JP7374029B2 - 低温流体用ポンプ - Google Patents

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Description

本発明は低温流体用ポンプに関し、より特定的には、磁気軸受を備えた低温流体用ポンプに関する。
従来から、低温液化ガスなどを送液する低温流体用ポンプが知られている。このような低温流体用ポンプにおいて、特に長期間連続運転が要求される超電導機器の冷却用に使用するポンプのように、故障やメンテナンス等でポンプを停止させることができない用途に使用されるポンプでは、軸受としてメンテナンス不要な磁気軸受が採用される。
例えば、特開2013-57250号公報(特許文献1)には、磁気軸受を採用した構成の低温流体用ポンプが開示されている。当該特許文献1に開示された低温流体用ポンプでは、発熱源であるモータの上部シャフトと下部シャフトとを磁気継手によって非接触状態で磁気結合することにより、モータからシャフトを通してインペラ側への熱侵入を抑制している。
特開2013-57250号公報
磁気軸受では、電磁石が発生する磁気力によって回転体(例えば、低温流体用ポンプのモータのシャフト)を非接触支持することができる。例えば、電磁石のコイルに供給される電流の制御によって、シャフトのラジアル方向の位置を目標位置に維持するラジアル磁気軸受を構成することで、回転体の摩擦及び摩耗が抑制される。
特許文献1は、低温流体用ポンプに適用された磁気軸受での制御の詳細には言及していないが、磁気軸受の制御安定性を向上させるために、磁気軸受を構成する電磁石コイルに一定の電流(バイアス電流)を印加しておく構成が公知である。一方で、バイアス電流によって磁気軸受の電磁石コイルに流れる電流が大きくなると、磁気軸受における発熱が増加する。磁気軸受での発熱は低温流体の気化につながるため、低温流体用ポンプでは問題となることが懸念される。
この発明はこのような問題点を解決するためになされたものであって、本発明の目的は、磁気軸受を備えた低温流体用ポンプにおいて、磁気軸受の制御精度を確保しながら、電磁石コイルの発熱を抑制することである。
本発明のある局面によれば、低温流体用ポンプは、インペラと、インペラに接続された回転軸と、回転軸を内部に保持する筐体と、回転軸を筐体に対して回転可能に支持する磁気軸受と、磁気軸受の発生力を制御する磁気軸受コントローラとを備える。磁気軸受は、磁気回路の少なくとも一部を構成するヨークと、ヨークの一部を囲む少なくとも1つのコイルとを含む。磁気軸受コントローラは、制御演算部と、電流アンプ部とを含む。制御演算部は、回転軸の位置を目標位置に維持するためのフィードバック制御演算を実行する。電流アンプ部は、制御演算部の制御出力に比例する電流をコイルへ供給する。制御演算部は、フィードバック演算部と、平方根演算部とを有する。フィードバック演算部は、回転軸の位置を計測する位置センサの出力値と、目標位置を示す目標値との偏差を補償するための発生力を示す制御値を算出する。平方根演算部は、フィードバック演算部からの制御値を平方根演算することによって制御出力を算出する。
本発明によれば、磁気軸受を備えた低温流体用ポンプにおいて、磁気軸受の制御精度を確保しながら、電磁石コイルの発熱を抑制することができる。
本発明の実施の形態に係る低温流体用ポンプの構成を説明するための断面模式図である。 図1に示した低温流体用ポンプの回転軸方向に沿った部分断面模式図である。 図2の線分III-IIIにおける断面模式図である。 ラジアル磁気軸受を構成する単体の電磁石におけるコイル電流と磁気力の関係を説明するための模式図である。 ラジアル磁気軸受に用いられる電磁石の1自由度毎の配置及び特性を説明する模式図である。 本発明の実施の形態に係る低温流体用ポンプにおける磁気軸受の制御構成例を説明するブロック図である。 図6に示した制御構成におけるギャップ偏差に対する制御値の算出を説明する第1の概念図である。 図6に示した制御構成におけるギャップ偏差に対する制御値の算出を説明する第2概念図である。 磁気軸受の制御構成の第1の比較例(バイアス電流方式)を説明するブロック図である。 磁気軸受の制御構成の第2の比較例(バイアス磁束方式)を説明するブロック図である。 第2の比較例(バイアス磁束方式)磁気軸受における永久磁石の配置を説明するための部分断面模式図である。 第2の比較例(バイアス磁束方式)磁気軸受におけるコイル電流及び磁気力の特性関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下では図中の同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は原則的に繰返さないものとする。
<本実施の形態に係る構成の説明>
図1は、本発明の実施の形態に係る低温流体用ポンプの構成を説明するための断面模式図である。
図1を参照して、本実施の形態に係る低温流体用ポンプ100は、低温液化ガス等の低温流体を内部に貯留する容器2の圧力壁5に配置された貫通孔5aを塞ぐように配置される。容器2は、耐圧容器として構成されており、低温流体として、例えば、液体窒素(LN2)を貯留する。圧力壁5を構成する材料は、法令等によって高圧ガスの収容容器の構成材料としての使用が認められている材料であり、例えばステンレス鋼(SUS)またはアルミニウム(Al)を含む。
