高速回転機器の軸受に広く採用されている能動型磁気軸
受装置には、特開平9−79257号公報や特開平9−
210061号公報等に開示された3軸制御磁気軸受装
置と、特開平9−42290号公報や特開平10−28
1093号公報等に開示された5軸制御磁気軸受装置が
ある。3軸制御磁気軸受装置は半径方向センサを備えた
1個のラジアル磁気軸受と1個のアキシャル磁気軸受と
から構成されたものであり、5軸制御磁気軸受装置は半
径方向センサを夫々備えた2個のラジアル磁気軸受と1
個のスラスト磁気軸受とから構成されたものである。
【0003】ラジアル磁気軸受を構成している従来の電
磁石は、図7に示す如く、1個の環状コア32と、8個
のバイアスコイル33a〜33hと、8個の制御コイル
34a〜34hとから構成されている。環状コア32に
は8個の磁極32a〜32hが同一円周上に等間隔に形
成されており、磁極32a〜32hの内周側には制御コ
イル34a〜34hが、且つ外周側にはバイアスコイル
33a〜33hが夫々巻回されている。これらのバイア
スコイル33a〜33hと制御コイル34a〜34hに
は、図8に示す如く、コントローラ40からバイアス電
流と制御電流が夫々供給されている。
磁石は、図7に示す如く、1個の環状コア32と、8個
のバイアスコイル33a〜33hと、8個の制御コイル
34a〜34hとから構成されている。環状コア32に
は8個の磁極32a〜32hが同一円周上に等間隔に形
成されており、磁極32a〜32hの内周側には制御コ
イル34a〜34hが、且つ外周側にはバイアスコイル
33a〜33hが夫々巻回されている。これらのバイア
スコイル33a〜33hと制御コイル34a〜34hに
は、図8に示す如く、コントローラ40からバイアス電
流と制御電流が夫々供給されている。
【0004】即ち、制御コイル34aと34b及びこれ
らと対向配置された制御コイル34eと34fは直列に
接続されてコントローラ40のY軸用電流増幅部42y
から制御電流が供給され,制御コイル34cと34d及
びこれらと対向配置された制御コイル34gと34hは
直列に接続されてコントローラ40のX軸用電流増幅部
42xから制御電流が供給されている。また、バイアス
コイル33a〜33hは直列に接続されてバイアス電源
43からバイアス電流が夫々供給されている。
らと対向配置された制御コイル34eと34fは直列に
接続されてコントローラ40のY軸用電流増幅部42y
から制御電流が供給され,制御コイル34cと34d及
びこれらと対向配置された制御コイル34gと34hは
直列に接続されてコントローラ40のX軸用電流増幅部
42xから制御電流が供給されている。また、バイアス
コイル33a〜33hは直列に接続されてバイアス電源
43からバイアス電流が夫々供給されている。
【0005】上述の如く配置され且つ結線されているの
で、磁極32aとこれに巻回されたバイアスコイル33
aと制御コイル34a及び磁極32bとこれに巻回され
たバイアスコイル33bと制御コイル34bとは+Y軸
側電磁石部を形成し、磁極32eとこれに巻回されたバ
イアスコイル33eと制御コイル34e及び磁極32f
とこれに巻回されたバイアスコイル33fと制御コイル
34fとは−Y軸側電磁石部を形成している。また、磁
極32cとこれに巻回されたバイアスコイル33cと制
御コイル34c及び磁極32dとこれに巻回されたバイ
アスコイル33dと制御コイル34dとは+X軸側電磁
石部を形成し、磁極32gとこれに巻回されたバイアス
コイル33gと制御コイル34g及び磁極32hとこれ
に巻回されたバイアスコイル33hと制御コイル34h
とは−X軸側電磁石部を形成している。
で、磁極32aとこれに巻回されたバイアスコイル33
aと制御コイル34a及び磁極32bとこれに巻回され
たバイアスコイル33bと制御コイル34bとは+Y軸
側電磁石部を形成し、磁極32eとこれに巻回されたバ
イアスコイル33eと制御コイル34e及び磁極32f
とこれに巻回されたバイアスコイル33fと制御コイル
34fとは−Y軸側電磁石部を形成している。また、磁
極32cとこれに巻回されたバイアスコイル33cと制
御コイル34c及び磁極32dとこれに巻回されたバイ
アスコイル33dと制御コイル34dとは+X軸側電磁
石部を形成し、磁極32gとこれに巻回されたバイアス
コイル33gと制御コイル34g及び磁極32hとこれ
に巻回されたバイアスコイル33hと制御コイル34h
とは−X軸側電磁石部を形成している。
【0006】各電磁石部においては、図7に点線の磁束
線で示す如くバイアス磁界が発生している。制御磁界
は、図8に示す如く、同一軸において一方の電磁石部は
バイアス磁界を強める方向に、対向配置された他方の電
磁石部はバイアス磁界を弱める方向に夫々発生させられ
る。即ち、+Y軸側電磁石部の制御コイル34aと34
bがバイアス磁界と同一方向の制御磁界を発生させられ
るときは、対向配置された−Y軸側電磁石部の制御コイ
ル34eと34fはバイアス磁界と逆方向の制御磁界を
発生させられる。同様に+X軸側電磁石部の制御コイル
34cと34dがバイアス磁界と同一方向の制御磁界を
発生させられるときは、対向配置された−X軸側電磁石