低温流体用ポンプ100は、外郭部材である筐体として、容器2の内部に配置される第1筐体部6と、容器2の外部に配置される第2筐体部7とを備えている。ここで、容器2の内部とは、容器2の圧力壁5の外周面5bに対して内側に位置する部分を意味する。また、容器2の外部とは、容器2の圧力壁5の外周面5bに対して外側に位置する部分を意味する。第1筐体部6および第2筐体部7は、容器2の圧力壁5と別体として構成されている。
図1に示されるように、第1筐体部6は、インペラ8、シャフト9の第1部9aを内部に収容している。第1筐体部6には、開口部としての流入口6aおよび流出口6bが配置されている。流入口6aは、第1筐体部6の下方端部に配置され、下方に開口している。流出口6bは、インペラ8の中心軸の延在方向(シャフト9の中心軸の延在方向)から見たインペラ8の外周面の接線方向に開口している。
第1筐体部6の上方端部は、第2筐体部7の下方端部と接続され、固定されている。具体的には、第1筐体部6の上方端部の上面において外周側に位置する部分が、第2筐体部7の下方端部の下面に接続され、固定されている。
第2筐体部7の下方端部は、容器2の圧力壁5に配置された貫通孔5a内に配置される。第2筐体部7の下方端部は、貫通孔5aの大部分を塞ぐように構成されている。第2筐体部7の下方端部は、上記延在方向に垂直な径方向(ラジアル方向)において、貫通孔5aの内周端面と対向する外周側面を有している。
図1に示されるように、第2筐体部7は、シャフト9の第2部9b、モータ10、ラジアル磁気軸受11、およびスラスト磁気軸受12を内部に収容している。なお、ラジアル磁気軸受11の詳細な構成は後述する。第2筐体部7は、その下方端部よりも上方において、上記径方向の外側に突出しているフランジ部7aを含む。フランジ部7aは、上記周方向に連なっている。フランジ部7aには、固定部材14を挿入するための複数の固定用貫通孔が配置されている。
複数の固定用貫通孔の各々は、シャフト9の中心軸に対する周方向に互いに間隔を隔てて配置されている。各固定用貫通孔の孔軸は、例えば上記中心軸に沿っている。各固定用貫通孔の一端はフランジ部7aの下面に配置されており、各固定用貫通孔の他端はフランジ部7aの上面に配置されている。フランジ部7aの下面は、圧力壁5の外周面5bにおいて貫通孔5aの全周を囲む部分と、上記中心軸に沿った方向において対向している。固定用貫通孔の一端と対向する圧力壁5の外周面5bには、凹部が形成されている。当該固定用貫通孔と凹部とに固定部材14としてのネジが挿入・固定されることによって、フランジ部7aは、圧力壁5の外周面5bと接続されている。
第2筐体部7は、例えば第3筐体部7cと第4筐体部7dとを含む。第3筐体部7cは筒状部材である。第4筐体部7dは、第3筐体部7cの上方端部を覆うように構成された、蓋状部材である。第3筐体部7cの下方端部が、第2筐体部7の下方端部を構成している。第3筐体部7cの上方端部は、第4筐体部7dの下方端部と接触され、固定されている。第3筐体部7cの上方端部および第4筐体部7dの下方端部には、それぞれフランジ部が形成されている。第3筐体部7cのフランジ部と第4筐体部7dのフランジ部とは重なるように配置されている。これらのフランジ部には、貫通孔が形成されている。当該貫通孔に固定部材15としてのネジが挿入・固定されている。第2筐体部7の外周面は、例えば大気に曝されている。
第1筐体部6および第2筐体部7を構成する材料は、法令等によって高圧ガスの収容容器の構成材料としての使用が認められている材料であり、例えばステンレス鋼(SUS)またはアルミニウム(Al)を含む。
インペラ8は、シャフト9が回転することにより回転し、容器2内の低温流体LGに運動エネルギーを付与する。インペラ8は、例えば遠心羽根車として構成されている。インペラ8は、シャフト9の第1部9aの一端に接続されている。
シャフト9は、第1部9aおよび第2部9bを含む。上記延在方向において、第1部9aの一端はインペラ8に接続されており、第1部9aの他端は第2部9bの一端に接続されている。第1部9aの中心軸は、第2部9bの中心軸と同軸状に配置されている。シャフト9の中心軸は、第1部9aおよび第2部9bの中心軸であって、インペラ8の中心軸と同軸状に配置されている。シャフト9は、モータ10により回転駆動される。シャフト9の第2部9bは、ラジアル磁気軸受11およびスラスト磁気軸受12により非接触で支持されている。シャフト9は、その中心軸がモータ10の回転軸と同軸となるように支持されている。シャフト9の中心軸の上記延在方向は、例えば鉛直方向に沿っている。
ラジアル磁気軸受11は、例えば上記延在方向においてモータ10の両側に2つ配置されている。スラスト磁気軸受12は、シャフト9の第2部9bの他端よりも上方に配置されている。シャフト9、モータ10、ラジアル磁気軸受11およびスラスト磁気軸受12は、インペラ8を回転駆動する駆動部を構成している。
また、異なる観点から言えば、上記低温流体用ポンプ100は、インペラ8と、回転軸としてのシャフト9と、筐体としての第1筐体部6および第2筐体部7と、磁気軸受としてのラジアル磁気軸受11とを主に備える。シャフト9はインペラ8に接続される。第1筐体部6および第2筐体部7は、シャフト9を内部に保持する。ラジアル磁気軸受11は、シャフト9を第2筐体部7に対して回転可能に支持する。ラジアル磁気軸受11は、ヨークと、少なくとも1つのコイル11bとを含む。ヨークは磁気回路11eの少なくとも一部を構成する。少なくとも1つのコイル11bはヨークの一部を囲む。
次に、図2及び図3を用いてラジアル磁気軸受11の構成を説明する。
図2及び図3を参照して、上記低温流体用ポンプ100において、ヨークは、ベース部11aと、第1~第8の突出部11d1~11d8を有する複数の突出部11dとを含む。ベース部11aは、シャフト9の外周側においてシャフト9の表面から間隔を隔てて、シャフト9の周方向に沿って延びるように配置される。すなわち、ベース部11aはシャフト9の外周を周方向に囲むような円環形状を有する。
複数の突出部11d(第1~第8の突出部11d1~11d8)は、ベース部11aからシャフト9に向けて突出するとともに、シャフト9の周方向において互いに間隔を隔てて配置される。複数の突出部11dはシャフト9の周方向において等間隔に配置されている。複数の突出部11dには、電磁石を構成するためのコイル11bが巻回される。すなわち、第1~第8の突出部11d1~11d8には、コイル11b1~11b8がそれぞれ巻回される。
隣接する2個の突出部11dに巻回されたコイル11bは直列接続される。例えば、図3では、突出部11d1及び11d2のコイル11b1及び11b2が直列接続されて、コイル11b1及び11b2への通電により、電磁石を構成する磁気回路11e1が形成される。同様に、直列接続されたコイル11b3及び11b4への通電により磁気回路11e3が形成され、直列接続されたコイル11b5及び11b6への通電により磁気回路11e2が形成され、直列接続されたコイル11b7及び11b8への通電により磁気回路11e4が形成される。磁気回路11e1~11e4の形成により、電磁石による磁気力が発生する。
第1~第8の突出部11d1~11d8の位置関係により、磁気回路11e1を構成するコイル11b1及び11b2と、磁気回路11e2を構成するコイル11b5及び11b6とは、回転軸に垂直な方向に沿って、シャフト9を挟んで対向する。そして、シャフト9を挟んで対向する磁気回路11e1及び11e2のそれぞれによる磁気力は、互いに逆方向となる。従って、コイル11b1及び11b2の電流によって変化する磁気回路11e1(電磁石)による磁気力と、コイル11b5及び11b6の電流によって変化する磁気回路11e2(電磁石)による磁気力とによって、図3中のX1方向のシャフト9の変位(1自由度)を制御することができる。
同様に、磁気回路11e3を構成するコイル11b3及び11b4と、磁気回路11e4を構成するコイル11b7及び11b8とは、回転軸に垂直な方向に沿って、シャフト9を挟んで対向する。シャフト9を挟んで対向する磁気回路11e3及び磁気回路11e4のそれぞれによる磁気力は互いに逆方向となるので、磁気回路11e3による磁気力と、磁気回路11e4による磁気力とにより、図3中のX2方向のシャフト9の変位(1自由度)を制御することができる。
このように、2個のラジアル磁気軸受11によってシャフト9の径方向(水平方向)に4自由度(X1~X4)の変位制御を行なうとともに、スラスト磁気軸受12によって、シャフト9の回転軸方向(図1中のZ方向)に1自由度の変位制御を行うことによって、低温流体用ポンプ100のシャフト9の磁気軸受を構成することができる。
なお、スラスト磁気軸受12は、図1に示されるように、スラストディスク13を挟んで、回転軸に沿ってコイル12b1及び12b2を対向配置することで構成することができる。スラストディスク13は、回転軸に垂直な面を有するように構成されて、シャフト9の端部に設けられる。コイル12b1及び12b2は、通電により、互いに逆方向の磁気力を発生する電磁石を構成する。コイル12b1及び12b2による電磁力を用いて、スラストディスク13の位置(Z方向)を制御することで、回転軸方向(Z方向)のシャフト9の位置を制御することができる。なお、コイル12b1及び12b2のペアは、複数個配置することも可能である。
なお、ラジアル磁気軸受の構成の変形例として、図1に示された2個のラジアル磁気軸受11のうちの一方については、複数のコイル11b間の接続関係を図3からずらすことによって(具体的には、コイル11b2及び11b3、コイル11b4及び11b5、コイル11b6及び11b7、コイル11b8及び11b1をそれぞれ直列接続)、X1及びX2方向と45度ずつずれたX3及びX4方向の変位を制御するように、複数の磁気回路(電磁石)を形成することも可能である。
このように、低温流体用ポンプ100の磁気軸受では、1自由度毎に、コイルによって構成された電磁石を対向配置することによって、シャフトの当該自由度方向の変位(1次元)を制御することができる。以下では、ラジアル磁気軸受の1自由度での制御(コイル電流制御)を代表的に説明する。