部の制御コイル34gと34hはバイアス磁界と逆方向
の制御磁界を発生させられる。
線で示す如くバイアス磁界が発生している。制御磁界
は、図8に示す如く、同一軸において一方の電磁石部は
バイアス磁界を強める方向に、対向配置された他方の電
磁石部はバイアス磁界を弱める方向に夫々発生させられ
る。即ち、+Y軸側電磁石部の制御コイル34aと34
bがバイアス磁界と同一方向の制御磁界を発生させられ
るときは、対向配置された−Y軸側電磁石部の制御コイ
ル34eと34fはバイアス磁界と逆方向の制御磁界を
発生させられる。同様に+X軸側電磁石部の制御コイル
34cと34dがバイアス磁界と同一方向の制御磁界を
発生させられるときは、対向配置された−X軸側電磁石
部の制御コイル34gと34hはバイアス磁界と逆方向
の制御磁界を発生させられる。
【0007】従って、回転シャフト15が所定位置から
変位した場合、コントローラ40は半径方向位置センサ
6xと6yからの位置信号と目標値との偏差を算出し、
この偏差をゼロにするようにフィードバック制御を行
い、回転シャフト15を所定位置に復帰させる。即ち、
コントローラ40の制御部41は、半径方向位置センサ
6xと6yからの位置信号と目標値との偏差にPID等
の所定の演算を施し制御信号を発生して電流増幅部42
xと42yを制御し、その出力である制御電流を変化さ
せる。すると、8個の制御コイル34a〜34hが発生
する磁界が変化し、これによって+Y軸側電磁石部、−
Y軸側電磁石部、+X軸側電磁石部、−X軸側電磁石部
の電磁力が変化して回転シャフト15を所定の位置に復
帰させる。
変位した場合、コントローラ40は半径方向位置センサ
6xと6yからの位置信号と目標値との偏差を算出し、
この偏差をゼロにするようにフィードバック制御を行
い、回転シャフト15を所定位置に復帰させる。即ち、
コントローラ40の制御部41は、半径方向位置センサ
6xと6yからの位置信号と目標値との偏差にPID等
の所定の演算を施し制御信号を発生して電流増幅部42
xと42yを制御し、その出力である制御電流を変化さ
せる。すると、8個の制御コイル34a〜34hが発生
する磁界が変化し、これによって+Y軸側電磁石部、−
Y軸側電磁石部、+X軸側電磁石部、−X軸側電磁石部
の電磁力が変化して回転シャフト15を所定の位置に復
帰させる。
【0008】ところで、ラジアル磁気軸受の電磁石をバ
イアスコイルと制御コイルとに分離しないで構成した場
合、コイルにはバイアス電流と制御電流が共に流れるこ
とになる。ラジアル磁気軸受の電磁石に要求される特性
には静剛性と高周波応答性があるが、静剛性はコイルの
巻数の2乗に比例し、高周波応答性はコイルの巻数の2
乗に反比例する。従って、静剛性を高めるためにコイル
の巻数を大きくすれば高周波応答性が大きく低下するこ
とになり、高周波応答性を高めるためにコイルの巻数を
小さくすれば静剛性が大きく低下することになる。この
ため、バイアスコイルと制御コイルとに分離しないで構
成した電磁石を用いたラジアル磁気軸受では、静剛性と
高周波応答性の両方の要求を同時に満足させることは不
可能であるという問題があった。
イアスコイルと制御コイルとに分離しないで構成した場
合、コイルにはバイアス電流と制御電流が共に流れるこ
とになる。ラジアル磁気軸受の電磁石に要求される特性
には静剛性と高周波応答性があるが、静剛性はコイルの
巻数の2乗に比例し、高周波応答性はコイルの巻数の2
乗に反比例する。従って、静剛性を高めるためにコイル
の巻数を大きくすれば高周波応答性が大きく低下するこ
とになり、高周波応答性を高めるためにコイルの巻数を
小さくすれば静剛性が大きく低下することになる。この
ため、バイアスコイルと制御コイルとに分離しないで構
成した電磁石を用いたラジアル磁気軸受では、静剛性と
高周波応答性の両方の要求を同時に満足させることは不
可能であるという問題があった。
【0009】これに対して、8個の磁極32a〜32h
が同一円周上に等間隔に配置された1個の環状コア32
と、8個のバイアスコイル33a〜33hと8個の制御
コイル34a〜34hとから構成されている図7及び図
8に示すラジアル磁気軸受の電磁石を用いたラジアル磁
気軸受においては、上述の問題はなく、静剛性と高周波
応答性を同時に高めることができる。図7及び図8に示
す従来のラジアル磁気軸受は、このように優れた特長を
有するが、バイアスコイルと制御コイルとをそれぞれ8
個、合計16個もの多数のコイルを有するために、配線
が多く、組立性が悪く、このため材料と製造コストの上
昇と製品の歩留まりの低下という問題を有する。
が同一円周上に等間隔に配置された1個の環状コア32
と、8個のバイアスコイル33a〜33hと8個の制御
コイル34a〜34hとから構成されている図7及び図
8に示すラジアル磁気軸受の電磁石を用いたラジアル磁
気軸受においては、上述の問題はなく、静剛性と高周波
応答性を同時に高めることができる。図7及び図8に示
す従来のラジアル磁気軸受は、このように優れた特長を
有するが、バイアスコイルと制御コイルとをそれぞれ8
個、合計16個もの多数のコイルを有するために、配線
が多く、組立性が悪く、このため材料と製造コストの上
昇と製品の歩留まりの低下という問題を有する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする第1
の課題は、半径方向センサと、バイアスコイルと制御コ
イルとを有する電磁石と、前記半径方向センサの出力に
基づいて前記電磁石の電磁力を制御するコントローラと
からなるラジアル磁気軸受を少なくとも備えた磁気軸受
装置において、前記電磁石を構成するコイルの数を大幅
に減少させながら、静剛性及び高周波応答性を高めるこ
とにある。解決しようとする第2の課題は、上記磁気軸
受装置において、組立て性と製品の歩留まりを向上させ
ることである。
の課題は、半径方向センサと、バイアスコイルと制御コ
イルとを有する電磁石と、前記半径方向センサの出力に
基づいて前記電磁石の電磁力を制御するコントローラと
からなるラジアル磁気軸受を少なくとも備えた磁気軸受
装置において、前記電磁石を構成するコイルの数を大幅
に減少させながら、静剛性及び高周波応答性を高めるこ
とにある。解決しようとする第2の課題は、上記磁気軸
受装置において、組立て性と製品の歩留まりを向上させ
ることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記第1並びに第2の課
題を解決するために、4分割された環状コア片からなり
且つ8個の磁極が同一円周上に等間隔に配置された環状
コアとこれら磁極に巻回された4個のバイアスコイル及
び4個の制御コイルとによって、+Y軸側電磁石部、−
Y軸側電磁石部、+X軸側電磁石部、及び−X軸側電磁
石部の4つの電磁石部を形成した電磁石を有するラジア
ル磁気軸受を少なくとも備えた磁気軸受装置において、
前記環状コア片間に高磁気抵抗手段を設け、前記電磁石
部の磁路が相互に独立するようにした。
題を解決するために、4分割された環状コア片からなり
且つ8個の磁極が同一円周上に等間隔に配置された環状
コアとこれら磁極に巻回された4個のバイアスコイル及
び4個の制御コイルとによって、+Y軸側電磁石部、−
Y軸側電磁石部、+X軸側電磁石部、及び−X軸側電磁
石部の4つの電磁石部を形成した電磁石を有するラジア
ル磁気軸受を少なくとも備えた磁気軸受装置において、
前記環状コア片間に高磁気抵抗手段を設け、前記電磁石
部の磁路が相互に独立するようにした。
【0012】そして前記高磁気抵抗手段を、所定の間隔
の隙間そのもの、又はこの隙間に非磁性材を充填して実
現した。
の隙間そのもの、又はこの隙間に非磁性材を充填して実
現した。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の磁気軸受装置に用いられ
ているラジアル磁気軸受は、図1に横断面図、図2にそ
の部分的な縦断面図で示す如く、4分割された環状コア
片2a〜2dからなり、且つ8個の磁極21〜28が同
一円周上に等間隔に形成された1個の環状コア2と、4
個のバイアスコイル3a〜3dと、4個の制御コイル4
a〜4dとから構成された電磁石1を有する。前記8個
の磁極において、奇数番目の磁極21、23、25、2
7にはバイアスコイル3a、3b、3c、3dが夫々巻
回され、且つ偶数番目の磁極22、24、26、28に
は制御コイル4a、4b、4c、4dが夫々巻回されて
いる。これらのバイアスコイル3a〜3dと制御コイル
4a〜4dには、図3に示す如く、コントローラ10か
らバイアス電流と制御電流が夫々供給されている。
ているラジアル磁気軸受は、図1に横断面図、図2にそ
の部分的な縦断面図で示す如く、4分割された環状コア
片2a〜2dからなり、且つ8個の磁極21〜28が同
一円周上に等間隔に形成された1個の環状コア2と、4
個のバイアスコイル3a〜3dと、4個の制御コイル4
a〜4dとから構成された電磁石1を有する。前記8個
の磁極において、奇数番目の磁極21、23、25、2
7にはバイアスコイル3a、3b、3c、3dが夫々巻
回され、且つ偶数番目の磁極22、24、26、28に
は制御コイル4a、4b、4c、4dが夫々巻回されて
いる。これらのバイアスコイル3a〜3dと制御コイル
4a〜4dには、図3に示す如く、コントローラ10か
らバイアス電流と制御電流が夫々供給されている。
【0014】即ち、制御コイル4aとこれに対向配置さ
れた制御コイル4cはコントローラ10のY軸用電流増
幅部12yから、また制御コイル4bとこれに対向配置
された制御コイル4dはコントローラ10のX軸用電流
増幅部12xから制御電流が夫々供給されている。ま
た、バイアスコイル3a〜3dは直列に接続されてバイ
アス電源13からバイアス電流が夫々供給されている。
れた制御コイル4cはコントローラ10のY軸用電流増
幅部12yから、また制御コイル4bとこれに対向配置
された制御コイル4dはコントローラ10のX軸用電流
増幅部12xから制御電流が夫々供給されている。ま
た、バイアスコイル3a〜3dは直列に接続されてバイ
アス電源13からバイアス電流が夫々供給されている。
【0015】上述の如く配置され且つ結線されているの
で、磁極21とこれに巻回されたバイアスコイル3a及
び磁極22とこれに巻回された制御コイル4aとは馬蹄