図4は、ラジアル磁気軸受を構成する単体の電磁石におけるコイル電流と磁気力の関係を説明するための模式図である。図4(a)はシャフト9に対向させて、ラジアル磁気軸受に相当する電磁石を配置した状態を示す模式図である。図4(b)は、図4(a)に示した構成においてコイル11bに流される電流iと当該電磁石において発生する磁気力Fとの関係を示すグラフである。
図4(b)において、横軸は電流iを示し、縦軸は磁気力Fを示す。下記の式(1)のように、磁気力Fは、電流iの2次関数で示される。
Figure 0007374029000001
式(1)中において、Bは磁束密度、Sは磁路断面積、Nはコイル巻き数、iはコイルに供給される電流、xは、図4(a)中に示された、電磁石及びとシャフト9とのギャップ(突出部11dの先端とシャフト9とのギャップに相当)をそれぞれ意味する。
図5は、ラジアル磁気軸受に用いられる電磁石の1自由度毎の配置及び特性を説明する模式図である。
図5(a)に示されるように、シャフト9を挟むようにして対向配置(180度)した2個の電磁石によって、シャフト9の1自由度の磁気力Fが制御される。図5(a)中に示すように、図中右方向を磁気力Fの正方向とすると、右側のコイル11bに電流i1を通電することにより、正方向の磁気力F1が発生する。反対に、左側のコイル11bに電流i2を通電すると、負方向の磁気力F2が発生する。左側及び右側のコイル11bの電流i1,i2を制御することによって、1自由度方向の磁気力F(F1+F2)の向き及び大きさを制御することができる。
図5(b)には、電流iと磁気力Fとの関係が模式的に示される。第1象限に示すように、上記式(1)においてi=i1とすることにより、電流i1に応じて磁気力F1(F1>0)が変化する。同様に、第3象限に示すように、上記式(1)においてi=i2とすることにより、電流i2に応じて磁気力F2(F2<0)が変化する。
例えば、シャフト9の変位に応じて、磁気軸受が発生すべき磁気力F*の方向及び大きさが決定されると、F*>0のときには、i2=0として、かつ、式(1)の逆算から必要な電流i1を逆算することができる。反対に、F*<0のときには、i1=0として、式(1)の逆算から必要な電流i2を逆算することができる。
図6は、本実施の形態に係るラジアル磁気軸受11の制御構成例を説明するブロック図である。図6には、1自由度(X1方向)分の制御構成が示されているが、1自由度毎に同様の制御構成を設けることができる。
図6を参照して、磁気軸受コントローラ200は、制御演算部210と、電流アンプ250とを含む。ラジアル磁気軸受11には、X1方向の変位制御のために、2個の電磁石EM1,EM2が、X1方向に沿ってシャフト9を挟んで対向配置される。電磁石EM1は、図3における、突出部11d1及び11d2と、コイル11b1及び11b2とによって構成される。同様に、電磁石EM2は、図3における、突出部11d5及び11d6と、コイル11b5及び11b6とによって構成される。
電流アンプ250は、アンプユニット251及び252を有する。アンプユニット251は、制御演算部210によって算出された制御値icm1に応じて、電磁石EM1を構成するコイル(例えば、コイル11b1,11b2)へ供給するコイル電流ic1を制御する。電磁石EM1は、アンプユニット251から供給されたコイル電流ic1に応じた磁気力f1(X1正方向)を発生する。すなわち、電磁石EM1は「第1の電磁石」の一実施例に対応し、電磁石EM1を構成するコイルは「第1のコイル」の一実施例に対応する。
これに対して、アンプユニット252は、制御演算部210によって算出された制御値icm2に応じて、電磁石EM2を構成するコイル(例えば、コイル11b5,11b6)へ供給するコイル電流ic2を制御する。電磁石EM2は、電流アンプ250から供給されたコイル電流ic2に応じた磁気力f2(X1負方向)を発生する。同様に、電磁石EM2は「第2の電磁石」の一実施例に対応し、電磁石EM2を構成するコイルは「第2のコイル」の一実施例に対応する。
制御演算部210は、偏差演算部212と、フィードバック(FB)演算部220と、平方根演算部221,222とを有する。
さらに、ラジアル磁気軸受11には、電磁石(突出部11d)及びシャフト9の間のX1方向のギャップ値Xを検出するためのギャップセンサ270が配置される。ギャップ値Xは、シャフト9のX1方向の位置が目標位置と合致したときにX=X*(目標値)となる。すなわち、ギャップセンサ270は、シャフト9の「位置センサ」の一実施例に対応する。
偏差演算部212は、ギャップセンサ270によって検出されたギャップ値Xと目標値X*との偏差(ギャップ偏差)ΔXを算出する(ΔX=X*-X)。
フィードバック演算部220は、ギャップ偏差ΔX=0とするためのフィードバック制御演算により、コイル電流ic1,ic2を制御するための制御値icm1,icm2を算出する。
図7及び図8には、ギャップ偏差に対する制御値の算出を説明するための概念図が示される。
図7の横軸にはギャップ偏差ΔXが示され、縦軸には、電磁石EM1及びEM2の全体によって発生させるべき磁気力指令値f*が示される(f*=f1*-f2*)。図7に示されるように、ΔX=0のときには、X=X*であり、シャフト9のX1方向の位置が目標位置であるため、f*=0とすることができる。一方で、ΔX>0のときは、ギャップ値X(図6)を増加するために、図6中の右方向に磁気力を発生させる(f*>0)。反対に、ΔX<0のときは、ギャップ値Xを減少するために、図6中の左方向に磁気力を発生させる(f*<0)。従って、図6に示すように、ギャップ偏差ΔXに比例して、必要な磁気力f*を設定することができる。
磁気力指令値f*は、電磁石EM1による磁気力指令値f1*と、電磁石EM2による磁気力指令値f2*とに分解される。例えば、f*≧0のときには、f2*=0、かつ、f1*=f*と設定し、f*≦0のときには、f1*=0、かつ、f2*=f*と設定することができる。このように、フィードバック演算部220は、ギャップ偏差ΔXから、電磁石EM1による磁気力指令値f1*と、電磁石EM2による磁気力指令値f2*とを算出することができる。
再び図6を参照して、平方根演算部221は、上述の式(1)の逆関数に従って、磁気力指令値f1*からコイル電流ic1の制御値icm1を算出する。同様に、平方根演算部222は、上述の数(1)の逆関数に従って、磁気力指令値f2*からコイル電流ic1の制御値icm2を算出する。ここで、磁気力指令値f1*及びf2*を包括的にfr*と表記し、コイル電流ic1,ic2の制御値icm1及びicm2を包括的にicmと表記すると、制御値icmと磁気力指令値f*との間には、下記の式(2)が成立する。
Figure 0007374029000002
式(2)中のkは、式(1)と同様の定数(k=μ0・N2・S/4)であり、xはギャップ値を示す。式(2)に示されるように、平方根演算部221,222では、平方根演算(1/2乗)が必要となる。
例えば、平方根演算部221,222は、PLD(Programmable Logic Device)等のプログラム可能なロジックIC(Integrated Circuit)によるデジタル演算処理機能による実現が可能である。具体的には、FPGA(Field Programmable Gate Array)と呼ばれる集積回路によって制御演算部210を構成し、その一部分によって、平方根演算部221,222の機能を実現することが可能である。あるいは、サンプリングされたデジタル値に対するCPU(Central Processing Unit)による演算によって、平方根演算部221,222の機能、又は、平方根演算部221,222を含む制御演算部210全体の機能を実現することも可能である。
平方根演算部221,222を含む制御演算部210の制御周期は、一般的には、5~50kHz程度の範囲内とされる。高性能のハードウェア(CPU、FPGA等)を用いると、制御周期を短くすることが可能である一方で製品コストが上昇する。従って、制御周期については、低温流体用ポンプ100が適用されるシステムの許容値に従って適切に設定することが好ましい。
図7及び上記式(2)より、ギャップ偏差ΔXに対するコイル電流ic1,ic2は、図8に示すように設定される。図8の横軸は、図7と共通(ギャップ偏差ΔX)であり、縦軸は、コイル電流ic1及びic2である。
ΔX>0の領域では、fc*2=0よりic2=0となるので、磁気力指令値f*の平方根に従ったコイル電流ic1がコイル11b(電磁石EM1)に供給される。一方で、ΔX<0の領域では、fc*1=0よりic1=0となるので、磁気力指令値f*の平方根に従ったコイル電流ic2がコイル11b(電磁石EM2)に供給されることになる。このように、コイル電流ic1,ic2の方向が切替わることはないので、アンプユニット251及び252は、電流方向の切替機能を具備しない簡易な構成とすることができる。
なお、図7及び図8では、目標値X*に対するギャップ偏差ΔXを横軸として磁気力指令値f*を算出したが、実際には、ギャップ偏差ΔXに比例積分(PI)制御、ゲイン調整、位相補償、及び、フィルタ処理等を用いて磁気力指令値f*を算出することも可能である。
このように、本実施の形態に係る低温流体用ポンプでは、デジタル平方根演算に基づいて磁気軸受を制御する。このような平方根演算の導入により、図7に示したように、ギャップ偏差ΔX及び磁気力指令値f*の間を線形化した安定的な制御が実現できる。この結果、後述する、バイアス電流方式及びバイアス磁束方式の磁気軸受と比較して、電磁石での発熱抑制、及び、回路構成の簡素化による低コスト化の面で有利となる。
<比較例との比較による効果の説明>
図9は、第1の比較例として示されるバイアス電流方式による磁気軸受の制御構成を説明するブロック図である。
図9を参照して、第1の比較例では、コイル電流ic1,ic2の制御値icm1,icm2が、制御演算部300aによって演算される。図9のその他の構成は、図6と同様であるので、詳細な説明は繰り返さない。
制御演算部300aは、フィードバック(FB)制御器310と、バイアス電流設定部320と、加算部330と、減算部340とを備える。
フィードバック制御器310は、ギャップセンサ270によって検出されたギャップ値Xと目標値X*とを受けて、ギャップ偏差ΔX(ΔX=X*-X)を解消するためのフィードバック制御値Vicを算出する。例えば、フィードバック制御値Vicは、図7の磁気力指令値f*と同様に、ギャップ偏差ΔXに対する線形演算によって算出することができる。この際に、PI制御、ゲイン調整、位相補償、及び、フィルタ処理等をさらに組み合わせて、フィードバック制御値Vicを算出することができる。この点は、図6のフィードバック演算部220でも同様である。