形の+Y軸側電磁石部1aを形成し、磁極23とこれに
巻回されたバイアスコイル3b及び磁極24とこれに巻
回された制御コイル4bとは馬蹄形の−Y軸側電磁石部
1bを形成している。また、磁極25とこれに巻回され
たバイアスコイル3及び磁極26とこれに巻回された制
御コイル4cとは馬蹄形の+X軸側電磁石部1cを形成
し、磁極27とこれに巻回されたバイアスコイル3d及
び磁極28とこれに巻回された制御コイル4dとは馬蹄
形の−X軸側電磁石部1dを形成している。
で、磁極21とこれに巻回されたバイアスコイル3a及
び磁極22とこれに巻回された制御コイル4aとは馬蹄
形の+Y軸側電磁石部1aを形成し、磁極23とこれに
巻回されたバイアスコイル3b及び磁極24とこれに巻
回された制御コイル4bとは馬蹄形の−Y軸側電磁石部
1bを形成している。また、磁極25とこれに巻回され
たバイアスコイル3及び磁極26とこれに巻回された制
御コイル4cとは馬蹄形の+X軸側電磁石部1cを形成
し、磁極27とこれに巻回されたバイアスコイル3d及
び磁極28とこれに巻回された制御コイル4dとは馬蹄
形の−X軸側電磁石部1dを形成している。
【0016】4分割された環状コア片2a〜2dは、図
1から明らかな如く、円周の中心に突出した2個の磁極
と略4分円の長さの環状片部とから形成された略π字形
軟磁性部材であり、前記略4分円の長さの環状片部の端
面は概ね平坦面とされている。そして、4分割された環
状コア片2a〜2dは非磁性材の円筒状ケース17内に
収納されて1個の環状コア2を形成するが、各環状コア
片間には隙間5a〜5dが設けられている。即ち、環状
コア片2aと2bとの間には隙間5bが、環状コア片2
bと2cとの間には隙間5cが、環状コア片2cと2d
との間には隙間5dが、環状コア片2dと2aとの間に
は隙間5aが夫々形成されている。この隙間の間隔t
は、磁極21〜28の各端面と回転シャフト15のター
ゲット16の表面との間のエアギャップδの3倍以上の
大きさが望ましい。これは、SY木間5a〜5dを高磁
気抵抗手段として機能させるためである。これらの隙間
5a〜5dには、非磁性材を充填してもよい。
1から明らかな如く、円周の中心に突出した2個の磁極
と略4分円の長さの環状片部とから形成された略π字形
軟磁性部材であり、前記略4分円の長さの環状片部の端
面は概ね平坦面とされている。そして、4分割された環
状コア片2a〜2dは非磁性材の円筒状ケース17内に
収納されて1個の環状コア2を形成するが、各環状コア
片間には隙間5a〜5dが設けられている。即ち、環状
コア片2aと2bとの間には隙間5bが、環状コア片2
bと2cとの間には隙間5cが、環状コア片2cと2d
との間には隙間5dが、環状コア片2dと2aとの間に
は隙間5aが夫々形成されている。この隙間の間隔t
は、磁極21〜28の各端面と回転シャフト15のター
ゲット16の表面との間のエアギャップδの3倍以上の
大きさが望ましい。これは、SY木間5a〜5dを高磁
気抵抗手段として機能させるためである。これらの隙間
5a〜5dには、非磁性材を充填してもよい。
【0017】各電磁石部においては、図4に点線の磁束
線で示す如くバイアス磁界が発生している。制御磁界
は、図3を参照すれば明らかな如く、同一軸において一
方の電磁石部はバイアス磁界を強める方向に、対向配置
された他方の電磁石部はバイアス磁界を弱める方向に夫
々発生させられる。即ち、+Y軸側電磁石部1aの制御
コイル4aがバイアス磁界と同一方向の制御磁界を発生
させられるときは、これと対向配置された−Y軸側電磁
石部1cの制御コイル4cはバイアス磁界と逆方向の制
御磁界を発生させられる。同様に+X軸側電磁石部1b
の制御コイル4bがバイアス磁界と同一方向の制御磁界
を発生させられるときは、これと対向配置された−X軸
側電磁石部1dの制御コイル4dはバイアス磁界と逆方
向の制御磁界を発生させられる。
線で示す如くバイアス磁界が発生している。制御磁界
は、図3を参照すれば明らかな如く、同一軸において一
方の電磁石部はバイアス磁界を強める方向に、対向配置
された他方の電磁石部はバイアス磁界を弱める方向に夫
々発生させられる。即ち、+Y軸側電磁石部1aの制御
コイル4aがバイアス磁界と同一方向の制御磁界を発生
させられるときは、これと対向配置された−Y軸側電磁
石部1cの制御コイル4cはバイアス磁界と逆方向の制
御磁界を発生させられる。同様に+X軸側電磁石部1b
の制御コイル4bがバイアス磁界と同一方向の制御磁界
を発生させられるときは、これと対向配置された−X軸
側電磁石部1dの制御コイル4dはバイアス磁界と逆方
向の制御磁界を発生させられる。
【0018】従って、回転シャフト15が所定位置から
変位した場合、コントローラ10は半径方向位置センサ
6xと6yからの位置信号と目標値との偏差を算出し、
この偏差をゼロにするようにフィードバック制御を行
い、回転シャフト15を所定位置に復帰させる。即ち、
コントローラ10の制御部11は、半径方向位置センサ
6xと6yからの位置信号と目標値との偏差にPID等
の所定の演算を施して制御信号を発生して電流増幅部1