バイアス電流設定部320は、予め定められたバイアス制御値Vibを出力する。加算部330は、フィードバック制御値Vic及びバイアス制御値Vibを加算することによって、コイル電流ic1の制御値icm1を算出する。一方で、減算部340は、バイアス制御値Vibからフィードバック制御値Vicを減算することによって、コイル電流ic2の制御値icm2を算出する。図9の制御構成においても、アンプユニット251は、制御値icm1に応じたコイル電流ic1を、電磁石EM1を構成するコイルへ供給する。同様に、アンプユニット252は、制御値icm2に応じたコイル電流ic2を、電磁石EM2を構成するコイルへ供給する。
従って、バイアス電流方式(図9)では、ギャップ偏差ΔX=0のときには、Vic=0と算出されて、ic1=ic2=ibに制御される(ibは、バイアス制御値Vibの電流換算値)。この結果、電磁石EM1及びEM2の両方が、バイアス制御値Vibに従った同じ大きさの磁気力f1及びf2(f1=f2)を発生することで、シャフト9のX1方向の変位(位置)が維持される。
ΔX>0(X*>X)になると、Vic>0と算出されることで、ic1=ib+ic、ic2=ib-icに制御される。ここで、icは、フィードバック制御値Vicの電流換算値であり、Vic及びicの極性は同じである。この結果、電磁石EM1及びEM2による磁気力f1及びf2がf1>f2とされることで、ギャップ値Xを目標値X*へ向けて増加することができる。
反対に、ΔX<0(X*<X)になると、Vic<0と算出されるので、ic1(ic1=ib+ic)及びic2(ic2==ib-ic)は、ic2>ic1となる。この結果、電磁石EM1及びEM2による磁気力f1及びf2がf2>f1とされることで、ギャップ値Xを目標値X*へ向けて減少することができる。
第1の比較例(バイアス電流方式)による磁気軸受の制御構成では、常時、バイアス電流相当の磁気力を、対向する2個の電磁石EM1,EM2から出力することで、ギャップ偏差ΔXに基づく線形演算のみでフィードバック制御を行なうことができる。すなわち、本実施の形態に係る制御構成(図6)と比較すると、平方根演算が不要となるので、制御演算部の機能を簡素化できる。
又、バイアス電流値ib(バイアス制御値Vib)を適切に設定することで、コイル電流ic1,ic2の方向が切替わることはないので、アンプユニット251及び252は、本実施の形態と同様に、電流方向の切替機能を具備しない簡易な構成とすることができる。
しかしながら、バイアス電流が常時電磁石コイルに供給されるため、磁気軸受での電力損失による効率低下及び発熱量の増大が懸念される。特に、低温流体用ポンプの磁気軸受では、磁気軸受での温度上昇による低温流体の気化を抑制することが重要である。上述のように、本実施の形態に従う磁気軸受の制御構成では、バイアス電流を供給することなく、ΔX=0のときには、電磁石EM1及びEM2へのコイル電流ic1,ic2を0とできるので、低温流体用ポンプに好適であることが理解される。
図10は、第2の比較例として示されるバイアス磁束方式による磁気軸受の制御構成を説明するブロック図である。
図10を参照して、第1の比較例では、コイル電流ic1,ic2の制御値icm1,icm2が、制御演算部300bによって演算される。さらに、各電磁石EM1,EM2において、バイアス磁束を発生するための永久磁石11cが配置される。図10のその他の構成は、図6と同様であるので、詳細な説明は繰り返さない。
図11は、バイアス磁束方式の磁気軸受における永久磁石の配置を説明するための部分断面模式図である。
図11を図3と比較して、バイアス磁束方式の磁気軸受では、複数の突出部11dのうちの隣接する突出部11dの間に、それぞれ永久磁石11cが配置される。永久磁石11cとしては、主にネオジム(Nd-Fe-B)磁石、サマコバ(Sm-Co)磁石、アルニコ(Al-Ni-Co)磁石等を用いることができる。
図4の例では、突出部11d1及び11d2の間に永久磁石11c1が配置され、突出部11d3及び11d4の間に永久磁石11c3が配置され、突出部11d5及び11d6の間に永久磁石11c2が配置され、突出部11d7及び11d8の間に永久磁石11c4が配置される。
さらに、永久磁石11c間で、周方向において隣り合う端部に同じ極が位置するように配置されている。例えば、図4において、永久磁石11c1と永久磁石11c3との隣り合う端部は同じN極であり、永久磁石11c1と永久磁石11c4との隣り合う端部は同じS極である。又、永久磁石11c3と永久磁石11c2との隣り合う端部は同じS極であり、永久磁石11c2と永久磁石11c4との隣り合う端部は同じN極である。
図11から理解されるように、永久磁石11c1~11c4は、磁気回路11e1~11e4の一部を構成する位置に配置される。
再び図10を参照して、制御演算部300bは、フィードバック(FB)制御器350と、乗算部360とを有する。
フィードバック制御器350は、フィードバック制御器310(図9)と同様に構成されて、ギャップセンサ270によって検出されたギャップ値Xと目標値X*とを受けて、図9と同様のフィードバック制御値Vicを算出する。上述のように、フィードバック制御値Vicは、ギャップ偏差ΔXに対する線形演算によって算出することができる。
図10の制御構成では、フィードバック制御値Vicが、そのままコイル電流ic1の制御値icm1とされる(icm1=Vic)。一方で、乗算部360は、フィードバック制御値Vicに「-1」を乗算することによって、コイル電流ic2の制御値icm2を算出する(icm2=-Vic)。
永久磁石11cを磁気軸受に配置することにより、電磁石EM1,EM2の各々において、磁気回路11eにおける起磁力は、下記の式(3)で示される。
Figure 0007374029000003
ここで、式(3)中において、liは磁路長、lpは図6に示す永久磁石11cの長さ、Hは永久磁石内部の磁界の強さをそれぞれ意味する。
式(3)から理解されるように、永久磁石11cの起磁力が加算されることにより、磁束密度は(Ni-Hlp)の関数となる。つまり、永久磁石11cが配置された図11の磁気軸受においては、コイルの電流iで磁気力を制御することができる。
図12は、第2の比較例(バイアス磁束方式)の磁気軸受におけるコイル電流及び磁気力の特性関係を示すグラフである。
図12を参照して、図11の磁気軸受では、永久磁石11cによって発生するバイアス磁束によって、コイルの電流iと磁気力Fとの間の特性関係が線形化される。例えば、永久磁石11cが発生するバイアス磁束によって発生する磁気力Fの2倍の領域まで、コイルの電流iと磁気力Fの関係を線形化することができる。
再び図10を参照して、第2の比較例(バイアス磁束方式)の制御構成では、ギャップ偏差ΔX=0のときには、Vic=0と算出されて、ic1=ic2=0に制御される。電磁石EM1及びEM2の両方が、バイアス磁束に従った同じ大きさの磁気力f1及びf2(f1=f2)を発生することで、電磁石EM1及びEM2全体での磁気力f=0となる。これが、図12でのi=0、かつ、F=0の状態に相当する。
ΔX>0(X*>X)になると、Vic>0と算出されることで、ic1=ic、ic2=-icに制御されることで、電磁石EM1及びEM2による磁気力f1及びf2がf1>f2とされることで、ギャップ値Xを目標値X*へ向けて増加することができる。この状態は、図12でのi>0のためにF>0とされる領域での状態に相当する。
反対に、ΔX<0(X*<X)になると、Vic<0と算出されるので、ic1=-ic、ic2=icに制御される。これにより電磁石EM1及びEM2による磁気力f1及びf2がf1<f2とされることで、ギャップ値Xを目標値X*へ向けて減少することができる。この状態は、図12でのi<0のためにF<0とされる領域での状態に相当する。
このように、第2の比較例(バイアス磁束方式)による磁気軸受では、第1の比較例のようなバイアス電流を供給することなく、ギャップ偏差ΔXに基づく線形演算のみでフィードバック制御を行なうことができる。すなわち、本実施の形態に係る制御構成(図6)と比較すると、平方根演算が不要となるので、制御演算部の機能を簡素化できる。
一方で、第2の比較例(バイアス磁束方式)による磁気軸受では、電磁石の磁気回路中に永久磁石11cを組込むため、磁気回路11eの磁路抵抗が大きくなる。この結果、同一の磁界(すなわち、磁気力)を発生するために必要となるコイル電流が増加するとともに、制御応答性が低下する点で不利となる。
又、永久磁石11cをヨーク部に組み込むため、磁石コストの増加、及び、組立工程の複雑化から製造コストの上昇が懸念される。さらに、コイル電流ic1,ic2の方向は、ギャップ偏差ΔXの極性(正/負)に応じて切替わるので、アンプユニット251及び252は、電流方向の切替機能を具備するために、構成が複雑化する。この点からも製造コストの上昇が懸念される。
これに対して、本実施の形態に従う磁気軸受は、バイアス電流方式のようなバイアス電流の供給による温度上昇の問題、及び、バイアス磁束方式による、磁路抵抗の増大、及び、製造コストの問題を発生させることなく、低温流体用ポンプの磁気軸受に適用することができる。
また、以上では、ラジアル磁気軸受11の制御について説明したが、各自由度毎に同様のコイル電流制御を行うことができるので、スラスト磁気軸受12を同様に制御することも可能である。即ち、本実施の形態に係る磁気軸受が、ラジアル磁気軸受11である場合には、「回転軸」であるシャフト9のX方向の位置を目標位置(X方向)に制御するために上述のフィードバック制御が適用されたが、本実施の形態に係る磁気軸受が、スラスト磁気軸受12である場合には、スラストディスク13の位置(Z方向)で示されるシャフト9(回転軸)のZ方向の位置を目標位置(Z方向)に制御するために、図1に示されたコイル12b1,12b2の電流制御に、上述した電流ic1,ic2のフィードバック制御を適用することができる。
以上のように本発明の実施の形態について説明を行ったが、上述の実施の形態を様々に変形することも可能である。また、本発明の範囲は上述の実施の形態に限定されるものではない。本発明の範囲は、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むことが意図される。