2xと12yを制御し、その出力である制御電流を変化
させる。すると、4個の制御コイル4a〜4dが発生す
る磁界が変化し、これによって、+Y軸側電磁石部1
a、−Y軸側電磁石部1b、+X軸側電磁石部1c、−
X軸側電磁石部1dの電磁力が変化して回転シャフト1
5を所定の位置に復帰させる。
変位した場合、コントローラ10は半径方向位置センサ
6xと6yからの位置信号と目標値との偏差を算出し、
この偏差をゼロにするようにフィードバック制御を行
い、回転シャフト15を所定位置に復帰させる。即ち、
コントローラ10の制御部11は、半径方向位置センサ
6xと6yからの位置信号と目標値との偏差にPID等
の所定の演算を施して制御信号を発生して電流増幅部1
2xと12yを制御し、その出力である制御電流を変化
させる。すると、4個の制御コイル4a〜4dが発生す
る磁界が変化し、これによって、+Y軸側電磁石部1
a、−Y軸側電磁石部1b、+X軸側電磁石部1c、−
X軸側電磁石部1dの電磁力が変化して回転シャフト1
5を所定の位置に復帰させる。
【0019】以下、図3〜図6を参照して、本発明に係
るラジアル磁気軸受の作用を更に詳細に説明する。バイ
アス電流が供給されると、バイアスコイル3aによって
バイアス磁束φの閉回路の磁路が磁極21と22及びシ
ャフト15のターゲット16とを含んで形成され、磁極
21がSに磁極22がNに夫々磁化される。またバイア
スコイル3bによってバイアス磁束φの閉回路の磁路が
磁極23と24及びターゲット16とを含んで形成さ
れ、磁極23がNに磁極24がSに夫々磁化される。更
に、バイアスコイル3cによってバイアス磁束φの閉回
路の磁路が磁極25と26及びターゲット16とを含ん
で形成され、磁極25がSに磁極26がNに夫々磁化さ
れる。更にまた、バイアスコイル3dによって磁束φの
閉回路の磁路が磁極27と28及びターゲット16とを
含んで形成され、磁極27がNに磁極28がSに夫々磁
化される。バイアス磁束φが図4の如く発生しているか
ら、表面に軟磁性材のターゲット16が形成されている
シャフト15は、バイアス磁束φによる磁気吸引力を+
X軸、−X軸、+Y軸、−Y軸の4方向から等分に受
け、ラジアル方向の所定位置に回転自在に支持されてい
る。
るラジアル磁気軸受の作用を更に詳細に説明する。バイ
アス電流が供給されると、バイアスコイル3aによって
バイアス磁束φの閉回路の磁路が磁極21と22及びシ
ャフト15のターゲット16とを含んで形成され、磁極
21がSに磁極22がNに夫々磁化される。またバイア
スコイル3bによってバイアス磁束φの閉回路の磁路が
磁極23と24及びターゲット16とを含んで形成さ
れ、磁極23がNに磁極24がSに夫々磁化される。更
に、バイアスコイル3cによってバイアス磁束φの閉回
路の磁路が磁極25と26及びターゲット16とを含ん
で形成され、磁極25がSに磁極26がNに夫々磁化さ
れる。更にまた、バイアスコイル3dによって磁束φの
閉回路の磁路が磁極27と28及びターゲット16とを
含んで形成され、磁極27がNに磁極28がSに夫々磁
化される。バイアス磁束φが図4の如く発生しているか
ら、表面に軟磁性材のターゲット16が形成されている
シャフト15は、バイアス磁束φによる磁気吸引力を+
X軸、−X軸、+Y軸、−Y軸の4方向から等分に受
け、ラジアル方向の所定位置に回転自在に支持されてい
る。
【0020】ここで外乱が発生してロータが変位し、シ
ャフト15が−Y側に移動したと想定すると、Y軸方向
位置センサ6yがシャフト15の変位を検出し、検出信
号をコントローラ10の制御部11に入力する。制御部
11は半径方向位置センサ6yからの検出信号とY軸方
向目標値信号とを比較して偏差信号を算出し、この偏差
信号にPID等の所定の演算処理を施して制御信号を出
力し、Y軸用電流増幅部12yから+Y軸方向電磁石部
1aの制御コイル4aと−Y軸方向電磁石部1cの制御
コイル4cに制御電流を供給させる。すると図5に示す
如く、制御磁束Φ1の閉回路の磁路が磁極21と22及
びターゲット16とを含んで形成され、且つ、制御磁束
Φ3の閉回路の磁路が磁極25と26及びターゲット1
6とを含んで形成される。制御磁束Φ1の向きはバイア
ス磁束φと同一であるから、2つの磁束は加算されて+
Y軸方向電磁石部1aの磁気吸引力は増大し、他方、制
御磁束Φ3の向きはバイアス磁束φと逆向きであるか
ら、2つの磁束は減算されて−Y軸方向電磁石部1cの
磁気吸引力は減少し、これによってシャフト15はY軸
方向の所定位置に直ちに復帰し、この位置に保持され
る。
ャフト15が−Y側に移動したと想定すると、Y軸方向
位置センサ6yがシャフト15の変位を検出し、検出信
号をコントローラ10の制御部11に入力する。制御部
11は半径方向位置センサ6yからの検出信号とY軸方
向目標値信号とを比較して偏差信号を算出し、この偏差
信号にPID等の所定の演算処理を施して制御信号を出
力し、Y軸用電流増幅部12yから+Y軸方向電磁石部
1aの制御コイル4aと−Y軸方向電磁石部1cの制御
コイル4cに制御電流を供給させる。すると図5に示す
如く、制御磁束Φ1の閉回路の磁路が磁極21と22及
びターゲット16とを含んで形成され、且つ、制御磁束