本発明は、超電導機器の冷却用を始めとして、低温流体を移送するためのポンプとして、任意の用途に適用することができる。
2 容器、5 圧力壁、5a 貫通孔、5b 外周面、6 第1筐体部、6a 流入口、6b 流出口、7 第2筐体部、7a フランジ部、7c 第3筐体部、7d 第4筐体部、8 インペラ、9 シャフト、9a 第1部、9b 第2部、10 モータ、11 ラジアル磁気軸受、11a ベース部、11b,11b1~11b8,12b1,12b2 コイル、11c,11c1~11c4 永久磁石、11d,11d1~11d8 突出部、11e,11e1~11e4 磁気回路、12 スラスト磁気軸受、13 スラストディスク、14,15 固定部材、100 低温流体用ポンプ、200 磁気軸受コントローラ、210,300a,300b 制御演算部、212 偏差演算部、220 フィードバック演算部、221,222 平方根演算部、250 電流アンプ、251,252 アンプユニット、270 ギャップセンサ、310,350 フィードバック制御器、320 バイアス電流設定部、330 加算部、340 減算部、360 乗算部、EM1,EM2 電磁石、LG 低温流体、Vib バイアス制御値、Vic フィードバック制御値、X ギャップ値、f*,f1*,f2* 磁気力指令値、ib バイアス電流値、ic1,ic2 コイル電流、icm1,icm2 制御値(コイル電流)。

Claims (2)

  1. インペラと、
    前記インペラに接続された回転軸と、
    前記回転軸を内部に保持する筐体と、
    前記回転軸を前記筐体に対して回転可能に支持する磁気軸受と、
    前記磁気軸受の発生力を制御する磁気軸受コントローラとを備え、
    前記磁気軸受は、
    磁気回路の少なくとも一部を構成するヨークと、
    前記ヨークの一部を囲む複数のコイルとを含み、
    前記磁気軸受コントローラは、
    前記回転軸の位置を目標位置に維持するためのフィードバック制御演算を実行する制御演算部と、
    前記制御演算部の制御出力に比例する電流を前記コイルへ供給する電流アンプ部とを含み、
    前記制御演算部は、
    前記回転軸の位置を計測する位置センサの出力値と、前記目標位置を示す目標値との偏差を補償するための前記発生力を示す制御値を算出するフィードバック演算部と、
    前記フィードバック演算部からの前記制御値を平方根演算することによって前記制御出力を算出する平方根演算部とを有し、
    前記複数のコイルは、前記回転軸の中心軸に垂直な方向に沿って、前記回転軸を挟んで対向配置された第1及び第2の電磁石を形成する第1及び第2のコイルを有し、
    前記フィードバック演算部は、第1の方向に沿った前記偏差が正である場合には、前記第1の電磁石の前記発生力によって前記偏差を補償する一方で前記第2の電磁石による前記発生力をゼロに設定し、前記第1の方向に沿った前記偏差が負である場合には、前記第2の電磁石の前記発生力によって前記偏差を補償する一方で前記第1の電磁石による前記発生力をゼロに設定するように、前記制御値を算出する、低温流体用ポンプ。
  2. インペラと、
    前記インペラに接続された回転軸と、
    前記回転軸を内部に保持する筐体と、
    前記回転軸を前記筐体に対して回転可能に支持する磁気軸受と、
    前記磁気軸受の発生力を制御する磁気軸受コントローラとを備え、
    前記磁気軸受は、
    磁気回路の少なくとも一部を構成するヨークと、
    前記ヨークの一部を囲む複数のコイルとを含み、
    前記磁気軸受コントローラは、
    前記回転軸の位置を目標位置に維持するためのフィードバック制御演算を実行する制御演算部と、
    前記制御演算部の制御出力に比例する電流を前記コイルへ供給する電流アンプ部とを含み、
    前記制御演算部は、
    前記回転軸の位置を計測する位置センサの出力値と、前記目標位置を示す目標値との偏差を補償するための前記発生力を示す制御値を算出するフィードバック演算部と、
    前記フィードバック演算部からの前記制御値を平方根演算することによって前記制御出力を算出する平方根演算部とを有し、
    前記回転軸には、前記回転軸の中心軸に沿った端部において、前記中心軸に垂直な面を有するスラストディスクが取り付けられ、
    前記複数のコイルは、前記中心軸に沿って前記スラストディスクを挟んで対向配置された第1及び第2の電磁石を形成する第1及び第2のコイルを有し、
    前記フィードバック演算部は、第1の方向に沿った前記偏差が正である場合には、前記第1の電磁石の前記発生力によって前記偏差を補償する一方で前記第2の電磁石による前記発生力をゼロに設定し、前記第1の方向に沿った前記偏差が負である場合には、前記第2の電磁石の前記発生力によって前記偏差を補償する一方で前記第1の電磁石による前記発生力をゼロに設定するように、前記制御値を算出する、低温流体用ポンプ。
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