Φ3の閉回路の磁路が磁極25と26及びターゲット1
6とを含んで形成される。制御磁束Φ1の向きはバイア
ス磁束φと同一であるから、2つの磁束は加算されて+
Y軸方向電磁石部1aの磁気吸引力は増大し、他方、制
御磁束Φ3の向きはバイアス磁束φと逆向きであるか
ら、2つの磁束は減算されて−Y軸方向電磁石部1cの
磁気吸引力は減少し、これによってシャフト15はY軸
方向の所定位置に直ちに復帰し、この位置に保持され
る。
【0021】シャフト15が+Y側に移動した場合に
は、Y軸用電流増幅部12yから+Y軸方向電磁石部1
aの制御コイル4aと−Y軸方向電磁石部1cの制御コ
イル4cに、シャフト15が−Y側に移動した場合に供
給された制御電流とは逆向きの制御電流が供給される。
すると図5に示す如く、制御磁束Φ1の閉回路の磁路が
磁極21と22及びターゲット16とを含んで形成さ
れ、且つ、制御磁束Φ3の閉回路の磁路が磁極25と2
6及びターゲット16とを含んで形成される。制御磁束
Φ1の向きはバイアス磁束φと逆向きであるから、2つ
の磁束は減算されて+Y軸方向電磁石部1aの磁気吸引
力は減少し、他方、制御磁束Φ3の向きはバイアス磁束
φと同一であるから、2つの磁束は加算されて−Y軸方
向電磁石部1cの磁気吸引力は増大し、これによってシ
ャフト15はY軸方向の所定位置に直ちに復帰し、この
位置に保持される。
は、Y軸用電流増幅部12yから+Y軸方向電磁石部1
aの制御コイル4aと−Y軸方向電磁石部1cの制御コ
イル4cに、シャフト15が−Y側に移動した場合に供
給された制御電流とは逆向きの制御電流が供給される。
すると図5に示す如く、制御磁束Φ1の閉回路の磁路が
磁極21と22及びターゲット16とを含んで形成さ
れ、且つ、制御磁束Φ3の閉回路の磁路が磁極25と2
6及びターゲット16とを含んで形成される。制御磁束
Φ1の向きはバイアス磁束φと逆向きであるから、2つ
の磁束は減算されて+Y軸方向電磁石部1aの磁気吸引
力は減少し、他方、制御磁束Φ3の向きはバイアス磁束
φと同一であるから、2つの磁束は加算されて−Y軸方
向電磁石部1cの磁気吸引力は増大し、これによってシ
ャフト15はY軸方向の所定位置に直ちに復帰し、この
位置に保持される。
【0022】シャフト15が−X側に移動したと想定す
ると、X軸方向位置センサ6xがシャフト15の変位を
検出し、検出信号をコントローラ10の制御部11に入
力する。制御部11は半径方向位置センサ6xからの検
出信号とX軸方向目標値信号とを比較して偏差信号を算
出し、この偏差信号にPID等の所定の演算処理を施し
て制御信号を出力し、X軸用電流増幅部12xから+X
軸方向電磁石部1bの制御コイル4bと−X軸方向電磁
石部1dの制御コイル4dに制御電流を供給させる。す
ると図6に示す如く、制御磁束Φ2の閉回路の磁路が磁
極23と24及びターゲット16とを含んで形成され、
且つ、制御磁束Φ4の閉回路の磁路が磁極27と28及
びターゲット16とを含んで形成される。制御磁束Φ2
の向きはバイアス磁束φと同一であるから、2つの磁束
は加算されて+X軸方向電磁石部1bの磁気吸引力は増
大し、他方、制御磁束Φ4の向きはバイアス磁束φと逆
向きであるから、2つの磁束は減算されて−X軸方向電
磁石部1dの磁気吸引力は減少し、これによってシャフ
ト15はX軸方向の所定位置に直ちに復帰し、この位置
に保持される。
ると、X軸方向位置センサ6xがシャフト15の変位を
検出し、検出信号をコントローラ10の制御部11に入
力する。制御部11は半径方向位置センサ6xからの検
出信号とX軸方向目標値信号とを比較して偏差信号を算
出し、この偏差信号にPID等の所定の演算処理を施し
て制御信号を出力し、X軸用電流増幅部12xから+X
軸方向電磁石部1bの制御コイル4bと−X軸方向電磁
石部1dの制御コイル4dに制御電流を供給させる。す
ると図6に示す如く、制御磁束Φ2の閉回路の磁路が磁
極23と24及びターゲット16とを含んで形成され、
且つ、制御磁束Φ4の閉回路の磁路が磁極27と28及
びターゲット16とを含んで形成される。制御磁束Φ2
の向きはバイアス磁束φと同一であるから、2つの磁束
は加算されて+X軸方向電磁石部1bの磁気吸引力は増
大し、他方、制御磁束Φ4の向きはバイアス磁束φと逆
向きであるから、2つの磁束は減算されて−X軸方向電
磁石部1dの磁気吸引力は減少し、これによってシャフ
ト15はX軸方向の所定位置に直ちに復帰し、この位置
に保持される。
【0023】シャフト15が+X側に移動した場合、X
軸用電流増幅部12xから+X軸方向電磁石部1bの制
御コイル4bと−X軸方向電磁石部1dの制御コイル4
dに、シャフト15が−X側に移動した場合に供給され
た制御電流とは逆向きの制御電流が供給される。すると
図6に示す如く、制御磁束Φ2の閉回路の磁路が磁極2
3と24及びターゲット16とを含んで形成され、且
つ、制御磁束Φ4の閉回路の磁路が磁極27と28及び
ターゲット16とを含んで形成される。制御磁束Φ2の
向きはバイアス磁束φと逆向きであるから、2つの磁束
は減算されて+X軸方向電磁石部1bの磁気吸引力は減
少し、他方、制御磁束Φ4の向きはバイアス磁束φと同
一であるから、2つの磁束は加算されて−X軸方向電磁
石部1dの磁気吸引力は増大し、これによってシャフト
15はX軸方向の所定位置に直ちに復帰し、この位置に
保持される。
軸用電流増幅部12xから+X軸方向電磁石部1bの制
御コイル4bと−X軸方向電磁石部1dの制御コイル4
dに、シャフト15が−X側に移動した場合に供給され
た制御電流とは逆向きの制御電流が供給される。すると
図6に示す如く、制御磁束Φ2の閉回路の磁路が磁極2
3と24及びターゲット16とを含んで形成され、且
つ、制御磁束Φ4の閉回路の磁路が磁極27と28及び
ターゲット16とを含んで形成される。制御磁束Φ2の
向きはバイアス磁束φと逆向きであるから、2つの磁束
は減算されて+X軸方向電磁石部1bの磁気吸引力は減
少し、他方、制御磁束Φ4の向きはバイアス磁束φと同
一であるから、2つの磁束は加算されて−X軸方向電磁
石部1dの磁気吸引力は増大し、これによってシャフト
15はX軸方向の所定位置に直ちに復帰し、この位置に
保持される。
【0024】電磁石1のコイル数を半減しながら上述の
制御作用を可能にしたのは、+Y軸方向電磁石部1aと
+X軸方向電磁石部1bとの間に設けられた隙間5a、
+X軸方向電磁石部1bと−Y軸方向電磁石部1cとの
間に設けられた隙間5b、−Y軸方向電磁石部1cと−
X軸方向電磁石部1dとの間に設けられた隙間5c、−
X軸方向電磁石部1dと+Y軸方向電磁石部1aとの間
に設けられた隙間5dが、これら電磁石部相互間に磁気
的干渉を起こさないように機能しているためである。要
するに、前記エアギャップδの3倍以上の間隔の隙間5
a〜5dを設けたことによって、これら4つの電磁石部
の磁路が独立できたのである。
制御作用を可能にしたのは、+Y軸方向電磁石部1aと
+X軸方向電磁石部1bとの間に設けられた隙間5a、
+X軸方向電磁石部1bと−Y軸方向電磁石部1cとの
間に設けられた隙間5b、−Y軸方向電磁石部1cと−
X軸方向電磁石部1dとの間に設けられた隙間5c、−
X軸方向電磁石部1dと+Y軸方向電磁石部1aとの間
に設けられた隙間5dが、これら電磁石部相互間に磁気
的干渉を起こさないように機能しているためである。要
するに、前記エアギャップδの3倍以上の間隔の隙間5
a〜5dを設けたことによって、これら4つの電磁石部
の磁路が独立できたのである。
【0025】以上、説明を複雑にしないためにシャフト
10の移動方向をY軸方向のみとX軸方向のみとした
が、実際の動作ではY軸方向成分とX軸方向成分に分け
て検出し、これらの検出信号に基づいて各々フィードバ
ック制御が行われ、外乱によって変位したシャフト10
は迅速に所定位置に復帰させられる。
10の移動方向をY軸方向のみとX軸方向のみとした
が、実際の動作ではY軸方向成分とX軸方向成分に分け
て検出し、これらの検出信号に基づいて各々フィードバ
ック制御が行われ、外乱によって変位したシャフト10
は迅速に所定位置に復帰させられる。
【0026】本発明に従って3軸制御磁気軸受装置を構
成する場合には、基本的には、従来の3軸制御磁気軸受
装置において従来のラジアル磁気軸受の電磁石を本発明
に係るラジアル磁気軸受の電磁石、即ち上述のコイル数
を半減した電磁石に置き換えるだけで実現できる。本発
明に従って5軸制御磁気軸受装置を構成する場合も同様
である。
成する場合には、基本的には、従来の3軸制御磁気軸受
装置において従来のラジアル磁気軸受の電磁石を本発明
に係るラジアル磁気軸受の電磁石、即ち上述のコイル数
を半減した電磁石に置き換えるだけで実現できる。本発
明に従って5軸制御磁気軸受装置を構成する場合も同様
である。
【0027】
【発明の効果】本発明により、半径方向センサと、バイ
アスコイルと制御コイルとを有する電磁石と、前記半径
方向センサの出力に基づいて前記電磁石の電磁力を制御
するコントローラとからなるラジアル磁気軸受を少なく
とも備えた磁気軸受装置において、静剛性及び高周波応
答性を高めながら、前記電磁石を構成するコイルの数を
従来装置よりも大幅に減少させることができた。従っ
て、本発明に係る磁気軸受装置の組立て性と製品の歩留
まりの向上と、コスト低減を実現することができた。
アスコイルと制御コイルとを有する電磁石と、前記半径
方向センサの出力に基づいて前記電磁石の電磁力を制御
するコントローラとからなるラジアル磁気軸受を少なく
とも備えた磁気軸受装置において、静剛性及び高周波応
答性を高めながら、前記電磁石を構成するコイルの数を
従来装置よりも大幅に減少させることができた。従っ
て、本発明に係る磁気軸受装置の組立て性と製品の歩留
まりの向上と、コスト低減を実現することができた。
【図1】本発明の一実施例のラジアル磁気軸受の横断面
図である。
図である。
【図2】本発明の一実施例のラジアル磁気軸受の縦断面
図である。
図である。
【図3】本発明の一実施例のラジアル磁気軸受の制御ブ
ロック図である。
ロック図である。
【図4】本発明の一実施例のラジアル磁気軸受の作用を
説明するための図で、バイアス電流のみが供給された状
態を示す。
説明するための図で、バイアス電流のみが供給された状
態を示す。
【図5】本発明の一実施例のラジアル磁気軸受の作用を
説明するための図で、バイアス電流とY軸方向の制御電
流が供給された状態を示す。
説明するための図で、バイアス電流とY軸方向の制御電
流が供給された状態を示す。
【図6】本発明の一実施例のラジアル磁気軸受の作用を
説明するための図で、バイアス電流とX軸方向の制御電
流が供給された状態を示す。
説明するための図で、バイアス電流とX軸方向の制御電
流が供給された状態を示す。
【図7】従来のラジアル磁気軸受の横断面図である。
【図8】従来のラジアル磁気軸受の制御ブロック図であ
る。
る。
1 電磁石 1a、1b、1c、1d 電磁石部 2 環状コア 2a、2b、2c、2d 環状コア片 21〜28 磁極 3a、3b、3c、3d バイアスコイル 4a、4b、4c、4d 制御コイル 5a、5b、5c、5d 隙間 6x、6y 半径方向位置センサ 10 コントローラ 11 制御部 12x、12y 電流増幅部 13 バイアス電源 15 回転シャフト 16 回転シャフトのターゲット 17 非磁性材の円筒状ケース 32 環状コア 32a〜32h 磁極 33a〜33h バイアスコイル 34a〜34h 制御コイル 40 コントローラ 41 制御部 42x、42y 電流増幅部 43 バイアス電源
Claims (3)
- 【請求項1】 4分割された環状コア片からなり且つ8
個の磁極が同一円周上に等間隔に配置された環状コアと
これら磁極に巻回された4個のバイアスコイル及び4個
の制御コイルによって、+Y軸側電磁石部、−Y軸側電
磁石部、+X軸側電磁石部、及び−X軸側電磁石部の4
つの電磁石部を形成した電磁石を有するラジアル磁気軸
受を少なくとも備えた磁気軸受装置において、前記環状
コア片間に高磁気抵抗手段を設け、前記電磁石部の磁路
が相互に独立するようにしたことを特徴とする磁気軸受
装置。 - 【請求項2】 前記高磁気抵抗手段が所定の間隔の隙間
であることを特徴とする請求項1の磁気軸受装置。 - 【請求項3】 前記高磁気抵抗手段が所定の間隔の隙間
及びこの隙間に充填された非磁性体であることを特徴と
する請求項1の磁気軸受装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11214424A JP2001041239A (ja) | 1999-07-28 | 1999-07-28 | 磁気軸受装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11214424A JP2001041239A (ja) | 1999-07-28 | 1999-07-28 | 磁気軸受装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001041239A true JP2001041239A (ja) | 2001-02-13 |
Family
ID=16655571
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11214424A Pending JP2001041239A (ja) | 1999-07-28 | 1999-07-28 | 磁気軸受装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001041239A (ja) |
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2009157252A1 (ja) * | 2008-06-27 | 2009-12-30 | 株式会社Ihi | 磁気軸受装置 |
CN101907130A (zh) * | 2010-07-09 | 2010-12-08 | 北京奇峰聚能科技有限公司 | 一种两气隙永磁偏置内转子径向磁轴承 |
CN104696362A (zh) * | 2015-01-21 | 2015-06-10 | 北京石油化工学院 | 一种内转子径向球面纯电磁磁轴承 |
JP2016161132A (ja) * | 2015-03-02 | 2016-09-05 | プファイファー・ヴァキューム・ゲーエムベーハー | 本体部分を非接触式に保持する磁気軸受及び方法と本体部分の位置変位を検出する装置 |
CN106545574A (zh) * | 2016-10-27 | 2017-03-29 | 上海交通大学 | 一种推进轴的横向振动控制装置 |
CN107327485A (zh) * | 2017-08-29 | 2017-11-07 | 南京磁谷科技有限公司 | 一种带隔磁桥的整体式径向磁轴承磁极 |
JP2019209399A (ja) * | 2018-05-31 | 2019-12-12 | 国立大学法人 鹿児島大学 | 工作機械の主軸システム |
US11028877B2 (en) | 2017-04-01 | 2021-06-08 | Carrier Corporation | Magnetic radial bearing with flux boost |
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